(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム方法、および情報処理端末
(51)【国際特許分類】
A63F 13/52 20140101AFI20231218BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20231218BHJP
A63F 13/525 20140101ALI20231218BHJP
【FI】
A63F13/52
A63F13/53
A63F13/525
(21)【出願番号】P 2018101239
(22)【出願日】2018-05-28
【審査請求日】2021-03-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトによる発表(A)平成29年12月5日https://colopl.co.jp/a/alicegearaegis/,(B)平成29年11月28日https://twitter.com/colopl_alice
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 記事の公開に伴う発明の公開(A)平成30年1月16日http://www.4gamer.net/games/388/G038881/20180112120/,(B)平成30年1月15日https://game.watch.impress.co.jp/docs/review/1100213.html,(C)平成30年1月18日https://www.inside-games.jp/article/2018/01/18/112234.html,(D)平成30年1月15日https:/www.gamer.ne.jp/news/201801150001/,(E)平成30年1月12日https://gamewith.jp/gamedb/article/game/show/2209/760,(F)平成30年1月15日https://altema.jp/alicegearaegistest,(G)平成30年1月15日https://games.app-liv.jp/archives/334329,(H)平成30年1月18日http://gamebiz.jp/?p=201902,(I)平成30年1月15日https://app.famitsu.com/20180115_1213509/,(J)平成30年1月15日https://appli-style.jp/newspage.php?id=689,(K)平成30年1月15日https://gamy.jp/alicegearaegis/alicegear-review
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年1月22日~平成30年5月16日ゲーム・アプリケーション「アリス・ギア・アイギス」のリリースによる発表(Ver1.0.1~Ver1.4.1)
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】田中 直人
【審査官】上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】特許第6306771(JP,B1)
【文献】特開2013-228831(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0177970(US,A1)
【文献】特開2002-077329(JP,A)
【文献】特開2002-202943(JP,A)
【文献】特開2013-146344(JP,A)
【文献】特開2018-068781(JP,A)
【文献】特開2009-268800(JP,A)
【文献】特開2016-081476(JP,A)
【文献】特開2019-200627(JP,A)
【文献】特開2019-030391(JP,A)
【文献】特開2018-183423(JP,A)
【文献】特開2018-153251(JP,A)
【文献】[スクスト]実況 Part1 スクストはじめましたっ[スクールガールストライカーズ],YouTube [online] [video],2017年12月24日,特に22:41-27:41を参照,[2022年10月4日検索], インターネット<URL:https://www.youtube.com/watch?v=YRQwNSH9G-s>
【文献】バンナム、「アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ」でVer1.2.30の配信開始・・・劇場やラウンジのアップデートなどさらに遊びやすく,gamebiz [online],2017年11月06日,[2022年10月4日検索], インターネット,<URL:https://gamebiz.jp/news/197098>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報処理端末において実行されるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
ゲームに関するゲーム画像を、前記情報処理端末に関する報知画像とともに前記表示部に表示する第1ゲームパートを提供する第1ステップと、
ゲームの進行状況が前記第1ゲームパートよりも進行するときに、前記報知画像を表示せずに前記ゲーム画像を前記表示部に表示する第2ゲームパートを提供する第2ステップとを実行させ、
前記報知画像は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において前記表示部に表示され得る報知情報と同じ情報を報知する画像であり、
前記第1ステップは、
前記報知画像を前記表示部の第1領域に表示し、
キャラクタオブジェクトと当該キャラクタオブジェクトとは異なるオブジェクトとを含む複数種類のオブジェクトが配置されている仮想空間内の一部の画像であって当該仮想空間内の所定位置から所定の視野方向に配置されているオブジェクトを含む画像を前記ゲーム画像として前記表示部の第2領域に表示し、入力操作に対応する移動方向および移動距離のうちの少なくとも一方に応じて所定の視野方向を変更することにより当該所定の視野方向に配置されているオブジェクトを含む画像に前記ゲーム画像を更新する仮想空間パートを、前記第1ゲームパートとして提供可能であり、
前記第1ゲームパートの前記仮想空間パートで前記表示部の第2領域に表示されるゲーム画像は、前記表示部の第1領域に表示される前記報知画像により報知される報知情報と同じ情報を特定可能な画像を含み、
前記第1ゲームパートを提供する際に、前記第1ステップは、前記表示部の前記第1領域において前記報知画像を表示しつつ、前記表示部の前記第2領域において前記報知画像により報知される報知情報と同じ情報を特定可能な画像を含むゲーム画像を表示
可能であり、前記入力操作に応じて変更される視野方向によっては前記表示部の前記第2領域において前記報知画像により報知される報知情報と同じ情報を特定可能な画像を含まないゲーム画像を表示可能である、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記第1ステップは、ユーザにより選択可能なメニューを含む画像を前記ゲーム画像として表示する選択パートを、前記第1ゲームパートとして提供可能であり、
前記第2ステップは、ユーザの操作に応じて操作キャラクタを動作させて敵キャラクタと戦う戦闘画像を前記ゲーム画像として表示する戦闘パートを、前記第2ゲームパートとして提供可能である、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第1ステップは、前記表示部の表示領域における予め定められた位置に前記報知画像を固定表示する、請求項1または請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記表示部は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において前記報知情報を表示する特定領域を有し、
前記第1ステップは、前記特定領域と重畳する領域に前記報知画像を表示する、請求項1~請求項3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記報知情報は、前記情報処理端末が有するアンテナの受信感度の情報を含まず、現在時刻および当該情報処理端末の電池残量のうちの少なくともいずれか一方を特定するための情報を含む、請求項1~請求項4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第1ステップは、前記第1ゲームパートへの移行に際して、前記報知画像が表示されていない状態からの時間の経過に応じて表示画像を変化させて、所定時間が経過したときに前記報知画像を表示されている状態に変化させる、請求項1~請求項5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記第1ゲームパートは、達成条件を成立させるか否かのゲームをプレイするモードに移行させるための第1アイコンと、当該ゲームをプレイするにあたって設定可能な複数の項目各々について設定するモードに移行させるための第2アイコンとを表示するパートを含む、請求項1~請求項6のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記表示部はタッチスクリーンであり、
前記第1ステップは、前記ゲーム画像に対するタッチ操作に応じて前記ゲーム画像にエフェクト処理を施し、前記報知画像に対するタッチ操作に応じて前記報知画像にエフェクト処理を施す、請求項1~請求項7のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記第1ステップは、前記第1ゲームパートにおいてログイン状態を維持したまま当該ゲームプログラムによる前記表示部への表示を終了させた後において、前記表示部への表示を再開させて前記第1ゲームパートを復帰させるに際して、前記表示部への表示を終了するときの報知画像と同じ画像を一旦表示した後に、現在の報知情報を報知する報知画像に更新する、請求項1~請求項8のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項10】
情報処理端末であって、
表示部と、
ゲームプログラムを記憶する記憶部と、
前記ゲームプログラムを実行することにより、前記情報処理端末の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
ゲームに関するゲーム画像を、前記情報処理端末に関する報知画像とともに前記表示部に表示する第1ゲームパートを提供する第1ステップと、
ゲームの進行状況が前記第1ゲームパートよりも進行するときに、前記報知画像を表示せずに前記ゲーム画像を前記表示部に表示する第2ゲームパートを提供する第2ステップとを実行し、
前記報知画像は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において前記表示部に表示され得る報知情報と同じ情報を報知する画像であり、
前記第1ステップは、
前記報知画像を前記表示部の第1領域に表示し、
キャラクタオブジェクトと当該キャラクタオブジェクトとは異なるオブジェクトとを含む複数種類のオブジェクトが配置されている仮想空間内の一部の画像であって当該仮想空間内の所定位置から所定の視野方向に配置されているオブジェクトを含む画像を前記ゲーム画像として前記表示部の第2領域に表示し、入力操作に対応する移動方向および移動距離のうちの少なくとも一方に応じて所定の視野方向を変更することにより当該所定の視野方向に配置されているオブジェクトを含む画像に前記ゲーム画像を更新する仮想空間パートを、前記第1ゲームパートとして提供可能であり、
前記第1ゲームパートの前記仮想空間パートで前記表示部の第2領域に表示されるゲーム画像は、前記表示部の第1領域に表示される前記報知画像により報知される報知情報と同じ情報を特定可能な画像を含み、
前記第1ゲームパートを提供する際に、前記第1ステップは、前記表示部の前記第1領域において前記報知画像を表示しつつ、前記表示部の前記第2領域において前記報知画像により報知される報知情報と同じ情報を特定可能な画像を含むゲーム画像を表示
可能であり、前記入力操作に応じて変更される視野方向によっては前記表示部の前記第2領域において前記報知画像により報知される報知情報と同じ情報を特定可能な画像を含まないゲーム画像を表示可能である、情報処理端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム方法、および情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
現在時刻などの報知情報をゲーム中に表示する情報処理端末の一例が、非特許文献1に開示されている。非特許文献1によれば、サンドボックスゲームのゲーム画面がディスプレイの中央部に表示され、現在時刻が記載されたタスクバーがディスプレイの下部に表示される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】“マインクラフトWindows10editionの特徴のまとめ”、[online]、[平成30年4月12日検索]、インターネット<http://keigotohu.hatenablog.com/entry/2016/02/08/174525>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ゲーム進行中においても常に報知情報を表示するようにすると、ゲームへの集中力が欠けるという問題が生じる。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、ゲームに集中できかつゲームへの没入感を高めることができる、ゲームプログラム、ゲーム方法、および情報処理端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報処理端末において実行されるゲームプログラムが提供される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームに関するゲーム画像を、情報処理端末に関する報知画像とともに表示部に表示する第1ゲームパートを提供する第1ステップと、ゲームの進行状況が第1ゲームパートよりも進行するときに、報知画像を表示せずにゲーム画像を表示部に表示する第2ゲームパートを提供する第2ステップとを実行させ、報知画像は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において表示部に表示され得る報知情報と同じ情報を報知する画像である。
【0007】
一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備えるコンピュータにより実行されるゲーム方法が提供される。このゲーム方法は、コンピュータが、ゲームに関するゲーム画像を、情報処理端末に関する報知画像とともに表示部に表示する第1ゲームパートを提供する第1ステップと、ゲームの進行状況が第1ゲームパートよりも進行するときに、報知画像を表示せずにゲーム画像を表示部に表示する第2ゲームパートを提供する第2ステップとを備え、報知画像は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において表示部に表示され得る報知情報と同じ情報を報知する画像である。
【0008】
一実施形態のある局面によれば、表示部と、ゲームプログラムを記憶する記憶部と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理端末の動作を制御する制御部とを備える情報処理端末が提供される。制御部は、ゲームに関するゲーム画像を、情報処理端末に関する報知画像とともに表示部に表示する第1ゲームパートを提供する第1ステップと、ゲームの進行状況が第1ゲームパートよりも進行するときに、報知画像を表示せずにゲーム画像を表示部に表示する第2ゲームパートを提供する第2ステップとを実行し、報知画像は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において表示部に表示され得る報知情報と同じ情報を報知する画像である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ゲームに集中できかつゲームへの没入感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係るゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るユーザ端末およびサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末に設けられたプロセッサの動作の一部を示すフローチャートである。
【
図4】ユーザ端末に設けられたプロセッサの動作の他の一部を示すフローチャートである。
【
図5】ユーザ端末に設けられたプロセッサの動作のその他の一部を示すフローチャートである。
【
図6】ユーザ端末に設けられたプロセッサの動作のさらにその他の一部を示すフローチャートである。
【
図7】(A)はゲーム画面の一例を示す図解図であり、(B)はゲーム画面の他の一例を示す図解図であり、(C)はゲーム画面のその他の一例を示す図解図であり、(D)はゲーム画面のさらにその他の一例を示す図解図である。
【
図8】(A)はゲーム画面の一例を示す図解図であり、(B)はゲーム画面の他の一例を示す図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0012】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0013】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0014】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理端末)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
【0015】
また、
図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0016】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0017】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0018】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0019】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0020】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0021】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0022】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0023】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0024】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0025】
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は、ゲームの進行に応じてユーザに報酬が付与されるゲームを実行するシステムである。本実施形態で実行されるゲームは、例えば、新任隊長という設定のユーザが、未来の巨大宇宙船団に居住する少女たちと時空を超えて対話し、少女たちに射撃・近接攻撃・スキル等を駆使させることにより敵キャラクタを撃退する3Dシューティングアクションゲームである。また、ゲーム画像が表す仮想空間の時間軸と、ユーザが存在する実空間の時間軸とは、年月日を除いた部分で一致する。このため、仮想空間における時刻は、実空間における現在時刻と同じ時刻を示す。本実施形態では、当該現在時刻がゲーム画像に表示される。これによって、仮想空間と実空間との間に時刻について関連性が生まれ、ユーザのゲームへの没入感が向上する。
【0026】
なお、ゲームシステム1によって実行されるゲームは、特定のジャンルに限らず、各種のジャンルのゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シミュレーションゲーム、ならびに、育成ゲームなどであってもよい。
【0027】
また、本ゲームシステム1は、シングルプレイ型ゲームを実行するためのシステムであってもよい。シングルプレイ型ゲームは、単一のユーザ端末100において実行されるゲームである。この場合、シングルプレイ型ゲームをユーザ端末100において実行するために必要な情報のやりとりが、ユーザ端末100とサーバ200との間で行われる。
【0028】
また、ゲームシステム1は、マルチプレイ型ゲームを実行するためのシステムであってもよい。マルチプレイ型ゲームは、複数のユーザ端末100の各ユーザが、1のゲームに参加して対戦又は協力してプレイすることが可能なゲームである。この場合、ユーザが操作するユーザ端末100と、1以上の他のユーザが操作する1以上の他のユーザ端末100との間で、該ゲームに係るデータの少なくとも一部が、サーバ200を介して共有される。
【0029】
なお、シングルプレイ型又はマルチプレイ型に限らず、ゲームシステム1は、各種のプレイ形態のゲームを実行するためのシステムであってもよい。
【0030】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0031】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0032】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0033】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0034】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0035】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0036】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。
【0037】
サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0038】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0039】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0040】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0041】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0042】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0043】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0044】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0045】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0046】
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
【0047】
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0048】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイ型ゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0049】
記憶部120は、ゲームプログラム121、ゲーム情報122、およびユーザ情報123を格納する。記憶部220は、ゲームプログラム221、ゲーム情報222、およびユーザ情報223を格納する。ゲームプログラム121は、ユーザ端末100で実行するゲームプログラムである。ゲームプログラム221は、サーバ200で実行するゲームプログラムである。ゲーム情報122は、制御部110がゲームプログラム121を実行する際に参照するデータである。ゲーム情報222は、制御部210がゲームプログラム221を実行する際に参照するデータである。ユーザ情報123および223は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報222およびユーザ情報223は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
【0050】
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム221を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
【0051】
制御部210は、ゲームプログラム221の記述に応じて機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0052】
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム121を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム121およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
【0053】
制御部110は、ゲームプログラム121の記述に応じて、操作受付部111、ユーザインターフェース(以下、UI)制御部112、アニメーション生成部113、表示制御部114、ゲーム進行部115として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0054】
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
【0055】
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、ドラッグ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0056】
UI制御部112は、UIを構築するために表示部152に表示させるUIオブジェクトを制御する。UIオブジェクトは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツール、または、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。UIオブジェクトは、これには限定されないが、例えば、アイコン、ボタン、リスト、メニュー画面などである。
【0057】
アニメーション生成部113は、各種オブジェクトの制御態様に基づいて、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、少女たちが出撃に備えてオフィスで作業をしている様子を表現したアニメーション等を生成してもよい。
【0058】
表示制御部114は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部114は、アニメーション生成部113によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部112は、上述のUIオブジェクトを、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
【0059】
なお、以降、操作受付部111によって入力部151に対する入力操作が検知され受け付けられることを、単に、入力操作が受け付けられる、とも記載する。また、他の機能ブロックが、各種のゲーム画面を表示制御部112によって表示部152に出力することを、単に、表示する、とも記載する。
【0060】
ゲーム進行部115は、ゲームの進行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行部115は、操作受付部111が受け付けた入力操作の入力位置の座標と操作の種類とから示されるユーザの指示内容を解釈し、当該解釈に基づいて、ゲームを進行させる処理を行う。また、例えば、ゲーム進行部115は、ゲームの進行に応じて、ゲーム情報122またはユーザ情報123の追加、更新、または削除を行う。また例えば、ゲーム進行部115は、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。
【0061】
例えば、ゲームにおいて、ユーザが操作する操作キャラクタ(本実施形態では、ユーザが導く少女たちの1人)と敵キャラクタとが戦闘するクエストが提供されている場合、ゲーム進行部115は、ユーザの操作に基づいて操作キャラクタの動作を決定する事により、戦闘を進行させる。また、この場合、ゲーム進行部115は、戦闘の進行状況に基づいて、操作キャラクタ及び敵キャラクタの何れが勝利したかを判定する。
【0062】
なお、
図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0063】
<処理フロー及び画面例>
ユーザ端末100が、ゲームプログラム121に基づいて実行するゲーム処理の流れについて、
図3~
図6に示すフローチャートを用いて説明する。なお、この処理は、操作受付部111、UI制御部112、表示制御部114等によって実行される。また、以下の説明において、フローチャートを用いて説明する一連の処理ステップの流れは、ユーザ端末100によって実行されるものとして記載しているが、これらの処理ステップの少なくとも一部が、サーバ200によって実行されてもよい。
【0064】
ステップS01においては、サーバ200に対してログイン中であるか否かを、サーバ200との通信記録に基づいて判定する。具体的には、直近の通信時刻から経過した期間が所定期間(例えば60分)以下であればログイン中と判定し、直近の通信時刻から経過した期間が所定期間を上回れば、ログイン中ではないと判定する。
【0065】
ログイン中であると判定されなかったときは、ステップS02でサーバ200にログイン情報を送信してログインし、ステップS03で仮想カメラを初期配置する。ユーザが率いる少女たちは、クエストに出撃する前は、オフィスで待機する。仮想カメラは、当該オフィスの予め定められた位置に配置される。
【0066】
ステップS04では、仮想カメラによって捉えられたオフィスの様子を表すカメラ画像CM1を
図7(A)に示すようタッチスクリーン15に表示する。
図7(A)によれば、当該カメラ画像CM1は、タッチスクリーン15の表示領域のうち上部領域以外の領域に表示される。当該カメラ画像CM1は、ゲームプログラム121によって実行されるゲームのうちの第1ゲームパートにおけるゲーム画像である。
【0067】
ステップS05では、任務モードに移行するための「任務」ボタンB1と管理モードに移行するための「管理」ボタンB2とを含む各種ボタンを、タッチスクリーン15に表示されたカメラ画像CM1上に多重表示する(
図7(A)参照)。ステップS06では、タッチスクリーン15の表示領域のうちの上部領域に、報知画像NT1を表示する(
図7(A)参照)。
【0068】
当該上部領域には、ゲームプログラム121が実行されていない状態において、現在時刻や電池残量などのユーザ端末100に関する報知情報が表示される。報知画像NT1は、当該報知情報と同じ情報を報知する画像であり、報知画像NT1が表示される領域は、当該報知情報が表示される領域と重畳する。ホーム画面は、カメラ画像CM1と、「任務」ボタンB1,「管理」ボタンB2等の各種ボタンと、報知画像NT1とによって構成される。
【0069】
本実施形態のゲームを一旦閉じて他のアプリを起動させる等した後、所定期間以内に当該ゲームを再開すると、ステップS01においてログイン中と判定される。この場合は、ステップS07に進み、メモリ11に保存されているスクリーンショットをタッチスクリーン15に表示する。コントローラ1020に設けられたボタン等の操作によりゲームが中断されると、その時点の表示画面を捉えたスクリーンショットと、当該表示画面の識別情報とが、メモリ11に保存される。また、当該表示画面がホーム画面であれば、ゲームが中断された時点の仮想カメラの位置を示すカメラ配置情報が、追加でメモリ11に保存される。ステップS07では、こうしてメモリ11に保存されたスクリーンショットが表示される。ゲームが中断された時点の表示画面に時刻が描かれている場合、スクリーンショットには、当該時刻(ゲームが中断された時点の時刻)が現れる。
【0070】
ステップS08では、表示されたスクリーンショットがホーム画面を表しているか否かを、当該スクリーンショットとともにメモリ11に保存された識別情報に基づいて判定する。当該スクリーンショットがホーム画面を表していると判定されると、ステップS09に進む。ステップS09では、当該スクリーンショットとともにメモリ11に保存されたカメラ配置情報を取得し、取得したカメラ配置情報に従って仮想カメラを配置する。
【0071】
仮想カメラの配置が完了すると、ステップS04~S06で上述と同様の処理を実行する。この結果、ステップS07で表示されたスクリーンショットは、最新のホーム画面に更新される。特に、ステップS06の処理が実行されることにより、スクリーンショット上の報知画像NT1が示す時刻および電池残量は、現在時刻および現在の電池残量に更新される。
【0072】
ステップS10では、タッチスクリーン15上の位置のうち各種ボタンが表示された位置以外の位置に対するタッチ操作が行われたか否かを、タッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。当該タッチ操作が行われたと判定されると、ステップS18に進む。ステップS18では、タッチスクリーン15の表示領域のうちタッチ位置の周辺に、
図7(A)に示す態様でエフェクト画像EF1を表示する。
図7(A)によれば、エフェクト画像EF1は、各々が微小な正方形を表す複数の画像によって構成され、指FG1の周辺に分散的に表示される。
【0073】
ステップS19では、タッチ位置がタッチスクリーン15上で移動したか否か(指FG1のスクロール操作がタッチスクリーン15上で行われたか否か)を、タッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。タッチ位置が移動したと判定されると、ステップS20で仮想カメラのパン/チルトを実行する。具体的には、スクロール操作に対応する指FG1の移動方向および移動距離のうちの少なくとも一方に応じて仮想カメラの向きを変更する。
【0074】
ステップS21では、タッチスクリーン15に表示されたカメラ画像CM1をパン/チルトの後のカメラ画像CM1によって更新する。この結果、カメラ画像CM1は、スクロール操作に応じてスクロールされる。更新が完了すると、ステップS18に戻ってエフェクト画像EF1を更新する。エフェクト画像EF1は、移動後のタッチ位置の周辺に表示される。
【0075】
このため、
図7(A)に示すホーム画面上でタッチ位置を左上に移動させると、カメラ画像CM1およびエフェクト画像EF1は、
図7(B)に示すように更新される。
図7(B)によれば、カメラ画像CM1には、オフィスの壁に設置された時計CL1が描かれる。この時計CL1が示す時刻は仮想空間における時刻を示し、タッチスクリーン15の上部領域に表示された報知画像NT1が報知する時刻と一致する。
【0076】
なお、タッチスクリーン15上のタッチ位置を「任務」ボタンB1や「管理」ボタンB2などの各種ボタン上に移動させた場合は、当該ボタンに対するタッチ操作が行われたとは判定されず、当該ボタン上にエフェクト画像EF1が表示される。また、タッチスクリーン15上のタッチ位置を報知画像NT1上に移動させた場合は、報知画像NT1上にエフェクト画像EF1が表示される。
【0077】
ステップS19においてタッチ位置が移動したと判定されなかったときは、ステップS22に進み、タッチ操作が解除されたか否かをタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。タッチ操作が解除されたと判定されなければステップS19に戻り、タッチ操作が解除されたと判定されればステップS23に進む。ステップS23ではエフェクト画像EF1を非表示とし、その後にステップS10に戻る。
【0078】
ステップS10において各種ボタンが表示された位置以外の位置に対するタッチ操作が行われたと判定されなければ、ステップS11に進み、「管理」ボタンB2がタッチされたか否かをタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。「管理」ボタンB2がタッチされたと判定されれば、ステップS12に進む。
【0079】
「管理」ボタンB2がタッチされたと判定されなければ、ステップS13に進み、「任務」ボタンB1がタッチされたか否かをタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。「任務」ボタンB1がタッチされたと判定されれば、ステップS14に進む。
【0080】
「任務」ボタンB1がタッチされたと判定されなければ、ステップS15に進み、各種ボタンを構成する他のボタンがタッチされたか否かをタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。他のボタンがタッチされたと判定されなければステップS10に戻り、他のボタンがタッチされたと判定されれば、ステップS16で対応する処理を実行してからステップS10に戻る。
【0081】
ステップS12では、報知画像NT1とチーム管理画像TM1とによって構成された管理画面を、
図7(C)に示すようにタッチスクリーン15に表示する。また、ステップS12では、当該管理画面を示す識別情報をメモリ11に保存する。ステップS12の処理が完了すると、ステップS25に進む。
【0082】
図7(C)を参照して、報知画像NT1は、上述と同様、タッチスクリーン15の表示領域のうちの上部領域に表示される。一方、チーム管理画像TM1は、タッチスクリーン15の表示領域のうち上部領域以外の領域に表示される。チーム管理画像TM1は、ゲームプログラム121により実行されるゲームのうちの第1ゲームパートにおけるゲーム画像であり、クエストに出撃するチームに編成されたキャラクタの詳細(顔画像,パラメータ,ウェポンギア画像,ドレスギア画像)が各々に描かれた複数の短冊と、「ホーム」ボタンB3などの各種ボタンとによって構成される。
【0083】
ステップS14では、報知画像NT1とクエスト選択画像QS1とによって構成された出撃準備画面を、
図8(A)に示すようにタッチスクリーン15に表示する。また、ステップS14では、当該出撃準備画面を示す識別情報をメモリ11に保存する。ステップS12の処理が完了すると、ステップS35に進む。
【0084】
図8(A)を参照して、報知画像NT1は、上述と同様、タッチスクリーン15の表示領域のうちの上部領域に表示される。一方、クエスト選択画像QS1は、タッチスクリーン15の表示領域のうち上部領域以外の領域に表示される。クエスト選択画像QS1は、ゲームプログラム121により実行されるゲームのうちの第1ゲームパートにおけるゲーム画像であり、達成条件を成立させる難易度が互いに異なる複数のクエストメニューと、「ホーム」ボタンB5などの各種ボタンとによって構成される。
【0085】
ステップS08においてスクリーンショットがホーム画面を表していると判定されなかったときは、ステップS17においてステップS06と同様の処理を実行する。この結果、タッチスクリーン15の表示領域のうちの上部領域に、現在時刻および現在の電池残量を報知する報知画像NT1が表示される。ステップS17の処理が完了するとステップS24に進み、ステップS07で表示されたスクリーンショットが管理画面を表しているか否かを、メモリ11に保存された識別情報に基づいて判定する。当該スクリーンショットが管理画面を表していると判定されれば、ステップS25に進む。
【0086】
ステップS25では、チーム管理画像TM1上のいずれかのギア画像に対するタッチ操作が行われたか否かを、タッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。いずれかのギア画像に対するタッチ操作が行われたと判定されれば、ステップS30に進み、ギア選択画像GS1をタッチスクリーン15に表示する。
【0087】
したがって、
図7(C)に示すチーム管理画面における左側の短冊に描かれた4つのギア画像のうち左上のギア画像がタッチされたときは、
図7(D)に示すギア選択画像GS1が管理画面の代わりに表示される。具体的には、ギア選択画像GS1はタッチスクリーン15の全域に表示され、ギア選択画像GS1が即ちギア選択画面となる。この結果、報知画像NT1はタッチスクリーン15に表示されなくなる。また、ステップS30では、当該ギア選択画面を示す識別情報をメモリ11に保存する。
【0088】
ギア選択画像GS1は、ゲームの進行状況が第1ゲームパートよりも進行する第2ゲームパートにおけるゲーム画像であり、キャラクタが装備中のギア画像と、当該キャラクタに装備させるために選択可能な複数のギア画像と、「決定」ボタンB4とによって構成される。
【0089】
ステップS31では、ギア交換処理を実行する。具体的には、選択可能な複数のギア画像のいずれか1つがタッチされると、タッチされたギア画像がギア選択画像GS1のうち装備中のギア画像の下側に表示される。選択可能な別のギア画像がその後にタッチされると、装備中のギア画像の下側に表示されたギア画像が、その後にタッチされたギア画像に切り替わる。
【0090】
ステップS32では、ギアの交換が完了したか否かをタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。当該入力信号が「決定」ボタンB4がタッチされたことを示せば、ギアの交換が完了したと判定し、ステップS32からステップS33に進む。ステップS33では、タッチスクリーン15の表示をギア選択画面から管理画面に更新する。管理画面を構成するチーム管理画像TM1には、交換後のギア画像が交換前のギア画像の代わりに表示される。また、報知画像NT1は、所定期間(例えば0.5秒)かけて、タッチスクリーン15の上部領域の上端から下方にスライド表示される。
【0091】
即ち、第2ゲームパートにおいて表示されるギア選択画面から第1ゲームパートにおいて表示される管理画面へ移行する際、報知画像NT1は、非表示状態から表示状態へ所定期間かけて変化する。ステップS33の処理が完了すると、ステップS25に戻る。
【0092】
ステップS25において、チーム管理画像TM1上のギア画像に対するタッチ操作が行われたと判定されなければ、ステップS26に進む。ステップS26では、チーム管理画像TM1上の「ホーム」ボタンB3に対するタッチ操作が行われたか否かを、タッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。
【0093】
「ホーム」ボタンB3に対するタッチ操作が行われたと判定されなければ、ステップS27に進み、他のタッチ操作が行われたか否かをタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。当該他のタッチ操作が行われたと判定されなければステップS25に戻り、当該他のタッチ操作が行われたと判定されればステップS28で対応する処理を実行してからステップS25に戻る。ステップS26において「ホーム」ボタンB3に対するタッチ操作が行われたと判定されれば、ステップS03に戻る。この結果、管理画面はホーム画面に更新される。
【0094】
ステップS24において、タッチスクリーン15に表示されたスクリーンショットが管理画面を表していると判定されなければ、ステップS29に進む。ステップS29では、当該スクリーンショットがギア選択画面であるか否かを、メモリ11に保存された識別情報に基づいて判定する。当該スクリーンショットがギア選択画面であると判定されれば、ステップS31に進む。この結果、ステップS31~S33で上述の処理が実行され、その後にステップS25に戻る。
【0095】
ステップS29において当該スクリーンショットがギア選択画面を表していると判定されなかったときは、ステップS34に進み、当該スクリーンショットが出撃準備画面を表しているか否かをメモリ11に保存された識別情報に基づいて判定する。当該スクリーンショットが出撃準備画面を表していると判定されれば、ステップS35に進む。
【0096】
ステップS35では、クエスト選択画像QS1上のいずれかのクエストメニューに対するタッチ操作が行われたか否かを、タッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。いずれかのクエストメニューに対するタッチ操作が行われたと判定されれば、ステップS40に進み、戦闘画像BTL1をタッチスクリーン15に表示する。
【0097】
したがって、
図8(A)に示すクエスト選択画面QS1に表示されたいずれかのクエストメニューがタッチされたときは、
図8(B)に示す戦闘画像BTL1がクエスト選択画面QS1の代わりに表示される。具体的には、戦闘画像BTL1はタッチスクリーン15の全域に表示され、戦闘画像BTL1が即ち現クエストにおける戦闘画面となる。この結果、報知画像NT1はタッチスクリーン15に表示されなくなる。また、ステップS40では、当該戦闘画面を示す識別情報をメモリ11に保存する。
【0098】
戦闘画像BTL1は、ゲームの進行状況が第1ゲームパートよりも進行する第2ゲームパートにおけるゲーム画像であり、ユーザが操作する操作キャラクタの全身画像と、当該操作キャラクタが有するスキルの画像と、敵キャラクタの画像と、編成チームを構成する他のキャラクタの顔画像とによって構成される。
【0099】
ステップS41では、戦闘処理を実行する。具体的には、ユーザの操作に従って操作キャラクタを敵キャラクタと戦わせる。操作キャラクタは、装備しているギアおよび当該ギアが有するスキルを駆使して、敵キャラクタと戦闘を繰り広げる。また、操作キャラクタが倒されると、チームに編成された別のキャラクタが操作キャラクタとなって戦闘を引き継ぐ。敵キャラクタが全て撃退されると、クエストが達成される。
【0100】
ステップS42では、戦闘が終了したか否かをステップS41の処理の結果に基づいて判定する。戦闘が終了したと判定されるとステップS43に進み、タッチスクリーン15の表示を戦闘画面から出撃準備画面に更新する。このとき、報知画像NT1は、所定期間(例えば0.5秒)かけて、タッチスクリーン15の上部領域の上端から下方にスライド表示される。
【0101】
即ち、第2ゲームパートにおいて表示される戦闘画面から第1ゲームパートにおいて表示される出撃準備画面へ移行する際、報知画像NT1は、非表示状態から表示状態へ所定期間かけて変化する。ステップS43の処理が完了すると、ステップS35に戻る。
【0102】
ステップS35において、クエストメニューに対するタッチ操作が行われたと判定されなければ、ステップS36に進む。ステップS36では、クエスト選択画像QS1上の「ホーム」ボタンB5に対するタッチ操作が行われたか否かを、タッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。
【0103】
「ホーム」ボタンB5に対するタッチ操作が行われたと判定されなければ、ステップS37に進み、他のタッチ操作が行われたか否かをタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。当該他のタッチ操作が行われたと判定されなければステップS35に戻り、当該他のタッチ操作が行われたと判定されればステップS38で対応する処理を実行してからステップS35に戻る。ステップS36において「ホーム」ボタンB5に対するタッチ操作が行われたと判定されれば、ステップS03に戻る。この結果、出撃準備画面はホーム画面に更新される。
【0104】
ステップS34において、タッチスクリーン15上のスクリーンショットが出撃準備画面であると判定されなければ、ステップS39に進む。ステップS39では、当該スクリーンショットが戦闘画面であるか否かを、メモリ11に保存された識別情報に基づいて判定する。
【0105】
当該スクリーンショットが戦闘画面であると判定されれば、ステップS41に進む。この結果、ステップS41~S43で上述の処理が実行され、その後にステップS35に戻る。一方、当該表示画面または当該スクリーンショットが戦闘画面であると判定されなければ、ステップS44で他の処理を実行し、その後にステップS03に戻る。
【0106】
<本実施形態の効果>
本実施形態によれば、報知情報は、現在時刻や電池残量などの、ゲームプログラムが実行されていない状態においてタッチスクリーン15に表示され得る情報である。また、報知画像NT1は、ユーザ端末100に関する画像であり、かつ当該報知情報と同じ情報を報知する画像である。第1ゲームパートでは、ゲームに関するゲーム画像(カメラ画像CM1,チーム管理画像TM1,クエスト選択画像QS1)が、当該報知画像NT1とともにタッチスクリーン15に表示される。ゲームの進行状況が第1ゲームパートから第2ゲームパートに進行すると、報知画像NT1は表示されなくなり、報知画像NT1およびゲーム画像のうちゲーム画像のみがタッチスクリーン15に表示される。
【0107】
第1ゲームパートにおいて報知画像NT1を表示することで、ゲーム画像が表す仮想空間とユーザが存在する実空間との間に、当該報知画像NT1が報知する情報について関連性が生まれる。これによって、ユーザはゲームに集中することができ、ユーザのゲームへの没入感を高めることができる。また、第1ゲームパートから第2ゲームパートに進行すると報知画像NT1は表示されなくなるため、当該報知画像NT1の表示によりゲームプレイが妨げられる懸念を軽減することができる。
【0108】
また、本実施形態によれば、第1ゲームパートを構成するホーム画面では、仮想空間を表す画像のうちの一部がタッチスクリーン15に表示され、スクロール操作に応じて表示画像がスクロールされる。この結果、仮想空間を表す画像は、タッチスクリーン15を通して当該仮想空間を覗き見るような態様で表示される。これによって、第1ゲームパートの興趣を高めることができる。
【0109】
さらに、本実施形態によれば、報知画像NT1は、タッチスクリーン15の上部領域に固定的に表示される。これによって、スクロール操作に起因して乗り物酔いのような現象が生じる懸念を軽減することができる。
【0110】
また、本実施形態によれば、報知画像NT1が表示される上部領域は、ゲームプログラムが実行されていない状態において報知情報が表示される領域と重畳する。これによって、ユーザをスムーズにゲームに没入させることができる。
【0111】
さらに、本実施形態によれば、当該報知情報は、ユーザ端末100が有するアンテナの受信感度の情報を含まず、現在時刻およびユーザ端末100の電池残量のうちの少なくともいずれか一方を特定するための情報を含む。アンテナの受信感度の情報を含めないことで、当該情報を表示することに起因するゲームへの没入感の低下を回避できる。また、現在時刻を特定するための情報を含めることで、仮想空間と実空間との間で時刻に関する関連性が生まれる。さらに、電池残量を特定させるための情報を含めることで、キャラクタと対話できる残り時間を報知することができ、ひいては迅速かつ積極的なゲームプレイをユーザに促すことができる。
【0112】
また、本実施形態によれば、第2ゲームパートから第1ゲームパートへの移行する際、報知画像NT1が表示されていない状態からの時間の経過に応じて表示画像が変化し、所定時間が経過したときに報知画像NT1が表示されている状態に変化する。これによって、報知画像NT1を一気に表示させることに起因するゲームへの没入感の低下を回避しつつ、仮想空間と実空間とが関連性を有することをユーザに再認識させることができる。
【0113】
さらに、本実施形態によれば、第1ゲームパートで表示されるカメラ画像CM1は、時計CL1を表す画像のような、報知画像NT1により報知される報知情報と同じ情報を特定可能な画像を含む。これによって、仮想空間と実空間との関連性をユーザに強く認識させることができる。
【0114】
また、本実施形態によれば、第1ゲームパートでは、クエストに出撃するモードに移行させるための「任務」ボタンB1と、当該クエストに出撃するにあたって設定可能な複数の項目(ウェポンギア,ドレスギア等)各々について設定するモードに移行させるための「管理」ボタンB2とが表示される。これによって、第1のゲームパートを起点として複数のモードに移行することができる。
【0115】
さらに、本実施形態によれば、カメラ画像CM1に対するタッチ操作に応じて当該カメラ画像CM1にエフェクト処理が施され、報知画像NT1に対するタッチ操作に応じて当該報知画像NT1にエフェクト処理が施される。これによって、報知画像NT1がカメラ画像CM1に関連付けられた画像であることをユーザに認識させることができ、ひいてはゲームへの没入感を高めることができる。
【0116】
また、本実施形態によれば、第1ゲームパートにおいてログイン状態を維持したまま当該ゲームプログラムによるタッチスクリーン15への表示を終了させた後において、タッチスクリーン15への表示を再開させて第1ゲームパートを復帰させる際は、タッチスクリーン15への表示を終了したときの報知画像NT1と同じ画像が一旦表示された後に、現在の報知情報を報知する報知画像NT1に更新される。これによって、第1ゲームパートの速やかな提供が可能になるとともに、当該速やかな提供に起因する報知情報の誤りを修正することができる。
【0117】
<変形例>
以上説明した実施形態の変形例などを以下に列挙する。
【0118】
(1) 上記実施形態においては、管理画面からギア選択画面に移行するとき、或いは出撃準備画面から戦闘画面に移行するときに、タッチスクリーン15の上部領域に表示された報知画像NT1を非表示とするようにしているが、報知画像NT1は、所定期間(例えば0.5秒)かけて上方にスライドさせることで非表示とするようにしてもよい。
【0119】
(2) 上記実施形態においては、ギア選択画面から管理画面に移行するとき、或いは戦闘画面から出撃準備画面に移行するときに、報知画像NT1をタッチスクリーン15の上端から下方にスライドさせて表示するようにしている。しかし、報知画像NT1の透過率を所定期間かけて変化させることで、当該報知画像NT1を表示状態と非表示状態との間で変化させるようにしてもよい。
【0120】
(3) 上記実施形態においては、実空間の現在時刻と同じ時刻を示す時計CL1をオフィスに設置するようにしているが、実空間の現在時刻と同じ時刻を示す時計台のようなオブジェクトを敵キャラクタと戦闘を行うエリアに設置するようにしてもよい。この場合、報知画像NT1が非表示とされる戦闘画面(即ち第2ゲームパートを構成する画面)においても、当該オブジェクトが示す時刻によって実空間との関連性を持たせることができる。
【0121】
(4) 上記実施形態においては、オフィスに設定された時計CL1の時刻を実空間の現在時刻と一致させるようにしている。しかし、西暦の下二桁,月日,曜日が記載されたカレンダーや書類をオフィスに配し、当該西暦の下二桁,月日,曜日を実空間の西暦の下二桁,月日,曜日と一致させるようにしてもよい。
【0122】
(5) 上記実施形態においては、キャラクタの出撃履歴をオフィス内で告示することを想定していない。しかし、キャラクタの出撃履歴をオフィス内で告示するようにし、当該出撃履歴に出撃の日付や時刻を含めるようにしてもよい。
【0123】
(6) 上記実施形態においては、3Dシューティングアクションゲームを想定しているが、本発明は、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、パズルゲームなどの様々なゲームに適用することができる。
【0124】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0125】
(付記1)
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報処理端末(
図1のユーザ端末100)において実行されるゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、ゲームに関するゲーム画像を、前記情報処理端末に関する報知画像とともに前記表示部に表示する第1ゲームパートを提供する第1ステップ(
図3のS04~S06,S12,S14,S07,S17,
図4のS18~S23,
図5のS33,
図6のS43)と、ゲームの進行状況が前記第1ゲームパートよりも進行するときに、前記報知画像を表示せずに前記ゲーム画像を前記表示部に表示する第2ゲームパートを提供する第2ステップ(
図5のS30,
図6のS40)とを実行させ、前記報知画像は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において前記表示部に表示され得る報知情報と同じ情報を報知する画像である。
【0126】
(付記2)
(付記1)において、前記第1ステップは、仮想空間を表す画像のうちの一部の画像を表示する表示ステップ(
図3のS04)と、前記表示ステップにおいて表示される一部の画像を入力操作に対応する移動方向および移動距離のうちの少なくとも一方に応じて更新する更新ステップ(
図4のS21)とを含む。
【0127】
(付記3)
(付記2)において、前記第1ステップは、前記表示部の表示領域における予め定められた位置に前記報知画像を固定表示する。
【0128】
(付記4)
(付記1)から(付記3)のいずれかにおいて、前記表示部は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において前記報知情報を表示する特定領域を有し、前記第1ステップは、前記特定領域と重畳する領域に前記報知画像を表示する。
【0129】
(付記5)
(付記1)から(付記4)のいずれかにおいて、前記報知情報は、前記情報処理端末が有するアンテナの受信感度の情報を含まず、現在時刻および当該情報処理端末の電池残量のうちの少なくともいずれか一方を特定するための情報を含む。
【0130】
(付記6)
(付記1)から(付記5)のいずれかにおいて、前記第1ステップは、前記第1ゲームパートへの移行に際して、前記報知画像が表示されていない状態からの時間の経過に応じて表示画像を変化させて、所定時間が経過したときに前記報知画像が表示されている状態に変化させる。
【0131】
(付記7)
(付記1)から(付記6)のいずれかにおいて、前記第1ゲームパートで表示されるゲーム画像は、前記報知画像により報知される報知情報と同じ情報を特定可能な画像を含む。
【0132】
(付記8)
(付記1)から(付記7)のいずれかにおいて、前記第1ゲームパートは、達成条件を成立させるか否かのゲームをプレイするモードに移行させるための第1アイコン(「任務」ボタン)と、当該ゲームをプレイするにあたって設定可能な複数の項目各々について設定するモードに移行させるための第2アイコン(「管理」ボタン)とを表示するパートである。
【0133】
(付記9)
(付記1)から(付記8)のいずれかにおいて、前記表示部はタッチスクリーンであり、前記第1ステップは、前記ゲーム画像に対するタッチ操作に応じて前記ゲーム画像にエフェクト処理を施し、前記報知画像に対するタッチ操作に応じて前記報知画像にエフェクト処理を施す。
【0134】
(付記10)
(付記1)から(付記9)のいずれかにおいて、前記第1ステップは、前記第1ゲームパートにおいてログイン状態を維持したまま当該ゲームプログラムによる前記表示部への表示を終了させた後において、前記表示部への表示を再開させて前記第1ゲームパートを復帰させるに際して、前記表示部への表示を終了するときの報知画像と同じ画像を一旦表示した後に、現在の報知情報を報知する報知画像に更新する。
【0135】
(付記11)
一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備えるコンピュータ(
図1のユーザ端末100)により実行されるゲーム方法であって、前記ゲーム方法は、前記コンピュータが、ゲームに関するゲーム画像を、前記情報処理端末に関する報知画像とともに前記表示部に表示する第1ゲームパートを提供する第1ステップ(
図3のS04~S06,S12,S14,S07,S17,
図4のS18~S23,
図5のS33,
図6のS43)と、ゲームの進行状況が前記第1ゲームパートよりも進行するときに、前記報知画像を表示せずに前記ゲーム画像を前記表示部に表示する第2ゲームパートを提供する第2ステップ(
図5のS30,
図6のS40)とを備え、前記報知画像は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において前記表示部に表示され得る報知情報と同じ情報を報知する画像である。
【0136】
(付記12)
一実施形態のある局面によれば、情報処理端末(
図1のユーザ端末100)であって、表示部(
図1の15)と、ゲームプログラムを記憶する記憶部(
図1の11)と、前記ゲームプログラムを実行することにより、前記情報処理端末の動作を制御する制御部(
図2の110)とを備え、前記制御部は、ゲームに関するゲーム画像を、前記情報処理端末に関する報知画像とともに前記表示部に表示する第1ゲームパートを提供する第1ステップ(
図3のS04~S06,S12,S14,S07,S17,
図4のS18~S23,
図5のS33,
図6のS43)と、ゲームの進行状況が前記第1ゲームパートよりも進行するときに、前記報知画像を表示せずに前記ゲーム画像を前記表示部に表示する第2ゲームパートを提供する第2ステップ(
図5のS30,
図6のS40)とを実行し、前記報知画像は、当該ゲームプログラムが実行されていない状態において前記表示部に表示され得る報知情報と同じ情報を報知する画像である。
【0137】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部110の制御ブロック(特に、操作受付部111、UI制御部112、アニメーション生成部113、表示制御部114、およびゲーム進行部115)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0138】
後者の場合、制御部110を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0139】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0140】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF(操作部)、14,24 入出力IF(操作部)、15 タッチスクリーン(表示部、操作部)、17 カメラ(操作部)、18 測距センサ(操作部)、100 ユーザ端末(情報処理端末)、110,210 制御部、111 操作受付部、112 表示制御部、113 UI制御部、114 アニメーション生成部、115 ゲーム進行部、120,220 記憶部、121,221 ゲームプログラム、122,222 ゲーム情報、123,223 ユーザ情報、151 入力部(操作部)、152 表示部、200 サーバ、1010 物体、1020 コントローラ(操作部)、1030 記憶媒体