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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】腰部アクセスポータルセーバー
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/34 20060101AFI20231215BHJP
   A61B 17/90 20060101ALI20231215BHJP
【FI】
A61B17/34
A61B17/90
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021185532
(22)【出願日】2021-11-15
(62)【分割の表示】P 2020531737の分割
【原出願日】2018-12-13
(65)【公開番号】P2022020789
(43)【公開日】2022-02-01
【審査請求日】2021-11-15
(31)【優先権主張番号】62/598,094
(32)【優先日】2017-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/673,520
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/673,365
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/673,541
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/673,451
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500103074
【氏名又は名称】コンメッド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィラード ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ストゥブキャール エリック
(72)【発明者】
【氏名】キーホー トーマス
(72)【発明者】
【氏名】キンテロ ケビン
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-049162(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0306586(US,A1)
【文献】特表2012-510878(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/34
A61B 17/90
A61B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の外側から外科手術部位までの経路を維持して、前記経路を介して器具を前記外科手術部位に挿入しかつ前記器具を前記外科手術部位から取り除くことを可能にするポータルセーバー装置であって、
筒状のねじ山付き本体と、
前記ねじ山付き本体から遠位に延びる管状の可撓性本体と、
前記ねじ山付き本体の近位端に接続された二重の第一のシールおよび第二のシールと、を備え、
前記管状の可撓性本体が、前記ねじ山付き本体に対して、遠位に延びた状態から所望の方向に変形可能である、ポータルセーバー装置。
【請求項2】
前記管状の可撓性本体が、熱可塑性ウレタン(TPU)から構成される、請求項1に記載のポータルセーバー装置。
【請求項3】
前記ねじ山付き本体の外面に雄ねじ山が設けられる、請求項1に記載のポータルセーバー装置。
【請求項4】
前記第一のシールが円形の開口部を備える、請求項1に記載のポータルセーバー装置。
【請求項5】
前記第二のシールが、中央位置で収束する三つのスリットから形成された開口部を備える、請求項1に記載のポータルセーバー装置。
【請求項6】
前記管状の可撓性本体が、その長さ方向に沿ってシールを備え、前記シールは、前記管状の可撓性本体の長手方向軸に沿って角度付けられているか、または垂直である、請求項1に記載のポータルセーバー装置。
【請求項7】
前記管状の可撓性本体が、単一の連続した材料片である、請求項1に記載のポータルセーバー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「Baggula Hip Access Portal Saver」と題した、2017年12月13日出願の米国仮出願第62/598,094号と、「Expanding Mechanism for Cannula Dermal Fixation」と題した、2018年5月18日出願の米国仮出願第62/673,365号と、「Adhesive Disc for Cannula Dermal Fixation」と題した、2018年5月18日出願の米国仮出願第62/673,451号と、「Adhesive Disc for Cannula Dermal Fixation」と題した、2018年5月18日出願の米国仮出願第62/673,541号と、「Suction Cup for Cannula Dermal Fixation」と題した、2018年5月18日出願の米国仮出願第62/673,520号とに関し、優先権を主張する。
【0002】
本出願は一般に、ポータルセーバー装置に関し、さらに特には、様々なサイズおよび幾何学的形状の器具を収容するための拡張組立品を備えたオブチュレータに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
関節鏡関節内腰関節アクセスを維持するため、従来は、一連のアクセスツール(切換スティック、溝付きのカニューレ、使い捨てカニューレ、など)を頻繁に使用して、器具の挿入および取り外し作業を患者に対して行っている。外科医がアクセスツールを使用する時間は、手技時間の大きな割合を占める。アクセスツールの使用に費やしている間は、外科医は患者の病理に関わる実際の作業を何も実施していない。
【0004】
関節鏡外科手術分野における共通のアクセスツールは、「カニューレ」である。カニューレを使用して、患者の身体の外側から身体の内側の、関節鏡手技が実施される位置まで、開いたポータルを維持する。このカニューレが身体の内側に留まり、この経路を維持し、外れたり、外側にずれたり、または内側にさらにずれないことが重要である。これは、今日では多くの方法で達成されており、カニューレの外側に攻撃性のあるねじ山を配置して、真皮層およびその下の組織に穴をあける(またはドリルする)ことによって達成されることが最も多い。このためには、こうしたねじ山を受容するための、サイズの大きな切開部が必要となり、結果としてそれに相当するサイズの傷をもたらすことになる。
【0005】
図1A図1Cに示すような現在のカニューレ1は、カニューレ1自体の管様の本体4の外部3にある、機械的ねじ山2をほとんど使用する。図1Aは、固い管様の本体4を有する標準カニューレ1を示す。図1Bのカニューレ1は、図1Aに示すカニューレと比べて剛直ではないが、管様の本体4は実質的に半径方向には移動しない。図1Cは、図1Bに示すカニューレよりも、より柔軟性のあるカニューレ1を示す。しかし、図1Cのカニューレ1は、半可撓性ではあるが、幅広い器具に対応できない。従来のカニューレ1は、外科手術部位から流体が漏れるのを防ぐための流体シール5を近位端に有する。一部のカニューレは、管様の本体4のサイズをカスタマイズするために、図1Cにも示すように、管様本体4に沿ってインジケータ6を有する。これらのカニューレは、オブチュレータを用いてねじ込まれることが多い。
【0006】
現在の外科手技では、器具を挿入し、患者から複数回にわたって(多数のポータルから)取り外さなければならない。例えば、腰部外科手技では、外科医は、二つ~三つのポー
タルを介して作業しなければならず、腰部のポータルは通常、4~6インチの長さである。これらの腰部ポータルを介すため、外科医は単純に器具/スコープを取り外して、別のポータルに移ることができない。ポータル間で主要な器具/スコープを移動させるためには、二つ~三つの異なる器具(および約9ステップまたはアクション)が必要であり、これは外科手術全体を通して何度も行われる。図1A図1Cに示すような、現在の市販のカニューレは硬すぎるために、結果として移動が制限されており、外科医は手技全体においてこれらを使用しない。カニューレは通常、アンカーを配置して縫合糸を通すために、手技終了時に使用されるのみである。
【0007】
そのため、器具を外科手術部位に簡単に挿入し、取り除くことを可能にする、可撓性のあるポータルセーバー装置が必要とされている。
【0008】
あるいは、またはさらに、バーブを有するカニューレもあり、こうしたカニューレは、身体の中に進む間の少しの振動回転の恩恵を受けつつ、外科手術部位に真っ直ぐ挿入されうる。さらに、カニューレは折り畳まれたアコーディオンの様な部材を使用し、延伸してその直径を減少させ、圧縮してその直径を増加させることができる。ただし、これらの従来のカニューレはいずれも、剛直な本体が皮下で大きく移動できないため、小さな切開部を通した挿入およびその後の除去が可能とならない。さらに、これらの従来的カニューレのいずれも、切開部位を取り囲む領域にサイズの小さな切創をもたらすことができず、外傷を最小化させることもできない。さらに、従来のカニューレはいずれも、幅広い動きや自由をもたらすことができない。
【0009】
関連技術セクションの免責条項の説明:特定の特許/刊行物/製品がこの関連技術セクションの説明またはこの開示の他の場所で議論されている限り、これらの議論は議論された特許/刊行物/製品は特許法の目的のための先行技術であるという許可として受け取るべきではない。例えば、考察された特許/刊行物/製品の一部または全ては、時間的に十分早期でなくてもよく、時間的に十分初期に発展した主題を反映しなくてもよく、および/または特許法の目的のために先行技術なるように、十分に有効化されなくてもよい。特定の特許/刊行物が、この関連技術セクションの説明および/または出願全体を通して上記で議論されている限り、その説明/開示は参照により全て本明細書に組み込まれる。
先行技術文献情報の開示
米国特許出願公開第2009/306586号明細書は、股関節を治療するための外科的方法および装置を開示している。米国特許出願公開第2009/306586号明細書には、横方向に拡張可能なアクセスカニューレは、遠位端、近位端、および遠位端と近位端との間に延びる管腔とを有する細長い本体を備え、アクセスカニューレの遠位端は、それらが遠位に延びるにつれて内側に先細りになる複数の指を有し、細長い本体は、管腔の長さの少なくとも一部に沿って延びる雌ねじを有すること、アクセスカニューレは、細長い本体の管腔内に配置された内側スリーブをさらに備え、内側のスリーブは、その長さの少なくとも一部に沿って延びる雄ねじを有し、内側スリーブの雄ねじは、細長い本体の雌ねじと係合していること、内側スリーブの回転により、内側スリーブが細長い本体に対して遠位方向に移動し、それによって、細長い本体の複数の指をカムで開くこと、が記載されている。
【発明の概要】
【0010】
本発明の実施形態は、従来カニューレおよびアクセスツールには、潜在的な問題および/または欠点があることを認識する。例えば、従来のカニューレの外部の攻撃的なねじ山は、(上述のように)、切開部位へのさらなる外傷を引き起こす可能性がある。そのため、小さな切開部を通して取り除くことを可能にし、切開部位における外傷を最小化する、ポータルセーバー装置が必要とされている。本発明のさまざまな実施形態は、本明細書に記載される潜在的な問題および/または欠点のうちの一つまたは複数を解決または減少させ得るという点で有利であり得る。
【0011】
本開示は、発明の構成、構造、およびポータルセーバー組立品の結果的な機能、および外科手術部位に可撓性のカニューレ管を取り付ける方法に関する。一態様によれば、ポータルセーバー組立品は、オブチュレータを含む。オブチュレータはオブチュレータ本体を有し、カニューレ式の外側オブチュレータ管がそれを通って延在する。外側オブチュレータ管は、折り畳まれた第一の構成と、拡張された第二の構成との間で移動可能な拡張組立品を有する遠位先端を有してもよい。シャフト拡張器は、外側オブチュレータ管内の第一の位置と第二の位置との間で移動可能な、カニューレ式の内側オブチュレータ管を有することができる。第一の位置では、内側オブチュレータ管は外側オブチュレータ管の遠位先端から後退し、拡張組立品は第一の構成にある。第二の位置では、内側オブチュレータ管は外側オブチュレータ管の遠位先端内で前進し、拡張組立品は第二の構成にある。
【0012】
実施形態によると、拡張組立品は、外側オブチュレータ管の遠位先端にあるダックビル部分である。ダックビル部分は、外側オブチュレータ管から構成される少なくとも二つのアームを有する。
【0013】
一実施形態によれば、オブチュレータはまた、少なくとも二つのアームを、折り畳まれた第一の構成から拡張した第二の構成へと半径方向外向きに力を加える、内側オブチュレータ管上のポストといった、アクチュエータを含む。
【0014】
実施形態によると、外側オブチュレータ管はオブチュレータ本体の遠位端を越えて延びる。
【0015】
実施形態によると、オブチュレータは、オブチュレータ本体の遠位に、外側オブチュレータ管周りに延びるカニューレ管を含む。
【0016】
実施形態によると、オブチュレータは、カニューレ管から近位に延びる一対のあぶみを含む。
【0017】
実施形態によると、一対のあぶみは、一つまたは複数のコネクタを介してオブチュレータ本体に取り外し可能に取り付けられる。
【0018】
実施形態によると、オブチュレータは、一つまたは複数のコネクタから一対のあぶみを解放するように構成された、オブチュレータ本体上のあぶみリリースアクチュエータを含む。
【0019】
実施形態によると、カニューレ管は、一対のシームがカニューレ管の長さ方向に沿って延びる、平坦なシート材料から成る。
【0020】
実施形態によると、カニューレ管は、二つの丸みをおびたセクションの間に平坦なセクションを有する。
【0021】
実施形態によると、オブチュレータは、カニューレ管の長さ方向に沿って移動可能な、カニューレ管の周りに接続された剛直な本体を含む。
【0022】
実施形態によると、剛直な本体は、近位伸縮自在組立品および遠位外部バーブを含む。
【0023】
実施形態によると、近位伸縮自在組立品は、一つまたは複数のブレイドを備える。
【0024】
別の態様によると、カニューレ管を取り付ける方法は、(i)オブチュレータ本体の遠位端を通って延在し、通過するカニューレ式外側オブチュレータ管を有するオブチュレータ本体と、外側オブチュレータ管内で移動可能であるカニューレ式内側オブチュレータ管を備えるシャフト拡張器と、オブチュレータ本体の遠位にある外側オブチュレータ管周りのカニューレ管と、剛直な本体と、を備えるオブチュレータを提供することと、(ii)外科手術切開部内にカニューレ管を前進させることと、(iii)カニューレ管に沿って剛直な本体を摺動させることと、(iv)剛直な本体を真皮層の下に固定することと、(v)カニューレ管の長さを調節することと、(vi)カニューレ管からオブチュレータを取り除くことと、を含むがこれらにかぎらない。
【0025】
実施形態によると、剛直な本体は、ブレイドおよび遠位外部バーブを有する近位伸縮自在組立品を含む。外部バーブは、真皮層を把持するように構成されている。
【0026】
実施形態によれば、カニューレ管の長さを調節するステップは、伸縮自在組立品をカニューレ管に沿って移動させ、ブレイドでカニューレ管を切断するステップを含む。
【0027】
実施形態によると、一対のあぶみは、カニューレ管から近位に延びる。
【0028】
実施形態によると、方法は、一対のあぶみを、一つまたは複数のコネクタを介してオブチュレータ本体に取り外し可能に取り付けるステップを含む。
【0029】
実施形態によると、オブチュレータは、オブチュレータ本体にあぶみリリースアクチュエータを含む。
【0030】
実施形態によると、オブチュレータをカニューレ管から取り除くステップが、オブチュレータ本体上のあぶみリリースアクチュエータを作動させるステップを含む。
【0031】
一態様によれば、ポータルセーバー組立品は、ポータルセーバー装置を含む。ポータルセーバー装置は、真皮ねじ山付き本体から遠位に延在する管状の可撓性本体を含み、管状の可撓性本体は、真皮ねじ山付き本体に対して半径方向に移動可能であり、第一のシールと第二のシールが真皮ねじ山付き本体に接続されている。
【0032】
実施形態によると、管状の可撓性本体は、熱可塑性ウレタン(TPU)から成る。
【0033】
実施形態によると、ポータルセーバー装置は、真皮ねじ山付き本体に雄ねじ山を含む。
【0034】
実施形態によると、第一のシールは円形の開口部を含む。
【0035】
実施形態によると、第二のシールは、中央位置で収束する三つのスリットから形成される開口部を含む。
【0036】
実施形態によると、管状の可撓性本体は、その長さ方向に沿ってシールを含む。
【0037】
実施形態によると、管状の可撓性本体は、単一の連続した材料片である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解され、評価される。添付の図面は、開示された主題の典型的な実施形態のみを示しており、従って、開示された主題は他の同等に有効な実施形態を認め得るため、その範囲を限定するものと見なされるべきではない。
【0039】
ここで添付図面を簡単に参照する。
【0040】
図1A図1Aは、先行技術のカニューレの概略斜視図である。
図1B図1Bは、先行技術の別のカニューレの概略斜視図である。
図1C図1Cは、先行技術のさらに別のカニューレの概略斜視図である。
図2A図2Aは、一実施形態による、ポータルセーバー装置の概略斜視図である。
図2B図2Bは、一実施形態による、ポータルセーバー装置の別の概略斜視図である。
図2C図2Cは、可撓性本体がノット構成にある、図2Bのポータルセーバー装置の概略斜視図である。
図2D図2Dは、可撓性本体がねじれ構成にある、図2Bのポータルセーバー装置の概略斜視図である。
図2E図2Eは、実施形態による、真皮ねじ山付き本体およびシールの概略側面図である。
図2F図2Fは、実施形態による、真皮ねじ山付き本体およびシールの概略上面図である。
図2G図2Gは、実施形態による、シールの概略正面図である。
図2H図2Hは、実施形態による、二重シールの概略正面図である。
図2I図2Iは、実施形態による、二重シールの概略正面図である。
図2J図2Jは、実施形態による、二重シールの概略斜視図である。
図3A図3Aは、一実施形態による、ポータルセーバー組立品の概略斜視図である。
図3B図3Bは、別の実施形態による、ポータルセーバー組立品の概略斜視図である。
図4図4は、代替的実施形態による、ポータルセーバー装置の概略斜視図である。
図5図5は、実施形態による、ポータルセーバー組立品の概略斜視断面図である。
図6図6は、実施形態による、第一の構成にあるポータルセーバー組立品の遠位先端の概略側面断面図である。
図7図7は、実施形態による、第一の構成にあるポータルセーバー組立品の概略斜視側面断面図である。
図8図8は、実施形態による、第一の構成にあるポータルセーバー組立品の概略側面図である。
図9図9は、実施形態による、第一の構成にあるポータルセーバー組立品の概略側面断面図である。
図10図10は、実施形態による、第二の構成にあるポータルセーバー組立品の概略斜視図である。
図11図11は、実施形態による、第二の構成にあるポータルセーバー組立品の概略側面図である。
図12図12は、代替的実施形態による、ポータルセーバー組立品の概略分解斜視図である。
図13図13は、代替的実施形態による遠位本体の概略斜視図である。
図14図14は、代替的実施形態による、第一の構成にある遠位本体の概略側面断面図である。
図15図15は、代替的実施形態による、第二の構成にある遠位本体の概略側面断面図である。
図16図16は、実施形態による、真皮固定装置の斜視線図である。
図17図17は、代替的実施形態による、真皮固定装置の斜視線図である。
図18図18は、代替的実施形態による、ポータルセーバー組立品の概略側面斜視図である。
図19図19は、図18のポータルセーバー組立品のオブチュレータの概略側面斜視図である。
図20図20は、図19のオブチュレータのシール組立品の詳細な概略側面断面図である。
図21図21は、第一の構成にある、図19のオブチュレータの概略上面斜視図である。
図22図22は、第二の構成にある、図19のオブチュレータの概略上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の態様および特定の特徴、利点、およびその詳細は、添付図面に図示した非限定的な例を参照しながらより完全に説明される。本発明を不必要に不明瞭にしないよう、周知の構造の説明は省略される。しかしながら、本発明の態様を示しつつ、詳細な説明および特定の非限定的な例は、例示のみによって与えられ、限定されるものではないことが理解されるべきである。本発明の主な概念の精神および/または範囲内で、さまざまな置換、修正、追加、および/または配置は、本開示から当業者に明らかであろう。
【0042】
ここで図面を参照すると、同様の参照番号が全体を通して同様の部分を指しており、図2A図2Jは、一実施形態による、ポータルセーバー装置16の様々な図の概略図である。図2Aおよび図2Bのポータルセーバー装置14は、真皮ねじ山付き本体13(流体シール17付き)から遠位に延在する管様(またはカニューレ状)の可撓性本体11を備える。図2Aに示す実施形態では、ポータルセーバー装置14は、可撓性本体11のサイズをカスタマイズできるよう、可撓性本体11に沿ったインジケータ15を備える。ポータルセーバー装置14は、身体の外側(例えば、皮膚)から手術部位(例えば、関節)までの経路を維持し、それによって、外科医は、(従来の装置では九つのステップまたは行動であるのに対し)二つのステップまたは行動で、器具を一つのポータルから別のポータルを動かすことができる。図2Bに示す実施形態では、可撓性本体11は、押出しによって形成される。しかしながら、代替的な実施形態では、可撓性本体11の長さ方向に沿って一つまたは複数のシールがある。シールは、可撓性本体11の長手方向軸に沿って互いに角度付けられているか、または垂直(つまり、可撓性本体11の長さ方向に対してほぼ平行)であってよい。
【0043】
図2Aおよび図2Bの可撓性本体11は、熱可塑性ウレタン(以下、「TPU」)から構成されてもよい。TPUは、ブロックコポリマーを含む熱可塑性エラストマーである。具体的には、TPUは、当業者によって理解されるように、直線状の交互のハードセグメントおよびソフトセグメントを備える。ハードセグメントは、短鎖ジオール(すなわち、「鎖延長部」)を有するジイソシアネートで構成され、それらを短い、高極性のセグメントにする。ソフトセグメントは、長鎖ジオールを有するジイソシアネートで構成され、それらを長い、低極性セグメントにする。TPUの剛性は、ソフトセグメントに対するハードセグメントの比率を増加または減少させることによって微調整することができる。TPUは、高機械的特性、高耐熱性、高鉱油耐性、高加水分解性、温度に対する柔軟性、微生物分解に対する高耐性、および硬度範囲全体にわたる高弾性を有する。TPUは、本開示のレビューと併せて、当業者によって理解されるべきであるように、標準的な大気条件下で、30ショアAから60ショアDの硬度を有する。TPUの一例はエラストマラン(登録商標)である。TPUの別の例は、Greco製のイソタン等級5090Aである。
【0044】
TPUは、可撓性本体11のための組成物として使用するための、多くの利点をもたらす。図2Cおよび図2Dでは、可撓性本体11は、操作された後にその形状を保持できる、押出成形されたTPU組成物である。従来のカニューレよりも可撓性があり、より薄い。図2Cは、ノット構成にある可撓性本体11を示し、図2Dは、ねじれ構成にある可撓性本体11を示す。ノット構成およびねじれ構成はどちらも、TPUから構成される可撓性本体11の可撓性を示している。可撓性本体11の可撓性および弾力性は、まるで経皮のように動作するため、外科医により良好な動作範囲をもたらす。可撓性本体11は、どこでも自由に動くことができ、真皮に固定された、近位真皮ねじ山付き本体13によって制限されるのみである。TPUはまた、シェーバーブレイドやバーなどの、鋭利な機器による切れやその他の損傷に対して耐性がある。さらに、簡潔に上述された耐熱性の高品質TPUによって、可撓性本体11の変形やその他の損傷を伴わずに、切除器具を通過させることができる。
【0045】
ここで図2E図2Gを参照すると、実施形態による、真皮ねじ山付き本体13およびシール17の様々な図の概略図が示されている。図示した実施形態では、真皮ねじ山付き本体13は、図2Eおよび図2Fに示すように、雄ねじ山19を含む。図2Gは、真皮ねじ山付き本体13の近位端にあるシール17を示す。シール17は開口部21を備え、それは、可能な限り小さいが、外科手術分野または手技のため外科手術装置(例えば、腰部外科手術装置)全てに適合するようにサイズ決めされる。シール17は外科手術部位からの流体の漏れを防止するが、気泡が手術部位に移動し、ビデオスコープの視界を遮ることも防止する。シール17の例示的実施形態を図2H図2Jに示す。図示した実施形態では、シール17は二重シールである。二重シール17は、図2Iおよび図2Jに示すように、円形の開口部21Aを備えた第一のシール23Aと、「メルセデス(Mercedes)」開口部21Bを備えた第二のシール23Bとを含む(つまり、三つのスリットから形成された開口部が中央位置で合う)。
【0046】
ここで図3Aおよび図3Bを参照すると、実施形態による、ポータルセーバー組立品10の概略斜視図が示されている。ポータルセーバー組立品10は、ポータルセーバー装置14の代替的な実施形態に取り外し可能に接続されたオブチュレータ12を備える。ポータルセーバー装置14は、図4に示すように、一対のあぶみ18A、18Bに延びる剛直な可撓性本体16を含む。図4に図示した実施形態では、可撓性本体16は、平坦なシート材料から成り、溶接されて、可撓性本体16の長さ方向に沿って延びる二つのシーム20A、20Bを作り出している。本来、可撓性本体16を構成する平坦なシート材料は、平坦な形状に折り畳んで戻りやすいため、封止および流体の管理にとって有益である。代替的な実施形態では、シールが可撓性本体16から剥がれるよう、可撓性本体16を構成する平坦なシート材料は不完全に溶接される。さらに別の実施形態では、可撓性本体16が緩和された状態に維持されるように(図2A図2Dに示すように)、可撓性本体16は同一の可撓性材料(例えば、熱可塑性ウレタン(「TPU」))から溶接されたシームなしに押出形成される。
【0047】
図4にも示すように、ポータルセーバー装置14のあぶみ18A、18Bは、あぶみ18A、18Bが離間し、略平行となるように可撓性本体16から近接して延長する。図示した実施形態では、あぶみ18A、18Bはそれぞれ、それを通って延びる開口部22A、22Bを有し、開口部22A、22Bは整列している。代替的実施形態では、ポータルセーバー装置14はあぶみを有さず、つまり、可撓性本体16は、オブチュレータ12に直接接続されている。さらに別の実施形態では、可撓性本体16はあぶみ18A、18Bに延びておらず、代わりに、管状の端キャップに隣接した雄ねじ山付き部分を有する。
【0048】
図3Aおよび図3Bに戻ると、簡潔に上述したとおり、ポータルセーバー装置14はオブチュレータ12に接続されている。具体的には、図示された実施形態では、オブチュレータ12はオブチュレータ本体24を備え、あぶみ18A、18Bはオブチュレータ本体24内またはその上に延び、一方、可撓性本体16は、オブチュレータ本体24の遠位端26から延在する。図3Aおよび図3Bのオブチュレータ本体24は、離間した隆起28を有する人間工学的形状であり、外科医(または任意のその他のユーザ)が安全に把持できるのを助ける。オブチュレータ本体24の遠位端26の近くまたはそれにおいて、保持ピン30(またはその他任意の従来コネクタ)は、オブチュレータ本体24を通り、および、オブチュレータ本体24内のあぶみ18Aの開口部20Aを通って延在する。第二の保持ピン30はまた、オブチュレータ本体24を通り、および、オブチュレータ本体24内の他方のあぶみ18B上の他方の開口部20Bを通って延在してもよい。保持ピン30は、あぶみ18A、18Bをオブチュレータ本体24内の所定位置に固定する。ポータルセーバー組立品10はさらに、あぶみリリースアクチュエータ38を備える。図示した実施形態では、あぶみリリースアクチュエータ38は押しボタンである。あぶみリリースアクチュエータ38を押下するか、あるいは作動すると、ポータルセーバー装置14がオブ
チュレータ本体24から解除される。
【0049】
さらに図3A図3Bを参照すると、ポータルセーバー組立品10は、遠位の剛直な本体33を含む。示すように、剛直な本体33は、ポータルセーバー装置14の周りに固定される。図示した実施形態では、剛直な本体33は、可撓性本体16の近位端36に接続されている。剛直な本体33は、伸縮自在の組立品32を備え、これは可撓性本体16に沿って移動可能である。伸縮自在組立品32は、可撓性本体16の軸方向スリットによってポータルセーバー組立品10の有効長を短くする、一つまたは複数のブレイド34(図8)を備える。図3A図3Bにも示すように、剛直な本体33はまた、患者に固定するための外部バーブ40を備える。図示した実施形態では、バーブ40は伸縮自在の組立品32に隣接し、遠位にある。
【0050】
図3A図3Bのポータルセーバー組立品10はまた、オブチュレータ12および可撓性本体16内で移動可能な、オブチュレータシャフト拡張器42を含む。ここで図5を参照すると、一実施形態による、ポータルセーバー組立品10の概略斜視断面図が示されている。図示した実施形態では、シャフト拡張器42は、オブチュレータ本体24内のカニューレ式外側オブチュレータ管44内で移動可能である。図5に示すように、外側オブチュレータ管44は、オブチュレータ本体24を通って延在し、オブチュレータ本体24内に、シャフト拡張器42を受けるチャネルを作り出す。
【0051】
シャフト拡張器42は、カニューレ式内側オブチュレータ管48に接続された近位ハンドピース46を備える。内側オブチュレータ管48は、カニューレ式外側オブチュレータ管44のチャネル内で摺動するようにサイズ設定され、構成される。さらに、内側オブチュレータ管48は、器具がハンドピース46および内側オブチュレータ管48を通って挿入され、外側オブチュレータ管44から出ることができるように、内側オブチュレータ管48がハンドピース46を通って延在する。(図7)。図5に示すように、ポータルセーバー装置14がオブチュレータ12に接続されていると、内側オブチュレータ管48が、外側オブチュレータ管44およびポータルセーバー装置14の可撓性本体16を通って延在可能である。
【0052】
ここで図6を参照すると、一実施形態による、ポータルセーバー組立品10の遠位先端50の概略拡大斜視図が示されている。図示した実施形態に示すように、遠位先端50は、外側オブチュレータ管44のダックビル部分52を備える。ダックビル部分52は、外側オブチュレータ管44(またはポータルセーバー組立品10)の遠位先端50に向かって狭くなる外側オブチュレータ管44の凹部(例えば、三角形または角柱形)によって形成される一対のアームまたはプロング56(さらなるアームまたはプロング部分を含んでもよく、または、一部の実施形態では、一つのアームを含んでもよい)を含む。内側オブチュレータ管48のアクチュエータ(例えば、小さなポスト)54が外側オブチュレータ管44の遠位先端50に向かって進むと、ダックビル部分52が開く。小さなポスト54が図6の遠位先端50に向かって進められていないと、ダックビル部分52のアーム56が折り畳まれる(すなわち、第一の構成となる)。
【0053】
ここで図7図9を参照すると、一実施形態による、第一の構成にあるポータルセーバー組立品10の概略斜視断面図および側面断面図が示されている。ここで図7を参照すると、一実施形態による、第一の構成にあるポータルセーバー組立品10の概略側面断面図が示されている。具体的には、図7は、ポータルセーバー装置14が除かれた(または取り付けられていない)オブチュレータ12を示す。図示した実施形態では、シャフト拡張器42は、オブチュレータ本体12に対して第一の位置にある。シャフト拡張器42が第一の位置にあると、内側オブチュレータ管48は、外側オブチュレータ管44内で少なくとも部分的に近位に後退する。その結果、ダックビル部分52が、図7に示すように、第
一の構成に折り畳まれる。
【0054】
図8および図9は、実施形態による、第一の構成にあるポータルセーバー組立品10の概略側面図および概略側面断面図をそれぞれ示す。図8および図9のどちらにおいても、ポータルセーバー装置14はオブチュレータ12に接続されている。示すように、シャフト拡張器42が第一の位置に後退すると、ダックビル部分52が第一の構成で折り畳まれる。外側オブチュレータ管44は折り畳まれているが、図8に示すように、ポータルセーバー装置14の可撓性本体16は、折り畳まれていない。
【0055】
図10および図11を参照すると、実施形態による、第二の構成にあるポータルセーバー組立品10の概略斜視断面図および概略側面断面図をそれぞれ示す。図10は、ポータルセーバー装置14が除かれた(または取り付けられていない)オブチュレータ12を示す。シャフト拡張器42が遠位に、または完全にオブチュレータ本体24に向かって第二の位置に前進して移動すると、内側オブチュレータ管48は、外側オブチュレータ管44のダックビル部分52内へ遠位に延びる。具体的には、内側オブチュレータ管48上の小さなポスト54は、外側オブチュレータ管44の遠位先端50に向かって進み、図10および図11に示すように、ダックビル部分52のアーム56を強制的に、拡張した、第二の構成へと開かせる。よって、小さなポスト54が機能して、外側オブチュレータ管44の内径を大きくする。
【0056】
図11は、ポータルセーバー装置14がオブチュレータ12に取り付けられた場合の、拡張された第二の構成にあるダックビル部分52を示す。ダックビル部分52が第二の構成に開かれると、遠位先端50の近くの可撓性本体16に摩擦力が印加される。ダックビル部分52の摩擦は、可撓性本体16が関節(すなわち、外科手術部位)に挿入されるにつれて、患者の組織の摩擦を克服し、これによりさらに、可撓性本体16が滑ったり、回転するのを防止する。第二の構成における外側オブチュレータ管44の拡張または増加した内径によっても、ポータルセーバー組立品10を通過する機器の柔軟性が可能となる。従って、比較的径が大きい器具、または、曲げ部のある器具が、ポータルセーバー組立品10を通過することができる。
【0057】
ダックビル部分52が示されているが、外側オブチュレータ管44に半径方向外側の力を印加する、その他任意の拡張組立品を使用することができる。代替的実施形態では、拡張組立品は小さなポスト54ではなく、ビードである。内側オブチュレータ管48は、ビードを有するダックビル部分52を通って延在し、外側オブチュレータ管44を強制的に拡張する(アーム56を介して)。その他のアクチュエータまたは拡張組立品は、代替的な実施形態に対して企図されている。例えば、外側オブチュレータ管44の遠位先端50の外側にある小さなポケットを使用してもよい。別の例では、固体ロッドを使用して、外側オブチュレータ管44の遠位先端50をずらすことができる。
【0058】
ポータルセーバー組立品10を使用するため、外科医(またはその他のユーザ)は、第一の構成にあるポータルセーバー組立品10を腰関節部内に摺動させてもよい。ポータルセーバー組立品10は、遠位先端50が眼球内接合部へアクセスできるまで、患者の中に進められる。次に、剛直な本体33が、患者の真皮と完全に係合するまで可撓性本体16の遠位下方に進む。(ポータルセーバー組立品10は、16mmの真皮開口径を含む、ほとんどの手技で使用される真皮開口部用に構成されうる。) この時点で、遠位バーブ40が患者の真皮とほぼ同一平面であるまではその位置をロックしつつ、近位伸縮自在組立品32は、同時に(ブレイド34で)可撓性本体16を切断する。可撓性本体16は、近位伸縮自在組立品32のブレイド34と同一平面で切り取られている。
【0059】
代替的実施形態では、可撓性本体16の長さを、それを望ましい長さに切断することに
よって、短くすることができる。このような実施形態では、可撓性本体16は、可撓性本体16の長さ方向に沿った測定値またはインジケータ(例えば、印刷またはエッチングを介して)を有しうる。さらに別の実施形態では、可撓性本体16は、所望の長さに切断するため、その長さ方向に沿った穿孔部またはその他の同様の溝を有してもよい。
【0060】
可撓性本体16が所望の長さに切断され、バーブ40によって剛直な本体33を患者内に固定した状態で、オブチュレータ12のあぶみリリースアクチュエータ38が作動され、剛直な本体33と放出アクチュエータ38が作動し、剛直な本体33と切断された可撓性本体16が係合解除される。次いで、オブチュレータ12が取り除かれる。患者にさらに関節内アクセスポータルを配置するため、さらなる剛直な本体33およびカニューレ管16を有するオブチュレータ12を再度装填してもよい。ここでは、剛直な本体33および可撓性本体16は所定の位置に配置されており、外科手術器具すべてが、専用のアクセス器具の代わりに、可撓性本体16を通って関節内アクセスを得ることができる。剛直な本体33および可撓性本体16は、手技終了時に取り除かれうる。
【0061】
ここで図12を参照すると、代替的実施形態による、ポータルセーバー組立品100の概略分解斜視図が示されている。図示した実施形態では、ポータルセーバー組立品100は近位オブチュレータ102を備え、外側オブチュレータ管104がそこから延在している。一実施形態では、外側オブチュレータ管104は、平坦なシート材料で構成され、溶接されており、外側オブチュレータ管104の長さ方向に沿って延在する二つのシーム(図示せず)を作り出している。本来、外側オブチュレータ管104を構成する平坦なシート材料は、平坦な形状に折り畳んで戻りやすいため、封止および流体の管理にとって有益である。
【0062】
図12に示すように、外側オブチュレータ管104は遠位先端106で終結している。オブチュレータ102および外側オブチュレータ管104は、それらを通して器具を受容するよう構成されるように、カニューレ式となっている。外側オブチュレータ管104はさらに、外側オブチュレータ管104の外部110に接続された被覆部108を備える。図12に示すように、被覆部108は、外側オブチュレータ管104を中心に嵌合し、接続(または固定)するようサイズ決めされ、構成された中央開口部112を備えた、長方形(または正方形)である。図示した実施形態では、外側オブチュレータ管104および被覆部108が同一の材料片から作製されるよう、外側オブチュレータ管104および被覆部108は成形によって形成されている。
【0063】
さらに図12を参照すると、ポータルセーバー組立品100はまた、ポータルセーバー組立品100を患者に固定するための、調節可能シール114および真皮ねじ山付き本体116を含む。調節可能シール114は可撓性があり、長方形(または正方形)の遠位端118と、そこから近位に延びる内側オブチュレータ管120とを備える。内側オブチュレータ管120が外側オブチュレータ管104およびその中の器具を収容するよう拡張できるよう、内側オブチュレータ管120は可撓性である。長方形の遠位端118は、外側オブチュレータ管104の遠位先端106を受容するための開口部122を備える。真皮ねじ山付き本体116は、長方形(または正方形)の遠位端124と、そこから近位に延びるカニューレ管126とを備える。カニューレ管126は、真皮ねじ山付き本体116(およびポータルセーバー組立品100)を患者内にロックする複数のねじ山128をその外面130に有する。
【0064】
使用時、真皮ねじ山付き本体116の遠位端124は、外側オブチュレータ管104周りで調節可能シール114の遠位端118および被覆部108内に(スナップ接続またはその他の類似の接続によって)ロックするよう構成され、真皮ねじ山付き本体116と被覆部108との間に調節可能シール114を固定する。ポータルセーバー組立品100は
切開部位内に進み、真皮ねじ山付き本体116は真皮層内に回転する。(ポータルセーバー組立品100は、15mmの真皮開口径を含む、ほとんどの手技で使用される真皮開口部用に構成されうる。) 真皮ねじ山付き本体116の外面130のねじ山128は、真皮層において保持力を生み出す。真皮ねじ山付き本体116の遠位端124と外側オブチュレータ管104周りの被覆部108との接続(例えば、スナップ接続)をなくして(例えば、スナップ解除して)、切除部位からオブチュレータ102を取り除くことができる。真皮ねじ山付き本体116のねじ山128が発生させる保持力により、カニューレ、器具、およびその他のツールがポータルから外れるのを防止する。外科手術手技が完了したら、患者の皮膚または真皮にさらなる外傷や傷跡を残すことなく簡単に取り除けるよう、調節可能シール114を接続解除(例えば、スナップ解除)し、真皮ねじ山付き本体116を緩めるか、あるいは取り除き、次いで、元の切開部を通って戻ることができる。
【0065】
ここで図13図15を参照すると、一実施形態による、遠位(ねじ山のない)本体116の様々な概略図が示されている。図13は、遠位本体116の概略斜視図を示す。遠位本体116は、カップ様の上部分131を含む。図示した実施形態では、上部分131は長方形(または正方形)の断面を有する。上部分131は、第一の端136にねじ山付き内側孔134と、上部分131の第二の端140から延びる少なくとも二つのペタル138とを備える。ペタル138は、第一の構成から第二の構成へと互いに対して可動であるアームまたはプロングである。二つのペタル138が図13に示されているが、さらなるペタル138が利用されてもよい。
【0066】
図14は、第一の構成にあるペタル138を示す。第一の構成では、ペタル138は、それらが同じ方向に延びるように、互いに対して略平行である。示すように、ペタル138はそれぞれ、ペタル138の内面144に隆起部分142(例えば、隆起またはその他の突起)を有する。隆起部分140に対する力が遠位方向に加えられると、ペタル138は第一の構成から第二の構成へと移動する。一実施形態では、上部分131の内側孔134の雌ねじ山150と嵌合するよう構成された雄ねじ山148を備えるディスク146によって、下方向(遠位方向)に隆起部分140が押下される。ディスク146が内側孔134を通して下向きに(遠位方向に)進むにつれ、それが隆起部分142を押下し、あるいは隆起部分142に圧力を印加して、ペタル138を図15に示す第二の構成に拡張(または旋回点を中心に旋回)させる。つまり、ディスク146が、第一の構成である比較的平行な位置から、第二の構成である角度付けられた位置まで、ペタル138を押す。
【0067】
使用時、遠位本体116はペタル138が略平行である第一の構成にあり、遠位本体116のサイズを小さくしている。サイズが小さいことにより、粗くて攻撃性のある雄ねじ山付きのその他のカニューレと比較して、より小さい切開部を通して遠位本体116を体内に入れることが可能となる。遠位体116は、上部分131が患者の皮膚と接触する、切開部内の深さまで挿入される。その後、ディスク146は、上部分131の内側孔134にねじ込まれるか、または前進する。その結果、ディスク146が、拡張した第二の構成までペタル138を径方向外向きに押す。患者の真皮層下でペタル138が拡張することにより、真皮層内で保持力を作り出す。保持力により、カニューレがポータルから外れるのを防止する。外科手技が完了すると、ディスク146を緩めるか、あるいは取り除いて、ペタル138を後退させ、第一の構成になるよう互いに向かって動かすことができる。次いで、患者の皮膚または真皮にさらなる外傷や傷跡を残すことなく簡単にカニューレを取り除けるよう、遠位本体116を緩めるか、または、元の切開部を通して後退させることができる。
【0068】
代替的な実施形態では、ペタル138はそれぞれ、機械的旋回点(図13図15に示す)ではなく、ペタル138を上部分131に接続する手段として「リビングヒンジ」を有する。さらに、図13図15には、断面が半円筒形であるペタル138を示すが、考
えられる任意の形状、長さ、および断面を使用してもよい。図示した実施形態では、ペタル138はそれぞれ、外面154に小さなバーブ152を有する。しかし、他の実施形態では、ペタル138を組織に保持する力を増加させるため、任意の数のバーブ152またはその他の特徴が使用されてもよい。
【0069】
ここで図16および図17を参照すると、代替的実施形態による、真皮固定装置60が示されている。図16および図17の真皮固定装置60は、真皮ねじ山付き本体116の外部機械ねじ山(図12)、または、本明細書に記載した患者の皮膚または真皮内へアクセスツールを固定するためのその他の機械ねじ山の代替物として使用され得る。図16および図17は、こうした外部機械ねじ山を必要としない真皮固定装置60を提供する。図16の真皮固定装置60は接着ディスクである。ディスク60は、図16に示すように、カニューレ64が通って配置されるように、中央開口部62を備える。一実施形態では、ディスク60は、患者の皮膚の形状に一致するよう可撓性がある。その他の実施形態では、ディスク60は半剛直または剛直である。図示した実施形態のディスク60は円形であるが、ディスク60は円形でなくてもよい。さらに、複数のディスク60またはディスク60のネットワークが、外科手術システムを形成する複数の器具およびカニューレ64とともに利用されてもよい。
【0070】
図16に示すように、ディスク60は、中央開口部62に隣接する複数のウィープホール穴66(すなわち、開口部)を備える。図示した実施形態では、複数のウィープホール66が中央開口部62を取り囲んでいる。複数のウィープホール66が手術切開部の上に位置し、切開部から漏れる流体をディスク60の下から、制御された通路を通って逃がすのを可能にし、接着/皮膚インターフェースを妨害しないことが理想である。つまり、ウィープホール66は、接着ディスク60を皮膚から持ち上げて離してしまう可能性のある流体を、開放させることができる。ウィープホール66が図16に示されているが、ディスク60をウィープホール66なしで利用してもよい。
【0071】
一実施形態では、外科手術切開部でディスク60を使用する前に、カニューレ64をディスク60に取り付けることができる。一例では、ディスク60は、カニューレ64の補完的な面ファスナーに取り付くよう構成された一層の面ファスナー(または任意の類似した締結具)を備えてもよい。面ファスナーを使用して、カニューレ64を一時的に(すなわち、取り外し可能に)ディスク60に取り付けることができる。その他任意の外科手術リソースはまた、この目的のための補完的面ファスナーも備えうる。カニューレ64がディスク60に取り付けられていると、ディスク60は、外科手技の継続時間全体にわたって所定位置に留まる可能性が高くなる。さらに、ユーザは、外科手技中に接着/皮膚インターフェースを妨げることなく、カニューレ64(またはその他の外科手術リソース)を任意で、選択的に、取り付けるか、または取り外すことができる。
【0072】
別の実施形態では、ディスク60の接着剤は、必要時まで接着フィルムを保護する保護カバー(例えば、剥がしライナー)で被覆される。さらに、カニューレ64が外科手術切開部に挿入されたら、保護カバーを取り除く前に患者切開部周り領域を清潔にして、ディスク60の患者の皮膚への接着を向上させることができる。
【0073】
一実施形態では、図16に示すように、外科手術器具を簡単に挿入するために、漏斗形状のリードイン68がカニューレ64の遠位端70に使用できる。ディスク60の可撓性により、外科手術器具に対する多大な柔軟性と自由な動きが可能となる。図16に示すディスク60にはねじ山またはバーブがないため、ディスク60の径は、小さな切開部を簡単に通過するのに十分小さく、切開部周りの領域の傷跡や外傷を最小限にする。ディスク60を取り外すには、ディスク60を切開部から引き出し、ディスク60の外縁から始め、ゆっくりと持ち上げて、それを剥がす。ディスク60が切開部位から分離したら、カニ
ューレ64(バーブまたはねじ山がないことが好ましい)を、外傷を最小にしつつ、簡単かつ滑らかに取り除くことができる。
【0074】
ここで図17を参照すると、真皮固定装置60は吸引カップである。図示した実施形態では、吸引カップ60は、カニューレ64を受容し、そのカニューレ64に取り付く中央開口部62を有した環形状である。カニューレ64は、カニューレ64が吸引カップ60に対して(関節調節取付け部67を介して)関節接合し、旋回することができるように、吸引カップ60に接続されている。図示した実施形態では、吸引カップ60は、しっかりと封止するため、患者の皮膚の輪郭に一致するよう、可撓性がある。その他の実施形態では、吸収カップ60は半剛直または剛直である。図示した実施形態の吸引カップ60は環状であるが、吸引カップ60は円形でなくても、または環状でなくてもよい。さらに、複数の吸引カップ60または吸引カップ60のネットワークが、外科手術システムを形成する複数の器具およびカニューレ64とともに利用されてもよい。
【0075】
吸引カップ60はまた、中央開口部62に隣接するか、またはその周囲に複数のウィープホール66(すなわち、開口部)を備えてもよい。流体がカップ/皮膚インターフェースを妨害しないように、ウィープホール66が手術切開部の上に位置し、切開部から漏れる流体を吸引カップ60の下から逃がすのを可能にする。ウィープホール66が図17に示されているが、吸引カップ60をウィープホール66なしで利用してもよい。
【0076】
一実施形態では、外科手術切開部で吸引カップ60を使用する前に、カニューレ64を吸引カップ60に取り付けることができる。一例では、吸引カップ60は、カニューレ64の補完的な面ファスナーに取り付くよう構成された一層の面ファスナー(または任意の類似した締結具)を備えてもよい。面ファスナーを使用して、カニューレ64を一時的に(すなわち、取り外し可能に)吸引カップ60に取り付けることができる。その他任意の外科手術リソースはまた、この目的のための補完的面ファスナーも備えうる。カニューレ64が吸引カップ60に取り付けられていると、吸引カップ60は、外科手技の継続時間全体にわたって所定位置に留まる可能性が高くなる。さらに、ユーザは、外科手技中に吸引カップ/皮膚インターフェースを妨げることなく、カニューレ64(またはその他の外科手術リソース)を任意で、選択的に、取り付けるか、または取り外すことができる。
【0077】
使用時、カニューレ64が患者に挿入され、切開部を取り囲む領域を清潔にして、吸引カップ/皮膚インターフェースを向上させる。次に、吸引カップ60は、切開部位で患者の皮膚と接触する。調節された真空供給源からの真空部72が、吸引カップ60のポータル74を介して環状吸引カップ60に適用される。図示した実施形態では、吸引カップ60の近位側76にポータル74があるが、ポータル74は、吸引カップ60の任意のアクセス可能な位置に配置されてもよい。真空部72の吸引により、吸引カップ60が皮膚に付着し、カニューレ64が患者の皮膚に固定されるようになる。
【0078】
上述し、図16に示した真皮固定装置60と同様に、外科手術器具を簡単に挿入するために、漏斗形状のリードイン68がカニューレ64の遠位端70に使用できる。関節調節取付け点の可撓性により、外科手術器具に対する多大な柔軟性と自由な動きが可能となる。図17に示す吸引カップ60にはねじ山またはバーブがないため、吸引カップ60の径は、小さな切開部を簡単に通過するのに十分小さく、切開部周りの領域の傷跡や外傷を最小限にする。吸引カップ60を取り外すには、真空供給源の電源を切り、吸引カップ60を切開部位から遠ざかるように持ち上げる。吸引カップ60が切開部位から分離したら、カニューレ64(バーブまたはねじ山がないことが好ましい)を、外傷を最小にしつつ、簡単かつ滑らかに取り除くことができる。
【0079】
ここで図18図22を参照すると、別の代替的実施形態による、ポータルセーバー組
立品200の様々な図が示されている。図18に示されるように、ポータルセーバー組立品200は、遠位オブチュレータ204に取り外し可能に取り付くように構成された近位ハンドピース202を含む。オブチュレータ204は、近位シール組立品208から延びる遠位管様(カニューレ式)可撓性本体206に取り外し可能に接続されうる。可撓性本体206は、TPUから構成でき、図2A図2Dを参照しながら上述した可撓性本体11と同じ特徴を有し、同じ形態で使用することができる。可撓性本体206は、シールとして作用し、熱形成プロセスを通して構築される、平坦な(または狭い)セクション210を有する。平坦セクション210は熱封止されて、オブチュレータ管を平坦にする。図19に示すように、可撓性本体206は二つの丸みをおびたセクション211を有し、平坦セクション210がその間にある。平坦セクション210は、シームを有する溶接された平坦なシート材料の代替物(図1図11のポータルセーバー組立品10で上述)として使用できる。一部の状況では、可撓性本体206の平坦セクション210は、溶接されたシームを備えた可撓性本体206にかかる圧縮力が高い摩擦を生み出し、可撓性本体206内で機器を捕捉しがちであるため、溶接されたシームであることが好ましい。これは、ポータルから機器を偶発的に引き抜くことにつながり、外科医の五感の感触に、特徴(すなわち、音)を追加することができる。平坦セクション210は、それ自体と器具との間に、可撓性本体206を通って延びるシールを形成する。よって、可撓性本体206は、器具の周りに巻き付けられる。器具が取り外された後、平坦セクション210(すなわち、熱プレスまたは密封された部分)は、平坦な形状に戻る。平坦セクション210はまた、切開部位からの流体が可撓性本体206から漏れ出ることを防止する。
【0080】
ここで図20を参照すると、一実施形態による、シール組立品208の概略詳細断面図が示されている。シール組立品208は、回転部分216および非回転部分218を通って延びる中央開口部214を有する本体212(例えば、長方形の本体)を備える。回転部分216および非回転部分218は、ハンドピース202を通って延びる管状本体220へのオブチュレータ204の取り付けを微調整するために、連動するように構成される。回転部分216は、図示されるように、中央開口部214から延びるねじ山付きチャネル222といった、可動メスコネクタである。非回転部分218は、ねじ山チャネル222内に接続された、ねじ山のない(または比較的滑らかな)チャネル224である。ねじ山のないチャネル222は、図18に示すように、平坦セクション210付近で可撓性本体206にも接続される。シール組立品208がハンドピース202に取り付けられると、回転部分216および非回転部分218は、ハンドピース202(図18)を通って延びる管状本体220を受け、ねじ山付きチャネル222が管状本体220の周りを締め付けるように、回転部分216が回転する。使用時、器具は管状本体220の近位端226に挿入され、シール組立品208の可撓性本体206を通過することができる。
【0081】
図21および図22に示すように、一つまたは複数のペタル228が、シール組立品208の本体212内から遠位に延びる。ペタル228は、本体212のアクチュエータ230を使用して、第一の構成から第二の構成へと移動可能である。図21を簡単に参照すると、ペタル228は第一の構成にあり、可撓性本体206に対して閉じている。図示した実施形態では、ペタル228は、第一の構成にある可撓性本体206の長さ方向に平行な方向に延在する。ペタル228が第一の構成にある場合、図示の通り、アクチュエータ230は第一の位置にある。一実施形態では、第一の位置はロック解除位置であり、ペタル228は、患者へ挿入するために、可撓性本体206とほぼ同一平面である。
【0082】
ここで図22を参照すると、ペタル228は第二の構成にある。ペタル228を第二の構成に移動させるためには、アクチュエータ230を起動する。図示した実施形態では、アクチュエータ230は回転されるか、または別の方法で第二の位置に移動される。(アクチュエータ230の第一の位置および第二の位置は、図示するように、212のインジケータ232によって表示されうる)。ペタル228が第二の構成にある場合、図示する
ように、それらは拡張され、可撓性本体206に対して斜めに延びる。第二の構成では、ペタル228は、ポータルセーバー組立品200を患者内に保持する機能を果たす。
【0083】
使用時、オブチュレータ204は、上述のように、回転部分216および非回転部分218を使用して近位ハンドピース202に取り付けられる。本体206の長さ部分は、切開部位へ挿入する前に、(例えば、11mmの範囲内で)切断されてもよい。ポータルセーバー組立品200は、直径が小さいため、周辺の構造物(例えば、大腿部ヘッド)に対するリスクをもたらすことなく、切開部位に部分的に進められる。(ポータルセーバー組立品200は、ほとんどのカニューレに使用されるものよりも小さい、12mmの真皮開口径を含む、ほとんどの手技で使用される真皮開口部用に構成されうる。) ポータルセーバー組立品200(可撓性本体206)は、ペタル228が真皮層内に到達するまでさらに進む。アクチュエータ230はさらに、第一の位置から第二の位置へ移動し、ペタル228を配備し、第一の構成から第二の構成へとそれらを移動させる。可撓性本体206の長さ部分は、長さを微調整、合わせるためにいつでも切断できる。近位ハンドピース202は、回転部分216を緩めることによって、オブチュレータから取り外すことができる。外科手術手技が完了すると、ペタル228は第一の構成に戻ることができ(アクチュエータ230を介して)、オブチュレータ202および可撓性本体206は、患者の皮膚または真皮にさらなる外傷または傷跡を引き起こすことなく、元の切開部を通って簡単に取り除くことができる。
【0084】
定義および本明細書で使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書、および/または定義された用語の通常の意味を制御するために理解されるべきである。
【0085】
本明細書において様々な発明的実施形態が記述され、例示されてきたが、当業者は、本明細書に記載の機能を実施および/または結果および/または利点の一つ以上を得るためのさまざまな他の手段ならびに/あるいは構造を容易に想起するであろうし、そのような変形および/または変更の各々は、本明細書に記載の発明的実施形態の範囲内であると見なされる。より一般的に、当業者は、本明細書に記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的であり、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、教示が使用される一つ以上の特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多数の同等物を単に通常の実験を用いて認識することができ、または確認することができる。したがって、前述の実施形態は、単に例示的なものとして提示されており、添付した請求項およびその等価物の範囲内で、具体的に記載され、請求される以外のその他の方法で、実施形態を実行できることが理解されよう。本開示の実施形態は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。さらに、こうした特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合、二つ以上のこうした特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせが、本開示の範囲内に含まれる。
【0086】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。用語「含む(comprise)」(および「含む(comprises)」や「含む(comprising)」などのcompriseの任意の形式)、「有する(have)」(および「有する(has)」や「有する(having)」などのhaveの任意の形式)、「含む(include)」(および「含む(includes)」や「含む(including)」などのincludeの任意の形式)、および「包含する(contain)」(および「包含する(contains)」や「包含
する(containing)」などのcontainの任意の形式)は、オープンエンドのリンク動詞であることがさらに理解されるだろう。結果として、一つまたは複数のステップまたは要素を「含む(comprise)」、「有する(have)」、「含む(include)」または「包含する(contain)」方法または装置。同様に、一つまたは複数の特徴を「含む(comprise)」、「有する(have)」、「含む(include)」または「包含する(contain)」方法のステップ、または装置の要素は、それら一つまたは複数の特徴を有するが、それらの一つまたは複数の特徴のみを保持することに限定されない。さらに、特定の方法で構成される装置または構造は、少なくともそのように構成されるが、リストされていない方法で構成することもできる。
【0087】
以下の特許請求の範囲の全ての手段またはステッププラス機能要素の対応する構造、材料、行為および同等物は、もしあれば、具体的に請求される他の特許請求の要素と組み合わせて、機能を実行するための構造、材料または行為を含むことを意図している。本発明の説明は、例示および説明の目的で提示されてきたが、本発明に開示された形態で網羅的または限定されるものではない。多くの修正および変形は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。実施形態は、本発明の一つまたは複数の態様の原理および実際の応用を最もよく説明し、当業者が、考えられる特定の用途に適したさまざまな修正を有するさまざまな実施形態について本発明の一つまたは複数の態様を理解できるように選択および説明された。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22