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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】端末装置、検索方法及び検索プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/53 20190101AFI20231215BHJP
【FI】
G06F16/53
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019162269
(22)【出願日】2019-09-05
(65)【公開番号】P2021039682
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-06-20
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514053169
【氏名又は名称】株式会社メルカリ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】中河 宏文
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-010821(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0042079(US,A1)
【文献】特許第5801792(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2014/0146082(US,A1)
【文献】特開2018-037029(JP,A)
【文献】特開2018-128955(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06F 3/01- 3/04895
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作に基づき、画面に表示される表示画像をキャプチャするキャプチャ部に対してキャプチャの開始を指示する指示部と、
前記表示画像を取得する取得部と、
取得された前記表示画像から抽出した検索クエリの画像を、検索クエリとして検索要求を行い、検索結果を前記画面に表示する検索部と、を有し、
前記指示部は、前記検索クエリの画像を含む前記表示画像を表示する前に、前記キャプチャの開始を指示し、
前記検索部は、取得された表示画像から抽出した前記検索クエリの画像のサイズが、所定の閾値以上であった場合には、前記検索結果が前記画面に表示されないよう制御する、端末装置。
【請求項2】
ユーザ操作に基づき、検索クエリの画像を含む前記表示画像を前記画面に表示する表示部を更に有し、
前記取得部は、所定のアプリケーションの起動中に生成された、前記画面に表示される表示画像を、前記キャプチャ部から、所定周期で取得する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
検索方法を選択するための画像を前記画面に表示し、
前記指示部は、前記表示部により前記画面に前記検索方法を選択するための画像が表示されている間、前記検索結果が前記画面に表示されないよう制御する、請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記画面に表示された検索結果が選択された場合に、選択された前記検索結果の詳細情報を示す画像を前記画面に表示し、
前記指示部は、前記表示部により前記画面に前記検索結果の詳細情報を示す画像が表示されている間、前記検索結果が前記画面に表示されないよう制御する、請求項2に記載の端末装置。
【請求項5】
前記キャプチャ部は、OS上において実現される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記検索部は、商品を売買するためのサービスを提供するサイトに対して、前記検索要求を行う、請求項1乃至のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項7】
端末装置のコンピュータが、
ユーザ操作に基づき、画面に表示される表示画像をキャプチャするキャプチャ部に対してキャプチャの開始を指示する指示工程と、
前記表示画像を取得する取得工程と、
取得された前記表示画像から抽出した検索クエリの画像を、検索クエリとして検索要求を行い、検索結果を前記画面に表示する検索工程と、を実行し、
前記指示工程は、前記検索クエリの画像を含む前記表示画像を表示する前に、前記キャプチャの開始を指示し、
前記検索工程は、取得された表示画像から抽出した前記検索クエリの画像のサイズが、所定の閾値以上であった場合には、前記検索結果が前記画面に表示されないよう制御する、検索方法。
【請求項8】
ユーザ操作に基づき、画面に表示される表示画像をキャプチャするキャプチャ部に対してキャプチャの開始を指示する指示工程と、
前記表示画像を取得する取得工程と、
取得された前記表示画像から抽出した検索クエリの画像を、検索クエリとして検索要求を行い、検索結果を前記画面に表示する検索工程と、をコンピュータに実行させ、
前記指示工程は、前記検索クエリの画像を含む前記表示画像を表示する前に、前記キャプチャの開始を指示し、
前記検索工程は、取得された表示画像から抽出した前記検索クエリの画像のサイズが、所定の閾値以上であった場合には、前記検索結果が前記画面に表示されないよう制御する、検索プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、検索方法及び検索プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上でユーザが商品等を売買するためのサービスを、ユーザがアプリケーションを操作して利用することが知られている。当該アプリケーションには、当該サービスにおいてユーザが所望の商品を検索するための検索機能が設けられているのが一般的である。このような検索機能の中には、画像を検索クエリとする検索機能が含まれている場合もある。
【0003】
当該検索機能を用いれば、ユーザは、起動中のアプリケーション(例えば、SNSアプリケーション)の画面を閲覧している間に、気になる物品(例えば、SNSに掲載された画像内で被写体が履いているスニーカー等)を見つけた場合、当該画像を撮影する(例えば、スクリーンショットを撮る)ことで、当該物品に類似した商品を検索することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6524276号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような検索機能の場合、ユーザは、画面の閲覧中に気になる物品を見つけるたびに、当該画像を撮影する必要がある。更に、ユーザは、上記サービスを利用するためのアプリケーションを起動させ、上記サービスを提供するサイトに対して、撮影した画像を検索クエリとする検索要求を送信する必要がある。
【0006】
このように、画像を検索クエリとする検索機能は、ユーザにとって、操作性が低いという問題がある。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、画像を検索クエリとする検索機能の操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、端末装置は、例えば、以下のような構成を有する。即ち、
ユーザ操作に基づき、画面に表示される表示画像をキャプチャするキャプチャ部に対してキャプチャの開始を指示する指示部と、
前記表示画像を取得する取得部と、
取得された前記表示画像から抽出した検索クエリの画像を、検索クエリとして検索要求を行い、検索結果を前記画面に表示する検索部と、を有し、
前記指示部は、前記検索クエリの画像を含む前記表示画像を表示する前に、前記キャプチャの開始を指示し、
前記検索部は、取得された表示画像から抽出した前記検索クエリの画像のサイズが、所定の閾値以上であった場合には、前記検索結果が前記画面に表示されないよう制御する
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像を検索クエリとする検索機能の操作性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】検索システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】端末装置におけるソフトウェアの動作を説明するための図である。
図5】端末装置の処理内容の具体例を示す第1の図である。
図6】端末装置の処理内容の具体例を示す第2の図である。
図7】端末装置の処理内容の具体例を示す第3の図である。
図8】端末装置の処理内容の具体例を示す第4の図である。
図9】端末装置の処理内容の具体例を示す第5の図である。
図10】端末装置の処理内容の具体例を示す第6の図である。
図11】端末装置の処理内容の具体例を示す第7の図である。
図12】検索アプリケーションの機能構成の一例を示す図である。
図13】端末装置による検索処理の流れを示すフローチャートである。
図14】検索結果を含むメッセージの表示例を示す図である。
図15】検索結果の表示例を示す第1の図である。
図16】検索結果の表示例を示す第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、各実施形態の詳細について説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に際して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0012】
[第1の実施形態]
<1.検索システムのシステム構成>
はじめに、画像を検索する検索システムのシステム構成について説明する。図1は、検索システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、検索システム100は、サーバ装置110と、サーバ装置140と、ユーザ150が利用する端末装置120とを有する。なお、端末装置120は、ネットワーク130を介してサーバ装置110、サーバ装置140と通信可能に接続される。
【0014】
サーバ装置110は、検索システム100において、検索クエリに基づいて画像検索を行う装置である。例えば、サーバ装置110は、インターネット上で商品を売買するための商品販売サービス(例えば、ユーザ150が他のユーザとの間で出品物を売買するための出品物販売サービス)を提供する装置である。
【0015】
本実施形態において、サーバ装置110は、ユーザ150からの検索要求を受信した場合、登録済みの商品の中から、ユーザ150が所望する物品に類似する商品を検索し、検索結果をユーザ150に送信する。また、サーバ装置110は、ユーザ150からの送信要求を受信した場合、検索結果として送信した商品についての詳細情報(商品情報)をユーザ150に送信する。
【0016】
サーバ装置140は、検索システム100において、検索クエリとなる画像を提供する装置である。例えば、サーバ装置140は、インターネット上でユーザ150が閲覧する情報(画像を含む情報)を提供する装置(具体的には、インターネット上でSNS(Social Networking Service)を提供する装置)である。
【0017】
本実施形態において、サーバ装置140は、SNSを提供する装置であるとして説明する。サーバ装置140は、ユーザ150からのアクセス要求を受信した場合に、他のユーザが発信する発信情報をユーザ150に送信する。
【0018】
端末装置120は、ネットワーク130に接続することで、サーバ装置110及びサーバ装置140から各種サービスの提供を受けるユーザ150が利用する装置である。端末装置120には、画像を検索する検索アプリケーション(検索プログラム)がインストールされている。なお、端末装置120にインストールされる検索アプリケーションには、画像を検索する任意のアプリケーションが含まれる。ただし、以下では、一例として、サーバ装置110が提供する商品販売サービスを利用する際にユーザ150が操作する検索アプリケーションについて説明する。検索アプリケーションは、端末装置120の表示画面に表示されたアイコン121がタップされることで起動される。
【0019】
検索アプリケーションは、「検索機能」を有する。具体的には、検索アプリケーションは、インターネット上で商品を売買するための商品販売サービスを提供するサイトに対して、ユーザ150が所望する物品の画像を検索クエリとする検索要求を送信する。また、検索アプリケーションは、当該検索要求に応じてサーバ装置110から送信される検索結果を受信し、端末装置120の表示画面に表示する。
【0020】
また、検索アプリケーションは、「情報取得機能」を有する。具体的には、検索アプリケーションは、検索結果についての詳細情報(商品情報)をサーバ装置110に要求する送信要求を送信するとともに、当該送信要求に応じてサーバ装置110から送信された商品情報を受信し、端末装置120の表示画面に表示する。
【0021】
なお、検索アプリケーションには、更に、商品情報が表示された商品を購入するための「購入機能」が含まれていてもよい。
【0022】
また、端末装置120には、サーバ装置140が提供するSNSを利用する際にユーザ150が操作する汎用アプリケーション(SNSアプリケーション)がインストールされている。汎用アプリケーションは、端末装置120の表示画面に表示されたアイコン122がタップされることで起動される。
【0023】
汎用アプリケーションは、サーバ装置140にアクセス要求を送信するとともに、当該アクセス要求に応じてサーバ装置140から送信される、他のユーザが発信した発信情報を受信し、端末装置120の表示画面に表示する。
【0024】
また、端末装置120には、内蔵する撮像装置(図1において不図示)を制御する、カメラ制御アプリケーションがインストールされている。カメラ制御アプリケーションは、端末装置120の表示画面に表示されたアイコン123がタップされることで(あるいは、検索アプリケーションから起動指示が送信されることで)起動される。
【0025】
カメラ制御アプリケーションは、内蔵する撮像装置を制御することで撮影された撮影画像を取得し、端末装置120の表示画面に表示する。
【0026】
上記構成のもと、検索アプリケーションでは、汎用アプリケーションやカメラ制御アプリケーションの起動中に端末装置120に表示された表示画像から、自動的に、検索クエリとなる画像を抽出して、サーバ装置110に検索要求を行う。
【0027】
これにより、ユーザ150は、単にサーバ装置140から提供される画像(例えば、SNSの画像)を閲覧しているだけで、あるいは、被写体の撮影を開始するだけで、サーバ装置110から、例えば、SNSに掲載されている物品や被写体の物品と類似する商品についての検索結果を取得することができる。
【0028】
この結果、例えば、ユーザ150は、閲覧中のSNSに掲載された画像内において被写体が履いているスニーカーを、商品販売サービスを提供するサイトにて、直ちに購入することが可能になる。
【0029】
<サーバ装置のハードウェア構成>
次に、サーバ装置110のハードウェア構成について説明する。図2は、サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0030】
図2に示すように、サーバ装置110は、プロセッサ201と、メモリ202と、補助記憶装置203と、表示装置204と、操作装置205と、通信装置206と、ドライブ装置207とを有する。なお、サーバ装置110の各ハードウェアは、バス208を介して相互に接続されている。
【0031】
プロセッサ201は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の各種演算デバイスを有する。プロセッサ201は、各種プログラムをメモリ202上に読み出して実行する。
【0032】
メモリ202は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶デバイスを有する。プロセッサ201とメモリ202とは、いわゆるコンピュータを形成し、プロセッサ201が、メモリ202上に読み出した各種プログラムを実行することで、当該コンピュータは各種機能を実現する。
【0033】
図2の例は、プロセッサ201が、メモリ202上に読み出した商品販売プログラムを実行することで、当該コンピュータが、商品販売サービス部210として機能する場合を示している。
【0034】
なお、第1の実施形態において商品販売サービス部210には、商品情報検索部220が含まれる。商品情報検索部220は、ユーザ150からの検索要求に応じて、補助記憶装置203において実現される商品情報格納部230を参照し、ユーザ150が所望する物品に類似する商品を検索する。商品情報検索部220は、検索した商品のうち、類似度が高い商品を抽出し、抽出した商品を特定する情報を、検索結果としてユーザ150に送信する。
【0035】
また、商品情報検索部220は、検索結果を送信したことに応じて、ユーザ150から検索結果についての詳細情報(商品情報)の送信要求をあった場合、商品情報を、ユーザ150に送信する。
【0036】
補助記憶装置203は、各種プログラムや、各種プログラムがプロセッサ201によって実行される際に用いられる各種情報等を格納する。上述したように、登録済みの商品を格納する商品情報格納部230は、補助記憶装置203において実現される。
【0037】
表示装置204は、サーバ装置110の内部状態を表示する表示デバイスである。操作装置205は、サーバ装置110の管理者がサーバ装置110に対して各種指示を入力する際に用いる入力デバイスである。通信装置206は、ネットワーク130と接続し、端末装置120と通信を行うための通信デバイスである。
【0038】
ドライブ装置207は記録媒体240をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体240には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体240には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0039】
なお、補助記憶装置203にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体240がドライブ装置207にセットされ、該記録媒体240に記録された各種プログラムがドライブ装置207により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置203にインストールされる各種プログラムは、ネットワーク130を介してダウンロードされることで、インストールされてもよい。
【0040】
なお、サーバ装置140のハードウェア構成については図示していないが、(メモリ202上に読み出される各種プログラムや補助記憶装置203に格納される各種情報等が異なる以外は)概ねサーバ装置110のハードウェア構成と同じである。このため、ここでは説明を省略する。
【0041】
<端末装置のハードウェア構成>
次に、端末装置120のハードウェア構成について説明する。図3は、端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0042】
図3に示すように、端末装置120は、プロセッサ301、メモリ302と、補助記憶装置303と、操作装置304と、表示装置305と、通信装置306と、撮像装置307とを有する。なお、端末装置120の各ハードウェアは、バス308を介して相互に接続されている。
【0043】
図3に示すように、端末装置120の各ハードウェアも、図2に示したサーバ装置110の各ハードウェアと概ね同じであるため、ここでは、図2との相違点を中心に説明する。
【0044】
図3に示すように、端末装置120の場合、プロセッサ301がOS(Operating System)340上で実行する各種プログラム(OS上で実行する各種ソフトウェア)には、
・検索アプリケーション310、
・汎用アプリケーション320、
・カメラ制御アプリケーション330、
が含まれる。
【0045】
また、図3に示すように、端末装置120の場合、撮像装置307を有する。撮像装置307は、所定のフレーム周期で被写体を撮影する。
【0046】
<端末装置におけるソフトウェアの動作>
次に、端末装置120において、プロセッサ301がメモリ302上に読み出して実行する各種ソフトウェアの動作について説明する。図4は、端末装置におけるソフトウェアの動作を説明するための図である。
【0047】
図4に示すように、OS340は、表示画面用メモリ部341を有し、端末装置120の表示画面に表示する表示画像(各種ソフトウェアにおいて生成された表示画像)を保持し、表示装置305に送信する。
【0048】
また、OS340は、画面キャプチャ部342を有し、表示画面用メモリ部341に保持された表示画像をキャプチャする。更に、OS340は、通知部を有し、各種ソフトウェア(第1の実施形態では、検索アプリケーション310)からの指示に基づいて、メッセージを生成し、表示装置305に送信する。これにより、検索結果を含むメッセージがユーザ150に通知される。
【0049】
検索アプリケーション310は、プロセッサ201によって実行されることで、起動後の動作として、例えば、以下のような動作を行う。
・画面キャプチャ部342に対して、キャプチャ開始指示またはキャプチャ停止指示を送信する。
・画面キャプチャ部342によりキャプチャされた表示画像を取得して処理する。
・端末装置120の表示画面に表示する表示画像(後述する選択画面画像、商品情報表示画像)を生成し、表示装置305に送信する。
・通信装置306を介して、サーバ装置110に各種要求(検索要求、送信要求)を送信するとともに、各種要求に応じてサーバ装置110より送信され、通信装置306を介して受信した各種情報(検索結果、商品情報)を取得して処理する。
・カメラ制御アプリケーション330に対して、起動指示を送信する。
【0050】
汎用アプリケーション320は、プロセッサ201によって実行されることで、起動後の動作として、例えば、以下のような動作を行う。
・通信装置306を介して、サーバ装置140にアクセス要求を送信し、他のユーザが発信する発信情報を通信装置306を介して受信する。
・受信した発信情報に基づいて、端末装置120の表示画面に表示する表示画像(後述するSNS用の表示画像)を生成し、表示装置305に送信する。
【0051】
カメラ制御アプリケーション330は、プロセッサ201によって実行されることで、起動後の動作として、例えば、以下のような動作を行う。
・撮像装置307により撮影された撮影画像を取得する。
・取得した撮影画像に基づいて、端末装置120の表示画面に表示する表示画像(後述するカメラ用の表示画像)を生成し、表示装置305に送信する。
【0052】
<端末装置における処理内容の説明>
次に、各種ソフトウェアが動作することで、端末装置120において処理される処理内容の詳細について、具体例を挙げながら説明する。図5図11は、端末装置の処理内容の具体例を示す第1乃至第7の図である。
【0053】
このうち、図5は、ユーザ150が検索アプリケーション310を起動する際の、端末装置120の処理内容の具体例を示している。
【0054】
図5(b)に示すように、OS340によって生成されるホーム画面用の表示画像511は、表示画面用メモリ部341に保持され、表示装置305に送信される。これにより、図5(a)に示すように、端末装置120の表示画面500には、ホーム画面用の表示画像511が表示される。
【0055】
図5(a)に示すように、ホーム画面用の表示画像511が表示された表示画面500に対して、所定のユーザ操作が行われることにより、検索アプリケーション310が起動される。
【0056】
具体的には、ホーム画面用の表示画像511が表示された表示画面500において、ユーザ150がアイコン121をタップすると、図5(b)に示すように、操作装置304では、OS340を介して、検索アプリケーション310に起動指示を送信する。これにより、検索アプリケーション310が起動される。
【0057】
検索アプリケーション310が起動されると、図6(b)に示すように、検索アプリケーション310では、検索方法を選択するための選択画面画像611を生成し、表示画面用メモリ部341に送信する。表示画面用メモリ部341に送信された選択画面画像611は、表示装置305に送信される。これにより、図6(a)に示すように、端末装置120の表示画面500には、選択画面画像611が表示される。
【0058】
なお、選択画面画像611が表示された表示画面500において、所定のユーザ操作が行われることにより、選択画面画像611は非表示となる。
【0059】
具体的には、ユーザ150が"外部のアプリから探す"をタップすると、図6(b)に示すように、操作装置304では、OS340を介して、検索方法についての選択指示を検索アプリケーション310に送信する。これにより、検索アプリケーション310では、表示画面用メモリ部341への選択画面画像611の送信を停止する。この結果、選択画面画像611は非表示となり、端末装置120の表示画面500には、OS340により生成されたホーム画面用の表示画像511が再び表示されることになる。
【0060】
なお、検索アプリケーション310では、選択画面画像611が表示画面500に表示されている間は、画面キャプチャ部342に対して、キャプチャ開始指示は送信しない。つまり、検索アプリケーション310は、選択画面画像611が表示画面500に表示されている間は、検索結果が表示画面500に表示されないよう制御する。
【0061】
図7は、選択画面画像611が非表示となり、端末装置120の表示画面500にホーム画面用の表示画像511が表示された状態で、ユーザ150が汎用アプリケーション320を起動する際の、端末装置120の処理内容の具体例を示している。
【0062】
選択画面画像611が非表示となることで、図7(b)に示すように、検索アプリケーション310では、画面キャプチャ部342に対して、キャプチャ開始指示を送信する。これにより、画面キャプチャ部342では、表示画面用メモリ部341に保持される表示画像についてキャプチャを開始し、検索アプリケーション310では、画面キャプチャ部342がキャプチャした表示画像を、所定周期で取得する。
【0063】
この時点では、図7(b)に示すように、ホーム画面用の表示画像511が、表示装置305に送信され、図7(a)に示すように、端末装置120の表示画面500には、ホーム画面用の表示画像511が表示されている。
【0064】
このため、検索アプリケーション310では、ホーム画面用の表示画像511について、オブジェクトの抽出を行う。ただし、検索アプリケーション310では、サイズが所定の閾値未満のオブジェクトを対象として、オブジェクトの抽出を行う。
【0065】
ここで、検索アプリケーション310が、所定の閾値未満のサイズのオブジェクトを対象としてオブジェクトの抽出を行うのは、仮に、サイズを制限しない構成とすると、ホーム画面用の表示画像511全体が、オブジェクトとして抽出されてしまうからである。なお、ホーム画面用の表示画像511全体がオブジェクトして抽出された場合、サーバ装置110では、ホーム画面用の表示画像511全体を検索クエリとして検索を行い、ホーム画面用の表示画像511が写ったスマートフォン(商品)を、検索結果として送信してしまうことになる。
【0066】
検索アプリケーション310では、このような事態を回避するために、サイズが所定の閾値未満(例えば、ホーム画面用の表示画像511のサイズの90%未満)のオブジェクトを対象として、オブジェクトの抽出を行う。この結果、実際には、検索アプリケーション310がホーム画面用の表示画像511に基づいて、検索要求を送信することはない。このように、検索アプリケーション310は、ホーム画面用の表示画像511が表示画面500に表示されている間は、検索結果が表示画面500に表示されないよう制御する。
【0067】
ここで、図7(a)に示すように、ホーム画面用の表示画像511が表示された表示画面500に対して、所定のユーザ操作が行われることにより、端末装置120では、汎用アプリケーション320が起動される。
【0068】
具体的には、ユーザ150がアイコン122をタップすると、図7(b)に示すように、操作装置304では、OS340を介して汎用アプリケーション320に起動指示を送信する。これにより、汎用アプリケーション320が起動される。
【0069】
汎用アプリケーション320が起動されると、図7(b)に示すように、汎用アプリケーション320では、通信装置306を介して、サーバ装置140にアクセス要求を送信する。
【0070】
図8は、汎用アプリケーション320の起動後に、サーバ装置140にアクセス要求を送信したことで、サーバ装置140から、他のユーザが発信する発信情報を受信した際の、端末装置120の処理内容の具体例を示している。
【0071】
図8(b)に示すように、汎用アプリケーション320では、OS340を介して通信装置306より、他のユーザが発信した発信情報811を受信する。これにより、汎用アプリケーション320では、他のユーザが発信した発信情報811に基づいて、SNS用の表示画像821を生成し、表示画面用メモリ部341に送信する。
【0072】
図8(b)に示すように、汎用アプリケーション320によって生成され、表示画面用メモリ部341に保持されたSNS用の表示画像821は、表示装置305に送信される。これにより、図8(a)に示すように、端末装置120の表示画面500には、SNS用の表示画像821が表示される。
【0073】
また、図8(b)に示すように、汎用アプリケーション320によって生成され、表示画面用メモリ部341に保持されたSNS用の表示画像821は、画面キャプチャ部342によってキャプチャされ、検索アプリケーション310が取得する。
【0074】
なお、図8(b)では、選択画面画像611が表示された表示画面500(図6(a)参照)において、ユーザ150が"カメラから探す"をタップした場合の、端末装置120の処理内容についてもあわせて具体例を示している。
【0075】
"カメラから探す"がタップされると、選択画面画像611は非表示となり、検索アプリケーション310では、カメラ制御アプリケーション330に対して起動指示を送信する。これにより、カメラ制御アプリケーション330では、撮像装置307を制御し、撮像装置307による撮影が開始される。
【0076】
撮像装置307による撮影が開始されると、図8(b)に示すように、撮像装置307では、OS340を介して、撮影画像831をカメラ制御アプリケーション330に送信する。これにより、カメラ制御アプリケーション330では、撮像装置307により撮影された撮影画像831に基づいて、カメラ用の表示画像841を生成し、表示画面用メモリ部341に送信する。
【0077】
なお、カメラ制御アプリケーション330によって生成され、表示画面用メモリ部341に保持されたカメラ用の表示画像841は、表示装置305に送信される。これにより、端末装置120の表示画面500には、カメラ用の表示画像841が表示されることになる。
【0078】
また、図8(b)に示すように、カメラ制御アプリケーション330によって生成され、表示画面用メモリ部341に保持されたカメラ用の表示画像841は、画面キャプチャ部342によってキャプチャされ、検索アプリケーション310が取得する。
【0079】
図9は、キャプチャされたSNS用の表示画像821を、検索アプリケーション310が取得した際の、端末装置120の処理内容の具体例を示している。図9(b)に示すように、SNS用の表示画像821を取得すると、検索アプリケーション310では、SNS用の表示画像821に含まれる、サイズが所定の閾値未満のオブジェクト(例えば、SNSに掲載された画像内で被写体が履いているスニーカー等)の画像を抽出する。また、検索アプリケーション310では、抽出したオブジェクトの画像において特徴量を算出する。
【0080】
また、検索アプリケーション310では、算出した特徴量を含む検索要求(画像(の特徴量)を検索クエリとする検索要求)を生成し、OS340を介して通信装置306に送信する。これにより、通信装置306では、サーバ装置110に対して、画像(の特徴量)を検索クエリとする検索要求を送信する。
【0081】
また、図9(b)に示すように、検索アプリケーション310では、抽出したオブジェクトに外接する矩形枠を生成し、表示画面用メモリ部341に送信する。これにより、表示画面用メモリ部341に保持されたSNS用の表示画像821に、矩形枠901が重畳されたSNS用の表示画像911が、表示装置305に送信される。この結果、図9(a)に示すように、端末装置120の表示画面500には、矩形枠901が重畳されたSNS用の表示画像911が表示されることになる。ただし、矩形枠901の表示は必須ではなく、矩形枠901を表示しないように構成し、ユーザ150からの指示があった場合に、矩形枠901を表示するように構成してもよい。
【0082】
図10は、サーバ装置110に検索要求が送信され、サーバ装置110より検索結果が送信された際の、端末装置120の処理内容の具体例を示している。図10(b)に示すように、検索アプリケーション310では、サーバ装置110から送信され、通信装置306が受信した検索結果を、OS340を介して取得する。
【0083】
これにより、検索アプリケーション310では、検索結果1001(図10の例では、検索結果に含まれる検索結果1と検索結果2)を、通知部343に送信し、ユーザ150に通知するメッセージを生成するよう指示する。
【0084】
検索結果1001が送信された通知部343では、検索結果1001を含むメッセージ1011を生成し、表示装置305に送信する。
【0085】
これにより、図10(a)に示すように、矩形枠901が重畳されたSNS用の表示画像911が表示されている表示画面500を介して、ユーザ150にメッセージ1011を通知することができる。つまり、ユーザ150は、単にSNSを閲覧しているだけで、検索結果を受け取ることができる。
【0086】
図10(a)は、メッセージ1011が通知されている状態で、ユーザ150が、"検索結果1"を選択した様子を示している。ユーザ150により"検索結果1"が選択されると、図10(b)に示すように、操作装置304では、OS340を介して、検索アプリケーション310に商品選択指示を送信する。
【0087】
商品選択指示が送信されると、検索アプリケーション310では、"検索結果1"により特定される商品についての詳細情報(商品情報)の送信を要求する送信要求を生成する。また、検索アプリケーション310では、生成した送信要求を、通信装置306を介して、サーバ装置110に送信する。
【0088】
図11は、サーバ装置110に送信要求が送信されたことに応じて、サーバ装置110より商品情報を受信した際の、端末装置120の処理内容の具体例を示している。
【0089】
図11(b)に示すように、検索アプリケーション310では、OS340を介して通信装置306より商品情報を取得すると、商品情報表示画像1101を生成し、表示画面用メモリ部341に送信する。
【0090】
検索アプリケーション310によって生成され、表示画面用メモリ部341に送信された商品情報表示画像1101は、表示装置305に送信される。これにより、図11(a)に示すように、端末装置120の表示画面500には、商品情報表示画像1101が表示される。このように、検索アプリケーション310を用いれば、ユーザ150は、閲覧中のSNSに掲載された画像内において被写体が履いているスニーカーを、商品販売サービスを提供するサイトにて、直ちに購入することが可能になる。
【0091】
また、検索アプリケーション310では、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ停止指示を送信する。これにより、画面キャプチャ部342では、表示画面用メモリ部341に保持される表示画像のキャプチャを停止する。
【0092】
なお、検索アプリケーション310では、商品情報表示画像1101が表示画面500に表示されている間、画面キャプチャ部342による表示画像のキャプチャを停止する。これにより、検索アプリケーション310では、商品情報表示画像1101が表示画面500に表示されている間は、検索結果が表示画面500に表示されないよう制御することができる。
【0093】
なお、仮に、商品情報表示画像1101が表示画面500に表示されている間も、表示画像のキャプチャを停止しない構成とすると、商品情報表示画像1101から抽出したオブジェクトの画像に基づいて検索要求が送信されることになる。この結果、商品情報表示画像1101が表示画面500に表示されている間も、検索結果が表示画面500に表示されることになる。検索アプリケーション310によれば、商品情報表示画像1101が表示画面500に表示されている間、画面キャプチャ部342による表示画像のキャプチャを停止することで、このような事態を回避することができる。
【0094】
その後、商品情報表示画像1101が非表示となり、表示画面500に、SNS用の表示画像821が表示されると、検索アプリケーション310では、画面キャプチャ部342に対して、キャプチャ開始指示を送信する。
【0095】
なお、上記説明では言及しなかったが、検索アプリケーション310が画面キャプチャ部342に対してキャプチャ開始指示を送信して以降(図7(b))、ユーザ150は、任意のタイミングで、手動によるキャプチャ停止指示を入力できるものとする。また、手動によるキャプチャ停止指示を入力して以降は、ユーザ150は、任意のタイミングで手動によるキャプチャ開始指示を入力できるものとする。
【0096】
<検索アプリケーションの機能構成>
次に、検索アプリケーション310の機能構成の詳細について説明する。図12は、検索アプリケーションの機能構成の一例を示す図である。
【0097】
図12に示すように、検索アプリケーション310は、検索方法選択部1210、キャプチャ制御部1220、キャプチャ画像取得部1230を有する。また、検索アプリケーション310は、オブジェクト抽出部1240、特徴量算出部1250、検索要求部1260、商品情報要求部1270を有する。
【0098】
検索方法選択部1210は第1の表示部の一例である。検索方法選択部1210は、選択画面画像611を生成し、表示画面用メモリ部341に送信する。また、検索方法選択部1210は、選択画面画像611が表示されたことに応じて、ユーザ150により入力された選択指示を取得する。
【0099】
また、検索方法選択部1210は、選択指示="外部のアプリケーションから探す"であった場合には、選択画面画像611の表示画面用メモリ部341への送信を停止する。また、検索方法選択部1210は、選択指示="カメラから探す"であった場合には、選択画面画像611の表示画面用メモリ部341への送信を停止するとともに、カメラ制御アプリケーション330に起動指示を送信する。
【0100】
更に、検索方法選択部1210は、キャプチャ制御部1220にキャプチャの開始を指示する。
【0101】
キャプチャ制御部1220は指示部の一例である。キャプチャ制御部1220は、検索方法選択部1210から、キャプチャの開始が指示された場合には、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ開始指示を送信する。
【0102】
また、キャプチャ制御部1220は、商品情報要求部1270から、キャプチャの停止が指示された場合には、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ停止指示を送信する。また、商品情報要求部1270から、キャプチャの再開が指示された場合には、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ開始指示を送信する。
【0103】
更に、キャプチャ制御部1220は、ユーザ150から手動でキャプチャ停止指示が入力された場合には、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ停止指示を送信する。また、キャプチャ制御部1220は、ユーザ15から手動でキャプチャ停止指示が入力されて以降に、手動でキャプチャ開始指示が入力された場合には、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ開始指示を送信する。
【0104】
なお、キャプチャ制御部1220では、キャプチャ開始指示またはキャプチャ停止指示を、キャプチャ画像取得部1230にも合わせて送信する。
【0105】
キャプチャ画像取得部1230は取得部の一例である。キャプチャ画像取得部1230は、画面キャプチャ部342によって表示画像のキャプチャが行われている間、画面キャプチャ部342より、キャプチャされた表示画像を所定周期で取得する。また、キャプチャ画像取得部1230は、取得した表示画像をオブジェクト抽出部1240に送信する。
【0106】
オブジェクト抽出部1240は、キャプチャ画像取得部1230より送信された表示画像から、サイズが所定の閾値未満のオブジェクトの画像を抽出し、特徴量算出部1250に送信する。また、オブジェクト抽出部1240は、抽出したオブジェクトに外接する矩形枠を生成し、表示画面用メモリ部341に送信する。
【0107】
特徴量算出部1250は、オブジェクト抽出部1240により抽出されたオブジェクトの画像において、特徴量を算出し、検索要求部1260に送信する。
【0108】
検索要求部1260は検索部の一例である。検索要求部1260は、特徴量算出部1250より送信された特徴量を含む検索要求(画像(の特徴量)を検索クエリとする検索要求)を生成し、OS340を介して通信装置306に送信する。また、検索要求部1260は、サーバ装置110に検索要求を送信したことに応じて、サーバ装置110より通信装置306が受信した検索結果を取得する。なお、サーバ装置110では、商品情報格納部230に格納された商品の画像の中から、検索要求に含まれる画像の特徴量に類似する特徴量を有する画像を検索し、検索結果を通信装置306に送信する。
【0109】
また、検索要求部1260は、取得した検索結果1001を、OS340の通知部343に送信する。これにより、検索結果1001を含むメッセージ1011がユーザ150に通知され、ユーザ150がいずれかの検索結果を選択することで、検索要求部1260では、操作装置304から、商品選択指示を受け付ける。更に、検索要求部1260は、受け付けた商品選択指示を商品情報要求部1270に送信する。
【0110】
商品情報要求部1270は第2の表示部の一例である。商品情報要求部1270は、検索要求部1260より商品選択指示が送信されると、通信装置306に対して、商品についての詳細情報(商品情報)の送信を要求する送信要求を送信する。また、商品情報要求部1270は、サーバ装置110に送信要求が送信されたことにより、通信装置306がサーバ装置110から受信した商品情報を取得し、商品情報表示画像1101を生成する。
【0111】
また、商品情報要求部1270は、生成した商品情報表示画像1101を表示画面用メモリ部341に送信する。なお、商品情報要求部1270では、商品情報表示画像1101を表示画面用メモリ部341へ送信すると、キャプチャ制御部1220に対して、キャプチャの停止を指示する。また、商品情報要求部1270では、商品情報表示画像1101の表示画面用メモリ部341への送信を終了すると、キャプチャ制御部1220に対して、キャプチャの再開を指示する。
【0112】
<検索処理の流れ>
次に、端末装置120による検索処理の流れについて説明する。図13は、端末装置による検索処理の流れを示すフローチャートである。検索アプリケーション310が起動されることで、検索方法選択部1210では、選択画面画像611を生成し、表示画面用メモリ部341に送信することで、選択画面画像611が表示画面600に表示される。これにより、図13に示す処理が開始される。
【0113】
ステップS1301において、キャプチャ制御部1220は、画面キャプチャ部342に対して、キャプチャ開始指示を送信するまでの間、待機する。これにより、画面キャプチャ部342では、表示画面用メモリ部341に保持された表示画像(ここでは、選択画面画像611)をキャプチャすることなく、停止状態で待機する。
【0114】
ステップS1302において、キャプチャ制御部1220は、検索アプリケーション310の表示画像(ここでは、選択画面画像611)が非表示となったか否かを判定する。ステップS1302において、検索アプリケーション310の表示画像の表示が継続していると判定した場合には(ステップS1302においてNoの場合には)、ステップS1301に戻る。
【0115】
一方、ステップS1302において、検索アプリケーション310の表示画像が非表示となったと判定した場合には(ステップS1302においてYesの場合には)、ステップS1303に進む。
【0116】
ステップS1303において、キャプチャ制御部1220は、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ開始指示を送信する。これにより、キャプチャ画像取得部1230では、画面キャプチャ部342がキャプチャした表示画像について、所定周期で取得する処理を開始する。
【0117】
ステップS1304において、オブジェクト抽出部1240は、取得した表示画像から、オブジェクトの画像を抽出する。
【0118】
ステップS1305において、オブジェクト抽出部1240は、抽出したオブジェクトの画像のサイズが所定の閾値以上であるか否かを判定する。ステップS1305において、抽出したオブジェクトの画像のサイズが所定の閾値以上であると判定した場合には(ステップS1305においてYesの場合には)、ステップS1313に進む。
【0119】
一方、ステップS1305において、抽出したオブジェクトのサイズが所定の閾値未満であると判定した場合には(ステップS1305においてNoの場合には)、ステップS1306に進む。
【0120】
ステップS1306において、特徴量算出部1250は、抽出されたオブジェクトの画像において特徴量を算出する。なお、特徴量算出部1250は、例えば、商品を撮影した学習用画像を入力し、当該商品の商品属性情報が出力されるように機械学習された学習済みモデル(ニューラルネットワーク)に、抽出されたオブジェクトの画像を入力することで、特徴量を算出する。この場合、特徴量算出部1250では、学習済みモデルの中間層から、n次元のベクトルとして、特徴量を抽出する。
【0121】
ステップS1307において、検索要求部1260は、算出された特徴量を含む検索要求を生成し、通信装置306に送信する。
【0122】
ステップS1308において、検索要求部1260は、通信装置306がサーバ装置110に検索要求を送信したことに応じて、サーバ装置110より検索結果を受信した場合に、当該検索結果を取得する。なお、サーバ装置110では、商品情報格納部230に格納された商品の画像の中から、検索要求に含まれる画像の特徴量に類似する特徴量を有する画像を検索し、検索結果を通信装置306に送信する。サーバ装置110では、例えば、検索要求に含まれる画像の特徴量(n次元のベクトル)と、商品情報格納部230に格納された商品の画像の特徴量(n次元のベクトル)との間のユークリッド距離を算出する。そして、サーバ装置110では、算出したユークリッド距離が所定の条件を満たす商品の画像を検索する。
【0123】
ステップS1309において、検索要求部1260は、取得した検索結果をOS340の通知部343に送信する。これにより、検索結果を含むメッセージがユーザ150に通知される。
【0124】
ステップS1310において、検索要求部1260は、ユーザ150に検索結果を含むメッセージが通知されたことに応じて、商品選択指示を受け付ける。
【0125】
ステップS1311において、商品情報要求部1270は、商品選択指示を受け付けたか否かを判定する。ステップS1311において、商品選択指示を受け付けていないと判定した場合には(ステップS1311においてNoの場合には)、ステップS1313に進む。
【0126】
一方、ステップS1311において、商品選択指示を受け付けたと判定した場合には(ステップS1311においてYesの場合には)、ステップS1312に進む。
【0127】
ステップS1312において、商品情報要求部1270は、商品についての詳細情報(商品情報)を要求する送信要求を通信装置306に送信する。これにより、サーバ装置110に対して送信要求が送信される。また、商品情報要求部1270では、送信要求が送信されたことに応じてサーバ装置110から受信した商品情報を、通信装置306より取得する。更に、商品情報要求部1270では、取得した商品情報に基づいて商品情報表示画像1101を生成し、表示画面用メモリ部341に送信した後、ステップS1301に戻る。
【0128】
なお、この場合、キャプチャ制御部1220は、ステップS1301において、画面キャプチャ部342に対して、キャプチャ停止指示を送信する。これにより、画面キャプチャ部342では、表示画面用メモリ部341に保持された表示画像(ここでは、商品情報表示画像1101)をキャプチャすることなく待機する。
【0129】
また、キャプチャ制御部1220は、ステップS1302において、検索アプリケーション310の表示画像(ここでは、商品情報表示画像1101)が非表示となったか否かを判定する。
【0130】
キャプチャ制御部1220では、非表示となった判定するまでキャプチャ停止指示を送信する。また、キャプチャ制御部1220では、非表示となった判定すると(つまり、SNS用の表示画像821の表示に戻ると)、キャプチャ制御部1220では、ステップS1303において、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ開始指示を送信する。
【0131】
これにより、キャプチャ画像取得部1230では、画面キャプチャ部342がキャプチャした表示画像について、所定周期で取得する処理を再開する。以降、ステップS1304からステップS1312までの処理は上述したとおりである。
【0132】
ステップS1313において、キャプチャ制御部1220は、ユーザ150が検索アプリケーション310の終了指示を入力したか否かを判定する。ユーザ150が検索アプリケーション310の終了指示を入力していないと判定した場合には(ステップS1313においてNoの場合には)、ステップS1303に戻る。一方、ステップS1313において、ユーザ150が検索アプリケーション310の終了指示を入力したと判定した場合には(ステップS1313においてYesの場合には)、検索処理を終了する。具体的には、キャプチャ制御部1220は、画面キャプチャ部342に対してキャプチャ停止指示を送信した後、起動中の検索アプリケーション310を停止させる。
【0133】
<検索結果の表示例>
次に、検索結果1001を含むメッセージ1011の表示例について説明する。上述したように、検索結果1001を含むメッセージ1011は、ユーザ150が閲覧中の表示画面500において、SNS用の表示画像821が表示された状態で表示されることで、ユーザ150に通知される。
【0134】
このため、メッセージ1011は、SNS用の表示画像911の閲覧の妨げにならない位置に表示される必要がある。
【0135】
図14は、検索結果を含むメッセージの表示例を示す図である。図14の場合、検索結果1001を含むメッセージ1011は表示画面500の上方位置に表示される。このように、表示画面500の上方位置に表示することで、ユーザ150は、SNS用の表示画像911において抽出されたオブジェクト(図14の例では、自転車)の画像を閲覧しながら、検索結果1001を確認することができる。
【0136】
なお、図14の例では、抽出された1のオブジェクトの画像に対して複数の検索結果(図14の場合、2つの検索結果)を含むメッセージ1011が生成された様子を示しているが、メッセージ1011に含める検索結果の数は、1つでもよい。
【0137】
具体的には、抽出されたオブジェクトの画像において算出される特徴量と類似する特徴量を有する複数の商品の中から、最も類似度の高い1の商品を選択して、メッセージ1011に含めるようにしてもよい。あるいは、類似度の高い上位N個(Nは2以上の整数)の商品を選択して、メッセージ1011に含めるようにしてもよい。
【0138】
あるいは、サーバ装置110が検索結果を送信する際に、1の検索要求に対して最も類似度の高い1の商品を選択して、1の検索結果を送信するようにしてもよい。
【0139】
<まとめ>
以上の説明から明らかなように、第1の実施形態に係る端末装置は、
・所定のアプリケーション(汎用アプリケーション、カメラ制御アプリケーション)に対して起動指示が入力される前に、検索アプリケーションの起動指示の入力を受け付ける。これにより、検索アプリケーションでは、表示画面に表示される表示画像をキャプチャする、OSの画面キャプチャ部に対して、キャプチャ開始指示を送信する。
・検索アプリケーションの起動後に起動した所定のアプリケーションが生成する表示画像を、画面キャプチャ部がキャプチャし、キャプチャした表示画像を、検索アプリケーションが所定周期で取得する。
・検索アプリケーションが、取得した表示画像からオブジェクトの画像を抽出し、抽出したオブジェクトの画像の特徴量を検索クエリとして検索要求を送信する。
・検索要求の送信に応じてサーバ装置から受信した検索結果を、検索アプリケーションが、表示画面に表示する。
【0140】
このように、表示画面に表示されている表示画像の閲覧中に、該表示画面に表示されている表示画像からオブジェクトの画像を自動的に抽出し、検索要求を送信する構成とすることで、ユーザは、例えば、
・オブジェクトの画像を(スクリーンショット等により)撮影する必要がなくなる。
・所定のアプリケーションの起動中に、新たに検索アプリケーションを起動させて検索要求を送信する必要がなくなる。
【0141】
この結果、第1の実施形態によれば、画像を検索クエリとする検索機能の操作性を向上させることが可能となる。
【0142】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、検索結果1001を含むメッセージ1011をユーザ150に通知するものとして説明した。しかしながら、検索結果1001の表示方法はこれに限定されない。第2の実施形態では、検索結果1001の他の表示方法について説明する。
【0143】
<検索結果の表示例1>
図15は、検索結果の表示例を示す第1の図である。図15の場合、検索結果1001を含むメッセージ1011は表示画面500上には表示されず、表示画面500上にはタブのみが表示される。図15(a)は、SNS用の表示画像911が表示画面500に表示されている状態で、タブ1500が、表示画面500の右端に表示された様子を示している。
【0144】
このように、表示画面500の右端にタブ1500のみを表示することで、ユーザ150は、SNS用の表示画像911の閲覧を妨げられることがない。
【0145】
図15(b)は、ユーザ150が、表示画面500の右端に表示されたタブ1500を左方向にスライドさせることで、検索結果1001が表示された様子を示している。なお、図15(b)の例では、検索結果1001を画像で表示しているが、検索結果1001は、テキスト情報で表示してもよい。
【0146】
このように、ユーザ150のスライド操作に応じて検索結果1001を表示させることで、ユーザ150は、SNS用の表示画像911において抽出されたオブジェクト(図15(b)の例では、自転車とワンピース)の画像に対する検索結果を確認できる。
【0147】
なお、ユーザ150は、タブ1500を右方向にスライドさせることで、検索結果1001を非表示の状態に戻すことができる。このように、必要に応じてユーザ150が検索結果1001を表示させる構成とすることで、ユーザ150は、検索結果1001の表示によって妨げられることなく、SNS用の表示画像911を閲覧することができる。
【0148】
<検索結果の表示例2>
図16は、検索結果の表示例を示す第2の図である。図16の場合、検索結果1001は、SNS用の表示画像911において抽出されたオブジェクトの矩形枠901に対応付けて、通知ドット1600として表示される。なお、図16の例では、検索結果1001を画像で表示しているが、検索結果1001は、テキスト情報で表示してもよい。
【0149】
このように、オブジェクトの矩形枠901に対応付けて通知ドット1600を表示することで、ユーザ150は、SNS用の表示画像911の閲覧を妨げられることがない。加えて、ユーザ150は、閲覧中のSNS用の表示画像911において抽出されたオブジェクトの画像に類似する商品が検索されたことを把握することができる。
【0150】
[第3の実施形態]
上記各実施形態では、端末装置120において、特徴量算出部1250及び検索要求部1260を実現するものとして説明した。しかしながら、特徴量算出部1250及び検索要求部1260は、サーバ装置110において実現するように構成してもよい。
【0151】
この場合、端末装置120では、キャプチャ画像取得部1230から出力された表示画像から、オブジェクトの画像を抽出し、抽出したオブジェクトの画像を含む検索要求(画像を検索クエリとする検索要求)を、順次、サーバ装置110に送信する。
【0152】
また、上記各実施形態では、検索アプリケーションが「検索機能」、「情報取得機能」、「購入機能」を有するものとして説明したが、検索アプリケーションは、更に、「設定機能」を有していてもよい。
【0153】
例えば、検索アプリケーション310は、抽出したオブジェクトに外接する矩形枠を、表示画面500に表示するか否かを、ユーザ150が設定できるように構成されていてもよい。また、検索アプリケーション310は、メッセージ1011に含める検索結果の数を、ユーザ150が設定できるように構成されていてもよい。また、検索アプリケーション310は、検索結果の表示方法を、ユーザ150が設定できるように構成されていてもよい。更に、検索アプリケーション310は、抽出するオブジェクトのサイズ等を、ユーザ150が設定できるように構成されていてもよい。
【0154】
また、上記各実施形態では、所定のアプリケーションとして、汎用アプリケーション(例えば、SNSアプリケーション)、カメラ制御アプリケーションを例示したが、所定のアプリケーションは、これらに限定されない。
【0155】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0156】
100 :検索システム
110 :サーバ装置
120 :端末装置
140 :サーバ装置
210 :商品販売サービス部
220 :商品情報検索部
310 :検索アプリケーション
320 :汎用アプリケーション
330 :カメラ制御アプリケーション
340 :OS
341 :表示画面用メモリ部
342 :画面キャプチャ部
500 :表示画面
511 :ホーム画面用の表示画像
611 :選択画面画像
821 :SNS用の表示画像
1101 :商品情報表示画像
1210 :検索方法選択部
1220 :キャプチャ制御部
1230 :キャプチャ画像取得部
1240 :オブジェクト抽出部
1250 :特徴量算出部
1260 :検索要求部
1270 :商品情報要求部
図1
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