(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】システム、電子機器、サーバー、方法、及び、電子機器の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20231218BHJP
【FI】
G16H20/10
(21)【出願番号】P 2019160957
(22)【出願日】2019-09-04
【審査請求日】2022-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】515061330
【氏名又は名称】ユニオンビズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119792
【氏名又は名称】熊崎 陽一
(72)【発明者】
【氏名】坂野 道郎
【審査官】今井 悠太
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-151876(JP,A)
【文献】特開2015-049756(JP,A)
【文献】特開2015-219780(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1653629(KR,B1)
【文献】特開2002-245162(JP,A)
【文献】特開2019-007768(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器と、サーバーと、を備えるシステムであって、
前記電子機器は、
摂取物に関する情報である摂取物情報を取得し、
取得した摂取物情報を前記サーバーに送信し、
前記サーバーから送信される禁止薬物に関する情報である禁止薬物情報を受信し、
受信した禁止薬物情報を報知し、
前記サーバーは、
前記電子機器から送信される摂取物情報を受信し、
受信した摂取物情報に対応する禁止薬物情報を、前記電子機器に送信し、
加えて、
前記電子機器は、
故意に禁止薬物を摂取してないことを証明する非故意証明書の発行要求を受け付け、
受け付けた非故意証明書の発行要求を、前記サーバーに送信することを特徴とするシステム。
【請求項2】
摂取物情報は、摂取物に対応した二次元コードであり、
前記電子機器は、二次元コードである摂取物情報を撮影することにより、摂取物情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
摂取物情報は、摂取物に対応した一次元コードであり、
前記電子機器は、一次元コードである摂取物情報を撮影することにより、摂取物情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
摂取物情報は、文字情報であり、
前記電子機器は、文字情報である摂取物情報の入力を受け付けることにより、摂取物情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記電子機器は、受信した禁止薬物情報を表示することにより、禁止薬物情報を報知することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
禁止薬物情報は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報であり、
前記電子機器は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報を、記号で表示することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記電子機器は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報を、記号で表示し、且つ、摂取物の画像と、摂取物の名称及び種類と、を表示することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記サーバーは、摂取物情報と、禁止薬物情報と、を対応付けて記憶していることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記サーバーは、記憶している摂取物情報と禁止薬物情報とを定期的に更新することを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記サーバーは、
記憶している禁止薬物情報の中から、受信した摂取物情報に対応する禁止薬物情報を検索し、
該当する禁止薬物情報を、前記電子機器に送信することを特徴とする請求項8又は9に記載のシステム。
【請求項11】
前記電子機器は、
補償金の支払い要求を受け付け、
受け付けた補償金の支払い要求を前記サーバーに送信することを特徴とする
請求項1~10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記電子機器は、
専門家への問い合わせ要求を受け付け、
受け付けた問い合わせ要求を前記サーバーに送信することを特徴とする
請求項1~11のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、禁止薬物の情報を提供するシステム、電子機器、サーバー、方法、及び、電子機器の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ選手は、競技大会等に出場するときに、ドーピング検査を課せられる場合がある。従来、スポーツ選手は、摂取する医薬品等において、自分で医薬品等に禁止薬物が含まれているかを調べたり、専門家に質問したりする必要があった。なお、特許文献1には、ドーピング検査に関する技術として、毛髪等に蓄積された抽出する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、スポーツ選手は、医薬品等に含まれる禁止薬物の情報を容易に取得することができないという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、禁止薬物の情報を容易に取得可能な手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明のシステムは、電子機器と、サーバーと、を備えるシステムであって、前記電子機器は、摂取物に関する情報である摂取物情報を取得し、取得した摂取物情報を前記サーバーに送信し、前記サーバーから送信される禁止薬物に関する情報である禁止薬物情報を受信し、受信した禁止薬物情報を報知し、前記サーバーは、前記電子機器から送信される摂取物情報を受信し、受信した摂取物情報に対応する禁止薬物情報を、前記電子機器に送信することを特徴とする。
【0007】
本発明では、電子機器は、摂取物に対応する禁止薬物に関する情報である禁止薬物情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、電子機器により報知される、摂取物(例えば、医薬品)に対応する禁止薬物の情報を容易に知ることができる。このように、本発明によれば、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【0008】
第2の発明のシステムは、第1の発明のシステムにおいて、摂取物情報は、摂取物に対応した二次元コードであり、前記電子機器は、二次元コードである摂取物情報を撮影することにより、摂取物情報を取得することを特徴とする。
【0009】
本発明では、電子機器は、二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))である摂取物情報を撮影することにより、摂取物情報を取得し、摂取物に対応する禁止薬物情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、摂取物情報を撮影することで、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【0010】
第3の発明のシステムは、第1の発明のシステムにおいて、摂取物情報は、摂取物に対応した一次元コードであり、前記電子機器は、一次元コードである摂取物情報を撮影することにより、摂取物情報を取得することを特徴とする。
【0011】
本発明では、電子機器は、一次元コード(例えば、バーコード(JANコード))である摂取物情報を撮影することにより、摂取物情報を取得し、摂取物に対応する禁止薬物情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、摂取物情報を撮影することで、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【0012】
第4の発明のシステムは、第1の発明のシステムにおいて、摂取物情報は、文字情報であり、前記電子機器は、文字情報である摂取物情報の入力を受け付けることにより、摂取物情報を取得することを特徴とする。
【0013】
本発明では、電子機器は、文字情報(例えば、摂取物である医薬品の名称)である摂取物情報の入力を受け付けることにより、摂取物情報を取得し、摂取物に対応する禁止薬物情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、摂取物情報を入力することで、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【0014】
第5の発明のシステムは、第1~第4のいずれかの発明のシステムにおいて、前記電子機器は、受信した禁止薬物情報を表示することにより、禁止薬物情報を報知することを特徴とする。
【0015】
本発明では、電子機器は、受信した禁止薬物情報を表示することにより、禁止薬物情報を報知する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、視覚により、禁止薬物情報を理解することができる。
【0016】
第6の発明のシステムは、第5の発明のシステムにおいて、禁止薬物情報は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報であり、前記電子機器は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報を、記号で表示することを特徴とする。
【0017】
本発明では、電子機器は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報を、記号(例えば、○、×)で表示する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、記号により一目で摂取物に禁止薬物が含まれているか否かを理解することができる。
【0018】
第7の発明のシステムは、第6の発明のシステムにおいて、前記電子機器は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報を、記号で表示し、且つ、摂取物の画像と、摂取物の名称及び種類と、を表示することを特徴とする。
【0019】
本発明では、電子機器は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報を、記号で表示し、且つ、摂取物の画像と、摂取物の名称及び種類と、を表示する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、どの摂取物に禁止物が含まれるか否かを一目で理解することができる。
【0020】
第8の発明のシステムは、第1~第7のいずれかの発明のシステムにおいて、前記サーバーは、摂取物情報と、禁止薬物情報と、を対応付けて記憶していることを特徴とする。
【0021】
第9の発明のシステムは、第8の発明のシステムにおいて、前記サーバーは、記憶している摂取物情報と禁止薬物情報とを定期的に更新することを特徴とする。
【0022】
本発明では、サーバーは、記憶している摂取物情報と禁止薬物情報とを定期的に更新する。これにより、摂取物情報及び禁止薬物情報が、最新の情報に維持される。
【0023】
第10の発明のシステムは、第8又は第9の発明のシステムにおいて、前記サーバーは、記憶している禁止薬物情報の中から、受信した摂取物情報に対応する禁止薬物情報を検索し、該当する禁止薬物情報を、前記電子機器に送信することを特徴とする。
【0024】
第11の発明のシステムは、第1~第10のいずれかの発明のシステムにおいて、前記電子機器は、故意に禁止薬物を摂取してないことを証明する非故意証明書の発行要求を受け付け、受け付けた非故意証明書の発行要求を前記サーバーに送信することを特徴とする。
【0025】
本発明では、電子機器は、故意に禁止薬物を摂取してないことを証明する非故意証明書の発行要求を受け付け、受け付けた非故意証明書の発行要求をサーバーに送信する。これにより、例えば、ユーザー(スポーツ選手)は、誤った禁止薬物情報により、摂取物を接触してしまった場合でも、非故意証明書の発行を要求することで、非故意証明書の発行を受けることができるため、安心して、システムを利用することができる。
【0026】
第12の発明のシステムは、第1~第11のいずれかの発明のシステムにおいて、前記電子機器は、補償金の支払い要求を受け付け、受け付けた補償金の支払い要求を前記サーバーに送信することを特徴とする。
【0027】
第13の発明のシステムは、第1~第12のいずれかの発明のシステムにおいて、前記電子機器は、専門家への問い合わせ要求を受け付け、受け付けた問い合わせ要求を前記サーバーに送信することを特徴とする。
【0028】
本発明では、電子機器は、専門家への問い合わせ要求を受け付け、受け付けた問い合わせ要求をサーバーに送信する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、専門家へ問い合わせることができるため、安心して、システムを利用することができる。
【0029】
第14の発明の電子機器は、第1~第13のいずれかの発明の電子機器である。
【0030】
第15の発明のサーバーは、第1~第13のいずれかの発明のサーバーである。
【0031】
第16の発明の方法は、電子機器において、摂取物に関する情報である摂取物情報を取得し、取得した摂取物情報をサーバーに送信し、前記サーバーから送信される禁止薬物に関する情報である禁止薬物情報を受信し、受信した禁止薬物情報を報知し、前記サーバーにおいて、前記電子機器から送信される摂取物情報を受信し、受信した摂取物情報に対応する禁止薬物情報を、前記電子機器に送信することを特徴とする。
【0032】
第17の発明の電子機器の制御プログラムは、電子機器に、摂取物に関する情報である摂取物情報を取得させ、取得させた摂取物情報を前記サーバーに送信させ、前記サーバーから送信される禁止薬物に関する情報である禁止薬物情報を受信させ、受信させた禁止薬物情報を報知させる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】スマートフォンに表示される禁止薬物情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシステム201の構成を示すブロック図である。システム201は、スマートフォン1と、サーバー101と、を備える。スマートフォン1と、サーバー101とは、ネットワークを介して、通信する。
【0036】
図1に示すように、スマートフォン1(電子機器)は、SoC2、記憶部3、ディスプレイ4、操作部5、無線モジュール6、カメラ7、スピーカー7等を備える。なお、ここでは、システム201を構成する電子機器として、スマートフォン1を例示して説明するが、これに限らず、例えば、タブレットPC等であってもよい。
【0037】
SoC(System on Chip)2(制御部)は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、メモリ等を有し、スマートフォン1を構成する各部を制御する。記憶部3は、OSプログラム、ドーピング検索アプリケーションプログラム(以下、「ドーピング検索アプリ」という。)Pを含むアプリケーションプログラム等のプログラム、デジタルオーディオデータ等の各種データを記憶するフラッシュメモリから構成されている。なお、記憶部3は、例示する構成に限られず、HDD(Hard Disk Drive)等であってもよい。また、ドーピング検索アプリPは、スマートフォン1の工場出荷時に、インストール(プリインストール)されていてもよいし、工場出荷後に、インストールされてもよい。
【0038】
ディスプレイ4は、種々の画像(静止画像、動画像を含む)を表示するものであり、液晶パネルにより構成されている。操作部5は、各種設定を行うための操作キー、及び、ディスプレイ4と連動したタッチパネル51を備えている。タッチパネル51は、ディスプレイ4上に設けられている。タッチパネル51は、タッチ動作、及び、スライド動作等を受け付けるためのものである。ユーザーは、操作部5を介して、各種の文字入力、設定などを行うことが可能である。
【0039】
無線モジュール6は、Bluetooth(登録商標)規格、Wi-Fi規格に従った無線通信を行うためのものである。SoC2は、無線モジュール6を介して、サーバー101と通信を行う。カメラ7は、種々の画像(静止画像、動画像を含む)を撮影する。スピーカー8は、アナログオーディオデータに基づいて、音声を出力する。
【0040】
サーバー101は、データベース102を備える。データベース102には、摂取物(例えば、医薬品、サプリメント等)に関する情報である摂取物情報と、禁止薬物に関する情報である禁止薬物情報と、が対応付けて記憶されている。摂取物情報は、例えば、摂取物に対応したQRコード(登録商標)(以下、「Qコード」という。)(二次元コード)、摂取物に対応したバーコード(JANコード)(一次元コード)、摂取物の名称等を含む。禁止薬物情報は、例えば、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報、摂取物に含まれる禁止薬物の名称等を含む。サーバー101は、データベース102に記憶されている、摂取物情報と禁止薬物情報とを定期的に更新する。データベース102の更新は、例えば、薬剤師等の専門家から提供される情報により、実施される。
【0041】
SoC2は、ディスプレイ4に表示している、ドーピング検索アプリPのアイコンへの接触を、タッチパネル51により受け付け、ドーピング検索アプリPを起動する。ドーピング検索アプリP起動後、SoC2は、摂取物情報を取得する。例えば、ユーザーが、摂取物の容器に印刷されているQコードを撮影するための操作を、スマートフォン1の操作部5より行った場合、SoC2は、カメラ7により、Qコードを撮影することにより、Qコードの画像データを取得する。SoC2は、取得したQコードの画像データを、サーバー101に送信する。
【0042】
また、例えば、ユーザーが、摂取物の容器に印刷されているバーコードを撮影するための操作を、スマートフォン1の操作部5より行った場合、SoC2は、カメラ7により、バーコードを撮影することにより、バーコードの画像データを取得する。SoC2は、取得したバーコードの画像データを、サーバー101に送信する。
【0043】
また、例えば、ユーザーが、摂取物の名称(文字情報)を入力するための操作を、スマートフォン1の操作部5より行った場合、SoC2は、操作部5により、摂取物の名称の入力を受け付けることにより、摂取物の名称を取得する。SoC2は、取得した摂取物の名称を、サーバー101に送信する。
【0044】
サーバー101は、スマートフォン1から送信される摂取物情報(Qコードの画像データ、バーコードの画像データ、摂取物の名称等)を受信する。サーバー101は、データベース102に記憶している禁止薬物情報の中から、受信した摂取物情報に対応する禁止薬物情報を検索する。サーバー101は、該当する禁止薬物情報を、スマートフォン1に送信する。すなわち、サーバー101は、受信した摂取物情報に対応する禁止薬物情報を、スマートフォン1に送信する。
【0045】
電子機器1のSoC2は、サーバー101から送信される禁止薬物情報を受信する。SoC2は、受信した禁止薬物情報を報知する。例えば、SoC2は、受信した禁止薬物情報を、ディスプレイ4に表示することで、報知する。
図2は、スマートフォン1に表示される禁止薬物情報を示す図である。ここでは、禁止薬物情報は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である。
図2においては、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報が、記号(ここでは、×)で表示されている。すなわち、
図2においては、記号「×」により、摂取物に禁止薬物情報が含まれていることが示されている。SoC2は、禁止薬物情報を、記号で表示している。SoC2は、摂取物に禁止薬物が含まれていることを、記号「×」で表示し、SoC2は、摂取物に禁止薬物が含まれていないことを、記号「○」で表示する。
【0046】
また、SoC2は、禁止薬物情報の他、摂取物の画像と、摂取物の名称及び種類と、を表示している。
図2において、摂取物の名称(薬品名)は、「カゼナオールZ」であり、摂取物の種類は、「総合感冒薬」である。これらは、ディスプレイ4の中央付近に表示されている。この上方に、摂取物(容器)の画像が表示され、この下方に、記号が表示されている。また、SoC2は、摂取物を摂取しないよう、ユーザーに促す注意文(禁止薬物が含まれています。このお薬は飲まないでください。)も表示している。
【0047】
図2においては、SoC2は、禁止薬物情報として、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報を表示している。これに限らず、禁止薬物情報として、サーバー101が、摂取物に含まれる禁止薬物の名称を送信し、SoC2は、これを受信した場合、摂取物に含まれる禁止薬物の名称を、摂取物の画像、名称等とともに、表示するようになっていてもよい。
【0048】
また、電子機器1のSoC2は、故意に禁止薬物を摂取してないことを証明する非故意証明書の発行要求を受け付ける。SoC2は、受け付けた非故意証明書の発行要求をサーバー101に送信する。サーバー101は、スマートフォン1から送信される非故意証明書の発行要求を受信する。サーバー101側では、非故意証明書の発行要求を確認したサーバー管理者が、ユーザーに対して、非故意証明書を発行する。
【0049】
また、スマートフォン1のSoC2は、補償金の支払い要求を受け付ける。SoC2は、受け付けた補償金の支払い要求をサーバー101に送信する。サーバー101は、スマートフォン1から送信される補償金の支払い要求を受信する。サーバー101側では、補償金の支払い要求を確認したサーバー管理者が、補償金の支払い処理等を行う。
【0050】
また、スマートフォン1のSoC2は、専門家への問い合わせ要求を受け付ける。SoC2は、受け付けた問い合わせ要求をサーバー101に送信する。サーバー101は、スマートフォン1から送信される問い合わせ要求を受信する。サーバー101側では、問い合わせ要求を確認したサーバー管理者が、問い合わせの内容を、専門家に転送する等の処理を行う。
【0051】
以上説明したように、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、摂取物に対応する禁止薬物に関する情報である禁止薬物情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、スマートフォン1により報知される、摂取物(例えば、医薬品)に対応する禁止薬物の情報を容易に知ることができる。このように、本実施形態によれば、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【0052】
また、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、二次元コード(例えば、Qコード)である摂取物情報を撮影することにより、摂取物情報を取得し、摂取物に対応する禁止薬物情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、摂取物情報を撮影することで、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【0053】
また、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、一次元コード(例えば、バーコード(JANコード))である摂取物情報を撮影することにより、摂取物情報を取得し、摂取物に対応する禁止薬物情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、摂取物情報を撮影することで、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【0054】
また、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、文字情報(例えば、摂取物である医薬品の名称)である摂取物情報の入力を受け付けることにより、摂取物情報を取得し、摂取物に対応する禁止薬物情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、摂取物情報を入力することで、禁止薬物の情報を容易に取得することができる。
【0055】
また、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、受信した禁止薬物情報を表示することにより、禁止薬物情報を報知する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、視覚により、禁止薬物情報を理解することができる。
【0056】
また、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報を、記号(例えば、○、×)で表示する。これにより、ユーザーは、記号により一目で摂取物に禁止薬物が含まれているか否かを理解することができる。
【0057】
また、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、摂取物に禁止薬物が含まれるか否かの情報である禁止薬物情報を、記号で表示し、且つ、摂取物の画像と、摂取物の名称及び種類と、を表示する。これにより、ユーザーは、どの摂取物に禁止物が含まれるか否かを一目で理解することができる。
【0058】
また、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、故意に禁止薬物を摂取してないことを証明する非故意証明書の発行要求を受け付け、受け付けた非故意証明書の発行要求をサーバー101に送信する。これにより、例えば、ユーザー(スポーツ選手)は、誤った禁止薬物情報により、摂取物を接触してしまった場合でも、非故意証明書の発行を要求することで、非故意証明書の発行を受けることができるため、安心して、システムを利用することができる。
【0059】
また、本実施形態では、スマートフォン1のSoC2は、専門家への問い合わせ要求を受け付け、受け付けた問い合わせ要求をサーバー101に送信する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、専門家へ問い合わせることができるため、安心して、システム201を利用することができる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
【0061】
上述の実施形態においては、スマートフォン1のSoC2は、受信した禁止薬物情報をディスプレイ4に表示することにより、禁止薬物情報を報知する。これに限らず、例えば、SoC2は、受信した禁止薬物情報をスピーカー8から音声出力することにより、禁止薬物情報を報知するようになっていてもよい。
【0062】
上述の実施形態において、摂取物情報は、Qコード等である。これに限らず、摂取物情報は、摂取物に対応した画像(例えば、容器画像)であってもよい。この場合、スマートフォン1のSoC2は、画像である摂取物情報をカメラ7で撮影することにより、摂取物情報を取得する。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、禁止薬物の情報を提供するシステム、電子機器、サーバー、方法、及び、電子機器の制御プログラムに好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0064】
1 スマートフォン(電子機器)
2 SoC(制御部)
3 記憶部
4 ディスプレイ
5 操作部
51 タッチパネル
6 無線モジュール
7 カメラ
8 スピーカー
101 サーバー
102 データベース
201 システム