(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置
(51)【国際特許分類】
G01M 13/021 20190101AFI20231214BHJP
G01M 13/026 20190101ALI20231214BHJP
F16B 7/20 20060101ALI20231214BHJP
F16H 57/08 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
G01M13/021
G01M13/026
F16B7/20 A
F16H57/08
(21)【出願番号】P 2023136443
(22)【出願日】2023-08-24
【審査請求日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】202310576308.X
(32)【優先日】2023-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523322955
【氏名又は名称】哈尓濱船舶鍋炉渦輪机研究所(中国船舶集団有限公司第七〇三研究所)
【氏名又は名称原語表記】NO.703 Research Insititute Of CSSC
【住所又は居所原語表記】No. 35, Honghu Road, Qunli Development Zone, Harbin City, Heilongjiang Province 150078, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】蒋 立冬
(72)【発明者】
【氏名】傅 琳
(72)【発明者】
【氏名】常 山
【審査官】中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-500535(JP,A)
【文献】特公平5-62939(JP,B2)
【文献】特開平8-193919(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0102350(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0035627(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第110487539(CN,A)
【文献】中国実用新案第202203290(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 7/00 - 7/22
F16D 1/00 - 1/12
F16H 57/00 - 57/12
G01M 13/00 - 13/045
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の出力フランジ(1)と、第二の出力フランジ(2)と、第一の遷移連結歯(3)と、第二の遷移連結歯(4)とを備え、
前記第一の出力フランジ(1)の一端は、試験遊星ギアボックス(5)と接続され、
第二の出力フランジ(2)の一端は、付随試験遊星ギアボックス(6)と接続され、
第一の遷移連結歯(3)は、第一の出力フランジ(1)の他端と接続され、
第二の遷移連結歯(4)は、第二の出力フランジ(2)の他端と接続される遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置であって、
歯付き式フランジ(7)と軸方向規制ユニットとをさらに含み、
前記歯付き式フランジ(7)は、前記第一の遷移連結歯(3)と前記第二の遷移連結歯(4)上に嵌合され、
前記軸方向規制ユニットは、前記歯付き式フランジ(7)の左右両側に取り付けられ且つ伝動軸(8)の軸線へ延び、且つ軸方向規制ユニットの内側壁に軸方向補償凹溝(9)が設けられ、
前記軸方向補償凹溝(9)は、前記第一の遷移連結歯(3)と前記第二の遷移連結歯(4)の上部外側に遮蔽し、
前記歯付き式フランジ(7)は、円環状内歯フランジであり、
前記軸方向規制ユニットは、二つの半円状の溝型嵌合体(13)と、径方向規制リング(15)と、複数本のスクリュー(16)とを含み、
二つの半円状の前記溝型嵌合体(13)は、前記歯付き式フランジ(7)の外壁上に係合され、前記溝型嵌合体(13)上のネジ穴(12)に対応する位置に貫通穴(14)が開設され、
前記径方向規制リング(15)は、同軸的に伝動軸(8)上に嵌合され、
各スクリュー(16)は、一つの貫通穴(14)と一つのネジ穴(12)を通過して径方向規制リング(15)上に螺入され、
前記径方向規制リング(15)が第一の遷移連結歯(3)及び第二の遷移連結歯(4)の内側面と当接することを実現する、ことを特徴とする遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置。
【請求項2】
前記歯付き式フランジ(7)は、円周方向においてn個のネジ穴(12)が加工される、ことを特徴とする請求項1に記載の遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置。
【請求項3】
前記径方向規制リング(15)の縦断面形状は、「凸」字形である、ことを特徴とする請求項2に記載の遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結装置に関し、具体的に遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置に関し、遊星バックツーバック試験の時の試験遊星ギアボックスと付随試験遊星ギアボックスとの間の連結に用いられる。
【背景技術】
【0002】
遊星ギア伝動は、パワー分流性、入出力同軸性と内噛合の合理的な採用などの多くの特別な特徴を有するため、普通の固定軸ギア伝動と比べ、質量が小さく、体積が小さく、ギア比が大きく、負荷能力が大きく、伝動が穏やかであり、伝動効率が高いなどの利点を有し、遊星ギア伝動は、高速、大パワーのものに適用でき、そして低速、大トルクの機械伝動装置に適用できるため、クレーン輸送、作業機械、冶金鉱山、石油化学工業、自動車、船舶、兵器、航空宇宙などの工業分野においていずれもますます幅広く応用される。
【0003】
遊星ギアボックスの密閉パワーストリーミング試験台は、一般的には連結機構を介して試験遊星ギアボックスと付随試験遊星ギアボックスのバックツーバック(出力端と出力端)を繋げ、ローダを介して入力端と入力端との間を超長伝動軸系で試験遊星ギアボックスと付随試験遊星ギアボックスの内部を通過して連結し、密閉状態に形成する。
【0004】
遊星バックツーバック試験台の構築プロセスにおいて、試験遊星ギアボックスと付随試験遊星ギアボックスを連結する必要がある。試験遊星ギアボックスと付随試験遊星ギアボックスとの間の距離が限られるため、構築する時に一般的には連結空間が限られるという問題があり、空間が限られると、取り付けの利便性が制限され、取り付け難度が大きく、且つ取り付け精度が保証しにくいことを引き起こす。
【0005】
登録番号がCN211401676Uであり、名称が重負荷遊星伝動機械の密閉パワーストリーミング同側ロード連結構造である特許では、その連結構造は、二つの連結フランジと内歯スリーブとを含み、二つの連結フランジは、それぞれ試験遊星ギアボックスと付随試験遊星ギアボックスの出力フランジ上に取り付けられ、二つの連結フランジの間は、内歯スリーブを介して接続される。上記連結構造は、取り付け難度の問題を解決したが、それが高速運転中において、内歯スリーブの軸方向における変位とがたつき量が大きいため、遊星ギア伝動試験の安全で安定的な運行を保証することができないという問題を引き起こす。
【0006】
以上をまとめると、従来の遊星バックツーバック試験台の連結構造に軸方向の変位とがたつきが存在し、遊星ギア伝動試験の安全で安定的な運行を保証することができないという問題を引き起こす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】中国実用新案登録第CN211401676U号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、従来の遊星バックツーバック試験台の連結構造に軸方向の変位とがたつきが存在し、遊星ギア伝動試験の安全で安定的な運行を保証することができないことを引き起こすという問題を解決するために、遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の技術案は、以下のとおりである。遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置は、第一の出力フランジと、第二の出力フランジと、第一の遷移連結歯と、第二の遷移連結歯とを含み、第一の出力フランジの一端は、試験遊星ギアボックスと接続され、第二の出力フランジの一端は、付随試験遊星ギアボックスと接続され、第一の遷移連結歯は、第一の出力フランジの他端と接続され、第二の遷移連結歯は、第二の出力フランジの他端と接続され、それは、歯付き式フランジと軸方向規制ユニットとをさらに含み、歯付き式フランジは、第一の遷移連結歯と第二の遷移連結歯上に嵌合され、軸方向規制ユニットは、歯付き式フランジの左右両側に取り付けられ且つ伝動軸の軸線へ延び、且つ軸方向規制ユニットの内側壁に軸方向補償凹溝が設けられ、軸方向補償凹溝は、第一の遷移連結歯と第二の遷移連結歯の上部外側に遮蔽する。
【0010】
さらに、歯付き式フランジは、第一の歯付き式フランジと第二の歯付き式フランジとを含み、第一の歯付き式フランジと第二の歯付き式フランジの縦断面形状は、「L」字形であり、第一の歯付き式フランジと第二の歯付き式フランジは、左右鏡像で配置され、第一の歯付き式フランジと第二の歯付き式フランジの鉛直部分は、接続部材を介して接続され、第一の歯付き式フランジと第二の歯付き式フランジの水平部分の内側壁上に、第一の遷移連結歯及び第二の遷移連結歯と噛合する内歯が設けられる。
【0011】
よりさらに、第一の歯付き式フランジと第二の歯付き式フランジの水平部分上端の端部にそれぞれ一つの係止溝が加工される。
【0012】
さらに、軸方向規制ユニットは、二つの遮蔽板を含み、二つの遮蔽板の上部は、それぞれ第一の歯付き式フランジと第二の歯付き式フランジの係止溝上に係止され、二つの遮蔽板の中部は、それぞれ接続部材を介して第一の歯付き式フランジと第二の歯付き式フランジの外側端面上に接続され、二つの遮蔽板の下部は、それぞれ下へ延びる。
【0013】
好ましくは、歯付き式フランジは、円環状内歯フランジである。
【0014】
さらに、歯付き式フランジは、円周方向においてn個のネジ穴が加工され、nの数は、2つ又は4つ又は6つである。
【0015】
よりさらに、軸方向規制ユニットは、二つの半円状の溝型嵌合体を含み、二つの半円状の溝型嵌合体は、歯付き式フランジの外壁上に係合され、且つ溝型嵌合体の溝体内側壁に軸方向補償凹溝が開設される。
【0016】
好ましくは、溝型嵌合体上のネジ穴に対応する位置に貫通穴が開設される。
【0017】
よりさらに、それは、径方向規制リングと複数本のスクリューとをさらに含み、径方向規制リングは、同軸的に伝動軸上に嵌合され、各スクリューは、一つの貫通穴と一つのネジ穴を通過して径方向規制リング上に螺入され、径方向規制リングが第一の遷移連結歯及び第二の遷移連結歯の内側面と当接することを実現する。
【0018】
好ましくは、径方向規制リングの縦断面形状は、「凸」字形である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、従来の技術と比べて以下の効果を有する。
【0020】
1、本発明は、歯付き式軸継手とフランジとを連結して組み合わせる方式を採用し、試験箱と付随試験箱との連結と取り付けを精確と容易にし、特に本発明は、歯付き式軸継手を採用して組み立てる時に、試験箱側と付随試験箱側を予め取り付け、そして付随試験箱側を歯付き式フランジ内に押し込み、続いて接続するだけでよい。同一軸線の特性を利用し、遊星バックツーバック試験の試験箱と付随試験箱との間の精確な連結と取り付けを実現し、取り付けプロセス全体は、簡単であり、容易である。
【0021】
2、本発明の連結装置は、軸線方向の位置決めを実現することができるだけでなく、そして軸方向で軸方向補償凹溝の設置によって組み立てと実際の作動プロセスにおける軸方向変位補償を実現する。試験台全体が安全で穏やかに運行を行うことができることをさらに保証する。
【0022】
3、本発明は、異なる重量の機器の連結に適用できる(詳細は、本発明の作動原理部分を参照する)。適用範囲は、幅広い。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の分離式歯付き式フランジを採用する場合の全体構造概略図である。
【
図3】一体式歯付き式フランジを採用する場合の全体構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
発明を実施するための形態1:
図1から
図3を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置は、第一の出力フランジ1と、第二の出力フランジ2と、第一の遷移連結歯3と、第二の遷移連結歯4とを含み、第一の出力フランジ1の一端は、試験遊星ギアボックス5と接続され、第二の出力フランジ2の一端は、付随試験遊星ギアボックス6と接続され、第一の遷移連結歯3は、第一の出力フランジ1の他端と接続され、第二の遷移連結歯4は、第二の出力フランジ2の他端と接続され、それは、歯付き式フランジ7と軸方向規制ユニットとをさらに含み、歯付き式フランジ7は、第一の遷移連結歯3と第二の遷移連結歯4上に嵌合され、軸方向規制ユニットは、歯付き式フランジ7の左右両側に取り付けられ且つ伝動軸8の軸線へ延び、且つ軸方向規制ユニットの内側壁に軸方向補償凹溝9が設けられ、軸方向補償凹溝9は、第一の遷移連結歯3と第二の遷移連結歯4の上部外側に遮蔽する。
【0025】
本実施の形態の軸方向補償凹溝9は、歯付き式フランジ7の軸方向における変位補償を実現するために用いられる。
【0026】
発明を実施するための形態2:
図1と
図2を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の歯付き式フランジ7は、第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2とを含み、第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2の縦断面形状は、「L」字形であり、第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2は、左右鏡像で配置され、第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2の鉛直部分は、接続部材を介して接続され、第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2の水平部分の内側壁上に、第一の遷移連結歯3及び第二の遷移連結歯4と噛合する内歯が設けられる。
【0027】
このように設置することによって、本実施の形態では採用される分離式歯付き式フランジについて、このフランジは、取り付ける時に、試験箱と付随試験箱側にそれぞれの歯付き式フランジと遷移連結歯をそれぞれ取り付けるだけでよく、第一の歯付き式フランジ7-1が第二の歯付き式フランジ7-2と当接する場合に、ボルトを介してそれを接続し、接続プロセス全体は、簡単であり、信頼でき、従来の連結方式の試験箱と付随試験箱との間の狭い空間で、試験箱と付随試験箱との接続により取り付けにくいという問題を回避する。他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1と同じである。
【0028】
本実施の形態における分離式歯付き式フランジは、構造が簡単であり、大量生産に有利である。取り付ける時に、円周方向で第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2を接続すればよく、そして第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2が回転可能であるため、試験遊星ギアボックス5と付随試験遊星ギアボックス6との間の空間で操作すればよく、操作者の取り付けに有利である。
【0029】
発明を実施するための形態3:
図1と
図2を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2の水平部分上端の端部にそれぞれ一つの係止溝11が加工される。
【0030】
他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1又は2と同じである。
【0031】
発明を実施するための形態4:
図1と
図2を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の軸方向規制ユニットは、二つの遮蔽板10を含み、二つの遮蔽板10の上部は、それぞれ第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2の係止溝11上に係止され、二つの遮蔽板10の中部は、それぞれ接続部材を介して第一の歯付き式フランジ7-1と第二の歯付き式フランジ7-2の外側端面上に接続され、二つの遮蔽板10の下部は、それぞれ下へ延びる。係止溝11は、主に遮蔽板10の径方向の位置決めを実現するためのものである。
【0032】
このように設置することによって、この遮蔽板10は、歯付き式フランジの軸方向の規制の役割を果たすだけでなく、その下部の軸方向補償凹溝9は、第一の遷移連結歯3と第二の遷移連結歯4にわずかな変位が発生した時と組み立て誤差を調整する必要がある時の補償作用を実現する。他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1、2又は3と同じである。
【0033】
本実施の形態における第一の出力フランジ1と第一の遷移連結歯3との間は、ボルト接続の方式によって、軸方向と径方向における位置決めを実現する。
【0034】
発明を実施するための形態5:
図1と
図3を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の歯付き式フランジ7は、円環状内歯フランジである。このように設置することによって、この歯付き式フランジ7は、一体式歯付き式フランジであり、生産製造しやすく、取り付ける時に、遷移連結歯を押し込めばよい。他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1から4のいずれか一つと同じである。
【0035】
発明を実施するための形態6:
図1と
図3を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の歯付き式フランジ7は、円周方向においてn個のネジ穴12が加工され、nの数は、2つ又は4つ又は6つである。このように設置することによって、径方向規制リング15との接続を容易にする。他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1から5のいずれか一つと同じである。
【0036】
発明を実施するための形態7:
図3を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の軸方向規制ユニットは、二つの半円状の溝型嵌合体13を含み、二つの半円状の溝型嵌合体13は、歯付き式フランジ7の外壁上に係合され、且つ溝型嵌合体13の溝体内側壁に軸方向補償凹溝9が開設される。このように設置することによって、それを係合すればよく、取り付けは、簡単で容易である。他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1から6のいずれか一つと同じである。
【0037】
発明を実施するための形態8:
図3を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の溝型嵌合体13上のネジ穴12に対応する位置に貫通穴14が開設される。このように設置することによって、径方向規制リング15との接続を容易にする。他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1から7のいずれか一つと同じである。
【0038】
発明を実施するための形態9:
図3を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態は、径方向規制リング15と複数本のスクリュー16とをさらに含み、径方向規制リング15は、同軸的に伝動軸8上に嵌合され、各スクリュー16は、一つの貫通穴14と一つのネジ穴12を通過して径方向規制リング15上に螺入され、径方向規制リング15が第一の遷移連結歯3及び第二の遷移連結歯4の内側面と当接することを実現する。このように設置することによって、径方向で歯付き式フランジ7を規制することによって、歯付き式フランジ7の軸方向と径方向の変位の発生を防止する。他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1から8のいずれか一つと同じである。
【0039】
発明を実施するための形態10:
図3を結び付けて本実施の形態を説明し、本実施の形態の径方向規制リング15の縦断面形状は、「凸」字形である。このように設置することによって、スクリュー16の接続をより堅固にすることを容易にする。他の構成と接続関係は、発明を実施するための形態1から9のいずれか一つと同じである。
【0040】
図1から
図3を結び付けて本発明の作動原理を説明する。
【0041】
連結と取り付けの準備:前縁位置決めによって試験遊星ギアボックスと付随試験遊星ギアボックスの出力フランジをそれぞれ遷移連結歯と所定位置に置き、且つナット、ガスケット、連結ボルトを使用して固定する。
【0042】
図1を結び付けて連結と取り付け方法1を説明する:試験遊星ギアボックス5と付随試験遊星ギアボックス6の重量が比較的軽い場合に、二つの歯付き式フランジ7を連結ボルト、ガスケット、ナットを介して連結して完了して一つの歯付き式フランジアセンブリになり、試験遊星ギアボックス5上の第一の遷移連結歯3と噛合して所定位置に取り付け、付随試験遊星ギアボックス6上の第二の遷移連結歯4が歯付き式フランジアセンブリと噛合して所定位置に取り付けるまで付随試験遊星ギアボックス6をゆっくりと押し進み、ビス、ロッキングプレートを介して遮蔽板10を二つの歯付き式フランジ上にそれぞれ取り付け、歯付き式フランジアセンブリの軸方向伝動がたつきを防止し、この時に取り付けが完了する。
【0043】
図1を結び付けて連結と取り付け方法2を説明する:試験遊星ギアボックス5と付随試験遊星ギアボックス6の重量が比較的重い場合に、歯付き式フランジ7をそれぞれ遷移連結歯を介して試験遊星ギアボックス5と付随試験遊星ギアボックス6上に掛け、試験遊星ギアボックス5、付随試験遊星ギアボックス6を取り付け機器関係に従って所定位置に置き、歯付き式フランジ7を軸方向にゆっくりと移動し、それを試験遊星ギアボックス5、付随試験遊星ギアボックス6上に取り付けられる遷移連結歯と噛合させて所定位置に取り付け、噛合関係と付随試験遊星ギアボックスの伝動システムに基づき、二つの歯付き式フランジ7が連結ボルト、ガスケット、ナットを介して一つのアセンブリに連結されるようにし、ビス、ロッキングプレートを介して遮蔽板10を二つの歯付き式フランジ上にそれぞれ取り付け、歯付き式フランジアセンブリの軸方向伝動がたつきを防止し、この時に取り付けが完了する。
【0044】
図3を結び付けて連結と取り付け方法3を説明する:先ず試験遊星ギアボックス5の一方側にある構造を取り付け、第一の出力フランジ1と第一の遷移連結歯3との間をボルトを介して接続し、径方向規制リング15を伝動軸8上に嵌合し、ここで、径方向規制リング15の左側は、第一の遷移連結歯3内に嵌め込まれ、そして一体式歯付き式フランジ7を第一の遷移連結歯3上に嵌合する。付随試験遊星ギアボックス6の一方側は、この方式に従って同様に取り付け、そして付随試験遊星ギアボックス6の一方側の第二の遷移連結歯4を歯付き式フランジ7内に押し込む。続いて溝型嵌合体13を歯付き式フランジ7上に係合し、最後に一つの貫通穴14とネジ穴12を通過してスクリュー16を径方向規制リング15上に螺入することによって、径方向規制リング15が第一の遷移連結歯3及び第二の遷移連結歯4の内側面と当接することを実現する。この時に取り付けが完了する。
【0045】
本発明は、すでに好ましい実施例で以上のように掲示されたが、本発明を限定するためのものではなく、当業者は、さらに本発明の精神において他の変更を行い、及び本発明未に言及されていない分野に応用することもでき、無論、これらの本発明の精神を根拠として行われた変更は、いずれも本発明に要求される保護範囲に含まれるべきである。
【要約】
【課題】遊星バックツーバック試験用の試験箱と付随試験箱との連結装置を提供する。
【解決手段】第一の出力フランジの一端は、試験遊星ギアボックスと接続され、第二の出力フランジの一端は、付随試験遊星ギアボックスと接続され、第一の遷移連結歯は、第一の出力フランジの他端と接続され、第二の遷移連結歯は、第二の出力フランジの他端と接続され、歯付き式フランジは、第一の遷移連結歯と第二の遷移連結歯上に嵌合され、軸方向規制ユニットは、歯付き式フランジの左右両側に取り付けられ且つ伝動軸の軸線へ延び、且つ軸方向規制ユニットの内側壁に軸方向補償凹溝が設けられる。
【選択図】
図1