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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】空気調和装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/49 20180101AFI20231215BHJP
   F25B 49/02 20060101ALI20231215BHJP
   F24F 11/37 20180101ALI20231215BHJP
   F24F 11/36 20180101ALI20231215BHJP
【FI】
F24F11/49
F25B49/02 520M
F24F11/37
F24F11/36
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020027484
(22)【出願日】2020-02-20
(65)【公開番号】P2021131200
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2022-09-09
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】広田 正宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 英樹
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-247498(JP,A)
【文献】特開平07-159010(JP,A)
【文献】特開2017-015324(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/49
F25B 49/02
F24F 11/37
F24F 11/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機を備える室外機と、室内機と、前記室内機を通り前記室外機と前記室内機とを接続する冷媒配管系統と、商用電源の供給の有無を検知する商用電源供給検知部と、冷媒を検知する冷媒検知部と、制御部と、を備える空気調和装置であって、
前記制御部は、前記商用電源供給検知部の検知結果に基づいて商用電源の停止後に復旧を検知した場合に、冷媒漏洩の有無を確認する冷媒漏洩確認制御を実行し、前記冷媒漏洩確認制御により冷媒が漏洩していないことを確認した場合に、空気調和装置の通常運転を再開可能とする、
ことを特徴とする空気調和装置。
【請求項2】
前記冷媒配管系統を商用電源の停止時に閉塞する冷媒遮断弁を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記室内機には、送風ファンと、前記冷媒検知部と、が設けられ、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記送風ファンを駆動させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記冷媒遮断弁を開放させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
【請求項5】
前記室内機に、吹出口から吹き出される空気の風向を調整する風向板を備え、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記風向板を、前記吹出口を閉塞する位置に移動させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の空気調和装置。
【請求項6】
前記室内機には、送風ファンが設けられ、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記送風ファンを駆動させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記圧縮機を駆動させて暖房運転を実行し、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項8】
時刻を計時する時計を備え、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記時計が計時した時刻に基づいて商用電源の停電時間を算出し、前記停電時間が所定値以上の場合に、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項9】
冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記記憶部を参照し、冷媒漏洩が有った旨の情報が前記記憶部に記憶されている場合には冷媒が漏洩している旨を報知し、冷媒漏洩が有った旨の情報が前記記憶部に記憶されていない場合には前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空気調和装置において、室内への冷媒漏洩を防ぐために、室内機と室外機との間の冷媒配管を閉塞するものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載の空気調和装置では、振動を感知する感震装置を備え、感震装置が振動を感知した際に、地震による冷媒配管の破損に備えて、遮断機構が室内機と室外機との間の冷媒配管を閉塞している。
特許文献2に記載の空気調和装置では、感震装置を備え、感震装置が振動を感知した際に室内機と室外機との間を閉塞し、震度に応じてポンプダウン運転を行って室内機側の冷媒量を少なくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-28238号公報
【文献】特開2009-144991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、商用電源の停止、すなわち、停電によっても冷媒遮断弁は閉塞される。冷媒遮断弁が閉塞されると、停電後に運転復旧や保守作業を行う作業者は、冷媒遮断弁が商用電源の停止によって閉塞されたのか、冷媒漏洩に起因して閉塞されたのか、判断できない。そのため、従来は、冷媒配管が破損して冷媒漏洩が発生しているにも関わらず、商用電源の復旧後に冷媒遮断開放して通常運転を実行してしまい、室内空間に冷媒が供給される虞があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、停電から復旧した場合に、安全に運転復旧ないし保守作業の必要性判断を実施することができる空気調和装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明は、圧縮機を備える室外機と、室内機と、前記室内機を通り前記室外機と前記室内機とを接続する冷媒配管系統と、商用電源の供給の有無を検知する商用電源供給検知部と、冷媒を検知する冷媒検知部と、制御部と、を備える空気調和装置であって、前記制御部は、前記商用電源供給検知部の検知結果に基づいて商用電源の停止後に復旧を検知した場合に、冷媒漏洩の有無を確認する冷媒漏洩確認制御を実行し、前記冷媒漏洩確認制御により冷媒が漏洩していないことを確認した場合に、空気調和装置の通常運転を再開可能とする、ことを特徴とする。
これによれば、停電からの復旧後、空気調和装置の通常運転を再開する前に、冷媒漏洩確認制御を実行する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、停電からの復旧後、空気調和装置の通常運転を再開する前に、冷媒漏洩確認制御を実行することで、停電の前後に冷媒配管系統に破損が生じて冷媒漏洩が発生したか否かを判定できる。このため、安全に運転復旧ないし保守作業の必要性判断を実施することができ、停電後に冷媒配管系統に破損が生じて冷媒漏洩が発生した状態で空気調和装置の通常運転を再開することを回避可能であり、安全性を確保しながら空気調和装置の通常運転の復旧対応を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る空気調和装置の構成を示す図
図2】実施形態に係る空気調和装置の制御部のブロック図
図3】実施形態に係る空気調和装置の停電用の冷媒漏洩の対応動作を示すフローチャート
図4】実施形態に係る空気調和装置の停電時の運転復帰動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
第1の発明は、圧縮機を備える室外機と、室内機と、前記室内機を通り前記室外機と前記室内機とを接続する冷媒配管系統と、商用電源の供給の有無を検知する商用電源供給検知部と、冷媒を検知する冷媒検知部と、制御部と、を備える空気調和装置であって、前記制御部は、前記商用電源供給検知部の検知結果に基づいて商用電源の停止後に復旧を検知した場合に、冷媒漏洩の有無を確認する冷媒漏洩確認制御を実行し、前記冷媒漏洩確認制御により冷媒が漏洩していないことを確認した場合に、空気調和装置の通常運転を再開可能とする。
これにより、停電からの復旧後、空気調和装置の通常運転を再開する前に、冷媒漏洩確認制御を実行することで、停電前後に冷媒配管系統に破損が生じて冷媒漏洩が発生したか否かを確認できる。このため、安全性を確保しながら空気調和装置の通常運転の復旧対応を行うことができる。
【0009】
第2の発明は、前記冷媒配管系統を商用電源の停止時に閉塞する冷媒遮断弁と、を備える。
これにより、停電前後の冷媒配管系統の破損の有無を確認できるため、冷媒遮断弁が停電により閉塞したのか、冷媒配管系統の破損により閉塞したのかを判定できる。
【0010】
第3の発明は、前記室内機には、送風ファンと、前記冷媒検知部と、が設けられ、前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記送風ファンを駆動させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、送風ファンを駆動させることで、停電前後に冷媒配管系統が破損し、室内空間に冷媒が漏洩した場合でも、室内空間の下方に滞留する冷媒を攪拌し、冷媒検知部により検知することができる。このため、冷媒遮断弁を閉塞した状態で配管破損の有無を確認できるので、安全性を向上できる。
【0011】
第4の発明は、前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記冷媒遮断弁を開放させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、圧縮機を駆動しない状態で冷媒遮断弁を開放させることで、冷媒配管系統が破損していた場合に冷媒漏洩を発生させ易くして、冷媒漏洩を検知させ易くできる。
【0012】
第5の発明は、前記室内機に、吹出口から吹き出される空気の風向を調整する風向板を備え、前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記風向板を、前記吹出口を閉塞する位置に移動させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、風向板で吹出口を閉塞することで、冷媒配管系統が破損していた場合に、室内機内に冷媒を充満させることができる。このため、冷媒検知部による冷媒漏洩を迅速に検知でき、安全性を向上できる。
【0013】
第6の発明は、前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記送風ファンを駆動させる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、送風ファンを駆動させることで、冷媒配管系統が破損していた場合でも、冷媒濃度を希釈することができるので、安全性を向上できる。
【0014】
第7の発明は、前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記圧縮機を駆動させて暖房運転を実行し、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、暖房運転を実行することで、室内機の冷媒配管系統の冷媒圧力が高まるため、冷媒のスローリークであっても冷媒漏洩として検知することができる。
【0015】
第8の発明は、時刻を計時する時計を備え、前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記時計が計時した時刻に基づいて商用電源の停電時間を算出し、前記停電時間が所定値以上の場合に、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、停電時間が所定時間以上の場合、地震などの災害に起因した停電であるとして冷媒漏洩が発生したか否かを判定し、停電時間が所定時間未満の場合には、災害に起因した停電でないとして、冷媒漏洩が発生したか否かの判定を省略することができる。よって、可能性の小さい冷媒漏洩の判定を省略して使用者の快適性を維持しつつ、安全に運転復旧の対応を行うことができる。
【0016】
第9の発明は、冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記記憶部を参照し、冷媒漏洩が有った旨の情報が前記記憶部に記憶されている場合には冷媒が漏洩している旨を報知し、冷媒漏洩が有った旨の情報が前記記憶部に記憶されていない場合には前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、記憶部に冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶させることで、停電からの復旧後に、冷媒漏洩が発生したか否かを判定しなくても、停電前に冷媒が漏洩していたか否かを判定でき、迅速に冷媒漏洩の有無を判定できる。
【0017】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
[1.第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る空気調和装置100の構成を示す図である。
空気調和装置100は、室外機1と、室内機2を備える。室内機2は、冷媒配管17によって、室外機1に並列に接続される。空気調和装置100は、室外機1で圧縮した冷媒を室外機1と、室内機2との間で流通させ、室内機2が設置された室内(被調和空間)を空調する。本実施形態では、冷媒の一例として、微燃性(A2L)冷媒が使用される。
【0018】
室外機1は、冷媒を圧縮する圧縮機3、室外熱交換器4、室外ファン5、切替弁6、および、アキュムレータ10を備える。
圧縮機3は、入側から冷媒を吸引して圧縮し、出側から吐出する。
室外熱交換器4は、室外機1において冷媒と室外空気とを熱交換させる。
【0019】
室外ファン5は、室外熱交換器4に送風する。
切替弁6は、例えば四方弁で構成される。切替弁6は、圧縮機3の吐出冷媒および圧縮機3に戻る冷媒の流れを切り替える。切替弁6によって、空気調和装置100の冷房運転モードと暖房運転モードとが切り替えられる。
アキュムレータ10は、液体の冷媒と気体の冷媒とを分離し、冷媒を貯留する。
【0020】
室内機2は、室内熱交換器7と、室内ファン8と、膨張弁9と、冷媒検知センサ11とを備える。
室内熱交換器7は、室外機1から冷媒配管17を通じて供給される冷媒と室内空気との熱交換を行う。なお、冷媒配管17は、室内機2内を通過する配管も含む。例えば室内熱交換器7を通過する配管を含む。
室内ファン8は、室内熱交換器7に送風する。室内ファン8は、送風ファンの一例に対応する。
【0021】
膨張弁9は、高圧の冷媒を減圧して膨張させる。膨張弁9は、開度を調整可能に構成されている。膨張弁9の開度は、制御部16によって制御される。膨張弁9は、開度を調整可能であり冷媒を遮断できる弁であってもよい。
【0022】
室内熱交換器7の近傍には、冷媒検知センサ11が配置されている。冷媒検知センサ11は、冷媒の濃度を検知して、制御部16に検知信号を入力する。
【0023】
室内機2の室内熱交換器7の両側には、室内機2への冷媒の流量を調整する冷媒遮断弁12が設けられる。冷媒遮断弁12は、電動弁や電磁弁等の開閉弁で構成される。冷媒遮断弁12は、冷媒が流通する開放状態と、冷媒の流れを遮断する閉塞状態とを切り替え可能である。冷媒遮断弁12は、制御部16により開閉が制御可能に構成されている。冷媒遮断弁12は、電源が供給されない場合、すなわち、停電時には、閉塞状態になるように構成されている。なお、冷媒遮断弁12は、開放状態と閉塞状態の間の状態を設定可能な弁であってもよく、制御部16により、冷媒遮断弁12の開度を制御される構成でもよい。
【0024】
空気調和装置100は、制御部16を備える。
制御部16には、リモコンや操作パネル等で構成される操作部13が電気的に接続される。操作部13には、表示部や音源部などで構成された警報手段13aが設けられている。
制御部16は、圧縮機3の運転制御、膨張弁9の開度および開閉の制御、切替弁6の流路の切り替えの制御、室内ファン8の運転および停止の制御、冷媒遮断弁12の開閉の制御などを実行する。
【0025】
制御部16は、切替弁6および膨張弁9を動作させて、空気調和装置100の冷房運転モードと暖房運転モードとを切り替える。空気調和装置100の冷房運転モードでは、冷媒が圧縮機3、切替弁6、室外熱交換器4、冷媒遮断弁12、膨張弁9、室内熱交換器7、冷媒遮断弁12、切替弁6、アキュムレータ10の順に流れ、圧縮機3に戻る。空気調和装置100の暖房運転モードでは、冷媒が圧縮機3、切替弁6、冷媒遮断弁12、室内熱交換器7、膨張弁9、冷媒遮断弁12、室外熱交換器4、切替弁6、アキュムレータ10の順に流れ、圧縮機3に戻る。
また、制御部16は、操作部13に対する操作により設定された目標温度に合わせて、圧縮機3の運転周波数や運転および/または停止の制御、室外ファン5および室内ファン8の制御を実行し、目標温度に合わせて被調和空間を空調する。
【0026】
図2は、実施形態に係る空気調和装置100の制御部16のブロック図である。
制御部16は、処理手段や記憶手段などを備え、空気調和装置100の各種の機能を実現する。
制御部16には、制御部16に検知信号を入力する要素として、冷媒検知センサ11と、商用電源14と、時計18とが電気的に接続されている。
冷媒検知センサ11は、冷媒を検知して冷媒量、すなわち、冷媒の濃度Mrefを検知する。制御部16は、冷媒の濃度Mrefが所定値以上の場合に、冷媒漏洩が発生したものと判定する。冷媒検知センサ11は、冷媒検知部の一例に対応する。
【0027】
商用電源14は、空気調和装置100に商用電力を供給する。本実施形態では、商用電源14は室外機1に接続されるが、商用電源14は、室外機1に代えて室内機2に接続されてもよい。また、商用電源14が、室外機1と室内機2の両方に接続される構成でもよい。
時計18は、時刻を計時する。
【0028】
制御部16には、制御部16が制御信号を出力する要素として、圧縮機3、四方弁6、冷媒遮断弁12、風向板15、室内ファン8、警報手段13aとが制御可能に電気的に接続されている。
風向板15は、室内機2の吹出口を、閉塞する位置と、開放する位置との間を移動可能に支持されている。制御部16は、風向板15の位置を制御して、室内機2の吹出口から吹き出される空気の風向を調整する。
【0029】
制御部16は、商用電源供給検知部16aと、入力信号記憶手段16bと、冷媒漏洩検知手段16cとを備える。
商用電源供給検知部16aは、商用電源14の供給を検知する。これにより、制御部16は、商用電源14の供給が検知されない状態から検知される状態となった場合に、商用電源14が復旧(復電)したと判定する。また、制御部16は、商用電源14の供給が検知された状態から検知されなくなった場合に、商用電源14が停止(停電)したと判定する。なお、制御部16は、商用電源が停止している場合には、不図示のバッテリにより動作可能に構成されている。
【0030】
入力信号記憶手段16bは、冷媒漏洩が発生した場合に、冷媒が発生したことを記録(記憶)する。入力信号記憶手段16bは、冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶する記憶部の一例に対応する。
冷媒漏洩検知手段16cは、冷媒検知センサ11の検知濃度Mrefが、閾値LFLより大きいか否かに基づいて、冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。ここで、微燃性や可燃性の冷媒が漏洩した場合には、室内機2の被調和空間の冷媒濃度が燃焼下限界(LFL:Lower Flammability Limit)に達しないように、冷媒漏洩量を抑制することが求められる。特に、被調和空間またはその近傍に設置される室内機2からの冷媒漏洩量を抑えることが望まれる。冷媒漏洩検知手段16cは、検知濃度Mrefが、閾値LFLより大きい場合には冷媒漏洩が発生したと判定する。また、冷媒漏洩検知手段16cは、検知濃度Mrefが、閾値LFLより大きくない場合には冷媒漏洩が発生していないものと判定する。
【0031】
図3は、実施形態に係る空気調和装置100の停電用の冷媒漏洩の対応動作を示すフローチャートである。図4は、停電時の運転復帰動作を示すフローチャートである。図3図4の動作は、制御部16が空気調和装置100の各部を制御することにより実行される。
【0032】
図3に示すように、制御部16は、停電用の冷媒漏洩の対応動作の処理を開始すると、冷媒漏洩が発生したか否かを判定する(ステップST11)。
制御部16は、冷媒漏洩が発生してないと判定する場合、すなわち、冷媒漏洩が検知されない場合(ステップST11;NO)、ステップST11の処理を続行する。
制御部16は、冷媒漏洩が発生したと判定する場合、すなわち、冷媒漏洩が検知された場合(ステップST11;YES)、冷媒漏洩が発生したことを記録(記憶)する(ステップST12)。これにより、停電前に冷媒漏洩があったか否かを、停電復旧後に参照可能にしている。
制御部16は、冷媒遮断弁12を閉塞する(ステップST13)。これにより、冷媒配管17内の冷媒の流れを遮断する。
【0033】
制御部16は、警報手段13aを作動させる(ステップST14)。これにより、作業者に、冷媒漏洩が発生して冷媒遮断弁12が閉塞されたことを認識させ易くしている。作業者は、冷媒漏洩の発生を認識することにより、冷媒配管17などの冷媒配管系統の交換、修理など保守作業を行うことができる。
そして、制御部16は、停電用の冷媒漏洩の対応動作の処理を終了する。
なお、ステップST13とステップST14とは順序を逆にしてもよく、同時に実行してもよい。また、図3に示す停電用の冷媒漏洩の対応動作の処理は、停電時には処理が途中で終了する。
【0034】
図4に示すように、制御部16は、停電時の運転復帰動作を開始すると、商用電源が停止したか否かを判定する(ステップST21)。
制御部16は、商用電源が停止してないと判定する場合(ステップST21;NO)、ステップST21の処理を続行する。
制御部16は、商用電源が停止したと判定する場合(ステップST21;YES)、冷媒遮断弁12を閉塞する(ステップST22)。これにより、冷媒の流れを遮断する。
制御部16は、停電の発生した時刻(停電時刻)を取得する(ステップST23)。
【0035】
制御部16は、商用電源が復旧したか否かを判定する(ステップST24)。
制御部16は、商用電源が復旧してないと判定する場合(ステップST24;NO)、ステップST24の処理を続行する。
制御部16は、商用電源が復旧したと判定する場合(ステップST24;YES)、商用電源が復旧した時刻(復電時刻)を取得する(ステップST25)。
【0036】
制御部16は、漏洩発生の記録(漏洩履歴)が有るか否かを判定する(ステップST26)。すなわち、ステップST26では、停電前に冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
制御部16は、漏洩発生の記録が有ったと判定する場合(ステップST26;YES)、警報手段13aを作動させる(ステップST27)。
そして、制御部16は、停電時の運転復帰動作の処理を終了する。
【0037】
制御部16は、漏洩発生の記録が無いと判定する場合(ステップST26;NO)、停電時間(復電時刻と停電時刻との差)が所定時間より短いか否かを判定する(ステップST28)。これにより、停電が、落雷によって引き起こされる瞬停などの短期的な停電か、地震などによって引き起こされる長期的な停電か否かを判定している。所定時間は、短期的な停電と、長期的な停電のいずれかを判別するための閾値としての時間である。本実施形態では、一例として、10分が設定されている。
【0038】
制御部16は、停電時間が所定時間より短くないと判定する場合(ステップST28;YES)、室内ファン8を作動させる(ステップST31)。ここで、長期的な停電の場合には、地震で停電となった可能性がある。地震で停電となった場合には、例えば、室内機2と冷媒配管17の接続継手部分などが地震の揺れで破損する場合があり、冷媒配管17が破損している可能性がある。このため、ステップST31では、室内ファン8を作動させて、冷媒配管17などの冷媒配管系統から冷媒が漏洩している場合に備えて、冷媒を撹拌可能とし、冷媒を冷媒検知センサ11に検知させ易くしている。また、室内に滞留する虞のある漏洩した冷媒を希釈化し易くしている。さらに、仮に、室内床面に冷媒が滞留しているとしても、室内床面に滞留する冷媒が撹拌されて室内機2に流れ込み易くし、冷媒検知センサ11に検知可能にしている。
【0039】
制御部16は、冷媒漏洩が発生したか否かを判定する(ステップST32)。ステップST32は、ステップST11と同様である。ステップST32では、室内ファン8を作動させた状態の冷媒検知センサ11の検知結果に基づいて、冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。ここで、室内ファン8が作動する場合には、仮に、室内床面に冷媒が滞留しているとしても、室内床面に滞留する冷媒が室内機2に流れ込み易い。よって、室内ファン8の作動により、冷媒検知センサ11に室内床面に滞留する冷媒を検知し易くなっている。
【0040】
制御部16は、冷媒漏洩が発生したと判定する場合(ステップST32;YES)、警報手段13aを作動させて(ステップST27)、停電時の運転復帰動作の処理を終了する。
制御部16は、冷媒漏洩が発生していないと判定する場合(ステップST32;NO)、冷媒遮断弁12を開放する(ステップST33)。これにより、室内機2内を冷媒が流れ易くして、室内機2に破損が生じている場合に、冷媒を漏洩させ易くしている。すなわち、制御部16に冷媒漏洩を検知し易くしている。
【0041】
制御部16は、室内機2の風向板15を吹出口を閉塞する位置に移動させる(ステップST34)。これにより、室内機2内に冷媒が漏洩している場合に、室内機2内の冷媒濃度を上げ易くしている。すなわち、制御部16に冷媒漏洩が生じている場合には、冷媒漏洩を検知し易くしている。
制御部16は、冷媒漏洩が発生したか否かを判定する(ステップST35)。ステップST33は、ステップST11と同様である。
【0042】
制御部16は、冷媒漏洩が発生したと判定する場合(ステップST35;YES)、警報手段13aを作動させて(ステップST27)、停電時の運転復帰動作の処理を終了する。
制御部16は、冷媒漏洩が発生してないと判定する場合(ステップST35;NO)、暖房モードで圧縮機3を運転する(ステップST36)。これにより、室外機1よりも室内機2側の冷媒量を増やして、室内機2側の冷媒配管系統の冷媒圧力を高め、冷媒のスローリークを検知可能にしている。
【0043】
制御部16は、冷媒漏洩が発生したか否かを判定する(ステップST37)。ステップST37は、ステップST11と同様である。
制御部16は、冷媒漏洩が発生したと判定する場合(ステップST37;YES)、警報手段13aを作動させて(ステップST27)、停電時の運転復帰動作の処理を終了する。
制御部16は、冷媒漏洩が発生してないと判定する場合(ステップST37;NO)、圧縮機3の通常運転を再開可能とする(ステップST38)。これにより、例えば、操作部13の操作により、空気調和装置100の暖房モード、冷房モードの通常運転が実行可能となる。
そして、制御部16は、停電時の運転復帰動作の処理を終了する。
【0044】
一般に、空気調和装置では、商用電源の停止によっても冷媒遮断弁は閉塞される。このため、冷媒遮断弁が閉塞されると、作業者は、冷媒遮断弁が商用電源の停止によって閉塞されたのか、冷媒漏洩に起因して閉塞されたのか、判断できない。そのため、従来は、冷媒漏洩が発生しているにも関わらず、商用電源の復旧後に冷媒遮断弁を開放して通常運転を実行してしまい、室内空間に冷媒が供給される虞があった。特に、地震により停電が発生した場合には、地震の揺れにより冷媒配管系統の破損が促される場合もあり、多量の冷媒が室内空間に漏れる虞がある。
【0045】
これに対して、本実施形態の空気調和装置100では、停電用の冷媒漏洩の対応動作と、停電時の運転復帰動作とを実行する。
停電用の冷媒漏洩の対応動作では、冷媒漏洩が発生した場合に、冷媒漏洩の発生があったことを記録する。このため、停電が発生した場合であっても、停電前に冷媒漏洩が発生したか否かを、停電後、すなわち、復電後に参照可能にできる。
【0046】
停電時の運転復帰動作では、ステップST26により、漏洩発生の記録を参照する。停電になると冷媒遮断弁12は冷媒漏洩の有無に関わらず閉塞されるが、復電時に漏洩発生の記録を参照することにより、冷媒遮断弁12が冷媒漏洩により閉塞されたか否かを速やかに判定可能となっている。
【0047】
また、停電により、冷媒遮断弁12が閉塞された場合であっても、例えば、地震の揺れにより、停電後に、冷媒配管系統が破損する場合もある。すなわち、停電後に、室外機1と室内機2を接続する室内空間配置領域部分の冷媒配管17や、室内機2内の部分の冷媒配管17、室内熱交換器7(ロウ付け部含む)、冷媒遮断弁(弁部品)9などの冷媒配管系統が破損する場合もある。このため、停電時の運転復帰動作では、停電前に冷媒漏洩の発生がなくても、ステップST31~ST32や、ステップST33~ST35、ステップST36~ST37の冷媒漏洩が発生したか否かの判定制御を実行する。これらにより、停電後に冷媒配管系統が破損して冷媒漏洩が発生した場合でも、冷媒漏洩を検知でき、空気調和装置100の通常運転を安全に再開できる。
【0048】
ただし、停電時間が短い場合には、落雷による瞬停など、地震以外の原因による停電の可能性が高く、冷媒配管系統が破損する可能性は少ない。このため、停電時の運転復帰動作では、ステップST28で示すように、停電時間が所定時間よりも短い場合には、冷媒漏洩の判定制御の実行を省略して、圧縮機3の通常運転を再開するようになっている。よって、空気調和装置100の安全な運転復帰が効率的にし易くなっている。
本実施形態では、制御部16は、冷媒漏洩確認制御の一例として、ステップST26、ステップST31~ST37の処理の制御を実行する。
【0049】
ここで、上述の停電時の運転復帰動作では、ステップST34を実行する構成を説明したが、ステップST34を省略してもよい。すなわち、制御部16は、ステップST33を実行した後には、ステップST35を実行する構成としてもよい。
【0050】
以上説明したように、本実施形態の空気調和装置100は、圧縮機3を備える室外機1と、室内機2と、室内機2を通り室外機1と室内機2とを接続する冷媒配管系統と、商用電源14の供給の有無を検知する商用電源供給検知部16aと、冷媒を検知する冷媒検知センサ11と、制御部16と、を備える空気調和装置100であって、制御部16は、商用電源供給検知部16aの検知結果に基づいて商用電源14の停止後に復旧を検知した場合に、冷媒漏洩の有無を確認する冷媒漏洩確認制御を実行し、冷媒漏洩確認制御により冷媒が漏洩していないことを確認した場合に、空気調和装置100の通常運転を再開可能とする。
これにより、停電からの復旧後、空気調和装置100の通常運転を再開する前に、冷媒漏洩確認制御を実行することで、停電前後に冷媒配管系統の破損が生じて冷媒漏洩が発生したか否かを確認できる。このため、安全性を確保しながら空気調和装置100の通常運転の復旧対応を行うことができる。
【0051】
本実施形態では、冷媒配管系統を商用電源14の停止時に閉塞する冷媒遮断弁12を備える。
これにより、停電前後の冷媒配管系統の破損の有無を確認できるため、冷媒遮断弁12が停電により閉塞したのか、冷媒配管系統の破損により閉塞したのかを判定できる。
【0052】
本実施形態では、室内機2には、送風ファン8と、冷媒検知センサ11と、が設けられ、制御部16は、冷媒漏洩確認制御において、室内ファン8を駆動させ、冷媒検知センサ11の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、室内ファン8を駆動させることで、停電前後に冷媒配管系統が破損し、室内空間に冷媒が漏洩した場合でも、室内空間の下方に滞留する冷媒を攪拌し、冷媒検知センサ11により検知することができる。このため、冷媒遮断弁12を閉塞した状態で配管破損の有無を確認できるので、安全性を向上できる。
【0053】
本実施形態では、制御部16は、冷媒漏洩確認制御において、冷媒遮断弁12を開放させ、冷媒検知センサ11の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、圧縮機3を駆動しない状態で冷媒遮断弁12を開放させることで、冷媒配管系統が破損していた場合に冷媒漏洩を発生させ易くして、冷媒漏洩を検知させ易くできる。
【0054】
本実施形態では、室内機2に、吹出口から吹き出される空気の風向を調整する風向板15を備え、制御部16は、冷媒漏洩確認制御において、風向板15を、吹出口を閉塞する位置に移動させ、冷媒検知センサ11の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、風向板15で吹出口を閉塞することで、冷媒配管系統が破損していた場合に、室内機2内に冷媒を充満させることができる。このため、冷媒検知センサ11による冷媒漏洩を迅速に検知でき、安全性を向上できる。
【0055】
本実施形態では、制御部16は、冷媒漏洩確認制御において、室内ファン8を駆動させる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、室内ファン8を駆動させることで、冷媒配管系統が破損していた場合でも、冷媒濃度を希釈することができるので、安全性を向上できる。
【0056】
本実施形態では、制御部16は、冷媒漏洩確認制御において、圧縮機3を駆動させて暖房運転を実行し、冷媒検知センサ11の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、暖房運転を実行することで、室内機2の冷媒配管系統の冷媒圧力が高まるため、冷媒のスローリークであっても冷媒漏洩として検知することができる。
【0057】
本実施形態では、時刻を計時する時計18を備え、制御部16は、冷媒漏洩確認制御において、時計18が計時した時刻に基づいて商用電源14の停電時間を算出し、停電時間が所定値以上の場合に、冷媒検知センサ11の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、停電時間が所定時間以上の場合、地震などの災害に起因した停電であるとして冷媒漏洩が発生したか否かを判定し、停電時間が所定時間未満の場合には、災害に起因した停電でないとして、冷媒漏洩が発生したか否かの判定を省略することができる。よって、可能性の小さい冷媒漏洩の判定を省略して使用者の快適性を維持しつつ、安全に運転復旧の対応を行うことができる。
【0058】
本実施形態では、冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶する入力信号記憶手段16bを備え、制御部100は、冷媒漏洩確認制御において、入力信号記憶手段16bを参照し、冷媒漏洩が有った旨の情報が入力信号記憶手段16bに記憶されている場合には冷媒が漏洩している旨を報知し、冷媒漏洩が有った旨の情報が入力信号記憶手段16bに記憶されていない場合には冷媒検知センサ11の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。
これにより、入力信号記憶手段16bに冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶させることで、停電からの復旧後に、冷媒漏洩が発生したか否かを判定しなくても、停電前に冷媒が漏洩していたか否かを判定でき、迅速に冷媒漏洩の有無を判定できる。
【0059】
[2.他の実施形態]
なお、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。あくまでも本発明の一実施態様を例示するものであるから、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更、および応用が可能である。
上記実施形態では、冷媒検知センサ11は室内機2内に設けられる構成を説明した。しかしながら、冷媒検知センサ11は、室外機1と室内機2の間を通過する冷媒配管17の漏洩を検知できる位置に配置されたものでもよい。例えば、冷媒検知センサ11は、室内機2の筐体外部に設けられてもよい。また、室内機2外の天井裏や床面から30cm以内の室内壁に設けられてもよい。
【0060】
上記実施形態では、一例として、1台の室外機1と1台の室内機2とを備えたルームエアコンの構成を有する空気調和装置100について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、1台の室外機1と複数台の室内機2とを備えたパッケージエアコンや、複数の室外機1に複数の室内機2を接続したパッケージエアコンや、ビル用マルチエアコンの構成にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上のように、本発明に係る空気調和装置は、停電から復旧した場合に、安全に運転復旧ないし保守作業の必要性判断を実施することができる空気調和装置として、好適に利用可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 室外機
2 室内機
3 圧縮機
8 室内ファン(送風ファン)
11 冷媒検知センサ(冷媒検知部)
12 冷媒遮断弁
14 商用電源
15 風向板
16 制御部
16a 商用電源供給検知部
16b 入力信号記憶手段(記憶部)
17 冷媒配管
18 時計
100 空気調和装置
図1
図2
図3
図4