(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231218BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2019210225
(22)【出願日】2019-11-21
【審査請求日】2022-10-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】権守 興
(72)【発明者】
【氏名】真弓 広太郎
【審査官】井上 昌宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-093544(JP,A)
【文献】特開2016-005526(JP,A)
【文献】特開2018-099594(JP,A)
【文献】特開2015-202337(JP,A)
【文献】特開2019-115385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
音出力手段と、
表示手段と、
発光手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
前記有利状態と異なる特別状態に制御可能な状態制御手段と、
前記特別状態に制御される回数を表示可能
な回数表示手段と、
第1領域と第2領域とを含み、第2領域へ遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示を複数種類の態様で行う案内表示手段と、
を備え、
前記特別状態に制御されている場合に回数表示と前記案内表示とを重複しない位置に表示可能であり、
前記演出実行手段は、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記表示手段は、第1表示領域と、該第1表示領域よりも周縁寄りの第2表示領域と、を含み、
前記特定演出は、
前記表示手段が演出動画を表示し、前記音出力手段が演出音を出力し、前記発光手段が発光する演出であり、
第1期間と、該第1期間後の第2期間と、該第2期間後の期間であって、演出結果として有利態様または不利態様のいずれか一方の態様を報知する第3期間と、を含み、
前記演出実行手段は、
前記第1表示領域において、前記演出動画を表示可能であり、
前記第2表示領域において、遊技に関する情報表示を表示可能であり、
前記第1期間において、前記第1表示領域に第1速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示しつつ、前記情報表示を前記第2表示領域に表示可能であり、
前記第2期間において、
前記第1表示領域に第1速度よりも遅い第2速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示しつつ、前記情報表示を前記第2表示領域に表示可能であり、
前記第2速度で進行する前記演出動画の表示後に、該演出動画を静止させた静止画像を表示する静止演出を実行可能であり、
前記静止演出の演出態様は、複数あり、
前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
前記演出実行手段は、
前記情報表示を動作する態様で表示可能であり、
前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、
前記第3期間において、
演出結果として有利態様を報知する場合、前記第2期間において前記第2表示領域に表示していた前記情報表示を表示せずに、前記第1表示領域と前記第2表示領域とを用いて該有利態様の演出結果を報知可能であり、
演出結果として不利態様を報知する場合、前記第2期間において前記第2表示領域に表示していた前記情報表示を表示した状態で、前記第1表示領域を用いて該不利態様の演出結果を報知可能であり、
前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても、前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であるとともに、前記第2期間において、前記第1期間よりも短い間隔で前記発光手段の発光態様を変化させることが可能である、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
【0003】
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
【0004】
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
【0005】
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
そのような遊技機において、可変表示の表示結果としてあらかじめ定められた特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機が知られている。そして、例えば、特許文献1には、所定条件の成立にもとづいて、通常状態から該通常状態よりも特定表示結果が導出表示されやすい特別遊技状態に、特定遊技状態を経由することなく制御する特別遊技に制御することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2015-80649号公報(
図21など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、従来の遊技機では、さらなる改善の余地があった。
【0009】
そこで、本発明は、好適に演出を実行できる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
音出力手段と、
表示手段と、
発光手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
前記有利状態と異なる特別状態に制御可能な状態制御手段と、
前記特別状態に制御される回数を表示可能
な回数表示手段と、
第1領域と第2領域とを含み、第2領域へ遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示を複数種類の態様で行う案内表示手段と、
を備え、
前記特別状態に制御されている場合に回数表示と前記案内表示とを重複しない位置に表示可能であり、
前記演出実行手段は、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記表示手段は、第1表示領域と、該第1表示領域よりも周縁寄りの第2表示領域と、を含み、
前記特定演出は、
前記表示手段が演出動画を表示し、前記音出力手段が演出音を出力し、前記発光手段が発光する演出であり、
第1期間と、該第1期間後の第2期間と、該第2期間後の期間であって、演出結果として有利態様または不利態様のいずれか一方の態様を報知する第3期間と、を含み、
前記演出実行手段は、
前記第1表示領域において、前記演出動画を表示可能であり、
前記第2表示領域において、遊技に関する情報表示を表示可能であり、
前記第1期間において、前記第1表示領域に第1速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示しつつ、前記情報表示を前記第2表示領域に表示可能であり、
前記第2期間において、
前記第1表示領域に第1速度よりも遅い第2速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示しつつ、前記情報表示を前記第2表示領域に表示可能であり、
前記第2速度で進行する前記演出動画の表示後に、該演出動画を静止させた静止画像を表示する静止演出を実行可能であり、
前記静止演出の演出態様は、複数あり、
前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
前記演出実行手段は、
前記情報表示を動作する態様で表示可能であり、
前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、
前記第3期間において、
演出結果として有利態様を報知する場合、前記第2期間において前記第2表示領域に表示していた前記情報表示を表示せずに、前記第1表示領域と前記第2表示領域とを用いて該有利態様の演出結果を報知可能であり、
演出結果として不利態様を報知する場合、前記第2期間において前記第2表示領域に表示していた前記情報表示を表示した状態で、前記第1表示領域を用いて該不利態様の演出結果を報知可能であり、
前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても、前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であるとともに、前記第2期間において、前記第1期間よりも短い間隔で前記発光手段の発光態様を変化させることが可能である。
他の態様による遊技機は、
特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、
図8-17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS462、ステップ090IWS468を実行する部分)と、
特別領域(例えば、V入賞口)を有し、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入不能または進入困難な第2状態(例えば、閉状態)に制御可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置090IW17)と、
前記可変手段を制御する可変制御手段(例えば、
図8-6に示す部分)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、
図7に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS76を実行する部分)と、を備え、
前記特定表示結果と異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が表示されたときに前記可変手段を前記第1状態に制御可能であり(例えば、
図8-5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS118を実行する部分)、
前記特殊表示結果は、第1特殊表示結果(例えば、小当りAまたは小当りBとなる表示結果)と、前記第1特殊表示結果とは異なる第2特殊表示結果(例えば、小当りCとなる表示結果)と、を含み、
前記状態制御手段は、
前記通常状態において、前記第1特殊表示結果(例えば、小当りAまたは小当りBとなる表示結果)が導出表示されたときに遊技媒体が前記特別領域を通過しなかった場合に前記特別状態に制御し(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS461aでYときにステップ090IWS462、ステップ090IWS467aでYのときにステップ090IWS468の処理を実行する部分)、
前記通常状態において、前記第2特殊表示結果(例えば、小当りCとなる表示結果)が導出表示されたときに遊技媒体が前記特別領域を通過しなかった場合に前記特別状態に制御せず(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS467でNのときに、ステップ090IWS461aおよびステップ090IWS462やステップ090IWS467aおよびステップ090IWS468の処理を実行しない部分)、
前記第1特殊表示結果が導出表示されたときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されたときと、で遊技媒体の前記特別領域の通過しやすさが異なり(例えば、
図8-6に示す部分)、
前記可変制御手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときと、で異なる制御パターンにより前記可変手段を前記第1状態に制御可能である(例えば、
図8-6に示す部分)。
そのような構成によれば、特殊表示結果が導出表示されるときに特別状態に制御させるか否か好適に演出を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【
図2】パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
【
図3】遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8-1】特徴部090IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。
【
図8-2】特徴部090IWにおける特殊可変入賞球装置の構成例を示す説明図である。
【
図8-3】特徴部090IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。
【
図8-4】大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルの例を示す説明図である。
【
図8-5】大当り種別判定テーブルおよび小当り種別判定テーブルを示す説明図である。
【
図8-6】小当り遊技の開放パターンを説明するための説明図である。
【
図8-7】特徴部090IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。
【
図8-8】特徴部090IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。
【
図8-9】演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【
図8-10】特徴部090IWにおける特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8-11】始動入賞判定処理を示すフローチャートである。
【
図8-12】特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
【
図8-13】特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
【
図8-14】特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
【
図8-15】外部出力信号の例を示す説明図である。
【
図8-16】小当り開放前処理を示すフローチャートである。
【
図8-17】小当り開放中処理を示すフローチャートである。
【
図8-18】小当り閉鎖後処理を示すフローチャートである。
【
図8-19】コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。
【
図8-20】コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。
【
図8-21】可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。
【
図8-22】可変表示中演出処理を示すフローチャートである。
【
図8-23】特図当り待ち処理を示すフローチャートである。
【
図8-24】特図当り待ち処理を示すフローチャートである。
【
図8-25】先読予告設定処理を示すフローチャートである。
【
図8-26】先読み予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。
【
図8-27】先読み予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。
【
図8-28】先読み予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。
【
図8-29】小当りが発生した際の演出態様の具体例を説明するための説明図である。
【
図8-30】小当りが発生した際の演出態様の具体例を説明するための説明図である。
【
図8-31】小当り遊技の開放パターンの変形例を説明するための説明図である。
【
図8-32】小当りが発生した際の演出態様の具体例を説明するための説明図である。
【
図8-33】小当りが発生した際の演出態様の具体例を説明するための説明図である。
【
図8-34】小当り遊技の開放パターンの変形例を説明するための説明図である。
【
図9-1】パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
【
図9-2】(A)は画像表示装置を示す図であり、(B)は各保留表示エリアにおける保留表示の回転表示を示す図であり、(C)はテロップ表示エリアにおけるテロップの移動表示を示す図であり、(D)は第4図柄の点滅態様を示す図である。
【
図9-3】画像表示装置における表示を構成する画像データの説明図である。
【
図9-4】(A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。
【
図9-6】(A)は、表示結果判定テーブル1を示す説明図であり、(B)は、表示結果判定テーブル2を示す説明図である。
【
図9-7】(A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。
【
図9-9】可変表示結果と変動パターンと関係について示す説明図である。
【
図9-10】遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。
【
図9-11】(A)は、演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図であり、(B)は、始動入賞時受信コマンドバッファの構成例を示す図である。
【
図9-12】始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9-13】演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートの一部である。
【
図9-14】可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9-15】チャンスアップ演出の実行決定割合を示す図である。
【
図9-16】(A)は静止画表示演出の演出パターンの決定割合を示す図であり 、(B)は各演出パターンの演出内容を示す図である。
【
図9-17】(A)は操作促進演出の演出パターンの決定割合を示す図であり、 (B)は各演出パターンの演出内容を示す図である。
【
図9-18】スーパーリーチα1の可変表示を示すタイミングチャートである。
【
図9-19】スーパーリーチα2の可変表示を示すタイミングチャートである。
【
図9-20】スーパーリーチα3の可変表示を示すタイミングチャートである。
【
図9-21】スーパーリーチα3の可変表示を示すタイミングチャートである。
【
図9-22】スーパーリーチβ1の可変表示を示すタイミングチャートである。
【
図9-23】スーパーリーチβ2の可変表示を示すタイミングチャートである。
【
図9-24】スーパーリーチβ3の可変表示を示すタイミングチャートである。
【
図9-25】スーパーリーチβ3の可変表示を示すタイミングチャートである。
【
図9-26】第1リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-27】第1リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-28】第2リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-29】第2リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-30】第2リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-31】第3リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-32】第3リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-33】第4リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-34】第4リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-35】第4リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-36】変形例における第2リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-37】変形例における第4リーチ演出の演出態様を示す図である。
【
図9-38】変形例における第4リーチ演出の演出態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
【0013】
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0014】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
【0015】
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
【0016】
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
【0017】
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
【0018】
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
【0019】
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
【0020】
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
【0021】
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
【0022】
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
【0023】
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
【0024】
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(
図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
【0025】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
【0026】
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(
図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0027】
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
【0028】
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
【0029】
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
【0030】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
【0031】
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
【0032】
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
【0033】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0034】
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
【0035】
遊技盤2の所定位置(
図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
【0036】
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
【0037】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
【0038】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(
図2参照)により検出される。
【0039】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(
図2参照)により検出される。
【0040】
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
【0041】
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
【0042】
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
【0043】
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
【0044】
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
【0045】
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
【0046】
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
【0047】
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
【0048】
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
【0049】
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
【0050】
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
【0051】
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
【0052】
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
【0053】
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
【0054】
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
【0055】
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
【0056】
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
【0057】
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
【0058】
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
【0059】
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
【0060】
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
【0061】
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
【0062】
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
【0063】
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
【0064】
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
【0065】
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
【0066】
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
【0067】
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
【0068】
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
【0069】
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
【0070】
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
【0071】
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
【0072】
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば
図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
【0073】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
【0074】
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
【0075】
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
【0076】
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0077】
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0078】
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
【0079】
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
【0080】
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
【0081】
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
【0082】
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
【0083】
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
【0084】
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
【0085】
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
【0086】
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
【0087】
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
【0088】
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
【0089】
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
【0090】
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0091】
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0092】
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
【0093】
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
【0094】
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0095】
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
【0096】
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
【0097】
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
【0098】
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
【0099】
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
【0100】
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
【0101】
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
【0102】
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
【0103】
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
【0104】
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、
図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
【0105】
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
【0106】
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
【0107】
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
【0108】
図5は、特別図柄プロセス処理として、
図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
【0109】
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0110】
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
【0111】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特
図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
【0112】
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
【0113】
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
【0114】
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
【0115】
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
【0116】
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
【0117】
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
【0118】
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
【0119】
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
【0120】
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
【0121】
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
【0122】
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
【0123】
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
【0124】
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、
図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。
図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
【0125】
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
【0126】
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
【0127】
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
【0128】
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
【0129】
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
【0130】
図7は、演出制御プロセス処理として、
図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
【0131】
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
【0132】
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
【0133】
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
【0134】
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
【0135】
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
【0136】
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
【0137】
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
【0138】
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
【0139】
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
【0140】
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
【0141】
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
【0142】
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
【0143】
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
【0144】
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0145】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0146】
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
【0147】
(特徴部090IWに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部090IWについて説明する。本特徴部090IWでは、遊技状態として、通常状態(非時短状態)または時短状態のいずれかに制御される。詳しくは後述するように、小当り図柄が導出表示されたことにもとづいて通常状態から小当り遊技状態を介して時短状態に制御可能である。また、小当りとなる表示結果は、時短状態に制御可能な小当りAまたは小当りBとなる表示結果と、時短状態に制御不能な小当りCとなる表示結果とを含んでいる。そして、第1特別図柄の可変表示を実行して小当りとなる表示結果が導出表示される場合と、第2特別図柄の可変表示を実行して小当りとなる表示結果が導出表示される場合とで、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示される割合が異なる。
【0148】
本例では、時短状態では、通常状態と比較して平均的な特図変動時間が短縮されるとともに、通常状態と比較して平均的な普図変動時間が短縮され、通常状態と比較して普図ゲームで「普図当り」となる確率が高くなる。例えば、通常状態では普図当り確率が10%であるのに対して、時短状態では普図当り確率が90%に高められ、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなる。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、時短状態では、通常状態と比較して、可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなるように構成してもよい。
【0149】
なお、本例では、時短状態では第2特別図柄の変動表示が実行されやすいのであるが、後述するように第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が高くなるように構成さ入れているので、時短状態は小当り遊技状態に制御されやすい状態である。
【0150】
(盤面構成)
図8-1は、特徴部090IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。特徴部090IWにおけるパチンコ遊技機1では、遊技領域においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられている。
【0151】
第1経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
【0152】
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域内における画像表示装置5の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
【0153】
打球操作ハンドル30の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
【0154】
遊技領域のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口を構成する入賞球装置6Aが設けられている。
【0155】
遊技領域のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、通過ゲート41、第2始動入賞口を構成する可変入賞球装置6B、特殊入賞口を構成する特殊可変入賞球装置090IW17、および大入賞口を構成する特別可変入賞球装置7が設けられている。
【0156】
左遊技領域では、入賞口構造物のうち入賞球装置6Aに遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、入賞球装置6Aに遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち可変入賞球装置6B、通過ゲート41、特殊可変入賞球装置090IW17、および特別可変入賞球装置7に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、可変入賞球装置6B、通過ゲート41、特殊可変入賞球装置090IW17、および特別可変入賞球装置7に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
【0157】
なお、右遊技領域に打分けられた遊技球が入賞球装置6Aに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は左遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。逆に、左遊技領域に打分けられた遊技球が通過ゲート41、および、可変入賞球装置6Bに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
【0158】
特殊可変入賞球装置090IW17は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置である。特殊可変入賞球装置090IW17は、底面部材090IW17aを移動させることにより、遊技球が入賞容易な第1状態(底面部材090IW17aを後方に向けて後退移動させた開状態)と、遊技球が進入不能または進入困難な第2状態(底面部材090IW17aを前方に向けて前進移動させた閉状態)に制御可能である。なお、大当り図柄と異なる小当り図柄が導出表示されたときに特殊可変入賞球装置090IW17は開状態に制御可能となる。
【0159】
なお、本例では、遊技球が特別領域であるV入賞口を通過したことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能である。また、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されたときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されたときとで遊技球のV入賞口の通過しやすさが異なる。後述するように、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されたときは遊技球がV入賞口を通過させることは困難になっている一方で、小当りCとなる表示結果が導出表示されたときは遊技球がV入賞口を通過させることが容易になっている。そして、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されたときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されたときとで特殊可変入賞球装置090IW17が開状態になるときに異なる演出を実行可能である。
【0160】
(特殊可変入賞球装置)
図8-2は、本特徴部090IWにおける特殊可変入賞球装置090IW17の構成例を示す説明図である。
図8-2に示すように、特殊可変入賞球装置090IW17には、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材090IW17aが設けられ、小当り遊技状態において、底面部材090IW17aを前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材090IW17aを後方に向けて後退移動させることにより、入賞領域となる特殊入賞口が開状態とされる。特殊入賞口内に入賞(換言すると、進入)した遊技球は、特殊入賞口スイッチ090IW24によって検出される。
【0161】
なお、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)に遊技球が入賞してカウントスイッチ23で検出された場合には15個の賞球が得られるのに対して、特殊可変入賞球装置090IW17(特殊入賞口)に遊技球が入賞して特殊入賞口スイッチ090IW24で検出された場合には3個の賞球が得られるものとする。
【0162】
また、底面部材090IW17aは、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、ソレノイド090IW83が駆動されることによって閉状態から開状態に制御される。
【0163】
本特徴部090IWでは、
図8-2に示すように、特殊可変入賞球装置090IW17(特殊入賞口)内に入賞した遊技球は、さらに特殊可変入賞球装置090IW17の右方に設けられた誘導経路090IW01に導かれる。誘導経路090IW01は、さらに2つの経路090IW02,03に分岐しており、誘導経路090IW01に導かれた遊技球は、左側経路090IW02または右側経路090IW03に導かれる。左側経路090IW02はV入賞口となっており、V入賞口に入賞した遊技球は、V入賞口スイッチ090IW20aによって検出される。また、右側経路090IW03を通過した遊技球、すなわちV入賞口に入賞しなかった遊技球は非V入賞口スイッチ090IW20bによって検出される。
【0164】
図8-2に示すように、左側経路090IW02(V入賞口)の入口付近には、V入賞口開閉板090IW20が設けられており、V入賞口開閉板090IW20が開状態であるときに、誘導経路090IW01に導かれた遊技球が左側経路090IW02(V入賞口)に進入し、V入賞口可能である。また、V入賞口開閉板090IW20が閉状態であるときには、誘導経路090IW01に導かれた遊技球が右側経路090IW03に進入し、遊技領域の裏側に排出される。
【0165】
なお、V入賞口開閉板090IW20は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、ソレノイド090IW84が駆動されることによって閉状態から開状態に制御される。
【0166】
また、本特徴部090IWでは、小当り遊技状態に制御されると、その小当り遊技状態中に遊技球がV入賞口090IW02に進入し、V入賞口スイッチ090IW20Aによって検出されたことを条件として、その小当り遊技の終了後に大当り遊技状態に制御される。
【0167】
さらに、本特徴部090IWでは、小当りAまたは小当りBとなって小当り遊技状態に制御されると、その小当り遊技状態中に遊技球がV入賞口090IW02に進入せずに、非V入賞口スイッチ090IW20bによって検出されたことを条件として、その小当り遊技の終了後に時短状態に制御される。一方で、小当りCとなって小当り遊技状態に制御されると、その小当り遊技状態中に遊技球がV入賞口090IW02に進入せずに、非V入賞口スイッチ090IW20bによって検出されても、その小当り遊技の終了後に時短状態に制御されない。
【0168】
換言すると、小当りAまたは小当りBとなった場合は、特殊入賞口に入賞した遊技球がV入賞しなかった場合(V入賞口を非通過である場合)に時短状態に制御されるが、小当りCとなった場合は、特殊入賞口に入賞した遊技球がV入賞しなかった場合(V入賞口を非通過である場合)でも時短状態に制御されない。しかし、小当りAまたは小当りBとなった場合は小当り遊技状態中に遊技球がV入賞口090IW02に進入することが困難となるように特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御され、小当りCとなった場合は小当り遊技状態中に遊技球がV入賞口090IW02に進入することが容易となるように特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御される。よって、小当りAまたは小当りBとなった場合は時短状態に制御させることが容易であるが大当り状態に制御させることがほぼ不能である一方で、小当りAまたは小当りBとなった場合は時短状態に制御させることが不能であるが大当り状態に制御させることが容易である。
【0169】
また、本例では、特殊可変入賞球装置090IW17には、底面部材090IW17a上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特殊可変入賞球装置090IW17において規制片が設けられていることによって、右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
【0170】
なお、本例では、
図8-2に示すように、特殊可変入賞球装置090IW17(特殊入賞口)内において、上流側に特殊入賞口スイッチ090IW24が設けられ、下流側でV入賞口と排出口とに分岐してV入賞口側にV入賞口スイッチ090IW20Aが設けられている場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特殊可変入賞球装置090IW17(特殊入賞口)内の上流側でV入賞口側と一般入賞口側とに分岐し、V入賞口側にV入賞口スイッチ090IW20Aが設けられているとともに、一般入賞口側に特殊入賞口スイッチ090IW24が設けられているように構成してもよい。
【0171】
(基板構成)
図8-3は、特徴部090IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。
図8-3に示すように、本特徴部090IWでは、スイッチ回路110は、ゲートスイッチ090IW021、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ090IW023、特殊入賞口スイッチ090IW24、およびV入賞口スイッチ090IW20aからの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
【0172】
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81や、ソレノイド82、ソレノイド090IW83、ソレノイド090IW84をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉(特別可変入賞球装置7)用のソレノイド82、特殊可変入賞球装置090IW17用のソレノイド090IW83、V入賞口開閉板090IW20用のソレノイド090IW84に伝送する。
【0173】
(大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブル)
図8-4は、大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルの例を示す説明図である。このうち、
図8-4(A)は、大当り判定テーブルの例を示している。本例では、
図8-4に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とのいずれであっても、約1/200の確率で大当りとすることに決定される。
【0174】
図8-4(B)は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定テーブルの例を示している。また、
図8-4(C)は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定テーブルの例を示している。
図8-4(B)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、約1/500の確率で小当りとすることに決定される。また、
図8-4(C)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、約1/7の確率で小当りとすることに決定される。
【0175】
(大当り種別判定テーブル、小当り種別判定テーブル)
図8-5(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、
図8-5(A)は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルの具体例を示している。また、
図8-5(B)は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルの具体例を示している。
【0176】
図8-5(A)に示すように、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「10R時短大当り」に決定するために参照されるテーブルである。
【0177】
図8-5(B)に示すように、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「10R時短大当り」に決定するために参照されるテーブルである。
【0178】
「10R時短大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである。時短状態に移行すると、次の大当りが発生するまで時短状態を維持する。
【0179】
図8-5(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、100%の確率で10R時短大当りと決定される。また、
図8-5(B)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、100%の確率で10R時短大当りと決定される。
【0180】
なお、大当り種別は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、時短回数が異なる(例えば、3回や5回)さらに複数種類の時短大当りを設けたり、ラウンド数が異なる(例えば、2ラウンドや4ラウンド)さらに複数種類の時短大当りを設けたりしてもよい。また、本例では、大当り遊技終了後に時短状態に移行する時短大当りのみが設けられている場合を示しているが、大当り遊技終了後に時短状態に移行しない非時短大当り(通常大当り)を設けるように構成してもよい。また、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には100%の確率で100R時短大当りと決定される場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても複数種類の大当り種別に決定されるように構成してもよい。
【0181】
図8-5(C)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。
図8-5(C)に示すように、小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」または「小当りB」または「小当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
【0182】
「小当りA」とは、小当り遊技中(第1ラウンド目)に特殊入賞口に進入した遊技球がV入賞しなかったこと(非V入賞口スイッチ090IW20bによって検出され、V入賞口を非通過であることが検出されたこと)を条件として小当り遊技終了後に時短状態に移行させる小当りである。時短状態に移行すると、10回の変動表示を終了するまで時短状態を維持する。なお、「小当りA」は、V入賞したことを条件として、第2ラウンド~第4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる小当りである。しかし、「小当りA」になったときは、V入賞しないように特殊可変入賞球装置090IW17の開放パターンが制御される。
【0183】
「小当りB」とは、小当り遊技中(第1ラウンド目)に特殊入賞口に進入した遊技球がV入賞しなかったこと(非V入賞口スイッチ090IW20bによって検出され、V入賞口を非通過であることが検出されたことこと)を条件として小当り遊技終了後に時短状態に移行させる小当りである。時短状態に移行すると、5回の変動表示を終了するまで時短状態を維持する。なお、「小当りB」は、V入賞したことを条件として、第2ラウンド~第4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる小当りである。しかし、「小当りB」になったときは、まずV入賞しないように特殊可変入賞球装置090IW17を開状態にするための開放パターンが制御される。
【0184】
「小当りC」とは、小当り遊技中(第1ラウンド目)に特殊入賞口に進入した遊技球がV入賞しなかった(非V入賞口スイッチ090IW20bによって検出され、V入賞口を非通過であることが検出されたこと)場合でも小当り遊技終了後に時短状態に移行しない小当りである。また、「小当りC」は、V入賞したことを条件として、第2ラウンド~第4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる小当りである。そして、「小当りC」になったときは、殆どの場合V入賞するように特殊可変入賞球装置090IW17を開状態にするための開放パターンが制御される。
【0185】
図8-5(C)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合のうちの25%が「小当りA」と決定され、25%が「小当りB」と決定され、50%が「小当りC」と決定される。
【0186】
図8-5(D)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合のうちの5%が「小当りA」と決定され、5%が「小当りB」と決定され、90%が「小当りC」と決定される。
【0187】
なお、小当り種別は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、時短回数が異なる(例えば、3回や5回)さらに複数種類の時短大当りを設けてもよい。また、小当り遊技中に実質的にV入賞が不可能であり、小当り遊技後に大当り遊技に移行することのないV入賞なし小当りを設けるように構成してもよい。
【0188】
また、第2特別図柄の変動表示が実行される場合は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合よりも小当りの確率が高いので、第2特別図柄の変動表示が実行される場合のほうが小当りAまたは小当りB(すなわち、時短ありの小当り)になる割合を高くしているが、第2特別図柄の変動表示が実行される場合は100%の割合で時短ありの小当りにしてもよい。
【0189】
(小当り遊技の開放パターン)
次に、小当り遊技の開放パターンについて説明する。
図8-6は、小当り遊技の開放パターンを説明するための説明図である。
図8-6に示すように、タイミングS1において小当り遊技を開始した後、開放前期間t1(ファンファーレ時間)が経過するとタイミングS2において特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御される。
【0190】
そして、
図8-6(A)に示すように、小当りAまたはB(時短あり)の場合は、V入賞口開閉板090IW20が閉状態に制御されているときに、0.05秒の特殊可変入賞球装置090IW17(特殊入賞口)の開放後に1秒の閉鎖時間を経て再度0.05秒の特殊入賞口を開閉する動作を行い、12秒の閉鎖時間を経て、同様に特殊入賞口を2回開閉する動作を行う。
【0191】
また、
図8-6(B)に示すように、小当りC(時短なし)の場合は、V入賞口開閉板090IW20が開状態に制御されているときに特殊可変入賞球装置090IW17(特殊入賞口)が開状態に制御されるように、0.05秒の特殊入賞口の開放後に1秒の閉鎖時間を経て再度0.05秒の特殊入賞口の開放する動作を繰り返すことにより、1回の小当りで特殊入賞口が10回開放される。
【0192】
なお、V入賞口開閉板090IW20の動作は小当りAまたは小当りB(時短あり)のときと、小当りC(時短なし)のときとで共通であり、いずれの場合も8秒開放される。
【0193】
なお、本例では、小当りにおける特殊入賞口の各開放時間が0.05秒と極めて短いのであるが、既に説明したように、特殊可変入賞球装置090IW17には複数の規制片が形成されており、特殊可変入賞球装置090IW17の底面部材090IW17a上では2~3球程度の遊技球が蛇行しながら流下しているので、開放時間が短くても底面部材090IW17aが開状態に制御されれば、底面部材090IW17a上の遊技球が特殊可変入賞球装置090IW17内に落下して進入可能である。
【0194】
そして、小当りC(時短なし)のときは、V入賞口開閉板090IW20が開状態になっているときに特殊可変入賞球装置090IW17が開状態になるので、遊技球をV入賞口に入賞させることが可能である。また、小当りAまたはB(時短あり)のときは、V入賞口開閉板090IW20が閉状態になっているときに、特殊可変入賞球装置090IW17が開状態になるので、遊技球をV入賞口に入賞させることが不能または困難である。
【0195】
そして、小当りC(時短なし)のときは特殊入賞口に進入した遊技球がV入賞口を遊技球が通過しなかった場合に時短状態に制御されないが、小当りAまたはB(時短あり)のときは特殊入賞口に進入した遊技球がV入賞口を遊技球が通過しなかった場合に時短状態に制御される。これにより、小当りC(時短なし)のときは遊技球がV入賞口を通過して大当り状態に制御される可能性が高い一方で時短状態に制御されることがなく、小当りAまたはB(時短あり)のときは遊技球がV入賞口を通過せずに大当り状態に制御される可能性がきわめて低い一方で時短状態に制御される可能性が高い。
【0196】
そして、特殊入賞口内に遊技球が入賞しV入賞すれば、特殊入賞口の最後の開放を終了した後、所定期間の閉鎖時間(インターバル時間)と小当り終了時間(エンディング時間)を経過した後、大当り遊技状態に移行し、第2ラウンドから第4ラウンドまで特別可変入賞球装置7の開状態への制御が行われる。
【0197】
また、小当りAまたはB(時短あり)の場合および小当りC(時短なし)の場合のいずれの場合においても、タイミングS3からS4までエンディング期間に移行するが、小当りAまたはB(時短あり)の場合のエンディング期間t3は、小当りC(時短なし)の場合のエンディング期間t4よりも長くなっている。例えば、エンディング期間t3はエンディング期間t4よりも10秒長くなっている。これにより、小当りAまたはB(時短あり)の場合は時短状態の開始画面(
図8-30(N)参照)を表示する時間を確保することができる。
【0198】
なお、小当りAまたはB(時短あり)の場合に、V入賞口に遊技球が入賞したか否かにより(すなわち、時短状態に移行するか否か)によってエンディング期間を変化させてもよい。具体的には、V入賞口に遊技球が入賞しなかったときは時短状態に制御されるので、この場合はエンディング期間を長くする。
【0199】
このように、本例では、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときとで異なるパターン(本例では、開放回数)により特殊可変入賞球装置090IW17を開状態に制御可能である。よって、時短状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0200】
具体的には、本例では、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときとで共通の動作を行うV入賞口開閉板090IW20を備え、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示される場合は、V入賞口開閉板090IW20がV入賞口へ遊技球の通過を阻害する状態となっているときに特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御され、小当りCとなる表示結果が導出表示される場合は、V入賞口開閉板090IW20がV入賞口へ遊技球の通過を阻害しない状態となっているときに特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御される。よって、時短状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0201】
(変動パターンテーブル)
図8-7は、特徴部090IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。このうち、
図8-7は、第1特別図柄用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、
図8-8は、第2特別図柄用の変動パターンテーブルの具体例を示している。
【0202】
まず、
図8-7を用いて、第1特別図柄の変動パターンについて説明する。
図8-7に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1-1(通常変動)、変動パターンPA1-2(通常変動での非リーチ→発展演出)、変動パターンPA1-3(短縮変動)、変動パターンPA1-4(短縮変動での非リーチ→発展演出)、変動パターンPA2-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2-2(ノーマルリーチ→発展演出)、変動パターンPA2-3(スーパーリーチα)、変動パターンPA2-4(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1-5(短縮変動)、変動パターンPA1-6(短縮変動での非リーチ→発展演出)、変動パターンPA2-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2-2(ノーマルリーチ→発展演出)、変動パターンPA2-3(スーパーリーチα)、変動パターンPA2-4(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
【0203】
また、
図8-7に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPB1-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPB1-2(スーパーリーチα)、変動パターンPB1-3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPB1-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPB1-2(スーパーリーチα)、変動パターンPB1-3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
【0204】
また、
図8-7に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に小当りC(時短なし)となる場合には、変動パターンとして、変動パターンPC1-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPC1-2(スーパーリーチα)、変動パターンPC1-3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中に小当りCとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPC1-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPC1-2(スーパーリーチα)、変動パターンPC1-3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
【0205】
また、
図8-7に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に小当りAまたはB(時短あり)となる場合には、変動パターンとして、変動パターンPC1-4(通常変動での非リーチ→発展演出)、変動パターンPC1-5(短縮変動での非リーチ→発展演出)、変動パターンPC1-7(ノーマルリーチ→発展演出)のいずれかに決定される。また、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中に小当りAまたはB(時短あり)となる場合には、変動パターンとして、変動パターンPC1-6(短縮変動での非リーチ→発展演出)、変動パターンPC1-7(ノーマルリーチ→発展演出)のいずれかに決定される。
【0206】
次に、
図8-8を用いて、第2特別図柄の変動パターンについて説明する。
図8-8に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3-1、変動パターンPA3-2(通常変動での非リーチ→発展演出)のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3-3(短縮変動)、変動パターンPA3-4(短縮変動での非リーチ→発展演出)、変動パターンPB3-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPB3-2(ノーマルリーチ→発展演出)、変動パターンPB3-3(スーパーリーチα、)変動パターンPB3-4(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
【0207】
また、
図8-8に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3-5(ノーマルリーチ)に決定される。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中に大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPC3-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPC3-2(スーパーリーチα)、変動パターンPC3-3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
【0208】
また、
図8-8に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態中に小当りA~Cとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3-6(ノーマルリーチ)に決定される。また、時短状態中に小当りCとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPD3-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPD3-2(スーパーリーチα)、変動パターンPD3-3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
【0209】
また、
図8-8に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、時短状態中に小当りAまたはB(時短あり)となる場合には、変動パターンとして、変動パターンPD3-4(短縮変動での非リーチ→発展演出)、変動パターンPD3-5(ノーマルリーチ→発展演出)のいずれかに決定される。
【0210】
また、本例では、普通図柄プロセス処理(ステップS26)において、CPU103は、普通図柄の変動表示結果を当り(普図当り)とするか否かを決定し、その決定結果にもとづいて普通図柄の変動表示を実行する制御を行うのであるが、本例では、通常状態である場合には、10%の確率で普図当りとすることに決定し、時短状態である場合には、90%の確率で普図当りとすることに決定する。また、CPU103は、普通図柄プロセス処理(ステップS26)において、普図当りと決定したことにもとづいて可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)を開状態に制御する。
【0211】
このように、本例では、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示される場合と、小当りCとなる表示結果が導出表示される場合とで可変表示中に特定演出としての発展演出が実行される割合が異なる。具体的には、小当りAまたは小当りBの場合は貼って演出が実行されるが小当りCのときは発展演出が実行されない。よって、先読み予告演出と大当り遊技状態後や時短状態後の演出との不整合を回避できるので好適に先読み予告演出を実行できる。
【0212】
なお、小当りAまたは小当りB(時短あり)となった場合に、小当りC(時短なし)時、はずれ時や大当り時と共通の変動パターンを設けてもよい。
【0213】
(演出制御コマンド)
図8-9は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
図8-9に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
【0214】
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。
【0215】
コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R時短大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R時短大当り指定コマンド)である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(小当りA指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(小当りB指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(小当りC指定コマンド))である。
【0216】
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
【0217】
コマンドB000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。
【0218】
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
【0219】
コマンドB300(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。コマンドB301(H)は、小当りAの小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当りA終了指定コマンド)である。コマンドB302(H)は、小当りBの小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当りB終了指定コマンド)である。コマンドB303(H)は、小当りCの小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当りC終了指定コマンド)である。
【0220】
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB402(H)は、特殊入賞口内のV入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(V入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB403(H)は、特殊入賞口に入賞した遊技球がV入賞口に遊技球が入賞しなかったこと(V入賞口を非通過したこと)を指定する演出制御コマンド(非V入賞指定コマンド)である。
【0221】
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC101(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
【0222】
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、小当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターンまたは変動パターン種別の判定結果を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
【0223】
コマンドE000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短背景指定コマンド)である。
【0224】
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると
図8-9に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、
図8-9に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
【0225】
なお、本例では、小当りA終了指定コマンド、小当りB終了指定コマンド、または小当りC終了指定コマンドのいずれであるかによって時短状態の有無、および時短回数を識別可能であるが、特殊入賞口に入賞した遊技球によってV入賞口で入賞が発生したか否か、換言すると特殊入賞口に入賞した遊技球がV入賞口に入賞が発生したか否か、
(すなわち、時短状態に制御するか否か)に応じた小当り終了指定コマンドを送信することによって、時短状態に制御するか否かを指定してもよい。
【0226】
(特別図柄プロセス処理)
図8-10は、特徴部090IWにおける特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。本例において、始動入賞判定処理(ステップ090IWS101)は、
図5に示す始動入賞判定処理(ステップS101)と概ね同様である。また、特別図柄通常処理(ステップ090IWS110)~特別図柄停止処理(ステップ090IWS113)は、
図5に示す特別図柄通常処理(ステップS110)~特別図柄停止処理(ステップS113)と概ね同様である。ただし、本例では、小当り図柄を導出表示した場合には、小当り開放前処理(ステップ090IWS114)に移行する。また、大当り図柄を導出表示した場合(いわゆる直当りとなった場合)には、大当り開放前処理(ステップ090IWS117)に移行する。
【0227】
小当り開放前処理(ステップ090IWS114):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特殊可変入賞球装置090IW17を開放状態に制御する処理を実行して、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を、小当り開放中処理(ステップ090IWS115)に応じた値(この例では5)に更新する。
【0228】
小当り開放中処理(ステップ090IWS115):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。特殊可変入賞球装置090IW17の開放中に開放時間が経過した場合には、特殊可変入賞球装置090IW17を閉状態に制御し、特殊可変入賞球装置090IW17の閉鎖中に閉鎖時間が経過し、まだ開放回数が残っている場合には、特殊可変入賞球装置090IW17を開状態に制御する。また、V入賞口開閉板090IW20の開放タイミングとなった場合にはV入賞口開閉板090IW20を開状態に制御し、V入賞口開閉板090IW20の閉鎖タイミングとなった場合にはV入賞口開閉板090IW20を閉状態に制御する。また、V入賞口スイッチ090IW20aがオンしたか否か確認し、V入賞口スイッチ090IW20aがオンした場合には、V入賞フラグをセットする。特殊可変入賞球装置090IW17の全ての開放を終了し、閉鎖時間(インターバル時間)も経過した場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を小当り閉鎖後処理(ステップ090IWS116)に対応した値(この例では6)に更新する。
【0229】
小当り閉鎖後処理(ステップ090IWS116):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。V入賞フラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を大当り開放前処理(ステップ090IWS117)に対応した値(この例では7)に更新する。V入賞フラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄通常処理(ステップ090IWS110)に対応した値(この例では0)に更新する。
【0230】
大当り開放前処理(ステップ090IWS117)~大当り終了処理(ステップ090IWS120)は、
図5に示す大当り開放前処理(ステップS114)~大当り終了処理(ステップS117)と概ね同様である。
【0231】
なお、本例では、大当りと決定されて大当り/小当り図柄が導出表示された後、または小当り遊技中にV入賞が発生して小当り遊技を終了した後に、直ちに大当り遊技に移行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、直ちに大当り遊技に移行するのではなく、さらに遊技領域に設けられた作動ゲート(通過ゲート41と兼用でもよい)を遊技球が通過したことを条件として大当り遊技に移行するように構成してもよい。
【0232】
(始動入賞判定処理)
図8-11は、始動入賞判定処理(ステップ090IWS101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(ステップ090IWS1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、ステップ090IWS1221に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ090IWS1212)。
【0233】
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ090IWS1213)。また、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ090IWS1214)。次いで、CPU103は、当り判定用乱数や当り種別判定用乱数、変動パターン決定用乱数などの各乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ090IWS1215)。なお、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保され、RAM102に形成されている。
【0234】
次いで、CPU103は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターンを始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(ステップ090IWS1216)。そして、CPU103は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ090IWS1217)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ090IWS1218)。また、CPU103は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ090IWS1219)。そして、ステップ090IWS1221に移行する。
【0235】
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(ステップ090IWS1221)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ090IWS1222)。
【0236】
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ090IWS1223)。また、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ090IWS1224)。次いで、CPU103は、当り判定用乱数や当り種別判定用乱数、変動パターン決定用乱数などの各乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ090IWS1225)。なお、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保され、RAM102に形成されている。
【0237】
次いで、CPU103は、入賞時判定処理を実行する(ステップ090IWS1226)。そして、CPU103は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ090IWS1227)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ090IWS1228)。また、CPU103は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ090IWS1229)。そして、始動入賞判定処理を終了する。
【0238】
(特別図柄通常処理)
図8-12および
図8-13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップ090IWS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ090IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ090IWS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ090IWS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ090IWS54)。
【0239】
この特徴部090IWでは、ステップ090IWS52~S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
【0240】
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球が入賞した順に第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
【0241】
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ090IWS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
【0242】
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ090IWS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
【0243】
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
【0244】
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
【0245】
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ090IWS57)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
【0246】
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ090IWS58)。この場合、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU103は、時短フラグがセットされていなければ、通常背景指定コマンドを送信する制御を行う。
【0247】
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ090IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ090IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ090IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(
図8-4(A)参照)と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。CPU103は、当り判定用乱数の値が
図8-4(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップ090IWS63のY)、ステップ090IWS64に移行する。一方、大当りとしないことに決定した場合には(ステップ090IWS63のN)、ステップ090IWS67に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
【0248】
ステップ090IWS64では、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された当り種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(10R時短大当り)を大当りの種別に決定する(ステップ090IWS65)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ090IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ090IWS66)。そして、ステップ090IWS73に移行する。
【0249】
一方、ステップ090IWS67では、CPU103は、特別図柄ポインタが示す小当り判定テーブルを選択する。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、
図8-4(B)に示す第1特別図柄用の小当り判定テーブルを選択し、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、
図8-4(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルを選択する。そして、CPU103は、選択した小当り判定テーブルを用いて、当り判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、小当りとするか否かを決定する(ステップ090IWS68)。なお、本例では、
図8-4(B),(C)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当りと決定される確率は0%であり、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には約1/7の確率で小当りと決定される。
【0250】
小当りとすることに決定した場合には(ステップ090IWS69のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップ090IWS70)。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された当り種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(小当りAや小当りB、小当りC)を小当りの種別に決定する(ステップ090IWS71)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ090IWS101)で抽出し第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り種別判定用乱数を読み出し、小当り種別の決定を行う。また、CPU103は、決定した小当りの種別を示すデータをRAM102における小当り種別バッファに設定する(ステップ090IWS72)。そして、ステップ090IWS73に移行する。
【0251】
次いで、CPU103は、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ090IWS73)。時短回数カウンタの値が0でなければ(すなわち、時短状態中であれば)、CPU103は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップ090IWS74)、減算後の時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ090IWS75)。減算後の時短回数カウンタの値が0となっていれば(すなわち、今回の変動表示が時短最終変動であれば)、CPU103は、今回の変動終了時に時短状態を終了することに決定したことを示す時短終了決定フラグをセットする(ステップ090IWS76)。
【0252】
なお、本例では、ステップ090IWS75で時短回数カウンタの値が0と判定されても、この段階では時短終了決定フラグがセットされるだけで時短フラグは維持され、時短状態は継続される。そして、図柄が停止したタイミングで時短フラグがリセットされて、時短状態を終了することになる(後述するステップ090IWS138c参照)。なお、大当りの場合は、大当りの終了時に時短フラグのみがセットされ、時短回数カウンタはセットされない。よって、この場合は時短終了決定フラグがセットされることなく、次に大当りになったときに時短フラグがリセットされる(ステップ090IWS134参照)。また、小当り終了後の時短中に大当りや小当りになった場合は時短フラグや時短回数カウンタはリセットされる(ステップ090IWS134、139a参照)。
【0253】
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップ090IWS111)に対応した値に更新する(ステップ090IWS77)。
【0254】
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、ステップ090IWS68の小当り判定の処理自体は実行するが、小当りと決定する確率が0%である場合を示しているが、ステップ090IWS68の小当り判定の処理自体を実行しないように構成してもよい。そのように構成すれば、
図8-4(B)に示す第1特別図柄用の小当り判定テーブルを設ける必要をなくすことができる。
【0255】
また、例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であっても、極低い確率で小当りと決定する場合があるように構成してもよい。
【0256】
なお、本例では、大当り判定を行ってから小当り判定を行っているが、小当り判定を行ってから大当り判定を行ってもよい。この場合、小当り判定に引き続き小当り種別を判定してもよいし、大当り判定が終了した後に小当り種別を判定してもよい。
【0257】
また、本例では、当り種別判定用乱数を大当りのときと小当りのときとで共通にしたがそれぞれ異なる判定用乱数を用いてもよい。また、当り種別判定用乱数を設けずに、小当り判定値を2つ以上の範囲に区分けし、時短ありであるか否かを決定してもよい。また、時短ありか否かに関わらず図柄の種類を1種類にしてもよい。この場合は当り種別判定用乱数を用いずに小当り判定値を用いて時短ありか否かを判定したほうが処理を容易にすることができる。
【0258】
(特別図柄停止処理)
図8-14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップ090IWS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマの値を1減算し(ステップ090IWS131)、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ090IWS132)。
【0259】
CPU103は、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていなければ(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していなければ)、処理を終了する。CPU103は、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていれば(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していれば)、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、時短状態であることを示す時短フラグや、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタをリセットする(ステップ090IWS134)。次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS135)。次いで、CPU103は、特別可変入賞球装置7を開状態に制御するまでの大入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)を計測するための大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ090IWS136)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開始前処理に対応した値に更新する(ステップ090IWS137)。
【0260】
大当りフラグがセットされていなければ、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS138)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、時短状態であることを示す時短フラグや、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタをリセットする(ステップ090IWS139a)。次いで、CPU103は、小当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS139b)。次いで、CPU103は、特殊可変入賞球装置090IW17を開状態に制御するまでの特殊入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)を計測するための特殊入賞口開放前時間タイマに、小当りのファンファーレ時間に応じた値をセットする(ステップ090IWS140)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップ090IWS114)に対応した値に更新する(ステップ090IWS141)。
【0261】
小当りフラグもセットされていなければ(すなわち、はずれであれば)、CPU103は、時短終了決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS138a)。時短終了決定フラグがセットされていなければステップ090IWS142に移行する。時短終了決定フラグがセットされていれば時短終了決定フラグをリセットし(ステップ090IWS138b)、時短フラグをリセットする(ステップ090IWS138c)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップ090IWS110)に対応した値に更新する(ステップ090IWS142)。
【0262】
(外部出力信号)
図8-15は、パチンコ遊技機1から外部出力される外部出力信号の例を示す説明図である。
図8-15に示すように、本例では、外部出力信号として、大当り1信号、大当り2信号、時短信号が出力される。このうち、大当り1信号は、大当り遊技中に外部出力される信号である。また、大当り2信号は、大当り遊技中および時短状態中に外部出力される信号である。また、時短信号は、時短状態中に外部出力される信号である。
【0263】
本例では、大当り遊技終了時に時短状態に移行される場合に加えて、小当りAまたは小当りBになった場合にも時短状態に移行される場合があるので、時短状態信号が外部出力される。ここで、従来、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることはあったが、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることはなかった。このため、大当り1信号と大当り2信号を外部出力すれば、外部機器(ホールコンピュータやデータランプなど)において、大当たり回数と時短回数とを正確に識別できた。しかし、本例では、大当り遊技状態の終了後のみならず、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることがあるので、大当り1信号と大当り2信号のみでは時短回数を外部機器が正確に計数などできないおそれがある。よって、本例のように時短信号を出力することにより、時短回数を外部機器が正確に計数などできない可能性を低減できる。
【0264】
(小当り開放前処理)
図8-16は、特別図柄プロセス処理における小当り開放前処理(ステップ090IWS114)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、まず、特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ090IWS401)。特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトいていなければ(すなわち、ファンファーレ時間を経過していなければ)、そのまま処理を終了する。
【0265】
特殊入賞口開放前時間タイマがタイムアウトいていれば(すなわち、ファンファーレ時間を経過していれば)、CPU103は、ソレノイド090IW83の駆動を開始して、特殊可変入賞球装置090IW17を開放状態に制御する(ステップ090IWS402)。なお、開放パターンは、小当りAまたは小当りBの場合と小当りCの場合とで異なる(
図8-6参照)。また、CPU103は、特殊入賞口の1回目の開放時間(本例では、0.05秒)に相当する値を開放時間タイマにセットする(ステップ090IWS403)。
【0266】
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(ステップ090IWS115)に対応した値に更新する(ステップ090IWS404)。
【0267】
(小当り開放中処理)
図8-17は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(ステップ090IWS115)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU103は、まず、特殊入賞口スイッチ090IW24がオン状態となったか否かを確認する(ステップ090IWS421)。特殊入賞口スイッチ090IW24がオン状態となっていれば(すなわち、特殊入賞口への遊技球の入賞を検出していれば)、CPU103は、特殊入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS422)。
【0268】
次いで、CPU103は、V入賞口スイッチ090IW20aがオン状態となったか否かを確認する(ステップ090IWS423)。V入賞口スイッチ090IW20aがオン状態となっていれば(すなわち、V入賞口への遊技球の入賞を検出していれば)、CPU103は、V入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS424)。また、CPU103は、V入賞したことを示すV入賞フラグをセットする(ステップ090IWS425)。
【0269】
次いで、CPU103は、非V入賞口スイッチ090IW20bがオン状態となったか否かを確認する(ステップ090IWS425a)。非V入賞口スイッチ090IW20bがオン状態となっていれば(すなわち、特殊入賞口に入賞した遊技球がV入賞口を通過しなかったことを検出していれば)、CPU103は、非V入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS425b)。また、CPU103は、V入賞口に遊技球が入賞しなかったことを示す非V入賞フラグをセットする(ステップ090IWS425c)。
【0270】
次いで、CPU103は、V入賞口開閉板090IW20の開放タイミングとなったか否かを確認する(ステップ090IWS426)。V入賞口開閉板090IW20の開放タイミングとなっていれば、CPU103は、ソレノイド090IW84の駆動を開始し、V入賞口開閉板090IW20を開放状態に制御する(ステップ090IWS427)。
【0271】
次いで、CPU103は、V入賞口開閉板090IW20の閉鎖タイミングとなったか否かを確認する(ステップ090IWS428)。V入賞口開閉板090IW20の閉鎖タイミングとなっていれば、CPU103は、ソレノイド090IW84の駆動を停止し、V入賞口開閉板090IW20を閉鎖状態に制御する(ステップ090IWS429)。
【0272】
次いで、CPU103は、特殊入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ090IWS430)。開放時間タイマの値が0でなければ(すなわち、特殊入賞口の開放中であれば)、CPU103は、開放時間タイマの値を1減算し(ステップ090IWS431)、減算後の開放時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ090IWS432)。開放時間タイマの値が0となっていれば、CPU103は、ソレノイド090IW83の駆動を停止して、特殊可変入賞球装置090IW17を閉鎖状態に制御する(ステップ090IWS433)。また、CPU103は、特殊入賞口の開放後の閉鎖時間を計測するための閉鎖時間タイマに、所定の閉鎖時間(インターバル時間に相当する値をセットする(ステップ090IWS434)。そして、処理を終了する。
【0273】
ステップ090IWS430で開放時間タイマが0であれば(すなわち、特殊入賞口の閉鎖中であれば)、CPU103は、閉鎖時間タイマの値を1減算し(ステップ090IWS435)、減算後の閉鎖時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ090IWS436)。閉鎖時間タイマの値が0となっていれば、CPU103は、既に特殊入賞口の全ての開放を終了したか否かを確認する(ステップ090IWS437)。本例では、既に特殊入賞口を4回開放していれば、ステップ090IWS437においてYと判定し、ステップ090IWS440に移行する。
【0274】
特殊入賞口の全ての開放を終了していなければ(すなわち、2~4回目の開放が残っていれば)、CPU103は、ソレノイド090IW83の駆動を開始して、特殊可変入賞球装置090IW17を開放状態に制御する(ステップ090IWS438)。また、CPU103は、開放時間タイマに開放時間(本例では、0.05秒)に相当する値をセットする(ステップ090IWS439)。そして、処理を終了する。
【0275】
特殊入賞口の全ての開放を終了していれば(ステップ090IWS437のY)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り閉鎖後処理(ステップ090IWS116)に応じた値に更新する(ステップ090IWS440)。
【0276】
(小当り閉鎖後処理)
図8-18は、特別図柄プロセス処理における小当り閉鎖後処理(ステップ090IWS116)を示すフローチャートである。小当り閉鎖後処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ090IWS451)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ090IWS453に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ090IWS452)、処理を終了する。
【0277】
ステップ090IWS453では、CPU103は、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ090IWS454)。経過していなければ処理を終了する。
【0278】
小当り終了表示時間が経過していれば、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップ090IWS455)。V入賞フラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、時短フラグや、時短回数カウンタをリセットする(ステップ090IWS456)。また、CPU103は、V入賞フラグをリセットする(ステップ090IWS457)。また、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS458)。また、CPU103は、大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ090IWS459)。
【0279】
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開始前処理(ステップ090IWS117)に対応した値に更新する(ステップ090IWS460)。
【0280】
ステップ090IWS456の処理でV入賞フラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU103は、小当りAであるか否かを確認する(ステップ090IWS461)。小当りAの場合は非V入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS461a)。非V入賞フラグがセットされていない場合はステップ090IWS465に移行する。非V入賞フラグがセットされている場合は、CPU103は、時短フラグをセットし(ステップ090IWS462)。時短回数カウンタに「10」をセットする(ステップ090IWS463)。また、CPU103は、小当り終了指定Aコマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS464)。次いで、ステップ090IWS465に移行する。
【0281】
また、CPU103は、小当りAでないことを確認した場合(ステップ090IWS461でN)は、小当りBであるか否かを確認する(ステップ090IWS467)。小当りBの場合は非V入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS467a)。非V入賞フラグがセットされていない場合はステップ090IWS465に移行する。非V入賞フラグがセットされている場合は、CPU103は、時短フラグをセットし(ステップ090IWS468)。時短回数カウンタに「5」をセットする(ステップ090IWS469)。また、CPU103は、小当り終了指定Bコマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS470)。次いで、ステップ090IWS465に移行する。
【0282】
また、CPU103は、小当りBでないことを確認した場合(ステップ090IWS467でN)は、小当り終了指定Cコマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS471)。次いで、ステップ090IWS465に移行する。
【0283】
ステップ090IWS465では、CPU103は、小当りフラグをリセットする(ステップ090IWS465)。また、CPU103は、小当り終了指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS462)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップ090IWS110)に応じた値に更新する(ステップ090IWS463)。
【0284】
なお、小当りAまたはB(時短あり)の場合であるか、小当りC(時短なし)であるかによって小当り閉鎖以後のエンディング期間を計測するタイマに値がセットされるが、小当りAまたはB(時短あり)の場合のエンディング期間は、小当りC(時短なし)の場合のエンディング期間よりも長くなるように値がセットされる。
【0285】
(コマンド解析処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。
図8-19~
図8-20は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0286】
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ090IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ090IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ090IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
【0287】
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ090IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ090IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS616)。
【0288】
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ090IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ090IWS618)。
【0289】
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド)であれば(ステップ090IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS620)。例えば、第1図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2確定コマンド受信フラグをセットする。
【0290】
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ090IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS622)。受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ090IWS623)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS624)。
【0291】
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ090IWS625)、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS626)。受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ090IWS627)、演出制御用CPU120は、特殊入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS628)。受信した演出制御コマンドがV入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ090IWS629)、演出制御用CPU120は、V入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS630)。受信した演出制御コマンドが非V入賞指定コマンドであれば(ステップ090IWS630a)、演出制御用CPU120は、非V入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS630b)。
【0292】
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップ090IWS631)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAM122に形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップ090IWS632)。
【0293】
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップ090IWS633)、演出制御用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAM122に形成されている始動入賞時コマンド格納領域の格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ090IWS634)。
【0294】
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶加算指定コマンドであれば(ステップ090IWS635)、演出制御用CPU120は、受信した第1保留記憶加算指定コマンドを、RAM122に形成されている始動入賞時コマンド格納領域の格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ090IWS636)。また、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップ090IWS637)。また、演出制御用CPU120は、加算後の第1保留記憶数の値にもとづいて、画像表示装置5に表示する第1保留記憶表示(第1保留記憶数を特定可能な表示)を更新する(ステップ090IWS638)。
【0295】
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶加算指定コマンドであれば(ステップ090IWS639)、演出制御用CPU120は、受信した第2保留記憶加算指定コマンドを、RAM122に形成されている始動入賞時コマンド格納領域の格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ090IWS640)。また、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップ090IWS641)。また、演出制御用CPU120は、加算後の第2保留記憶数の値にもとづいて、画像表示装置5に表示する第2保留記憶表示(第2保留記憶数を特定可能な表示)を更新する(ステップ090IWS642)。
【0296】
ステップ090IWS631~S642の処理が実行されることによって、本例では、始動入賞の発生時に、始動入賞時コマンド格納領域において、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶加算指定コマンド(第1保留記憶加算指定コマンド、第2保留記憶加算指定コマンド)が対応付けて格納される。
【0297】
なお、第1保留記憶に対応する第1始動入賞時コマンド格納領域と第2保留記憶に対応する第2始動入賞時コマンド格納領域とを別々に備えるように構成してもよい。そして、この場合、第1始動入賞時コマンド格納領域において、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶加算指定コマンドが対応付けて格納され、第2始動入賞時コマンド格納領域において、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶加算指定コマンドが対応付けて格納されるように構成すればよい。
【0298】
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶減算指定コマンドであれば(ステップ090IWS643)、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップ090IWS644)。また、演出制御用CPU120は、減算後の第1保留記憶数の値にもとづいて、画像表示装置5に表示する第1保留記憶表示を更新する(ステップ090IWS645)。
【0299】
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶減算指定コマンドであれば(ステップ090IWS646)、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップ090IWS647)。また、演出制御用CPU120は、減算後の第2保留記憶数の値にもとづいて、画像表示装置5に表示する第2保留記憶表示を更新する(ステップ090IWS648)。
【0300】
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ090IWS649)。例えば、受信したコマンドが時短背景指定コマンドであれば、画像表示装置5において時短状態に応じた背景画像を表示するとともに、時短状態であることを示す時短状態フラグをセットする。また、例えば、受信したコマンドが通常背景指定コマンドであれば、画像表示装置5において通常状態に応じた背景画像を表示するとともに、セットされていれば、時短状態フラグをリセットする。そして、ステップ090IWS611に移行する。
【0301】
(可変表示開始設定処理)
図8-21は、
図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ090IWS801)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS801で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ090IWS802)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ090IWS802の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS802において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ090IWS802において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
【0302】
ステップ090IWS802では、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドが「大当り」や「小当り」を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り/小当り図柄)を決定する。そして、「はずれ」の場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、画像表示装置5に導出表示される3図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。
【0303】
なお、本例では、大当りの場合と小当りの場合とでともに3図柄が同じ図柄で揃った飾り図柄の組合せを確定表示させる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの場合と小当りの場合とで異なる飾り図柄の組合せを確定表示させるように構成してもよい。この場合、例えば、大当りとなる場合には3図柄が同じ図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を確定表示させる一方で、小当りとなる場合には「135」などの飾り図柄の組合せ(小当り図柄)を確定表示させるように構成してもよい。
【0304】
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
【0305】
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
【0306】
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターンに応じた通常用のプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS803)。そして、ステップ090IWS814に移行する。
【0307】
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS803で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ090IWS804)。
【0308】
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
【0309】
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
【0310】
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ090IWS805)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
【0311】
なお、この特徴部090IWでは、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
【0312】
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ090IWS806)。次いで、演出制御用CPU120は、先読み予告演出の実行を決定(
図8-25のステップ090IWS304参照)しているか否かを確認する(ステップ090IWS807a)。先読み演出の実行を決定している場合は予告対象の保留表示を通常態様と異なる特別態様に変更する(ステップ090IWS807b)。先読み演出の実行を決定していない場合はステップ090IWS808に移行する。
【0313】
ステップ090IWS808では、始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップ090IWS808)。
【0314】
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ090IWS809)。
【0315】
(可変表示中演出処理)
図8-22は、
図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ090IWS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ090IWS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ090IWS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ090IWS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ090IWS845)。
【0316】
次いで、演出制御用CPU120は、実行中の変動表示の変動パターンが変動パターンPA1-2、PA1-4、PA1-6、PA2-2、PC1-4~PC1-6のいずれかであるか否かを確認する(ステップ090IWS846)。変動パターンPA1-2、PA1-4、PA1-6、PA2-2、PC1-4~PC1-6のいずれかでない場合は、実行中の変動表示の変動パターンが変動パターンPA3-2、PA3-4、PB3-2、PD3-4~PD3-6のいずれかであるか否かを確認する(ステップ090IWS852)。なお、これらの変動パターンであるか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。上記のであれば、演出制御用CPU120は、演出の切替タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ090IWS847)。なお、演出の切替タイミングとなっているか否かは、例えば、可変表示開始設定処理のステップ090IWS816でセットした変動時間タイマの値を確認し、変動表示を開始してからの経過時間が15秒を経過したか否かを確認することにより判定できる。
【0317】
演出の切替タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、発展演出用のプロセスデータに切り替える(ステップ090IWS849)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップ090IWS857)。そして、ステップ090IWS864に移行する。
【0318】
ステップ090IWS846で変動パターンPC1-4~PC1-9でない場合、ステップ090IWS852で変動パターンPD3-4~PD3-9でない場合、またはステップ090IWS847で演出の切替タイミングとなっていない場合には、ステップ090IWS864に移行する。
【0319】
そして、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップ090IWS864)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ090IWS865)。
【0320】
(特図当り待ち処理)
図8-23および
図8-24は、
図7に示された演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、大当り停止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS871)。なお、大当り停止フラグは、既に大当り図柄を導出表示したが大当り開始指定コマンドを受信する前であることを示すフラグであり、後述するステップ090IWS875でセットされる。大当り停止フラグがセットされている場合には、ステップ090IWS876に移行する。
【0321】
大当り停止フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU120は、小当り停止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS872)。なお、小当り停止フラグは、既に小当り図柄を導出表示したが小当り開始指定コマンドを受信する前であることを示すフラグであり、後述するステップ090IWS883でセットされる。小当り停止フラグがセットされている場合には、ステップ090IWS885に移行する。
【0322】
小当り停止フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップ090IWS873)。
【0323】
ステップ090IWS873の処理で大当り図柄を停止表示した場合には(ステップ090IWS874のY)、演出制御用CPU120は、大当り停止フラグをセットする(ステップ090IWS875)。次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ090IWS876)。なお、大当り開始指定コマンドを受信したか否かは、例えば、大当り開始指定コマンド受信フラグ(ステップ090IWS622参照)がセットされているか否かを確認することにより判定できる。大当り開始指定コマンドを受信していなければ、そのまま処理を終了する。
【0324】
大当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、大当り停止フラグをリセットする(ステップ090IWS877)。次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS878)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ090IWS879)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップ090IWS880)。
【0325】
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理に応じた値に更新する(ステップ090IWS881)。
【0326】
ステップ090IWS873の処理で大当り図柄を停止表示した場合でなければ(ステップ090IWS874のN)、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS882の処理で小当り図柄を停止表示したか否かを確認する(ステップ090IWS882)。ステップ090IWS882の処理で小当り図柄を停止表示した場合には(ステップ090IWS882のY)、演出制御用CPU120は、小当り停止フラグをセットする(ステップ090IWS883)。次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ090IWS885)。なお、小当り開始指定コマンドを受信したか否かは、例えば、コマンド解析処理において、小当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。小当り開始指定コマンドを受信していなければ、そのまま処理を終了する。
【0327】
小当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、小当り停止フラグをリセットする(ステップ090IWS886)。次いで、演出制御用CPU120は、小当りAまたは小当りB(時短あり)であるか否かを確認する(ステップ090IWS887a)。小当りAまたは小当りBである場合は、小当りであることを報知する小当り報知演出および右打ちを指示する右打ち指示Aのプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS887b)。また、小当りAまたは小当りBでない場合、すなわち小当りC(時短なし)である場合は、V入賞口への遊技球の入賞を促すV入賞促進演出および右打ちを指示する右打ち指示Bのプロセスデータを選択する(ステップ090IWS887b)。なお、右打ち指示Aと右打ち指示Bとは態様が異なる。また、右打ち指示は、時短状態における右打ち指示Cとも態様が異なる。例えば、態様の相違として、右打ち指示の画像の大きさ、位置、内容が異なる。
【0328】
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ090IWS888)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップ090IWS889)。また、演出制御用CPU120は、小当り遊技中の演出期間を計測するための小当り演出期間計測タイマをセットする(ステップ090IWS890)。
【0329】
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理に応じた値に更新する(ステップ090IWS891)。
【0330】
なお、本例では、小当り遊技中は特殊可変入賞球装置090IW17が開放状態に制御されるので、小当り中演出処理では、小当り中演出として、特殊可変入賞球装置090IW17の開放に対応した演出が実行される。
【0331】
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップ090IWS882のN)、すなわち、はずれと決定されている場合には、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ090IWS895)。
【0332】
(先読予告設定処理)
図8-25は、先読予告設定処理(ステップS161)の具体例を示すフローチャートである。先読予告設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、新たに始動入賞時のコマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ090IWS301)。なお、新たに始動入賞時のコマンドを受信しているか否かは、例えば、始動入賞時コマンド格納領域に新たな図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)および合算保留記憶数指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。新たに始動入賞時のコマンドを受信していなければ、処理を終了する。
【0333】
新たに始動入賞時のコマンドを受信していれば(ステップ090IWS301のY)、演出制御用CPU120は、通常状態か否かを確認する(ステップ090IWS301a)。通常状態でなければ処理を終了する。
【0334】
通常状態である場合は、合算保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップ090IWS302)。なお、合算保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、合算保留記憶数保存領域に格納されている合算保留記憶数を確認することにより判定できる。合算保留記憶数が2以上でなければ、処理を終了する。
【0335】
合算保留記憶数が2以上であれば(ステップ090IWS302のY)、演出制御用CPU120は、予告対象の保留記憶の1つ前までの保留記憶の中に大当りまたは小当りとなる保留記憶があるか否かを確認する(ステップ090IWS302a)。そして、演出制御用CPU120は、予告対象の保留記憶の1つ前までの保留記憶の中に大当りまたは小当りとなる保留記憶がある場合は、先読み予告制限用の先読み予告演出決定テーブル(
図8-28(J)参照)を選択する(ステップ090IWS304a)。また、演出制御用CPU120は、予告対象の保留記憶の1つ前までの保留記憶の中に大当りまたは小当りとなる保留記憶がない場合は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の変動カテゴリコマンドを読み出し、先読み予告演出の有無および種類を決定するためのテーブルとして、読み出した変動カテゴリコマンドに応じた先読み予告演出決定テーブルを選択する(ステップ090IWS303)。
【0336】
次いで、演出制御用CPU120は、選択した先読み予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、先読み予告演出の有無および種類を決定する(ステップ090IWS304)。
【0337】
次いで、演出制御用CPU120は、先読み予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップ090IWS305)。先読み予告演出を実行しないことに決定した場合には、処理を終了する。先読み予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU120は、決定した先読み予告演出の種類を、予告対象の保留記憶に対応付けて、RAMに形成されている先読み予告演出記憶領域に記憶させる(ステップ090IWS306)。
【0338】
(先読み予告演出決定テーブル)
図8-26~
図8-28は、先読み予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。
【0339】
このうち、
図8-26(A)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果が非リーチはずれである場合に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、
図8-26(B)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果がノーマルリーチはずれである場合に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、
図8-26(C)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果がノーマルリーチはずれである場合に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。
【0340】
また、
図8-27(D)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果がノーマルリーチ大当りである場合に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。
図8-27(E)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果がスーパーリーチ大当りである場合に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。
【0341】
また、
図8-28(F)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果がノーマルリーチ小当りである場合(すなわち、小当りCである場合)に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、
図8-28(G)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果がスーパーリーチ小当りである場合(すなわち、小当りCである場合)に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、
図8-28(H)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果が非リーチ発展小当りである場合(すなわち、小当りAまたは小当りBである場合)に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、
図8-28(I)は、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリの判定結果がノーマルリーチ発展小当りである場合(すなわち、小当りAまたは小当りBである場合)に選択される先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、また、
図8-28(J)は、1つ前までの保留記憶の中に大当りまたは小当りがある場合に選択される先読み制限用の先読み予告演出決定テーブルの具体例を示している。
【0342】
本例では、保留表示の態様(色)が通常態様では白である。そして、先読み予告演出が実行されると、特別態様として、青、緑、赤、金のいずれかに変化する。
【0343】
そして、
図8-26(A)に示すように、発展演出を実行する場合を含む非リーチはずれである場合には、保留表示の色が白のままになる割合が100%であり、その他の色の選択割合が0%となるように判定値が割り振られている。
【0344】
また、
図8-26(B)に示すように、発展演出を実行する場合を含むノーマルリーチはずれである場合には、保留表示の色が白のままになる割合が80%であり、青の選択割合が15%、緑の選択割合が5%、その他の色の選択割合が0%となるように判定値が割り振られている。
【0345】
また、
図8-26(C)に示すように、スーパーリーチはずれである場合には、保留表示の色が白のままになる割合が60%であり、青の選択割合が20%、緑の選択割合が10%、赤の選択割合が4%、金の選択割合が1%となるように判定値が割り振られている。
【0346】
また、
図8-27(D)に示すように、ノーマルリーチ大当りである場合には、保留表示の色が白のままになる割合が35%であり、青の選択割合が1%、緑の選択割合が150%、赤の選択割合が40%、金の選択割合が9%となるように判定値が割り振られている。
【0347】
また、
図8-27(E)に示すように、スーパーリーチ大当りである場合には、保留表示の色が白のままになる割合が10%であり、青の選択割合が0%、緑の選択割合が20%、赤の選択割合が60%、金の選択割合が10%となるように判定値が割り振られている。
【0348】
また、
図8-28(F)に示すように、ノーマルリーチ小当りである場合(すなわち、小当りCである場合)には、保留表示の色が白のままになる割合が60%であり、青の選択割合が1%、緑の選択割合が10%、赤の選択割合が19%、金の選択割合が0%となるように判定値が割り振られている。
【0349】
また、
図8-28(G)に示すように、スーパーリーチ小当りである場合(すなわち、小当りCである場合)には、保留表示の色が白のままになる割合が60%であり、青の選択割合が0%、緑の選択割合が15%、赤の選択割合が25%、金の選択割合が0%となるように判定値が割り振られている。
【0350】
また、
図8-28(H)に示すように、非リーチ発展小当りである場合(すなわち、小当りAまたは小当りBである場合)には、保留表示の色が白のままになる割合が80%であり、青の選択割合が5%、緑の選択割合が15%、赤の選択割合が0%、金の選択割合が0%となるように判定値が割り振られている。
【0351】
また、
図8-28(I)に示すように、ノーマルリーチ発展小当りである場合(すなわち、小当りAまたは小当りBである場合)には、保留表示の色が白のままになる割合が70%であり、青の選択割合が10%、緑の選択割合が20%、赤の選択割合が0%、金の選択割合が0%となるように判定値が割り振られている。
【0352】
また、
図8-28(J)に示すように、先読みを制限する場合には、保留表示の色が白のままになる割合が80%であり、青の選択割合が20%、緑の選択割合が0%、赤の選択割合が0%、金の選択割合が0%となるように判定値が割り振られている。
【0353】
このように、本例では、始動入賞時に先読み判定が行われ、先読み判定の判定結果にもとづいて先読み演出を実行可能である。そして、先読み演出は保留表示の色を変化させることにより実行される。そして、
図8-28(F)~(G)と
図8-28(H)~(J)とを比較すると、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示される場合と、小当りCとなる表示結果が導出表示される場合とで、先読み予告演出が実行される割合が異なっている。そして、1つ前までの保留記憶に、大当り、小当りA、小当りB、小当りCとなる表示結果のいずれかが導出表示される保留記憶が記憶されているときは、
図8-28(J)のテーブルを選択することによって、該保留記憶以降の保留記憶に対する先読み予告演出の実行を制限する(
図8-25のステップ090IWS304a参照)。具体的には、
図8-28(J)に示すように、大当り期待度の低い青または実行なしが選択されやすくすることにより、先読み予告演出を制限している。よって、小当りA、小当りB、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときに好適に演出を実行できる。すなわち、始動入賞時と変動時の状態が変化して、始動入賞時に選択する変動パターンと大当りや小当り後に選択する変動パターンが異なって、違和感が生じることを防止でき、好適に先読み演出を実行できる。
【0354】
なお、変動パターンコマンドや表示結果コマンドを取りこぼした場合に先読み予告を制限するように構成することが可能である。この場合も、例えば、変動パターンから特定可能な表示結果のうちもっとも大当り期待度の低い先読み予告演出を選択可能とする。例えば、ノーマルリーチ場合に特定可能な表示結果が、(1)小当りとなってほぼ確実にV入賞口に入賞可能で大当りに発展する表示結果、(2)小当りとなって時短100回が決定する表示結果、(3)小当りとなるがほぼ確実にV入賞口に入賞せずに時短もなしとなる表示結果のいずれかになり得る場合は(3)に対応する先読み予告演出を実行する。
【0355】
また、本例では、
図8-25のステップ090IWS303~ステップ090IWS304や、
図8-28(D)~(E)に示すように、先読み判定では、大当りとなる表示結果が導出表示されるか否かも判定する。そして、大当りとなる表示結果が導出表示されるか否かの判定結果にもとづいて、先読み予告演出を実行可能である。この場合、大当りとなる表示結果が導出表示される保留記憶が記憶されているときは、
図8-28(J)のテーブルを選択することによって、該保留記憶以降の保留記憶に対する先読み予告演出の実行を制限し、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示される場合と、大当りとなる表示結果が導出表示される場合とで先読み予告演出の制限態様が共通である(
図8-25のステップ090IWS304a参照)。よって、先読み予告演出と大当り遊技状態後や時短状態後の演出との不整合を回避できるので好適に先読み予告演出を実行できる。
【0356】
また、本例では、
図8-27(D)~
図8-28(J)に示すように、小当りA、小当りB、小当りCのいずれかとなる表示結果が導出表示されるときと、大当りとなる表示結果が導出表示されるときとで共通の先読み演出を実行可能である(例えば、いずれの場合も青または緑に変化し得る)。そして、小当りA、小当りB、小当りCのいずれかとなる表示結果が導出表示されるときは、大当りとなる表示結果が導出表示される期待度が特定値以上となる先読み演出が実行されない。すなわち、大当り期待度が最も高い金に変化することはない。よって、遊技者に過度な期待を抱かせないため、小当りとなる表示結果が導出表示されたときに遊技の興趣が低下することを防止できる。
【0357】
また、本例では、
図8-28(F)~(J)に示すように、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときとで期待値が所定値以上の先読み予告演出が実行される割合が異なる。具体的には、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときは保留表示が赤に変化しないが、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときは保留表示が赤に変化し得る。また、赤は大当り期待値が期待値が緑より高い所定値以上である。よって、遊技者に過度な期待を抱かせないため、小当りとなる表示結果が導出表示されたときに遊技の興趣が低下することを防止できる。
【0358】
また、
図8-26~
図8-28からいえることは、金が大当り確定になるので大当りの期待感を煽る色である。また、赤は青や緑よりも大当り期待度が高く、さらに、小当りC(時短なし)の場合やはずれ時には赤にならないが、小当りAまたは小当りB(時短あり)の場合には赤になり得る。そして、小当りAまたは小当りBとなったときは発展演出が実行されるので、先読み予告により保留表示が赤になって発展演出が実行された場合は時短状態に制御されることが確定するといえる。これにより、保留表示と変動パターンの両方に注目させることができるので、遊技の興趣を高めることができる。なお、発展演出が実行されることを示唆する発展煽り演出を実行可能とし、発展煽り演出が実行された時点で発展が確定するように構成してもよい。また、小当りC(時短なし)の場合よりも小当りAまたは小当りB(時短あり)の場合のほうが緑になりやすい。すなわち、緑になった場合は発展演出が実行されやすい。また、赤は青や緑に比べて大当り期待度が高い色である。
【0359】
なお、先読み予告演出は、保留表示の色の変化に限らず、他の態様にしてもよい。例えば、時短ありの小当りとなったことを予告するときに、特殊ゾーン背景などの背景表示にする、あるいは、特殊なキャラクタを登場させることが可能である。
【0360】
(演出例)
次に、小当りAまたは小当りB(時短あり)と場合と、小当りC(時短なし)になる場合の演出の具体例について説明する。
【0361】
図8-29~
図8-31は、通常状態(低確率/低ベース状態)で小当りAまたは小当りB(時短あり)になった場合の画面の遷移を表したものである。
【0362】
図8-29(A)に示すように、通常状態(低確率/低ベース状態)に制御されているときに、画像表示装置5では、左上方に第1特別図柄または第2特別図柄に対応する左中右の小図柄090IW100が表示される。本例では、通常状態では殆ど第1始動入賞口への始動入賞が発生することから、第1始動入賞口に遊技球が入賞して小図柄090IW100の変動表示が開始された例を示している。そして、小図柄090IW100の変動表示に連動し、小図柄090IW100よりも大きい左中右の飾り図柄090IW101が画面中央で変動開始する。
【0363】
なお、本例では、例えば、第1特別図柄に対する3つの保留表示090IW112が表示されている。そして、保留表示は通常状態では白であるが、青、緑、赤、金のいずれかに変化させることにより、大当りや小当りになることの先読み予告演出を実行可能である。大当り期待度は、金、赤、緑、青の順になっている(すなわち、金が最も高く、青が最も低い)。また、小当りのときは金に変化することはないが、赤、緑、青には変化し得る。そして、赤に変化したときは時短なしであるがV入賞しやすい小当りの期待度が高くなる。また、本例では、図中の当該変動に係る保留記憶は小当りになる例を示しているため、当該変動に係る保留記憶以降の保留記憶に対する先読み予告は制限される。よって、保留表示090IW112は先読み予告演出が実行されても青に変化可能であるが、緑、赤、金には変化しないようになっている。
【0364】
図8-29(B)、(C)に示すように、左右の飾り図柄090IW101が停止し、大当り図柄によってノーマルリーチとなったとする。このとき、小図柄090IW100は変動表示したままである。
【0365】
図8-29(D)に示すように、
図8-28(C)の状態で中の飾り図柄090IW101が停止してはずれ図柄が停止したとする。このとき、飾り図柄090IW101は完全に停止した状態ではなく、揺れを伴う仮停止状態とされる。なお、小図柄090IW100は変動表示したままである。
【0366】
図8-29(E)に示すように、
図8-28(D)の状態で仮停止した飾り図柄090IW101が一旦消去されて発展演出が実行される。本例では、時短状態に制御されることを示唆する「時短?」という文字090IW102が画面中央に小図柄090IW100よりも大きく表示される。なお、小図柄090IW100は変動表示したままである。
【0367】
図8-29(F)に示すように、
図8-29(E)で示した発展演出が実行された後は、仮停止していた飾り図柄090IW101が再度変動表示される。このとき、小図柄090IW100は変動表示したままである。
【0368】
図8-29(G)(H)に示すように、左右の飾り図柄090IW101が停止し、小当りAまたは小当りBのリーチ状態となったとする。このとき、小図柄090IW100は変動表示したままである。
【0369】
図8-30(I)に示すように、残りの飾り図柄090IW101が停止し、小当りAまたは小当りBの小当り図柄「135」が停止したとする。このとき、小図柄090IW100も同時に「135」と停止する。
【0370】
図8-30(J)に示すように、小図柄090IW100および飾り図柄090IW101において小当り図柄「135」が停止すると、特殊可変入賞球装置090IW17が開状態になる前の開放前時間において、小当りが開始することを示唆する「小当り!」という文字090IW103が画面中央に小図柄090IW100よりも大きく表示される。
【0371】
図8-30(K)に示すように、小当り遊技が開始されると、小当り中の背景Aが表示されるとともに、小当り遊技中であることを報知する「小当り中」という文字090IW105が表示される。また、小当りAまたは小当りBの場合は、V入賞口に遊技球を入賞させることが困難になっており、大当りを発生させにくい。このため、大当りを発生させやすい小当りCよりも遊技者にとって残念であるが、小当りAまたは小当りBの場合は、V非入賞となることにより時短状態に制御される。よって、特殊可変入賞球装置090IW17に向けて遊技球を進入させるべく、右打ち指示表示(右打ち指示A)090IW106を表示するとともに、遊技者を無駄に煽って残念感を煽らないように右打ち指示表示(右打ち指示A)090IW106は画面右下に小さく目立たない態様で表示する。右打ち指示表示090IW106は、「右打ち」という文字と右向きの1つの矢印とから構成されている。なお、右打ち指示表示090IW106を目立ちにくくするため、小当り中背景Aは、キャラクタを登場させるなど、遊技者の興味を惹く派手な背景になっている。
【0372】
図8-30(L)に示すように、V入賞口に入賞することなく、小当り遊技状態が終了すると、小当りのエンディング期間において終了画面が表示される。例えば、終了画面に対応する背景やキャラクタが表示される。
【0373】
図8-30(M)に示すように、小当り遊技の終了画面が表示された後は時短状態の開始画面が表示される。例えば、時短状態が開始される旨の画像と時短状態での変動回数が表示される。
【0374】
図8-30(N)に示すように、時短状態の開始画面の表示が終了すると、小図柄090IW100および左中右の飾り図柄090IW101の変動表示が開始され、時短状態の制御が開始される。時短状態の制御が開始されると、時短中の背景が表示され、画面右上には時短状態での残り変動回数090IW107が表示される。さらに、時短状態中は、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bに向けて遊技球を進入させるべく、右打ち指示表示(右打ち指示C)090IW108を画面上方に表示する。時短状態中の右打ち指示表示090IW108は、「右打ち」という文字と右向きの2つの矢印とから構成されている。なお、右打ち指示表示090IW108は、右打ち指示表示090IW106よりも大きい表示になっており、表示位置も異なる。
【0375】
図8-30(O)、
図8-31(P)(Q)に示すように、飾り図柄090IW101が停止し、小図柄090IW100が停止し、はずれ図柄が停止したとする。
【0376】
図8-31(R)に示すように、次いで、次変動が開始され、飾り図柄090IW101および小図柄090IW100の変動表示が開始されると、残り変動回数090IW107が減算される。以降、時短状態が終了するまで同様の制御が行われる。
【0377】
図8-32~
図8-33は、通常状態(低確率/低ベース状態)で小当りC(時短なし)になった場合の画面の遷移を表したものである。
【0378】
図8-32(A)に示すように、通常状態(低確率/低ベース状態)に制御されているときに、画像表示装置5では、左上方に第1特別図柄または第2特別図柄に対応する左中右の小図柄090IW100が表示される。本例では、通常状態では殆ど第1始動入賞口への始動入賞が発生することから、第1始動入賞口に遊技球が入賞して小図柄090IW100の変動表示が開始された例を示している。そして、小図柄090IW100の変動表示に連動し、小図柄090IW100よりも大きい左中右の飾り図柄090IW101が画面中央で変動開始する。
【0379】
図8-32(B)、(C)、(D)に示すように、左中右の飾り図柄090IW101が停止し、小当りCの小当り図柄である「357」が停止したとする。このとき、小図柄090IW100も同時に「357」と停止する。
【0380】
図8-32(E)に示すように、小図柄090IW100および飾り図柄090IW101において小当り図柄「357」が停止すると、特殊可変入賞球装置090IW17が開状態になる前の開放前時間において、小当りが開始することを示唆する「小当り!」という文字090IW103が画面中央に小図柄090IW100よりも大きく表示される。
【0381】
図8-32(F)に示すように、小当り遊技が開始されると、小当り中の背景Bが表示されるとともに、特殊可変入賞球装置090IW17のV入賞口を狙って遊技球を発射することを報知する「Vを狙え!」という文字090IW109が表示される。また、小当りCの場合は、V入賞口に遊技球が入賞しやすくなっており、大当りを発生させやすい。このため、遊技者にとっては大量の出玉を得られるため喜ばしい。よって、特殊可変入賞球装置090IW17に向けて遊技球を進入させて大当りを発生させるべく、右打ち指示表示(右打ち指示B)090IW110を表示するとともに、右打ち指示表示090IW110を画面中央で大きく目立つ態様で表示する。右打ち指示表示090IW110は、「右打ち」という文字と右向きの3つの矢印とから構成されている。なお、右打ち指示表示090IW107を目立ちやすくするため、小当り中背景Bは、キャラクタなどを登場させず簡素な画面とし、遊技者の興味を惹かない地味な背景になっている。なお、右打ち指示表示090IW110は、小当りAまたは小当りBにおける右打ち指示表示090IW106や時短中における右打ち指示表示090IW108よりも大きい表示になっており、表示位置も異なる。
【0382】
このように、小当りAまたは小当りBにおける右打ち指示表示090IW106と、小当りCにおける右打ち指示表示090IW110と、時短中における右打ち指示表示090IW108とは、大きさ、表示位置、表示態様(矢印の数)ともに異なる。
【0383】
図8-32(G)に示すように、V入賞口に入賞して小当り遊技状態が終了すると、小当りのエンディング期間において、V入賞口で入賞が発生して大当りが発生することを示唆する「V」という文字090IW104が画面中央に表示される。
【0384】
図8-33(H)に示すように、次いで、大当り遊技(第2ラウンド目)が開始することを示唆する「ROUND2」という文字090IW111が画面中央に小図柄090IW100よりも大きく表示される。
【0385】
図8-33(I)に示すように、大当り遊技(第2ラウンド目)が開始されると、大当り中の背景が表示され、大当り遊技状態での遊技が行われる。第3ラウンド目、第4ラウンド目も同様である。なお、本例では通常状態中に小当りCとなった例について説明しているが、時短状態中に小当りCになった場合にも小当り遊技中は上記の同様の演出を行い、小当りAや小当りBの場合よりも大きな右打ち指示表示を行う。また、通常状態中に小当りCとなった場合と時短状態中に小当りCになった場合とで異なる演出を実行し、右打ち指示表示の大きさを異ならせてもよい。
【0386】
このように、本例では、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示される場合と、小当りCとなる表示結果が導出表示される場合とで特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御されるときに実行される演出が異なる。具体的には、小当りAまたは小当りBのときは小当り遊技中に小当り遊技中であることを報知する「小当り中」という文字090IW105が表示される一方で(
図8-30(K))、特殊可変入賞球装置090IW17のV入賞口を狙って遊技球を発射することを報知する「Vを狙え!」という文字090IW109が表示される(
図8-32(F))。よって、小当りとなる表示結果が導出表示されるときに好適に演出を実行できる。
【0387】
また、本例では、可変入賞球装置6Bは、遊技領域の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる右打ち経路を通過する遊技球が進入可能に設けられている。そして、右打ち経路への遊技球の発射促進に関する発射促進表示を行い、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときとで異なる態様により発射促進表示を行うようになっている。具体的には、小当りCのときは小当りAやBのときと異なり、大当りを発生させやすいので、小当りAまたはBのときは、右打ち指示表示090IW106(
図8-30(K)参照)が表示され、小当りCのときは右打ち指示表示090IW110(
図8-32(F)参照)が表示される。よって、好適に遊技を進行させることができる。
【0388】
また、本例では、
図8-29(E)に示すように、小当りになることの予告演出として時短状態に制御されることを示唆する演出を実行することが可能である。すなわち、発展演出が実行され、時短状態に制御されることを示唆する「時短?」という文字090IW102が表示される。よって、先読み予告演出のバリエーションが増加するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0389】
(変形例)
次に、本特徴部090IWにおいて実行される演出の変形例について説明する。以下、変形例では、
図8-6では、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときとで、特殊可変入賞球装置090IW17の開放パターンを異ならせることにより、V入賞口への遊技球の入賞しやすさを異ならせ、時短状態に制御するか否かを制御する例を挙げたが、変形例では、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときとで、同一パターンにより特殊可変入賞球装置090IW17を開放するが、特殊可変入賞球装置090IW17の開放前時間を異ならせることにより、V入賞口への遊技球の入賞しやすさを異ならせ、時短状態に制御するか否かを制御する。なお、
図8-6と共通の部分については説明を省略する。
【0390】
図8-34は、小当り遊技の開放パターンを説明するための説明図である。なお、V入賞口開閉板090IW20の動作は小当りAまたは小当りB(時短あり)のときと、小当りC(時短なし)のときとで共通である。
【0391】
図8-34(A)に示すように、小当りAまたはB(時短あり)の場合は、タイミングS1において小当り遊技を開始した後、開放前期間t1(ファンファーレ時間)が経過するとタイミングS2において特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御される。このように、開放前期間t1を設定することにより、V入賞口開閉板090IW20が閉状態に制御されているときに特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御される。そして、0.05秒の特殊入賞口の開放後に1秒の閉鎖時間を経て再度0.05秒の特殊入賞口の開放する動作を繰り返すことにより、1回の小当りで特殊入賞口が10回開放される。
【0392】
図8-33(B)に示すように、小当りC(時短なし)の場合は、タイミングS1において小当り遊技を開始した後、開放前期間t1よりも短い開放前期間t2(ファンファーレ時間)が経過するとタイミングS2において特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御される。このように、開放前期間t2を設定することにより、V入賞口開閉板090IW20が開状態に制御されているときに特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御される。そして、
図8-34(A)と同一パターンにより、0.05秒の特殊入賞口の開放後に1秒の閉鎖時間を経て再度0.05秒の特殊入賞口の開放する動作を繰り返すことにより、1回の小当りで特殊入賞口が10回開放される。
【0393】
以上のように、本例では、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときとで同一パターンにより特殊可変入賞球装置090IW17を開状態に制御可能である。よって、時短状態に制御させるか否かを好適に制御できるとともに、いずれの小当りとなる表示結果が導出表示されるかが事前に察知されてしまうことを防止できる。
【0394】
また、本例では、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示されるときと、小当りCとなる表示結果が導出表示されるときとで共通の動作を行うV入賞口開閉板090IW20を備え、小当りAまたは小当りBとなる表示結果が導出表示される場合と、小当りCとなる表示結果が導出表示される場合とで、特殊可変入賞球装置090IW17が開状態に制御されるまでの期間が異なる。よって、時短状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0395】
(その他、変形例)
なお、本特徴部090IWにおいて、V入賞口に遊技球を入賞させることが不能な小当りを複数種類設けることが可能である。そして、複数種類の小当りとして、特殊入賞口に入賞したがV入賞口に遊技球が入賞しなかったときに時短状態に移行する小当りと、特殊入賞口に入賞したがV入賞口に遊技球が入賞しなかったときに時短状態に移行しない小当りとを設ける。そして、特殊入賞口に入賞したがV入賞口に遊技球が入賞しなかったときに時短状態に移行する小当りと、特殊入賞口に入賞したがV入賞口に遊技球が入賞しなかったときに時短状態に移行しない小当りとで異なる演出を実行するように構成することが可能である。当該演出は、変動中と小当り遊技状態中のいずれか一方を異ならせてもよいし、両方を異ならせてもよい。
【0396】
また、本例では、特殊可変入賞球装置090IW17内にV入賞口が設けられたパチンコ遊技機1において、時短ありの小当りまたは時短なしの小当りを発生させ、小当りとなる保留記憶が含まれている場合は先読み演出の実行を制限する例を挙げたが、特殊可変入賞球装置090IW17が設けられておらず、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7のみが設けられているパチンコ遊技機1において、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示の結果によって小当りが発生するように構成し、時短ありの小当りまたは時短なしの小当りとなる保留記憶が含まれている場合には先読み演出の実行を制限するように構成してもよい。例えば、小当りRUSH(高確率/低ベース状態)を備えたパチンコ遊技機において先読み演出の実行を制限することが可能である。
【0397】
また、上記した各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7を作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。
【0398】
尚、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をはずれ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
【0399】
また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、はずれ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数等の他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
【0400】
また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄であるはずれ図柄で表示される図柄の組み合わせと併用してもよい。
【0401】
また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
【0402】
また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
【0403】
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、例えば、特別可変入賞球装置7内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
【0404】
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にはずれ図柄乱数を用いる場合は特定のはずれ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
【0405】
また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。尚、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機毎に決まっていればよい。
【0406】
また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態毎に応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄毎に時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
【0407】
また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特
図1と特
図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
【0408】
また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
【0409】
また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
【0410】
また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、或いは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
【0411】
また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
【0412】
また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
【0413】
また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(例えば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
【0414】
また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
【0415】
また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。
【0416】
また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。
【0417】
なお、本例において、通常状態での図柄の変動回数が所定回数に達したときに時短状態に制御する(いわゆる、天井)ように構成することが可能である。具体的には、時短状態に制御するまでの変動回数をカウントするカウンタを設け、RAMの初期化(クリアスイッチの操作時、設定変更時など)や大当りが終了したときに当該カウンタによってカウントを開始する。そして、カウントした変動回数が所定回数に達したときに時短状態に制御する。なお、カウントの方法は、カウンタにセットした値を変動のたびに減算してカウント値が0になったか否かを判定することにより、変動回数が所定回数に達したか否かを判定してもよいし、カウンタの値を変動のたびに加算していき、変動回数が所定回数に達したか否かを判定してもよい。なお、時短状態に制御するまでの所定回数は抽選により決定してもよい。これにより、時短状態に制御されるタイミングが分からなくなるので、遊技の興趣を高めることができる。
【0418】
なお、時短状態に制御されるまでの図柄の変動回数である所定回数nは、例えば、大当り確率の分母をP(例えば、大当り確率が1/319のときはP=319)としたときに、2.5P≦n≦3.0Pとすることが可能である。また、時短状態に制御されるまでの図柄の変動回数である所定回数Nは、例えば、大当り確率の分母をP(例えば、大当り確率が1/319のときはP=319)としたときに、0.4P≦N≦3.8Pとすることが可能である。なお、これらは一例であり、Pはこれらの範囲に限られない。
【0419】
また、RAMの初期化(クリアスイッチの操作時、設定変更時など)や大当り時における所定回数Pの設定は、初期化前の回数を引き継いでもよい。この場合は、遊技を開始して間もなく変動回数が所定回数Pに達して時短状態に制御されることを期待できるので、パチンコ遊技機の稼働率を上昇させることができる。
一方で、RAMの初期化(クリアスイッチの操作時、設定変更時など)や大当り時における所定回数Pの設定は、初期化前の回数を引き継がないようにしてもよい。この場合は、どの遊技者にも公平な条件下で遊技を行わせることができる。
【0420】
また、変動回数が所定回数に達して時短状態に制御したときに、当該時短状態を変動回数が上限回数に達したときに終了させてもよいし、当該時短状態を次回大当りまで継続させてもよい。
【0421】
なお、変動回数が所定回数に達したときに再度変動回数のカウントを開始してもよい。このように構成した場合には、例えば、時短状態の上限回数を設け、時短状態に制御されるまでの所定回数よりも上限回数を大きくすれば、時短状態中にカウント値が所定回数に達して再度上限回数がセットされるので、上限回数をセットしながら次回大当りまで時短状態を継続させることができる。
【0422】
また、時短状態中は変動回数のカウントをしないようにすることも可能である。この場合は、時短状態の上限回数を設けた時は変動回数が上限回数に達したときに時短状態が終了する。
【0423】
また、通常状態における変動回数が第1回数に達したときに時短状態に制御するか否かの抽選を行い、当該抽選に当選しなかったときは変動回数が第2回数に達したときに時短状態に制御するようにしてもよい(いわゆる、仮天井を経て天井に達するパターン)。
【0424】
なお、特徴部IW090において天井を設け、変動回数が所定回数に達したときに時短状態に制御するように構成した場合には、小当りAまたは小当りB(時短あり)のいずれになってもカウンタの値はリセットせずにカウントを継続する。小当りC(時短なし)のときは大当りが発生しなかったときはカウンタの値はリセットせずにカウントを継続する。これにより、小当りAまたは小当りB(時短あり)になった場合には、小当り遊技終了後の時短中にカウント値が所定回数に達して時短状態が延長されることがある。よって、小当り遊技終了後の展開に期待感を持たせることができる。また、小当りC(時短なし)になって大当りが発生しなかった場合でも、小当り遊技終了直後に時短状態に制御される可能性があるので、小当り遊技終了後の展開に期待感を持たせることができる。
【0425】
以上に説明したように、本特徴部090IWには、以下に示す(手段1A)~(手段6A)に示す遊技機の構成が開示されている。
【0426】
(手段1A)
可変表示を行い、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS462、ステップ090IWS468を実行する部分)と、
特別領域(例えば、V入賞口)を有し、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入不能または進入困難な第2状態(例えば、閉状態)に制御可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置090IW17)と、を備え、
前記特定表示結果と異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が表示されたときに前記可変手段を前記第1状態に制御可能であり(例えば、
図8-5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS118を実行する部分)、
前記特殊表示結果は、第1特殊表示結果(例えば、小当りAまたは小当りBとなる表示結果)と、前記第1特殊表示結果とは異なる第2特殊表示結果(例えば、小当りCとなる表示結果)と、を含み、
前記状態制御手段は、
前記通常状態において、前記第1特殊表示結果(例えば、小当りAまたは小当りBとなる表示結果)が導出表示されたときに前記特別状態へ制御可能であり(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS462、ステップ090IWS468を実行する部分)、
前記通常状態において、前記第2特殊表示結果(例えば、小当りCとなる表示結果)が導出表示されたときに前記特別状態へ制御せず(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS467でNのときに、ステップ090IWS462やステップ090IWS468の処理を実行しない部分)、
前記特殊表示結果を導出表示するかことを決定する決定手段(例えば、
図8-13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS68を実行する部分)と、
前記決定手段の決定前に、前記特殊表示結果が導出表示されることを判定する判定手段(例えば、
図8-11に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS1216、ステップ090IWS1226を実行する部分)と、
前記判定手段の判定結果にもとづいて、先読み予告演出を実行可能な先読み予告演出実行手段(例えば、
図8-21に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS807を実行する部分)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファ)と、をさらに備え、
前記第1特殊表示結果が導出表示される場合と、前記第2特殊表示結果が導出表示される場合と、で前記先読み予告演出が実行される割合が異なり(例えば、
図8-28における変化なしの割合が異なる部分)、
前記第1特殊表示結果または前記第2特殊表示結果が導出表示される保留記憶が記憶されているときは、該保留記憶以降に記憶される保留記憶に対する前記先読み予告演出の実行を制限する(例えば、
図8-25に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS304aを実行する部分、
図8-28(J)のテーブルにより期待度の高い「緑」、「赤」、「金」に変化しない部分)。
そのような構成によれば、特殊表示結果が導出表示されるときに好適に演出を実行できる。
【0427】
なお、本例では、保留表示の色を一部(変化なし、青)に制限することにより、先読み予告演出の実行を制限する例を挙げているが、そのような態様に限られない。制限として、例えば、先読み予告演出を実行しない、先読み予告演出の種類数を減少させる(保留表示のよる予告、チャンス目による予告、ゾーン突入による予告のうち保留表示による予告のみを実行するなど)、通常は複数種類の先読み予告演出の重複実行が許容されるが重複実行が許容されなくなる(保留表示のよる予告とチャンス目による予告の重複実行が許容されるが保留表示のよる予告のみが実行可能になるなど)といったように、様々な態様が考えられる。また、第1特殊表示結果が導出表示される保留記憶が記憶されているときと、第2特殊表示結果が導出表示される保留記憶が記憶されているときとで制限の態様の態様を異ならせてもよい。
【0428】
なお、本例では、小当りに加えて大当りの保留記憶が含まれているときも先読み予告演出を制限しているが、さらに、大当り期待度の高い変動パターンが選択されたときにも先読み予告演出を制限してもよい。そして、先読み予告演出の制限の対象が増えたときにも制限の態様を共通にして該態様が増えないようにすることにより、先読み予告演出の態様を決定する抽選の複雑になることを防止できる。
【0429】
(手段2A)手段1Aにおいて、
前記決定手段は、前記特定表示結果を導出表示することを決定し(例えば、
図8-13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS62を実行する部分)、
前記判定手段は、前記決定手段の決定前に、前記特定表示結果を導出表示することを判定し(例えば、
図8-11に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS1216、ステップ090IWS1226を実行する部分)、
前記先読み予告演出実行手段は、前記特定表示結果を導出表示することの判定結果にもとづいて、前記先読み予告演出を実行可能であり(例えば、
図8-21に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS807を実行する部分)、
前記特定表示結果が導出表示される保留記憶が記憶されているときは、該保留記憶以降に記憶される保留記憶に対する前記先読み予告演出の実行を制限し(例えば、
図8-25に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS304aを実行する部分、
図8-28(J)のテーブルにより期待度の高い「緑」、「赤」、「金」に変化しない部分)、
前記第1特殊表示結果が導出表示される場合と、前記特定表示結果が導出表示される場合とで前記先読み予告演出の制限態様が共通である(例えば、
図8-25に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS304aを実行する部分、
図8-28(J)のテーブルにより期待度の高い「緑」、「赤」、「金」に変化しない部分)。
そのような構成によれば、先読み予告演出と有利状態後や特別状態での演出との不整合を回避できるので好適に先読み予告演出を実行できる。
【0430】
(手段3A)手段1Aまたは手段2Aにおいて、
前記特殊表示結果が導出表示されることを予告する演出として、前記特別状態に制御されることを示唆する演出を実行可能である(例えば、
図8-29(E)に示す部分)。
そのような構成によれば、予告演出のバリエーションが増加するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0431】
なお、本例では、小当りになることを予告する予告演出として、発展演出の実行により「時短?」(
図8-29(E))と表示することにより時短状態に制御されることを示唆する演出を実行する例を挙げているが、そのような態様に限られない。小当りになることを予告する予告演出として、例えば、大当りになることを示唆する演出と共通の演出を実行する、小当り(V入賞口で入賞が発生して大当りになる場合も含む)となることを示唆する演出を実行するといったように、様々な態様が考えられる。また、当該変動において予告する演出に限らず、先読み予告演出において特殊表示結果が導出表示されることを予告する演出を実行してもよい。
【0432】
(手段4A)手段1Aから手段3Aのうちのいずれかにおいて、
前記決定手段は、前記特定表示結果を導出表示することを決定し(例えば、
図8-13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS62を実行する部分)、
前記判定手段は、前記決定手段の決定前に、前記特定表示結果を導出表示することを判定し(例えば、
図8-11に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS1216、ステップ090IWS1226を実行する部分)、
前記先読み予告演出実行手段は、前記特定表示結果を導出表示することの判定結果にもとづいて、前記先読み予告演出を実行可能であり(例えば、
図8-21に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS807を実行する部分)、
前記先読み演出実行手段は、前記特殊表示結果が導出表示されるときと、前記特定表示結果が導出表示されるときとで共通の前記先読み演出を実行可能であり(例えば、
図8-27および
図8-28に示す部分)、
前記特殊表示結果が導出表示されるときは、前記特定表示結果が導出表示される期待度が特定値以上となる前記先読み演出が実行されない(例えば、
図8-28に示すように「金」には変化しない部分)。
そのような構成によれば、遊技者に過度な期待を抱かせないため、特殊表示結果が導出表示されたときに遊技の興趣が低下することを防止できる。
【0433】
(手段5A)手段1Aから手段4Aのうちのいずれかにおいて、
前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときと、で期待値が所定値以上の前記先読み予告演出が実行される割合が異なる(例えば、
図8-28に示すように「赤」に変化する割合が異なる部分)。
そのような構成によれば、遊技者に過度な期待を抱かせないため、特殊表示結果が導出表示されたときに遊技の興趣が低下することを防止できる。
【0434】
なお、本例では、小当りC(時短状態には制御されないが、V入賞口で入賞が発生しやすい小当り)のときに、小当りAまたは小当りB(時短状態には制御されるが、V入賞口で入賞が発生しにくい小当り)のときに変化しない赤の保留表示に変化する例を挙げているが、そのような態様に限られない。例えば、小当りCのときと小当りAまたは小当りBのときのいずれのときも赤の保留表示に変化し得るが、小当りCのときのほうが小当りAまたは小当りBのときよりも赤の保留表示に変化する割合を高くする、小当りAまたは小当りB(時短状態には制御されるが、V入賞口で入賞が発生しにくい小当り)のときは赤の保留表示に変化するが、小当りC(時短状態には制御されないが、V入賞口で入賞が発生しやすい小当り)のときは赤の保留表示に変化しない、小当りCのときと小当りAまたは小当りBのときのいずれのときも赤の保留表示に変化し得るが、小当りAまたは小当りBのときのほうが小当りCのときよりも赤の保留表示に変化する割合を高くするといったように、様々な態様が考えられる。
【0435】
(手段6A)手段1Aから手段5Aのうちのいずれかにおいて、
遊技媒体が前記特別領域を通過しない前記特殊表示結果を複数種類備え、
複数種類の前記特殊表示結果は、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御される前記特殊表示結果と、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御されない前記特殊表示結果と、を含み、
遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御される前記特殊表示結果が導出表示されるときと、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御されない前記特殊表示結果が導出表示されるときと、で異なる演出を実行する。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0436】
また、本特徴部090IWには、以下に示す(手段1B)~(手段8B)に示す遊技機の構成が開示されている。
【0437】
(手段1B)
特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、
図8-17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS462、ステップ090IWS468を実行する部分)と、
特別領域(例えば、V入賞口)を有し、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入不能または進入困難な第2状態(例えば、閉状態)に制御可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置090IW17)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、
図7に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS76を実行する部分)と、を備え、
前記特定表示結果と異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が表示されたときに前記可変手段を前記第1状態に制御可能であり(例えば、
図8-5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS118を実行する部分)、
前記特殊表示結果は、第1特殊表示結果(例えば、小当りAまたは小当りBとなる表示結果)と、前記第1特殊表示結果とは異なる第2特殊表示結果(例えば、小当りCとなる表示結果)と、を含み、
前記状態制御手段は、
前記通常状態において、前記第1特殊表示結果(例えば、小当りAまたは小当りBとなる表示結果)が導出表示されたときに遊技媒体が前記特別領域を通過しなかった場合に前記特別状態に制御し(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS461aでYときにステップ090IWS462、ステップ090IWS467aでYのときにステップ090IWS468の処理を実行する部分)、
前記通常状態において、前記第2特殊表示結果(例えば、小当りCとなる表示結果)が導出表示されたときに遊技媒体が前記特別領域を通過しなかった場合に前記特別状態に制御せず(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS467でNのときに、ステップ090IWS461aおよびステップ090IWS462やステップ090IWS467aおよびステップ090IWS468の処理を実行しない部分)、
前記第1特殊表示結果が導出表示されたときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されたときと、で遊技媒体の前記特別領域の通過しやすさが異なり(例えば、
図8-6に示す部分)、
前記演出実行手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示される場合と、前記第2特殊表示結果が導出表示される場合と、で前記可変手段が前記第1状態になるときに異なる演出を実行可能である(例えば、
図8-24に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS887b、887cを実行する部分、
図8-30(K)と
図8-32(F)に示す部分)。
そのような構成によれば、特殊表示結果が導出表示されるときに好適に演出を実行できる。
【0438】
なお、本例では、特殊入賞口に入賞したがV入賞しなかったことを条件として小当り遊技終了後に時短状態に移行させる例を挙げたが、そのような態様に限られない。例えば、小当りとなった場合に特殊入賞口に遊技球が入賞しなかったことを条件に小当り遊技終了後に時短状態に移行させてもよい。
【0439】
(手段2B)手段1Bにおいて、
前記第1特殊表示結果が導出表示される場合と、前記第2特殊表示結果が導出表示される場合と、で可変表示中の演出において特定演出が実行される割合が異なる(例えば、
図8-7、
図8-8に示すように、発展演出は小当りAまたは小当りBのときに行われ、小当りCのときは行われない部分)。
そのような構成によれば、先読み予告演出と有利状態後や特別状態後の演出との不整合を回避できるので好適に先読み予告演出を実行できる。
【0440】
(手段3B)手段1Bまたは手段2Bにおいて、
前記可変入賞装置は、所定経路(例えば、右打ち経路)を通過する遊技媒体が進入可能に設けられ、
前記所定経路への遊技媒体の発射促進に関する発射促進表示(例えば、右打ち指示表示)を行う発射促進表示手段例えば、
図8-24に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS887b、887cを実行する部分)を備え、
前記発射促進表示手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときと、で異なる態様により前記発射促進表示を行う(例えば、
図8-24に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS887b、887cを実行する部分、
図8-30(K)と
図8-32(F)に示す部分)。
そのような構成によれば、好適に遊技を進行させることができる。
【0441】
なお、本例では、V入賞しなかったことを条件として小当り遊技終了後に時短状態に移行させる小当りAまたは小当りBのときに、V入賞しないように特殊可変入賞球装置090IW17を開状態にしたが、そのような態様に限られない。例えば、V入賞しなかったことを条件として小当り遊技終了後に時短状態に移行させるとともに、V入賞しやすいように特殊可変入賞球装置090IW17を開状態にする小当りを設けてもよい。
【0442】
(手段4B)手段1Bから手段3Bのうちのいずれかにおいて、
前記可変入賞手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときと、で異なるパターンにより前記第1状態に制御可能である(例えば、
図8-6に示す部分)。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0443】
(手段5B)手段1Bから手段4Bのうちのいずれかにおいて、
前記可変入賞手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときと、で同一パターンにより前記第1状態に制御可能である。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できるとともに、いずれの特殊表示結果が導出表示されるかが事前に察知されてしまうことを防止できる。
【0444】
(手段6B)手段1Bから手段5Bのうちのいずれかにおいて、
前記可変入賞手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときとで、共通の動作を行う可動部材(例えば、V入賞口開閉板090IW20)を備え、
前記第1特殊表示結果が導出表示される場合は、前記可動部材が前記特別領域へ遊技媒体の通過を阻害する状態となっているときに前記可変入賞手段が前記第1状態に制御され、
前記第2特殊表示結果が導出表示される場合は、前記可動部材が前記特別領域へ遊技媒体の通過を阻害しない状態となっているときに前記可変入賞手段が前記第1状態に制御される(例えば、
図8-6に示す部分)。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0445】
(手段7B)手段1Bから手段6Bのうちのいずれかにおいて、
前記可変入賞手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときとで、共通の動作を行う可動部材(例えば、V入賞口開閉板090IW20)を備え、
前記第1特殊表示結果が導出表示される場合と前記第2特殊表示結果が導出表示される場合とで、前記可変入賞手段が前記第1状態に制御されるまでの期間が異なる(例えば、
図8-34に示す部分)。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0446】
(手段8B)手段1Bから手段7Bのうちのいずれかにおいて、
遊技媒体が前記特別領域を通過しない前記特殊表示結果を複数種類備え、
複数種類の前記特殊表示結果は、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御される前記特殊表示結果と、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御されない前記特殊表示結果と、を含み、
遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御される前記特殊表示結果が導出表示されるときと、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御されない前記特殊表示結果が導出表示されるときと、で異なる演出を実行する。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0447】
また、本特徴部090IWには、以下に示す(手段1C)~(手段8C)に示す遊技機の構成が開示されている。
【0448】
(手段1C)
特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、
図8-17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS462、ステップ090IWS468を実行する部分)と、
特別領域(例えば、V入賞口)を有し、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入不能または進入困難な第2状態(例えば、閉状態)に制御可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置090IW17)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、
図7に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS76を実行する部分)と、
第1始動領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を実行可能であり、第2始動領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、
図5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS110を実行する部分)と、を備え、
前記特定表示結果と異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が表示されたときに前記可変手段を前記第1状態に制御可能であり(例えば、
図8-5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS118を実行する部分)、
前記特殊表示結果は、第1特殊表示結果(例えば、小当りAまたは小当りBとなる表示結果)と、前記第1特殊表示結果とは異なる第2特殊表示結果(例えば、小当りCとなる表示結果)と、を含み、
前記状態制御手段は、
前記通常状態において、前記第1特殊表示結果(例えば、小当りAまたは小当りBとなる表示結果)が導出表示されたときに遊技媒体が前記特別領域を通過しなかった場合に前記特別状態に制御し(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS461aでYときにステップ090IWS462、ステップ090IWS467aでYのときにステップ090IWS468の処理を実行する部分)、
前記通常状態において、前記第2特殊表示結果(例えば、小当りCとなる表示結果)が導出表示されたときに遊技媒体が前記特別領域を通過しなかった場合に前記特別状態に制御せず(例えば、
図8-18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS467でNのときに、ステップ090IWS461aおよびステップ090IWS462やステップ090IWS467aおよびステップ090IWS468の処理を実行しない部分)、
前記第1識別情報の可変表示を実行して前記特殊表示結果が導出表示される場合と、前記第2識別情報の可変表示を実行して前記特殊表示結果が導出表示される場合と、で前記第2特殊表示結果が導出表示される割合が異なり(例えば、
図8-5(C)(D)に示す部分)、
前記演出実行手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示される場合と、前記第2特殊表示結果が導出表示される場合と、で前記可変手段が前記第1状態になるときに異なる演出を実行可能である(例えば、
図8-24に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS887b、887cを実行する部分、
図8-30(K)と
図8-32(F)に示す部分)。
そのような構成によれば、特殊表示結果が導出表示されるときに好適に演出を実行できる。
【0449】
なお、本例では、特殊入賞口に入賞したがV入賞しなかったことを条件として小当り遊技終了後に時短状態に移行させる例を挙げたが、そのような態様に限られない。例えば、小当りとなった場合に特殊入賞口に遊技球が入賞しなかったことを条件に小当り遊技終了後に時短状態に移行させてもよい。
【0450】
(手段2C)手段1Cにおいて、
前記第1特殊表示結果が導出表示される場合と、前記第2特殊表示結果が導出表示される場合と、で可変表示中の演出において特定演出が実行される割合が異なる(例えば、
図8-7、
図8-8に示すように、発展演出は小当りAまたは小当りBのときに行われ、小当りCのときは行われない部分)。
そのような構成によれば、先読み予告演出と有利状態後や特別状態後の演出との不整合を回避できるので好適に先読み予告演出を実行できる。
【0451】
(手段3C)手段1Cまたは手段2Cにおいて、
前記可変入賞装置は、所定経路(例えば、右打ち経路)を通過する遊技媒体が進入可能に設けられ、
前記所定経路への遊技媒体の発射促進に関する発射促進表示(例えば、右打ち指示表示)を行う発射促進表示手段例えば、
図8-24に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS887b、887cを実行する部分)を備え、
前記発射促進表示手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときと、で異なる態様により前記発射促進表示を行う(例えば、
図8-24に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ090IWS887b、887cを実行する部分、
図8-30(K)と
図8-32(F)に示す部分)。
そのような構成によれば、好適に遊技を進行させることができる。
【0452】
なお、本例では、V入賞しなかったことを条件として小当り遊技終了後に時短状態に移行させる小当りAまたは小当りBのときに、V入賞しないように特殊可変入賞球装置090IW17を開状態にしたが、そのような態様に限られない。例えば、V入賞しなかったことを条件として小当り遊技終了後に時短状態に移行させるとともに、V入賞しやすいように特殊可変入賞球装置090IW17を開状態にする小当りを設けてもよい。
【0453】
(手段4C)手段1Cから手段3Cのうちのいずれかにおいて、
前記可変入賞手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときと、で異なるパターンにより前記第1状態に制御可能である(例えば、
図8-6に示す部分)。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0454】
(手段5C)手段1Cから手段4Cのうちのいずれかにおいて、
前記可変入賞手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときと、で同一パターンにより前記第1状態に制御可能である。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できるとともに、いずれの特殊表示結果が導出表示されるかが事前に察知されてしまうことを防止できる。
【0455】
(手段6C)手段1Cから手段5Cのうちのいずれかにおいて、
前記可変入賞手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときとで、共通の動作を行う可動部材(例えば、V入賞口開閉板090IW20)を備え、
前記第1特殊表示結果が導出表示される場合は、前記可動部材が前記特別領域へ遊技媒体の通過を阻害する状態となっているときに前記可変入賞手段が前記第1状態に制御され、
前記第2特殊表示結果が導出表示される場合は、前記可動部材が前記特別領域へ遊技媒体の通過を阻害しない状態となっているときに前記可変入賞手段が前記第1状態に制御される(例えば、
図8-6に示す部分)。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0456】
(手段7C)手段1Cから手段6Cのうちのいずれかにおいて、
前記可変入賞手段は、前記第1特殊表示結果が導出表示されるときと、前記第2特殊表示結果が導出表示されるときとで、共通の動作を行う可動部材(例えば、V入賞口開閉板090IW20)を備え、
前記第1特殊表示結果が導出表示される場合と前記第2特殊表示結果が導出表示される場合とで、前記可変入賞手段が前記第1状態に制御されるまでの期間が異なる(例えば、
図8-34に示す部分)。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0457】
(手段8C)手段1Cから手段7Cのうちのいずれかにおいて、
遊技媒体が前記特別領域を通過しない前記特殊表示結果を複数種類備え、
複数種類の前記特殊表示結果は、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御される前記特殊表示結果と、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御されない前記特殊表示結果と、を含み、
遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御される前記特殊表示結果が導出表示されるときと、遊技媒体が前記特別領域を通過しなかったときに前記特別状態に制御されない前記特殊表示結果が導出表示されるときと、で異なる演出を実行する。
そのような構成によれば、特別状態に制御させるか否かを好適に制御できる。
【0458】
(特徴部079SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部079SG(以下、本特徴部079SGと略記する)について説明する。
図9-1は、本特徴部079SGにおけるパチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
図9-1に示すように、本特徴部079SGにおける音声制御基板13には、演出制御用CPU120と共動してスピーカ8L、8Rから出力される音(演出音)の生成を行う音声合成用IC079SG132と、該音声合成用CI079SG132にて生成された音の出力音を増幅する増幅回路(アンプ)079SG134と、音声データROM079SG133と、が搭載されており、演出制御用CPU120は、主基板11からの演出制御コマンドにもとづいて音番号データを音声合成用IC079SG132に出力して、該音番号データに対応する音を音声合成用IC079SG132に生成させる。
【0459】
音声合成用IC079SG132は、演出制御用CPU120から音番号データが入力されると、該入力された音番号データに応じた音声や効果音をスピーカ8L、8R毎に個別に生成して増幅回路079SG134に出力する。増幅回路079SG134は、音声合成用IC079SG132から出力された音声や効果音を増幅し、各スピーカ8L、8Rに出力する。
【0460】
音声データROM079SG133には、音番号データに対応付けて該音番号データが該当する演出コマンドにより実施される演出に対応した音を出力するための各スピーカ8L、8R毎の制御データが格納されている。つまり、これら制御データは、演出期間(例えば、飾り図柄可変表示期間)において各スピーカ8L、8Rから出力する効果音やBGM(楽曲)等の音の出力態様(周波数特性、タイミング(ディレイ)等)が時系列的に記述された音声データ等を含むデータの集まりである。
【0461】
図9-2(A)は、本特徴部079における画像表示装置5を示す説明図である。本特徴部079SGにおける画像表示装置5の表示領域は、正面視で高さL、左右幅Lの長方形状に形成されている。該表示領域の大部分は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出、後述する操作促進演出や静止画表示演出等の演出を表示するための第1表示領域079SG005Fを構成している。また、画像表示装置5の下端部は、第1特図保留記憶数を白抜き円形の保留表示の数によって表示可能な第1保留記憶表示エリア079SG005Dと、第2特図保留記憶数を白抜き円形の保留表示の数によって表示可能な第2保留記憶表示エリア079SG005Uと、遊技状態を示すテロップを表示可能なテロップ表示エリア079SG005Tと、を含む第2表示領域079SG005Saを構成している。
【0462】
つまり、画像表示装置5の表示領域全体のうち、第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbとを除いた部分が第1表示領域079SG005Fとなっている。
【0463】
尚、第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbは、第1表示領域079SG005Fよりも画像表示装置5の表示領域の周縁部にて、遊技に関する情報の表示(保留表示、テロップ表示、第4図柄の表示、保留記憶数の表示)を行っている表示領域である。つまり、本特徴部079SGにおける第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbは、パチンコ遊技機1におけるUI(ユーザーインターフェース)表示領域でもある。
【0464】
そして、画像表示装置5の右上端部は、特別図柄の可変表示中であることを示す第4図柄079SG005Jと第1特図保留記憶数の表示及び第2特図保留記憶数の表示を含む第3表示領域079SG005Sbを構成している。
【0465】
このうち、第2表示領域079SG005Saは、正面視で長方形状に形成されており、その高さは画像表示装置5の表示領域全体の高さHの半分未満の長さに形成されているとともに、左右幅は画像表示装置5の表示領域全体の左右幅Lと同一の長さに形成されている。また、第3表示領域079SG005Sbは、正面視で長方形状に形成されているが、その高さと左右幅は画像表示装置5の表示領域全体の高さH及び左右幅Lよりも極めて短く形成されている。
【0466】
このため、本特徴部079SGでは、画像表示装置5の表示領域全体に占める第1表示領域079SG005Fの面積は、第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbとを合わせた面積よりも広くなっている。
【0467】
図9-2(B)に示すように、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uでは、演出制御用CPU120が後述する保留表示動作処理(
図8-13参照)を実行することによって、各保留表示を垂直軸回りに一定速度(例えば、回転速度V3)にて回転表示可能となっている。
【0468】
図9-2(C)に示すようにテロップ表示エリア079SG005Tでは、演出制御用CPU120が後述するテロップ動作処理(
図9-13参照)を実行することによって、遊技状態や実行中の演出に応じたメッセージ(例えば、特定のリーチ演出中であれば「××モード中!」等の演出の状態に応じたメッセージ)を、左方向から右方向に向けて一定速度(例えば、移動速度V3)移動させつつ表示可能となっている。
【0469】
尚、遊技状態に応じたメッセージに含まれる文字は、該テロップ表示エリア079SG005Tの右端部に到達して表示が終了すると同時に該テロップ表示エリア079SG005Tの左端部にて再度表示されて再び左方向から右方向に向けて移動される。このため、テロップ表示エリア079SG005Tにおいて遊技状態に応じたメッセージが移動されつつ表示されている場合は、常に該テロップ表示エリア079SG005Tにて遊技状態に応じたメッセージ全体が表示されているので、遊技者が現在の遊技状態を認識し易くなっている。
【0470】
尚、本特徴部079SGでは、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uにおける保留表示とテロップ表示エリア079SG005Tにおけるメッセージとを共通の一定速度(V3)にて回転・移動させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uにおける保留表示とテロップ表示エリア079SG005Tにおけるメッセージとは、それぞれ異なる一定速度で回転・移動可能であってもよい。
【0471】
図9-2(D)に示すように、第4図柄079SG005Jは、上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを有しており、これら上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとが一定周期で交互に点滅することによって特別図柄の可変表示中であることを示すようになっている。また、これら上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとは、可変表示結果がはずれとなる場合は可変表示の終了タイミングにおいて双方が消灯される(OFFとなる)一方で、可変表示結果が大当りやはずれとなる場合は可変表示の終了タイミングにおいて双方が点灯される(ONとなる)。
【0472】
尚、第3表示領域079SG005Sbにおける第1特図保留記憶数の表示と第2特図保留記憶数の表示とは、新たな保留記憶が発生したタイミングと新たな可変表示が開始されるタイミングとでのみその数が変化する表示である。つまり、第3表示領域079SG005Sbにおける第1特図保留記憶数の表示と第2特図保留記憶数の表示とは、第4図柄079SG005Jや第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tとは異なり、可変表示の開始タイミングを除き表示態様が変化しない。
【0473】
次に、本特徴部079SGにおける表示制御部123について説明する。表示制御部123におけるCGROMには、画像表示装置5に画像を表示させるための複数種類の画像データが記憶されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120による指示に基づいてCGROMに記憶されている1の画像データに基づいて所定画像を画像表示装置5に表示させることが可能であり、複数種類の画像データを配置して画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定の演出画面を表示させることが可能である。所定画像を画像表示装置5に表示させないようにする場合には、状況に応じて、所定画像の画像データの前面側に他の画像データを透過率0%として配置することで、所定画像の画像データに基づく画像を演出画面に表示させないように制御する場合と、所定画像の画像データを配置しない表示データを作成した画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定画像を演出画面に表示させないように制御する場合がある。
【0474】
図9-3(A)~
図9-3(D)に示すように、例えば、画像表示装置5に画像を表示する場合としては、画像データ1~3を含む複数の画像データを配置して作成された表示データに基づいて画像表示装置5に画像を表示する。
【0475】
図9-3(A)に示すように、画像データ1は、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005Uとテロップ表示エリア079SG005Tを第2表示領域079SG005Saに表示するとともに、第4図柄079SG005Jを第3表示領域079SG005Sbに表示するために描画されるデータである。また、画像データ1飾り図柄の小図柄を第1表示領域079SG005F(第3表示領域079SG005Sbの左側方)に表示するために描画されるデータでもある。
【0476】
図9-3(B)に示すように、画像データ2は、後述するチャンスアップ演出、静止画表示演出、操作促進演出の画像を第1表示領域079SG005Fに表示するために描画されるデータである。
【0477】
図9-3(C)に示すように、画像データ3は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出を第1表示領域079SG005Fに表示するために描画されるデータである。
【0478】
尚、
図9-3(A)~
図9-3(C)に示すように、これら画像データ1、画像データ2、画像データ3には画像表示装置5に画像を表示するための表示優先度が設定されている。表示優先度は、画像データ1が最も高く設定されており、画像データ3が最も低く設定されている(画像表示装置5における画像の表示優先度:画像データ1>画像データ2>画像データ3)。つまり、画像表示装置5では、画像データ1に基づく画像が最も上層の画像として表示され、画像データ2に基づく画像が画像データ1に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ3に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像よりも下層(最下層)の画像として表示されるようになっている。このため、
図9-3(D)に示すように、画像表示装置5においては、画像データ2に基づく画像が画像データ3に基づく画像よりも優先して表示され、画像データ1に基づく画像が画像データ2に基づく画像と画像データ3に基づく画像よりも優先して表示される。
【0479】
尚、
図9-3(D)に示すように、画像データ1に基づく画像、画像データ2に基づく画像、画像データ3に基づく画像が同時に画像表示装置5に表示される場合は、画像データ3に基づく画像が最も下位階層の画像として表示されるため、該画像データ3に基づく画像は、第1データに基づく画像や画像データ2に基づく画像によって少なくとも一部が視認困難或いは視認不能となる場合がある。
【0480】
尚、本特徴部079SGでは、詳細は後述するが、画像データ1及び画像データ2に基づく画像は、常に進行速度が一定である動画として画像表示装置5に表示される一方で、画像データ3に基づく画像は、予めCGROMに記憶されているデータに基づいて複数の進行速度の動画や静止画として画像表示装置5に表示されるようになっている。
【0481】
特に、本特徴部079SGでは、詳細は後述するが、スーパーリーチのリーチ演出中においてリーチ演出の動画の表示を通常の進行速度V1と該V1よりも遅い進行速度V2(スローモーション)にて実行可能となっている。これは、CGROM内に進行速度V1にて表示する演出動画用のデータと進行速度V2にて表示する演出動画用のデータが予め格納されているためであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、CGROM内に進行速度V1にて表示する演出動画用のデータのみを予め格納しておき、該データに所定の処理を行うことによってリーチ演出の演出動画の一部を進行速度V2にて表示可能としてもよい。
【0482】
このように、本特徴部079SGでは、演出動画が変化する速度である映像進行速度をV1とすることで遊技者が認識するリーチ演出の進行速度が早い第1速度となる非スローモーション期間、映像進行速度をV1よりも遅いV2とすることで遊技者が認識するリーチ演出の進行速度が遅い第2速度となるスローモーション期間としている。つまり、本特徴部079SGにおける演出の進行速度が遅い演出動画であるスローモーション動画とは、該スローモーション動画の前において表示される、映像進行速度がV1の非スローモーション動画に比較して映像進行速度が遅いものであればよい。
【0483】
尚、本特徴部079SGでは、全てのスーパーリーチ演出においてスローモーション期間を設けている形態を例示しているが(
図9-18~
図9-25参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スーパーリーチ演出として、画像表示装置5に表示される演出動画の内容自体は、
図9-18~
図9-25に示すスーパーリーチ演出の内容と同一ではあるが、映像進行速度がV1からV2に変化しない、つまり、スローモーション期間とならないスーパーリーチ演出を実行するようにすることで、
図9-18~
図9-25に示すスーパーリーチ演出において、スローモーション期間となったことを遊技者が認識し易くなるようにしてもよい。
【0484】
つまり、このように演出動画の内容が同一であるが映像進行速度がV2に変化しないスーパーリーチ演出を実行する場合にあっては、本発明における第1速度よりも遅い第2速度である演出動画とは、同一内容の演出動画が非スローモーションのスーパーリーチ演出における映像進行速度V1よりも遅い映像進行速度V2にて表示されることによって、非スローモーションのスーパーリーチ演出よりも長い期間に亘って表示される該演出動画が該当することになる。
【0485】
尚、本特徴部079SGでは、上記したように、演出動画の映像進行速度を遅くすることによって遊技者が感じるリーチ演出の進行速度が遅いスローモーションによる演出を構成し、スピーカ8L、8Rからの音の出力については再生速度V3から変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出動画の映像進行速度を変えずに(V1のまま)、スピーカ8L、8Rから出力される音の再生速度、遊技効果ランプ9の発光周期を逆に早めることによって、リーチ演出の進行速度が遅くなったものと遊技者が感じる疑似スローモーションを構成するようにしてもよい。
【0486】
つまり、本特徴部079SGにおけるパチンコ遊技機1としては、演出動画を表示可能な表示手段を含む複数の演出出力手段を備え、これら演出出力手段のうち、少なくとも1の演出出力手段による演出の進行速度をスローモーション期間と非スローモーション期間とで異ならせることによって、スローモーション期間において、実行中の演出がスローモーションであると遊技者に認識させることができるものであればよい。
【0487】
尚、本特徴部079SGでは、スローモーション期間は常にリーチ演出の演出動画の表示を進行速度V2にて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スローモーション期間は、リーチ演出の演出動画の表示の進行速度を変化可能(例えば時間経過により進行速度が漸減していくものや、進行速度が所定の範囲内で増減するもの)であってもよい。
【0488】
図9-4(A)は、本特徴部079SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、
図9-4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
【0489】
図9-4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0490】
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば
図9-4(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0491】
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、
図9-4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
【0492】
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
【0493】
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
【0494】
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
【0495】
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
【0496】
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
【0497】
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
【0498】
尚、
図9-4(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
【0499】
図9-5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。
図9-5に示すように、本特徴部079SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
【0500】
乱数回路104は、これらの乱数値MR1~MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば
図9-10に示す遊技制御カウンタ設定部079SG154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1~MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
【0501】
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「100」の範囲の値をとる。
【0502】
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「997」の範囲の値をとる。
【0503】
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」~「13」の範囲の値をとる。
【0504】
図9-6(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部079SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
【0505】
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
【0506】
本特徴部079SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
【0507】
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部079SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部079SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部079SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
【0508】
また、
図9-6(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
【0509】
本特徴部079SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
【0510】
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部079SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
【0511】
図9-7(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部079SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
【0512】
ここで、本特徴部079SGにおける大当り種別について、
図9-7(B)を用いて説明すると、本特徴部079SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
【0513】
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りである。「確変大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称し、「確変大当りC」を2ラウンド(2R)確変大当りと呼称し、「非確変大当り」を2ラウンド(2R)非確変大当りと呼称する場合がある。
【0514】
また、特に図示はしないが、本特徴部079SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部079SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
【0515】
確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
【0516】
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部079SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
【0517】
図9-7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」~「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
【0518】
尚、
図9-7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
【0519】
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
【0520】
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
【0521】
図9-8は、本特徴部079SGにおける変動パターンを示している。本特徴部079SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
【0522】
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部079SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチα、スーパーリーチβ、…のように、複数のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
【0523】
尚、本特徴部079SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1-1)も含まれている。
【0524】
図9-8に示すように、本特徴部079SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
【0525】
また、本特徴部079SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
【0526】
図9-9は、本特徴部079SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部079SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
【0527】
具体的には、
図9-9に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1-2(スーパーリーチα1大当りの変動パターン)とPB1-3(スーパーリーチα3大当りの変動パターン)とPB1-4(スーパーリーチβ1大当りの変動パターン)とPB1-5(スーパーリーチβ3大当りの変動パターン)とから決定する。また、可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1-2(スーパーリーチ大当りの変動パターン)とから決定する。
【0528】
図9-9に示すように大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルとでは、PB1-2~PB1-5に対する判定値の割当数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1-2に45個、PB1-3に150個、PB1-4に300個、PB1-5に500個の判定値がそれぞれ割り当てられており、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1-2に30個、PB1-3に135個、PB1-4に315個、PB1-5に515個の判定値がそれぞれ割り当てられている。つまり、本特徴部079SGでは、可変表示結果が確変大当りである場合は、可変表示結果が非確変大当りである場合よりも高い割合でスーパーリーチβ系の変動パターンであるPB1-3とPB1-4に決定されるようになっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
【0529】
また、可変表示結果が小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1-1(特殊当りの変動パターン)に決定する。
【0530】
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1-1(非リーチはずれの変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチα3はずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチβ3はずれの変動パターン)とから決定する。
【0531】
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1-2(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチα3はずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチβ3はずれの変動パターン)とから決定する。
【0532】
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1-3(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチα3はずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチβ3はずれの変動パターン)とから決定する。
【0533】
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1-4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチα3はずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチβ3はずれの変動パターン)とから決定する。
【0534】
つまり、本特徴部079SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1-2、PA1-3、PA1-4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
【0535】
尚、
図9-8に示すように、スーパーリーチα1のリーチ演出(変動パターンPB1-2の可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第1リーチ演出の前半部分を実行した後に可変表示結果が大当りとなるリーチ演出であり、スーパーリーチα2のリーチ演出(変動パターンPA2-2の可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第1リーチ演出の前半部分と後半部分を実行した後に可変表示結果がはずれとなるリーチ演出であり、スーパーリーチα3のリーチ演出(変動パターンPA2-3またはPB1-3にての可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第1リーチ演出の前半部分と後半部分を実行した後に更に後述する第2リーチ演出を実行して可変表示結果が大当りまたははずれとなるリーチ演出である。
【0536】
そして、これら変動パターンPA2-2、PA2-3、PB1-2、PB1-3の可変表示については、
図9-8及び
図9-9に示すように、特図可変表示時間が長いほど可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されている。つまり、これら変動パターンPA2-2、PA2-3、PB1-2、PB1-3の可変表示については、第2リーチ演出まで実行されて可変表示結果が大当りとなる割合が、第1リーチ演出が実行されて可変表示結果が大当りとなる割合よりも高く設定されている。
【0537】
また、スーパーリーチβ1のリーチ演出(変動パターンPB1-4の可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第3リーチ演出の前半部分を実行した後に可変表示結果が大当りとなるリーチ演出であり、スーパーリーチβ2のリーチ演出(変動パターンPA2-4の可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第3リーチ演出の前半部分と後半部分を実行した後に可変表示結果がはずれとなるリーチ演出であり、スーパーリーチβ3のリーチ演出(変動パターンPA2-5またはPB1-5にての可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第3リーチ演出の前半部分と後半部分を実行した後に更に後述する第4リーチ演出を実行して可変表示結果が大当りまたははずれとなるリーチ演出である。
【0538】
そして、これら変動パターンPA2-4、PA2-5、PB1-4、PB1-5の可変表示については、
図9-8及び
図9-9に示すように、特図可変表示時間が長いほど可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されている。つまり、これら変動パターンPA2-4、PA2-5、PB1-4、PB1-5の可変表示については、第4リーチ演出まで実行されて可変表示結果が大当りとなる割合が、第3リーチ演出が実行されて可変表示結果が大当りとなる割合よりも高く設定されている。
【0539】
尚、本特徴部079SGでは、第2リーチ演出は必ず第1リーチ演出の後に実行され、第4リーチ演出は必ず第3リーチ演出の後に実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2リーチ演出や第4リーチ演出はそれ単体のみで実行される場合を設けてもよい。
【0540】
また、本特徴部079SGでは、可変表示中において、各リーチ演出を、第1リーチ演出と第2リーチ演出の組み合わせで実行可能であるとともに、第3リーチ演出と第4リーチ演出との組み合わせで実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出は、これらの組み合わせ以外の組み合わせ(例えば、第1リーチ演出と第4リーチ演出、第2リーチ演出と第3リーチ演出等の組み合わせ)で実行される場合を設けてもよい。
【0541】
また、本特徴部069SGでは、
図9-9に示すように、スーパーリーチβ系の変動パターン(変動パターンPA2-4、PA2-5、PB1-4、PB1-5)は、総じてスーパーリーチα系の変動パターン(変動パターンPA2-2、PA2-3、PB1-2、PB1-3)よりも可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチβ系の変動パターン(変動パターンPA2-4、PA2-5、PB1-4、PB1-5)の一部は、スーパーリーチα系の変動パターン(変動パターンPA2-2、PA2-3、PB1-2、PB1-3)のいずれかよりも大当り期待度が低くともよい。
【0542】
本特徴部079SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば
図9-10に示すような遊技制御用データ保持エリア079SG150が設けられている。
図9-10に示す遊技制御用データ保持エリア079SG150は、第1特図保留記憶部079SG151Aと、第2特図保留記憶部079SG151Bと、普図保留記憶部079SG151Cと、遊技制御フラグ設定部079SG152と、遊技制御タイマ設定部079SG153と、遊技制御カウンタ設定部079SG154と、遊技制御バッファ設定部079SG155とを備えている。
【0543】
第1特図保留記憶部079SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部079SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部079SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
【0544】
第2特図保留記憶部079SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部079SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部079SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
【0545】
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
【0546】
普図保留記憶部079SG151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部079SG151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
【0547】
遊技制御フラグ設定部079SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部079SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
【0548】
遊技制御タイマ設定部079SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部079SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
【0549】
遊技制御カウンタ設定部079SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部079SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部079SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
【0550】
遊技制御カウンタ設定部079SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
【0551】
遊技制御バッファ設定部079SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部079SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
【0552】
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば
図9-11(A)に示すような演出制御用データ保持エリア079SG190が設けられている。
図9-11(A)に示す演出制御用データ保持エリア079SG190は、演出制御フラグ設定部079SG191と、演出制御タイマ設定部079SG192と、演出制御カウンタ設定部079SG193と、演出制御バッファ設定部079SG194とを備えている。
【0553】
演出制御フラグ設定部079SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部079SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
【0554】
演出制御タイマ設定部079SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部079SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
【0555】
演出制御カウンタ設定部079SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部079SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
【0556】
演出制御バッファ設定部079SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部079SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
【0557】
本特徴部079SGでは、
図9-11(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部079SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という2つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
【0558】
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1-0」またはバッファ番号「2-0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
【0559】
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
【0560】
図9-11(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-0」または「2-0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-1」または「2-1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば
図9-11(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
【0561】
次に、
図6のステップS101において実行される本特徴部079SGの始動入賞判定処理について、
図9-12にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップ079SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップ079SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ079SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部079SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ079SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ079SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部079SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ079SGS103)。
【0562】
ステップ079SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ079SGS101;N)、ステップ079SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ079SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップ079SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップ079SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ079SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部079SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ079SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ079SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部079SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ079SGS106)。
【0563】
ステップ079SGS103,ステップ079SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ079SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ079SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部079SG154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
【0564】
ステップ079SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部079SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ079SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ079SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部079SG151Aに乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部079SG151Bに乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される。
【0565】
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ079SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
【0566】
ステップ079SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ079SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0567】
ステップ079SGS111の処理に続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ079SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0568】
ステップ079SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ079SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ079SGS114;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ079SGS115)、ステップ079SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ079SGS114;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ079SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
【0569】
図9-13は、本特徴部079SGにおける演出制御プロセス処理を示すフローチャートの一部である。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(ステップS161)を実行した後、第1保留記憶表示エリア079SHSG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uにおける保留表示の更新と、これら第1保留記憶表示エリア079SHSG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uに表示されている保留表示を動作させる(回転表示)するための保留表示動作処理(ステップ079SG162)と、テロップ表示エリア079SG005Tにおけるテロップの動作表示を行うテロップ動作処理(ステップ079SGS163)と、第4図柄079SG005Jの可変表示を実行する第4図柄表示処理(ステップ079SG164)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS170~S177のいずれかの処理を実行する。
【0570】
図9-14は、
図9に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグオン状態であるか否かを判定する(ステップ079SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ079SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ079SGS272)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
【0571】
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
【0572】
また、ステップ079SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ079SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ079SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ079SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ079SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ079SGS274)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
【0573】
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
【0574】
ステップ079SGS272またはステップ079SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ079SGS275)。
【0575】
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ079SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
【0576】
尚、本特徴部079SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBや確変大当りCに該当する第3可変表示結果指定コマンドや第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、チャンス目となる「334」、「778」等の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
【0577】
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
【0578】
そして、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ079SGS277)。当該可変表示の変動パターンが非リーチやノーマルリーチの変動パターンである場合(ステップ079SGS277;N)はステップ079SGS283に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(ステップ079SGS277;Y)は、チャンスアップ演出決定処理(ステップ079SGS278)を実行し、第1リーチ演出の後半部分または第3リーチ演出の後半部分においてチャンスアップ演出を実行するか否かを決定する。
【0579】
具体的には、
図9-15に示すように、可変表示結果がはずれである場合は、20%の割合でチャンスアップ演出の実行を決定し、80%の割合でチャンスアップ演出の非実行を決定する。また、可変表示結果が大当りである場合は、80%の割合でチャンスアップ演出の実行を決定し、20%の割合でチャンスアップ演出の非実行を決定する。つまり、本特徴部079SGのリーチの可変表示においては、チャンスアップ演出が実行される場合は、チャンアップ演出が実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されている。
【0580】
尚、本特徴部079SGでは、
図9-27及び
図9-32に示すように、チャンスアップ演出の演出態様としては1の演出パターンのみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出の演出態様として複数の演出パターンを設け、チャンスアップ演出がいずれの演出パターンにて実行されるかに応じて大当り期待度が異なるようにしてもよい。
【0581】
更に、本特徴部079SGでは、
図9-27及び
図9-32に示すようにチャンスアップ演出の演出開始タイミングは1つのみであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出の演出開始タイミングを複数設け、いずれの演出開始タイミングからチャンスアップ演出が開始されるかに応じて大当り期待度が異なるようにしてもよい。
【0582】
また、ステップ079SGS278においてチャンスアップ演出の実行・非実行を決定した後、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチα3(PA2-3またはPB1-3)の変動パターンであるか否かを判定する(ステップ079SGS279)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチα3(PA2-3またはPB1-3)の変動パターンである場合(ステップ079SGS279;Y)は、第2リーチ演出が終了してから報知演出(大当り報知演出またははずれ報知演出)が開始されるまでの期間において、画像表示装置5に、第2リーチ演出の終了時に表示されていた静止画を表示する静止画表示演出の演出パターンを決定するための静止画表示演出決定処理(ステップ079SGS280)を実行し、ステップ079SGS283に進む。
【0583】
該静止画表示演出決定処理では、
図9-16(A)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれである場合は、静止画表示演出の演出パターンを100%の割合でパターンSG-1に決定し、可変表示結果が大当りである場合は、静止画表示演出の演出パターンを80%の割合でパターンSG-1に決定し、20%の割合でパターンSG-2に決定する。
【0584】
尚、
図9-16(B)に示すように、静止画表示演出のパターンSG-1は、第2リーチ演出の終了時に画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fに表示されている画像を静止画として表示する演出パターンであり、静止画表示演出のパターンSG-2は、第2リーチ演出の終了時に画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fに表示されている画像を静止画として表示した後に、該静止画の色彩を変化させる演出パターンである。
【0585】
特にパターンSG-2は、可変表示結果が大当りの場合にのみ実行される演出パターンであるので、第2リーチ演出が実行される場合は、静止画表示演出がパターンSG-2で実行されるか否か(静止画の色彩が変化するか否か)に対して遊技者を注目させることが可能となっている。
【0586】
また、ステップ079SGS281においてスーパーリーチα3の変動パターンではない場合(ステップ079SGS281;N)、更に当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチβ3(PA2-5またはPB1-5)であるか否かを判定する(ステップS079SGS282)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチβ3以外の変動パターンである場合(ステップ079SGS282;N)はステップ079SGS283に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチβ3の変動パターンである場合(ステップ079SGS281;Y)、第4リーチ演出の実行中に遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出の演出パターンを決定するための操作促進演出決定処理(ステップ079SGS282)を実行し、ステップ079SGS283に進む。
【0587】
該操作促進演出決定処理では、
図9-17(A)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれである場合は、操作促進演出の演出パターンを80%の割合でパターンSS-1に決定し、20%の割合でパターンSS-2に決定する。また、可変表示結果が大当りである場合は、操作促進演出の演出パターンを20%の割合でパターンSS-1に決定し、80%の割合でパターンSS-2に決定する。
【0588】
尚、
図9-17(B)に示すように、操作促進演出のパターンSS-1は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにプッシュボタン31Bの画像を表示する演出パターンであり、操作促進演出のパターンSS-2は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにプッシュボタン31Bの画像をパターンSS-1よりも大きなサイズで表示する演出パターンである。
【0589】
つまり、本特徴部079SGにおける操作促進演出としては、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて大きなサイズのプッシュボタン31Bの画像が表示される場合(操作促進演出がパターンSS-2にて実行される場合)は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて通常のサイズのプッシュボタン31Bの画像が表示される場合(操作促進演出がパターンSS-1にて実行される場合)よりも高い割合で可変表示結果が大当りとなる(大当り報知演出が実行される)割合が高いので、操作促進演出の実行時に画像表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像の大きさに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できるようになっている。
【0590】
ステップ079SGS283において演出制御用CPU120は、前述したチャンスアップ演出、静止画表示演出、操作促進演出等の各演出の実行の有無及び演出パターンと変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ079SGS284)。
【0591】
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
【0592】
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ079SGS285)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
【0593】
尚、本特徴部079SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
【0594】
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ079SGS286)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ079SGS287)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ079SGS288)。
【0595】
尚、可変表示中演出処理では、演出制御用CPU120は、該可変表示中演出処理を実行する毎にプロセスタイマの値を減算(-1)していくとともに、該減算後のプロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。そして、減算後のプロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、該プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し、減算後のプロセスタイマがタイマアウトしている場合は、プロセスデータの切り替えを行うとともに次のプロセスタイマをスタートさせ、次のプロセスデータの内容に従って演出装置を制御すればよい。
【0596】
次に、本特徴部079SGにおけるスーパーリーチα1~α3及びスーパーリーチβ1~β3の可変表示の演出態様について
図9-18~
図9-35に基づいて説明する。
【0597】
先ず、
図9-18、
図9-19、
図9-26(A)~
図9-26(G)に示すスーパーリーチα1~α3の可変表示については、可変表示が開始されると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、飾り図柄の可変表示等の演出動画が通常の進行速度であるV1にて開始される。このとき、第2表示領域079SG005Saでは、保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動(第2表示領域079SG005Saにおける動画の進行速度)が通常の進行速度であるV3にて実行されているとともに、スピーカ8L、8Rからは、該可変表示に応じたBGMや演出音等が通常の再生速度であるV4にて開始される。
【0598】
また、第3表示領域079SG005Sbでは、第4図柄079SG005Jにおいて上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005jbとで一定周期での交互の点灯(点滅)が開始され、遊技効果ランプ9の一定周期での点滅が開始される。以降、本特徴部079SGにおける遊技効果ランプ9の点滅や点灯とは、メインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dを全て同期させて点滅や点灯させることを意味するが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dの点滅や点灯は、必ずしも同期させなくともよい。
【0599】
そして
図9-18、
図9-19、
図9-26(A)~
図9-26(C)に示すように、可変表示の進行によってリーチ演出の発展タイミングとなると、第1リーチ演出前半部分実行期間となり、味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出が開始される。該バトル演出が進行することによって第1リーチ演出前半部分実行期間の後半に差し掛かると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタAが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度が前述のV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタAが敵キャラクタAに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
【0600】
尚、このように味方キャラクタAが敵キャラクタAに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0601】
当該可変表示がスーパーリーチα1の可変表示である場合は、第1リーチ演出前半部分実行期間が終了すると、
図9-18及び
図9-26(E)~
図9-26(G)に示すように、第1表示領域079SG005Fにおいて、大当り報知演出として、味方キャラクタAの攻撃が成功して敵キャラクタAが倒れる動画が表示された後、飾り図柄が大当りの組み合わせで停止して大当り遊技状態に制御されることが報知される。特に、該大当り報知演出が開始される際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。そして、
図9-26(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
【0602】
尚、該大当り報知演出中は、味方キャラクタAの攻撃が成功する部分の動画の表示が通常の進行速度であるV1にて実行され(
図9-26(E)に該当)、その後の敵キャラクタが倒れる部分の動画の表示がV1よりも低速である進行速度V2にて実行される(
図9-26(F)に該当)。そして、飾り図柄が大当りの組み合わせで停止して大当り遊技状態に制御されることが報知される部分の動画は、再度通常の進行速度であるV1にて実行される(
図9-26(G)に該当)。
【0603】
尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0604】
一方で、当該可変表示がスーパーリーチα2またはスーパーリーチα3の可変表示である場合は、第1リーチ演出前半部分実行期間が終了すると、
図9-19及び
図9-26(D)に示すように、味方キャラクタAの攻撃が成功せずに第1リーチ演出後半部分実行期間に移行する。
【0605】
図9-19及び
図9-27(A)~
図9-27(B)に示すように、第1リーチ演出後半部分実行期間に移行すると、引き続き味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出が進行する。
【0606】
このとき、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、該バトル演出の演出動画は通常の進行速度V1にて実行される。また、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0607】
尚、第1リーチ演出後半部分実行期間では、バトル演出の演出動画が進行速度V1にて実行されるとき、
図9-27(B)に示すように、チャンスアップ演出が実行される場合がある。該チャンスアップ演出は、バトル演出の演出動画と同様に、進行速度V1にて実行される。
【0608】
該バトル演出が進行することによって第1リーチ演出後半部分実行期間の後半に差し掛かると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタAが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタAが敵キャラクタAに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
【0609】
尚、このように味方キャラクタAが敵キャラクタAに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0610】
当該可変表示がスーパーリーチα2の可変表示である場合は、第1リーチ演出後半部分実行期間が終了すると、
図9-19及び
図9-27(E)~
図9-27(G)に示すように、第1表示領域079SG005Fにおいて、はずれ報知演出として、味方キャラクタAの攻撃が失敗して敵キャラクタAに倒された後、飾り図柄がはずれの組み合わせで停止して可変表示結果がはずれであることが報知される。
【0611】
尚、該はずれ報知演出中は、味方キャラクタAの攻撃が失敗する部分と可変表示結果がはずれであることが報知される部分とで、動画の表示が通常の進行速度であるV1にて実行される。
【0612】
また、該はずれ報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、
図9-27(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄のはずれを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の消灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の消灯表示)が行われる。
【0613】
一方で、当該可変表示がスーパーリーチα3の可変表示である場合は、
図9-20、
図9-21及び
図9-27(D)に示すように、第1リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタAの攻撃が成功して敵キャラクタAを倒す。そして、第2リーチ演出前半部分実行期間に移行する。
【0614】
図9-20、
図9-21及び
図9-28(A)~
図9-28(B)に示すように、第2リーチ演出前半部分実行期間に移行すると、味方キャラクタAと敵キャラクタBとのバトル演出が進行する。
【0615】
このとき、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、該バトル演出の演出動画は通常の進行速度V1にて実行される。また、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0616】
該バトル演出が進行することによって第2リーチ演出前半部分実行期間の後半に差し掛かると、
図9-20、
図9-21及び
図9-28(C)に示すように、効果演出として、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて集中線の表示が開始されるとともに、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタAが敵キャラクタBに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタAが敵キャラクタBに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
【0617】
尚、このように味方キャラクタAが敵キャラクタBに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示は上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbの交互の点滅の周期が変化することなく実行される一方で、遊技効果ランプ9の点滅の点滅周期が短くなる(点滅周期が早くなる)。更に、
図9-28(D)に示すように、前述した効果演出としての集中線の数が漸次増加表示されていく。
【0618】
つまり、第2リーチ演出後半部分実行期間では、バトル演出の動画の進行速度がV2に低下することによって第1表示領域079SG005Fに表示されている集中線数の増加とともに遊技効果ランプ9の点滅が激しくなっていくので、これら集中線数の増加と遊技効果ランプ9の点滅によってバトル演出の演出結果(大当り報知演出とはずれ報知演出のどちらが実行されるか)に遊技者を効果的に注目させることが可能となっている。
【0619】
そして、第2リーチ演出後半部分実行期間が終了した後は、
図9-20、
図9-21及び
図9-28(E)に示すように、静止画表示演出として、バトル演出の最後に表示されていた画像(本特徴部079SGでは味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットする直前の画像)が第1表示領域079SG005Fに表示される。
【0620】
静止画表示演出の実行期間中は、第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から0に切り替わるが、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示は上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbの交互の点滅の周期が変化することなく実行される一方で、遊技効果ランプ9の点滅の点滅周期はバトル演出の動画の進行速度がV2に低下する以前の周期に戻る。
【0621】
尚、静止画表示演出の演出パターンとしてパターンSG-2が決定されている場合は、
図9-29(A)~
図9-29(E)に示すように、静止画表示演出として、バトル演出の最後に表示されていた画像の色彩が反転する。そして、該色彩が反転した静止画表示演出の終了後は、大当り報知演出として、味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットし、敵キャラクタBが倒れた後に大当り遊技状態に制御される旨が報知される。特に、該大当り報知演出として飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止する際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。そして、
図9-29(F)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
【0622】
静止画表示演出がパターンSG-2にて実行された場合の大当り報知演出としては、
図9-20に示すように、味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットする動画は進行速度V1にて表示されるが、敵キャラクタBが倒れる動画は進行速度V2にて表示される。そして、敵キャラクタBが倒れてから飾り図柄が大当りの組み合わせで停止する動画は進行速度V1にて表示される。特に、該大当り報知演出として飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止する際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。
【0623】
尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0624】
一方で、静止画表示演出としてパターンSG-1が決定されている場合は、静止画表示演出として、バトル演出の最後に表示されていた画像の色彩が反転することなく、
図9-30(A)~
図9-30(D)に示すように、前述したように大当り報知演出が実行される場合と、
図9-30(F)~
図9-30(H)に示すように、はずれ報知演出が実行される場合とがある。
【0625】
静止画表示演出がパターンSG-1にて実行された場合の大当り報知演出は、静止画表示演出がパターンSG-2にて実行された場合の大当り報知演出と同じく、
図9-20に示すように、味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットする動画は進行速度V1にて表示されるが、敵キャラクタBが倒れる動画は進行速度V2にて表示される。そして、敵キャラクタBが倒れてからは進行速度V1にて表示される。尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、
図9-30(E)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
【0626】
また、静止画表示演出がパターンSG-1にて実行された場合のはずれ報知演出としては、味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットせず、逆に敵キャラクタBの攻撃が味方キャラクタAにヒットして味方キャラクタAが倒れた後に飾り図柄がはずれの組み合わせで停止して、大当り遊技状態に制御されない旨が報知される。
【0627】
はずれ報知演出としては、
図9-21に示すように、味方キャラクタAの攻撃がヒットせずに敵キャラクタBに倒されるまでの動画が進行速度V1にて表示される。尚、該はずれ報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、
図9-30(I)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄のはずれを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の消灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の消灯表示)が行われる。
【0628】
次に、
図9-22、
図9-23、
図9-31(A)~
図9-31(H)に示すスーパーリーチβ1~β3の可変表示については、可変表示が開始されると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、飾り図柄の可変表示等の演出動画が通常の進行速度であるV1にて開始される。このとき、第2表示領域079SG005Saでは、保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動(第2表示領域079SG005Saにおける動画の進行速度)が通常の進行速度であるV3にて実行されているとともに、スピーカ8L、8Rからは、該可変表示に応じたBGMや演出音等が通常の再生速度であるV4にて開始される。
【0629】
また、第3表示領域079SG005Sbでは、第4図柄079SG005Jにおいて上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005jbとで一定周期での交互の点灯(点滅)が開始され、遊技効果ランプ9の一定周期での点滅が開始される。
【0630】
そして
図9-22、
図9-23、
図9-31(A)~
図9-31(C)に示すように、可変表示の進行によってリーチ演出の発展タイミングとなると、第3リーチ演出前半部分実行期間となり、味方キャラクタBと敵キャラクタAとのバトル演出が開始される。該バトル演出が進行することによって第3リーチ演出前半部分実行期間の後半に差し掛かると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタBが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度が前述のV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタBが敵キャラクタAに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
【0631】
尚、このように味方キャラクタBが敵キャラクタAに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0632】
当該可変表示がスーパーリーチβ1の可変表示である場合は、第3リーチ演出前半部分実行期間が終了すると、
図9-22及び
図9-31(E)~
図9-31(G)に示すように、第1表示領域079SG005Fにおいて、大当り報知演出として、味方キャラクタBの攻撃が成功して敵キャラクタAが倒れる動画が表示された後、大当り遊技状態に制御されることが報知される。特に、該大当り報知演出が開始される際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。そして、
図9-31(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
【0633】
尚、該大当り報知演出中は、味方キャラクタBの攻撃が成功する部分の動画の表示が通常の進行速度であるV1にて実行され(
図9-30(E)に該当)、その後の敵キャラクタが倒れる部分の動画の表示がV1よりも低速である進行速度V2にて実行される(
図9-30(F)に該当)。そして、飾り図柄が大当りの組み合わせで停止して大当り遊技状態に制御されることが報知される部分の動画は、再度通常の進行速度であるV1にて実行される(
図9-30(G)に該当)。
【0634】
尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0635】
一方で、当該可変表示がスーパーリーチβ2またはスーパーリーチβ3の可変表示である場合は、第3リーチ演出前半部分実行期間が終了すると、
図9-23及び
図9-31(D)に示すように、味方キャラクタBの攻撃が成功せずに第3リーチ演出後半部分実行期間に移行する。
【0636】
図9-23及び
図9-32(A)~
図9-32(B)に示すように、第3リーチ演出後半部分実行期間に移行すると、引き続き味方キャラクタBと敵キャラクタAとのバトル演出が進行する。
【0637】
このとき、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、該バトル演出の演出動画は通常の進行速度V1にて実行される。また、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0638】
尚、第3リーチ演出後半部分実行期間では、バトル演出の演出動画が進行速度V1にて実行されるとき、
図9-32(B)に示すように、チャンスアップ演出が実行される場合がある。該チャンスアップ演出は、バトル演出の演出動画と同様に、進行速度V1にて実行される。
【0639】
特に、画像表示装置5において、小図柄はチャンスアップ演出の演出動画よりも優先して表示されている一方で、チャンスアップ演出の演出動画は、飾り図柄(
図9-32(B)に示す画像表示装置5の左右上部に表示されている「7」)よりも優先して表示されるようになっている。このため、本特徴部079SGでは、チャンスアップ演出の実行期間中は、遊技者は小図柄を視認することで可変表示中であることを認識することができるとともに、チャンスアップ演出の演出動画を飾り図柄よりも優先して表示することによって、画像表示装置5におけるチャンアップ演出の演出動画の表示を行うための領域を確実に確保することができる。
【0640】
尚、本特徴部079SGでは、チャンスアップ演出の演出動画を飾り図柄よりも優先して表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、飾り図柄をチャンスアップ演出の演出動画よりも優先して表示してもよい。このようにすることで、遊技者は、実行中のリーチ演出がいずれの飾り図柄の組み合わせのリーチから発展したのかを認識し易くできるので遊技興趣を向上できる。
【0641】
該バトル演出が進行することによって第1リーチ演出後半部分実行期間の後半に差し掛かると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタBが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタBが敵キャラクタAに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
【0642】
尚、このように味方キャラクタBが敵キャラクタAに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0643】
当該可変表示がスーパーリーチβ2の可変表示である場合は、第3リーチ演出後半部分実行期間が終了すると、
図9-23及び
図9-32(E)~
図9-32(G)に示すように、第1表示領域079SG005Fにおいて、はずれ報知演出として、味方キャラクタBの攻撃が失敗して敵キャラクタAに倒された後、可変表示結果がはずれであることが報知される。
【0644】
尚、該はずれ報知演出中は、味方キャラクタBの攻撃が失敗する部分と可変表示結果がはずれであることが報知される部分とで、動画の表示が通常の進行速度であるV1にて実行される。
【0645】
また、該はずれ報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、
図9-32(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄のはずれを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の消灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の消灯表示)が行われる。
【0646】
一方で、当該可変表示がスーパーリーチβ3の可変表示である場合は、
図9-24、
図9-25及び
図9-32(D)に示すように、第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタBの攻撃が成功して敵キャラクタAを倒す。そして、第4リーチ演出前半部分実行期間に移行する。
【0647】
図9-24、
図9-25及び
図9-33(A)~
図9-33(B)に示すように、第4リーチ演出前半部分実行期間に移行すると、味方キャラクタAB敵キャラクタBとのバトル演出が進行する。
【0648】
このとき、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、該バトル演出の演出動画は通常の進行速度V1にて実行される。また、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
【0649】
該バトル演出が進行することによって第4リーチ演出前半部分実行期間の後半に差し掛かると、
図9-24、
図9-25及び
図9-33(C)に示すように、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタBが敵キャラクタBに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタBが敵キャラクタBに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
【0650】
尚、このように味方キャラクタBが敵キャラクタBに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示は上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbの交互の点滅の周期が変化することなく実行される一方で、遊技効果ランプ9の点滅の点滅周期が短くなる(点滅周期が早くなる)。
【0651】
つまり、第4リーチ演出後半部分実行期間では、バトル演出の動画の進行速度がV2に低下することによって遊技効果ランプ9の点滅が激しくなっていくので、該遊技効果ランプ9の点滅によってバトル演出の演出結果(大当り報知演出とはずれ報知演出のどちらが実行されるか)に遊技者を効果的に注目させることが可能となっている。
【0652】
そして、第4リーチ演出後半部分が進行していくと、操作促進演出が実行される。該操作促進演出の演出パターンがパターンSS-1に決定されている場合は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fの中央においてプッシュボタン31Bの形状を模した操作促進画像079SG005Baとともに、プッシュボタン31Bの操作受付期間を示唆するメータ079SG005M、およびエフェクト画像079SG005Eの表示が開始され、メータ079SG005Mの更新表示とエフェクト画像079SG005Eの画像表示装置5の周縁部に向けての拡大更新表示が開始される。尚、前述したように、これら操作促進演出の画像は、画像データ2に基づく画像として第1表示領域079SG005Fに表示されるので(
図9-3参照)、バトル演出の進行速度にかかわらず一定の進行速度の動画として表示される。
【0653】
図9-33(D)に示すように、操作促進演出の実行期間中は、メータ079SG005Mの更新表示によってプッシュボタン31Bの操作受付期間を遊技者に報知可能とする一方で、エフェクト画像079SG005Eの拡大更新表示が進行する。尚、該エフェクト画像079SG005Eは所定の透過率(例えば、10%~50%)を有していることで、遊技者はエフェクト画像079SG005Eを通してバトル演出を視認することとなり、操作促進演出の非実行時よりもバトル演出の視認性が低下する。操作促進出の実行期間中は第4リーチ演出後半部分に含まれているので、該操作促進演出の実行中においてもバトル演出が進行速度V2にて継続する。
【0654】
尚、
図9-33(D)及び
図9-33(E)に示すように、操作促進演出の実行期間中はバトル演出が進行速度V2にて継続するが、操作促進演出の終了タイミング(プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミング)の時点では、味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBに対してヒットするか否かが分かるシーンまでは進行しない、つまり、大当り報知演出またははずれ報知演出が開始されないようになっている。
【0655】
一方で、
図9-34(A)~
図9-34(E)に示すように、操作促進演出の演出パターンがパターンSS-2に決定されている場合は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fの中央において、プッシュボタン31Bの形状を模した操作促進画像として、操作促進画像079SG005Baよりもサイズが大きい操作促進画像079SG005Bbとともに、プッシュボタン31Bの操作受付期間を示唆するメータ079SG005Mの表示が開始され、メータ079SG005Mの更新表示が開始される。尚、前述したように、これら操作促進演出の画像は、画像データ2に基づく画像として第1表示領域079SG005Fに表示されるので(
図9-3参照)、バトル演出の進行速度にかかわらず一定の進行速度の動画として表示される。
【0656】
図9-34(D)に示すように、操作促進演出の実行期間中は、メータ079SG005Mの更新表示によってプッシュボタン31Bの操作受付期間を遊技者に報知可能とする一方で、操作促進画像079SG005Bbによってバトル演出の画像の大半が隠蔽される。尚、該操作促進画像079SG005Bbは、前述したように操作促進画像079SG005Baよりも大きいサイズの画像であるとともに透過率が0%の画像である。このため、操作促進演出がパターンSS-2にて実行される場合は、操作促進演出がパターンSS-1にて実行される場合よりもバトル演出の視認性が低下する。操作促進出の実行期間中は第4リーチ演出後半部分に含まれているので、該操作促進演出の実行中においてもバトル演出が進行速度V2にて継続する。
【0657】
尚、
図9-34(D)及び
図9-34(E)に示すように、操作促進演出の実行期間中はバトル演出が進行速度V2にて継続するが、操作促進演出の終了タイミング(プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミング)の時点では、味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBに対してヒットするか否かが分かるシーンまでは進行しない、つまり、大当り報知演出またははずれ報知演出が開始されないようになっている。
【0658】
そして、操作促進演出の実行期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することなく操作促進演出が終了した場合(プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合)は、これら遊技者がプッシュボタン31Bを操作したタイミングまたは操作促進演出が終了したタイミングから大当り報知演出またははずれ報知演出が実行される。
【0659】
操作促進演出後の大当り報知演出としては、
図9-24及び
図9-35(A)~
図9-35(C)に示すように、味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBにヒットする動画が進行速度V1にて表示されるが、敵キャラクタBが倒れる動画は進行速度V2にて表示される。そして、敵キャラクタBが倒れてからの動画は進行速度V1にて表示される。尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、
図9-35(D)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
【0660】
また、操作促進演出後のはずれ報知演出としては、
図9-25及び
図9-35(E)~
図9-35(G)に示すように、味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBにヒットせず、逆に敵キャラクタBの攻撃が味方キャラクタBにヒットして味方キャラクタBが倒れた後、大当り遊技状態に制御されない旨が報知される。特に、該はずれ報知演出が実行される際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。
【0661】
尚、はずれ報知演出としては、
図9-25に示すように、味方キャラクタBの攻撃がヒットせずに飾り図柄がはずれの組み合わせで停止するまでの動画が進行速度V1にて表示される。尚、該はずれ報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、
図9-35(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄のはずれを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の消灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の消灯表示)が行われる。
【0662】
尚、
図9-26(H)、
図9-27(H)、10-29(F)、
図9-30(E)、
図9-30(I)、
図9-31(H)、
図9-32(H)、
図9-35(D)、
図9-35(H)に示すように、本特徴部079SGでは、可変表示の終了タイミングでは、画像表示装置5においてテロップ(メッセージ)を含めたテロップ表示エリア079SG005Tが表示される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示の終了タイミングでは、画像表示装置5においてテロップ表示エリア079SG005Tの表示自体は行う一方で、該テロップ表示エリア079SG005Tにおけるテロップ(メッセージ)の表示自体は実行しないようにしてもよい。
【0663】
また、本特徴部079SGでは、スーパーリーチα3やスーパーリーチβ3の可変表示において、報知演出直前のスローモーション期間(リーチ演出の演出動画の表示を進行速度V2にて実行する期間)のみ遊技効果ランプ9の点滅周期を短くする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、報知演出直前以外のスローモーション期間において遊技効果ランプ9の点滅周期を短くしてもよい。また、リーチ演出の演出動画の表示を進行速度V1にて実行する期間(非スローモーション期間)の一部においても遊技効果ランプ9の点滅周期を短くしてもよい。
【0664】
以上、本特徴部079SGにおけるパチンコ遊技機1においては、
図9-19~
図9-25に示すように、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの前半部分実行期間中に各リーチ演出の動画が進行速度V1にて画像表示装置5に表示されるとともに、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの後半部分実行期間中に各リーチ演出の動画が進行速度V2にて画像表示装置5に表示される。このため、各リーチ演出の動画が進行速度V2にて画像表示装置5に表示されている間は、リーチ演出中に表示されている味方キャラクタに対する遊技者の感情移入を度合いを高めるとともに、大当り報知演出が実行されることに対する期待感を高めることができるので、遊技興趣の向上を図ることができる。一方で、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの前半部分実行期間中と後半部分実行期間中において、スピーカ8L、8RからのBGMや演出音等の出力は変わらず通常の再生速度であるV4にて出力されるので、遊技者に対して違和感を与えてしまうことが防止されている。
【0665】
また、本特徴部079SGにおける音出力手は、音声合成用IC079SG132、増幅回路079SG134及びスピーカ8L、8Rを含んでいるので、リーチ演出の実行時を含む可変表示や大当り遊技の実行時等において再現性の高いBGM(楽曲)や効果音等の演出音を適切な音量にてスピーカ8L、8Rから出力することができ、遊技興趣を向上可能となっている。
【0666】
また、
図9-20、
図9-21、
図9-24、
図9-25に示すように、第2リーチ演出後半部分実行期間中や第4リーチ演出後半部分実行期間中においては、遊技効果ランプ9が通常よりも短い周期で点滅するので、演出動画の進行速度がV2である期間において逆に遊技効果ランプ9の周期の短い点滅によって演出効果を向上できる。
【0667】
尚、本特徴部079SGでは、第2リーチ演出後半部分実行期間中や第4リーチ演出後半部分実行期間中において遊技効果ランプ9の点滅周期を短くする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技効果ランプ9の点滅周期は、第2リーチ演出や第4リーチ演出の進行に応じて漸次短くしてもよい。このようにすることで、間もなく報知演出が実行されることを遊技者が遊技効果ランプ9の点滅周期によって認識できるので、遊技興趣を向上できる。
【0668】
また、本特徴部079SGでは、第2リーチ演出後半部分実行期間中や第4リーチ演出後半部分実行期間中において遊技効果ランプ9の点滅周期を短くする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技効果ランプ9の点滅周期は、第1リーチ演出~第4リーチ演出の任意のタイミングにて実行してもよい。
【0669】
また、
図9-19~
図9-25に示すように、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの実行期間中は、リーチ演出の演出動画の進行速度がV1とV2とで変化する一方で、保留表示の回転速度とテロップの移動速度はいずれもV3で一定であるとともに、スピーカ8L、8Rから出力される演出音の再生速度はV4で一定となっているので、遊技者に対して違和感を与えてしまうことをより一層防止できる。
【0670】
尚、本特徴部079SGでは、第2表示領域079SG005Saに表示される保留表示の回転速度とテロップの移動表示速度を共にV3とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示の回転速度とテロップの移動表示速度とは、各リーチ演出の進行にかかわらず一定であればそれぞれ異なる速度であってもよい。
【0671】
また、
図9-2(A)に示すように、第1表示領域079SG005Fの面積は、第2表示領域079SG005Saの面積と第3表示領域079SG005Sbとを合わせた面積よりも広いので、各リーチ演出の実行中は、遊技者が第1表示領域079SG005Fに表示されるリーチ演出を第2表示領域079SG005Saに表示されている保留表示やテロップよりも認識し易くできるので、遊技興趣を向上できる。
【0672】
また、
図9-18~
図9-25に示すように、リーチ演出中以外の期間において、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uでは保留表示の回転表示が回転速度V3で実行され、テロップ表示エリア079SG005Tではテロップの移動表示が移動速度V3で実行される、つまり、リーチ演出中と変わらない速度で保留表示の回転表示とテロップの移動表示が実行されるので、遊技者がこれら保留表示やテロップを認識し難くなってしまうことを防止できる。
【0673】
また、
図9-2(C)に示すように、テロップ表示エリア079SG005Tにおいてテロップ(メッセージ)に含まれる文字は、該テロップ表示エリア079SG005Tの右端部に到達して表示が終了すると同時に該テロップ表示エリア079SG005Tの左端部にて再度表示されて再び左方向から右方向に向けて移動されるので、テロップ表示エリア079SG005Tにおいて常にテロップ(メッセージ)全体が表示されている状態となっている。このため、常にテロップ表示エリア079SG005Tにおけるテロップの移動表示全体を遊技者が認識することができる。
【0674】
尚、本特徴部079SGでは、テロップ表示エリア079SG005Tにてテロップ全体が常に移動表示されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、テロップ表示エリア079SG005Tにて移動表示されているテロップの一部は、遊技者から視認不能となるタイミングがあってもよい。
【0675】
また、
図9-20、
図9-21、及び
図9-28に示すように、第2リーチ演出後半部分実行期間においては、リーチ演出の演出動画の表示を進行速度V2にて実行するとともに画像表示装置5に集中線を表示する効果演出を実行することで、該効果演出によって第2リーチ演出後半部分実行期間の演出効果を高めることができるので、遊技興趣を向上できる。特に、本特徴部079SGでは、
図9-28(C)及び
図1-28(D)に示すように、バトル演出の進行に伴って集中線の表示数が多くなるので、該集中線の表示数の増加により第2リーチ演出が終了して大当り報知演出またははずれ報知演出が実行されることを遊技者が一層認識し易くできる。
【0676】
尚、本特徴部079SGでは、本発明における効果演出を集中線の表示とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体32の所定範囲の動作、スピーカ8L、8Rからの特定効果音の出力、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの振動、画像表示装置5に表示されている画像または画像表示装置5自体の振動等を効果演出として実行し、第2リーチ演出(バトル演出)の進行に伴って、該効果演出の効果度を順次高くしていく(例えば、可動体32の動作範囲を広くする、スピーカ8L、8Rからの特定効果音の音量を大きくする、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの振動を大きくする、画像表示装置5に表示されている画像または画像表示装置5自体の振動を大きくする等)ようにしてもよい。
【0677】
また、
図9-26(G)、
図9-29(E)、
図9-30(D)、
図9-31(G)、
図9-35(C)に示すように、大当り報知演出として飾り図柄が大当りの組み合わせで停止する際には、第2表示領域079SG005Saにおける第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tを非表示化して第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで該大当り報知演出の画像を表示するので、第2表示領域079SG005Saにおける大当り報知演出の視認性をより一層高めつつ、大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させやすくできる。
【0678】
尚、本特徴部079SGでは、大当り報知演出を実行する場合は、第2表示領域079SG005Saに表示されている第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tを非表示化して第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで該大当り報知演出の画像を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2表示領域079SG005Saに第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tが表示されている状態において、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像を表示(第2表示領域079SG005Saにおいて大当り報知演出の画像を第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tと重複して表示)してもよい。
【0679】
尚、このとき、第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tを透過させたり縮小表示する、或いは、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uとこれら保留表示エリア内に表示されている保留表示のうちいずれか一方のみを非表示化することによって大当り報知画像の視認性を向上させてもよい。
【0680】
また、
図9-28及び
図9-29に示すように、第2リーチ演出後半部分実行期間では、第1表示領域079SG005Fにおいて静止画表示演出を実行可能である一方で、
図9-20及び
図9-21に示すように、静止画表示演出実行期間中は、第2表示領域079SG005Saにおいて第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uにおける保留表示の回転表示や、
図9-2(C)に示すテロップ表示エリア079SG005Tにおけるテロップの移動表示が停止せずに継続するので、静止画表示演出の実行期間中において保留表示の表示中であることや、テロップの移動表示中であることを遊技者に認識させ易くできるとともに、保留表示の回転表示やテロップの移動表示が停止することによりこれら保留表示の表示やテロップの表示を遊技者が認識し難くなってしまうことを防ぐことができる。
【0681】
更に、
図9-16及び
図9-29(A)~
図9-29(B)に示すように、静止画表示演出がパターンSG-2にて実行される場合は、静止画の色彩が反転するので、該静止画の色彩の反転によって静止画表示演出が実行されていることを遊技者が容易に認識することができる。
【0682】
尚、本特徴部079SGでは、静止画表示演出として第1表示領域079SG005Fに表示される静止画の色彩を変化させる形態として、静止画の色彩を反転させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、静止画の色彩を変化させる形態としては、静止画の色彩を白黒に変化させるものや、静止画の一部の色彩のみを変化させるもの、静止画に新たな色彩を追加するものとしてもよい。
【0683】
また、
図9-29(B)に示すように、静止画表示演出がパターンSG-2にて実行されることによって第1表示領域079SG005Fに表示されている静止画の色彩が反転する場合は、第2表示領域079SG005Saに表示されている保留表示やテロップ、第3表示領域079SG005Sbに表示されている第4図柄の色彩は反転しないので、遊技者は、これら第2表示領域079SG005Saに表示されている保留表示やテロップ、第4図柄等を静止画と比較して、静止画の色彩が変化したことを容易に認識できる。
【0684】
また、本特徴部079SGにおけるスーパーリーチの各可変表示では、第1リーチ演出や第3リーチ演出の実行後に第2リーチ演出や第4リーチ演出に移行するパターンと、第1リーチ演出や第3リーチ演出の実行後に第2リーチ演出や第4リーチ演出に移行することなる可変表示が終了するパターンと、があるので、第1リーチ演出や第3リーチ演出中にリーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行された後に第2リーチ演出や第4リーチ演出に移行するか否かや、第2リーチ演出や第3リーチ演出中のリーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行された後に大当り遊技状態に制御されることが報知されるか否かに遊技者を注目させることができるようになっているので、遊技興趣を向上できる。
【0685】
また、
図9-19、
図9-20、
図9-21、
図9-23、
図9-24、
図9-25に示すように、第1リーチ演出中と第3リーチ演出中は、第1リーチ演出後半部分実行期間や第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタが敵キャラクタに倒される演出と第1リーチ演出後半部分実行期間または第3リーチ演出後半部分実行期間とを同時期に進行速度V1にて実行するので、第1リーチ演出前半部分実行期から第1リーチ演出後半部分実行期間または第3リーチ演出前半部分実行期間から第3リーチ演出後半部分実行期間に移行したときの進行速度が第1リーチ演出後半部分実行期間や第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタが敵キャラクタに倒される演出の進行速度と異なることによって大当り遊技状態に制御されることに対する期待感を過度に高めてしまうことを防ぐことができる。更に、
図9-18、
図9-20、
図9-22、
図9-24、
図9-25及び
図9-26(E)~
図9-26(G)、
図9-29(C)~
図9-29(E)、
図9-30(B)~
図9-30(D)、
図9-31(E)~
図9-31(G)、
図9-35(A)~
図9-35(C)に示すように、本特徴部079SGの大当り報知演出では、味方キャラクタの攻撃がヒットしたことによって敵キャラクタが倒れる際の動画の表示を進行速度V2にて実行する一方で、
図9-19、
図9-21、
図9-23、
図9-25及び
図9-27(E)~
図9-27(G)、
図9-30(F)~
図9-30(H)、
図9-32(E)~
図9-32(G)、
図9-35(D)~
図9-35(F)に示すように、はずれ報知演出では、味方キャラクタが倒れる際の動画の表示を進行速度V1にて実行するので、はずれ報知演出が実行される際には、該はずれ報知演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されることがないので、遊技者の不満が過度に高まってしまうことも防ぐことができ、遊技興趣を向上できる。
【0686】
尚、本特徴部079SGでは、スーパーリーチの可変表示結果がとしてはずれ報知演出が実行される場合は、該はずれ報知演出の演出動画の表示を進行速度V1にて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの可変表示の一部では、はずれ報知演出の演出動画の表示をV1よりも遅い進行速度V2にて実行してもよい。このようにすることで、はずれ報知演出の演出にバリエーションを生むことができ、遊技興趣を向上できる。
【0687】
尚、本特徴部079SGでは、大当り報知演出中の演出動画の進行速度V1を本発明における第3速度、大当り報知演出中の演出動画の進行速度V2を本発明における第4速度とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における第3速度は進行速度V1とは異なる速度であってもよい。更に、本発明における第4速度は、前記第3速度よりも遅い速度であれば進行速度V2と異なる速度であってもよい。
【0688】
また、
図9-24及び
図9-25に示すように、第4リーチ演出の後半部分実行期間中においてリーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されているときに操作促進演出が実行されるので、該操作促進演出によって第4リーチ演出の演出効果を高めることができる。
【0689】
尚、本特徴部079SGでは、操作促進演出の実行中は第4リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出の実行中は第4リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V1にて実行されてもよい。更に、操作促進演出の実行前に操作促進演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行可能とし、該示唆演出の実行期間中は第4リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されるようにしてもよい。
【0690】
また、本特徴部079SGの操作促進演出としては、操作促進画像079SG005Baまたは操作促進画像079SG005Bbに加えてプッシュボタン31Bの操作受付期間を報知するメータ079SG005Mが第1表示領域079SG005Fに表示されるようになっており、これら操作促進画像079SG005Baまたは操作促進画像079SG005Bbとメータ079SG005Mの表示中は、第4リーチ演出の演出動画の進行速度V2での表示が継続して実行されるが、報知演出までは進行しない。更に、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合と、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作せずに操作促進演出が終了した場合とで、同一の大当り報知演出またははずれ報知演出が実行される。このため、プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了する(操作促進演出が終了するまで)よりも前のタイミングでは報知演出が実行されることがないので、遊技者によってプッシュボタンが操作されないことにより該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に大当り遊技状態に制御されるか否かが遊技者に認識されてしまうことを防ぐことができる。
【0691】
尚、本特徴部079SGでは、本発明における検出手段をプッシュボタン31Bとする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出手段は、スティックコントローラ31A等のプッシュボタン31B以外の操作手段の他、モーションセンサやタッチセンサ等の遊技者の動作を検出可能なセンサ類としてもよい。
【0692】
また、
図9-18、
図9-20、
図9-22、
図9-24及び
図9-26(E)~
図9-26(G)、
図9-29(C)~
図9-29(E)、
図9-30(B)~
図9-30(D)、
図9-31(E)~
図9-31(G)、
図9-35(A)~
図9-35C)に示すように、本特徴部079SGにおける大当り報知演出では、味方キャラクタの攻撃が敵キャラクタにヒットする部分の動画は進行速度V1にて表示される一方で、敵キャラクタが倒れる部分の動画は進行速度V2にて表示される。対して、
図9-19、
図9-21、
図9-23、
図9-25及び
図9-27(E)~
図9-27(G)、
図9-30(E)~
図9-30(G)、
図9-32(E)~
図9-32(G)、
図9-35(D)~
図9-35(F)に示すように、本特徴部079SGのはずれ報知演出の動画は進行速度V1にて表示され、進行速度V2にて表示されることが無い。つまり、大当り報知演出が実行される場合は、該大当り報知演出の演出動画の一部が進行速度V2にて表示されることによって、大当り遊技状態に制御されることを遊技者に印象付けることができる。
【0693】
また、本特徴部079SGでは、本発明において可変表示結果が大当りの場合のみに実行可能な特殊演出として、静止画表示演出をパターンSG-2(色彩が反転する静止画表示演出)にて実行可能となっているので、静止画表示演出として第1表示領域079SG005Fに表示される静止画の色彩が反転するか否かに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0694】
尚、本特徴部079SGでは、パターンSG-2の静止画表示演出を本発明における特殊演出とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における特殊演出としては、パターンSG-2の静止画表示演出以外の演出(例えば、特定のキャラクタが表示される演出や、エフェクトの色が金色や虹色となる演出等)を実行可能としてもよい。
【0695】
また、本特徴部079SGの操作促進演出は、第1表示領域079SG005Fにプッシュボタン31Bを模した操作促進画像079SG005Baが表示されるパターンSS-1と、第1表示領域079SG005Fにプッシュボタン31Bを模した操作促進画像として操作促進画像079SG005Baよりもサイズの大きい操作促進画像079SG005Bbが表示されるパターンSS-2とのいずれかの演出パターンにて実行可能となっている。パターンSS-1にて操作促進演出が実行される場合は、第1表示領域079SG005Fに表示されるエフェクト画像079SG005Eを通して第4リーチ演出のバトル演出を視認可能である一方で、パターンSS-2にて操作促進演出が実行される場合は、操作促進画像079SG005Baによって第4リーチ演出のバトル演出の大部分が隠蔽されるため、パターンSS-1にて操作促進演出が実行される場合と比較して第4リーチ演出のバトル演出の視認性が低い。更に、
図9-17に示すように、操作促進演出がパターンSS-2にて実行されるときに可変表示結果が大当りとなる割合は、操作促進演出がパターンSS-1にて実行されるときに可変表示結果が大当りとなる割合よりも低いので、操作促進演出がパターンSS-1とパターンSS-2のどちらで実行されるかに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。更に、
図9-24、
図9-25及び
図9-33(C)~
図9-33(E)に示すように、操作促進演出として操作促進画像079SG005Baを表示する場合は、該操作促進画像079SG005Baの表示中において、バトル演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されるので、遊技興趣を向上できる。
【0696】
尚、本特徴部079SGでは、操作促進演出がパターンSS-2にて実行される場合は、画像表示装置5において操作促進画像079SG005Bbが表示され、該操作促進画像079SG005Bbによって、進行速度V2(スローモーション)にて表示が実行されている第4リーチ演出の演出動画(バトル演出)の視認性が低下する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出がパターンSS-2にて実行される場合は、操作促進画像079SG005Bbの表示に加えて、専用の背景画像を画像表示装置5の表示領域の全域に亘り表示することで、第4リーチ演出の演出動画(バトル演出)を完全に視認不能な状態としてもよい。また、このように第4リーチ演出の演出動画(バトル演出)が操作促進演出のパターンSS-2専用の背景画像によって完全に視認不能となっている期間においては、第4リーチ演出の演出動画の表示を進行速度V1(非スローモーション)にて実行してもよい。
【0697】
また、本特徴部079SGでは、スーパーリーチのリーチ演出として、第1リーチ演出の後に第2リーチ演出を、第3リーチ演出の後に第4リーチ演出をそれぞれ実行可能となっている。更に、スーパーリーチの可変表示としては、第1リーチ演出前半部分実行期間の後に大当りを報知するスーパーリーチα1の可変表示や第3リーチ演出前半部分実行期間の後に大当りを報知するスーパーリーチβ1の可変表示、第1リーチ演出前半部分実行期間の後に第1リーチ演出後半部分実行期間を実行してはずれを報知するスーパーリーチα2の可変表示や第3リーチ演出前半部分実行期間の後に第3リーチ演出後半部分実行期間を実行してはずれを報知するスーパーリーチβ2の可変表示、第1リーチ演出交換部分実行期間の後に第2リーチ演出に移行するスーパーリーチα3の可変表示、第3リーチ演出交換部分実行期間の後に第4リーチ演出に移行するスーパーリーチα3の可変表示を実行可能であり、
図9-18~
図9-25に示すように、第1リーチ演出前半部分実行期間から第1リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第1リーチ演出後半部分実行期間から第2リーチ演出前半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出前半部分実行期間から第3リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出後半部分実行期間から第4リーチ演出前半部分実行期間に移行するときに、各リーチ演出の演出動画を進行速度V2にて実行し、第1リーチ演出前半部分実行期間から第1リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第1リーチ演出後半部分実行期間から第2リーチ演出前半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出前半部分実行期間から第3リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出後半部分実行期間から第4リーチ演出前半部分実行期間に移行するときに、スピーカ8L、8RからBGMや効果音を他の期間と変わらず再生速度V4にて出力するので、第1リーチ演出前半部分実行期間から第1リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第1リーチ演出後半部分実行期間から第2リーチ演出前半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出前半部分実行期間から第3リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出後半部分実行期間から第4リーチ演出前半部分実行期間に移行するときのそれぞれで遊技者に違和感を与えてしまうことを防ぐことができる。更に、各リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されることで、遊技者が描くリーチ演出の分岐を認識し易くできる。
【0698】
尚、本特徴部079SGのスーパーリーチの可変表示では、2つのリーチ演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの可変表示では、3以上のリーチ演出を実行可能としてもよいし、また、1のリーチ演出のみを実行可能としてもよい。
【0699】
以上、本発明の特徴部079SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら特徴部に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0700】
例えば、前記特徴部079SGでは、スーパーリーチのリーチ演出として第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出を設け、これら全てのリーチ演出においてリーチ演出の演出動画の一部の表示を進行速度V2(スローモーション)にて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各リーチ演出において演出動画の表示を進行速度V2にて実行しないパターン(常に演出動画の表示を進行速度V1にて実行するパターン)と演出動画の一部の表示を進行速度V2にて実行するパターンとを設けてもよい。更に、演出動画の一部の表示を進行速度V2にて実行するリーチ演出と演出動画の表示を進行速度V2にて実行しないリーチ演出とで、演出内容が異なるようにしてもよい。このようにすることで、スーパーリーチのリーチ演出にバリエーションを作り出すことができるので、遊技興趣を向上できる。
【0701】
また、前記特徴部079SGでは、スピーカ8L、8Rから出力される演出音は、演出動画の表示が進行速度V2にて実行されているか否かにかかわらず常に一定の再生速度(再生速度V4)で出力される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例079SG-1として、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出の各リーチ演出後半部分実行期間の前半部においては1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出の各リーチ演出前半部分実行期間と同じくスピーカ8L、8Rから再生速度V4にて演出音を出力する一方で、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出の各リーチ演出後半部分実行期間の後半部(スローモーション期間)においてはV4とは異なる再生速度(例えば、再生速度V4よりも遅いV5))にて演出音を出力してもよい。このようにすることで、リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されている間で演出音の再生速度を異ならせることによってリーチ演出に対する演出音の演出効果を向上できるので、遊技興趣を向上できる。
【0702】
また、前記特徴部079SGでは、
図9-33や
図9-34に示すように、エフェクト画像079SG005Eの表示や操作促進画像079SG005Bbの表示等によってリーチ演出の実行期間中の第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させることが可能である一方で、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を低下させることはできない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例079SG-2として、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を低下させることを可能としてもよい。
【0703】
更に、このように第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を低下させることを可能とする場合については、
図9-36及び
図9-37に示すように、リーチ演出の終了後、報知演出の一部として第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させるようにしてもよい。
【0704】
具体的には、
図9-36(A)~
図9-36(D)に示すように、第2リーチ演出が実行されている場合は、静止画表示演出とともに第2リーチ演出が終了したら、大当り報知演出またははずれ報知演出の一部として、第1表示領域の中央において円形のエフェクト画像079SG005Eaを表示し、該エフェクト画像079SG005Eaを第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに向けて拡大表示していく。そして、第1表示領域079SG005Fの全体にエフェクト画像079SG005Eaが広がったら(エフェクト画像079SG005Eaによって第1表示領域079SG005F全体が隠蔽されたら)、
図9-36(E)及び
図9-36(F)に示すように、大当り報知演出として大当り遊技状態に制御されること、またははずれ報知演出として大当り遊技状態に制御されないことを報知すればよい。
【0705】
また、
図9-37(A)~
図9-37(D)に示すように、第4リーチ演出が実行されている場合は、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することなく操作促進演出が終了したら、大当り報知演出またははずれ報知演出の一部として、第1表示領域の中央において円形のエフェクト画像079SG005Eaを表示し、該エフェクト画像079SG005Eaを第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに向けて拡大表示していく。そして、第1表示領域079SG005Fの全体にエフェクト画像079SG005Eaが広がったら(エフェクト画像079SG005Eaによって第1表示領域079SG005F全体が隠蔽されたら)、
図9-37(E)及び
図9-37(F)に示すように、大当り報知演出として大当り遊技状態に制御されること、または、はずれ報知演出として大当り遊技状態に制御されないことを報知すればよい。
【0706】
尚、
図9-36及び
図9-37に示すエフェクト画像079SG005Eaは、
図9-3(B)に示す画像データ2に基づく画像とし、該画像データ2に基づく画像として描画範囲を広げていくことによって、第1表示領域079SG005Fの視認性のみを低下させ、第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbの視認性は低下させないようにすることができる。
【0707】
このように、本変形例079SG-2では、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を変化可能とする一方で、
図9-36及び
図9-37に示すように、第2リーチ演出の終了後や第4リーチ演出の終了後に報知演出の一部としてエフェクト画像079SG005Eaによって第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させるが、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性は変化しないので、第1表示領域079SG005Fの視認性が変化することによって報知演出が事項されるタイミングを遊技者が認識し易くできるとともに、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性が変化しないことで保留表示やテロップ表示、第4図柄の可変表示等を遊技者が認識し難くなってしまうことを防ぐことができる。
【0708】
また、第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させるエフェクト画像079SG005Eaは、
図9-3(B)に示す第2画像データの画像として描画される画像であって、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに向けて拡大表示するように描画されることによって第1表示領域079SG005Fの視認性を変化させるので、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を変化させることなく第1表示領域079SG005Fの視認性だけを的確に低下させることができるとともに、第2画像データとしてのエフェクト画像079SG005Eaの拡大表示の描画が、第1表示領域079SG005Fの中央から第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに向けて実行されることによって第1表示領域079SG005Fの視認性低下するため、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに対応する領域の視認性を変化し難くできる。
【0709】
また、本変形例079SG-2では、操作促進演出を第4リーチ演出中に実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出は報知演出の一部として実行してもよい。
【0710】
尚、操作促進演出を報知演出の一部として実行する場合は、変形例079SG-3として
図9-38(A)~
図9-38(F)に示すように、変形例079SG-2と同様に、エフェクト画像079SG005Eaの拡大表示を行うことによって第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させる。そして、第1表示領域079SG005Fの全体にエフェクト画像079SG005Eaが広がったら、
図9-38(D)に示すように、操作促進演出として第1表示領域079SG005Fの中央において操作促進画像079SG005Baとメータ079SG005Mを表示する。
【0711】
尚、これら操作促進画像079SG005Baとメータ079SG005Mとは、
図9-2(A)に示す第1画像データに基づく画像として表示することによって、エフェクト画像079SG005Eaによる視認性の低下を避けることができる。
【0712】
以降は、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することなく操作促進演出が終了したことにもとづいて大当り遊技状態に制御されること、または、大当り遊技状態に制御されないことが報知される。
【0713】
以上のように、本変形例079SG-3では、エフェクト画像079SG005Eaの拡大表示によって第1表示領域079SG005Fの視認性は低下するが、第1画像データの画像として表示された操作促進画像079SG005Baとメータ079SG005Mの視認性は低下しないので、第4リーチ演出に対して操作促進演出を際立たせることができるので、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を効果的に促すことができる。
【0714】
また、前記特徴部079SGでは、第2リーチ演出の実行期間中に静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された場合は必ず可変表示結果が大当りとなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例第079SG-4として、第2リーチ演出の実行期間中に静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された場合は、当該大当りの大当り種別が必ず確変大当り(さらには最も遊技者にとって有利な確変大当りA)となるようにしてもよい。更には、第2リーチ演出の実行期間中に静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された場合の演出パターンとして、一旦はずれ報知演出が実行された後に再度大当り遊技状態に制御される旨を報知する復活演出を実行可能としてもよい。尚、このように静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された後に復活演出が実行される場合については、大当り種別が確変大当りとなる場合と非確変大当りとなる場合(非確変大当りの大当り遊技状態に制御される場合と確変大当りの大当り遊技状態に制御される場合)とを設けてもよい。このようにすることで、静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された後に大当り報知演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0715】
また、前記特徴部079SGでは、テロップ表示エリア079SG005Tに表示されるテロップとして、遊技状態を示すメッセージを表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、テロップ表示エリア079SG005Tに表示されるテロップとしては、実行中の可変表示或いは未だ開始されていない可変表示について大当り遊技状態に制御されるか否かを示唆するメッセージや、実行中のリーチ演出のタイトル等を表示可能としてもよい。
【0716】
また、前記特徴部079SGでは、テロップ表示エリア079SG005Tにおいて、実行中の演出の状態に応じたテロップを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、テロップ表示エリア079SG005Tにおいて表示するテロップは、遊技状態を特定可能なものや、実行中の可変表示において可変表示結果が大当りとなる期待度(大当り期待度)、実行中の演出(特にリーチ演出)の解説、リーチ演出よりも前のタイミングから実行可能な予告演出等であってもよい。
【0717】
また、前記特徴部079SGでは、
図9-33及び
図9-34に示すように、リーチ演出の動画が進行速度V2にて表示されている期間中に操作促進演出(操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbの表示)を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出は、リーチ演出の動画が進行速度V2から進行速度V1に戻ってから実行してもよい。
【0718】
また、前記特徴部079SGでは、
図9-33及び
図9-34に示すように、操作促進演出として、画像表示装置5において操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbの表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出としては、単に操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbの表示を行うだけでなく、例えば、これら操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbを表示する前段階の演出として、複数のプッシュボタン31Bの画像が画像表示装置5の中央部に向けて移動していき、最終的に各プッシュボタン31Bの画像が重複表示されることによって操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbが表示される演出を実行してもよい。
【0719】
尚、このように複数のプッシュボタン31Bの画像が画像表示装置5の中央部に向けて移動していく演出を操作促進演出の前兆演出として実行する場合は、例えば、複数のプッシュボタン31Bの画像が画像表示装置5の中央部に近づくにつれてその移動表示速度が低下していくようにしてもよい。このようにすることで、操作促進演出が実行されることを遊技者が正確に認識できるようになるので、遊技興趣を向上できる。
【0720】
また、前記特徴部079SGでは、
図9-20、
図9-21、
図9-24、
図9-25に示すように、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ(メインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9d)の点滅周期を短くする場合がある形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、リーチ演出の動画の表示が進行速度V1にて実行されるときと遊技効果ランプ9の色(発光色)の数が異なっていてもよい。例えば、リーチ演出の動画の表示が進行速度V1にて実行されるときは、遊技効果ランプ9を複数の色で発光可能とする一方で、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ9を単色(例えば、白のみ)で発光可能としてもよい。このようにすることで、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ9の発光色による遊技興趣の低下を防ぐことができる。
【0721】
また、前記特徴部079SGでは、
図9-20、
図9-21、
図9-24、
図9-25に示すように、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ(メインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9d)の点滅周期を短くする場合がある形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ9の点滅周期を長くするようにしてもよい。このようにすることで、リーチ演出の動画の表示と遊技効果ランプ9の点滅とに統一感を与えることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0722】
また、前記特徴部079SGでは、
図9-26、
図9-29、
図9-30、
図9-31、
図9-35に示すように、大当り報知演出の演出態様としては、リーチ演出の終了後に、大当りを示す組み合わせで飾り図柄を揺動させつつ表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りを示す組み合わせで飾り図柄を揺動させつつ表示するタイミングは、リーチ演出中であってもよい。
【0723】
また、本発明は、遊技者が操作可能な操作手段の操作によって、遊技者が遊技中にスピーカ8L、8Rから出力されるBGM等の演出音の少なくとも一部を選択することが可能な遊技機に適用してもよい。このようにすることで、遊技者が自身の嗜好に合った演出音の出力を設定している場合は、各リーチ演出の動画の表示が進行速度V1にて実行されているときに、スピーカ8L、8Rから出力される演出音が変わらず再生速度V4にて再生されるので、遊技者自身がスピーカ8L、8Rから出力される演出音を選択したにもかかわらず該演出音が再生速度V4よりも低速で再生されることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
【0724】
また、前記特徴部079SGでは、本発明における終了示唆演出として、第1リーチ演出後半部分実行期間や第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタが敵キャラクタに倒される演出を実行可能とし、該演出が実行された場合は必ず可変表示結果がはずれとなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出後半部分実行期間や第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタが敵キャラクタに倒される演出が実行された後は、一旦画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替えた後、可変表示結果が大当りであることを示す演出(例えば、復活演出)を実行する場合を設けてもよい。
【0725】
尚、このように復活演出を実行する際には、画像表示装置5における復活演出の動画の表示よりも先に遊技効果ランプ9の点灯・点滅を実行することによって、遊技者に対して復活演出が実行されることを認識させるようにしてもよい。更に、復活演出の演出態様としては、例えば、味方キャラクタが再度敵キャラクタに攻撃を行い、敵キャラクタを倒す演出とすればよい。特に復活演出を実行する際には、該復活演出の動画の一部(例えば、敵キャラクタが倒れるシーンの動画)を進行速度V2にて表示することで、復活演出の演出効果を高めるようにしてもよい。
【0726】
また、本明細書では、複数の特徴部や変形例を開示しているが、本発明の遊技機としてはこれら複数の特徴部や変形例から2つ以上の特徴部や変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0727】
例えば、前記特徴部079SGのパチンコ遊技機1は、
図1~
図9に示すような設定値を変更することによって大当り確率を変更可能なパチンコ遊技機としてもよい。尚、このような場合は、例えば、スーパーリーチα1やスーパーリーチβ1の可変表示において可変表示結果がはずれとなるパターンを設け、パチンコ遊技機1に遊技者にとって有利な高設定値(例えば、6)が設定されている場合は、パチンコ遊技機1に他の設定値が設定されている場合よりも高い割合でスーパーリーチα1やスーパーリーチβ1の可変表示において可変表示結果がはずれとなるようにしてもよい。このようにすることで、スーパーリーチα1やスーパーリーチβ1の可変表示にて可変表示結果がはずれとなることを、パチンコ遊技機1に高設定値が設定されていることの示唆として用いることができるので、スーパーリーチα1やスーパーリーチβ1の可変表示において可変表示結果がはずれとなることによる遊技者の興趣の低下を抑えつつ、可変表示結果がはずれとなることに対して遊技者を注目させることが可能となる。
【0728】
また、前記特徴部079SGでは、所定の遊技を行う遊技機としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の遊技を行う遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うものであればパチンコ遊技機1の他スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。
【0729】
以上のように、特徴部079SGでは以下の発明を含む。
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
演出音を出力可能な音出力手段(例えば、スピーカ8L、8R及び音声制御基板13に搭載されている音声合成用IC079SG132、音声データROM079SG133、増幅回路079SG134)と、
演出動画を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記表示手段にキャラクタの演出動画を表示するともに該キャラクタの演出動画の表示に伴って前記音出力手段により演出音を出力する所定演出(例えば、リーチ演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記所定演出の第1期間において、演出の進行速度が第1速度である演出動画を前記表示手段に表示可能であり(例えば、
図10-19~
図10-25に示すように、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの前半部分実行期間中に各リーチ演出の動画が進行速度V1にて画像表示装置5に表示されている部分)、
前記第1期間よりも後の前記所定演出の第2期間において、演出の進行速度が前記第1速度よりも遅い第2速度である演出動画を前記表示手段に表示可能であり(例えば、
図10-19~
図10-25に示すように、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの後半部分実行期間中に各リーチ演出の動画が進行速度V2にて画像表示装置5に表示されている部分)、
前記所定演出に対応する演出音については、前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても、演出音に関する速度を同一速度にて前記音出力手段により出力可能である(例えば、
図10-19~
図10-25に示すように、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの前半部分実行期間中と後半部分実行期間中において、スピーカ8L、8RからBGMや演出音等が通常の再生速度であるV4にて出力されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出の演出動画の進行速度は第1期間と第2期間とで変化するが、所定演出に対応する演出音に関する速度は第1期間と第2期間とで変化しないので、遊技者に対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
【0730】
なお、特徴部079SGで示した構成は、特徴部090IWで示した構成と適宜組み合わせて構成することが可能である。例えば、特徴部090IWで示した構成において、小当りAまたは小当りBになったときに時短状態に制御されることを示唆する発展演出を実行する場合に、発展前(前半部分)の動画を進行速度V1にて画像表示装置5に表示し、発展後(後半部分)の動画を進行速度V2にて画像表示装置5に表示し、前半部分実行期間中と後半部分実行期間中において、スピーカ8L、8RからBGMや演出音等を通常の再生速度(同一速度)であるV4にて出力することが可能である。また、発展演出前のスーパーリーチで動画を進行速度V2にて画像表示装置5に表示することが可能である。
【符号の説明】
【0731】
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部