(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】建築特徴用の被覆
(51)【国際特許分類】
E06B 9/34 20060101AFI20231215BHJP
E06B 9/386 20060101ALI20231215BHJP
【FI】
E06B9/34
E06B9/386
(21)【出願番号】P 2022149968
(22)【出願日】2022-09-21
(62)【分割の表示】P 2019519259の分割
【原出願日】2017-10-20
【審査請求日】2022-09-26
(32)【優先日】2016-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512330721
【氏名又は名称】ハンター ダグラス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】コルソン,ウェンデル,ビー.
(72)【発明者】
【氏名】クペラス,コー
(72)【発明者】
【氏名】アール,ボニー
(72)【発明者】
【氏名】ラーン,ケリー
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ケント,エー.
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0138037(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1411404(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/24 - 9/34
E06B 9/386
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の幅および高さを有する建築特徴用の被覆であって、前記被覆は、そこを通過する光量を調整するためのもので、
一定の幅を有する可撓性パネルであって、頂端および底端が前記パネルの高さを画定し、
一定の高さおよび前記可撓性パネルの前記幅と実質的に等しい幅を有する可撓性の第1のシアー支持部材と、
一定の高さおよび前記可撓性パネルの前記幅と実質的に等しい幅を有する可撓性の第2のシアー支持部材と、
前記第1のシアー支持部材の前記高さに沿って、かつ前記第2のシアー支持部材の前記高さに沿って間隔を置かれた、複数の水平に延在する可撓性羽根であって、前記複数の可撓性羽根の各々は、一定の長さおよび幅を有し、前記複数の可撓性羽根の前記長さは、前記パネルの前記幅に対応して、前記パネルの前記幅と実質的に同じであり、前記複数の可撓性羽根の各々は、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の両方に対して作動可能に連結され、前記複数の可撓性羽根は、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方の作動により、光が前記可撓性パネルを通過するのを可能にする第1の配向と、光が前記可撓性パネルを通過するのを妨げる第2の配向との間で可動である、複数の水平に延在する可撓性羽根と
を含み、
前記複数の可撓性羽根の各々は、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方とは異なる光透過率を有しており、
前記複数の可撓性羽根の少なくとも1つはセル式羽根を形成し、前記セル式羽根は、第1の折線を形成するために折り畳まれて折目を付けられ、第2の折線を形成するために位置合わせされ超音波溶接によって相互に連結される2つの縦方向縁部を有する、単一シートの材料から形成され、前記単一シートの材料を折り畳むと、前記セル式羽根が前記第1の配向に移行するのに応答してセル空間を形成して取り囲むように分離可能な2つの層を作り出し、
前記2つの層の第1の層の外表面が前記第1のシアー支持部材に連結され、前記2つの層の第2の層の外表面が前記第2のシアー支持部材に連結される、
可撓性パネルを含む、
建築特徴用の被覆。
【請求項2】
前記第1の折線は前記折目を熱処理することによって形成される、請求項1に記載の被覆。
【請求項3】
前記2つの縦方向縁部は重なり合い、前記2つの縦方向縁部の超音波溶接によって相互に連結されて前記第2の折線を形成する、請求項1に記載の被覆。
【請求項4】
前記第1の層は前記第2の層よりも長い、請求項1に記載の被覆。
【請求項5】
前記第1の層は前記セル式羽根の底部層を形成する、請求項4に記載の被覆。
【請求項6】
前記セル式羽根は1つまたは複数の追加の層を含む、請求項1に記載の被覆。
【請求項7】
前記セル式羽根は、金属化フィルムを含む、請求項1に記載の被覆。
【請求項8】
前記2つの層は、前記2つの層がすぐ近くにある実質的に平らな平行配向から、前記2つの層が離れている実質的にS字型配向に移行する、請求項1に記載の被覆。
【請求項9】
前記超音波溶接の前記幅は、最低で約0.05mm~最大で約2mmである、請求項1に記載の被覆。
【請求項10】
前記第1の折線および前記第2の折線は各々、ヒンジを形成し、そのため前記セル式羽根の前記2つの層は、前記第1のシアー支持部材または前記第2のシアー支持部材のいずれかが動くと、容易に互いから分離することができる、請求項1に記載の被覆。
【請求項11】
前記第1のシアー支持部材は、複数の開口を有して光がそこを通過するのを可能にし、前記第2のシアー支持部材は、複数の開口を有して光がそこを通過するのを可能にし、さらに前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方は、約70%~約90%の範囲内の開口率を提供する開口を有する、請求項1に記載の被覆。
【請求項12】
前記2つの層の第1の層の外表面は、前記第1のシアー支持部材に直接接着連結され、前記2つの層の第2の層の外表面は、前記第2のシアー支持部材に直接接着連結される、請求項1に記載の被覆。
【請求項13】
前記第1の層を前記第1のシアー支持部材に連結するために使用される接着剤の幅は、前記超音波溶接の幅よりも大きく、前記第2の層を前記第2のシアー支持部材に連結するために使用される前記接着剤の幅は、前記超音波溶接の前記幅よりも大きい、請求項
12に記載の被覆。
【請求項14】
前記第1の層を前記第1のシアー支持部材に連結するために使用される前記接着剤の前記幅は、最低で約1mm~最大で約3mmであり、前記第2の層を前記第2のシアー支持部材に連結するために使用される前記接着剤の前記幅は、最低で約1mm~最大で約3mmである、請求項
13に記載の被覆。
【請求項15】
前記第1の層は第1の領域において前記第1の層の前記外表面に沿って前記第1のシアー支持部材に連結され、前記第2の層は第2の領域において前記第2の層の前記外表面に沿って前記第2のシアー支持部材に連結されて、前記第1の領域は前記第1の折線から第1の距離だけオフセットされ、前記第2の領域は前記第2の折線から第2の距離だけオフセットされる、請求項1に記載の被覆。
【請求項16】
前記第1の距離は最小で1mm~最大で約5mmであり、前記第2の距離は最小で1mmで最大で約5mmである、請求項
15に記載の被覆。
【請求項17】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方は、一定のデニールを有するポリマー系糸から形成され、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方の前記糸の少なくとも1つは、約16~約24の範囲内のデニールを有する、請求項1に記載の被覆。
【請求項18】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の各々は、一定のデニールを有するポリマー系糸から形成され、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方の前記糸全ての前記デニールは、約16~約24の範囲内である、請求項
17に記載の被覆。
【請求項19】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方は、前記パネルの重量が、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方の前記糸と合い、それによってサポートされるように構成される、請求項
17に記載の被覆。
【請求項20】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方は、機械方向の糸および前記機械方向糸と直交する断面方向の糸を有する織布から形成され、前記機械方向糸および断面方向糸は長方形の開口を形成するように構成され、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方は、前記パネル
の重量が、前記機械方向糸または前記断面方向糸のいずれかと合わされ、それによってサポートされるように構成される、請求項
17に記載の被覆。
【請求項21】
前記織布から形成された前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方は、レノシアー布である、請求項
20に記載の被覆。
【請求項22】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方は、第1の方向においてインチ当たり15~30本の糸(ypi)を有し、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方は、前記パネル
の重量が、前記第1の方向における前記糸と合わされ、それによってサポートされるように構成される、請求項1に記載の被覆。
【請求項23】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方は、ダイヤモンド形の開口を有するニット布である、請求項1に記載の被覆。
【請求項24】
ダイヤモンド形の開口を有するニット布である前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方は、チュールシアー布である、請求項
23に記載の被覆。
【請求項25】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方は、暗色のポリマー系糸から形成される、請求項1に記載の被覆。
【請求項26】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方を形成する前記暗色のポリマー系糸は、黒色炭素顔料を使用して染色される、請求項
25に記載の被覆。
【請求項27】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の少なくとも一方は、機械方向糸および断面方向糸を有する織布レノシアー布から形成され、前記機械方向糸および前記断面方向糸は暗色であり、前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方は、前記パネル
の重量が、前記機械方向糸または前記断面方向糸のいずれかと合わされ、それによってサポートされるように構成される、請求項1に記載の被覆。
【請求項28】
前記第1のシアー支持部材は、複数の開口を有して光がそこを通過するのを可能にし、前記第1のシアー支持部材は、約70%~約90%の範囲内の開口率を有するように構成され、前記第2のシアー支持部材は、複数の開口を有して光がそこを通過するのを可能にし、前記第2のシアー支持部材は、約70%~約90%の範囲内の開口率を有するように構成される、請求項1に記載の被覆。
【請求項29】
前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方は、機械方向ポリマー系糸および前記機械方向糸と直交して配向された断面方向ポリマー系糸から形成された織布であり、長方形の開口を形成する前記機械方向糸および断面方向糸ならびに前記第1のシアー支持部材および前記第2のシアー支持部材の前記少なくとも一方の他方は、ポリマー系糸から形成されたニット布であり、前記織布は、前記パネル
の重量が、前記機械方向糸および前記断面方向糸のいずれとも合わないように構成される、請求項
28に記載の被覆。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、窓、戸口、およびアーチ道などを含んでもよい建築特徴用の被覆に関する。より詳細には、本開示は、1つまたは複数の概ね垂直な支持部材に結合された概ね水平な可撓性羽根要素を有する建築特徴用のパネルおよび/または被覆に関し、1つまたは複数の概ね垂直な支持部材は光透過および透視を制御する特性を提供する。
【背景技術】
【0002】
建築特徴用の現在の被覆は、Hunter Douglas(ハンター・ダグラス)製のSilhouette(シルエット)(登録商標)の商標名で販売され、その特許はその全体が参照により本明細書に組み込まれた米国特許第5,313,999号に記載されたようなシアー遮光を含み、これは典型的には概ね水平な実質的に可撓性の羽根要素を支持する概ね垂直な正面および裏面シートを使用する。垂直支持シートは概して可撓性シアー布である。垂直支持シートは、実質的に水平な可撓性羽根と一緒に可撓性または柔軟な光を制御する窓の被覆もしくはパネルを形成する。Silhouette(登録商標)の可撓性性質により、ローラを中心に可撓性の光制御パネルを巻き付け、また巻き解くことによってSilhouette(登録商標)を操作することができ、巻上型被覆と呼ばれることがある。典型的にはシアーパネルは、透明または白もしくはオフホワイトに染めた材料から作成され、それらの強度および耐久性の要件を与え、その結果落ち着いた、幾分乳白色でそこを通して見える(「透視」)。落ち着いた乳白色の透視は、被覆を通って透過される光を和らげるために望ましいが、直射日光ではそのようなシアー材料を通す全景は若干限定されることがある。
【0003】
Silhouette(登録商標)における羽根は単一層の材料および布であり、ある特定の配向ではこれらの単一層の羽根は互いに影を生成する。全体が参照により本明細書に組み込まれた、2013年3月14日に出願され、「連動した羽根セットを備えた建築開口用の被覆」の名称の米国特許出願公開第2014/0138037号は、概ね垂直な支持部材またはシートによって支持された二重層の概ね水平な羽根を備えた、可撓性の巻上型窓被覆を開示し、これらはある特定の位置および配向では部屋に面するシート上の影を和らげ、または低減することがある。
【0004】
透過した光を優しい輝きに和らげ、より良好な部屋を暗くする属性および透視を提供し、望ましい外観を有する、羽根を備えた光を制御する窓のパネルを有することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本開示は当業者を対象とする。建築パネルおよび被覆の目的ならびに利点は、図面、記載、およびそれに続く特許請求の範囲に説明され、それらから明らかになる。本開示の要約はパネルおよび被覆の理解を助けるために与えられ、本開示または本発明を限定する意図はもたない。本開示の様々な態様および特徴のそれぞれは、場合によって別個に、または他の場合では本開示の他の態様および特徴と組み合わせて使用されることが好都合であることがあることを理解されたい。したがって本開示は実施形態に関して提示されているが、あらゆる実施形態の個々の態様は別個に、またはその実施形態もしくはあらゆる他の実施形態の態様および特徴と組み合わせて利用することができることを認識されたい。本開示に従って、異なる効果を達成するために建築パネルまたは被覆に変形または修正を行ってもよい。
【0006】
本開示は建築特徴用の被覆を特徴とし、建築特徴は窓、戸口、およびアーチ道などを含んでもよく、この場合被覆は、独自の次元、豊富度、および多様性を提供する概ね垂直な支持部材に結合された概ね水平な羽根要素から形成されるパネルを有してもよい。被覆またはパネルは光を制御してもよく、実用性だけでなく外観も美しい。パネルは一定の高さおよび一定の幅を有し、概して一定の高さおよび一定の幅を有する概ね垂直な正面支持要素または部材、ならびに一定の高さおよび一定の幅を有する概ね垂直な背面支持要素または部材を含み、この場合概ね垂直な背面支持部材は正面支持部材に作動可能に結合される。追加の概ね垂直な支持部材が実施形態に含まれてもよい。一実施形態では、正面および/または背面垂直支持部材は実質的に平らな平面であってもよく、好ましくはその中に折線または折目が形成されず、背面垂直支持部材は正面垂直支持部材に実質的に平行であってもよい。パネルは、正面垂直支持部材と背面垂直支持部材との間に延在する複数の概ね水平な羽根要素をさらに含んでもよく、複数の概ね水平な羽根要素は正面および背面垂直支持部材に直接または間接に結合されてもよく、一実施形態では正面および背面垂直支持部材の両方は、羽根要素の運動および角度配向を制御してもよく、互いに対して横方向に可動であってもよい。複数の可動な概ね水平に延在する羽根要素は、パネルにより、またはパネルを通して阻止し、遮断し、または透過された光の量を制御するために、垂直支持部材によって操作され、制御されてもよい。
【0007】
一実施形態では、正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方、好ましくは両方の高さならび幅は、パネルの高さおよび幅と実質的に同じである。別法としてまたは追加として、複数の水平に延在する羽根要素は、正面および背面垂直支持部材の幅と同じ方向に延在する長さを有し、羽根要素の少なくとも1つ、好ましくはすべての長さは、垂直支持部材の少なくとも1つ、好ましくはすべての幅と実質的に同じである。代替実施形態では、支持部材は細長いストリップまたはテープであってもよく、1つまたは複数の羽根要素の長さは、垂直支持部材の少なくとも1つの幅、正面垂直支持部材の組み合わせた幅、および背面垂直支持部材の組み合わせた幅のすべてより大きく、好ましくは実質的に大きくてもよい。羽根要素は、好ましい実施形態では半透明、半不透明、および不透明の材料ならびにそれらの組合せからなる材料の群の少なくとも1つを含む、あらゆる型の材料から形成されてもよい。複数の概ね水平に延在する羽根要素、ならびに正面および背面垂直支持部材は、可撓性パネルを形成するために可撓性材料から作成されてもよく、一実施形態では羽根要素および支持部材は、例えば織布、不織布、もしくはニットを含む布またはフィルムから形成されてもよい。1つまたは複数の羽根要素、一部の実施形態ではすべての羽根要素は非セル式羽根である。別法としてまたは追加として、1つまたは複数の羽根要素、一部の実施形態ではすべての羽根要素は多層セル式羽根であってもよく、多層セル式羽根は空洞、好ましくは水平に延在する空洞を有する管、好ましくは横方向に分離した垂直支持部材に応答して拡張する空洞を形成してもよい。
【0008】
垂直支持部材は、これに限定されないが、布およびフィルムなどを含むあらゆる型の材料から形成されてもよく、一実施形態では好ましくは見ることができ、そこを光が通過できる開口を有する材料から形成される。一実施形態では、建築開口用の可撓性パネルにおいて、正面垂直支持部材はシアーであってもよく、また背面垂直支持部材もシアーであってもよい。一実施形態では、正面および背面垂直支持部材は2つの異なるシアー材料であってもよい。なお別の実施形態では、背面支持シアーは正面垂直支持シアーの開口率より大きい開口率を有し、逆も同様である。さらなる実施形態では、1つまたは複数のシアーは最低で60%および最高で90%の開口率、より好ましくは約65%を超える開口率を有してもよく、より好ましくは1つまたは複数のシアーは70%を超える、75%を超える、より好ましくは80%を超える開口率を有してもよく、約80%~約90%の開口率を有してもよい。
【0009】
一部の実施形態では、1つまたは複数の垂直支持部材は暗色、例えば黒、灰色、または茶色であってもよい。一実施形態では、背面垂直支持部材は、正面シアーを含む他のシアーより暗い色であってもよく、逆も同様である。高い開口率および暗色を備えた垂直支持部材を有することは、透視を増加することがあり、羽根要素の高められた視界はある特定の実施形態で達成されることがある。またより暗い色を有することは、支持部材を形成する材料が紫外線分解の影響を受け難いので、支持部材の強度および耐久性を増加することもある。
【0010】
一実施形態では、1つまたは複数の羽根要素は、材料の頂部および底部層を有する多層構造であってもよい。頂部および底部層は、単一の一体化した連続シートの材料、または複数片の材料から形成されてもよい。正面の概ね垂直な支持部材と背面の概ね垂直な支持部材との間に延在し、建築被覆として作動するとき、多層羽根の層は可動であり、好ましくはセル式羽根を生成するために互いに対して分離してもよく、セル式羽根は壁を有し、壁は概ね水平に拡張可能な管を形成し、管は縦方向の空洞を形成する開口端で空間を囲み、また管は概ね二次元の平らなスラットを形成するために折り畳み可能であってもよい。空洞の容積は、正面および背面垂直支持部材が互いからさらに横方向に離れるにつれて増加してもよく、空洞の容積は、正面および背面垂直支持部材が一緒に近づくにつれて低減してもよい。
【0011】
一実施形態では、パネルは複数の多層羽根を含み、各多層羽根は可撓性頂部層および可撓性底部層を有する。一実施形態では、頂部および底部層は材料の分離した頂部ストリップおよび材料の分離した底部ストリップから形成されてもよい。なお別の実施形態では、多層羽根の実施形態の頂部層は、底部層と異なる幅を有してもよく、一例では底部層は頂部層より大きくてもよく、逆も同様である。一部の実施形態では、羽根要素は、分離した第3の層、またはより多くの層もしくはストリップを含んでもよく、さらなる実施形態では第3の層またはストリップは頂部ストリップと底部ストリップとの間に配置された中間層であってもよく、中間ストリップまたは層は光の透過を遮断する部屋を暗くする材料から形成されてもよい。
【0012】
一実施形態では、多層羽根を形成する材料の頂部および底部層またはストリップは、先端または結合された領域を形成するために領域内のそれらの縁部の全長に沿って好ましくは連続して結合されてもよく、そこでは結合された領域は好ましくは薄く、狭い幅からなり、可撓性であり、屈曲点またはヒンジとして役立つことがあり、屈曲点またはヒンジにより頂部および底部ストリップの中間部が、三次元のセル式羽根を形成するために互いからより容易に分離することができることがある。一実施形態では、結合された領域は狭い幅からなり、ほぼ層の厚さまたはそれ以下の幅を有してもよく、好ましくは最大で約1.0mm以下、より好ましくは羽根層の厚さに依存して約0.5mm~約0.1mmの幅を有する。一実施形態では、頂部および底部層の材料は結合された領域内で溶融され、結合された領域は、例えば超音波溶接またはホットナイフ溶接を含む溶接によって形成されてもよい。羽根の頂部および底部層のそれぞれは、結合された領域からさらに離間した他の領域内より、第1の結合された領域に最近接した領域内で薄くてもよい。実施形態では、結合された領域の少なくとも1つは、頂部および底部層を一緒に溶融すること、頂部および底部層を一緒に接着結合すること、頂部および底部層を一緒に縫製すること、ならびに頂部および底部層を一緒に溶融すること、接着結合すること、および縫製することの組合せ、またはステープル、ピンおよび鋲などの取り付けるもしくは結合する他の手段からなる群の1つによって形成されてもよい。
【0013】
一実施形態では、1つまたは複数の多層羽根は単一片の材料から形成されてもよく、単一片の材料は頂部および底部層を生成するために1回または複数回構成し、操作し、折り畳み、穿孔し、折目を付け、かつ/または熱処理されてもよい。この実施形態では、多層羽根の頂部層の側縁部は一体化され、個々の底部層の側縁部と同じ連続シートの材料から形成されてもよく、側縁部は、折り畳むこと、穿孔すること、折目を付けること、圧縮すること、および熱処理すること、ならびにそれらの組合せからなる群の少なくとも1つにより、先端および折線を形成する。他方の側縁部は、溶融すること、接着結合すること、縫製すること、または結合もしくは取り付ける他の手段によって形成されてもよい。
【0014】
実施形態では、羽根は垂直支持部材に連結場所で関連付けられ、かつ/または結合され、第1の連結場所(羽根の一端を結合する)および第2の連結場所(羽根の他端を結合する)の少なくとも一方は、個々の隣接した第1の結合された領域(もしくは先端)から第1のオフセット距離だけ離間されてもよく、第1および第2の連結場所の他方は、個々の隣接した第2の結合された領域(もしくは先端)から第2のオフセット距離だけ離間されてもよい。第1の連結場所と個々の隣接した先端(または結合された領域)との間のオフセット距離は、第2の連結場所と個々の隣接した先端(または結合された領域)との間のオフセット距離と異なってもいて、同じであってもよい。別の態様では、結合された領域(先端)の少なくとも1つは、正面または背面垂直支持部材の1つ、好ましくは正面垂直支持部材に隣接してもよく、第1および第2の連結場所の少なくとも1つと重複するので、連結場所と結合された領域(先端)との間にオフセット距離は存在しない。
【0015】
別の実施形態では、正面および背面垂直支持部材の相対長さ、具体的には正面垂直支持部材の連結場所と背面垂直支持部材の連結場所との距離を調節することにより、被覆および/またはパネル用の羽根閉鎖は、具体的には遮光配向において緊密かつ/または向上することがあり、羽根閉鎖の配列は制御されることがある。
【0016】
パネルの上記の実施形態は、建築特徴用の被覆を形成するために底部レール、ローラ、頭部レール、および制御機構をさらに含んでもよい。実施形態では、被覆は、パネルの底端に関連して作動可能な底部レール、ローラを作動するための運動機構、および/またはローラを装着するための頭部レールをさらに含んでもよい。一実施形態では、被覆はローラに関連して動作可能なパネルの頂端部を備えたローラを含んでもよい。なお別の実施形態では、底部レールは、背面垂直支持部材、最底部羽根、および/または正面垂直支持部材の少なくとも1つに関連付けられ、好ましくは羽根閉鎖をさらに支援してもよい底部レールの単一領域もしくは線に沿って好ましくは結合されてもよい。
【0017】
また(a)第1および第2の側縁部を有する材料の頂部層ならびに第1および第2の側縁部を有する材料の底部層を提供すること、(b)第1の結合された領域を有する羽根を形成するために、それぞれの頂部層およびそれぞれの底部層をそれぞれの第1の側縁部に沿って結合することであって、側縁部に沿った第1の結合された領域は約1.0mm以下の幅を有する、結合すること、(c)正面シアーおよび背面シアーを提供すること、ならびに(d)パネルを形成するために、正面シアーと背面シアーとの間に羽根を延在すること、また好ましくは結合することを含む、可能性パネルを形成する方法も開示される。方法は、接着剤を羽根に塗布することに続いて、羽根をシアーに結合することをさらに含んでもよい。
【0018】
被覆のこれらおよび他の特徴ならびに利点は、以下の詳述から明らかになり、本発明の範囲は概要における実施形態の開示によって限定されるべきではなく、むしろ添付の特許請求の範囲に説明され、特許請求の範囲における用語および語句は、別段の指示がない限りそれらの最も広い解釈を与えられるべきである。本開示の概要は理解を助けるために与えられ、当業者を対象とし、当業者は、本開示の様々な態様および特徴のそれぞれが場合によって別個に使用され、または他の場合では本開示の他の態様および特徴と組み合わせて好都合に使用されてもよいことを理解するべきである。したがって本開示は実施形態に関して提示されているが、あらゆる実施形態の個別の態様は別個に、または当該実施形態もしくはあらゆる他の実施形態の態様および特徴と組み合わせて利用し、あるいは主張することが可能であることを認識されたい。
【0019】
加えて本開示は、本出願の詳細の様々な段階で説明され、主張された主題の範囲に関して、本概要における要素、構成要素、もしくは同種のものを含むか含まないかによって限定することを意図するものではない。ある特定の場合に、本開示の理解に必要ない、または把握が困難な他の詳細を与える詳細は割愛されていることがある。主張された主題は、本明細書に示された具体的な実施形態または配置に必ずしも限定されないことを理解されたい。
【0020】
本明細書に開示されたような建築被覆の様々な態様、特徴、および実施形態は、提供された図面と併せて読むとより良く理解されよう。実施形態は、建築被覆の態様、特徴、および/または様々な実施形態を示すために図面に提供されているが、特許請求の範囲は、示された正確な配置、構造、部分組立体、特徴、実施形態、態様、および装置に限定されるべきではなく、示された配置、構造、部分組立体、特徴、実施形態、態様、および装置は、単独で、または他の配置、構造、部分組立体、特徴、実施形態、態様、および装置と組み合わせて使用されてもよい。図面は必ずしも同じ縮尺ではなく、特許請求の範囲を限定することを決して意図するのではなく、建築被覆の様々な実施形態、態様および特徴を当業者に例示して説明するために提示されているに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A】完全な伸張位置にある建築開口用の被覆の一実施形態の斜視図であり、多層羽根はセルの間に隙間または間隔を備えてセルを形成する開いた構成にある。
【
図1D】完全な伸張位置にある
図1Aの被覆の斜視図であり、多層羽根は閉じたまたは折り畳んだ構成にある。
【
図2A】光透過を示す被覆の一実施形態の側面図である。
【
図2B】羽根が部分的に閉位置にある、
図2Aの被覆の側面図である。
【
図3A】建築開口用の被覆の異なる実施形態の側面図であり、多層羽根は開いた構成にある。
【
図3B】羽根が開口から閉鎖に移行する際の、
図3Aのパネルの側面図である。
【
図4】正面および背面支持部材に結合する前の、多層羽根要素の構造の一実施形態の斜視図である。
【
図5】セル式羽根を形成する正面および背面支持部材に結合された多層羽根要素を示す、被覆の一実施形態の側立面部分図である。
【
図6A】羽根要素を形成するために超音波切断封止および溶接処理を示す図である。
【
図6B】多層羽根要素の先端の一実施形態の拡大部分図である。
【
図7】多層羽根要素の先端の別の実施形態を示す図である。
【
図8】多層羽根要素の先端の別の実施形態を示す図である。
【
図9】セル式羽根を通る光拡散の概略例を示す、被覆の一実施形態の斜視部分側面図である。
【
図10】3層羽根を形成するために超音波切断封止および溶接処理を示す図である。
【
図11】接着、溶接、および折り畳みによって形成されたセル式羽根を有する被覆の別の実施形態の側立面部分図であり、ここでは拡散は例示ために誇張されている。
【
図12】セル式羽根を示す被覆の別の実施形態の側立面部分図であり、ここではセル式羽根はオフセットをもつ一方の垂直支持部材に結合され、オフセットをもたない他方の垂直支持部材に結合されている。
【
図13】単一層の非セル式羽根を備えた建築被覆の異なる実施形態の斜視側面図である。
【
図14】1つの取付場所に沿って光制御パネルに結合された底部レールを有する、被覆の一実施形態の側立面部分図である。
【
図15】光制御パネルに結合された底部レールの異なる実施形態を有する、被覆の一実施形態の側立面部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の詳述では、多くの詳細が建築被覆、その作動方法、および製造方法を理解させるために説明されている。しかし建築被覆の異なる多くの実施形態、ならびにその作動および製造方法が、これらの特定の詳細なしに実施されてもよく、特許請求の範囲および本発明は、本明細書に具体的に記載され、示された実施形態、部分組立体、または特定の特徴もしくは詳細に限定するべきではないことを当業者には理解されよう。本明細書に提供された記載は当技術分野および環境における当業者を対象とし、周知の方法、手順、製造技法、構成要素、および組立体は、建築被覆の他の態様または特徴を不明瞭にしないように、詳しく記載されていない。
【0023】
したがって、実施形態の構成要素、態様、特徴、要素、および部分組立体は、本明細書に概して記載され、図面に示されたように、記載された実施形態に加えて種々の異なる構成に配置し、設計することができることが容易に理解されよう。被覆は形、構造、配置、割合、材料、および構成要素の多くの追加、置換、または修正とともに使用されてもよく、それらは具体的に特定の環境および作動要件に、本発明の精神および範囲から逸脱することなく適合することができる。以下の記載は例として意図されるに過ぎず、単に建築被覆のある特定の選択された実施形態を示すものである。例えば建築被覆は、とりわけ光および透視を制御するための窓被覆としてその使用に関する例に示し記載されているが、被覆は他の適用も同様に有することを理解されたい。加えて多くの例における詳述は、シートおよび具体的にはシアーシートとして記載された概ね垂直な支持部材から形成された被覆を概して対象とするが、本開示および教示は垂直支持部材、例えばテープ、ストリップ、シート、パネル、およびそれらの組合せなどを形成する他の材料に適用することが認識されよう。その上、一部の実施形態および多くの例は、好ましくは多層セル式羽根を形成する多層羽根の使用を含む、羽根またはスラットと本明細書では呼ばれる水平光制御要素を開示しているが、本開示および教示は、非セル式および/または単一層の水平光制御部材に適用することが認識されよう。本明細書に添付された特許請求の範囲は、主張された本発明を説明し、被覆および/もしくは光制御パネルの実施形態、要素、ならびに/または特徴を除外するようにより狭く解釈するべきであると明らかに示されない限り、建築被覆を網羅すると広く解釈されるべきである。
【0024】
本出願を通して、参照番号は被覆の一般的要素または特徴を示すために使用される。同じ参照番号は、形、形状、構造、その他が同一ではないが、それでも類似の機能または利点を提供する要素または特徴を示すために使用されてもよい。追加の参照特性(数の対語として文字、プライム、もしくは上付き文字など)は、類似の要素または特徴を互いから差別化するために使用されてもよい。記載を容易にするために、本開示は必ずしも被覆の構成要素のすべてを言及または一覧にはせず、要素、部材、または構造の単一の言及、例えば概ね垂直な支持部材、水平な羽根要素、またはストリップもしくは羽根への単一の言及は、文脈がそうではないと指定しない限り、1つもしくは複数のそのような要素への言及であってもよいことを理解されたい。
【0025】
建築被覆の様々な実施形態の以下の記載において、すべての方向基準(例えば近位、遠位、上部、下部、上方、下方、左、右、横方向、縦方向、正面、背面、裏面、頂部、底部、上、下、垂直、水平、半径方向、軸方向、内部、外部、時計回り、および反時計回り)は、特許請求の範囲においてそうではないと指定しない限り、本開示の読者の理解を支援するために示す目的に使用されるに過ぎず、具体的には本開示における位置、配向、または使用に関して制限を設けるものではないことが認識されよう。具体的には一実施形態に関して記載された特徴は、明確に指定されているかどうかに関わらず、別の実施形態に適用されてもよい。
【0026】
連結基準(例えば、取り付ける、結合する、連結する、および接合する)は広く解釈されるべきであり、そうではないと指定しない限り、要素の集合の間の仲介部材および要素間の相対運動を含んでもよい。したがって連結基準は、必ずしも2つの要素が直接連結され、互いに固定した関係であることを暗示するものではない。識別基準(例えば、一次的な、二次的な、第1の、第2の、第3の、第4の、その他)は重要性または優先順位を含蓄することを意図するのではなく、ある特徴を別の特徴から差別化するために使用される。図面は例示目的に過ぎず、図面に反映された寸法、位置、順番および相対的大きさは異なってもよい。
【0027】
被覆の一般的作動
本開示は、例えば窓、ドア枠、およびアーチ道などを含む建築特徴用の被覆に関する。被覆は、具体的には窓に見栄えの良さ、ならびに望ましい遮光およびプライバシーを提供するために有益である。被覆は、概ね垂直な正面支持部材と背面支持部材との間に延在する、1つもしくは複数の可動の概ね水平な羽根要素を含む、可撓性部分組立体またはパネルを概して含む。また概ね水平な羽根要素は、本明細書において羽根またはスラットとも呼ばれ、好ましくは概ね垂直な支持部材と異なる光透過率または半透明を有し、羽根および支持部材は被覆を通る透視および光透過を一緒に制御する。羽根の形状および角度配向は、支持部材を互いに対して横方向および垂直方向に動かすことによって制御することができる。具体的には羽根要素は、光、透視、遮光効果および/またはプライバシーを部屋に提供し、制御するために、異なる角度配向の間で垂直支持部材に概ね水平で実質的に垂直から、垂直支持部材に垂直で実質的に平行に調節する、例えば回転または枢動することができる。
【0028】
概ね垂直な支持部材は互いに実質的に平行であってもよく、いかなる折線および折目などを有さなくてもよい。概ね垂直な支持部材は、例えばシート、パネル、テープ、ストリップ、または同種のもの、ならびにこれらの要素の組合せを含んでもよい。各垂直支持部材は、単一または複数片の材料から形成されてもよく、実質的に平らな平面であってもよい。垂直支持部材は、高さ(長さ)、幅および厚さを有し、それらの厚さ(それらの高さおよび幅に概ね垂直である)は比較的薄くてもよく、垂直支持部材は、概して個々の長さ(高さ)および/または幅よりはるかに薄い材料から作成される。垂直支持部材の「高さ」は、「長さ」とも呼ばれ、概してまた典型的に被覆もしくはパネルの高さまたは垂直寸法に対応し、関連する一方で、垂直支持部材の幅は、概してまた典型的に被覆またはパネルの幅、および建築開口の幅に対応する。垂直支持部材の幅は、羽根要素の長さを伸張してもしなくてもよい。一実施形態では、正面および/または背面垂直支持部材の高さならびに幅は、パネルの高さおよび幅と実質的に同じである。参照しやすいように、また本開示を限定することを意図することなく、垂直支持部材は本開示ではシートと呼ばれることがあり、一実施形態では、正面および背面垂直支持部材はシートから形成される。
【0029】
羽根要素は、例えばストリップ、テープ、およびパネルなどから形成され、ストリップ、テープ、およびパネルなどを含んでもよい。各羽根要素は、単一または複数片の材料、例えばストリップ、テープ、またはパネルから形成されてもよい。羽根要素は、単一層または多層であってもよい。羽根要素は、必ずしもそうであるとは限らないが、概して水平方向に延在し、その幅より大きい長さを有する。羽根要素の長さは、概して被覆の幅に対応する。羽根要素は(それらの長さおよび幅に概ね垂直な)厚さを有してもよく、それらの厚さは比較的薄く、概して個々の長さおよび/または幅よりはるかに薄い材料から作成される。参照しやすいように、また本開示を限定することを意図することなく、羽根要素は本開示では羽根またはスラットと呼ばれることがある。
【0030】
正面および背面の概ね垂直な支持部材、ならびに羽根要素は、実質的にあらゆる型の材料であってもよく、好ましくは、これに限定されないが、ニット、織布、不織布などを含む繊維、布、およびフィルムなどの可撓性材料から形成される。参照しやすいように、シートおよび羽根の部分組立体または組合せは、場合によって光制御パネル、部分組立体または略して「パネル」と呼ばれる。一例示的実施形態では、概ね水平な羽根要素は概して可撓性の柔軟な材料から作成され、また概ね垂直な支持部材も概して可撓性の柔軟な材料から作成され、一緒に被覆用の概ね可撓性の部分組立体またはパネルを形成する。
【0031】
追加として、垂直支持部材および羽根は、変化する光透過特性を有してもよく、暗闇から不透明、部分的な不透明、半透明、透明、または明澄に変化する。一部の実施形態では、支持部材は羽根要素に比べてより高い光透過率を有してもよいので、羽根が動くとき、例えば開位置と閉位置との間を枢動するとき、被覆における光透過率または半透明性は変化してもよい。一実施形態では、正面および背面支持部材は、光が通過できるシートおよび/または材料であり、羽根要素は半透明、半不透明、不透明、および/もしくは部屋を暗くする材料、またはそれらの組合せである。
【0032】
概して
図1A~1E、
図2A~2C、および
図3A~3Bの例示的実施形態を参照すると、被覆100は、一実施形態では、概して頭部レール102、頭部レールに関連付けられたローラ126、光制御パネル104、底部レールまたは重り110、および被覆を作動し(例えばローラを回転するための機構)、パネルを通る光を遮断または透過させる量、品質、および方法、ならびにパネルの見栄えの良さおよび外観を制御するための機構106を含む。一実施形態では、頭部管またはローラ126は、パネル104の頂端170を支持し、頂端170に連結され、底部レール110はパネル104の底端175に連結される。一実施形態では、正面および背面垂直支持部材はローラに直接または間接に、好ましくは正面および背面垂直支持部材を互いに対して横方向に動かすために、ローラの周囲に沿って異なる水平に延在する場所で結合される。頭部レール102はローラ126を支持してもよく、パネルは建築開口の上でローラ126に連結されてもよく、したがって頭部レール102は、概して建築開口の上部の形状および寸法(例えば幅)に対応してもよい。パネル104は概ね垂直な正面支持部材118と概ね垂直な背面支持部材120との間に延在する概ね水平な羽根112を含む。一実施形態では、概ね水平に延在する羽根112は、概ね垂直な正面支持部材またはシート118に結合され、概ね垂直な背面支持部材またはシート120に結合される。パネルの適用を限定することなく、正面支持部材118は建築開口の内部111に面する正面シアーであってもよく、背面支持部材120は開口の外部101に面する背面シアーであってもよい。羽根112は正面および背面支持部材118、120から延在し、正面支持部材118と背面支持部材120との間に延在し、正面および背面支持部材118、120に結合され、羽根の少なくとも中間部が実質的に水平であり、正面および背面支持部材に概ね直角である第1の位置すなわち開位置と、羽根の少なくとも中間部が実質的に垂直であり、正面および背面支持部材に概ね平行である第2の位置すなわち閉位置との間を動く。一実施形態では、概ね垂直な支持部材118、120は、羽根要素が開位置にあっても、閉位置にあっても、互いに実質的に平行であり、概ね垂直な支持部材は折線、折目、または同種のものを有さないことがある。
【0033】
被覆100は、開口内の被覆の高さを制御し、それゆえ透過された光の性質および品質、透視特性、ならびにパネル104の形状および見栄えの性質を制御するために、光制御パネル104の収縮および伸張を制御するための機構106を含んでもよい。また運動および制御機構は、支持部材118、120に対して水平羽根要素112の角度配向も制御してもよく、支持部材118、120も透過された光の性質および品質、透視特性、ならびにパネル104の形状および見栄えに影響を及ぼす。
図1A~1Eおよび3A~3Bに示された巻上型窓被覆では、運動および制御機構106は好ましくはローラ126を回転させる。具体的には運動機構106は、光制御パネル104の羽根112を収縮させ、延在させ、または角度配向させるためにローラ126を回転させてもよい。光制御パネルは、パネルがローラを中心に完全に巻かれた完全に収縮した位置と、パネルがローラから完全に巻き解かれ、開口内に概ね延在し、垂直支持部材は互いに概ね平行に隣接し、羽根は支持部材の間に配置されて垂直支持部材に実質的に垂直かつ平行に配向される(
図1B参照)、完全に伸張した位置との間を動いてもよい。一例では、運動機構106はローラを回転させるためのコード108を含んでもよく、かつ/または滑車109、直接駆動配置、歯車機構、および/もしくはクラッチ機構を含んでもよい。ローラ126の回転を制御するためのシステムまたは機構は、電気モータを含んでもよく、電気モータは使用者によって手動で、または予めプログラミングされた、もしくは遠隔制御などのプログラム可能なソフトウェア制御装置を通して制御されてもよい。運動または制御機構は、現在公知の、および将来開発される運動機構を含むあらゆる所望の運動機構を含んでもよい。加えて上に論じた運動機構は、主に巻上型被覆用のローラまたは機構の回転を対象とするが、現在公知の、または後に開発される他の配置および機構、例えば積み重ねて折り畳む配置、および/または底部レールを持ち上げるための機構が、その代わりにパネル104の運動を制御するために使用されてもよいことが認識されよう。
【0034】
参照しやすいように、例えば窓被覆として使用時に、窓開口の外部101に面する概ね垂直な支持部材120は、背面支持部材またはシートと呼ばれる一方で、窓開口の内部111に面する概ね垂直な支持部材118は、正面支持部材またはシート118と呼ばれる。窓被覆の羽根は、羽根を異なる角度配向または方向に配向し、パネルを通って透過する光の量および/または被覆を通した視界に影響を及ぼすために、羽根を異なる方向および配向に作動または動かすために構成するように、異なる方法で垂直支持部材の間に延在してもよい。遮光配向と呼ばれる第1の配向では、羽根112は正面支持部材118から延在し、羽根112の中間部159が背面支持部材120に向かって概ね水平に延在する位置(
図1Aに示されている)、かつ/または正面支持部材118から背面支持部材120に向かって下方に延在する(
図2Bおよび2Cに示されている)位置との間で延在するように作動可能である。概して遮光配向では、背面支持部材から延在する羽根の部分158は、正面支持部材付近の羽根の部分113と同じ高さまたはそれ以下である。したがって遮光配向では、羽根要素112の角度配向に依存して、背面支持部材120を通して被覆に入る日光は羽根要素112に遭遇することがあり、羽根要素112は羽根材料の不透明性に依存して、背面支持部材120を通過する光を遮断または拡散することがある。
【0035】
プライバシー配向と呼ばれる第2の配向では、羽根112は背面支持部材120から延在し、羽根112の中間部159が正面部材118に向かって概ね水平に延在する(
図3Aに示されている)位置、および/または背面支持部材120から正面シート118に向かって下方に延在する(
図3Bに示されている)位置との間を延在するように作動可能である。概してプライバシー配向では、正面支持部材から延在する羽根の部分161は、背面支持部材付近の羽根の部分163と同じ高さまたはそれ以下である。プライバシー配向では、窓の下で見上げる人が、透視を遮断する羽根112に起因して部屋の中を見ることを遮断し得る。このプライバシー配向では、光源103(太陽)から背面支持部材120を通して入る日光105は、羽根112の間の隙間または間隔124を通って透過する(
図2Bに示されている)。
【0036】
垂直支持部材の間に延在し、垂直支持部材に結合された羽根112を有する巻上型被覆では、羽根112の角度配向および運動は、支持部材の相対運動によって影響を及ぼされる。正面および背面支持部材118、120は、正面および背面支持部材118、120が窓開口内に延在するためにローラ126から巻き解かれる(
図1E)際に、垂直に一斉に動くことができる。窓被覆が完全に延在しローラ126から巻き解かれた(
図1Dに示されている)後、ローラ126のさらなる回転は、正面支持部材118および/または背面支持部材120を互いから離れて横または水平に動かし、さらに正面および背面支持部材118、120を相対的に垂直に反対方向に動かす(
図2B、2C、3B)。正面および背面支持部材118、120の互いに対するこの垂直の反対方向の運動107は、支持部材の間で羽根112を枢動または回転させる。支持部材の相対的な垂直運動107は、1つまたは複数の正面支持部材118および背面支持部材120による互いに対する垂直運動のあらゆる組合せであることが可能である。支持部材の相対的な垂直運動107は、実質的に静止した裏面支持部材120に対する正面支持部材118の上下運動、実質的に垂直に静止した正面支持部材118に対する裏面支持部材120の上下運動、または正面支持部材118および裏面支持部材の両方の互いに対する反対方向への垂直運動を含んでもよい。羽根112のこの枢動または回転運動は、正面および背面支持部材118、120に対して、また羽根112の他の要因、形状とともに羽根112の角度配向を制御する。
【0037】
また概して巻上型被覆における羽根112の角度配向および相対運動を含む光制御ならびに透視特性は、支持部材がローラの後側115もしくは前側119から延在するかどうか、および/またはローラの回転方向によって影響を及ぼされることがあることも当業者には認識できる。窓被覆が
図2Bおよび2Cにおけるようにローラ126の前側119から巻き上げ巻き下げる場合は、支持部材118、120が完全に延在した位置から最初に収縮されたとき、正面支持部材118は、背面支持部材120が下がり正面支持部材118に向かって横方向に動くにつれて垂直に上方に上昇する(
図2B参照)。正面および背面支持部材118、120のこの相対運動は、羽根112が正面支持部材118から背面支持部材120に向かって下方に延在し、
図2Bおよび2Cに示されたように遮光配向であるように、正面および背面支持部材118、120に対してそれらの角度配向を変更するために羽根112を回転または枢動させる。しかし窓の遮光が
図3Bに示されたようにローラの後側115から巻き上げ巻き下げる場合は、支持部材118、120が最初に完全に延在した位置から収縮されたとき、背面支持部材120は、正面支持部材118が下がり背面支持部材120に向かって横方向に動くにつれて垂直に上方に上昇する。正面および背面支持部材のこの運動は、羽根が背面支持部材から正面支持部材に向かって下方に延在し、
図3Aおよび3Bに示されたようにプライバシー配向であるように、正面および背面支持部材に対してそれらの角度配向を変更するために羽根を回転または枢動させる。したがってローラまたは頭部管を中心に巻き上げる方向は、時計回りまたは反時計回りであるか、またローラの前側または後側を中心かにより、被覆が遮光配向またはプライバシー配向で動作するかどうかに影響を及ぼすことがある。
【0038】
羽根要素
本開示の部分は、パネルの作動中にセル式多層羽根を形成するために光制御パネルに組み込んだ多層羽根を説明しているが、パネルは
図13に示されたような単一もしくは多層の非セル式羽根の1つもしくは複数または全体から形成されてもよいことが認識されよう。
図1A~1B、2A~2Bおよび3A~3Bに示されたように、被覆の一部の実施形態は、2つの概ね平行な垂直支持部材またはシート118、120、および概ね垂直な支持部材118、120の位置に依存して容積を変えるセル122を形成する、概ね垂直な支持部材の間に延在する複数の多層羽根112を有する。支持部材118、120の横および垂直運動は、多層羽根112の形状および角度配向を制御する。その結果、多層羽根112は閉じた概ね平らな多層スラブ130(
図1Dおよび2C参照)と開いた三次元のセル式羽根135(
図1A~1B、2Aおよび3A参照)との間で変化する。使用される材料(複数可)およびパネル104が構成されて構築される方法に依存して、多層羽根112によって形成されたセル122は開閉されてもよく、セル122の容積はシート118、120の運動によって変化し、シート118、120もパネル104の光透過率および透視を変えてもよい。
【0039】
セル122が閉じている、または実質的に閉じているとき、各セル122は実質的に圧縮されてもよく、多層羽根112を形成する材料は互いに実質的に平行であり、
図1B、1Dおよび2Cに示されたように概ね垂直な支持部材またはシート118、120のそれぞれと実質的に平行であってもよい。一部の実施形態では、羽根112は互いに隣接し、または羽根112が正面支持部材118と背面支持部材120との間に位置付けられた疑似中央シート130を形成し得る(概して
図1Dおよび2C参照)ようにセルが圧縮された閉位置にあるときに部分的に重複してもよい。セル122が圧縮されて閉じているとき、羽根112は実質的に垂直であるように角度配向され、羽根112の半透明度および不透明度に依存して、透視および光透過を実質的に遮断してもよい。一部の実施形態では、隣接した羽根の間の隙間を光が通るまたは見ることが可能であるように、羽根が閉位置にあるときに隣接した羽根の間に隙間があってもよい。
【0040】
セル122が開く、または少なくとも部分的に開くように羽根112が位置付けられたとき、各羽根112の中間部159はシート118、120の少なくとも1つに対して横方向に、また概ね実質的に垂直(
図1A~1B、2Bおよび3A参照)または傾斜(
図2Bおよび3B参照)してもよい。多層羽根112は、開いているまたは部分的に開いているとき、好ましくは壁を形成し、壁は開口端を備えた空間またはセル122を完全に囲む、外接する、または閉囲する。すなわち開いたときに多層羽根112は、好ましくは水平に延在する管を形成し、管は壁を有し、壁は空間またはセル122全体に外接し、開口端を有しても有さなくてもよい。羽根112は独立して形成され、隣接し、羽根が一般的な壁または材料を別の羽根と共有しないように互いから離間した、支持部材またはシート118、120に個別に結合されてもよい。羽根は正面または裏面シートの一方に概して単一場所または領域で結合されてもよく、そのシートから概して離れて延在し、正面または裏面シートの他方に概して単一場所または領域で結合されてもよい。隙間または間隔125は、例えば隣接したセル式羽根が正面および背面垂直支持部材の長さだけ分離されるように、隣接した羽根112の間に形成されてもよい。隙間125は透視を提供し、パネルを通る光透過を可能にしてもよい。開構成では、羽根112はセル122を形成し、セル122は、各セル122内に空気を捕捉すること、ならびに正面および背面支持部材によって、また羽根112の隣接した組の間に形成された隙間125内に空気を捕捉することによって、絶縁体を提供してもよい。
【0041】
多層セル式羽根112は、被覆100の一方の側面を他方の側面から際立たせる被覆100の構造によって生成された影を低減または拡散させ得る。換言すると、被覆の構造に遭遇する光に起因する、またはパネルの外側面101上の物品(例えばデブリ)に遭遇する光に起因する影線は、特定の入射角に関わらず、被覆の内側111から見た際に低減され得る。
【0042】
遮光配向に置ける羽根は、反射するよりむしろ透過されて裏側から羽根に当たる日光を主に有するので、光は部屋に入る。
図9に示されたように、多層セル式羽根の1つの潜在的な利点は、羽根材料の頂部層の光が当たる外表面137が羽根112の空洞122内に異なる方向で分散して透過し、さらに羽根材料の底部層から出るときに分散して弱まるので、光透過率および拡散率である。より具体的には、
図9に示されたように被覆100が遮光配向の状態で、上部または頂部多層羽根135は、光が下部セル式羽根135に直接接触するのを部分的に遮断する。その結果、下部セル式羽根135に直接接触する光と、下部セル式羽根135に直接接触するのを遮断された光との間で下部セル式羽根135の頂部層114上に明確な境界線160が存在する。それでも目に見える明確な境界線は、セル式羽根135の拡散的性質のために下部セル式羽根135の底部層116上の内部111から見えない。その代わりにセル式羽根135の底部層116の外表面140は正面シート118に向かってより暗く、底部層116が背面シート120に接近するにつれて徐々に明るくなる。半透明材料から形成された単一層の羽根では、羽根の内側111上の光の透過は非常に激しく際立つことがあり、羽根の暗い部分と明るい部分との間に明確な境界線をもたらすことが多い。しかしセル式羽根では、材料の多層および層の間のセル式空間は、透過光を優しい輝きに弱める。さらに多層のセル式羽根を備えた光制御パネルから透過された光のこの優しい輝きは、特に遮光配向では反射光よりはるかに良好な羽根の繊維を強調することがある。この方法で、多層羽根は遮光配向において部屋に面する正面シートを通して滑らかで穏やかに見える。
【0043】
被覆の一実施形態では、1つまたは複数の羽根112は多層であってもよく、頂部ストリップ114とも呼ばれる、可撓性材料から作られた羽根材料114の頂部層、および底部ストリップ116とも呼ばれる、可撓性材料から作られた羽根材料116の底部層を含んでもよい。一実施形態では、多層羽根112は別個の頂部ストリップ114および別個の底部ストリップ116から形成されてもよく、それぞれは一定の幅を画定する2つの側縁部および一定の長さを画定する2つの端部を有し、それらは、垂直支持部材に結合される大部分が平らな管または多層羽根112を形成するために、それぞれの2つの側縁部に沿って互いに結合されて相互連結されてもよい(また端部に沿って、かつ/もしくは中間領域内で切り離されたままであってもよい)。異なる実施形態では、多層羽根は、折り畳まれ、穿孔され、折り重ねられ、および折目を付けてもよい1片またはシートの材料から形成され、ならびに/またはシートが折り重ねられて頂部ストリップもしくは層および底部ストリップもしくは層を形成する折線を形成するために、折り重ねられ、折目を付けられ、熱処理されてもよい。材料のシートの上に折り重ねた2つの側縁部は、位置合わせされ、結合され、また垂直支持部材に結合されてもよい、概ね水平に延在する大部分が平坦な管または多層羽根112を形成するために、2つの縦方向縁部に沿って一緒に相互連結されてもよい(また端部で、かつ/もしくは中間領域内で切り離されたままであってもよい)。
【0044】
より具体的には
図4を参照すると、材料の頂部ストリップまたは層114は、頂部、外側、または外表面137と、底部、内側、または内表面138と、幅「WTS」を画定する右側縁部162および左側縁部164とを含む。頂部ストリップ114は、長さ「LTS」を画定する第1の端部182および第2の端部184を有する。材料の底部ストリップまたは層116は頂部、内側、または内表面139と、底部、外側、または外表面140と、幅「WBS」を画定する右側縁部172および左側縁部174とを含む。底部ストリップ116、長さ「LBS」を画定する第1の端部192および第2の端部194を有する。
図4に示された実施形態では、頂部ストリップ/層114の幅WTSは、底部ストリップ/層116の幅WBSより小さい。羽根112は、等しい幅または等しくない幅を有する頂部および底部ストリップ/層114、116を有してもよく、代替実施形態では、頂部ストリップ/層114の幅WTSは、底部ストリップ/層116の幅WBSより大きくてもよい。
図4の実施形態では、頂部ストリップ/層114の長さLTSは底部ストリップ/層116の長さLBSと等しい、または実質的に同じであるが、代替実施形態では、頂部および底部ストリップ/層114、116の長さは異なってもよい。他の実施形態では以下に説明するように、3つ以上のストリップまたは層は、3つ以上の層を有する多層羽根112を形成するために使用されてもよい。
【0045】
図4に示されたような一実施形態における多層羽根112は、別個の頂部シート、層、またはストリップ114、および別個の底部シート、層、またはストリップ116を重ね合わせること、ならびに多層羽根112を形成するために、シート、層、またはストリップ114、116を好ましくは互いに直接結合することによって、独立して生成されてもよい。ストリップ114、116は、先端146を形成するためにそれらの第1の側外縁部162、172に沿って、また先端144を形成するためにそれらの第2の側外縁部164、174に沿って結合されてもよい。ストリップ114、116は、非常に小さい縦方向に延在する面積132、136に沿って結合されてもよく、ストリップの端部および中間部で離断したままであってもよい。非常に小さい縦方向に延在する取付面積132、136は、接合された側縁部および先端に好ましい可撓性特性を提供してもよく、これにより以下により詳細に記載されるような見栄えの良い三次元のセル式羽根135をもたらすことがある。2層の小さい取付面積132、136は、弱化した面積、可撓性帯域、またはヒンジ133を形成してもよいので、層は容易に互いから分離することができる。好ましい可撓性は形成される弱化した面積および/またはヒンジからもたらされることがある。
【0046】
好ましくは頂部および底部ストリップ114、116の内表面138、139は、非常に小さい取付面積または領域132、136を生成するために結合される。好ましくは結合された領域132、136は小さく、ヒンジ133は結合された領域132、136と同じ場所、またはほぼ同じ場所に形を成す。
図6Bに示されたように、側縁部162、172が接合される結合された領域132の側面は、先端146を形成する。側縁部164、174が接合される、羽根112の他方の側面上の小さい結合された領域136は、
図4に示されたように先端144を形成する。結合された領域132および136が小さいと仮定すると、それぞれの先端146、144は、結合された領域132、136と実質的に一致して配置され、または結合された領域132、136に配置される。結合された領域または帯域132、136は、層が互いに概ね平行である非常に小さい面積のみを提供し、好ましくは各領域132、136はヒンジ133を形成し、ヒンジ133は、2つのストリップ/層114、116の互いに対する動き(例えば層/ストリップの分離)および空洞122の開口を促進し、セル式羽根135の形状に影響を及ぼす。結合された領域132、136は、必ずしもそうであるとは限らないが、好ましくは
図4に示されたようにストリップ114、116の全長に連続して延在する。
【0047】
結合された領域132、136は、好ましくはそれぞれが概して頂部ストリップ114の幅WTSの方向に幅「WAR」、および羽根を形成するストリップの厚さ「TTS」、「TBS」より好ましくは小さい底部ストリップの幅WBSを有する。結合された領域132、136の幅「WAR」の一部は、多層羽根112を形成する層またはストリップの厚さに依存し、一部の実施形態では、結合された領域132、136の幅「WAR」は、概して2mm未満、好ましくは1mm未満である。パネル104の実施形態では、結合された領域の幅「WAR」は最小で約0.05mm、また最大で約2mm以上であってもよく、その間を約0.1mm刻みで変化してもよい。結合された領域132、136の幅の非限定例は、約1.0mm、約0.8mm、約0.6mm、約0.5mm、約0.4mm、約0.3mm、約0.2mm、約0.1mm、約0.08mm、および約0.06mmを含む。例示的実施形態では、結合された領域の幅は、最大で約0.5mm、また最小で約0.125mmであってもよい。他の例示的実施形態では、結合された領域の幅は、最小で約0.1mm、また最大で約1.0mmであってもよく、その間を約0.1mm刻みで変化してもよい。結合された領域の幅は、羽根層の厚さおよび剛性、ならびに多層羽根のための所望の可撓性要件に依存して変化してもよい。結合された領域133、136の小さな幅は、頂部または先端146、144に可撓性を提供し、好ましくは側縁部または先端にヒンジ133または可撓性帯域を提供し、これはストリップまたは層114、116の相対運動および容易な分離、ならびにセル122の形成を促す。
【0048】
小さい結合された領域132、136を形成することは、多数の技法を使用して達成することができる。小さい結合された領域およびヒンジ133を形成する一部の好ましい技法は、結合された領域で材料を一緒に溶融することを含み、溶接、例えば超音波切断溶接またはホットナイフ溶接/切断を含んでもよい。超音波工程を使用して、2つ以上の層の材料114、116は材料を重ね合わせることによって組み立てられて処理され、ここではそれらの縁部はほぼ位置合わせされ、
図6Aに示されたように振動ホーン190と回転ドラム(アンビルと呼ばれることが多い)191との間の層を通過しても(またはしなくても)よい。振動ホーン190の高周波数の機械的運動およびホーン190と回転ドラム191との間の圧縮力は、ホーン190が羽根材料114、116に接触する狭い領域に摩擦熱を生成する。加熱は材料を溶融してストリップ114、116に切り分け、ならびにそれぞれの先端146、144を形成するために層材料またはストリップ114、116のそれぞれの第1の縁部162、172およびそれぞれの第2の縁部164、174を一緒に溶接して溶融する。超音波溶接による過剰なトリム193は、羽根112を形成するストリップまたはシート114、116から取り除かれ、廃棄されてもよい。
【0049】
振動ホーン190と回転ドラム191との間の超音波作用によって発生した熱は、頂部ストリップ114の縁部162、164、および底部ストリップ116の縁部172、174に沿って非常に狭い結合された領域132、136を形成するために狭い領域に生じる。一例示的実施形態では、ホーン190は20K超音波であり、アンビル191は最小で約140度、また最大で約170度の狭角195(またその間を約5度刻みで変化してもよく)、より好ましくは約150度~約160度を有し、これは切断する際に材料の縁部を溶解し、溶接し、封止する。これらのパラメータは、ストリップの材料および厚さ、羽根の設計、およびパネルの用途などの要因に依存して調節することができる。超音波切断封止の作用は非常に小さい接合面積、例えば点溶接を生成し、そこで頂部および底部ストリップ114、116の材料は溶解して一緒に溶融する。
【0050】
加えて超音波切断溶接工程では、
図6Bに示されたように結合された領域132に隣接した面積165および166は、薄くてもよく、または羽根層114、116の残りの本体または幅より薄く、より可撓性であってもよい。図示されていないが、結合された領域136に隣接した面積も、薄くされてもよく、ストリップ114、116の残りの本体または幅(より薄く)より可撓性であってもよい。超音波溶接工程によって形成された薄くされた領域165、166と組み合わせた弱化した面積133は、さらにより可撓性のヒンジ133を形成してもよい。
【0051】
またホットナイフは多層ストリップ114、116をそれらの側縁部162、172、および164、174に沿って一緒に溶解し、切断し、溶接し、溶融し、また超音波切断/封止と同様に溶接され結合された領域132、136を生成する。ホットナイフ工程では、ホットナイフは、ホットナイフが多層材料を通過する際に多層羽根112を形成するために、頂部および底部ストリップ114、116それぞれの縁部162、172、および164、174を溶解し、切断し、溶接し、溶融し、封止する。
【0052】
超音波切断封止およびホットナイフ工程は、どちらも層/ストリップの間に結合された領域を生成し、そこでは多層材料は1インチの約2万分の1の小さい距離で平行であってもよく、短い距離にわたる材料の溶解および流れの結果として、羽根材料は頂部または先端144、146における点もしくは小領域で、かつ/または頂部または先端144、146の最近接で分離してもよく、羽根材料は可撓性であり先端にヒンジを形成する。
【0053】
別の実施形態では、
図7に示されたように多層羽根112は、操作され、構成され、穿孔され、かつ/または折り重ねられ、任意選択で2層(頂部層114および底部層116)、折線131、ならびに先端146を形成するために1側縁部に沿って折目を付け、穿孔し、圧縮し、かつ/または熱処理された材料の単一シートまたはストリップを利用して形成されてもよい。任意選択で折目を付け、穿孔し、圧縮しかつ/または熱処理することは、優先的な折線131を形成し得る。頂部および底部層114、116の残りの側縁部164、174は、先端144を形成するために小さい取付面積136に沿って結合される。折線131および結合された領域136は、好ましい可撓性特性を提供し、これにより以下により詳細に記載するように見栄えの良い三次元セル式羽根135をもたらすことができる。折線131は、折り畳み、穿孔し、また任意選択で折目を付け、穿孔し、かつ/または熱処理工程で形成されたかに関わらず、層が互いから容易に分離できるように、ヒンジ133を形成してもよい。多層羽根が折線131を使用して形成される実施形態では、先端146は折線131に配置され、または実質的に折線131に一致する。また結合された領域136は、層が互いから容易に分離できるように、弱化した面積、可撓性の帯域またはヒンジ133も形成してもよい。結合された領域は、上に記載された超音波またはホットナイフ工程を利用して形成されてもよい。
【0054】
パネル104の別の実施形態では、結合された領域132’は、頂部および底部層/ストリップ114、116および接着層127を含む結合された領域または接合部に3層構造を提供するために、頂部および底部ストリップ114、116を縁部162、172(
図8、11に示されている)および縁部164、174(
図11に示されている)に沿って接合するように糊または接着剤127を使用して形成されてもよい。またそのように結合された領域132’は、超音波もしくはホットナイフ溶接工程、または折線131を形成する折り畳み工程によって生成された結合された領域132より厚く、より広い傾向がある。多層羽根に適した繊維を備えた、適した強度をもつ適切な接合を達成するために、ストリップ114と116との間の接着剤127または糊線の幅「WAR」は概して1mm以上であり、羽根に使用する接着剤および繊維に依存して、約1.5mm~約2mmまたはそれ以上である傾向が強い。加えて糊線または接着剤127は、
図8では縁部162、172の外頂部全体にわたって延在して示されているが、糊は頂部または外縁部全体にわたって延在しなくてもよく、これは結合された領域133’および頂部ストリップ114および底部ストリップ116が平行の関係で維持される領域の幅WARに延在する傾向がある。
【0055】
多層羽根の頂部および底部層の接着接合を使用して取り付ける多層構造は、溶接もしくは溶融工程を使用する、または折り畳み工程を使用する羽根材料の結合より堅固である傾向があり、ストリップ114、116の運動をより多く制限する傾向がある。羽根の接着接合は、結合された領域が溶融工程を利用したときより広く、2層が分離により多く抵抗するように、折線もしくは溶融(例えば溶接)結合または取付工程のいずれより長い平行関係で、多層羽根の2層を保持する傾向がある。より堅固で、より可撓性が少なく、より長い(より広い)結合された領域も、パネルの作動中に形成する羽根の形状に影響を及ぼす。
図11に示されたように、頂部および底部ストリップ114、116を一緒に結合するために接着剤127を使用することにより、空洞122’を有するセル式羽根135’を生成するが、結合された領域はより大きい幅WARを有し、空洞122’は、材料を一緒に溶融すること、または概して約1.5mm未満である小さい結合された領域、およびより小さい(例えば約0.05mm~約1.0mm)領域内の材料を結合することによって生成された、より小さい結合された領域132、136で生成された空洞より小さい容積および異なる形状を有する傾向がある。
【0056】
図11に示されたように、別の実施形態では、多層羽根135’’は、先端146を形成する折線131および先端144を形成する溶接によって生成された小さい結合された領域136によって形成されてもよい。セル式羽根135’’内の頂部および底部ストリップ114、116の取付または結合は、超音波またはホットナイフ切断溶接を使用して形成されてもよい。折り畳み(ならびに折目、穿孔、および/または熱処理)を使用して形成されたセル/空洞122’’はヒンジ133’’を形成してもよく、溶接または接着接合のみによって生成された結合された領域で生成された空洞より大きく、異なる形状を有する空洞122’’を生成する傾向がある。他の実施形態では、多層羽根の第1の側縁部を生成する頂部および底部ストリップのそれぞれの側縁部は、接着工程を使用して結合されてもよい一方で、多層羽根の頂部および底部ストリップの他方のそれぞれの(第2の)側縁部は、溶接工程を使用して結合されてもよい。
【0057】
羽根材料を別に(3もしくは4つの部分またはそれ以上)操作し、構成し、折目を付け、折り畳み、かつ/または熱処理し、開いたまたは圧縮されることがある管構造を形成するために、縁部または折り畳んだ領域に沿って結合することによって、より多くの層を生成してもよい。また多層羽根も生成され、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれ、代理人整理番号第161045-00300号を有し、「建築特徴用の被覆、および作動、製造およびシステムの関連方法」の名称で、2016年10月28日(本出願と同日)に出願された米国特許出願第62/414,548号に示された構造を有してもよい。
【0058】
結合された領域132と136との間の頂部ストリップ114および底部ストリップ116の個々の幅「WTS」および「WBS」、頂部ストリップ114および底部ストリップ116のそれぞれの幅、ならびに結合された領域132、136の性質および型、または折線131の使用、ならびに他の要因は、羽根の形状、ならびにパネル104の作動およびシート118、120の運動中に形成されたセル空洞の形成および形状に影響を及ぼす。具体的には頂部ストリップ114の幅WTSは、好ましくは個々の底部ストリップ116の幅WBSより狭い、または同じである。
図4は、結合された領域132と136との間の底部ストリップ116の幅WBSより狭い、結合された領域132と136との間の幅WTSを有する、頂部ストリップ114を有する多層羽根を示す。一部の実施形態では、頂部および底部ストリップは、例えば約4インチ幅の材料に対して約0.030インチだけ幅に差があってもよく、すなわち約1%差があってもよい。一部の実施形態では、頂部ストリップ114と底部ストリップ116との間の幅の差は、最低で約0.5%、また最高で約3%であってもよく、その間を約0.25%刻みで変化してもよいが、他の量も企図される。約3インチ~約4インチの羽根に対して、頂部ストリップ114と底部ストリップ116との間の幅の差は、最低で約0.5mm、また最高で約4.0mmであってもよく、その間を約0.1mm刻みで変化してもよいが、頂部層と底部層との間のそれぞれの幅の他の差が、利用される材料および多層羽根用に所望の特性に依存して企図されてもよい。頂部ストリップ114より幅が広い底部ストリップ116は、セル122の開口および形状を促進してもよく、多層セル式羽根135が開いた、拡張位置にあるときに、より大きい容量のセル122が可能であることがある。
【0059】
追加として、頂部および底部ストリップの幅の差は、皺を生じる恐れがある材料に余分な襞を生じることなく、ローラを中心に布を均一に巻き上げる支援もすることがある。層またはストリップ114、116がそれらの結合した、または折り畳んだ縁部162、172と164、174との間に等しい幅を有する多層羽根は、ローラを中心に位置付けたときに互いに対して平坦に置くために、外部ストリップは内部ストリップより広くなければならないので、ローラを中心に巻くときに羽根材料に折目および皺を生じる可能性がある。多層羽根112の外部層またはストリップは、多層羽根112の内部層またはストリップと同じ円周弧を追跡し、ローラに対して平坦に置くために、概して内部層またはストリップより広い幅であるべきであり、そうでないと外部層が伸びる、かつ/または内部層上に余分な布の襞ができ、それにより羽根112内に皺および潜在的な欠陥が生じることがある。このような影響は、多層羽根112の外部層、すなわち外部ストリップとしてローラ126を中心に巻くストリップ114、116に対してより広い幅を提供することによって最小にすることができる。具体的には底部ストリップまたは層116はローラの外側を中心に巻き、皺および欠陥を最小にするために頂部ストリップ114より大きい。内部層またはストリップに比べた、多層羽根112の外部層またはストリップに対する幅の差の範囲は、ストリップに使用する材料の厚さ、ローラの直径、および羽根の幅に基づいて計算することができる。
【0060】
多層羽根112を形成するストリップまたはシート114、116は、約2.5インチ~約4.5インチでストリップに予め切込みを入れた、広いローラの布から生成されてもよく、その間を約4分の1インチ刻みで変化してもよい。多層羽根層に不織布を使用してもよく、これは織布より薄く安価であることがある。例えば不織布、好ましくは約0.005インチの厚さを有するポリエステル布が羽根層に利用されてもよい。また織布も使用されてもよく、超音波またはホットナイフ溶接(切断封止)工程は、ほつれを防ぐために布の縁部を封止する。羽根用の布は、所望の特性に依存して様々な多数の材料から作成することができ、例えばポリエステルを含んでもよく、ポリエステルは超音波およびホットナイフの適用に適した溶接を提供する。
【0061】
適切な材料および設計パターンは、多層羽根の遮光またはプライバシー効果を高め、所望の外見を生成するために、頂部および底部ストリップ用に選択されてもよい。頂部および底部ストリップ114、116用の材料は、同じであっても異なってもよい。加えて材料は、色および/または不透明度の所望の範囲を有することができる。頂部および底部ストリップ114、116の一方または両方の底面138、140は、カラー印刷し、または設計をすることができる。または頂部および底部ストリップの一方または両方の頂面137、139は、カラー印刷し、または設計をすることができる。加えて頂部および底部ストリップの一方または両方は、両面上に印刷してもよい(両面印刷)。ストリップに印刷するべき場合、ストリップは好ましくはそれらの縁部に沿って結合された領域を形成する前に印刷される。
【0062】
一実施形態では、被覆は、多層羽根112を利用することにより閉構成内の開口を通って透過する光を実質的に遮断する、例えば部屋を暗くする型に設計されてもよい。例えば外部101または背面に面するストリップ114、116は、黒く、またはその他のストリップより暗色であってもよい。背面に面するストリップ114は、例えば材料を通過するあらゆる光を実質的に遮断する材料であってもよく、その他のストリップは半透明材料から作成することができる。背面に面する黒または暗いストリップ(例えば通過するあらゆる光を実質的に遮断する層またはストリップ)、および正面に面する半透明のストリップを有する多層羽根を利用することにより、背面の部屋を暗くするストリップにおけるあらゆる欠陥、または背面層を通って透過したあらゆる光は、正面に面する層によって拡散される。プライバシー配向では、背面に面するより暗い(例えば黒い)ストリップは底部ストリップ116である。遮光配向では、背面に面するより暗い(例えば黒い)ストリップは多層羽根の頂部ストリップである。別法として、非常に光を拡散しやすい材料は、背面ストリップ、好ましくは底部ストリップ116に使用することができ、織目加工した布は、好ましくは正面に面するストリップ、好ましくは頂部ストリップ114用であってもよく、逆も同様である。
【0063】
また羽根は、頂部および底部ストリップ114、116の他に、1つまたは複数の追加層も含有してもよい。例えば
図10に示されたように、頂部ストリップ114と底部ストリップ116との間に位置付けられた第3のストリップ129の使用は、多層羽根112’内の中間層を形成してもよい。第3または中間層、および任意選択で追加層はフィルムであってもよい。ポリエステルから作成されたフィルムまたは布は、多層羽根を形成するその他のストリップに利用されてもよい、他のポリエステル材料との接合および/または溶接を高めることがある。多層羽根内の追加層は、より良好な遮光効果を提供することがある。
図10に示された一例示的実施形態では、頂部ストリップ114の布の第1のロール167、中間層材料129の布の第2のロール168、および底部ストリップ116の第3のロール169は、頂部ストリップ114、中間層材料129、および底部ストリップ116が層として配置され、多層羽根112’を形成するために超音波溶接または他の結合もしくは取付工程に送り込むようにそれぞれが巻き解かれる。具体的な型では、多層羽根112’における第3の層の使用は、改良された部屋を暗くする羽根を提供してもよい。一実施形態では、第3の層129は中間層を形成してもよく、材料は、光が多層羽根を通過するのを抑制するように、部屋を暗くするために選択されてもよい。DuPont#329およびMylarなどの金属化フィルムが、部屋を暗くする効果を提供するために第3の中間層129として使用されてもよい。3層すべては、好ましくは同時に溶接(切断封止)され、それらの縁部で結合されてもよい。一実施形態では、第3の層はその縁部でその他の層に結合されるだけであり、セル、空洞、または間隔を形成するためにその他の層からその縁部の間で自由に分離する。
【0064】
蓄積された静電気は、羽根層の分離および羽根の開口に影響を及ぼすことがある。これは特に薄く滑らかなセルに関する課題である。したがって静電防止化合物を備えた羽根材料、具体的には層/ストリップ114、116の内表面138、139の処理は、この静電効果を低減し、セル122を形成するために層/ストリップの開口を促進し得る。また静電防止材料は、例えば羽根層/ストリップの表面に静電防止材料を印刷することにより、層/ストリップ114、116の中に組み込まれてもよい。
【0065】
パネルの構造
パネル104では、羽根112は垂直支持部材118、120から延在し、一実施形態は、
図5、9、11および12に示されたように、連結場所142および148で垂直支持部材または支持部材118、120に結合されてもよい。一実施形態では、多層羽根は、シアー布である支持部材118、120に接着接合される。羽根が支持部材に結合される方法は、典型的には多層羽根112のセル122の形状および開口に影響を及ぼす。一実施形態では、底部ストリップ116は、第1の連結場所148で接着剤を使用して正面支持部材118に結合され、頂部ストリップ114は、第2の連結場所142で接着剤を使用して背面支持部材120に結合される(
図5、9、11、および12)。第1の連結場所148および第2の連結場所142のそれぞれは、正面および背面支持部材118、120の幅方向に延在し、好ましくは羽根の長さ(すなわちパネルおよび/またはシートの幅)に沿って実質的に連続して延在する。一実施形態では、糊または接着剤143、好ましくはポリマー接着剤が羽根112に塗布され、その後羽根112は支持部材118、120に塗布される。より具体的には、接着剤143は好ましくは羽根112の長さに沿って線形に、必ずしもそうであるとは限らないが、好ましくは羽根112の全長に沿って途切れることなく連続して塗布される。連結場所148、142の幅は、(ストリップ114、116の幅と同じ方向に)最低で約1mm、また最高で約10mm以上であってもよい。一実施形態では、連結場所の幅は約2mm~約3mmであってもよい。一実施形態では、連結場所148、142の幅は結合された領域132、136の幅より大きく、少なくとも4倍大きく、それどころか10倍大きくてもよい。一実施形態では、連結場所は糊線であり、糊線は羽根に、かつ/または垂直支持部材に塗布されてもよい。
【0066】
図4に示されたように多層羽根112では、1つまたは複数の糊線142は頂部層/ストリップ114に塗布されてもよく、1つまたは複数の糊線148は底部層/ストリップ116に塗布されてもよい。第1の糊線148は底部ストリップ116の底部または外面140に塗布されてもよく、第2の糊線142は頂部ストリップ114の頂部または外面137に塗布されてもよい。ローラの正面119から巻き上げ、そのような羽根112は
図2A~2Cおよび5に示されたように遮光配向であるように構成されたパネル104において、第1の糊線148を備えた底部ストリップ116は正面シート118に結合される一方で、第2の糊線142を備えた頂部ストリップ114は背面シート120に結合される。
【0067】
連結場所148、142は、一実施形態では、どちらも個々の近位の結合された領域132、136および/もしくは先端146、144から離間され、または距離145だけずれており(
図5)、あるいは連結場所148、142の一方のみが、個々の近位の結合された領域132、136およびもしくは先端146、144から一定距離だけずれ、または離間されてもよい一方で、他方の連結場所148、142は、個々の近位の結合された領域132、136および/もしくは先端144、146と重複する(
図12参照)。例えば
図5では、結合された領域132、先端146、および連結場所148は、正面シート118の近位(例えば1cm以内)にあり、結合された領域132および/または先端146は、連結場所148(例えば糊線148)に次いで連結場所142により近く、命名のために連結場所148は、結合された領域132および/または先端146に近接し、相当し、対応するとみなされ、逆も同様である。同様に
図5では、結合された領域132、先端144および連結場所142(例えば糊線142)は、背面シート120の近位(例えば1cm以内)にあり、結合された領域136および/または先端144は連結場所142、次いで連結場所148により近く、命名のために連結場所142は、結合された領域136および/または先端144に近接し、相当し、対応するとみなされ、逆も同様である。
【0068】
結合された領域132、136または先端144、146と、それぞれの近位の連結場所148、142との間のオフセット距離145は、多層セル式羽根135内のセル122の開口に影響を及ぼすことがある。オフセット距離145は頂部ストリップ114および底部ストリップ116の分離、および三次元のセル式形状の形成を促進する。より大きいオフセット距離145は、概してより太いセルまたは空洞122を提供する一方で、より小さいオフセット距離145はより薄いセルまたは空洞122をもたらす。一般にオフセット距離145は、概して頂点146、144(結合された領域132、136)からそれぞれの近位の連結場所148、142までであり、ずれがないゼロからそれぞれの頂部または底部ストリップ114、116の幅の最高で約15%までの範囲であってもよい。オフセット距離145の非限定例は、頂部または底部ストリップ114、116の幅の最低で約1%から最高で約15%までであり、これは例えば約1%刻みで実施されてもよい。一例示的実施形態では、最低で約5cmから最高で約12cmまでの幅の範囲の羽根を備えたパネル104に対して、オフセット距離145は、連結場所(糊線)148、142と個々の近位の頂点146、144または結合された領域132、136との間が最低で約ゼロ(ずれがない)であってもよく、また最高で約1cm以上であってもよく、その間を約2分の1ミリメートル刻みで変化してもよい。ずれが所望される一実施形態では、オフセット距離145は約5mm~約8mm、より好ましくは約6mm~約7mmの範囲であってもよい。概して連結場所がそれぞれの近位の先端および/または結合された領域からずれている場合、連結場所は、約5cm~約12cmの範囲の幅を有する羽根に対して個々の先端および/または結合された領域の1cm以下の範囲内であってもよい。
【0069】
一部の実施形態では、2つの連結場所(例えば糊線)148、142の一方のみが、結合された領域132、136の近位のそれぞれの先端146、144からオフセット距離145に置かれてもよい。
図12に示されたように、結合された領域132(および先端146)は、連結場所(例えば糊線)148と実質的に重複し、かつ/または最近接してもよい。結合された領域の連結場所とのこの重複は、多層羽根の先端または縁部における羽根と垂直支持部材との間の接合部(例えば糊線)が、先端から一定距離を離れた接合部(例えば糊線)より良くみえることがあるので、パネル104の正面シート118上で好都合である可能性がある。連結場所148、142の一方が結合された領域132、136の一方と重複し、結合された領域132、136の一方が連結場所148、142の一方からずれているとき、多層羽根は、依然として開き、空洞122を生成する傾向があり、正面および背支シートの両方に沿って、または正面および背支シートの両方の近位に離間145を備えて結合した多層羽根とほぼ同じ形状を形成する。多層羽根112は、第1の連結場所148から裏面シート120に隣接した底部ストリップ116の先端144までの距離が、第2の連結場所142と正面シート118に隣接した頂部ストリップ114の先端146との間の距離とほぼ同じ距離であり、力を等しくするために底部ストリップ116は頂部ストリップ114と同様の曲線に追従する傾向があるので、依然としてセルまたは空洞122を形成する。
【0070】
正面支持部材118が背面支持部材120から横方向に離間されるとき、得られるセル式羽根135は、好ましくは流動的外観、および例えばS字形状または長方形形状を有する。多層羽根の形状は、例えば頂部ストリップ114の個別の幅、およびそれぞれの底部ストリップ116、頂部および底部ストリップ114、116のそれぞれの幅、結合された領域132、136とそれぞれの近位の第1または第2の連結場所148、142との間の距離145、正面シート118および背面シート120を分離する距離、頂部および底部ストリップ114、116用の材料の剛性、ならびに結合された領域132、136の可撓性および幅、または折線131の型および場所を含む、様々な要因に依存してもよい。
【0071】
一実施形態では、約5cm~約12cmの多層羽根の幅を備えたパネル104に対して、第1および第2の結合された領域132、136は、約1mm以下、好ましくは約0.5mm~約0.125mmの幅を有し、第1および第2の連結場所148、142は約2mm~約8mmの幅を有し、頂部ストリップ114上の第2の糊線142は、先端144に、または先端144を中心にヒンジ133を形成するために、第2の結合された領域136または先端144から約5mm~約8mmの距離145だけずれる。底部ストリップ116上の第1の糊線場所148は、約5mm~約8mmのオフセット距離を有してもよく、またはより好ましくは先端146に、もしくは先端146を中心にヒンジ133を形成するために第1の結合された領域132または先端146と重複し、第1の結合された領域132または先端146から実質的にオフセット距離をもたない。別の実施形態では、多層羽根135’’が約5cm~約12cmの幅を有し、先端146を形成する優先的な折線131および小さい結合された領域136を有して形成された
図11に示されたように、結合された領域136は溶接によって形成されてもよく、約1mm以下、好ましくは約0.5mm~約0.125mmの幅を有し、第1および第2の連結場所148、142は約2mm~約8mmの幅を有し、第2の連結場所142は、ヒンジ133を形成するために先端144から、約5mm~約8mmの距離145だけずれる。第1の連結場所148は、約5mm~約8mmのオフセット距離145を有してもよく、または先端146に、もしくは先端146を中心にヒンジ133’を形成するために折線131または先端146と重複してもよく、折線131または先端146から実質的にオフセット距離をもたない。
【0072】
上に記載されたように、被覆100内の多層羽根112は折り畳み可能で拡張可能な管を形成するために別個に生成される。多層羽根は、
図5に示されたように羽根の間に提供された空間または隙間125を備えた支持シートに別個に結合される(取付場所148、148’、142、142’)。各多層羽根112は、開口端を備えた断面形状を有するセルまたは空洞122に外接して形成する、連続した壁を有する縦管またはスリーブを形成してもよい。断面形状は長方形、多角形、二重S字形状であってもよく、または他の断面形状を有してもよい。
【0073】
開位置における多層羽根112の図である
図5を参照すると、頂部ストリップ114は概して正面支持部材118と裏面支持部材120との間に広がり、底部ストリップ116は概して裏面支持部材120と正面支持部材118との間に広がる。より具体的には、開位置において一実施形態では、多層羽根は側壁123、124、頂壁176、および底壁177を有する空間またはセル全体に外接する。側壁124は、糊線場所148と先端146との間で概して正面支持部材118に沿って、かつ正面支持部材118の近位に実質的に垂直に延在する一方で、側壁123は、糊線場所142と先端144との間で概して背面支持部材120に沿って、かつ背面支持部材120の近位に実質的に垂直に延在する。頂壁176は糊線142と先端146との間を概して水平に走る一方で、底壁177は糊線148と先端144との間を概して水平に走る。
【0074】
多層羽根が開位置にある一実施形態では、頂部ストリップ114および底部ストリップ116は、それぞれが実質的に横方向に「S」字形状を形成する。
図5において頂部ストリップ114の形状を追跡すると、第2の結合された領域136は背面支持部材120に隣接して配置され、部分153または側壁123は、ヒンジ133において第2の結合された領域136の先端144から、垂直に延在する背面支持部材120に概ね平行に上方に第2の糊線場所142に延在し、第2の糊線場所142では、頂部ストリップ114が背面支持部材120の内表面121に結合される。頂部ストリップ114の一部は側壁123を形成し、糊線142では背面支持部材120に沿って(例えば実質的に平行に)延在し、区分150では糊線142から実質的に垂直に上方に延在し、その後正面支持部材118に向かって曲がって湾曲し、頂部ストリップ114の湾曲は、湾曲が背面支持部材120から離れて正面支持部材118に向かって延在するように連続する。この方法で、頂部ストリップ114の区分150は、文字「S」の底部の形状をとる。次いで頂部ストリップ114は、正面支持部材118と裏面支持部材120との間に配置された屈曲領域151で方向を変え、区分152において結合された領域132および先端146に向かって上方に曲がり、先端146は、正面支持部材118に隣接して配置される。この方式で、頂部ストリップ114の区分152は文字「S」の頂部の形状をとる。
【0075】
また底部ストリップ116も概ね「S」字形状の曲線を形成し、頂部ストリップ114に形状が類似している。より具体的には、底部ストリップ116の形状を追跡すると、第1の結合された領域132は正面支持部材118に隣接して配置され、底部ストリップ116の区分154または側壁124は、第1の結合された領域132の先端146からヒンジ133において、垂直に延在する正面支持部材118に概ね平行に下方に第1の糊線場所148に延在し、第1の糊線場所148では底部ストリップ116が支持部材118の内表面に結合される。底部ストリップ116の一部は側壁124を形成し、第1の糊線場所148において正面支持部材118に沿って(例えば実質的に平行に)延在し、第1の糊線場所148から実質的に垂直に下方に延在し、その後区分155において第1の支持部材118から裏面支持部材120に向かって曲がって湾曲し、底部ストリップ116の湾曲は、湾曲が裏面支持部材120に向かって延在するように連続する。底部ストリップ116が第1の糊線場所148から離れて延在するとき、底部ストリップ116の区分155は、区分155が上方に向かい始める際に「S」字形状の底半部に類似している。次いで底部ストリップ116は、正面支持部材118と裏面支持部材120との間に配置された屈曲領域156で曲がって方向を変え、底部ストリップ116が背面支持部材120に向かって延在する際に区分157において下方に曲がり、背面支持部材120では底部ストリップ116は背面支持部材120に隣接した第2の結合された領域136の先端144で終了する。この方法で、底部ストリップ116の区分157は、文字「S」の頂部の形状をとる。
【0076】
ストリップ114、116の小さい結合された領域132、136および/またはストリップ114、116を形成する材料の比較的薄い可撓性の性質は、先端146、144において、または先端146、144に隣接したヒンジ133の形成に寄与し、かつ促進し、これは少なくとも一方の羽根層および恐らく両方の羽根層を結合された領域132、136(および先端146、144)から一定のオフセット距離で支持部材に結合することと組み合わせて、層の分離、空洞122の形成、ならびに多層羽根の形状(また一部の実施形態では、実質的に「S」字形状)を促進する。
【0077】
支持部材の構造はシアーを含んでもよい
正面および背面支持部材118、120用の材料および設計は、パネル104の設計と無関係の態様である。一実施形態では、正面および背面支持部材は一部または全体がシアーとして、より好ましくはシアー布として形成されてもよい。シアーは、光透過および透視が可能な開口を有する材料である。材料、例えばシートの開口は、その開口率によって測定されてもよく、開口率は例えば材料における開口空間の百分率を測定し、この場合60%の開口率(「OF」)は40%の材料および60%の孔または開口空間を有する。開口率OFが高いほど、シアーがより多く、材料によって提供される透視がより良好である。開口率を測定する1つの方法は、糸の面積および/または開口面積を測定し、材料がない面積の百分率を計算することである。一例では、デジタル顕微鏡または高解像度カメラは、材料の画像、および布、糸、または材料をもたない百分率を計算するために使用される画像を捕捉するために使用されてもよい。Moticデジタル顕微鏡およびMotic Image Plus2.0 Softwareは、様々な材料の開口率を測定するために使用されてもよい。垂直支持部材の検討の一部はシアーおよびシアーの開口率を指すが、垂直支持部材は布、フィルム、および透視特性および開口率OFを提供するために開口ならびに孔を受領するように後に処理される材料またはその材料とともに形成される他の材料であることが可能であることを認識されたい。セル式羽根の容積視野と組み合わせて、シート材料のための適切な開口率を含む、支持部材に適切な材料を選択することにより、パネルおよび被覆の機能および見栄えの美しさは変化してもよい。
【0078】
一実施形態では、背面および/または正面支持部材は黒または暗色、例えば灰色などであってもよい。具体的な実施形態では、背面シート120は黒または暗色であってもよく、正面シート118より暗くてもよい。例えば背面支持部材は顔料で着色した材料、例えばポリエステルなどから作成することができる。背面支持部材120を暗色または黒に着色すること、または提供することは、支持部材およびパネルを通した視界を増加させることがある。加えて背面支持部材120用の黒または暗色の着色は、材料の輝きまたは光効果を実質的に低減することがあり、これはそうでなければ明るい光を引き起こすことがある。正面支持部材は黒もしくは暗色であってもよく、または裏面支持部材より明るく着色されてもよく、透明、白、もしくは明色であってもよい。一実施形態では、正面支持部材はシアーであってもよく、裏面支持部材もシアーであってもよい。
【0079】
顔料または染料がシート118、120を着色するために使用されてもよい。有効な着色は、布を作成するときに顔料、例えば黒色炭素、または他の暗いもしくは黒い顔料を溶融高分子に加え、したがって色を糸全体に分散して染み込ませることによって達成することができる。この溶液染色工程は、概して単色糸を準備するために十分に機能し、単色糸は、紫外線(UV)分解により耐性がある、長持ちする外部布を作成するために使用できる。埋め込まれた顔料は、紫外線およびその結果生じる分解を遮断するために作用することがある。別法としてまたは追加として、撚糸または編糸は、例えば糸を製造後に分散染料を使用してより暗く染色されてもよい。布を染色する1つの方法は、例えばローラを使用して染料で印刷することによって可能である。布の片側または両側が印刷されてもよい。より暗く着色された背面シートは、概して紫外線分解に影響を受け難い必要があり、より薄いまたはより微細な糸を正面シアーに使用することができ、それによりパネル104により良好な透視をもたらすことがある。
【0080】
最低で60%から最高で約85%までで、その間が約2%刻みである、より高い開口率をもつ支持部材が、外見的理由で好ましい。具体的には、高い開口率、好ましくは60%を超え、より好ましくは65%、70%を超え、より好ましくは75%を超え、80%を超え、またはそれより高い開口率をもつ支持部材が外見的理由で好ましい。実施形態では、異なるより微細の(より薄い)糸が使用されてもよく、これはより高い開口率に寄与することがある。暗色の糸の使用は、日光が被覆内の材料を劣化させないことがある追加理由で好都合であることがあり、材料はその強度を維持する。
【0081】
シアー、部分的なシアーとして形成された、または垂直支持部材としての多数の開口を備えた2つの支持部材を有するパネル104を構築するとき、強度、耐久性、伸張性、紫外線分解、およびモアレ光干渉などの要因は、容認できる被覆100の設計におけるすべての要因である。モアレは、2つのシアー材料が互いに重なるときに光干渉の結果として生じることがあり、光はそれを透過する。垂直支持部材として正面および背面シアーを有する被覆内で起きることがある光干渉の産物であるモアレは、被覆、具体的には窓用の被覆および光がそこを通過する同様のものを生成するときに回避され、または少なくとも最小にして低減されることが好ましい。
【0082】
モアレを低減する1つの方法は、正面および背面シート用に異なるシアー布を使うこと、かつ/または糸、ならびに隙間間隔および連結点が位置合わせしない、もしくはほぼ位置合わせしないように、シアー布を選択し、処理し、かつ/または構成することである。モアレを低減する1つの方法は、異なる形状の開口および/または開口の異なる配向を有する、正面シート(例えばシアー)および裏面シート(例えばシアー)を提供することである。モアレは、正面および背面シート(例えばシアー)が糸の間に異なる大きさの開口を有するところで、さらに開口の大きさは互いに低い倍数ではないところでさらに低減されることがある。例えば異なる形状(例えば菱形に対する長方形)および異なる大きさの開口を有する異なる布を使用することは、モアレを低減するために有益である。加えて糸が位置合わせし、またはほぼ位置合わせする倍数(倍の数)を回避もしくは低減することは、モアレを低減することがある。第2のシートにおける開口用の幅および/または長さ寸法の低い倍数ではない(例えば1.2倍以上に長い)、第1のシートにおける開口用の幅および/または長さ寸法を使用することは、モアレを低減する助けとなると考えられる。例えば、その幅が第1のシアー内の開口の幅より約1.3倍以上大きいまたは小さい第2のシアー内の開口を使用することが好ましい。同様に第1のシアー内の長さ方向における開口は、第2のシアー内の長さ方向における開口より約1.3倍以上大きいまたは小さいことが好ましい。一例では、第1のシアーは第2のシアーと組み合わせて使用され、この場合、第2のシアーの開口は幅方向に約1.5倍大きくまたは小さく、長さ方向に約3.4倍大きいまたは小さい。第1のシアーは、幅が約7.3mm、長さが約4.1mmの長方形の開口であってもよい一方で、第2のシアーは、幅が約10.7mm、長さが約14.1mmの菱形開口であってもよい。第1および第2のシアー内の開口に対する他の形状および大きさも企図される。
【0083】
パネル104の一実施形態では、直角の格子布が正面シアー118として使用されてもよい。例えばLeno(レノ)またはガーゼ織布が正面シアー118用に使用されてもよい。レノ布では、縦糸は対で使用され、糸が摺動しないように(それによって糸の間隔が変わるはずである)横糸を適所に捕捉する方法で一緒に撚られる。レノシアーは糸のより広い間隔、および良好な透視を提供する微細な糸の非常に開いた織を可能にする。一実施形態では、正面シアー用のレノ織は、1インチあたり約21本の糸(ypi)の断面密度(断糸は2本の糸を一緒に撚った)、および約25ypiの機械方向密度を有する。一実施形態では、正面シアー用のレノ織は、幅が約7.3mm(対の縦糸の間の距離)および長さが約4.1mm(横糸の間の距離)の寸法をもつ長方形形状の開口を有する。他の断面および機械方向密度値も企図され、例示的値は、約15~約30断面方向ypi、および糸のデニールに依存して約15~約30機械方向ypiの範囲であるはずである。別の実施形態では、正面シアー用の布は、縦糸が22ypi、横糸が22対のypiのレノまたは平織である。好ましくは、正面シアーは、最低が約60%、また最高が約85%の開口率を有し、これはその間を約2%刻みで変化してもよい。好ましくは、正面シアーは60%を超え、より好ましくは約65%を超え、より好ましくは約70%以上、約75%、80%、および約85%を含む開口率を有する。レノ布は、約16~約24の範囲であり、約20であってもよいデニールをもつ単一フィラメントまたは多重フィラメント糸から作成されてもよい。被覆に使用するためのレノ布の一例は、Englebert Steigerレノ布である。Englebert Steigerレノ布は、好ましくは約65%を超える開口率を有する。直角格子を備えるレノ布は正面垂直支持部材として使用されると論じたが、レノ布は、背面垂直支持部材として使用されてもよく、他の材料が正面垂直支持部材として使用されてもよいことが認識されよう。
【0084】
さらに異なる布、例えば斜め格子の布が背面シアー120に使用されてもよい。斜め格子は好ましくはニットTulle(チュール)布であり、例えば20/1または20/12糸のいずれかで作成されてもよい。20/12は、12フィラメントを備えた20デニール糸で作成される一方で、20/1は単一すなわち単一フィラメントを備えた20デニール糸である。20/1単一フィラメント糸は、わずかに小さい全径を有し、したがってシアーに形成するとき、20/12より良好な透視および開口率を有し、好ましい選択であることがある。チュールは20ガーゼの縦糸編機で作成されてもよいので、1インチ当たり20本の縦糸が編機に送り込まれ、緯糸は縦糸編機上に使用されない。一例示的実施形態では、背面シアー用のチュールは、断面(幅)方向に約20ゲージ(糸)および機械内で約10コース(1インチ当たりのコース)である。代替実施形態では、チュールは16ゲージのチュールの斜めの糸を生成するために、1つおきに針を取り除いて32ゲージの編機で編まれてもよい。背面シアーは、好ましくは最低で約60%、また最高で約85%の開口率を有し、これはその間を約2%刻みで変化してもよい。一実施形態では、背面シアーは約60%を超え、より好ましくは65%を超え、より好ましくは70%以上、75%、約80%以上、および約85%を含む開口率を有することが好ましい。すなわち最低で約60%から最高で約86%の範囲の開口率を備えた正面および背面シアーは、所望の結果を生成している。一実施形態では、チュールシアーは、75%を超え90%を下回る、より好ましくは約80%~86%の開口率OFを有してもよい。斜め格子の布、具体的にはニットチュール布は背面垂直支持部材用に使用されると開示されているが、斜め格子の布、例えばニットチュール布は正面垂直支持部材用に使用されてもよく、他の材料が背面垂直支持部材用に使用されてもよいことが認識され得る。
【0085】
非常に開いた格子構造、例えば20ゲージの縦糸編機、16ゲージのチュール布を生成するために1つおきに針を取り除いた32ゲージの編機、または20ゲージ布に延ばすことによって仕上げる28ゲージの編機で作成したチュールシアー布は、良好な透視を提供することができる一方で、レノ織面のシアーによるモアレすなわち干渉パターンを回避または低減する。一実施形態では、背面シアー用のチュール布は28ゲージ編機上に準備され、開口が幅約10.7mmおよび長さ約14.1mmの寸法を有する、約20ゲージ布に伸ばすことによって仕上げられる。一実施形態では、約20~約16ゲージ布を生成する、暗い(例えば灰色もしくは黒)20デニール糸から作成された斜め格子パターンを備えた背面チュールニットシアー布は、断面方向に15~30ypi、機械(横糸)方向に15~30ypiを有するSteigerレノ正面シアーと組み合わせて使用される。一実施形態では、幅が約7.3mm、長さが約4.1mmの長方形形状の開口を有するSteigerレノ正面シアーが、28ゲージ編機に準備されたチュール背面シアーと対にされ、これは開口が、幅約10.7mm、長さ約14.4mmである約20ゲージ布に伸ばすことによって仕上げられる。レノ布およびチュール布はどちらも暗くてもよく(例えば灰色もしくは黒)、かつ/または布の一方がより明るい(例えば灰色に対して黒)または明色(例えばベージュもしくは白)であってもよい。任意選択で背面シアー布はレノ織布であってもよく、正面シアーはニットチュール布であってもよい。シアー布、具体的にはレノ織およびチュールニットは、非セル式羽根、多層セル式羽根、およびそれらの組合せとともに使用されてもよい。
【0086】
一実施形態では、パネルは、それぞれが60%を超える開口率を有する正面垂直支持部材および背面垂直支持部材から形成されてもよく、パネルは、非セル式羽根、多層セル式羽根、または両方の羽根の型の混合をさらに有してもよい。一実施形態では、背面シートは約75%以上の開口率を備える黒いシアーであってもよく、さらに約16~約28ゲージのチュールニット布、例えば20ゲージシアーに伸ばすことによって仕上げられる28ゲージのチュールであってもよい。チュールは20デニール糸から形成されてもよく、これは単一フィラメントまたは多重フィラメントでもよいが、単一フィラメントまたは多重フィラメントに関わらず他のデニール糸も企図される。一実施形態では、正面シアーは約65%以上の開口率を有してもよく、さらにSteigerレノであってもよく、断面(縦糸)および機械(横糸)方向に約15~30ypiを有してもよい。65%を超える開口率OFを備えたチュールおよびSteigerレノシアーは、プライバシー配向または遮光配向に構成された単一層の非セル式羽根とともに使用されてもよい。一実施形態では、すべてが非セル式羽根、すべてが多層セル式羽根、または非セル式およびセル式羽根の組み合わせを有する被覆は、正面もしくは背面垂直支持部材の一方に対して約80%以上の開口率を有するチュールシアー、ならびに少なくとも背面シアーが暗色または黒色であってもよい正面または背面垂直支持部材の他方に対して約65%以上の開口率を有するレノ布を有してもよい。
【0087】
改善された羽根閉鎖
羽根は角度配向し、隣接した羽根135の間の隙間を最小にするためにパネル104の頂端170からパネル104の底端175まで均一に、シート118、120の全長(高さ)に沿って均等に動くことが、被覆において望ましいことがある。正面および背面シートの相対長さ、具体的には背面もしくは裏面支持部材に比べた正面支持部材への隣接した羽根の連結場所の間は、パネルの底端で完全閉鎖を達する重要な要因である。被覆の特定の構成および布の材料に依存して、羽根112が正面シート118に結合される(
図5に示されている)隣接した連結場所148と148’と148’’との間の距離158は、背面シート120上の隣接した連結場所142と142’と142’’との間の距離160と同じであっても、異なってもよい。加えて正面シート118上の最頂部連結場所148と最底部連結場所148’’との間の距離も、背面シート120上の最頂部連結場所142と最底部連結場所142’’との間の距離のそれぞれと同じであっても、異なってもよい。
【0088】
より具体的には、羽根および垂直支持部材のより緊密にかつ/または改善された閉鎖を促進するために、ローラの内側に巻く垂直支持部材は、ローラの外側に巻く垂直支持部材より長いことが好ましい。換言すると、垂直支持部材/シートが一緒に横方向に閉じ、被覆が完全に伸びている、閉位置にある、または収縮しているときに、パネルの重量および張力に耐える、閉位置に羽根を引く垂直支持部材/シートを有することが好都合である。閉じた羽根を引く垂直支持部材/シートが、他方の垂直支持部材/シートより短いことによって張力を受けるように、隣接した羽根112の連結場所(例えば糊線)148および142の間の相対距離158、160を調節することによって、羽根およびパネルの閉鎖の順序、タイミング、および量を制御することができる。加えて重量を担い、ローラの外側に巻く垂直支持部材/シートは、概して内部垂直支持部材/シートより継時的に多くの張力を受け、より多く伸びる。ローラの外側に巻く垂直支持部材/シートが、他方の垂直支持部材/シートより短いことにより(伸張を構成する)継時的に張力を受けたままであるように、垂直支持部材/シートの長さおよび隣接した羽根の間の距離を調節することは、正面および背面垂直支持部材/シート上の隣接した連結場所142、142’と148、148’との間の距離を計算して調節するときにも考慮される。
【0089】
図5を参照すると、裏面シート120上の隣接した連結場所(例えば糊線)142と142’との間の距離(高さ/長さ)160に比べて、正面シート118上の隣接した連結場所(例えば糊線)148と148’との間の距離(高さ/長さ)158を調節することは、比演算と呼ばれる。例えば被覆が遮光配向に構成された
図5に示されたように、最頂部連結場所148と底部連結場所148’’との間で正面シート118に沿った距離は、頂部連結場所142と底部連結場所142’’との間で背面シート120に沿った距離より短くてもよい。より具体的には、各隣接した羽根112に対する正面シート118に沿った距離158は、各隣接した羽根112に対する背面シート120に沿った距離160より短くてもよい。
【0090】
パネルの底部への被覆のより緊密かつ/または改善された閉鎖を促進するための垂直支持部材/シートの比演算は、遮光またはプライバシーに配向した被覆製品に使用することができるが、遮光に配向した被覆でより好都合であることがある。内部垂直支持部材/シートの連結場所(例えば糊線)の間の距離(高さ/長さ)158、160を増加する1つの悪影響は、ローラの内側に巻く内部垂直支持部材/シートが余分の材料を有し、余分の材料は内部垂直支持部材/シート内に皺を生じることがあることである。しかし内部垂直支持部材/シートが、被覆の背面または外側101上に背面垂直支持部材/シート120を形成する場合、遮光に配向された製品である際に、余分の材料から生じる背面垂直支持部材/シート120における皺またはウォームトラックが、今度は製品の裏面または外側101にでき、特に黒い背面シアーでは、このような皺は製品の使用者によって検出し難い。
【0091】
パネル/被覆の底端175に被覆の閉鎖を提供し、または支援をして促進するために、ローラの内側に巻く垂直支持部材/シートに対する最頂部連結場所から最底部連結場所までの長さは、概してローラの外側に巻く他方の垂直支持部材/シートの最頂部連結場所と最底部連結場所との間のそれぞれの長さより、最低で約0.2%、また最高で約2%長く(またその間を約0.1%刻みで変化してもよい)、好ましくは最低で約0.25%、また最高で約1%長い。例えば
図5では、パネルが遮光配向にある状態で正面垂直支持部材/シート118がロールの内側に巻く場合、隣接した連結場所148と148’と148’’との間の距離158は、好ましくは背面垂直支持部材/シート120上の隣接した連結場所142と142’と142’’との間の距離160より、正面垂直支持部材/シート118上の方が短い。正面および背面垂直支持部材/シートの一方の余分の長さの百分率の非制限例は、正面および背面垂直支持部材/シートの他方に比べて、最低で約0.25%から最高で約2%までを含み、0.25%刻みで長くなり、約0.5%、約0.75%、約1%、約1.25%、および約1.5%を含むが、他の増加および範囲も企図され、多層羽根の幅および所望の特性に依存する。正面および背面垂直支持部材/シートの相対長さならびに正面および背面垂直支持部材/シートに沿った連結場所の間の距離は、すべてのセルおよび/または羽根が同時に閉じるように調節することができる。
【0092】
布の比演算は、正面および背面垂直支持部材/シート118、120の正確な計量で、好ましくは概ね水平な羽根要素を概ね垂直な支持部材/シートに即座で永久的な接合で達成することができる。垂直支持部材/シートを計量することは、隣の羽根が適切に制御された連結場所の差異を達成するために垂直支持部材/シートに結合される前に、垂直支持部材/シート材料の供給を正確に制御するものである。羽根は、好ましくは結合または取付の単一点/線を生成する即座で永久的な接合で垂直支持部材/シートに結合されることが好ましい。羽根は即座で永久的に接合され、シート上のそれぞれの永久的場所に設置されるので、永久的な接合を後に行うために材料を平らにする必要がない。
【0093】
底部レール構成
被覆は羽根の長さ(ならびに垂直支持部材およびパネルの幅)と同じ方向に(例えば羽根の長さに沿って)延在する長さ、ならびにその長さに直角の幅を有する底端レール110を含んでもよい。底部レールは、必ずしもそうであるとは限らないが、概して羽根112の長さと実質的に同じ長さを有し、羽根112の長さは概して被覆またはパネルの幅と同じである。
図14に示されたように、一実施形態では、底部レール180は好ましくは背面垂直支持部材/シート120に結合され、この場合、最底部羽根112は背面垂直支持部材/シート120に連結し、好ましくは羽根の幅より短い幅「W」を有する。挿入部185は背面垂直支持部材/シート120に結合されてもよく、挿入部185は底部レール180内の空洞の中に挿入される。正面垂直支持部材/シートは連結場所148で終了してもよく、あるいは
図14に示されたように、底部レール180、羽根112、または底部レール180に隣接したもしくは底部レール180内の背面垂直支持部材/シート120の1つまたは複数と連続して関連し、または結合されてもよい。底部レール180は、好ましくは正面垂直支持部材/シート、および/または羽根、および/または背面垂直支持部材/シートに底部レールの長さに沿って延在する単一場所または領域で連結する。一実施形態では、底部レールは、羽根が垂直支持部材/シートに連結される最底部領域に結合する。底部レール180は、少なくとも背面垂直支持部材/シート120に結合されてもよく、背面垂直支持部材/シート120は遮光配向でローラの内側に巻き上げる。
【0094】
底部レール180’の代替実施形態は
図15に示されている。底部レール180’は、チャネル186と連通した空洞187を有する。背面垂直支持部材/シート120は挿入部185’に接着接合または糊付けされてもよく、
図15に示されたように挿入部185’の反対側に接合されてもよい。挿入部185’は横方向に動いてもよく、または空洞187の中に摺動してもよい一方で、背面垂直支持部材/シート120はチャネル186を通って延在する。チャネル186は好ましくは底部レール185’の長さを延在し、垂直支持部材はチャネル186の長さに沿ってチャネル186から出て延在する。1つまたは複数の垂直支持部材を備えた挿入部185’は、他の方法でも同様にチャネル186’内に位置付けられてもよい。挿入部185’は、空洞187内で回転するのを抑制される。正面垂直支持部材/シート118は羽根の連結場所148(図示せず)で終了してもよく、または正面垂直支持部材/シートは最後の羽根の裏側に沿って連続してもよく、多層羽根の先端144で終了してもよく、または正面垂直支持部材/シートは最後の多層羽根の先端144を過ぎて連続し、挿入部185’に結合されてもよい。正面垂直支持部材/シートが挿入部185’に結合される場合、正面垂直支持部材/シート118もチャネル186および空洞187の中に延在する。底部レールは、好ましくは単一場所もしくは小さい領域で、または単一場所もしくは小さい領域に沿ってパネルに結合し、好ましくはその重量を唯一の正面および/または背面垂直支持部材に、好ましくは遮光構成における被覆のために背面垂直支持部材に付加する。底部レール180および任意選択で挿入部185に対する他の構造も企図され、好ましくは羽根が垂直支持部材に連結する最底部領域に沿った単一場所もしくは小さい領域に沿ってパネルに結合または取り付けるはずであり、当業者には明白であるはずである。
【0095】
図14および15における被覆100内の背面シート120は、垂直支持部材であるように構成され、垂直支持部材は正面垂直支持部材118の内側にローラ(図示せず)を中心に巻き上げる。内部垂直(支持)シート120に結合された底部レール180を使用することにはいくつかの利点がある。ローラ管の内側に巻くシート120上に重量を置くことにより、シート120は伸張することがあり、すべての羽根が、羽根112の最底部を下方に引くことにより、パネル104の頂端170から底端175まで至る所で完全に均一に閉じる(例えば完全に角度回転する)助けとなることがある。その一方で、シート118の外側に重量が置かれず、2つのシート118、120は、2つの分離した異なる場所にわたって広がり、2つの分離した異なる場所、または2つの分離した異なる場所で底部レールに沿って羽根の両側に2つのシートに結合される底部レールで起きるように、底部レールの幅に押し分けられない。また単一場所で、または単一場所に沿って内部垂直支持部材/シートのみに結合された底端レール180も、特に遮光配向に展開したときに製品の見栄えが良いことがある。
図3Aに示されたように2つの異なる分離した場所で両方のシートに結合された従来の湾曲した底部レールは、遮光配向にある被覆を巻き上げる際に直視型になり、一旦巻き上げるとバランスまたは頭部レールの背後で視界から隠れることが難しいことがある。好ましくは
図14および15の実施形態に示されたような低い輪郭または最小化主義の底部レールが使用されるが、
図1Aに示されたような底部レールに対する他の構成が使用されてもよいことが認識されよう。
【0096】
可撓性パネルの製造方法
建築被覆として使用するための可撓性パネルを形成する方法は、
(a)頂部層および底部層を有する複数の多層羽根を提供することであって、底部層は好ましくは頂部層より幅広い、提供すること、および
(c)パネルを形成するために多層羽根を正面支持部材、例えばシアー、および背面支持部材、例えばシアーに結合することを含んでもよい。
【0097】
一実施形態では、多層羽根を提供することは、分離した頂部ストリップおよび分離した底部ストリップを提供すること、ならびにそれぞれの2つの側縁部が位置合わせされる(またはほぼ位置合わせされる)ようにストリップを重ねて置くこと、ならびにストリップを結合された領域内でそれらの側縁部に沿って、一部の実施形態では、それらの側縁部に沿ってのみ、好ましくはそれらの側縁部に沿って連続して結合することを含んでもよい。結合された領域は、多層羽根の先端またはヒンジ領域を形成してもよい。それぞれのストリップの側縁部に直角の結合された領域の幅は小さくてもよく、概して2mm未満、好ましくは材料の平均厚さより小さく、概して約1.0mm~約0.125mmである。結合された領域は好ましくは屈曲点、ヒンジ、または半ヒンジ133の形成を促進し、屈曲点、ヒンジ、または半ヒンジ133は、見栄えが良い形状、好ましくは二重「S」形状のセル式羽根を生成するために、多層羽根のセルまたは空洞の開口を促進する。一実施形態では、一方または両方の側縁部は、頂部ストリップと底部ストリップとの間に結合された領域を形成するために溶接され、例えば超音波切断封止またはホットナイフ切断封止される。
【0098】
別法として別の実施形態では、折線が多層羽根の先端またはヒンジ領域の一方を形成するために生成されてもよい。例えば代替実施形態では、頂部および底部層は同じ材料片から形成され、材料片は折り曲げられ、任意選択で折目を付け、穿孔され、かつ/または熱処理されてもよいので、側縁部が同一線であり、折線(例えば優先的折線)は材料内に形成され、残りの自由側縁部は結合された領域に沿って一緒に結合される。このやり方で、折目または折線は一方の先端およびヒンジを形成してもよく、結合された側縁部は他方の先端(および/または結合された領域)ならびにヒンジを形成する。
【0099】
なおさらなる実施形態では、多層羽根は分離した頂部ストリップおよび分離した底部ストリップを提供すること、ならびにそれぞれの側縁部が位置合わせされ、またはほぼ位置合わせされるようにストリップを重ねて置くこと、ならびに結合された領域を形成するために側縁部を結合することによって提供されてもよく、この場合、少なくとも一方の結合された領域は接着工程を使用して生成され、他方の結合された領域は溶融工程を使用して生成され、超音波切断封止またはホットナイフ切断封止の溶接工程を使用して形成されてもよい。
【0100】
超音波溶接(結合された領域)に隣接した局所領域が形成されてもよく、局所領域は薄くされ、さらに結合された領域に羽根の可撓性を追加し、また羽根の縁部で結合された領域にまたは結合された領域に隣接してより可撓性でさえあるヒンジまたは屈曲点133を提供する。別法として、ホットナイフ切断封止は溶接部を生成することができ、超音波切断封止に比べて薄い取付面積幅をもたらすべきである。糊または接着接合が利用されてもよく、約1.5mm以上の幅の接合面積を達成してもよい。糊接合は結合された領域に対してより堅く、より厚い領域を生成してもよく、結合された領域は先端144、146から離れた距離に延在してもよいので、2つの布が羽根の先端で互いに平行に維持される有効距離は最大で3mmであることが可能である。
【0101】
多層羽根は、接着剤でシートに結合されてもよい。例えばホットメルトおよび紫外線硬化型接着剤および工程が、羽根をシアーに結合するために使用することができる。高分子含有接着剤が使用されてもよく、好ましくは布またはシートの特性を変えるべきではない。羽根をシートに結合する代替方法は、はるかに厄介で労働集約型である縫製である。被覆100はセル式羽根を独立して形成し、次いでセル式羽根を一緒に結合することによって形成されてもよいが、被覆を構築する他の方法も実現可能であることを認識されたい。
【0102】
接着剤は羽根または垂直支持部材/シートのいずれにも置くことができるが、羽根に接着剤を塗布し、次いで羽根の位置付けをより正確にするために羽根を垂直支持部材/シートに組み立てることが好都合である。接着剤は、羽根の多層ストリップが一緒に結合され、かつ/もしくは折線が配置される結合された領域/先端から一定距離、好ましくは約2mm~約8mm離れた実線に置くことができ、またはその代わりに糊線の1つが、セル式羽根ならびにパネルの所望の装飾設計ならびに形状に依存して結合された領域および/もしくは折線の一方と重複してもよい。
【0103】
本開示は、独自の次元、豊富度、および多様性を備えた概ね垂直な支持部材に結合された概ね水平な羽根要素から形成されたパネルを有する、建築特徴用の被覆を特徴とする。被覆またはパネルは光制御であってもよく、実用性だけでなく見栄えの良さもある。パネルは一定の高さおよび幅を有し、一定の高さおよび幅を有する概ね垂直な正面支持要素または部材、ならびに一定の高さおよび幅を有する概ね垂直な背面支持要素または部材を概して含み、この場合、概ね垂直な背面支持部材は、正面支持部材に作動可能に結合され、好ましくは正面支持部材に対して横方向に移動可能である。正面および背面の概ね垂直な支持部材を備えたパネルおよび被覆を開示したが、追加の概ね垂直な支持部材が、複数の概ね垂直な支持部材の間に延在する非セル式および/もしくは多層セル式羽根を含む、概ね水平な羽根要素を備えたパネルならびに/または被覆の実施形態に含まれてもよいことが企図され、認識されるべきである。一実施形態では、正面および/または背面垂直支持部材は実質的に平らな平面であってもよく、好ましくはその中に折線または折目が形成されず、背面垂直支持部材は正面垂直支持部材に実質的に平行であってもよく、正面垂直支持部材に直接または間接に作動可能に、好ましくは正面垂直支持部材に対して横方向に移動可能に結合されてもよい。パネルは、正面および背面垂直支持部材の間に延在し、正面および背面垂直支持部材に直接または間接に結合されてもよい、複数の概ね水平な羽根要素をさらに含んでもよく、正面および背面垂直支持部材のどちらも、羽根要素の運動および角度配向を制御してもよく、互いに対して横方向に移動可能であってもよい。複数の可動の概ね水平に延在する羽根要素は、パネルによって、またはパネルを通して抑制され、遮断され、または透過された光の量を制御するために、垂直支持部材によって操作され、制御されてもよい。
【0104】
一実施形態では、正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方、好ましくは両方の高さおよび幅は、パネルの高さおよび幅と実質的に同じである。一実施形態では、垂直支持部材の一方または両方の長さ(例えば高さ)はパネルより短く、一実施形態では、垂直支持部材の一方の長さ(例えば高さ)は他方の支持部材より短い。別法としてまたは追加として、複数の水平に延在する羽根要素は、正面および背面垂直支持部材の幅と同じ方向に延在する長さを有し、羽根要素の少なくとも1つ、好ましくはすべての長さは、垂直支持部材の少なくとも1つ、好ましくはすべての幅と実質的に同じである。一実施形態では、正面および/または背面垂直支持部材の幅は、羽根要素の長さより短い。羽根要素は、好ましい実施形態では、半透明、半不透明、および不透明の材料、ならびにそれらの組合せからなる材料の群の少なくとも1つを含む、あらゆる型の材料から形成されてもよい。複数の概ね水平に延在する羽根要素、ならびに正面および背面垂直支持部材は、可撓性パネルを形成するために可撓性材料から作られてもよく、一実施形態では、羽根要素および支持部材は、例えばポリエステル材料を含む織布、不織布、もしくはニットを含む、布またはフィルムから形成されてもよい。1つまたは複数の羽根要素、また一部の実施形態ではすべての羽根要素は、非セル式羽根である。別法としてまたは追加として、1つまたは複数の羽根要素、また一部の実施形態ではすべての羽根要素は、多層セル式羽根であってもよく、多層セル式羽根は、横方向に分離可能な正面および背面垂直支持部に応答して、空洞、好ましくは水平に延在する空洞を備えた管を形成してもよい。
【0105】
垂直支持要素は、好ましくは開口を有する材料から形成され、開口を通して見ることができ、光がそれを通過できる。一実施形態では正面および背面垂直支持部材の少なくとも1つは、約65%以上の開口率を有する。一実施形態では、建築開口用の可撓性パネル内で、正面垂直支持部材はシアーであってもよく、背面垂直支持部材もシアーであってもよい。一実施形態では、正面および背面垂直支持部材は2つの異なるシアー材料であってもよい。一実施形態では、正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方は、開いた菱形形状および開いた直角の格子形状からなる群から選択されてもよく、好ましくは正面および背面支持シアーの少なくとも他方は、開いた菱形形状および開いた直角の格子形状からなる群から選択されてもよいが、材料内の開口の他の形状および大きさも企図される。なお別の実施形態では、背面支持シアーは、正面垂直支持シアーの開口率より大きい開口率を有し、逆も同様である。さらなる実施形態では、1つまたは複数の支持部材またはシアーは、最低で約60%、また最高で約90%の開口率(またその間を約2%刻みで変化してもよく)、より好ましくは約65%以上の開口率を有してもよく、より好ましくは1つまたは複数の支持部材またはシアーは、70%を超え、その約75%以上、またより好ましくは約80%以上の開口率を有してもよく、約80%~約90%の開口率を有してもよい。
【0106】
一部の実施形態では、1つまたは複数の(少なくとも1つの)垂直支持部材は、暗色、例えば黒、灰色、または茶色であってもよい。一実施形態では、背面垂直支持部材またはシアーは、正面シアーを含む正面支持部材より暗い色であってもよく、逆も同様である。例えば暗色の垂直支持部材は、黒色炭素で溶液染色され、分散染色され、または溶液および分散の両方で染色されてもよい。一態様では、1つまたは複数の支持部材は暗色でもよく、黒色炭素の顔料着色材料、好ましくはポリエステルから作られてもよい。一実施形態では、正面垂直支持部材は白、オフホワイト、および透明であってもよく、かつ/またはチタン顔料で着色されてもよく、逆も同様である。高い開口率および暗色をもつ垂直支持部材を有することは、透視を増加させることがあり、羽根要素の高められた視界は、ある特定の実施形態で達成することができる。
【0107】
正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方は、ニットチュールシアー布および織布レノシアー布からなる群から選択されてもよく、なおさらなる実施形態では、正面および背面垂直支持部材の少なくとも他方は、ニットチュールシアー布および織布レノシアー布からなる群から選択されてもよい。正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方は暗色であってもよく、選択された実施形態では、背面垂直支持部材は黒いチュールシアー布、好ましくはポリエステルであってもよく、正面垂直支持部材はレノシアー布、好ましくはポリエステルであってもよく、逆も同様である。一実施形態では、背面垂直支持部材は、約80%以上の開口率を有する暗いチュールシアー布であり、別法としてまたは追加として、正面垂直支持部材は、65%を超える開口率を有するレノシアー布であり、逆も同様である。一実施形態では、チュール布は暗色に染めた20デニールの単一フィラメント糸から作られてもよい。一実施形態では、正面シアーは、対の縦糸の間が約7.3mm、横糸の間が約4.2mmの開口をもつ、縦糸および横糸の両方の方向におよそ20~25ypiを備えたレノ織布であってもよく、なおさらなる実施形態では、背面シアーは、好ましくは28ゲージ編機に準備され、約20ゲージ布に伸ばした、幅が約10.7mm、長さが約14.1mmの開口を備えたチュール布である。正面および背面シアーの一方または両方は、黒または暗色であってもよく、正面または背面シアーの一方は明色であってもよく、正面布はチュールシアーであってもよく、背面布はレノシアーであってもよい。
【0108】
一実施形態では、1つまたは複数の羽根要素は、材料の頂部および底部層を有する多層構造であってもよい。頂部および底部層は単一の一体化した連続シートの材料、または複数片の材料から形成されてもよい。正面の概ね垂直な支持部材と背面の概ね垂直な支持部材との間に延在し、建築被覆として作動するとき、多層羽根の層は可動であり、好ましくはセル式羽根を生成するために互いに対して分離してもよく、セル式羽根は壁を有し、壁は概ね水平に拡張可能な管を形成し、管は開口端で空洞または空間を囲み、また管は概ね二次元の平らなスラットを形成するために圧縮可能であってもよい。複数の折り畳み可能で拡張可能な管は、垂直支持部材に結合されてもよい。各折り畳み可能で拡張可能な管は、正面垂直支持部材に好ましくは単一の水平に延在する連結場所に沿って結合され、背面垂直支持部材に好ましくは単一の水平に延在する連結場所に沿って結合されてもよい。各複数の折り畳んだ管は、管が拡張したときに隙間が多層羽根の間に形成されてもよいように、正面垂直支持部材に異なる連結場所で正面垂直支持部材に沿って結合されてもよい。各複数の折り畳んだ管は、管が拡張したときに隙間が多層羽根の間に形成されてもよいように、背面垂直支持部材に異なる連結場所で背面垂直支持部材に沿って結合されてもよい。多層羽根によって生成された壁(複数可)は、一部の実施形態では完全に連続して空洞の側面を囲んでもよく、空洞は多層羽根の端部で開く。多層羽根の層は、正面および背面垂直支持部材が横方向に離間するとき、細長い概ね水平の管を形成してもよく、空洞の容積は、正面および背面垂直支持部材が互いから横方向にさらに分離するにつれて増加してもよく、空洞の容積は、正面および背面垂直支持部材が一緒に接近するにつれて低減してもよい。
【0109】
一実施形態では、多層羽根の頂部層および底部層の少なくとも一方は不織布材料から作成され、別の実施形態では、頂部層および底部層の両方が不織布材料から作成される。多層セル式羽根を形成する材料の層/ストリップは、単一層羽根より薄い不織布から形成されてもよい。多層羽根は全体として単一層羽根より安定し、真っすぐで清潔なままであり得るのは、組み立てて組み合わせたときに多層羽根がより厚いことがあり、単一層羽根より良好な構造の一体性および安定性を有することがあるからである。別の態様では、頂部層は底部層より暗い色であってもよく、別法としてまたは追加として、底部層は半透明、半不透明、不透明、および部屋を暗くする材料、ならびにそれらの組合せからなる群の1つから作成されてもよい。他の態様では、頂部層および底部層の少なくとも一方は、羽根要素を形成する多層積層を形成する前に印刷される。頂部層およびまたは底部層の一方は、2色に印刷された底部表面およびまたは単色に印刷された頂部表面を有してもよい。頂部層および底部層の少なくとも一方は、静電防止材料を含有してもよい。
【0110】
一実施形態では、パネルは複数の多層羽根を含み、各多層羽根は可撓性頂部層および可撓性底部層を有し、各層は幅を画定する第1の側縁部および第2の側縁部、ならびに長さを画定する2つの端部を有し、少なくとも1つの頂部層の少なくとも第1の側縁部は、第1の複製された領域でそれぞれの底部層の少なくとも第1の側縁部に結合され、実施形態では、頂部層の第2の側縁部は第2の結合された領域でそれぞれの底部層の第2の側縁部に結合される。一実施形態では、第1および/もしくは第2の結合された領域は、第1および/もしくは第2のそれぞれの先端、ならびに/または第1および/もしくは第2の可撓性ヒンジを形成してもよい。底部層は第1の連結場所で正面および裏面支持部材(もしくはシアー)の一方に結合されてもよく、頂部層は第2の連結場所で正面および裏面支持部材の他方に結合されてもよく、第1および第2の連結場所の少なくとも一方は、それぞれの近位の結合された領域から離間される。一実施形態では、頂部層は、背面垂直支持部材から横方向に離間される正面支持部材に応答して、底部層から離間される。可撓性ヒンジにより、多層羽根の層を結合された領域で、または最近接した結合された領域で容易に分離することができ、好ましくは層を結合された領域で、または最近接した結合された領域で容易に直ちに分離することができることがある。一実施形態では、頂部および底部層は材料の分離した頂部ストリップおよび材料の分離した底部ストリップから形成されてもよい。一実施形態では、多層羽根を形成する材料の頂部および底部層またはストリップは、好ましくはそれらの縁部の全長に沿って連続して、好ましくは薄く、狭い幅であり、可撓性である領域内で結合されてもよい。結合された領域は、頂部および底部ストリップの中間区分が縦空洞および三次元セル式羽根を形成するために互いから容易に分離できるように、屈曲点またはヒンジとして役立つことがある。
【0111】
実施形態では、各多層羽根は、好ましくは第1の結合された領域を形成するために、個々の底部層の少なくとも各第1の側縁部に結合された各頂部層の各第1の側縁部を有し、第1の結合された領域には、好ましくは第1の先端および/または第1の可撓性ヒンジが含まれる。頂部層の第1の側縁部は、第1の結合された領域を多層羽根の全長に沿って形成するために、頂部層および底部層のそれぞれの全長に沿って底部層の第1の側縁部に結合されてもよい。一実施形態では、第1の結合された領域は狭い幅であり、ほぼ層の厚さ以下の幅を有してもよく、好ましくは最低で約1.0mm以下、より好ましくは羽根層の厚さに依存して約0.5mm~約0.1mmの幅を有する(またその間を約0.1mm刻みで変化してもよい)。一実施形態では、頂部層および底部層の材料は第1の結合された領域内で溶融され、第1の結合された領域は、例えば超音波溶接またはホットナイフ溶接を含む溶接によって形成されてもよい。羽根の頂部および底部層のそれぞれは、第1の結合された領域からさらに離間した他の面積より第1の結合された領域に最近接した面積内で薄くてもよい。
【0112】
別法としてまたは追加として、少なくとも第1の頂部層の第2の側縁部は、第2の結合された領域を形成するために個々の底部層の第2の側縁部に結合され、好ましくは第2の先端および/または第2の可撓性ヒンジを含む。第2の結合された領域は、多層羽根の第2の側縁部の全長に沿って形成されてもよい。第2の結合された領域は、頂部および底部層を一緒に溶融すること、頂部および底部層を一緒に接着接合すること、頂部および底部層を一緒に縫製すること、ならびに頂部および底部層を一緒に溶融すること、接着接合すること、および縫製することの組合せ、またはステープル、ピンおよび鋲などの結合もしくは取り付ける他の手段からなる群の1つによって形成されてもよい。第2の結合された領域(複数可)は狭い幅を有してもよく、ほぼ層の厚さまたはそれ以下の幅を有してもよく、好ましくは最小で約1.0mm以下、より好ましくは羽根層の厚さに依存して、例えば約0.5mm~約0.1mmの幅を有する(またその間を約0.1mm刻みで変化してもよい)。一実施形態では、多層羽根を形成する材料の層はそれらの側縁部の両側に沿って、好ましくはそれらの側縁部の両側の縦方向の全長に沿って連続して溶融されてもよく、層の材料は、例えば溶接(例えば超音波溶接またはホットナイフ切断封止溶接)によって溶融されてもよい。羽根の頂部および底部層のそれぞれは、第2の結合された領域に最近接した面積内で、次いで第2の結合された領域からさらに離間した他の面積内でより薄くてもよい。
【0113】
一実施形態では、1つまたは複数の多層羽根は単一片の材料から形成されてもよく、単一片の材料は1回または複数回構成し、操作し、折り畳み、穿孔し、折目を付け、かつ/または熱処理されてもよい。一実施形態では、単一シートの材料は、頂部および底部層を生成するために折り重ねられてもよい。この実施形態では、多層羽根の頂部層の側縁部の少なくとも一部は、一体化され個々の底部層の側縁部と同じ材料の連続シートから形成されてもよく、側縁部は折り畳むこと、穿孔すること、折り目を付けること、圧縮すること、および熱処理すること、ならびにそれらの組み合わせからなる群の少なくとも1つにより先端および折線を形成する。多層羽根を形成する折り畳んだ片の材料の自由な側縁部は、任意選択で結合された領域およびヒンジを形成するために頂部層の側縁部を底部層の側縁部に溶融すること(例えば溶接すること、例えば超音波またはホットナイフ溶接)によって位置合わせされ、結合されてもよい一方で、折り畳むこと、穿孔すること、折り目を付けること、圧縮すること、および/または熱処理することによって生成された折線は、他の結合された領域、先端、およびヒンジを生成する。
【0114】
一部の実施形態では、羽根要素は分離した第3の層、または複数の層もしくはストリップを含んでもよく、さらなる実施形態では、第3の層またはストリップは、頂部ストリップと底部ストリップとの間に置かれた中間層であってもよく、その中間ストリップまたは層は、光透過を遮断する部屋を暗くする材料から形成されてもよい。部屋を暗くする層の一例は、Mylar(マイラー)、金属化プラスチックフィルム、または暗い不透明材料を含んでもよい。第3の層は、一実施形態では多層羽根を形成する前に印刷されてもよい。第3の層はその側縁部に沿って溶融され、または他の手段、例えば接着接合すること、縫製すること、ステープルによって結合されてもよく、頂部および底部層から分離可能であってもよい。
【0115】
多層羽根は正面の概ね垂直な支持部材と背面の概ね垂直な支持部材との間に延在する。羽根の一端は第1の連結場所で正面垂直支持部材に結合されてもよく、羽根の他端は第2の連結場所で正面または背面垂直支持部材の他方に結合されてもよい。多層羽根の場合、一実施形態では底部層は第1の連結場所で正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方に結合されてもよく、頂部層は第2の連結場所で正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方の他方に結合されてもよい。一実施形態では、羽根は接着剤を使用して正面および背面支持部材に接合される。一実施形態では、多層羽根の底部層/ストリップは第1の連結場所で正面または背面垂直支持部材の一方に糊付けされ、多層羽根の頂部層/ストリップは第2の連結場所で背面または正面垂直支持部材の他方に糊付けされる。多層羽根は接着剤によりシートに結合されてもよく、接着剤は実質的に多層羽根の全長に連続して延在してもよい。接着剤は、一実施形態では最低で1.0mm、好ましくは約2mm、また最高で約10mm以上の幅を有してもよい。
【0116】
接着剤は、頂部層/ストリップおよび底部層/ストリップが一緒に結合された後、多層羽根に塗布されてもよく、より具体的には、接着剤は頂部および底部層/ストリップの外表面に塗布されてもよく、羽根はその後垂直支持部材に付けられてもよい。多層羽根は、第1および第2の結合された領域を形成するために頂部および底部層のそれぞれの側縁部を結合すること、または折線(例えば第1の結合された領域)を形成するためにシート材料を折り畳むこと、ならびに第2の結合された領域を形成するために自由縁部を結合すること、その後多層羽根を第1および第2の連結場所で正面および背面垂直支持部材に接着接合することによって、独立して形成されてもよい。接着剤は、ホットメルトまたは紫外線硬化型接着剤であってもよい。
【0117】
一実施形態では、第1の連結場所および第2の連結場所の少なくとも一方は、それぞれ近位の第1の結合された領域(先端)から第1のオフセット距離だけ離間され、多層羽根の頂部層は、一定の容積を有する空洞を囲む水平に延在する管を形成する少なくとも1つの壁を形成するために、正面垂直支持部材が背面垂直支持部材から横方向に離間されるときに、底部層から分離される。実施形態では、第1の連結場所および第2の連結場所の少なくとも一方は、それぞれ近位の第1の結合された領域(または先端)から第1のオフセット距離だけ離間されてもよく、第1および第2の連結場所の他方は、それぞれ近位の第2の結合された領域(または先端)から第2のオフセット距離だけ離間されてもよい。第1の連結場所とそれぞれ近位の先端(または結合された領域)との間のオフセット距離は、第2の連結場所とそれぞれ近位の先端(または結合された領域)との間のオフセット距離と異なっても同じでもよい。接着剤は、縁部(先端)または結合された領域からそれぞれの所望のオフセット距離で両方の層/ストリップに塗布されてもよい。1つの配置では、第1の連結場所および第2の連結場所の少なくとも一方または両方は、第1の近位のそれぞれの結合された領域(または先端)からそれぞれの羽根層の幅の最小で約5%から最大で約10%のオフセット距離だけ離間されてもよい(またその間を約0.5%刻みで変化してもよい)。さらなる態様では、第1の連結場所および第2の連結場所の少なくとも一方または両方は、羽根の幅ならびに羽根の所望の形状および特性に依存して、それぞれ近位の結合された領域(または先端)から最低で約1.0mmから最高で約8.0mm以上のオフセット距離だけ離間されてもよい(またその間を約0.5mm刻みで変化してもよい)。
【0118】
別法として、第1の連結場所および第2の連結場所の少なくとも一方は、それぞれ近位の第1の結合された領域(先端)から一定のオフセット距離だけ離間され、第1の連結場所および第2の連結場所の他方は、折線から一定のオフセット距離だけ離間される。接着剤は、縁部(先端)、結合された領域、または折線からそれぞれの所望のオフセット距離で両方の層/ストリップに塗布されてもよい。1つの配置では、第1の連結場所および第2の連結場所の少なくとも一方は、近位のそれぞれの折線から、それぞれの羽根層の幅の最小で約5%から最大で約10%のオフセット距離だけ離間されてもよい(またその間を約0.5%刻みで変化してもよい)。さらなる態様では、第1の連結場所および第2の連結場所の少なくとも一方は、羽根の幅ならびに羽根の所望の形状および特性に依存して、それぞれ近位の折線から、最低で約1.0mmから最高で約8.0mm以上のオフセット距離だけ離間されてもよい(またその間を約0.5mm刻みで変化してもよい)。
【0119】
別の態様では、結合された領域の少なくとも1つは、正面または背面垂直支持部材の一方に隣接してもよく、好ましくは正面垂直支持部材、および好ましくは第1および第2の連結場所の少なくとも一方と実質的に一致してかつ/または重複してもよい。一実施形態では、該少なくとも一方の結合された領域は底部層上にあり、該少なくとも一方の結合された領域は、正面垂直支持部材上で第1および第2の連結場所の一方と実質的に一致して、または少なくとも重複しもよい。別の実施形態では、頂部層の側縁部および底部層の側縁部を形成する折線は、正面または背面垂直支持部材の一方、好ましくは正面垂直支持部材上で第1および第2の連結場所の少なくとも一方と実質的に一致してもよい。一実施形態では、接着剤は、第1の先端もしくは第1の結合された領域から一定のオフセット距離で層/ストリップの1つに塗布され、接着剤が第2の結合された領域(および/もしくは先端)または折線と実質的に一致し、または少なくとも重複するように他方の層/ストリップに塗布されてもよい。
【0120】
別の態様では、頂部および底部層の少なくとも一方は、第1の連結場所で正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方に実質的に平行であってもよく、別法としてまたは追加として、頂部および底部層の他方は、第2の連結場所で正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方の他方に実質的に平行であってもよい。実施形態では、頂部層は第1の連結場所で背面垂直支持部材に実質的に平行であってもよく、追加としてまたは別法として、底部層は第2の連結場所で正面垂直支持部材に実質的に平行であってもよく、逆も同様である。なお別の態様では、第1の結合された領域は第1の先端を形成し、第1の先端と第1の連結場所との間の頂部層および底部層の少なくとも一方は、正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方に実質的に平行である。さらなる態様では、第1の結合された領域と反対の頂部および底部層の第2の側縁部は第2の先端を形成し、第2の先端と第2の連結場所との間の頂部および底部層の少なくとも一方は、正面および背面垂直支持部材の他方に実質的に平行である。第2の先端は、頂部および底部層を接着接合すること、溶接すること、縫製すること、折り畳むこと、折り目を付けること、穿孔すること、および熱処理することからなる群の1つによって形成されてもよい一方で、第1の先端は溶融すること、例えば超音波またはホットナイフ溶接によって形成されてもよい。
【0121】
なお別の実施形態では、多層羽根の実施形態の頂部層は底部層と異なる幅を有してもよく、一例では底部層は頂部層より大きくてもよく、逆も同様である。例えば約2.5インチ~約4.5インチの幅を有する羽根に対して、多層羽根の底部層は、頂部層より最小で約0.5mm、また最大で約4mmだけ幅が広くてもよく、その間を約0.1mm刻みで変化してもよい。頂部層と底部層との間の幅の他の差も企図され、羽根の幅、羽根の材料、および所望の羽根の特性に依存する。
【0122】
別の実施形態では、正面および背面垂直支持部材の相対長さ、具体的には正面垂直支持部材への羽根の連結場所と背面垂直支持部材への羽根の連結場所との間の距離を調節することにより、被覆および/またはパネル用の羽根閉鎖は、具体的には遮光配向において緊密かつ/または向上することがあり、羽根閉鎖の配列は制御されることがある。本明細書に記載されたあらゆる実施形態において、正面垂直支持部材の最頂端および最底端における2つのそれぞれの第1の連結場所は第1の距離を画定し、背面垂直支持部材の最頂端および最底端における2つのそれぞれの第2の連結場所は第2の距離を画定し、第1の距離は第2の距離と異なってもよく、連結場所の間の距離が異なることにより、パネルの底部への羽根の閉鎖を促進することがある。上の実施形態は、第1の距離を画定する隣接した多層羽根の2つのそれぞれの第1の連結場所、および第2の連結距離を画定するそれぞれの隣接した多層羽根の2つのそれぞれの第2の場所をさらに含んでもよく、第1の距離は第2の距離と異なり、連結場所の間の距離が異なることにより、パネルの底部への羽根の閉鎖を促進することがある。一実施形態では、第1の連結場所は正面垂直支持部材に沿って離間されてもよく、第1の距離は第2の距離より小さくてもよい。
【0123】
なおさらなる実施形態では、正面および背面垂直支持部材を含む建築開口用の可撓性パネルが開示され、複数の概ね水平な羽根はその幅を画定する2つの側縁部を有し、羽根は第1の連結場所で正面および背面垂直支持部材の少なくとも一方に結合され、羽根は第2の連結場所で正面および背面垂直支持部材の該少なくとも一方の他方に結合され、隣接した羽根の間の正面および背面垂直支持部材の一方の上のそれぞれの第1の連結場所の間の距離は、折り畳んだ位置にあるパネルに応答して、羽根の閉鎖を促進するために同じ隣接した羽根の間の正面および裏面垂直支持部材の他方の上のそれぞれの第2の連結場所の間の距離と異なり、正面垂直支持部材は背面垂直支持部材に隣接する。別の実施形態では、第1の連結場所は正面垂直支持部材上にあり、隣接した羽根の間の正面垂直支持部材上のそれぞれの第1の連結場所の間の距離は、同じ隣接した羽根の間の裏面垂直支持部材上のそれぞれの第2の連結場所の間の距離より大きい。別法として、隣接した羽根の間の正面垂直支持部材上のそれぞれの第1の連結場所の間の距離は、同じ隣接した羽根の間の裏面垂直支持部材上のそれぞれの第2の連結場所の間の距離より小さくてもよい。
【0124】
上の実施形態は、建築開口用の被覆を形成するために底部レール、ローラ、頭部レール、および制御機構をさらに含んでもよい。被覆は、パネルの底端と関連して作動可能な底部レール、ローラを作動するための運動機構、および/またはローラを装着するための頭部レールをさらに含んでもよい。被覆は、一実施形態ではローラを含んでもよく、パネルの頂端はローラと関連して作動可能であってもよい。なお別の実施形態では、底部レールは背面垂直支持部材、最底部羽根、および/または正面垂直支持部材の少なくとも1つに、好ましくは底部レールの単一領域もしくは線に沿って結合されてもよく、底部レールの単一領域もしくは線は、羽根閉鎖を支援してもよく、また望ましい外観をパネルに加える。一実施形態では、底部レールは羽根の長さと同じ方向に延在する長さ、およびその長さに直角の幅を有し、その長さは羽根の幅より短くてもよく、底部レールはパネル(および/または垂直支持部材(複数可))に沿って単一場所のみに沿って結合されてもよく、背面垂直支持部材のみに結合されてもよい。
【0125】
また(a)第1および第2の側縁部を有する材料の頂部層ならびに第1および第2の側縁部を有する材料の底部層を提供すること、(b)第1の結合された領域を有する羽根を形成するために、それぞれの頂部層およびそれぞれの底部層をそれぞれの第1の側縁部に沿って結合することであって、側縁部に沿った第1の結合された領域は約1.0mm以下の幅を有する、結合すること、(c)正面シアーおよび背面シアーを提供すること、ならびに(d)羽根がパネルを形成するために正面シアーと背面シアーとの間に延在するように、羽根を正面シアーおよび背面シアーに結合することを含む、可撓性パネルを形成する方法も開示される。方法は、接着剤を羽根に塗布すること、続いて羽根をシアーに結合することをさらに含んでもよい。加えて羽根を正面および背面シアーに結合することは、ホットメルトまたは紫外線硬化型接着処理を使用して実行されてもよい。結合には、超音波溶接およびホットナイフ溶接ならびにそれらの組合せからなる群の1つの工程が含まれてもよい。
【0126】
建築被覆は多くの適用を有し、様々な方式で実施されてもよく、そのため前述の実施形態および例によって限定されるべきではないことが当業者には認識されよう。本明細書に記載された異なる実施形態のあらゆる数の特徴が、単一の実施形態に組み合わされてもよい。具体的な要素の場所、例えば結合された領域(先端)および糊線(結合または取付)場所が変更されてもよい。代替形態は、本明細書に記載された特徴に追加の特徴を有することが可能であり、または記載された全特徴より少ない特徴を有してもよい。また機能性が全体または部分的に複数の構成要素の中で、現在公知の方式または公知になる方式で分配されてもよい。
【0127】
上に記載された実施形態に、広範囲の発明の概念から逸脱することなく変更を行うことができることが当業者には認識されよう。したがって本発明は開示された特定の実施形態に限定されず、本発明の精神および範囲内の修正を網羅することが意図されることを理解されたい。本発明の基本的な特徴が例示的実施形態に示され、記載されたが、建築被覆の開示された実施形態の形および詳細において省略、代替、および変更が、本発明の精神から逸脱することなく当業者によって行われてもよいことが理解されよう。その上、本発明の範囲は、当業者に理解されるはずである、本明細書に記載された構成要素への従来の公知の、また将来開発される変形および修正を網羅する。
【0128】
特許請求の範囲において、用語「comprises(含む)/comprising(含む)」は他の要素、特徴、またはステップの存在を除外しない。さらに個別に一覧にされたが、複数の手段、要素、または方法ステップは、例えば単一ユニット、要素、または片によって実施されてもよい。追加として、個別の特徴は異なる特許請求の範囲に含まれていることがあるが、これらは好都合に組み合わされてもよく、異なる特許請求の範囲にそれらを個別に含むことは、特徴の組合せが実現可能ではない、かつ/または好都合ではないことを示唆するものではない。加えて単一の参照は複数を除外しない。用語「a(1つの)」、「an(1つの)」、「first(第1の)」、「second(第2の)」、その他は、複数を排除しない。本開示および/もしくは特許請求の範囲における参照の記号または数字は、例を明らかにする際に提供されるに過ぎず、決して特許請求の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【0129】
前述の記載は広範囲の適用を有する。本明細書に開示された概念は、本明細書に記載され、描かれた被覆パネルまたは遮蔽に加えて、多くの型の被覆パネルまたは遮蔽に適用されてもよいことを認識されたい。同様に、本明細書に開示された概念は、本明細書に記載され、描かれた被覆に加えて、多くの型の被覆に適用されてもよいことを認識されたい。例えば概念は、頂部レールまたはハンドル組立体を通して可動なあらゆる他のレールに等しく適用されてもよい。いかなる実施形態の検討も例示に過ぎないことを意味し、特許請求の範囲を含む本開示の範囲がこれらの実施形態に限定されることを提案することを意図しない。換言すると、本開示の例示的実施形態は本明細書に詳細に記載されたが、本発明の概念は、別法として様々に具現化され、利用されてもよく、添付の特許請求の範囲は、先行技術によって限定されない限り、そのような変形を含むように解釈されることを意図することを理解されたい。