IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケーティー・アンド・ジー・コーポレーションの特許一覧

<>
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図1
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図2
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図3
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図4
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図5
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図6
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図7
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図8
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図9
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図10
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図11
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図12
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図13
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図14
  • 特許-エアロゾル生成装置及びその制御方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/53 20200101AFI20231215BHJP
   A24F 40/65 20200101ALI20231215BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20231215BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/65
A24F40/50
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022503944
(86)(22)【出願日】2021-07-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-12
(86)【国際出願番号】 KR2021008662
(87)【国際公開番号】W WO2022010261
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】10-2020-0084347
(32)【優先日】2020-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン ソン
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン キョ
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/167000(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/129868(WO,A1)
【文献】特表2017-538408(JP,A)
【文献】国際公開第2019/104223(WO,A1)
【文献】特表2020-513851(JP,A)
【文献】特表2020-526222(JP,A)
【文献】国際公開第2019/126805(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/53
A24F 40/65
A24F 40/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの吸入を感知する吸入センサと、
前記吸入センサからの獲得された第1吸入データと既保存の第2吸入データとを比較し、比較結果によってユーザ認証を遂行する制御部と、を含み、
前記第2吸入データは、健康な人に対する基準吸入量を示す正常な吸入データを含み、
前記制御部は、
前記第1吸入データに相応するユーザ吸入量と前記基準吸入量とを比較し、前記ユーザ吸入量が前記基準吸入量以上であるものに基づいて、エアロゾル生成装置を活性化させるように構成され
ユーザ端末と通信する通信部をさらに含み、
前記制御部は、
前記ユーザ認証が失敗した場合、前記通信部を介してユーザ端末に前記第1吸入データを含む認証制御命令を伝送し、
前記ユーザ端末において前記認証制御命令によってユーザ認証アプリケーションが実行される、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記第2吸入データは、特定年齢に対する基準吸入量を示す年齢別吸入データを含み、
前記制御部は、
前記第1吸入データに相応するユーザ吸入量と前記基準吸入量とを比較し、前記第1吸入データが前記年齢別吸入データのうち、第1しきい値以上であるものに基づいて、前記エアロゾル生成装置を活性化させるように構成され、
請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記通信部を介して認証情報を受信し、前記ユーザ端末から送信された認証情報に基づいてユーザ認証を遂行するように構成され、
前記認証情報は、前記第1吸入データと、前記ユーザ端末に保存されたユーザ情報とに基づいた前記ユーザ認証アプリケーションによって遂行された追加ユーザ認証が成功したか否かを表示する、請求項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記通信部は、近距離通信を通じて前記ユーザ端末から前記認証情報を受信する、請求項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記第1吸入データは、吸入周期及び吸入強度のうち、少なくとも1つを示す吸入パターンデータを含み、
前記制御部は、
前記吸入周期及び吸入強度のうち、少なくとも1つが前記第2吸入データとマッチングされるか否かに基づいた前記ユーザ認証を遂行するように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記エアロゾル生成装置の動きを感知する動きセンサをさらに含み、
前記第1吸入データは、前記動きセンサから獲得された動きデータを含み、
前記制御部は、
前記動きデータが前記第2吸入データと一致されるか否かに基づいた追加ユーザ認証を遂行するように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記吸入センサは、
圧力センサ及び流量センサのうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第1吸入データに相応するユーザ吸入量と前記第2吸入データとを比較する第1ユーザ認証と、
前記第1吸入データに相応するユーザ吸入パターンと前記第2吸入データとを比較する第2ユーザ認証と、
前記エアロゾル生成装置の動きと既保存の動きデータとを比較する第3ユーザ認証と、
ユーザ端末のユーザ認証アプリケーションの実行による認証情報を送受信する第4ユーザ認証と、のうち、少なくとも2個のユーザ認証を遂行するように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記第1吸入データに相応するユーザ吸入量と前記第2吸入データとを比較する第1ユーザ認証と、
前記第1吸入データに相応するユーザ吸入パターンと前記第2吸入データとを比較する第2ユーザ認証と、
前記エアロゾル生成装置の動きと既保存の動きデータとを比較する第3ユーザ認証と、
ユーザ端末のユーザ認証アプリケーションの実行による認証情報を送受信する第4ユーザ認証と、のうち、少なくとも2個のユーザ認証を遂行するように構成され、
前記制御部は、
少なくとも2個のユーザ認証のうち、1つが成功した場合、さらに他のユーザ認証を遂行するように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記第1吸入データに相応するユーザ吸入量と前記第2吸入データとを比較する第1ユーザ認証と、
前記第1吸入データに相応するユーザ吸入パターンと前記第2吸入データとを比較する第2ユーザ認証と、
前記エアロゾル生成装置の動きと既保存の動きデータとを比較する第3ユーザ認証と、
ユーザ端末のユーザ認証アプリケーションの実行による認証情報を送受信する第4ユーザ認証と、のうち、少なくとも2個のユーザ認証を遂行するように構成され、前記制御部は、
前記少なくとも2個のユーザ認証のうち、1つが行われた場合、さらに他のユーザ認証を遂行するように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記ユーザ認証は、前記エアロゾル生成装置の認証モードで遂行され、前記制御部は、
前記ユーザ認証が成功した場合、前記エアロゾル生成装置を活性化させるように構成された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記エアロゾル生成装置の活性化は、
エアロゾル生成基質が挿入される空洞の開放、前記空洞の閉じ、ヒータの予熱、及び前記エアロゾル生成装置の動作モード設定のうち、少なくとも1つを含む、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
エアロゾル生成装置の制御方法において、
ユーザの吸入を感知する吸入センサからの第1吸入データを獲得する段階と、
前記獲得された第1吸入データと既保存の第2吸入データとを比較する段階と、
前記比較結果によってユーザ認証を遂行する段階と、を含み、
前記第2吸入データは、健康な人に対する基準吸入量を示す正常な吸入データを含み、
前記第1吸入データと既保存の前記第2吸入データとを比較する前記段階は、前記第1吸入データに相応するユーザ吸入量と前記基準吸入量とを比較する段階を含み、
前記ユーザ認証を遂行する前記段階は、前記ユーザ吸入量が前記基準吸入量以上であるものに基づいて、前記エアロゾル生成装置を活性化する段階を含み、
ユーザ端末と通信する段階をさらに含み、
前記ユーザ端末と通信する前記段階は、
前記ユーザ認証が失敗した場合、前記ユーザ端末に前記第1吸入データを含む認証制御命令を伝送する段階と、
前記ユーザ端末において前記認証制御命令によってユーザ認証アプリケーションが実行される段階を含む、エアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項14】
ユーザの吸入を感知する吸入センサと、
前記吸入センサからの獲得された第1吸入データと既保存の第2吸入データとを比較し、比較結果によってユーザ認証を遂行する制御部と、
ユーザ端末と通信する通信部と、を含み、
前記制御部は、
前記ユーザ認証が失敗した場合、前記通信部を介してユーザ端末に前記第1吸入データを含む認証制御命令を伝送し、
前記ユーザ端末において前記認証制御命令によってユーザ認証アプリケーションが実行される、エアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその制御方法に係り、さらに詳細には、ユーザ認証が可能なエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的なシガレットの短所を克服することができる代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではない、シガレットまたは液体保存部内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルを生成する方法に係わる需要が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的に、エアロゾル生成装置は、単にユーザのボタン入力によって機器が動作する。したがって、エアロゾル生成装置は、認証されていないユーザ、例えば、未成年者によって誤濫用されうる。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、前記問題点に鑑みて案出されたものであって、認証されていないユーザの不正使用を防止することができるエアロゾル生成装置を提供することである。
【0005】
本開示の技術的課題は、上述したところに限定されず、以下の例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するための本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置は、ユーザの吸入を感知する吸入センサ、及び前記吸入センサからの獲得された第1吸入データと既保存の第2吸入データとを比較し、前記比較結果によってユーザ認証を遂行する制御部を含む。
【0007】
前記技術的課題を解決するための本開示の他の実施例によるエアロゾル生成装置の制御方法は、ユーザの吸入を感知する吸入センサからの第1吸入データを獲得する段階、第1吸入データと既保存の第2吸入データとを比較する段階、及び前記比較結果によってユーザ認証を遂行する段階を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明のエアロゾル生成装置は、認証されていないユーザまたは未成年者の不正な使用を防止することができる。
【0009】
また、エアロゾル生成装置は、認証されていないユーザの機器動作を制限することで、機器保安を強化させうる。
【0010】
本発明の効果は、上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図4】シガレットの例を示す図面である。
図5】シガレットの例を示す図面である。
図6】一実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
図7】他の実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
図8】さらに他の実施例によるエアロゾル生成装置とユーザ端末との間のユーザ認証を説明するための図面である。
図9】さらに他の実施例によるエアロゾル生成装置とユーザ端末との間のユーザ認証を説明するための図面である。
図10】一実施例によるエアロゾル生成装置のユーザ認証を説明するための図面である。
図11】他の実施例他のエアロゾル生成装置のユーザ認証を説明するための図面である。
図12】さらに他の実施例によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図13】さらに他の実施例によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図14】さらに他の実施例によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図15】さらに他の実施例によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0013】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0014】
用語、「タバコ(cigarette)」(すなわち、一般、伝統、または燃焼式のような修飾語なしに単独で使用されるとき)は、伝統的な燃焼式タバコと類似した形態を有する何かの物品を言及することができる。そのようなタバコは、エアロゾル生成装置の動作(例えば加熱)によってエアロゾルを生成するエアロゾル生成物質を含んでもよい。また、選択的に、タバコは、エアロゾル生成物質を含まず、エアロゾル生成装置に設けられたさらに他の物品(例えば、カートリッジ)から生成されたエアロゾルを伝達することができる。
【0015】
本明細書において使用されたように、「少なくともいずれか1つの」のような表現が、配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない、全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcを含むと解釈せねばならない。
【0016】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態によって具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0017】
実施例において、ユーザ認証は、エアロゾル生成装置の持ち主または所有者本人であることを確認することを意味する。また、ユーザ認証は、年齢認証または成人認証を確認することを意味する。詳細な説明ないし特許請求の範囲で特別に本人認証または年齢認証と記載しない場合、ユーザ認証は、本人認証または成人認証をいずれも含むと定義する。
【0018】
ここで、成人または未成年の基準は、国家ごとに異なり、韓国を基準とすれば、満19歳以上である場合を成人と決定する。また、ユーザ認証は、エアロゾル生成装置の所有者を確認するために本人確認でもある。ここで、用語「ユーザ認証」は、年齢確認プロセス及び本人確認プロセスを含んでもよい。
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0020】
図1ないし3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0021】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒータ13を含む。図2及び図3を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット2が挿入されうる。
【0022】
図1ないし図3に図示されたエアロゾル生成装置1には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図1ないし図3に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。また、図2及び図3には、エアロゾル生成装置1にヒータ13が含まれていると図示されているが、必要によって、ヒータ13は省略されうる。
【0023】
図1には、バッテリ11、制御部12及びヒータ13が一列に配置されていると図示されている。また、図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及びヒータ13が一列に配置されていると図示されている。また、図3には、蒸気化器14及びヒータ13が並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、図1ないし図3に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置1の設計によって、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14の配置は変更されうる。
【0024】
シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13及び/または蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させうる。ヒータ13及び/または蒸気化器14によって発生したエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達される。必要によって、シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13を加熱することができる。
【0025】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13または蒸気化器14が加熱されるように電力を供給し、制御部12の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0026】
制御部12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13及び蒸気化器14だけではなく、エアロゾル生成装置1に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル生成装置1の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0027】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0028】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置1に挿入されれば、ヒータ13は、シガレットの外部に位置することができる。したがって、加熱されたヒータ13は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0029】
ヒータ13は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13が加熱されうる。しかし、ヒータ13は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱可能なものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置1に既に設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0030】
一方、他の例として、ヒータ13は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ13には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタを含んでもよい。例えば、ヒータ13は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット2の内部または外部を加熱することができる。
【0031】
また、エアロゾル生成装置1には、ヒータ13が複数個配置されうる。その際、複数個のヒータ13は、シガレット2の内部に挿入されるように配置され、シガレット2の外部に配置されうる。また、複数個のヒータ13のうち、一部は、シガレット2の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット2の外部に配置されうる。また、ヒータ13の形状は、図1ないし図3に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0032】
蒸気化器14は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達されうる。すなわち、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。例えば、蒸気化器14は、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素を含んでもよいが、それに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素は独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1に含まれてもよい。
【0033】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14から/に脱/付着されるように作製され、蒸気化器14と一体として作製されうる。例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0034】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス・ファイバー、多孔性セラミックのような芯(wick)でもあるが、それらに限定されない。
【0035】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどでもあるが、それらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造に配置されうる。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達して液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。例えば、蒸気化器14は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、その限りではない。
【0036】
一方、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13、及び蒸気化器14以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、シガレット2が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造によっても作製される。
【0037】
図1ないし図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置1は、別途のクレードルと共に、システムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1のバッテリ11の充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル生成装置1が結合された状態でヒータ13が加熱されうる。
【0038】
シガレット2は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分されうる。または、シガレット2の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれうる。例えば、顆粒状またはカプセル状に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されうる。
【0039】
エアロゾル生成装置1の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置1の内部に第1部分の一部だけ挿入され、また第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されうる。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。その際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0040】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置1に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット2の内部に流入されうる。
【0041】
以下、図4及び図5を参照して、シガレット2の例を説明する。
【0042】
図4及び図5は、シガレットの例を示す図面である。
【0043】
図4を参照すれば、シガレット2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。図1ないし図3を参照して上述した第1部分21は、タバコロッド21を含み、第2部分22は、フィルタロッド22を含む。
【0044】
図4には、フィルタロッド22が単一セグメントであると図示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22は、複数のセグメントによっても構成されうる。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却させるセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含んでもよい。また、必要によって、フィルタロッド22には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0045】
シガレット2は、少なくとも1枚のラッパ24によって包装されうる。ラッパ24には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。一例として、シガレット2は、1枚のラッパ24によって包装されうる。他の例として、シガレット2は、2以上のラッパ24によって重畳して包装されうる。例えば、第1ラッパ241によってタバコロッド21が包装され、ラッパ242、243、244によってフィルタロッド22が包装されうる。そして、単一ラッパ245によってシガレット2全体が再包装されうる。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントによって構成されているならば、それぞれのセグメントがラッパ242、243、244によって包装されうる。
【0046】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることで添加することができる。
【0047】
タバコロッド21は、多様にも作製されうる。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)によって作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウム箔のような金属箔でもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を均一に分散させてタバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。また、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。その際、図示されていないが、タバコロッド21は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0048】
フィルタロッド22は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0049】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれてもよい。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を遂行し、エアロゾルを発生させる機能を遂行してもよい。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル23は、球状または円筒状を有してもよいが、それに制限されない。
【0050】
図5を参照すれば、シガレット3は、前端プラグ33をさらに含んでもよい。前端プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に位置することができる。前端プラグ33は、タバコロッド31の外部への離脱を防止することができ、喫煙中にタバコロッド31から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(図1ないし図3の1)に流れて行くことを防止することができる。
【0051】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含んでもよい。ここで、第1セグメント321は、図4のフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は、図4のフィルタロッド22の第3セグメントに対応しうる。
【0052】
シガレット3の直径及び全長は、図4のシガレット2の直径及び全長に対応しうる。例えば、前端プラグ33の長さは、約7mm、タバコロッド31の長さは、約15mm、第1セグメント321の長さは、約12mm、第2セグメント322の長さは、約14mmでもあるが、それに限定されない。
【0053】
シガレット3は、少なくとも1枚のラッパ35によって包装されうる。ラッパ35には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。例えば、第1ラッパ351によって前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパ353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354によって第2セグメント322が包装されうる。そして、第5ラッパ355によってシガレット3全体が再包装されうる。
【0054】
また、第5ラッパ355には、少なくとも1つの穿孔36が形成されうる。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を取り囲む領域に形成されうるが、それに制限されない。穿孔36は、図2及び図3に図示されたヒータ13によって形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を遂行することができる。
【0055】
また、第2セグメント322には、少なくとも1つのカプセル34が含まれる。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を遂行し、エアロゾルを発生させる機能を遂行してもよい。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル34は、球状または円筒状を有してもよいが、それに制限されない。
【0056】
図1ないし5を参照して説明した実施例では、エアロゾル生成装置1に固体のシガレット3が挿入され、シガレット3を加熱させてエアロゾルを生成することのみを説明したが、それに限定されない。すなわち、実施例におけるエアロゾル生成装置1は、シガレット挿入以外にも、液状タバコ物質を加熱させてエアロゾルを生成する形態のエアロゾル生成装置、e-vapor、vaporizer、CSV(Close System Vaporizer)電子タバコ、液状型電子タバコなどを含んでもよい。
【0057】
図6は、一実施例によるエアロゾル生成装置100のブロック図である。
【0058】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、吸入センサ410、通信部420、保存部430、出力部450、入力部460、バッテリ470、ヒータ480及び制御部490を含んでもよい。図6に図示されたバッテリ470は、図1ないし図3のバッテリ11に対応し、ヒータ480は、図1ないし図3のヒータ13に対応しうる。したがって重複説明は省略する。
【0059】
エアロゾル生成装置100は、ユーザの吸入を感知し、吸入によって生成された第1吸入データと既保存の第2吸入データとを比較して、ユーザ認証を遂行する。ここで、ユーザ認証は、年齢認証でもある。エアロゾル生成装置100は、吸入データと年齢別吸入データとを比較した結果、成人であると判断した場合にのみ装置を活性化させる。したがって、成人ではないと判断した場合、すなわち、未成年者、例えば、満19歳未満であると判断した場合には、装置を非活性化させて使用を禁止することができる。また、エアロゾル生成装置100は、吸入データと正常な吸入データとを比較して、正常人であると判断した場合にのみ装置を活性化させる。したがって、成人ではあるが、吸入データとして判断するとき、肺活量が良くないか、肺健康に問題があると判断した場合には、装置を非活性化させて使用を禁止することができる。さらに詳細な構成は、以下においてそれぞれの構成要素を参照して詳細に説明する。
【0060】
吸入センサ410は、ユーザの吸入を感知する。ここで、吸入センサ410は、圧力センサ、流量センサ、またはそれらの組合わせによっても具現される。また、吸入センサ410は、圧力センサの圧力測定値の温度補償のために温度センサを含んでもよい。吸入センサ410は、パフ(puff)センサでもある。
【0061】
吸入センサ410は、ユーザの吸入をセンシングし、センシングされたデータを制御部490に提供する。例えば、図10に図示されたように、ユーザが装置100を口にして吸い込む場合、吸入センサ410は、ユーザの吸入を感知する。ここで、ユーザ認証のための吸入は、装置の動作モードとは別途の認証モードで行われ、ユーザ認証過程を説明するために、出力部450を通じて吸入案内メッセージを表示するか、音声で出力することができる。例えば、「ユーザ認証のために1秒間強く吸い込んでください」のようなメッセージを通じて吸入データ測定の精度を高めうる。
【0062】
通信部420は、ユーザ端末(図示せず)と通信する。実施例で、通信部420は、ユーザ端末とユーザ認証情報を送受信する。ここで、ユーザ端末は、移動端末機またはスマートフォンでもあるが、それに限定されず、エアロゾル生成装置100との近距離通信が可能なユーザ端末を含んでもよい。
【0063】
通信部420は、近距離通信部を含み、例えば、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy、以下、BLE)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communicationunit、以下、NFC)、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(Infrared Data Association、以下、IrDA)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含んでもよいが、それらに限定されるのではない。
【0064】
保存部430は、エアロゾル生成装置100の動作のための情報を保存する。実施例において、保存部430は、年齢別、肺活量、年齢別吸入データに関する情報をデータベース化して保存することができる。また、保存部430は、ユーザ認証情報を保存することができる。
【0065】
年齢別吸入データは、努力性肺活量(Forced Vital Capacity、以下、FVC)、一秒間努力性肺活量(FVC1)、6秒間努力性肺活量(FVC6)などを用いて算出することができる。努力性肺活量、一秒間努力性肺活量などは、肺機能検査法の測定方法であり、被検者が経時的に吸い込む/吐き出す空気の体積と流量とを測定することでなされる。
【0066】
例えば、努力性肺活量と年齢の相関関係をテーブル化して、年齢別吸入データを構築することができる。また、さらに正確な年齢別吸入データを構築するのに必要な場合、身長と体重などの変数である体格効果を反映して年齢別吸入データを生成してもよい。
【0067】
努力性肺活量の下記数式1を通じて、吸入センサ410を通じてセンシングされた吸入データに基づいて年齢別吸入データと比較して、年齢を計算することができる。
【0068】
(数式1)
努力性肺活量(FVC)=-4.8434-0.00008633*年齢^2(年)+0.05292*身長(cm)+0.01095*体重(kg)
【0069】
ここで、身長及び体重と係わる変数を除く場合、下記数式2のようにさらに単純化させうる。
【0070】
(数式2)
努力性肺活量(FVC)=-4.8434-0.00008633*年齢^2(年)
【0071】
実施例では、努力性肺活量モデルを用いて年齢別吸入データを算出すると説明したが、それに限定されず、多様な年齢別予測モデルを利用可能であるということは勿論である。
【0072】
出力部450は、お知らせを出力するためのディスプレイ451、スピーカ452及びハプティックモータ453を含んでもよい。出力部450は、視覚、聴覚、及び触覚情報を出力することができる。
【0073】
ディスプレイ451は、エアロゾル生成装置100で発生する各種アラームメッセージ(alarm massage)を視覚的に出力することができる。例えば、ディスプレイ451は、バッテリ470の残量が既設定の基準残量以上である場合、緑光を出力し、バッテリ470の残量が既設定の基準残量未満である場合、橙色を出力することができる。
【0074】
スピーカ452は、エアロゾル生成装置100で発生する各種アラームメッセージを聴覚的に出力することができる。例えば、スピーカ452は、バッテリ470の残量が既設定の基準残量以上である場合、既設定の時間の間ビープ(beep)音を出力し、バッテリ470の残量が既設定の基準残量未満である場合、既設定の周期でビープ(beep)音を出力することができる。
【0075】
ハプティックモータ453は、エアロゾル生成装置100で発生する各種アラームメッセージを触覚的に出力することができる。例えば、ハプティックモータ453は、バッテリ470の残量が既設定の基準残量以上である場合、既設定の時間の間に振動することで、第1お知らせを出力し、バッテリ470の残量が既設定の基準残量未満である場合、既設定の周期で振動することで、第2お知らせを出力することができる。
【0076】
入力部460は、ユーザ入力を入力されうる。例えば、入力部460は、ヒータ480を加熱するためのユーザ入力を入力されうる。他の例として、入力部460は、出力部450の表示を可変するためのユーザ入力を入力されうる。
【0077】
バッテリ470は、ヒータ480に電力を供給し、ヒータ480に供給される電力の大きさは、制御部490によって調節されうる。
【0078】
ヒータ480は、電流を印加すれば、固有抵抗によって発熱し、加熱されたヒータ480にエアロゾル生成基質が接触(結合)されれば、エアロゾルが生成されうる。
【0079】
制御部490は、ヒータ480にパルス幅変調(Pulse Width Modulation: PWM)信号を伝達する方式を通じて、ヒータ480に供給される電力を制御することができる。
【0080】
制御部490は、既設定の時間以内にエアロゾル生成基質が空洞に挿入された場合、ヒータ480を加熱することができる。そのために、エアロゾル生成装置100は、基質感知センサ(図示せず)をさらに含んでもよい。実施例によって制御部490は、空洞150の開放に対応してヒータ480を加熱するか、あるいは入力部460が受信したユーザ入力に対応してヒータ480を加熱することができる。
【0081】
制御部490は、吸入センサ410からの獲得された第1吸入データと、保存部430に既保存の第2吸入データとを比較し、比較結果によってユーザ認証を遂行する。制御部490は、第1吸入データ(すなわち、吸入センサ410によって測定されたユーザの吸入量)が第2吸入データのうち、第1しきい値以上である場合、年齢認証を遂行し、年齢認証が成功されたと判断して装置を活性化させる。ここで、第1しきい値は、保存部430に保存された年齢別吸入データを基準に、満19歳に該当する吸入データ、例えば、4.86FVC(リットル)でもある。したがって、吸入センサ410を通じてセンシングした吸入量が4.86以上である場合にのみ成人認証が完了したと判断する。
【0082】
また、制御部490は、第1吸入データが第2吸入データのうち、第2しきい値以上である場合、正常人認証を遂行し、装置を活性化させうる。ここで、第2しきい値は、正常人の肺活量の基準となる吸入値でもある。したがって、成人認証がなされた場合であっても、肺機能が良くない場合には、装置を使用不可能にすることができる。例えば、成人であっても、幼児または老齢層レベルの肺活量を有する場合には、装置の使用を禁止させうる。
【0083】
ここで、制御部490は、保存部430に既保存の吸入データを基準に、または既保存の吸入データをローディングして判断すると説明したが、制御部490自体に成人の吸入データの基準値を予め設定し、吸入センサ410から獲得された吸入データが基準値以上であるか否かを直接判断し、装置の活性化または非活性化させうる。
【0084】
また、制御部490は、吸入センサ410が獲得した第1吸入データを分析し、吸入周期、吸入強度などを含む吸入パターンデータを生成することができる。制御部490は、生成された吸入パターンデータに相応するユーザ吸入パターンデータと保存部430に既保存の吸入パターンデータとを比較して、ユーザ認証を遂行してもよい。ここで、ユーザ認証は、本人認証を含む。制御部490は、年齢別吸入データを用いた年齢認証と、吸入パターンデータを用いた本人認証を追加でまたは選択的に遂行してもよい。したがって、成人認証が完了した場合でも、装置の本人認証が完了した場合にのみ装置を活性化させ、未成年者または本人ではないユーザの無断使用を防止することができる。
【0085】
図7は、他の実施例によるエアロゾル生成装置100のブロック図である。
【0086】
図7を参照すれば、図6に図示されたエアロゾル生成装置100と比較して、動きセンサ440をさらに含む。ここで、動きセンサ440を用いたユーザ認証構成を主に説明する。
【0087】
動きセンサ440は、エアロゾル生成装置100の動きを感知することができる。動きセンサ440の例として、加速度センサ、ジャイロセンサ、角速度センサなどを含むが、それらに限定されない。ここで、装置の動きは、既定のパターン、例えば、図11に図示されたように、ユーザが装置100を手に把持し、Z字を描く場合、動きセンサ440は、動きパターンを認識することができる。
【0088】
制御部490は、動きセンサ440から獲得された動きデータと、保存部430に保存された本人認証用動きデータとを比較し、一致する場合にのみ装置を活性化させうる。ここで、動きセンサ440を用いた本人認証は、前述した吸入データを用いたユーザ認証、吸入パターンデータを用いたユーザ認証に追加でまたは選択的に使用することができる。
【0089】
図8及び9は、さらに他の実施例によるエアロゾル生成装置100とユーザ端末300との間のユーザ認証を説明するための図面である。
【0090】
図6及び図8を共に参照すれば、エアロゾル生成装置100とユーザ端末300は、近距離通信を遂行し、実施例によるユーザ端末300を用いたユーザ認証を遂行することができる。
【0091】
図6を参照して説明したように、エアロゾル生成装置100は、通信部430を介してユーザ端末300と近距離通信を遂行することができる。
【0092】
制御部490は、ユーザ認証が失敗した場合、すなわち、吸入センサ410を通じて獲得された吸入データを用いたユーザ認証が失敗した場合、通信部430を通じて所定のネットワークに接続されたユーザ端末300に認証制御命令を伝送する。
【0093】
また、選択的にユーザは、エアロゾル生成装置100を介したユーザ認証に失敗した場合、ユーザ端末300のユーザ認証アプリケーションを実行させ、ユーザ端末300において所定の距離以内にエアロゾル生成装置100が存在する場合、ユーザ端末300での認証方法、例えば、指紋認識、保安キー入力などを通じてユーザ認証を遂行してもよい。
【0094】
ユーザ端末300においてエアロゾル生成装置100から送信された認証制御命令によって図9に図示されたように、ユーザ認証アプリケーションが実行され、ユーザ認証が遂行される。ユーザ端末300でなされるユーザ認証は、公知の多様なユーザ認証方法、例えば、アイピン認証、公認認証書、携帯電話番号認証、生体情報認証などでもあるが、その方法に限定されるものではない。
【0095】
実施例において、エアロゾル生成装置100の吸入センサ410を通じて獲得された吸入データのみでは、ユーザ認証が困難でもある。例えば、努力性肺活量測定だけで正確なユーザ認証が失敗した場合、エアロゾル生成装置100は、吸入データをユーザ端末300に伝送する。ユーザ端末300において、送信された吸入データと既保存のユーザ情報、例えば、ユーザ年齢情報、身体情報などを組み合わせてユーザ認証を遂行してもよい。その場合、ユーザ端末300において、ユーザ認証アプリケーションが駆動され、伝送された吸入データに基づいて簡易肺機能検査を遂行する形態にも具現されうる。
【0096】
制御部490は、ユーザ端末300で認証が成功された場合、ユーザ端末300から送信された認証情報によってユーザ認証を遂行し、装置を活性化させる。ここで、認証情報は、本人認証、年齢認証を含み、それぞれの認証情報は、暗号化されて受信されうる。
【0097】
実施例において、エアロゾル生成装置100は、装置自体の吸入センサを用いて測定した吸入データを用いたユーザ認証に失敗した場合であっても、次の追加的な認証方法として、ユーザ端末300と連動してユーザ認証を進めることで、装置自体の認証失敗に係わるユーザの不便を解消することができる。
【0098】
また、実施例では、吸入データを用いた認証成功以後にも認証強化のためにユーザ端末を用いた追加認証を完了した場合にのみ装置を活性化させうる。したがって、ユーザ認証の保護が強化され、認証エラーの恐れが低減されうる。
【0099】
図12ないし図15は、さらに他の実施例によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0100】
図12を参照すれば、段階1200において、ユーザの吸入を感知する吸入センサからの第1吸入データを獲得する。段階1202において、獲得された第1吸入データと既保存の第2吸入データとを比較する。段階1204において、比較結果によってユーザ認証を遂行する。図示されていないが、ユーザ認証が成功した場合には、装置を活性化させうる。
【0101】
図13を参照すれば、段階1300において、ユーザの吸入を感知する吸入センサからの第1吸入データを獲得する。段階1302において、第1吸入データと年齢別吸入データとを比較する。段階1304において、第1吸入データが第1しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第1しきい値は、年齢別吸入データを基準に、特定年齢に該当する吸入データの基準値でもある。例えば、満19歳に該当する平均吸入データでもある。段階1306及び1308において、年齢認証が完了された場合、装置を活性化させる。
【0102】
段階1310において、年齢認証に失敗した場合、装置を非活性化させる。
【0103】
図14を参照すれば、段階1400において、ユーザの吸入を感知する吸入センサからの第1吸入データを獲得する。段階1402において、第1吸入データと正常な吸入データとを比較する。段階1404において、第1吸入データが第2しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第2しきい値は、正常な人または健康な人の吸入データの基準値でもある。段階1406及び1408において、正常人認証が完了された場合、装置を活性化させる。
【0104】
段階1410において、正常人認証が失敗した場合、装置を非活性化させる。
【0105】
図15を参照すれば、段階1500及び段階1502において、吸入データに基づいた認証に失敗した場合、ユーザ端末とのネットワーク接続を確認する。例えば、装置でユーザ認証に失敗した場合、所定距離以内、例えば、近距離通信が可能な距離以内にユーザ端末の有無を確認する。段階1504において、ユーザ端末に認証制御命令を伝送する。段階1506において、ユーザ端末においてユーザ認証アプリケーションを実行させる。段階1508において、ユーザ端末においてユーザ認証に成功した場合、段階1510において、エアロゾル生成装置は、ユーザ端末から認証情報を受信し、段階1512において、受信された認証情報に基づいてユーザ認証を遂行する。例えば、認証情報がユーザ端末においてユーザ認証に成功したことを表示する場合、エアロゾル生成装置100は、段階1514を遂行することができる。段階1514において、ユーザ認証が成功した場合、装置を活性化させる。
【0106】
段階1516において、ユーザ端末においてユーザ認証が失敗した場合、認証アプリケーションが終了するか、エアロゾル生成装置に認証失敗情報を伝送することもできる。
【0107】
実施例において、エアロゾル生成装置100において、ユーザ認証成功後の装置活性化を行うことは、エアロゾル生成基質が挿入される空洞を開閉するか、ヒータを予熱するか、装置を動作モードとして設定することを含んでもよい。
【0108】
実施例において、本人認証または年齢認証を含む複数のユーザ認証を遂行することができる。ユーザ吸入をセンシングした吸入データを基準に年齢別吸入データと比較する年齢認証、ユーザ吸入をセンシングした吸入データを基に生成された吸入パターンデータと既保存の吸入パターンデータとを比較する本人認証、装置の動きパターンと既保存の動きパターンとを比較する本人認証、ネットワークに接続されたユーザ端末と認証情報を送受信するユーザ認証などを遂行する。
【0109】
実施例において、上述した認証方法それぞれが1つ以上遂行されうる。また、保安強化のために多数の認証手続きを順次に遂行し、ユーザが全ての認証手続きを通過するまでエアロゾル発生装置が活性化され得ない。その場合、それぞれの認証方式に対して事前認証に成功すれば、保安強化のために、さらに次の認証を遂行することができる。選択的に、他の実施例において、1つの認証プロセスが失敗しても、ユーザは、エアロゾル発生装置を活性化するために他の認証プロセスを試みることができる。その場合、エアロゾル発生装置は、ユーザが多くの認証手続きのうち、1つを通過すれば、活性化される。本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に開示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれたものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15