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特許7403471リソーススケジューリング方法とネットワークノード
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】リソーススケジューリング方法とネットワークノード
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/232 20230101AFI20231215BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231215BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20231215BHJP
   H04W 72/11 20230101ALI20231215BHJP
   H04W 72/121 20230101ALI20231215BHJP
【FI】
H04W72/232
H04W72/0446
H04W72/0453 110
H04W72/11
H04W72/121
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020561876
(86)(22)【出願日】2019-04-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-30
(86)【国際出願番号】 CN2019082915
(87)【国際公開番号】W WO2019214405
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-03-16
(31)【優先権主張番号】62/667,502
(32)【優先日】2018-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ニン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ジェンファ
【審査官】本橋 史帆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/036433(WO,A1)
【文献】特開2017-201798(JP,A)
【文献】国際公開第2019/159296(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,DCI contents and formats in NR[online],3GPP TSG RAN WG1 #91 R1-1719389,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1719389.zip>,2017年12月01日
【文献】LG Electronics,Discussion on UE categories and capabilities[online],3GPP TSG-RAN WG1#83 R1-156837,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_83/Docs/R1-156837.zip>,2015年11月22日
【文献】CATT,NR DL scheduling mechanism[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1707508,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1707508.zip>
【文献】CATT,NR UL scheduling mechanism[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1707509,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1707509.zip>
【文献】Samsung,DCI Formats and Contents for NR[online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1705411,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1705411.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークノードのリソーススケジューリング方法であって、
ユーザー機器(UE)のためにスケジュールされた無線リソースを取得するステップと、
前記UEにスケジューリング情報を送信するステップと、
を含み、
その中において、前記スケジューリング情報はスケジュールされた無線リソースを含み、前記スケジューリング情報は前記スケジュールされた無線リソースのアクティブ化時間を示すために用いられ、且つ所定の時間の後又は前記スケジューリング情報によって示された時間の後に前記スケジュールされた無線リソースを使用してデータを送信又は受信するように前記UEに指示するために用いられ、
前記所定の時間の後又は前記スケジュール情報によって示された時間の後に、前記スケジュールされた無線リソースはアクティブ化され、
前記スケジューリング情報に関するスケジューリングスキームは半永続的スケジューリング及び動的スケジューリングのうちの少なくとも1つに対して予め定義された優先度を有する、
ことを特徴とするネットワークノードのリソーススケジューリング方法。
【請求項2】
前記スケジューリング情報は時間情報をさらに含み、
前記時間情報は、前記時間情報によって示される時間の後に前記スケジュールされた無線リソースを使用してデータを送信又は受信するように前記UEに指示するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時間情報は時間オフセットであり、前記時間情報は前記時間オフセットによって示される時間の後に前記スケジュールされた無線リソースを使用してデータを送信又は受信するように前記UEに指示するために用いられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記スケジューリング情報は、物理層制御チャネルによって送信される、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
ダウンリンク制御情報又は無線リソース制御シグナリングは前記スケジューリング情報を搭載する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記スケジューリング情報は、前記スケジュールされた無線リソースの位置及び前記スケジュールされた無線リソースのタイプのうちの少なくとも1つをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
リソーススケジューリング用ネットワークノードであって、
プロセッサ及びメモリを含み、
前記メモリはコンピュータ可読命令を格納するために用いられ、前記コンピュータ可読命令が前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行させる、
ことを特徴とするリソーススケジューリング用ネットワークノード。
【請求項8】
UEで実行されるリソーススケジューリング方法であって、
ネットワークノードからスケジューリング情報を受信するステップを含み、
その中において、前記スケジューリング情報は前記ネットワークノードが確定したスケジュールされた無線リソースを含み、前記スケジューリング情報は前記スケジュールされた無線リソースのアクティブ化時間を示すために用いられ、且つ所定の時間の後又は前記スケジューリング情報によって示された時間の後に前記スケジュールされた無線リソースを使用してデータを送信又は受信するように前記UEに指示するために用いられ、
前記所定の時間の後又は前記スケジュール情報によって示された時間の後に、前記スケジュールされた無線リソースはアクティブ化され
前記スケジューリング情報に関するスケジューリングスキームは、半永続的スケジューリング及び動的スケジューリングのうちの少なくとも1つに対して予め定義された優先度を有する、
ことを特徴とするリソーススケジューリング方法。
【請求項9】
前記方法は、
所定の時間の後又は前記スケジューリング情報によって示された時間の後に前記スケジュールされた無線リソースを使用してデータを送信又は受信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記スケジューリング情報は時間情報をさらに含み、
前記時間情報は、前記時間情報によって示される時間の後に前記スケジュールされた無線リソースを使用してデータを送信又は受信するように前記UEに指示するために用いられる、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記時間情報は時間オフセットであり、前記時間情報は前記時間オフセットによって示される時間の後に前記スケジュールされた無線リソースを使用してデータを送信又は受信するように前記UEに指示するために用いられる、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記スケジューリング情報は、前記スケジュールされた無線リソースの位置及び前記スケジュールされた無線リソースのタイプのうちの少なくとも1つをさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項13】
リソーススケジューリング用ユーザー機器であって、
プロセッサ及びメモリを含み、
前記メモリはコンピュータ可読命令を格納するために用いられ、前記コンピュータ可読命令が前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項12のいずれか一項に記載の方法を実行させる、
ことを特徴とするリソーススケジューリング用ユーザー機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、さらに具体的に、無線通信の伝送スケジューリングに関する。
【背景技術】
【0002】
新しい無線(new radio,NR)において、ユーザー機器は、一般的に動的スケジューリングと半永続的スケジューリング(semi-persistent scheduling,SPS)の2つの方法でスケジューリングを実行する。
【0003】
動的スケジューリングの場合、送信時間間隔(transmission time interval,TTI)毎にスケジューリングが実行される。
【0004】
動的スケジューリングは、バースト性があり、頻度が低く、帯域幅を消費するデータ送信(インターネットサーフィン、ビデオストリーミング、電子メールなど)には非常に適しているが、音声通話などのリアルタイムストリーミングアプリケーションにはあまり適していない。これに対する解決策は、半永続的なスケジューリングである。動的スケジューリングにおける各アップリンク送信又はダウンリンク送信のスケジューリングとは異なり、半永続的なスケジューリングでは、単一の送信機会の代わりに送信モードが定義される。これにより、スケジューリング割り当てのオーバーヘッドが大幅に削減される。
【0005】
動的スケジューリングとSPSはどちらも、いくつかの面であまり柔軟ではない。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第一態様において、ネットワークノードのリソーススケジューリング方法が提供される。この方法は以下の内容を含む。ユーザー機器(user equipment,UE)のためにスケジュールされた無線リソースを取得する。UEにスケジューリング情報を送信する。スケジューリング情報はスケジュールされた無線リソースを含み、スケジューリング情報は所定の時間の後又はスケジューリング情報によって示された時間の後にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0007】
第一態様の1つの実施形態において、スケジューリング情報は時間情報をさらに含み、時間情報は時間情報によって示される時間にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0008】
第一態様の1つの実施形態において、時間情報は、UEに設置されたタイマーをトリガーし、且つタイマーが満了したときにスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0009】
第一態様の1つの実施形態において、時間情報は、時間オフセットであり、且つ時間オフセットによって示される時間にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0010】
第一態様の1つの実施形態において、ダウンリンク制御情報又は無線リソース制御シグナリングはスケジューリング情報を搭載する。
【0011】
第一態様の1つの実施形態において、スケジューリング情報は、スケジュールされた無線リソースの位置及びスケジュールされた無線リソースのタイプのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0012】
本発明の第二態様において、リソーススケジューリング用ネットワークノードが提供される。ネットワークノードは、UEのためにスケジュールされた無線リソースを取得し、UEにスケジューリング情報を送信するために用いられる。スケジューリング情報はスケジュールされた無線リソースを含み、スケジューリング情報は所定の時間の後又はスケジューリング情報によって示された時間の後にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0013】
第二態様の1つの実施形態において、スケジューリング情報は時間情報をさらに含み、時間情報は、時間情報によって示される時間にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0014】
第二態様の1つの実施形態において、時間情報は、UEに設置されたタイマーをトリガーし、且つタイマーが満了したときにスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0015】
第二態様の1つの実施形態において、時間情報は、時間オフセットであり、且つ時間オフセットによって示される時間にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0016】
第二態様の1つの実施形態において、ダウンリンク制御情報又は無線リソース制御シグナリングはスケジューリング情報を搭載する。
【0017】
第二態様の1つの実施形態において、スケジューリング情報は、スケジュールされた無線リソースの位置及びスケジュールされた無線リソースのタイプのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0018】
矛盾がないかぎり、本発明の各態様の実施形態は、互いに組み合わせるか、又は置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
添付の図面と併せて以下の具体的な実施形態を読むと、本発明をよりよく理解することができる。一般的な慣例によれば、図面の各特徴は一定の縮尺で描かれていないことに注意してください。逆に、分かり易くするために、各特徴の寸法は任意に拡大又は縮小することができる。同じ部品又は特徴は、図面全体で同じ参照番号を使用して示す。
図1図1は、動的スケジューリングを示す概略図である。
図2図2は、動的スケジューリングを示す概略図であるである。
図3図3は、半永続的スケジューリングを示す概略図である。
図4図4は、半永続的スケジューリングを示す概略図である。
図5図5は、動的スケジューリングと半永続的スケジューリングとの間の切り替えを示す概略図である。
図6図6は、本明細書で言及される無線通信システムを示す概略図である。
図7図7は、本明細書で言及されるgNBを示す概略図である。
図8図8は、本明細書で提供されるスケジューリングスキームを示す概略図である。
図9図9は、本明細書で提供されるスケジューリングスキームを示す概略図である。
図10図10は、本明細書で提供されるスケジューリングスキームを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
添付の図面を参照する以下の説明は、特許請求の範囲及びそれらの同等物によって限定される本発明の例示的な実施形態を全面的に理解するために役立つ。その理解を助けるために様々な具体的な内容が含まれるが、これらはただ例示であり、制限的なものではない。さらに、明確さと簡潔さのために、よく知られている機能と構成の説明は省略される。
【0021】
本明細書で使用されるいくつかの用語は、説明のために以下に示されている。
【0022】
物理ダウンリンク制御チャネル(Physical downlink control channel,PDCCH):PDCCHは、ダウンリンク制御情報(downlink control information,DCI)を搭載する物理チャネルである。これは、各ダウンリンクサブフレームで最初のL個直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing,OFDM)シンボルにマッピングされる。PDCCHのシンボル数(L)は、例えば1、2、又は3であることができる。
【0023】
サブフレーム:LTEフレーム構造は、トポロジに基づいて、周波数分割複信(frequency division duplexing,FDD)又は時分割複信(time division duplexing,TDD)の2つのタイプがある。合計フレーム期間は約10msである。1つのフレームには合計10個のサブフレームがある。各サブフレームは2つのタイムスロットで構成される。
【0024】
TTI:TTIは、無線リンク層で伝送するように、上位層からのデータをフレームにカプセル化することに関連するパラメータである。TTIは、無線リンクでの伝送期間を指す。標準では、一般的に1TTI=1msであり、即ちサブフレームのサイズ(1サブフレーム=2スロット)と見なされる。
【0025】
DCI:DCIは、gNBからUEに送信されるダウンリンク(DL)制御情報を指し、PDCCHに搭載されることができる。DCIは、アップリンク(UL)/DLリソース割り当て、ハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request,HARQ)情報、電力制御情報などを含むが、これらに限定されない。
【0026】
物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink sharedchannel,PDSCH)を受信するか、又は物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel,PUSCH)を送信するために、一般的に、UEはDCIを搭載するPDCCHを受信してデコードする必要がある。DCIは、エアインターフェイスでPDSCH又はPUSCHを送信する方法を定義する。UEは、DCIからスケジュールするために用いられるPDSCH又はPUSCHのリソース割り当て情報を取得する。DCIは、時間領域リソースと周波数領域リソースの両方の割り当て情報を含むことができる。PDCCHは、それぞれPDSCHとPUSCHの全ての割り当て情報を搭載し、即ち、PDSCHとPUSCHの割り当て情報である。
【0027】
現在、NRでは、動的スケジューリングと半永続的スケジューリングの2つのリソーススケジューリングモードを使用することができる。
【0028】
動的スケジューリングモードでは、上述したように、スケジューリングは各TTI(即ち、1ms:1サブフレーム)で実行されます。図1及び図2に示されたように、リソース及び送信モードを示すために、各々の新しいデータパケットはPDCCHなどの制御シグナリングを有する。UEは、各TTIでgNBによって送信されたPDCCHに基づいて、ダウンリンクデータを受信し、アップリンクデータを送信する。
【0029】
上述したように、スケジューリング中、各割り当てはDCIを搭載し、DCIのサイズは、今回の割り当てがアップリンク用であるかダウンリンク用であるかなど、いくつかの要因によって異なる。PDCCHのサイズは制限されているので(通常、3つの OFDMシンボル時間である)、1つのサブフレーム(1ms)に搭載できるDCIの量は制限がある。PDCCHのサイズを増やすことなく、より多い割り当てをサポートするために、SPSが提案されている。動的スケジューリングと比較して、SPSは、永続的な無線リソース割り当てを必要とするアプリケーション(VoIPなど)の制御チャネルオーバーヘッドを大幅に削減できる。
【0030】
SPSでは、通常、gNBはSPS-Configなどの設定情報を介して特定のUEのSPS機能を予め設定し、gNBはSPS C-RNTI(cell radio network temporary identifier)でスクランブルされたPDCCHを使用してSPS機能をアクティブし、 SPSリソースを割り当てる。UEは、SPSリソースを定期的に使用してデータを送受信することができ、gNBは、後続のSPSサブフレームでのリソース割り当てを示すPDCCHまたはDCIを送信することを必要としない。例えば、図3及び図4に示されるように、SPS機能は、SPS C-RNTI(割り当てID)及び周期性を使用してgNBによって事前に設定されている。事前設定された後、UEがSPS C-RNTIを使用してアップリンク(UL)割り当て又はダウンリンク(DL)割り当てを受信すると、この割り当ては事前設定された周期に応じて繰り返される。
【0031】
具体的には、SPSにおいて、リソースはPDCCH又は無線リソース制御(radioresource control,RRC)を介して定期的にスケジュールすることができる。PDCCHの場合、事前に周期を設定し、UEに具体的な無線リソースを提供する。PDCCHを受信した後でのみ、UEはPDCCHに示されているリソースを使用して、定期的にダウンリンクでデータを受信するか又はアップリンクでデータを送信する。RRCの場合、UEのために周期とリソースを構成し、UEは特定のリソースを使用して、RRCによって指定された周期でデータを送信する。
【0032】
SPSの間、UEは依然として動的スケジューリングのPDCCHを監視することを必要とする。UEがSPSサブフレームでC-RNTIによってスクランブルされたPDCCH、即ち、動的スケジューリングを受信した場合、動的スケジューリングはSPSよりも優先度が高いので、PDCCHによって割り当てられたリソースは現在のサブフレームでSPSリソースに置き換わる。ただし、動的スケジューリングに使用されるPDCCHは、ただ現在のサブフレームに対して有効であり、後続のサブフレームには影響しない。
【0033】
SPSメカニズムでは、上述したSPSのアクティブ化に加えて、SPSの非アクティブ化(deactivation)も必要である。SPSサービスが終了すると、gNBはSPSC-RNTIによってスクランブルされた別のPDDCHを使用してSPSリソースを釈放する。
【0034】
SPSのアクティブ化、SPSの非アクティブ化、及び動的スケジューリングとSPSとの間の切り替えは、図5に示されている。図5において、サブフレームAにおいて、SPSがアクティブ化され、且つSRS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHを使用してSPSリソースを割り当てる。サブフレームBにおいて、UEは割り当てられたSPSリソースを使用してデータを送受信することができる。サブフレームCにおいて、動的スケジューリングのPDCCHを受信する。サブフレームDにおいて、動的スケジューリングの優先度がSPSより高いので、SPSリソースは動的リソースによってカバーされるが、動的スケジューリングは後続のSPSスケジューリングに影響を与えない。サブフレームEにおいて、SPSリソースが再び使用される。次に、サブフレームFにおいて、SPSリソースを釈放するためのPDCCHを受信し、この時点で、このラウンドのSPSスケジューリングが終了する。SPSリソースを釈放するためのPDCCHは、任意のサブフレームで発生することができる。
【0035】
動的スケジューリングとSPSはどちらも十分な柔軟性がない。動的スケジューリングはSPSより比較的に柔軟性があるが、動的スケジューリングはただ現在のサブフレームに作用できる。SPSは、いくつかの特徴サブフレームを定期的にスケジュールすることができるが、SPSリソースのアクティブ化と釈放が必要であり、これはシグナリングリソースを占有する。上記の問題を考慮して、新しいスケジューリング方式が本明細書で提供され、その中において、追加のアクティブ化なしに、UEは将来のリソースを予め構成され得る。新しいスケジューリング方式は、後で確実に送信される一部のシグナリング又はデータに対するUL送信/DL受信要件がある状況で特に役立つ。
【0036】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。本明細書で言及される「実施例」又は「実施形態」という用語は、実施例又は実施形態で説明される特定の特徴又は構造が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味することに留意されたい。本明細書の様々な位置に出現されるこの用語は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではなく、他の実施形態と相互に排他的である独立した又は代替の実施形態を指すわけでもない。 本明細書に記載された実施形態と他の実施形態組み合わせることができることは、当業者によって明示的及び暗黙的に理解されている。
【0037】
図6は、本発明の実施形態に係わる無線通信システムのシステムアーキテクチャを示している。無線通信システムは、高周波帯域で動作することができ、長期進化(Long Term Evolution,LTE)システム、5Gシステム、新しい無線(new radio,NR)システム、マシンツーマシン(Machine to Machine,M2M)システムなどであることができる。図6に示されたように、無線通信システム60は、マスターノード(master node,MN)61、セカンダリノード(secondary node,SN)63、1つ又は複数の端末装置67、及びコアネットワーク65を含むことができる。端末装置67は、それぞれ、MN61及びSN63との接続を確立する。
【0038】
MN61及びSN63は、ネットワーク機器である。例えば、MN61又はSN63は、時間分割同期コード分割多元接続(time division synchronous code division multiple access,TD-SCDMA)システムの基地局(base transceiver station,BTS)、LTEシステムのeNB、NRシステムのgNBであることができる。別の角度から見ると、MN61又はSN63は、アクセスポイント(AP)、中央ユニット、又は他のネットワークエンティティであることができ、且つ上記のネットワークエンティティの機能の全部又は一部を含むことができる。
【0039】
端末装置67は、無線通信システム60全体に分散されることができ、静止又は移動することができる。端末装置67は、モバイルデバイス、移動局、モバイルユニット、M2M端末、ワイヤレスユニット、リモートユニット、ユーザジェント、モバイルクライアントなどとして実現することができる。
【0040】
図7は、本発明の実施形態に係わるMN又はSN(総称してネットワークノードと呼ばれる)を示す概略図である。ネットワークノード70は、図6に示されたeNB又はgNBとして機能することができる。図7に示されたように、ネットワークノード70は、1つまたは複数のネットワークデバイスプロセッサ71、メモリ72、通信インターフェース73、送信機75及び受信機76を含む。これらの構成要素は、バス74又は他の手段を介して接続されることができる。図7に示されたように、ネットワークノード70は、カプラ77と、カプラ77に接続されたアンテナ78と、をさらに含むことができる。
【0041】
通信インターフェース73は、LTE(4G)通信インターフェース、5G通信インターフェース、又は将来の新しいエアインターフェースであることができる。ネットワークノード70は、通信インターフェース73を使用して、図6のUE又は他のネットワークデバイスなどのような他の通信デバイスと通信することができる。ネットワークノード70は、また、有線通信のための有線インターフェースを備えていてもよい。
【0042】
送信機75は、ネットワークデバイスプロセッサ71から出力された信号を送信することができ、例えば、信号変調を実行する。本発明の信号送信の実施例において、送信機75は、後で説明される様々な方法で制御メッセージを送信することができる。受信機76は、アンテナ78を介して受信された信号を受信及び/又は処理するために用いられ、例えば、信号復調を実行する。いくつかの実装形態において、送信機75及び受信機76は、無線モデムと見なすことができる。ネットワークノード70において、複数の送信機75を提供することができる。同様に、ネットワークノード70において、複数の受信機76を提供することができる。
【0043】
ネットワークデバイスプロセッサ71は、無線チャネル管理、通信リンク確立、及び制御領域におけるユーザのセル切り替えを担当することができる。ネットワークデバイスプロセッサ71は、さらにコンピュータ可読命令を読み取って実行することができ、例えば、ネットワークデバイスプロセッサ71に接続されたメモリ72に格納された命令を読み取って実行することができる。メモリ72は、様々なソフトウェアプログラム及び/又は命令、オペレーティングシステム、及びネットワーク通信プログラム又はプロトコルを格納するために用いられる。メモリ72は、高速ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、また、1つ又は複数のディスク記憶装置、フラッシュ記憶装置、及び他の不揮発性ソリッドステート記憶装置などの非一時的記憶装置を含むことができる。
【0044】
図7に示された構造は、ネットワークノードと通信する端末に等しく適用できることに留意されたい。例えば、図7に示された構造を有する端末の場合、受信機76、通信インターフェース73、及び/又はアンテナ78は、ネットワークノードからの制御メッセージを受信することができ、受信機76はさらに受信された情報を復調し、復調された情報を後続のプロセスのためにネットワークデバイスプロセッサ71に送信するか、又は復調された情報をメモリ72に格納することができる。
【0045】
上記の構造及び本発明の原理はより一般的に任意の無線通信環境に適用できることに基づいて、以下、gNBを使用してMN61又はSN63の例とする。gNBはUEに対するリソーススケジューリングを実行することができる。
【0046】
本発明の具体的な実施例によれば、リソーススケジューリング方法が提供される。この方法は、図7に示されたgNBのネットワークノードなどに適用可能である。gNBとUEとの間のUL/DL通信中に、後で確実に送信されるいくつかのシグナリング/データが存在する。例えば、RRC再構成シグナリング、接続確立シグナリング、切り替え完了シグナリング、接続確立完了シグナリング、接続再開完了シグナリングなどである。本明細書で提供される方法の助けを借りて、いくつかのリソースは後で確実に発生するいくつかのシグナリング/データに用いられることを指示することができる。
【0047】
リソーススケジューリング方法において、UEのためにスケジュールされた無線リソースを取得し、スケジュールされた無線リソースを含むスケジューリング情報をUEに送信する。スケジューリング情報は、所定の時間の後又はスケジューリング情報によって示された時間の後にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。gNBとUEとの間のこのような通信は、図8に示されている。
【0048】
このように割り当てられた無線リソースは、アップリンク送信又はダウンリンク送信に使用することができる。例えば、UEは、このように割り当てられたリソースをUEのフィードバック(接続要求の完了メッセージなど)、切換えなどに使用することができ、データパケットの送信にも使用することができる。
【0049】
ダウンリンク制御情報又はRRCシグナリングはスケジューリング情報を搭載する。
【0050】
スケジューリング情報は、既存のLTE又はNR規範に合った特定の無線リソースに関する全ての情報、例えば、それぞれULリソース又はDLリソースを示すConfig_UL又はConfig_DLなどのフラグ又はフィールド、又はスケジュールされた無線リソースの位置を示す情報をさらに含むことができる。
【0051】
本発明を理解することを助けるために、以下、いくつかの実施形態を説明する。
【0052】
所定の時間の後にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために、所定の時間を様々な方法で予め確定することができる。例えば、所定の時間は、gNB及びUEが予め交渉して確定することができる。選択的には、所定の時間は、通信業界の規範又は標準に規定することができる。このようにして、gNBとUEは両方とも、リソースが4ms(所定の時間は4msである)の後に到着することを知ることができる。
【0053】
この場合、gNBとUEの両方がすでに所定の時間を知っているので、UEがスケジューリング情報を受信すると、UEは所定の時間の後にスケジュールされた無線リソースを使用してデータ送信を行うことを認識する。
【0054】
あるいは、スケジューリング情報は時間情報をさらに含むことができる。時間情報は、その名前が示すように、時間情報は、時間情報によって示される時間にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。換言すると、時間情報は、スケジュールされた無線リソースがいつアクティブ化されるか、又はスケジュールされた無線リソースをいつ使用することができるかを示すために用いられる。
【0055】
時間情報は、タイマー又は時間オフセットであることができ、以下、別々に説明する。
【0056】
1つの実施形態において、時間情報はタイマー関連情報である。具体的には、時間情報は、UEに設定されたタイマーをトリガーし、且つタイマーが満了したときにスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。タイマーは、数ミリ秒(ms)の期間を持つように設定できる。図9にさらに詳細に示されたように、スケジューリング情報を受信すると、UEはタイマーを起動し、タイマーが満了すると、UEはスケジュールされた無線リソースを使用してデータを伝送することができる。
【0057】
あるいは、タイマーは必ずしもUEに設置されている必要はない。時間情報自体はタイマーであることができる。この場合、UEがスケジューリング情報を受信すると、UEはスケジューリング情報からタイマーを取得してタイマーを起動し、タイマーが満了したとき、スケジュールされた無線リソースを使用してデータを伝送することができる。
【0058】
タイマーに加えて、又はタイマーの代わりに、時間情報は時間オフセットであることができる。時間オフセットは、時間オフセットによって示される時間にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。即ち、時間オフセットを経過したときにデータを送受信する。この場合、時間オフセットを経過すると、リソースがアクティブ化される。
【0059】
タイマー及び時間オフセットは両方とも本発明の有益な効果を実現することに有益であり、且つメッセージフォーマットの設計又は実際の需要に応じて選択することができる。
【0060】
本明細書で提供される方法において、タイマー又は時間オフセットの助けを借りて、その中において、タイマー又は時間オフセットの持続時間は数ミリ秒であることができ、システムフレーム番号(system frame number,SFN)又は他の方式に基いて、SPSと比較すると、gNBは割り当てられたリソースを個別にアクティブ化するか又はアクティブ化を通知することを必要としないので、システムのオーバーヘッドを削減できる。この方法を使用すると、ネットワーク側(gNB)は、数ミリ秒後に発生するシグナリング/データのためにスケジューリング情報を提供することができる。
【0061】
1つの実施形態において、時間情報は、さらにスケジュールされた無線リソースの非アクティブ化(すなわち、釈放時間)を指示するために用いられる。
【0062】
このために、UEに2つのタイマー又は2つの時間オフセットを設置するか又は提供することができる。2つのタイマーを例とすると、1つのタイマーはスケジュールされた無線リソースのアクティブ化時間を示すために用いられ、他のタイマーはスケジュールされた無線リソースの非アクティブ化時間を示すために用いられ、これは図10に示されている。図10において、タイマーA及びタイマーBが提供され、タイマーAはアクティブ化時間を示し、タイマーBは非アクティブ化時間を示す。タイマーBの持続時間はタイマーAの持続時間より長い。UEから時間情報を含むスケジューリング情報を受信すると、タイマーAとタイマーBを同時に起動する。タイマーAが満了したときにスケジュールされた無線リソースはアクティブ化され、即ち、UEはリソースを使用してデータを送受信することができる。タイマーBの持続時間はタイマーAの持続時間より長いので、タイマーBの満了時間はタイマーAの満了時間より遅くなる。タイマーBが満了したとき、UEは割り当てられたリソースを使用できなくなり、リソースは釈放される。このように、今回のスケジューリングは非アクティブ化される。
【0063】
別の角度から見ると、スケジューリング情報は、タイマーA及びタイマーBの助けを借りて時間ウィンドウを定義し、UEは、時間ウィンドウ内で割り当てられたリソースを使用してデータ送受信することができる。
【0064】
以上、gNBの観点から本明細書で提供される方法を説明した。以下、UEの観点から本明細書で提供される方法を説明する。便利に説明するために、冗長性を回避するために、gNB及びUEの両方に適用される本発明の原理に関連する内容は繰り返さない。
【0065】
UEがスケジュールされた無線リソースを含むスケジューリング情報を受信すると、UEは、スケジューリング情報を解析することにより、その中のスケジュールされた無線リソースを確定し、所定の時間の後又はスケジュール情報によって示された時間の後に、ケスジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信する。
【0066】
上述したように、所定の時間は、gNB及びUEが予め交渉して確定することができ、又は通信業界の規範又は標準に規定することができる。
【0067】
スケジューリング情報によって示される時間情報は、タイマー又は時間オフセットであることができる。スケジューリング情報を受信すると、タイマーはトリガーされ、同様に、スケジューリング情報を受信すると、時間オフセットは開始される。したがって、UEは、タイマーが満了したとき、又は時間オフセットを経過したときに、データを送受信することができる。
【0068】
既存のスケジューリングスキームとの互換性
【0069】
本発明のスケジューリングスキームの設計は、また、既存のスケジューリングスキームとの互換性を考慮するので、本明細書で提供されるスケジューリングスキームは、競合することなく、SPSスケジューリングなどの既存のスケジューリングスキームと同時に又は並行して使用することができる。
【0070】
1つの実施形態において、例えば、タイマー(時間情報)に加えて、UEに送信されるスケジューリング情報は、周期及びフラグ(具体的には、SPSフラグ)をさらに含むことができる。周波数領域リソースと区別するために、周期は時間領域リソースと見なすことができる。フラグは、割り当てられた又は割り当てようとするリソースを示すために用いられ、リソースがアクティブ化された後、上記の周期に基づいて定期的にスケジュールされる。この場合、UEはスケジューリング情報を受信した後、タイマーが満了すると、UEは割り当てられたリソースを使用してUL/DL伝送することができ、且つUEは周期に基づいてリソースを定期的に(例えば、5msごと)使用し続けることができる。
【0071】
上記のプロセスでは、SPSスケジューリングと本明細書で提供されるスケジューリングスキームの両方が、競合することなく1つのプロセスで実現される。
【0072】
本明細書で提供されるスケジューリングプロセスにおいて、UEは、依然としてPDCCH上の他のスケジューリングを監視しなければならない場合がある。想像できるように、タイマーが満了する前、又は時間オフセットが経過する前に、UEはSPSスケジューリング又は動的スケジューリングを受信することがある。この場合、各スケジューリングスキームの優先度を予め定義することができる。例えば、1つの可能な設計として、動的スケジューリングの優先度が最も高く、次にSPSスケジューリングであり、本明細書で提供されるリソーススケジューリングスキームの優先度が最も低い。さらに別の可能な設計として、動的スケジューリングの優先度が最も高く、次に本明細書で提供されるリソーススケジューリングスキームであり、SPSスケジューリングの優先度が最も低い。異なるスケジューリングスキーム間の競合を回避できる限り、さまざまな優先順位の設計が可能である。
【0073】
本明細書で提供されるスケジューリングスキームの優先度がSPSスケジューリングの優先度よりも低い場合、SPSスケジューリングPDCCHを受信すると、SPSスケジューリングは本明細書で提供されるリソーススケジューリングスキームを取り替える。ただし、タイマーの持続時間が十分に長く設定されている場合、SPSスケジューリングはタイマーが満了する前に釈放されることができ、本明細書で提供されるリソーススケジューリングスキームを回復し、且つタイマーが満了になるのを待つことができる。
【0074】
別の実施例では、動的スケジューリングPDCCHを受信すると、動的スケジューリングは、本明細書で提供されるリソーススケジューリングスキームを取り替える。同様に、動的スケジューリングは後続のサブフレームに影響を与えなく現在のサブフレームにのみ作用するので、動的スケジューリングが終了したとき、タイマーがまだ処理中である場合、即ち、タイマーが満了しないとき、本明細書で提供されるリソーススケジューリングスキームを回復することができ、且つ割り当てられた無線リソースはタイマーが満了するときにアクティブ化される。
【0075】
異なるスケジューリングスキーム間の衝突を避ける方法に関する構成は、gNBでさらに設置することができ、ここで詳しく説明しない。
【0076】
以下、ネットワークノードとユーザー機器をさらに提供する。これらは、それぞれネットワーク側とユーザー機器側のリソーススケジューリング方法を実施するために用いられる。ここのネットワークノードは、例えば、gNBである。
【0077】
本明細書で提供されるgNBは、UEのためにスケジュールされた無線リソースを取得し、UEにスケジューリング情報を送信するために用いられる。スケジューリング情報は、スケジュールされた無線リソースを含み、所定の時間の後又はスケジューリング情報によって示された時間の後にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0078】
スケジューリング情報送信を達成するために、gNBは、送信機又はトランシーバを有するように構成することができ、PDCCHを介してメッセージ、シグナリング又はデータを送信することができる。例えば、gNBは、図7に示された構造に構成することができる。
【0079】
本明細書で提供されるUEは、スケジューリング情報を受信し、受信されたスケジューリング情報をデコードするために用いられる。スケジューリング情報は、スケジュールされた無線リソースを含み、所定の時間の後又はスケジューリング情報によって示された時間の後にスケジュールされた無線リソースを使用してデータを送受信するようにUEに指示するために用いられる。
【0080】
例えば、UEは、図7に示された構造に構成することができる。制御メッセージの受信を実現するために、UEは、受信機又はトランシーバーを有するように構成することができる。受信機又はトランシーバーは、例えば、メッセージ解析機能を持つことができる。
【0081】
上述したように、本発明は、将来に確実に発生するいくつかのシグナリング/データのリソーススケジューリング方法及び機器を提供する。当業者であれば、上記の実施形態を実施するためのプロセスの全部又は一部は、コンピュータプログラムが関連するハードウェアを指示することによって完了することができ、プログラムは非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得ることを理解することができる。これに関して、本発明の実施形態は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供する。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのコンピュータ可読プログラムを格納するために用いられる。コンピュータ可読プログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータ可読プログラムはコンピュータに本明細書で説明されたリソーススケジューリング方法の操作の全部又は一部を実行させる。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の例は、読み取り専用メモリ(read only memory,ROM)、ランダム記憶メモリ(random storage memory,RAM)、ディスク又は光ディスクなどを含むが、これらに限定されない。
【0082】
上述したように、実施形態と併せて本発明を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されないことを理解することができる。逆に、本発明は、添付された特許請求の範囲内の様々な修正及び同等の配置をカバーすることを意図している。添付された特許請求の範囲は、法律で許可されているすべてのそのような変更及び同等の構造をカバーするように、最も広い解釈を与えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10