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特許7404158業務負荷平準化システム、プロジェクト管理サーバ、及び業務負荷平準化方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】業務負荷平準化システム、プロジェクト管理サーバ、及び業務負荷平準化方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20231218BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20231218BHJP
【FI】
G06Q10/0631
G06Q10/10 310
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020097671
(22)【出願日】2020-06-04
(65)【公開番号】P2021190003
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤平 健二
(72)【発明者】
【氏名】石橋 雅義
(72)【発明者】
【氏名】牧 秀行
(72)【発明者】
【氏名】中村 俊之
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-280085(JP,A)
【文献】特開2011-081513(JP,A)
【文献】国際公開第2017/130446(WO,A1)
【文献】特開2003-044642(JP,A)
【文献】特開2005-202870(JP,A)
【文献】特開2005-276003(JP,A)
【文献】特開2002-373235(JP,A)
【文献】特開2018-169734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプロジェクトに従事する複数の担当者の作業量を平準化するプロジェクト管理サーバを含んで構成される業務負荷平準化システムであって、
前記プロジェクト管理サーバは、
前記複数のプロジェクト毎の各作業種別の必要作業量を管理するプロジェクト管理表と、前記プロジェクト及び前記担当者毎に割り当てられた各作業種別の割当作業量を管理する作業割当管理表と、を記憶し、
勤怠管理サーバから受信した前記担当者毎の就業時間情報を、閾値と比較し、就業時間情報が前記閾値を過えていると判定される担当者に対して業務負荷の集中があることを検知する負荷集中検知部と、
前記負荷集中検知部によって業務負荷の集中があると検知された特定担当者が担当する作業を、該特定担当者と同一のプロジェクトに従事する他の担当者に対して再割り当てを行うことで担当者間の作業量を平準化する再割り当て案を生成する負荷集中防止部と、
を有し、
前記負荷集中防止部は、
前記作業割当管理表に基づいて、前記特定担当者と同一のプロジェクトに従事する前記他の担当者が存在するかを確認し、
人財管理サーバから受信した、各担当者の作業種別毎の保有スキル情報、各担当者の作業に対する適正情報、及び、各担当者のスキル育成のための作業種別毎の優先度情報に基づき前記特定担当者が担当する対象作業を再割り当て可能な前記他の担当者に対して、該他の担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように該対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成する
ことを特徴とする業務負荷平準化システム。
【請求項2】
前記プロジェクト管理サーバは、
前記再割り当て案を、前記複数のプロジェクトのリーダーと、前記複数のプロジェクトを運営する企業の人事担当者と、前記企業の経営者の端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の業務負荷平準化システム。
【請求項3】
前記負荷集中防止部は、
前記対象作業を再割り当て可能な前記他の担当者が複数存在し、複数の前記他の担当者毎に前記再割り当て案を生成できる場合、前記複数の担当者間の作業量のばらつきが最小となる前記再割り当て案を採用する
ことを特徴とする請求項1に記載の業務負荷平準化システム。
【請求項4】
前記プロジェクト管理サーバは、前記複数のプロジェクトの優先度を管理し、
前記負荷集中防止部は、
前記他の担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように前記対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成できない場合に、
前記優先度に基づいて、前記特定担当者と同一のプロジェクトに従事する前記他の担当者が従事するプロジェクトのうち遅延させるプロジェクトを決定し、
前記作業割当管理表に基づいて、前記遅延させるプロジェクトの作業量を削減し、該削減した作業量の作業を担当する担当者に対して、該担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように前記対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成する
ことを特徴とする請求項3に記載の業務負荷平準化システム。
【請求項5】
前記プロジェクト管理サーバは、
前記対象作業の再割り当てを行った作業の作業種別、及び、前記遅延させた作業の作業種別を含んだ不足人財スキル情報を、前記人財管理サーバへ送信する
ことを特徴とする請求項4に記載の業務負荷平準化システム。
【請求項6】
前記人財管理サーバから取得される、前記不足人財スキル情報、及び、各作業を担当する担当者に対して求める適正要件に基づいて、前記再割り当てを行った前記対象作業の作業種別及び前記遅延させた作業の作業種別のそれぞれについて担当者が求められる前記適正要件を端末に表示させる
ことを特徴とする請求項5に記載の業務負荷平準化システム。
【請求項7】
複数のプロジェクトに従事する複数の担当者の作業量を平準化するプロジェクト管理サーバであって、
前記複数のプロジェクト毎の各作業種別の必要作業量を管理するプロジェクト管理表と、前記プロジェクト及び前記担当者毎に割り当てられた各作業種別の割当作業量を管理する作業割当管理表と、を記憶し、
勤怠管理サーバから受信した前記担当者毎の就業時間情報を、閾値と比較し、就業時間情報が前記閾値を過えていると判定される担当者に対して業務負荷の集中があることを検知する負荷集中検知部と、
前記負荷集中検知部によって業務負荷の集中があると検知された特定担当者が担当する作業を、該特定担当者と同一のプロジェクトに従事する他の担当者に対して再割り当てを行うことで担当者間の作業量を平準化する再割り当て案を生成する負荷集中防止部と、
を有し、
前記負荷集中防止部は、
前記作業割当管理表に基づいて、前記特定担当者と同一のプロジェクトに従事する前記他の担当者が存在するかを確認し、
人財管理サーバから受信した、各担当者の作業種別毎の保有スキル情報、各担当者の作業に対する適正情報、及び、各担当者のスキル育成のための作業種別毎の優先度情報に基づき前記特定担当者が担当する対象作業を再割り当て可能な前記他の担当者に対して、該他の担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように該対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成する
ことを特徴とするプロジェクト管理サーバ。
【請求項8】
前記負荷集中防止部は、
前記対象作業を再割り当て可能な前記他の担当者が複数存在し、複数の前記他の担当者毎に前記再割り当て案を生成できる場合、前記複数の担当者間の作業量のばらつきが最小となる前記再割り当て案を採用する
ことを特徴とする請求項7に記載のプロジェクト管理サーバ。
【請求項9】
前記複数のプロジェクトの優先度を管理し、
前記負荷集中防止部は、
前記他の担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように前記対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成できない場合に、
前記優先度に基づいて、前記特定担当者と同一のプロジェクトに従事する前記他の担当者が従事するプロジェクトのうち遅延させるプロジェクトを決定し、
前記作業割当管理表に基づいて、前記遅延させるプロジェクトの作業量を削減し、該削減した作業量の作業を担当する担当者に対して、該担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように前記対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成する
ことを特徴とする請求項8に記載のプロジェクト管理サーバ。
【請求項10】
前記対象作業の再割り当てを行った作業の作業種別、及び、前記遅延させた作業の作業種別を含んだ不足人財スキル情報を、前記人財管理サーバへ送信する
ことを特徴とする請求項9に記載のプロジェクト管理サーバ。
【請求項11】
複数のプロジェクトに従事する複数の担当者の作業量を平準化するプロジェクト管理サーバを含んで構成される業務負荷平準化システムが行う業務負荷平準化方法であって、
前記プロジェクト管理サーバが、
前記複数のプロジェクト毎の各作業種別の必要作業量を管理するプロジェクト管理表と、前記プロジェクト及び前記担当者毎に割り当てられた各作業種別の割当作業量を管理する作業割当管理表と、を管理し、
勤怠管理サーバから受信した前記担当者毎の就業時間情報を、閾値と比較し、就業時間情報が前記閾値を過えていると判定される担当者に対して業務負荷の集中があることを検知する負荷集中検知ステップと、
前記負荷集中検知ステップによって業務負荷の集中があると検知された特定担当者が担当する作業を、該特定担当者と同一のプロジェクトに従事する他の担当者に対して再割り当てを行うことで担当者間の作業量を平準化する再割り当て案を生成する負荷集中防止ステップと、
を有し、
前記負荷集中防止ステップでは、
前記作業割当管理表に基づいて、前記特定担当者と同一のプロジェクトに従事する前記他の担当者が存在するかを確認し、
人財管理サーバから受信した、各担当者の作業種別毎の保有スキル情報、各担当者の作業に対する適正情報、及び、各担当者のスキル育成のための作業種別毎の優先度情報に基づき前記特定担当者が担当する対象作業を再割り当て可能な前記他の担当者に対して、該他の担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように該対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成する
ことを特徴とする業務負荷平準化方法。
【請求項12】
前記負荷集中防止ステップでは、
前記対象作業を再割り当て可能な前記他の担当者が複数存在し、複数の前記他の担当者毎に前記再割り当て案を生成できる場合、前記複数の担当者間の作業量のばらつきが最小となる前記再割り当て案を採用する
ことを特徴とする請求項11に記載の業務負荷平準化方法。
【請求項13】
前記プロジェクト管理サーバは、前記複数のプロジェクトの優先度を管理し、
前記負荷集中防止ステップでは、
前記他の担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように前記対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成できない場合に、
前記優先度に基づいて、前記特定担当者と同一のプロジェクトに従事する前記他の担当者が従事するプロジェクトのうち遅延させるプロジェクトを決定し、
前記作業割当管理表に基づいて、前記遅延させるプロジェクトの作業量を削減し、該削減した作業量の作業を担当する担当者に対して、該担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように前記対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成する
ことを特徴とする請求項12に記載の業務負荷平準化方法。
【請求項14】
前記対象作業の再割り当てを行った作業の作業種別、及び、前記遅延させた作業の作業種別を含んだ不足人財スキル情報を、前記人財管理サーバへ送信する送信ステップ
をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の業務負荷平準化方法。
【請求項15】
前記人財管理サーバから取得される、前記不足人財スキル情報、及び、各作業を担当する担当者に対して求める適正要件に基づいて、前記再割り当てを行った前記対象作業の作業種別及び前記遅延させた作業の作業種別のそれぞれについて担当者が求められる前記適正要件を端末に表示させる表示ステップ
をさらに有することを特徴とする請求項14に記載の業務負荷平準化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務負荷平準化技術に関し、特に、複数プロジェクトの作業再割当により業務負荷を平準化する業務負荷平準化システム、プロジェクト管理サーバ、及び業務負荷平準化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国内における少子高齢化に伴い、労働人口の減少が進んでいる。その結果、従来よりも少ない人数で従来と同等の成果を上げるために、働き手一人一人の業務負担が増加している。これにより、長時間労働に起因する離職率が増加し、企業にとっての経営課題の一つとなっている。
【0003】
また、近年では長時間労働が原因の過労死が社会的な問題となり、働き手への過度な業務負担の是正が急務となっている。
【0004】
この状況を受け、政府、企業、及び関連団体は、働き手の就業時間の長延化防止を目的の一つとする働き方改革を推進している。働き方改革の実現に向け,AI(Artificial Intelligence)やビッグデータ解析、クラウド等のIT(Information Technology)を活用した人事関連業務ソリューションを実現する技術であるHR Tech(Human Resource Technology)の検討が広く行われている。
【0005】
HR Techは、求人マッチングによる働き手の採用・配置、人材育成・教育等による働き手の定着、働き手の勤怠・労務・給与等の情報管理、をビッグデータ解析・AI・クラウド等のIT技術で支援する。
【0006】
HR Techの具体例の一つが、社員一人一人の就業時間を管理する勤怠管理システムである。社員一人一人の作業内容と作業時間の実績を勤怠管理システムで管理することにより、上長が部下の勤怠実績を参照可能となる。また、就業時間が閾値を超えた担当者に関して、勤怠管理システムが上長へ警告を送信する機能を備えることもある。これにより、上長が就業時間が多い担当者を特定し、作業の再割り当てによる対応を検討することが可能となる。
【0007】
企業経営者にとっては、労働人口が減少するなかでも企業の経営持続性を確保するために、働き手の就業時間の長延化防止に加え、企業全体として必要な保有スキルの確保が必要となる。
【0008】
ソフトウェア製品開発やITソリューション提供を行うシステム開発会社は、社員の就業時間が多く、必要なスキルの種類も様々なプログラミング言語や、データベース設計スキル、ユーザインタフェースデザインスキルなど、多岐にわたる。そのため、多数のシステム開発プロジェクトを同時に進行する必要がある場合は、豊富なスキルを持つ担当者が複数の案件を兼任することが多い。
【0009】
その結果、複数のプロジェクトで必要となるスキルを、特定の担当者のみが保有する状況では、業務負荷が該当担当者に集中し、その結果、就業時間が長延化してしまう。そのため、就業時間の長延化を防止するためには、企業全体として、複数案件に対応するための保有スキルを確保することが必要となる。
【0010】
複数プロジェクトの進捗状況管理と、担当者への負荷発生状況を管理するシステムとして、特許文献1に記載のプロジェクト一括管理システムがある。特許文献1に記載のプロジェクト一括管理システムは、複数のプロジェクトの進捗状況を管理し、表示する機能を備える。さらに、特許文献1に記載のシステムは担当者への過負荷発生状況を表示する。
【0011】
これにより、プロジェクトリーダーは、プロジェクト進捗状況表示の全体を閲覧し、従業員の作業状況、負荷を容易に把握する。過負荷の従業員が発生しメッセージが表示された場合、負荷のかかるタスク、期間を推測し、日程調整や人員の確保を行い、プロジェクトを円滑に進めることが可能となる。複数のプロジェクトを担当する担当者がいる場合は、それぞれのプロジェクトのリーダー同士で特許文献1に記載のプロジェクト一括管理システムを参照しながら、作業の再割り当て案を協議することにより、特定担当者への過負荷を是正することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】特開2007-004688
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記特許文献1では、プロジェクトリーダーが勤怠管理システムを用いて部下の勤怠実績を確認の上、特定担当者への作業負荷集中の兆候が見られた時には作業再割り当てを行うことで、作業負荷集中の是正が可能である。しかし、部下が他のプロジェクトも兼任している場合は、プロジェクトリーダーが他のプロジェクトの作業実績と作業内容を把握し、プロジェクトリーダー同士で作業再割り当ての調整が必要となる。
【0014】
特許文献1に記載のプロジェクト一括管理システムを用いれば、関連するプロジェクトの各リーダー間での業務再割当案を協議・合意し、反映することで、業務負荷集中を削減できる。
【0015】
しかし、プロジェクトリーダーが自身のプロジェクトマネジメント業務で多忙な状況では、複数のプロジェクトリーダー間での作業再割り当て協議に時間を要してしまい、その間にも担当者への負荷集中が生じてしまう課題があった。また、各プロジェクトリーダーは自身のプロジェクトの進捗に責任を持つ立場にあり、企業の経営持続性に寄与するプロジェクト優先度や、OJT(On-the-Job Training)による人財育成の観点で、公平な判断をすることが難しい。そのため、プロジェクトリーダーが自身のプロジェクトの進捗が遅れる可能性がある作業再割り当て案に容易に同意しない場合、作業再割り当ての協議が難航してしまう。その結果、複数のプロジェクトリーダー間での作業再割り当て協議にさらに時間を要してしまい、その間にも担当者への負荷集中が生じてしまう課題があった。さらに、協議の結果合意した作業再割当案が、必ずしも企業全体としてプロジェクト優先度やOJTによる人財育成の観点で公平な判断とならない課題があった。
【0016】
本発明は、複数プロジェクトを同時に進行する企業を対象に、企業にとってのプロジェクト優先度とOJTによる企業全体として必要な保有スキル確保に寄与する作業再割り当て案を自動生成することにより、特定担当者への業務負荷の是正と企業全体として必要な保有スキル確保を両立する業務負荷平準化の実現を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の課題を解決するために、本発明は、複数のプロジェクトに従事する複数の担当者の作業量を平準化するプロジェクト管理サーバを含んで構成される業務負荷平準化システムであって、前記プロジェクト管理サーバは、前記複数のプロジェクト毎の各作業種別の必要作業量を管理するプロジェクト管理表と、前記プロジェクト及び前記担当者毎に割り当てられた各作業種別の割当作業量を管理する作業割当管理表と、を記憶し、勤怠管理サーバから受信した前記担当者毎の就業時間情報を、閾値と比較し、就業時間情報が前記閾値を過えていると判定される担当者に対して業務負荷の集中があることを検知する負荷集中検知部と、前記負荷集中検知部によって業務負荷の集中があると検知された特定担当者が担当する作業を、該特定担当者と同一のプロジェクトに従事する他の担当者に対して再割り当てを行うことで担当者間の作業量を平準化する再割り当て案を生成する負荷集中防止部と、を有し、前記負荷集中防止部は、前記作業割当管理表に基づいて、前記特定担当者と同一のプロジェクトに従事する前記他の担当者が存在するかを確認し、人財管理サーバから受信した、各担当者の作業種別毎の保有スキル情報、各担当者の作業に対する適正情報、及び、各担当者のスキル育成のための作業種別毎の優先度情報に基づき前記特定担当者が担当する対象作業を再割り当て可能な前記他の担当者に対して、該他の担当者の就業時間情報が前記閾値を超えないように該対象作業の再割り当てを行う前記再割り当て案を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、例えば、複数プロジェクトに所属して各プロジェクトの作業を行う作業者の業務負荷を、プロジェクトを超えて平準化できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明を適用する業務負荷平準化システムの構成例を示すブロック図。
図2】プロジェクト管理サーバの構成の一例を示すブロック図。
図3】プロジェクト群表の一例を示す説明図。
図4】プロジェクト作業割当管理表の一例を示す説明図。
図5】プロジェクト作業再割当案管理表の一例を示す説明図。
図6】作業適性管理表の一例を示す説明図。
図7】不足人財スキル管理表の一例を示す説明図。
図8】人財管理サーバの構成の一例を示すブロック図。
図9】人財管理表の一例を示す説明図。
図10】人財育成計画優先度管理表の一例を示す説明図。
図11】不足人財スキル管理表の一例を示す説明図。
図12】勤怠管理サーバの構成の一例を示すブロック図。
図13】勤怠実績管理表の一例を示す説明図。
図14】業務負荷平準化処理の流れの一例を示すシーケンス図。
図15】負荷集中防止機能部の一例を示すフローチャート。
図16】再割当案通知画面の一例を示す説明図。
図17】プロジェクト作業割当管理表の他の一例を示す説明図。
図18】プロジェクト作業再割当案管理表の他の一例を示す説明図。
図19】勤怠実績管理表の他の一例を示す説明図。
図20】再割当案通知画面の他の一例を示す説明図。
図21】不足人財スキル表示画面の一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。以下、一例として、複数のプロジェクトに所属して各プロジェクトの作業を担当する担当者の作業負荷を、所属プロジェクトを超えて平準化する実施形態を説明するが、本発明は、これに限らない。すなわち、チームを組んで行う案件、業務、プロジェクトなどについて、複数のチームに所属して各チームの作業を担当する担当者の作業負荷を、所属チームを超えて平準化するケースに広く適用可能である。
【0021】
図1は、本発明を適用する業務負荷平準化システムSの構成例を示すブロック図である。本発明による業務負荷平準化システムSは、プロジェクト管理サーバ1、人財管理サーバ2、勤怠管理サーバ3、及び、複数の端末5~9から構成される。プロジェクト管理サーバ1、人財管理サーバ2、勤怠管理サーバ3、及び、端末5~9は、互いにネットワーク4を介して接続する。端末5~9は、表示部を有する。
【0022】
端末5~7は、それぞれ異なるプロジェクト(Project、以下PJという場合がある)1、2、及び3の責任者であるプロジェクトリーダー(Project Leader、以下PL)1、2、及び3が使用する端末であり、ディスプレイ、キーボード、マウス等の入出力インタフェースを備えた計算機である。端末8は、プロジェクトを運営する企業の人事担当者が使用する端末である。端末9は、プロジェクトを運営する企業の経営者が使用する端末である。
【0023】
プロジェクト管理サーバ1は、プロジェクト1、2、及び3の進捗管理と作業従事者である担当者(Member 以下MB)への作業割当管理を行う。人財管理サーバ2は、企業に所属する全従業員の保有スキル、及び人財育成計画を管理する。勤怠管理サーバ3は、従業員が実施した作業内容と作業時間の実績を管理する。
【0024】
業務負荷平準化システムSは、プロジェクト管理サーバ1、人財管理サーバ2、勤怠管理サーバ3、社員が使用する端末5~9がネットワーク4を介して接続する構成をとる。これにより、プロジェクト管理サーバ1は、勤怠管理サーバ3が管理する勤怠実績に基づいて負荷集中の兆候を検出し、人財管理サーバ2が管理する人財情報に基づいて業務の再割当案を作成し、関係するPLや人事担当者、経営者が再割当案の確認と承認をするための情報を端末5~9に送信できる。
【0025】
図2は、プロジェクト管理サーバ1の構成の一例を示すブロック図である。プロジェクト管理サーバ1は、ネットワーク4を介して人財管理サーバ2、勤怠管理サーバ3、及び端末5~9と接続する複数の通信インタフェース101、CPU102、メモリ103、ストレージ104から構成される。各構成要素は、バス105で接続される。
【0026】
メモリ103には、勤怠管理サーバ3から取得した勤怠実績情報に基づいて、担当者への負荷集中の予兆を検知するプログラムである負荷集中予兆検知機能部112、担当者への負荷集中の予兆を検知したときに負荷集中防止のための作業再割当案を生成するプログラムである負荷集中防止機能部106、作業再割当案をPL1~3、人事担当者、及び経営者が確認するためのWEB画面情報を生成し、端末5~9へ送信する機能であるWEBサーバ機能部107が記憶されている。
【0027】
ストレージ104は、複数のプロジェクトの優先度、顧客情報、納期、及び必要作業量を管理するプロジェクト群管理表108、担当者への作業割当を管理するプロジェクト作業割当管理表109、負荷集中予兆検知機能部112が担当者への負荷集中の予兆を検知したときに負荷集中防止機能部106が生成した負荷集中を防止するための作業再割当案を保存するプロジェクト作業再割当案管理表110、作業種別と望ましい担当者の適性との対応を管理する作業適性管理表111、及び、企業に不足している人財のスキル要件及び適性要件を管理する不足人財スキル管理表113を格納する。
【0028】
プロジェクト管理サーバ1は、プロジェクト群管理表108、プロジェクト作業割当管理表109、プロジェクト作業再割当案管理表110、作業適性管理表111、及び、負荷集中防止機能部106を備えることにより、特定の担当者への負荷集中の予兆を検知したときに、複数プロジェクトの情報と、複数プロジェクトの作業に対する作業適性の観点を加味した作業再割当案を作成できる。
【0029】
図3は、プロジェクト群管理表108の一例である。プロジェクト群管理表108は、プロジェクト301、プロジェクトの優先度302、プロジェクト301が対象とする顧客名303、納期304、プロジェクト301の各プロジェクトを完遂するために必要なDB(データベース)開発作業量305、サーバ開発作業量306、及び、クライアント開発作業量307の対応を管理する。
【0030】
プロジェクトの優先度302は、経営者が予め設定する値で、値が小さいほど優先度が高いことを意味し、例えば顧客名303及び納期304の値に応じて設定される。
【0031】
プロジェクト群管理表108が、各プロジェクト301の優先度302、顧客名303、納期304の対応情報を管理することにより、経営者は、顧客との関係性や納期304に基づいて各プロジェクト301の優先度302をプロジェクト群管理表108に保存できる。
【0032】
図4は、プロジェクト作業割当管理表109の一例である。プロジェクト作業割当管理表109は、プロジェクト321、プロジェクト321に従事する担当者322、担当者322の役割323、担当者322が担当するDB開発残作業量324、サーバ開発残作業量325、クライアント開発残作業量326、及びプロジェクトマネジメント残作業量327の対応を管理する。残作業量は、担当者に割り当てられている割当作業量のうち、現段階で未処理の作業量である。
【0033】
プロジェクト作業割当管理表109が担当者322と担当するDB開発残作業量324、サーバ開発残作業量325、クライアント開発残作業量326、プロジェクトマネジメント残作業量327の対応情報を管理することにより、プロジェクト管理サーバ1は、各プロジェクトの担当者322の作業量に基づいて作業再割当案を作成できる。
【0034】
図5は、プロジェクト作業再割当案管理表110の一例である。プロジェクト作業再割当案管理表110は、作業再割当案を一意に識別する再割当案ID341、プロジェクト342、プロジェクト342に従事する担当者343、担当者343の役割344、再割当案を適用した場合に担当者343が担当するDB開発作業量345、サーバ開発作業量346、クライアント開発作業量347、及びプロジェクトマネジメント残作業量348の対応を管理する。
【0035】
プロジェクト管理サーバ1は、負荷集中予兆検知機能部112の機能により、特定の担当者への作業負荷集中の予兆を検知したら、作業再割当案を作成してプロジェクト作業再割当案管理表110に保存し、プロジェクト作業再割当案管理表110の内容を端末5~9に送信する。これにより、各プロジェクトリーダー、人事担当者、及び経営者は、プロジェクト管理サーバ1が作成した作業再割当案を確認できる。
【0036】
図6は、作業適性管理表111の一例である。作業適性管理表111は、作業種別361、作業種別361に要求される緻密さ362、及び、作業種別361に要求される創造性363の対応(作業の適正要件)を管理する。緻密さ362の値が“○”とは、該当作業の担当者の適正として緻密さを要求されることを示す。創造性363の値が“○”とは、該当作業の担当者の適正として創造性を要求されることを示す。“×”は、これらの適性が要求されないことを示す。緻密さ362及び創造性363は、数値で表してもよい。
【0037】
作業適性管理表111が、作業種別361と望ましい適性との対応を管理することにより、プロジェクト管理サーバ1は、作業適性管理表111を参照することで、作業種別361と担当者の適性とに基づいて、作業再割当案を作成できる。
【0038】
図7は不足人財スキル管理表113の一例である。不足人財スキル管理表113は、プロジェクト管理サーバ1が生成した再割当案を一意に識別する再割当案ID461、プロジェクト管理サーバ1が人財の不足があると判定した判定日時462、負荷集中の予兆があった担当者の作業のうち、再割り当てを行った作業463、及び、作業再割り当てを実行した場合、作業を再割り当てされた担当者の作業のうち遅延する作業464を管理する。
【0039】
プロジェクト管理サーバ1が人事担当者の端末8へ不足人財スキル管理表113の内容を通知することで、人事担当者は今後採用すべき人財の要件を把握できる。
【0040】
図8は、人財管理サーバ2の構成の一例を示すブロック図である。人財管理サーバ2は、ネットワーク4と接続する複数の通信インタフェース131、CPU132、メモリ133、ストレージ134から構成される。各構成要素は、バス135で接続される。
【0041】
メモリ133には、企業の従業員のスキルや教育計画等の人財情報の入出力機能を提供するプログラムである人財情報入出力機能部136、及び、人財情報をプロジェクトリーダー、人事担当者、及び経営者が確認するためのWEB画面情報を生成し、端末5~9へ送信する機能であるWEBサーバ機能部137が記憶されている。
【0042】
ストレージ134は、各担当者のスキルと適性を管理する人財管理表138、各担当者のスキル育成の優先度を管理する人財育成計画優先度管理表139、及び、プロジェクト管理サーバ1が作業再割当案を生成した際に判明した、企業に不足している人財のスキル要件及び適性要件を管理する不足人財スキル管理表140を格納する。
【0043】
人財管理サーバ2が、人財管理表138と人財育成計画優先度管理表139を管理することにより、プロジェクト管理サーバ1は人財管理サーバ2から人財管理表138と人財育成計画優先度管理表139の内容を取得することで、担当者の適性と育成計画に基づく作業再割当案を作成できる。
【0044】
また、人財管理サーバ2が不足人財スキル管理表140を管理することにより、人事担当者は不足人財スキル管理表140の内容を確認することで、企業が今後採用すべき人財の要件を把握できる。
【0045】
図9は人財管理表138の一例である。人財管理表138は、担当者381、担当者381が保有するDB開発スキルレベル382、サーバ開発スキルレベル383、クライアント開発スキルレベル384、担当者381の緻密さ385、及び、創造性386の対応を管理する。
【0046】
DB開発スキルレベル382、サーバ開発スキルレベル383、及びクライアント開発スキルレベル384は、各担当者381の各スキルを数値化したものである。緻密さ385及び創造性386のそれぞれは、該当担当者が作業に対する適正として緻密さ及び創造性をそれぞれ有することを、例えば“○”及び“△”の2段階の情報で示す。“×”は、該当担当者がこれらの適正を有さないことを示す。緻密さ385及び創造性386は、数値で表してもよい。
【0047】
人財管理サーバ2が人財管理表138を管理することにより、プロジェクト管理サーバ1は人財管理サーバ2から人財管理表138の内容を取得することで、担当者の保有スキルと適性に応じた作業再割当案を作成できる。
【0048】
図10は、人財育成計画優先度管理表139の一例である。人財育成計画優先度管理表139は、担当者401と、担当者401のDB開発スキル育成優先度402、サーバ開発スキル育成優先度403、及び、クライアント開発スキル育成優先度404の対応を管理する。
【0049】
DB開発スキル育成優先度402、サーバ開発スキル育成優先度403、及び、クライアント開発スキル育成優先度404は、担当者401の各担当者の育成の観点から、DB開発、サーバ開発、及びクライアント開発のそれぞれの作業を各割り当てる優先度を示す。例えば図10では、担当者401が“MB1”の場合は、DB開発スキル育成優先度402、サーバ開発スキル育成優先度403、及び、クライアント開発スキル育成優先度404の何れの優先度も同一であり、MB1に対してDB開発、サーバ開発、及びクライアント開発の各作業を同様の優先度で割り当てることを示す。担当者401が“MB2”の場合は、サーバ開発スキル育成優先度403を最優先、DB開発スキル育成優先度402を次に優先し、クライアント開発スキル育成優先度404は優先度なしであり、サーバ開発及びDB開発の順で作業を割り当て、クライアント開発の作業は割り当てないことを示す。
【0050】
人財管理サーバ2が人財育成計画優先度管理表139を管理することにより、プロジェクト管理サーバ1は人財管理サーバ2から人財育成計画優先度管理表139の内容を取得することで、担当者の育成計画に基づく作業再割当案を作成できる。
【0051】
図11は不足人財スキル管理表140の一例である。不足人財スキル管理表140は、プロジェクト管理サーバ1が生成した再割当案を一意に識別する再割当案ID421、プロジェクト管理サーバ1が人財の不足があると判定した判定日時422、負荷集中の予兆があった担当者の作業のうち、再割り当てを行った作業423、及び、作業再割り当てを実行した場合、作業を再割り当てされた担当者の作業のうち遅延する作業424を管理する。人財管理サーバ2が、プロジェクト管理サーバ1から通知された不足人財スキル管理表140を管理することにより、人事担当者は不足人財スキル管理表140の内容を確認することで、今後採用すべき人財の要件を把握できる。
【0052】
図12は、勤怠管理サーバ3の構成の一例を示すブロック図である。勤怠管理サーバ3は、ネットワーク4と接続する複数の通信インタフェース161、CPU162、メモリ163、ハードディスク164から構成される。各構成要素は、バス165で接続される。
【0053】
メモリ163には、従業員の勤怠実績情報の入出力機能を提供するプログラムである勤怠情報入出力機能部166、及び、従業員の勤怠実績情報をプロジェクトリーダー、人事担当者、及び経営者が確認するためのWEB画面情報を生成し、端末5~9へ送信する機能であるWEBサーバ機能部167が記憶されている。ハードディスク164は、各従業員が実施した作業内容と作業時間の実績を管理する勤怠実績管理表168を格納する。
【0054】
勤怠管理サーバ3が勤怠実績管理表168を管理することにより、プロジェクト管理サーバ1は、勤怠管理サーバ3から勤怠実績管理表の168を取得することで、担当者の勤怠実績に基づいて、担当者の勤怠実績と閾値を比較し、負荷集中の予兆有無を判定できる。
【0055】
図13は勤怠実績管理表168の一例である。勤怠実績管理表168は、担当者441、担当者441が所属すうるプロジェクト442、担当者441がプロジェクト442で担当する作業種別443、及び、担当者441が当月にプロジェクト442の作業種別443の作業に従事した就業時間444の対応を管理する。
【0056】
勤怠管理サーバ3が勤怠実績管理表168を管理することにより、プロジェクト管理サーバ1は、勤怠管理サーバ3から勤怠実績管理表の168を取得することで、担当者の勤怠実績に基づいて、担当者の勤怠実績と閾値を比較し、負荷集中の予兆有無を判定できる。
【0057】
図14は、業務負荷平準化処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図14に示すシーケンスに従って、プロジェクト管理サーバ1が担当者への負荷集中の予兆を検知し、負荷集中を防止する作業再割当案を生成する手順を説明する。業務負荷平準化処理は、例えば日次で実行される。
【0058】
勤怠管理サーバ3は、各担当者の当月の就業実績を記録し(S801)、1日に1回定期的に、プロジェクト管理サーバ1へ勤怠実績管理表168に格納する就業実績データを送信する(S802)。プロジェクト管理サーバ1は就業実績データを受信すると、負荷集中予兆検知機能部112を起動する(S803)。
【0059】
負荷集中予兆検知機能部112は、受信した就業実績データを元に担当者であるMB1~4の当月の就業時間を算出し、当月の経過日数に応じて予め設定した閾値を超えている場合は負荷集中が発生していると判定する。閾値は、例えば経過日数が20日間の場合は180時間、30日間の場合は240時間のように、当月初日を1日目とした本業務負荷平準化処理の実行時の経過日数に9時間を乗じた時間とする。ここでは、経過日数が20日間であるものとして、負荷集中予兆検知機能部112は閾値を180時間として判定するものとする。
【0060】
MB1の当月就業実績は就業実績データ802が含む勤怠実績管理表168の担当者441としてMB1が記録されている行の就業時間444の合計値200時間が閾値180時間より大きいので、MB1への負荷集中の予兆が発生していると判定する。同様に、負荷集中予兆検知機能部112は勤怠実績管理表168の担当者441としてMB2、MB3、及びMB4が記録されている就業時間444の合計値を計算する。それぞれ80時間、120時間、80時間となりいずれも閾値の180時間を超えていないので、MB2、MB3、及びMB4への負荷集中は発生していないと判定する。
【0061】
続いてプロジェクト管理サーバ1は、MB1への負荷集中の予兆を検知したことにより、人財管理サーバ2へ人財情報リクエストを送信する(S804)。人財管理サーバ2はプロジェクト管理サーバ1から人財情報リクエストを受信すると、人財管理表138、人財育成計画優先度管理表139に格納する人財情報をプロジェクト管理サーバ1へ送信する(S805)。
【0062】
プロジェクト管理サーバ1は、人財管理サーバ2から人財情報805を受信すると、負荷集中防止機能部106を起動する。
【0063】
図15に、図14のS806の負荷集中防止機能部106の各処理ステップを示す。負荷集中防止機能部106は処理を開始すると、まず未確認の担当者を選択し、負荷集中の兆候有無を確認する(S806-1)。例えばMB1について、負荷集中の兆候有無の確認結果を参照する。MB1は、負荷集中予兆検知機能部112により、負荷集中の予兆があるとS803で判定済のため、S806-2YesとなりS806-3に進み、プロジェクト作業割当管理表109を参照し、MB1と同じプロジェクトに従事する担当者に、育成計画の観点でMB1の作業を引き取れる担当者がいるか確認する。
【0064】
もしMB1の作業を引き取れる担当者がいない場合は(S806-3No)、MB1の作業再割り当ては不可と判定し、S806-9に進み、図4のプロジェクト作業割当管理表109で担当者322がMB1となっている行のDB開発残作業量324、サーバ開発残作業量325、クライアント開発残作業量326が0よりも大きい作業の情報を不足人財スキル管理表113に追記する。ここでは、MB1は、DB開発、サーバ開発、クライアント開発の3種類の作業を担当しているので、再割当案ID461として今回の再割り当て処理を一意に識別する再割当案ID461、判定日時として判定日時462を格納し、再割り当てした作業463は空欄として遅延させた作業464として「DB開発、サーバ開発、クライアント開発」と記録する。
【0065】
S806-3で、図4の例ではMB1が担当するプロジェクト321としてPJ1とPJ2があり、プロジェクト321がPJ1かつ担当者322がMB2の行と、プロジェクト321がPJ2かつ担当者322がMB3の行がある。よって、MB1の作業を引き取れる担当者としてMB2とMB3の2名が存在する(S806-3Yes)。
【0066】
プロジェクト管理サーバ1は、人財管理サーバ2から取得した人財育成計画優先度管理表139の内容を確認し、MB2とMB3について、MB1から引き取る作業であるDB開発スキル育成優先度402、サーバ開発スキル育成優先度403、及びクライアント開発育成優先度404を確認する。そして、MB2はサーバ開発スキル育成優先度403が高く、続いてDB開発スキル育成優先度402が高いこと、MB3はクライアント開発スキル育成優先度404が高く、続いてDB開発スキル育成優先度402、サーバ開発スキル育成優先度403が高いことを確認する。
【0067】
負荷集中防止機能部106はS806-4に進み、プロジェクト作業割当管理表109を参照し、MB2またはMB3の作業量が閾値を超えないようにMB1の作業の再割り当てが可能か確認する。ここでは、MB1、MB2、MB3、MB4の作業量の閾値を240とする。なお、MB1の作業量の閾値を240として、MB2、MB3、MB4の作業量の閾値を図13の勤怠実績管理表168に基づいて、就業実績の時間が少ないほど閾値を大きくするように自動計算してもよい。
【0068】
図4を参照する。MB1が担当するPJ1のサーバ開発残作業量325をMB2に再割り当てしても、MB2の総作業量は25+25=50となり、閾値の240を超えない。この再割り当てにより、MB1の作業量の総和は225となり、こちらも閾値の240を下回る。この結果、各担当者の作業量の総和は、MB1が225、MB2が50、MB3が75、MB4が50となり、負荷集中防止機能部106は、これらの分散値が5312.5であることを確認する。
【0069】
また、MB1が担当するPJ2のクライアント開発残作業量326をMB3に再割り当てしても、MB3の総作業量は100となり、閾値の240を超えない。この再割り当てにより、MB1の作業量の総和は225となり、こちらも閾値の240を下回る。この結果、各担当者の作業量の総和は、MB1が225、MB2が25、MB3が100、MB4が50となる。負荷集中防止機能部106は、これらの分散値が5937.5であり、MB1が担当するPJ1のサーバ開発残作業量325をMB2に再割り当てした方が分散値が小さくなることを確認する。このように他の担当者に閾値を超えないように作業再割り当て可能である場合(S806-4Yes)、S806-5へ処理を移す。
【0070】
続いて、S806-5に進んで、負荷集中防止機能部106は、分散値が最も小さい作業再割当案として、S806-4で確認した、MB1が担当するPJ1のサーバ開発残作業量325をMB2に再割り当てする作業再割当案を採用し、プロジェクト作業再割当案管理表110に保存する。この結果、プロジェクト作業再割当案管理表110は図5の状態となる(破線囲み部分参照)。
【0071】
続いて、負荷集中防止機能部106はS806-6に進み、負荷集中の予兆が検出された担当者のうち、未確認の担当者がいる場合はS806-1に戻る。ここでは、負荷集中の予兆が検出された担当者のうち、未確認の担当者はいないため、S806-7に進み、今回の作業再割当案作成の際に不足人財スキル管理表113に新規に追加した行があるか確認する。今回は不足人財スキル管理表113に新規に追加した行がないため(S806-7No)、負荷集中防止機能部106の処理を終了する。
【0072】
一方、不足人財スキル管理表113に新規に追加した行がある場合(S806-7Yes)、不足人財スキル管理表113、及び、作業適性管理表111から導出できる作業種別毎に緻密さ362と創造性363の適性度合いを人事担当者の端末8宛送信内容に追加する。例えば図7の例では、遅延させた作業464がクライアント開発であるため、「クライアント開発」の人財が不足していると認識できる。そして作業適性管理表111から、クライアント開発は緻密さ362が“×”で要求されないが、創造性363が“○”で要求されることから、創造性を持つクライアント開発を担当できる人財が必要であることを人事担当者の端末8宛送信内容に追加する。
【0073】
また、他の担当者に閾値を超えないように作業再割り当て不可能である場合(S806-4No)、S806-10へ処理を移す例として、MB2とMB3にMB1の作業を引き取るだけの作業量の余裕がない場合を説明する。
【0074】
ここでは、図17のプロジェクト作業割当管理表109、及び、図18の勤怠実績管理表168を例に説明する。この例では、作業量の総和の閾値240に対し、MB1、MB2、MB3、及びMB4の作業量の総和はそれぞれ250、225、225、50となっている。
【0075】
また、図18は勤怠実績管理表168の例では、就業時間の閾値180時間に対し、MB1、MB2、MB3、及びMB4の就業時間はそれぞれ200時間、150時間、150時間、80時間となっている。
【0076】
負荷集中防止機能部106は、ステップ606-4において、プロジェクト作業割当管理表109を参照し、MB2及びMB3の作業量が閾値を超えないようにMB1の作業の再割り当てが可能か確認する。ここでは、作業量の閾値を240とする。
【0077】
図17を参照する。MB1が担当するPJ1のサーバ開発残作業量325をMB2に再割り当てすると、MB2の総作業量は50+225=275となり、閾値の240を超えてしまう。また、MB3の総作業量はすでに225であるため、MB1が担当するPJ2のDB開発残作業量324またはサーバ開発残作業量325をMB3に再割り当てすると、閾値の240を超えてしまう。
【0078】
このように他の担当者に閾値を超えないように作業再割り当て不可能である場合(S806-4No)、負荷集中防止機能部106は、S806―10に進む。S806―10では、負荷集中防止機能部106は、プロジェクト群管理表108を参照して、遅延させるプロジェクト候補として優先度302が最も低いPJ3を選択する。そして、負荷集中防止機能部106は、PJ3の作業量を減らした場合に、MB1が担当するPJ2のDB開発残作業量324またはサーバ開発残作業量325をMB3に再割り当てできるか確認する。
【0079】
その結果、MB3が担当するPJ3のクライアント開発作業量347を150から0に削減することで、MB1が担当するPJ2のサーバ開発残作業量325をMB3に再割り当てしても、MB3の作業量の総和は175となり、閾値の240を超えないことを確認する。また、その結果MB1の作業量の総和は150となり、閾値の240を下回ることを確認する。
【0080】
さらに、負荷集中防止機能部106は、MB1が担当するPJ2のDB開発残作業量324のみをMB3に再割り当てする場合と、MB1が担当するPJ2のDB開発残作業量324及びサーバ開発残作業量325の両方をMB3に再割り当てする場合についても計算し、MB1、MB2、MB3,及びMB4の各作業量の分散値が一番小さくなるのは、MB1が担当するPJ2のサーバ開発残作業量325をMB3に再割り当てした場合であることを確認する。
【0081】
その結果、図17のプロジェクト作業割当管理表109で担当者322がMB3であるPJ3のクライアント開発残作業量326の情報を不足人財スキル管理表113に追記する。具体的には、再割当案ID461として今回の再割り当て処理を一意に識別する再割当案ID461、判定日時として判定日時462を格納し、再割り当てした作業463として「サーバ開発」、遅延させた作業464として「クライアント開発」と記録する。負荷集中防止機能部106は、S806-410が終了すると、S806-5へ処理を移す。
【0082】
なお、S806―10において、遅延させるプロジェクト候補として選択するプロジェクトは、再割り当てする作業のプロジェクトよりも優先度が低いプロジェクトである。遅延させるプロジェクト候補が複数である場合は、優先度が低いプロジェクトから順に作業の再割り当て可能性を確認し、再割り当て可能となるプロジェクトのうち最も優先度が低いプロジェクトを選択する。
【0083】
また、負荷集中防止機能部106は、MB1が担当するPJ2のサーバ開発残作業量325をMB3に再割り当てする案を採用する(S806-5)。
【0084】
さらに、負荷集中防止機能部106は、不足人財スキル管理表113に、再割当案を一意に識別する再割当案ID461、判定日時462、再割り当てした作業463としてサーバ開発、遅延させた作業464としてクライアント開発を設定した行を追加する。その結果、不足人財スキル管理表113は図7の状態となる。
【0085】
続いて負荷集中防止機能部106は、S806-5に進み、MB1が担当するPJ2のサーバ開発残作業量325をMB3に再割り当てする案をプロジェクト作業再割当案管理表110に反映する。その結果、プロジェクト作業再割当案管理表110は図19の状態になる(破線囲み部分参照)。
【0086】
図14に戻り、プロジェクト管理サーバ1が端末5~9にプロジェクト作業再割当案管理表110に保存した作業再割当案を送信すると(S807)、PL1、2、3、人事担当者、及び、経営者は、それぞれの端末5、6、7、8にて、図16に示す再割当案通知画面920を端末5~9で確認する。
【0087】
図16に示すように再割当案通知画面920は、勤怠実績のグラフ921と、再割当案の表929、PL1、2、3、人事担当者、及び、経営者が再割当案を承認または却下する際に選択する承認ボタン930、却下ボタン931から構成される。
【0088】
勤怠実績のグラフ921は、横軸に担当者MB1からMB4を表示し、縦軸に就業時間の実績値を棒グラフで表示する。棒グラフは、担当するプロジェクトと作業種別毎に分割して表示する積み上げ棒グラフの形式で表示される。これにより、PL1、2、3、人事担当者、及び、経営者は、各担当者の業務時間と、特に負荷の原因となっているプロジェクト及び作業種別を容易に把握できる。
【0089】
再割当案の表929は、プロジェクト922、プロジェクト922に従事する担当者923、担当者923の役割924、再割当案を適用した場合に担当者923が担当するDB開発残作業量925、サーバ開発残作業量926、クライアント開発残作業量927、及びプロジェクトマネジメント残作業量928の対応を表示する。
【0090】
DB開発残作業量925、サーバ開発残作業量926、及び、クライアント開発残作業量927は、作業再割当の結果変更がある欄については、変更前後の値を表示する。ここでは、PJ1でMB1が担当するサーバ開発残作業量926を25から0に修正し、PJ1でMB1が担当するサーバ開発残作業量926を25から50に修正する再割り当てなので、該当する欄を太字でそれぞれ「25→0」、「25→50」と太字で強調表示する。変更箇所を太字で強調表示することにより、PL1、2、3、人事担当者、及び、経営者は、作業再割当案を適用した場合の変更点を容易に把握できる。
【0091】
また、図20に示す再割当案通知画面920では、PL1、2、3、人事担当者、及び、経営者は、MB3が担当するPJ3のクライアント開発残作業量927が150を0に更新することと、MB1が担当するPJ2のサーバ開発残作業量926をMB3に再割り当てすることとを、再割当案のテーブル929の太字箇所を確認することで容易に把握できる。
【0092】
図14に戻り、端末5~9がプロジェクト管理サーバ1から再割当案通知807を受信すると、PL1、2、3、人事担当者、及び、経営者は端末5~9を用いて再割当案通知画面920を確認し、承認ボタン930または却下ボタン931を選択する。すると、端末5~9は承認応答または却下応答808をプロジェクト管理サーバ1へ送信する(S808)。
【0093】
プロジェクト管理サーバ1の負荷集中防止機能部106は、端末5~9全てからの承認応答または却下応答を受信すると(S808)、全ての応答が「承認」であった場合には再割当案を採用し、プロジェクト作業割当管理表109に反映する。その他の場合は非採用と判定する。)。
【0094】
続いて、プロジェクト管理サーバ1は、端末5~9に結果を送信すると(S809)、続いて不足人財スキル管理表113で管理する不足人財スキル情報を人財管理サーバ2に送信する(S810)。人財管理サーバ2は、プロジェクト管理サーバ1から不足人財スキル管理表113の内容を受信すると、人財管理サーバ2が管理する不足人財スキル管理表140に上書きする。
【0095】
さらに、人事担当者は、人財管理サーバ2から取得できる作業適性管理表111及び不足人財スキル管理表113に基づいて、端末8の表示画面に表示される、図21に示す不足人財スキル表示画面900を確認する。不足人財スキル表示画面900は、判定日時901、遅延させた作業か再割り当てした作業のどちらかを意味する作業属性902、DB開発、サーバ開発、またはクライアント開発のいずれか一つ以上を取り得る作業種別903、及び、作業種別903に対する緻密さ及び創造性の適性要件904の対応を示すテーブルで構成される。人事担当者は、不足人財スキル表示画面900を確認することにより、今後採用すべき人財の要件を把握できる。
【0096】
以上の処理により、プロジェクト管理サーバ1は、勤怠管理サーバ3が管理する就業実績データ802と人財管理サーバ2が管理する人財情報804に基づいて負荷集中の予兆有無を確認し、負荷集中の予兆がある場合には再割当案をPL1、PL2、PL3,人事担当者、及び経営者に送信する。これにより、プロジェクトリーダー間で、担当者への作業再割り当ての調整を迅速に行うことができる。また、人事担当者と経営者も、各担当者の負荷状況と、作業再割当の状況を迅速に把握することができる。
【0097】
また、以上の処理により、プロジェクト管理サーバ1は、担当者全員の作業量を閾値以下とする再割当案がない場合に、経営者が顧客との関係や納期などの情報に基づいて予め設定したプロジェクトの優先度302に基づいて、遅延させるプロジェクトを選択し、各担当者の人財育成計画に基づいて再割当案を作成する。その結果、高優先のプロジェクトを遅延させることなく、企業全体としての保有スキルを確保するためのOJT効果が得られると想定される作業の再割り当てを行い、業務負荷集中を防止することができる。
【0098】
本実施形態によれば、複数プロジェクトを兼任する担当者が存在する状況で、プロジェクト管理サーバ1が担当者の勤怠実績に基づいて業務負荷集中の兆候を検知し、プロジェクト優先度及び人財育成計画の観点で望ましい公正な業務再割り当て案を作成する。これにより、プロジェクトリーダー間で担当者の作業再割り当てを調整する方法よりも、高優先プロジェクトを遅延させることなく、人財育成計画に沿う担当者への作業再割り当て案を迅速に生成できる。その結果、担当者の就業時間長延化防止と、企業全体としての保有スキル確保が可能となり、企業の経営持続性が向上する。
【0099】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、矛盾しない限りにおいて、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成で置き換え、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、構成の追加、削除、置換、統合、又は分散をすることが可能である。また実施形態で示した構成及び処理は、処理効率又は実装効率に基づいて適宜分散、統合、又は入れ替えることが可能である。
【符号の説明】
【0100】
1:プロジェクト管理サーバ、2:人財管理サーバ、3:勤怠管理サーバ、106:負荷集中防止機能部、108:プロジェクト群管理表、109:プロジェクト作業割当管理表、110:プロジェクト作業再割当管理表、111:作業適性管理表、112:負荷集中予兆検知機能部、113:不足人財スキル管理表、138:人財管理表、139:人財育成計画優先度管理表、140:不足人財スキル管理表、168:勤怠実績管理表
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