(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】多層データ交換機能を備える濾過システム
(51)【国際特許分類】
G01M 13/00 20190101AFI20231215BHJP
G01M 17/007 20060101ALI20231215BHJP
G01M 99/00 20110101ALI20231215BHJP
【FI】
G01M13/00
G01M17/007 H
G01M99/00 Z
(21)【出願番号】P 2021507033
(86)(22)【出願日】2019-09-18
(86)【国際出願番号】 US2019051768
(87)【国際公開番号】W WO2020061219
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-09-13
(32)【優先日】2018-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591163214
【氏名又は名称】ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アダメク, ダニエル イー.
(72)【発明者】
【氏名】タッカー, ブライアン アール.
(72)【発明者】
【氏名】ムルダー, デイヴィッド ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ロッカート, マイケル ジェイ.
【審査官】福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0173505(US,A1)
【文献】特開2012-048287(JP,A)
【文献】特開2002-334134(JP,A)
【文献】特開2008-027241(JP,A)
【文献】特開2012-203670(JP,A)
【文献】特開2005-353026(JP,A)
【文献】特開2012-241657(JP,A)
【文献】特表2011-514241(JP,A)
【文献】国際公開第2017/164125(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0273471(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 13/00~99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層データ交換機能を備える濾過システムであって、
データを記憶するフィルタ要素、及び
第1のセンサを含む第1のデータ通信層と、
前記フィルタ要素及び前記第1のセンサの少なくとも1つと通信するリーダデバイスを含む第2のデータ通信層と、
前記リーダデバイスと通信するエンジン制御ユニット(ECU)であって、データを記憶するエンジン制御ユニット(ECU)、
を含む第3のデータ通信層と
を含み、
前記第2のデータ通信層は、前記第1のデータ通信層及び前記第3のデータ通信層からデータを受信し、
前記第2のデータ通信層は、前記受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成し、
前記第2のデータ通信層は、前記処理されたデータセットを前記フィルタ要素に送信し、
前記第2のデータ通信層は、前記処理されたデータセットを前記第3のデータ通信層に送信
し、
前記第2のデータ通信層は、前記濾過システムに設置された以前のフィルタ要素の履歴に関するデータを前記第1のデータ通信層に送信する、濾過システム。
【請求項2】
前記処理されたデータセットは、
前記フィルタ要素又はその一部についての予想される寿命、
前記フィルタ要素又はその一部についての残りの寿命のパーセント、
前記フィルタ要素又はその一部についての残りのマイル
の少なくとも1つに関する情報を含む、請求項1に記載の多層データ交換機能を備える濾過システム。
【請求項3】
前記受信されたデータに対して前記第2のデータ通信層によって実施される前記操作は、前記受信されたデータの要素をフィルタリングすること及び前記受信されたデータの一部を廃棄することの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の多層データ交換機能を備える濾過システム。
【請求項4】
前記第1のセンサは、圧力センサ、温度センサ及び近接センサからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の多層データ交換機能を備える濾過システム。
【請求項5】
前記第1のデータ通信層は、データを生成するように構成された第2のセンサをさらに含む、請求項1に記載の多層データ交換機能を備える濾過システム。
【請求項6】
前記リーダデバイスは、車両に配設される、請求項1に記載の多層データ交換機能を備える濾過システム。
【請求項7】
前記リーダデバイスは、車両から離れて配設される、請求項1に記載の多層データ交換機能を備える濾過システム。
【請求項8】
多層データ交換機能を備える濾過システムであって、
フィルタ要素
を含む第1のデータ通信層であって、前記フィルタ要素は、
データ記憶要素
を含む、第1のデータ通信層、
リーダデバイス
を含む第2のデータ通信層であって、前記リーダデバイスは、
処理回路、及び
通信回路
を含む、第2のデータ通信層
を含み、
前記第2のデータ通信層は、前記フィルタ要素を一意に識別するデータを前記第1のデータ通信層から受信し、
前記第2のデータ通信層は、前記濾過システムに設置された以前のフィルタ要素
の履歴に関するデータを前記第1のデータ通信層に送信する、濾過システム。
【請求項9】
前記フィルタ要素を一意に識別する、前記第1のデータ通信
層からの前記データは、製品シリアル番号を含む、請求項8に記載の濾過システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全ての国を指定国として出願人Donaldson Company, Inc(米国);及び全ての国を指定国として発明者Daniel E.Adamek(米国)、Brian R.Tucker(米国)、David W.Mulder(米国)、Matthew Anderson(米国)及びMichael J.Lockert(米国)の名義で2019年9月18日出願のPCT国際特許出願として提出され、且つ2018年9月18日出願の米国仮特許出願第62/732,844号明細書に対する優先権を主張し、その内容の全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本明細書における実施形態は、多層データ交換機能を備える濾過システムに関する。
【背景技術】
【0003】
流体の流れは、粒子状物質を同伴することがよくある。多くの場合、流体の流れから粒子状物質の一部又は全てを除去することが望ましい。例えば、自動車のためのエンジン又は動力発生機器への吸気流、ガスタービンに向けられるガス流及び様々な燃焼炉への気流は、粒子状物質を含むことが多い。粒子状物質は、関連する様々なメカニズムの内部機構に到達した場合、大きい損傷を引き起こすおそれがある。したがって、そのようなシステムは、エンジン、タービン、炉又は関連する他の機器の上流で流体の流れから粒子状物質を除去することが望ましい。粒子を除去するために、様々なエアフィルタ又はガスフィルタ構成が開発されている。粒子除去の他に、濾過システムは、気相又は液相汚染物質除去システムとして使用することもできる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの実施形態は、フィルタ要素及び濾過システムを含む。一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、第1のデータ通信層を含むことができる。第1のデータ通信層は、データを記憶するフィルタ要素及び第1のセンサを含むことができる。濾過システムは、第2のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、フィルタ要素及び第1のセンサの少なくとも一方と通信するリーダデバイスを含むことができる。濾過システムは、第3のデータ通信層を含むことができる。第3のデータ通信層は、リーダデバイスと通信するエンジン制御ユニット(ECU)を含むことができる。ECUは、データを記憶することができる。第2のデータ通信層は、第1のデータ通信層及び第3のデータ通信層からデータを受信することができる。第2のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットを第3のデータ通信層に送信することができる。
【0005】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、第1のデータ通信層を含むことができる。第1のデータ通信層は、フィルタ要素を含むことができる。フィルタ要素は、データを生成するように構成された第1のセンサを含むことができる。濾過システムは、第2のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のセンサと通信するリーダデバイスを含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のデータ通信層及び第3のデータ通信層からデータを受信することができる。第2のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットを第3のデータ通信層に送信することができる。
【0006】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、第1のデータ通信層を含むことができる。第1のデータ通信層は、データを生成するように構成された第1のセンサと、フィルタ要素とを含むことができる。フィルタ要素は、データを生成するように構成された第2のセンサを含むことができる。濾過システムは、第2のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、エンジン制御ユニット(ECU)を含むことができる。ECUは、データを記憶することができる。第2のデータ通信層は、第1のデータ通信層からデータを受信することができる。第2のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。
【0007】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、第1のデータ通信層を含むことができる。第1のデータ通信層は、データを生成するように構成された第1のセンサと、フィルタ要素とを含むことができる。フィルタ要素は、データを生成するように構成された第2のセンサを含むことができる。濾過システムは、第2のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のセンサ及び第2のセンサと通信するリーダデバイスを含むことができる。濾過システムは、リーダデバイスと通信するエンジン制御ユニット(ECU)を含む第3のデータ通信層も含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のデータ通信層からデータを受信することができる。第3のデータ通信層は、第2のデータ通信層からデータを受信することができる。第3のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。
【0008】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、第1のデータ通信層を含むことができる。第1のデータ通信層は、フィルタ要素を含むことができる。フィルタ要素は、データを生成するように構成された第1のセンサを含むことができる。濾過システムは、第2のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のセンサと通信するリーダデバイスを含むことができる。濾過システムは、第3のデータ通信層を含むことができる。第3のデータ通信層は、リーダデバイスと通信するエンジン制御ユニット(ECU)を含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のデータ通信層からデータを受信することができる。第2のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットを第3のデータ通信層に送信することができる。
【0009】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、第1のデータ通信層を含むことができる。第1のデータ通信層は、データを生成するように構成された第1のセンサを含むフィルタ要素を含むことができる。濾過システムは、第2のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のセンサと通信するリーダデバイスを含むことができる。濾過システムは、リーダデバイスと通信するエンジン制御ユニット(ECU)を含む第3のデータ通信層も含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のデータ通信層及び第3のデータ通信層からデータを受信することができる。第2のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットをフィルタ要素に送信することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットを第3のデータ通信層に送信することができる。
【0010】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。第1のデータ通信層は、データを生成するように構成された第1のセンサと、フィルタ要素とを含むことができる。フィルタ要素は、データを生成するように構成された第2のセンサを含むことができる。濾過システムは、第2のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のセンサ及び第2のセンサと通信するリーダデバイスを含むことができる。濾過システムは、リーダデバイスと通信するエンジン制御ユニット(ECU)を含む第3のデータ通信層をさらに含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のデータ通信層からデータを受信することができる。第2のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットをフィルタ要素に送信することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットを第3のデータ通信層に送信することができる。
【0011】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、フィルタ要素を含む第1のデータ通信層を含むことができる。濾過システムは、フィルタ要素と通信するリーダデバイスを含む第2のデータ通信層を含むことができる。濾過システムは、リーダデバイスと通信するエンジン制御ユニット(ECU)を含む第3のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、第3のデータ通信層からデータを受信することができる。第2のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットをフィルタ要素に送信することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットを第3のデータ通信層に送信することができる。
【0012】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、第1のデータ通信層を含むことができる。第1のデータ通信層は、データを生成するように構成された第1のセンサを含むフィルタ要素を含むことができる。濾過システムは、フィルタ要素と通信するリーダデバイスを含む第2のデータ通信層も含むことができる。濾過システムは、リーダデバイスと通信するエンジン制御ユニット(ECU)を含む第3のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、第1のデータ通信層からデータを受信することができる。第2のデータ通信層は、受信されたデータに対して操作を実行して、処理されたデータセットを作成することができる。第2のデータ通信層は、処理されたデータセットを第3のデータ通信層に送信することができる。
【0013】
一実施形態では、濾過システムが含まれる。濾過システムは、フィルタ要素と電子通信するように構成されたデバイスを含むことができる。デバイスは、処理回路及び通信回路を含むことができる。デバイスは、データを受信し、且つエンジン又は車両の動作段階及び/又はサブ段階を決定することができる。濾過システムの1つ又は複数のデータ通信層間又はそれらのうちでのデータ通信は、エンジン又は車両の動作段階及び/又はサブ段階の決定に基づいて命令され得る。
【0014】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、フィルタ要素を含む第1のデータ通信層を含むことができる。フィルタ要素は、データ記憶要素を含むことができる。濾過システムは、第2のデータ通信層を含むことができる。第2のデータ通信層は、リーダデバイスを含むことができる。リーダデバイスは、処理回路及び通信回路を含むことができる。第2のデータ通信層は、フィルタ要素を一意に識別するデータを第1のデータ通信層から受信することができる。第2のデータ通信層は、濾過システムに設置された以前のフィルタ要素を指定するデータを第1のデータ通信層に送信することができる。
【0015】
一実施形態では、多層データ交換機能を備える濾過システムが含まれる。濾過システムは、第1のセンサを含む第1のデータ通信層を含むことができる。濾過システムは、第1のセンサと通信するリーダデバイスを含む第2のデータ通信層を含むことができる。リーダデバイスは、処理回路及び通信回路を含むことができる。第2のデータ通信層は、一次フィルタ要素が濾過システムに最初に設置されるときにシステムプロパティを測定することができ、且つシステムプロパティ値をベースライン値として記憶することができる。
【0016】
本要約は、本出願の教示の一部の概要であり、本発明の主題を排他的又は網羅的に取り扱うことを意図するものではない。さらなる詳細は、詳細な説明及び添付の特許請求の範囲で見られる。以下の詳細な説明を読んで理解し、その一部をなす図面を見れば、他の態様が当業者に明らかになるであろう。各図は、限定の意味で解釈されるべきではない。本願の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的均等物によって定義される。
【0017】
いくつかの態様は、以下の図面に関連付けてより詳細に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本明細書における様々な実施形態による濾過システムの構成要素の概略図である。
【
図2】本明細書における様々な実施形態による、一次フィルタ要素及び安全フィルタ要素が設置された濾過システムの概略断面図である。
【
図3】本明細書における様々な実施形態による濾過システム及びその構成要素に関連するデータ通信層の概略図である。
【
図4】本明細書における様々な実施形態によるシステムの構成要素の概略図である。
【
図5】本明細書における様々な実施形態によるシステムの構成要素の概略図である。
【
図6A】本明細書における様々な実施形態による動作段階の概略図である。
【
図6B】本明細書における様々な実施形態による動作サブ段階の概略図である。
【
図6C】本明細書における様々な実施形態による動作サブ段階の概略図である。
【
図7】本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連する層間でのデータ転送の概略図である。
【
図8】本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図である。
【
図9】本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図である。
【
図10】本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図である。
【
図11】本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図である。
【
図12】本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図である。
【
図13】本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図である。
【
図14】本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図である。
【
図15】本明細書における様々な実施形態によるシステムの構成要素の概略図である。
【
図16】本明細書における様々な実施形態によるシステムの構成要素の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施形態は、様々な修正形態及び代替形態を取り得るが、その詳細を例として図面に示して詳述する。しかし、本明細書における範囲は、記載する特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。逆に、意図は、本明細書の趣旨及び範囲に含まれる修正形態、均等形態及び代替形態を網羅することである。
【0020】
濾過システムの性能及び/又はシステムのステータスに関する様々なタイプのデータを、センサを使用して収集することができる。センサは、濾過システムの様々な構成要素に関連付けることができるか、又は濾過システムから遠隔であり得る。センサとしては、限定はしないが、温度センサ、圧力センサ、差圧センサ、流量センサ、粒子センサ、汚染物質センサ、電気特性センサ、ジオロケーションセンサ、近接センサ、音センサ、振動センサなどを挙げることができる。いくつかの実施形態では、エンジン制御ユニット又はモジュール(ECU/ECM)など別のシステムによってデータを生成することができ、次いで濾過システムの構成要素と共有することができる。他のシステムによって生成されるデータとしては、限定はしないが、実行時データ、エンジン時間データ、燃料消費量データ、エンジン出力データなどを挙げることができる。
【0021】
本明細書における様々な実施形態によれば、システム階層全体の特定の層又はレイヤでデータを生成し、次いで処理、記憶、計算又は他の操作のために他のシステムデータ通信層に渡すことができる。様々な実施形態では、そのようなデータに対して又はそのようなデータを使用して1つ又は複数の操作が行われた後、データを元の形式又は処理された形式のいずれかで他のデータ通信層に渡すことができる。様々な実施形態では、処理されたデータを、センサデータ又は他の入力データが最初に受信された層又はレイヤに返すことができる。例えば、処理されたデータをフィルタ要素又は外部センサに送り返して、評価、処理及び/又は記憶することができる。
【0022】
ここで、
図1を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連する構成要素の概略図が示されている。車両100は、エンジン制御ユニット(ECU)104で制御することができるエンジン102によって動力供給される。濾過システム106は、車両100に設置され、ECU104、車載(又はオンシステム)リーダデバイス108、1つ又は複数の外部センサ110及びいくつかの実施形態では車外リーダデバイス112又はハブと通信することができる。説明を容易にするために、
図1は、本明細書におけるシステムに関連付けることができる限られた数の構成要素のみを示しており、様々な実施形態ではより多数又はより少数の構成要素を含め得ることを理解されたい。
【0023】
ここで、
図2を参照すると、本明細書における様々な実施形態による、一次フィルタ要素220及び安全フィルタ要素221が設置された濾過システム106の概略断面図である。これは、濾過システムの一例に過ぎず、他の多くのタイプの濾過システムが本明細書で企図される。一次フィルタ要素220を参照すると、フィルタ本体232及びフィルタ本体232内に配設されたフィルタ媒体234を含めることができる。しかし、安全フィルタ要素221及び他のフィルタ要素も同様にフィルタ本体及びフィルタ媒体を含み得ることを理解されたい。濾過システム106は、流体入口210及び流体出口212を含むハウジング202を含むことができ、ハウジングは、内部体積を画定する。一次フィルタ要素220は、ハウジング202の内部体積内に配設することができ、内部に取外し可能に配設されるように構成することができる。内部体積の近位端は、取外し可能なカバー204と係合するように構成され、カバー204は、近位端に隣接して嵌まり、ハウジングの近位端を封止して、そこを通る流体の流れを妨げる。取外し可能なカバー204は、近位端に係合し、ねじ山、摩擦嵌め機構、ラッチ、バックル、スナップ嵌め機構などを含む様々なデバイス又は構造によって近位端に取り付けられたままにすることができる。
【0024】
センサユニット又はデータ記憶要素などの機能ユニット222を安全フィルタ要素221に関連付けることができる。また、センサユニット又はデータ記憶要素などの機能ユニット224を一次フィルタ要素220に関連付けることができる。いくつかの実施形態では、機能ユニット226をフィルタハウジングに関連付けることもできる。上述及び後述するものを含め、様々なタイプのセンサ及びデータ記憶要素が本明細書で企図される。
【0025】
ここで、
図3を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連付けられたデータ通信層又はレイヤの概略図が示されている。第1の層302は、センサ及びデータ記憶要素を含み、特に濾過システム106(フィルタ要素及び/又はフィルタハウジングに関連付けることができる)に直接関連付けられるセンサ及びデータ記憶要素並びに任意の外部センサ110及びデータ記憶要素を含むことができる。第2の層304は、第1の層302の構成要素と直接インターフェースするように設計されたリーダデバイス108、112又は他の構成要素を含むことができる。第3の層306は、ECU104などの車両の非濾過システムに直接関連付する要素を含むことができる。
【0026】
データは、ワイヤレスで又は直接有線接続を介してデータ通信層間を移動することができる。多くの場合、データをデジタル形式で転送することができるが、いくつかの実施形態ではシステム構成要素間でアナログ信号を転送することもできる。
【0027】
図3は、第1の層302と第2の層304との間及び第2の層304と第3の層306との間でのデータの直接交換を示すが、データの交換は、第1の層302と第3の層306との間及び同じ層内の構成要素間、例えば濾過システム106(又はその構成要素)と外部センサ110との間でも直接行われ得ることを理解されたい。ここで、
図4を参照すると、本明細書における様々な実施形態によるシステムの構成要素の概略図である。濾過システム106は、ECU104、リーダ(車載108又は車外112)及びセンサ110とデータを交換することができる。同様に、ECU104は、濾過システム106、リーダ108又は112及びセンサ110とデータを交換することができる。さらに、リーダ108は、ECU104、濾過システム106及び外部センサ110とデータを交換することができる。最後に、外部センサ110は、ECU104、濾過システム106及びリーダ108又は112とデータを交換することができる。
【0028】
データは、システムの複数の構成要素によって記憶することができる。ここで、
図5を参照すると、本明細書における様々な実施形態によるシステムの構成要素の概略図が示されている。ECU104は、データストア504を含むことができる。濾過システム106は、データストア506を含むことができる。様々な実施形態では、濾過システム106は、フィルタ要素を含むことができ、フィルタ要素自体がデータ記憶要素を含むことができる。リーダ108、112は、データストア508を含むことができる。さらに、外部センサ110は、データストア510を含むことができる。
【0029】
データストア及びデータ記憶要素としては、ダイナミックRAM(D-RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、スタティックRAM(S-RAM)、ディスクストレージ、フラッシュメモリ、EEPROM、バッテリバックアップRAM、例えばS-RAM又はD-RAM並びに任意の他のタイプのデジタルデータ記憶構成要素を含む様々なタイプのメモリ構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、電子回路又は電子構成要素は、揮発性メモリを含む。いくつかの実施形態では、電子回路又は電子構成要素は、不揮発性メモリを含む。いくつかの実施形態では、電子回路又は電子構成要素は、ラッチ又はフリップフロップとして動作する正フィードバックを提供するように相互接続されたトランジスタを含むことができ、2つ以上の準安定状態を有し、外部入力によって変更されるまでこれらの状態の1つに留まる回路を提供する。データストレージは、そのようなフリップフロップを含む回路に基づくことができる。データストレージは、コンデンサへの電荷の蓄積又は他の原理に基づくこともできる。
【0030】
動作段階
データ通信層及びそれらの構成要素間のデータ交換は、濾過システムを設置することができる車両の動作段階/状態に関して様々な時点で行うことができる。いくつかの実施形態では、特定のタイプのデータのデータ交換及び特定のデータ通信層間及び/又はデータ通信層内の構成要素間でのデータ交換は、特定の動作段階の開始又は中止によって開始することができる。いくつかの実施形態では、データ処理操作は、特定の動作段階の開始又は中止によってトリガすることができる。いくつかの実施形態では、動作段階又はサブ段階の開始又は中止は、日付/時刻スタンプと共に記憶することができる。いくつかの実施形態では、動作段階の開始又は中止は、データ通信層間及び/若しくは1つの層内の構成要素間での又は外部構成要素への「アラート」又は他の通信の生成を開始することができ、そのようなアラートは、動作段階若しくはサブ段階又はその態様を反映する。いくつかの実施形態では、段階又はサブ段階が開始及び/若しくは中止したかどうか、又は車両若しくはエンジンが現在いずれの段階にあるかを示す入力を1つ又は複数のデータ層によって受信することができる。例として、現在の段階若しくはサブ段階及び/又は段階若しくはサブ段階の開始又は中止を識別するデータをECU又は他の車両制御システムから送信することができる。いくつかの実施形態では、本明細書におけるシステム又はその構成要素は、現在の段階若しくはサブ段階及び/又は段階若しくはサブ段階の開始又は中止を決定又は感知するためのセンサからのデータ入力などのデータ入力を使用することができる。この様々な例を以下でより詳細に述べる。
【0031】
図6Aは、本明細書における様々な実施形態によるいくつかのエンジン/車両動作段階の概略図である。第1の動作段階は、「パワーオン」段階602である。いくつかの実施形態では、「パワーオン」段階602の開始は、エンジン/車両又は車両からの電力入力を検出することによってマーク及び/又は記録することができる。第2の動作段階は、「エンジン動作」段階604である。「エンジン動作」段階604では、エンジンが始動され、稼働し、燃料、空気を消費し、排気を放出する。「エンジン動作」段階604では、エンジン速度が変化することがあり、したがって消費される燃料及び空気の量並びに放出される排気の量が変化することがある。第3の動作段階は、「パワーオフ」段階606である。「パワーオフ」段階606では、エンジンの動作が止まる。
【0032】
様々な実施形態では、特定の段階(又は以下に述べる1つ若しくは複数のサブ段階)の開始又は終了は、本明細書で述べるデータ通信層間又はデータ通信層内でのデータの転送をトリガすることができる。例として、いくつかの実施形態では、「パワーオン」段階602の開始後、特定のタイプのデータが第1の層302から第2の層304及び/又は第3の層306に転送される。例えば、「パワーオン」段階602の開始後、モデル識別データ、製品シリアル番号、製品仕様/機能データ、製造業者識別データ、モデル識別データに関連する端末圧力降下、圧力降下データに関する閾値又は最大値などのデータを第1の層302から第2の層304及び/又は第3の層306に転送することができる。同様に、「パワーオフ」段階606の開始後、特定のタイプのデータを第2の層304及び/又は第3の層306から第1の層302に転送することができる。例えば、「パワーオフ」段階606の開始後、実行時データ、エンジン時間データ、燃料消費量データ、エンジン出力データなどのデータを第2の層304及び/又は第3の層306から第1の層302に転送することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、「パワーオン」段階602の開始後、特定のフィルタ要素を(いくつかの場合には他の情報と共に)一意に識別する製品シリアル番号が第1の層302から第2の層304及び/又は第3の層306に(又は第1の層302内の構成要素間で)転送される。この情報を1つ又は複数の構成要素に記憶することができ、その後、別の製品シリアル番号が受信されるたびに記録と照合して、これが新しい製品シリアル番号(したがってこの例では新しい交換可能なフィルタ要素)を表しているかどうかを判断することができる。新たな製品シリアル番号を表している場合、「最初に見た」又は「最初に設置した」日付として時刻/日付スタンプを記憶することができる。システムの一部であるか又はシステムに設置される構成要素を表す全ての一意の製品シリアル番号の記録は、1つ又は複数のシステム構成要素のデータストア及びシステムの1つ又は複数の層に維持することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、濾過システム若しくは車両によって「見られて」いるか又は濾過システム若しくは車両に「設置されて」いる以前のフィルタ要素に関する記憶されている情報(限定はしないが、製品シリアル番号、モデルID、製造業者ID、製造工場ID、交換間隔、性能履歴又は本明細書で参照される任意の他のタイプのデータを含む)をフィルタ要素に転送してそこに記憶することができ、それにより、少なくとも一度設置された各フィルタ要素は、同じ濾過システム及び/又は同じ車両に設置された全ての以前のフィルタ要素の記録を含む。このようにして、濾過システムが少なくとも一度設置された後、その濾過システムの履歴を各フィルタ要素が所持することができる。車両/機器フリートのシナリオでは、フィルタ要素は、定期的に清掃のために取り外され、次いで再び設置されることがあるが、必ずしも同じ車両又は機器に再び設置されるとは限らない。したがって、所与のフィルタ要素は、複数の車両又は機器に設置されている場合、複数の車両又は機器に関する濾過システム履歴を記憶することになり得る。同様に、所与のフィルタ要素は、その動作寿命中に設置された全ての車両又は機器の記録を(ID番号又は他の識別子及び/又はタイプ情報などによって)記憶することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、
図6Aのエンジン/車両動作段階は、様々なサブ段階をさらに含むことができる。ここで、
図6Bを参照すると、本明細書における様々な実施形態によるエンジン動作段階604のいくつかのサブ段階の概略図が示されている。エンジン動作段階604の開始時、エンジンが始動され、エアフィルタの場合、濾過システムを通して空気が移動し始める。エンジン動作段階604は、初期動作サブ段階614を含むことができる。初期動作サブ段階614中、低いエンジンRPM及び/又は負荷により、気流を制限することができる。しかし、いくつかの実施形態では、エンジンRPMは、最初に比較的高く、アイドルRPMに落ちる前のスタートアップ/ウォームアップシーケンスの一部として比較的高い気流を含むことがある。エンジンは、初期動作サブ段階614中にウォームアップしていることもある。
【0036】
いくつかの実施形態では、初期動作サブ段階614の開始は、0cfmから0cfmを超える値への気流の上昇を検出することによってマーク及び/又は記録することができる。いくつかの実施形態では、初期動作サブ段階614の開始は、0(空気が流れていないときなど)から0psiを超える値へのフィルタ要素にわたる圧力降下の増加を検出することによってマーク及び/又は記録することができる。いくつかの実施形態では、初期動作サブ段階614の開始は、ECU又は他のエンジン/車両制御システムからの信号を検出することによってマーク及び/又は記録することができる。いくつかの実施形態では、初期動作サブ段階614の開始は、既知のスタートアップシーケンスに適合する気流、振動、電気信号及び/又はエンジンRPMに関係するパターンを検出することによってマーク及び/又は記録することができる。
【0037】
様々な実施形態では、初期動作サブ段階614の開始又は終了は、本明細書で述べるように、データ通信層間又はデータ通信層内でのデータの転送を開始することができる。
【0038】
エンジン動作段階604は、通常負荷動作サブ段階616を含むこともできる。通常負荷動作サブ段階616中、エンジンへの瞬間的な負荷及び/又は動作速度に基づいて気流が変化することがある。
【0039】
いくつかの実施形態では、通常負荷動作サブ段階616の開始は、閾値期間にわたる閾値を超える気流の上昇を検出することによってマーク及び/又は記録することができ、そのような気流は、負荷下でのエンジン使用に特徴的な量を反映することができる。いくつかの実施形態では、通常負荷動作サブ段階616の開始は、閾値を超えるフィルタ要素にわたる圧力降下の増加を検出することによってマーク及び/又は記録することができ、そのような圧力降下は、負荷下でのエンジン使用に特徴的な量を反映することができる。いくつかの実施形態では、通常負荷動作サブ段階616の開始は、加速度計などの動きセンサ又はジオロケーション値を提供するGPS回路若しくは同様の回路などの位置特定回路による動きの検出など別の情報と共に、非ゼロの気流又は圧力降下を検出することによってマーク及び/又は記録することができる。
【0040】
エンジン動作段階604は、高デルタP(圧力降下)動作サブ段階618を含むこともできる。高デルタP動作サブ段階618は、圧力降下が閾値を超え、高流量での機械動作と共に高負荷のフィルタ要素を示すときにマーク及び/又は記録することができる。閾値は、対象となっている特定のフィルタ要素のモデルIDに依存することがある。様々な実施形態では、高デルタP動作サブ段階が開始及び/又は終了されるときを示す日付/時刻スタンプを、いくつかの実施形態では高デルタP動作サブ段階の開始時又は高デルタP動作サブ段階中に使用されるフィルタ要素の継続時間値及び/又はシリアル番号と共に、本明細書で述べるシステム構成要素の任意のものに記憶することができる。
【0041】
エンジン動作段階604は、アイドル動作サブ段階620を含むこともできる。アイドル動作サブ段階620中、エンジンは、完全にウォームアップされているが、負荷がかかっていないことがあり、したがって、平均の気流は、通常負荷動作サブ段階616中よりも小さいことがある。したがって、アイドル動作サブ段階620の開始は、閾値を下回るが、依然としてゼロよりも大きい平均気流の低下を検出することによってマーク及び/又は記録することができる。実際には、エンジンは、通常負荷操作とアイドル操作とを何度も切り替えることがある。いくつかの実施形態では、アイドル動作サブ段階620の開始は、閾値未満であるが、依然としてゼロよりも大きいフィルタ要素にわたる平均圧力降下の減少を検出することによってマーク及び/又は記録することができる。いくつかの実施形態では、アイドル動作サブ段階620の開始は、加速度計などの動きセンサ又はジオロケーション値を提供するGPS回路若しくは同様の回路などの位置特定回路による動きの停止の検出など別の情報と共に、減少された気流又は圧力降下を検出することによってマーク及び/又は記録することができる。
【0042】
アイドル動作サブ段階620の開始を使用して、データ通信層間又はデータ通信層内でデータの転送を開始することができる。多くの場合、モータ又は車両のアイドリングは、パワーオフ段階606に先立つ。したがって、いくつかの実施形態では、アイドル動作サブ段階620の開始を使用して、パワーオフ段階606(又はそのサブ段階)に関して以下に述べるように、データ通信層間又はデータ通信層内でのデータの転送を開始することができる。
【0043】
ここで、
図6Cを参照すると、パワーオフ段階606のいくつかのサブ段階の概略図が示されている。パワーオフ段階606は、初期動作停止サブ段階626を含むことができる。初期動作停止サブ段階626中、気流が突然止まり、且つ/又は車両からの電力が突然止まることがある。様々な状況において、電力が止まる前に又はバッテリ若しくはコンデンサに貯蔵された電力を使用して、データ通信層間又はデータ通信層内でデータを転送する機会が依然として存在し得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、初期動作停止サブ段階626の開始は、気流停止の検出によってマーク及び/又は記録することができる。初期動作停止サブ段階626の開始は、本明細書で述べるように、データ通信層間又はデータ通信層内でのデータの転送を開始することができる。いくつかの実施形態では、フィルタ要素が設置される濾過システム及び/又は車両を一意に識別する情報を転送することができる。いくつかの実施形態では、この情報を時刻/日付スタンプと共にフィルタ要素に転送し、フィルタ要素によって記憶することができる。いくつかの実施形態では、パワーオフ段階606又は1つ若しくは複数のパワーオフサブ段階の発生に対応するイベントフラグを転送することができる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の他のデータ(本明細書に述べるデータの1つ又は複数など)もフィルタ要素に転送され、フィルタ要素によって記憶することができる。
【0045】
パワーオフ段階606は、カバー取外しサブ段階628を含むこともできる。カバー取外しサブ段階628は、濾過システムのカバーが取り外されていることを検出することによってマーク及び/又は記録することができる。いくつかの実施形態では、濾過システムは、カバーが取り外されていることを示す信号を提供するために作動させることができるカバースイッチを含むことができる。いくつかの実施形態では、カバー取外しの検出は、本明細書で述べるように、データ通信層間又はデータ通信層内でのデータの転送を開始することができる。いくつかの実施形態では、カバー取外しの検出は、フィルタ要素がまもなく取り外されることを見越して、同じ又は異なる層内の他の構成要素からフィルタ要素へのデータの転送を開始することができる。
【0046】
パワーオフ段階606は、フィルタ要素取外しサブ段階630を含むこともできる。フィルタ要素取外しサブ段階630は、フィルタシステムハウジングからフィルタ要素が取り外されていることを検出することによってマーク及び/又は記録することができる。いくつかの実施形態では、フィルタ要素取外しサブ段階630は、フィルタ要素との通信(有線又は無線)の突発的及び持続的な(閾値時間を超える)不通によってマーク及び/又は記録することができる。いくつかの実施形態では、フィルタ要素取外しサブ段階630の発生に対応するイベントフラグを、本明細書で述べる層の1つ又は複数にある1つ又は複数の構成要素によって記憶することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、フィルタ要素が交換された直後に観察された状態を測定及び記憶し、次いで濾過システム又はその構成要素の動作ステータスに関する他の情報を決定するために使用することができる。例えば、一次フィルタ要素及び二次(又は安全)フィルタ要素を含む濾過システムでは、一次フィルタ要素は、二次又は安全フィルタ要素よりもはるかに短い間隔で交換/整備されるのが一般的である。したがって、新しい一次フィルタ要素が最初に設置されるとき、二次又は安全要素は、既に使用されており、ある程度の負荷が既にかかっていることがあるのが一般的である。
【0048】
初期動作条件(圧力降下など)を測定することにより、二次又は安全要素の状態を評価することを可能にすることができる。一般に、新しい一次フィルタ要素が設置された後に最初に観察される圧力降下(制限)が高いほど、二次又は安全要素に対する負荷が大きくなり、残りの寿命が短くなる。したがって、新しい一次フィルタ要素が設置された後の圧力降下を測定することにより、システムは、二次又は安全フィルタ要素に特有の寿命推定を提供できるようになる。
【0049】
そのような寿命推定を行うための様々な技法があることを理解されたい。一手法では、フィルタ要素のモデルIDに特有の負荷曲線(制限の程度と、使用時間など、フィルタ要素の使用の大きさを反映する値とを関係付ける)又は負荷係数を使用して、現在の制限の程度と、その制限の程度に達するまでにかかった使用時間とに基づいて、フィルタ要素が負荷の閾値に達するときを推定することができる。一次フィルタ要素が最初に設置されるときに測定される制限の程度を使用し、新しい一次フィルタ要素によって提供される測定される制限への既知の寄与を差し引くことにより、二次又は安全フィルタのみによって提供される制限のレベルを導出することができ、次いで二次又は安全フィルタに関する寿命の推定を、二次又は安全フィルタに特有の負荷曲線又は負荷係数を使用して導出することができる。
【0050】
さらに、フィルタ要素にわたる全圧力降下は、一次要素と二次又は安全要素との両方からの寄与を反映するため、二次又は安全要素の開始条件を知ることにより、一次フィルタ要素の負荷をより正確に追跡し、したがって一次フィルタ要素に関するより正確な寿命推定を提供することができる。例えば、二次又は安全フィルタによって提供される全制限への寄与を推定し、次いでそれを差し引いて、一次フィルタ要素に関する制限のより正確な測定値を得ることができる。寿命推定の他に、ここで実施することができる一次及び/又は二次若しくは安全フィルタ要素に関する他の推定としては、限定はしないが、閾値制限(圧力降下)値に達するまでの時間若しくは使用量(マイル)の推定又は経済的に最適な交換間隔の計算を挙げることができる。
【0051】
したがって、本明細書における様々な実施形態では、システムは、新しい一次フィルタ要素が設置された後に圧力降下を測定し、この値を記憶することができる。次いで、この値を計算に使用して、二次又は安全フィルタ要素に関する状態を推定し、且つ/又は寿命値を計算することができる。この値を、進行している動作中に実施される計算に使用して、一次フィルタ要素に関する状態を計算し、且つ/又は寿命値を計算すると共に、二次又は安全フィルタ要素によって提供される制限への寄与を補正することもできる。
【0052】
追加のデータ転送/処理シーケンス
いくつかの実施形態では、データを第2の層304、例えばリーダデバイス108、112などに転送し、次いでそこで処理することができる。ここで、
図7を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図が示されている。外部センサによってデータを収集することができる(702)。濾過システムによってもデータを収集することができる(704)。ECUによってもデータ収集することができる(706)。外部センサ、濾過システム及びECUによって収集されたデータをリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送することができ、次いでリーダによって処理することができる(708)。例示的なデータ処理操作は、処理されたデータをもたらすことができ、以下でより詳細に述べる。次いで、結果として得られた処理されたデータをECUに転送することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、センサ及び/又はフィルタからのデータを第3の層306、例えばECU104に直接転送し、次いでそこで処理することができる。ここで、
図8を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図が示されている。外部センサによってデータを収集することができる(802)。濾過システムによってもデータを収集することができる(804)。次いで、外部センサ及び濾過システムによって収集されたデータをECUに転送することができ、次いでECUによって処理することができる(806)。
【0054】
いくつかの実施形態では、データを第1の層302によって収集し、次いで第2の層、例えばリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送し、次いで第3の層306、例えばECU104に転送して処理することができる。ここで、
図9を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図が示されている。外部センサによってデータを収集することができる(902)。濾過システムによってもデータを収集することができる(904)。次いで、第1の層によって収集されたデータを第2の層、例えばリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送することができる(906)。次いで、データをECUに転送し、次いでECUによって処理することができる(908)。
【0055】
いくつかの実施形態では、データを第1の層302によって収集し、次いで第2の層、例えばリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送し、第2の層304で処理することができる。次いで、処理されたデータを第3の層306、例えばECU104に転送することができる。ここで、
図10を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図が示されている。外部センサによってデータを収集することができる(1002)。濾過システムによってもデータを収集することができる(1004)。次いで、第1の層によって収集されたデータを第2の層、例えばリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送することができる(1006)。最後に、処理されたデータをECUに転送することができる(1008)。
【0056】
いくつかの実施形態では、データをリーダデバイス108、112などの第2の層304に転送し、次いでそこで処理し、次いで第1の層302に返し、且つ第3の層306に渡すことができる。ここで、
図11を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図が示されている。外部センサによってデータを収集することができる(1102)。濾過システムによってもデータを収集することができる(1104)。ECUによってもデータ収集することができる(1106)。外部センサ、濾過システム及びECUによって収集されたデータをリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送することができ、次いでリーダによって処理することができる(1108)。次いで、結果として得られた処理されたデータを第1の層302、例えば濾過システムに転送することができる(1110)。また、結果として得られた処理されたデータをリーダ(車載又はハブなどの車外)から転送し(1112)、ECUによって受信する(1114)こともでき、いくつかの場合、処理されたデータを特に第1の層302から第2の層304に、次いでECUに転送することができる。
【0057】
ここで、
図12を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図が示されている。外部センサによってデータを収集することができる(1202)。濾過システムによってもデータを収集することができる(1204)。外部センサ、濾過システム及びECUによって収集されたデータをリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送することができ、次いでリーダによって処理することができる(1206)。次いで、結果として得られた処理されたデータを第1の層302、例えば濾過システムに転送することができる(1208)。また、結果として得られた処理されたデータをリーダ(車載又はハブなどの車外)から転送し(1210)、ECUによって受信する(1212)こともでき、いくつかの場合、処理されたデータを特に第1の層302から第2の層304に、次いでECUに転送することができる。
【0058】
ここで、
図13を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図が示されている。ECUによってもデータ収集することができる(1302)。ECUによって収集されたデータをリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送することができ、次いでリーダによって処理することができる(1304)。次いで、結果として得られた処理されたデータを第1の層302、例えば濾過システムに転送することができる(1306)。結果として得られた処理されたデータをリーダから転送し(1308)、ECUによって受信する(1310)することもできる。
【0059】
ここで、
図14を参照すると、本明細書における様々な実施形態による濾過システムに関連するデータ通信層間でのデータ転送の概略図が示されている。濾過システムによってもデータを収集することができる(1402)。ECUによってもデータ収集することができる(1404)。次いで、第1の層によって収集されたデータを第2の層、例えばリーダ(車載又はハブなどの車外)に転送し、第2の層によって処理することができる(1406)。最後に、処理されたデータをECUに転送することができる(1408)。
【0060】
データコンテンツ
本明細書におけるデータとしては、限定はしないが、温度センサ、圧力センサ、差圧センサ、流量センサ、粒子センサ、汚染物質センサ、電気特性センサ、ジオロケーションセンサ、近接センサ、音センサ、振動センサなどからのデータを含むセンサデータを挙げることができる。
【0061】
本明細書におけるデータは、システムの1つ又は複数の構成要素に関するデータを含むこともでき、限定はしないが、製品モデル識別、製品シリアル番号、製品仕様/機能、製造元識別、製造工場識別、製造日、モデル識別に関連する端末圧力降下、圧力降下に関する閾値又は最大値、フィルタ要素の負荷曲線、フィルタ要素の負荷係数、システム構成要素の製造データ、ソフトウェア更新、ファームウェア更新、アルゴリズム情報(寿命予測、再生予測/開始、性能計算/追跡など)、アルゴリズムの出力を表すデータ、日付及びバージョンを含むソフトウェア/ファームウェア/アルゴリズム更新のバージョンに関するデータ、燃料コストデータ、燃料配合データ、排出規制データ、フィルタ要素のコスト、フィルタ要素を変更するための人件費、データ改訂日、特定の機械に関する典型的な燃料消費率、特定の濾過システム又は濾過システム構成要素モデルIDに関連付けられた機械に関する圧力降下の増加と共に動作するための燃料使用ペナルティ係数、実行時データ、エンジン時間データ、燃料消費データ、エンジン出力データを挙げることができる。いくつかの実施形態では、本明細書におけるデータは、システムステータス又は性能に関するメッセージ又は警告、例えば最大又は閾値圧力降下の超過、寿命(EOL)への到達又は閾値量の到達、最大又は閾値粒子通過の超過、安全動作予備容量の最大値又は閾値の超過、不適切な構成要素(フィルタ要素など)の検出、非正規構成要素(フィルタ要素など)の検出を含むことができる。
【0062】
データ処理操作
本明細書でのデータ処理操作は、様々な操作を含むことができ、限定はしないが、平均化、時間平均化、統計分析、正規化、集計、並べ替え、削除、トラバース、変換、凝縮(選択されたたデータの削除及び/又はより粒度の低い形式へのデータの変換など)、圧縮(圧縮アルゴリズムの使用など)、マージ、挿入、時刻スタンプ、フィルタリング、外れ値の破棄、トレンド及びトレンドラインの計算(線形、対数、多項式、累乗、指数、移動平均など)、EOLの予測、EOL状態の識別、パフォーマンスの予測、フィルタ要素の交換を行った場合と行わない場合とに関連するコストの予測を含む。正規化は、限定はしないが、別の値又は値のセットに基づいて1つ又は複数の値を調整することを含むことができる。単に一例として、フィルタ要素にわたる圧力降下を反映する圧力降下データを、気流を考慮することによって正規化することができる。
【0063】
構成要素の回路構成
本明細書におけるシステムに関連する回路構成は、本明細書で述べる操作を実行するために様々な特定の電子構成要素を含むことができる。ここで、
図15を参照すると、本明細書における様々な実施形態によるシステムのいくつかの構成要素の概略図が示されている。特に、
図15は、第2のシステム要素1546と通信する第1のシステム要素1544の構成要素を示す。特に、第1のシステム要素1544は、濾過システム、フィルタ要素、フィルタハウジング、センサ又は別のタイプのシステム構成要素の一部であり得る。第2のシステム要素1546は、リーダデバイス(車載若しくは車外)、濾過システム、フィルタハウジング又は別のタイプのシステム構成要素の一部であり得る。
【0064】
第1のシステム要素1544に関連する構成要素は、アンテナ1510、電源回路1512(バッテリ、コンデンサ、ワイヤレス受電器などの受電器の1つ又は複数を含むことができる)、処理回路1502(プロセッサ、マイクロコントローラ、ASICなどを含むことができる)、メモリ記憶回路1504(揮発性又は不揮発性電子メモリを含むことができる)、通信回路1506及び暗号化回路1508(特殊な暗号化プロセッサ及び/又は暗号化機能に関連するデータを含むことができる)の1つ又は複数を含むことができる。本明細書におけるいくつかの実施形態では、ワイヤレス受電器は、LC回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレス受電器は、RF受電器を含むことができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレス受電器などの電源回路の1つ又は複数の構成要素をフィルタ本体上又はフィルタ本体内に配設することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、第1のシステム要素1544は、
図15に関して図示して述べる構成要素の全てを含むわけではないことを理解されたい。さらに、いくつかの実施形態では、第1のシステム要素1544は、
図15に関して図示して述べるもの以外の追加の構成要素を含むことがある。
【0066】
第2のシステム要素1546に関連する構成要素は、アンテナ1522、電源回路1524(バッテリ、コンデンサ又はワイヤレス受電器の1つ又は複数を含むことができる)、処理回路1526(プロセッサ、マイクロコントローラ、ASICなどを含むことができる)、メモリ記憶回路1528(揮発性又は不揮発性電子メモリを含むことができる)、通信回路1530、暗号化回路1532(特殊な暗号化プロセッサ及び/又は暗号化機能に関連するデータを含むことができる)、クロック回路1534及びロケーション回路1536の1つ又は複数を含むことができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、システムの構成要素間の通信は、無線で行うことができる。しかし、他の実施形態では、システムの構成要素間の通信は、有線接続を介して行うことができる。ここで、
図16を参照すると、本明細書における様々な実施形態によるシステムの構成要素の概略図が示されている。
【0068】
第1のシステム要素1544に関連する構成要素は、処理回路1502(プロセッサ、マイクロコントローラ、ASICなどを含むことができる)、メモリ記憶回路1504(揮発性又は不揮発性電子メモリを含むことができる)、通信回路1506及び暗号化回路1508(特殊な暗号化プロセッサ及び/又は暗号化機能に関連するデータを含むことができる)の1つ又は複数を含むことができる。電力は、第1のシステム要素の外部にある電源1606から供給することができる(車両又は別の供給源からであり得る)。第1のシステム要素1544は、電気接点1602を介して電源に接続することができる。
図16に表されるように、電源1606は、DC電源であるが、本明細書ではAC電源も企図される。いくつかの実施形態では、第1のシステム要素1544は、
図16に関して図示して述べる構成要素の全てを含むわけではないことを理解されたい。さらに、いくつかの実施形態では、第1のシステム要素1544は、
図16に関して図示して述べるもの以外の追加の構成要素を含むことがある。
【0069】
第2のシステム要素1546に関連する構成要素は、処理回路1526(プロセッサ、マイクロコントローラ、ASICなどを含むことができる)、メモリ記憶回路1528(揮発性又は不揮発性電子メモリを含むことができる)、通信回路1530、暗号化回路1532(特殊な暗号化プロセッサ及び/又は暗号化機能に関連するデータを含むことができる)、クロック回路1534及びロケーション回路1536の1つ又は複数を含むことができる。電力は、データ記憶要素の外部にある電源1606から供給することができる(車両又は別の供給源からであり得る)。第2のシステム要素1546は、ワイヤ1604を介して(例えば、フィルタ要素がフィルタハウジングに設置されるときに)第1のシステム要素1544に接続することができる。
【0070】
様々な特定の好ましい実施形態及び技法を参照して、いくつかの態様を述べてきた。しかし、本明細書における趣旨及び範囲内に留まりながら、多くの変形形態及び修正形態がなされ得ることを理解されたい。したがって、本明細書で述べた実施形態は、網羅的であること又は本発明を以下の詳細な説明に開示する厳密な形態に限定することを意図するものではない。むしろ、本明細書における実施形態は、当業者が原理及び実践法を把握して理解することができるように選択して述べたものである。
【0071】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、明確な別段の指示がない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。また、「又は」という用語は、明確な別段の指示がない限り、「及び/又は」を含めたその意味において全般に使用されることに留意されたい。
【0072】
また、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、「構成された」という語句は、特定のタスクを実施するように又は特定の構成を採用するように構築又は構成されたシステム、装置又は他の構造を表すことに留意されたい。「構成された」という語句は、配置及び構成、構築及び配置、構築、製造及び配置などの他の同様の語句と交換可能に使用することができる。
【0073】
本明細書中の全ての刊行物及び特許出願は、本発明が関係する技術分野の当業者の水準を示唆する。全ての刊行物及び特許出願は、個々の刊行物又は特許出願が参照により具体的に個別に示された場合と同程度に、参照により本明細書に援用される。