(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】空気調和装置
(51)【国際特許分類】
F24F 11/30 20180101AFI20231215BHJP
F24F 11/89 20180101ALI20231215BHJP
F24F 11/61 20180101ALI20231215BHJP
F24F 11/46 20180101ALI20231215BHJP
【FI】
F24F11/30
F24F11/89
F24F11/61
F24F11/46
(21)【出願番号】P 2022522433
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 JP2020019248
(87)【国際公開番号】W WO2021229748
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 和也
(72)【発明者】
【氏名】石村 尚平
(72)【発明者】
【氏名】酒井 瑞朗
【審査官】町田 豊隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-066050(JP,A)
【文献】特許第3300416(JP,B2)
【文献】特開2006-300447(JP,A)
【文献】特開平09-210504(JP,A)
【文献】特開2001-133023(JP,A)
【文献】特開2014-190567(JP,A)
【文献】特開2020-070989(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2013-0098694(KR,A)
【文献】実開昭58-112612(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/30
F24F 11/89
F24F 11/61
F24F 11/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機と、
室外ファンと、
前記圧縮機の停止後に、前記室外ファンの作動と停止を繰り返すファン間欠運転を行なう制御装置と、
前記ファン間欠運転中の前記室外ファンへの積雪の状態を検知する検知装置と
を具備し、
前記ファン間欠運転において、前記制御装置は、
前記室外ファンが作動中の場合、前記検知装置により検知された前記ファン間欠運転中の前記室外ファンへの積雪の状態に基づいて、前記室外ファンの作動を継続するか、停止するかを決定することで前記室外ファンの作動時間を変化させ、前記室外ファンに積雪があると判断される場合に前記室外ファンの作動を継続させ、前記室外ファンへの積雪がないと判断される場合に、前記ファン間欠運転における前記室外ファンの作動時間に応じて、前記室外ファンの停止上限時間を変更し、前記室外ファンの停止上限時間を変更した後に、前記室外ファンの作動を停止し、
前記室外ファンの停止時間が、前記変更された停止上限時間を超えた場合、前記室外ファンを作動する
空気調和装置。
【請求項2】
圧縮機と、
室外ファンと、
前記圧縮機の停止後に、前記室外ファンの作動と停止を繰り返すファン間欠運転を行なう制御装置と、
前記ファン間欠運転中の前記室外ファンへの積雪の状態を検知する検知装置と
を具備し、
前記ファン間欠運転において、前記制御装置は、
前記室外ファンが作動中の場合、前記検知装置により検知された前記ファン間欠運転中の前記室外ファンへの積雪の状態に基づいて、前記室外ファンの作動を継続するか、停止するかを決定することで前記室外ファンの作動時間を変化させ、
前記
ファン間欠運転における前記室外ファンの作動開始から停止終了までのサイクルの繰り返しにおいて、前記室外ファンの作動時間が
予め設定された判定時間よりも短いサイクルが繰り返される場合に前のサイクルの前記室外ファンの停止時間よりも後のサイクルの前記室外ファンの停止時間よりも長くなるように停止時間を変更させ、後のサイクルの前記室外ファンの作動時間が前記判定時間または前記判定時間よりも長い第2の判定時間以上の場合に前記室外ファンの停止時間を前のサイクルよりも減少させるように変更する
空気調和装置。
【請求項3】
前記ファン間欠運転における前記室外ファンの作動時間及び前記室外ファンの停止時間を計測するタイマーを具備し、
前記制御装置は、
前記タイマーにより計測された前記室外ファンの作動時間に応じて、前記室外ファンの停止上限時間を決定する
請求項1又は2に記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記タイマーにより計測された作動時間が短いほど長く前記室外ファンの停止上限時間を決定する
請求項3に記載の空気調和装置。
【請求項5】
前記検知装置は、
作動中の前記室外ファンの消費電力、前記室外ファンを流れる電流及び前記室外ファンに印加される電圧のいずれか1つを検知する
請求項1又は2に記載の空気調和装置。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記検知装置にて検知された前記室外ファンの消費電力、前記室外ファンを流れる電流及び前記室外ファンに印加される電圧のいずれか1つが閾値よりも小さい場合に、前記室外ファンを停止する
請求項5に記載の空気調和装置。
【請求項7】
前記閾値は、前記室外ファンの回転数に応じて設定される
請求項6に記載の空気調和装置。
【請求項8】
前記閾値は、前記圧縮機の運転中における前記検知装置にて検知された前記室外ファンの消費電力、前記室外ファンを流れる電流及び前記室外ファンに印加される電圧のいずれか1つに基づいて決定される
請求項6に記載の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ファン間欠運転を行なう空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒートポンプ式の空気調和装置は、空気の熱を取り入れるために室外ファンと室外熱交換器とを備えた室外ユニットを屋外に設置する。室外ファンの停止中に降雪があった場合、室外ファンへの積雪量が多くなると室外ファンの重量バランスが崩れる。この状態で室外ファンの運転を再開した際に、室外ファンがベルマウスなど周辺の構造体と接触して破損する場合がある。また、室外ファンへ積雪した雪が、室外ファンと構造体との間で凍結して氷柱が発生する。室外ファンが、室外ファンの運転再開時に、氷柱と接触することで室外ファンの削れ及び破損が生じる場合がある。
【0003】
そこで、圧縮機の運転停止中でも一定間隔で室外ファンのファン間欠運転をすることにより、室外ファンへの積雪を防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、空気調和装置は、外気温度を検知し、外気温度が低い場合に室外ファンを一定間隔で強制駆動するファン間欠運転を実施する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示された技術では、空気調和装置は、室外ファンに積雪がなくファン間欠運転が不要な場合にも、外気温度が低い場合、常に一定間隔で室外ファンを作動する。
【0006】
従って、従来の空気調和装置は、圧縮機の停止後に行われる室外ファン間欠運転の電力を無駄に消費してしまうという問題があった。
【0007】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、圧縮機の停止後に行われる室外ファンのファン間欠運転の消費電力を削減できる空気調和装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る空気調和装置は、圧縮機と、室外ファンと、前記圧縮機の停止後に、前記室外ファンの作動と停止を繰り返すファン間欠運転を行なう制御装置と、前記ファン間欠運転中の前記室外ファンへの積雪の状態を検知する検知装置とを具備し、前記ファン間欠運転において、前記制御装置は、前記室外ファンが作動中の場合、前記検知装置により検知された前記ファン間欠運転中の前記室外ファンへの積雪の状態に基づいて、前記室外ファンの作動を継続するか、停止するかを決定することで前記室外ファンの作動時間を変化させ、前記室外ファンに積雪があると判断される場合に前記室外ファンの作動を継続させ、前記室外ファンへの積雪がないと判断される場合に、前記ファン間欠運転における前記室外ファンの作動時間に応じて、前記室外ファンの停止上限時間を変更し、前記室外ファンの停止上限時間を変更した後に、前記室外ファンの作動を停止し、前記室外ファンの停止時間が、前記変更された停止上限時間を超えた場合、前記室外ファンを作動する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、制御装置は、室外ファンへの積雪がない場合、ファン間欠運転において、室外ファンの作動時間に応じて、室外ファンの停止上限時間を変更し、室外ファンの作動を停止する。制御装置は、室外ファンの停止時間が、変更された停止上限時間を超えた場合、室外ファンを作動する。これにより、制御装置は、積雪がなく、室外ファンの稼働時間が短く、室外ファンの破損の可能性が低い場合、室外ファンの停止上限時間を長くすることができる。従って、空気調和装置の消費電力を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る空気調和装置の室外機の内部を正面から見た際の概略図である。
【
図2】実施の形態1に係る空気調和装置の制御系統の構成を示す図である。
【
図3】実施の形態1に係る空気調和装置のファン間欠運転を開始前及び終了後の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図4】実施の形態1に係る空気調和装置のファン間欠運転中の動作を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態1に係る空気調和装置のファン間欠運転における室外ファンの作動時間及び停止時間の変化を示す図である。
【
図6】実施の形態2に係る空気調和装置の制御系統の構成を示す図である。
【
図7】実施の形態2に係る空気調和装置のファン間欠運転中の動作を示すフローチャートである。
【
図8】実施の形態3に係る空気調和装置の制御系統の構成を示す図である。
【
図9】実施の形態3に係る空気調和装置のファン間欠運転中の動作を示すフローチャートである。
【
図10】実施の形態4に係る空気調和装置の制御系統の構成を示す図である。
【
図11】実施の形態4に係る空気調和装置ファン間欠運転中の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、実施の形態に係る空気調和装置について説明する。なお、図面において、同一の構成要素には同一符号を付して説明し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含み得る。
【0012】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空気調和装置100の室外機Aの内部を正面から見た際の概略図である。室外機Aは室外ファン1、室外熱交換器2、圧縮機3、制御装置4を備えている。
【0013】
室外熱交換器2は、圧縮機3及び図示しない室内機と冷媒配管で接続されている。
【0014】
圧縮機3は、冷媒配管を流れる冷媒を圧縮する。室外ファン1は、熱交換のための空気を送風する。制御装置4は、室外機A全体の制御を司る。
【0015】
なお、本実施の形態1では、1台の室外機Aに1個の室外ファン1が搭載されている構成を一例として説明するが、室外ファン1の数は1個に限らず、2個あってもよく、3個以上であってもよい。また、室外ファン1の吹出し方向は室外機Aの正面(水平方向)に吹出すことに限らず、室外機Aの上面(上方向)に吹出すようにしてもよい。
【0016】
また、圧縮機3及び制御装置4が室外機Aに搭載されている構成を一例として説明するが、圧縮機3及び制御装置4は室外機Aに搭載されることに限らず、室内に設置されるような構成となっていてもよい。
【0017】
図2は、実施の形態1に係る空気調和装置100の制御系統の構成を示す図である。
【0018】
制御装置4は、専用のハードウェア、又はメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)で構成される。
【0019】
制御装置4が専用のハードウェアである場合、制御装置4は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置4が実現する各機能部のそれぞれを、個別のハードウェアで実現してもよいし、各機能部を一つのハードウェアで実現してもよい。
【0020】
制御装置4がCPUの場合、制御装置4が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。CPUは、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置4の各機能を実現する。ここで、メモリは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。
【0021】
なお、制御装置4の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
【0022】
制御装置4は、タイマー4aを有する。タイマー4aは、ファン間欠運転モードにおける室外ファン1の作動時間及び停止時間を計測する。ここで、ファン間欠運転モードは、圧縮機3の停止後に、室外ファン1の作動と停止を繰り返すモードである。
【0023】
制御装置4は、外気温度検知器5及び積雪検知装置6と信号線で接続される。制御装置4には、外気温度検知器5及び積雪検知装置6からの情報が入力される。制御装置4は、室外ファン1及び圧縮機3と信号線で接続される。制御装置4は、信号線を介して制御信号を室外ファン1及び圧縮機3に出力する。具体的には、制御装置4は、空気調和装置100に設定される運転モードに従って、室外ファン1の回転数と、圧縮機3の運転周波数とを制御する。
【0024】
外気温度検知器5は、外気温度を検知する。
【0025】
積雪検知装置6は、室外ファン1への積雪状態を検知する。積雪検知装置6は、例えば、室外ファン1の外観を画像認識ができるカメラを有し、このカメラにより撮像された画像から積雪の厚み及び分布を検知する。
【0026】
積雪検知装置6は、室外ファン1の重量を検知できる重量検知器を有しても良い。積雪検知装置6は、この重量検知器により検知された室外ファン1の重量と、積雪がない状態の室外ファン1の重量との差を検知し、積雪状態を検知しても良い。
【0027】
積雪検知装置6は、光源と室外ファン1の表面からの反射光を検知することで色を判別できる光検知器を有しても良い。積雪検知装置6は、室外ファン1の表面を白色以外の色として、積雪部のみが白くなることを利用して積雪状態を検知しても良い。
【0028】
その他、積雪検知装置6は、室外ファン1の軸動力を検知できる動力検知器を有しても良い。動力検知器により検知された軸動力は、室外ファン1に積雪することで重量が増えて軸動力が増加する。積雪検知装置6は、増加した軸動力と、積雪がない状態との軸動力との差を検知することで積雪状態を検知する。
【0029】
次に、実施の形態1に係る空気調和装置100が実行する各種運転の運転特性について説明する。
【0030】
空気調和装置100の運転動作には、暖房運転とファン間欠運転と2種類の運転モードがある。
【0031】
暖房運転時には、制御装置4は室外ファン1と圧縮機3との両方を作動させる。制御装置4は、圧縮機3を作動させることで、低温低圧のガス冷媒を高温高圧のガス冷媒に変化させて室外機Aから室内機に送り出し、室内空気を加熱することで暖房を行う。この際、室内機では高温高圧のガス冷媒は室内空気によって冷却され、低温の液冷媒となる。
【0032】
制御装置4は、図示しない減圧装置の弁開度を調整することによって液冷媒を低温低圧の二相冷媒に変化させて、室外熱交換器2に流入させる。制御装置4は、室外ファン1を運転することで、室外熱交換器2における室外空気と冷媒との熱交換を促進し、室外空気によって二相冷媒を加熱して低温低圧のガス冷媒に変化させる。ガス冷媒は、圧縮機3に戻り、冷媒は再び暖房に使用できる状態になる。
【0033】
暖房運転時には、室外ファン1が動作しているため、降雪がある場合でも室外ファン1に雪が積もることはなく、破損の恐れはない。
【0034】
制御装置4は、暖房運転停止中には、冷媒を室内機に送り出す必要がないため、圧縮機3を停止させる。また、制御装置4は、室外空気と冷媒の熱交換をする必要がないため、室外ファン1も停止させる。室外ファン1を停止すると、降雪がある場合に室外ファン1に雪が積もり、破損する可能性がある。そこで、制御装置4は、室外ファン1への積雪を防止するファン間欠運転を実施する。
【0035】
ファン間欠運転時には、制御装置4は、室外ファン1の作動と停止とを繰り返す。制御装置4は、室外ファン1を間欠的に動作させることで室外ファン1への積雪を抑制することが可能となる。
【0036】
[ファン間欠運転の開始前及び終了後の動作]
図3は、実施の形態1に係る空気調和装置100のファン間欠運転を開始前及び終了後の動作を説明するためのフローチャートである。
【0037】
制御装置4は、圧縮機3が停止しているかどうかを判定する(ステップS1)。制御装置4は、圧縮機3が停止していないと判定した場合(ステップS1のNO)、通常運転制御を実施し(ステップS2)、処理を終了する。
【0038】
一方、制御装置4は、圧縮機3が停止していると判定した場合(ステップS1のYES)、外気温度がファン間欠運転開始の第1外気温度閾値To以下か否かを判定する(ステップS3)。
【0039】
制御装置4は、外気温度が第1外気温度閾値Toより高いと判定した場合(ステップS3のNO)、運転停止を実施し(ステップS4)、処理を終了する。
【0040】
一方、制御装置4は、外気温度が第1外気温度閾値To以下であると判定した場合、ファン間欠運転を実施する(ステップS5)。ファン間欠運転中には、制御装置4は、圧縮機3が作動開始するか否かを判定する(ステップS6)。
【0041】
制御装置4は、圧縮機3が作動開始すると判定した場合(ステップS6のYES)、通常運転を実施し(ステップS2)、処理を終了する。
【0042】
一方、制御装置4は、圧縮機3が作動開始しないと判定した場合(ステップS6のNO)、外気温度がファン間欠運転終了の第2外気温度閾値To_1よりも高いか否かを判定する(ステップS7)。
【0043】
制御装置4は、外気温度が第2外気温度閾値To_1よりも高いと判定した場合(ステップS7のYES)、運転停止を実施し(ステップS4)、処理を終了する。
【0044】
一方、制御装置4は、外気温度が第2外気温度閾値To_1以下と判定した場合(ステップS7のNO)、ファン間欠運転を継続させる(ステップS5)。
【0045】
なお、
図3では、制御装置4は、圧縮機3が停止し、外気温度がファン間欠運転開始の第1外気温度閾値Toより低い場合にはすぐにファン間欠運転を実施するが、これに限られない。例えば、制御装置4は、圧縮機3が停止してから一定時間経過後に、室外ファン1にファン間欠運転を実施させてもよい。
【0046】
圧縮機3の停止がユーザーによる運転停止操作に起因するものではなく、室温が目標値に達したことに起因するものである場合、短時間で運転を再開する可能性があり、ファン間欠運転の必要性が低い。このため、制御装置4は、圧縮機3が停止してからファン間欠運転を実施するまでに一定時間設けても良い。これにより、制御装置4は、不要なファン間欠運転を避けることができる。
【0047】
また、
図3ではファン間欠運転より前において、ステップS1で圧縮機の判定を実施した後にステップS3で外気温度の判定を実施しているが、この順番はどちらでもよく、外気温度の判定後に圧縮機の判定を実施してもよい。ファン間欠運転の終了時も同様である。
【0048】
[ファン間欠運転中の制御]
図4は、実施の形態1に係る空気調和装置100のファン間欠運転中の動作を示すフローチャートである。
図4は、
図3のステップS5の動作を具体的に説明したものである。
【0049】
制御装置4は、ファン間欠運転中には、室外ファン1が作動しているか否かを判定する(ステップS10)。制御装置4は、室外ファン1が作動していないと判定した場合(ステップS10のNO)、ステップS11に進み、室外ファン1が作動していると判定した場合(ステップS10のYES)、ステップS15に進む。
【0050】
制御装置4は、ステップS11において、ファン停止時間のカウントを進める。そして、制御装置4は、ファン停止時間がファン停止上限時間t_off未満であるか否かを判定する(ステップS12)。制御装置4は、ファン停止時間がファン停止上限時間t_off以上であると判定した場合、ファン停止時間をリセットする(ステップS13)。そして、制御装置4は、室外ファン1を作動させる(ステップS14)。
【0051】
制御装置4は、ファン停止時間がファン停止上限時間t_off未満であると判定した場合(ステップS12のYES)、ファン停止を継続する。
【0052】
一方、ステップS15において、制御装置4は、ファン作動時間のカウントを進める。そして、制御装置4は、積雪検知装置6から入力される積雪状態に基づいて、室外ファン1への積雪の有無を判定する(ステップS16)。
【0053】
制御装置4は、室外ファン1への積雪がないと判定した場合(ステップ16のNO)、
ファン作動時間が判定時間tc未満であるか否かを判定する(ステップS17)。制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc以上であると判定した場合(ステップS17のNO)、ファン停止上限時間t_offを減少させる(ステップS18)。なお、制御装置4は、ファン作動時間が長いほどファン停止上限時間t_offを短くしても良い。
【0054】
一方、制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc未満であると判定した場合(ステップS17のYES)、ファン停止上限時間t_offを増加させる(ステップS19)。なお、制御装置4は、ファン作動時間が短いほどファン停止上限時間t_offを長くしても良い。
【0055】
ステップS18又はステップS19の後、制御装置4は、ファン作動時間をリセットし(ステップS20)、室外ファン1を停止させる(ステップS21)。制御装置4は、ステップS16において、室外ファン1に積雪があると判定した場合(ステップS16のYES)、室外ファン1の作動を継続させる。
【0056】
制御装置4は、ステップS16のYESの場合、ステップS21の後、ステップS12のYESの場合及びステップS14の後、ファン間欠運転の終了条件が成立しているか否かを判定する(ステップS22)。ここで、「ファン間欠運転の終了条件」が成立している場合とは、
図3におけるステップS6において、制御装置4が圧縮機3が作動開始すると判定した場合(ステップS6のYES)又はステップS7において、制御装置4が外気温度がファン間欠運転終了の第2外気温度閾値To_1よりも高いと判定した場合(ステップS7のYES)を含む。
【0057】
制御装置4は、ファン間欠運転の終了条件が成立していると判定した場合(ステップS22のYES)、ファン間欠運転を終了させる。制御装置4は、ファン間欠運転の終了条件が成立していないと判定した場合(ステップS22のNO)、ステップS10に戻り、ファン間欠運転を継続させる。
【0058】
ここで、室外ファン1への積雪の有無を判定し、ファン作動時間に応じてファン停止上限時間t_offを変化させるステップS16~ステップS19の効果について説明する。
図5は、実施の形態1に係る空気調和装置100のファン間欠運転における室外ファン1の作動時間及び停止時間の変化を示す図である。
【0059】
図5の縦軸は室外ファン1の作動、停止状態を示し、横軸は時間である。また、
図5に示すC1~C4は図上における作動及び停止のサイクルの回数を表している。作動開始から停止終了までを1サイクルとし、サイクルC1は1回目のサイクル、サイクルC2は2回目のサイクル、C3は3回目のサイクル、C4は4回目のサイクルを示す。なお、サイクルC1は図上における1回目のサイクルであり、ファン間欠運転開始後の1回目のサイクルとは限らない。また、
図5に示すt1、t2、t3、t4は各サイクルにおける停止時間を表している。時間t1はサイクルC1の停止時間、時間t2はサイクルC2の停止時間、時間t3はサイクルC3の停止時間、時間t4はサイクルC4の停止時間を示す。
【0060】
図5を参照すると、空気調和装置100のファン間欠運転中における各サイクルC1、C2、C3、C4の作動時間によって停止時間t1、t2、t3、t4が変化していることがわかる。サイクルC2では作動時間が判定時間tcよりも短いためにサイクルC2の停止時間t2はサイクルC1の停止時間t1よりも長くなる。サイクルC3でも作動時間が判定時間tcよりも短いためにサイクルC3の停止時間t3はサイクルC2の停止時間t2よりも長くなる。一方、サイクルC4では作動時間が判定時間tcよりも長いためにサイクルC4の停止時間t4はサイクルC3の停止時間t3よりも短くなっている。
【0061】
このように、積雪の有無によってファン作動を継続するか、ファンを停止するかを決定することで、積雪状況によってファン作動時間は変化し、降雪量が少なくファンの積雪が少ない場合にはファン作動時間が短くなり易い。この場合、ファン停止後に再び積雪する可能性が低いため、ファン停止時間を長くすることで、不要なファン作動を低減し、消費電力を削減することができる。
【0062】
なお、
図4では、判定時間tcは1つで、ステップS17~ステップS19において、ファン作動時間と判定時間tcとの大小関係に応じて、ファン停止上限時間t_offを減少、もしくは増加させるようにしている。しかし、ステップS17~ステップS19において、ファン停止上限時間t_offが変化しないステップを設けてもよい。例えば、判定時間tc1と判定時間tc2とが設けられ、tc1<tc2の関係として設定される。制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc1以下である場合にはファン停止上限時間t_offを増加させる。制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc2以上である場合にはファン停止上限時間t_offを減少させる。制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc1と判定時間tc2との間である場合、ファン停止上限時間t_offを変化させない。
【0063】
また、制御装置4は、判定時間tcを複数個設けて、ファン停止上限時間t_offの減少、もしくは増加の変化幅を可変にしてもよい。例えば、判定時間tc1と判定時間tc2とが設けられ、tc1<tc2の関係として設定される。制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc1以下である場合、ファン停止上限時間t_offを増加する。ファン作動時間が判定時間tc1より大きい場合、ファン停止上限時間t_offを減少する。ファン作動時間が判定時間tc2以上である場合、ファン作動時間が判定時間tc1と判定時間tc2の間にある場合に比べてファン停止上限時間t_offの減少幅を大きくする。
【0064】
また、ステップS17~ステップS19の代わりに、ファン作動時間を基に、ファン停止上限時間t_offを求める計算を行うステップを設けてもよい。ファン作動時間が長いほど、ファン停止上限時間t_offが小さくなるような数式を用いることで、ステップS17~ステップS19と同様の効果を得ることができる。
【0065】
また、
図4ではステップS15でファン作動時間をカウントした後にステップS16で積雪有無を判定しているが、この順番はどちらでもよく、積雪有無を判定してファン作動の継続を決定した後にファン作動時間をカウントしてもよい。ファン停止時間のカウントについても同様で、ファン停止の継続を決定した後にファン停止時間をカウントしてもよい。
【0066】
また、ファン間欠運転開始時に、
図4のステップS10の前に、室外ファン1の停止、もしくは作動のどちらかを指定するステップを追加してもよい。
【0067】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る空気調和装置100の制御系統の構成を示す図である。
【0068】
以下、本実施の形態2の空気調和装置100が実施の形態1と異なる部分を中心に説明し、実施の形態1と同様な構成、動作についての詳細な説明を省略する。
【0069】
本実施の形態2に係る空気調和装置100の制御系統は、
図2に示す実施の形態1の空気調和装置100の積雪検知装置6に替えて、電力検知器7が設けられている。電力検知器7は室外ファン1の消費電力を検知するものである。
【0070】
実施の形態2に係る空気調和装置100では、ファン間欠運転時のファンの作動を続行するか、停止するかの判定に電力検知器7で検知される室外ファン1の消費電力を使用する。室外ファン1に積雪がある場合、室外ファン1の重量が増えるため、室外ファン1を同一回転数で作動させる場合に必要な動力が増加する。従って、積雪がない場合に比べて、室外ファン1の消費電力が増えるため、電力検知器7によって消費電力の増加を検知することで室外ファン1への積雪の有無を判断することができる。
【0071】
[ファン間欠運転中の制御]
図7は、実施の形態2に係る空気調和装置100のファン間欠運転中の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、上記した実施の形態1のファン間欠運転中のフローチャートと異なる部分について説明する。
【0072】
ステップS30~ステップS35は、
図4に示すステップS10~ステップS15と同じである。ステップS35の後、制御装置4は、電力検知器7で検知される室外ファン1の消費電力が消費電力判定値Pcよりも大きいか否かを判定する(ステップS36)。制御装置4は、室外ファン1の消費電力が消費電力判定値Pc以下であると判定した場合(ステップS36のNO)、制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc未満であるか否かを判定する(ステップS37)。ステップS37~ステップS41は、
図4に示すステップS17~ステップS21と同じである。制御装置4は、ステップS37~ステップS39において、ファン作動時間に応じてファン停止上限時間t_offを変化する。次に、制御装置4は、ファン作動時間のリセットを実施し(ステップS40)、室外ファン1を停止する(ステップS41)。
【0073】
一方、ステップS36において、制御装置4は、室外ファン1の消費電力が消費電力判定値Pcよりも大きいと判定した場合(ステップS36のYES)、ファン作動を継続する。
【0074】
制御装置4は、ステップS36における室外ファン1の消費電力と消費電力判定値Pcとの大小関係の判定により、室外ファン1の作動を継続させるか、停止させるかを決定する。従って、室外ファン1のファン作動時間が変動するため、実施の形態1におけるファン停止上限時間t_offを変化させるステップS17~ステップS19と同様の効果を得ることができる。
【0075】
ステップS42は、
図4に示すステップS22と同じである。
【0076】
なお、室外ファン1の消費電力は、回転数によって異なるため、消費電力判定値Pcを回転数に応じて変化させることで、判定をより正確に実施することができる。また、同一回転数であっても、室外機Aの設置状況によって消費電力は異なるため、暖房運転中の消費電力を検知し、その値に応じて消費電力判定値Pcを変化させることで、判定をより正確に実施することができる。
【0077】
実施の形態3.
図8は、実施の形態3に係る空気調和装置100の制御系統の構成を示す図である。
【0078】
以下、本実施の形態3の空気調和装置100が実施の形態1と異なる部分を中心に説明し、実施の形態1と同様な構成、動作についての詳細な説明を省略する。
【0079】
本実施の形態3に係る空気調和装置100の制御系統は、
図2に示す実施の形態1の空気調和装置100の積雪検知装置6に替えて、電流検知器8が設けられている。電流検知器8は、室外ファン1に流れる電流を検知するものである。
【0080】
空気調和装置100では、ファン間欠運転時の室外ファン1の作動を続行するか、停止するかの判定に電流検知器8で検知される室外ファン1に流れる電流を使用する。室外ファン1に積雪がある場合、室外ファン1の重量が増える。従って、制御装置4が室外ファン1を同一回転数で作動する場合に必要な動力が増加する。従って、積雪がない場合に比べて、同一回転数における室外ファン1の電流が増える。電流検知器8は、室外ファン1への電流を検知する、制御装置4は、電流検知器8により検知された室外ファン1への電流から室外ファン1への積雪の有無を判断する。
【0081】
[ファン間欠運転中の制御]
図9は、実施の形態3に係る空気調和装置100のファン間欠運転中の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、上記した実施の形態2のファン間欠運転中の動作と異なる部分について説明する。
【0082】
ステップS50~ステップS55は、
図4に示すステップS10~ステップS15と同じである。ステップS56において、制御装置4は、電流検知器8で検知される室外ファン1の電流が電流判定値Icよりも大きいか否かを判定する。ステップS56において、制御装置4は、室外ファン1の電流が電流判定値Ic以下であると判定した場合(ステップS56のNO)、制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc未満であるかを判定する(ステップS57)。ステップS57~ステップS61は、
図4に示すステップS17~ステップS21と同じである。制御装置4は、ステップS57~ステップS59において、ファン作動時間に応じてファン停止上限時間t_offを変化させる。制御装置4は、ファン作動時間のリセットを実施する(ステップS60)。次に、制御装置4は、室外ファン1を停止する(ステップS61)。
【0083】
一方、ステップS56において、制御装置4が室外ファン1の電流が電流判定値Icより大きいと判定した場合(ステップS56のYES)、制御装置4は、室外ファン1の作動を継続させる。
【0084】
ステップS56における室外ファン1の電流と電流判定値Icとの大小関係の判定により、制御装置4は、室外ファン1の作動を継続させるか、停止させるかを決定する。従って、室外ファン1のファン作動時間が変動するため、実施の形態1におけるファン停止上限時間t_offを変化させるステップS17~ステップS19と同様の効果を得ることができる。
【0085】
ステップS62は、
図4に示すステップS22と同じである。
【0086】
なお、室外ファン1の電流は、回転数によって異なるため、電流判定値Icを回転数に応じて変化させることで、判定をより正確に実施することができる。また、同一回転数であっても、室外機Aの設置状況によって電流は異なるため、暖房運転中の電流を検知し、その値に応じて電流判定値Icを変化させることで、判定をより正確に実施することができる。
【0087】
実施の形態4.
図10は、実施の形態4に係る空気調和装置100の制御系統の構成を示す図である。
以下、本実施の形態4の空気調和装置100が実施の形態1と異なる部分を中心に説明し、実施の形態1と同様な構成、動作についての詳細な説明を省略する。
【0088】
本実施の形態4に係る空気調和装置100の制御系統は、
図2に示す実施の形態1の空気調和装置100の積雪検知装置6に替えて、電圧検知器9が設けられている。電圧検知器9は、室外ファン1に印加する電圧を検知するものである。
【0089】
空気調和装置100では、ファン間欠運転時のファンの作動を続行するか、停止するかの判定に電流検知器8で検知される室外ファン1に流れる電流を使用する。室外ファン1に積雪がある場合、室外ファン1の重量が増える。従って、制御装置4が室外ファン1を同一回転数で作動させる場合に必要な動力が増加する。従って、積雪がない場合に比べて、同一回転数における室外ファン1の電圧が増える。制御装置4は、電圧検知器9により検知された室外ファン1への電圧から室外ファン1への積雪の有無を判断する。
【0090】
[ファン間欠運転中の制御]
図11は、実施の形態4に係る空気調和装置100のファン間欠運転中の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、上記した実施の形態2のファン間欠運転中の動作と異なる部分について説明する。
【0091】
ステップS70~ステップS75は、
図4に示すステップS10~ステップS15と同じである。ステップS76において、制御装置4は、電圧検知器9で検知される室外ファン1の電圧が電圧判定値Vcよりも大きいか否かを判定する。ステップS76において、制御装置4は、室外ファン1の電圧が電圧判定値Vc以下であると判定した場合(ステップS76のNO)、制御装置4は、ファン作動時間が判定時間tc未満であるかを判定する(ステップS77)。ステップS77~ステップS81は、
図4に示すステップS17~ステップS21と同じである。制御装置4は、ステップS77~ステップS79において、ファン作動時間に応じてファン停止上限時間t_offを変化させる。制御装置4は、ファン作動時間のリセットを実施する(ステップS80)。次に、制御装置4は、室外ファン1を停止させる(ステップS81)。
【0092】
一方、ステップS76において、制御装置4が室外ファン1の電圧が電圧判定値Vcより大きいと判定した場合(ステップS76のYES)、制御装置4は、室外ファン1の作動を継続させる。
【0093】
ステップS76における室外ファン1の電圧と電圧判定値Vcとの大小関係の判定により、制御装置4は、室外ファン1の作動を継続させるか、停止させるかを決定する。従って、室外ファン1のファン作動時間が変動するため、実施の形態1におけるファン停止上限時間t_offを変化させるステップS17~ステップS19と同様の効果を得ることができる。
【0094】
ステップS82は、
図4に示すステップS22と同じである。
【0095】
(1)実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3及び実施の形態4の空気調和装置100によれば、以下の効果がある。
【0096】
制御装置4は、室外ファン1への積雪がない場合、ファン間欠運転において、室外ファン1の作動時間に応じて、室外ファン1の停止上限時間を変更し、室外ファン1の作動を停止する。また、制御装置4は、室外ファン1の停止時間が、変更された停止上限時間を超えた場合、室外ファン1を作動する。これにより、制御装置4は、積雪がなく、室外ファン1の稼働時間が短く、室外ファン1の破損の可能性が低い場合、室外ファン1の停止上限時間を長くすることができる。従って、空気調和装置100の消費電力を抑制することができる。また、積雪などにより室外ファン1が破損されるのを抑制できる。
【0097】
(2)実施の形態2、実施の形態3及び実施の形態4の空気調和装置100によれば、以下の効果がある。
【0098】
制御装置4は、積雪の状態を室外ファン1の消費電力、室外ファン1を流れる電流及び室外ファン1に印加される電圧で判断するので、実施の形態1の積雪検知装置6に比して低コストで積雪の有無を判断することができる。
【0099】
消費電力判定値Pc、電流判定値Ic及び電圧判定値Vcは、室外ファン1の回転数に応じて設定される。従って、制御装置4は、室外ファン1の消費電力、室外ファン1を流れる電流及び室外ファン1に印加される電圧の変化を考慮して、より正確な判定を行なうことができる。
【0100】
また、室外ファン1の設置環境による室外ファン1の消費電力、室外ファン1を流れる電流及び室外ファン1に印加される電圧の変化を考慮して、より正確な判定を行なうことができる。
【0101】
なお、上記実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3及び実施の形態4では、暖房運転とファン間欠運転のみを行う空気調和装置100を例に説明したが、これに限定されない。実施の形態の空気調和装置100は、冷房運転が可能な回路構成の空気調和装置100についても適用できる。
【0102】
また、実施の形態の積雪検知装置6、電力検知器7及び電流検知器8は、検知装置とも称する。
【0103】
実施の形態は、例として提示したものであり、請求の範囲を限定することは意図していない。実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施の形態及びその変形は、実施の形態の範囲及び要旨に含まれる。
【符号の説明】
【0104】
1 室外ファン、2 室外熱交換器、3 圧縮機、4 制御装置、4a タイマー、5 外気温度検知器、6 積雪検知装置、7 電力検知器、8 電流検知器、9 電圧検知器、100 空気調和装置、A 室外機、To 第1外気温度閾値、To_1 第2外気温度閾値、C1、C2、C3、C4 サイクル、t1、t2、t3、t4 停止時間、t_off ファン停止上限時間、tc 判定時間、Ic 電流判定値。