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特許7403475送信デバイス、受信デバイス、送信方法、受信方法及び集積回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】送信デバイス、受信デバイス、送信方法、受信方法及び集積回路
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20231215BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04L27/26 113
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020563757
(86)(22)【出願日】2019-05-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-02
(86)【国際出願番号】 EP2019063928
(87)【国際公開番号】W WO2020030317
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】18188330.7
(32)【優先日】2018-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バムリ アンキット
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】リ ホンチャオ
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0289992(US,A1)
【文献】国際公開第2018/025949(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/089140(WO,A1)
【文献】OPPO,Remaining issues on grant free[online],3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1804013,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92b/Docs/R1-1804013.zip>,2018年04月06日
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on SPS for URLLC[online],3GPP TSG RAN WG2 #102 R2-1808349,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_102/Docs/R2-1808349.zip>,2018年05月11日
【文献】ETRI,Discussion on TTI shortening[online],3GPP TSG-RAN WG1#83 R1-157110,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_83/Docs/R1-157110.zip>,2015年11月07日
【文献】Qualcomm Incorporated,UL Design for Shortened TTI[online],3GPP TSG-RAN WG1#86b R1-1610008,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_86b/Docs/R1-1610008.zip>,2016年10月01日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムにおいて受信デバイスにデータを送信する送信デバイスであって、
動作中、初期送信時間間隔(TTI)と前記初期TTIの後に続く1つ以上の後続TTIとを含む複数のTTIに前記データを割当て、更に、前記初期TTIに復調用参照信号(DMRS)を割当て、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、DMRSが、前記データに加えて送信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する回路であって、前記複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、前記複数のTTIの各TTIに割当てられる前記データは同一である、回路と、
動作中、前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを前記受信デバイスに送信する送受信機であって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS送信は、前記DMRS割当てに従って実行される、送受信機と、
を備え
前記各TTIに割当てられる前記データとは異なる他のデータ及び/又は制御シグナリングが、前記複数のTTIの間のシンボルに割当てられる、
送信デバイス。
【請求項2】
DMRSは、前記1つ以上の後続TTIのうちの少なくとも1つの後続TTIにおいて送信されない、
請求項1に記載の送信デバイス。
【請求項3】
前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されることを更に示す、
請求項1又は2に記載の送信デバイス。
【請求項4】
前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されることを更に示す、
請求項1又は2に記載の送信デバイス。
【請求項5】
前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されること、又は、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されること、のいずれかを更に示す、
請求項1又は2に記載の送信デバイス。
【請求項6】
当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換される場合、前記データは、当該後続TTIにおいて、前記初期TTIにおいて前記データが送信される符号レートよりも低い符号レートで、送信される、
請求項4又は5に記載の送信デバイス。
【請求項7】
前記送信デバイスは、アップリンク上で前記受信デバイスに前記データを送信し、
前記送受信機は、動作中、更に、前記受信デバイスから、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを受信し、
前記回路は、動作中、前記制御シグナリングを評価することによって、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについての前記DMRS割当てを取得する、
請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の送信デバイス。
【請求項8】
各後続TTIについての前記DMRS割当てインジケータは、2ビット割当てインジケータである、
請求項7に記載の送信デバイス。
【請求項9】
前記DMRS割当てインジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる、
請求項7又は8に記載の送信デバイス。
【請求項10】
前記制御シグナリングは、DMRSが前記1つ以上の後続TTIのうちのいずれにも割当てられないかどうかを示す有効化インジケータを更に含む、
請求項7乃至9のうちのいずれか1項に記載の送信デバイス。
【請求項11】
前記有効化インジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる、
請求項10に記載の送信デバイス。
【請求項12】
前記有効化インジケータは、ダウンリンク制御情報(DCI)に含まれる1ビットインジケータである、
請求項10に記載の送信デバイス。
【請求項13】
通信システムにおいて送信デバイスからデータを受信する受信デバイスであって、
動作中、初期送信時間間隔(TTI)の後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、復調用参照信号(DMRS)が、前記データに加えて受信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する回路であって、前記初期TTI及び前記1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、DMRSが前記初期TTIに割当てられ、前記複数のTTIの各TTIに割当てられる前記データは同一である、回路と、
動作中、前記送信デバイスから、前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを受信する送受信機であって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS受信は、前記DMRS割当てに従って実行される、送受信機と、
を備え
前記各TTIに割当てられる前記データとは異なる他のデータ及び/又は制御シグナリングが、前記複数のTTIの間のシンボルに割当てられる、
受信デバイス。
【請求項14】
通信システムにおいて受信デバイスにデータを送信する送信デバイスについての送信方法であって、
初期送信時間間隔(TTI)の後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、復調用参照信号(DMRS)が、前記データに加えて送信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得することであって、前記初期TTI及び前記1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含む、取得することと、
前記複数のTTIの各TTIに同一の前記データを割当て、前記初期TTIにDMRSを割当てることと、
前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを前記受信デバイスに送信することであって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS送信は、前記DMRS割当てに従って実行される、送信することと、
を含み、
前記各TTIに割当てられる前記データとは異なる他のデータ及び/又は制御シグナリングが、前記複数のTTIの間のシンボルに割当てられる、
送信方法。
【請求項15】
通信システムにおいて送信デバイスからデータを受信する受信デバイスについての受信方法であって、
初期送信時間間隔(TTI)の後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、復調用参照信号(DMRS)が、前記データに加えて受信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得することであって、前記初期TTI及び前記1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、DMRSが前記初期TTIに割当てられ、前記複数のTTIの各TTIに割当てられる前記データは同一である、取得することと、
前記送信デバイスから、前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを受信することであって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS受信は、前記DMRS割当てに従って実行される、受信することと、
を含み、
前記各TTIに割当てられる前記データとは異なる他のデータ及び/又は制御シグナリングが、前記複数のTTIの間のシンボルに割当てられる、
受信方法。
【請求項16】
通信システムにおいて受信デバイスにデータを送信する送信デバイスの処理を制御する集積回路であって、前記処理は、
初期送信時間間隔(TTI)の後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、復調用参照信号(DMRS)が、前記データに加えて送信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する処理であって、前記初期TTI及び前記1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含む、取得する処理と、
前記複数のTTIの各TTIに同一の前記データを割当て、前記初期TTIにDMRSを割当てる処理と、
前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを前記受信デバイスに送信する処理であって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS送信は、前記DMRS割当てに従って実行される、送信する処理と、
を含み、
前記各TTIに割当てられる前記データとは異なる他のデータ及び/又は制御シグナリングが、前記複数のTTIの間のシンボルに割当てられる、
集積回路。
【請求項17】
通信システムにおいて送信デバイスからデータを受信する受信デバイスの処理を制御する集積回路であって、前記処理は、
初期送信時間間隔(TTI)の後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、復調用参照信号(DMRS)が、前記データに加えて受信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する処理であって、前記初期TTI及び前記1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、DMRSが前記初期TTIに割当てられ、前記複数のTTIの各TTIに割当てられる前記データは同一である、取得する処理と、
前記送信デバイスから、前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを受信する処理であって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS受信は、前記DMRS割当てに従って実行される、受信する処理と、
を含み、
前記各TTIに割当てられる前記データとは異なる他のデータ及び/又は制御シグナリングが、前記複数のTTIの間のシンボルに割当てられる、
集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)通信システム等の通信システムにおける送受信、デバイス、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:the 3rd Generation Partnership Project)は、第5世代(5G)とも称される次世代セルラー技術についての技術仕様の最初のリリース(リリース15)を完了した。3GPPの技術仕様グループ(TSG:Technical Specification Group)の無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access network)会合#71(2016年3月、Gothenburg)において、5Gの最初の標準規格を定義するリリース15の可能性のある作業項目として、RAN1、RAN2、RAN3、及びRAN4が関与する、5Gの最初の検討項目「Study on New Radio Access Technology」が承認された。検討項目の目的は、最大100GHzまでの周波数帯域で動作し、広範なユースケースをサポートする、RAN要件検討中に規定された「新(しい)無線(NR:New Radio)」アクセス技術を開発することである(例えば、3GPP TR 38.913「Study on Scenarios and Requirements for Next Generation Access Technologies」、www.3gpp.orgにて入手可能である現バージョン14.3.0を参照されたい)。
【0003】
国際電気通信連合によるIMT-1010(International Mobile Telecommunications-2020)仕様は、次世代のモバイル通信についての3つの主要なシナリオである、高度モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced Mobile Broadband)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive Machine-type Communications)、及び超高信頼・低遅延通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low-Latency Communications)を広く分類した。最近完了した3GPPリリース15では、主な焦点は、eMBBについての仕様及びURLLCについての初期サポートを標準化することであった。例えば、eMBBの配置シナリオには、屋内のホットスポット、密集都市部、郊外、都市部、及び高速が含まれ得る。URLLCの配置シナリオには、産業制御システム、モバイル健康管理(遠隔モニタリング、診断、及び治療)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッドの広域監視・制御システムが含まれ得る。mMTCには、スマートウェアラブルやセンサネットワーク等、遅延の影響が小さいデータ伝送による多数の装置を使用するシナリオが含まれ得る。
【0004】
リリース15において、信頼性に関するURLLCのスコープは、1E-1という目標BLERについてのすでに合意されているテーブルに加えて、1E-5という目標BLERについての新しいCQI(チャネル品質指標)及びMCS(変調・符号化方式)テーブル設計の仕様を含む。URLLCの場合、グラントベース送信について、新しいRNTI(無線ネットワーク一時識別子)を設定するために、1つの新しいRRCパラメータが導入される。新しいRNTIが設定されない場合、既存のRRCパラメータ「mcs-table」が、3つのMCSテーブル(既存の64QAM MCSテーブル、既存の256QAM MCSテーブル、新しい64QAM MCSテーブル)から選択するように拡張される。mcs-tableが、新しい64QAM MCSテーブルを示す場合、CSS(共通サーチスペース)におけるDCIフォーマット0_0/1_0については、既存の64QAM MCSテーブルが使用され、USS(ユーザサーチスペース)におけるDCIフォーマット0_0/1_0/0_1/1_1については、新しい64QAM MCSテーブルが使用される。そうでない場合、既存の動作に従う。(RRC(無線リソース制御)を介する)新しいRNTIが設定される場合、DCI CRCのRNTIスクランブリングが、MCSテーブルを選択するために用いられる。DCI CRCが新しいRNTIでスクランブルされる場合、新しい64QAM MCSテーブルが使用される。そうでない場合、既存の動作に従う。DL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)についての上記の設定は別々である。
【0005】
リリース15におけるURLLCの信頼性のスコープはかなり限られていた。したがって、RAN#80では、NR URLLCについての物理レイヤ強化に関する新しい検討項目が承認された(RP-181477「New SID on Physical Layer Enhancements for NR URLLC」、Huawei、HiSilicon、Nokia、Nokia Shanghai Bellを参照されたい)。リリース15では、URLLCについての基本サポートが導入された。NR URLLC Rel.16に関しては、ファクトリーオートメーション、運輸産業、及び配電等、より厳しい要件を有する更なるユースケースが特定されている。
【発明の概要】
【0006】
非限定的かつ例示的な一実施形態は、データチャネルの繰り返し中のフレキシブルな復調用参照信号設定を提供することを容易にする。
【0007】
概括的な一態様において、ここに開示されている技術は、通信システムにおいて受信デバイスにデータを送信する送信デバイスを特徴とする。送信デバイスは、動作中、初期送信時間間隔(TTI)と初期TTIの後に続く1つ以上の後続TTIとを含む複数のTTIにデータを割当て、更に、初期TTIに復調用参照信号(DMRS)を割当て、1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、DMRSが、データに加えて送信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する回路を備える。複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、複数のTTIの各TTIに割当てられるデータは同一である。送信デバイスは、動作中、スロット内で、初期TTIに割当てられたデータ及びDMRSと1つ以上の後続TTIに割当てられたデータとを受信デバイスに送信する送受信機を更に備える。1つ以上の後続TTIにおけるDMRS送信は、DMRS割当てに従って実行される。
【0008】
なお、一般的な実施形態又は特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、又はこれらの任意の選択的な組み合わせとして、実現可能であることに留意されたい。
【0009】
開示されている実施形態の更なる恩恵及び利点は、本明細書及び図面から明らかになるであろう。これらの恩恵及び/又は利点は、本明細書及び図面の様々な実施形態及び特徴によって個別に得られることが可能である。ただし、このような恩恵及び/又は利点のうちの1つ以上を得るために、これらの特徴全てを設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】3GPP NRシステムについての例示的なアーキテクチャの概略図。
図2】LTE eNB、NR gNB、及びUEについての例示的なユーザ及び制御プレーンアーキテクチャのブロック図。
図3】大規模マシンタイプ通信(mMTC)及び超高信頼・低遅延通信(URLLC)の利用シナリオを示す概略図。
図4】2シンボルPUSCH(物理アップリンク共有チャネル)のスロット間繰り返しの一例の図。
図5】同じスロット内の4シンボルPUSCHの繰り返しの一例の図。
図6】1つの追加のDMRS(復調用参照信号)を含む8シンボルPUSCHの一例の図。
図7】周波数ホッピングを伴う繰り返しを示す図。
図8】ビームホッピングを伴う繰り返しを示す図。
図9】設定されたグラントにおける測定リソース上での繰り返しの一例を示す図。
図10】1つのスロット内の6回の繰り返しによる2シンボルPUSCH送信の一例を示す図。
図11】送信デバイス及び受信デバイスのブロック図。
図12】送信デバイスの回路のブロック図。
図13】送信方法及び受信方法のフローチャート。
図14】1つのスロット内の特定の繰り返しからのDMRSシンボルの除去の一例を示す図。
図15】1つのスロット内の特定の繰り返しにおけるデータシンボルでのDMRSシンボルの置換の一例を示す図。
図16】1つのスロット内のDMRSシンボルの除去と置換との組み合わせの一例を示す図。
図17】アップリンク送信方法及びアップリンク受信方法のフローチャート。
図18】DMRS割当ての例示的な制御シグナリングを示すグラフ。
図19】周波数ホッピングを伴う繰り返しの一例を示す図。
図20】ビームホッピングを伴う繰り返しの一例を示す図。
図21】設定されたグラントにおける測定リソース上での繰り返しの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
背景技術のセクションで提示されているように、3GPPは、最大100GHzまでの範囲の周波数で動作する新無線(NR)アクセス技術の開発を含め、単に5Gと称される第5世代セルラー技術についての次のリリースに取り組んでいる。3GPPは、緊急の市場ニーズ及びより長期的な要件の両方を適時に満たすNRシステムを成功裏に標準化するために必要とされる技術コンポーネントを特定して開発しなければならない。これを達成するために、無線インタフェース及び無線ネットワークアーキテクチャの発展が、検討項目「New Radio Access Technology」において考慮されている。結果及び合意事項が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる技術報告書TR 38.804 v14.0.0に収集されている。
【0012】
とりわけ、システムアーキテクチャ全般に関する暫定的な合意事項が存在している。NG-RAN(次世代-無線アクセスネットワーク)は、gNBを含み、これは、NG-無線アクセスユーザプレーン、SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY(サービスデータ適応プロトコル/パケットデータコンバージェンスプロトコル/無線リンク制御/媒体アクセス制御/物理)、及び制御プレーン、UEに向かうRRC(無線リソース制御)プロトコル終端を提供する。NG-RANアーキテクチャは、参照により本明細書に組み込まれるTS 38.300 v.15.0.0、セクション4に基づいて図1に示されている。gNBは、Xnインタフェースによって、互いに相互接続される。gNBはまた、次世代(NG)インタフェースによって、NGC(次世代コア)に、より具体的には、NG-Cインタフェースによって、AMF(アクセス及びモビリティ管理機能)(例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)に、NG-Uインタフェースによって、UPF(ユーザプレーン機能)(例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)に、接続される。
【0013】
例えば、3GPP TR 38.801 v14.0.0「Study on new radio access technology: Radio access architecture and interfaces」に反映されているように、様々な異なる配備シナリオが、サポートされるために現在議論されている。例えば、非集中配備シナリオ(TR 38.801のセクション5.2;集中配備はセクション5.4に示されている;これは参照により本明細書に組み込まれる)がそこに提示されており、そこでは、5G NRをサポートする基地局を配備することができる。図2は、例示的な非集中配備シナリオを示しており、前述のTR 38.801の図5.2.-1に基づきつつ、gNB及びLTE eNBの両方に接続されるユーザ機器(UE)とLTE eNBとを追加的に示している。前述したように、NR 5Gのための新しいeNBは、gNBと例示的に称されることがある。
【0014】
また、上述したように、第3世代パートナーシッププロジェクト新無線(3GPP NR)では、IMT-2020によって多種多様なサービス及びアプリケーションをサポートすることが想定されている3つのユースケースが考慮されている(勧告ITU-R M.2083:IMTビジョン-「Framework and overall objectives of the future development of IMT for 2020 and beyond」、2015年9月を参照されたい)。高度モバイルブロードバンド(eMBB)のフェーズ1についての仕様は、2017年12月に3GPPによって確定された。eMBBサポートを更に拡張することに加えて、現在の作業及び将来の作業は、超高信頼・低遅延通信(URLLC)及び大規模マシンタイプ通信についての標準化を伴うであろう。(勧告ITU-R M.2083からの)図3は、2020年以降のIMTの想定される利用シナリオのいくつかの例を示している。
【0015】
URLLCのユースケースは、スループット、遅延、及びアベイラビリティ等の能力に対する厳しい要件を有し、産業製造又は生産プロセスの無線制御、遠隔外科手術、スマートグリッドにおける配電自動化、輸送安全性等といった将来の垂直応用のためのイネーブラのうちの1つとして想定されている。現在のWID(作業項目記述) RP-172115では、TR 38.913によって設定された要件を満たす技術を特定することによって、URLLCについての超高信頼性をサポートすることが合意されている。
【0016】
リリース15におけるNR URLLCについて、キーとなる要件は、UL(アップリンク)については0.5ms、DL(ダウンリンク)については0.5msという目標ユーザプレーン遅延を含む。パケットの1回の伝送に求められる一般的なURLLC要件は、1msのユーザプレーンで32バイトのパケットサイズに対するBLER(ブロック誤り率)1E-5である。RAN1の観点から、複数の可能な方法で信頼性を改善することができる。信頼性を改善するための現在のスコープは、URLLCについての別々のCQIテーブルの定義、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返し等を含むRP-172817に取り込まれている。しかしながら、NRがより安定して発展することにつれて、スコープは、超高信頼性を達成するために広くなる可能性がある(NR URLLCのキーとなる要件については、参照により本明細書に組み込まれる3GPP TR 38.913 V15.0.0「Study on Scenarios and Requirements for Next Generation Access Technologies」も参照されたい)。したがって、リリース15におけるNR URLLCは、1E-5というBLERに対応する成功率で、1msというユーザプレーン遅延内で32バイトのデータパケットを送信することができる必要がある。Rel.15におけるNR URLLCの特定のユースケースは、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、e-health、e-safety、及びミッションクリティカルなアプリケーションを含む(ITU-R M.2083-0も参照されたい)。
【0017】
更に、リリース15におけるNR URLLCによってターゲットにされる技術拡張は、遅延改善及び信頼性改善を目指している。遅延改善のための技術拡張は、設定可能なニューメロロジー、フレキシブルなマッピングを伴う非スロットベーススケジューリング、グラントフリー(設定されたグラント)アップリンク、データチャネルについてのスロットレベルの繰り返し、及びダウンリンクプリエンプションを含む。プリエンプションは、リソースがすでに割当てられている送信が停止され、すでに割当てられているリソースが、後で要求されているがより低い遅延要件/より高い優先順位要件を有する別の送信に使用されることを意味する。したがって、すでに許可されている送信は、後の送信によってプリエンプトされる。プリエンプションは、特定のサービスタイプとは無関係に適用可能である。例えば、サービスタイプA(URLLC)についての送信は、サービスタイプB(eMBB等)についての送信によってプリエンプトされ得る。信頼性改善に関する技術拡張は、1E-5という目標BLERのための専用CQI/MCSテーブルを含む(このような技術拡張については、参照により次の全てが本明細書に組み込まれる、3GPP TS 38.211「NR; Physical channels and modulation」、TS 38.212「NR; Multiplexing and channel coding」、TS 38.213「NR; Physical layer procedures for control」、及び、TS 38.214「NR; Physical layer procedures for data」(それぞれのバージョンV15.2.0)も参照されたい)。
【0018】
mMTCのユースケースは、比較的少量の非遅延センシティブデータを通常送信する非常に多数の接続されているデバイスによって特徴付けられる。デバイスは、安価であり、非常に長いバッテリ寿命を有することが要求される。NRの観点から、非常に狭い帯域幅部分を利用することは、UEの観点から省電力であり、長いバッテリ寿命を可能にするための1つの可能なソリューションである。
【0019】
上述したように、NRにおける信頼性のスコープがより広くなることが予想される。URLLC及びmMTCに特に必要である全てのケースに対するキーとなる1つの要件は、高信頼性又は超高信頼性である。無線の観点及びネットワークの観点から信頼性を改善するために、いくつかのメカニズムが考えられ得る。信頼性を改善するのに役立つことができる可能性のあるキーとなる領域は少ししかない。これらの領域の中には、コンパクトな制御チャネル情報と、データ/制御チャネル繰り返しと、周波数領域、時間領域、及び/又は空間領域に関するダイバーシチと、がある。これらの領域は、特定の通信シナリオにかかわらず、一般に、信頼性に適用可能である。
【0020】
NR URLLC Rel.16については、ファクトリーオートメーション、運輸産業、及び配電等、より厳しい要件を有する更なるユースケースが特定されている(参照により本明細書に組み込まれるRP-181477「New SID on Physical Layer Enhancements for NR URLLC」、Huawei、HiSilicon、Nokia、Nokia Shanghai Bellを参照されたい)。これらのより厳しい要件は、ユースケースに応じた、より高い信頼性(最大で10-6レベル)、より高いアベイラビリティ、最大で256バイトのパケットサイズ、数μsのオーダーまでの時間同期(その値は、周波数範囲に応じて、1μs又は数μsであり得る)、及び、0.5~1msのオーダーの短い遅延(特に、0.5msという目標ユーザプレーン遅延)である(参照により本明細書に組み込まれる3GPP TS 22.261「Service requirements for next generation new services and markets」V16.4.0及びRP-181477も参照されたい)。
【0021】
更に、Rel.16におけるNR URLLCについては、RAN1の観点からのいくつかの技術拡張が特定されている。これらの中には、コンパクトなDCI、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)繰り返し、PDCCH監視の増大に関連するPDCCH拡張がある。更に、UCI(アップリンク制御情報)拡張は、拡張HARQ(ハイブリッド自動再送要求)及びCSIフィードバック拡張に関連する。また、ミニスロットレベルのホッピングに関連するPUSCH拡張及び再送/繰り返し拡張が特定されている。用語「ミニスロット」は、スロット(14シンボルを含むスロット)よりも少ない数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)を指す。
【0022】
一般に、TTIは、スケジューリング割当てのためのタイミング粒度を定める。1TTIは、所与の信号が物理レイヤにマッピングされる時間間隔である。従来、TTI長は、14シンボル(スロットベーススケジューリング)から2シンボル(非スロットベーススケジューリング)まで変わり得る。ダウンリンク送信及びアップリンク送信は、10個のサブフレーム(1msの持続時間)からなるフレーム(10msの持続時間)に編成されるように指定される。スロットベース送信では、サブフレームが、スロットに分割される。スロットの数は、ニューメロロジー/サブキャリア間隔によって規定され、指定される値は、15kHzというサブキャリア間隔についての10スロットと240kHzというサブキャリア間隔についての320スロットとの間の範囲にある。1スロットあたりのOFDMシンボルの数は、通常のサイクリックプレフィックスについては14であり、拡張サイクリックプレフィックスについては12である(参照により本明細書に組み込まれる3GPP TS 38.211 V15.0.0(2017-12)のセクション4.1(general frame structure)、4.2(Numerologies)、4.3.1(frames and subframes)、及び、4.3.2(slots)を参照されたい)。しかしながら、送信に対する時間リソースの割当ては、非スロットベースであることもある。特に、非スロットベース割当てにおけるTTIは、スロットではなく、ミニスロットに対応することがある。すなわち、1つ以上のミニスロットが、データ/制御シグナリングの要求された送信に割当てられることがある。非スロットベース割当てでは、TTIの最小の長さは、従来では2OFDMシンボルであり得る。
【0023】
他の特定されている拡張は、スケジューリング/HARQ/CSI処理タイムラインとULのUE間Tx優先順位付け/多重化とに関連する。改善された設定されたグラント動作にフォーカスしたULの設定されたグラント(グラントフリー)送信、明示的なHARQ-ACK等の例示的な方法、K回の繰り返し及びスロット内のミニスロット繰り返しを保証すること、及び、他のMIMO(複数入力複数出力)関連拡張が、更に特定されている(3GPP TS 22.261 V16.4.0も参照されたい)。
【0024】
本開示は、信頼性/遅延を更に改善するための、また、(RP-181477「New SID on Physical Layer Enhancements for NR URLLC」、Huawei、HiSilicon、Nokia、Nokia Shanghai Bell)において特定されているユースケースに関連する他の要件のための、潜在的なレイヤ1拡張に関連する。具体的には、PUSCH(物理アップリンク共有チャネル)繰り返しについての拡張が論じられる。本開示における提案アイディアの影響は、Rel.16におけるNR URLLCに関する新しいSI(検討項目)/WI(作業項目)の主な範囲内にあるPUSCH繰り返し拡張に及ぼされることが予想される。
【0025】
(PUSCH繰り返し)
潜在的な拡張のためのスコープのうちの1つは、スロット内のPUSCHのミニスロット繰り返しに関連する。以下では、NR URLLCの新しい要件を満たすように信頼性及び/又は遅延を更に改善するために、繰り返しメカニズムに対する潜在的な拡張を可能にし得る、スロット内のPUSCHの繰り返しをサポートするための動機付けが提供される。
【0026】
URLLC PUSCH送信に対する遅延要件を達成するために、信頼性要件が満たされるならば、ワンショット(one-shot)送信(すなわち、単一(TTI)割当て)が理想的である。しかしながら、1E-5という目標BLERは、ワンショット送信で必ずしも達成されるとは限らない。したがって、再送又は繰り返しメカニズムが必要とされる。NR Rel.15では、ワンショット送信では十分でない場合、目標BLERを達成するために、再送及び繰り返しの両方がサポートされている。HARQベースの再送では、フィードバック情報を使用し、チャネル状態に応じて後続の再送を改善することによって、全体的な信頼性を改善することがよく知られている。しかしながら、再送は、フィードバック処理タイムラインに起因する追加の遅延を被る。したがって、繰り返しは、フィードバックを待たずに同一のデータパケットの後続の送信を行うので、遅延耐性が高いサービスに有用である。
【0027】
PUSCH繰り返しは、「同一のアップリンクデータパケットを、同一のデータパケットの1回以上の以前の送信のフィードバックを待たずに、複数回送信すること」と定義することができる。PUSCH繰り返しの利点は、フィードバックが必要とされないので、HARQと比較して、全体的な信頼性が改善され、遅延が低減することである。しかしながら、一般に、リンク適応が可能でなく、リソース使用が非効率である可能性がある。
【0028】
NR Rel.15では、繰り返しについての限られたサポートが導入されている。繰り返しの準静的設定のみが許容されている。更に、繰り返しは、図4に示されているように、スロット間でのみ許容されている(スロットレベルのPUSCH繰り返し)。すなわち、繰り返しは、前の送信のスロットに続くスロットにおいてのみ可能である。ニューメロロジー及びサービスタイプ(例えば、URLLC、eMBB)に応じて、繰り返し間の遅延は、スロット間繰り返しの場合、長すぎる可能性がある。このようなタイプの繰り返しは、PUSCH送信がスロットの始めからのみ開始することを許容するPUSCHマッピングタイプAに主に有用である。そのような限られたサポートは、NR Rel.15におけるより厳しい遅延要件、すなわち、最大で0.5msの遅延を達成することができない可能性がある。したがって、スロット内のPUSCHの繰り返しが、Rel.16におけるNR URLLCについて考慮されている。
【0029】
同じスロット内の繰り返しは、所与の送信のスケジューリングを許容するPUSCHマッピングタイプBに対してサポートされ得る(又は、PUSCHマッピングタイプAにおけるスロットの始めのみとは対照的に、スロットの任意のシンボルからの繰り返し)。例えば、2回の繰り返しが、図5に示されているように、スロット内で隣接してスケジュールされ得る。このことは、スロット間繰り返しと比較して、繰り返し間の更に低い遅延をもたらす。この図では、単一の送信は、1DMRSシンボル及び3データシンボルとからなり、その後に全く同じ繰り返しが続く。
【0030】
しかしながら、繰り返しのない単一の送信によってでも、全く同じ構成が実現されることが示され得る。基本的に、初期送信の長さはより長く、追加のDMRSシンボルが設定される。このことは、NR Rel.15においてサポートされており、図6に示されているように、追加のDMRSが、スロットの5番目のシンボルに割当てられる。図6に示されている例では、単一の送信は、1つの前端DMRS+1つの追加のDMRS設定、及び、繰り返しの場合と実質的に同じである6データシンボルからなる。
【0031】
よって、同じスロット内の繰り返しをサポートすることは、より長いTTI(送信時間間隔)長を有する単一の送信によって実現され得るのと同じ機能を提供するものとみなされ得る。したがって、スロット内のPUSCHの繰り返しをサポートして指定するために、PUSCH送信についての既存のサポートによっては実現できない更なるフレキシビリティ及び利点を有するより良い機能が、実現されるべきである。
【0032】
よって、単一の割当てによっては実現できない更なるフレキシビリティ及び利点を実現するために、スロット内のミニスロット繰り返しを改善することが望ましい。したがって、PUSCHマッピングタイプBについて、PUSCH送信についての既存のサポートと比較して、更なるフレキシビリティ及び利点を有する追加の機能が実現される場合にのみ、同じスロット内のPUSCHの繰り返しがサポートされるべきであることが、本開示の提案である。
【0033】
そのようなスロット内の繰り返しは、単一の割当てと同様の機能を提供するように思われる。しかしながら、これが他の既存の物理レイヤ技術と組み合わされる場合、より良い利点とともに更なるフレキシビリティが実現され得る。以下では、スロット内の繰り返しがサポートされる場合にのみ実現され得るいくつかの可能なユースケースが説明される。
【0034】
PUSCHマッピングタイプBについて、繰り返し間の周波数ホッピングがスロット内で許容される場合、周波数ダイバーシチ利得を更に利用することができる。これは、図7に示されているように、帯域幅部分のサイズに応じて2つ以上のホップ上に各繰り返しをスケジュールするフレキシビリティを与える。基本的に、スロット内の単一の送信と比較して、より多くの設定が可能である。周波数間ホッピングは、例えば12サブキャリア(周波数領域におけるリソースブロックのサイズに対応する)を含むサブキャリアブロック間のホッピングを指し得る。ただし、周波数ホッピングは、帯域幅部分ホッピングを指すこともある。TS 38.211 V15.0.0(2017-12)のセクション4.4.5によれば、帯域幅部分(又はキャリア帯域幅部分)は、所与のキャリア上の所与のニューメロロジーについて、4.4.4.2節において定義されている連続する共通リソースブロックのサブセットから選択される、4.4.4.3節において定義されている連続する物理リソースブロックのセットである。
【0035】
スロット内の繰り返しを用いる別の利点は、図8に示されているように、単一の送信の場合には可能でない更なる空間ダイバーシチ利得を実現するために、各繰り返しを異なるビームで送信できることである。ビームフォーミングは、所与の無線送信のエネルギーを、ある方向に集中させることを可能にし、その結果、例えば、高周波数における高い伝搬損失を補償するために範囲を拡張することができる。例えば、1回の送信及び3回の繰り返しがスロット内で許容される場合、各送信に対して4つまでの異なるビームを利用することができ、したがって、更なる空間ダイバーシチ及び潜在的に改善される信頼性を得ることができる。
【0036】
設定されたグラント(グラントフリーとしても知られている)PUSCHでは、PUSCHに対する全ての割当てられるリソースは、アップリンクに属することもあるし、又は、属さないこともある。ULとして示されるシンボルのみが使用され得る。したがって、ULとして示されるシンボルの数が、より長いPUSCHの送信を可能にするのに十分でない又は連続していないことが生じ得る。したがって、図9に示されているように、より短いPUSCHをより効率的にスケジュールすることができ、スロット内のそのPUSCHの繰り返しは、アップリンクに利用可能な連続していないシンボルを利用することができる。
【0037】
PUSCHマッピングタイプBについて、スロット内の繰り返し(すなわち、単一のスロットにおいて実行される一連の初期送信及び繰り返しの全体)は、周波数ダイバーシチ及び空間ダイバーシチをそれぞれ利用することによって、周波数ホッピング及びビームホッピング等の他の物理レイヤ技術と組み合わせて、より良いフレキシビリティ及び利点を提供できることが、本開示の知見である。更に、設定されたグラントを伴うPUSCHマッピングタイプBについて、スロット内の繰り返しは、少数のULシンボルで測定リソースを効率的に使用することを可能にすることが認められる。
【0038】
従来の繰り返しでは、同じトランスポートブロック(TB)が、初期送信において送信され、全ての繰り返しが、同じDMRS設定でラウンドする。しかしながら、これは、DMRSオーバーヘッドの点で、最適下限をもたらす可能性がある。例えば、図10に示されているように、初期送信及び6回の繰り返しによる2シンボルPUSCHの場合、DMRSオーバーヘッドは50%であり、これは非常に高い。各繰り返しラウンドについて、ミニスロットは、当該のTTI内の1データシンボル及び1DMRSシンボルからなり、これは、リソース使用の点で、非常に非効率的である。なぜならば、DMRSシンボルが、初期送信及び繰り返しの全てが実行されるスロット期間にわたって非常に頻繁であるからである。
【0039】
このように、従来の繰り返しは、PUSCHの長さが非常に短い特定のシナリオにおいて、非常に大きなDMRSオーバーヘッドをもたらす可能性があることが認められる。換言すれば、後続TTI/ミニスロットのうちの1つの後続TTI/ミニスロットに対応する各繰り返しラウンドは、1データシンボル及び1DMRSシンボルからなり、これは、リソース使用の点で、非常に非効率的である。なぜならば、DMRSシンボルが、スロット期間にわたって非常に頻繁であるからである。したがって、従来の繰り返しメカニズムと比較して、遅延及び/又は信頼性を改善するために、スロット内のミニスロット繰り返しを改善することが望ましい。
【0040】
一方、高モビリティUE(すなわち、高速で移動し、したがって、急速に変化するチャネル特性に対する頻繁な適応を必要とするUE)にとっても、そのような高密度のDMRSは、必ずしも必要とされない。
【0041】
上記の知見及び検討に鑑みて、本開示は、スロット内でのデータのミニスロット繰り返しにおいて、シグナリングメカニズムによって設定される繰り返しのうちの少なくとも1つの繰り返しにおけるDMRS割当て/DMRSシンボル割当てを変更する又は変化させることを可能にすることを提案する。この目的のために、提案される送信デバイス、受信デバイス、送信方法、及び受信方法が、本開示の以下の態様及び実施形態において説明される。
【0042】
上記の動機付けは、PUSCH繰り返しのコンテキストに言及し、更に、サービスタイプとしてのNR URLLCに言及していたが、本開示は、特定のサービスタイプ又は通信チャネル/リンクに限定されるものではないことに留意されたい。特に、以下の説明において示されるように、本開示は、アップリンクに加えてダウンリンクの場合にも適用可能である。
【0043】
概して、本開示は、通信システム(特に無線通信システム)において、チャネル(例えば、無線チャネル)を介して受信デバイス1160にデータを送信する送信デバイス1110を提供する。図11に示されている送信デバイス1110は、処理回路1130及び送受信機1120を備える。処理回路は、動作中、複数の送信時間間隔(TTI)にデータを割当てる。複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含む。ここで、複数のTTIの各TTIに割当てられるデータは同一である。データに加えて、復調用参照信号(DMRS)が、複数のTTIのうちの初期TTIに割当てられる。更に、回路1130は、動作中、複数のTTIのうち、初期TTIの後に続く後続TTIの各後続TTIについて、DMRSが当該TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する。本開示において、所与のタスクを実行するよう適合又は構成されているデバイス又はデバイス部品は、「動作中」と呼ばれ、所与のタスクを実行する。記載されている動作に従うと、処理回路1130は、図12に示されているように、DMRS割当て取得部1231及びDMRS/データ割当て部1232を含む。DMRS割当て取得部1231は、動作中、DMRS割当てを取得する。DMRS/データ割当て部1232は、複数のTTIにデータを割当て、初期TTIにDMRSを割当て、DMRS割当て取得部1231によって取得されたDMRS割当てに従って、後続TTIにDMRSを割当てる又は割当てない。
【0044】
DMRS割当ては、TTIについて、DMRSがこのTTIに割当てられるか否かを示す割当てスキーム又は割当て設定である。すなわち、DMRS割当ては、DMRSが、データに加えて、TTIにおいて送信されるように、このTTIに割当てられるか否かを示す。したがって、後続TTIのうちの1つの後続TTIについてのDMRS割当てが、DMRSがこの後続TTIにおいて送信されるべきであることを示す場合、DMRSは、この後続TTIに割当てられる。しかしながら、DMRS割当てが、DMRSがこのTTIにおいて送信されるべきでないことを示す場合、DMRSは、このTTIに割当てられない。
【0045】
送信デバイスの送受信機1120(すなわち、無線信号を送信/受信し、無線信号の時間リソース及び周波数リソースに割当てられたデータを変調/復調するよう適合されている送信デバイス及び/又は受信デバイスのハードウェアコンポーネント及びソフトウェアコンポーネントを意味する送信機及び受信機)は、動作中、スロット内で、複数のTTIに割当てられたデータを受信デバイスに送信する。更に、送受信機1120は、初期TTIにおいて、初期TTIに割当てられたDMRSを送信し、取得されたDMRS割当てに従って、1つ以上の後続TTIにおけるDMRS送信を実行する。すなわち、一方では、DMRSが割当てられた後続TTIにおいて、DMRS及びデータが送信される。他方では、DMRSが割当てられていない後続TTIにおいて、DMRSが送信されず、データが送信される。
【0046】
本開示は、無線システム等の通信システムにおいて、チャネル(例えば、無線チャネル)を介して送信デバイス1110からデータを受信する受信デバイス1160を更に提供する。受信デバイス1160は、回路1180及び送受信機1170を備える。受信デバイスの回路1180は、動作中、1つ以上の後続TTIの各後続TTI、すなわち、初期TTIの後に続く後続TTIの各後続TTIについて、DMRS割当てを取得する。初期TTI及び後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを有する。複数のTTIの各TTIに割当てられるデータは同一である。上記の説明に従うと、TTIについてのDMRS割当ては、DMRSが、データに加えて受信されるように、このTTIに割当てられるか否かを示す。受信デバイス1160の送受信機1170は、動作中、送信デバイスから、スロット内で、初期TTIに割当てられたデータ及びDMRSと1つ以上の後続TTIに割当てられたデータとを受信する。1つ以上の後続TTIにおけるDMRS受信は、DMRS割当てに従って実行される。
【0047】
上述した送信デバイス1110及び受信デバイス1160に対応して、図13に示されている送信方法及び受信方法がそれぞれ提供される。送信方法及び受信方法の両方は、初期TTIの後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて復調用参照信号(DMRS)割当てを取得する取得ステップ(S1310、S1360)を含む。DMRS割当ては、DMRSが、データに加えて送信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示す。初期TTI及び1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含む。送信方法は、複数のTTIの各TTIに同一のデータを割当て、初期TTIにDMRSを割当て、DMRS割当てによって示される場合には、1つ以上の後続TTIのうちの1つ以上の後続TTIにDMRSを割当てる割当てステップ(S1320)を更に含む。送信方法は、初期TTIに割当てられたデータ及びDMRSと1つ以上の後続TTIに割当てられたデータとを受信デバイスに送信する送信ステップ(S1330)を更に含む。ここで、1つ以上の後続TTIにおけるDMRS送信は、DMRS割当てに従って実行される。受信方法は、送信デバイスから、スロット内で、初期TTIに割当てられたデータ及びDMRSと1つ以上の後続TTIに割当てられたデータとを受信する受信ステップ(S1370)を含む。ここで、1つ以上の後続TTIにおけるDMRS受信は、DMRS割当てに従って実行される。
【0048】
上述したように、データと場合によっては参照信号とは、それぞれスロットよりも小さい送信時間間隔(TTI)にそれぞれ割当てられる。したがって、本開示は、特に、上述した非スロットベース割当てに関連する。上述したように、非スロットベース割当てでは、TTIの最小の長さは、従来では2OFDMシンボルであり得る。このような2シンボルTTIが、図10に示されている。スロットよりも小さいTTIは、本開示において、ミニスロットと呼ばれる。しかしながら、このことは、本開示をこのような用語に限定するものではない。特に、ミニスロットTTIの小さいサイズに起因して、最初の2シンボル(すなわち、1DMRSシンボル及び1データシンボル)における初期送信と1DMRSシンボル及び1データシンボルをそれぞれ含む6回の繰り返しとを含む一連の繰り返しの全体が、スロットに収まり、したがって、一連の繰り返しの全体が、単一のスロット内でなされる。更に、本開示は、DMRSが割当てられないTTI、すなわち、DMRSシンボルを含まないTTIにも対応する。したがって、DMRSシンボルが、1データシンボルのみを有するミニスロットから除去される場合、TTIの最小サイズは、従来想定されていた2シンボルではなく、1シンボルになる。
【0049】
DMRSが割当てられるTTI/ミニスロット内では、DMRSが割当てられる(DMRS)シンボルが、データが送信される1つ以上のシンボルに先行する。DMRSは、受信機側で、コヒーレント復調のためのチャネル推定に使用される。一般に、TTIは、データが送信される1つ以上のデータシンボルに先行する、DMRS再送のための複数のDMRSシンボルを含むことも可能である。
【0050】
しかしながら、チャネル特性が、コヒーレント復調が損なわれるように1つ又は2つのミニスロットの持続時間中に変化することが予想されないシナリオでは、1つ以上の後続TTIの前の最初のTTIにDMRSシンボルを割当てるが、1つ以上の後続TTIにDMRSを割当てないことで十分であり得る。すなわち、そのような場合、DMRSは、初期TTIの後に続く1つ以上の後続TTI/ミニスロットのうちの少なくとも1つの後続TTI/ミニスロットにおいて送信されない。このようにスロット内の後続TTIにDMRSを割当てないことは、例えば、ファクトリーオートメーション等、送信デバイスが、移動していない又は低速で移動していることが予想されるユースケースにおいて、なされ得る。
【0051】
データ繰り返しのためのフレキシブルなDMRS割当ての一例が、図14に示されている。この図は、14シンボルを含むスロットを示している。このスロットの最初の10シンボルは、一連の初期送信及び繰り返しによって占有される。初期ミニスロットにおける初期送信は、最初の2シンボルに対応し、その後に、6つの後続TTIにおける6回のデータ繰り返しが続く。1回目の繰り返し及び4回目の繰り返しでは、更なるDMRSが送信される、すなわち、1番目の後続ミニスロット及び4番目の後続ミニスロットは両方とも、データシンボルに加えてDMRSシンボルを含む。したがって、1番目の後続TTI及び4番目の後続TTIのDMRS割当ては、それぞれ、DMRSがこれらのTTIにおいて送信されることを示す。一方、2回目の繰り返し、3回目の繰り返し、5回目の繰り返し、及び6回目の繰り返しに対応する複数のTTIのそれぞれのDMRS割当てに従って、DMRSは、これらのTTIのいずれにも割当てられない。
【0052】
本開示の送信/受信デバイス及び送信/受信方法の利点は、以下で説明されるような1回以上のデータ繰り返しでのDMRSのフレキシブルな除去及び/又は置換等、ミニスロットにDMRSをフレキシブルに割当てること及び割当てないことが、既存のDMRS設定が限られていることに起因して単一の割当て(すなわち、繰り返しの各TTIに対する同じDMRS割当て)では可能でない、更なる利点を有する設定を可能にし得ることである。
【0053】
前述したように、ミニスロット(すなわち、スロットよりも少ないシンボルを有するTTI)のためのDMRS割当てスキームは、DMRSが、ミニスロットに、詳細には、ミニスロットの1つ以上のシンボル(一般に、時間順で最初のシンボルを含む)に、割当てられるか否かを示す又は指定する。したがって、DMRS割当ては、本開示において、DMRSシンボル割当てとも呼ばれる。以下では、可能なDMRSシンボル割当てに関する更なる詳細が提供される。特に、スロット内の少なくとも1つのTTIについてのDMRSシンボル割当てが、DMRSが当該TTIに割当てられないことを指定する場合、データがスロット内のTTIのそれぞれのシンボルにどのように割当てられるかが、説明される。
【0054】
これまで、1つのスロット内のミニスロットにおける一連のDMRS繰り返しにおいて、データ繰り返しが実行される特定のTTIにDMRSが割当てられないことが説明された。特に、本開示のいくつかの実施形態に従ったフレキシブルなDMRS割当て又はDMRSシンボル割当ての変更は、以下を意味し得る:
-所与の繰り返しにおける1つ以上のDMRSシンボルが除去され、1つ以上のデータシンボルのみが、所与の繰り返しに対応するそれぞれのTTIにおいて送信される。1回以上の繰り返しにおける1つ以上のDMRSシンボルのフレキシブルな除去は、従来の繰り返し(すなわち、DMRSが、繰り返しが行われるそれぞれのTTIに割当てられる繰り返し)と比較して、最終目標BLERを達成するために遅延を低減することを容易にすることができる。
-所与の繰り返しにおける1つ以上のDMRSシンボルが、1つ以上のデータシンボルで置換され、送信されるデータに対応するトランスポートブロック(TB)が、初期送信に対して低減された符号化レートで送信される。1回以上の繰り返しにおける1つ以上のDMRSシンボルのフレキシブルな置換は、従来の繰り返しと比較して、信頼性の増大を容易にすることができる。
-1つ以上のDMRSシンボルの除去と置換とが組み合わされる。これは、従来の繰り返しと比較して、遅延及び信頼性の両方の改善を提供することを容易にすることができる。
【0055】
(DMRSの除去)
いくつかの実施形態に従うと、DMRS割当ては、DMRSがTTIに割当てられない場合、このTTIの長さが、DMRSに対応する1つ以上のシンボル分だけ低減されることを更に示す。このことは、DMRSが割当てられないTTIにおいて、1つ以上のDMRSシンボルが除去されることを意味する。
【0056】
したがって、従来の繰り返しに対する1つの可能な拡張は、チャネル状態及び信頼性要件に応じて、特定の繰り返しからDMRSを除去するフレキシビリティを可能にすることである。一例として、初期送信及び6回の繰り返しによる2シンボルPUSCHの場合に、特定の繰り返しからDMRSを除去することが許容されるならば、可能性のうちの1つは、図14に示されているTTIへのデータ及びDMRSの上述した割当てのように見える。このフレキシビリティは、DMRSオーバーヘッドを制御することを可能にするだけでなく、更に、NR Rel.15において現在サポートされていないDMRS設定の点で更なるフレキシビリティを与える。更に、このようなフレキシビリティを可能にすることによって、全体的な遅延も低減される。
【0057】
DMRSシンボルなしのミニスロット/TTIに対応するDMRSなしの繰り返しラウンドは、チャネル推定のために、最後の利用可能なDMRSを使用する。特に、2回目の繰り返し及び3回目の繰り返しは、DMRSなしであり、これらは、復調のために、1回目の繰り返しからのDMRSを使用する。同様に、5回目の繰り返し及び6回目の繰り返しは、DMRSなしであり、これらは、復調のために、4回目の繰り返しからのDMRSを使用する。
【0058】
復調性能に関して、特に、UE等の送信デバイスについての低モビリティ要件を有するアプリケーションにおいて、DMRSなしの繰り返しに対して無視してよい差異があるべきである。なぜならば、以前の繰り返しからの最後の利用可能なDMRSとの間隔が依然としてやや小さいからである。更に、初期データ送信及び繰り返しラウンドの各繰り返しラウンドにおいて、同じMCS(変調・符号化方式)、特に同じ符号化レート、が使用されてもよい。なぜならば、例えば、送信ごとに1データシンボルといった、同じ量のデータシンボルが、初期TTI及び1つ以上の後続TTIの各後続TTIにおいて、利用可能であるからである。
【0059】
このような設定(特に、1つのスロット内でのシンボルへのデータ/DMRS割当て)は、単一の割当てについて現在サポートされているDMRS設定に従うと可能でない。そのような設定について、性能は、単一の送信についての現在の設定と比較して、同様であることもあるし、又は、改善されることもある。
【0060】
更に、従来の繰り返しと比較して、遅延を低減しつつ、同じ信頼性を得ることができる。例えば、図14に示されているように、遅延は、4シンボル分だけ低減される。
【0061】
更に、リソース(特に、時間領域のリソース)を、従来の繰り返しに対して節減することができる。従来の繰り返しでは、スロットの14シンボル全てが、一連の初期送信及び6回の繰り返しに使用されるが、本実施形態に従うと、スロット内のいくつかのシンボル(例えば、図14に示されているスロットの最後の4シンボル)は、一連の初期送信及び繰り返しによって使用され得ず、例えば、同じ又は他のUEのためのキュー内の他のURLLCトラフィックといった、他の送信に使用されてもよい。
【0062】
したがって、特に上述したPUSCHマッピングタイプBに関して、PUSCHマッピングタイプBについてのスロット内の繰り返しでは、特定の繰り返しラウンドからDMRSを除去することが、DMRSオーバーヘッドを低減し、DMRS設定の点で更なるフレキシビリティを提供することを可能にすることが、本開示の更なる知見である。このことは、NR Rel.15では現在可能でない。追加の知見は、PUSCHマッピングタイプBについてのスロット内の繰り返しでは、特定の繰り返しラウンドからDMRSを除去することが、全体的な遅延を低減し、リソースを、例えば、URLLC/eMBBといった、パイプライン内の他のトラフィックに利用可能にすることも可能にすることである。
【0063】
(DMRSの置換)
いくつかの実施形態に従うと、1つ以上の後続TTIのうちの後続TTIについてのDMRS割当ては、DMRSが、スロットよりも小さいこの後続TTIに割当てられない場合、この後続TTIにおけるDMRSの割当てのためのシンボルが、データの割当てのためのシンボルで置換されることを更に示す。換言すれば、ミニスロットにおいて、DMRSシンボルがデータシンボルで置換される。
【0064】
DMRSシンボルがデータシンボルで置換される、スロット内のTTIのシンボルへのDMRS及びデータの例示的な割当てが、図15に示されている。このスロットは7つのミニスロットを含み、各ミニスロットは2シンボルを含む。初期PUSCH送信が実行される最初の(初期)ミニスロットと、1回目の繰り返し、3回目の繰り返し、及び5回目の繰り返しについてのデータが割当てられる後続TTIと、は、それぞれ、1DMRSシンボル及び1データシンボルを含む。しかしながら、2回目の繰り返し、4回目の繰り返し、及び6回目の繰り返しは、それぞれ、データシンボルなしである。これらの繰り返しに対応するTTIにおいて、DMRSは、それぞれ、データシンボルで置換される。したがって、2番目の後続ミニスロット、4番目の後続ミニスロット、及び6番目の後続ミニスロットの各々は、1DMRSシンボル及びその後に続く1データシンボルではなく、2データシンボルを含む。
【0065】
スロット内の繰り返しのためのDMRS割当てスキームにより、特定の繰り返しにおけるMCS(すなわち、符号化レート)を低減して符号化利得を向上させるとともに、データシンボルとDMRSとの間の間隔が長くならないようにすることによって所望の復調性能を維持するための原理を適用することができる。図15からわかるように、2シンボルを有するTTIにおいて、DMRSシンボルがデータシンボルで置換されると、送信に利用可能なシンボルの数が2倍になる。更に、各繰り返しにおいて、同一のデータが送信される。したがって、2シンボルの例では、符号化レートは、基本的に、変更(すなわち、データシンボルでのDMRSシンボルの置換)が適用される全ての繰り返しにおいて、初期データ送信の符号化レートの半分に低減され得る。しかしながら、本開示は、2シンボルを有するTTIに限定されるものではないので、低減される符号化レートは、初期TTIとDMRSシンボルを含む後続TTIとにおいてデータが符号化される元々の符号化レートの半分以外の値をとることもできる。
【0066】
図15に例示されるような設定が、現在のDMRS設定に従うと可能でない単一の割当てと比較して、DMRSシンボルがデータシンボルで置換される設定では、同様の性能又は更に良い性能を得ることができる。更に、従来の繰り返しと比較して、遅延を同じに維持しつつ、信頼性を更に改善することができる。
【0067】
上述したように、DMRSシンボルは、スロット内の特定のTTIから除去されることもあるし、又は、置換されることもある。例えば、単一のスロット又は一連のスロット内で、DMRSシンボル割当ての変更は、DMRSシンボルの除去又はDMRSシンボルの置換のいずれかに制限されてもよい。すなわち、そのようなスロット内で、DMRSが1つ以上の後続TTIに割当てられない場合、除去のみが実行される、又は、置換のみが実行される。しかしながら、以下の実施形態において説明されるように、DMRSシンボルの除去と置換とが、単一のスロット内の異なるTTIに対して組み合わされてもよい。
【0068】
(除去と置換との組み合わせ)
例えば、いくつかの実施形態に従うと、DMRS割当ては、DMRSがTTIに割当てられない場合、このTTIの長さが、DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されること(DMRSシンボルの除去)、又は、このTTIにおけるDMRSの割当てのためのシンボルが、データの割当てのためのシンボルで置換されること(DMRSシンボルの置換)、のいずれかを更に示す。したがって、データがスロット内で繰り返し送信される1つ以上の後続TTIの中で、DMRSシンボル除去が後続TTIのうちの1つの後続TTIに、DMRSシンボル置換が後続TTIのうちの別の1つの後続TTIに、これらのTTIの時系列の順序にかかわらず、適用される設定が可能である。すなわち、DMRSシンボルが除去されるTTIは、DMRSシンボルが置換されるTTIに、送信順序で先行することもあるし、又は、その逆もある。
【0069】
スロットに含まれる異なるTTIにおいてDMRSシンボルの除去及び置換の両方が実行されるスロットが、図16に示されている。具体的には、2回目の繰り返し及び5回目の繰り返しが実行される2番目の後続ミニスロット及び5番目の後続ミニスロットはDMRSシンボルなしであり、これらのミニスロットの長さは、それに応じて低減される。3回目の繰り返し及び6回目の繰り返しに対応する3番目の後続ミニスロット及び6番目の後続ミニスロットも同様にDMRSシンボルなしであり、これらのミニスロットにおいて、DMRSシンボルが更なるデータシンボルで置換される。それぞれ2データシンボルを含む3回目の繰り返し及び6回目の繰り返しでは、上述したように、符号レートを半分に低減することができる。更に、この図から更にわかるように、時間順でスロットの最後の2シンボルは、一連の初期送信及び繰り返しに使用されず、したがって、パイプライン内の他のトラフィックに利用可能である。
【0070】
DMRSシンボルの除去とデータシンボルでのDMRSシンボルの置換とのこのような混合利用は、信頼性の増大を容易にするとともに、従来の繰り返しに対して遅延を低減することができる。DMRSシンボルの除去は、遅延改善を提供することができるのに対し、符号化レートの低減を伴うDMRSシンボルの置換は、信頼性の増大を容易にすることができるが、これらの実施形態の組み合わせは、より優れたフレキシビリティを提供し、異なる目的の間のトレードオフを可能にする。
【0071】
上述したように、いくつかの実施形態において、TTIにおけるDMRSの割当てのためのシンボルが、データの割当てのためのシンボルで置換される場合、データは、このTTIにおいて、初期TTIにおいてデータが送信される符号レート(又は符号化レート)よりも低い符号レートで、送信される。例えば、示されているように、より低い符号レートは、初期TTI/ミニスロットにおいて送信されるデータが符号化される符号レートの半分であってもよいが、本開示は、符号化レートを半分に低減することに限定されるものではない。代替的に、初期TTIが、2データシンボル及び1DMRSシンボルを含み、後続TTIが、3データシンボルを含み、DMRSシンボルを含まない場合、符号化レートは、初期送信において用いられる符号化レートの3分の2に低減され得る。上述したように、符号化レートの前述の低減は、絶対符号化レート1を例えば1/2に低減するのではなく、初期TTIにおけるデータの符号化レートに対するものとして理解されるべきである。すなわち、符号化レートの前述の低減は、符号化レートのオリジナル値とは無関係である。
【0072】
(アップリンクの送信及び繰り返し)
一連の初期送信及び繰り返しが、PUSCH(物理アップリンク共有チャネル)送信等のアップリンク送信を構成するいくつかの例が示された。したがって、いくつかの実施形態において、送信デバイス1110(具体的には、送信デバイス1110の動作中の送受信機1120)は、アップリンク上で受信デバイスにデータを送信し、送信デバイス1110の送受信機1120は、更に、受信デバイス1160から制御シグナリングを受信する。これに対応して、受信デバイス1160は、送信デバイスに制御シグナリングを送信する。
【0073】
制御シグナリングは、後続TTIの各後続TTIについて、それぞれのDMRS割当てを示す割当てインジケータを含む。送信デバイスの回路1130は、制御シグナリングを評価することによって、初期TTIの後に続くTTIの各TTIについてのDMRS割当てを取得する。
【0074】
送信デバイス1110がアップリンク上で受信デバイス1160にデータを送信する実施形態において、送信デバイスは、端末又はユーザ機器であってよく、受信デバイス1160は、LTE(ロングタームエボリューション)又はLTE-AdvancedシステムのeNodeB(eNB)に対応する、NR(新無線)通信システムにおいてgNB又はgNodeBと呼ばれる基地局であってよい。アップリンク上でのデータ送信は、初期PUSCH送信及び1回以上の繰り返しに対応してよい。
【0075】
本開示に従ったアップリンク送信方法及びアップリンク受信方法が、図17に示されている。図示されているように、受信デバイス1160に対応するgNBは、DMRS割当てを決定する決定ステップS1760(図13のステップS1360を具現化している)によって、DMRSを取得する。具体的には、DMRS割当てのこのような決定は、チャネル品質推定に基づいて実行される。具体的には、基地局は、UEがチャネル品質推定の目的で送信したアップリンクサウンディング参照信号(SRS)に基づいて、チャネル品質を推定することができる。gNBは、1つ以上のUEからSRSを受信し、受信したSRSに基づいて推定したチャネル品質に対応するチャネル状態に基づいて、DMRS割当てを決定することができる。
【0076】
次いで、gNB/基地局は、DMRS割当てインジケータを生成し、ステップS1765において、DMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを(ユーザ)端末に送信する。ユーザ端末は、ステップS1710(図13のステップS1310を具現化している)において、DMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを受信し、それによって、DMRS割当てを取得する。アップリンク送信方法の割当てステップS1320及び送信ステップS1330並びにアップリンク受信方法の受信ステップS1370が、図13に示されている対応する概括的な方法に従って実行される。
【0077】
(制御シグナリング)
具体的には、いくつかの実施形態において、1つ以上の後続TTIの各後続TTIについてのDMRS割当てインジケータは、2ビット割当てインジケータである。2ビットは、DMRSがTTIに割当てられるか否かを示し、DMRSの除去又はDMRSの置換のいずれのオプションが適用されるかを更に示すのに十分である。したがって、各繰り返しは、以下の2ビットインジケーションのうちの1つにそれぞれ関連付けられ得る。
-「00」:所与の繰り返しにおいて1つ以上のDMRSシンボルに対する変更がない(すなわち、DMRSがTTIに割当てられる)
-「01」:1つ以上のDMRSシンボルが除去され、所与の繰り返しのTTI長が低減される
-「10」:1つ以上のDMRSシンボルが1つ以上のデータシンボルで置換され、所与の繰り返しの符号化レートが低減される
-「11」:予約されたエントリー
【0078】
上記の2ビットインジケーションに従うと、6回の繰り返しについてのDMRS割当てインジケータは、6つの2ビットインジケータからなる。図16に示されているDMRSシンボルの除去と置換との組み合わせの例では、結果として得られる12ビットのインジケータは、「00 01 10 00 01 10」となる。このインジケータは、図18にも示されている。
【0079】
明らかなことに、2ビット値とDMRS割当てとの間の関連付けは、単に例示である。代替的に、例えば、「10」は、DMRSシンボル除去を表してもよい。
【0080】
代替的に、DMRS割当てインジケータは、2ビットよりも多い又は少ないビットを有してもよい。具体的には、スロット内で送信される後続TTIの各後続TTIについてのDMRS割当てインジケータは、1ビットインジケータであってもよく、その結果、最大6回の再送のDMRS割当てのインジケーションについては6ビットフィールドになる。例えば、規格から又は更なる制御シグナリングから、どのような特定の変更がTTIにおける割当てに対してなされるか(例えば、DMRSシンボルの除去又は置換が実行されるかどうか)が、明確である又は知られているならば、TTIに対応する1ビットインジケータは、DMRSがこのTTIに割当てられるか否かを示すのに十分である。例えば、「0」というビット値は、DMRSが、TTIに割当てられ、このTTIにおいて送信されることを示すことができ、「1」というビット値は、DMRSシンボルが置換されるか又は除去されるかにかかわらず、DMRSが割当てられないことを示すことができる。したがって、6回の繰り返しの全てについての結果として得られる6ビットDMRS割当てインジケータは、図14に示されている例(除去)では、「011011」となり、図15に示されている例(置換)では、「010101」となる。この場合も、「0」という値と「1」という値とが逆にされてもよく、この場合、「1」という値は、TTIへのDMRSの割当てを意味する。
【0081】
例えば、DMRS割当てインジケータ(例えば、それぞれのTTIについての上述した1ビットインジケータ又は2ビットインジケータ)は、上位シグナリングに含まれ得る。したがって、DMRS割当ては、準静的に、具体的には、RRC(無線リソース制御)シグナリングにおいて、シグナリングされる。
【0082】
いくつかの実施形態において、制御シグナリングは、DMRSが1つ以上の後続TTIのうちのいずれにも割当てられないかどうかを示すDMRS有効化インジケータを更に含む。したがって、1ビットインジケータであってもよいDMRS有効化インジケータは、フレキシブルな繰り返し設定(DMRSが後続TTIに割当てられるか又は割当てられないかに加えて、割当てられない場合のタイプ)が適用されるか否かを示すことができる。換言すれば、DMRS有効化インジケータは、フレキシブルなDMRS設定を無効化又は有効化するために設定される。更に、特定のDMRS有効化インジケータの選択は、DMRS割当てにおけるフレキシビリティの程度を示すことができる。
【0083】
具体的には、DMRS有効化インジケータは、フレキシブルなDMRSが、スロット内で又はいくつかのスロットを含むより長い時間間隔内で、適用されるか否かを示す1ビットインジケータであってもよい(例えば、有効化インジケータは、後述されるように、準静的にシグナリングされてもよい)。例えば、「0」は、DMRSが特定のTTIに割当てられないことを許容するフレキシブルな繰り返しが適用されないことを示し、「1」は、フレキシブルな繰り返しが適用されることを示す(又は、その逆であってもよい)。1ビット有効化インジケータは、上述した一連の繰り返しの特定のTTI群についてのそれぞれの2ビットインジケータと組み合わせて使用されてもよい。例えば、DMRS有効化インジケータが、フレキシブルなDMRSが適用されることを示す場合、2ビットインジケータは、スロット内の特定のTTIに関して、DMRS割当てが適用されるか、DMRS除去が適用されるか、又は、DMRS置換が適用されるかを指定することができる。
【0084】
代替的に、1ビット有効化インジケータは、DMRS除去が適用されるか又はDMRS置換が適用されるかを示してもよい(例えば、「0」は除去を示し、「1」は置換を示す)。この場合、DMRSが割当てられない(具体的には、DMRS有効化インジケータの値に応じて除去又は置換)かどうかは、それぞれのTTIについての1ビットDMRS割当てインジケータによって示され得る。
【0085】
有効化インジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれ得る。代替的に、有効化インジケータは、例えば、スケジューリング情報(グラント)及び/又は伝送パラメータを伝達するための動的シグナリングとみなされ得るダウンリンク制御情報(DCI)(すなわち、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)上で伝送される物理レイヤ制御シグナリングメッセージ)に含まれてもよい。本開示は、特定のDCIフォーマットに限定されるものではなく、フォーマットは、NR用の既存の/指定されたDCIフォーマットに対応してもよいし、又は、将来、URLLC等のタイプの特定のサービスについて合意されることもある。一方で、DCIに有効化インジケータを含めることは、フレキシブルな一連のデータ繰り返しについてのグラントを用いてDMRS割当ての有効化/無効化が実行可能であるので、より優れたフレキシビリティを提供する。他方で、DCIではなく上位レイヤシグナリングにおいて有効化インジケータをシグナリングすることは、更なるDCIシグナリングを導入すること、したがって、DCIシグナリングオーバーヘッドをもたらすことを回避することができる。しかしながら、DMRS割当てインジケータがDCIに含まれる場合、有利なことに、1ビット割当てインジケータが使用される。
【0086】
それぞれのTTIについてのDMRS割当てインジケータを含む上述した制御シグナリング及び有効化インジケータは、RRCシグナリング(準静的なコンフィギュアビリティ)だけで具現化できるシグナリングメカニズムを構成する。一方、シグナリングメカニズムは、以下で説明されるように、RRCシグナリングとDCIシグナリングとの両方の組み合わせとして具現化されてもよい。
【0087】
DMRS割当て/有効化の設定が、RRCシグナリングのみで行われる場合、2ビットフィールド(本開示において「ビットフィールド1」及び「ビットフィールド2」と呼ばれる)が、繰り返しラウンドのうちの任意の繰り返しラウンドにおいてDMRSシンボルの除去又は置換を可能にする完全なフレキシビリティ(すなわち、一連の繰り返し内で、除去、置換、又は割当てが、それぞれ、どのような順序で実行されるかをフレキシブルに指定すること)を可能にし得る。
【0088】
ビットフィールド1は、フレキシブルな繰り返し設定が適用されるか否かを示す上述した1ビット有効化インジケータに対応してよい。正確な繰り返し設定(DMRS割当て)は、TTIについてそれぞれ提供される2ビット割当てインジケータに対応するビットフィールド2によって設定可能である。ビットフィールド2では、最大ビット数は、最大許容繰り返し数の2倍である。例えば、最大6回の繰り返しが許容されるならば、フレキシブルな繰り返し設定を可能にするために、12ビットフィールドが、RRCにおいて規定される。各繰り返し(すなわち、各後続TTI)は、DMRS割当てインジケータの説明において上記で挙げられたようなインジケーションを有する2ビットに関連付けられる。したがって、図16に示されているDMRS除去とDMRS置換との組み合わせの例に戻ると、ビットフィールド1は、値「1」(フレキシブルな繰り返しが適用されることを示す)を有し、ビットフィールド2は、上述し図18に示されているように、値「00 01 10 00 01 10」をとる。
【0089】
1ビットフィールドであるビットフィールド1と最大12ビットまでのフィールドであるビットフィールド2との代替として、DMRS置換が適用されるか又はDMRS除去が適用されるかを示す1ビット有効化インジケータが、上述した後続TTIについてのそれぞれの1ビットDMRS割当てインジケータと組み合わされてもよい。更なる代替として、上述したような2ビット有効化インジケータが、それぞれの1ビット割当てインジケータと組み合わされてもよい。後者のシグナリングメカニズムでは、最大12ビットまでのビットフィールド2が、ビットの半分だけ低減されて、最大6ビットまでのフィールドに低減されてもよい。したがって、RRCシグナリングにおけるリソースが節減される。
【0090】
更に、本開示に従うと、繰り返しに対応するそれぞれのTTIについての1つ以上のDMRS割当てのシグナリングは、ビットフィールド1なしで実行されてもよい。具体的には、DMRS割当てに関連する制御シグナリングは、DMRS割当てインジケータのみを含んでもよい。しかしながら、有効化インジケータが、RRC制御シグナリングに含まれ、値「0」(フレキシブルな繰り返しが適用されないこと)を示す場合、ビットフィールド2は、同じRRCシグナリングにおいてシグナリングされる必要はなく、ビットが、DMRS割当て以外のインジケーションのために再使用されることもあるし、又は、節減されることもある。
【0091】
RRCのみにおけるDMRS割当て/有効化の制御シグナリングの代替として、シグナリングメカニズムは、RRCシグナリング及びDCIシグナリングの両方を含んでもよい。そのような実施形態は、DMRS割当ての動的性をある程度可能にし得る。
【0092】
具体的には、「ビットフィールド1」と呼ばれるフィールドが、DCIに移されてもよい。すなわち、上述した1ビット有効化インジケータのうちの1つの1ビット有効化インジケータに対応する1ビットフィールドが、フレキシブルな繰り返し設定(この場合、RRCビットフィールドによって依然として設定可能である)が適用されるか否かを動的にシグナリングするために、DCIに追加される(フレキシブルな繰り返し設定が適用される場合にはDCIビットフィールド値が「1」、フレキシブルな繰り返し設定が適用されない場合にはDCIビットフィールド値が「0」)。RRCにおける制御シグナリングとDCIにおける制御シグナリングとが組み合わされる場合、RRCシグナリングにおけるRRCビットフィールドは、RRCのみの使用に関して上述した「ビットフィールド2」と同じであってよい。したがって、繰り返し設定パターン(すなわち、後続TTIのそれぞれのDMRS割当て)は同じであるが、その適用(すなわち、フレキシブルなDMRS割当てをオン又はオフに「切り替える」有効化(無効化))は、DCIを介して動的に行われる。
【0093】
DCI内の1ビットフィールドは、上述したように、フレキシブルなDMRS割当ての有効化又は無効化を指定する1ビット有効化インジケータであってよい。この場合、RRCシグナリング内のビットフィールドは、DMRSシンボル置換が適用されるか又はDMRSシンボル除去が適用されるかも示す、上述したような2ビットDMRS割当てインジケータ(最大6回までの繰り返しに対して最大12ビットまで)に対応してよい。しかしながら、DCI内の1ビットフィールドは、DMRS除去が適用されるか又はDMRS置換が適用されるかを示す上述したインジケータに対応することもできる。この場合、DMRS割当てインジケータは、上述したように、後続TTIごとに1ビットを有することができる(最大6回までの繰り返しに対して最大6ビットまで)。更なる代替として、DMRSが繰り返しに割当てられない場合のシンボル割当てのタイプ(置換又は削除)が、例えば規格によって、予め定義されてもよい。この場合、DCI内の1ビット有効化インジケータと後続TTIごとの1ビットDMRS割当てインジケータ(例えば、6回の繰り返しに対応する6ビット)とで十分である。
【0094】
(更なる実施形態)
上記の実施形態のうちの一部は、特にアップリンク送信/繰り返しに関連して説明された。しかしながら、すでに述べているように、本開示は、アップリンクの場合に限定されるものではなく、PDSCH繰り返しに関して使用されてもよい。したがって、いくつかの実施形態において、受信デバイスではなく送信デバイスがgNBに対応する。送信デバイスは、DMRS割当てインジケータ及びオプションで有効化インジケータを生成し、DMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを受信デバイス(すなわち、(ユーザ)端末)に送信する。受信デバイスは、DMRS割当てインジケータ(及び場合によっては有効化インジケータ)を受信し、更に、初期TTIにおけるデータを受信し、受信したDMRS割当てインジケータ(及び場合によっては有効化インジケータ)によって示されるDMRS割当てに従って、後続TTIにおけるDMRSを受信する。ここで、有効化インジケータ及び割当てインジケータは、アップリンクの場合について前述したインジケータのうちのいずれかのインジケータに対応してよい。
【0095】
更に、本開示は、時間領域におけるフレキシビリティを可能にすることを対象とすることに留意されたい。キャリア又はサブキャリアへの、すなわち、OFDMシステムの周波数領域におけるリソースへの、又は、空間リソース(ビーム)等の他のリソースへの、データ及びDMRSの割当ては、DMRS割当てによって影響されない。
【0096】
しかしながら、本開示において説明されたような繰り返しにおけるフレキシビリティは、図19図21に示されているように、周波数ホッピング、ビームホッピング、及び小さい測定リソースのシナリオにおいても利用され得る。現在の繰り返しラウンドにおけるチャネル推定のために最後の利用可能な送信からのDMRSを利用するために、同じ位相が使用される。周波数ホッピングの場合、同じホップにおける最後の利用可能なDMRSからのチャネル推定を行うことができる。ビームホッピングの場合も同様に、同じビームにおける最後の利用可能なDMRSからのチャネル推定を行うことができる。
【0097】
したがって、いくつかの実施形態において、図19に示されているように、送受信機は、動作中、1つ以上の後続TTIの各後続TTIに割当てられたデータを、複数のTTIのうち当該後続TTIの直前のTTIにおいてデータが送信されたサブキャリアのセットとは異なるサブキャリアのセットにおいて、送信する。換言すれば、複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、データは、それぞれ異なるサブキャリアのセットに割当てられ、それぞれ異なるサブキャリアのセットにおいて送信される。サブキャリアのセットは、周波数領域におけるリソースブロックサイズに対応する12サブキャリアに対応してもよいし、又は、上述した帯域幅部分に対応してもよい。したがって、周波数ホッピングは、DMRSが割当てられる各後続TTIの前に行われ得る。しかしながら、周波数ホッピングが、複数のTTIのうちの1つのTTIからその次のTTIへと行われる場合、周波数ホッピングステップ/動作後のTTIにおけるデータは、複数のTTIのうち、ホッピングステップ後のTTIより前の1つのTTIにおいてDMRSが送信されたサブキャリアのセットにおいて送信される。図19では、2つのそれぞれの周波数グループ/セット間の周波数ホッピングが行われる。
【0098】
上述した周波数ホッピングと同様に、いくつかの実施形態において、図20に示されているように、送受信機は、動作中、1つ以上の後続TTIの各後続TTIに割当てられたデータを、複数のTTIのうち当該後続TTIの直前のTTIにおいてデータが送信されたビームとは異なるビームにおいて、送信する。すなわち、複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、データは、それぞれ異なるビームにおいて送信される。周波数ホッピングの場合と同様に、各TTIにおいて、データは、複数のTTIのうちの別の1つのTTIにおいてデータが以前に送信されたビームにおいて送信される。図20に示されているビームホッピングの例では、2つの異なるビーム間のビームホッピングが行われる。
【0099】
1つのTTIからその次のTTIへのビーム変更又は周波数変更は、準静的にシグナリングされてもよい。例えば、DMRS割当てインジケータに加えて、RRCシグナリングは、同様に、ビームホッピングパターンインジケータ又は周波数ホッピングパターンインジケータを含んでもよい。更に、DCI又はRRCは、ビームホッピングアクティベータ及び/又は周波数ホッピングインジケータを含んでもよい。代替的に、フレキシブルなDMRS割当てが有効化される場合については、予め定められたホッピングパターンが、規格において定義されてもよい。
【0100】
いくつかの更なる実施形態において、データが初期送信及び繰り返しにおいて送信されるように割当てられる複数のTTIは、連続していない。すなわち、複数のTTIのうちの2つのTTIの間には、複数のTTIのいずれにも含まれないシンボルが存在する。すなわち、複数のTTIの各TTIに割当てられるデータとは異なる他のデータ及び/又は制御シグナリングが、複数のTTIのうちの2つのTTIの間のシンボルに割当てられることがある。一例が図21に示されている。図21において、スロット内に、初期PUSCH送信及び3回のデータ繰り返しが存在し、DMRSは、初期送信及び2回目の繰り返しに対応するTTIに割当てられている。しかしながら、これらのTTIの各々の間には、同じ一連の初期送信及び繰り返しに使用されないシンボルが存在する。更に、間に存在するこれらのシンボルは、アップリンク送信に使用されないシンボルである。
【0101】
更に、示されているほとんどの例では、初期送信は、スロットの最初のシンボルに割当てられたDMRSで始まる。しかしながら、特に、上述したPUSCHマッピングタイプBに従うと、本開示は、時間順でスロット内の最初のシンボルを含む初期TTIに限定されるものではない。代替的に、初期送信は、スロット内の最初のシンボル以外のシンボルで開始してもよい。
【0102】
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、又はハードウェアと協働するソフトウェアによって、実現可能である。上述した各実施形態の説明において使用されている各機能ブロックは、その一部又は全てを、集積回路等のLSIによって実現可能であり、各実施形態において説明された各プロセスは、その一部又は全てを、同じLSI又はLSIの組み合わせによって制御可能である。LSIは、チップとして個別に形成可能である、又は、機能ブロックの一部又は全てを含むように1つのチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。LSIは、集積度の違いに応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、又はウルトラLSIと称されることがある。しかしながら、集積回路を実現する技術は、LSIに限定されるものではなく、専用回路、汎用プロセッサ、又は専用プロセッサを使用することによって実現可能である。更に、LSIの製造後にプログラムすることができるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続及び設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現可能である。半導体技術又は別の派生技術の進歩の結果として、LSIが将来の集積回路技術に置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0103】
概括的な一態様に従うと、本開示は、通信システムにおいて受信デバイスにデータを送信する送信デバイスであって、動作中、初期送信時間間隔(TTI)と前記初期TTIの後に続く1つ以上の後続TTIとを含む複数のTTIに前記データを割当て、更に、前記初期TTIに復調用参照信号(DMRS)を割当て、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、DMRSが、前記データに加えて送信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する回路であって、前記複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、前記複数のTTIの各TTIに割当てられる前記データは同一である、回路と、動作中、前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを前記受信デバイスに送信する送受信機であって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS送信は、前記DMRS割当てに従って実行される、送受信機と、を備える送信デバイス、を提供する。
【0104】
これは、繰り返しのためのより優れたフレキシビリティを提供し、遅延低減及び/又は信頼性強化を可能にすることを容易にする。
【0105】
例えば、DMRSは、前記1つ以上の後続TTIのうちの少なくとも1つの後続TTIにおいて送信されない。
【0106】
いくつかの実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されることを更に示す。
【0107】
これは、遅延を低減することを容易にする。
【0108】
他の実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されることを更に示す。
【0109】
これは、信頼性を強化することを容易にする。
【0110】
更なる実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されること、又は、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されること、のいずれかを更に示す。
【0111】
これは、遅延を低減し、信頼性を強化することを容易にする。
【0112】
例えば、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換される場合、前記データは、当該後続TTIにおいて、前記初期TTIにおいて前記データが送信される符号レートよりも低い符号レートで、送信される。
【0113】
例えば、前記送信デバイスは、アップリンク上で前記受信デバイスに前記データを送信し、前記送受信機は、動作中、更に、前記受信デバイスから、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを受信し、前記回路は、動作中、前記制御シグナリングを評価することによって、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについての前記DMRS割当てを取得する。
【0114】
例えば、各後続TTIについての前記DMRS割当てインジケータは、2ビット割当てインジケータである。
【0115】
いくつかの実施形態において、前記DMRS割当てインジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる。
【0116】
例えば、前記制御シグナリングは、DMRSが前記1つ以上の後続TTIのうちのいずれにも割当てられないかどうかを示す有効化インジケータを更に含む。
【0117】
いくつかの例示的な実施形態において、前記有効化インジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる。
【0118】
これは、追加の物理レイヤシグナリングオーバーヘッドを回避することをもたらす。
【0119】
他の例示的な実施形態において、前記有効化インジケータは、ダウンリンクチャネル情報(DCI)に含まれる1ビットインジケータである。
【0120】
これは、フレキシブルなDMRS割当ての動的切り替えを可能にする。
【0121】
いくつかの実施形態において、前記送信デバイスは、ダウンリンク上で前記受信デバイスに前記データを送信し、前記送受信機は、動作中、更に、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを前記受信デバイスに送信する。
【0122】
例えば、前記複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、前記データは、それぞれ異なるサブキャリアのセットに割当てられ、前記それぞれ異なるサブキャリアのセットにおいて送信される。
【0123】
例えば、前記複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、前記データは、それぞれ異なるビームにおいて送信される。
【0124】
いくつかの実施形態において、前記複数のTTIのうちの2つのTTIの間のあるシンボルは、前記複数のTTIのうちのいずれにも含まれない。
【0125】
概括的な別の態様に従うと、通信システムにおいて送信デバイスからデータを受信する受信デバイスであって、動作中、初期送信時間間隔(TTI)の後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、復調用参照信号(DMRS)が、前記データに加えて受信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する回路であって、前記初期TTI及び前記1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、DMRSが前記初期TTIに割当てられ、前記複数のTTIの各TTIに割当てられる前記データは同一である、回路を備え、動作中、前記送信デバイスから、前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを受信する送受信機であって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS受信は、前記DMRS割当てに従って実行される、送受信機を更に備える受信デバイス、が提供される。
【0126】
例えば、DMRSは、前記1つ以上の後続TTIのうちの少なくとも1つの後続TTIにおいて送信されない。
【0127】
いくつかの実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されることを更に示す。
【0128】
他の実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されることを更に示す。
【0129】
更なる実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されること、又は、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されること、のいずれかを更に示す。
【0130】
例えば、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換される場合、前記データは、当該後続TTIにおいて、前記初期TTIにおいて前記データが送信される符号レートよりも低い符号レートで、送信される。
【0131】
例えば、前記受信デバイスは、アップリンク上で前記送信デバイスから前記データを受信し、更に、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを前記送信デバイスに送信する。
【0132】
例えば、各後続TTIについての前記DMRS割当てインジケータは、2ビット割当てインジケータである。
【0133】
いくつかの実施形態において、前記DMRS割当てインジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる。
【0134】
例えば、前記制御シグナリングは、DMRSが前記1つ以上の後続TTIのうちのいずれにも割当てられないかどうかを示す有効化インジケータを更に含む。
【0135】
いくつかの例示的な実施形態において、前記有効化インジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる。
【0136】
他の例示的な実施形態において、前記有効化インジケータは、ダウンリンクチャネル情報(DCI)に含まれる1ビットインジケータである。
【0137】
いくつかの実施形態において、前記受信デバイスは、ダウンリンク上で前記送信デバイスから前記データを受信し、前記送受信機は、動作中、更に、前記送信デバイスから、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを受信し、前記回路は、動作中、前記制御シグナリングを評価することによって、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについての前記DMRS割当てを取得する。
【0138】
例えば、前記複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、前記データは、それぞれ異なるサブキャリアのセットに割当てられ、前記それぞれ異なるサブキャリアのセットにおいて受信される。
【0139】
例えば、前記複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、前記データは、それぞれ異なるビームにおいて受信される。
【0140】
いくつかの実施形態において、前記複数のTTIのうちの2つのTTIの間のあるシンボルは、前記複数のTTIのうちのいずれにも含まれない。
【0141】
概括的な別の態様において、本開示は、通信システムにおいて受信デバイスにデータを送信する送信デバイスについての送信方法であって、初期送信時間間隔(TTI)の後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、復調用参照信号(DMRS)が、前記データに加えて送信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得することであって、前記初期TTI及び前記1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含む、取得することと、前記複数のTTIの各TTIに同一の前記データを割当て、前記初期TTIにDMRSを割当てることと、前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを前記受信デバイスに送信することであって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS送信は、前記DMRS割当てに従って実行される、送信することと、を含む送信方法、を提供する。
【0142】
例えば、DMRSは、前記1つ以上の後続TTIのうちの少なくとも1つの後続TTIにおいて送信されない。
【0143】
いくつかの実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されることを更に示す。
【0144】
他の実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されることを更に示す。
【0145】
更なる実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されること、又は、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されること、のいずれかを更に示す。
【0146】
例えば、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換される場合、前記データは、当該後続TTIにおいて、前記初期TTIにおいて前記データが送信される符号レートよりも低い符号レートで、送信される。
【0147】
例えば、前記データは、アップリンク上で前記受信デバイスに送信され、前記送信方法は、前記受信デバイスから、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを受信することを更に含み、前記取得することのステップにおいて、前記DMRS割当ては、前記制御シグナリングを評価することによって、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて取得される。
【0148】
例えば、各後続TTIについての前記DMRS割当てインジケータは、2ビット割当てインジケータである。
【0149】
いくつかの実施形態において、前記DMRS割当てインジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる。
【0150】
例えば、前記制御シグナリングは、DMRSが前記1つ以上の後続TTIのうちのいずれにも割当てられないかどうかを示す有効化インジケータを更に含む。
【0151】
いくつかの例示的な実施形態において、前記有効化インジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる。
【0152】
他の例示的な実施形態において、前記有効化インジケータは、ダウンリンクチャネル情報(DCI)に含まれる1ビットインジケータである。
【0153】
いくつかの実施形態において、前記データは、ダウンリンク上で前記受信デバイスに送信され、前記送信方法は、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを前記受信デバイスに送信することを更に含む。
【0154】
例えば、前記複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、前記データは、それぞれ異なるサブキャリアのセットに割当てられ、前記それぞれ異なるサブキャリアのセットにおいて送信される。
【0155】
例えば、前記複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、前記データは、それぞれ異なるビームにおいて送信される。
【0156】
いくつかの実施形態において、前記複数のTTIのうちの2つのTTIの間のあるシンボルは、前記複数のTTIのうちのいずれにも含まれない。
【0157】
概括的な別の態様に従うと、本開示は、通信システムにおいて送信デバイスからデータを受信する受信デバイスについての受信方法であって、初期送信時間間隔(TTI)の後に続く1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、復調用参照信号(DMRS)が、前記データに加えて受信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得することであって、前記初期TTI及び前記1つ以上の後続TTIを含む複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、DMRSが前記初期TTIに割当てられ、前記複数のTTIの各TTIに割当てられる前記データは同一である、取得することと、前記送信デバイスから、前記スロット内で、前記初期TTIに割当てられた前記データ及び前記DMRSと前記1つ以上の後続TTIに割当てられた前記データとを受信することであって、前記1つ以上の後続TTIにおけるDMRS受信は、前記DMRS割当てに従って実行される、受信することと、を含む受信方法、を提供する。
【0158】
例えば、DMRSは、前記1つ以上の後続TTIのうちの少なくとも1つの後続TTIにおいて送信されない。
【0159】
いくつかの実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されることを更に示す。
【0160】
他の実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されることを更に示す。
【0161】
更なる実施形態において、前記DMRS割当ては、DMRSが当該後続TTIに割当てられない場合、当該後続TTIの長さが、該DMRSに対応する1シンボル分だけ低減されること、又は、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換されること、のいずれかを更に示す。
【0162】
例えば、当該後続TTIにおける該DMRSの割当てのためのシンボルが、前記データの割当てのためのシンボルで置換される場合、前記データは、当該後続TTIにおいて、前記初期TTIにおいて前記データが送信される符号レートよりも低い符号レートで、送信される。
【0163】
例えば、前記データは、アップリンク上で前記送信デバイスから受信され、前記受信方法は、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを前記送信デバイスに送信することを更に含む。
【0164】
例えば、各後続TTIについての前記DMRS割当てインジケータは、2ビット割当てインジケータである。
【0165】
いくつかの実施形態において、前記DMRS割当てインジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる。
【0166】
例えば、前記制御シグナリングは、DMRSが前記1つ以上の後続TTIのうちのいずれにも割当てられないかどうかを示す有効化インジケータを更に含む。
【0167】
いくつかの例示的な実施形態において、前記有効化インジケータは、上位レイヤシグナリングに含まれる。
【0168】
他の例示的な実施形態において、前記有効化インジケータは、ダウンリンクチャネル情報(DCI)に含まれる1ビットインジケータである。
【0169】
いくつかの実施形態において、前記データは、ダウンリンク上で前記送信デバイスから受信され、前記受信方法は、前記送信デバイスから、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、前記DMRS割当てを示すDMRS割当てインジケータを含む制御シグナリングを受信することを更に含み、前記取得することのステップにおいて、前記1つ以上の後続TTIの各後続TTIについての前記DMRS割当ては、前記制御シグナリングを評価することによって取得される。
【0170】
例えば、前記複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、前記データは、それぞれ異なるサブキャリアのセットに割当てられ、前記それぞれ異なるサブキャリアのセットにおいて受信される。
【0171】
例えば、前記複数のTTIのうちの2つのTTIにおいて、前記データは、それぞれ異なるビームにおいて受信される。
【0172】
いくつかの実施形態において、前記複数のTTIのうちの2つのTTIの間のあるシンボルは、前記複数のTTIのうちのいずれにも含まれない。
【0173】
まとめると、本開示は、通信システムにおいて受信デバイスにデータを送信する送信デバイスに関する。送信デバイスは、動作中、初期送信時間間隔(TTI)と初期TTIの後に続く1つ以上の後続TTIとを含む複数のTTIにデータを割当て、更に、初期TTIに復調用参照信号(DMRS)を割当て、1つ以上の後続TTIの各後続TTIについて、DMRSが、データに加えて送信されるように、当該後続TTIに割当てられるか否かを示すDMRS割当てを取得する回路を備える。複数のTTIは、それぞれ、スロットよりも少ない数のシンボルを含み、複数のTTIの各TTIに割当てられるデータは同一である。送信デバイスは、動作中、スロット内で、データを送信するとともに、DMRS割当てに従ってDMRSを送信する送受信機を更に備える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
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図17
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図21