(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/812 20140101AFI20231215BHJP
A63F 13/45 20140101ALI20231215BHJP
【FI】
A63F13/812 A
A63F13/45
(21)【出願番号】P 2019006217
(22)【出願日】2019-01-17
(62)【分割の表示】P 2017210905の分割
【原出願日】2017-10-31
【審査請求日】2020-02-17
【審判番号】
【審判請求日】2022-03-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 大輔
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】松田 直也
【審判官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-204948(JP,A)
【文献】特開2017-77350(JP,A)
【文献】[プロスピA]Vロード新難易度☆6に挑戦!☆5と色々比較してみた![プロ野球スピリッツA]#144,[Youtube][online],2016年4月21日,[2020年12月25日検索],URL,https://www.youtube.com/watch?v=qyTilRqE1nY
【文献】[プロスピa]2017series1開幕!!確定S引いていく,[Youtube][online],2017年3月29日,動画の1:34等参照,[2021年5月26日検索],URL,https://www.youtube.com/watch?v=MN-Q5Hu4s1k
【文献】[プロスピA]2017series2開幕!ドラフトスカウト10連で自チームS来たぁぁぁ!まさかの筒香降臨で奇跡!?[プロ野球スピリッツA]#76,[Youtube][online],2017年9月4日,動画の0:47等参照,[2021年5月26日検索],URL,https://www.youtube.com/watch?v=hNFqR08LOdM
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザオブジェクトに関連付けられた能力パラメータを取得する第1取得手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた、前記能力パラメータとは異なるパラメータを取得する第2取得手段と、
対戦相手オブジェクトに関連付けられた能力パラメータを取得する第3取得手段と、
前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた、前記能力パラメータとは異なるパラメータを取得する第4取得手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、を比較する比較手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、及び前記比較手段の比較結果に基づいて、前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、の差が大きいほど、かつ、前記ユーザオブジェクトと前記対戦相手オブジェクトのうちの前記異なるパラメータが低い方のオブジェクトの前記能力パラメータが高いほど、当該能力パラメータの低下量が大きくなるように、当該能力パラメータを低下させることによって、ユーザ又は対戦相手にとって、前記ユーザオブジェクトと前記対戦相手オブジェクトとが対戦するゲーム上有利となるようにするための制御を実行する制御実行手段と、
を含み、
前記ユーザオブジェクトとして選択され得る複数のオブジェクトの各々には第3のパラメータがさらに関連付けられており、前記第3のパラメータが同じであるオブジェクトの前記異なるパラメータは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、前記特定期間
よりも後の期間に提供されたオブジェクトの方が、前記制御実行手段によって有利な制御が行われやすくなるように設定さ
れ、
前記複数のオブジェクトの各々に関連付けられた前記第3のパラメータが高いほど、当該オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータが高くなる、
ゲームシステム。
【請求項2】
前記異なるパラメータは、前記ゲームにおける対戦中には変化しない、
請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
ユーザオブジェクトに関連付けられた能力パラメータを取得する第1取得手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた、前記能力パラメータとは異なるパラメータを取得する第2取得手段と、
対戦相手オブジェクトに関連付けられた能力パラメータを取得する第3取得手段と、
前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた、前記能力パラメータとは異なるパラメータを取得する第4取得手段と、
複数の前記ユーザオブジェクトの各々に関連付けられた前記異なるパラメータの合計値と、複数の前記対戦相手オブジェクトの各々に関連付けられた前記異なるパラメータの合計値と、を比較する比較手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、及び前記比較手段の比較結果に基づいて、ユーザ又は対戦相手にとって、前記ユーザオブジェクトと前記対戦相手オブジェクトとが対戦するゲーム上有利となるようにするための制御を実行する制御実行手段と、
を含み、
前記ユーザオブジェクトとして選択され得る複数のオブジェクトの各々には第3のパラメータがさらに関連付けられており、前記第3のパラメータが同じであるオブジェクトの前記異なるパラメータは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、前記特定期間
よりも後の期間に提供されたオブジェクトの方が、前記制御実行手段によって有利な制御が行われやすくなるように設定され、
前記複数のオブジェクトの各々に関連付けられた前記第3のパラメータが高いほど、当該オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータが高くなり、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、を比較する第2比較手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、及び前記第2比較手段の比較結果に基づいて、前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、の差が大きいほど、かつ、前記ユーザオブジェクトと前記対戦相手オブジェクトのうちの前記異なるパラメータが低い方のオブジェクトの前記能力パラメータが高いほど、当該能力パラメータの低下量が大きくなるように、当該能力パラメータを低下させることによって、制御を実行する第2制御実行手段と、
を更に含み、
前記ゲームは、自動的に進行する自動進行パートと、ユーザが操作を行うアクションパートと、を含み、
前記制御実行手段は、前記自動進行パートにおいて前記制御を実行し、
前記第2制御実行手段は、前記アクションパートにおいて前記制御を実行し、
前記ゲームは、前記自動進行パートが所定の状況になった場合に、前記自動進行パートから前記アクションパートに切り替わり、
前記第1取得手段は、前記アクションパートに切り替わる場合に、前記複数のユーザオブジェクトのうちの特定のユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータを取得し、
前記第2取得手段は、前記アクションパートに切り替わる場合に、前記特定のユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータを取得し、
前記第3取得手段は、前記アクションパートに切り替わる場合に、前記複数の対戦相手オブジェクトのうちの特定の対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータを取得し、
前記第4取得手段は、前記アクションパートに切り替わる場合に、前記特定の対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータを取得し、
前記第2比較手段は、前記特定のユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記特定の対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、を比較し、
前記第2制御実行手段は、前記特定のユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、前記特定の対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、及び前記第2比較手段の比較結果に基づいて、前記制御を実行する、
ゲームシステム。
【請求項4】
ユーザオブジェクトに関連付けられた能力パラメータを取得する第1取得手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた、前記能力パラメータとは異なるパラメータを取得する第2取得手段と、
対戦相手オブジェクトに関連付けられた能力パラメータを取得する第3取得手段と、
前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた、前記能力パラメータとは異なるパラメータを取得する第4取得手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、を比較する比較手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、及び前記比較手段の比較結果に基づいて、前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、の差が大きいほど、かつ、前記ユーザオブジェクトと前記対戦相手オブジェクトのうちの前記異なるパラメータが低い方のオブジェクトの前記能力パラメータが高いほど、当該能力パラメータの低下量が大きくなるように、当該能力パラメータを低下させることによって、ユーザ又は対戦相手にとって、前記ユーザオブジェクトと前記対戦相手オブジェクトとが対戦するゲーム上有利となるようにするための制御を実行する制御実行手段と、
を含み、
前記ユーザオブジェクトとして選択され得る複数のオブジェクトの各々には第3のパラメータがさらに関連付けられており、前記第3のパラメータが同じであるオブジェクトの前記異なるパラメータは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、前記特定期間
よりも後の期間に提供されたオブジェクトの方が、前記制御実行手段によって有利な制御が行われやすくなるように設定さ
れ、
前記複数のオブジェクトの各々に関連付けられた前記第3のパラメータが高いほど、当該オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータが高くなる、
ゲーム制御装置。
【請求項5】
ユーザオブジェクトに関連付けられた能力パラメータを取得する第1取得手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた、前記能力パラメータとは異なるパラメータを取得する第2取得手段と、
対戦相手オブジェクトに関連付けられた能力パラメータを取得する第3取得手段と、
前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた、前記能力パラメータとは異なるパラメータを取得する第4取得手段と、
複数の前記ユーザオブジェクトの各々に関連付けられた前記異なるパラメータの合計値と、複数の前記対戦相手オブジェクトの各々に関連付けられた前記異なるパラメータの合計値と、を比較する比較手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、及び前記比較手段の比較結果に基づいて、ユーザ又は対戦相手にとって、前記ユーザオブジェクトと前記対戦相手オブジェクトとが対戦するゲーム上有利となるようにするための制御を実行する制御実行手段と、
を含み、
前記ユーザオブジェクトとして選択され得る複数のオブジェクトの各々には第3のパラメータがさらに関連付けられており、前記第3のパラメータが同じであるオブジェクトの前記異なるパラメータは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、前記特定期間
よりも後の期間に提供されたオブジェクトの方が、前記制御実行手段によって有利な制御が行われやすくなるように設定され、
前記複数のオブジェクトの各々に関連付けられた前記第3のパラメータが高いほど、当該オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータが高くなり、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、を比較する第2比較手段と、
前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、及び前記第2比較手段の比較結果に基づいて、前記ユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、の差が大きいほど、かつ、前記ユーザオブジェクトと前記対戦相手オブジェクトのうちの前記異なるパラメータが低い方のオブジェクトの前記能力パラメータが高いほど、当該能力パラメータの低下量が大きくなるように、当該能力パラメータを低下させることによって、制御を実行する第2制御実行手段と、
を更に含み、
前記ゲームは、自動的に進行する自動進行パートと、ユーザが操作を行うアクションパートと、を含み、
前記制御実行手段は、前記自動進行パートにおいて前記制御を実行し、
前記第2制御実行手段は、前記アクションパートにおいて前記制御を実行し、
前記ゲームは、前記自動進行パートが所定の状況になった場合に、前記自動進行パートから前記アクションパートに切り替わり、
前記第1取得手段は、前記アクションパートに切り替わる場合に、前記複数のユーザオブジェクトのうちの特定のユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータを取得し、
前記第2取得手段は、前記アクションパートに切り替わる場合に、前記特定のユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータを取得し、
前記第3取得手段は、前記アクションパートに切り替わる場合に、前記複数の対戦相手オブジェクトのうちの特定の対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータを取得し、
前記第4取得手段は、前記アクションパートに切り替わる場合に、前記特定の対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータを取得し、
前記第2比較手段は、前記特定のユーザオブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、前記特定の対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記異なるパラメータと、を比較し、
前記第2制御実行手段は、前記特定のユーザオブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、前記特定の対戦相手オブジェクトに関連付けられた前記能力パラメータ、及び前記第2比較手段の比較結果に基づいて、前記制御を実行する、
ゲーム制御装置。
【請求項6】
請求項1~3の何れかに記載のゲームシステム、又は、請求項4若しくは5に記載のゲーム制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
1又は複数のオブジェクトに基づいて実行されるゲームが知られている。例えば、スポーツゲーム(野球ゲーム、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又はアメリカンフットボールゲーム等)として、実在のスポーツ選手に対応する1又は複数の選手キャラクタをユーザが使用して試合を行うようなゲームが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲームでは、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促したい場合がある。例えば、特定時点よりも前に提供されたオブジェクトよりも、特定時点よりも後に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促したい場合がある。
【0005】
例えば、上記のようなスポーツゲームでは、現実世界でスポーツの2016年シーズンが終了すると、実在の各スポーツ選手が2016年シーズンに収めた成績に基づいて能力パラメータが設定された選手キャラクタ群が作成・提供され、それら選手キャラクタ群のうちの選手キャラクタがユーザによって取得されて使用される。さらに、2017年シーズンが終了すると、実在の各スポーツ選手が2017年シーズンに収めた成績に基づいて能力パラメータが設定された選手キャラクタ群が新たに作成・提供され、それら選手キャラクタ群のうちの選手キャラクタがユーザによって取得されて使用される。
【0006】
この場合、同じ選手に対応する選手キャラクタが2016年シーズンの選手キャラクタ群(以下「旧選手キャラクタ群」と呼ぶ。)と2017年シーズンの選手キャラクタ群(以下「新選手キャラクタ群」と呼ぶ。)との両方に含まれることがあるが、2016年シーズンに比べて2017年シーズンの成績が下がった選手に関しては、新選手キャラクタ群では旧選手キャラクタ群に比べて能力パラメータが低く設定されるため、ユーザが新選手キャラクタ群の選手キャラクタを取得・使用したいとは考えず、旧選手キャラクタ群の選手キャラクタを使用し続ける場合がある。このため、このようなスポーツゲームでは、旧選手キャラクタ群よりも新選手キャラクタ群の選手キャラクタの取得・使用をユーザに促したい場合がある。
【0007】
旧選手キャラクタ群よりも新選手キャラクタ群の選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すための方法としては、新選手キャラクタ群の選手キャラクタの能力パラメータを旧選手キャラクタ群の選手キャラクタよりも相対的に高く設定する方法が考えられる。しかしながら、この場合、能力パラメータの値が実在の選手の能力とかけはなれてしまい、その結果、リアリティが損なわれてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みて行われたものであって、その目的は、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能なゲームシステム、ゲーム制御装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るゲームシステムは、ゲームにおいて使用する使用対象として一又は複数のオブジェクトの選択を受け付けるオブジェクト選択受付手段と、前記使用対象のオブジェクトに基づいて、ゲームを実行するゲーム実行手段と、特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとって前記ゲーム上有利となるようにするための制御を前記ゲームにおいて実行する制御実行手段とを含む。
【0010】
本発明の一態様に係るゲーム制御装置は、ゲームにおいて使用する使用対象として選択された一又は複数のオブジェクトに基づいて、ゲームを実行するゲーム実行手段と、
特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとって前記ゲーム上有利となるようにするための制御を前記ゲームにおいて実行する制御実行手段とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【
図3】選手キャラクタのシリーズの一例について説明するための図である。
【
図7】アクションパート開始画像の一例を示す図である。
【
図8】アクションパート画像の一例を示す図である。
【
図9】スピリッツパラメータの一例について説明するための図である。
【
図10】第1実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【
図12】選手キャラクタデータの一例を示す図である。
【
図13】所有選手キャラクタデータの一例を示す図である。
【
図15】ゲームシステムで実行される処理の一例を示す図である。
【
図16】ゲームシステムで実行される他の処理の一例を示す図である。
【
図17】ゲームシステムで実行される他の処理の一例を示す図である。
【
図18】第2実施形態における試合開始画像の他の一例を示す図である。
【
図19】差分値と能力低下率との対応関係の一例を示す図である。
【
図20】第2実施形態におけるアクションパート開始画像の一例を示す図である。
【
図21】差分値と能力低下率との対応関係の一例を示す図である。
【
図22】第2実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【
図23A】第2実施形態に係るゲームシステムで実行される処理の一例を示す図である。
【
図23B】第2実施形態に係るゲームシステムで実行される処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[1.第1実施形態]本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
[1-1.ゲームシステムの構成]
図1は、第1実施形態に係るゲームシステムの構成を示す。
図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム1はサーバ10とゲーム端末30とを含む。ゲーム端末30はサーバ10とネットワークNを介して相互にデータ通信を行うことが可能である。
【0014】
サーバ10は例えばサーバコンピュータである。
図1に示すように、サーバ10は制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は少なくとも1つのマイクロプロセッサ(CPU)を含み、記憶部12に記憶されたプログラムに従って情報処理を実行する。記憶部12は主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ、ハードディスクドライブ、又はソリッドステートドライブ)を含み、プログラムやデータを記憶する。通信部13は、ネットワークNを介して他の装置とデータ通信するためのものである。サーバ10はデータベースDBにアクセスできる。データベースDBはサーバ10内に構築されていてもよいし、サーバ10とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよい。
【0015】
ゲーム端末30は、ユーザがゲームをプレイするために使用するコンピュータである。例えば、ゲーム端末30は、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、デスクトップ型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、又は遊戯施設等に設置される業務用ゲーム機である。
図1には一台のゲーム端末30のみが示されているが、ゲームシステム1は、複数のユーザによってそれぞれ使用される複数のゲーム端末30を含んでもよい。
【0016】
図1に示すように、ゲーム端末30は制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、表示部35、及び音声出力部36を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33はサーバ10の制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。操作部34、表示部35、及び音声出力部36はゲーム端末30自体に設けられてもよいし、ゲーム端末30に接続された外部装置として設けられてもよい。
【0017】
操作部34は、ユーザが各種操作を行うためのものである。表示部35は各種画像を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等である。
図1では操作部34と表示部35とが別個に表されているが、操作部34と表示部35とはタッチパネルとして一体的に構成されてもよい。ただし、操作部34と表示部35とをタッチパネルとして一体的に構成することは必須ではなく、操作部34は、例えばボタン(キー)、レバー(スティック)、タッチパッド(トラックパッド)、又はマウス等のように、表示部35と別個に設けられてもよい。また、操作部34は、ユーザが音声又はジェスチャによって操作を行うためのものであってもよい。音声出力部36は音声データを出力するためのものであり、例えばスピーカ又はヘッドホン等である。
【0018】
プログラムやデータはネットワークNを介して遠隔地からサーバ10又はゲーム端末30に供給されて、記憶部12又は記憶部32に記憶される。なお、情報記憶媒体(例えば光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラムやデータを読み取るための構成要素(例えば光ディスクドライブ又はメモリーカードスロット等)がサーバ10又はゲーム端末30に備えられてもよい。そして、プログラムやデータが情報記憶媒体を介してサーバ10又はゲーム端末30に供給されてもよい。
【0019】
なお以下では、ゲーム端末30がタッチパネルを備えたスマートフォン又はタブレット型コンピュータである場合を想定する。
【0020】
[1-2.ゲームの概要]ゲームシステム1では各種ゲームを実行できる。例えば、スポーツゲーム(野球、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール等を題材としたゲーム)、レースゲーム、格闘ゲーム、戦闘ゲーム、カードゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、アドベンチャーゲーム、又は育成ゲームのように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを実行できる。なお、ゲームは、ゲーム端末30がサーバ10又は他のゲーム端末30との間でデータ通信を行うことによって実行されてもよいし、ゲーム端末30単体で実行されてもよい。
【0021】
野球ゲームでは、ユーザによって選択された一又は複数のオブジェクト(例えば、ゲームキャラクタ、ゲームカード、又はゲームアイテム等)に基づいて実行されるゲームが実行される。以下では、ゲームシステム1で実行されるゲームの一例として、野球を題材とした野球ゲームについて説明する。
【0022】
野球ゲームをプレイするユーザはゲームアイテム又はゲームポイントを使用することによって、野球選手を表すゲームキャラクタ(以下「選手キャラクタ」と記載する。)の抽選を行うことができる。選手キャラクタの抽選を行うと、ゲームシステム1で用意された選手キャラクタ群のうちから抽選処理に基づいて選出された選手キャラクタがユーザに付与される。ユーザはこのようにして付与される選手キャラクタを収集し、収集した選手キャラクタを使用して自らの野球チームを編成する。そして、ユーザは自らの野球チームを使用して対戦相手チームと試合を行う。
【0023】
ゲームシステム1では、実在の野球選手を模した選手キャラクタが提供される。すなわち、実在の野球選手の名前が設定され、かつ、当該野球選手の能力や実績に基づいて能力パラメータが設定された選手キャラクタが提供される。なお、選手キャラクタは架空の野球選手を示す選手キャラクタであってもよい。
【0024】
図2は、表示部35に表示される選手情報画像の一例を示す。
図2に示すように、選手情報画像G100は選手キャラクタの情報を示す。選手情報画像G100は複数のページを含んでおり、パーツP113を指示することによってページを切り替えることができる。
図2に示す例では第1ページが表示されており、他のページには選手キャラクタに関する別の情報が表示される。
【0025】
選手情報画像G100はパーツP101,P102を含む。パーツP101は選手キャラクタの画像を示す。パーツP102は選手キャラクタの名前及びシリーズを示す。
図2に示す例では、選手キャラクタの名前が「選手X」になっているが、実際には実在の野球選手の名前が選手キャラクタの名前として設定される。また
図2に示す例では、選手キャラクタのシリーズが「2017年度シリーズ1」になっている。
【0026】
図3は選手キャラクタのシリーズの一例について説明するための図である。なお、
図3においてt軸は時間軸を示している。
【0027】
図3は、時点T1から時点T2までの期間において、「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタ群がユーザに対して提供可能な状態(すなわちユーザに対して付与可能な状態)であることを示している。すなわち、時点T1から時点T2までの期間では、ユーザが選手キャラクタの抽選を行うと、「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタ群のうちから抽選処理に基づいて選出された選手キャラクタがユーザに付与される。
【0028】
「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタ群とは、現実世界における2017年度シーズン(2017年春に始まって2017年秋に終わる野球リーグ)の開始時期に合わせて作成された選手キャラクタ群である。例えば、「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタ群は2017年春にリリースされ、ユーザに対して提供可能な状態になる。「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタ群に含まれる各選手キャラクタの能力パラメータは、2016年度シーズン(2016年春に始まって2016年秋に終わった野球リーグ)や2017年度シーズン前のオープン戦における各選手の成績に基づいて設定される。なお、時点T1から時点T2までの期間において、新たに作成された選手キャラクタが「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタ群に追加されてもよい。
【0029】
また
図3は、時点T2において、「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタ群がリリースされ、ユーザに対して提供可能な状態になることを示している。すなわち、時点T2以降では、ユーザが選手キャラクタの抽選を行うと、「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタ群のうちから抽選処理に基づいて選出された選手キャラクタがユーザに付与される。
【0030】
「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタ群とは、現実世界における2017年度シーズン(2017年春に始まって2017年秋に終わる野球リーグ)の終了時期に合わせて作成された選手キャラクタ群である。例えば「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタ群は2017年秋にリリースされ、ユーザに対して提供可能な状態になる。「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタ群に含まれる各選手キャラクタの能力パラメータは、2017年度シーズンにおける各選手の成績に基づいて設定される。なお、時点T2以降において、新たに作成された選手キャラクタが「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタ群に追加されてもよい。
【0031】
「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタ群がリリースされた場合、「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタ群の提供は停止される。すなわち、時点T2において、ユーザへの付与の対象が「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタ群から「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタ群に変わる。ただし、ユーザは、時点T2以前に取得した「2017年度シリーズ1」の選手キャラクタを時点T2以降も使用できる。
【0032】
なお
図3は、時点T1以前において、「2016年度シリーズ2」の選手キャラクタ群がユーザに対して提供可能な状態になっていたことを示している。すなわち、時点T1以前では、ユーザが選手キャラクタの抽選を行うと、「2016年度シリーズ2」の選手キャラクタ群のうちから抽選処理に基づいて選出された選手キャラクタがユーザに付与されていた。
【0033】
「2016年度シリーズ2」の選手キャラクタ群とは、現実世界における2016年度シーズンの終了時期に合わせて作成された選手キャラクタ群である。例えば、「2016年度シリーズ2」の選手キャラクタ群は2016年秋にリリースされた選手キャラクタ群である。「2016年度シリーズ2」の選手キャラクタ群に含まれる各選手キャラクタの能力パラメータは、2016年度シーズンにおける各選手の成績に基づいて設定される。時点T1以降、「2016年度シリーズ2」の選手キャラクタ群の提供は停止されるが、ユーザは、時点T1以前に取得した「2016年度シリーズ2」の選手キャラクタを時点T1以降も使用できる。なお、「2016年度シリーズ2」の選手キャラクタ群より前には「2016年度シリーズ1」の選手キャラクタ群が提供されていたが、
図3では省略している。
【0034】
以下では、「2016年度シリーズ2」、「2017年度シリーズ1」、及び「2017年度シリーズ2」の各々のことを選手キャラクタの「シリーズ」と呼ぶ。また以下では、現時点が時点T2以降の時点であることを前提として説明する。すなわち、「2017年度シリーズ2」が最新シリーズであり、「2016年度シリーズ2」や「2017年度シリーズ1」が旧シリーズであることを前提として説明する。
【0035】
図2に戻り、選手情報画像G100はパーツP103~P112を含む。パーツP103は選手キャラクタのランクを示す。ランクは選手キャラクタのレアリティを示す。ランクが高いほど、レアリティが高いことを示す。なお、レアリティが高いほど、選手キャラクタの能力も高くなるため、ランクは選手キャラクタの能力を示すということもできる。ランクは例えば「S,A,B,C,D」の5段階で示される。この場合、「S」が最も高いランクであり、「D」が最も低いランクである。なお、実在の同じ選手に対応する選手キャラクタとして、ランクの異なる複数種類の選手キャラクタが存在してもよい。また、ランクは例えば「グレード」又は「レアリティ」等の他の名称であってもよい。
【0036】
パーツP104は選手キャラクタのスピリッツパラメータを示す。スピリッツパラメータについては後述する。また、パーツP105は、選手キャラクタの守備情報、コスト情報、特訓レベル情報、レベル・経験値情報を示す。
【0037】
守備情報は、選手キャラクタの適正ポジション(守備位置)と、選手キャラクタの守備力の高さとを示す。守備力は例えば「S,A,B,C,D,E,F,G」の8段階で示される。「S」は守備力が非常に高いことを示し、「G」は守備力が非常に低いことを示す。なお、「一D」は、選手キャラクタの適正ポジションが「一塁手」であり、選手キャラクタの守備力が「D」であることを示す。
【0038】
コスト情報は選手キャラクタのコストを示す。ユーザはチームのメンバである選手キャラクタの合計コストが上限値(チームコスト)を越えないようにしてチームを編成する必要がある。
【0039】
特訓レベル情報は選手キャラクタの特訓レベルを示す。選手キャラクタの特訓レベルは特訓を行うことによって上昇する。特訓レベルが上昇すると、選手キャラクタの能力パラメータやスピリッツパラメータが上昇する。なお、「Lv0/10」は、選手キャラクタの特訓レベルの上限が「10」であり、現在の特訓レベルが「0」であることを示す。
【0040】
レベル・経験値情報は選手キャラクタのレベル及び経験値を示す。試合に出場した選手キャラクタには経験値が付与される。経験値が所定値に達すると、選手キャラクタのレベルが上昇する。選手キャラクタのレベルが上昇すると、選手キャラクタの能力パラメータやスピリッツパラメータが上昇する。なお、「Lv1/50」は、選手キャラクタの上限レベルが「50」であり、現在のレベルが「1」であることを示している。
【0041】
パーツP106は、選手キャラクタの弾道パラメータ、ミートパラメータ、パワーパラメータ、及び走力パラメータを示す。弾道パラメータは、選手キャラクタの打球がどの程度高く上がるのかを示す。ミートパラメータは選手キャラクタのミート力(投手が投げたボールにバットを当てる能力)を示す。パワーパラメータは選手キャラクタのパワー(投手が投げたボールをバットで打つことによって遠くに飛ばす能力)を示す。走力パラメータは選手キャラクタの足の速さを示す。
図2に示す例では、ミートパラメータ、パワーパラメータ、及び走力パラメータの各々について、数値とアルファベットとが表示されている。数値はパラメータの値を示し、アルファベットは能力の高さを示す。能力の高さは「S,A,B,C,D,E,F,G」の8段階で示される。「S」は能力が非常に高いことを示し、「G」は能力が非常に低いことを示す。
【0042】
パーツP107は、選手キャラクタが有する特殊能力のリストを示す画像を表示するためのパーツである。選手キャラクタが取得可能な特殊能力の例としては、チャンスに強い(チャンスの際に能力が上昇する)という特殊能力や、左投手に強い(相手投手が左投手である際に能力が上昇する)という特殊能力等がある。
【0043】
パーツP108は、選手キャラクタの特訓等を行うためのパーツである。例えば、他の選手キャラクタを消費することによって選手キャラクタを特訓できる。なお、同名かつ同ランク以上の選手キャラクタを消費することによって、選手キャラクタの上限レベルを上昇できる。上限レベルは元々の上限レベル+5まで上昇させることができる。
【0044】
パーツP112は、選手キャラクタを経験値に変換するためのパーツである。パーツP112が選択された場合、ユーザが所有する選手キャラクタのうちから選手キャラクタを除くのと引き換えにして、経験値がストックされる。ストックされた経験値は他の選手キャラクタをレベルアップさせるために使用できる。パーツP109は、ストックされた経験値を消費して選手キャラクタをレベルアップするためのパーツである。
【0045】
パーツP110は、選手キャラクタをキャプテンに設定するためのパーツである。パーツP111は、選手キャラクタをゲームポイント(ゲーム内通貨)に変換するためのパーツである。パーツP111が選択された場合、ユーザが所有する選手キャラクタのうちから選手キャラクタを除くのと引き換えにして、ゲームポイントがユーザに付与される。
【0046】
なお、
図2は野手の選手キャラクタを示しているが、投手の選手キャラクタの場合には、守備情報の代わりに投手役割情報(例えば先発、中継ぎ、抑え等)が表示される。また、野手用の能力パラメータの代わりに投手用の能力パラメータ(例えば球速パラメータ、制球パラメータ、スタミナパラメータ等)が表示される。
【0047】
図4は、表示部35に表示されるチーム設定画像の一例を示す。
図4に示すように、チーム設定画像G200はチームを設定(編成)するための画像である。すなわち、チーム設定画像G200は、ユーザが自らの所有する選手キャラクタのうちから、チームの野手メンバ又は投手メンバとして登録する選手キャラクタを選択するための画像である。
【0048】
図4に示すように、チーム設定画像G200はパーツP201~P203と領域A204とを含む。パーツP201~P203は、投手、野手、控え選手のいずれかを選択するためのパーツである。
【0049】
図4はパーツP201が選択された状態を示している。パーツP201が選択された場合、チームの野手メンバとして登録されている選手キャラクタが領域A204に表示される。すなわち、チームの野手メンバとして登録されている複数の選手キャラクタにそれぞれ対応する複数のパーツP205が領域A204に表示される。
【0050】
図2に示す例では、各パーツP205内に選手キャラクタの名前とシリーズ名が表示されている。
図2に記載の「2016-2」、「2017-1」、「2017-2」は「2016年度シリーズ2」、「2017年度シリーズ1」、「2017年度シリーズ2」のことをそれぞれ示す。
図2に示すように、最新シリーズである「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタだけでなく、旧シリーズである「2016年度シリーズ1」又は「2017年度シリーズ2」の選手キャラクタもチームのメンバとして登録できる。なお、
図2では省略しているが、各パーツP205内には選手キャラクタの画像やランク等を表示してもよい。
【0051】
この場合の領域A204は、スターティングメンバ用の領域A2041と、ベンチメンバ用の領域A2042とを含む。領域A2041には、スターティングメンバとして登録されている選手キャラクタを示すパーツP205が表示される。すなわち、ポジションごとに1つのパーツP205(1名の選手キャラクタ)が関連付けられている。一方、領域A2042には、ベンチメンバとして登録されている選手キャラクタを示すパーツP205が表示される。
【0052】
例えば、ユーザはパーツP205を他のパーツP205にドラッグアンドドロップすることによって、選手キャラクタのポジションを入れ替えたり、スターティングメンバとベンチメンバの間で選手キャラクタを入れ替えたりすることができる。また、ユーザはいずれかのパーツP205を選択することによって、当該パーツP205に対応する選手キャラクタを控えの選手キャラクタ(ユーザの所有している選手キャラクタのうちの、チームのメンバとして登録されていない選手キャラクタ)と入れ替えることもできる。
【0053】
パーツP202が選択された場合、チームの投手メンバとして登録されている選手キャラクタが領域A204に表示される。この場合の領域A204には、先発投手メンバ、中継投手メンバ、及び抑え投手メンバとして登録されている選手キャラクタが表示される。ユーザは先発投手メンバ、中継投手メンバ、及び抑え投手メンバの間で選手キャラクタを入れ替えたり、先発投手メンバ、中継投手メンバ、又は抑え投手メンバとして登録されている選手キャラクタを控えの選手キャラクタと入れ替えたりすることもできる。
【0054】
パーツP203が選択された場合、控えの選手キャラクタが領域A204に表示される。この場合、ユーザは領域A204に表示される選手キャラクタのうちからいずれかを選択することによって、当該選手キャラクタをチームのメンバとして登録されている選手キャラクタと入れ替えることができる。
【0055】
また、チーム設定画像G200はパーツP206,P207も含む。パーツP206はチームスピリッツ値を示し、パーツP207はチームコストを示す。チームスピリッツ値は、チームのメンバとして登録されている各選手キャラクタのスピリッツパラメータに基づいて所定の算出処理を実行することによって算出される。例えば、チームスピリッツ値は、チームのメンバとして登録されている各選手キャラクタのスピリッツパラメータの合計である。一方、チームコストは、チームのメンバとして登録されている選手キャラクタのコストの合計を示す。なお、「221/250」とは、チームコストが「221」であり、上限コストが「250」であることを示す。この場合、ユーザはチームコストが上限コストを越えないようにしてチームのメンバを設定する必要がある。
【0056】
さらに、チーム設定画像G200はパーツP208,P209も含む。パーツP208は打順を設定するためのパーツである。パーツP208が選択された場合に、打順を設定するための画像が表示部35に表示される。パーツP209はチームのデータをセーブするためのパーツである。パーツP209が選択された場合に、ユーザによって設定されたチームのデータがデータベースDB(又は記憶部12,32)に保存される。
【0057】
ユーザは以上のようにして設定した自らのチーム(以下「ユーザチーム」と記載する。)を使用して対戦相手チームと試合を行うことができる。
【0058】
図5は、試合開始時に表示部35に表示される試合開始画像の一例を示す。
図5に示すように、試合開始画像G300はパーツP301,P302を含む。
【0059】
パーツP301は、ユーザチームのチームスピリッツ値と対戦相手チームのチームスピリッツ値との間の比較(高低,大小)を示す。パーツP301の左端に関連付けて表示された数値(18000)はユーザチームのチームスピリッツ値を示す。一方、パーツP301の右端に関連付けて表示された数値(22000)は対戦相手チームのチームスピリッツ値を示す。対戦相手チームのチームスピリッツ値もユーザチームのチームスピリッツ値と同様にして算出される。
【0060】
パーツP301のうちの第1部分P3011(斜線部分)の長さはユーザチームのチームスピリッツ値に対応し、第2部分P3012(無斜線部分)の長さは対戦相手チームのチームスピリッツ値に対応する。
図5では第1部分P3011が第2部分P3012よりも短いため、ユーザチームの方が対戦相手チームよりもチームスピリッツ値が低いことを示している。
【0061】
ユーザチームの方が対戦相手チームよりもチームスピリッツ値が低い場合、ユーザチームのメンバである各選手キャラクタの能力が低下する。この場合、第1部分P3011に関連付けてパーツP302が表示され、ユーザチームが劣勢であることがユーザに通知される。また、ユーザチームの各選手キャラクタの能力が低下したことがユーザに通知される。
【0062】
またこの場合、能力の低下量は、ユーザチームと対戦相手チームとの間のチームスピリッツ値の差に基づいて決定される。この差が大きいほど、能力の低下量も大きくなる。例えば、低い方のチームスピリッツ値をTSLとし、高い方のチームスピリッツ値をTSHとすると、下記に示す式(1)によって能力低下率(r)が決定される。
r=TSL/TSH ・・・ (1)
【0063】
例えば
図5に示す例では「TSH」及び「TSL」がそれぞれ22000,18000であるため、能力低下率(r)が「0.818」となる。この場合、ユーザチームの各選手キャラクタの能力パラメータの値が、本来の値に能力低下率(r)を乗じることによって得られる値に変更される。例えば、選手キャラクタのミートパラメータ及びパワーパラメータの本来の値がそれぞれ「38」,「46」である場合、ミートパラメータ及びパワーパラメータがそれぞれ「31」,「38」に低下する。そして、これから開始される試合では以上のようにして低下された能力パラメータの値が用いられる。なお、この能力パラメータ低下の効果は試合が終了するまでの一時的なものであり、試合が終了したらその効果は消える。
【0064】
対戦相手チームの方がユーザチームよりもチームスピリッツ値が低い場合には、同様にして、対戦相手チームのメンバである各選手キャラクタの能力が低下する。
【0065】
なお、ここでは、上記式(1)のような計算式を用いることとして説明したが、計算式ではなく、予め定められたテーブル形式の情報(データ記憶部100)に基づいて能力低下率(r)を決定してもよい。すなわち、上記式(1)の代わりに、チームスピリッツ値の差と能力低下率(r)との対応関係を示すテーブル形式の情報に基づいて能力低下率(r)を決定してもよい。または、チームスピリッツ値の差に関係なく、能力低下率(r)を一定の値としてもよい。なお、例えば、能力低下率(r)は、ユーザチームの安打率・長打率の低下率であってもよいし、対戦相手チームの失投率・エラー率の低下率であってもよい。
【0066】
試合開始画像G300が表示された後で試合が開始される。試合は、下記に説明するような「自動進行パート」及び「アクションパート」の二つのパートを備える。
【0067】
自動進行パートは、試合が自動的に進行するパートである。すなわち、自動進行パートでは、ユーザが攻撃時の操作(打撃操作又は走塁操作)や守備時の操作(投球操作又は守備操作)を行うことなく、試合状況が更新されていく。言い換えれば、自動進行パートでは、ユーザチーム及び対戦相手チームに関するパラメータに基づいて、試合経過がコンピュータによって自動的に生成(決定)される。自動進行パートでは、ユーザはコンピュータによって自動的に生成される試合経過を見ることになる。
【0068】
一方、アクションパートは、ユーザが攻撃時又は守備時の操作を行うパートである例えば、攻撃時であれば、ユーザの操作(打撃操作又は走塁操作)に応じて選手キャラクタが打撃又は走塁を行い、守備時であれば、ユーザの操作(投球操作又は守備操作)に応じて選手キャラクタが投球又は守備を行う。このように、アクションパートでは、選手キャラクタに対するユーザの操作に基づいて試合状況が更新されていく。
【0069】
試合は基本的に自動進行パートで進行し、試合経過の概要(試合のポイント)のみをユーザに提示する。
図6は、自動進行パート中に表示部35に表示される自動進行パート画像の一例を示す。
図6に示すように、自動進行パート画像G400は、試合状況の概要を示すパーツP401~P406を含む。パーツP401は試合経過を表すスコアボードを示す。スコアボードの「U」はユーザチームを示し、「O」は対戦相手チームを示す。パーツP402はスコアボード(パーツP401)に関連付けて表示され、現在のイニングの一つ前のイニングにおける出来事を示す。パーツP403は両チームの現在の得点を示し、パーツP404は現在のイニング、出塁状況、ボールカウント、及びアウトカウントを示す。パーツP405は、現在のイニング(2回表)で打席に立ったユーザチームの各選手キャラクタとその結果を示す。パーツP406は、現在投球を行っている対戦相手チームの選手キャラクタを示す。
【0070】
例えば、自動進行パートでは、コンピュータが、仮想空間内において、ユーザチームの選手キャラクタと対戦相手チームの選手キャラクタとの両方を、それらの選手キャラクタの能力パラメータに基づいて仮想的に動作させることによって、試合経過が自動的に決定されていく。なお、コンピュータが、ユーザチームと対戦相手チームとの間で選手キャラクタの能力パラメータを単に比較することによって、試合経過が自動的に決定されていくようにしてもよい。
【0071】
先述の通り、試合開始時に、ユーザチームと対戦相手チームとのチームスピリッツ値の比較結果に基づいて、ユーザチーム及び対戦相手チームの一方の選手キャラクタの能力パラメータが低下されるが(試合開始画像G300)、自動進行パートでは、低下された能力パラメータに基づいて試合経過がコンピュータによって決定されていく。
【0072】
自動進行パートでは、以上に説明したようにして自動的に生成される試合経過に応じて、自動進行パート画像G400の表示内容が更新されていく。ユーザは表示部35に表示される自動進行パート画像G400のパーツP401~P406を眺めながら、コンピュータによって決定されていく試合経過の概要を見る。そして、自動進行パート中で試合状況が所定状況になった場合に、自動進行パートからアクションパートに切り替わり、選手キャラクタに対する操作を行うことが可能な操作機会をユーザに提供する。なお、「所定状況」とは、例えば、ユーザチームにとって得点チャンスの状況、ユーザチームにとって得点チャンスを作りやすい状況、又はユーザチームにとって失点ピンチの状況等である。
【0073】
例えば、アクションパートは打席単位又はイニング単位で設定される。打席単位の場合、ユーザは一つの打席が終了するまで選手キャラクタ(打者又は投手)を操作する。イニング単位の場合、ユーザは一つのイニングの表又は裏が終了するまで選手キャラクタを操作する。なお、アクションパートをアウト単位で設定し、ユーザがアウトカウントが1つ増えるまで選手キャラクタを操作できるようにしてもよい。
【0074】
図7は、アクションパートの開始時に表示部35に表示されるアクションパート開始画像の一例を示す。なお、
図7はユーザチームの攻撃時である場合を示す。
【0075】
図7に示すように、アクションパート開始画像G500はパーツP501~P507を含む。パーツP501は両チームの現在の得点を示し、パーツP502は現在のイニング、出塁状況、及びアウトカウントを示す。また、パーツP503は、打席に立つユーザチームの選手キャラクタ(打者キャラクタ)を示し、パーツP504は、投手としてマウンドに立っている対戦相手チームの選手キャラクタ(投手キャラクタ)を示す。
【0076】
この場合のパーツP506は、打者キャラクタ(ユーザチームの選手キャラクタ)のスピリッツパラメータと投手キャラクタ(対戦相手チームの選手キャラクタ)のスピリッツパラメータとの間の比較(高低,大小)を示す。パーツP506の左端に関連付けて表示された数値(1200)は打者キャラクタのスピリッツパラメータを示す。一方、パーツP506の右端に関連付けて表示された数値(1400)は投手キャラクタのスピリッツパラメータを示す。
【0077】
パーツP506のうちの第1部分P5061(斜線部分)の長さは打者キャラクタのスピリッツパラメータの値に対応し、第2部分P5062(無斜線部分)の長さは投手キャラクタのスピリッツパラメータの値に対応する。
図7では、第1部分P5061が第2部分P5062よりも短いため、打者キャラクタの方が投手キャラクタよりもスピリッツパラメータの値が低いことを示す。
【0078】
打者キャラクタの方が投手キャラクタよりもスピリッツパラメータの値が低い場合、打者キャラクタの能力が低下する。この場合、第1部分P5061に関連付けてパーツP507が表示され、打者キャラクタが劣勢であることがユーザに通知される。また、打者キャラクタの能力が低下したことがユーザに通知される。
【0079】
またこの場合、能力の低下量は、打者キャラクタと投手キャラクタとの間のスピリッツパラメータの値の差に基づいて決定される。この差が大きいほど、能力の低下量も大きくなる。例えば、低い方のスピリッツパラメータの値をPSLとし、高い方のスピリッツパラメータの値をPSHとすると、下記に示す式(2)又は(3)によって能力低下率(r)が決定される。
r=PSL/PSH ・・・ (2)
r=1-((PSH-PSL)*0.05)) ・・・ (3)
【0080】
例えば式(2)の場合、
図7に示す例では「PSH」及び「PSL」がそれぞれ1400,1200であるため、能力低下率(r)が「0.857」となる。この場合、このアクションパートに限っては、打者キャラクタの能力パラメータの値が、本来の値に能力低下率(r)を乗じることによって得られる値に設定される。例えば、打者キャラクタのミートパラメータ及びパワーパラメータの本来の値がそれぞれ「38」,「46」である場合、ミートパラメータ及びパワーパラメータがそれぞれ「33」,「39」に低下する。そして、このアクションパートでは、この低下された能力パラメータが用いられる。すなわち、自動進行パートでは、チーム同士のチームスピリッツ値の比較結果に基づいて低下された能力パラメータが用いられるが、アクションパートでは、選手キャラクタ同士のスピリッツパラメータの比較結果に基づいて低下された能力パラメータが用いられる。
【0081】
投手キャラクタの方が打者キャラクタよりもスピリッツパラメータが低い場合には、同様にして、投手キャラクタの能力が低下する。
【0082】
なお、ここでは、上記式(2)又は(3)のような計算式を用いることとして説明したが、計算式ではなく、予め定められたテーブル形式の情報(データ記憶部100)に基づいて能力低下率(r)を決定してもよい。すなわち、上記式(2)又は(3)の代わりに、スピリッツパラメータの差と能力減衰率(r)との対応関係を示すテーブル形式の情報に基づいて能力減衰率(r)を決定してもよい。または、スピリッツパラメータの差に関係なく、能力減衰率(r)を一定の値としてもよい。なお、例えば、能力低下率(r)は、打者キャラクタの安打率・長打率の低下率であってもよいし、投手キャラクタの失投率・エラー率の低下率であってもよい。
【0083】
アクションパート開始画像G500の表示後、ユーザが選手キャラクタを操作するアクションパート画像が表示部35に表示される。
図8はユーザチームの攻撃時のアクションパート画像の一例を示している。
図8は、打者キャラクタPC1に対する操作をユーザが行う場面を示している。
【0084】
図8に示すように、アクションパート画像G600はパーツP601~P603を含む。パーツP601は現在の試合状況を示し、パーツP602,P603は投手キャラクタPC2及び打者キャラクタPC1の名前をそれぞれ示す。
【0085】
この場合のアクションパート画像G600には、ユーザが操作する打者キャラクタPC1や、対戦相手チームの投手キャラクタPC2が表示される。また、打者キャラクタPC1に打撃を行わせるための操作画像として、カーソルCが表示される。カーソルCはユーザの移動指示操作に応じて移動し、打撃位置を示す。ユーザがスイング指示操作を行うと、打者キャラクタPC1がカーソルCによって示される打撃位置に向けてバットを振る。投手キャラクタPC2が投げたボールBがホームベースHを通過するタイミング又はその近傍タイミングでユーザがスイング指示操作を行うと、カーソルCとボールBとの位置関係に応じて、打者キャラクタPC1がボールBを打つ。例えば、カーソルCがボールBに重なっていると、ボールBが打撃される。
【0086】
なお、ここで説明した打撃操作は一例であり、他の方式の打撃操作を採用してもよい。また、
図8ではユーザチームの攻撃時について示したが、ユーザチームの守備時には、投手キャラクタに対する操作をユーザが行うためのアクションパート画像が表示される。
【0087】
ユーザはアクションパート画像G600を見ながら打者キャラクタに対する操作を行う。アクションパートが終了した場合、自動進行パート画像G400が表示部35に表示され、自動進行パートが再開される。
【0088】
ここで、スピリッツパラメータについて説明する。
図9は各シリーズの選手キャラクタのスピリッツパラメータの一例を示す。なお、
図9において、「LvMAX」とは、選手キャラクタのレベルが当初の上限レベルまで達した状態のことを示す。また、「超1」とは、上限レベルが当初の上限レベル+1になっており、かつ、選手キャラクタのレベルがその上限レベルまで達している状態である。同様に、「超2」とは、上限レベルが当初の上限レベル+2になっており、かつ、選手キャラクタのレベルがその上限レベルまで達している状態である。「超3」、「超4」、「超5」も同様である。
【0089】
図9に示すように、スピリッツパラメータはランク、レベル、特訓レベルと正の相関関係を有している。例えば、同じシリーズの選手キャラクタのうちでは、レベルや特訓レベルが同じであれば、ランクが高いほど、スピリッツパラメータも高くなる。また、同じシリーズの選手キャラクタのうちでは、ランクが同じであれば、レベル又は特訓レベルが高いほど、スピリッツパラメータも高くなる。
【0090】
図9では、選手キャラクタのレベルが1(Lv1)である場合と上限レベル(LvMAX)である場合のスピリッツパラメータについて示しており、それらの間のレベル(例えばレベル2)である場合のスピリッツパラメータについて示していないが、選手キャラクタのレベルが上昇するごとに、スピリッツパラメータは徐々に上昇する。なお、スピリッツパラメータは上昇するが、下降しない。この点で、スピリッツパラメータは、野球ゲームやサッカーゲーム等における選手キャラクタの調子パラメータ(コンディションパラメータ)のような、ゲーム中において上昇も下降もするパラメータとは異なる。
【0091】
同じシリーズの選手キャラクタのうちでは、ランクが「S」であって、かつ、レベルが「超5」である選手キャラクタのスピリッツパラメータが最も高く、ランクが「D」であって、かつ、レベルが「1」である選手キャラクタのスピリッツパラメータが最も低い。
【0092】
異なるシリーズ間では、ランク、レベル、特訓レベルが同じであれば、新しいシリーズの選手キャラクタの方が古いシリーズの選手キャラクタよりもスピリッツパラメータが高い。例えば、スピリッツパラメータの最大値は、「2017年度シリーズ1」では「2400」であるのに対し、「2017年度シリーズ2」では「2600」であり、「2017年度シリーズ2」の方が「2017年度シリーズ1」よりも高い。また、スピリッツパラメータの最小値は、「2017年度シリーズ1」では「1000」であるのに対し、「2017年度シリーズ2」では「1200」であり、「2017年度シリーズ2」の方が「2017年度シリーズ1」よりも高い。
【0093】
先述の野球ゲームでは、試合開始時において、ユーザチームと対戦相手チームとの間のチームスピリッツ値の比較結果に基づいて、チームスピリッツ値の低い方の選手キャラクタの能力が低下する。この際、ユーザチームの各選手キャラクタのスピリッツパラメータの値が高いほど、ユーザチームのチームスピリッツ値は高くなるため、ユーザチームの選手キャラクタの能力が低下し難くなり、ユーザにとって有利となる。
【0094】
また、アクションパートにおいても、ユーザの選手キャラクタと対戦相手の選手キャラクタとの間のスピリッツパラメータの比較結果に基づいて、スピリッツパラメータの低い方の選手キャラクタの能力が低下する。この際、ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータが高いほど、ユーザの選手キャラクタの能力が低下し難くなり、ユーザにとって有利となる。
【0095】
以上のように、先述の野球ゲームでは、ユーザチームのメンバである選手キャラクタのスピリッツパラメータが高いほど、ユーザにとって有利となる。この点、
図9に示すように、異なるシリーズ間では、ランク、レベル、特訓レベルが同じであれば、古いシリーズの選手キャラクタよりも新しいシリーズの選手キャラクタの方のスピリッツパラメータを高く設定したことによって、新しいシリーズの選手キャラクタをユーザチームのメンバとして使用するようにユーザに促すことができる。すなわち、最新シリーズの選手キャラクタをユーザチームのメンバとして使用するようにユーザに促すことができる。
【0096】
[1-3.機能ブロック]
図10は、ゲームシステム1で実現される機能ブロックのうち、以上に説明した機能に関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。
【0097】
[1-3-1]
図10に示すように、ゲームシステム1はデータ記憶部100を含む。例えば、データ記憶部100はデータベースDB、記憶部12、及び記憶部32の少なくとも一つによって実現される。データ記憶部100はゲームを提供するために必要なデータを記憶する。
【0098】
データ記憶部100に記憶されるデータの具体例として、先述の野球ゲームを提供するために必要なデータについて説明する。
図10に示すように、データ記憶部100は、ユーザデータD101、選手キャラクタデータD102、所有選手キャラクタデータD103、チームデータD104、及びスピリッツパラメータデータD105を記憶する。
【0099】
[1-3-1-1]
図11はユーザデータD101の一例を示す。ユーザデータD101は、ゲームシステム1でゲームをプレイするユーザのリストを示すデータである。
図11に示すように、ユーザデータD101は「ユーザID」、「ユーザ名」、「ゲームポイント」、「ゲームアイテム」、及び「上限コスト」フィールドを含む。
【0100】
「ユーザID」フィールドは各ユーザを一意に特定するための識別情報を示す。「ユーザ名」フィールドはユーザの名前を示す。「ゲームポイント」フィールドは、ユーザの所有しているゲームポイントの量を示し、「ゲームアイテム」フィールドは、ユーザの所有しているゲームアイテムのリストを示す。なお、「ユーザが所有しているゲームポイント又はゲームアイテム」とは、ユーザが任意に使用(消費)することが可能な状態にあるゲームポイント又はゲームアイテムのことを示す。「上限コスト」フィールドは、ユーザがチームを編成する場合のチームコストの上限値を示す。
【0101】
[1-3-1-2]
図12は選手キャラクタデータD102の一例を示す。選手キャラクタデータD102は、ゲームシステム1で現在提供中の選手キャラクタ群や、ゲームシステム1で過去に提供された選手キャラクタ群を示すデータである。
図12に示すように、選手キャラクタデータD102はシリーズごとに記憶される。選手キャラクタデータD102は「選手キャラクタID」、「名前」、「ランク」、「コスト」、「ポジション」、「レベル」、「上限レベル」、「特訓レベル」、「能力パラメータ」、及び「スピリッツパラメータ」フィールドを含む。
【0102】
「選手キャラクタID」フィールドは、選手キャラクタを一意に識別するための識別情報を示す。実在の同一選手に対応する選手キャラクタであっても、シリーズが異なれば、異なる選手キャラクタIDが設定される。「名前」、「ランク」、「コスト」、「ポジション」フィールドは選手キャラクタの名前、ランク、コスト、適正ポジションをそれぞれ示す。「レベル」、「上限レベル」、及び「特訓レベル」フィールドは選手キャラクタのレベル、上限レベル、特訓レベルの初期値をそれぞれ示す。
【0103】
「能力パラメータ」フィールドは選手キャラクタの能力パラメータの初期値を示す。野手の選手キャラクタに関しては、野手に関する能力の高さを示すパラメータ(守備力パラメータ、弾道パラメータ、ミートパラメータ、パワーパラメータ、走力パラメータ等)や、野手に関する特殊能力の有無を示すパラメータが「能力パラメータ」フィールドに登録される。一方、投手の選手キャラクタに関しては、投手に関する能力の高さを示すパラメータ(球速パラメータ、制球パラメータ、スタミナパラメータ等)や、投手に関する特殊能力の有無を示すパラメータが「能力パラメータ」フィールドに登録される。「スピリッツパラメータ」フィールドは選手キャラクタのスピリッツパラメータの初期値を示す。
【0104】
図12では省略されているが、以上に説明したフィールド以外のフィールドも選手キャラクタデータD102に含まれる。例えば、選手キャラクタの利腕やフォーム(打撃又は投球フォーム)を示すフィールド等が選手キャラクタデータD102に含まれる。
【0105】
[1-3-1-3]
図13は所有選手キャラクタデータD103の一例を示す。所有選手キャラクタデータD103は、ユーザが所有している選手キャラクタのリストを示すデータである。
図13に示すように、所有選手キャラクタデータD103はユーザごとに(ユーザIDと関連付けて)記憶される。所有選手キャラクタデータD103は「シリアル番号」、「選手キャラクタID」、「名前」、「シリーズ」、「ランク」、「コスト」、「ポジション」、「経験値」、「レベル」、「上限レベル」、「特訓レベル」、「能力パラメータ」、及び「スピリッツパラメータ」フィールドを含む。
【0106】
「シリアル番号」フィールドは、ユーザが所有している選手キャラクタを一意に識別するためのシリアル番号を示す。ユーザが同一の選手キャラクタを複数所有する場合、これらの選手キャラクタの選手キャラクタIDは同一であるが、シリアル番号は異なる。「シリーズ」フィールドは、どのシリーズの選手キャラクタであるのかを示す。「経験値」フィールドは、選手キャラクタに付与された経験値の累計を示す。他のフィールドは選手キャラクタデータD102と同様であるため、ここでは説明を省略する。ただし、試合に出場させたり、特訓を行ったりすることによって選手キャラクタの経験値、レベル、上限レベル、特訓レベル、能力パラメータ、及びスピリッツパラメータは更新される。
【0107】
[1-3-1-4]
図14はチームデータD104の一例を示す。チームデータD104は、ユーザが設定した野球チームのデータである。
図14に示すように、チームデータD104はユーザごとに(ユーザIDと関連付けて)記憶される。チームデータD104は、メンバデータD1041とチームスピリッツ値データD1042とを含む。
【0108】
メンバデータD1041は、ユーザの所有している選手キャラクタのうちから、チームの投手メンバ(先発投手メンバ、中継ぎ投手メン、及び抑え投手メンバ)や野手メンバ(スターティングメンバやベンチメンバ)として選択された選手キャラクタを示す。また、メンバデータD1041はユーザによって設定された打順も示す。一方、チームスピリッツ値データD1042はチームスピリッツ値を示す。
【0109】
[1-3-1-5]スピリッツパラメータデータは、例えば
図9に示したような、シリーズ、ランク、レベル、及び特訓レベルと、スピリッツパラメータとの対応関係を示すデータである。
【0110】
[1-3-1-6]以上に説明したデータ以外のデータもデータ記憶部100に記憶される。例えば、ユーザの対戦履歴を示すデータ等がデータ記憶部100に記憶される。
【0111】
[1-3-2]
図10に示すように、ゲームシステム1は、オブジェクト選択受付部110、ゲーム実行部120、及び制御実行部130を含む。これらはサーバ10又はゲーム端末30において実現される。これらの一部をゲーム端末30の制御部31によって実現し、残りをサーバ10の制御部11によって実現してもよい。または、これらのすべてをサーバ10の制御部11によって実現してもよいし、これらのすべてをゲーム端末30の制御部31によって実現してもよい。
【0112】
[1-3-2-1]オブジェクト選択受付部110は、ゲームにおいて使用する使用対象として一又は複数のオブジェクトの選択を受け付ける。
【0113】
「オブジェクト」とは、ゲームにおいて使用されるものである。例えば、ゲームキャラクタ、ゲームカード、又はゲームアイテム等が「オブジェクト」の一例に相当する。
【0114】
例えば、「オブジェクト」は、実在の人物に対応するオブジェクトである。言い換えれば、実在の人物に基づいて作成されたオブジェクトである。すなわち、実在の人物の特徴が反映されたオブジェクトである。例えば、実在の人物が収めた実績に基づいてパラメータ(能力パラメータ等)が設定されたオブジェクトである。具体的には、実在の人物をキャラクタ又はカード化したゲームキャラクタ又はゲームカードが「実在の人物に対応するオブジェクト」の一例に相当する。
【0115】
「実在の人物」とは、例えば、現実世界の著名な人物である。例えば、現実世界のスポーツ選手、格闘家、又は芸能人等が「実在の人物」の一例に相当する。過去に実在した人物も「実在の人物」の一例に相当する。すなわち、歴史上の著名な人物も「実在の人物」の一例に相当する。
【0116】
「実在の人物」がスポーツ選手である場合、スポーツ選手が一又は複数の試合(リーグ戦又はトーナメント戦等)で収めた実績が「実在の人物が収めた実績」の一例に相当する。すなわち、一又は試合におけるスタッツや評価点が上記「実績」の一例に相当する。
【0117】
例えば、野球ゲームでは、実在の野球選手に対応するゲームキャラクタ(又はゲームカード)が「実在の人物に対応するオブジェクト」の一例に相当する。この場合、ゲームキャラクタの能力パラメータは、野球選手が試合において収めた成績(野手として収めた成績(打率、打点、本塁打数、三振数、盗塁数、又は失策数)又は投手として収めた成績(防御率、勝利数、奪三振数、与四死球数、又は球速等)に基づいて設定される。
【0118】
また例えば、サッカーゲームでは、実在のサッカー選手に対応するゲームキャラクタ(又はゲームカード)が「実在の人物に対応するオブジェクト」の一例に相当する。この場合、ゲームキャラクタの能力パラメータは、サッカー選手が試合において収めた成績(ゴール数、アシスト数、シュート数、パス成功率、又はファール数等)に基づいて設定される。
【0119】
「オブジェクト」は、実在の人物に対応するオブジェクトでなくてもよい。架空の人物や生物を示すオブジェクトであってもよい。
【0120】
各オブジェクトには第1のパラメータと第2のパラメータとが関連付けられる。「第1のパラメータ」及び「第2のパラメータ」は、オブジェクトに対して設定されたパラメータである。言い換えれば、「第1のパラメータ」及び「第2のパラメータ」は、オブジェクトの識別情報と関連付けて記憶されるパラメータである。「第1パラメータ」及び「第2パラメータ」はオブジェクトごとに設定される。「第1パラメータ」及び「第2パラメータ」の値はオブジェクトごとに異なる。
【0121】
例えば、「第1のパラメータ」は、オブジェクトの各種能力の高低や特定能力の有無を示す能力パラメータである。オブジェクトが実在の人物に対応するオブジェクトである場合、当該オブジェクトの「第1のパラメータ」の値は当該人物が収めた実績に基づいて設定される。例えば、実績が高いほど、能力が高くなるように(又は特定能力を有するように)して、第1のパラメータ(能力パラメータ)が設定される。例えば、特定期間に提供されたオブジェクトの「第1のパラメータ」は、第1の期間において人物が収めた実績に基づいて設定される。また、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの「第1のパラメータ」は、第2の期間において人物が収めた実績に基づいて設定される。ここで、「第2の期間」は「第1の期間」以外の期間である。例えば、「第2の期間」は「第1の期間」よりも後の期間である。「第1の期間」よりも前の期間であってもよい。
【0122】
一方、「第2のパラメータ」は「第1のパラメータ」とは異なるパラメータであり、第1のパラメータを変更するために使用されるパラメータである。
【0123】
また、「第2のパラメータ」は、ゲーム中において値が減少されないパラメータ、又は、ゲーム中において値が増加されないパラメータの少なくとも一方である。「ゲームにおいて値が減少されないパラメータ、又は、ゲームにおいて値が増加されないパラメータの少なくとも一方である」とは、「ゲーム中において値が増加されることはあるが、値が減少されることはないパラメータ」、「ゲーム中において値が減少されることはあるが、値が増加されることはないパラメータ」、又は、「ゲーム中において値が減少されることも増加されることもないパラメータ」のいずれかである。
【0124】
ここで「ゲーム中において値が減少されない」とは、ゲーム処理(ゲームプログラム)によって値が減少されないことである。すなわち、ゲームプログラムを実行する制御部31又は11によって値が減少されないことである。または、ゲームをプレイするユーザによって値が減少されないことである。同様に、「ゲーム中において値が増加されない」とは、ゲーム処理(ゲームプログラム)によって値が増加されないことである。すなわち、ゲームプログラムを実行する制御部31又は11によって値が増加されないことである。または、ゲームをプレイするユーザによって値が増加されないことである。
【0125】
このため、「第2のパラメータ」は、野球ゲームやサッカーゲーム等における選手キャラクタの調子パラメータ(コンディションパラメータ)のような、ゲーム中において上下に変動するパラメータ(すなわち、ゲーム中において増加されたり減少されたりするパラメータ)とは異なる。
【0126】
「使用対象」とは、例えば、ゲームにおいてユーザによって使用される対象となるゲームキャラクタである。例えば、ユーザが1つのゲームキャラクタを使用して対戦相手と対戦するゲームの場合であれば、当該1つのゲームキャラクタが「使用対象」の一例に相当する。また例えば、ユーザが複数のゲームキャラクタによってグループ(又はチーム、パーティ等)を編成し、編成したグループを使用して対戦相手と対戦するゲームの場合であれば、編成したグループに含まれる複数のゲームキャラクタが「使用対象」の一例に相当する。
【0127】
または、「使用対象」とは、例えば、ゲームにおいてユーザに使用される対象となるゲームカード又はゲームアイテムである。例えば、ユーザが複数のゲームカードによってデッキを編成し、編成したデッキを使用して対戦相手と対戦するカードゲームの場合であれば、デッキに組み込まれた複数のゲームカードが「使用対象」の一例に相当する。
【0128】
「一又は複数のオブジェクトの選択を受け付ける」とは、例えば、一又は複数のオブジェクトを選択する操作を受け付けることである。一又は複数のオブジェクトを選択したことを示すデータを受信することであってもよい。
【0129】
先述の野球ゲームの場合、選手キャラクタが「オブジェクト」の一例に相当し、能力パラメータが「第1のパラメータ」の一例に相当し、スピリッツパラメータが「第2のパラメータ」の一例に相当する。また、チームのメンバ(先発投手メンバ、中継ぎ投手メンバ、抑え投手メンバ、野手のスターティングメンバ及びベンチメンバ)が「使用対象」の一例に相当する。オブジェクト選択受付部110は、ユーザが所有している選手キャラクタのうちから、チームのメンバとして登録する選手キャラクタの選択を受け付ける。
【0130】
[1-3-2-2]ゲーム実行部120は、使用対象のオブジェクトに基づいて、ゲームを実行する。
【0131】
「使用対象のオブジェクトに基づいてゲームを実行する」とは、例えば、使用対象として選択された1又は複数のオブジェクトのパラメータに基づいてゲームを実行することである。なお、「複数のオブジェクトのパラメータ」とは、複数のオブジェクトの各々のパラメータのことである。
【0132】
例えば、ゲーム実行部120は、使用対象のオブジェクトの第1のパラメータに基づいて、ゲームを実行する。
【0133】
「使用対象のオブジェクトの第1のパラメータに基づいて、ゲームを実行する」とは、例えば、使用対象のオブジェクトの第1のパラメータに基づいて、当該使用対象のオブジェクトに関する制御を実行することである。例えば、野球ゲームの場合、選手キャラクタの能力パラメータ(第1のパラメータ)に基づいて、選手キャラクタの打球の飛距離、選手キャラクタの投げた球の速度や曲がり具合等を制御することである。また例えば、サッカーゲームの場合、選手キャラクタの能力パラメータ(第1のパラメータ)に基づいて、選手キャラクタのシュートやパスの精度等を制御することである。なお、使用対象のオブジェクトの第1のパラメータが変更部131によって変更された場合、ゲーム実行部120は、変更部131による変更後の第1のパラメータに基づいて、ゲームを実行する。
【0134】
先述の野球ゲームの場合、ゲーム実行部120は、ユーザチームのメンバとして登録された選手キャラクタの能力パラメータに基づいて、ユーザチームと対戦相手チームとの試合を実行する。
【0135】
[1-3-2-3]制御実行部130は、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとってゲーム上有利となるようにするための制御をゲームにおいて実行する。
【0136】
例えば、特定時点以前に提供されたオブジェクトよりも、特定時点以降に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促したい場合であれば、特定時点以前が「特定期間」として設定される。また例えば、特定時点以降に提供されたオブジェクトよりも、特定時点以前に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促したい場合であれば、特定時点以降が「特定期間」として設定される。また例えば、ある期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促したい場合であれば、当該期間以外の期間が「特定期間」として設定される。
【0137】
「特定期間に提供されたオブジェクト」とは、特定期間において、ユーザによって使用対象として選択可能な状態になったオブジェクトである。例えば、候補オブジェクトのうちからオブジェクトがユーザに付与され、付与されたオブジェクトをユーザが使用対象として選択できるようなゲームの場合、「特定期間に提供されたオブジェクト」とは、特定期間内にユーザに付与されたオブジェクトである。なお、特定期間において候補オブジェクトのラインナップに入っていたオブジェクトということもできる。
【0138】
「ユーザにとってゲーム上有利となるようにするための制御」とは、例えば、ユーザが使用対象のオブジェクトを使用して所定の目的の達成を目指すゲームの場合であれば、ユーザにとって目的を達成し易くなるようにパラメータを変更することである。
【0139】
具体的には、例えば、使用対象のオブジェクトの能力が上がる(又は使用対象のオブジェクトの特別の能力を使用できる)ように、又は、使用対象のオブジェクトの能力が上がる状態(又は使用対象のオブジェクトの特別の能力を使用できる状態)となり易くなるように、パラメータを変更することである。
【0140】
また例えば、ユーザと対戦相手とが互いに自らの使用対象のオブジェクトを使用して対戦して勝利することを目指すゲームの場合であれば、対戦相手の使用対象のオブジェクトの能力が下がる(又は対戦相手の使用対象のオブジェクトの特定の能力を使用できなくなる)ように、又は、対戦相手の使用対象のオブジェクトの能力が下がる状態(又は対戦相手の使用対象のオブジェクトの特定の能力を使用できなくなる状態)となり易くなるように、パラメータを変更することであってもよい。
【0141】
その他、ユーザが敵を退治することを目指すゲーム、ユーザが特定のゲームアイテムを入手することを目指すゲーム、又は、ユーザがゲームイベントをクリアすることを目指すゲームの場合であれば、敵の強さが弱くなるように、又は、特定のゲームアイテムの入手の難易度やゲームイベントのクリアの難易度が低くなるように、パラメータを変更することであってもよい。
【0142】
[1-3-2-4]制御実行部130は変更部131を含む。変更部131は、使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値と、比較対象値との比較結果に基づいて、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値から変更する。
【0143】
「使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値」とは、一つの使用対象のオブジェクトの第2のパラメータの値自体であってもよいし、一つの使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて算出処理を実行することによって算出される値であってもよいし、複数の使用対象のオブジェクトの各々の第2のパラメータに基づいて算出処理を実行することによって算出される値であってもよい。
【0144】
「比較対象値」とは、使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値との比較対象となる値である。「比較対象値」は、都度算出されてもよいし、予め定められた値であってもよい。
【0145】
例えば、ユーザの使用対象である一又は複数のオブジェクトと、対戦相手の使用対象である一又は複数のオブジェクトとに基づいて実行される対戦ゲームの場合、ユーザの使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値との「比較対象値」として、対戦相手の使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値が使用される。
【0146】
「比較結果」とは、使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値が比較対象値よりも小さいか否かの判定結果であってもよいし、上記値が比較対象値よりも大きいか否かの判定結果であってもよい。
【0147】
「比較結果に基づいて、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値から変更する」とは、例えば、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値から変更するか否かを比較結果に基づいて決定することである。または、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値から変更する際の変更の仕方又は程度を比較結果に基づいて決定することである。
【0148】
例えば、使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値が比較対象値よりも小さい場合に、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも下げてもよい。または、上記値が比較対象値よりも小さく、かつ、その差が所定値以上である場合に限って、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも下げてもよい。なお、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも下げるのではなく、上げてもよい。
【0149】
また例えば、上記値が比較対象値よりも大きい場合に、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも上げてもよい。または、上記値が比較対象値よりも大きく、かつ、その差が所定値以上である場合に限って、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも上げてもよい。なお、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも上げるのではなく、下げてもよい。
【0150】
また例えば、上記値と比較対象値との差に応じて、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも上げる又は下げる程度を設定してもよい。例えば、上記値と比較対象値との差が大きいほど、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも上げる又は下げる程度を大きくしてもよい。言い換えれば、上記値と比較対象値との差が小さいほど、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも上げる又は下げる程度を小さくしてもよい。
【0151】
比較結果と第1のパラメータの変更の仕方との対応関係は、ゲームにおいて第1のパラメータや第2のパラメータが有する意味に合わせて設定されることになる。例えば、第1のパラメータの値が大きい方がゲーム上有利であり、かつ、第2のパラメータの値も大きい方がゲーム上有利であるゲームでは、一又は複数のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値が比較対象値よりも大きい場合に、ゲームを実行する際の一又は複数のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも上げたり、上記値が比較対象値よりも小さい場合に、ゲームを実行する際の一又は複数のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも下げたりすることになる。
【0152】
「予め設定された値」とは、ゲーム開発者等によって予め設定された値、又は、ゲームの進行に応じて更新されて設定された値である。
【0153】
例えば、ゲームが、ユーザの使用対象のオブジェクトと、対戦相手の使用対象のオブジェクトとに基づいて実行される対戦ゲームである場合、変更部131は、ユーザの使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値と、対戦相手の使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値との比較結果に基づいて、ゲームを実行する際の、ユーザの使用対象のオブジェクトの第1のパラメータと対戦相手の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータとの少なくとも一方を予め設定された値から変更する。
【0154】
「対戦」とは、対戦相手と勝敗を決することである。対戦では必ずしも勝ち/負けが決まらなくてもよく、引き分けになる場合があってもよい。スポーツゲームにおける試合、又はカードゲームにおける対戦等が「対戦」の一例に相当する。
【0155】
「対戦相手」とは、ユーザと対戦を行う相手である。すなわち、ユーザと勝敗を決する相手である。他のユーザであってもよいし、コンピュータであってもよい。
【0156】
例えば、野球ゲームやサッカーゲームのように、チーム間で対戦が行われるゲームの場合、ユーザの指示対象(操作対象)となるチームに属するゲームキャラクタが「ユーザの使用対象のオブジェクト」に相当し、対戦相手の指示対象となるチームに属するゲームキャラクタが「対戦相手の使用対象のオブジェクト」に相当する。
【0157】
また例えば、野球ゲームの各打席の場合、ユーザの指示対象である打者キャラクタ(又は投手キャラクタ)が「ユーザの使用対象のオブジェクト」に相当し、対戦相手の指示対象である投手キャラクタ(又は打者キャラクタ)が「対戦相手の使用対象のオブジェクト」に相当する。
【0158】
また例えば、個々のゲームキャラクタ間で対戦が行われるゲームの場合、ユーザの指示対象となるゲームキャラクタが「ユーザの使用対象のオブジェクト」に相当し、対戦相手の指示対象となるゲームキャラクタが「対戦相手の使用対象のオブジェクト」に相当する。
【0159】
また例えば、ユーザ及び対戦相手がそれぞれのデッキを使用して対戦するカードゲームの場合、ユーザの使用するデッキに組み込まれたゲームカードが「ユーザの使用対象のオブジェクト」に相当し、対戦相手の使用するデッキに組み込まれたゲームカードが「対戦相手の使用対象のオブジェクト」に相当する。
【0160】
また例えば、ユーザ及び対戦相手がそれぞれのゲームアイテムを使用して対戦するゲームの場合であれば、ユーザの使用するゲームアイテムが「ユーザの使用対象のオブジェクト」に相当し、対戦相手の使用するゲームアイテムが「対戦相手の使用対象のオブジェクト」に相当する。
【0161】
「ユーザの使用対象のオブジェクトと、対戦相手の使用対象のオブジェクトとに基づいて実行される対戦ゲーム」とは、例えば、ユーザが使用対象のオブジェクトを操作し、対戦相手が使用対象のオブジェクトを操作することによって進行するような対戦ゲームである。または、上記「対戦ゲーム」とは、例えば、コンピュータがユーザの使用対象のオブジェクトと対戦相手の使用対象のオブジェクトとの両方を操作することによって自動的に進行するような対戦ゲームであってもよい。あるいは、上記「対戦ゲーム」とは、例えば、ユーザの使用対象のオブジェクトと、対戦相手の使用対象のオブジェクトとに基づいてシミュレーション処理を実行することによって対戦結果が自動的に決定されるような対戦ゲームであってもよい。なお、上記「対戦ゲーム」とは、基本的に、コンピュータがユーザの使用対象のオブジェクトと対戦相手の使用対象のオブジェクトとの両方を操作することによって自動的に進行し、特定の場面に限って、ユーザ(又は対戦相手)が自らの使用対象のオブジェクトを操作するような対戦ゲームであってもよい。または、基本的に、ユーザの使用対象のオブジェクトと、対戦相手の使用対象のオブジェクトとに基づいてシミュレーション処理を対戦経過を自動的に決定し、特定の場面に限って、ユーザ(又は対戦相手)が自らの使用対象のオブジェクトを操作するような対戦ゲームであってもよい。
【0162】
「ユーザの使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値と、対戦相手の使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値との比較結果に基づいて、ゲームを実行する際の、ユーザの使用対象のオブジェクトの第1のパラメータと対戦相手の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータとの少なくとも一方を予め設定された値から変更する」とは、例えば、ユーザの使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値(以下「ユーザ値」と呼ぶ。)が、対戦相手の使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値(以下「対戦相手値」と呼ぶ。)よりも大きい場合に、ゲームを実行する際の対戦相手の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値から下げることである。この場合、ゲームを実行する際のユーザの使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値から上げてもよい。
【0163】
または、上記「変更する」とは、例えば、ユーザ値が対戦相手値よりも小さい場合に、ゲームを実行する際のユーザの使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値から下げることであってもよい。この場合、ゲームを実行する際の対戦相手の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値から上げてもよい。
【0164】
先述の野球ゲームの場合、試合を開始する際に、変更部131は、ユーザチームと対戦相手チームとの間のチームスピリッツ値の比較結果に基づいて、ユーザチームの各選手キャラクタの能力パラメータを本来の値から低下させる。具体的には、ユーザチームの方が対戦相手チームよりもチームスピリッツ値が低い場合に、変更部131は、ユーザチームの各選手キャラクタの能力パラメータを本来の値から低下させる。また、対戦相手チームの方がユーザチームよりもチームスピリッツ値が低い場合に、変更部131は、対戦相手チームの各選手キャラクタの能力パラメータを本来の値から低下させる。この場合、ユーザチームのチームスピリッツ値が「使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値」の一例に相当する。また、対戦相手チームのチームスピリッツ値が「比較対象値」又は「対戦相手の使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値」の一例に相当する。
【0165】
また、アクションパートにおいて、変更部131は、ユーザの選手キャラクタ(
図7,8では打者キャラクタ)と、対戦相手の選手キャラクタ(
図7,8では投手キャラクタ)との間のスピリッツパラメータの比較結果に基づいて、ユーザの選手キャラクタの能力パラメータを本来の値から低下させる。具体的には、ユーザの選手キャラクタの方が対戦相手の選手キャラクタよりもスピリッツパラメータが低い場合に、変更部131は、ユーザの選手キャラクタの能力パラメータを本来の値から低下させる。また、対戦相手の選手キャラクタの方がユーザの選手キャラクタよりもスピリッツパラメータが低い場合に、変更部131は、対戦相手の選手キャラクタの能力パラメータを本来の値から低下させる。この場合、ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータの値が「使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値」の一例に相当する。また、対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータの値が「比較対象値」又は「対戦相手の使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値」の一例に相当する。
【0166】
[1-3-2-5]各オブジェクトの第2のパラメータは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が、変更部131によってユーザにとって有利な変更が行われやすくなるように設定される。
【0167】
「各オブジェクトの第2のパラメータは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が、変更部131によってユーザにとって有利な変更が行われやすくなるように設定される」とは、例えば、下記例(1)又は(2)のようにして各オブジェクトの第2のパラメータを設定することである。
【0168】
(1)例えば、特定期間に作成されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が、変更部131によってユーザにとって有利な変更が行われやすくなるように、各オブジェクトの第2のパラメータを設定することである。
【0169】
(1A)例えば、(a)第1のパラメータの値が大きい方がユーザにとって有利であり、(b)使用対象のオブジェクトの第2のパラメータが大きいほど、使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値が大きくなり、(c)上記値が比較対象値よりも小さい場合に、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも下げるようなゲームでは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が第2のパラメータが大きくなるようにして、各オブジェクトの第2のパラメータを設定することである。
【0170】
ここで、「特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が第2のパラメータが大きくなるようにして、各オブジェクトの第2のパラメータを設定する」とは、特定期間に提供された各オブジェクトに設定される第2のパラメータの最大値(最小値)よりも、特定期間以外の期間に提供された各オブジェクトに設定される第2のパラメータの最大値(又は最小値)が大きくなるようにして、各オブジェクトの第2のパラメータを設定することである。または、特定期間に提供された各オブジェクトに設定される第2のパラメータの統計値(平均値等)よりも、特定期間以外の期間に提供された各オブジェクトに設定される第2のパラメータの同統計値(平均値等)が大きくなるようにして、各オブジェクトの第2のパラメータを設定することであってもよい。
【0171】
(1B)または、(a)第1のパラメータの値が大きい方がユーザにとって有利であり、(b)使用対象のオブジェクトの第2のパラメータが小さいほど、使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値が小さくなり、(c)上記値が比較対象値よりも大きい場合に、ゲームを実行する際の使用対象のオブジェクトの第1のパラメータを予め設定された値よりも下げるようなゲームでは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が第2のパラメータが小さくなるようにして、各オブジェクトの第2のパラメータを設定することである。
【0172】
ここで、「特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が第2のパラメータが小さくなるようにして、各オブジェクトの第2のパラメータを設定する」とは、特定期間に提供された各オブジェクトに設定される第2のパラメータの最大値(最小値)よりも、特定期間以外の期間に提供された各オブジェクトに設定される第2のパラメータの最大値(又は最小値)が小さくなるようにして、各オブジェクトの第2のパラメータを設定することである。または、特定期間に提供された各オブジェクトに設定される第2のパラメータの統計値(平均値等)よりも、特定期間以外の期間に提供された各オブジェクトに設定される第2のパラメータの同統計値(平均値等)が小さくなるようにして、各オブジェクトの第2のパラメータを設定することであってもよい。
【0173】
(2)また例えば、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が、変更部131によってユーザにとって有利な変更が行われやすくなるように、各オブジェクトの第2のパラメータを設定することである。
【0174】
各オブジェクトには第3のパラメータがさらに関連付けられており、第3のパラメータが同じオブジェクトの第2のパラメータは、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が、変更部131によってユーザにとって有利な変更が行われやすくなるように設定される。
【0175】
「第3のパラメータ」とは、第1のパラメータ及び第2のパラメータとは別のパラメータである。「第3のパラメータ」は、ゲームの進行に応じて増加又は減少されたり、ユーザの操作に応じて増加又は減少されたりしてもよい。
【0176】
また、「第3のパラメータ」とは、第2のパラメータと相関関係を有するパラメータである。例えば、「第3のパラメータ」とは、第2のパラメータと正の相関関係を有するパラメータである。つまり、第3のパラメータと第2のパラメータとは、選手キャラクタの第3のパラメータが高いほど、当該選手キャラクタの第2のパラメータも高くなり、選手キャラクタの第3のパラメータが低いほど、当該選手キャラクタの第2のパラメータも低くなる関係を有する。または、「第3のパラメータ」とは、第2のパラメータと負の相関関係(逆相関関係)を有するパラメータであってもよい。つまり、第3のパラメータと第2のパラメータとは、選手キャラクタの第3のパラメータが低いほど、当該選手キャラクタの第2のパラメータが高くなり、選手キャラクタの第3のパラメータが高いほど、当該選手キャラクタの第2のパラメータが低くなる関係を有していてもよい。
【0177】
先述の野球ゲームの場合、選手キャラクタのスピリッツパラメータは、旧シリーズの選手キャラクタに比べて、最新シリーズの選手キャラクタの方が高くなるように設定される。すなわち、ランク、レベル、及び特訓レベル(第3のパラメータの一例)が同じ選手キャラクタのスピリッツパラメータは、旧シリーズの選手キャラクタに比べて、最新シリーズの選手キャラクタの方が高くなるように設定される。この場合、最新シリーズの選手キャラクタ群がリリースされた時点T2よりも前の期間が「特定期間」の一例に相当し、最新シリーズの選手キャラクタ群がリリースされた時点T2よりも後の期間が「特定期間以外の期間」の一例に相当する。
【0178】
[1-4.処理]次に、ゲームシステム1で実行される処理について説明する。
【0179】
[1-4-1]
図15は、ユーザが自らのチームを設定する際に実行される処理の一例を示す。
図15に示す処理がプログラムに従って実行されることによって、オブジェクト選択受付部110が実現される。
【0180】
図15に示すように、まず、ゲーム端末30の制御部31はチーム設定画像G200を表示部35に表示する(S300)。
図15では省略されているが、制御部31は、ユーザの所有選手キャラクタデータD103やチームデータD104を取得し、これらデータに基づいて、チーム設定画像G200を表示部35に表示する。
【0181】
例えば、パーツP201が選択された場合には、所有選手キャラクタデータD103やメンバデータD1041に基づいて、野手メンバとして登録されている各選手キャラクタに対応するパーツP205が領域A204に表示される。また例えば、パーツP202が選択された場合には、所有選手キャラクタデータD103やメンバデータD1041に基づいて、投手メンバとして登録されている各選手キャラクタに対応するパーツP205が領域A204に表示される。また例えば、パーツP203が選択された場合には、所有選手キャラクタデータD103やメンバデータD1041に基づいて、投手メンバ及び野手メンバとして登録されていない各選手キャラクタに対応するパーツP205が領域A204に表示される。チーム設定画像G200が表示されている間、ユーザの操作に応じて、制御部31はパーツP205を移動させたり、入れ替えたりする。
【0182】
チームの設定が完了した場合(すなわち、ユーザによってパーツP209が選択された場合)に、制御部31は、ユーザのチームの設定内容を示すチームデータD104を、通信部33を介してサーバ10に送信し(S302)、サーバ10は当該チームデータD104を、通信部13を介して受信する(S100)。このとき、ユーザのユーザIDを特定可能な情報がチームデータD104とともにゲーム端末30からサーバ10に送信される。
【0183】
チームデータD104がサーバ10で受信された場合、サーバ10の制御部11は、ユーザのユーザIDと関連付けて当該チームデータD104をデータベースDB(又は記憶部12)に登録する(S102)。
【0184】
[1-4-2]
図16は、ユーザチームと対戦相手チームとの試合を開始する場合に実行される処理の一例を示す。
図16に示す処理がプログラムに従って実行されることによってゲーム実行部120及び制御実行部130が実現される。
【0185】
図16に示すように、まず、ゲーム端末30の制御部31は、ユーザチームのチームスピリッツ値(TS1)を取得し(S310)、対戦相手チームのチームスピリッツ値(TS2)を取得する(S312)。
【0186】
図16に示す処理を実行するのに先立って、ユーザチームのデータ(ユーザのチームデータD104及び所有選手キャラクタデータD103)がサーバ10からゲーム端末30に提供されており、制御部31は当該データからユーザチームのチームスピリッツ値を取得する。
【0187】
同様に、
図16に示す処理を実行するのに先立って、対戦相手チームのデータもサーバ10からゲーム端末30に提供されており、制御部31は当該データから対戦相手チームのチームスピリッツ値を取得する。なお、対戦相手チームが他のユーザのチームである場合には、当該他のユーザの所有選手キャラクタデータD103のうちから、チームのメンバとして設定されている選手キャラクタのデータが取得され、当該データと、当該他のユーザのチームデータD104とが対戦相手チームのデータとして提供される。また、対戦相手チームがゲーム開発者によって作成されたチームである場合には、ゲーム開発者によって作成されたチームデータが対戦相手チームのデータとして提供される。
【0188】
ステップS310,S312の実行後、制御部31は、ユーザチームのチームスピリッツ値(TS1)が対戦相手チームのチームスピリッツ値(TS2)よりも低いか否かを判定する(S314)。ユーザチームのチームスピリッツ値(TS1)が対戦相手チームのチームスピリッツ値(TS2)よりも低い場合、制御部31はユーザチームの能力低下率を決定する(S316)。例えば、TS1,TS2をそれぞれ「TPL」,「TPH」として、上記式(1)に基づき、制御部31はユーザチームの能力低下率を算出する。
【0189】
そして、制御部31は、ステップS316で決定された能力低下率に基づいて、ユーザチームの各選手キャラクタの能力パラメータを低下させる(S318)。すなわち、ユーザチームの各選手キャラクタの各能力パラメータについて、制御部31は、ステップS316で決定された能力低下率を本来の値に乗じることによって得られる値を算出し、算出された値をこれから開始される試合で用いる能力パラメータの値として記憶部32に記憶させる。
【0190】
一方、ステップS314において、ユーザチームのチームスピリッツ値(TS1)が対戦相手チームのチームスピリッツ値(TS2)よりも低いと判定されなかった場合、制御部31は、ユーザチームのチームスピリッツ値(TS1)が対戦相手チームのチームスピリッツ値(TS2)よりも高いか否かを判定する(S320)。ユーザチームのチームスピリッツ値(TS1)が対戦相手チームのチームスピリッツ値(TS2)よりも高い場合、制御部31は対戦相手チームの能力低下率を決定する(S322)。例えば、TS2,TS1をそれぞれ「TPL」,「TPH」とし、上記式(1)に基づき、制御部31は対戦相手チームの能力低下率を算出する。
【0191】
そして、制御部31は、ステップS322で決定された能力低下率に基づいて、対戦相手チームの各選手キャラクタの能力パラメータを低下させる(S324)。すなわち、対戦相手チームの各選手キャラクタの各能力パラメータについて、制御部31は、ステップS322で決定された能力低下率を本来の値に乗じることによって得られる値を算出し、算出された値をこれから開始される試合で用いる能力パラメータの値として記憶部32に記憶させる。
【0192】
なお、ステップS314において、ユーザチームのチームスピリッツ値(TS1)が対戦相手チームのチームスピリッツ値(TS2)よりも高いと判定されなかった場合とは、これらのチームスピリッツ値(TS1,TS2)が等しい場合である。この場合、ステップS316,S318の処理もステップS322,S324の処理も実行されない。すなわち、ユーザチームの選手キャラクタの能力パラメータも低下しないし、対戦相手チームの選手キャラクタの能力パラメータも低下しない。
【0193】
ステップS318又はS324の実行後、又は、ステップS320において、ユーザチームのチームスピリッツ値(TS1)が対戦相手チームのチームスピリッツ値(TS2)よりも高いと判定されなかった場合、制御部31は試合開始画像G300を表示部35に表示する(S326)。この場合、ステップS316,S318が実行されていれば、パーツP302がパーツP301の第1部分P3011と関連付けて表示される。一方、ステップS322,S324が実行されていれば、パーツP302がパーツP301の第2部分P3012と関連付けて表示される。
【0194】
そして、制御部31は試合を開始する(S328)。例えば、制御部31は自動進行パート画像G400を表示部35に表示し、試合を自動進行させる。
【0195】
ここでは、
図16に示す処理をすべてゲーム端末30で実行することとして説明したが、全部又は一部の処理をサーバ10で実行してもよい。例えば、S300~S324の処理をサーバ10で実行し、ステップS318,S324の処理結果をゲーム端末30に送信し、ステップS326以降の処理をゲーム端末30で実行してもよい。または、ステップS300~S316,S320,S322の処理をサーバ10で実行し、ステップS316,S322の処理結果をゲーム端末30に送信し、ステップS318,S324,S326,S328の処理をゲーム端末30で実行してもよい。
【0196】
[1-4-3]
図17は、アクションパートを開始する場合に実行される処理の一例を示す。試合が所定状況になった場合に自動進行パートからアクションパートへと切り替えられるため、試合が所定状況になった場合に
図17に示す処理が実行される。
図17に示す処理がプログラムに従って実行されることによってゲーム実行部120及び制御実行部130が実現される。
【0197】
図17に示すように、まず、ゲーム端末30の制御部31は、ユーザの選手キャラクタ(
図7,8に示した例では打者キャラクタ)のスピリッツパラメータの値(PS1)を取得し(S330)、対戦相手の選手キャラクタ(
図7,8に示した例では投手キャラクタ)のスピリッツパラメータの値(PS2)を取得する(S332)。
【0198】
ステップS330,S332の実行後、制御部31は、ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS1)が対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS2)よりも低いか否かを判定する(S334)。ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS1)が対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS2)よりも低い場合、制御部31は、今回のアクションパートにおけるユーザの選手キャラクタの能力低下率を決定する(S336)。例えば、PS1,PS2をそれぞれ「PSL」,「PSH」として、上記式(2)又は(3)に基づき、制御部31はユーザの選手キャラクタの能力低下率を算出する。
【0199】
そして、制御部31は、ステップS336で決定された能力低下率に基づいて、ユーザの選手キャラクタの能力パラメータを低下させる(S338)。すなわち、ユーザの選手キャラクタの各能力パラメータについて、制御部31は、ステップS336で決定された能力低下率を本来の値に乗じることによって得られる値を算出し、算出された値をこれから開始されるアクションパートで用いる能力パラメータの値として記憶部32に記憶させる。
【0200】
一方、ステップS334において、ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS1)が対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS2)よりも低いと判定されなかった場合、制御部31は、ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS1)が対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS2)よりも高いか否かを判定する(S340)。ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS1)が対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータ(PS2)よりも高い場合、制御部31は対戦相手の選手キャラクタの能力低下率を決定する(S342)。例えば、PS2,PS1をそれぞれ「SPL」,「SPH」として、上記式(2)又は(3)に基づき、制御部31は対戦相手の選手キャラクタの能力低下率を算出する。
【0201】
そして、制御部31は、ステップS342で決定された能力低下率に基づいて、対戦相手の選手キャラクタの能力パラメータを低下させる(S344)。すなわち、対戦相手の選手キャラクタの各能力パラメータについて、制御部31は、ステップS342で決定された能力低下率を本来の値に乗じることによって得られる値を算出し、算出された値をこれから開始されるアクションパートで用いる能力パラメータの値として記憶部32に記憶させる。
【0202】
なお、ステップS334において、ユーザU1の選手キャラクタのスピリッツパラメータ(SP1)が対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータ(SP2)よりも高いと判定されなかった場合とは、これらのスピリッツパラメータ(SP1,SP2)が等しい場合である。この場合、ステップS336,S338の処理もステップS342,S344の処理も実行されない。すなわち、ユーザの選手キャラクタも低下しないし、対戦相手の選手キャラクタの能力パラメータも低下しない。
【0203】
ステップS338又はS344の実行後、又は、ステップS340において、ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータ(SP1)が対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータ(SP2)よりも高いと判定されなかった場合、制御部31はアクションパート開始画像G500を表示部35に表示する(S346)。この場合、ステップS336,S338が実行されていれば、パーツP507がパーツP506の第1部分P5061と関連付けて表示される。一方、ステップS342,S344が実行されていれば、パーツP507がパーツP506の第2部分P5062と関連付けて表示される。
【0204】
そして、制御部31はアクションパートを開始する(S348)。例えば、制御部31はアクションパート画像G600を表示部35に表示し、アクションパートを行う。
【0205】
ここでは、
図17に示す処理をすべてゲーム端末30で実行することとして説明したが、全部又は一部の処理をサーバ10で実行してもよい。例えば、S330~S344の処理をサーバ10で実行し、ステップS338,S344の処理結果をゲーム端末30に送信し、ステップS346以降の処理をゲーム端末30で実行してもよい。または、ステップS330~S336,S340,S342の処理をサーバ10で実行し、ステップS336,S342の処理結果をゲーム端末30に送信し、ステップS338,S344,S346,S348の処理をゲーム端末30で実行してもよい。
【0206】
[1-5.まとめ]以上に説明した第1実施形態に係るゲームシステム1では、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれる場合に比べて、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれない場合の方がユーザにとってゲーム上有利となるようにするための制御(
図16のステップS310~S324、
図17のステップS330~S344)をゲームにおいて実行するようにしたことによって、旧シリーズの選手キャラクタよりも最新シリーズの選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0207】
具体的には、能力パラメータとは別にスピリッツパラメータを選手キャラクタに対して設定し、ユーザチームの選手キャラクタのスピリッツパラメータに基づいて取得されるユーザチームのチームスピリッツ値と、対戦相手チームの選手キャラクタのスピリッツパラメータに基づいて取得される対戦相手チームのチームスピリッツ値との比較結果に基づいて、ユーザチームの各選手キャラクタの能力パラメータが低下する。この上で、旧シリーズの選手キャラクタに比べて、最新シリーズの選手キャラクタの方がスピリッツパラメータが高く設定されるため(
図9)、旧シリーズの選手キャラクタよりも最新シリーズの選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。例えば、ランク、レベル、特訓レベルが同じ選手キャラクタのうちで、旧シリーズの選手キャラクタよりも新シリーズの選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。その結果、能力パラメータに手を加えなくても、スピリッツパラメータによって、旧シリーズの選手キャラクタよりも最新シリーズの選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。その結果、リアリティを損なわずに、旧シリーズの選手キャラクタよりも最新シリーズの選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0208】
第1実施形態に係るゲームシステム1では、選手キャラクタの能力パラメータを低下させているが、この能力パラメータの低下は一時的かつ内部的なものであり、低下した能力パラメータの値が選手情報画像G100に表示されるわけではなく、実在の選手の実績に応じた能力パラメータが選手情報画像G100に表示され、実在の選手の能力とかけはなれた能力パラメータが選手情報画像G100に表示されるわけでないため、リアリティが損なわれることはない。
【0209】
なお、以上では、旧シリーズの選手キャラクタよりも最新シリーズの選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すためにスピリッツパラメータを利用していたが、スピリッツパラメータに関する構成自体はゲームの興趣を向上できるという効果も有する。すなわち、ユーザチームのチームスピリッツ値と対戦相手チームのチームスピリッツ値との差分値に基づいて、ユーザチームと対戦相手チームとの少なくとも一方の選手キャラクタの能力パラメータを低下させる構成や、ユーザの選手キャラクタのスピリッツパラメータと対戦相手の選手キャラクタのスピリッツパラメータとの差分値に基づいて、ユーザの選手キャラクタと対戦相手のキャラクタとの少なくとも一方の能力パラメータを低下させる構成(アクションパート)によれば、対戦ゲームの興趣を向上できる。
【0210】
[2.第2実施形態]次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一の構成要素に関しては同一の図面・符号を用いて説明する。
【0211】
[2-1.ゲームシステムの構成]第2実施形態に係るゲームシステム1Aの全体構成は第1実施形態に係るゲームシステム1と同様である(
図1)。
【0212】
[2-2.ゲームの概要]第2実施形態に係るゲームシステム1Aにおいても、第1実施形態に係るゲームシステム1と同様、各種ゲームを実行できる。
【0213】
第1実施形態では、能力パラメータとは別にスピリッツパラメータを各選手キャラクタに設定し、このスピリッツパラメータを利用して、最新シリーズの選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すようになっていたが、第2実施形態では、スピリッツパラメータを利用せずに、最新シリーズの選手キャラクタの取得・使用をユーザに促すようになっていている点で第1実施形態とは相違する。以下では、先述の野球ゲームと同様の野球ゲームを例として、第2実施形態の特徴について説明する。
【0214】
第2実施形態においても、
図2に示した選手情報画像G100が表示部35に表示される。第2実施形態では、スピリッツパラメータを示すパーツP104を省略できる。
【0215】
第2実施形態では「無制限モード」と「制限モード」との二つのゲームモードが用意される。「無制限モード」とは、すべてのシリーズの選手キャラクタをチームのメンバとして登録できるという登録ルールが設定されるゲームモードである。一方、「制限モード」とは、最新シリーズの選手キャラクタのみをチームのメンバとして登録するという登録ルールが設定されたゲームモードである。言い換えれば、「制限モード」とは、旧シリーズの選手キャラクタの使用が制限されるゲームモードである。ただし、旧シリーズの選手キャラクタの使用が完全に禁止されるわけではなく、ユーザは旧シリーズの選手キャラクタを自らのチームのメンバとして登録することもできるが、旧シリーズの選手キャラクタが1名でもチームのメンバに含まれていると、登録ルールに違反したことになって後述のペナルティが課せられる。なお、制限モードでは、無制限モードでは提供されない報酬が提供される。ユーザは無制限モードと制限モードとのいずれかを選択できる。
【0216】
第2実施形態においても、
図4に示したようなチーム設定画像G200が表示部35に表示される。ただし、第2実施形態では、チームスピリッツ値を示すパーツP206を省略できる。なお、ユーザが選択したゲームモードが制限モードである場合には、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに1名でも含まれている状態でパーツP209が選択されたら、登録ルールに違反していることやペナルティが課せられることを示す警告メッセージを表示してもよい。
【0217】
また第2実施形態では、
図5に示した試合開始画像G300の代わりに、
図18に示すような試合開始画像G300Aが表示部35に表示される。
図18は、ユーザが選択したゲームモードが制限モードであり、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバとして登録されている場合を想定している。
図18に示すように、この場合の試合開始画像G300AはパーツP301A~P303Aを含む。
【0218】
制限モードでは、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合に、登録ルールに違反したことに対するペナルティとして、ユーザチームの各選手キャラクタの能力が低下する。この場合、旧シリーズの選手キャラクタだけでなく、最新シリーズの選手キャラクタの能力も低下する。なお、旧シリーズの選手キャラクタの能力だけを低下させてもよい。
【0219】
この場合、まず、ユーザチームの総合値と対戦相手チームの総合値とが取得され、ユーザチームの総合値と対戦相手チームの総合値との差分値が算出される。例えば、ユーザチームの総合値から対戦相手チームの総合値を引くことによって得られる差分値が算出される。なお、総合値はチームの総合的な能力の高さを示す。総合値は、チームのメンバである各選手キャラクタの能力パラメータに基づいて算出される。総合値が高いほど、チームが強いことを示す。第2実施形態では、
図19に示す例のような、上記差分値と能力低下率との対応関係が定められており、当該対応関係に基づいて、差分値に対応する能力低下率が取得される。そして、取得された能力低下率に基づいて、ユーザチームの各選手キャラクタの能力パラメータの値が低下する。なお、
図19に示すようなテーブル形式の情報ではなく、能力低下率を差分値に基づいて算出するための算出式を用いてもよい。また、総合値の差に関係なく、能力低下率を一定の値としてもよい。また、例えば、能力低下率は、ユーザチームの安打率・長打率の低下率であってもよいし、対戦相手チームの失投率・エラー率の低下率であってもよい。
【0220】
例えば、ユーザチームの総合値が「800」であり、対戦相手チームの総合値が「600」である場合、「200」が上記差分値として取得される。また、上記対応関係に基づいて、当該差分値「200」に対応する能力低下率として「0.85」が取得される。そして、ユーザチームの各選手キャラクタの各能力パラメータの値が本来の値に0.85を乗じた値に変更される。
【0221】
パーツP303Aは、ユーザチームが登録ルールに違反したことに対するペナルティとして、ユーザチームの総合値が120低下したことを示す。また、パーツP301Aはユーザチームの総合値を示す。パーツP301Aは、ユーザチームの総合値が本来の値「800」から「680」まで低下したことを示す。一方、パーツP302Aは対戦相手チームの総合値を示す。パーツP302Aは、対戦相手チームの総合値が本来の値(600)のままになっていることを示す。この場合、ユーザチームの選手キャラクタの能力が低下した状態で試合が行われる。なお、旧シリーズの選手キャラクタが対戦相手チームのメンバに含まれている場合には、上記と同様の方法によって対戦相手チームの選手キャラクタの能力が低下する。
【0222】
第2実施形態でも第1実施形態と同様に試合が進行する。すなわち、
図6に示した自動進行パート画像G400が表示され、自動進行パートで試合が進行し、試合が所定の状況になった場合に自動進行パートからアクションパートへと切り替えられる。
【0223】
第2実施形態では、
図7に示したアクションパート開始画像G500の代わりに、
図20に示すようなアクションパート開始画像G500Aが表示部35に表示される。
図20は、ユーザが選択したゲームモードが制限モードであり、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバとして登録されている場合を想定している。
【0224】
図20に示すように、この場合のアクションパート開始画像G500AはパーツP501A~P507Aを含む。パーツP501A~P504Aは
図7に示したパーツP501~P504と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0225】
先述の通り、制限モードでは、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合に、登録ルールに違反したことに対するペナルティとして、ユーザの選手キャラクタ(
図20では打者キャラクタ)の能力が低下する。
【0226】
この場合、まず、ユーザの選手キャラクタ(
図20では打者キャラクタ)の総合能力値と対戦相手の選手キャラクタ(
図20では投手キャラクタ)の総合能力値とが取得される。総合能力値は選手キャラクタの総合的な能力の高さを示す。総合能力値は、選手キャラクタの各能力パラメータに基づいて算出される。総合能力値が高いほど、選手キャラクタの総合能力が高いことを示す。
【0227】
そして、ユーザの選手キャラクタと対戦相手の選手キャラクタとの間の総合能力値の差分値が算出される。例えば、ユーザの選手キャラクタの総合能力値から対戦相手の選手キャラクタの総合能力値を引くことによって得られる差分値が算出される。第2実施形態では、
図21に示す例のような、差分値と能力低下率との対応関係が定められており、当該対応関係に基づいて、差分値に対応する能力低下率が取得される。そして、取得された能力低下率に基づいて、ユーザの選手キャラクタの能力パラメータの値が低下する。なお、
図21に示すようなテーブル形式の情報ではなく、能力低下率を差分値に基づいて算出するための算出式を用いてもよい。また、総合能力値の差に関係なく、能力減衰率を一定の値としてもよい。また、例えば、能力低下率は、ユーザの選手キャラクタの安打率・長打率の低下率であってもよいし、対戦相手の選手キャラクタの失投率・エラー率の低下率であってもよい。
【0228】
例えば、ユーザの選手キャラクタの総合能力値が「80」であり、対戦相手の選手キャラクタの総合能力値が「60」である場合、「20」が上記差分値として取得される。また、上記対応関係に基づいて、当該差分値「20」に対応する能力低下率として「0.85」が取得される。そして、ユーザの選手キャラクタの各能力パラメータの値が本来の値に0.85を乗じた値に変更される。
【0229】
図20に示す例の場合、パーツP507Aは、ユーザチームが登録ルールに違反したことに対するペナルティとして、ユーザの選手キャラクタの総合能力値が12低下したことを示す。また、パーツP505Aはユーザの選手キャラクタの総合能力値を示す。パーツP505Aは、ユーザの選手キャラクタの総合能力値が本来の値「80」から「68」まで低下したことを示す。一方、パーツP506Aは対戦相手の選手キャラクタの総合能力値を示す。パーツP506Aは、対戦相手の選手キャラクタの総合能力値が本来の値(60)のままになっていることを示す。この場合、ユーザの選手キャラクタの能力が低下した状態でアクションパートが行われる。なお、旧シリーズの選手キャラクタが対戦相手チームのメンバに含まれている場合には、上記と同様の方法によって対戦相手の選手キャラクタの能力が低下する。
【0230】
第2実施形態でも第1実施形態と同様にアクションパートが実行される。すなわち、
図8に示したアクションパート画像G600が表示される。そして、アクションパートが終了した場合にアクションパートから自動進行パートへと切り替えられ、自動進行パートが再開される。
【0231】
先述の野球ゲームでは、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合に、ユーザチームの選手キャラクタの能力が低下する。また、アクションパートにおいても、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合に、ユーザの選手キャラクタの能力が低下する。このようにしたことによって、最新シリーズの選手キャラクタをユーザチームのメンバとして使用するようにユーザに促すことができる。
【0232】
[2-3.機能ブロック]
図22は、第2実施形態に係るゲームシステム1Aで実現される機能ブロックのうち、以上に説明した機能に関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。
【0233】
[2-3-1]
図22に示すように、ゲームシステム1はデータ記憶部100Aを含む。基本的に、データ記憶部100Aは第1実施形態のデータ記憶部100と同様である。以下では、データ記憶部100との相違点について主に説明する。
【0234】
データ記憶部100Aは、ユーザデータD101A、選手キャラクタデータD102A、所有選手キャラクタデータD103A、及びチームデータD104Aを記憶する。ユーザデータD101Aは第1実施形態のユーザデータD101と同様である。選手キャラクタデータD102Aや所有選手キャラクタデータD103Aも、基本的に第1実施形態の選手キャラクタデータD102や所有選手キャラクタデータD103と同様である。ただし、選手キャラクタデータD102Aや所有選手キャラクタデータD103Aでは「スピリッツパラメータ」フィールドを省略できる。チームデータD104Aも、基本的に第1実施形態のチームデータD104と同様である。ただし、チームデータD104Aではチームスピリッツ値データD1042を省略できる。
【0235】
なお、以上に説明したデータの他、例えば
図19,21に示した対応関係を示すデータ等がデータ記憶部100Aに記憶される。
【0236】
[2-3-2]また
図22に示すように、ゲームシステム1はオブジェクト選択受付部110A、ゲーム実行部120A、及び制御実行部130Aを含む。これらはサーバ10又はゲーム端末30において実現される。これらの一部をゲーム端末30の制御部31によって実現し、残りをサーバ10の制御部11によって実現してもよい。または、これらのすべてをサーバ10の制御部11によって実現してもよいし、これらのすべてをゲーム端末30の制御部31によって実現してもよい。
【0237】
[2-3-2-1]オブジェクト選択受付部110Aは第1実施形態のオブジェクト選択受付部110と同様である。このため、ここでは説明を省略する。
【0238】
[2-3-2-2]第1実施形態のゲーム実行部120と同様、ゲーム実行部120Aは、使用対象のオブジェクトに基づいてゲームを実行する。
【0239】
例えば、ゲームはパラメータに基づいて実行される。ここで、「パラメータ」は、ゲーム上のユーザの有利/不利に影響を及ぼすパラメータである。例えば、パラメータの値が増加されるとユーザにとってゲーム上有利となり、パラメータの値が減少されるとユーザにとってゲーム上不利となるようなパラメータである。また例えば、パラメータの値が減少されるとユーザにとってゲーム上有利となり、パラメータの値が増加されるとユーザにとってゲーム上不利となるようなパラメータである。先述したように、例えば、ユーザが所定の目的の達成を目指すゲームの場合であれば、「ユーザにとってゲーム上有利となる」とは、ユーザにとって目的を達成し易くなることであり、「ユーザにとってゲーム上有利となる」とは、ユーザにとって目的を達成し難くなることである。
【0240】
具体的には、ゲームは使用対象のオブジェクトのパラメータに基づいて実行される。例えば、ゲームは、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータと、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータとに基づいて実行される対戦ゲームである。
【0241】
先述の野球ゲームの場合、ゲーム実行部120Aは、ユーザチームのメンバである選手キャラクタの能力パラメータと、対戦相手チームのメンバである選手キャラクタの能力パラメータとに基づいて、ユーザチームと対戦相手チームとの試合を実行する。この場合、ユーザチームの選手キャラクタの能力パラメータが「ユーザの使用対象オブジェクトのパラメータ」の一例に相当し、対戦相手チームの選手キャラクタの能力パラメータが「対戦相手の使用対象オブジェクトのパラメータ」の一例に相当する。
【0242】
また、先述の野球ゲームの場合、ゲーム実行部120Aは、ユーザの選手キャラクタの能力パラメータと、対戦相手の選手キャラクタの能力パラメータとに基づいて、アクションパートを実行する。この場合、ユーザの選手キャラクタの能力パラメータが「ユーザの使用対象オブジェクトのパラメータ」の一例に相当し、対戦相手の選手キャラクタの能力パラメータが「対戦相手の使用対象オブジェクトのパラメータ」の一例に相当する。
【0243】
[2-3-2-3]第1実施形態の制御実行部130と同様、制御実行部130Aは、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとってゲーム上有利となるようにするための制御をゲームにおいて実行する。
【0244】
第1実施形態の制御実行部130と異なり、制御実行部130Aは設定部131Aを含む。設定部131Aは、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザとってゲーム上有利となるように、パラメータを設定する。
【0245】
「ユーザとってゲーム上有利となるように、パラメータを設定する」とは、例えば、ユーザが使用対象のオブジェクトを使用して所定の目的の達成を目指すゲームの場合であれば、ユーザにとって目的を達成し易くなるようにパラメータを設定することである。
【0246】
具体的には、例えば、使用対象のオブジェクトの能力が上がる(又は使用対象のオブジェクトの特別の能力を使用できる)ように、又は、使用対象のオブジェクトの能力が上がる状態(又は使用対象のオブジェクトの特別の能力を使用できる状態)となり易くなるように、パラメータを設定することである。
【0247】
また例えば、ユーザと対戦相手とが互いに自らの使用対象のオブジェクトを使用して対戦して勝利することを目指すゲームの場合であれば、対戦相手の使用対象のオブジェクトの能力が下がる(又は対戦相手の使用対象のオブジェクトの特定の能力を使用できなくなる)ように、又は、対戦相手の使用対象のオブジェクトの能力が下がる状態(又は対戦相手の使用対象のオブジェクトの特定の能力を使用できなくなる状態)となり易くなるように、パラメータを設定することであってもよい。
【0248】
その他、ユーザが敵を退治することを目指すゲーム、ユーザが特定のゲームアイテムを入手することを目指すゲーム、又は、ユーザがゲームイベントをクリアすることを目指すゲームの場合であれば、敵の強さが弱くなるように、又は、特定のゲームアイテムの入手の難易度やゲームイベントのクリアの難易度が低くなるように、パラメータを設定することであってもよい。
【0249】
例えば、設定部131Aは、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザとってゲーム上有利となるように、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更する。
【0250】
例えば、使用対象のオブジェクトのパラメータが大きい場合にユーザにとってゲーム上有利となるゲームでは、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも小さい値に変更し、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合に、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更しない(又は予め設定された値よりも大きい値に変更する)。または、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合に、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも大きい値に変更し、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更しない(又は予め設定された値よりも小さい値に変更する)。
【0251】
また例えば、使用対象のオブジェクトのパラメータが小さい場合にユーザにとってゲーム上有利となるゲームでは、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも大きい値に変更し、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合に、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更しない(又は予め設定された値よりも小さい値に変更する)。または、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合に、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも小さい値に変更し、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更しない(又は予め設定された値よりも大きい値に変更する)。
【0252】
なお、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更する場合には、当該変更量を、使用対象のオブジェクトのパラメータに基づいて取得される値と比較対象値との差に基づいて設定するようにしてもよい。例えば、差が大きいほど、変更量を大きくしてもよい。
【0253】
例えば、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータと、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータとに基づいて実行される対戦ゲームの場合、設定部131Aは、特定期間に提供されたオブジェクトがユーザの使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトがユーザの使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザとってゲーム上有利となるように、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータと、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータとの少なくとも一方を予め設定された値から変更する。
【0254】
例えば、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータが大きい場合にユーザにとってゲーム上有利となるゲームでは、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも小さい値に変更することと、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも大きい値に変更することとの少なくとも一方を行う。一方、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合に、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更せず(又は予め設定された値よりも大きい値に変更し)、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更しない(又は予め設定された値よりも小さい値に変更する)。
【0255】
または、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合に、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも大きい値に変更することと、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも小さい値に変更することとの少なくとも一方を行うようにしてもよい。一方、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更せず(又は予め設定された値よりも小さい値に変更し)、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更しない(又は予め設定された値よりも大きい値に変更する)ようにしてもよい。
【0256】
また例えば、使用対象のオブジェクトのパラメータが小さい場合にユーザにとってゲーム上有利となるゲームでは、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも大きい値に変更することと、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも小さい値に変更することとの少なくとも一方を行う。一方、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合には、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更せず(又は予め設定された値よりも小さい値に変更し)、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更しない(又は予め設定された値よりも大きい値に変更する)。
【0257】
または、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合に、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも小さい値に変更することと、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値よりも大きい値に変更することとの少なくとも一方を行うようにしてもよい。一方、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更せず(又は予め設定された値よりも大きい値に変更し)、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更しない(又は予め設定された値よりも小さい値に変更する)ようにしてもよい。
【0258】
なお、ユーザ又は対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更する場合には、当該変更量を、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータに基づいて取得される値と、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータに基づいて取得される値との差に基づいて設定するようにしてもよい。例えば、差が大きいほど、変更量を大きくしてもよい。
【0259】
先述の野球ゲームの場合、設定部131Aは、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合に、ユーザチームの各選手キャラクタの能力パラメータを低下させる。設定部131Aは、この場合の能力パラメータの低下量を、ユーザチームと対戦相手チームとの間の総合値の差分値に基づいて設定する。
【0260】
また、アクションパートにおいて、設定部131Aは、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合に、ユーザの選手キャラクタの能力パラメータを低下させる。設定部131Aは、この場合の能力パラメータの低下量を、ユーザの選手キャラクタと対戦相手チームとの間の総合能力値の差分値に基づいて設定する。
【0261】
[2-4.処理]次に、第2実施形態に係るゲームシステム1Aで実行される処理について説明する。
【0262】
[2-4-1]ユーザが自らの野球チームを設定する際に実行される処理は第1実施形態(
図15)と同様である。このため、ここでは説明を省略する。
【0263】
[2-4-2]
図23A及び
図23Bは、ユーザチームと対戦相手チームとの試合を開始する場合に実行される処理の一例を示す。
図23A,23Bに示す処理がプログラムに従って実行されることによってゲーム実行部120A及び制御実行部130Aが実現される。以下では、制限モードである場合を想定して
図23A,23Bに示す処理について説明する。
【0264】
図23Aに示すように、まず、ゲーム端末30の制御部31は、ユーザチームの総合能力値(TA1)を取得し(S350)、対戦相手チームの総合能力値(TA2)を取得する(S352)。
【0265】
図23A,23Bに示す処理を実行するのに先立って、ユーザチームのデータ(ユーザU1のチームデータD104A及び所有選手キャラクタデータD103A)がサーバ10からゲーム端末30に提供されており、制御部31は当該データからユーザチームの総合能力値(TA1)を取得する。同様に、
図23A,23Bに示す処理を実行するのに先立って、対戦相手チームのデータもサーバ10からゲーム端末30に提供されており、制御部31は当該データから対戦相手チームの総合能力値(TA2)を取得する。
【0266】
ステップS350,S352の実行後、制御部31は、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバ(先発投手メンバ、中継ぎ投手メンバ、抑え投手メンバ、野手のスターティングメンバ及びベンチメンバ)に含まれているか否かを判定する(S354)。
【0267】
旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバが含まれている場合、制御部31は、ユーザチームの総合能力値(TA1)から対戦相手チームの総合能力値(TA2)を差し引くことによって差分値(d1)を取得する(S356)。
【0268】
ステップS356の実行後、制御部31は差分値(d1)が零より大きいか否かを判定する(S358)。差分値(d1)が零より大きい場合、制御部31は、
図19に示す対応関係と差分値(d1)とに基づいて、ユーザチームの能力低下率を決定する(S360)。すなわち、制御部31は、差分値(d1)に対応する能力低下率を、ユーザチームの能力低下率として取得する。
【0269】
そして、制御部31は、ステップS360で決定された能力低下率に基づいて、ユーザチームの各選手キャラクタの能力パラメータを低下させる(S362)。すなわち、ユーザチームの各選手キャラクタの各能力パラメータについて、制御部31は、ステップS360で決定された能力低下率を本来の値に乗じることによって得られる値を算出し、算出された値をこれから開始される試合で用いる能力パラメータの値として記憶部32に記憶させる。
【0270】
ステップS362が実行された場合、ステップS358において差分値(d1)が零より大きいと判定されなかった場合、又は、ステップS354において、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバが含まれていないと判定された場合、
図23Bに示すように、制御部31は、旧シリーズの選手キャラクタが対戦相手チームのメンバが含まれているか否かを判定する(S364)。
【0271】
旧シリーズの選手キャラクタが対戦相手チームのメンバが含まれている場合、制御部31は、対戦相手チームの総合能力値(TA2)からユーザチームの総合能力値(TA1)を差し引くことによって差分値(d2)を取得する(S366)。
【0272】
ステップS366の実行後、制御部31は、ステップS366で取得された差分値(d2)が零より大きいか否かを判定する(S368)。差分値(d2)が零より大きい場合、制御部31は、
図19に示す対応関係と差分値(d2)とに基づいて、対戦相手チームの能力低下率を決定する(S370)。すなわち、制御部31は、ステップS366で取得された差分値(d2)に対応する能力低下率を、対戦相手チームの能力低下率として取得する。
【0273】
そして、制御部31は、ステップS370で決定された能力低下率に基づいて、対戦相手チームの各選手キャラクタの能力パラメータを低下させる(S372)。すなわち、対戦相手チームの各選手キャラクタの各能力パラメータについて、制御部31は、ステップS370で決定された能力低下率を本来の値に乗じることによって得られる値を算出し、算出された値をこれから開始される試合で用いる能力パラメータの値として記憶部32に記憶させる。
【0274】
ステップS372が実行された場合、ステップS368において差分値(d2)が零より大きいと判定されなかった場合、又は、ステップS364において旧シリーズの選手キャラクタが対戦相手チームのメンバに含まれていないと判定された場合、制御部31は試合開始画像G300Aを表示部35に表示する(S374)。
【0275】
この場合、ステップS360,S362が実行されていれば、選手キャラクタの能力パラメータが低下された後のユーザチームの総合値がパーツP301Aに表示されるとともに、パーツP303AがパーツP301Aと関連付けて表示される。一方、ステップS370,S372が実行されていれば、選手キャラクタの能力パラメータが低下された後の対戦相手チームの総合値がパーツP302Aに表示されるとともに、パーツP303AがパーツP302Aと関連付けて表示される。
【0276】
そして、制御部31は試合を開始する(S376)。例えば、制御部31は自動進行パート画像G400を表示部35に表示し、試合を自動進行させる。
【0277】
なお、ここでは、
図23A,23Bに示す処理をすべてゲーム端末30で実行することとして説明したが、全部又は一部の処理をサーバ10で実行してもよい。例えば、S350~S372の処理をサーバ10で実行し、ステップS362,S372の処理結果をゲーム端末30に送信し、ステップS374以降の処理をゲーム端末30で実行してもよい。または、ステップS350~S360,S364~S370の処理をサーバ10で実行し、ステップS360,S370の処理結果をゲーム端末30に送信し、ステップS362,S372,S374,S376の処理をゲーム端末30で実行してもよい。
【0278】
[2-4-3]アクションパートを開始する場合に実行される処理は、
図23A,23Bに示した処理と類似する。
【0279】
ただし、アクションパートを開始する場合には、ステップS350において、制御部31は、ユーザの選手キャラクタ(
図20では打者キャラクタ)の総合能力値(TA1)が取得し、ステップS352において、制御部31は、対戦相手の選手キャラクタ(
図20では投手キャラクタ)の総合能力値(TA2)を取得する。
【0280】
またステップS360において、制御部31は、
図21に示した対応関係に基づいて、ユーザの選手キャラクタの能力低下率を決定し、ステップS362において、制御部31は、ユーザの選手キャラクタの各能力パラメータについて、ステップS360で決定された能力低下率を本来の値に乗じることによって得られる値を算出し、算出された値をこれから開始されるアクションパートで用いる能力パラメータの値として記憶部32に記憶させる。
【0281】
またステップS370において、制御部31は、
図21に示した対応関係に基づいて、対戦相手の選手キャラクタの能力低下率を決定し、ステップS372において、制御部31は、対戦相手の選手キャラクタの各能力パラメータについて、ステップS370で決定された能力低下率を本来の値に乗じることによって得られる値を算出し、算出された値をこれから開始されるアクションパートで用いる能力パラメータの値として記憶部32に記憶させる。
【0282】
またステップS374において、制御部31はアクションパート開始画像G500Aを表示部35に表示し、ステップS376において、制御部31はアクションパートを開始させる。
【0283】
[2-5.まとめ]以上に説明した第2実施形態に係るゲームシステム1Aによれば、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合にユーザチームの選手キャラクタの能力が低下する。また、アクションパートにおいても、旧シリーズの選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合にユーザの選手キャラクタの能力が低下する。このようにしたことによって、最新シリーズの選手キャラクタをユーザチームのメンバとして使用するようにユーザに促すことができる。
【0284】
[3.変形例]本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
【0285】
[3-1]野球ゲームは育成パートと試合パートとを備えてもよい。育成パートは、ユーザが選手キャラクタを育成して、自分だけのオリジナルの選手キャラクタを作成するゲームパートである。すなわち、ユーザのゲームプレイに応じてパラメータ(能力パラメータ等)が決定されたオリジナルの選手キャラクタが生成されるゲームパートである。一方、試合パートは、ユーザが育成パートで作成したオリジナル選手キャラクタを使用して編成されたチームと対戦相手チームとの試合を行うゲームパートである。
【0286】
このような野球ゲームでは、特定期間に作成された選手キャラクタよりも、特定期間以外の期間に作成された選手キャラクタの方がスピリッツパラメータを高く設定することによって、特定期間以外の期間(最近の所定期間又は過去の所定期間等)に作成された選手キャラクタの使用をユーザに促すようにしてもよい(第1実施形態)。
【0287】
または、特定期間に作成された選手キャラクタがユーザチームのメンバに含まれている場合に、ユーザチームのメンバである選手キャラクタの能力パラメータを低下させたり、対戦相手チームのメンバである選手キャラクタの能力パラメータを上昇させたりすることによって、特定期間以外の期間(最近の所定期間又は過去の所定期間等)に作成された選手キャラクタの使用をユーザに促すようにしてもよい(第2実施形態)。
【0288】
[3-2]以上では、野球ゲームの例について主に説明したが、本発明は他のゲームにも適用できる。例えば、定期的又は非定期的に新しいオブジェクト群がリリースされるゲームに本発明を適用できる。例えば、定期的又は非定期的に新しい選手キャラクタ群がリリースされるサッカーゲームや、定期的又は非定期的に新しいゲームカード群がリリースされるカードゲーム等にも本発明を適用できる。
【0289】
[4.付記]以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0290】
1)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、ゲームにおいて使用する使用対象(例えばチームのメンバ)として一又は複数のオブジェクト(例えば選手キャラクタ)の選択を受け付けるオブジェクト選択受付手段(110又は110A)と、前記使用対象のオブジェクトに基づいて、ゲームを実行するゲーム実行手段(120又は120A)と、特定期間に提供されたオブジェクト(例えば旧シリーズの選手キャラクタ)が前記使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクト(例えば旧シリーズの選手キャラクタ)が前記使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとって前記ゲーム上有利となるようにするための制御を前記ゲームにおいて実行する制御実行手段(130又は130A)とを含む。
【0291】
10)また、本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10又は30)は、ゲームにおいて使用する使用対象として選択された一又は複数のオブジェクトに基づいて、ゲームを実行するゲーム実行手段(120又は120A)と、特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとって前記ゲーム上有利となるようにするための制御を前記ゲームにおいて実行する制御実行手段(130又は130A)とを含む。
【0292】
11)また、本発明の一態様に係るプログラムは、1)~9)のいずれかに記載のゲームシステム(1)、又は、10)に記載のゲーム制御装置(10又は30)としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0293】
12)また、本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、11)に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0294】
13)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)の制御方法は、ゲームにおいて使用する使用対象として一又は複数のオブジェクトの選択を受け付けるオブジェクト選択受付ステップ(S302又はS100)と、前記使用対象のオブジェクトに基づいて、ゲームを実行するゲーム実行ステップ(S328又はS348)と、特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとって前記ゲーム上有利となるようにするための制御を前記ゲームにおいて実行する制御実行ステップ(S316,S318,S336,S338,S360,S362)とを含む。
【0295】
14)本発明の一態様に係るゲーム制御装置の制御方法(10又は30)の制御方法は、ゲームにおいて使用する使用対象として選択された一又は複数のオブジェクトに基づいて、ゲームを実行するゲーム実行ステップ(S328又はS348)と、特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとって前記ゲーム上有利となるようにするための制御を前記ゲームにおいて実行する制御実行ステップ(S316,S318,S336,S338,S360,S362)とを含む。
【0296】
上記1)、10)~14)に記載の発明によれば、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザにとってゲーム上有利となるようにするための制御をゲームにおいて実行するようにしたことによって、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0297】
2)本発明の一態様では、各オブジェクトには第1のパラメータ(例えば能力パラメータ)と第2のパラメータ(例えばスピリッツパラメータ)とが関連付けられており、前記制御実行手段(130)は、前記使用対象のオブジェクトの前記第2のパラメータに基づいて取得される値(例えばチームスピリッツ値又はスピリッツパラメータ)と、比較対象値(例えば対戦相手のチームスピリッツ値又はスピリッツパラメータ)との比較結果に基づいて、前記ゲームを実行する際の前記使用対象のオブジェクトの前記第1のパラメータを予め設定された値から変更する変更手段(131)を含み、前記ゲーム実行手段(120)は、前記使用対象のオブジェクトの前記第1のパラメータに基づいて、前記ゲームを実行し、各オブジェクトの前記第2のパラメータは、前記特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、前記特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が、前記変更手段によって前記ユーザにとって有利な変更が行われやすくなるように設定されてもよい。
【0298】
2)に記載の発明によれば、本発明では、第1のパラメータ(例えば能力パラメータ)とは別に第2のパラメータが各オブジェクトに対して設定され、使用対象のオブジェクトの第2のパラメータに基づいて取得される値と、比較対象値との比較結果に基づいて、当該使用対象のオブジェクトの第1のパラメータが予め設定された値から変更される。そして、本発明では、各オブジェクトの第2のパラメータが、特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が、ユーザにとって有利な上記変更が行われやすくなるように設定されるため、第1のパラメータ(例えば能力パラメータ)に手を加えなくても、第2のパラメータによって、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。その結果、リアリティを損なわずに、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0299】
3)本発明の一態様では、前記ゲームは、前記ユーザの前記使用対象である一又は複数のオブジェクトと、対戦相手の前記使用対象である一又は複数のオブジェクトとに基づいて実行される対戦ゲームであり、前記変更手段(131)は、前記ユーザの前記使用対象のオブジェクトの前記第2のパラメータに基づいて取得される値(例えばユーザのチームスピリッツ値又はスピリッツパラメータ)と、前記対戦相手の前記使用対象のオブジェクトの前記第2のパラメータに基づいて取得される値(例えば対戦相手のチームスピリッツ値又はスピリッツパラメータ)との比較結果に基づいて、前記ゲームを実行する際の、前記ユーザの前記使用対象のオブジェクトの前記第1のパラメータと前記対戦相手の前記使用対象のオブジェクトの前記第1のパラメータとの少なくとも一方を予め設定された値から変更してもよい。
【0300】
3)に記載の発明によれば、ユーザの使用対象である一又は複数のオブジェクトと、対戦相手の使用対象である一又は複数のオブジェクトとに基づいて実行される対戦ゲームにおいて、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0301】
4)本発明の一態様では、前記オブジェクトは、実在の人物に対応するオブジェクトであり、前記特定期間に提供されたオブジェクトの前記第1のパラメータは、第1の期間において前記人物が収めた実績に基づいて設定され、前記特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの前記第1のパラメータは、前記第1の期間以外の第2の期間において前記人物が収めた実績に基づいて設定されるようにしてもよい。
【0302】
4)に記載の発明によれば、第1の期間において実在の人物が収めた実績に基づいて第1のパラメータが設定されたオブジェクトよりも、第1の期間以外の第2の期間において当該人物が収めた実績に基づいて第1のパラメータが設定されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0303】
5)本発明の一態様では、各オブジェクトの前記第2のパラメータは、前記ゲーム中において値が減少されないパラメータ、又は、前記ゲーム中において値が増加されないパラメータの少なくとも一方であってもよい。
【0304】
5)に記載の発明によれば、ゲーム開発者等は第2のパラメータを設定しておくことによって、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0305】
6)本発明の一態様では、各オブジェクトには第3のパラメータ(例えばランク、レベル、又は特訓レベル)がさらに関連付けられており、前記第3のパラメータが同じであるオブジェクトの前記第2のパラメータは、前記特定期間に提供されたオブジェクトに比べて、前記特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの方が、前記変更手段によって前記ユーザにとって有利な変更が行われやすくなるように設定されるようにしてもよい。
【0306】
6)に記載の発明によれば、第3のパラメータが同じオブジェクトのうちで、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0307】
7)本発明の一態様では、前記ゲームは、パラメータ(例えば選手キャラクタの能力パラメータ)に基づいて実行され、前記制御実行手段(130A)は、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方が前記ユーザとって前記ゲーム上有利となるように、前記パラメータを設定する設定手段(131A)を含むようにしてもよい。
【0308】
7)に記載の発明によれば、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザとってゲーム上有利となるようにするための、パラメータを設定するようにしたことによって、特定期間に提供されたオブジェクトの使用を抑制することが可能になる。その結果として、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0309】
8)本発明の一態様では、前記ゲームは、前記使用対象のオブジェクトのパラメータ(例えば能力パラメータ)に基づいて実行され、前記設定手段(131A)は、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方が前記ユーザとって前記ゲーム上有利となるように、前記使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更するようにしてもよい。
【0310】
8)に記載の発明によれば、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザとってゲーム上有利となるようにするための、使用対象のオブジェクトのパラメータを予め設定された値から変更するようにしたことによって、特定期間に提供されたオブジェクトの使用を抑制することが可能になる。その結果として、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【0311】
9)本発明の一態様では、前記ゲームは、前記ユーザの前記使用対象のオブジェクトのパラメータ(例えばユーザチームの選手キャラクタの能力パラメータ)と、対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータ(例えば対戦相手チームの選手キャラクタの能力パラメータ)とに基づいて実行される対戦ゲームであり、前記設定手段(131A)は、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記ユーザの使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、前記特定期間に提供されたオブジェクトが前記ユーザの使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方が前記ユーザとって前記ゲーム上有利となるように、前記ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータと、前記対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータとの少なくとも一方を予め設定された値から変更するようにしてもよい。
【0312】
9)に記載の発明によれば、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれる場合に比べて、特定期間に提供されたオブジェクトが使用対象のオブジェクトに含まれない場合の方がユーザとってゲーム上有利となるようにするための、ユーザの使用対象のオブジェクトのパラメータと、前記対戦相手の使用対象のオブジェクトのパラメータとの少なくとも一方を予め設定された値から変更するようにしたことによって、特定期間に提供されたオブジェクトの使用を抑制することが可能になる。その結果として、特定期間に提供されたオブジェクトよりも特定期間以外の期間に提供されたオブジェクトの取得・使用をユーザに促すことが可能になる。
【符号の説明】
【0313】
1 ゲームシステム、N ネットワーク、DB データベース、10 サーバ、11 制御部、12 記憶部、13 通信部、30 ゲーム端末、31 制御部、32 記憶部、33 通信部、34 操作部、35 表示部、36 音声出力部、100,100A データ記憶部、110,110A オブジェクト選択受付部、120,120A ゲーム実行部、130,130A 制御実行部、131 変更部、131A 設定部、D101
ユーザデータ、D102 選手キャラクタデータ、D103 所有選手キャラクタデータ、D104 チームデータ、D1041 メンバデータ、D1042 チームスピリッツ値データ、D105 スピリッツパラメータデータ、G100 選手情報画像、G200 チーム設定画像、G300,G300A 試合開始画像、G400 自動進行パート画像、G500,G500A アクションパート開始画像、G600 アクションパート画像、A204,A2041,A2042 領域、P101~113,P201~P203,P205~P209,P301,P302,P301A~P303A,P401~P406,P501~P507,P501A~P507A,P601~P603 パーツ、P3011,P5061 第1部分、P3012,P5062 第2部分、PC1 打者キャラクタ、PC2 投手キャラクタ、B ボール、C カーソル、H ホームベース。