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  • 特許-キャンピングトライク 図1
  • 特許-キャンピングトライク 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】キャンピングトライク
(51)【国際特許分類】
   B62K 5/027 20130101AFI20231215BHJP
【FI】
B62K5/027
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023114816
(22)【出願日】2023-07-13
【審査請求日】2023-07-13
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】597116252
【氏名又は名称】村山 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】村山 哲夫
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2015-0042514(KR,A)
【文献】国際公開第01/096143(WO,A1)
【文献】特開2023-16775(JP,A)
【文献】米国特許第4192543(US,A)
【文献】米国特許第4544195(US,A)
【文献】Steave Graepel,Camping Scooter: Concept On Three Wheels,GEARJUNKIE,[オンライン],2015年09月04日,[令和5年8月1日検索],インターネット<URL:https:gearjunkie.com/camping/bufalino-camper-concept
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 5/027
B60P 3/34
B60P 3/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トライクのリアキャビン内に就寝ユニットを備えたキャンピングトライクであって、前記リアキャビン内に設けられる後部座席シートを前方に折り倒して形成される座席シート就寝スペースと、荷台トランクによって形成される荷台トランク就寝スペースと、リアバックドアが回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペースと、によって形成される就寝床スペースの床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバーを載設して成ることを特徴とするキャンピングトライク。
【請求項2】
トライクのリアキャビン内に就寝ユニットを備えたキャンピングトライクであって、前記リアキャビン内に設けられる後部座席シートを荷台トランクの床面位置より上方に位置させることによって生まれる座席シート下方就寝スペースと、荷台トランクによって形成される荷台トランク就寝スペースと、リアバックドアが回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペースと、によって形成される就寝床スペースの床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバーを載設して成ることを特徴とするキャンピングトライク。
【請求項3】
前記就寝床スペースの床面上に長手方向に延長する就寝床スペース延長手段を設けて成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のキャンピングトライク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三輪バイク(トライク)による車中泊ツーリングを可能にするキャンピングトライクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来における三輪バイク(トライク)における提案は、例えば、車体と、この車体に取り付けられたハンドルにより操舵される一つの前輪と、前記車体に搭載されたエンジンにより駆動される左右一対の後輪を備えた三輪車(以下「トライク」という)であって、ヨーロッパ製の自動車エンジンや自動二輪車のエンジンを搭載したトライクではなく、信頼性の高い日本製自動車の中古エンジンを搭載したことを特徴とする「日本製自動車の中古エンジンを搭載したトライク」(特許文献-1)が提案されている。
【0003】
また、自動二輪車の後ろタイヤを外し、シャフト部分にスプロケット(動力伝達装置)を取り付け、チェーン駆動でトライクユニットに動力を伝達させ、トライクユニットはエンジン側のプーリケース、サスペンション、マフラー取り付け穴を利用して車体に取り付ける。そうすることによって、色々なメーカーのトライクユニットも簡単に取り付けができ、軽四輪車用のホウシングにスプロケットを付ければ自動車部品でも製作することができる「トライク」(特許文献-2)が提案されている。
【0004】
しかしながら、上記における三輪バイク(トライク)のいずれの提案も、本願発明のようなトライクのリアキャビン内に車中泊ツーリングを可能にする就寝ユニットを備えていないことからライダーの車中泊ツーリングを可能にするものではなかった。
【0005】
一方、大型バイクの後方にキャンピングトレーラーを連結したキャンピングトライクがインターネット上で公開されているが、それらは連結されているキャンピングトレーラー自体が一定の車長を有することから、バイク特有のコーナリングにおける運転性能を発揮することができないといった問題があった。
【0006】
本出願人は、上記の問題点を鑑みてなされたもので、コンパクトであると共に安価に製造でき、さらに車中泊ツーリングを可能にするキャンピングトライクの提供ができないものかという構想の下、トライクのリアキャビン内に就寝ユニットを備えたキャンピングトライクを開発し、本発明における「キャンピングトライク」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】実用新案登録第3146929号公報
【文献】実用新案登録第3155142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記問題点を鑑みてなされるもので、三輪バイク(トライク)のリアキャビン内に就寝ユニットを備えたキャンピングトライクの提供を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のキャンピングトライクは、トライクのリアキャビン内に就寝ユニットを備えたキャンピングトライクであって、前記リアキャビン内に設けられる後部座席シートを前方に折り倒して形成される座席シート就寝スペースと、荷台トランクによって形成される荷台トランク就寝スペースと、リアバックドアが回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペースと、によって形成される就寝床スペースの床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバーを載設して成る手段を採る。
【0010】
また、本発明のキャンピングトライクは、トライクのリアキャビン内に就寝ユニットを備えたキャンピングトライクであって、前記リアキャビン内に設けられる後部座席シートを荷台トランクの床面位置より上方に位置させることによって生まれる座席シート下方就寝スペースと、荷台トランクによって形成される荷台トランク就寝スペースと、リアバックドアが回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペースと、によって形成される就寝床スペースの床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバーを載設して成る手段を採る。
【0011】
また、本発明におけるキャンピングトライクは、前記就寝床スペースの床面上に長手方向に延長する就寝床スペース延長手段を設けて成る手段を採る。
【発明の効果】
【0012】
本発明におけるキャンピングトライクによれば、トライクのリアキャビン内に就寝ユニットを備えることによって、バイクツーリングにおける車中泊ができる、といった優れた効果を奏する。
【0013】
また、本発明におけるキャンピングトライクによれば、リアキャビンのベース車両として中古車、不動車、スクラップ車、廃車、事故車等のユースドカーを再利用することで従来にない極めて低価格帯のキャンピングトライクの提供ができる、といった優れた効果を奏する。
【0014】
また、本発明におけるキャンピングトライクによれば、ベース車両として中古車、不動車、スクラップ車、廃車、事故車等の車両価値が下がったユースドカーを利用することでスクラップ処理される車両のリサイクル活用が図られる、といった優れた効果を奏する。
【0015】
また、本発明におけるキャンピングトライクによれば、リアキャビンが既存の車メーカーの車装デザイン(車体設計)を流用することにより、コンパクト性、軽量性、運転性、外装デザイン性、多様性、堅牢性、防水性、耐久性、耐候性、安全性、利便性、修理部品の調達性などの車体設計性能に優れたキャンピングトライクの提供ができる、といった優れた効果を奏する。
【0016】
また、本発明におけるキャンピングトライクによれば、リアキャビンにおいて既存のユースドカーの一部を加工して製造することもできることから、従来のハンドメイド製造のキャンピング仕様のトライクと比して製造コストはもとより製作日数及び製作工程が大幅に低減される、といった優れた効果を奏する。
【0017】
また、本発明におけるキャンピングトライクによれば、リアキャビンの製造時において、車幅灯、方向指示灯、ストップランプ、ナンバープレート照明灯、ハザードランプ等は、既存のユースドカーに備えられている表示装置を流用して再利用することができる、といった優れた効果を奏する。
【0018】
また、本発明におけるキャンピングトライクによれば、リアキャビン自体が低価格であることからキャンピングトライクの購買意欲を増すことができると同時に、事前に生産しておける在庫展示販売が可能になる、といった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明のキャンピングトライクの実施形態を示す説明図である。 (実施例1)
図2】本発明のキャンピングトライクの別の実施形態を示す説明図である。 (実施例2)
図3】本発明のキャンピングトライクの別の実施形態を示す説明図である。 (実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明におけるキャンピングトライク10は、三輪バイク(トライク)のリアキャビン11内に就寝ユニット12を備えたキャンピングトライクであって、リアキャビン11内に設けられる後部座席シート14を前方に折り倒して形成される座席シート就寝スペース13aと、荷台トランク16によって形成される荷台トランク就寝スペース13bと、リアバックドア17が回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペース13cと、によって形成される就寝床スペース13の床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバー19を載設して成る手段を採ったことを最大の特徴とする。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
尚、本発明のキャンピングトライク10は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で適宜変更することができる。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明のキャンピングトライクの実施形態を示す説明図である。
図1(a)は本発明のキャンピングトライク10の走行時における全体説明図である。
図1(b)は本発明のキャンピングトライク10の断面説明図である。
図1(c)は本発明のキャンピングトライク10の使用状態における断面説明図である。
本発明におけるキャンピングトライク10は、三輪バイク(トライク)のリアキャビン11内に設けられる後部座席シート14を前方に折り倒して形成される座席シート就寝スペース13aと、荷台トランク16によって形成される荷台トランク就寝スペース13bと、リアバックドア17が回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペース13cと、によって形成される就寝床スペース13の床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバー19を載設して形成される。
【0023】
キャンピングトライク10の基本車体構造としては、後輪を取り外した自動二輪車(バイク)Bに連結フレームを介してリアキャビン11を固定し、該リアキャビン11内に就寝ユニット12を備えて形成されるものである。
【0024】
リアキャビン11は、例えば、ユースドカーの車両ボディのリア形状を有して前方と上方が全面的に開口されると共に、車体フレームの下方両側には自動二輪車(バイク)Bと同サイズの走行車輪が備えられ、該走行車輪の車軸には左右の走行車輪の回転数を調整する差動装置と、自動二輪車の動力源から伝達される駆動連結チェーンに連結される従動スプロケットと、制動装置(電磁ブレーキ)と、サスペンション等を備え、キャビン内には防水加工処理された後部座席シート14を備え、その後方には荷台トランクスペースを設け、さらにその後方には上方に回動するリアバックドア17を設けて形成される。
尚、走行車輪が自動二輪車(バイク)Bの前後輪と異なるサイズとした場合は、リアキャビン11のボディ両側に張り出したオーバーフェンダー加工によって取り付けられる。
【0025】
また、リアキャビン11は、後方に開閉ドア(リアバックドア17)を備える既存の中古車、不動車、スクラップ車、廃車、事故車等を利用することができるもので、車内のエンジン駆動関係、ハンドル操舵関係、ドライブシャフト、排気マフラー等の走行に必要な備品を取り外したワンボックスカー、ワゴン車、商業車バン、軽ワゴン・バン車などを利用して製造することができる。
【0026】
さらに、リアキャビン11の素材が、例えば、FRP、スチール板、アルミ板、合成樹脂材等を採用している場合は、形状デザインをライダーの嗜好や年式に合わせて多様な車体設計デザインを施すことができる。
【0027】
就寝ユニット12は、後部座席シート14の座席シート就寝スペース13aと、荷台トランク16の荷台トランク就寝スペース13bと、リアバックドア17のリアバックドア就寝スペース13cで構成される就寝床スペース13上にキャスター20を備えたトンネル状の幌カバー19によって構成される。
【0028】
就寝床スペース13は、後部座席シート14の座席シート就寝スペース13aと、荷台トランク就寝スペース13bと、リアバックドア17のリアバックドア就寝スペース13cとによって形成され、夫々のスペースは平坦状に形成されると共に、幌カバー19のキャスター20が通るレール溝を形成して就寝空間Rを確保する。
【0029】
座席シート就寝スペース13aは、就寝時において前方に折り畳み式の後部座席シート14の背面スペースを利用することによって就寝空間Rを確保している。
【0030】
荷台トランク就寝スペース13bは、就寝時においてリアキャビン11の車体フレーム上に設けられる荷台トランク16のフラットなスペースを利用することによって就寝空間Rを確保する。
【0031】
リアバックドア就寝スペース13cは、リアキャビン11の最後尾に設けられるもので丁番によって上方に回動し、アーム、ロープ、チェーン、バンド等で形成されるリアバックドア固定手段(図示省略)によって、就寝時に水平状態に固定されたリアバックドア17の背面就寝スペースを利用することによって就寝空間Rを確保する。
【0032】
後部座席シート14は、自動二輪車(バイク)Bの座席後方にならびにリアキャビン11内の車体フレーム上に設けられる防水仕様の座席シートであって、就寝時に前方に折り倒すことで生まれる背面スペースを利用することによって就寝空間Rを確保する。
【0033】
荷台トランク16は、後部座席シート14の後方に形成される荷物室(ラゲッジスペース)であって、就寝時に荷台トランク就寝スペース13bを利用することによって就寝空間Rを確保する。
【0034】
リアバックドア17は、下方が丁番で連結されるバックドア(ハッチバックドアを改造)であって、リアバックドア固定手段(図示省略)によって水平状態が維持される形状を有して、就寝時にリアバックドア就寝スペース13cを利用することによって就寝空間Rを確保する。
【0035】
幌カバー19は、蛇腹シート補強骨子と、トンネル状に形成された蛇腹シートと、から構成され、所定の長さを有してトンネル状に連結する蛇腹状の帆布製のシートで形成される。下端部には移動可能なキャスター20が複数設けられて就寝スペースの床面上を伸縮移動することによって就寝空間Rを確保する。
また、幌カバー19の前方ならびに後方側には、内側から施錠できる出入口用のファスナーが設けられ、さらに外側がオーバーハング状に二重に重ねられることによって雨水の侵入を防止している。
尚、走行時においては、就寝具やキャンピング道具などを収納しておくことができる収納庫として利用することもできる。
【0036】
就寝空間Rは、リアキャビン11内に設けられる後部座席シート14を前方に折り倒して形成される座席シート就寝スペース13aと、荷台トランク16によって形成される荷台トランク就寝スペース13bと、回動されて水平状態を維持するリアバックドア17のリアバックドア就寝スペース13cと、によって形成される就寝床スペース13の床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバー19によって就寝に必要な長さを有する空間を確保するものである。
【0037】
以上の手段によって構成される本発明のキャンピングトライク10は、リアキャビン11内に設けられる後部座席シート14を前方に折り倒して形成される座席シート就寝スペース13aと、荷台トランク16によって形成される荷台トランク就寝スペース13bと、回動されて水平状態を維持するリアバックドア17のリアバックドア就寝スペース13cと、によって形成される就寝床スペース13の床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバー19を載設して成る就寝ユニット12を備えることにより、三輪バイク(トライク)による車中泊ツーリングを可能にするキャンピングトライク10の提供が図られる。
尚、以下、実施例2、実施例3の説明において、実施例1と同様な装置の説明は省略している。
【実施例2】
【0038】
図2は、本発明のキャンピングトライクの別の実施形態を示す説明図である。
図2(a)は本発明のキャンピングトライク10の走行時における全体説明図である。
図2(b)は本発明のキャンピングトライク10の断面説明図である。
図2(c)は本発明のキャンピングトライク10の使用状態における断面説明図である。
本発明のキャンピングトライク10は、三輪バイク(トライク)のリアキャビン11内に設けられる後部座席シート14を荷台トランク16の床面位置より上方に位置させることによって生まれる座席シート下方就寝スペース13dと、荷台トランク16によって形成される荷台トランク就寝スペース13bと、リアバックドア17が回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペース13cと、によって形成される就寝床スペース13の床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバー19を載設して成るものである。
【0039】
就寝床スペース13は、座席シート下方就寝スペース13dと、荷台トランク就寝スペース13bと、リアバックドア就寝スペース13cによって形成され夫々のスペースは平坦状に形成されると共に、幌カバー19のキャスター20が通るレール溝を形成している。
【0040】
座席シート下方就寝スペース13dは、折り畳み式の後部座席シート14を架台フレーム15を介して立ち上げることによって生まれる空間スペースを確保する。
【0041】
以上の手段によって構成される本発明のキャンピングトライク10は、後部座席シート14を上方に移動させることによって生まれる座席シート下方就寝スペース13dと、荷台トランク16によって形成される荷台トランク就寝スペース13bと、回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペース13cと、によって形成される就寝床スペース13の床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバー19を載設して成る就寝ユニット12を備えることにより、三輪バイク(トライク)による車中泊ツーリングを可能にするものである。
【実施例3】
【0042】
図3は、本発明のキャンピングトライクの別の実施形態を示す説明図である。
図3(a)は本発明のキャンピングトライク10の使用状態における断面説明図である。
本発明のキャンピングトライク10は、就寝床スペース13の床面上に長手方向に延長する就寝床スペース延長手段21を設けて成るものである。
【0043】
就寝床スペース延長手段21は、リアバックドア17内に設けられるスライド延長板21aによって就寝床スペース13を長手方向に延長して就寝空間Rを拡大する目的で設けられる。
【0044】
スライド延長板21aは、例えば、所定の長さと幅を有する樹脂製の延長板をリアバックドア17内に内蔵して、手動、油圧、電動、エアー、ラックピニオン、ワイヤー、チェーンなどを用いて前後にスライド延長させるものである。
尚、リアバックドア17は、ワイヤー、チェーン、バンド、ヒンジプレート、伸縮油圧ロッド、ロックピン等で形成されるリアバックドア固定手段(図示なし)によってリアキャビン11から丁番を介して装着される。
【0045】
図3(b)は本発明のキャンピングトライク10の別の使用状態における断面説明図である。
就寝床スペース延長手段21は、寝床スペース13上に設けられる折り畳み延長板21bによって就寝床スペース13を長手方向に延長して就寝空間Rを拡大する目的で設けられる。
【0046】
折り畳み延長板21bは、例えば、所定の長さと幅と硬さを有する樹脂製の延長板を就寝床スペース13上に着脱自在に固定し、走行中は折り畳んで幌カバー19内に格納し、就寝時は、寝床スペース13上に拡げて敷設する。
【0047】
以上の手段によって構成される本発明のキャンピングトライク10は、就寝床スペース13を長手方向に延長する就寝床スペース延長手段21を設けて成る就寝ユニット12を備えることにより、就寝するライダーの多様な身長に対応することができる三輪バイク(トライク)による車中泊ツーリングを可能にするものである
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明のキャンピングトライクは、既存のユースドカーを改造することによって、三輪バイク(トライク)による車中泊ツーリングを可能にすることから、本発明の「キャンピングトライク」は、産業上の利用可能性は極めて大であるものと思料する。
【符号の説明】
【0049】
10 キャンピングトライク
11 リアキャビン
12 就寝ユニット
13 就寝床スペース
13a座席シート就寝スペース
13b荷台トランク就寝スペース
13cリアバックドア就寝スペース
13d座席シート下方就寝スペース
14 後部座席シート
15 架台フレーム
16 荷台トランク
17 リアバックドア
19 幌カバー
20 キャスター
21 就寝床スペース延長手段
21aスライド延長板
21b折り畳み延長板
B 自動二輪車(バイク)
R 就寝空間
M ライダー
【要約】      (修正有)
【課題】トライクのリアキャビン内に就寝ユニットを備えたキャンピングトライクの提供を図る。
【解決手段】本発明のキャンピングトライク10は、三輪バイク(トライク)のリアキャビン11内に就寝ユニット12を備えたキャンピングトライク10であって、該リアキャビン11内に設けられる後部座席シート14を前方に折り倒して形成される座席シート就寝スペース13aと、荷台トランク16によって形成される荷台トランク就寝スペース13bと、リアバックドア17が回動されて水平状態を維持するリアバックドア就寝スペース13cと、によって形成される就寝床スペース13の床面上に前後に伸縮移動可能なトンネル状の幌カバー19を載設して成る手段を採る。
【選択図】図1
図1
図2
図3