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特許7404104ピストンストローク速度およびピストンストローク長さ信号を生成する可変容量形往復ピストンユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】ピストンストローク速度およびピストンストローク長さ信号を生成する可変容量形往復ピストンユニット
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/00 20060101AFI20231218BHJP
【FI】
G01B7/00 101C
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020030094
(22)【出願日】2020-02-26
(65)【公開番号】P2020139950
(43)【公開日】2020-09-03
【審査請求日】2022-11-16
(31)【優先権主張番号】19159899.4
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(73)【特許権者】
【識別番号】513214000
【氏名又は名称】ハノン システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】カク,チュン ミョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンヒ
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-149287(JP,A)
【文献】特開平3-11172(JP,A)
【文献】特開2005-155635(JP,A)
【文献】特開2000-161986(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00-7/34
F04B 49/00-51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのピストン(110)のストローク速度およびストローク長さを示す信号(635)を生成するための可変容量形往復ピストンユニット(100)であって、
少なくとも1つの処理ユニット(610)と、少なくとも1つのセンサプローブ(130)と、少なくとも1つのターゲット(140)とを備え、
前記ピストン(110)は上死点位置(TDC)と下死点位置(BDC)とを有し、
前記処理ユニットは、前記センサプローブ(130)からの信号を受信する(310)ように構成され、前記センサプローブ(130)は、前記ターゲット(140)が前記センサプローブ(130)に対して動くとき、前記ターゲット(140)の存在(440)および/または不在(430)を示し、前記信号により、前記ターゲット(140)が前記センサプローブ(130)に存在する状態(440)から前記センサプローブ(130)に存在しない状態(430)へ動くとき第1のタイムスタンプ(410)を測定することができ、前記信号により、前記ターゲット(140)が前記センサプローブ(130)に存在しない状態(430)から前記センサプローブ(130)に存在する状態(440)へ動くとき第2のタイムスタンプ(420)を測定することができ、
前記処理ユニットは、
前記第1のタイムスタンプ(410)のうちの少なくとも2つのタイムスタンプまたは前記第2のタイムスタンプ(420)のうちの少なくとも2つのタイムスタンプの時間差から、前記ピストン(110)の周期数を導き出し(320)、
前記第1のタイムスタンプ(410)のうちの少なくとも1つのタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプ(420)のうちの少なくとも1つのタイムスタンプとから生成されたターゲットパルス持続時間を前記周期数と比較することにより、ターゲットデューティサイクル比を判定し(330)、かつ
前記ストローク速度および前記ストローク長さを示す前記信号(635)を生成する(340)ように構成され、
前記ストローク速度を示す前記信号(635)は、ターゲットパルス持続時間を前記周期数で割ることで導き出され、
前記ストローク長さを示す前記信号(635)は、前記ターゲットデューティサイクル比から前記ストローク長さに変換および/または線形化するマップを使用して、前記ターゲットデューティサイクル比から導き出され、
前記マップは、少なくとも1つの多項式関数、少なくとも1つの三角関数、またはルックアップテーブルのいずれかである、少なくとも1つの関数関係を含み、
前記少なくとも1つの関数関係は、ルックアップテーブルに格納されており
前記センサプローブ(130)、前記ターゲット(140)、および前記ピストン(110)は互いに関連して位置し、前記ピストン(110)が前記上死点位置に向かって移動するとき前記ターゲット(140)が前記センサプローブ(130)に存在しない状態(430)から前記センサプローブ(130)に存在する状態へ動くようになっており、前記ピストン(110)が前記下死点位置に向かって移動するとき前記ターゲット(140)が前記センサプローブ(130)に存在する状態(440)から前記センサプローブ(130)に存在しない状態(430)へ動くようになっており、
前記ターゲット(140)はターゲット領域を備え
前記可変容量形往復ピストンユニット(100)は較正ターゲット(150)をさらに備え、前記センサプローブ(130)は、前記較正ターゲット(150)が前記センサプローブ(130)に対して動くとき前記較正ターゲット(150)の存在および不在を示し、
前記処理ユニットは、前記較正ターゲット(150)の存在の表示を使用して、前記ピストンの生成された前記ストローク長さを較正するようにさらに構成され
前記較正ターゲット(150)は、前記ピストンに位置する、
可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項2】
前記ターゲット(140)は、通電容量の変化および前記ターゲットの位置におけるピストントポグラフィの変化のうち少なくとも一方により示され、
前記ピストントポグラフィの変化は、前記ピストンの空隙、前記ピストンの凹部、前記ピストンの溝、前記ピストンの斜面もしくはエッジ、または前記ピストンの孔のうちの1つまたは複数を含み、
前記通電容量の変化は、前記ピストンの材料とは異なる導電性を有する、前記ターゲット領域に使用するターゲット材料の結果および、前記ピストントポグラフィの変化の結果のうち少なくとも一方である、請求項1に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項3】
前記ターゲット領域は、凸状のトポグラフィを有し、弓形もしくはアーチ状に設計され、
前記ターゲット領域の前記トポグラフィは前記ピストンの軸方向回転運動を補償し、
前記センサプローブと前記ピストンの空隙は、非回転または初期ピストン位置から±3°以内のピストン軸方向回転から独立している、請求項1または2に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項4】
前記センサプローブ(130)および前記処理ユニット(610)を備えるセンサが渦電流センサであり、
前記センサプローブ(130)の前記信号として、電圧、電流、周波数、または位相ずれが、直接測定され(460)、または復調もしくは信号処理(450)から導かれる、請求項1~3のいずれか一項に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項5】
前記センサプローブ(130)は少なくとも1つのセンサコイル(135)を備え、前記センサコイル(135)は、ボビンにおける平巻コイルおよび少なくとも1つの層のPCBにおける平コイルのうち少なくとも一方である、請求項4に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項6】
前記センサコイル(135)は、巻コイルまたは異なる層のPCBコイルである送信コイルおよび受信コイルを有し、
直接測定された前記信号(460)は前記受信コイルに誘導され、電圧、電流、周波数、または位相ずれが処理されて処理された前記信号(450)を生成する、請求項5に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項7】
前記センサプローブ(130)は、センサが前記上死点位置で前記ターゲットの存在を示すように位置し、かつ、
前記センサプローブ(130)は、前記センサが前記下死点位置で前記ターゲットの不在を示すように位置する、請求項1~6のいずれか一項に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項8】
前記生成されたストローク長さを較正するステップは、前記較正ターゲット(150)が前記センサプローブ(130)に存在しない状態から前記センサプローブ(130)に存在する状態へ動くとき、または前記較正ターゲット(150)が前記センサプローブ(130)に存在する状態から前記センサプローブ(130)に存在しない状態へ動くとき測定された較正タイムスタンプから、較正デューティサイクルを生成するステップを含み、
前記較正タイムスタンプを、前記第1のタイムスタンプおよび/または前記第2のタイムスタンプと比較して、以下の関係を使用して較正デューティサイクルを導き、
【数2】

ここでDCcalは較正デューティサイクル、tおよびtはターゲット信号の2つの立上りエッジまたは立下りエッジ、tは前記較正ターゲットの立上りエッジまたは立下りエッジである、請求項に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項9】
前記生成されたストローク長さを較正するステップは、補正係数または補正関数、前記較正デューティサイクル比および前記ターゲットデューティサイクル比から導かれた補正係数または補正関数、ならびに予め格納された、前記較正デューティサイクル比と前記ターゲットデューティサイクル比との相関関係を用いて、前記ターゲットデューティサイクル比を補正するステップをさらに含み、
前記補正係数または前記補正関数は、ターゲットデューティサイクル比から前記ストローク長さに変換するマップに適用される、請求項に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項10】
前記生成されたストローク長さを較正するステップは、前記ピストンの前記ストローク長さが、前記センサプローブが前記較正ターゲット(150)の存在を示すために必要な最小ストローク長さより大きいときに実行される、請求項のいずれか一項に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項11】
センサが前記較正ターゲット(150)の存在を示すために必要な前記最小ストローク長さは、最大ストローク長さの2/3である、請求項10に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項12】
前記較正ターゲット(150)は、通電容量の変化およびターゲット位置におけるピストントポグラフィの変化のうち少なくとも一方によって示され、
前記通電容量の変化は前記ピストントポグラフィの変化の結果であり、
前記ピストントポグラフィの変化は、前記ピストンの空隙、前記ピストンの凹部、前記ピストン(110)の溝、前記ピストンの斜面またはエッジ、前記ピストンの孔のうちの1つまたは複数を含み、
前記較正ターゲット(150)は、前記ピストンの溝である、請求項11のいずれか一項に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項13】
前記較正ターゲット(150)の存在は、前記ターゲット(140)の存在から区別することができ、
未較正の前記ピストンのストローク長さ情報を使用して区別することができ、または、
主ターゲット周波数変化と較正周波数変化との間の時間と比較した、2つの較正ターゲット周波数変化の間の時間差を使用して区別することができ、または、
前記ターゲットと前記較正ターゲットとが前記センサプローブに対して動くとき異なる誘導渦電流を生じさせるピストントポグラフィおよび材料の差のうち少なくとも一方により生じる、前記ターゲットと前記較正ターゲットとの周波数または位相ずれ変化の差を使用して区別することができる、請求項12のいずれか一項に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【請求項14】
前記ストローク速度および前記ストローク長さを示す前記信号(635)を生成するステップは、前記ターゲットデューティサイクル比の線形化を含み、前記ターゲットデューティサイクル比は以下の式によって与えられ、

【数3】

ここで、パルス幅オン時間は前記センサプローブ(130)が前記ターゲットの存在を示している持続時間であり、オフ時間は前記センサプローブ(130)が前記ターゲットの不在を示している持続時間である、請求項1~13のいずれか一項に記載の可変容量形往復ピストンユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、現在のピストンストローク速度およびピストンストローク長さを示す信号を短い待ち時間で生成する、改良された可変容量形往復ピストンユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
以下で、可変容量形往復ピストンユニットについて、可変容量形圧縮機の文脈で説明する。しかしながら、これは本発明に文脈を与える例にすぎない。本発明を、可変容量形圧縮機もしくはポンプなどの可変容量形往復ピストンユニット、機械および/または集合体に適用してもよいことが当業者に明らかである。
【0003】
米国特許第6,991,435(B2)号は、センサの出力信号に基づいて斜板の傾斜角度を推定する処理ユニットを備える可変容量形圧縮機に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第6,991,435(B2)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、効率を向上させ、燃料消費を削減し、車両動作時の排出ガスを低減させることである。本発明のさらなる目的は、車両の空調動作の安全性を向上させ、空調圧縮機の動作信頼性を向上させることを含む。さらなる目的は、圧縮機トルク計算の精度を向上させ、圧縮機トルク計算の待ち時間を短縮することである。さらなる目的は、圧縮機動作のさらなる監視能力を提供することである。さらなる目的は、圧縮機のピストンストローク長さのフィードバックおよび圧縮機のピストン往復周波数のさらなる改良されたフィードバックの精度を向上させ、これらのフィードバックの遅延を低減させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、請求項1の主題により解決される。
【0007】
特に本目的は、ピストンストローク速度(往復周波数)およびピストンストローク長さを示す信号を生成するための、圧縮機またはポンプなどの可変容量形往復ピストンユニットであって、少なくとも1つの処理ユニットと、少なくとも1つのセンサプローブと、少なくとも1つのターゲットとを備え、ピストンは上死点(TDC)と下死点(BDC)とを有する可変容量形往復ピストンユニットにより解決される。少なくとも1つの処理ユニットは、センサプローブからの信号を受信するように構成され、センサプローブは、ターゲットがセンサプローブに対して動くとき、ターゲットの存在および/または不在を示し、信号により、ターゲットがセンサプローブに存在する状態からセンサプローブに存在しない状態へ動く時間(時間は信号のエッジまたはフランクで測定することができる)に第1のタイムスタンプを測定することができ、信号により、ターゲットがセンサプローブに存在しない状態からセンサプローブに存在する状態へ動く第2の時間に第2のタイムスタンプを測定することができる。
少なくとも1つの処理ユニットは、第1のタイムスタンプのうちの少なくとも2つのタイムスタンプまたは第2のタイムスタンプのうちの少なくとも2つのタイムスタンプ(すなわち、2つのエッジおよび/または2つのフランク間)に第1の関数を適用することにより、周期数(periodicity)を判定するように構成され、周期数をピストンの期間または往復周波数に関連させることができる。第1のタイムスタンプは信号の立上りエッジに対応し得、第2のタイムスタンプは信号の立下りエッジ(フランク)に対応し得る。また、第1のタイムスタンプは信号の立下りエッジ(フランク)に対応し得、第2のタイムスタンプは信号の立上りエッジに対応し得る。少なくとも1つの処理ユニットは、第1のタイムスタンプのうちの少なくとも1つのタイムスタンプと第2のタイムスタンプのうちの少なくとも1つのタイムスタンプとから生成されたターゲットパルス持続時間を期間と比較することにより、ターゲットデューティサイクル比を判定するように構成され、期間およびターゲットデューティサイクル比からストローク速度(またはストローク周波数)およびストローク長さを示す信号を生成するように構成される。センサプローブ、ターゲット、およびピストンは互いに関連して位置し、ピストンが上死点(TDC)位置に向かって移動するときターゲットがセンサプローブに存在しない状態からセンサプローブに存在する状態へ動くようになっており、ピストンが下死点(BDC)位置に向かって移動するときターゲットがセンサプローブに存在する状態からセンサプローブに存在しない状態へ動くようになっている。
【0008】
本発明の利点として、より迅速かつ非常に正確なピストン運動フィードバックが挙げられる。より迅速かつ正確なピストン運動フィードバックは、斜板角度制御の速度を増大させることにより、特に新しいタイプの圧縮機制御を可能にすることにより、車両効率を向上させ、燃料消費を削減し、排出ガスを低減させる。斜板角度、したがってピストンストローク長さは、通常、圧縮機の圧力差を調整することにより制御される。従来の圧縮機設計は「抜き孔」を含む。抜き孔により、圧縮冷媒が圧縮機のクランクケースチャンバから抜かれて吸込チャンバに戻るため、エネルギー消費および温度が増大する。本発明により、抜き孔を減らすまたは閉じることができる。抜き孔を減らすまたは閉じると、より厳密な斜板制御が必要になる。抜き孔がない場合、斜板運動に非常に迅速に反応することが極めて重要である。より不安定な斜板を、本発明の信号、特に信号から直接計算するまたは導くことのできるピストンストローク長さを使用する制御ループで安定させることによって、より正確な制御を行うことができる。
【0009】
さらに、本発明により、それぞれセンサ信号から直接計算することのできるピストン速度または圧縮機速度を使用する圧縮機制御を向上させて、圧縮機速度の変化に非常に迅速に反応することができる。
【0010】
さらに、本発明により、吸込チャンバの圧力センサからの信号などの信号に加えて、ピストン速度およびストローク長さの直接の計算から、圧縮機の質量流量を直接計算することができる。
【0011】
また、本発明を使用して、ピストンストローク速度およびピストンストローク長さに加えてさらなる物理値を計算することができる。このような物理値としては、変位量、隙間容積効率、圧縮機の仕事量、摩擦係数(ピストン対シリンダ)、冷媒質量流などが挙げられる。これらの計算はさらなるセンサ情報を必要とし得る。
【0012】
最も正確な質量流計算のために、ピストン速度、ピストンストローク、および吸込圧力に加えて、排出圧力、吸込温度、および排出温度の数値を示す値を含んでもよい。より多くのセンサ値が入力されると、質量流計算の精度がさらに向上する。
【0013】
したがって、所望の質量流量が得られるまで斜板角度を調節することにより、圧縮機の所望の質量流量を実現することができる。本発明を使用して、実際の圧縮機トルクのより迅速かつ正確な計算を導くことも可能である。実際の圧縮機トルクのより迅速かつ正確な計算を、より効率的かつ円滑な車両動作のためにエンジン制御ユニットに提供することができる。
【0014】
本発明により、圧縮機動作をさらに直接監視できるようにすることによって、車両の空調動作の安全性および空調圧縮機の動作信頼性を向上させることができる。圧縮機の速度および/または負荷が過度である場合に、適切な動作(例えば、警告信号をユーザに示す、かつ/または圧縮機負荷を減少させる、かつ/または圧縮機をオフにする)を行うことができる。ピストンストローク速度のさらなる信号を、エンジン速度および/または圧縮機ロータ角速度の独立した信号と比較して、圧縮機のロックアップ、圧縮機もしくは液体のスラッギング(シリンダボアにおける液体の圧縮)などの圧縮機の故障を直接監視することができる。本発明を使用して、ベルトの滑りを検出することができる。
【0015】
また、本発明により、例えばピストンスカートの材料厚さを正確に測定することができるため、ピストンの摩耗を早期に検出することができ、空調圧縮機の動作信頼性が向上する。
【0016】
より正確かつ迅速なピストンデータによって、空調制御に対するより迅速なフィードバックが可能になるため、より正確な空調制御が可能になり、さらに、例えば高いピークトルクが測定された場合に、エネルギー消費が削減され、乗員の快適さが向上する。この場合、本発明により圧縮機トルクを低減させることができる。
【0017】
本発明の目的に寄与する1つの特徴は、センサプローブおよびターゲットによって、ピストンが所定距離を有するストロークの一部に位置する間に、処理ユニットがタイムスタンプを測定することができることである。ターゲットのエッジがセンサプローブを通過したときにタイムスタンプを抽出することにより、ピストン速度とピストンストローク長さとの両方を導くことができる。
【0018】
ピストンの周期数を、第1のタイムスタンプのうちの少なくとも2つのタイムスタンプにおける時間差(2つの「立下り」フランク間の時間差)または第2のタイムスタンプのうちの少なくとも2つのタイムスタンプにおける時間差(2つの「立上り」エッジ間の時間差)から導くことができる。第1のタイムスタンプおよび/または第2のタイムスタンプのうちのn番目のタイムスタンプごと、例えば3番目のタイムスタンプごとに測定することにより、周期数を導くこともできる。その後、時間差を間隔の数で割ることにより、測定された時間間隔における周期数に到達する。周期数を時間単位で表すことが好ましいが、計算の対応する補正を含む1つの経時単位(周波数)で表してもよい。
【0019】
このようにして、周期数(すなわち、ピストン/斜板/圧縮機往復/回転時間)を、ターゲットの存在および不在を示す信号の第1の立上りエッジと第2の立上りエッジとの時間差または第1の立下りエッジと第2の立下りエッジとの時間差から計算することができる。
【0020】
ターゲットパルス持続時間を周期数と比較する、好ましくはターゲットパルス持続時間を周期数で割ることにより、ターゲットデューティサイクル比を導くことができる。ターゲットパルス持続時間は、通常、第1のタイムスタンプのうちの1つまたは複数のタイムスタンプと第2のタイムスタンプのうちの1つまたは複数のタイムスタンプとの間の時間(「立上り」から「立下り」までの時間または「立下り」から「立上り」までの時間)を測定することによって導かれる。ターゲットパルス持続時間を周期数で割ることにより、ターゲットデューティサイクル比から独立したストローク速度を導くことができる。
【0021】
ターゲットデューティサイクル比は、ターゲットが全ピストンストロークの時間に対するセンサプローブに存在する時間に対応する。ターゲットがセンサプローブに存在する時間とターゲットがセンサプローブに存在しない時間とを合わせると全ストロークの時間に等しいため、ターゲットデューティサイクル比を、対応する計算の調節を含む、ターゲットが全ピストンストロークの時間に対するセンサプローブに存在しない時間と定義してもよい。
【0022】
ピストンストロークの往復時間を周波数として示すことができる。
【数1】
ここで、Trecはピストン往復時間、frecはピストンストロークの往復周波数である。
【0023】
ピストンストローク長さを、ターゲットデューティサイクル比として示すことができ、またはデューティサイクル比をストローク長さに変換することにより、ターゲットデューティサイクル比から導くことができる。
【0024】
ピストンストローク長さを、(すべてのストローク長さに関して、または一部のストローク長さ、例えばより長いストローク長さに関して)正弦曲線でないピストン運動に関して調節することができる。ピストンストローク長さを、特定の斜板ピストン接続設計およびピストン運動のヒステリシスに関して調節することもできる。
【0025】
一実施形態において、ターゲットは、通電容量の変化および/またはターゲット位置におけるピストントポグラフィの変化により示され、通電容量の変化はトポグラフィの変化の結果であり得、トポグラフィの変化は、ピストンの空隙、ピストンの凹部、ピストンの溝、ピストンの斜面もしくはエッジ、またはピストンの孔のうちの1つまたは複数であり得ることが好ましい。通電容量の変化は、ピストンのターゲット領域における特定の材料の結果であり得る。特定の材料は、銅、アルミニウムおよび/または硬質注封材料または他の適切な材料であってよい。センサプローブが圧縮機のハウジングに取り付けられることがさらに好ましい。この利点として、製造コストを削減する設計が挙げられる。
【0026】
一実施形態において、ターゲット領域は、凸状のトポグラフィを有し、弓形であり、かつ/もしくはアーチ状に設計され、かつ/または、ターゲット領域のトポグラフィはピストンの軸方向回転運動を補償し、かつ/または、センサプローブとターゲットとの間の空隙は、非回転および/または初期ピストン位置から±3°以内のピストン軸方向回転などの小さいピストン軸方向回転のような一部のピストン軸方向回転から略独立している。
【0027】
回転は、ピストンのわずかな初期回転誤配置、動作中の回転変動、および/または経時的な軸方向回転ドリフト、またはピストンの他の軸方向回転運動であってよい。
【0028】
本実施形態のさらなる利点は、センサプローブとターゲットとの間の空隙がピストン軸方向回転運動の一部またはすべてにあまり依存していない(または略独立している)ため、センサプローブから受信するセンサ信号に実質的に影響を与えることなくピストン軸方向回転の変動が可能になり得ることである。本実施形態のさらなる利点は、ピストンストローク速度およびストローク長さ表示のロバスト性の向上、ならびに/または部品製造および/もしくは組立て中の公差の増大であり得る。
【0029】
ピストンを修正なしで使用することも可能である。例えば、ピストンのエッジ近くの斜面を使用することができ、またはエッジ自体もしくはピストンの他の幾何形状を使用することができる。ピストンスカートの端部および/またはピストンの底部をターゲットとして使用してもよい。この場合、センサプローブ位置を適応させる必要があり得る。センサプローブは、上死点ピストン位置においてターゲット上またはターゲット近くにあるか、下死点ピストン位置においてターゲット上にないように位置することが好ましい。
【0030】
一実施形態において、センサはセンサプローブと処理ユニットとを備えることができる。センサは渦電流センサであってよい。ターゲットの存在および不在を示す信号を、センサコイルのインピーダンス、もしくは電流、電圧、信号の周波数値を測定することなどにより直接測定することができ、または、共振回路における共振周波数の復調から、もしくは、誘導渦電流により影響を受ける送信信号と受信信号との位相ずれを測定することにより導く/生成することができる。
【0031】
センサはホール効果センサであってもよい。ホール効果センサを磁石により付勢してもよく、または、ターゲットの存在および不在をセンサプローブから判定するために、ターゲットは強磁性であってもよい。
【0032】
センサが渦電流センサであることの利点として、センサとターゲットとの間隙にある(非導電性)材料に対して略反応しない非接触近接測定が挙げられる。周波数変調に依拠する利点として、ターゲット検出から独立した温度上昇が挙げられる。測定精度を向上させるために、デジタルおよび/またはアナログフィルタを信号に適用してもよい。ターゲットは、ピストンの他の部分と比べて渦電流を増大および/または抑制するピストン上の位置にあって、ターゲットの存在/不在を感知することができるようにしてもよい。
【0033】
ピストンが動いてターゲットの存在および不在を示している際に、センサプローブとピストンとの間に空隙および/または材料厚さおよび/または材料種類の変化を生じさせることのできるピストントポグラフィを使用してもよい。
【0034】
渦電流センサを使用するためには、ピストン材料の電磁場の侵入深さに応じて、空隙だけでなく材料厚さも重要である。例えば、薄いピストンシェルを電流サンプルにより検出することができ、十分な材料厚さ変化をターゲットのトリガとして使用することができる。ピストンの導電性を局所的に変化させて、渦電流強度を低下させる、または渦電流の流れを防ぐことができる。溝を加えるまたはピストンの厚さを変化させることは、通電容量を変化させ、ターゲットとして使用して渦電流センサにより示すことが可能になる。溝を局所的な渦電流の障害物として使用することにより、センサプローブの感度が大幅に高まるが、ピストンの機械的安定性が低下する。
【0035】
ピストンのターゲット以外の部分と比べて導電性が低いまたは高い材料を、溝に充填することができる。ピストンがアルミニウムから形成される場合、ターゲットは銅または「硬質」注封材料であってよい。任意の材料の組合せまたは異なる通電容量を使用することができる。
【0036】
渦電流の流れを防ぐために、ピストンのターゲット領域に小さい溝を機械により画定するまたは小さい孔を開けることなどにより、小さい溝または孔をピストンに形成することができる。ピストンに複数の線を機械加工するまたは複数の小さい孔を開けることにより、1つの大きい溝を有するピストンと比べてピストンの機械的強度が大幅に向上する。ピストンの残りの部分と比べて渦電流強度を変化させる、ピストンターゲット領域の修正を使用してもよい。
【0037】
一実施形態において、センサプローブは、1つまたは複数のセンサコイル、好ましくは、ボビンにおける少なくとも1つの平巻コイルおよび/または1つまたは複数の層のPCBにおける少なくとも1つの平コイルを備える。この利点として、精度と製造コストとの良好な兼ね合いが挙げられる。
【0038】
一実施形態において、センサコイルは、巻コイルまたは好ましくは異なる層のPCBコイルである送信コイルおよび受信コイルを有し、センサ信号は受信コイルに誘導され、電圧、電流、周波数、または位相ずれが処理されて処理信号を生成する。
【0039】
一実施形態において、センサプローブは、センサプローブが上死点(TDC)位置近くでターゲットの存在を示すように位置し、同時に、センサプローブは、好ましくは、センサプローブが下死点(BDC)位置でターゲットの不在を示すように同時に位置する。
【0040】
この位置により、ピストンストローク長さに関係なくターゲットデューティサイクル比を導くことができるため、すべてのストローク長さ動作において、デューティサイクル比からストローク長さを計算することができる。
【0041】
ストローク長さの計算は、ピストン(および圧縮機)速度から独立していてよい。
【0042】
一実施形態において、ストローク長さは、ターゲットデューティサイクル比からストローク長さに変換および/または線形化するマップを使用して、ターゲットデューティサイクル比から導かれる。マップは、1つまたは複数の多項式関数、1つまたは複数の三角関数、または1つまたは複数のルックアップテーブルを含む関係などの、1つまたは複数の関数関係を含むことが好ましい。関数関係を1つまたは複数のルックアップテーブルに格納することができる。
【0043】
ピストンストローク長さを、ターゲットデューティサイクル比の値(2つ以上の連続したターゲットデューティサイクル比の値など)の間の補間により導いて、対応するピストンストローク長さを計算することができる。ターゲットデューティサイクル比の値をルックアップテーブルから検索することができる。補間は、n次補間、例えば、1次補間、好ましくは2次補間、より好ましくは3次補間であってよい。
【0044】
一実施形態において、可変容量形往復ピストンユニット、好ましくはピストンは、好ましくはターゲットとは異なる、好ましくはターゲットに合わせた較正ターゲットを備える。センサプローブは、ピストン(および較正ターゲット)がセンサプローブを通過したときに較正ターゲットの存在および不在を示して、好ましくは較正デューティサイクル比を生成することができる。
【0045】
対処する問題として、ターゲットとセンサプローブ位置との間のピストン運動方向(x方向)の公差が、デューティサイクル比の計算から得られるピストンストローク長さの精度に影響を与えることが挙げられる。
【0046】
処理ユニットを、較正ターゲットの存在を示す信号を使用して、ターゲットデューティサイクル比から生成されたストローク長さを較正するようにさらに構成することができる。
【0047】
較正は、ターゲットデューティサイクル比からストローク長さに変換するマップに較正係数を適用することを含み得る。
【0048】
改良により、製造のばらつきおよび/またはピストンストロークに与える使用の影響をなくすまたは減らすことができる。また、改良により、製造時の公差要求を減らして製造をより安価にすることによって、製造コストを削減することができる。これにより、検出を自動で較正するときおよび実行時に、特に経時的なピストンストローク長さ検出の表示の精度がさらに向上する。
【0049】
さらに、設計上の理由で、ストローク長さの計算は、低領域ほどデューティサイクル比の変化の影響を受けやすい。実施形態を使用して、高いストローク長さ領域の精度を向上させることができる。
【0050】
一実施形態において、生成されたストローク長さを較正するステップは、較正ターゲットがセンサプローブに存在しない状態からセンサプローブに存在する状態(立下りエッジ)へ動くとき、かつ/または較正ターゲットがセンサプローブに存在する状態からセンサプローブに存在しない状態(立上りエッジ)へ動くとき測定された較正タイムスタンプから、較正デューティサイクル比を生成するステップを含む。較正タイムスタンプを第1のタイムスタンプおよび/または第2のタイムスタンプと比較して、好ましくは以下の関係を使用して較正デューティサイクル比を導くことができる。
【数2】
ここでDCcalは較正デューティサイクル比、tおよびtはターゲット信号の2つの立上りエッジまたは立下りエッジ、tは較正ターゲットの立上りエッジまたは立下りエッジである。
【0051】
一実施形態において、生成されたストローク長さを較正するステップは、現在の較正デューティサイクル比および現在のターゲットデューティサイクル比から導かれた補正係数または補正関数、ならびに予め格納された、較正デューティサイクル比とターゲットデューティサイクル比との正確な相関関係を用いて、ターゲットデューティサイクル比を補正するステップを含む。補正係数を、ターゲットデューティサイクル比からストローク長さに変換するマップに適用することができる。
【0052】
一実施形態において、生成されたストローク長さを較正するステップは、ピストンストローク長さが、センサプローブが較正ターゲットの存在を示すために必要な最小ストローク長さより大きいとき、例えば、圧縮機および/もしくは車両の最終ライン試験中、または一定の時間間隔を有する通常動作中、車両始動時に実行され、あるいはストローク長さが最小較正ストローク長さより大きいときに継続される。
【0053】
一実施形態において、センサプローブが較正ターゲットの存在を示すために必要な最小ストローク長さは、センサプローブおよび較正ターゲットの位置に応じて最大ストローク長さの2/3であってよい。
【0054】
一実施形態において、較正ターゲットは、通電容量の変化および/またはターゲット位置におけるピストントポグラフィの変化によって示され、通電容量の変化はトポグラフィの変化の結果であり得る。トポグラフィの変化は、ピストンの空隙、ピストンの凹部、ピストンの孔、ピストンの溝、ピストンの斜面またはエッジを含むことができる。ピストンスカートに位置する油溝を較正ターゲットとして使用してもよい。この改良により、渦電流センサを使用してターゲットの存在および不在を示すことができる。油溝を較正ターゲットとして使用することにより、ピストンのさらなる調節が行われないため、さらなるピストンの機械加工を避けることができる。
【0055】
一実施形態において、較正ターゲットの存在を示す信号は、同一のセンサプローブを使用するにもかかわらず、主ターゲットの存在を示す信号と区別することができる。信号は、未較正のピストンストローク情報、例えばピストン速度および/またはピストンストローク長さおよび/または較正差およびターゲットの存在持続時間を使用して区別することができる。
【0056】
すなわち、未較正のセンサの最大可能誤差がわかっている場合、異なる溝を、未較正の既定ピストンストローク情報によるピストンの位置によって識別することができる。例として、最大誤差が例えば±5mmである場合、例えば15mmを超えるピストン位置の周波数変化は較正ターゲットに属していなければならない。
【0057】
区別は、主ターゲット周波数低下と較正周波数低下との時間差と比較した、2つの較正ターゲット周波数変化(低下)の間の時間差に基づいていてもよい。
【0058】
差は、ターゲットと較正ターゲットとの周波数変化(低下)の差に基づいていてもよい。差は、ターゲットと較正ターゲットとがセンサプローブに対して動くとき異なる誘導渦電流を生じさせるトポグラフィおよび/または材料の差によるものであってよい。
【0059】
主溝と較正溝との区別により、通常の動作モードが確実に較正溝による影響を受けなくなる。
【0060】
一実施形態において、ストローク速度およびストローク長さを示す信号を生成するステップは、ターゲットデューティサイクル比の線形化を含む。線形化精度を向上させるために、ターゲットデューティサイクル比は、以下の式によって与えられる。
【数3】
この式は、パルス幅オン時間(420から410まで)の検出とパルス幅オフ時間(410から420まで)の検出との比較に対応し得、パルス幅オン時間はセンサプローブ(130)がターゲットの存在を示している持続時間であり、オフ時間はセンサプローブ(130)がターゲットの不在を示している持続時間であり、期間はオン時間とオフ時間との合計の期間である。この式により、より良好な線形性、したがってより良好な適合関数の選択が可能になる。
【0061】
以下で、本発明の実施形態について図面に関して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1】短いストローク長さ動作時の、本発明の一実施形態による可変容量形圧縮機を示す図である。
図2】長いストローク長さ動作時の、本発明の一実施形態による可変容量形圧縮機を示す図である。
図3】センサプローブ、処理ユニット、および信号出力を示すブロック図である。
図4】ターゲットの不在および存在を共振信号の周波数復調から抽出することのできる信号を概略的に示す図である。
図5】本発明の一実施形態による信号を生成する方法のステップを示す図である。
図6】上死点(TDC)からのピストン距離の関数としての共振周波数信号を示す図である。
図7】3つの異なるストローク長さ動作のピストン運動を示すグラフである。
図8】ピストン速度が増大した、図7と同一の情報を示す図である
図9】センサコイルの理想位置と公差によってずれた位置とを示す図である。
図10】センサプローブが較正ターゲットを検出するための最小ストローク長さを示す図である。
図11】3000RPMにおける斜板の2回転中の時間の関数としての共振周波数を示す図である。
図12】公差が時間ずれの形の誤差をもたらした、図11と同一の構成を示す図である。
図13】本発明の一実施形態による自動車の温度を制御するための例示的なシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
図1は、本明細書に記載の、ストローク速度およびストローク長さを示す信号を生成するための、短いストローク長さ動作170時の可変容量形圧縮機100を示す。可変容量形圧縮機100は、ピストン110、センサプローブ130、およびターゲット140を備える。圧縮機100は、斜板120、較正ターゲット150、および圧縮機ハウジング160をさらに備えることができる。処理ユニット(図示せず)は、センサプローブの一部、コントローラもしくは圧縮機100の一部、または別個の部品であってよい。処理ユニットは、専用処理ユニットで実施することができ、あるいは一般的な車両コントローラのモジュール、例えば圧縮機制御ユニットもしくはモジュールおよび/または暖房、換気および空調(HVAC)システムもしくはエンジン制御ユニットの一部であってよい。
【0064】
図2は、長いストローク長さ動作180時の、図1の可変容量形圧縮機100を示す。ピストン110の長いストローク長さは、斜板角度125の増大の結果である。
【0065】
図3は、本発明の一実施形態の概略を示すブロック図である。センサコイル135を含む共振回路210は、ターゲット140(および場合により較正ターゲット150)の存在および不在を示す信号を生成する。表示は、ターゲットが存在するか存在しないかに応じた信号の周波数変化によるものであってよい。復調回路230に位置するFM復調220は、共振信号460を復調して、ターゲット140の存在および不在を示す信号を生成することができる。ターゲット140の不在および存在から、ピストンストローク長さ240およびピストン速度250を本明細書に記載の通り計算することができる。ピストンストローク長さ240に続いてピストンストローク長さの線形化260を行ってもよい。ピストン速度250に続いてピストン速度の線形化270を行ってから、ピストンストローク長さおよびピストン速度を計算してもよい。
【0066】
センサプローブ130は2つのコイル、すなわち1つの送信コイルと受信コイルとを備えることができる。この場合、共振回路は送信回路と受信回路との両方を備えることができる。この場合、例えば送信信号と受信信号との位相ずれを比較することによって、受信コイルにより受信した信号が処理される。
【0067】
速度およびストロークセンサ出力信号635は、(限定されないが)PWM出力、SENT出力、LIN出力、PSI5出力、またはCAN出力であることが好ましい。
【0068】
図4は、復調信号450および共振信号460を示す。復調信号450を使用してターゲットの存在および不在を示すことができる。センサが渦電流センサである場合、共振信号460の周波数などの周波数のFM復調から復調信号450を生成することができる。共振信号460の周波数は、ターゲットの不在または存在により生じる渦電流センサコイル135のインピーダンス変化の影響を受けやすい。第1の信号450を、他の手段、例えばセンサプローブ130から信号を復号することにより生成してもよい。インピーダンス変化は、センサプローブとピストンとの間の空隙の変動の結果でもあり得る。
【0069】
図4の区間430に示す高い周波数は、ピストン110の渦電流により生じた対向磁場による、共振回路210の低いインダクタンスの結果であり得る。低い周波数区間440は、ピストン110の間隙などの、ターゲットにより生じた高いインダクタンスによるものであり得る。
【0070】
図5は、ピストンのストローク速度およびストローク長さを示す信号を生成するステップを示す。処理ユニットは、共振回路210を提供し、共振回路210から共振信号460を受信する。オプションのステップ305で、共振信号460を復調信号450に復調してもよい。
【0071】
ステップ310で、復調信号450は、ターゲット140がセンサプローブ130に対して動くとき、ターゲット140の存在440および/または不在430を示し、センサプローブ130により、ターゲット140がセンサプローブ130に存在する状態440からセンサプローブ130に存在しない状態430へ動く時間に、第1のタイムスタンプ(立上りエッジなど)410を測定することができ、センサプローブ130により、ターゲット140がセンサプローブ130に存在しない状態430からセンサプローブ130に存在する状態440へ動く第2の時間に、第2のタイムスタンプ420(立下りエッジなど)を測定することができる。ステップは、第1の関数を第1のタイムスタンプ410のうちの少なくとも2つのタイムスタンプまたは第2のタイムスタンプ420のうちの少なくとも2つのタイムスタンプに適用することにより、ピストン110の周期数(periodicity)を判定するステップ320をさらに含む。
ステップは、第1のタイムスタンプ410のうちの少なくとも1つのタイムスタンプおよび第2のタイムスタンプ420のうちの少なくとも1つのタイムスタンプから生成されたターゲットパルス持続時間を周期数と比較することにより、ターゲットデューティサイクル比を判定するステップ330をさらに含む。ステップは、ストローク速度およびストローク長さを示す信号を周期数およびターゲットデューティサイクル比から生成するステップ340をさらに含む。
【0072】
図6は、最大ストローク長さ動作時の、上死点(TDC)710に対する異なるピストン位置の共振回路210の共振周波数を示す。TDC近くで共振周波数は低く、ターゲット140の存在を示す。TDCを超えると共振周波数は増大し、ターゲット140の不在を示す。TDCから一定の距離で、共振周波数は720において再び低下し、較正ターゲット150の存在を示す。ピストン110(および較正ターゲット150)がセンサプローブ130を通り過ぎると、共振周波数は再び上昇し、較正(および主)ターゲット140、150の不在を示す。最終的に、ピストン110は下死点(BDC)730(この構成の最大ストローク長さ)に到達する。
【0073】
図7は、3000RPMで動作しているピストン110の、時間の関数としての上死点(TDC)からの位置を示すグラフである。実線510は、短いピストンストローク長さ(約4mmのストローク長さ)における時間の関数としてのピストン位置を示す。点線520は、中間のストローク長さ(約14mmのストローク長さ)における時間の関数としてのピストン位置を示す。破線530は、長いストローク長さ(約28mmのストローク長さ)における時間の関数としてのピストン位置を示す。
図示したすべてのストローク長さについて、ピストン速度(したがって圧縮機速度)は同一である。参照数字540は、センサ信号450がターゲットの存在440を示すピストン110の位置を示す。グラフからわかるように、この例では、センサプローブ130は、ピストン110がピストン上死点近くに位置するときにターゲット140の存在440を示す。センサプローブ130は、ピストンが下死点近くにあるときにターゲット140の不在を示す。グラフからわかるように、センサ信号450がターゲット140の存在440を示す時間(したがってターゲットデューティサイクル比)は、ストローク長さが増大するにつれて減少する。ターゲットデューティサイクル比の低下を測定することにより、本明細書に記載の通り、ターゲット140のストローク長さを高い精度および短い待ち時間で計算することができる。
【0074】
図7はまた、センサプローブ130が較正ターゲット150の存在を示すときのピストン110の位置570を示す。センサプローブ130が較正ターゲット150の存在を示すときのピストン110の位置は、ピストン110の下死点(BDC)近くであってよい。較正ターゲット150を、限定されないが、最大ストローク長さにおけるピストン下死点から1/3以内などの適切な位置に配置することができる。また、センサプローブ130が較正ターゲット150の存在を示すときのピストン110の位置は、較正デューティサイクル比を決定することができ、さらに、本明細書に記載の通り、このピストン110の位置を使用して、ピストンストローク長さの計算の精度を向上させることができる。
【0075】
図8は、6000RPMで動作しているピストン110の、時間の関数としての上死点からの位置を示すグラフである。図からわかるように、デューティサイクル比およびピストンストローク長さの対応する計算は、圧縮機速度の変化による影響を受けない。
【0076】
図7および図8で、時間の関数としてのピストン位置が略正弦曲線として示される。ピストン110の実際の位置は、ターゲット時間のデューティサイクル比をストローク長さにマッピングすることができれば、略正弦曲線でなくてもよい。マッピングは、解析的および/または実験的であってよい。マッピングは、実験的に導かれた補正係数を用いて解析的であってもよい。
【0077】
図9は、理想位置S、S(ケースa)とずれたセンサ位置S’、S’(ケースb)とを示す。センサ位置は公差によってずれることがある。ターゲット溝とセンサ位置との間のピストン運動方向(x方向)の公差は、デューティサイクル比からのストローク長さの計算の精度に影響を与える。公差は、センサ部品の製造、センサの組立て、圧縮機へのセンサの組付け、圧縮機取付孔の位置公差などによって生じ得る。
【0078】
ケースa)は、ピストン110がSからSへ動く例、すなわち、この構成の最小ストローク長さが例えば0.7mmである例を示す。ケースa)は理想位置を示す。この場合、結果として得られるデューティサイクル比は約50%である。
【0079】
ケースb)では、主溝に対するセンサコイル135の中心の位置が公差によりずれている。これにより、結果として得られるデューティサイクル比がはるかに低くなり、この例では約20%である。不正確な(ずれた)20%のデューティサイクル比を使用してストローク長さを計算すると、結果として不正確なストローク長さとなる。
【0080】
したがって、費用のかかる基準ピストンストロークセンサなしで、すなわちピストン第2のターゲットである較正ターゲット150を使用することにより適用可能な較正ルーチンが記載される。較正ターゲット150は、さらなるピストン修正の必要なしにピストンに既に位置する油溝などの第2の溝であってよい。
【0081】
図10は、センサプローブ130が較正ターゲット150を検出するための最小ストローク長さを示す。ピストンストロークは、センサプローブ130が較正溝150の第1のエッジを検出することのできる十分な大きさ、例えば上死点Sから較正ターゲット検出Sへ移動するのに十分な大きさとする必要がある。
【0082】
図10に示すように、ピストンストロークが、センサプローブ130が較正ターゲット150を示すのに十分な大きさである時間に、較正を実行することができる。較正を実行するための適切な時間としては、圧縮機の最終ライン試験中または車両の最終ライン試験中が挙げられる。一定の間隔などを有する車両動作中、または車両もしくは圧縮機の始動時に較正を実行してもよい。
【0083】
図11は、3000RPMで回転する斜板120の2回転中の時間の関数としての共振周波数を示す。図11はまた、2つの較正周波数低下の間の時間(Δt)および主ターゲット周波数低下と較正周波数の低下との間の時間(Δt)を示す。
【0084】
例えば、較正が最大ストローク長さで実行されることがわかっている場合、この情報を使用して、較正ターゲット150を示す低下を主ターゲット140から区別することができる。信号は、1回転につきに4つの低下を示すことになる。2つの較正周波数低下の間の時間(Δt)が主ターゲット周波数低下と較正周波数低下との間の時間(Δt)より短いことがわかっているため、これを使用して主ターゲット低下を較正ターゲット低下から区別することができる。
【0085】
較正溝の溝深さ(したがって周波数低下)がセンサ溝の深さより小さいことを識別することにより、主ターゲット低下を較正ターゲット低下から識別してもよい。周波数低下は、較正ターゲット150の異なる形状または材料の結果であり得る。周波数低下の差は、周波数低下が主ターゲット140からのものであるか較正ターゲット150からのものであるかを識別するように検出可能である。
【0086】
図12は、図9でケースb)に関して説明したように、公差が時間ずれ(Δterror)の形の誤差をもたらした、図11と同一の構成を示す。図9で説明したケースb)では、正確な周波数信号(実線、図12)が公差の影響を受けた周波数信号(点線)に修正され、結果的に不正確なターゲットデューティサイクル比が計算される。
【0087】
ストローク往復時間(T=t4-t1)は変化しないが、パルス幅時間(オン時間)は減少し(t3-t1)、不正確なデューティサイクル比、したがって不正確なストローク長さ計算が生じる。
【0088】
公差の影響を受けたターゲットデューティサイクル比は、以下の通り計算することができる。
【数4】
較正ターゲット150を示す信号を使用することにより、不正確なデューティサイクル比を補正することができる。
【0089】
較正ターゲット150を示す信号を使用して、較正デューティサイクル比を計算することができる。較正デューティサイクル比は、軸方向公差から独立していてよい(センサ溝の立上りエッジ(t1)と較正溝の立下りエッジ(t2)との時間差は、軸方向公差から独立している)。較正デューティサイクル比は以下の通り定義することができる。
【数5】
【0090】
この式からわかるように、信号の時間ずれが互いに打ち消し合い、較正デューティサイクル比はピストン運動方向の公差から独立している。ターゲットデューティサイクル比と同様に、較正デューティサイクル比も圧縮機のRPMから独立している。
【0091】
1つまたは複数の所与の較正デューティサイクル比に対する正確なターゲットデューティサイクル比は、予め定められる。関係を、アルゴリズムまたはルックアップテーブルとして格納し、ピストン幾何形状から計算または基準ストロークセンサを用いて測定し、自動的に格納することができ、この関係を同一のタイプのすべての圧縮機に使用することができる。較正デューティサイクル比とターゲットデューティサイクル比との1つまたは複数の知られている相関関係を使用して、1つまたは複数の点較正を実行することができる。
【実施例
【0092】
(1回の)基準測定から、75%の較正デューティサイクル比が26mmのピストンストローク長さに対応し、このストロークで、ターゲットデューティサイクル比が70%となるべきであることがわかっている。
【0093】
しかしながら、軸方向公差により、測定されたターゲットデューティサイクル比は68%にすぎず、これは2%の誤差があることを意味する。この知識を使用して、補正係数をターゲットデューティサイクル比に適用する(例えば、完全なルックアップテーブルおよび/またはマップを較正する)ことにより1点較正を実行して、計算を70%の正確な出力値に調節することができる。あるいは、センサ出力の線形化の後に1点較正を実行してもよい。
【0094】
図13は、可変容量形圧縮機の冷房(または暖房)能力を調整するためのシステムを示す。システムは、圧縮機605、信号処理ユニット610、圧縮機コントローラ615、暖房、換気および空調ユニット(HVACユニット)620を備えることができる。システムは、センサ信号630、速度およびストローク信号635、圧縮機605の吸込部の圧力または圧縮機605のクランクケースの圧力などのさらなるセンサ信号640、斜板角度調節信号650、圧縮機制御信号660、および外部制御信号としてのHVAC入力信号670をさらに含むことができる。圧縮機605を圧縮機ロータ角速度680により駆動することができる。
【0095】
圧縮機コントローラ615は、要求された圧縮機性能(例えば、要求されたピストンストローク長さ、要求された斜板角度、要求された冷媒質量流、要求された吸込圧力および/または要求された蒸発器出口空気温度、および/または要求された圧縮機トルク)を含む圧縮機制御信号660を受信することができる。
【0096】
要求された圧縮機性能を効率的かつ正確に実現するために、圧縮機コントローラ615は、速度およびストローク信号635を信号処理ユニット610から読み取る。信号処理ユニット610では、前述したように、高い精度および短い待ち時間でピストンストローク長さおよび速度が、センサ信号630に基づいて計算され、あるいは導かれる。速度およびストローク信号635を使用すると、圧縮機コントローラ615は斜板角度調節信号650に影響を与えて斜板角度を増減させることにより、要求された圧縮機性能に到達する。
【0097】
外部制御信号670が所望のピストンストローク長さを示す場合、読み取られたピストンストローク長さが要求されたピストンストローク長さに対応するまで、斜板角度調節信号650は影響を受ける。外部制御信号670が所望の斜板角度を示す場合、所望の斜板角度を対応するピストンストローク長さに変換(またはピストンストローク長さ信号を斜板角度に変換)した後に、実際の値と所望の値とを比較することができる。
【0098】
外部制御信号670が吸込圧力または蒸発器出口空気温度を示す場合、圧縮機コントローラ615はさらなるセンサ信号640を使用して、適切な斜板角度調節信号650を生成する。圧縮機コントローラ615は、圧縮機605および/または冷凍サイクルの吸込圧力およびクランクケース圧力、ならびに圧縮機速度などを含むさらなるセンサ信号640を読み取ることができる。
【0099】
外部制御信号670が所望の圧縮機質量流量を示す場合、現在の圧縮機質量流量の調節を、ピストン速度、ピストンストローク長さ、ならびに/または吸込圧力信号および/もしくは蒸発器圧力信号などのさらなるセンサ信号640から計算することができる。
【0100】
HVACユニット620は、(現在の吸込圧力、蒸発器出口空気温度、圧縮機トルク、圧縮機速度、および/または車室空気温度などを示す)HVAC入力信号670を受信して、圧縮機制御信号660を生成することができる。信号値を直接測定または計算することができ、かつ/または信号値から推定することができる。HVACユニット620は別個の処理ユニット(HVAC ECUなど)であっても、エンジン処理ユニット(エンジンECUなど)の一部であっても、他の車両プロセッサユニットの一部であってもよい。
【0101】
圧縮機コントローラ615は、HVACユニット620と共に配置されていても、HVACユニット620のモジュールであっても、他の適切な位置に配置されていてもよい。圧縮機コントローラ615は、物理的に圧縮機605の一部であっても、別個であるが圧縮機に動作的に接続されていてもよい。
【0102】
信号処理ユニット610は、圧縮機コントローラ615と共に圧縮機605に配置されていても(例えば、圧縮機コントローラ615に組み込まれていても)、圧縮機コントローラ615のモジュールであっても、別個であるが圧縮機および/または圧縮機コントローラ615および/またはHVACユニット620に動作的に接続されていてもよい。信号処理ユニット610は、センサハウジングの一部であってもよい(例えば、センサハウジングに組み込まれていてもよい)。信号処理ユニット610をHVACユニットに組み込んでもよい。
【符号の説明】
【0103】
100 可変容量形圧縮機
110 ピストン
120 斜板
125 斜板角度
130 センサプローブ
135 センサコイル
140 主ターゲット
150 較正ターゲット
160 圧縮機ハウジング
170 短いストローク長さ
180 長いストローク長さ
210 共振回路
220 FM復調
230 復調回路
240 ピストンストローク長さ
250 ピストンストローク速度
260 ピストンストローク長さの線形化
270 ピストンストローク速度の線形化
305 オプションの復調ステップ
310 第1の信号を受信
320 周期数を判定
330 デューティサイクル比を判定
340 速度およびストローク信号を生成
410 第1のタイムスタンプ
420 第2のタイムスタンプ
430 ターゲット不在
440 ターゲット存在
450 処理されたセンサ信号
460 共振信号
510 実線、短いストローク長さ
520 点線、中間のストローク長さ
530 破線、長いストローク長さ
540 ターゲット位置
570 較正ターゲット位置
605 圧縮機
610 信号処理ユニット
615 圧縮機コントローラ
620 暖房、換気および空調(HVAC)システム
630 センサ信号
635 速度およびストローク信号
640 さらなるセンサ信号
650 斜板角度調節信号
660 圧縮機制御信号
670 HVAC入力信号
680 圧縮機ロータ角速度
710 上死点(TDC)
720 ピストンが較正ターゲットを通過
730 下死点(BDC)
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