(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】品目を仕分けまたは取得する方法および装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20231215BHJP
【FI】
B65G1/00 501C
(21)【出願番号】P 2021164323
(22)【出願日】2021-10-05
(62)【分割の表示】P 2019077197の分割
【原出願日】2013-04-09
【審査請求日】2021-10-29
(32)【優先日】2012-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509196718
【氏名又は名称】オペックス コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100111372
【氏名又は名称】津野 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100186495
【氏名又は名称】平林 岳治
(72)【発明者】
【氏名】デウィット,ロバート,アール.
(72)【発明者】
【氏名】チェズィク,ピーター,エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァリンスキー,ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】スタール,オラ
(72)【発明者】
【氏名】カルティク,エス.
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/089150(WO,A2)
【文献】国際公開第2007/116643(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00
B65G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の格納場所に隣接している第1の軌道と、前記第1の軌道から離間している第2の軌道とを有することで、前記第1の軌道と前記第2の軌道との間に通路を形成している材料取り扱いシステム内で、複数のアイテムを格納および取得する方法であって、
前記通路内で前記第1の軌道および前記第2の軌道に沿って複数の車両を駆動することで、前記複数の格納場所に複数のアイテムを格納し、前記複数の格納場所から複数のアイテムを取得する、複数の車両を駆動するステップを含み、
該複数の車両を駆動するステップが、
前記複数の格納場所のうちの第1の格納場所へ前記第1の軌道および前記第2の軌道に沿って前記第1の車両を垂直に駆動するステップと、
前記第1の格納場所から前記第1の車両に前記複数のアイテムのうちの第1のアイテムを移送するステップと、
前記第1の格納場所から前記通路に沿って位置する採取所へ前記第1のアイテムを有する前記第1の車両を駆動するステップと、
前記第1の車両が前記採取所において前記第1の軌道および前記第2の軌道に沿って上方に移動するステップと、
前記採取所で前記第1の車両を停止させることで前記第1のアイテムを前記第1の車両から取り出すために提示するステップと、
前記第1のアイテムが前記第1の車両から取り出された後、前記第1の車両が移動する際に前記第1の軌道および前記第2の軌道との間の通路に沿って移動するステップと、を含む、アイテムを格納および取得する方法。
【請求項2】
前記第1の軌道と前記第2の軌道とが、前記採取所から離れるように湾曲していることで前記第1の車両を横方向かつ垂直上方に前記採取所から離れるように駆動するステップを含む、請求項1に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【請求項3】
前記採取所が前記通路の端部に配置され、前記第1の格納場所から前記通路に沿って位置する採取所へ、前記第1のアイテムを有する前記第1の車両を駆動するステップを含む、請求項1に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【請求項4】
前記複数の格納場所のうちの第1の格納場所へ、前記第1の軌道および前記第2の軌道に沿って垂直方向および水平方向に前記車両を駆動するステップを含み、
前記車両が前記第1の軌道と前記第2の軌道とに係合することで、前記複数の車両が垂直方向と水平方向との間を移動する際に、前記車両が実質的に水平の向きを維持する、請求項1に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【請求項5】
前記第1の車両が第1の側と第2の側とを含み、
前記第1の軌道および前記第2の軌道に沿って前記第1の軌道に前記第1の側の第1の駆動要素を係合させるステップと、前記第2の軌道に前記第2の側の第2の駆動要素を係合させるステップと、を含む、請求項1に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【請求項6】
第2の格納場所が、前記第2の軌道に沿って位置しており、前記採取所から垂直上方に前記第1の車両を駆動する前記ステップの後に、前記第2の格納場所へ前記第1の車両を駆動するステップを含む、請求項1に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【請求項7】
前記第1のアイテムおよび第2のアイテムを収容している第1のコンテナを移送するステップを含む、請求項1に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【請求項8】
前記第1の車両から前記第2の格納場所へ、前記第2のアイテムを有する前記第1のコンテナを移送するステップを含む、請求項7に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【請求項9】
前記第2の格納場所で、第2の車両に前記第2のアイテムを移送するステップを含む、請求項8に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【請求項10】
前記採取所で前記第1の車両を停止させて前記第1のアイテムを前記第1の車両から取り出して提示する前記ステップが、前記第1の車両の後端を前記第1の車両の前端に対して上方に持ち上げるステップを含む、請求項1に記載されたアイテムを格納および取得する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本発明は、2012年4月9日に提出された米国仮特許出願第61/622,000号の優先権を主張するものである。
前記出願の全開示を本明細書で引用により援用する。
【0002】
本発明は、品目(items)を仕分けまたは取得する運搬管理システム(material handling system)に関する。
より詳細には、本発明は、複数の行先領域がそれらの行先領域との間で品目を運搬する複数の運搬車両を案内する軌道に沿って配置された運搬管理システムに関する。
【背景技術】
【0003】
品目を仕分けおよび取得して顧客の注文を履行するには、手間と時間がかかる場合がある。
同様に、多くの大規模組織は、無数の品目が格納された広大な格納領域を有している。
数百または数千の格納領域に対して品目を手動で仕分けおよび取得するには、膨大な労力を要する。
多くの分野では、人件費を削減し、顧客注文の履行に必要な時間を減らして顧客サービスを向上させるために、自動採取(automated picking)が開発されている。
しかし、材料を自動で取り扱う既知のシステムは、きわめて高価であるか、またはその有効性を損なう制限を含んでいる。
よって、さまざまな運搬管理の用途で、品目を自動的に仕分けおよび/または取得することが求められている。
【発明の概要】
【0004】
上記に鑑み、運搬管理システムは、品目を取り扱う方法および装置を提供する。
この運搬管理システムは、複数の格納場所と、それらの格納場所に品目を運搬し、またはそれらの格納場所から品目を取得する複数の運搬車両とを含む。
運搬車両は、軌道によって格納場所に案内される。
【0005】
一実施形態では、仕分けされる品目ごとに判断される情報に基づいて、制御装置が運搬車両の動作を制御する。
加えて、軌道は、運搬車両が水平方向から垂直方向に変化する連続的な経路に沿って移動できるように、複数の相互接続された垂直軌道区間および水平軌道区間を含む。
さらに、区間車両は、水平方向の移動から垂直方向の移動に変化するときに運搬車両上の品目の向きが一定に維持されるように駆動される。
【0006】
別の態様によると、本発明は、軌道に沿って配置された複数の格納場所から品目を取得する方法を提供する。
運搬車両が、軌道に沿って駆動され、いずれかの格納場所から品目を取得する。
運搬車両は、軌道の途中で停止し、運搬車両が軌道の途中で停止している間に軌道の一部が可動する。
それにより、運搬車両が傾斜して、品目が操作者に提示される。
【0007】
さらに別の態様によると、本発明は、品目を受け取るための複数の格納場所を含む運搬管理システムを提供する。
格納場所に隣接して軌道が配置され、複数の運搬車両すなわち貨車が、軌道に沿って走行して格納場所から品目を取得する。
いずれかの貨車により運ばれた品目を操作者が取得できるように、軌道に沿って出力場所が設けられる。
出力場所の軌道には、可動区画があり、いずれかの貨車が、出力場所で停止しているときに可動区画を動かして貨車を傾斜させることができる。
【0008】
別の実施形態では、運搬管理システムは、一連の行または列に配置された複数の格納場所と、格納場所に隣接する軌道とを含む。
軌道は、複数の行または列を含み、複数の運搬車両が品目を格納場所に運搬し、または格納場所から取得するために設けられる。
各運搬車両は、その運搬車両をいずれかの格納場所との間で軌道に沿って駆動する車載モーターを含む。
各運搬車両を個別に制御する制御装置が設けられる。
制御装置は、注文の各品目の取得時間を推定することにより、複数の運搬車両を制御して複数の品目を注文用に保管位置から取得する。
取得時間は、注文の各品目を個別の運搬車両により取得するために要する時間である。
注文の各品目の取得時間の推定に基づいて、品目を注文用に取得するための運搬車両の割り当て順序が計算される。
制御装置は、品目を注文用に取得するための運搬車両の割り当て順序の計算に応じて、対応する格納場所に複数の運搬車両を送る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
上述した概要と、本発明の実施形態の以下の詳細な説明とは、添付の図面を参照しながら読むことで最良に理解される。
【0010】
【0011】
【
図2】
図1に示す仕分け取得装置の軌道システムの一部を示す部分前面図である。
【0012】
【
図3】
図1に示す仕分け取得装置の一部の部分断面図である。
【0013】
【
図4】閉位置にあるゲートの詳細を示す、
図1に示す仕分け取得装置の軌道の一部拡大図である。
【0014】
【
図5】開位置にあるゲートの詳細を示す、
図1に示す仕分け取得装置の軌道の一部拡大図である。
【0015】
【
図6】後方から見たゲートの詳細を示す、
図4に示す軌道の一部の拡大斜視図である。
【0016】
【
図7】後方から見たゲートの詳細を示す、
図5に示す軌道の一部の拡大斜視図である。
【0017】
【
図8】閉状態にあるゲートの詳細を示す、
図1に示す仕分け取得装置の軌道の一部の拡大斜視図である。
【0018】
【
図9】開状態にあるゲートの詳細を示す、
図1に示す仕分け取得装置の軌道の一部の拡大斜視図である。
【0019】
【
図10】
図8に示す運搬車両の車輪を、
図1に示す仕分け取得装置の軌道との関係で示す拡大図である。
【0020】
【
図11】
図1に示す仕分け取得装置の運搬車両の上方斜視図である。
【0021】
【
図12】
図1に示す運搬車両の一部の拡大斜視図である。
【0022】
【
図13】
図1に示す運搬車両の一部の拡大斜視図である。
【0023】
【
図14】
図1に示す仕分け取得装置の採取所の拡大斜視一部分解図である。
【0024】
【
図15A】
図14に示す採取所の一部が第1の位置にある状態を示す拡大斜視分解図である。
【0025】
【
図15B】
図15Aに示す採取所の一部が第2の位置にある状態を示す拡大斜視分解図である。
【0026】
【0027】
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1を参照すると、品目を仕分けまたは取得する仕分け取得装置が10として全体的に示されている。
仕分け取得装置10は、格納領域100等の複数の場所のいずれかから品目を取得する複数の運搬車両または貨車200を含む。
貨車200は、品目を出力所310に運搬し、この出力所310で操作者が品目を貨車200から取得することができる。
その後、貨車200は、格納領域100に戻り、操作者によって取得されなかった残りの品目を格納する。
運搬車両200は、別の格納領域100に進み、次に取得すべき品目を取得する。
このように、仕分け取得装置からなる運搬管理システム10は、個別に制御される複数の貨車200を含み、これらの貨車200が軌道110を移動してさまざまな格納領域100から品目を取得し、それらの品目を操作者に提示し、残りの品目を戻し、別の品目を取得する。
【0029】
貨車200は、軌道110に沿って格納場所100に移動する。
軌道110は、水平な上方レール135と、復路区間として機能する水平な下方レール140とを含む。
上方レール135と下方レール140の復路区間との間に、複数の平行な垂直軌道区間130が延在している。
本例では、垂直軌道区間130の間に格納領域100が列状に配置されている。
図2および
図3で、軌道システムは、一連の略垂直な列として図示されている。
ただし、
図14乃至
図17に示すように、出力所310は、湾曲軌道315を備えた採取所を含む。
この湾曲軌道315は、一連の格納場所100から外側に湾曲しており、貨車200によって搬送されるトート(tote)15に作業者が容易にアクセスできるようになっている。
【0030】
この運搬管理システムを使用する典型的な動作では、出力所310すなわち採取所310を離れた運搬車両である貨車200が、いずれかの格納領域100に戻される品目を搬送する。
運搬車両である貨車200は、第1の格納領域に品目を戻し、次に、第2の格納領域に移動して、採取所310に運ぶ第2の品目を取得する。
【0031】
採取所310を離れた後、貨車200は、2組の垂直軌道区間130に沿って上方に移動し、次に2つの上方レール135に沿って水平に移動する。
貨車200は、その運搬車両が搬送している品目の格納領域を含む適切な列に到達するまで、上方レール135に沿って移動する。
軌道110は、貨車200を垂直区間に送るゲート180を含み、貨車200は、適切な格納領域で停止する。
その後、貨車200は、品目を格納領域に排出する。
【0032】
品目を排出した後、貨車200は、第2の格納場所に移動して、採取所310に運ぶ次の品目を取得する。
品目を取得した後、貨車200は、列の垂直軌道区間130を下方に移動して下方レール140に到達する。
ゲート180が貨車200を下方レール140に沿って送り、貨車200は、下方レール140をたどって採取所310に戻って別の品目を運搬する。
【0033】
貨車200は、それぞれが軌道110に沿って移動するための車載電源と車載モーターとを含む半自律型車両である。
また、貨車200は、品目の貨車200への積み込みと貨車200からの排出とを行うための移送機構、すなわち、積み込み/積み下ろし機構210を含む。
【0034】
運搬管理システム10は、複数の貨車200を含むため、貨車200どうしが衝突しないように、貨車200の位置が制御される。
一実施形態では、システム10は、各貨車200の位置を追跡し、各貨車200に制御信号を提供して貨車200の軌道110に沿った進行を制御する制御装置、すなわち、中央制御装置450を使用する。
中央制御装置450は、ゲート180など、軌道110に沿ったさまざまな要素の動作も制御し得る。
ただし、本例では、ゲート180は、以下に詳しく説明するように、貨車200によって作動させられる。
【0035】
図1を参照すると、運搬管理システム10は、品目を受け取る格納場所100の配列を含む。
本例では、格納場所100は、列状に配置されている。
さらに、運搬管理システム10は、貨車200を格納場所100に案内する軌道110を含む。
以下の説明では、運搬管理システム10は、格納領域100との間で品目を運搬および/または取得するものとして説明される。
品目は、個別の品目が格納場所100に格納されるように構成される。
ただし、典型的な動作環境では、品目は、コンテナやプラットフォームなどの格納機構の中または上に格納される。
たとえば、本例では、品目は、トート15と呼ばれるコンテナに格納される。
トート15は、蓋のないカートンまたは箱のようなものであり、操作者は、採取所310でトート15に容易に手を伸ばして品目を取得できる。
本システムは、トート15を使用するものとして説明されるが、パレットや類似のプラットフォームなど、さまざまな格納機構の任意のものを使用できることを理解する必要がある。
【0036】
格納場所100は、さまざまな構成のいずれであってもよい。
たとえば、最も単純な構成は、品目を支持する棚または品目を保持するコンテナである。
同様に、格納場所100は、格納機構と連動して格納機構を格納場所100で支持する1または複数のブラケットを含む。
たとえば、本例では、格納場所100は、いずれかのトート15を支持する棚ブラケットに似たブラケットを含む。
【0037】
図1を参照すると、運搬管理システム10は、全体として複数の格納場所100を含む。
これらの格納場所100は、本例では、列状に配置される。
採取所310と呼ばれる少なくとも1つの出力所310が、格納場所100に隣接して設けられる。
貨車200は、格納場所100からトート15を取得し、そのトート15を採取所310に運搬する。
採取所310では、操作者が1または複数の品目をトート15から取得できる。
操作者が品目を取得した後、貨車200は、トート15を採取所310から移動し、いずれかの格納場所100に戻す。
【0038】
格納場所100は、軌道110に沿って配置される。
本例では、軌道110は、上方水平レール135と、下方水平レール140とを含む。
複数の垂直軌道区間130が、上方水平レール135と下方水平レール140との間に延在している。
運送時に、貨車200は、採取所310から上方レール135に向けて1組の垂直軌道区間130を上方に移動する(以下に説明するように、貨車200は、実際には2組のレールを上方に移動する。
なぜなら、軌道110は、前方の軌道と、平行する対向軌道とを含むからである)。
その後、貨車200は、上方レール135に沿って移動して、適切な格納領域を含む列に到達する。
続いて、貨車200は、2つの前面垂直区間および2つの平行な後方垂直区間に沿って下方に移動して適切な格納場所100に到達し、品目を格納場所100に排出する。
続いて、貨車200は、別の格納場所に移動して別の品目を取得する。
品目を取得した後、貨車200は、垂直軌道区間130を下方に移動し、下方水平レール140に到達する。
続いて、貨車200は、下方レールに沿って採取所310に戻る。
【0039】
図1乃至
図3を見てわかるように、軌道110は、前方軌道115と後方軌道120とを含む。
前方軌道115および後方軌道120は、軌道110に沿って貨車200を協調して案内する平行な軌道である。
図11に示すように、各貨車200は、2つの前方車輪と2つの後方車輪の計4つの車輪220を含む。
前方車輪220は、前方軌道115に乗り、後方車輪は、後方軌道120に乗る。
軌道110の説明で、前方軌道115および後方軌道120は、貨車200の前方車輪220および後方車輪を支持する同様に構成された対向する軌道110であることを理解する必要がある。
よって、前方軌道115および後方軌道120のいずれか一方の一部についての説明は、対向する前方軌道115または後方軌道120にも当てはまる。
【0040】
図1乃至
図10を参照しながら、軌道110について詳細に説明する。
軌道110は、外壁152と、外壁152から平行に離間する内壁154とを含む。
さらに、軌道110は、内壁154と外壁152との間に延在する後壁160を含む。
図8乃至
図10からわかるように、外壁152と内壁154と後壁160とは、チャネルを形成する。
貨車200の車輪220は、このチャネルに乗る。
【0041】
図8乃至
図10を参照すると、軌道110は、駆動面156と、案内面158とを含む。
駆動面156は、貨車200に積極的に係合して、貨車200を軌道に沿って移動させる。
案内面158は、貨車200を案内して、貨車200と駆動面156との動作可能な係合を維持する。
本例では、駆動面156は、以下に説明するように、貨車200の車輪に係合するラックを形成する一連の歯で形成される。
案内面158は、ラック156に隣接する略平坦な面である。
ラック156は、軌道110の約半分に延在し、案内面158は、軌道110の残り半分に延在する。
図8および
図9に示すように、ラック156は、軌道110の内壁154に形成される。
対向する外壁152は、内壁154の案内面158に対して平行な略平坦な面である。
【0042】
上述したように、軌道110は、上方水平レール135と下方水平レール140との間に延在する複数の垂直軌道区間130を含む。
軌道110のいずれかの垂直軌道区間130といずれかの水平軌道区間とが交差する各区画に、交差部170が形成される。
各交差部170は、湾曲した内側分岐172と、略直線の外側分岐176とを含む。
図9は、相互に反転した右手側交差部170cと左手側交差部170dとを示している。
図9で、交差部170cおよび170dは、2つの垂直軌道区間130が上方水平レール135と交差する部分を示している。
垂直軌道区間130が下方レールと交差する部分は、同様の交差部170を含んでいるが、これらの交差部170は、逆になっている。
具体的には、垂直軌道区間130cと下方レールとの交差点は、交差部170dと同様に構成された交差部170を含み、垂直軌道区間130dと下方レールとの交差点は、交差部170cと同様に構成された交差部を含む。
【0043】
各交差部170は、滑らかに湾曲した内側路と、軌道110の駆動面156の歯に対応する歯を備えた平坦な外側路とを有する枢動可能なゲート180を含む。
ゲート180は、第1の位置と第2の位置との間で枢動する。
第1の位置では、ゲート180は閉じられ、ゲート180の直線状の外側路184が交差部の直線状の外側分岐176と揃う。
第2の位置では、ゲート180が開き、ゲート180の湾曲した内側路182が交差部170の湾曲した分岐172と揃う。
【0044】
よって、閉位置では、ゲート180が下方に枢動して、ゲート180の外側路184が駆動面156と揃う。
この位置では、ゲート180は、貨車200が湾曲部で下方に曲がるのを阻止し、したがって、貨車200は、交差部170を直進する。
これに対し、
図9に示すように、ゲート180が開位置に枢動した場合、ゲート180は、貨車200が交差部170を直進するのを阻止する。
代わりに、ゲート180の湾曲した内側路182が内側分岐172の湾曲面と揃い、貨車200は、交差部170で曲がる。
言い換えると、ゲート180が閉じている場合、交差部170の位置に応じて、貨車200は、上方レール135または下方レール140に沿って交差部170を直進する。
ゲート180が開いている場合、交差部170の位置に応じて、ゲート180は、貨車200を垂直レールから水平レールに、または水平レールから垂直レールに送る。
【0045】
図8を見てわかるように、ゲート180の枢着部と反対側の端部は、ゲート180が開いたときに湾曲した内側路が内側分岐の湾曲形状に一致するように、外側に広がっている。
結果として、ゲート180は、略L字型の構成をしている。
ゲート180の広がった端部に対応するため、内側分岐の駆動面156は、切り欠きまたは凹部を有する。
ゲート180が閉じたとき、切り欠きが間隙を提供し、それによって、ゲート180の外側路184が外側分岐176の駆動面に対して平行な状態で平らになる。
さらに、
図9に示す例では、ゲート180が、軌道110の上方レール135に沿って配置されている。
ゲート180が閉じると、交差部170の内側分岐の凹部により、ゲート180は、平らになって上方レールの駆動面に揃う。
【0046】
上述した説明では、ゲート180により、いずれかの貨車200が同じ方向(たとえば、水平)に進み続けるか、または一方向(たとえば、垂直)に曲がる。
ただし、一部の用途では、システムは、垂直列と交差する3つ以上の水平レールを含む。
そのような構成では、貨車200を複数の方向に曲がらせる異なるレールを含むことが望ましい場合がある。
たとえば、貨車200が列を下方に移動している場合、ゲート180によって貨車200を水平レールに沿って左方向または右方向に曲がらせるか、または垂直列に沿って直進させることができる。
加えて、一部の例では、貨車200は、上方に移動し得る。
【0047】
ゲート180は、中央制御装置450から受信される信号により制御される。
詳細には、各ゲート180は、ゲート180を開位置から閉位置に、またはその逆に移動させる作動装置に接続される。
さまざまな制御可能要素の任意のもので、ゲート180を移動させることができる。
たとえば、作動装置は、直線的に移動可能なピストンを備えたソレノイドである。
【0048】
ゲート180は、軌道沿いに設けられ中央制御装置450により制御される作動装置により自動的に作動させることもできるが、本例では、ゲート180は、貨車200の作動装置により制御される。
具体的には、
図4乃至
図7を参照すると、ゲート180は、貨車の作動装置230に反応する受動型の作動装置190を含む。
貨車200の作動装置がゲート180の作動装置190に係合すると、ゲート180は第1の位置から第2の位置に移動する。
たとえば、
図4では、ゲート180は、第1位置にあり、よって車両は、水平レールにとどまる。
貨車200のゲート作動装置230がゲート180の作動装置190に係合すると、ゲート180は、第2の位置に向けて上方に枢動し、それによって、貨車200は、曲がって垂直区間130に沿って下方に移動する。
【0049】
本例では、ゲート180の作動装置190は、リンク部195によりゲート180に連結された可動する作動面192である。
作動面192は、枢動アーム193に取り付けられる。
ゲート180を作動させ、第1の位置から第2の位置に移動させるには、貨車200のゲート作動装置230が作動面192に接触する。
作動面は、スロープのような角度がついており、したがって、貨車200がゲート180を進むと、貨車200のゲート作動装置230が作動面に係合し、アーム193を上方に少しずつ動かす。
アーム193は、リンク部195によりゲート180に連結している。
よって、アーム193が枢動すると、ゲート180も枢動する。
このように、ゲート作動装置230がゲート180の作動装置190に係合して、ゲート180を第1の位置から第2の位置に動かす。
【0050】
ゲート180は、貨車200がゲート180を通過した後、貨車200のゲート作動装置230により作動されて第1の位置に戻されるまで、第2の位置にとどまるように構成される。
ただし、本例では、貨車200が交差部170を通過した後、ゲート180は、第1の位置に自動的に戻る。
ゲート180を第1の位置に自動的に動かすために、さまざまな要素を使用できる。
たとえば、付勢要素により、ばねを第1の位置に向けて付勢することができる。
または、枢動アーム193および作動面192の重量によりアームが下方に枢動し、それによって、ゲート180が第1の位置に移動するように、ゲート作動装置190を設けてもよい。
【0051】
よって、軌道110に隣接するゲート作動装置190は、貨車200の作動装置230に応答して動作する。
この場合、ゲート作動装置190は、中央制御装置450と通信しない。
代わりに、中央制御装置450は、貨車200と通信して、以下に詳述するようにゲート180を選択的に作動させる。
【0052】
上述した説明では、運搬管理システム10は、複数の格納領域100を含むものとして説明されている。
しかし、この運搬管理システム10は、格納場所100だけでなく、さまざまな種類の行先を含むことを理解する必要がある。
たとえば、一部の用途では、行先は、品目を他の場所に運ぶ出力装置である。
出力装置の一例によると、運搬管理システム10は、品目を格納場所100から異なる運搬管理システムまたは材料処理システムに運ぶ1または複数の出力コンベヤを含む。
たとえば、Aとして表される出力コンベヤは、Aとして表される処理センターAに品目を運ぶことができる
したがって、品目が処理センターAに運搬されるべきものである場合、貨車200は、軌道に沿って出力コンベヤAまで移動する。
出力コンベヤAに到達すると、貨車200は、停止し、品目を出力コンベヤAに移送する。
出力コンベヤAは、品目を処理センターAに運ぶ。
さらに、運搬管理システム10は、出力コンベヤ等の出力装置を複数含むように構成されることを理解する必要がある。
【0053】
一部の実施形態では、運搬管理システム10は、格納場所100に加えて、複数の出力コンベヤを含む。
他の実施形態では、運搬管理システム10は、コンベヤ等の複数の出力装置のみを含み、さまざまな出力装置に品目を仕分けするように構成される。
<運搬車両>
【0054】
図11乃至
図13を参照しながら、運搬車両200の細部について詳細に説明する。
各運搬車両200は、車載電源を含む車載駆動システムを備えた半自律型の貨車である。
各貨車200は、運搬用の品目の積み込みおよび積み下ろしのための移送機構を備える。
オプションで、各貨車200は、ゲート180を選択的に作動させて運搬車両を選択的に方向転換させるゲート作動装置230も備える。
【0055】
貨車200は、品目の貨車200への積み込みと、品目の貨車200からいずれかの格納場所100への排出のためのさまざまな機構のいずれかを含む。
加えて、移送機構、すなわち、積み込み/積み下ろし機構210は、特定の用途向けに特別に調整される。
本例では、積み込み/積み下ろし機構210は、格納場所100に格納された品目に係合し、品目を貨車200に引き込むように構成された移動可能要素を含む。
より詳細には、本例では、貨車200は、格納場所100のトート15に向かって移動するように構成された移動可能要素を含む。
トート15に係合した後、移動可能要素は、格納場所100から離れ、それによってトート15を貨車200に引き込む。
【0056】
図11を参照すると、本例では、積み込み/積み下ろし機構210は、移動可能なロッド又はバー212を含む。
バー212は、貨車200の幅にまたがって延在し、貨車200の側面に沿って延在する駆動チェーン214に両端が連結されている。
モーターがチェーンを駆動して、チェーンを格納場所100に向かう方向または離れる方向で選択的に動かす。
たとえば、貨車200が格納場所に近づいてトート15を取得するとき、チェーンが、ロッドを格納場所に向けて駆動し、それによってトート15の底部の溝または切り欠きにバーを係合させることができる。
その後、チェーンは反転し、それによってバー212が格納場所100から移動する。
バーは、トート15の切り欠きに係合しているため、バーが格納場所から離れるときに、トートが貨車200に引き込まれる。
これにより、積み込み/積み下ろし機構210は、品目を格納場所100から取得できる。
同様に、品目を格納場所100に格納するには、積み込み/積み下ろし機構210のチェーン214が、品目が格納場所に位置するまで、バー212を格納場所に向けて駆動する。
その後、貨車200は、下方に移動してバーをトート15から係合解除し、それによってトートを解放する。
【0057】
加えて、運搬管理システム10は、軌道110の前方側に隣接する格納場所100の配列と、軌道の後方側に隣接する格納場所の同様の配列とを備えているため、積み込み/積み下ろし機構210は、前方側の配列と後方側の配列とで品目を取得および格納するように動作可能である。
詳細には、
図11に示すように、積み込み/積み下ろし機構210は、相互に離間した2本のバー212を含む。
一方のバーは、格納場所100の前方側の配列のトートと係合でき、他方のバーは、後方側の配列のトートと係合できる。
【0058】
上述したように、各貨車200は、ゲート180を第1の位置から第2の位置に作動させ、それによって、貨車200が軌道110に沿って移動するときに方向を変えられるようにするゲート作動装置230をさらに含む。
作動装置230は、ゲート180の対応する要素に係合するように構成されたさまざまな要素のいずれでもよい。
本例では、ゲート作動装置230は、第1の位置と第2の位置との間で選択的に移動し得る。
第1の位置では、ゲート作動装置は、軌道沿いのゲート180または他の係合要素と係合しないように配置される。
第2の位置では、ゲート作動装置230は、軌道沿いの対応する要素に係合してゲート180を作動させることができる。
【0059】
たとえば、本例では、ゲート作動装置230は、伸長可能なピンを含む。
図12に示すように、このピンは、第1の位置では収縮している。
第2の位置では、ピンは、貨車200から外側に向けて伸長している。
図13を参照すると、第2の位置において、ピン230は、軌道110に隣接する対応要素に係合していずれかのゲート180を作動させることができる。
詳細には、伸長位置において、ピン230は、外側に伸長しており、それによってゲート180に隣接して配置されたゲート作動装置190に係合できる。
伸長したピン230は、作動面192と係合し、それによって貨車200が軌道110を移動するときにピンが作動面を上方に押し上げることでアーム193を上方に枢動させる。
【0060】
貨車200は、各車輪220に隣接したゲート作動装置230を含む。
加えて、貨車200の4つのゲート作動装置230は、4つすべてが同時に伸長または収縮するように同期される。
これにより、貨車200は、4つのゲート180を同時に作動させて、水平から垂直に方向を変える。
詳細には、貨車200は、前方軌道115の2つの垂直列の上部にある2つのゲート180を作動させ、後方軌道120の2つの垂直列の上部にある2つのゲート180を作動させる。
【0061】
貨車200は、ゲート作動装置230を作動させるための独立した駆動機構を含む。
ただし、本例では、ゲート作動装置230は、積み込み/積み下ろし機構210の駆動機構により作動される。
より詳細には、各ゲート作動装置230は、チェーン214に動作可能に連結される。
ゲート作動装置230は、駆動チェーン214が駆動されるときに、クランクアームのように相反的に伸長および収縮する。
加えて、バー212が貨車200に積まれている品目に対応するホーム位置に配置されているとき、ゲート作動装置230は、収縮位置に位置する。
ただし、ゲート作動装置230が伸長する程度にチェーンを前方に駆動すると、トートが運搬車両からはみ出ない程度にロッド212が軌道110に向かって、または軌道110から離れて駆動される。
言い換えると、チェーン214は、ゲート作動装置230を駆動するが、貨車200のトート15を軌道110、ゲート180、または軌道沿いのゲート作動装置190に干渉させるほど移動するわけではない。
【0062】
貨車200は、貨車200を軌道110に沿って運ぶために使用される4つの車輪220を備える。
車輪220は、2つの車輪220が貨車200の前端に沿って設置され、2つの車輪220が貨車200の後端に沿って設置されるように、2本の平行に離間した軸215に取り付けられる。
【0063】
図10および
図11を参照すると、各車輪は、内側のアイドラーローラー224と、軌道の駆動面156と連動する外側の歯車222とを備える。
アイドラーローラー224は、軸に対して自由に回転するが、外側の歯車は、取り付け先の軸に固定される。
これにより、軸の回転によって歯車222が回転する。
加えて、アイドラーローラーは、軌道110の上壁152と下壁154との間の距離よりもわずかに小さい直径を有するようにサイズ設定されている。
これにより、アイドラーローラーを軌道110内で自由に回転させながら、各車輪220の歯車222と軌道110の駆動面(すなわち、歯)156との動作可能な係合を維持することができる。
よって、運搬車両が水平に移動しているとき、ローラーは、運搬車両の重量を支え、歯車222は軌道110の駆動面156と連動して車両を軌道110に沿って駆動する。
【0064】
貨車200は、車輪220を駆動する車載モーターを備える。
より詳細には、駆動モーターは、軸215に動作可能に連結されて軸を回転させ、それによって車輪220の歯車222を回転させる。
貨車200の駆動システムは、貨車200を軌道110に沿って同期的に駆動するように構成される。
本例では、駆動システムは、各歯車が同期の態様で駆動されるように構成されている。
詳細には、各歯車222は、いずれかの軸の端部に、軸に対する歯車の相対的な回転を実質的に防ぐ態様で連結される。
これにより、各軸は、取り付けられた2つの歯車を同期の態様で駆動する。
加えて、本例では、両方の軸が同期の態様で駆動され、したがって4つの歯車すべてが同期の態様で駆動される。
軸を同期的に駆動するために使用できる機構は、さまざまである。
たとえば、一対の駆動モーターを使用して軸を駆動し、それらの駆動モーターを同期させてもよい。
または、単一のモーターを使用して両方の軸を駆動してもよい。
各軸は、軸に対して相対的に回転しないように軸に直結されたタイミングプーリーを含む。
同様に、モーター軸にタイミングプーリーを連結することもできる。
軸のタイミングプーリーをモーターに連結する駆動ベルトは、駆動モーターの回転を軸の回転に正確にリンクさせるタイミングベルトである。
単一のタイミングベルトを使用して両方の軸を同期的に駆動することも可能だが、一対のタイミングプーリーをモーター軸に連結し、各タイミングプーリーをいずれかの軸の対応するタイミングプーリーに連結してもよい。
【0065】
駆動モーターは、モーターの回転を検出して貨車200が移動した距離を判断できるセンサを含む。
歯車222は、軸に直結しており、それらの軸は、駆動モーターに同期的に連結しているため、貨車200が前方に移動する距離は、駆動モーターが動いた距離に対応するように正確に制御される。
よって、決定された経路に沿って貨車200が移動した距離は、その間に貨車200のモーターが回転した距離に依存する。
【0066】
駆動モーターの回転を検出するため、モーターは、駆動モーターの回転量を検出するセンサを含む。
たとえば、センサ252は、ホールセンサ等のセンサである。
センサは、モーターの回転を検出し、中央制御装置450に信号を送る。
中央制御装置450は、指定された経路に関する既知の情報と、センサが検出したモーターの回転とに基づいて、貨車200が経路に沿って移動した距離を判断する。
【0067】
貨車200は、貨車200を駆動するために必要な電力を提供するレール沿いの接触子など、外部の電源により動かすこともできる。
しかし、本例では、貨車200は、駆動モーターと積み込み/積み下ろし機構210を駆動するモーターとの両方に必要な電力を提供する車載電源を備える。
加えて、本例では、電源は、再充電可能である。
電源は、再充電可能な電池等の電源を含むが、本例では、電源は、1または複数のウルトラキャパシタで構成される。
ウルトラキャパシタは、きわめて高いアンペア数を受け入れてウルトラキャパシタを再充電できる。
高い電流を使用することで、ウルトラキャパシタを数秒以下等のきわめて短い時間で再充電できる。
【0068】
貨車200は、電源を再充電するための1または複数の接触子を含む。
本例では、貨車200は、外側に付勢されるようにばね加圧された銅ブラシ等の複数のブラシを含む。
ブラシは、充電レールと連動して、以下に詳しく説明するように電源を再充電する。
【0069】
たとえば、一対の充電レールを下方水平レール140の下に設けることができる。
充電レールは、電源に接続された導電片である。
貨車200の充電接触子は、導電片に係合してウルトラキャパシタを再充電する。
詳細には、ブラシの付勢要素が、ブラシを充電接触子に向けて外側に付勢する。
充電接触子を流れる電気は、ウルトラキャパシタを数秒以下で再充電できる高電流低電圧のソースを提供する。
加えて、ウルトラキャパシタにより提供される電源は、数分しか持続しない可能性があるため、貨車200は、積み込み列を移動するたびに再充電を行う。
【0070】
各貨車200は、品目が貨車200に積み込まれたことを検出する積み込みセンサを含む。
このセンサにより、品目が貨車200に適切に配置されることが保証される。
たとえば、積み込みセンサは、重量の変化を検出する力検出器または品目の存在を検出する赤外線センサを含む。
【0071】
貨車200は、各貨車200の位置を追跡する中央制御装置450から受信される信号に応じて動作するが、軌道沿いの印を読み取って貨車200の位置を確認する読み取り装置も含む。
たとえば、各格納場所100に一意のバーコードを割り当てることができ、読み取り装置で品目の運搬先の格納場所100の周辺の軌道110またはその他の領域を走査することができる。
貨車200がたどる経路について中央制御装置450が保持しているデータと、駆動モーターの回転に関するデータに基づいた貨車200の移動距離に関するデータとは、貨車200が適切な格納場所100に位置しているか否かを判断するために十分である。
しかしながら、品目を適切な格納場所100に排出する前に、貨車200の位置を再確認するのが望ましい場合がある。
よって、スキャナで貨車200が停止した位置の格納場所100に関する情報を走査および読み取るようにしてもよい。
走査されたデータが、格納場所100が適切な格納場所であることを示している場合、貨車200は、品目を格納場所100に排出する。
同様に、貨車200は、貨車200の後端近傍の印を読み取るための第2の読み取り装置を含む。
第2の読み取り装置は、
図1に示すように、運搬管理システムが軌道110の前方側の第1群の格納場所100と、後方側の第2群の格納場所100とを利用するように設定された用途で使用される。
【0072】
上述した説明では、貨車200は、軌道110の歯と相互作用して貨車200を軌道沿いに案内する駆動歯車を備える。
加えて、以下の動作の節で詳しく説明するように、貨車200の位置は、貨車200が移動した距離に関する情報に基づいて制御することもできる。
そのような用途では、貨車200の駆動車輪を同期するのが望ましい。
しかし、一部の用途では、代替の制御システムを使用し得る。
たとえば、貨車200の位置は、軌道110に沿って配置されたセンサからの信号または軌道110に沿って配置された標識に基づいて制御できる。
そのような例では、貨車200は、上述したようには同期されていない駆動機構を使用するように構成される。
【0073】
以下に詳しく説明するように、貨車200は、中央制御装置450から受信した信号に応じて貨車200の動作を制御する処理装置をさらに含む。
加えて、貨車200は、貨車200が軌道110に沿って移動する際に中央制御装置450と継続的に通信できるようにする無線トランシーバを含む。
代替で、一部の用途では、軌道沿いに複数のセンサまたは標識を設けるのが望ましい場合がある。
貨車200は、センサ信号および/または標識を感知する読み取り装置と、センサまたは標識に応じて運搬車両の動作を制御する中央処理装置450とを含む。
<採取所>
【0074】
上述したように、運搬管理システム10は、貨車200が格納場所100から品目を取得し、採取所310に品目を運ぶように構成される。
以下では、
図1および
図14乃至
図17を参照しながら、採取所310について詳しく説明する。
【0075】
動作の一様式では、運搬管理システム10は、注文の履行に必要な品目を取得するために使用される。
注文は、異なる部署での製造工程に必要な部品等の内部注文である場合や、顧客に対して履行および出荷される顧客注文である場合がある。
いずれの場合も、運搬管理システム10は、格納領域から品目を自動的に取得し、採取所310に品目を運んで、操作者が必要な数の品目をトート15から採取できるようにする。
品目がトート15から採取された後、貨車200は、前進し、注文に必要な次の品目を前進させる。
運搬管理システムは、この態様で動作を継続して、操作者が注文に必要なすべての品目を採取できるようにする。
【0076】
本例では、採取所310は、格納場所の配列の一端に配置される。
しかし、複数の採取所310を軌道110に沿って配置するのが望ましい場合がある。
たとえば、第2の採取所310を、格納場所の配列の他端に配置することができる。
代替で、複数の採取所310を一端に設けることもできる。
【0077】
本例では、採取所310は、貨車200が上方に移動して操作者に中身を提示し、それによって操作者がトート15から品目を容易に取得できるように構成されている。
図1を参照すると、採取所310では、上方に湾曲して操作者から離間する湾曲区画315が軌道110に含まれている。
これにより、貨車200は、上方に移動し、操作者がトート15から品目を取り出しやすい高さで停止する。
操作者がトート15から品目を取り出した後、貨車200は、横方向で操作者から離間し、垂直方向で上方水平レール135に向けて移動する。
【0078】
システムは、貨車200が採取所310で傾斜し、それによって、操作者がトートから品目を取得しやすくするように構成される。
たとえば、貨車200が採取所310に近づいたときに、中央制御装置450で、(
図1および
図14の視点で)前方の車輪が停止した後も後方の車輪が移動し続けるように貨車200を制御できる。
これにより、(操作者の視点で)貨車200の後端が持ち上がる。
操作者が品目をトート15から採取した後、(操作者に対して)前方の車輪が高速に移動して、貨車200を水平にする。
水平になった後、4つの車輪は、同期して駆動される。
【0079】
貨車200の動作を制御することにより貨車200を傾けることが可能だが、貨車200の車輪が、上述したように軌道の歯にかみ合う歯付き車輪220のように、軌道110の駆動要素にしっかりと噛み合っている場合、後輪が前輪と異なる速度で駆動されると、車輪220が動かなくなる可能性がある。
よって本例では、軌道110が可動してトート15を操作者の方へ傾けるように軌道システムを改良し得る。
【0080】
図14乃至
図17を参照しながら、採取所310における軌道システムについて詳しく説明する。
格納場所100の列の端部で、軌道110がシステムの垂直列から外側に向けて湾曲し、採取所310の湾曲軌道315を形成する。
採取所310の軌道区画は、貨車200の前方の軸215を支持および案内する平行な前方軌道区画318a、318bと、貨車200の後方の軸215を支持および案内する平行な後方軌道区画320a、320bとを含む。
前方軌道区画318a、318bは、上方に垂直に延長した後、湾曲して格納場所100の垂直列に戻る。
後方軌道区画320a、320bは、前方軌道区画318a、318bと略平行であり、前方軌道区画318a、318bと略同様に湾曲する。
これにより、前方軌道区画および後方軌道区画は、貨車200が湾曲軌道315に沿って移動するときに略水平な向きを維持できるように貨車200を案内する。
【0081】
本例では、後方軌道区画320a、320bは、貨車200が採取所310で停止しているときに貨車200の後方の軸215を上昇させることができるように構成される。
貨車200の後方の軸215を上昇させることで、貨車200のトートが傾斜して、トートの中身が採取作業を容易にするように操作者に提示される。
貨車200の前方の軸を垂直位置でほぼ固定したまま貨車200の後方の軸を上昇させるために、さまざまな上昇機構を利用できる。
たとえば、ソレノイドや空気ピストンなどのさまざまな作動装置または駆動要素を利用して、後方軌道区画320a、320bを上昇させることができる。
本例では、以下に詳しく説明するように、後方軌道区画320a、320bの一部を回転モーターで駆動する。
【0082】
以下の説明では、後方軌道区画320aの詳細について説明する。
平行な後方軌道区画320bは、後方軌道区画320aと略同様に構成されている。
そのため、後方軌道区画320a、320bは相互に対向して、貨車200が採取所310を通過する際および貨車200が採取所で停止している際に貨車200の後方の軸を略水平に維持する。
【0083】
後方軌道320は、固定軌道328の区画と、可動軌道324の区画とを含む。
可動軌道324は、
図15Aに示す下位置と、
図15Bに示す上位置との間を移動可能である。
可動軌道324は、均一な幅を有する単一の直線軌道区画でもよいが、本例では、可動軌道324は、上方区画と下方区画とを含み、下方区画は、完全な幅を有するが、上方区画は、狭幅322を有する。
本例では、狭幅区画は、可動軌道324の下方区画の幅の約半分である。
よって、上方区画336は、可動半軌道と呼ばれる。
【0084】
後方軌道320の上端の、可動軌道の狭幅部分の上に、上方固定軌道区画326が固定して設けられる。
本例では、上方固定軌道326は、下方固定軌道328の約半分の幅であり、よって固定半軌道326と呼ばれる。
図15Aに示すように、固定軌道326、328は、上述したようにシステム全体で使用される軌道110の区画と同様の駆動歯を備える。
また、可動軌道324も、固定軌道区画と同様に離間および構成された駆動歯を備える。
【0085】
可動半軌道区画322および固定半軌道区画の歯は、可動半軌道322が
図15Bに示すように上方に移動して固定半軌道326の横に位置したときに、可動半軌道322の歯が固定半軌道326の歯と揃い、下方固定軌道328の歯の幅と同様の幅を有する完全な幅の軌道を形成するように構成される。
【0086】
システムは、
図14乃至
図16に示すように可動半軌道322を上方位置と下方位置との間で移動させる軌道上昇機構330を含む。
本例では、軌道上昇機構330は、可動半軌道322を上下に相反的に駆動するサーボモーター332等の回転モーターを含む。
より詳細には、可動軌道324は、可動軌道の上方および下方の一対のプーリーの間に搭載された無端ベルト336aに固定的に取り付けられる。
たとえば、可動軌道は、リフターベルト336aに固定される。
【0087】
モーター332でリフターベルト336aを直接駆動してもよいが、軌道上昇機構330は、角速度を減らし、モーターによって提供されるトルクを増やすために、1または複数の駆動ベルトを含む。
本例では、軌道上昇機構は、モーター332によって駆動される第1の駆動ベルト333を含む。
さらに、機構330は第1の駆動ベルト333によって駆動され、リフターベルト336aを駆動する、第2の駆動ベルト334を含む。
本例では、第1の駆動ベルト333および第2の駆動ベルト334は、タイミングベルトである。
【0088】
モーター332が第1の方向で駆動されると、駆動ベルト333、334は、リフターベルト336aを第1の方向で駆動して可動半軌道322を
図15Bに示す上方位置に上昇させる。
モーター332を逆方向、すなわち第2の方向に駆動すると、駆動ベルト333、334は、リフターベルトを逆方向で駆動して可動半軌道を
図15Aに示す位置に下降させる。
【0089】
図14で320bと表された後方軌道区画の可動軌道を駆動するために第2のモーターを設けてもよいが、本例では、モーター332で両方の後方軌道320a、320bの可動軌道を駆動する。
後方軌道320bの可動部分は、後方軌道320aの可動軌道と実質的に同様に構成されており、上述したリフターベルト336aと実質的に同様なリフターベルト336bに固定的に連結される。
リフターベルト336a、336bを同期的に駆動するために、
図16および
図17に示すように、駆動軸340がリフターベルト336bとリフターベルト336aとを相互に連結する。
詳細には、駆動ベルト334が駆動軸340を駆動し、駆動軸340がリフターベルト336a、336bを直接駆動する。
【0090】
図14および
図17に示すように、駆動軸340は、左手の後方軌道320aと右手の後方軌道320bとの間に介在する。
一部の例では、保守機器を左手の軌道区画と右手の軌道区画との間の空間に移動することが望ましいか、または必要な場合がある。
したがって、本例では、駆動軸を後方軌道320a、320bの間から容易に取り外すことができる。
より詳細には、駆動軸340は、左手のリフターベルト336aを駆動するスタブ軸と、右手のリフターベルト336bを駆動するスタブ軸との間に延在する細長い軸を含む。
加えて、本例では、軸インターロック342が、リフターベルト336a、336bを駆動するスタブ軸に細長い軸を回転的に固定する。
軸インターロックは、細長い軸をスタブ軸から容易に取り外せるように、解放可能に連結できる。
本例では、インターロック解除を手動で作動させて軸インターロックを連結解除し、軸をスタブ軸から連結解除できる。
たとえば、インターロック解除は、
図15Aに示す回転可能なノブである。
【0091】
上述したように構成される採取所310の軌道110は、以下のようにして貨車200を採取所310で傾斜させることができる。
採取所310に入った貨車は、垂直軌道区画318a、318bおよび320a、320bの途中まで上方に駆動される。
貨車200が318a、318bおよび320a、320bに沿った所定の垂直位置に達すると、制御装置が貨車200を制御して採取所310の所定の高さで貨車200を停止させる。
採取所310で停止したとき、貨車200は、全体的または実質的に水平である。
本例では、貨車200は、貨車200の後輪220が可動軌道324の下方区画に係合するまで垂直に上昇し、貨車200の車輪220が、可動軌道の下方区画に係合した状態で停止する。
【0092】
貨車200が採取所310で停止すると、制御装置がモーター332の動作を制御してモーターを第1の方向に駆動し、それによって、可動軌道324a、324bが
図15bに示す位置まで上方に移動する。
貨車200の後輪220が可動軌道と係合しているため、可動軌道を上方に移動すると、貨車200の後輪が上方に移動し、それによって貨車200のトート15の後端が上方に持ち上がる。
これにより、トート15が水平方向に対して傾斜してトート15の中身が採取所310の操作者に提示され、操作者がトートから品目を容易に取り出せるようになる。
【0093】
適切な品目をトートから取り出したことを示す信号を操作者がシステムに提供すると、システムは、軌道を制御して貨車200を実質的に水平な位置に下降させる。
詳細には、制御装置が、モーター332を制御してモーターを逆方向で駆動し、それによってリフターベルトを逆方向で駆動して可動軌道324a、324bを下降させる。
貨車200の後輪220が可動軌道324a、324bと係合しているため、可動軌道を下降させると、貨車200の後輪が下方に移動して貨車200が実質的に水平となる。
【0094】
可動軌道が、
図15Aに示す下方位置に下降した後、制御装置は、モーター332を停止し、それによって可動軌道の動きが止まる。
可動軌道が静止し、貨車200が実質的に水平である間に、貨車200は、採取所310の垂直軌道を上方に移動し、それによって、貨車200が実質的に水平な状態で貨車200の後輪が可動軌道324a、324bを上昇し、さらに、固定半軌道326を上昇する。
【0095】
採取所310は、採取所310の効率を向上させるために、複数の部材を備える。
たとえば、採取所310は、操作者を支援するために、情報を表示するモニタを備える。
貨車200が採取所310に近づくときに、運搬管理システム10は、注文に対してトート15から取得する必要がある品目の数などの情報を表示できる。
加えて、操作者は、複数の注文の品目を取得する場合があるため、運搬管理システムは、各注文に対して取得する必要がある品目の数に加えて、品目の取得対象の注文を表示し得る。
さらに、運搬管理システムは、操作者が適切な数の品目をトート15から取得した後にトート15に残っているべき品目の数などの情報を表示することもできる。
【0096】
さらに、運搬管理システムは、操作者が品目を採取した後に貨車200を自動的に前進させることができるように、品目がトート15から取り出されたことを感知するセンサを備える。
同様に、システムは、操作者が適切な数の品目をトート15から採取した後に作動させることができる、ボタン等の手動作動部材を含む。
操作者がボタンを作動させた後、運搬管理システムはトートを採取所310から移動させる。
【0097】
上記の説明では、運搬管理システムは、1つの注文の履行に使用される個別の数の品目を取得するために使用されるものとして説明されている。
操作者は、操作者に提供された1または複数のトート15から品目を採取し、それらの品目を出荷用のコンテナに配置するなどして品目をまとめる。
または、複数の品目をまとめる代わりに、運搬管理システムは、品目を運搬管理システムから運び出すまたは複数のバッファコンベヤを含む。
操作者は、採取した品目を適切な順序でバッファコンベヤに配置し、バッファコンベヤはそれらの品目を運搬管理システムから運び出す。
<動作>
【0098】
操作者が適切な品目をいずれかの貨車から取り出した後、その貨車200は、採取所310から移動する。
詳細には、車載制御装置が駆動モーターを起動する信号を送る。
駆動モーターは、軸を回転させ、それによって、車輪220の歯車222が回転する。
歯車222は、垂直レールの駆動面156に係合して貨車200を上方に駆動する。
詳細には、歯車および駆動面は係合してラックアンドピニオン機構として動作し、車輪の回転運動を軌道110に沿った直線運動に変換する。
【0099】
貨車200が採取所310から移動するとき、運搬管理システムは、貨車200が現在搬送している品目を戻す格納場所100と、貨車200が次に取得する品目とを判断する。
以下に説明するように、これらの判断には、膨大な計算が必要になる可能性がある。
しかし、貨車200は、採取所310から列を上昇するため、貨車200が上方レール135に沿った第1のゲートに到達するまで、貨車200の行先を判断する必要はない。
運搬管理システムが貨車200の送り先を判断できない場合、貨車200は、採取所310に戻る軌道を単純に周回し、プロセスをやり直すことができる。
【0100】
以下の説明では、貨車200が上方レール135に到達するまでに貨車200の行先および経路の情報が判断されるという前提で、運搬管理システムの動作について説明する。
【0101】
中央制御装置450が品目の適切な格納場所100を判断すると、貨車200の経路が判断される。
詳細には、中央制御装置450は、貨車200の経路を判断し、品目の運搬先の格納場所100に関する情報を貨車200に伝える。
次に、中央制御装置450は、貨車200の動作を制御し、軌道沿いのゲートを必要に応じて作動させて貨車200を適切な列に送る。
適切な列に到達すると、貨車200は、その列を下降して適切な格納場所100に移動する。
貨車200は、適切な格納場所100で停止し、車載制御装置が適切な信号を貨車200に送ってチェーン214を駆動する。チェーン214はバー212を前進させ、それによってトート15を適切な格納場所に駆動する。
【0102】
貨車200が上方レール135に沿って移動して列に近づくとき、垂直区間130のゲート180は、次のように制御される。
貨車200が途中の列を通過して次の列に移動する場合、ゲート180は、
図4に示す閉位置のままとなる。
詳細には、列の上部の両方のゲート180が閉じており、したがって、ゲート180の外側路184が直線軌道と揃い、軌道110の駆動面156と揃った状態となっている。
これにより、ゲート180は、駆動面156と協調して貨車200が列を通過できる直線駆動面を提供する。
【0103】
貨車200が下降する列に到達すると、ゲート180は、次のように制御される。
図2を参照すると、列がトート15および採取所310のない状態で示されている。
図2は、装置10の前面からの表示であり、したがって、貨車200は、
図2の視点で上方レールを右から左に移動する。
以下の説明では、貨車200は、
図2でCと表された列の格納位置に運ばれる。
列Cは、2対の垂直区間を含む。
第1の対は、列Cの左側の前方および後方の垂直区間130cであり、第2の対は、列Cの右側の前方および後方の垂直区画130dである。
【0104】
貨車200が列Cを下降するには、貨車200の左側の車輪が垂直区間130cを下降し、右側の車輪が垂直区間10dを下降する。
よって、貨車200が列Cに近づくと、130dの上部にあるゲート180が閉位置に移動する。それにより、左側の車輪が上方レールに乗ったまま、右側の垂直区間130dを通過する。
貨車200の左側の車輪が右側の垂直区間130dを通過した後、右側の垂直区画130dの上部にあるゲート180が開位置に移動する。
よって、右側の車輪が垂直区間130dを下降することができる。
詳細には、左側の車輪が右側の垂直区画130dを通過した後、車両の右側の軸のゲート作動装置230が、ゲート180の作動装置190に接触して、ゲート180を
図9に示す開位置に移動させる(なお、
図9は、装置の後方側から見た図である。よって、ゲート180の視点は、前方側と逆になっている)。
ゲート180は、交差部170を通る直線経路を閉鎖し、ゲート180の湾曲した内側路182が右側の車輪を垂直区間130dに送る。
同様に、左側の垂直区間103cの上部にあるゲート180が開位置に移動して、左側の車輪を垂直区間130cに送る。
【0105】
貨車200が、垂直区間130cおよび103dの下部にある交差部170に近づくと、ゲート180が、上述した説明とは逆に動作する。
詳細には、貨車200が垂直区間130cおよび103dの下部にある交差部170に近づくと、交差部170のゲート180が開位置に移動して、ゲートが右側および左側の車輪を下方レールに送る。
図2の視点で言うと、貨車200は、下方レールに到達した後、左から右に移動する。
貨車200が垂直区間130c、130dの下部にある交差部170を通過してから、貨車200の左側の車輪が右側の垂直区間130dの下部にある交差部170に到達するまでの間に、右側の垂直区間130dの下部にあるゲート180が閉位置に移動する。
これにより、貨車200の左側の車輪が、垂直区間130dの下部にある交差部170を下方レール140に沿って直進する。
【0106】
上述した運搬管理システムの利点の1つは、貨車200が(上方レールまたは下方レールに沿った)水平移動から(いずれかの列を下降する)垂直移動に変化する際に、貨車200の向きが実質的に変わらないことである。
詳細には、貨車200が水平に移動しているとき、前方の2つの歯車付き車輪220は、前方軌道115の上方水平レール135または下方水平レール140と連携し、後方の2つの歯車付き車輪220は、後方軌道120の対応する上方レール135または下方レール140と連携する。
貨車200がゲート180を通過して列に近づくと、前方の2つの歯車付き車輪が、前方軌道115の一対の垂直区間130と係合し、後方の2つの歯車付き車輪が、後方軌道120の対応する垂直区間と係合する。
なお、貨車200の水平方向に対する向きが変化しないというのは、車両が軌道に沿って移動する際のことである。
貨車200は、採取所で水平方向に対して傾斜し得るが、軌道110に沿って移動する際は、水平方向に対して実質的に一定の向きを維持するといえる。
【0107】
貨車200が水平レールから垂直区間へ、または垂直区間から水平レールへ移動するとき、軌道は、4つの歯車付き車輪のすべてを同じ高さに位置させる。
これにより、貨車200は、軌道を移動して水平と垂直との間で変化するときに、歪んだり傾斜したりしない。
加えて、貨車200を単一の軸で構成するのが望ましい場合がある。
そのような構成では、貨車は、上述した実質的に水平な向きではなく、実質的に垂直な向きになる。
単一軸の構成では、貨車200の重量により、貨車200の向きが維持される。
ただし、単一軸の貨車200を使用する場合、格納場所の向きが貨車200の垂直の向きに合わせて再構成される。
<トラフィック制御>
【0108】
システムは、複数の貨車200を含むため、貨車200どうしが衝突しないように、それぞれの貨車200の動作を制御する。
以下の説明では、これをトラフィック制御と呼ぶ。
【0109】
さまざまな方法を使用してトラフィックを制御できる。
たとえば、トラフィック制御は、各貨車200が隣接する貨車200に対する位置を監視し、それに応じて車載制御装置で貨車200を制御する分散システムである。
そのようなシステムの一例では、各貨車200で近接センサを利用する。
貨車の近接センサが、その貨車200の前方の所定の距離内で別の貨車200を検出した場合、その貨車200の車載制御装置は、その貨車200を減速または停止することにより貨車200を制御できる。
同様に、貨車200がその貨車200の後方の所定の距離内で別の貨車200を検出した場合、その貨車200は、前方の所定の距離内でさらに別の貨車200を検出しない限り、速度を上げることができる。
このようにして、貨車200は、近似センサからのフィードバックに基づいて、貨車200の速度を個別に制御できる。
【0110】
運搬管理システムは、トラフィック制御に分散システムを使用できるが、本例では、トラフィック制御に集中型システムを使用する。
詳細には、中央制御装置450で各貨車200の位置を追跡し、各貨車200の隣接する貨車200に対する位置と、各貨車200の経路とに基づいて、各貨車200にトラフィック制御信号を提供する。
【0111】
本例では、中央制御装置450は、トラフィック制御装置として動作し、軌道110に沿って移動する貨車200と継続的に通信する。
中央制御装置450は、各貨車200が移動できる距離を貨車200ごとに判断し、その情報を貨車200に伝える。
たとえば、軌道上で貨車Aに貨車Bが続いており、貨車Aが地点Aにいる場合、貨車Bは、地点Aの直前の地点まで、貨車Aに衝突することなく安全に移動できる。
貨車Aが軌道上の次の地点Bに進むと、貨車Bは、地点Bの直前の地点まで、貨車Aに衝突することなく安全に移動できる。
【0112】
貨車200は、中央制御装置450と継続的に通信して、貨車200の位置を示す情報を提供する。
それにより、中央制御装置450は、貨車200が軌道に沿って進む際に、各貨車200の安全距離を継続的に更新できる。
【0113】
上記の説明は、軌道上のさまざまな貨車200の位置に基づく安全ゾーンの判断に限定されているが、トラフィックに影響する他の要因に基づいて安全ゾーンを判断することもできる。
たとえば、貨車200の安全距離を計算するときに、中央制御装置450は、貨車200と次のゲート180との間の距離、および貨車200の行先である格納場所までの距離を考慮する。
【0114】
以上の説明からわかるように、貨車200と中央制御装置450との間の通信頻度が増加すると、軌道に沿ったトラフィックの流れが効率化する。
よって、本例では、トラフィック制御は、貨車が軌道上を1インチ移動するたびに貨車200と通信するように設計される。
したがって、貨車200が毎秒25インチで移動する場合、中央制御装置450は、40ミリ秒ごとに貨車200と通信する。
さらに、貨車200は、最大50インチ/秒で移動するのが望ましい。
よって、貨車200が20ミリ秒ごとに中央制御装置と通信できるように通信を構成するのが望ましい。
【0115】
安全距離の計算に使用する上述した変数に加えて、各貨車200の前方の軌道のプロフィールに関する情報を使用して安全距離が計算される。
たとえば、中央制御装置450は、貨車200の前方の経路が横方向の移動であるか、上方移動(すなわち、上方への垂直移動)であるか、下方移動(すなわち、下方への垂直移動)であるかを判断する。
【0116】
トラフィック制御の問題の1つは、交差部170での合流に関する。
この問題は、貨車200が戻りレール140に合流する必要があるときに発生する。
2つの貨車200が衝突につながる至近距離で交差部170に到達する場合、一方の貨車200が優先権を持ち、他方の貨車200が待機または減速して一方の貨車200を通過させる必要がある。
【0117】
トラフィックの合流を制御する第1の方法は、貨車200が別の貨車200と衝突することなく交差部170を通過できるだけの長さがある次回の間隔を判断することに基づく。
言い換えると、第1の貨車が交差部に近づいたときに、第1の貨車と第2の貨車との間隔が第1の貨車が通過するのに不十分であると判断された場合、第1の貨車は、第1の貨車が通過できるだけの長さの間隔が現れるまで、交差部170で待機する。
【0118】
トラフィックの合流を制御する第2の方法は、採取所310の帰還センサに最も近い貨車200を判断することに基づく。
帰還センサまでの距離が最も短い貨車が、交差部170での優先権を得る。
【0119】
トラフィック制御装置が安全距離を計算するときに考慮するもう1つの要因は、隣接する列における貨車200の位置に関する。
本例では、隣接する列のほとんどが、共通の垂直レールを共有する。
たとえば、
図2で、最も左側の列は、垂直レール130aおよび130bを使用する。
最も左側の列に隣接する列は、垂直レール130bおよび130cを使用する。
【0120】
しかし、本例では、一部の列は、隣接する列から独立した2つの垂直レール130を備える。
たとえば、積み込み列300は、隣接する列と共有されない2つの独立したレールを備える。
したがって、貨車200は、積み込み列に隣接する列の貨車200の位置を考慮することなく、積み込み列を上方に移動できる。
さらに、
図2に示すように、積み込み列に隣接する列を、2つの独立した垂直レールを持つように構成するのが望ましい場合がある。
これにより、貨車200は、より自由に積み込み列を上昇し、隣接する列を下降して、上述した周回軌道を実現できる。
【0121】
よって、安全距離を計算するとき、トラフィック制御装置は、貨車200が共通の垂直レールを共有している場合は隣接する列における貨車200の位置を評価して、貨車200が隣接する列を下降するときに2つの貨車が衝突するのを防ぐ。
【0122】
トラフィック制御のもう1つの側面は、注文または一連の注文の品目を取得するための貨車200の順序に関する。
詳細には、注文を効率的に履行するには、1または複数の注文により要求される順序で、注文の品目を採取所310に運ぶ必要がある。
詳細には、4つの個別の場所に格納されている個別の品目が注文に必要な場合、貨車200がそれらの品目を採取所に実質的に同時に運べるように品目を取得し、それによってそれらの品目を採取して注文を履行できるようにするのが望ましい。
よって、中央制御装置450は、注文の履行に使用される一連の貨車200に品目を割り当てる順序を計算する。
【0123】
例として、以下の説明では、運搬管理システムが4つの個別の格納場所に格納された4つの個別の品目についての注文を履行するために実行するステップについて説明する。
運搬管理システム10は、以下のようにして、4つの品目のそれぞれを4つの貨車200のいずれかに割り当てる。
【0124】
中央制御装置450は、貨車200が注文の各品目を取得するために要する理論的な時間を計算する。
詳細には、注文の品目ごとに、中央制御装置450は、貨車200が採取所から品目が格納されている格納場所まで移動し、さらに、格納場所から採取所310に戻るために要する理論的な時間を計算する。
これらの推定値は、軌道を巡回するトラフィックに基づき得るが、本例では、軌道にトラフィックが存在しないものとして推定値を計算する。
注文の各品目について推定値を判断した後、中央制御装置450は、貨車200がほぼ同時に戻るように、品目を一連の貨車200に割り当てる。
【0125】
たとえば、4つの品目の注文の場合、第1の品目が採取所に最も近く、最後の品目が採取所310から最も遠く、第2および第3の品目がそれらの間に存在する可能性がある。
よって、第1の貨車は、取得に要する時間が最も長い第4の品目を取得するように割り当てられ得る。
第2および第3の貨車には、注文の第2および第3の品目が割り当てられ、第4の貨車には、取得に要する時間が最も短い第1の品目が割り当てられ得る。
このようにして、運搬管理システムは、貨車200が注文の品目を運ぶ連続した貨車として採取所310に戻る確率が高くなるように、品目を取得するための貨車200の割り当て順序を制御する。
一部の用途では、注文に要求される正確な順序で(すなわち、第1の品目が1番目、第2の品目が2番目、というように)貨車200が採取所310に到着するように、貨車200の順序を制御するのが望ましい。
しかし、多くの用途では、注文の品目を含む連続した貨車200として貨車200が到着すれば(すなわち、注文の品目を含む4つの貨車200が、他の注文の品目を含む貨車を間に挟まなければ)十分である。
【0126】
上述した説明では、貨車200が連続した貨車として戻って注文を履行するように取得タスクを一連の貨車200に割り当てることについて説明したが、採取所310は、操作者が複数の注文の品目を同時に採取できるように構成することも可能である。
したがって、運搬管理システムでは、貨車200が複数の注文の品目を返せるように、貨車200の流れと取得のタイミングとをさらに改善することができる。
つまり、1つの注文だけの品目を考慮し、その注文の品目を取得する貨車200を割り当ててから次の注文の品目を取得する貨車200を割り当てるのではなく、2つの注文の品目をまとめて考慮し、複数の注文(2つ、3つ等)のすべての品目に対して、それらの品目が単一の注文の品目であるかのように、貨車200を割り当てることができる。
品目を含んだ貨車200が戻ったときに、システムは、操作者に対して、採取所310にあるディスプレイに標識を表示するなどして、品目が属する注文を操作者に示すことができる。
【0127】
さらに、上述した基本的な順序設定に加えて、システムは、貨車200が注文の品目を連続的に採取所310に届ける可能性が高まるように、貨車200の動作をさらに制御することができる。
詳細には、貨車200が品目を取得した後、システムは、採取所に戻るために必要な時間の推定値を計算する。
この推定時間は、軌道沿いのトラフィックが貨車200を遅延させる可能性があるため、以前に計算した推定時間と通常は異なる。
この推定到着時間を、注文の他の品目の推定到着時間と比較する。
貨車200の到着時間がその注文の品目を取得する他の貨車に比べて早すぎる場合、運搬管理システムは必要に応じて貨車200を遅延させて、到着順序を制御することができる。
加えて、貨車200が軌道を移動する間に到着時間を連続的に更新して、運搬管理システムで貨車200の移動を選択的に制御して貨車200を必要に応じて遅延させ、採取所310への到着順序を制御することができる。
さらに、上述した説明では、特定の注文の品目の順序を制御することについて説明しているが、操作者が注文ごとの厳密な順序ではなく複数の注文の品目を並行して採取できる場合は、運搬管理システムで複数の注文の品目を集約することができる。
【0128】
上述したように、運搬管理システムは、品目を取得するための推定時間に基づいて、一連の品目を車両に割り当てる。
しかし、通常、貨車200が採取所310を離れるとき、その貨車200は、いずれかの格納場所100に戻す必要がある品目を運んでいることを理解する必要がある。
したがって、新しい品目の取得時間は、貨車200が次の品目を取得できるようになる前に品目を戻すための時間を含む。
【0129】
一実施形態では、運搬管理システムは、特定の品目が格納される場所を定義するための略厳密な態様を備える。
そのような動作方法では、特定の品目が1または複数の定義済みの格納場所に格納される。そのような品目を取得し、採取所310に運搬した後、貨車は、品目を取得した格納場所100(または品目を受け取るために定義された複数の場所のいずれか)に戻る。
しかし、品目を取得した格納場所100にその品目を戻すことで、新しい品目を取得するために要する時間が増える可能性がある。なぜなら、新しい品目は、前の品目が取得前に位置していた場所から遠く離れている可能性があるからである。
【0130】
よって、一連の品目を貨車に割り当てるとき、運搬管理システムは、品目を元の格納位置に戻してから新しい品目の場所に移動するために要する時間を考慮することができる。
または、品目を所得した格納場所100にその品目を戻す代わりに、貨車が取得する次の品目に最も近い空き格納場所を検索することができる。
その場合、貨車200は、空き格納場所に品目を積み下ろしてから、次の品目を取得する格納場所100に移動する。
次に、中央制御装置が新しい格納場所の位置を保存して、品目を必要に応じて所得できるようにする。
このようにして、運搬管理システムは、品目を格納場所に戻すときに、品目の格納場所100を連続的に再配置することができる。
空き格納場所が次に取得する品目に近接する可能性を高めるために、本例では、格納する品目よりも格納場所100が多くなるように、格納場所100の配列を割り当てる。
たとえば、配列の各列は、1または複数の空き格納場所を含む。
ただし、1つの列の空き格納場所の数は、品目を取得して戻すにつれ変化し得る。
【0131】
上述した説明では、品目の運搬を、並べ替え所の前方に配置された格納場所の配列との関係で説明した。
しかし、
図1に示すように、並べ替え所の後方側に格納場所100の後方配列を加えることにより、運搬管理システムの格納場所100の数を二倍にすることができる。
このようにすることで、貨車200は、並べ替え所の前方側の格納場所に移動することでその格納場所100に品目を運搬し、積み込み/積み下ろし機構210を駆動して品目を前方格納場所に積み下ろすことができる。
または、貨車200は、並べ替え所の後方側の格納場所に移動することでその格納場所に品目を運搬し、積み込み/積み下ろし機構210を後方に駆動して品目を後方格納場所に積み下ろすことができる。
【0132】
加えて、運搬管理システム10は、モジュラ型であり、格納場所100の配列の左端に追加の区画を加えることで、必要に応じて拡張することができる。
さらに、上記では、格納場所100の配列が必然的に二次元配列であり、貨車200が、X方向およびY方向で移動するものとして説明したが、運搬管理システムを拡張して、軌道の追加の「走路」を追加できる。
詳細には、
図1に示す並べ替え所に対して平行または垂直な独立した格納場所100の配列を、並べ替え所に連結することができる。
この場合、貨車200は、
図1に示す並べ替え所のX方向およびY方向に対する第3の方向で移動する。
たとえば、軌道の追加区画を、
図1に示す並べ替え所に対して垂直に連結して、追加の軌道が積み込み列でL字型を形成するようにできる。
そのような構成では、ゲート180は、貨車200を上方レール135に沿って送るか、または追加軌道に向かって後方に送る。
同様に、格納場所の複数の平行行を相互に連結して、貨車200が適切な行に到達するまで横断レールに沿って選択的に移動できるようにすることも可能である。
その後、貨車は、上述したように適切な列に到達するまで、行を移動する。
【0133】
当業者は、発明の広範な発明的概念から逸脱することなく、上述した実施形態に変更または改良を加えられることを理解する。
たとえば、上述した説明では、運搬管理システム10は、貨車200と中央制御装置との間でワイヤレス通信を使用する。
代替の実施形態では、軌道に通信回線を敷設し、貨車200が結線通信リンク上で中央制御装置と通信することができる。
<入力所>
【0134】
運搬管理システム10に新しい品目を格納するために、または、品目が注文の履行に使用されたときに格納場所100に品目を補充するために、入力所350を設けることができる。
さまざまな機構を使用して、運搬管理システム10に品目を補充することができる。
たとえば、採取所310から続く垂直レールに入力領域を設けることができる。
入力領域は、格納場所100に類似したものとなるので、車両が入力領域に移動し、通常の動作時に格納領域から品目を取得するときと同様に新しい品目を取得することができる。
ただし、入力領域は、品目を入力領域に積み込むために、軌道110の外部からのコンベヤまたは他の機構と連動する。
加えて、入力所350は、複数の入力領域を含む。
たとえば、3つの入力領域を、それら3つの入力領域が相互に重なるように、垂直レールに沿って配置することができる。
こうすることで、複数の入力場所を使用して品目を貨車200に積み込んで、運搬管理システム10に品目を補充することができる。
複数の入力場所を使用する場合、各入力場所は、入力場所に品目を積み込む入力機構と連動するのが好ましい。
【0135】
入力所350は、中央制御装置450と通信し、中央制御装置450により制御される。
たとえば、入力所350は、運搬管理システム10に格納される新しい品目のバーコード等の識別項目を走査するためのスキャナまたは他の入力機構を含む。
代替で、操作者が入力所350で品目を識別し、キーボードやタッチスクリーン等の操作者インターフェイスを通じて運搬管理システム10に識別情報を入力することもできる。
このように、運搬管理システム10が新しい補充品目を自動的に識別するか、操作者が手動で運搬管理システムに情報を入力するか、または自動データ入力と手動データ入力とを組み合わせて使用することができる。
【0136】
上述した説明では、運搬管理システム10は、単一の入力所350を備えるものとして説明されている。
しかし、運搬管理システム10に沿って配置された複数の入力所350を備えることが望ましい場合がある。
複数の入力所350を使用することで、品目の補充または新しい品目の追加のための供給速度を向上させることができる。
加えて、異なる種類の品目を扱うように入力所350を構成できる。
こうすることで、特定のカテゴリの品目を効率的に扱うように各入力所350を構成できる。
【0137】
したがって、本発明は、本明細書に記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された発明の範囲および精神に含まれるすべての変更および改良を含むものであることを理解する必要がある。