(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】機器制御システム、及び、機器制御方法
(51)【国際特許分類】
A61B 10/00 20060101AFI20231215BHJP
A61B 5/16 20060101ALI20231215BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20231215BHJP
G06Q 50/22 20180101ALI20231215BHJP
【FI】
A61B10/00 H
A61B5/16 130
A61B5/11 110
G06Q50/22
(21)【出願番号】P 2022179595
(22)【出願日】2022-11-09
(62)【分割の表示】P 2018058842の分割
【原出願日】2018-03-26
【審査請求日】2022-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】上野 早織
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/168495(WO,A1)
【文献】特開2011-122732(JP,A)
【文献】特開2000-279522(JP,A)
【文献】新野秀人,睡眠構造の相違からみた代表的認知症の鑑別,睡眠医療,2013年09月20日,Vol.7, No.3,pp.337-341,ISSN:1882-2096
【文献】SUH, Seung Wan et al.,Sleep and cognitive decline: A prospective nondemented elderly cohort study,Annals of Neurology,2018年02月02日,Vol.83, No.3,pp.472-482,DOI:10.1002/ana.25166
【文献】塚田 恵鯉子,高照度光療法,日本臨床(増刊)最新臨床睡眠学,Vol.71, Suppl.5,2013年10月20日,pp.242-246
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00- 5/398
A61B 10/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の睡眠状態を示す情報を取得する取得部と、
対象期間の開始タイミングから前記対象期間の前半に属するタイミングまでの第一期間に占める、取得された前記情報に基づいて定められる前記対象者の睡眠時間の割合に基づいて前記対象者の認知症レベルを推定し、推定された前記認知症レベルに応じて
、天井に設けられた照明装置を制御する制御部とを備え、
前記対象期間は、前記対象者の就寝時刻から前記対象者の起床時刻までの実測された期間であ
り、
前記制御部は、
前記照明装置の発光状態を時刻に応じて変更するスケジュール動作を前記照明装置に実行させ、
前記スケジュール動作は、前記照明装置に、午前7時から午後2時までの間の少なくとも一部の所定期間に、前記所定期間以外の期間よりも明るい光を照射させる動作であり、
前記制御部は、推定された前記認知症レベルに応じて、前記所定期間において前記照明装置が発する光の明るさを変更する
機器制御システム。
【請求項2】
コンピュータによって実行される機器制御方法であって、
対象者の睡眠状態を示す情報を取得する取得ステップと、
対象期間の開始タイミングから前記対象期間の前半に属するタイミングまでの第一期間に占める、取得された前記情報に基づいて定められる前記対象者の睡眠時間の割合に基づいて前記対象者の認知症レベルを推定し、推定された前記認知症レベルに応じて
、天井に設けられた照明装置を制御する制御ステップとを含み、
前記対象期間は、前記対象者の就寝時刻から前記対象者の起床時刻までの実測された期間であ
り、
前記制御ステップにおいては、
前記照明装置の発光状態を時刻に応じて変更するスケジュール動作を前記照明装置に実行させ、
前記スケジュール動作は、前記照明装置に、午前7時から午後2時までの間の少なくとも一部の所定期間に、前記所定期間以外の期間よりも明るい光を照射させる動作であり、
前記制御ステップにおいては、推定された前記認知症レベルに応じて、前記所定期間において前記照明装置が発する光の明るさを変更する
機器制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器制御システム、及び、機器制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、就寝者の睡眠を評価することが可能な睡眠評価システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、老人福祉施設などの施設において、入居者の認知症のレベルが把握できれば、施設のスタッフは、入居者に対して認知症レベルに応じた対応をとることが可能となる。認知症レベルを判定するための方法として、ミニメンタルステート検査(MMSE:Mini-Mental State Examination)などのテスト用紙を用いた検査方法が知られている。しかしながら、このような方法は、テスト時間を要することで入居者に負担を強いることになり、入居者の認知症レベルを頻繁に、かつ、継続的にモニタすることが困難である。
【0005】
本発明は、対象者の認知症レベルに応じた機器制御を行うことができる、機器制御システム、及び、機器制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る機器制御システムは、対象者の睡眠状態を示す情報を取得する取得部と、対象期間の開始タイミングから前記対象期間の前半に属するタイミングまでの第一期間に占める、取得された前記情報に基づいて定められる前記対象者の睡眠時間の割合に基づいて前記対象者の認知症レベルを推定し、推定された前記認知症レベルに応じて機器を制御する制御部とを備え、前記対象期間は、前記対象者の就寝時刻から前記対象者の起床時刻までの実測された期間である。
【0007】
本発明の一態様に係る機器制御方法は、コンピュータによって実行される機器制御方法であって、対象者の睡眠状態を示す情報を取得する取得ステップと、対象期間の開始タイミングから前記対象期間の前半に属するタイミングまでの第一期間に占める、取得された前記情報に基づいて定められる前記対象者の睡眠時間の割合に基づいて前記対象者の認知症レベルを推定し、推定された前記認知症レベルに応じて機器を制御する制御ステップとを含み、前記対象期間は、前記対象者の就寝時刻から前記対象者の起床時刻までの実測された期間である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、対象者の認知症レベルに応じた機器制御を行うことができる、機器制御システム、及び、機器制御方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係るサポートシステムの概要を示す図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1に係るサポートシステムの機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1に係るサポートシステムの動作例1のフローチャートである。
【
図4】
図4は、MMSEのスコアと睡眠時間の割合との相関関係を示す図である。
【
図5】
図5は、中核症状レベルの推定基準の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、表示部の推定結果の表示例を示す図である。
【
図7】
図7は、総括的TBSのスコアと睡眠時間の割合との相関関係を示す図である。
【
図8】
図8は、周辺症状レベルの推定基準の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態1に係るサポートシステムの動作例2のフローチャートである。
【
図10】
図10は、介護負担が大きいと感じた日数と睡眠時間の割合との相関関係を示す図である。
【
図11】
図11は、認知症レベルの推定基準の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施の形態2に係る機器制御システムの概要を示す図である。
【
図13】
図13は、実施の形態2に係る機器制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図14】
図14は、スケジュール動作中の照明装置の明るさの時間変化を示す図である。
【
図15】
図15は、実施の形態2に係る機器制御システムの動作例のフローチャートである。
【
図16】
図16は、実施の形態2に係る機器制御システムの照明装置の制御方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態1)
[サポートシステムの概要]
以下、実施の形態1に係るサポートシステムの概要について説明する。
図1は、実施の形態1に係るサポートシステムの概要を示す図である。
図2は、実施の形態1に係るサポートシステムの機能構成を示すブロック図である。
【0013】
図1及び
図2に示されるサポートシステム10は、老人福祉施設などにおける空間50において、高齢者のサポートを行うためのシステムである。空間50は、例えば、対象者Aの個室内の空間である。サポートシステム10は、体動センサ20と、情報端末30とを備える。サポートシステム10は、具体的には、体動センサ20によって検出された体動量に基づいて対象者Aの睡眠状態を推定する。また、サポートシステム10は、推定した対象者Aの睡眠状態に基づいて、対象者Aの認知症レベルを推定する。
【0014】
一般に、人は、就寝時刻から起床時刻までの期間(以下、対象期間とも記載される)において眠り続けているとは限らず、対象期間において、中途覚醒(在床)、または、離床する場合がある。発明者は、鋭意検討の結果、対象期間の初期に占める、実際に睡眠している時間(中途覚醒している時間、及び、離床している時間を除いた時間)の割合(以下、単に睡眠時間の割合と記載する)と、認知症レベルとに相関関係があることを見出した。なお、対象期間のうちの初期とは、例えば、対象期間を第一期間、第一期間に続く第二期間、及び、第二期間に続く第三期間の3つの期間に均等に分割した場合の第一期間であるが、対象期間の開始タイミングから対象期間の前半に属するタイミングまでの期間であればよく、対象期間を何等分にして勘算してもよい。
【0015】
サポートシステム10は、このような睡眠時間の割合に基づいて対象者Aの認知症レベルを推定し、推定結果を情報端末30の表示部33に表示する。これにより、老人福祉施設のスタッフなどは、対象者Aの認知症レベルを容易に認識することができる。
【0016】
[サポートシステムの構成]
以下、このようなサポートシステム10の具体的な構成について、主として
図2を参照しながら説明する。
【0017】
体動センサ20は、対象者Aの体動量を計測するセンサである。体動センサ20は、例えば、空間50内に設置される。体動センサ20は、マイクロ波を検知波として使用するドップラーセンサであり、対象者Aの体動量を非接触で計測することができる。また、体動センサ20は、通信部(図示せず)を備え、対象者Aの体動量を示す体動情報を、対象者Aの睡眠状態を間接的に示す情報として情報端末30に送信する。なお、体動センサ20は、非接触型に限定されず、対象者Aの体圧を検知するマット状、腕時計型、衣服を模したような形態、または、耳付近に装着する形態などの接触式センサであってもよい。
【0018】
情報端末30は、体動センサ20から取得した体動情報を用いて情報処理を行うことにより、対象者Aの認知症レベルを推定する。情報端末30は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯端末であるが、パーソナルコンピュータなどの据え置き型の端末であってもよい。情報端末30は、具体的には、通信部31と、推定部32と、表示部33と、記憶部34とを備える。
【0019】
通信部31は、取得部の一例であり、体動情報を取得する。通信部31は、具体的には、情報端末30が体動センサ20と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。なお、情報端末30及び体動センサ20の間で行われる通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0020】
推定部32は、通信部31によって取得された体動情報を用いて情報処理を行う。推定部32によって行われる情報処理の具体的な内容については後述される。推定部32は、具体的には、プロセッサ、マイクロコンピュータ、または専用回路などによって実現される。推定部32は、プロセッサ、マイクロコンピュータ、および専用回路のうち2つ以上の組み合わせによって実現されてもよい。
【0021】
表示部33は、出力部の一例であり、推定部32の認知症レベルの推定結果を出力する。表示部33は、推定部32の制御に基づいて、推定部32の認知症レベルの推定結果を示す画像を表示する。表示部33は、具体的には、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどを表示デバイスとして含むディスプレイである。なお、出力部は、表示部33に限定されない。出力部は、認知症レベルの推定結果を音声として出力するスピーカであってもよく、出力部の具体的態様は特に限定されない。
【0022】
記憶部34は、推定部32が実行する、認知症レベルの推定を行うためのプログラムが記憶される記憶装置である。記憶部34には、認知症レベルの推定基準等も記憶される。記憶部34は、具体的には、半導体メモリなどにより実現される。
【0023】
[サポートシステムの動作例1]
次に、サポートシステム10の動作例1について説明する。
図3は、サポートシステム10の動作例1のフローチャートである。
【0024】
まず、通信部31は、体動センサ20から体動情報を取得する(S11)。体動情報は、例えば、対象者Aの体動量の実測値と、当該体動量の計測時刻とが対応付けられた情報である。通信部31によって取得された体動量は、記憶部34に記憶される。
【0025】
次に、推定部32は、ステップS11において取得された体動情報を用いて、時刻(または時間帯)ごとに対象者Aの睡眠状態を推定する(S12)。推定部32は、例えば、対象者Aの体動量が所定の閾値よりも少ない時刻においては、対象者Aが睡眠状態であると推定し、対象者Aの体動量が所定の閾値以上の時刻においては、対象者Aが睡眠状態でない(つまり、対象者Aが中途覚醒状態、または、離床状態である)と推定する。
【0026】
次に、推定部32は、睡眠時間の割合を算出する(S13)。推定部32は、まず、対象期間を特定する。推定部32は、例えば、午後8時以降で最初に対象者Aが睡眠状態であると推定された時刻を対象期間の開始タイミングとして特定し、翌日の午前5時以降で最初に対象者Aが覚醒状態となった時刻を対象期間の終了タイミングとして特定する。このように、対象期間は、例えば、体動センサによって計測された体動量に基づいて実測された期間である。ここでの実測には、推定に基づく実測が含まれる。
【0027】
なお、対象期間は、あらかじめ定められた期間であってもよい。発明者の検討によれば、対象期間を午後9時から翌日の午前6時までとして睡眠時間の割合を算出した場合も、睡眠時間の割合及び認知症レベルに相関関係がみられる。この結果から、認知症レベルには、健康な人間が本来睡眠をとるべき時間の初期に睡眠をとっているかが関連していると考えられる。つまり、認知症レベルには、単に睡眠時間の長短ではなく、睡眠の質が関連しているものと考えられる。
【0028】
続いて、推定部32は、対象期間を第一期間、第一期間に続く第二期間、及び、第二期間に続く第三期間の3つの期間に均等に分割する。なお、第一期間は、対象期間の開始タイミングから対象期間の前半に属するタイミングまでの期間であればよい。
【0029】
そして、推定部32は、第一期間に占める睡眠時間の割合を算出する。ここでの睡眠時間は、推定部32の睡眠状態の推定結果に基づく睡眠時間である。つまり、この睡眠時間は、推定の睡眠時間である。睡眠時間は、より具体的には、第一期間内に含まれる対象者Aの体動量が所定の閾値よりも少ない期間の合計である。
【0030】
なお、睡眠時間の割合は、夜間(例えば、午後9時~翌日の午前6時)1日分の体動情報があれば算出可能であるが、2日分以上(例えば、10日分)の体動情報の平均値が用いられてもよい。これにより、睡眠時間の割合の算出精度が向上される。
【0031】
次に、推定部32は、ステップS13において算出された睡眠時間の割合に基づいて対象者Aの認知症レベルを推定する(S14)。認知症レベルは、例えば、中核症状レベルである。発明者の検討の結果、中核症状レベルを示すMMSEのスコアと、睡眠時間の割合には、
図4に示されるような相関関係がある。
図4は、MMSEのスコアと睡眠時間の割合との相関関係を示す図である。
【0032】
図4に示されるように、MMSEのスコアと睡眠時間の割合とは、おおむね正の比例関係となる。MMSEのスコアは、スコアが大きいほど、認知症の傾向が低く、認知症レベルが低いことを示す。言い換えれば、MMSEのスコアは、スコアが小さいほど、認知症の傾向が高く、中核症状レベルが高いことを示す。
【0033】
そこで、ステップS14において、推定部32は、睡眠時間の割合が少ないほど、対象者Aの中核症状レベルが高いと推定する。具体的には、
図5に示されるように睡眠時間の割合が基準値である50%以上である場合には、中核症状レベルが低いと推定し、睡眠時間の割合が50%未満である場合には、中核症状レベルが高いと推定する。
図5は、中核症状レベルの推定基準の一例を示す図である。なお、
図5の推定基準は中核症状レベルを2段階で推定するものであるが、このような推定基準は一例である。例えば、中核症状レベルは3段階以上で推定されてもよい。
【0034】
その後、推定部32は、推定結果を表示部33に表示させる。つまり、表示部33は、推定結果を表示する(S15)。言い換えれば、表示部33は、認知症レベルの推定結果を出力する。
図6は、表示部33の推定結果の表示例を示す図である。
図6において表示部33に表示されている画像は、認知症レベルが高いと推定された場合の画像である。なお、
図6に示される画像は一例である。例えば、表示部33には、MMSEの推定スコアを示す画像が表示されてもよい。
【0035】
以上説明したように、サポートシステム10の動作例1によれば、睡眠時間の割合に基づいて認知症レベルを容易に推定することができる。サポートシステム10によれば、対象者Aに対してMMSEを頻繁に実施する必要がなくなる。したがって、日々の認知症レベルを継続的にモニタすることも容易となる。
【0036】
なお、認知症レベルは、周辺症状レベル(言い換えれば、問題症状レベル)であってもよい。つまり、ステップS14において、推定部32は、対象者Aの認知症の周辺症状レベルを推定してもよい。発明者の検討の結果、認知症の周辺症状レベルを示す総括的TBSのスコアと、睡眠時間の割合には、
図7に示されるような相関関係がある。
図7は、総括的TBSのスコアと睡眠時間の割合との相関関係を示す図である。
【0037】
図7に示されるように、総括的TBSのスコアと睡眠時間の割合とは、おおむね負の比例関係となる。総括的TBSのスコアは、スコアが大きいほど、問題症状が強く、周辺症状レベルが高いことを示す。言い換えれば、総括的TBSのスコアは、スコアが小さいほど、問題症状が弱く、周辺症状レベルが低いことを示す。
【0038】
そこで、ステップS14において、推定部32は、睡眠時間の割合が少ないほど、対象者Aの周辺症状レベルが高いと推定する。具体的には、
図8に示されるように睡眠時間の割合が基準値である40%以上である場合には、周辺症状レベルが低いと推定し、睡眠時間の割合が40%未満である場合には、中核症状レベルが高いと推定する。
図8は、周辺症状レベルの推定基準の一例を示す図である。なお、
図8の推定基準は周辺症状レベルを2段階で推定するものであるが、このような推定基準は一例である。例えば、周辺症状レベルは3段階以上で推定されてもよい。この場合、ステップS15において、表示部33は、周辺症状レベルの推定結果を表示する。言い換えれば、表示部33は、周辺症状レベルの推定結果を出力する。
【0039】
[サポートシステムの動作例2]
次に、サポートシステム10の動作例2について説明する。
図9は、サポートシステム10の動作例2のフローチャートである。なお、以下の動作例2の説明では、動作例1との相違点を中心に説明が行われる。
【0040】
ステップS11~ステップS13は、動作例1と同様である。ステップS13に続いて、推定部32は、ステップS13において算出された睡眠時間の割合に基づいて対象者Aを介護する介護者の介護負担の大きさを推定する(S16)。発明者の検討の結果、介護者の1週間当たりの介護負担が大きいと感じた日数と、睡眠時間の割合には、
図10に示されるような相関関係がある。
図10は、介護負担が大きいと感じた日数と睡眠時間の割合との相関関係を示す図である。
【0041】
図10に示されるように、介護負担が大きいと感じた日数と睡眠時間の割合とは、おおむね正の比例関係となる。
【0042】
そこで、ステップS16において、推定部32は、睡眠時間の割合が少ないほど、対象者Aを介護する介護者の介護負担が大きいと推定する。具体的には、
図11に示されるように睡眠時間の割合が基準値である40%以上である場合には、介護負担が小さいと推定し、睡眠時間の割合が50%未満である場合には、介護負担が大きいと推定する。
図11は、認知症レベルの推定基準の一例を示す図である。なお、
図11の推定基準は介護負担の大きさを2段階で推定するものであるが、このような推定基準は一例である。例えば、介護負担の大きさは3段階以上で推定されてもよい。なお、ステップS16に続くステップS15においては、表示部33は、介護負担の大きさの推定結果を出力する。
【0043】
以上説明したように、サポートシステム10の動作例2によれば、睡眠時間の割合に基づいて介護負担の大きさを容易に推定することができる。
【0044】
[効果等]
以上説明したように、サポートシステム10は、対象者Aの睡眠状態を示す情報を取得する通信部31と、対象期間の開始タイミングから対象期間の前半に属するタイミングまでの期間に占める、取得された情報に基づいて定められる対象者の睡眠時間の割合に基づいて、対象者Aの認知症レベル、または、対象者Aを介護する介護者の介護負担の大きさを推定する推定部32と、推定部32の推定結果を表示(つまり、出力)する表示部33とを備える。通信部31は、取得部の一例であり、表示部33は、出力部の一例である。
【0045】
このようなサポートシステム10は、睡眠時間の割合に基づいて、認知症レベルまたは介護負担の大きさを簡単に推定することができる。
【0046】
例えば、対象期間は、対象者の就寝時刻から対象者の起床時刻までの実測された期間である。
【0047】
このようなサポートシステム10は、実測された対象期間を用いて睡眠時間の割合を算出することができる。
【0048】
例えば、対象期間は、あらかじめ定められた期間である。
【0049】
このようなサポートシステム10は、あらかじめ定められた対象期間を用いて睡眠時間の割合を算出することができる。
【0050】
例えば、推定部32は、対象者Aの認知症レベルを推定し、表示部33は、認知症レベルの推定結果を表示する。
【0051】
このようなサポートシステム10は、睡眠時間の割合に基づいて、認知症レベルを簡単に推定することができる。
【0052】
例えば、認知症レベルは、認知症の中核症状レベルである。
【0053】
このようなサポートシステム10は、睡眠時間の割合に基づいて、認知症の中核症状レベルを簡単に推定することができる。
【0054】
例えば、認知症レベルは、認知症の周辺症状レベルである。
【0055】
このようなサポートシステム10は、睡眠時間の割合に基づいて、認知症の周辺症状レベルを簡単に推定することができる。
【0056】
例えば、推定部32は、上記睡眠時間の割合が少ないほど、対象者Aの認知症レベルが高いと推定する。
【0057】
このようなサポートシステム10は、睡眠時間の割合に基づいて、認知症レベルを精度よく推定することができる。
【0058】
例えば、推定部32は、介護者の介護負担の大きさを推定し、表示部33は、介護負担の大きさの推定結果を表示(出力)する。
【0059】
このようなサポートシステム10は、睡眠時間の割合に基づいて、介護負担の大きさを簡単に推定することができる。
【0060】
例えば、推定部32は、上記睡眠時間の割合が少ないほど、介護者の介護負担が大きいと推定する。
【0061】
このようなサポートシステム10は、睡眠時間の割合に基づいて、介護負担の大きさを精度よく推定することができる。
【0062】
(実施の形態2)
[機器制御システムの概要]
以下、実施の形態2に係る機器制御システムの概要について説明する。
図12は、実施の形態2に係る機器制御システムの概要を示す図である。
図13は、実施の形態2に係る機器制御システムの機能構成を示すブロック図である。以下の実施の形態2において、実施の形態1で既出の事項については説明が適宜省略される。
【0063】
図12及び
図13に示される機器制御システム60は、老人福祉施設などにおける空間50に設置された照明装置80を制御するためのシステムである。空間50は、例えば、対象者Aの個室内の空間である。機器制御システム60は、具体的には、体動センサ20と、照明制御装置70と、照明装置80とを備える。機器制御システム60は、具体的には、サポートシステム10と同様の方法で対象者Aの睡眠時間の割合を算出し、睡眠時間の割合に基づいて照明装置80を制御する。
【0064】
人の生体リズムは、当該人が浴びる光と深い関係を有することが知られている。人の生体リズムは本来24時間周期ではないため、通常の生活を行っていたとしても、少しずつ生体リズムにずれが生じる。このような生体リズムのずれを正すために、日中の光が大きな役割を担っている。人の目から入った光は、生体リズムを統率する細胞である視交叉上核へと伝達され、生体リズムの基点となる。
【0065】
機器制御システム60において、照明装置80は、生体リズムを整えるために所定のスケジュールに従って調光される。
図14は、スケジュール動作中の照明装置80の明るさの時間変化を示す図である。
【0066】
スケジュール動作中の照明装置80は、朝から日中14時頃までの期間に通常よりも明るい光を発する。この光は、人が本来浴びるべき太陽の光を補う役割を果たす。このような光は、生体活性光とも呼ばれる。一般的な照明の明るさは、人の顔面照度に換算すると500lx程度であるが、このような生活活性光を用いた光療法においては、人の顔面照度で2500lx程度の明るい光を少なくとも2時間程度照射されることが推奨されている。発明者の知見によれば、特に、認知症レベルが高い対象者に対してこのような光療法が有効である。
【0067】
そこで、実施の形態2では、機器制御システム60は、睡眠時間の割合に基づいて、照明装置80が発する光の明るさ(例えば、
図14の期間Tにおける明るさ)を制御する。これにより、機器制御システム60は、認知症レベルに応じた照明環境を提供することができる。
【0068】
[機器制御システムの構成]
以下、このような機器制御システム60の具体的な構成について、主として
図13を参照しながら説明する。
【0069】
体動センサ20は、対象者Aの体動量を計測するセンサである。体動センサ20は、例えば、空間50内に設置される。体動センサ20は、マイクロ波を検知波として使用するドップラーセンサであり、対象者Aの体動量を非接触で計測することができる。また、体動センサ20は、通信部(図示せず)を備え、対象者Aの体動量を示す体動情報を、対象者Aの睡眠状態を間接的に示す情報として情報端末30に送信する。
【0070】
照明制御装置70は、体動センサ20から取得した体動情報を用いて情報処理を行うことにより、照明装置80を制御する。照明制御装置70は、例えば、照明装置80に対応する専用の制御装置である。照明制御装置70は、照明装置80を制御するための専用アプリケーションがインストールされた汎用の情報端末であってもよい。照明制御装置70は、照明装置80の外部に設置されてもよいし、照明装置80に内蔵されてもよい。照明制御装置70は、具体的には、通信部71と、制御部72と、記憶部73とを備える。
【0071】
通信部71は、体動情報を取得する。また、通信部71は、照明装置80に制御信号を送信する。通信部31は、具体的には、照明制御装置70が体動センサ20及び照明装置80と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。なお、照明制御装置70及び体動センサ20の間で行われる通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。照明制御装置70及び照明装置80の間で行われる通信についても同様である。
【0072】
制御部72は、通信部71によって取得された体動情報を用いて照明装置80を制御するための情報処理を行う。制御部72によって行われる情報処理の具体的な内容については後述される。制御部72は、具体的には、プロセッサ、マイクロコンピュータ、または専用回路などによって実現される。制御部72は、プロセッサ、マイクロコンピュータ、および専用回路のうち2つ以上の組み合わせによって実現されてもよい。
【0073】
記憶部73は、制御部72が実行する、照明装置80を制御するためのプログラムが記憶される記憶装置である。記憶部73は、具体的には、半導体メモリなどにより実現される。
【0074】
照明装置80は、照明制御装置70の制御対象機器である。照明装置80は、例えば、平面視形状が円形のシーリングライトであるが、長尺状のシーリングライトであってもよいし、ダウンライトまたはスポットライトなどであってもよい。
【0075】
[機器制御システムの動作例]
次に、機器制御システム60の動作例について説明する。
図15は、機器制御システム60の動作例のフローチャートである。
【0076】
まず、通信部71は、体動センサ20から体動情報を取得する(S31)。体動情報は、例えば、対象者Aの体動量の実測値と、当該体動量の計測時刻とが対応付けられた情報である。通信部71によって取得された体動量は、記憶部73に記憶される。
【0077】
次に、制御部72は、ステップS31において取得された体動情報を用いて、時刻(または時間帯)ごとに対象者Aの睡眠状態を推定する(S32)。制御部72は、例えば、対象者Aの体動量が所定の閾値よりも少ない時刻においては、対象者Aが睡眠状態であると推定し、対象者Aの体動量が所定の閾値以上である時刻においては、対象者Aが睡眠状態でない(つまり、対象者Aが中途覚醒状態、または、覚醒状態である)と推定する。
【0078】
次に、制御部72は、睡眠時間の割合を算出する(S33)。制御部72は、まず、対象期間を特定する。制御部72は、例えば、午後9時以降で最初に対象者Aが睡眠状態であると推定された時刻を対象期間の開始タイミングとして特定し、翌日の午前5時以降で最初に対象者Aが覚醒状態となった時刻を対象期間の終了タイミングとして特定する。なお、対象期間は、あらかじめ定められた期間であってもよい。この場合の対象期間は、例えば、午後9時から翌日の午前5時までである。
【0079】
続いて、制御部72は、対象期間を第一期間、第一期間に続く第二期間、及び、第二期間に続く第三期間の3つの期間に均等に分割する。なお、第一期間は、対象期間の開始タイミングから対象期間の前半に属するタイミングまでの期間であればよい。
【0080】
そして、制御部72は、第一期間に占める睡眠時間の割合を算出する。ここでの睡眠時間は、制御部72の睡眠状態の推定結果に基づく睡眠時間である。つまり、この睡眠時間は、推定の睡眠時間である。睡眠時間は、より具体的には、第一期間内に含まれる対象者Aの体動量が所定の閾値よりも少ない期間の合計である。
【0081】
なお、睡眠時間の割合は、夜間(例えば、午後九時~翌日の午前五時)1日分の体動情報があれば算出可能であるが、2日分以上(例えば、10日分)の体動情報の平均値が用いられてもよい。これにより、睡眠時間の割合の算出精度が向上される。
【0082】
次に、制御部72は、ステップS33において算出された睡眠時間の割合に基づいて照明装置80を制御する(S34)。
図16は、照明装置80の制御方法の一例を示す図である。
【0083】
実施の形態1で説明したように、睡眠時間の割合が大きいほど認知症レベルが高いと推定される。また、実施の形態2の冒頭で説明したように、認知症レベルが高い対象者に対しては、人の顔面照度で2500lx程度の明るい光を照射する光療法が有効である。
【0084】
そこで、
図16に示されるように、制御部72は、睡眠時間の割合が40%以上であり、認知症レベルが低いと推定される場合には、人の顔面照度換算で2500lx未満の光を照明装置80に照射させる。制御部72は、具体的には、通信部71に照明装置80へ制御信号を送信させることで照明装置80の期間T(
図14に図示)における明るさを人の顔面照度換算で2500lx未満に制御する。
【0085】
一方、制御部72は、睡眠時間の割合が40%未満であり、認知症レベルが高いと推定される場合には、人の顔面照度換算で2500lxの光を照明装置80に照射させる。制御部72は、具体的には、通信部71に照明装置80へ制御信号を送信させることで照明装置80の期間T(
図14に図示)における明るさを人の顔面照度換算で2500lxに制御する。
【0086】
以上説明したように、機器制御システム60は、睡眠時間の割合に基づいて、認知症レベルに応じた照明環境を提供することができる。
【0087】
なお、
図16に示される制御方法では、照明装置80の明るさが2段階で切り替えられるが、このような制御方法は一例である。例えば、照明装置80の明るさは3段階以上で切り替えられてもよい。
【0088】
また、上記動作例では、照明装置80の明るさが制御されたが、照明装置80が調色制御可能な照明装置である場合、照明装置80の色温度が制御されてもよい。認知症レベルの高い対象者は、色温度が高く青色成分が多い光を浴びることで、明るい光を浴びた場合と同様の効果が得られる。したがって、制御部72は、対象者Aの認知症レベルが高いと推定される場合には、認知症レベルが低いと推定される場合よりも高い色温度の光を照明装置80に照射させればよい。このように、制御部72は、照明装置80の発光状態を制御すればよい。
【0089】
また、機器制御システム60では、照明装置80が制御対象機器とされたが、他の機器が制御対象とされてもよい。
【0090】
[効果等]
以上説明したように、機器制御システム60は、対象者Aの睡眠状態を示す情報を取得する通信部71と、対象期間の開始タイミングから対象期間の前半に属するタイミングまでの期間に占める、取得された情報に基づいて定められる対象者の睡眠時間の割合に基づいて、機器を制御する制御部72とを備える。通信部71は、取得部の一例である。
【0091】
このような機器制御システム60は、睡眠時間の割合に基づいて、認知症レベルに応じた機器制御を行うことができる。
【0092】
例えば、上記機器は、照明装置80であり、制御部72は、照明装置80の発光状態を制御する。
【0093】
このような機器制御システム60は、睡眠時間の割合に基づいて、認知症レベルに応じた照明環境を提供することができる。
【0094】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係るサポートシステム及び機器制御システムについて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0095】
例えば、上記実施の形態では、睡眠状態を示す情報として、体動情報が用いられたが、睡眠状態を示す情報は、体動情報に限定されない。例えば、睡眠状態を示す情報は、脳波計によって計測される脳波情報、または、心拍計によって計測される心拍数情報など、体動情報以外の生体情報であってもよい。また、睡眠状態の推定に際し、生体情報に代えて睡眠潜時が用いられてもよい。睡眠潜時は、対象者がベッドにいる時間を意味し、この場合、対象者がベッドにいる時間が睡眠時間であると推定される。
【0096】
また、上記実施の形態では、情報端末または照明制御装置が睡眠状態の推定を行ったが、体動センサなどのセンサにおいて睡眠状態の推定が行われ、情報端末または照明制御装置は、センサから睡眠状態を直接的に示す情報を取得してもよい。このように、睡眠状態を示す情報には、睡眠状態を間接的に示す情報と、睡眠状態を直接的に示す情報とが含まれる。
【0097】
また、上記実施の形態で説明した装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間で無線通信が行われる場合、無線通信の方式(通信規格)は、例えば、920MHz帯の周波数を利用した特定小電力無線であるが、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)または、無線LAN(Local Area Network)などである。また、装置間においては、無線通信に代えて、有線通信が行われてもよい。有線通信は、具体的には、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)または有線LANを用いた通信などである。
【0098】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、サポートシステムが備える構成要素の複数の装置への振り分けは、一例である。例えば、一の装置が備える構成要素を他の装置が備えてもよい。また、サポートシステムは、単一の装置として実現されてもよい。機器制御システムについても同様である。
【0099】
また、上記実施の形態のサポートシステムは、クライアントサーバシステムとして実現されてもよい。例えば、上記実施の形態における睡眠状態の推定、睡眠時間の割合の算出、及び、認知症レベルの推定が、施設内または施設外に配置されたサーバ装置によって行われ、認知症レベルの推定結果の表示がクライアント装置である情報端末で行われてもよい。機器制御システムについても同様に、クライアントサーバシステムとして実現されてもよい。
【0100】
また、上記実施の形態において、推定部及び制御部などの構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0101】
また、推定部及び制御部などの構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。各構成要素は、具体的には、回路または集積回路によって実現されてもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0102】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。例えば、本発明は、認知症レベルまたは介護負担の大きさの推定方法として実現されてもよいし、機器制御方法として実現されてもよい。また、本発明は、このような推定方法または機器制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録された非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0103】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0104】
10 サポートシステム
20 体動センサ
31、71 通信部(取得部)
32 推定部
33 表示部(出力部)
50 空間
60 機器制御システム
72 制御部
80 照明装置(機器)