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▶ チョーチアン ジング カンパニー,リミティッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】車輪
(51)【国際特許分類】
   B60B 1/14 20060101AFI20231214BHJP
【FI】
B60B1/14 G
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022503823
(86)(22)【出願日】2020-01-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-26
(86)【国際出願番号】 CN2020071209
(87)【国際公開番号】W WO2021012642
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-01-19
(31)【優先権主張番号】201910667209.6
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519357925
【氏名又は名称】チョーチアン ジング カンパニー,リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100146064
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 玲子
(72)【発明者】
【氏名】葉燕飛
(72)【発明者】
【氏名】盛楓
(72)【発明者】
【氏名】呉兵華
(72)【発明者】
【氏名】王露芬
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208801804(CN,U)
【文献】実開昭61-125801(JP,U)
【文献】特開2009-113798(JP,A)
【文献】特開2010-115932(JP,A)
【文献】特開2014-054894(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102011121596(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向の一端の表面で第1の接続面(11)が形成されるリム(10)と、
軸方向の一端の表面の一部で第2の接続面(21)が形成され、前記第2の接続面(21)を介して前記第1の接続面(11)に溶接されるスポーク(20)と、を含み、
前記第1の接続面(11)と前記第2の接続面(21)との接触位置には、前記リム(10)と前記スポーク(20)とを固定接続するための溶接ビード構造(100)が形成されており、
前記溶接ビード構造(100)は、前記リム(10)の一部と前記スポーク(20)の一部とを溶融して接続することで形成されるものであり、
前記リム(10)は、互いに接続されるリム本体(12)と曲げフランジ(13)とを含み、
前記スポーク(20)の一部は前記リム(10)に向かって突出して設けられ、環状突起(22)を形成し、前記曲げフランジ(13)と前記環状突起(22)とはマッチして合わせられ
前記第2の接続面(21)は環状突起(22)に設けられ、
前記曲げフランジ(13)の前記スポーク(20)に向かう側の端面で前記第1の接続面(11)が形成され、
前記第1の接続面(11)と前記第2の接続面(21)とは、面と面を合わせるように設けられ、
前記溶接ビード構造(100)の前記リム(10)の径方向における幅は、前記第1の接続面(11)の前記リム(10)の径方向における幅以上である、ことを特徴とする車輪。
【請求項2】
記溶接ビード構造(100)は、前記第1の接続面(11)および前記第2の接続面(21)によってカバーされている領域に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の車輪。
【請求項3】
前記曲げフランジ(13)は、1つであり、前記リム本体(12)の周方向に沿って連続的に延在しており、
前記第2の接続面(21)は、前記曲げフランジ(13)に合わせた環状とされている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車輪。
【請求項4】
前記曲げフランジ(13)は複数であり、複数の前記曲げフランジ(13)は前記リム本体(12)の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、
前記第2の接続面(21)は、前記スポーク(20)の周方向に沿って間隔をあけて設けられる複数のサブ接続面を含み、
複数の前記曲げフランジ(13)と前記複数のサブ接続面とは、一対一対応して協働する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車輪。
【請求項5】
前記スポーク(20)の一部は前記リム(10)に向かって突出して設けられ、複数の突起構造を形成し、
複数の前記曲げフランジ(13)と複数の前記突起構造とは、一対一対応するようにマッチして合わせられる、ことを特徴とする請求項4に記載の車輪。
【請求項6】
前記溶接ビード構造(100)の延在経路が、前記曲げフランジ(13)の周方向の延在経路と同じであり、且つ、前記溶接ビード構造(100)の長さが、前記曲げフランジ(13)の長さに等しい、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車輪。
【請求項7】
前記曲げフランジ(13)は前記リム本体(12)に垂直である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車輪。
【請求項8】
前記第1の接続面(11)および前記第2の接続面(21)はともに平面である、ことを特徴とする請求項1に記載の車輪。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、車両の技術分野に関し、具体的には、車輪の構造の改良に関する。本出願は、2019年7月23日に中国国家知識産権局に提出され、出願番号が201910667209.6、発明の名称が「車輪」である特許出願の優先権を主張している。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、たとえばガスシールド溶接やサブマージアーク溶接のような従来の溶接方法によってリムとスポークを固定するのが一般的であるが、従来の溶接方法は、熱の影響領域の範囲が広く、車輪自体の強度低下を引き起こし、車輪の構造安定性が低下する原因となり、また、従来の溶接方法で製造された車輪では、溶接ビード構造が合理ではなく、溶接ビード構造の高さが大きすぎるため、タイヤの取り付けの邪魔となり、エアリークの現象を引き起こし、安全事故が発生しやすくなる。従来技術では、一般には、旋削工程を追加し、溶接ビード構造の必要以上な部分を除去するが、このようにすれば、車輪の製造プロセスが複雑化し、さらに、車輪についてラジアル負荷試験を行うときに、溶接ビード構造の端部にクラックが生じやすく、従来の溶接方法で製造された車輪の構造が不安定であり、車輪について要求される長い寿命を満たせないことが示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願の主な目的は、従来の溶接方法によってリムとスポークとを溶接する場合、形成される溶接ビード構造が合理的ではなく、車輪の構造安定性低下を引き起こし、リムとスポークとの溶接強度の要件を満たせず、両方の接続安定性が悪くなり、車輪の使用安全性や使用寿命を損なうという従来技術の問題を解決する、車輪を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本出願は、軸方向の一端の表面で第1の接続面が形成されるリムと、軸方向の一端の表面の一部で第2の接続面が形成され、第2の接続面を介して第1の接続面にレーザー溶接されるスポークとを含み、第1の接続面と第2の接続面との接触位置には、リムとスポークとを固定接続するための溶接ビード構造が形成されており、溶接ビード構造は、リムの一部とスポークの一部とを溶融して接続することで形成されるものである車輪を提供する。
【0005】
さらに、リムは、互いに接続されるリム本体と曲げフランジとを含み、曲げフランジのスポークに向かう側の端面で第1の接続面が形成され、第1の接続面と第2の接続面とは、面と面を合わせるように設けられ、溶接ビード構造は、第1の接続面および第2の接続面によってカバーされている領域に位置する。
【0006】
さらに、リムは、互いに接続されるリム本体と曲げフランジとを含み、曲げフランジのスポークに向かう側の端面で第1の接続面が形成され、第1の接続面と第2の接続面とは、面と面を合わせるように設けられ、溶接ビード構造のリムの径方向における幅が、第1の接続面のリムの径方向における幅以上である。
【0007】
さらに、曲げフランジは、1つであり、リム本体の周方向に沿って連続的に延在しており、第2の接続面は、曲げフランジに合わせた環状とされている。
【0008】
さらに、スポークの一部は、リムに向かって突出して設けられ、環状突起を形成し、曲げフランジと環状突起とはマッチして合わせられる。
【0009】
さらに、曲げフランジは複数であり、複数の曲げフランジはリム本体の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、第2の接続面はスポークの周方向に沿って間隔をあけて設けられる複数のサブ接続面を含み、複数の曲げフランジと複数のサブ接続面とは一対一対応して協働する。
【0010】
さらに、スポークの一部はリムに向かって突出して設けられ、複数の突起構造を形成し、複数の曲げフランジと複数の突起構造とは一対一対応するようにマッチして合わせられる。
【0011】
さらに、溶接ビード構造の延在経路が、曲げフランジの周方向の延在経路と同じであり、且つ、溶接ビード構造の長さが、曲げフランジの長さに等しい。
【0012】
さらに、曲げフランジはリム本体に垂直である。
【0013】
さらに、第1の接続面および第2の接続面はともに平面である。
【発明の効果】
【0014】
本出願の技術案によれば、リムはレーザー溶接によってスポークに固定接続され、レーザー溶接の熱影響領域が小さく、さらに、リムの第1の接続面とスポークの第2の接続面との協働(係合)により、リムとスポークとの十分な接触面積が確保され、レーザー溶接後のリムとスポークとの溶接箇所での接続強度の向上に有利であり、さらに車輪の構造強度向上に有利であり、車輪に優れた安全性及び長い寿命を持たせる。また、リムとスポークとの溶接箇所に形成される溶接ビード構造は、リムの一部とスポークの一部が共同で形成したものであり、このような溶接ビード構造は、小型でありながら安定的であり、これは、レーザー溶接の効率及び精密性が高く、両方への破壊が小さいためであり、しかも、スポークの一部とリムの一部とを溶融して接続することで形成される溶接ビード構造は、構造全体が規則的であり、強度が大幅に向上し、それにより、車輪は外力からの衝撃を受けても破断しにくく、リムとスポークとの接続安定性が大幅に向上する。
【0015】
これに加えて、レーザー溶接は、高強度材料に対する溶接に有用であり、且つ、溶接時間が短く、溶接にかかるエネルギー消費量が低いという特性を有し、このため、車輪の生産効率向上及び車輪の生産コスト削減に寄与し、また、レーザー溶接は、煙やほこりの発生が少なく、より優しい作業環境及び保護環境を操作者に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願をさらに理解するために提供するものであり、本出願の例示的な実施形態及びその説明は本出願を解釈するために使用され、本出願を不適に限定するものではない。
【0017】
図1】本出願の実施形態1に係る車輪のリムとスポークが未溶接状態である場合の正面断面模式図を示す。
図2図1のA部分の拡大模式図を示す。
図3図1の車輪のリムとスポークが溶接された正面断面模式図を示す。
図4図3のB部分の拡大模式図を示す。
図5】本出願の実施形態2に係る車輪のリムとスポークが未溶接状態である場合の正面断面模式図を示す。
図6図5のC部分の拡大模式図を示す。
図7図5の車輪のリムとスポークが溶接された正面断面模式図を示す。
図8図7のD部分の拡大模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本出願の実施形態の図面を参照しながら、本出願の実施形態の技術案を明確かつ完全に説明するが、明らかなように、説明する実施形態は本出願の実施形態の一部に過ぎず、すべての実施形態ではない。以下、少なくとも1つの例示的な実施形態の説明は説明するためのものに過ぎず、本出願及びその応用又は使用を何ら制限するものではない。本出願の実施形態に基づいて、当業者が創造的な努力を必要とせずに得るすべてのほかの実施形態は、本出願の特許保護範囲に属する。
【0019】
本出願は、従来の溶接方法によってリムとスポークとを溶接する場合、形成される溶接ビード構造が合理ではなく、車輪の構造安定性低下を引き起こし、リムとスポークとの溶接強度の要件を満たせず、両方の接続安定性が悪くなり、車輪の使用安全性や使用寿命を損なうという従来技術の問題を解決する、車輪を提供する。
【0020】
実施形態1
図1~4に示すように、車輪は、軸方向の一端の表面で第1の接続面11が形成されるリム10と、軸方向の一端の表面の一部で第2の接続面21が形成され、第2の接続面21を介して第1の接続面11にレーザー溶接されるスポーク20とを含み、第1の接続面11と第2の接続面21との接触位置には、リム10とスポーク20とを固定接続するための溶接ビード構造100が形成されており、溶接ビード構造100はリム10の一部とスポーク20の一部とを溶融して接続することで形成されるものである。
【0021】
リム10がレーザー溶接によってスポーク20に固定接続され、レーザー溶接の熱影響領域が小さく、さらに、リム10の第1の接続面11とスポーク20の第2の接続面21との協働(係合)により、リム10とスポーク20との十分な接触面積が確保され、このため、レーザー溶接後のリム10とスポーク20との溶接箇所での接続強度の向上に有利であり、さらに車輪の構造強度向上に有利であり、車輪に優れた使用安全性及び長い寿命を持たせる。また、リム10とスポーク20との溶接箇所に形成される溶接ビード構造100は、リム10の一部とスポーク20の一部とが共同で形成したものであり、このような溶接ビード構造100は、小型でありながら安定的であり、これは、レーザー溶接の効率及び精密性が高く、両方への破壊が小さいためであり、しかも、スポーク20の一部とリム10の一部とを溶融して接続することで形成される溶接ビード構造100は、構造全体が規則的であり、強度が大幅に向上し、それにより、車輪が外力からの衝撃を受けても破断しにくく、リム10とスポーク20との接続安定性が大幅に向上する。
【0022】
これに加えて、レーザー溶接は、高強度材料に対する溶接に有用であり、且つ、溶接時間が短く、溶接にかかるエネルギー消費量が低いという特性を有し、このため、車輪の生産効率向上及び車輪の生産コスト削減に寄与し、また、レーザー溶接は、煙やほこりの発生が少なく、より優しい作業環境及び保護環境を操作者に提供する。
【0023】
なお、本出願による車輪のリム10とスポーク20との組み立ての位置関係によれば、車輪の外観性を大幅に向上させ、つまり、全表面車輪(full-surface wheel)として、スポーク20の面積がリム10により囲まれた領域の面積よりも大きく、スポーク20がリム10を覆うような効果を奏し、使用者がスポーク20の一側から軸方向に沿って車輪全体を観察するときに、リム10が見えず、したがって、本出願による車輪を用いた車両の外観性も向上する。
【0024】
図2及び図4に示すように、リム10は、互いに接続されるリム本体12と曲げフランジ13とを含み、曲げフランジ13のスポーク20に向かう側の端面で第1の接続面11が形成され、第1の接続面11と第2の接続面21とは、面と面を合わせるように設けられ、溶接ビード構造100は第1の接続面11および第2の接続面21によってカバーされている領域に位置する。このような位置の溶接ビード構造100は、リム10とスポーク20とに十分な接続強度を持たせ、後で車輪が大きな衝撃負荷に耐えるようになり、車輪の正常な使用を確保し、車輪の実用性を高めるだけではなく、車輪の外観の点で、リム10とスポーク20との接続箇所に明らかな異常構造がなく、したがって、車輪の外観性が大幅に向上し、バッチ生産する車輪の外観の一貫性が確保され、使用者の満足度が高まる。さらに、第1の接続面11と第2の接続面21とが面と面を合わせるように設けられる場合、リム10とスポーク20とは十分に接触し、両方に十分な接触面積を持たせ、車輪が衝撃を受けた場合、リム10とスポーク20との接触面に応力が集中して車輪の破損を引き起こすことを回避し、車輪の使用安定性をさらに高める。
【0025】
もちろん、本出願の未図示の可能な実施形態では、リム10は、互いに接続されるリム本体12と曲げフランジ13とを含み、曲げフランジ13のスポーク20に向かう側の端面で第1の接続面11が形成され、第1の接続面11と第2の接続面21とは面と面を合わせるように設けられ、溶接ビード構造100のリム10の径方向における幅は、第1の接続面11のリム10の径方向における幅以上である。このような形態及び位置を有する溶接ビード構造100によって、リム10とスポーク20との接触面の領域は十分にレーザー溶接され、溶接ビード構造100の占める領域が増大し、リム10とスポーク20との接続安定性が大幅に向上し、このようにして、車輪が規則的な全体として各種の強度の負荷衝撃にさらされる場合、溶接ビード構造100の位置でのリム10とスポーク20の破断が回避される。
【0026】
本出願による可能な実施形態では、曲げフランジ13は1つであり、リム本体12の周方向に沿って連続的に延在しており、第2の接続面21は曲げフランジ13に合わせた環状とされている。このような構造形態のリム10は、スポーク20との間に十分な接触面積を有し、リム10が周方向の各位置でスポークにより支持され、車輪構造全体の安定性が向上する。
【0027】
もちろん、本出願の未図示の可能な実施形態では、リム10とスポーク20とが十分な接続強度を有することを確保した上、リム10の製造用材料の消費をできるだけ減らし、車輪の製造コスト削減及び車輪全体の軽量化の目的を達成する。曲げフランジ13は複数であり、複数の曲げフランジ13はリム本体12の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、第2の接続面21は、スポーク20の周方向に沿って間隔をあけて設けられる複数のサブ接続面を含み、複数の曲げフランジ13は、複数のサブ接続面に一対一対応して協働する。
【0028】
任意選択で、曲げフランジ13はリム本体12に垂直である。このような構造形態のリム10は、製造されやすいだけではなく、スポーク20の第2の接続面21とリム10の第1の接続面11との間の合わせ効果を高めることにも有利である。
【0029】
同様に、リム10とスポーク20との面と面の合わせ効果を確保しつつ、リム10とスポーク20の加工製造を容易にすることを考慮すると、好ましくは、第1の接続面11および第2の接続面21はともに平面である。
【0030】
任意選択で、溶接ビード構造100の延在経路が、曲げフランジ13の周方向の延在経路と同じであり、且つ溶接ビード構造100の長さが、曲げフランジ13の長さに等しい。このように、リム10とスポーク20との溶接安定性がさらに向上する。
【0031】
実施形態2
図5図8に示すように、実施形態1に比べて、該実施形態では、スポーク20の一部はリム10に向かって突出して設けられ、環状突起22を形成し、曲げフランジ13と環状突起22とはマッチして合わせられる点が異なる。このように、リム10とスポーク20との間の面と面の合わせの信頼性が確保されるとともに、環状突起22及び曲げフランジ13は、リム10とスポーク20とを組み立てるときに、ポカヨケの役割を果たし、これにより、リム10とスポーク20の軸中心線が同一線上にあり、車輪が1つの回旋体となることを効果的に確保する。
【0032】
さらに、スポーク20の一部がリム10に向かって突出して設けられると、スポーク20とリム10との対向する端面の、接続接触位置での隙間を効果的に増大し、両方に対するレーザー溶接作業に十分な操作スペースを提供し、作業者が両方を安定的かつ確実にレーザー溶接できるようにする。
【0033】
もちろん、本出願の未図示の可能な実施形態でも、リム10とスポーク20との面と面の合わせの接続安定性が確保されるとともに、リム10とスポーク20を組み立てるときに、ポカヨケの役割を果たし、さらに、車輪の外観のデザイン性も向上し、スポーク20の一部はリム10に向かって突出して設けられ、複数の突起構造を形成し、複数の曲げフランジ13と複数の突起構造とは一対一対応するようにマッチして合わせられる。
【0034】
なお、ここで使用される用語は、特定の実施形態を説明するために過ぎず、本出願に係る例示的な実施形態を限定することを意図していない。ここで使用される場合、単数形態もまた、文脈によって特に明示的に示されない限り、複数形態を含むことを意図しており、さらに、本明細書において「備える」及び/又は「含む」という用語が使用される場合、特徴、ステップ、操作、デバイス、構成要素、及び/又はそれらの組み合わせが存在することを示すことを理解すべきである。
【0035】
特に断らない限り、これらの実施形態に記載の部材及びステップの相対的な配置、数値表現、及び数値は、本出願の範囲を制限しない。また、なお、説明の便宜上、図面に示された各部分の寸法は、実際の比例関係にしたがって描かれたものではない。当業者に知られている技術、方法及び装置については詳細に検討しない場合があるが、適切な場合、前記技術、方法及び装置は授権明細書の一部とみなされるべきである。ここで示して検討したすべての例において、任意の具体的な値は単なる例示的なものとして解釈されるべきであり、限定的なものではない。したがって、例示的な実施形態の他の例は、異なる値を有してもよい。なお、類似の符号及び文字は、以下の図面において同様の項目を表しており、したがって、ある項目が1つの図面において定義されると、その後の図面においてそれについてさらに検討する必要はない。
【0036】
説明の便宜上、ここでは、図に示す1つのデバイス又は特徴と他のデバイス又は特徴との空間的な位置関係を説明するために、「…の上に」、「…の上方に」、「…の上面に」、「上の」などの相対的な空間用語を使用してもよい。なお、相対的な空間用語は、図に記載されているデバイスの方位に加えて、使用又は操作時の異なる方位を含むことを意図している。例えば、図面中のデバイスが反転されている場合、「他のデバイス又は構造の上方に」又は「他のデバイス又は方向の上に」と記載されているデバイスは、反転後、「他のデバイス又は構造の下方に」又は「他のデバイス又は構造の下に」と位置づけられる。したがって、例示的な用語「…の上方に」は、「…上方に」及び「…の下方に」との2つの方位を含むことができる。このデバイスは、他の異なる方位(90度回転するか、又は他の方位に位置する)で位置決めされてもよく、ここで使用される相対的な空間の説明に対して解釈されてもよい。
【0037】
なお、ここで使用される用語は、特定の実施形態を説明するために過ぎず、本出願に係る例示的な実施形態を限定することを意図していない。ここで使用される場合、単数形態もまた、文脈によって特に明示的に示されない限り、複数形態を含むことを意図しており、さらに、本明細書において「備える」及び/又は「含む」という用語が使用される場合、特徴、ステップ、操作、デバイス、構成要素、及び/又はそれらの組み合わせが存在することを示す。
【0038】
なお、本出願の明細書及び特許請求の範囲、ならびに上記の図面における用語「第1」「第2」等は、類似の対象を区別するために使用されるものであり、特定の順序又は優先順位を記述するために使用されるものではない。このように使用されるデータは、ここで記載の本出願の実施形態が、ここで図示又は記載されたもの以外の順序で実施できるように、適切な場合に交換可能である。
【0039】
上記は、本出願の好ましい実施形態に過ぎず、本出願を限定するものではなく、当業者にとっては、様々な変更及び変化が可能である。本出願の精神及び原則の範囲内で行われた修正、同等の置換、改良等は、本出願の特許範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0040】
上記図面には、以下の符号がある。
10、リム
11、第1の接続面
12、リム本体
13、曲げフランジ
20、スポーク
21、第2の接続面
22、環状突起
100、溶接ビード構造

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8