(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】白金金属錯体及び有機エレクトロルミネセンスデバイスにおけるその用途
(51)【国際特許分類】
C07F 15/00 20060101AFI20231214BHJP
C07D 213/24 20060101ALI20231214BHJP
C09K 11/06 20060101ALI20231214BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20231214BHJP
H10K 50/11 20230101ALI20231214BHJP
【FI】
C07F15/00 F CSP
C07D213/24
C09K11/06 660
H05B33/14 B
H10K50/10
H10K50/11
(21)【出願番号】P 2022531551
(86)(22)【出願日】2020-09-19
(86)【国際出願番号】 CN2020116338
(87)【国際公開番号】W WO2021120742
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】201911295834.9
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515177907
【氏名又は名称】広東阿格蕾雅光電材料有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】李 慧楊
(72)【発明者】
【氏名】戴 雷
(72)【発明者】
【氏名】蔡 麗菲
【審査官】神谷 昌克
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0133861(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0168656(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07F 15/00
H10K 50/10
C09K 11/06
H10K 30/50
H10K 85/30
H10K 10/40
C07D 213/24
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の構造を有する白金金属錯体であって、
式(I)中、
R
1~R
32はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、1~20個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル基、3~20個の環炭素原子を有する置換もしくは非置換のシクロアルキル基、1~20個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルコキシ基、6~30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、3~30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のヘテロアリール基、又はシアノ基から選択され、Ar
1~Ar
2はそれぞれ、独立して、6~14個の炭素原子の芳香族基
から選択され、
前記置換は、重水素、ハロゲン又はC1~8アルキル基による置換である、ことを特徴とする白金金属錯体。
【請求項2】
R
1~R
32はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、1~6個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル基、3~6個の環炭素原子を有する置換もしくは非置換のシクロアルキル基、6~12個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、又は3~6個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のヘテロアリール基から選択され、Ar
1及びAr
2は
いずれも、フェニル基
である、ことを特徴とする請求項1に記載の白金金属錯体。
【請求項3】
R
1~R
32はそれぞれ、独立して、水素、重水素、1~4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル基、3~6個の環炭素原子を有する置換もしくは非置換のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基又はピリジン基から選択され、Ar
1とAr
2は同じである、ことを特徴とする請求項2に記載の白金金属錯体。
【請求項4】
R
1~R
32はそれぞれ、独立して、水素、メチル、イソプロピル基又はtert-ブチル基から選択される、ことを特徴とする請求項3に記載の白金金属錯体。
【請求項5】
R
1~R
32のうち、R
1~R
3、R
12~R
17及びR
26~R
30は水素であり、その他は水素、メチル、イソプロピル基又はtert-ブチル基であ
る、ことを特徴とする請求項4に記載の白金金属錯体。
【請求項6】
以下のうちのいずれかの構造を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の白金金属錯体。
【請求項7】
以下のいずれかの構造を有する、ことを特徴とする請求項6に記載の白金金属錯体。
【請求項8】
以下の構造を有する、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の白金金属錯体のリガンド。
【請求項9】
有機エレクトロルミネセンスデバイス、有機薄膜トランジスタ、有機光起電力デバイス、発光電気化学セル又は化学センサにおける請求項1~7のいずれか一項に記載の白金金属錯体の使用。
【請求項10】
陰極、陽極及び有機層を含み、前記有機層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子注入層及び電子輸送層のうちの1又は複数の層を有し、前記有機層は、請求項1~7のいずれか一項に記載の白金金属錯体を含む、ことを特徴とする有機エレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項11】
請求項1~7のいずれか一項に記載の白金金属錯体を含む層は、発光層である、ことを特徴とする請求項10に記載の有機エレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項12】
前記有機層の総厚さは1~1000nmであ
る、ことを特徴とする請求項10に記載の有機エレクトロルミネセンスデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス材料の分野に関し、具体的には、白金金属錯体及び有機エレクトロルミネセンスデバイスにおける発光材料としてのその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
有機光電子デバイスは、有機エレクトロルミネセンスデバイス(OLEDs)、有機薄膜トランジスタ(OTFTs)、有機光起電力デバイス(OPVs)、発光電気化学セル(LCEs)及び化学センサを含むがこれらに限定されない。
【0003】
近年、OLEDは、アプリケーションの見通しが非常に良好である照明及びディスプレイ技術として、学界や産業界から大きな注目を集めている。OLEDデバイスは、自己発光、広視野角、短い応答時間、及び可撓性デバイスを製造できるなどの特性を有し、次世代のディスプレイ及び照明技術の強力な競争者となっている。しかしながら、現在のOLEDには、効率の低さや寿命の短さなどの問題があり、更なる研究の必要がある。
【0004】
初期の蛍光OLEDは通常、発光するために一重項状態のみを利用することができ、デバイスで生成された三重項励起子は効果的に利用することができず、非放射の方式で基底状態に戻る。OLEDの普及が制限される。1998年、香港大学の支志明らは、エレクトロルミネセンス燐光の現象を初めて報告した。同じ年に、Thompsonらは、発光材料として遷移金属錯体を使用して燐光OLEDsを作った。燐光OLEDsは、一重項励起子と三重項励起子を効率的に利用して発光し、理論的には100%の内部量子効率を実現することができ、それにより、OLEDsの商業化プロセスが大幅に促進されている。OLEDsの発光色の調整は、発光材料の構造設計によって実現することができる。OLEDsは、所望のスペクトルを実現するために、1つの発光層又は複数の発光層を含むことができる。現在、緑色、黄色及び赤色の燐光材料の商業化は実現された。商業化されたOLEDディスプレイは通常、フルカラー表示を実現するために、青色の蛍光と黄色、又は緑色と赤色の燐光を組み合わせて使用する。高輝度での燐光OLEDsの効率が急激に低下することは、依然として解決すべき問題である。より高い効率、及びより長い使用寿命を備えた発光材料が、業界によって緊急に必要とされている。
【0005】
金属錯体は、発光材料として業界で使用されているが、発光効率、使用寿命などのその性能をさらに向上させる必要がある。また、材料は凝集状態で発光の消光を起こ引きしやすいことも解決すべき問題である。
【発明の概要】
【0006】
従来技術における上記の問題に対し、本発明は、有機エレクトロルミネセンスデバイスに適用されて良好な光電的性能及びデバイス寿命を示す白金金属錯体発光材料を提供する。本発明はまた、本発明の金属錯体を含むエレクトロルミネッセンスデバイスを提供する。
【0007】
白金金属錯体は、式(I)の構造を有する化合物であり、
ここで、
R
1~R
32はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、1~20個の炭素原子を有する置換又は非置換のアルキル基、3~20個の環炭素原子を有する置換又は非置換のシクロアルキル基、1~20個の炭素原子を有する置換又は非置換のアルコキシ基、6~30個の炭素原子を有する置換又は非置換のアリール基、3~30個の炭素原子を有する置換又は非置換のヘテロアリール基又はシアノ基から選択され、Ar
1及びAr
2はそれぞれ、独立して、6~14個の炭素原子の芳香族基又は3~12炭素原子のヘテロ芳香族基から選択され、前記ヘテロ芳香族基におけるヘテロ原子は、O、S、Nの1つ又は複数から選択され、前記置換は、重水素、ハロゲン、C1~8アルキル基による置換である。
【0008】
好ましくは、一般式(I)では、R1~R32はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、1~6個の炭素原子を有する置換又は非置換のアルキル基、3~6個の環炭素原子を有する置換又は非置換のシクロアルキル基、6~12個の炭素原子を有する置換又は非置換のアリール基、3~6個の炭素原子を有する置換又は非置換のヘテロアリール基から選択され、Ar1及びAr2はそれぞれ、独立して、フェニル基及びピリジン基から選択される。
【0009】
好ましくは、一般式(I)では、R1~R32はそれぞれ、独立して、水素、重水素、1~4個の炭素原子を有する置換又は非置換のアルキル基、3~6個の環炭素原子を有する置換又は非置換のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基又はピリジン基から選択され、Ar1とAr2は同じである。
【0010】
さらに好ましくは、一般式(I)では、R1~R32はそれぞれ、独立して、水素、メチル、イソプロピル基又はtert-ブチルから選択される。
【0011】
さらに好ましくは、一般式(I)では、R1~R32のうち、R1~R3、R12~R17、R26~R30は水素であり、その他の基は水素、メチル、イソプロピル基又はtert-ブチルであり、Ar1及びAr2はフェニル基である。
【0012】
本発明による白金金属錯体の例は以下にリストされるが、リストされる構造に限定されない。
【0013】
上記の金属錯体の前駆体、即ち、リガンドの構造式は、以下のとおりである。
【0014】
本発明は、有機光電子デバイスにおける上記の白金金属錯体の用途をさらに提供する。前記光電子デバイスは、有機エレクトロルミネセンスデバイス(OLEDs)、有機薄膜トランジスタ(OTFTs)、有機光起電力デバイス(OPVs)、発光電気化学セル(LCEs)及び化学センサを含むがこれらに限定されなく、好ましくは、OLEDsである。
【0015】
上記の白金金属錯体を含む有機エレクトロルミネセンスデバイス(OLEDs)であって、該錯体は、発光デバイス中の発光材料として機能する。
【0016】
本発明の有機エレクトロルミネセンスデバイスは、陰極、陽極及び有機層を含み、前記有機層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子注入層、電子輸送層のうちの1つ以上の層である。これらの有機層は、すべての層に存在する必要がない。
【0017】
前記正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、発光層及び/又は電子輸送層のうちの少なくとも1つの層は、式(I)に記載の化合物を含む。
【0018】
好ましくは、構造式(1)に記載の化合物が位置する層は、発光層又は電子輸送層である。
【0019】
本発明のデバイスの有機層の総厚さは、1~1000nm、好ましくは、1~500nmであり、より好ましくは、5~300nmである。
【0020】
前記有機層は、蒸着又は溶液法によって薄膜に形成され得る。
【0021】
本発明の有益な技術効果は、主に以下のとおりである。(1)本発明の白金金属錯体は、OLEDデバイスに適用され、良好な発光効率及びデバイス使用寿命を有する。(2)従来の発光分子は、凝集状態にあるときに、分子間の相互作用が比較的に強いため、発光量子の収率が低下する。本発明の白金金属錯体は比較的強い3次元空間構造を有し、凝集状態にあるときに、凝集によって発光増強を誘発する性質を有し、デバイスの発光効率を向上させるのに有益である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の有機エレクトロルミネセンスデバイスの構造である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、材料の合成方法を要求するものではなく、本発明をより詳細に説明するために、以下の実施例が特に挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0024】
以下の合成に使用される原料はすべて市販品である。
〈実施例1〉
【0025】
【0026】
〈中間体1cの合成〉
窒素の保護下で、化合物1a(4.9g、10.0mmol)(文献J. Mater. Chem., 2014, 2, 2028を参照して合成されたもの)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、-78℃まで冷却し、n-ブチルリチウムBuLi(2.0M、11mL)を滴下し、30分間撹拌した後、化合物1b(4.2g、25.0mmol)(文献J. Am. Chem. Soc, 2008, 130, 9942を参照して合成されたもの)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を上記の溶液に滴下し、30分間撹拌した後、室温まで加熱し、1時間撹拌し続けた。上記の反応液を希塩酸溶液(1M、100mL)に入れ、30分間撹拌した。混合物をジクロロメタンで3回抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、回転蒸発で溶媒を除去して、淡黄色固体を取得した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより分離して、淡黄色油状物を取得した(2.8g、収率51%)。ESI-MS(m/z):543.2(M+1)。
【0027】
化合物1dの合成
窒素の保護下で、2-ブロモビフェニル(2.3g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解し、-78℃まで冷却し、n-ブチルリチウムBuLi(2.0M、11mL)を滴下し、30分間撹拌した後、化合物1c(2.6g、4.8mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を上記の溶液に滴下した。30分間撹拌した後、室温まで加熱し、1時間撹拌し続けた。上記の反応液を水に入れ、ジクロロメタン3回抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、回転蒸発で溶媒を除去して、淡黄色固体を取得した。上記の固体を酢酸(50mL)に溶解し、濃硫酸(4mL)を添加し、窒素の保護下で、一晩還流した。室温に冷却した後、上記の反応液を水に入れ、ジクロロメタンで3回抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、回転蒸発で溶媒を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィーにより分離して、淡黄色固体を取得した(2.8g、収率71%)。ESI-MS(m/z):815.3(M+1)。
【0028】
錯体1の合成
化合物1d(2.5g、3.1mmol)、テトラクロリド白金(II)酸カリウム(1.5g、3.6mmol)及び250mL酢酸をフラスコに入れ、窒素の保護下で、48時間還流撹拌した。室温に冷却した後、上記の反応液を水に入れ、濾過して粗生成物を取得し、再結晶して黄色固体を取得した(2.5g、収率80%)。ESI-MS(m/z):1008.3(M+1)。
〈実施例2〉
【0029】
【0030】
〈中間体22bの合成〉
2-ブロモビフェニルを化合物22a(文献Dyes Pigm., 2015, 121, 7を参照して合成されたもの)に置き換え、化合物1dの調製方法を参照して中間体22bを合成し、淡黄色固体2.9gを取得し、収率が69%であった。ESI-MS(m/z):1039.6(M+1)。
【0031】
錯体22の合成
1dを化合物22bに置き換え、錯体1の調製方法を参照して錯体22を合成し、黄色固体2.1gを取得し、収率が73%であった。ESI-MS(m/z):1232.5(M+1)。
〈実施例3〉
【0032】
本発明の錯体発光材料を使用してエレクトロルミネセンスデバイスを製造した。デバイスの構造を
図1に示す。
【0033】
まず、透明な導電性ITOガラス基板10(その上に陽極20がある)を洗浄剤溶液及び脱イオン水、エタノール、アセトン、脱イオン水で順次洗浄し、次に、酸素プラズマで30秒間処理した。
次に、ITO上に厚さ10nmのHATCNを正孔注入層30として蒸着した。
次に、化合物HTを蒸着して、厚さ40nmの正孔輸送層40を形成した。
次に、正孔輸送層上に厚さ20nmの発光層50を蒸着した。発光層は、錯体1(20%)とCBP(80%)の混合ドーピングからなった。
次に、発光層上に厚さ40nmのAlQ3を電子輸送層60として蒸着した。
最後に、1nmのLiFを電子注入層70として、及び100nmのAlをデバイスの陰極80として蒸着した。
〈実施例4〉
【0034】
錯体1を錯体22に置き換え、実施例3に記載の方法を使用してエレクトロルミネセンスデバイスを製造した。
〈比較例〉
【0035】
錯体1をIr(PPy)3に置き換え、実施例3に記載の方法を使用してエレクトロルミネセンスデバイスを製造した。
【0036】
デバイスにおけるHATCN、HT、AlQ
3、Ir(PPy)
3及びCBPの構造式は、次のとおりである。
【0037】
10mA/cm
2電流密度での実施例3、4及び比較例の有機エレクトロルミネセンスデバイスのデバイス性能は、表1にリストされる。
表1
【0038】
表1のデータから分かるように、同じ条件下で、本発明の化合物を使用して調製された有機エレクトロルミネセンスデバイスの効率はいずれも比較例のものよりも優れている。一般的な錯体発光材料Ir(PPy)3と比較して、本発明の白金金属錯体材料は、有機エレクトロルミネセンスデバイスに適用されると、駆動電圧がより低く、発光効率がより高い。また、デバイスの寿命もある程度改善され、これは、発光材料に対するディスプレイ業界の要求にさらにマッチングし、工業化の見通しが良好である
〈実施例5〉
【0039】
凝集状態での及び溶液中の白金錯体1と22の発光量子収率比(Ф
a/Ф
b)は、表2にリストされる。
表2
【0040】
表2のデータからわかるように、本発明の白金金属錯体の凝集状態での量子収率は、溶液中の量子収率よりも高い。このことからわかるように、本発明の白金金属錯体は、凝集によって発光増強を誘発する性質をさらに有する。
【0041】
上記の様々な実施形態は単なる例であり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の精神から逸脱することなく、本発明の様々な材料及び構造を他の材料及び構造に置き換えることができる。当業者は、創造的な作業なしに、本発明のアイデアに従って多くの修正や変更を行うことができることを理解されたい。従って、既存の技術に基づいて分析、推論、又は部分的な調査を通じて当業者が取得できる技術的解決策は、特許請求の範囲によって制限される保護範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0042】
10はガラス基板、20は陽極、30は正孔注入層、40は正孔輸送層、50は発光層、60は電子輸送層、70は電子注入層、80は陰極を表す。