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特許7403954混合粒状農薬組成物、これを利用した粒状農薬合剤および粒状農薬合剤キット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】混合粒状農薬組成物、これを利用した粒状農薬合剤および粒状農薬合剤キット
(51)【国際特許分類】
   A01N 25/12 20060101AFI20231218BHJP
   A01N 37/24 20060101ALI20231218BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
A01N25/12 101
A01N37/24 101
A01P3/00
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2018564450
(86)(22)【出願日】2018-01-05
(86)【国際出願番号】 JP2018000048
(87)【国際公開番号】W WO2018139173
(87)【国際公開日】2018-08-02
【審査請求日】2020-09-25
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-29
(31)【優先権主張番号】P 2017010050
(32)【優先日】2017-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000169
【氏名又は名称】クミアイ化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000590
【氏名又は名称】弁理士法人 小野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】花井 涼
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 恵介
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 剛一
(72)【発明者】
【氏名】山崎 聡信
【合議体】
【審判長】木村 敏康
【審判官】阪野 誠司
【審判官】赤澤 高之
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-145892(JP,A)
【文献】特表2013-535525(JP,A)
【文献】特開2003-040702(JP,A)
【文献】特開昭64-016702(JP,A)
【文献】佐藤宗武 ほか,付着性微粉体を用いた粉体混合機の混合特性の評価,粉体工学会誌,1993年,30(6),390-396,https://web.archive.org/web/20150714234130/http://www.sonymobile.co.jp/support/use_support/bluetooth/hbh-pv708/step3.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N,A01P
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも使用時には、組成の相異なる2種類以上の粒状農薬組成物が混合された状態である混合粒状農薬組成物であって、
前記混合粒状農薬組成物に含有される任意2種類の粒状農薬組成物のCIE1976色空間(L表色系)で表される色差ΔEが4.5以上であり、
個々の粒状農薬組成物の短径が0.3-10mmであり、長径が短径の1-5倍である、
ことを特徴とする混合粒状農薬組成物。
【請求項2】
粒状農薬組成物の少なくとも1種類が着色剤を含有するものである請求項1に記載の混合粒状農薬組成物。
【請求項3】
粒状農薬組成物の個々が、形状がいずれも同一、かつ、該形状は円柱状、略円柱状、球状または略球状から選択されるものであり、任意2種類の粒状農薬組成物において、短径は一方が他方の60-167%であり、1粒あたりの平均質量は一方が他方の60-167%である請求項1または2に記載の混合粒状農薬組成物。
【請求項4】
粒状農薬組成物の任意2種類が、短径は一方が他方の70-143%であり、1粒あたりの平均質量は一方が他方の70-143%である請求項3に記載の混合粒状農薬組成物。
【請求項5】
粒状農薬組成物の個々が、いずれも短径が3mm以上であり、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を具備するものである請求項1または2に記載の混合粒状農薬組成物。
【請求項6】
請求項1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物が、予め粒状農薬組成物が混合され、単一のパッケージに包装されてなる粒状農薬合剤。
【請求項7】
請求項1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物を構成する粒状農薬組成物が、それぞれ別のパッケージに包装されてなる粒状農薬合剤キット。
【請求項8】
請求項1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物から所定量を無作為に抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物を選り分けた後、選別した各粒状農薬組成物の質量を測定し、前記実測した各粒状農薬組成物の質量比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合質量比を比較することにより該混合粒状農薬組成物における各粒状農薬組成物の分級程度を確認する、混合粒状農薬組成物の均一性評価方法。
【請求項9】
請求項1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物から所定量を無作為に抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物の粒数を計測し、前記実測した各粒状農薬組成物の粒数比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合粒数比を比較することにより該混合粒状農薬組成物の分級程度を確認する、混合粒状農薬組成物の均一性評価方法。
【請求項10】
請求項1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物を目視観察し、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物が概ね均一に混合されていることを達観で確認する、混合粒状農薬組成物の均一性評価方法。
【請求項11】
請求項6に記載の粒状農薬合剤から所定量の混合粒状農薬組成物を無作為に抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物を選り分けた後、選別した各粒状農薬組成物の質量を測定し、前記実測した各粒状農薬組成物の質量比と、粒状農薬合剤全体における各粒状農薬組成物の混合質量比を比較することにより該粒状農薬合剤における各粒状農薬組成物の分級程度を確認する、粒状農薬合剤の品質管理方法。
【請求項12】
請求項6に記載の粒状農薬合剤から所定量の混合粒状農薬組成物を無作為に抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物の粒数を計測し、前記実測した各粒状農薬組成物の粒数比と、粒状農薬合剤全体における各粒状農薬組成物の混合粒数比を比較することにより該粒状農薬合剤の分級程度を確認する、粒状農薬合剤の品質管理方法。
【請求項13】
請求項1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物を湛水状態でない農耕地、非農耕地または育苗箱に施用した後、色調の違いに基づいて所定面積内に観察される個々の粒状農薬組成物の粒数を計測し、前記実測した各粒状農薬組成物の粒数比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合粒数比を比較することにより該混合粒状農薬組成物における個々の粒状農薬組成物が均一に散布されていることを目視確認する、混合粒状農薬組成物の均一散布実施確認方法。
【請求項14】
請求項2-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物の製造に供するための、着色剤を含有してなる粒状農薬組成物。
【請求項15】
請求項6に記載の粒状農薬合剤の製造に供するための、着色剤を含有してなる粒状農薬組成物。
【請求項16】
請求項7に記載の粒状農薬合剤キットの製造に供するための、着色剤を含有してなる粒状農薬組成物。
【請求項17】
請求項8-13のいずれかに記載の方法に供するための、着色剤を含有してなる粒状農薬組成物。
【請求項18】
請求項14-16のいずれかに記載の着色剤を含有してなる粒状農薬組成物の製造方法であって、
1種または2種以上の農薬活性成分と、着色剤を配合する工程を含むことを特徴とする着色剤を含有してなる粒状農薬組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも使用時には、組成の相異なる2種類以上の粒状農薬組成物が混合された状態である混合粒状農薬組成物、複数の粒状農薬組成物からなる粒状農薬合剤および現場混用である粒状農薬合剤キットに関する。また、本発明は、前記混合粒状農薬組成物および粒状農薬合剤における個々の粒状農薬組成物の均一性評価方法、ならびに前記混合粒状農薬組成物に適した粒状農薬組成物、更にはその使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
従来、農薬製剤には粉剤、水和剤、水性懸濁剤、乳剤等、さまざまな剤型が知られているが、その一つに粒剤がある。粒剤は農薬活性成分の粉立ちによる農薬施用作業者への曝露や散布時の飛散による周辺環境への悪影響等の懸念が少ない安全な剤型であり、単位面積あたりの施用量が10アールあたり0.2-5kgと比較的少量で、近年では粒剤処理に適用可能な動力散布機が普及したことにも後押しされ、農薬施用作業が簡便であることから本邦(日本国)の需要者に広く受け入れられている。また、処方設計の自由度が高く、農薬活性成分の溶出特性やその他農薬製剤としての物理化学的特性をコントロールしやすいことから、供給者にとっても需要者のために所望の性能を与えやすい剤型である。
【0003】
ところで、農業上の防除対象となる有害生物には、植物(雑草類)、動物(害虫類)、微生物(植物病原性の菌類や細菌類等)があるが、これらすべてに作用し、かつ有用植物に悪影響をもたらさない万能の農薬活性成分は存在せず、現代の農業においては、雑草防除には除草活性成分を、害虫防除には殺虫活性成分を、病害防除には殺菌活性成分をそれぞれ使用して農耕地等の管理が行われている。また、必ずしも単一の除草活性成分、単一の殺虫活性成分又は単一の殺菌活性成分が全ての雑草、全ての害虫又は全ての微生物の防除に奏功するとも限らず、それぞれの農薬活性成分には高感受性の草種、虫種又は菌種と低感受性の草種、虫種又は菌種が存在するのが通常である。かような事情であるから、往々にして多岐にわたる農耕地等の有害生物の全てを防除するためには、目的とする防除対象に合わせて複数の農薬活性成分を組み合わせて用いる必要がある。
【0004】
このようなニーズにあわせて、あらかじめ複数の農薬活性成分が配合された混合剤がいくつか市販されているが、求められる農薬活性成分の組み合わせの数は膨大であり、その全てを混合剤として商品化することは事実上不可能である。また、それぞれの農薬活性成分には固有の物理化学的性質があり、例えば、酸性の農薬活性成分と塩基性の農薬活性成分のように、相互の安定性に悪影響をもたらす等の理由で、混合剤とすることが困難な組み合わせも存在する。更に、粒剤においては、該粒剤が含有する農薬活性成分の特性に応じて、その溶出特性を好ましいパターンにコントロールするために、例えば粒状組成物の表面を疎水性微粉や樹脂等で被覆したり、粒状組成物中に熱可塑性材料のマトリックスを形成させる等の溶出制御手段を具備させたりする場合があるが、このような溶出制御手段は粒剤中に含まれる全ての農薬活性成分の溶出特性に影響をもたらすため、好ましい溶出パターンが異なる複数の農薬活性成分を含有する混合剤では採用できないことがある。
【0005】
そこで、混合剤が市販されていない組み合わせの農薬活性成分を農耕地等に施用する場合は、それぞれの農薬活性成分を含有する農薬組成物を別々に用意して農薬施用を行う必要がある。とはいえ、前記用意した農薬組成物の数だけ煩雑な農薬施用作業を行うことは農業従事者にとって大変な労力と手間を要するものであるから、複数の農薬組成物を現場で混合し、その混合物を散布することによって、一度の作業で農薬施用を済ませることが広く行われている。粒剤すなわち粒状組成物において前記作業を行う場合は、複数の粒剤を混合して同時に処理することになる。また、前記配合困難な複数の農薬活性成分を粒剤の態様に製剤して単一のパッケージに包装された製品とするために、個々の農薬活性成分を含有する粒状農薬組成物を別々に調製し、それらを所定の比率で混合した粒状農薬合剤も知られている。
【0006】
しかしながら、組成の相異なる複数の粒状組成物を均一に同時施用するためには、粒状組成物同士が充分に均一混合されている必要がある。粒状物は粒径が大きく、粉状物のようにミクロ混合することができないため、分級等による偏りが生じやすい。充分に均一混合されていない状態の粒状農薬組成物の混合物を施用した場合、施用が不均一になされ、施用区全体に対する投下薬量としては所期の量であっても、施用区の一部で農薬活性成分の不足による薬効不足が生じ、同時に別の農薬活性成分の過剰による薬害を引き起こすことがある。また、粒状農薬合剤の製造においては、個々の農薬活性成分を含有する粒状農薬組成物同士を充分に均一混合した状態で包装しないと、全ての農薬活性成分を同時に所期の量とした粒状農薬合剤とすることができない。そこで、前記粒状農薬組成物同士の充分な均一混合を達成するために多くの研究がなされ、これまでに様々な技術が提案されている(特許文献1-6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2000-86405号公報
【文献】特開2001-17847号公報
【文献】特開2001-206802号公報
【文献】特開2004-352711号公報
【文献】特開2007-176920号公報
【文献】特表2011-502138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、実際に粒状農薬組成物同士が充分に均一混合されているかどうかは、かかる混合粒状農薬組成物をサンプリングして、液体クロマトグラフ等の分析装置を用いて個々の農薬活性成分を定量する他に確認するすべがなく、大がかりな分析装置や実験器具や分析用試薬類等を農耕地等の農薬施用現場に持ち込むことは困難であり、農薬施用作業に従事する者は混合粒状農薬組成物が充分に均一であることを信じて農薬施用を行うしかないのが実情であった。また、粒状農薬合剤の製造場面においても、包装直前の粒状農薬合剤における農薬活性成分の含量は機器分析により確認するが、現に混合している途中の粒状農薬合剤が既に均一であるかどうか、すなわち混合工程を終了してもよいかどうかは混合中の組成物を見てもわからず、結局のところ経験に基づいて充分以上の長時間の混合工程を実施したうえで製造ラインを待機状態に置いて混合終了判断のために機器分析を行う他になかった。さらに粒状農薬組成物は混合工程で徐々に粒が崩壊していく現象が生じるため、長時間混合していると規格外の破片や摩擦による粉体が増えてきて、製造過程におけるロスにつながる。そのため、混合工程は均一に混合された時点で速やかに停止させるのが望ましく、混合状態をモニターするための簡便な判断方法が望まれていた。
【0009】
そこで、本発明は、煩わしい機器分析によらなくても混合粒状農薬組成物の均一性を容易に判断することが可能で、農薬施用作業に従事する者が安心感をもって使用することができる混合粒状農薬組成物等を得るための粒状農薬組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題の解決に向けて鋭意研究した結果、混合粒状農薬組成物を構成する2種類以上の粒状農薬組成物が、一定以上の色差を有することにより、予め2種類以上の粒状農薬組成物を混合しておき混合粒状農薬組成物とした場合、現場混用で2種類以上の粒状農薬組成物を混合して混合粒状農薬組成物とした場合、つまり、少なくとも使用時には粒状農薬組成物が混合された状態である混合粒状農薬組成物は、その均一性を視覚的に確認可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち本発明は、以下の内容のものである。
【0012】
[1]少なくとも使用時には、組成の相異なる2種類以上の粒状農薬組成物が混合された状態である混合粒状農薬組成物であって、
前記混合粒状農薬組成物に含有される任意2種類の粒状農薬組成物のCIE1976色空間(L表色系)で表される色差ΔEが4.5以上であることを特徴とする混合粒状農薬組成物。
【0013】
[2]粒状農薬組成物の少なくとも1種類が着色剤を含有するものである前記1に記載の混合粒状農薬組成物。
【0014】
[3]粒状農薬組成物の個々が、形状がいずれも同一、かつ、該形状は円柱状、略円柱状、球状または略球状から選択されるものであり、任意2種類の粒状農薬組成物において、短径は一方が他方の60-167%であり、1粒あたりの平均質量は一方が他方の60-167%である前記1または2に記載の混合粒状農薬組成物。
【0015】
[4]粒状農薬組成物の任意2種類が、短径は一方が他方の70-143%であり、1粒あたりの平均質量は一方が他方の70-143%である前記3に記載の混合粒状農薬組成物。
【0016】
[5]粒状農薬組成物の個々が、いずれも短径が3mm以上であり、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を具備するものである前記1または2に記載の混合粒状農薬組成物。
【0017】
[6]前記1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物が、予め粒状農薬組成物が混合され、単一のパッケージに包装されてなる粒状農薬合剤。
【0018】
[7]前記1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物を構成する粒状農薬組成物が、それぞれ別のパッケージに包装されてなる粒状農薬合剤キット。
【0019】
[8]前記1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物から所定量を無作為に抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物を選り分けた後、選別した各粒状農薬組成物の質量を測定し、前記実測した各粒状農薬組成物の質量比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合質量比を比較することにより該混合粒状農薬組成物における各粒状農薬組成物の分級程度を確認する、混合粒状農薬組成物の均一性評価方法。
【0020】
[9]前記1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物から所定量を無作為に抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物の粒数を計測し、前記実測した各粒状農薬組成物の粒数比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合粒数比を比較することにより該混合粒状農薬組成物の分級程度を確認する、混合粒状農薬組成物の均一性評価方法。
【0021】
[10]前記1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物を目視観察し、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物が概ね均一に混合されていることを達観で確認する、混合粒状農薬組成物の均一性評価方法。
【0022】
[11]前記6に記載の粒状農薬合剤から所定量の混合粒状農薬組成物を無作為に抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物を選り分けた後、選別した各粒状農薬組成物の質量を測定し、前記実測した各粒状農薬組成物の質量比と、粒状農薬合剤全体における各粒状農薬組成物の混合質量比を比較することにより該粒状農薬合剤における各粒状農薬組成物の分級程度を確認する、粒状農薬合剤の品質管理方法。
【0023】
[12]前記6に記載の粒状農薬合剤から所定量の混合粒状農薬組成物を無作為に抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物の粒数を計測し、前記実測した各粒状農薬組成物の粒数比と、粒状農薬合剤全体における各粒状農薬組成物の混合粒数比を比較することにより該粒状農薬合剤の分級程度を確認する、粒状農薬合剤の品質管理方法。
【0024】
[13]前記1-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物を湛水状態でない農耕地、非農耕地または育苗箱に施用した後、色調の違いに基づいて所定面積内に観察される個々の粒状農薬組成物の粒数を計測し、前記実測した各粒状農薬組成物の粒数比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合粒数比を比較することにより該混合粒状農薬組成物における個々の粒状農薬組成物が均一に散布されていることを目視確認する、混合粒状農薬組成物の均一散布実施確認方法。
【0025】
[14]前記2-5のいずれかに記載の混合粒状農薬組成物の製造に供するための、着色剤を含有してなる粒状農薬組成物。
【0026】
[15]前記6に記載の粒状農薬合剤の製造に供するための、着色剤を含有してなる粒状農薬組成物。
【0027】
[16]前記7に記載の粒状農薬合剤キットの製造に供するための、着色剤を含有してなる粒状農薬組成物。
【0028】
[17]前記8-13のいずれかに記載の方法に供するための、着色剤を含有してなる粒状農薬組成物。
【0029】
[18]前記14-16のいずれかに記載の着色剤を含有してなる粒状農薬組成物の製造方法であって、
1種または2種以上の農薬活性成分と、着色剤を配合する工程を含むことを特徴とする着色剤を含有してなる粒状農薬組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0030】
本発明の混合粒状農薬組成物は、均一性を視覚的に確認可能であるため、煩わしい機器分析の必要がない。そのため、本発明の混合粒状農薬組成物は、均一性の評価、品質の管理も容易である。
【0031】
また、本発明の混合粒状農薬組成物は、それを施用した際に均一に散布することができるため、所望の薬効が達成されるのは無論のこと、混合粒状農薬組成物を構成する粒状農薬組成物同士の混合状態が一目瞭然のため、分級した混合粒状農薬組成物を不均一に施用してしまう事故を防止することが可能である。更に、農作業従事者に混合粒状農薬組成物の均一性を視覚情報として与えることにより、安心感を持って使用できる混合粒状農薬組成物を提供することができる。加えて、混合工程においても、均一混合を目指すあまりの不必要な長時間混合を廃し、混合工程における粒の損傷も最小限に抑えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の混合粒状農薬組成物は、少なくとも使用時には、組成の相異なる2種類以上の粒状農薬組成物が混合された状態のものである。これは予め2種類以上の粒状農薬組成物を混合しておき混合粒状農薬組成物とした場合や現場混用で2種類以上の粒状農薬組成物を混合して混合粒状農薬組成物とした場合を含む。
【0033】
上記混合粒状農薬組成物に含有される任意2種類の粒状農薬組成物のCIE1976色空間(L表色系)で表される色差ΔEは4.5以上、好ましくは5.0以上である。この色差ΔEは、市販の色差計を用いて個々の粒状農薬組成物のCIE1976色空間における色座標を測定し、任意の2種類の粒状農薬組成物について後記する実施例に記載の式から求めてもよいし、市販の色差計を用いて任意2種類の粒状農薬組成物の色差ΔEを直接求めてもよい。色差ΔEの値と人の感覚を対応づけた技術常識としては「食品色彩の科学」(齋藤進編著、幸書房、1997年)p.185に記載の表があるが、前記対応表は食品のようにある程度の大きさを持つ2つの物体を隣接比較または離間比較した場合の知覚程度とはよく相関するものの、1粒が数mmまたはそれ以下に過ぎない微細な農薬粒状組成物の各々が多数混じり合った混合農薬粒状組成物を観察した場合においては、妥当しない。例えば、2つの物体の色差ΔEが0.8~1.6であるとき、前記対応表は「隣接比較でわずかに色差が感じられるレベル」であることを開示するものであるが、そのような色差を有する2種類の農薬粒状組成物からなる混合農薬粒状組成物において、両者の色差を知覚することは、常人にはおよそ不可能であり、特に、混合農薬粒状組成物が静止状態になく、混合している途中などの流動状態であれば、前記知覚は更に困難となる。混合農薬粒状組成物の色差を人が知覚するためには、前述の技術常識にも拘わらず、少なくとも4.5の色差ΔEを必要とする。このような色差ΔEがあると、混合粒状農薬組成物中で両者が均一に混合しているかどうか、または分級しているかどうかが視覚的に認識可能となる。ここで色差ΔEの上限は特に限定されず、例えば25以下、または13以下、更には6.5以下であっても充分に上記の視覚的認識は可能である。無論、色差ΔEが25を超えても何ら不都合はない。なお、上記CIE1976色空間(L表色系)は、国際照明委員会が策定したものである。
【0034】
本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物は、1種または2種以上の農薬活性成分を含有する。農薬活性成分は、特に限定されず、例えば以下に示す公知の除草活性成分、殺菌活性成分、殺虫活性成分および植物成長調整活性成分を使用することができる。
【0035】
[除草活性成分]
アイオキシニル(ioxynil)、アクロニフェン(aclonifen)、アクロレイン(acrolein)、アザフェニジン(azafenidin)、アシフルオルフェン(acifluorfen)(ナトリウム等との塩を含む)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、アシュラム(asulam)、アセトクロ-ル(acetochlor)、アトラジン(atrazine)、アニロホス(anilofos)、アミカルバゾン(amicarbazone)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、アミトロール(amitrole)、アミノシクロピラクロル(aminocyclopyrachlor)、アミノピラリド(aminopyralid)、アミプロホス・メチル(amiprofos-methyl)、アメトリン(ametryn)、アラクロール(alachlor)、アロキシジム(alloxydim)、イソウロン(isouron)、イソキサクロルトール(isoxachlortole)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、イソキサベン(isoxaben)、イソプロツロン(isoproturon)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone)、イマザキン(imazaquin)、イマザピク(imazapic)(アミン等との塩を含む)、イマザピル(imazapyr)(イソプロピルアミン等の塩を含む)、イマザメタベンズ・メチル(imazamethabenz-methyl)、イマザモックス(imazamox)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、インダジフラム(indaziflam)、インダノファン(indanofan)、エグリナジン・エチル(eglinazine-ethyl)、エスプロカルブ(esprocarb)、エタメトスルフロン・メチル(ethametsulfuron-methyl)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、エチジムロン(ethidimuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、エトキシフェン・エチル(ethoxyfen-ethyl)、エトフメセート(ethofumesate)、エトベンザニド(etobenzanid)、エンドタール二ナトリウム塩(endothal-disodium)、オキサジアゾン(oxadiazon)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、オリザリン(oryzalin)、オルトスルファムロン(orthosulfamuron)、オルベンカルブ(orbencarb)、オレイン酸(oleic acid)、カフェンストロール(cafenstrole)、カルフェントラゾン・エチル(carfentrazone-ethyl)、カルブチレート(karbutilate)、カルベタミド(carbetamide)、キザロホップ(quizalofop-ethyl)、キザロホップ・P・エチル(quizalofop-P-ethyl)、キザロホップ・P・テフリル(quizalofop-P-tefuryl)、キノクラミン(quinoclamine)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、クミルロン(cumyluron)、クラシホス(clacyfos)、グリホサート(glyphosate)(ナトリウム、カリウム、アンモニウム、アミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジメチルアミンまたはトリメシウム等の塩を含む)、グルホシネート(glufosinate)(アミンまたはナトリウム等の塩を含む)、グルホシネート・P・ナトリウム塩(glufosinate-P-sodium)、クレトジム(clethodim)、クロジナホップ・プロパルギル(clodinafop-propargyl)、クロピラリド(clopyralid)、クロマゾン(clomazone)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、クロメプロップ(clomeprop)、クロランスラム・メチル(cloransulam-methyl)、クロランベン(chloramben)、クロリダゾン(chloridazon)、クロリムロン・エチル(chlorimuron-ethyl)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、クロルタル・ジメチル(chlorthal-dimethyl)、クロルチアミド(chlorthiamid)、クロルフタリム(chlorphthalim)、クロルフルレノール・メチル(chlorflurenol-methyl)、クロルプロファム(chlorpropham)、クロルブロムロン(chlorbromuron)、クロロクスロン(chloroxuron)、クロロトルロン(chlorotoluron)、ケトスピラドックス(ketospiradox)(ナトリウム、カルシウムまたはアンモニア等の塩を含む)、サフルフェナシル(saflufenacil)、サルメンチン(sarmentine)、シアナジン(cyanazine)、シアナミド(cyanamide)、ジウロン(diuron)、ジエタチル・エチル(diethatyl-ethyl)、ジカンバ(dicamba)(アミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン、ジグリコールアミン、ナトリウムまたはリチウム等の塩を含む)、シクロエート(cycloate)、シクロキシジム(cycloxydim)、ジクロスラム(diclosulam)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、シクロピリモレート(cyclopyrimorate)、ジクロベニル(dichlobenil)、ジクロホップ・P・メチル(diclofop-P-methyl)、ジクロホップ・メチル(diclofop-methyl)、ジクロルプロップ(dichlorprop)、ジクロルプロップ-P(dichlorprop-P)、ジクワット(diquat)、ジチオピル(dithiopyr)、シデュロン(siduron)、ジニトラミン(dinitramine)、シニドン・エチル(cinidon-ethyl)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ジノゼブ(dinoseb)、ジノテルブ(dinoterb)、シハロホップ・ブチル(cyhalofop-butyl)、ジフェナミド(diphenamid)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフルフェニカン(diflufenican)、ジフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、シマジン(simazine)、ジメタクロール(dimethachlor)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド・P(dimethenamid-P)、シメトリン(simetryn)、ジメピペレート(dimepiperate)、ジメフロン(dimefuron)、シンメチリン(cinmethylin)、スエップ(swep)、スルコトリオン(sulcotrione)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、スルホサート(sulfosate)、スルホスルフロン(sulfosulfuron)、スルホメツロン・メチル(sulfometuron-methyl)、セトキシジム(sethoxydim)、ターバシル(terbacil)、ダイムロン(daimuron)、タキストミン・A(thaxtomin A)、ダラポン(dalapon)、チアゾピル(thiazopyr)、チアフェナシル(tiafenacil)、チエンカルバゾン(thiencarbazone)(ナトリウム塩、メチルエステル等を含む)、チオカルバジル(tiocarbazil)、チオベンカルブ(thiobencarb)、チジアジミン(thidiazimin)、チフェンスルフロン・メチル(thifensulfuron-methyl)、デスメディファム(desmedipham)、デスメトリン(desmetryne)、テニルクロール(thenylchlor)、テブタム(tebutam)、テブチウロン(tebuthiuron)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、テフリルトリオン(tefuryltrione)、テムボトリオン(tembotrione)、テルブチラジン(terbuthylazine)、テルブトリン(terbutryn)、テルブメトン(terbumeton)、トプラメゾン(topramezone)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、トリアジフラム(triaziflam)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリアファモン(triafamone)、トリアレート(tri-allate)、トリエタジン(trietazine)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピル-ブトティル(triclopyr-butotyl)、トリフルジムオキサジン(trifludimoxazin)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、トリフルスルフロン・メチル(triflusulfuron-methyl)、トリフルラリン(trifluralin)、トリフロキシスルフロンナトリウム塩(trifloxysulfuron-sodium)、トリベニュロン・メチル(tribenuron-methyl)、トルピラレート(tolpyralate)、ナプタラム(naptalam)(ナトリウム等との塩を含む)、ナプロアニリド(naproanilide)、ナプロパミド(napropamide)、ナプロパミド-M(napropamide-M)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、ネブロン(neburon)、ノルフルラゾン(norflurazon)、バーナレート(vernolate)、パラコート(paraquat)、ハルキシフェン-ベンジル(halauxifen-benzyl)、ハルキシフェン-メチル(halauxifen-methyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップ・P(haloxyfop-P)、ハロキシホップ-エトティル(haloxyfop-etotyl)、ハロサフェン(halosafen)、ハロスルフロン・メチル(halosulfuron-methyl)、ピクロラム(picloram)、ピコリナフェン(picolinafen)、ビシクロピロン(bicyclopyrone)、ビスピリバック・ナトリウム塩(bispyribac-sodium)、ピノキサデン(pinoxaden)、ビフェノックス(bifenox)、ピペロホス(piperophos)、ピラクロニル(pyraclonil)、ピラスルホトール(pyrasulfotole)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ピラゾスルフロン・エチル(pyrazosulfuron-ethyl)、ピラゾリネート(pyrazolynate)、ビラナホス(bilanafos)、ピラフルフェン・エチル(pyraflufen-ethyl)、ピリダフォル(pyridafol)、ピリチオバック・
ナトリウム塩(pyrithiobac-sodium)、ピリデート(pyridate)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)、ピリミノバック・メチル(pyriminobac-methyl)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)、ピロクススラム(pyroxsulam)、フェニソファム(phenisopham)、フェニュロン(fenuron)、フェノキサスルホン(fenoxasulfone)、フェノキサプロップ(fenoxaprop)(メチル、エチル、イソプロピルエステルを含む)、フェノキサプロップ・P(fenoxaprop-P)(メチル、エチル、イソプロピルエステルを含む)、フェンキノトリオン(fenquinotrione)、フェンチアプロップ・エチル(fenthiaprop-ethyl)、フェントラザミド(fentrazamide)、フェンメディファム(phenmedipham)、フォラムスルフロン(foramsulfuron)、ブタクロール(butachlor)、ブタフェナシル(butafenacil)、ブタミホス(butamifos)、ブチレート(butylate)、ブテナクロール(butenachlor)、ブトラリン(butralin)、ブトロキシジム(butroxydim)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フラムプロップ(flamprop)(メチル、エチル、イソプロピルエステルを含む)、フラムプロップ・M(flamprop-M)(メチル、エチル、イソプロピルエステルを含む)、プリミスルフロン・メチル(primisulfuron-methyl)、フルアジホップ・ブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ・P・ブチル(fluazifop-P-butyl)、フルアゾレート(fluazolate)、フルオメツロン(fluometuron)、フルオログリコフェン・エチル(fluoroglycofen-ethyl)、フルカルバゾン・ナトリウム塩(flucarbazone-sodium)、フルクロラリン(fluchloralin)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、フルチアセット・メチル(fluthiacet-methyl)、フルピルスルフロン・メチル・ナトリウム塩(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フルフェナセット(flufenacet)、フルフェンピル・エチル(flufenpyr-ethyl)、フルプロパネート(flupropanate)、フルポキサム(flupoxame)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラック・ペンチル(flumiclorac-pentyl)、フルメツラム(flumetsulam)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、フルロキシピル(fluroxypyr)、フルロクロリドン(flurochloridone)、プレチラクロール(pretilachlor)、プロカルバゾン・ナトリウム塩(procarbazone-sodium)、プロジアミン(prodiamine)、プロスルフロン(prosulfuron)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、プロパキザホップ(propaquizafop)、プロパクロール(propachlor)、プロパジン(propazine)、プロパニル(propanil)、プロピザミド(propyzamide)、プロピソクロール(propisochlor)、プロピリスルフロン(propyrisulfuron)、プロファム(propham)、プロフルアゾール(profluazol)、プロポキシカルバゾン・ナトリウム塩(propoxycarbazone-sodium)、プロホキシジム(profoxydim)、ブロマシル(bromacil)、ブロムピラゾン(brompyrazon)、プロメトリン(prometryn)、プロメトン(prometon)、ブロモキシニル(bromoxynil)(酪酸、オクタン酸またはヘプタン酸等のエステル体を含む)、ブロモフェノキシム(bromofenoxim)、ブロモブチド(bromobutide)、フロラスラム(florasulam)、ヘキサジノン(hexazinone)、ペトキサミド(pethoxamid)、ベナゾリン(benazolin)、ペノキススラム(penoxsulam)、ヘプタマロキシログルカン(heptamaloxyloglucan)、ベフルブタミド(beflubutamid)、ペブレート(pebulate)、ペラルゴン酸(pelargonic acid)、ベンカルバゾン(bencarbazone)、ペンジメタリン(pendimethalin)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ベンスリド(bensulide)、ベンスルフロン・メチル(bensulfuron-methyl)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、ベンタゾン(bentazone)、ペンタノクロール(pentanochlor)、ペントキサゾン(pentoxazone)、ベンフルラリン(benfluralin)、ベンフレセート(benfuresate)、ホサミン(fosamine)、ホメサフェン(fomesafen)、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、メコプロップ(mecoprop)(ナトリウム、カリウム、イソプロピルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミン等の塩を含む)、メコプロップ・P・カリウム塩(mecoprop-P-potassium)、メソスフロン・メチル(mesosulfuron-methyl)、メソトリオン(mesotrione)、メタザクロール(metazachlor)、メタゾスルフロン(metazosulfuron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メタミトロン(metamitron)、メタミホップ(metamifop)、DSMA(メタンアルソン酸二ナトリウム)、メチオゾリン(methiozolin)、メチルダイムロン(methyldymuron)、メトキスロン(metoxuron)、メトスラム(metosulam)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、メトブロムロン(metobromuron)、メトベンズロン(metobenzuron)、メトラクロール(metolachlor)、メトリブジン(metribuzin)、メフェナセット(mefenacet)、モノスルフロン(monosulfuron)(メチル、エチル、イソプロピルエステルを含む)、モノリニュロン(monolinuron)、モリネート(molinate)、ヨードスルフロン(iodosulfuron)、ヨードスルフロンメチルナトリウム塩(iodosulfulon-methyl-sodium)、ヨーフェンスルフロン(iofensulfuron)、ヨーフェンスルフロン・ナトリウム塩(iofensulfuron-sodium)、ラクトフェン(lactofen)、リニュロン(linuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、レナシル(lenacil)、TCA(2,2,2-トリクロロ酢酸)(ナトリウム、カルシウム又はアンモニア等の塩を含む)、2,3,6-TBA(2,3,6-トリクロロ安息香酸)、2,4,5-T(2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸)、2,4-D(2,4-ジクロロフェノキシ酢酸)(アミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、ナトリウム又はリチウム等の塩を含む)、ACN(2-アミノ-3-クロロ-1,4-ナフトキノン)、MCPA(2-メチル-4-クロロフェノキシ酢酸)、MCPB(2-メチル-4-クロロフェノキシ酪酸)(ナトリウム塩、エチルエステル等を含む)、2,4-DB(4-(2,4-ジクロロフェノキシ)酪酸)、DNOC(4,6-ジニトロ-O-クレゾール)(アミン又はナトリウム等の塩を含む)、AE-F‐150944(コード番号)、HW-02(コード番号)、IR-6396(コード番号)、MCPA・チオエチル(MCPA-thioethyl)、SYP-298(コード番号)、SYP-300(コード番号)、EPTC(S-エチルジプロピルチオカーバメート)、S-メトラクロール(S-metolachlor)。
【0036】
[殺菌活性成分]
アザコナゾール(azaconazole)、アシベンゾラル・S・メチル(acibenzolar-S-methyl)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、アニラジン(anilazine)、アミスルブロム(amisulbrom)、アメトクトラジン(ametoctradin)、アルジモルフ(aldimorph)、イソチアニル(isotianil)、イソピラザム(isopyrazam)、イソフェタミド(isofetamid)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イプコナゾール(ipconazole)、イプロジオン(iprodione)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、イプロベンホス(iprobenfos)、イマザリル(imazalil)、イミノクタジン・アルベシル酸塩(iminoctadine-trialbesilate)、イミノクタジン酢酸塩(iminoctadine-triacetate)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、エジフェンホス(edifenphos)、エタコナゾ-ル(etaconazole)、エタボキサム(ethaboxam)、エチリモル(ethirimol)、エトキシキン(ethoxyquin)、エトリジアゾール(etridiazole)、エネストロブリン(enestroburin)、エノキサストロビン(enoxastrobin)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、オーガニックオイル(organic oils)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキサジニラゾール(oxazinylazole)、オキサチアピプロリン(oxathiapiprolin)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキシキノリン銅(oxine-copper)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole-fumarate)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、オクタン酸銅(copper dioctanoate)、オクチリノン(octhilinone)、オフラセ(ofurace)、オリサストロビン(orysastrobin)、オルソフェニルフェノール(o-phenylphenol)、カスガマイシン(kasugamycin)、カプタホール(captafol)、カルプロパミド(carpropamid)、カルベンダジム(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、カルボネ(carvone)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キノメチオネート(chinomethionat)、キャプタン(captan)、キンコナゾール(quinconazole)、キントゼン(quintozene)、グアザチン(guazatine)、クフラネブ(cufraneb)、クモキシストロビン(coumoxystrobin)、クレソキシム・メチル(kresoxim-methyl)、クロジラコン(clozylacon)、クロゾリネート(chlozolinate)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロロネブ(chloroneb)、シアゾファミド(cyazofamid)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジクロシメット(diclocymet)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、ジクロメジン(diclomezine)、ジクロラン(dicloran)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジチアノン(dithianon)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール・M(diniconazole-M)、ジネブ(zineb)、ジノカップ(dinocap)、ジピメチトロン(dipymetitrone)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、ジフルメトリム(diflumetorim)、シプロコナゾール(cyproconazole)、シプロジニル(cyprodinil)、シメコナゾール(simeconazole)、ジメチリモル(dimethirimol)、ジメチルジスルフィド(dimethyl disulfide)、ジメトモルフ(dimethomorph)、シモキサニル(cymoxanil)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ジラム(ziram)、シルチオファム(silthiofam)、ストレプトマイシン(streptomycin)、スピロキサミン(spiroxamine)、セダキサン(sedaxane)、ゾキサミド(zoxamide)、ダゾメット(dazomet)、チアジニル(tiadinil)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チウラム(thiram)、チオファネート(thiophanate)、チオファネート・メチル(thiophanate-methyl)、チフルザミド(thifluzamide)、テクナゼン(tecnazene)、テクロフタラム(tecloftalam)、テトラコナゾール(tetraconazole)、デバカルブ(debacarb)、テブコナゾール(tebuconazole)、テブフロキン(tebufloquin)、テルビナフィン(terbinafine)、ドジン(dodine)、ドデモルフ(dodemorph)、トリアジメノール(triadimenol)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリクラミド(trichlamide)、トリクロピリカルブ(triclopyricarb)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリチコナゾール(triticonazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、トリホリン(triforine)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、トルクロホス・メチル(tolclofos-methyl)、トルニファニド(tolnifanide)、トルプロカルブ(tolprocarb)、ナーバム(nabam)、ナタマイシン(natamycin)、ナフティフィン(naftifine)、ニトラピリン(nitrapyrin)、ニトロタル・イソプロピル(nitrothal-isopropyl)、ヌアリモル(nuarimol)、ノニルフェノールスルホン酸銅(copper nonyl phenol sulphonate)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)(strain:QST 713)、バリダマイシン(validamycin)、バリフェナレート(valifenalate)、ピカルブトラゾックス(picarbutrazox)、ビキサフェン(bixafen)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピジフルメトフェン(pydiflumetofen)、ビテルタノール(bitertanol)、ビナパクリル(binapacryl)、ビフェニル(biphenyl)、ピペラリン(piperalin)、ヒメキサゾール(hymexazol)、ピラオキシストロビン(pyraoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ピラジフルミド(pyraziflumid)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピラメトストロビン(pyrametostrobin)、ピリオフェノン(pyriofenone)、ピリソキサゾール(pyrisoxazole)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピリベンカルブ(pyribencarb)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピロキロン(pyroquilon)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ファーバム(ferbam)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナジンオキシド(phenazine oxide)、フェナミドン(fenamidone)、フェナミンストロビン(fenaminstrobin)、フェナリモル(fenarimol)、フェノキサニル(fenoxanil)、フェリムゾン(ferimzone)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンピラザミン(fenpyrazamine)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フェンフラム(fenfuram)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フォルペット(folpet)、フサライド(phthalide)、ブピリメート(bupirimate)、フベリダゾール(fuberidazole)、ブラストサイジン-S(blasticidin-S)、フラメトピル(furametpyr)、フララキシル(furalaxyl)、フランカルボン酸(furancarboxylic acid)、フルアジナム(fluazinam)、フルインダピル(fluindapyr)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、フルオピコリド(fluopicolide)、フルオピラム(fluopyram)、フルオルイミド(fluoroimide)、フルキサピロキサド(fluxapyroxad)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルコナゾール(furconazole)、フルコナゾール・シス(furconazole-cis)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルシラゾール(flusilazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルチアニル(flutianil)、フルトラニル(flutolanil)、フルトリアホール(flutriafol)、フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、フルメトベル(flumetover)、フルモルフ(flumorph)、プロキナジド(proquinazid)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロチオカルブ(prothiocarb)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、ブロノポール(bronopol)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb-hydrochloride)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、プロベナゾール(probenazole)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、フロメトキン(flometoquin)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル・M(benalaxyl-M)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、ベンゾビンジフルピル(benzovindiflupyr)、ベンチアゾール(benthiazole)、ベンチアバリカルブ・イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、ペンフルフェン(penflufen)、ボスカリド(boscalid)、ホセチル(fosetyl)(alminium, calcium, sodium)、ポリオキシン(polyoxin)、ポリカーバメート(polycarbamate)、ボルドー液(Bordeaux mixture)、マンコゼブ(mancozeb)、マンジプロパミド(mandipropamid)、マンデストロビン(mandestrobin)、マンネブ(maneb)、
ミクロブタニル(myclobutanil)、ミネラルオイル(mineral oils)、ミルディオマイシン(mildiomycin)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メタム(metam)、メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル・M(metalaxyl-M)、メチラム(metiram)、メトコナゾール(metconazole)、メトミノストロビン(metominostrobin)、メトラフェノン(metrafenone)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプチルジノカップ(meptyldinocap)、メプロニル(mepronil)、ヨードカルブ(iodocarb)、ラミナリン(laminarin)、亜リン酸および塩(phosphorous acid and salts)、塩基性塩化銅(copper oxychloride)、銀(silver)、酸化第一銅(cuprous oxide)、水酸化第二銅(copper hydroxide)、炭酸水素カリウム(potassium bicarbonate)、炭酸水素ナトリウム(sodium bicarbonate)、硫黄(sulfur)、硫酸オキシキノリン(oxyquinoline sulfate)、硫酸銅(copper sulfate)、(3,4-ジクロロイソチアゾール-5-イル)メチル 4-(tert-ブチル)安息香酸エステル(化学名、CAS登録番号:1231214-23-5)、3-((3,4-ジクロロイソチアゾール-5-イル)メトキシ)ベンゾ[d]イソチアゾール-1,1-ジオキシド(化学名、CAS登録番号:957144-77-3)、BAF-045(コード番号)、BAG-010(コード番号)、UK-2A(コード番号)、DBEDC(ドデシルベンゼンスルホン酸ビスエチレンジアミン銅錯塩[II])、MIF-1002(コード番号)、TPTA(酢酸トリフェニルスズ)、TPTC(トリフェニルチンクロライド)、TPTH(水酸化トリフェニルスズ)、非病原性エルビニア・カロトボーラ。
【0037】
[殺虫活性成分]
アクリナトリン(acrinathrin)、アザジラクチン(azadirachtin)、アザメチホス(azamethiphos)、アジンホス・エチル(azinphos-ethyl)、アジンホス・メチル(azinphos-methyl)、アセキノシル(acequinocyl)、アセタミプリド(acetamiprid)、アセトプロール(acetoprole)、アセフェート(acephate)、アゾシクロチン(azocyclotin)、アバメクチン(abamectin)、アフィドピロペン(afidopyropen)、アフォキソレイナー(afoxolaner)、アミドフルメット(amidoflumet)、アミトラズ(amitraz)、アラニカルブ(alanycarb)、アルジカルブ(aldicarb)、アルドキシカルブ(aldoxycarb)、アレスリン(allethrin)[d-cis-trans-体、d-trans-体を含む]、イサゾホス(isazophos)、イサミドホス(isamidofos)、イソカルボホス(isocarbophos)、イソキサチオン(isoxathion)、イソフェンホス・メチル(isofenphos-methyl)、イソプロカルブ(isoprocarb)、イベルメクチン(ivermectin)、イミシアホス(imicyafos)、イミダクロプリド(imidacloprid)、イミプロトリン(imiprothrin)、インドキサカルブ(indoxacarb)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、エチオン(ethion)、エチプロール(ethiprole)、エチレンジブロミド(ethylene dibromide)、エトキサゾール(etoxazole)、エトフェンプロックス(etofenprox)、エトプロホス(ethoprophos)、エトリムホス(etrimfos)、エマメクチンベンゾエート(emamectin benzoate)、エンドスルファン(endosulfan)、エンペントリン(empenthrin)、オキサミル(oxamyl)、オキシジメトン・メチル(oxydemeton-methyl)、オキシデプロホス(oxydeprofos)、オメトエート(omethoate)、カズサホス(cadusafos)、カッパ-テフルトリン(kappa-tefluthrin)、カッパ-ビフェントリン(kappa-bifenthrin)、カランジン(karanjin)、カルタップ(cartap)、カルバリル(carbaryl)、カルボスルファン(carbosulfan)、カルボフラン(carbofuran)、ガンマ-BHC(gamma-BHC)、キシリルカルブ(xylylcarb)、キナルホス(quinalphos)、キノプレン(kinoprene)、キノメチオネート(chinomethionat)、クマホス(coumaphos)、クリオライト(cryolite)、クロチアニジン(clothianidin)、クロフェンテジン(clofentezine)、クロマフェノジド(chromafenozide)、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、クロルエトキシホス(chlorethoxyfos)、クロルデン(chlordane)、クロルピクリン(chloropicrin)、クロルピリホス・メチル(chlorpyrifos-methyl)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、クロルメホス(chlormephos)、クロロプラレスリン(chloroprallethrin)、シアノホス(cyanophos)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ジアミダホス(diamidafos)、シアントラニリプロール(cyantraniliprole)、ジエノクロル(dienochlor)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、ジオキサベンゾホス(dioxabenzofos)、ジオフェノラン(diofenolan)、シクラニリプロール(cyclaniliprole)、ジクロトホス(dicrotophos)、ジクロフェンチオン(dichlofenthion)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、ジクロルボス(dichlorvos)、ジクロロメゾチアズ(dicloromezotiaz)、1,3‐ジクロロプロペン(1,3-dichloropropene)、ジコホル(dicofol)、ジシクラニル(dicyclanil)、ジスルホトン(disulfoton)、ジノテフラン(dinotefuran)、ジノブトン(dinobuton)、シハロジアミド(cyhalodiamide)、シハロトリン(cyhalothrin)[gamma-体,lambda-体を含む]、シフェノトリン(cyphenothrin)[(1R)-trans-体を含む]、シフルトリン(cyfluthrin)[beta-体を含む]、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、ジフロビダジン(diflovidazin)、シヘキサチン(cyhexatin)、シペルメトリン(cypermethrin)[alpha-体,beta-体,theta-体,zeta-体を含む]、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジメフルスリン(dimefluthrin)、ジメトエート(dimethoate)、シラフルオフェン(silafluofen)、シロマジン(cyromazine)、スピネトラム(spinetoram)、スピノサド(spinosad)、スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロテトラマト(spirotetramat)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スルコフロン・ナトリウム塩(sulcofuron-sodium)、スルホキサフロル(sulfoxaflor)、スルフルラミド(sulfluramid)、スルホテップ(sulfotep)、ダイアジノン(diazinon)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオキサザフェン(tioxazafen)、チオジカルブ(thiodicarb)、チオシクラム(thiocyclam)、チオスルタップ(thiosultap)、チオナジン(thionazin)、チオファノックス(thiofanox)、チオメトン(thiometon)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、テトラジホン(tetradifon)、テトラニリプロール(tetraniliprole)、テトラメチルフルスリン(tetramethylfluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、テブピリムホス(tebupirimfos)、テブフェノジド(tebufenozide)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、テフルトリン(tefluthrin)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、デメトン・S・メチル(demeton-S-methyl)、テメホス(temephos)、デルタメトリン(deltamethrin)、テルブホス(terbufos)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、トリアザメート(triazamate)、トリアゾホス(triazophos)、トリクロルホン(trichlorfon)、トリフルムロン(triflumuron)、トリフルメゾピリム(triflumezopyrim)、トリメタカルブ(trimethacarb)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、ナレッド(naled)、ニテンピラム(nitenpyram)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、バーティシリウム レカニ(Verticillium lecanii)、ハイドロプレン(hydroprene)、パスツーリアペネトランス胞子(Pasteuriapenetrans)、バミドチオン(vamidothion)、パラチオン(parathion)、パラチオン・メチル(parathion-methyl)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、ハロフェノジド(halofenozide)、ビオアレスリン(bioallethrin)、ビオアレスリンS-シクロペンテニル(bioallethrin S-cyclopentenyl)、ビオレスメトリン(bioresmethrin)、ビストリフルロン(bistrifluron)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、ビフェナゼート(bifenazate)、ビフェントリン(bifenthrin)、ピフルブミド(pyflubumide)、ピペロニルブトキシド(piperonyl butoxide)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、ピリダベン(pyridaben)、ピリダリル(pyridalyl)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)、ピリプロール(pyriprole)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ピリミカルブ(pirimicarb)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、ピリミノストロビン(pyriminostrobin)、ピリミホス・メチル(pirimiphos-methyl)、ピレトリン(pyrethrine)、ファムフル(famphur)、フィプロニル(fipronil)、フェナザキン(fenazaquin)、フェナミホス(fenamiphos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェノトリン(phenothrin)[(1R)-trans-体を含む]、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェンチオン(fenthion)、フェントエート(phenthoate)、フェンバレレート(fenvalerate)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フェンブタンチン・オキシド(fenbutatin oxide)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フォノホス(fonofos)、フッ化スルフリル(sulfuryl fluoride)、ブトカルボキシム(butocarboxim)、ブトキシカルボキシム(butoxycarboxim)、ブプロフェジン(buprofezin)、フラチオカルブ(furathiocarb)、プラレトリン(prallethrin)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、フルアザインドリジン(fluazaindolizine)、フルアズロン(fluazuron)、フルエンスルホン(fluensulfone)、フルオロ酢酸ナトリウム塩(sodium fluoroacetate)、フルキサメタミド(fluxametamide)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルシトリネート(flucythrinate)、フル
スルファミド(flusulfamide)、フルバリネート(fluvalinate) [tau-体を含む]、フルピラジフロン(flupyradifurone)、フルピラゾホス(flupyrazofos)、フルフィプロール(flufiprole)、フルフェネリム(flufenerim)、フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、フルヘキサフォン(fluhexafon)、フルベンジアミド(flubendiamide)、フルメトリン(flumethrin)、プロチオホス(prothiofos)、プロトリフェンブト(protrifenbute)、フロニカミド(flonicamid)、プロパホス(propaphos)、プロパルギット(propargite)、プロフェノホス(profenofos)、ブロフラニリド(broflanilide)、プロフルトリン(profluthrin)、プロペタムホス(propetamphos)、プロポキスル(propoxur)、フロメトキン(flometoquin)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、ヘキサチアゾクス(hexythiazox)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ペキロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)、ペキロマイセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroceus)、ヘプタフルスリン(heptafluthrin)、ヘプテノホス(heptenophos)、ペルメトリン(permethrin)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ベンスルタップ(bensultap)、ベンゾキシメート(benzoximate)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ボーベリア・テネーラ(Beauveria tenella)、ボーベリア・バッシアーナ(Beauveria bassiana)、ボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brongniartii)、ホキシム(phoxim)、ホサロン(phosalone)、ホスチアゼート(fosthiazate)、ホスチエタン(fosthietan)、ホスファミドン(phosphamidon)、ホスメット(phosmet)、ポリナクチン複合体(polynactins)、ホルメタネート(formetanate)、ホレート(phorate)、マラチオン(malathion)、ミルベメクチン(milbemectin)、メカルバム(mecarbam)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、メソプレン(methoprene)、メソミル(methomyl)、メタフルミゾン(metaflumizone)、メタミドホス(methamidophos)、メタム(metham)、メチオカルブ(methiocarb)、メチダチオン(methidathion)、メチルイソチオシアネート(methyl isothiocyanate)、メチルブロマイド(methyl bromide)、メトキシクロル(methoxychlor)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、メトトリン(methothrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、イプシロン-メトフルトリン(epsilon-metofluthrin)、メトルカルブ(metolcarb)、メビンホス(mevinphos)、メペルフルスリン(meperfluthrin)、モナクロスポリウム・フィマトパガム(Monacrosporium phymatophagum)、モノクロトホス(monocrotophos)、モムフルオロスリン(momfluorothrin)、イプシロン-モムフルオロスリン(epsilon-momfluorothrin)、リトルアA(litlure-A)、リトルアB(litlure-B)、リン化アルミニウム(aluminium phosphide)、リン化亜鉛(zinc phosphide)、リン化水素(phosphine)、ルフェヌロン(lufenuron)、レスカルレ(rescalure)、レスメトリン(resmethrin)、レピメクチン(lepimectin)、ロテノン(rotenone)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、石灰窒素(calcium cyanide)、硫酸ニコチン(nicotinesulfate)、(Z)-11-テトラデセニル=アセタート、(Z)-11-ヘキサデセナール、(Z)-11-ヘキサデセニル=アセタート、(Z)-9,12-テトラデカジエニル=アセタート、(Z)-9-テトラデセン-1-オール、(Z,E)-9,11-テトラデカジエニル=アセタート、(Z,E)-9,12-テトラデカジエニル=アセタート、バシルス・ポピリエ(Bacillus popilliae)、バシルス・ズブチリス(Bacillus subtillis)、バシルス・スフェリカス(Bacillus sphaericus)、バシルス・チューリンゲンシス・亜種・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp. Aizawai)、バシルス・チューリンゲンシス・亜種・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subsp. Israelensis)、バシルス・チューリンゲンシス・亜種・クルスターキ(Bacillus thuringiensis subsp. Kurstaki)、バシルス・チューリンゲンシス・亜種・テネブリオニス(Bacillus thuringiensis subsp. Tenebrionis)、Btタンパク質 (Cry1Ab, Cry1Ac, Cry1Fa, Cry2Ab, mCry3A, Cry3Ab, Cry3Bb, Cry34/35Ab1)、CL900167(コード番号)、DCIP(ビス-(2-クロロ-1-メチルエチル)エーテル)、DDT(1,1,1-トリクロロ-2,2-ビス(4-クロロフェニル)エタン)、DEP(ジメチル-2,2,2-トリクロロ-1-ヒドロキシエチルホスホネート)、DNOC(4,6-ジニトロ-o-クレゾール)、DSP(O,O-ジエチル-O-[4-(ジメチルスルファモイル)フェニル]-ホスホロチオネート)、EPN(O-エチル-O-4-(ニトロフェニル)フェニルホスホノチオエート)、核多角体病ウイルス包埋体、NA-85(コード番号)、NA-89(コード番号)、NC-515(コード番号)、RU15525(コード番号)、ZDI-2501(コード番号)、XMC、Z-13-イコセン-10-オン、ZXI8901(コード番号)、ME5382。
【0038】
[植物成長調整活性成分]
1-メチルシクロプロペン(1-methylcyclopropene)、1-ナフチルアセトアミド(1-naphthylacetamide)、2,6-ジイソプロピルナフタレン(2,6-diisopropylnaphthalene)、4-CPA(4-クロロフェノキシ酢酸)、ベンジルアミノプリン(benzylaminopurine)、アンシミドール(ancymidol)、アビグリシン(aviglycine)、カルボネ(carvone)、クロルメコート(chlormequat)、クロプロップ(cloprop)、クロキシホナック(cloxyfonac)、クロキシホナック・カリウム塩(cloxyfonac-potassium)、シクラニリド(cyclanilide)、サイトカイニン(cytokinins)、ダミノジット(daminozide)、ジケグラック(dikegulac)、ジメチピン(dimethipin)、エテホン(ethephon)、エポコレオン(epocholeone)、エチクロゼート(ethychlozate)、フルメトラリン(flumetralin)、フルレノール(flurenol)、フルルプリミドール(flurprimidol)、ホルクロルフェニュロン(forchlorfenuron)、ジベレリン(gibberellins)、イナベンフィド(inabenfide)、インドール酢酸(indole acetic acid)、インドール酪酸(indole butyric acid)、マレイン酸ヒドラジド(maleic hydrazide)、メフルイジド(mefluidide)、メピコート・クロリド(mepiquat chloride)、n-デシルアルコール(n-decanol)、パクロブトラゾール(paclobutrazol)、プロヘキサジオン・カルシウム塩(prohexadione-calcium)、プロヒドロジャスモン(prohydrojasmon)、シントフェン(sintofen)、チジアズロン(thidiazuron)、トリアコンタノール(triacontanol)、トリネキサパック・エチル(trinexapac-ethyl)、ウニコナゾール(uniconazole)、ウニコナゾール-P(uniconazole-P)、4-オキソ-4-(2-フェニルエチル)アミノ酪酸(化学名、CAS登録番号:1083-55-2)、過酸化カルシウム。
【0039】
本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物における農薬活性成分の含有量は、目的にあわせて適宜設定すればよく、特に限定されないが、例えば、0.01~90質量%、好ましくは0.1~85質量%である。
【0040】
上記のように、個々の粒状農薬組成物は、基本的に1種または2種以上の農薬活性成分が含有するが、何らかの事情により望むならば個々の粒状農薬組成物のうちのいくつかは農薬活性成分を含有しない粒状組成物としてもよい。本明細書においては、前記農薬活性成分を含有しない粒状組成物についても、それが混合粒状農薬組成物を構成する一部である限りにおいて、農薬活性成分を含有する粒状組成物と区別することなく粒状農薬組成物と称する場合がある。なお、前記一部の粒状農薬組成物が農薬活性成分を含有しない場合であっても、本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物のうち少なくとも1種類の粒状農薬組成物は必ず1種または2種以上の農薬活性成分を含有する。
【0041】
また、本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物には、所望により薬害軽減剤を含有させてもよい。前記薬害軽減剤としては、例えば以下に示す化合物を使用することができるが、この例示に限定されるものではなく、公知の薬害軽減剤を任意に配合することができる。
【0042】
[薬害軽減剤]
ベノキサコル(benoxacor)、フリラゾール(furilazole)、ジクロルミド(dichlormid)、ジシクロノン(dicyclonone)、DKA-24(N1,N2-ジアリル-N2-ジクロロアセチルグリシンアミド)、AD-67(4-ジクロロアセチル-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン)、PPG-1292(2,2-ジクロロ-N-(1,3-ジオキサン-2-イルメチル)-N-(2-プロペニル)アセトアミド)、R-29148(3-ジクロロアセチル-2,2,5-トリメチル-1,3-オキサゾリジン)、クロキントセット-メキシル(cloquintcet-mexyl)、ナフタル酸無水物(1,8-Naphthalic Anhydride)、メフェンピル-ジエチル(mefenpyr-diethyl)、メフェンピル(mefenpyr)、メフェンピルエチル(mefenpyr-ethyl)、フェンクロラゾール-エチル(fenchlorazole-O-ethyl)、フェンクロリム(fenclorim)、MG-191(2-ジクロロメチル-2-メチル-1,3-ジオキサン)、シオメトリニル(cyometrinil)、フルラゾール(flurazole)、フルキソフェニム(fluxofenim)、イソキサジフェン(isoxadifen)、イソキサジフェン-エチル(isoxadifen-ethyl)、MON4660(コード番号)、オキサベトリニル(oxabetrinil)、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、低級アルキル置換安息香酸、TI-35(コード番号)又はN-(2-メトキシベンゾイル)-4-[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド(化学名、CAS登録番号:129531-12-0)。
【0043】
本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物における薬害軽減剤の含有量は、目的にあわせて適宜設定すればよく、特に限定されないが、例えば、0.01~90質量%、好ましくは0.1~85質量%である。
【0044】
更に、本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物には、所望により固体担体、界面活性剤、結合剤、滑沢剤、浮遊性付与材料、溶出制御材料等の補助剤を含有させてもよい。前記補助剤としては、例えば以下に示す物質を使用することができるが、この例示に限定されるものではなく、公知の補助剤を任意に配合することができる。
【0045】
[固体担体]
ベントナイト、クレー、カオリン、セリサイト、タルク、酸性白土、軽石、ゼオライト、バーミキュライト、パーライト、炭酸カルシウム、珪砂。
【0046】
[界面活性剤]
ポリエチレングリコール高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル、ソルビタンモノアルキレート、アセチレンアルコールおよびアセチレンジオール並びにそれらのアルキレンオキシド付加物等のノニオン性界面活性剤;アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩およびその縮合物、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリール硫酸エステル塩、アルキルアリールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリカルボン酸型高分子活性剤等のアニオン性界面活性剤;テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン、アルキルピリミジニウム塩等のカチオン性界面活性剤;アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド、アルキルイミダゾリニウムベタイン、アミノ酸等の両性界面活性剤;更にはシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤。
【0047】
[結合剤]
澱粉、アルギン酸、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブテン、ポリビニルアルコール、アラビアガム、流動パラフィン、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、ポリビニルアセテート。
【0048】
[滑沢剤]
脂肪酸金属塩、タルク、シリカ。
【0049】
[浮遊性付与材料]
真珠岩や黒曜石よりなるパーライト、シラスよりなる発泡シラス、アルミノシリケート系で焼成してなるフィライト、珪酸ソーダあるいは硼砂を発泡させたマイクロバルーン、軽石、粒状珪藻土、粒状活性炭、木粉、コルク粉、ケナフ片、フェノール樹脂よりなるフェノールマイクロバルーン、エポキシ樹脂よりなるエコスフェアー、ポリウレタン系樹脂よりなるポリウレタンフォーム、ポリアクリロニトリル系樹脂よりなるプラスチックマイクロバルーン、火力発電時の灰として産出するフライアッシュ等、独立した1個または複数個の気室を有する中空体、脂肪酸およびその塩、疎水性シリカ等の撥水性物質。
【0050】
[溶出制御材料]
キャンデリラワックス、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、蜜ロウ、ラノリン、鯨ロウ、牛脂等の動物系ワックス、マイクロクリスタルワックス(イソパラフィン、シクロパラフィン)、パラフィンワックス(ノルマルパラフィン)、ペトロラクタム、カルナウバワックス、酸化ワックス、エステルワックス、ウレタンワックス、ポリオレフィン、酸化ポリエチレン等の石油系ワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、ラノリン脂肪酸等の脂肪酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル等の脂肪酸エステル、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルとエチレンの共重合物、酢酸ビニルとバーサチック酸ビニルの共重合物、酢酸ビニルとエチレンと塩化ビニルの共重合物、ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステルとスチレンの共重合物、アクリル酸エステルとシリコーンの共重合物、アクリル酸エステルとエチレンの共重合物、ポリウレタン、スチレンとブタジエンの共重合物、アクリロニトリルとブタジエンの共重合物等の水不溶性熱可塑性樹脂、およびアミノ樹脂(尿素樹脂およびメラミン樹脂等)、フェノール樹脂(レゾール樹脂およびノボラック樹脂等)、レゾルシノールホルムアルデヒド樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、疎水性シリカ。
【0051】
本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物における補助剤の含有量は、目的にあわせて適宜設定すればよく、特に限定されないが、例えば、固体担体は通常10~99.89質量%、好ましくは15~99.8質量%であり、界面活性剤は通常0.1~30質量%、好ましくは0.2~15質量%であり、結合剤は通常0~10質量%、好ましくは0~5質量%であり、滑沢剤は通常0~4質量%、好ましくは0~2質量%であり、浮遊性付与材料は通常0~50質量%、好ましくは0~25質量%であり、溶出制御材料は通常0~20質量%、好ましくは0~10質量%である。
【0052】
以上説明した本発明の混合粒状農薬組成物に含有される任意2種類の粒状農薬組成物の色差ΔEが4.5以上であれば特段問題はないが、そうでない場合には、粒状農薬組成物の色調を調整する目的で、粒状農薬組成物に着色剤を少なくとも1種類含有させることが好ましい。着色剤は、特に限定されず、例えば以下に示す公知のものを使用することができる。
【0053】
[着色剤]
赤色2号(アマランス)、赤色3号(エリスロシン)、黄色4号(タートラジン)、緑色3号(ファストグリーンFCF)、青色1号(ブリリアントブルーFCF)等の食用タール色素等、酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルー、アリザリン染料、アゾ染料、フタロシアニン染料。
【0054】
本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物における着色剤の含有量は、任意2種類の粒状農薬組成物の色差ΔEが4.5以上、好ましくは5.0以上となるように適宜設定すればよく、特に限定されないが、例えば、0.00001~10質量%、好ましくは0.0001~1質量%である。
【0055】
本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物は、最終的に混合されて均一な混合粒状農薬組成物となることを予定するものであるから、互いに分級しにくい形状、大きさおよび質量を有することが好ましいのは言うまでもない。ここで、混合粒状農薬組成物を構成する任意2種類の粒状農薬組成物において、両者の形状は同一であっても相異なってもよいが、同一の形状であるときは互いに分級しにくく、前記同一の形状は円柱状、略円柱状、球状または略球状のいずれかであることが好ましい。また、前記任意2種類の粒状農薬組成物の一方の短径が他方の60-167%、好ましくは70-143%、より好ましくは80-125%、更に好ましくは90-112%、最も理想的には100%であるときに互いに分級しにくくなり、一方の1粒あたりの平均質量が他方の60-167%、好ましくは70-143%、より好ましくは80-125%、更に好ましくは90-112%、最も理想的には100%であるときも互いに分級しにくい。
【0056】
また、本発明の混合粒状農薬組成物およびそれを構成する個々の粒状農薬組成物の短径は通常0.3-10mm程度であるが、特に限定されるものではない。また長径についても限定されるものではないが、通常、短径の1-5倍程度、好ましくは1-4倍程度、より好ましくは1-3倍程度である。粒状農薬組成物の一類型として、短径が3mm以上であり、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を具備する、水面施用に適した大型粒状農薬組成物が知られているが、前記大型粒状農薬組成物は1粒あたりの嵩が大きいため、混合粒状農薬組成物全体の中で動きにくく、したがって大型粒状農薬組成物から構成される混合粒状農薬組成物を均一なものとするためには、より小型の粒状農薬組成物からなる混合粒状農薬組成物を得るときよりも丁寧な混合を必要とするのであって、かかる混合の終点判断は極めて難しい。加えて、このように水面に浮遊する性質と水に投下後30分以内に崩壊する性質を兼ね備えた大型粒状農薬組成物は、混合工程における粒の損傷も生じ易く、必要以上の混合は避ける必要がある。本発明はそのような大型粒状農薬組成物からなる混合粒状農薬組成物にも好適である。
【0057】
以上説明した本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物は、常法により製造することができる。すなわち、撹拌混合造粒法、転動造粒法、押し出し造粒法、破砕造粒法、流動層造粒法、複合型造粒法、噴霧乾燥造粒法、溶融造粒法、圧縮造粒法、真空凍結造粒法、懸濁凝集造粒法、コーティング造粒法等が適用可能であり、何ら限定されるものではないが、前記造粒法のうち、特に押し出し造粒法は、粒状農薬組成物の形状を上記した形状にしやすく、その短径も、上記した所定の範囲内に調整しやすい造粒法であり、本発明の混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物の製造方法として格別に適する。
【0058】
本発明の混合粒状農薬組成物の好ましい形態としては、混合粒状農薬組成物を構成する粒状農薬組成物が、それぞれ別のパッケージに包装されてなる粒状農薬合剤キットや、予め粒状農薬組成物が混合され、単一のパッケージに包装されてなる粒状農薬合剤が挙げられる。
【0059】
本発明の混合粒状農薬組成物が、粒状農薬合剤キットの場合、農耕地等の農薬施用現場にて、農薬施用の直前に、農作業に従事する者が、使用前に個々の粒状農薬組成物を混合して得ることができる。前記混合が十分に行われたとき、混合粒状農薬組成物を構成する個々の粒状農薬組成物は混合粒状農薬組成物全体の中で無秩序に配置されるが、本発明の混合粒状農薬組成物においては、それを構成する個々の粒状農薬組成物の色調は人が一見して識別できる程度に相違するため、混合粒状農薬組成物全体としてモザイク状の外観を呈する。このことにより、農作業に従事する者は混合粒状農薬組成物が均一に混合されたことを確信できるため、まだ混合が不充分なのではないかとの不安に捉われることなく、混合を終了して、混合粒状農薬組成物の施用作業を行うことができる。望むならばそれに先んじてモザイク状の外観を呈した混合粒状農薬組成物を撮影し、その写真をもって、混合粒状農薬組成物を確実に均一化した作業記録とすることもできる。
【0060】
より確信を深めたければ、例えば前記混合した混合粒状農薬組成物を無作為に所定量抜き取り、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物を選り分けた後、秤を用いて選別した各粒状農薬組成物の質量を測定し、前記実測した各粒状農薬組成物の質量比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合質量比を比較する方法や、色調の違いに基づいて個々の粒状農薬組成物の粒数を計測し、前記実測した各粒状農薬組成物の粒数比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合粒数比を比較する方法等により、農薬活性成分を分析できる大がかりで高価な装置を使わずとも農薬施用現場で簡単に混合粒状農薬組成物における各粒状農薬組成物の混合状態を定量的に確認することもできるし、望むならば書き留めたそれらの数値をもって、混合粒状農薬組成物を確実に均一化した作業記録とすることもできる。
【0061】
また、本発明の混合粒状農薬組成物が、粒状農薬合剤の場合、農薬工場等の製造現場にて、農薬の製造者が個々の粒状農薬組成物を混合して得ることができる。この場合、得られた混合粒状農薬組成物は粒状農薬合剤として単一のパッケージに包装されるが、粒状農薬合剤の製造過程において前記混合工程の終了判断が困難であることは既述した通りであるところ、本発明の混合粒状農薬組成物によりなる粒状農薬合剤を製造する者は、前記農薬施用現場における混合粒状農薬組成物の混合状態を確認する各種方法を準用して工程管理を簡便に行うことができ、また、同様の方法により粒状農薬合剤の品質管理を行うことも可能である。
【0062】
本発明の混合粒状農薬組成物は、湛水条件でない農耕地、非農耕地または育苗箱に施用した後も、かかる施用が該混合粒状農薬組成物における個々の粒状農薬組成物ごと均一に実施されたことを確認することができる。すなわち、前記農耕地等が湛水条件でない限りは混合粒状農薬組成物が土壌等の表面に露出しているため、本発明の混合粒状農薬組成物を施用した農作業に従事する者は、色調の違いに基づいて所定面積内に観察される個々の粒状農薬組成物の粒数を計測し、前記実測した各粒状農薬組成物の粒数比と、混合粒状農薬組成物全体における各粒状農薬組成物の混合粒数比を比較することにより該混合粒状農薬組成物における個々の粒状農薬組成物が均一に散布されたことを目視確認することが可能である。
【0063】
また、本発明の混合粒状農薬組成物は、農薬施用におけるあらゆる場面に適用可能である。具体的には、水稲の育苗箱における培土への混和処理や培土表面への散粒処理、移植時の植穴処理、作条処理、側条処理、土壌処理、茎葉処理、株元処理、水面施用処理、その他セルトレイへの処理等を挙げることができるが、特に限定されない。施用手段も特に限定されるものではなく、一般的な粒剤と同様の手段を用いることができ、例えば手での直接散粒、人力式散粒機、電動式散粒機、背負形動力式散粒機、走行形動力散粒機、トラクター搭載型散粒機、田植機搭載型散粒機、側条施用用施薬機、無人ヘリコプターやドローン等の航空散粒機による散布手段を挙げることができる。なお、本発明の混合粒状農薬組成物を施用する際の施用量もまた限定されるものではないが、水田や畑地の場合、10アールあたりで通常0.1-20kg、好ましくは0.2-5kgであり、水稲育苗箱の場合、育苗箱(通常0.16m)1枚あたりで通常10-200g、好ましくは10-100gである。また、セルトレイに施用する際はセルトレイ(128穴)あたり30g程度の施用量でよい。
【実施例
【0064】
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の製造例における「部」は質量部、「ppm」は質量百万分率を表す。また、「短径」は略円柱状粒状物の断面円直径を、「アスペクト比」は略円柱状粒状物の短径:粒長を指し、「見かけ比重」は容積100mLの容器(内径、高さともに役5cmの円筒)にすり切り一杯充填した粒状農薬組成物の正味質量(単位:g)を100で除した商を表し、CIE1976色空間における色座標L、aおよびbは測色色差系(ZE6000型:日本電色工業株式会社製、方式:反射モード、抗原:C/2°、構成:標準白板)にて測定した値を表す。
【0065】
[製造例1]
メプロニル75部とクレー25部を混合し、メプロニルプレミックスを得た。このメプロニルプレミックス16部、シリカ3部、ポリアクリル酸塩5部、アルキルアリールスルホン酸ホルマリン縮合物塩5部、アルキルアリールスルホン酸塩3部、ポリオキシエチレンアルキニルグリコールエーテル1部、プラスチックバルーン2部、青色1号を100ppm含有する炭酸カルシウム4部を混合し、更に炭酸カルシウムを加えて全体を100部とし、混合した。該混合物に所定量の水を加えて混練し、孔径5mmのスクリーンを用いて押し出し造粒した。得られた造粒物をポリ塩化ビニル袋に入れて振盪することにより該造粒物がアスペクト比1:1~1:3の丸みを帯びた略円柱状物となるまで整粒し、60℃で1時間静置乾燥した後、目開き4mmのメッシュを用いて分級し、短径5mmの粒状農薬組成物を得た。該粒状農薬組成物は0.348の見掛け比重を有し、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を示し、CIE1976色空間における色座標はL=75.897、a=-1.353、b=9.600であった。
【0066】
[製造例2]
青色1号を100ppm含有する炭酸カルシウムを8部とした以外は製造例1と同様にして短径5mmの粒状農薬組成物を得た。該粒状農薬組成物は0.346の見掛け比重を有し、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を示し、CIE1976色空間における色座標はL=76.787、a=-2.133、b=9.413であった。
【0067】
[製造例3]
青色1号を100ppm含有する炭酸カルシウムを12部とした以外は製造例1と同様にして短径5mmの粒状農薬組成物を得た。該粒状農薬組成物は0.346の見掛け比重を有し、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を示し、CIE1976色空間における色座標はL=76.393、a=-2.877、b=8.343であった。
【0068】
[製造例4]
青色1号を100ppm含有する炭酸カルシウムを16部とした以外は製造例1と同様にして短径5mmの粒状農薬組成物を得た。該粒状農薬組成物は0.347の見掛け比重を有し、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を示し、CIE1976色空間における色座標はL=75.347、a=-4.007、b=8.203であった。
【0069】
[製造例5]
青色1号を100ppm含有する炭酸カルシウム4部に代えて青色1号を500ppm含有する炭酸カルシウム4部を用いた以外は製造例1と同様にして短径5mmの粒状農薬組成物を得た。該粒状農薬組成物は0.347の見掛け比重を有し、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を示し、CIE1976色空間における色座標はL=76.313、a=-4.320、b=7.660であった。
【0070】
[製造例6]
青色1号を100ppm含有する炭酸カルシウム4部に代えて青色1号を500ppm含有する炭酸カルシウム12部を用いた以外は製造例1と同様にして短径5mmの粒状農薬組成物を得た。該粒状農薬組成物は0.347の見掛け比重を有し、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を示し、CIE1976色空間における色座標はL=74.493、a=-8.007、b=4.027であった。
【0071】
[参考製造例1]
メプロニルプレミックスおよび青色1号を100ppm含有する炭酸カルシウムを無添加とした以外は製造例1と同様にして短径5mmの粒状農薬組成物を得た。該粒状農薬組成物は0.347の見掛け比重を有し、水面に浮遊する性質と、水に投下後30分以内に崩壊する性質を示し、CIE1976色空間における色座標はL=76.730、a=-0.497、b=10.707であった。
【0072】
[参考製造例2]
メプロニルプレミックス、プラスチックバルーンおよび青色1号を100ppm含有する炭酸カルシウムを無添加とした以外は製造例1と同様にして短径5mmの粒状農薬組成物を得た。該粒状農薬組成物は1.023の見掛け比重を有し、水に沈降する性質を示し、CIE1976色空間における色座標はL=73.300、a=-0.653、b=9.237であった。
【0073】
[試験例1]
製造例1の粒状農薬組成物50粒を50mL容スクリュー管に入れ、次いで参考製造例1の粒状農薬組成物50粒を同じスクリュー管に入れ、該スクリュー管を30rpmの速度で30回倒立することにより均一化し、混合粒状農薬組成物を調製した。また、製造例1の粒状農薬組成物に代えて製造例2-5の粒状農薬組成物についても同様に操作し、混合粒状農薬組成物を調製した。この混合粒状農薬組成物を観察し、各々の粒が均一に混合されていることを目視で認識する行為の難易度を評価した。
参考製造例1の粒状農薬組成物に対する各粒状農薬組成物の色差ΔEと、前記観察評価結果の対応表を表1に示す。なお、ΔEは下記式により求めた。
【0074】
【数1】
【0075】
【表1】
【0076】
[試験例2]
製造例1の粒状農薬組成物50粒を50mL容スクリュー管に入れ、次いで参考製造例1の粒状農薬組成物50粒を同じスクリュー管に入れ、該スクリュー管を30rpmの速度で1回倒立し、混合粒状農薬組成物を調製した。また、製造例1の粒状農薬組成物に代えて製造例2-5の粒状農薬組成物についても同様に操作し、混合粒状農薬組成物を調製した。いずれも混合が十分でないため、不均一な状態であることが強く推定される。この混合粒状農薬組成物を観察し、各々の粒が均一に混合されていないことを目視で判別できるかどうか調査した。
参考製造例1の粒状農薬組成物に対する各粒状農薬組成物の色差ΔEと、前記調査結果の対応表を表2に示す。
【0077】
【表2】
【0078】
[試験例3]
製造例1の粒状農薬組成物50粒と参考製造例2の粒状農薬組成物50粒を同じ内径5cm、高さ14cmのガラス円筒に入れ、両端をメッシュで封印して激しく振盪することにより均一化し、混合粒状農薬組成物を調製した。また、製造例1の粒状農薬組成物に代えて製造例2-5の粒状農薬組成物についても同様に操作し、混合粒状農薬組成物を調製した。各混合粒状農薬組成物を構成する各製造例の粒状農薬組成物と参考製造例2の粒状農薬組成物は、色調の相違以外は同等の外的形状を有するが、比重が大きく異なるものである。この混合粒状農薬組成物を入れた前記円筒を直立させ、該円筒の下底側から上底側に向けて圧搾空気を30秒間送風し、混合粒状農薬組成物を流動させた。その後、混合粒状農薬組成物の状態を目視により観察した。更に、円筒上層から粒状農薬組成物を無作為に10粒取り、水に投入して、沈降した粒数を計測した。混合粒状農薬組成物が均一である場合の理論上の沈降粒数は5粒であり、前記流動による分級操作により分級を生じれば、各製造例の粒状農薬組成物は円筒上層に、参考製造例2の粒状農薬組成物が下層にそれぞれ偏るため、実際の沈降粒数は減少する。結果を表3に示す。
【0079】
【表3】
【0080】
表3のいずれの実験においても、水中に沈降した粒数は0または1であり、円筒上層から採取した10粒のほぼすべてが各製造例の粒状農薬組成物であった。このことより、本試験において、各製造例の粒状農薬組成物と参考製造例2の粒状農薬組成物は、比重の違いによる分級が生じていた。目視観察において均一と認められた製造例1の粒状農薬組成物と参考製造例2の粒状農薬組成物の混合物の場合においても、実際には分級が生じていたことから、表3の目視観察結果は粒状農薬組成物間の色差ΔEの違いによる分級の目視判別難易を示したものであることがわかる。
なお、本試験の分級操作中において、製造例5+参考製造例2の混合粒状農薬組成物は製造例5の粒状農薬組成物が円筒内の高い位置まで噴き上げられているのに対し、参考製造例2の粒状農薬組成物は比較的低所での流動に留まっていることを認識可能であった。前記に対し、他の混合粒状農薬組成物では、運動している個々の粒状農薬組成物の色調の違いを認識することができなかった。
【0081】
[試験例4]
製造例5の粒状農薬組成物33粒を50mL容スクリュー管に入れ、次いで製造例6の粒状農薬組成物33粒を同じスクリュー管に入れ、次いで参考製造例1の粒状農薬組成物33粒を同じスクリュー管に入れ、該スクリュー管を30rpmの速度で1回倒立し、混合粒状農薬組成物を調製する。この操作では混合が十分でないため、不均一な状態であることが強く推定される。前記混合粒状農薬組成物を観察すると、上層、中層、下層に存在する粒の色調がそれぞれ異なり、各々の粒状農薬組成物が偏って存在することが瞬時に目視判別できる。
その後、前記混合粒状農薬組成物を更に29回倒立する。この混合粒状農薬組成物を観察すると、色調の異なる3種類の粒状農薬組成物が互いに無秩序に入り混じり、巨視的には均一なモザイク状の外観を呈し、各々の粒が均一に混合されていることが瞬時に目視判別できる。
前記混合粒状農薬組成物を構成する3種類の粒状農薬組成物のうち、任意2種類の粒状農薬組成物の色差ΔEを表4に示す。
【0082】
【表4】
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明の混合粒状農薬組成物は、均一性の高い農薬の製造等に利用できる。