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特許7403858ビジュアルデジタル装飾装置及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】ビジュアルデジタル装飾装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/436 20110101AFI20231218BHJP
   H04N 21/41 20110101ALI20231218BHJP
   G09G 3/32 20160101ALI20231218BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20231218BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20231218BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20231218BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20231218BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20231218BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20231218BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231218BHJP
【FI】
H04N21/436
H04N21/41
G09G3/32 A
G09G3/20 680H
G09G3/20 633K
G09G3/20 633B
G09G3/20 642F
G09G3/20 642J
G09G3/20 680E
G09G5/00 510V
G09G5/00 510H
G09G5/00 550C
G09G5/00 555D
G09G5/00 510A
G09G3/20 612B
G09G3/20 691G
G09G3/20 633Q
G09G3/20 633S
G09G3/20 660E
G09G3/20 660C
G09G5/00 510M
F21S2/00 670
F21S9/02 420
F21V23/00 113
G06F3/0481
F21Y115:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021549619
(86)(22)【出願日】2019-04-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-19
(86)【国際出願番号】 KR2019003954
(87)【国際公開番号】W WO2020175733
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2022-03-14
(31)【優先権主張番号】10-2019-0022736
(32)【優先日】2019-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】507073343
【氏名又は名称】リム,ソン-キュ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リム,ソン-キュ
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-268581(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108321281(CN,A)
【文献】特開2011-010766(JP,A)
【文献】特開2014-149712(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
G09G 3/32
G09G 3/20
G09G 5/00
F21S 2/00
F21S 9/02
F21V 23/00
G06F 3/0481
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビジュアルデジタル装飾装置の制御方法であって、前記ビジュアルデジタル装置は、
室内の壁面や天井面、室内に配置された家具の表面や家電製品の表面のうちの1つ以上の室内表面部(10)に被せられて装飾スクリーンの形状に配置された1つ以上のマイクロLEDディスプレイスキン(20)と、
対応するマイクロLEDディスプレイスキン(20)を駆動するために設けられた1つ以上の遠隔スレーブ(50)と、
ユーザインタフェースを介して要求された装飾デザインや映像を、ユーザーにより選択されたマイクロLEDディスプレイスキン(20)上で表現できるように遠隔スレーブ(50)を無線制御する携帯端末(6)と、
を備え、
前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)は、外部に向かって色及びデザインをディスプレイ表現可能であり、可撓性基板上にマイクロLED画素(26)を有する半導体デバイス層(24)を転写して取り付ける構成を有し、
前記遠隔スレーブ(50)は、
電源供給線と接続された電源部(52)と、携帯端末(6)から無線送信される装飾デザインや映像をマイクロLEDディスプレイスキン(20)にディスプレイするために制御する遠隔制御部(54)と、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)接続が可能なUSBポート(57)と、携帯端末(6)との近距離無線通信を介して遠隔送受信するための近距離無線通信部(59)と、を備え、
前記携帯端末(6)は、
前記携帯端末(6)に搭載されており、ユーザインタフェース(86)を介して要求された装飾デザインや映像を選択し、前記携帯端末(6)から、ユーザーにより選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)が接続された前記遠隔スレーブ(50)に無線送信されるように制御する装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)を備え
前記装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)は、
人工知能機能に基づくカスタマイズ装飾デザインの要求があった場合には、前記携帯端末(6)のカメラ部(88)を介して撮影された画像を人工知能部が分析し装飾デザインを選択して、ディスプレイ設定できるようにする人工知能カスタマイズ設定部(84)と、
前記携帯端末(6)のカメラ部(88)と拡張現実プログラムを用いて、ユーザーが希望する前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)に、周りの実際のオブジェクトにふさわしい仮想物体映像を一緒に表現できるようにする拡張現実実行設定部(90)と、を備え、
前記携帯端末(6)の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)の前記人工知能カスタマイズ設定部(84)と、前記携帯端末(6)のカメラ部(88)とを介して、室内オブジェクトにふさわしい装飾デザインを人工知能モジュールにより推薦し、前記ユーザインタフェース(86)を介して選択し、装飾の実行要求が無線送信されることにより、前記遠隔スレーブ(50)が、選択された装飾デザインを前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)に装飾表現としてディスプレイするステップと、
前記携帯端末(6)の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)の前記拡張現実実行設定部(90)と、前記携帯端末(6)のカメラ部(88)とにより撮影され、室内オブジェクトにふさわしい仮想装飾物画像を拡張現実モジュールにより推薦し、前記ユーザインタフェース(86)を介して選択し、装飾の実行要求が無線送信されることにより、前記遠隔スレーブ(50)が、選択された仮想装飾物画像を前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)に装飾表現としてディスプレイするステップと、をさらに含むことを特徴とする、ビジュアルデジタル装飾装置の制御方法。
【請求項2】
前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)は、透明性及び可撓性を有する透明マイクロLEDディスプレイスキンからなり、
前記遠隔スレーブ(50)は、前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)の周りの光の明るさを検出するための光検出部(56)と、遠隔スレーブ(50)やマイクロLEDディスプレイスキン(20)からの電源未供給時に用いられるバッテリー(58)と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のビジュアルデジタル装飾装置の制御方法
【請求項3】
前記装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)は、
ユーザーにより選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)に対応する装飾デザインや映像をユーザーが選択してディスプレイ設定できるようにしたり、照明機能のON/OFFの要求があった場合には、前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)を用いた照明のON/OFFを行わせたりするユーザー選択設定部(82)と
備えることを特徴とする、請求項1に記載のビジュアルデジタル装飾装置の制御方法
【請求項4】
室内の1つ以上の室内表面部(10)に被せられて配置された1つ以上のマイクロLEDディスプレイスキン(20)を駆動する遠隔スレーブ(50)と、ユーザインタフェースを介して要求された装飾デザインや映像が、ユーザーにより選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)上で表現できるように遠隔スレーブ(50)を無線制御する携帯端末(6)と、を備えてなるビジュアルデジタル装飾装置の制御方法であって、
前記携帯端末(6)に、前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)に装飾デザインや映像がディスプレイされるように制御する装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)を搭載するステップと、
前記携帯端末(6)の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)のユーザー選択設定部(82)と、前記携帯端末(6)のユーザインタフェース(86)とを介して、ユーザーが希望する装飾デザイン及びユーザーが希望する位置の前記マイクロLEDディスプレイ(20)を選択し、装飾の実行要求が無線送信されることにより、前記遠隔スレーブ(50)が、前記ユーザインタフェース(86)により選択された装飾デザインを、選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)に装飾表現としてディスプレイするステップと、
前記携帯端末(6)の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)のユーザー選択設定部(82)と、前記携帯端末(6)のユーザインタフェース(86)とを介して、ユーザーが希望する照明機能及びユーザーが希望する位置の前記マイクロLEDディスプレイ(20)を選択し、照明機能の実行要求が無線送信されることにより、前記遠隔スレーブ(50)が、ユーザインタフェース(86)により選択された照明光を、選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)において発光及びON/OFFするステップと、
前記携帯端末(6)の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)のユーザー選択設定部(82)と、前記携帯端末(6)のユーザインタフェース(86)とを介して、ユーザーが希望する映像再生機能及びユーザーが希望する位置の前記マイクロLEDディスプレイ(20)を選択し、映像再生機能の実行要求が無線送信されることにより、前記遠隔スレーブ(50)が、前記ユーザインタフェース(86)により選択された映像を、選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)においてユーザーが希望する画面サイズで映像再生するようにディスプレイするステップと、を含み、
前記携帯端末(6)の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)の人工知能カスタマイズ設定部(84)と、前記携帯端末(6)のカメラ部(88)とを介して、室内オブジェクトにふさわしい装飾デザインを人工知能モジュールにより推薦し、前記ユーザインタフェース(86)を介して選択し、装飾の実行要求が無線送信されることにより、前記遠隔スレーブ(50)が、選択された装飾デザインを前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)に装飾表現としてディスプレイするステップと、
前記携帯端末(6)の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ(80)の拡張現実実行設定部(90)と、前記携帯端末(6)のカメラ部(88)とにより撮影され、室内オブジェクトにふさわしい仮想装飾物画像を拡張現実モジュールにより推薦し、前記ユーザインタフェース(86)を介して選択し、装飾の実行要求が無線送信されることにより、前記遠隔スレーブ(50)が、選択された仮想装飾物画像を前記マイクロLEDディスプレイスキン(20)に装飾表現としてディスプレイするステップと、をさらに含むことを特徴とする、ビジュアルデジタル装飾装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾装置に係り、特に、ユーザーの個性と好みに合わせて表現でき、ユーザー本人が選択したい装飾デザインや映像を表出できるビジュアルデジタル装飾装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建物の屋内の壁や天井は、装飾や保護のために壁紙やペンキ塗で仕上げられている。
【0003】
壁紙は、素材によって材質的な性能や機能性が異なるため、性能や機能性を考慮して選択する。つまり、耐久性、耐候性、耐摩耗性、耐衝撃性などの材質的な性能と装飾性、耐汚染性などの機能性を考慮する必要がある。
【0004】
建物の屋内には、インテリア家具や、様々な柄や色でデザインされた冷蔵庫などの大型家電製品も設置されている。
【0005】
ところが、このような壁紙や家具、冷蔵庫のような大型家電製品は、一度適用した場合、選択した色とデザインを維持する必要がある。
【0006】
例えば、壁紙の場合、一度壁に貼ると、後で再び貼らない限り、色や柄を変えることが事実上難しい。したがって、最初に選択した柄と色に応じた画一的な演出が維持されるしかない。
【0007】
したがって、室内の壁紙や室内に配置された家具や大型家電製品などは、ユーザーがデザインや色などを変えたいと思っても、任意の演出ができないという限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、室内の壁や壁紙や家具、大型家電製品の表面に被せられた装飾スクリーンによりユーザーの個性と好みに合わせて表現でき、ユーザー本人が希望する装飾デザインや映像、照明光を表出できるビジュアルデジタル装飾装置及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明のビジュアルデジタル装飾装置は、室内の壁面や天井面、屋内に配置された家具の表面や家電製品の表面のうちの1つ以上の室内表面部10に被せられて装飾スクリーンの形状に配置された1つ以上のマイクロLEDディスプレイスキン20と、対応するマイクロLEDディスプレイスキン20を駆動するために設けられた1つ以上の遠隔スレーブ50と、ユーザインタフェースを介して要求された装飾デザインや映像を、ユーザーにより選択されたマイクロLEDディスプレイスキン20上で表現できるように遠隔スレーブ50を無線制御する携帯端末6と、を備え、マイクロLEDディスプレイスキン20は、外部に向かって色及びデザインをディスプレイ表現可能であり、可撓性基板上にマイクロLED画素26を有する半導体デバイス層24を転写して取り付ける構成を有し、遠隔スレーブ50は、電源供給線と接続された電源部52と、携帯端末6から無線送信される装飾デザインや映像をマイクロLEDディスプレイスキン20にディスプレイするために制御する遠隔制御部54と、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)接続が可能なUSBポート57と、携帯端末6との近距離無線通信を介してデータを送受信するための近距離無線通信部59と、を備え、携帯端末6は、携帯端末6に搭載されており、ユーザインタフェース86を介して要求された装飾デザインや映像を選択し、携帯端末6から、ユーザーにより選択されたマイクロLEDディスプレイスキン20が接続された遠隔スレーブ50に無線送信されるように制御する装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80を備えることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明のビジュアルデジタル装飾装置は、マイクロLEDディスプレイスキン20は、透明性及び可撓性を有する透明マイクロLEDディスプレイスキンからなり、遠隔スレーブ50は、前記マイクロLEDディスプレイスキン20の周りの光の明るさを検出するための光検出部56と、遠隔スレーブ50やマイクロLEDディスプレイスキン20からの電源未供給時に用いられるバッテリー58と、をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80は、ユーザーにより選択されたマイクロLEDディスプレイスキン20に対応する装飾デザインや映像をユーザーが選択してディスプレイ設定できるようにしたり、照明機能のON/OFFの要求があった場合には、マイクロLEDディスプレイスキン20を用いた照明のON/OFFを行わせたりするユーザー選択設定部82と、人工知能機能に基づくカスタマイズ装飾デザインの要求があった場合には、携帯端末6のカメラ部88を介して撮影された画像を人工知能部が分析し装飾デザインを選択して、ディスプレイ設定できるようにする人工知能カスタマイズ設定部84と、携帯端末6のカメラ部88と拡張現実プログラムを用いて、ユーザーが希望する前記マイクロLEDディスプレイスキン20に、周りの実際のオブジェクトにふさわしい仮想物体映像を一緒に表現できるようにする拡張現実実行設定部90と、のうちの1つ以上を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、室内表面部10に被せられて配置された1つ以上のマイクロLEDディスプレイスキン20を駆動する遠隔スレーブ50と、ユーザインタフェースを介して要求された装飾デザインや映像が、ユーザーにより選択されたマイクロLEDディスプレイスキン20上で表現できるように遠隔スレーブ50を無線制御する携帯端末6と、を備えてなるビジュアルデジタル装飾装置の制御方法であって、携帯端末6に、マイクロLEDディスプレイスキン20に装飾デザインや映像がディスプレイされるように制御する装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80を搭載するステップと、携帯端末6の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80のユーザー選択設定部82と、携帯端末6のユーザインタフェース86とを介して、ユーザーが希望する装飾デザイン及びユーザーが希望する位置のマイクロLEDディスプレイ20を選択し、装飾の実行要求が無線送信されることにより、遠隔スレーブ50が、ユーザインタフェース86により選択された装飾デザインを、選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン20に装飾表現としてディスプレイするステップと、携帯端末6の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80のユーザー選択設定部82と、携帯端末6のユーザインタフェース86とを介して、ユーザーが希望する照明機能及びユーザーが希望する位置のマイクロLEDディスプレイ20を選択し、照明機能の実行要求が無線送信されることにより、遠隔スレーブ50が、ユーザインタフェース86により選択された照明光を、選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン20において発光及びON/OFFするステップと、携帯端末6の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80のユーザー選択設定部82と、携帯端末6のユーザインタフェース86とを介して、ユーザーが希望する映像再生機能及びユーザーが希望する位置のマイクロLEDディスプレイ20を選択し、映像再生機能の実行要求が無線送信されることにより、遠隔スレーブ50が、ユーザインタフェース86により選択された映像を、選択された前記マイクロLEDディスプレイスキン20においてユーザーが希望する画面サイズで映像再生するようにディスプレイするステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明のビジュアルデジタル装飾装置の制御方法は、携帯端末6の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の人工知能カスタマイズ設定部84と、携帯端末6のカメラ部88とを介して、室内オブジェクトにふさわしい装飾デザインを人工知能モジュールにより推薦し、ユーザインタフェース86を介して選択し、装飾の実行要求が無線送信されることにより、遠隔スレーブ50が、選択された装飾デザインをマイクロLEDディスプレイスキン20に装飾表現としてディスプレイするステップと、携帯端末6の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の拡張現実実行設定部90と、携帯端末6のカメラ部88とにより撮影され、室内オブジェクトにふさわしい仮想装飾物画像を拡張現実モジュールにより推薦し、ユーザインタフェース86を介して選択し、装飾の実行要求が無線送信されることにより、遠隔スレーブ50が、選択された仮想装飾物画像をマイクロLEDディスプレイスキン20に装飾表現としてディスプレイするステップと、をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、マイクロLEDディスプレイスキンを、室内の壁面や天井面、屋内に配置された家具の表面や家電製品の表面などの室内表面部に装飾のために被せ、装飾デザインを、スマートフォンなどの携帯端末を用いてユーザーの希望、人工知能の推薦、又は拡張現実の推薦などにより選択または適用することで、マイクロLEDディスプレイスキンに装飾デザイン(色を含む)を表示するので、ユーザーの好みに合わせてディスプレイスキンに装飾を表現でき、また、ユーザーの必要に応じて携帯端末を用いてスキンの色やデザインを変更でき、さらに、携帯端末から無線送信される静止画像や動画を再生でき、さらにまた、特定のマイクロLEDディスプレイスキンを用いた照明機能をも提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るビジュアルデジタル装飾装置の配置概念構成図である。
図2】本発明のビジュアルデジタル装飾装置において装飾のために室内表面部にマイクロLEDディスプレイスキンが被せられた要部斜視構成図である。
図3】本発明のビジュアルデジタル装飾装置においてマイクロLEDディスプレイスキンが室内表面部に被せられた断面構成図である。
図4】本発明の実施形態に係るマイクロLEDディスプレイスキンの断面及び平面の構成例示図である。
図5】本発明に適用されるマイクロLEDディスプレイスキンの一例の写真である。
図6】本発明に係るマイクロLEDディスプレイスキンを駆動するための遠隔スレーブの回路ブロック構成図である。
図7】本発明の実施形態に係るデジタル装飾装置においてマイクロLEDディスプレイスキンに装飾デザインや映像を表示するために、スマートフォンなどの携帯端末に装飾デザイン及び映像モバイルアプリが搭載された構成図である。
図8a】本発明の携帯端末に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリのユーザー選択設定部を用いて、マイクロLEDディスプレイスキンに装飾デザイン機能や照明機能、映像機能を表現できるようにする制御フローチャートである。
図8b】本発明の携帯端末に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリのユーザー選択設定部を用いて、マイクロLEDディスプレイスキンに装飾デザイン機能や照明機能、映像機能を表現できるようにする制御フローチャートである。
図8c】本発明の携帯端末に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリのユーザー選択設定部を用いて、マイクロLEDディスプレイスキンに装飾デザイン機能や照明機能、映像機能を表現できるようにする制御フローチャートである。
図9】本発明の携帯端末に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリの人工知能カスタマイズ設定部を用いて、マイクロLEDディスプレイスキンに装飾デザイン機能を表現できるようにする制御フローチャートである。
図10】本発明の携帯端末に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリの拡張現実実行設定部を用いて、マイクロLEDディスプレイスキンに装飾デザイン機能を表現できるようにする制御フローチャートである。
図11】本発明の携帯端末に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリの拡張現実実行設定部を用いて、マイクロLEDディスプレイスキンに仮想物体の装飾デザインを表現できるようにする構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係るビジュアルデジタル装飾装置の配置概念構成図であり、図2は、本発明のビジュアルデジタル装飾装置において装飾のために室内表面部10にマイクロLEDディスプレイスキン20が被せられた要部斜視構成図であり、図3は、本発明のビジュアルデジタル装飾装置においてマイクロLEDディスプレイスキン20が室内表面部10に被せられた断面構成図である。
【0018】
本発明の実施形態に係るビジュアルデジタル装飾装置は、室内の壁面や天井面、室内に配置された家具の表面や冷蔵庫などの大型家電製品の表面のうちの1つ以上の室内表面部10に被せられて装飾スクリーンの形状に配置された1つ以上のマイクロLEDディスプレイスキン20と、対応するマイクロLEDディスプレイスキン20を駆動するために設けられた1つ以上の遠隔スレーブ50と、ユーザインタフェースを介して設定された装飾デザインや映像をマイクロLEDディスプレイスキン20上で表現できるように近距離無線通信方式で無線制御するスマートフォンなどの携帯端末6と、を備えてなる。
【0019】
本発明における室内表面部10は、家庭やビル、オフィススペースなどの建物の室内空間によって提供される表面部であり得、船舶や車両などの移動体の室内空間であり得ることを理解しなければならない。
【0020】
マイクロLEDディスプレイは、既存のLCD TVに使われる光源であるLED素子の大きさの100分の1に過ぎない5~100μm(1μm=100万分の1mである)の粒径の超小型LED素子を基板(本発明の例においては、透明基板)に密に接合したディスプレイであって、赤・緑・青の光源が自ら発光し、既存のLCDディスプレイに比べて厚さと重量が大幅に軽減され、理論的にはディスプレイのサイズがほぼ無限に大きくなる可能性がある。また、枠のないスクリーン画面構成も可能である。
【0021】
有機発光ディスプレイ(OLED)に比べて消費電力が非常に少ないため(OLEDディスプレイの消費電力の1/5)、長時間にわたって使用可能であり、既存のOLEDに比べても照度、彩度、電力効率性の面からみても遥かに優れている。LEDチップそれ自体を画素(ピクセル)として活用するので、柔軟性があるか(flexible)、あるいは、丸く巻ける(rollable)画面を実現するのに適している。
【0022】
また、マイクロLEDディスプレイは、既存のLEDやLCDディスプレイに比べて、より鮮明な明るさ、より高いコントラスト比、完全な黒の表現などの優れた画質を実現でき、使用目的と空間特性に合わせて様々なサイズと形状に設けられてもよい。
【0023】
すなわち、このようなマイクロLEDディスプレイは、画面サイズを無限に拡大でき、また、既存のOLEDディスプレイやLCDディスプレイに比べて、遥かに薄く、軽く、寿命が長く、安定した構成が可能である。
【0024】
本発明のマイクロLEDディスプレイスキン20は、このようなマイクロLEDディスプレイの特徴を有するもので、図1に示すように、必要に応じて、壁や天井面に部分的またはフルサイズで設けられる。また、図1には示されていないが、室内に配置された家具の表面や冷蔵庫などの大型家電製品の表面にも被せられるように設けられてもよい。
【0025】
図1に示すように、壁面や天井面の室内表面部10に設けられる場合、本発明のマイクロLEDディスプレイスキン20は透明性を有するため、図2の部分切開斜視図に示すように、壁12に壁紙を貼った状態の室内表面部10に設けられてもよく、壁紙を貼っていない状態でも設けられてもよい。
【0026】
また、図3の構成断面図に示すように、本発明のマイクロLEDディスプレイスキン20は、室内壁面を構成する室内表面部10上に取り付けられ、その概略構成は、透明性及び可撓性を有する透明可撓性基板22に、マイクロLED画素26を有する半導体デバイス層24を転写して取り付ける構成である。
【0027】
マイクロp-nダイオード層からなる数多くのマイクロLED画素26を有する半導体デバイス層24がマイクロ転写印刷技術を用いた方式により透明可撓性基板22に移植されて形成されることにより、本発明の透明マイクロLEDディスプレイスキン20が構成される。このとき、転写印刷技術を行うに当たって、ロール転写技術を用いて一秒当たりに一万余個以上のマイクロLED画素26を透明可撓性基板22に転写して取り付けることが好ましい。
【0028】
マイクロLED画素26は、母(native)基板の上に用意された後、透明可撓性基板22に転写され且つ印刷され、次いで、母基板及び不要な部分は取り除かれる。
【0029】
本発明の実施形態において、透明可撓性基板22は、好ましくは透明であり、しかも、軟性を有する。透明可撓性基板22は、5~10μm、10~50μm、50~100μm、100~200μm、200~500μm、0.5~1mm、1~5mm、5~10mmの厚さ範囲のうちのいずれか一つの厚さの範囲が選定される。
【0030】
図4は、本発明の実施形態に適用されたマイクロLEDディスプレイスキン20の断面及び平面構成図であり、透明性と可撓性を併せ持つ透明可撓性基板22の上にマイクロLED画素26を有する半導体デバイス層24が取り付けられて形成された構成である。
【0031】
図4を参照すると、半導体デバイス層24のマイクロLED画素26は、正電極層30、透明導電層32、透明p-電極層34、p-GaN層36、活性層38、n-GaN層40及び上部の透明n-電極層42で構成され、各マイクロLED画素26の間には透明性絶縁層44が形成される。半導体デバイス層24に形成されたマイクロLED画素26のそれぞれは、p-nダイオード層であって、スペクトル内の特定の領域に対応するバンドギャップを有する化合物半導体であり、本発明の例では、III~V族窒化物材料の代表的な一例である窒化ガリウム(GaN)から形成される。
【0032】
透明p-電極層34は、電源の供給のためのものであって、透過率が70%以上のAl、Ga、Ag、Sn、In、Zn、Co、Ni、Auを含む酸化物から電極を形成し、正電極層30は、回路パターンやバンプ、伝導性接着層となり、透明n-電極層42は電気伝導性を有する。正電極層30は、可視スペクトルに対して反射性を有する銀及びニッケルの群から選ばれることが可能であり、潜在的な反射性ミラー層を形成する。
【0033】
因みに、本発明は、赤色R、緑色G及び青色Bを有する3種類の自発光素子を配列することにより、マイクロLEDディスプレイスキン20をフルカラーで実現することができる。
【0034】
本発明のマイクロLEDディスプレイスキン20は、マイクロLEDディスプレイが作動していない場合であってもスキン20の基面である壁紙等が装飾の役割をそのまま果たせるように透明性と可撓性を併せ持つ透明可撓性基板22を採用し、マイクロLEDチップからなる画素、すなわち、マイクロLED画素26もまた透明性を最大限に有するように構成する。
【0035】
図5は、本発明のデジタル装飾装置に適用される透明性のマイクロLEDディスプレイスキン20の一例の写真であって、透明性のマイクロLEDディスプレイスキン20の下に敷かれたシート上の文字が表れることを示している。
【0036】
このように、本発明では、マイクロLEDディスプレイスキン20が透明性を有するため、室内表面部10上に壁紙が貼付されていると、壁紙の文様がその外面にそのまま表れることができる。
【0037】
したがって、デジタル装飾装置の透明マイクロLEDディスプレイスキン20が作動しないと、一般的な壁紙柄をそのまま表現することができ、透明性のマイクロLEDディスプレイスキン20が作動すると、立体を含む様々なデザイン表現や色表現及び映像再生機能を実現することができる。
【0038】
図6は、本発明に係るマイクロLEDディスプレイスキン20を駆動するための遠隔スレーブ50の回路ブロック構成図である。
【0039】
図6を参照すると、マイクロLEDディスプレイスキン20の近くに電気的に接続された遠隔スレーブ50は、電源供給線と接続された電源部52と、携帯端末6から無線送信される装飾デザインや映像をマイクロLEDディスプレイスキン20にディスプレイするために制御する遠隔制御部54と、前記マイクロLEDディスプレイスキン20の周辺の光の明るさを検出するための光検出部56と、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)接続が可能なUSBポート57と、遠隔スレーブ50やマイクロLEDディスプレイスキン20からの電源未供給時に用いられるバッテリー58と、スマートフォンなどの携帯端末6との近距離無線通信を介してデータを送受信するための近距離無線通信部59と、を備える。
【0040】
遠隔スレーブ50は、近距離無線通信部59を用いて、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)通信、ワイファイ(Wi-Fi)(登録商標)通信、近距離無線通信(NFC)、赤外線(IR)、ライファイ(Li-Fi)(登録商標)通信などといった近距離無線通信方式を利用してスマートフォンに代表される携帯用端末6と直接無線で接続することができる。
【0041】
また、遠隔スレーブ50の光検出部(photodetector)56は、マイクロLEDディスプレイスキン20の周辺の光量を感知し、前記遠隔制御部54に印加し、前記遠隔制御部54は、その光量に基づいて、マイクロLEDディスプレイスキン20のディスプレイの輝度(明るさ)を制御する。すなわち、マイクロLEDディスプレイスキン20の周りの明るさの環境に対応したマイクロLEDディスプレイスキン20の輝度(明るさ)を自動的に調整することができる。
【0042】
図7は、本発明の実施形態に係るデジタル装飾装置に適用されたスマートフォンなどの携帯端末6の概略構成図であり、携帯端末6は、室内表面部10に被せられたマイクロLEDディスプレイスキン20に装飾デザインや映像を表示するために搭載される装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80と、タッチスクリーンなどからなるユーザインタフェース86と、カメラ部88と、を備えてなる。
【0043】
本発明によれば、スマートフォンなどの携帯端末6は、アプリケーションマーケット(iTunes(登録商標) App StoreやAndroidマーケットなど)にアップロードされたデザイン及び映像モバイルアプリ80をダウンロードして搭載することにより、ユーザーの選択によってデザイン及び映像モバイルアプリ80のモバイルプログラムを駆動することができる。
【0044】
携帯端末6に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80は、ユーザインタフェース86を介して、ユーザーのニーズに合わせて選定された装飾デザインや映像が、携帯端末6から、前記マイクロLEDディスプレイスキン20と接続された遠隔スレーブ(図1の50)に無線送信されるように制御する。
【0045】
デザイン及び映像モバイルアプリ80は、ユーザー選択設定部82と、人工知能カスタマイズ設定部84と、拡張現実実行設定部85と、を備えてなる。
【0046】
ユーザー選択設定部82は、マイクロLEDディスプレイスキン20に対応する装飾デザインや映像をユーザーが選択してディスプレイ設定できるようにしたり、照明機能のON/OFFの要求があった場合には、マイクロLEDディスプレイスキン20を用いた照明のON/OFFを行わせたりする機能部である。
【0047】
人工知能カスタマイズ設定部84は、人工知能機能に基づくカスタマイズ装飾デザインの要求があった場合には、携帯端末6のカメラ部88を介して撮影された画像を人工知能部が分析し装飾デザインを選択して、ディスプレイ設定できるようにする機能部である。
【0048】
拡張現実実行設定部90は、携帯端末6のカメラ部88と拡張現実プログラムを用いて、ユーザーが希望する前記マイクロLEDディスプレイスキン20に、周りの家具などの実際のオブジェクトにふさわしい仮想物体映像を一緒に表現できるようにする機能部である。
【0049】
したがって、ユーザーは、ユーザー選択設定部82、人工知能カスタマイズ設定部84、拡張現実実行選択部90を用いて、前記マイクロLEDディスプレイスキン20の装飾デザイン(色を含む)や映像を選択することができ、また、装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の実行がユーザインタフェース86を介して要求されると、装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の実行によるデザイン及び映像制御指令が、携帯端末6から遠隔スレーブ50に無線送信される。
【0050】
まず、本発明の携帯端末6は、前記マイクロLEDディスプレイスキン20の遠隔スレーブ50との近距離無線通信方式を用いた登録交信により、携帯端末6に、室内表面部10に設けられたすべてのマイクロLEDディスプレイスキン20に対する登録を設定する。
【0051】
したがって、ユーザーが携帯端末6の装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80を実行すると、近距離無線通信方式で接続された制御対象のすべてのマイクロLEDディスプレイスキン20についての接続情報が表示され、ユーザーが確認することができる。ユーザー側への確認表示情報は、携帯端末6の画面上に3次元ビュー(view)画面で表示されてもよい。
【0052】
図8a乃至図8cは、携帯端末6に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ8のユーザー選択設定部82を用いて、マイクロLEDディスプレイスキン20に装飾デザイン機能、照明機能、映像再生(play)機能を表現する制御フローチャートである。
【0053】
図8aは、ユーザー選択設定部82を用いてマイクロLEDディスプレイスキン20に装飾デザイン機能を実行する制御フローチャートであり、図8bは、ユーザー選択設定部82を用いてマイクロLEDディスプレイスキン20に照明機能を実行する制御フローチャートであり、図8cは、ユーザー選択設定部82を用いてマイクロLEDディスプレイスキン20に映像再生機能を表現する制御フローチャートである。
【0054】
まず、図8aを参照して、マイクロLEDディスプレイスキン20における装飾デザイン機能のディスプレイについて説明する。
【0055】
ユーザーが、携帯端末6に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80のユーザー選択設定部82を用いて装飾デザイン機能を指令(コマンド)すると(図8のステップ100)、携帯端末6では、ユーザインタフェース86を介してユーザーが希望する装飾デザイン(色を含む)が選択され、ユーザーにより選択された装飾デザインを携帯端末6の画面に表示するように制御する(図8のステップ102)。
【0056】
その後、装飾の実行が要求されると、携帯端末6は、それを遠隔スレーブ50に無線送信し、ユーザーにより選択された装飾デザインが、室内表面部10に被せられたマイクロLEDディスプレイスキン20に遠隔スレーブ50の制御下で装飾表現としてディスプレイされる(図8のステップ104)。
【0057】
次に、図8bを参照して、マイクロLEDディスプレイスキン20における照明機能のディスプレイについて説明する。
【0058】
ユーザーが、携帯端末6に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80のユーザー選択設定部82を用いて照明機能を指令すると(図8のステップ110)、携帯端末6では、ユーザインタフェース86を介してユーザーが照明機能を希望するマイクロLEDディスプレイスキン20を選択し、照明機能スキンとして設定する(図8のステップ112)
【0059】
照明機能スキンとして設定すると、照明機能用のON/OFFボタン及び明るさ調整可能な調光ボタンが生成され、携帯端末6の照明機能画面に表示されるように制御する(図8bのステップ114)。
【0060】
その後、ユーザーが携帯端末6を用いてON/OFFボタンをタッチすることにより、ユーザーが照明機能スキンとして設定したマイクロLEDディスプレイスキン20が、照明光の形でON/OFFされるように制御する(図8bのステップ116)。これにより、携帯端末6からON/OFFの指令を受けた照明機能の遠隔スレーブ50は、マイクロLEDディスプレイスキン20に照明光発光がON/OFFされるようにする。
【0061】
また、ユーザーが携帯端末6を用いて調光ボタンをタッチすることにより、ユーザーが照明機能スキンとして設定したマイクロLEDディスプレイスキン20の照明光の明るさレベルを制御する(図8bのステップ118)。これにより、携帯端末6から調光指令を受けた照明機能遠隔スレーブ50は、照明機能に対応するマイクロLEDディスプレイスキン20の照明光の明るさを調整する。
【0062】
次いで、図8cを参照して、マイクロLEDディスプレイスキン20における映像再生機能のディスプレイについて説明する。
【0063】
ユーザーが、携帯端末6に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80のユーザー選択設定部82を用いて、マイクロLEDディスプレイスキン20での映像再生機能を指令すると(図8cのステップ120)、携帯端末6では、ユーザインタフェース86を介してユーザーが希望する前記マイクロLEDディスプレイスキン20及び画面サイズが選択されるように制御する(図8cのステップ122)。
【0064】
その後、映像再生の実行が要求されると、携帯端末6は、それを、選択されたマイクロLEDディスプレイスキン20の遠隔スレーブ50に無線送信し、ユーザーが再生したい携帯端末6における映像が、選択されたマイクロLEDディスプレイスキン20に、遠隔スレーブ50の制御下でユーザーが希望する画面サイズでディスプレイされる(図8cのステップ124)。
【0065】
したがって、映像再生機能モードでは、ユーザーが希望する室内表面部10のマイクロLEDディスプレイスキン20に、ユーザーが希望する画面サイズで映像がディスプレイされ、ユーザーは、携帯端末6で再生される映像を、ユーザーが希望する室内表面部10のマイクロLEDディスプレイスキン20にディスプレイする。
【0066】
室内表面部10のマイクロLEDディスプレイスキン20上に映像をディスプレイする場合でも、複数の映像を同時に提供できるように、画面を複数の画面に分割することができることを理解されたい。
【0067】
図9は、本発明の携帯端末に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の人工知能カスタマイズ設定部84を用いて、マイクロLEDディスプレイスキン20に装飾デザイン機能を表現する制御フローチャートである。
【0068】
図9を参照して、マイクロLEDディスプレイスキン20における装飾デザイン機能のディスプレイについて説明する。
【0069】
ユーザーが、携帯端末6に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の人工知能カスタマイズ設定部84を用いて装飾デザイン機能を指令すると(図9のステップ200)、携帯端末6では、カメラ部88を活性化し、カメラ部88を介して撮影される周りの室内オブジェクトにふさわしい装飾デザインを、人工知能モジュールを用いて推薦して、携帯端末6の画面表示部にディスプレイする(図9のステップ202)。
【0070】
その後、装飾の実行が要求されると、携帯端末6は、それを遠隔スレーブ50に無線送信し、選択された装飾デザイン(例えば、山や湖などの自然の風景も可能)が、室内表面部10に被せられたマイクロLEDディスプレイスキン20に遠隔スレーブ50の制御下で装飾表現としてディスプレイされる(図9のステップ204)。
【0071】
したがって、人工知能カスタマイズ設定部84を用いた装飾デザイン機能モードでは、ユーザーが希望する室内表面部10のマイクロLEDディスプレイスキン20に、室内オブジェクトにふさわしい、人工知能モジュールにより推薦された装飾デザインが表現される。
【0072】
図10は、本発明の携帯端末に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の拡張現実実行設定部90を用いて、マイクロLEDディスプレイスキン20に装飾デザイン機能を表現する制御フローチャートであり、図11は、本発明の携帯端末6に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の拡張現実実行設定部90を用いて、マイクロLEDディスプレイスキン20に仮想物体装飾デザインを表現できるようにした構成図である。
【0073】
図10及び図11を参照して、マイクロLEDディスプレイスキン20における拡張現実実行設定部90を用いる装飾デザイン機能のディスプレイについて説明する。
【0074】
ユーザーが、携帯端末6に搭載された装飾デザイン及び映像モバイルアプリ80の拡張現実実行設定部90を用いて装飾デザイン機能を指令すると(図10のステップ300)、携帯端末6では、カメラ部88を活性化し、マイクロLEDディスプレイスキン20の周りの室内を、カメラ部88を用いて撮影する(図10のステップ302)。
【0075】
携帯端末6は、カメラ部88により撮影された周りの室内オブジェクト(図11の94)にふさわしい3次元仮想装飾物画像92を拡張現実モジュールとして推薦し、ユーザインタフェース86を利用して選択する(図10のステップ304)。
【0076】
その後、装飾の実行が要求されると、携帯端末6は、それを遠隔スレーブ50に無線送信し、室内表面部10に被せられたマイクロLEDディスプレイスキン20上に、現実世界の周りの室内オブジェクト94にふさわしい3次元仮想装飾物画像92が遠隔スレーブ50の制御下で装飾表現としてディスプレイされる(図10のステップ306)。
【0077】
このように、本発明では、マイクロLEDディスプレイスキン20上に、拡張現実(Augmented Reality:AR)技術を用いて現実世界のオブジェクトと3次元仮想物体を重ね表示するので、人間の五感を刺激して感覚と認識を拡張する映像を提供する。また、現実と仮想の混在環境を提供して複合現実感(Mixed Reality:MR)を実現することになる。
【0078】
したがって、拡張現実実行設定部90を用いた装飾デザイン機能モードでは、ユーザーが希望する室内表面部10のマイクロLEDディスプレイスキン20に、室内オブジェクトにふさわしい、拡張現実モジュールにより推薦された装飾デザインが表現される。
【0079】
前述したような本発明のビジュアルデジタル装飾装置は、スマートフォンなどの携帯端末6を用いた近距離遠隔制御により、デジタル装飾装置のマイクロLEDディスプレイスキン20上の立体感の表現を含むデザインや映像表現及びその変化を制御することができる。
【0080】
上述した本発明の説明では、具体的な実施形態について説明したが、様々な変形が本発明の範囲から逸脱することなく実施できる。したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態により定めるものではなく、特許請求の範囲及びその特許請求の範囲と均等なものによって定めなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、マイクロLEDディスプレイを用いて室内表面部、すなわち、壁や天井面、室内に配置された家具の表面や大型家電製品の表面などを装飾するのに利用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図8c
図9
図10
図11