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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】付加製造方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B22F 3/16 20060101AFI20231218BHJP
   B22F 3/105 20060101ALI20231218BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20231218BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20231218BHJP
   B33Y 40/00 20200101ALI20231218BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20231218BHJP
【FI】
B22F3/16
B22F3/105
B33Y10/00
B33Y30/00
B33Y40/00
B33Y50/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020517514
(86)(22)【出願日】2018-09-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-03
(86)【国際出願番号】 EP2018075745
(87)【国際公開番号】W WO2019063459
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2020-03-26
【審判番号】
【審判請求日】2021-11-10
(31)【優先権主張番号】62/565,596
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/103,686
(32)【優先日】2018-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513089497
【氏名又は名称】ア-カム アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ヘレスタム、カーレ
【合議体】
【審判長】池渕 立
【審判官】土屋 知久
【審判官】粟野 正明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0297081(US,A1)
【文献】国際公開第2016/096438(WO,A1)
【文献】特開2017-13426(JP,A)
【文献】特開2010-228332(JP,A)
【文献】特表2008-540173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F3/16,3/105
B29C64/00,67/00
B33Y10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元物品の連続部分に対応する、支持構造上の粉末床の部分の連続融着によって少なくとも1つの前記3次元物品を形成する方法であって、
前記3次元物品の少なくとも1つのモデルを提供し、
前記支持構造を所定の距離だけ下げ、前記支持構造を所定の角度だけ第1方向に回転させた後、下降および回転した前記支持構造を覆う第1粉末層を適用し、
前記所定の角度は時計回りまたは半時計回りに90°未満であり、
前記第1方向と反対の第2方向に前記所定の角度だけ前記支持構造を回転した後、前記3次元物品の第1部分を形成するために静止している前記支持構造上に前記第1粉末層を融着するために、前記モデルにしたがって選択された位置に少なくとも1つの第1エネルギービーム源から少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、
前記3次元物品が完成するまで、少なくとも下降、回転及び向けることを繰り返
前記所定の角度を層毎に変化させる、
方法。
【請求項2】
前記支持構造は、前記支持構造を単独で回転させることによって、または前記支持構造が配置されるビルドタンクを回転させることによって、回転される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記所定の角度が30°未満である、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記支持構造の前記回転の軸はZ軸に沿っており、前記少なくとも1つのビームは、X-Y平面内で融着させる、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのエネルギービームは、少なくとも1つのレーザビームおよび/または少なくとも1つの電子ビームである、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記支持構造が、一部の粉末層について、回転する前記第1方向は時計回りであり、その他の粉末層については反時計回りである、請求項1~請求項5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
粉末層を溶着する前に前記粉末層を予熱する工程をさらに含む、請求項1~請求項6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
コンピュータ読み取り可能プログラムコード部分を具現化した、少なくとも1つの非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータ読み取り可能プログラムコード部分は、請求項1~請求項7の何れか1項に記載の方法を実行するように構成された1つ以上の実行可能部分を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項9】
3次元物品の連続的な断面に対応する粉末床の部分の連続的な融着によって前記3次元物品を形成するための装置であって、
選択的に回転可能な支持構造と、
少なくとも1つの第1エネルギービーム源と、
前記3次元物品のコンピュータモデルが記憶された少なくとも1つの制御ユニットと、
を含み、
前記制御ユニットは、
前記支持構造をz方向に所定の距離だけ移動させ、前記支持構造を第1方向に所定の角度だけ回転させてから、下げられ回転された支持構造を覆う第1粉末層を適用し、前記所定の角度は時計回りまたは半時計回りに90°未満であり、
前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを前記第1粉末層を融着させるための選択された位置に向ける前に、前記支持構造を前記第1方向と反対の第2方向に前記所定の角度だけ回転させ、
前記3次元物品の第1部分を形成するために、静止している支持構造上に、前記第1粉末層を融着させるためのモデルに従って選択された位置に、前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、
前記3次元物品が完成するまで、移動させ、回転させ、向けることを繰り返
前記所定の角度を層毎に変化させる、
装置。
【請求項10】
粉末層は、粉末分配器によって提供され、前記粉末分配器は、前記支持構造の上で前記粉末分配器の前に、適用される所定量の粉末を押し出す、請求項9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元物体を付加的に製造するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フリーフォーム製造又は付加的製造は、ワークプレートに適用された粉末層の選択された部分を連続的に融着させることによって3次元物品を形成するための方法である。
【0003】
このような装置は、3次元物品が形成されるワークプレートと、粉末床を形成するためにワークプレート上に粉末の薄層を置くように配置された粉末ディスペンサと、粉末にエネルギーを送達することによって粉末の融着を行うレーザビーム源と、粉末床の部分の融着を介して3次元物品の断面を形成するために粉末床上にレーザビーム源を制御する要素と、3次元物品の連続断面に関する情報が記憶される制御コンピュータと、を含むことができる。3次元物品は、粉末ディスペンサによって連続的に置かれた粉末層の連続的に形成された断面の連続的な融着によって形成される。
【0004】
図1は、ビーム3が金属粉末4の薄い粉末床内に2次元パターンを画定するように走査光学系2によって方向付けられたレーザ源1を含む付加製造装置を概略的に示す。レーザが粉末床に当たると、粉末は溶着されて、ベースプレート6に結合された固体層5を形成する。第1層が完成すると、構築プレートはエレベータ機構7によって下方に割り出される。次に、粉末床は、粉末供給ホッパ9から粉末をかき落とし、以前に走査された層の上に均一な層を堆積させるように水平に走査する粉末分配器8によって元のレベルに補充される。次に、粉末の第2層を走査して、粉末の必要な領域を以前に融着された層5上に融着させる。このプロセスを繰り返すことによって、複数の2次元層5から構成される3次元物品が次第に構築される。
【0005】
従来技術に伴う問題は、全ビルドエンベロープにわたって等しい厚さを有する金属粉末の層を提供することが困難であることである。粉末層の厚さの変化は、最終製品の寸法の不正確さによって明らかとなる。
【0006】
より高い機械生産、製造部品のより高い最終品質、およびよりデリケートでない粉末ディスパッチングシステムを有する付加製造技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、最終製品の材料特性を犠牲にすることなく、従来技術の機械よりも高品質の部品を効率的に組み立てることができる、3次元部品の付加製造に適した付加製造装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の様々な実施形態による第1態様では、3次元物品の連続部分に対応する、支持構造上の粉末床の部分の連続融着によって少なくとも1つの前記3次元物品を形成する方法であって、前記3次元物品の少なくとも1つのモデルを提供し、前記支持構造を所定の距離だけ下げ、前記支持構造を所定の角度だけ第1方向に回転させた後、下降および回転した前記支持構造を覆う第1粉末層を適用し、前記第1方向と反対の第2方向に前記所定の角度だけ前記少なくとも1つのモデルを回転した後、前記第1粉末層を融着するために選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、前記3次元物品の第1部分を形成するために静止している前記支持構造上に前記第1粉末層を融着するために、前記モデルにしたがって選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源から前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、前記3次元物品が完成するまで、少なくとも下降及び回転を繰り返す、方法を提供する。
【0009】
少なくともこれらの実施形態の例示的な利点は、付加的な製造をより高い生産性で行うことができることである。これは、粉末分配器に対する製造部品の角度が一定ではなく、層毎に変化するという事実による。これは、製造されるべき部品と粉末分配器との間の静的角度を使用するときに生じ得る繰り返し誤差を除去するのに役立つ。3次元物品が製造される粉末分配機構および支持構造の角度を変更することによって、製造されるものとは無関係に粉末分配プロセスにおける誤差も除去することができ、すなわち、粉末分配プロセスおよび支持構造の固定角度を使用する場合と比較して、粉末分配誤差は、製造領域にわたってより均一に分配される。後者の場合、誤差は、層毎に互いに積み重ねられ、最終的には、寸法誤差だけでなく、最終物品の機械的特性の低下も引き起こすことがある。
【0010】
本発明による様々な例示的な実施形態では、支持構造が回転される所定の角度は、層毎に等しいか、または等しくない。
【0011】
層毎に不均等な回転角度を使用することの例示的な利点は、粉末分配プロセスから生じる誤差が、最終物品に影響を及ぼさないより大きな領域に拡散されるか、または粉末分配器と以前に構築された3次元層との間の角度が粉末層の不均質性を引き起こさないという事実のために排除されることである。所定の数の層に対して等しい回転角度を使用することの例示的な利点は、角度が、構築されるべき3次元断面に対していかなる粉末層の不均一性も引き起こさないことが事前に知られていることである。他の回転角度が、以前に使用された回転角度よりも良好な粉末層の均一性を与える場合、他の固定された回転角度が、所定の数の層のために使用されてもよい。構築される断面が変更されると、より好ましい回転角度が生じることがある。
【0012】
本発明による様々な例示的な実施形態では、支持構造は、支持構造のみおよび/または支持構造が配置されるビルドタンクを回転させることによって回転される。
【0013】
支持構造のみを回転させ、ビルドタンクの位置を固定したままにすることの例示的な利点は、機械の機械的複雑さを低減することである。ビルドタンクを回転させる例示的な利点は、支持構造とビルドタンクとの間の粉末の漏洩を低減し得ることである。
【0014】
本発明の様々な例示的な実施形態の利点は、任意のタイプの粉末分配プロセスを使用することができることである。粉末適用の前に支持構造を所定の角度だけ回転させ、次いで溶着が行われる前に元の位置に再配置することにより、粉末分布がどのように行われるかに関係なく、粉末分布に関連する誤差を低減することができる。
【0015】
本発明の様々な実施形態による第2態様は、3次元物品の連続的な断面に対応する粉末床の部分の連続的な融着によって前記3次元物品を形成するための装置であって、前記3次元物品のコンピュータモデルが記憶された少なくとも1つの制御ユニットを含み、前記制御ユニットは、前記支持構造をz方向に所定の距離だけ移動させ、前記支持構造を第1方向に所定角度だけ回転させてから、下げられ回転された支持構造を覆う第1粉末層を適用し、少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを前記第1粉末層を融着させるための選択された位置に向ける前に、前記コンピュータモデルを前記第1方向と反対の第2方向に前記所定角度だけ回転させ、前記3次元物品の第1部分を形成するために、静止している支持構造上に、前記第1粉末層を融着させるためのモデルに従って選択された位置に、前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、前記3次元物品が完成するまで、移動させ、回転させ、向けることを繰り返す、装置を提供する。
【0016】
少なくともこれらの実施形態の例示的な利点は、より高い生産性を有する付加製造装置を提供することである。これは、粉末分配器に対する製造部分の角度が一定ではなく、層毎に変化するという事実による。これは、製造されるべき部分と粉末分配器との間の静的角度を使用するときに生じ得る繰り返し誤差を除去するのに役立つ。3次元物品が製造される粉末分配機構および支持構造の角度を変更することによって、製造されるものとは無関係に粉末分配プロセスにおける誤差も除去することができ、すなわち、粉末分配プロセスおよび支持構造の固定角度を使用する場合と比較して、粉末分配誤差は、製造領域にわたってより均一に分配される。後者の場合、誤差は、層毎に互いに積み重ねられ、最終的には、寸法誤差だけでなく、最終物品の機械的特性の低下も引き起こすことがある。
【0017】
これらの実施形態の別の例示的な利点は、任意の粉末分配機構に等しく適用可能であり、粉末材料を融着するために使用されるエネルギービーム源とは無関係であることである。
【0018】
本発明の様々な実施形態によるさらに別の態様では、3次元物品の連続部分に対応する、支持構造上の粉末床の部分の連続融着によって少なくとも1つの前記3次元物品を形成する方法であって、前記3次元物品の少なくとも1つのモデルを提供し、前記支持構造を所定の距離だけ下げ、前記支持構造を所定の角度だけ第1方向に回転させた後、下降および回転した前記支持構造を覆う第1粉末層を適用し、前記第1方向に前記所定の角度だけ前記少なくとも1つのモデルを回転した後、前記第1粉末層を融着するために選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、前記3次元物品の第1部分を形成するために静止している前記支持構造上に前記第1粉末層を融着するために、前記モデルにしたがって選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源から前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、前記3次元物品が完成するまで、少なくとも下降及び回転を繰り返す、方法を提供する。この方法の例示的な利点は、本明細書で以前に詳述したものと同様であるが、同様のことを、2つの機械的回転に対し、単一の機械的回転で達成することができる。
【0019】
本発明の様々な実施形態によるさらに別の態様では、コンピュータ読み取り可能プログラムコード部分を具現化した、少なくとも1つの非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ読み取り可能プログラムコード部分は、3次元物品の少なくとも1つのモデルを受け取ると、支持構造を所定の距離だけ下げ、前記支持構造を所定の角度だけ第1方向に回転させた後、下降および回転した前記支持構造を覆う第1粉末層を適用し、前記第1方向に前記所定の角度だけ前記少なくとも1つのモデルを回転した後、前記第1粉末層を融着するために選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、前記3次元物品の第1部分を形成するために静止している前記支持構造上に前記第1粉末層を融着するために、前記モデルにしたがって選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源から前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、前記3次元物品が完成するまで、下降し、回転し、向けることを繰り返す、ように構成された1つ以上の実行可能部分を含む、コンピュータプログラム製品を提供する。このコンピュータプログラム製品の例示的な利点は、上記要約された方法の利点と同様である。
【0020】
本発明の様々な実施形態によるさらに別の態様では、3次元物品の連続的な断面に対応する粉末床の部分の連続的な融着によって前記3次元物品を形成するための装置であって、選択的に回転可能な支持構造と、少なくとも1つの第1エネルギービームと、前記3次元物品のコンピュータモデルが記憶された少なくとも1つの制御ユニットと、を含み、前記制御ユニットは、前記支持構造をz方向に所定の距離だけ移動させ、前記支持構造を第1方向に所定角度だけ回転させてから、下げられ回転された支持構造を覆う第1粉末層を適用し、少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを前記第1粉末層を融着させるための選択された位置に向ける前に、前記コンピュータモデルを前記第1方向に前記所定角度だけ回転させ、前記3次元物品の第1部分を形成するために、静止している支持構造上に、前記第1粉末層を融着させるためのモデルに従って選択された位置に、前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、前記3次元物品が完成するまで、移動させ、回転させ、向けることを繰り返す、装置を提供する。この装置の例示的な利点は、前記要約された方法の利点と同様である。
【0021】
本明細書および全体を通して、例示的な実施形態が記載されるか、またはその利点が識別される場合、開示される本発明の概念の範囲および性質を限定または制約しないように、例示的かつ非限定的な性質として考慮され、意図される。
【発明の効果】
【0022】
付加的な製造をより高い生産性で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】従来技術による付加製造装置の第1概略側面図を示す。
図2】従来技術による付加製造装置の第2概略側面図を示す。
図3A】本発明の特定の実施形態による、異なる製造段階における付加製造機械の各々の側面図を示す。
図3B】本発明の特定の実施形態による、異なる製造段階における付加製造機械の各々の側面図を示す。
図3C】本発明の特定の実施形態による、異なる製造段階における付加製造機械の各々の側面図を示す。
図3D】本発明の特定の実施形態による、異なる製造段階における付加製造機械の各々の側面図を示す。
図3E】本発明の特定の追加の実施形態による、異なる製造段階における付加製造機械の各々の側面図を示す。
図3F】本発明の特定の追加の実施形態による、異なる製造段階における付加製造機械の各々の側面図を示す。
図3G】本発明の特定の追加の実施形態による、異なる製造段階における付加製造機械の各々の側面図を示す。
図4A】本発明の様々な実施形態による例示的な概略フローチャートを示す。
図4B】本発明の様々な実施形態による例示的な概略フローチャートを示す。
図5】様々な実施形態による例示的なシステム1020のブロック図である;
図6A】様々な実施形態によるサーバ1200の概略ブロック図である。
図6B】様々な実施形態による例示的なモバイルデバイス1300の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、添付の図面を参照して、非限定的な方法で、以下にさらに説明される。図面のいくつかの図を通して、対応する類似の部分を示すために、同じ参照符号が使用される。
【0025】
ここで、本発明の様々な例示的な実施形態を、本発明のすべてではないがいくつかの実施形態が示されている添付の図面を参照して、以下でより完全に説明する。実際、本発明の実施形態は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が関係する技術分野の当業者に一般に知られ、理解されているものと同じ意味を有する。用語「または」は、別段の指示がない限り、本明細書では、代替的な意味および連結的な意味の両方で使用される。同じ参照符号は全体を通して同じ要素を指す。
【0026】
本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語を以下に定義する。本明細書で定義される用語は、本発明に関連する分野の当業者によって一般に理解される意味を有する。「a」、「an」、および「the」などの用語は、単一のエンティティのみを指すことを意図するものではなく、特定の例が例示のために使用され得る一般的なクラスを含む。本明細書中の用語は、本発明の特定の実施形態を記載するために使用されるが、それらの使用は、特許請求の範囲に概説される場合を除いて、本発明を限定しない。
【0027】
本明細書で使用される「3次元構造」などの用語は、特定の目的のために使用されることが意図される、または実際に製造される(例えば、構造材料または複数の構造材料の)3次元構成を一般的に指す。このような構造等は、例えば、3次元CADシステムの助けを借りて設計することができる。
【0028】
本明細書で使用される用語「2次元構造」などは、概して、全体として解釈されるか、または他の方法で上記で定義された「3次元構造」を形成するそれぞれの「層」と見なされ得る実質的に平面の構造を指す。「2次元構造」と呼ばれ、構造が本質的に実質的に2次元のままであるにもかかわらず、それぞれが、第三の次元に付随する厚さを含むことを理解されたい。非限定的な例として、複数の2次元構造は、上記で定義され、本明細書の他の箇所で説明される「3次元構造」の厚さに匹敵する厚さを達成するように、互いに積み重ねられなければならない。
【0029】
様々な実施形態において本明細書で使用される「電子ビーム」という用語は、任意の荷電粒子ビームを指す。荷電粒子ビーム源は、電子銃、線形加速器などを含むことができる。
【0030】
本発明の様々な実施形態は、粉末付加製造、例えば電子ビーム溶着(EBM)および/または選択的レーザ焼結SLSまたは選択的レーザ溶着SLMによって3次元物体を製造する方法に関する。様々な例示的な実施形態では、物体は、エネルギービーム源からのビーム走査領域の合計よりも広くてもよい。
【0031】
図2は、従来技術によるフリーフォーム製造または付加製造装置21の実施形態を示す。
【0032】
装置21は、電子ビーム銃6と、偏向コイル7と、2つの粉末ホッパ4、14と、ビルドプラットフォーム2と、ビルドチャンバ10と、粉末分配器28と、粉末ベッド5と、真空チャンバ20と、制御ユニット8と、を備える。
【0033】
真空チャンバ20は、真空システムによって真空環境を維持することができ、このシステムは、ターボ分子ポンプ、スクロールポンプ、イオンポンプ、および当業者に周知であり、したがって、この文脈においてさらなる説明を必要としない1つまたは複数の弁を備えることができる。真空システムは、制御ユニット8によって制御される。
【0034】
電子ビーム銃6は、ビルトプラットフォーム2上に設けられた粉末材料を共に溶着または溶融するために使用される電子ビームを発生している。制御ユニット8は、電子ビーム銃6から放出される電子ビームを制御及び管理するために使用されてもよい。少なくとも1つの集束コイル(図示せず)、少なくとも1つの偏向コイル7、非点収差補正用の任意のコイル(図示せず)及び電子ビーム電源(図示せず)は、制御ユニット8に電気的に接続されてもよい。本発明の例示的な実施形態では、電子ビーム銃6は、約15~120kVの加速電圧と、3~10kwの範囲のビーム出力とを有する集束可能な電子ビームを生成する。エネルギービームを用いて粉末を層ごとに融着させることによって3次元物品3を構築する場合、真空チャンバ内の圧力は、1×10-3mbar以下であってもよい。
【0035】
別の実施形態では、粉末材料を溶着または溶融させるためにレーザビームを使用することができる。このような場合、レーザビームを所定の位置に偏向させるために、ビーム経路内に傾斜可能なミラーを使用することができる。
【0036】
粉末ホッパ4、14は、ビルドチャンバ10内のビルドプラットフォーム2上に提供される粉末材料を含む。粉末材料は、例えば、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、Co-Cr合金、ニッケル基超合金などの純金属または金属合金であってよい。
【0037】
粉末分配器28は、粉末材料の薄層をビルドプラットフォーム2上に置くように配置される。作業サイクル中、ビルドプラットフォーム2は、真空チャンバ内の固定点に対して連続的に下降される。この移動を可能にするために、本発明の一実施形態では、ビルドプラットフォーム2は、垂直方向、すなわち、矢印Pによって示される方向に移動可能に配置される。これは、ビルドプラットフォーム2が、必要な厚さの第1粉末材料層が置かれた初期位置で開始することを意味する。ビルドプラットフォーム2を下降させる手段は、例えば、ギア、調整ネジ等を備えたサーボエンジンを介してもよい。
【0038】
電子ビームをビルドプラットフォーム2の上に向けて、第1粉末層を選択された位置で融着させて、3次元物品3の第1断面を形成することができる。ビームは、制御ユニット8によって与えられる命令からビルドプラットフォーム2上に向けられる。制御部8には、3次元物品の各層毎の電子ビームの制御方法に関する指示が記憶されている。
【0039】
第1層、すなわち3次元物品3の第1層を製造するための粉末材料の融着が終了した後、第2粉末層がビルドプラットフォーム2上に設けられる。第2粉末層は、好ましくは、前の層と同じ方法で分配される。しかしながら、粉末をビルドプラットフォーム2上に分配するための他の方法が、同じ付加製造機械に存在し得る。
【0040】
ビルドプラットフォーム上に第2粉末層を分配した後、エネルギービームはビルドプラットフォーム2上に向けられ、第2粉末層を選択された位置で融着させて、3次元物品の第2断面を形成する。第2層の溶着部分は、第1層の溶着部分に結合されてもよい。第1および第2層の溶着部分は、最上層の粉末を溶着するだけでなく、最上層の直下の層の厚さの少なくとも一部を再溶着することによって、共に溶着することができる。
【0041】
粉末の融点未満の温度までの粉末層の任意の予備加熱が、粉末の実際の融解が選択された領域で行われる前に行われてもよい。
【0042】
制御ユニット8に記憶されたモデルの所定の断面に対応する領域に集束ビームを走査することにより溶着を行う。
【0043】
別の実施形態では、ビルドプラットフォーム2は、周囲空気および大気圧が提供される密閉可能なチャンバ内に提供されてもよい。さらに別の例示的な実施形態では、ワークプレートは、外気中に設けることができる。これらの2つの場合において、粉末材料を融着する高エネルギービームは、1つまたは複数のレーザビームであってもよい。
【0044】
図3A~3Dは、本発明による異なる製造段階における付加製造機械のそれぞれの側面図を示す。
【0045】
図3Aは、粉末67を有する第1粉末ホッパ4と、粉末167を有する第2粉末ホッパ14と、粉末分配器28と、粉末テーブル40と、ビルドチャンバ10と、ビルドプラットフォーム2と、を備える。エネルギービームおよびそのエネルギービーム源および粉末層を融着するためのビーム偏向機構は、明確性の理由のみのために省略されている。
【0046】
第1粉末ホッパ4からの所定量の粉末68は、粉末分配器28とビルドチャンバ10との間の粉末テーブル40上に提供されることができる。この所定量の粉末68は、粉末ホッパ4内の床65を所定の距離だけ上昇させることによって粉末テーブル40上に提供することができる。図3Aでは、床65を位置Cから位置Dまで上昇させることによって、所定量の粉末が生成される。次に、粉末ホッパ4内の粉末テーブル40の上面Aの上方に供給された所定量の粉末68は、粉末分配器28によって粉末ホッパ4から粉末テーブル40にすくい取られる。所定量の粉末68は、第1粉末ホッパ4から粉末ホッパ4とビルドチャンバ10との間の領域、すなわち、粉末テーブル40上に、または、ビルドチャンバ10と第1粉末ホッパ4との間にスペースがない場合はビルドチャンバ10に直接、すくい取られてもよい。
【0047】
ビルドプラットフォーム2は、Aで示される粉末テーブル40の位置よりも低い、Bで示される位置に配置される。粉末テーブル40とビルドプラットフォーム2の上面または以前に部分的に融着された粉末層との間の高さの差は、制御ユニットに記憶されたモデルに従って選択された位置で融着される粉末層の厚さを表す。
【0048】
粉末材料の新しい層がビルドプラットフォーム2の上に適用される前に、ビルドプラットフォーム2は、新しい粉末層のための空間を作り出すために下げられるだけでなく、図3Aにおいて矢印80によって示される所定の角度だけ回転される。回転角度は、その元の位置から時計回り方向に0°~90°の間、または反時計回り方向に0°~90°の間とすることができる。例示的な実施形態では、角度は、時計回りまたは反時計回りのいずれかに72度である。別の例示的な実施形態では、角度は、時計回りまたは反時計回りのいずれかに40度である。ビルドプラットフォーム2を常に固定された角度位置に保持する代わりに、粉末層を適用する前に所定の角度だけビルドプラットフォーム2を回転させることによって、1つの層のあり得る粉末分布誤差が、別の層における粉末分布誤差と加算されないことがあるという事実に起因して、あり得る寸法不安定性を減少させる。粉末分配誤差は、非溶着領域と比較して異なる高さを有する以前に溶着された領域から生じ得る。粉末分配器28に対する以前に構築された領域の角度を層毎に変化させることによって、大きな寸法誤差を構築する可能性を低減することができる。ビルドプラットフォームは、粉末適用が開始される前に、粉末分配機構に対して、その元の位置から時計回りまたは反時計回りの方向に所定の角度だけ回転される。例示的な実施形態では、ビルドプラットフォーム2の回転は、第1層が適用される前は第1所定角度であり、第2層が適用される前は第2所定角度であってもよい。第1および第2角度は異なっていてもよい。第1所定回転角度は、時計回り方向であってもよく、第2所定回転角度は、反時計回り方向であってもよい。
【0049】
別の例示的な実施形態では、所定の角度は、所定の数の層について、時計回り方向または反時計回り方向のいずれかにおける0~90度の間の任意の角度であるようにランダムに選択される。
【0050】
ビルドプラットフォーム2は、ビルドプラットフォーム2を支持する軸90を回転させることによって回転させることができる。別の例示的な実施形態では、ビルドプラットフォーム2は、ビルドタンク10をビルドプラットフォーム2と共に回転させることによって回転させることができる。
【0051】
図3Bは、粉末ホッパ4から取り出された粉末がビルドプラットフォーム2上に分配されるプロセスステップを示している。ビルドプラットフォーム2上に粉末材料を分配している間、ビルドプラットフォーム2は、静止状態、すなわち、下向きに移動せず、回転しない状態にある。
【0052】
図3Cは、粉末層が適用された後であるが、粉末層が選択された位置で粉末を融着させるために高エネルギービームで照射される前に行われるステップを示す。図3Cでは、ビルドプラットフォーム2は、ビルドプラットフォーム2を所定の角度だけ、ビルドプラットフォーム2が粉末層を適用する前に回転された方向とは反対の方向に回転させることによって、元の位置に戻るように回転される。回転によって、高エネルギービームの座標系とビルドプラットフォーム2の座標系とが互いに位置合わせされることを確実にする。例示的な実施形態では、ビルドプラットフォーム2をその元の位置に戻すために、1つまたは複数の位置合わせマークを使用することができる。位置合わせマークは、カメラシステムによって検出することができる。検出された位置合わせマークは、基準位置と比較されてもよく、または代替的に、第1位置合わせマークがビルドプラットフォーム2上に提供されてもよく、第2位置合わせマークが固定位置に配置されてもよい。ビルドプラットフォーム2がその元の位置にあるとき、ビルドプラットフォーム2上の位置合わせマークおよび固定位置合わせマークは、所定の方法で配置されるべきである。ビルドプラットフォーム2が同じ位置に戻ることを確実にするための他の手段も可能であり、例えば、カメラによって検出される、またはレーザ光によって照射される位置合わせマークも可能である。位置合わせマークは、ビルドプラットフォーム2の裏側に配置することができる。代替の実施形態では、元の位置は、ビルドプラットフォーム2またはビルドプラットフォーム2をビルドタンクと共に回転させる電気装置を検出することによって確認されてもよい。回転を行う電気装置は、例えば、ビルドプラットフォーム2またはビルドタンク10上のギアに適合し、それと係合するギアを有するステップモータであってもよい。
【0053】
図3Dでは、粉末層は、粉末層33を加熱および/または溶着するために、高エネルギービーム75によって選択された位置で照射される。ビルドプラットフォーム2は、選択された位置で粉末層を溶着しながら、その元の位置に静止している。図3Dでは、1つのビームのみが示されているが、2つ以上の高エネルギービームを加熱および/または溶着プロセスで使用することもできる。1つまたは複数のビームは、同じタイプであっても、異なるタイプであってもよい。粉末層33を溶着および/または加熱するために、レーザビームおよび/または電子ビームを使用することができる。
【0054】
図3E~Gは、本発明の別の実施形態による、異なる製造段階における付加製造機械のそれぞれの側面図を示す。
【0055】
図3Eは、粉末67を有する第1粉末ホッパ4と、粉末167を有する第2粉末ホッパ14と、粉末分配器28と、粉末テーブル40と、ビルドチャンバ10と、ビルドプラットフォーム2とを備える。エネルギービームおよびそのエネルギービーム源および粉末層を融着するためのビーム偏向機構は、明確性の理由のみのために省略されている。
【0056】
第1粉末ホッパ4からの所定量の粉末68は、粉末分配器28とビルドチャンバ10との間の粉末テーブル40上に提供することができる。この所定量の粉末68は、粉末ホッパ4内の床65を所定の距離だけ上昇させることによって粉末テーブル40上に設けることができる。図3Eでは、床65を位置Cから位置Dまで上昇させることによって、所定量の粉末が生成される。次に、粉末ホッパ4内の粉末テーブル40の上面Aの上方に供給された所定量の粉末68は、粉末分配器28によって粉末ホッパ4から粉末テーブル40にすくい取られる。所定量の粉末68は、第1粉末ホッパ4から粉末ホッパ4とビルドチャンバ10との間の領域、すなわち、粉末テーブル40上に、またはビルドチャンバ10と第1粉末ホッパ4との間にスペースがない場合はビルドチャンバ10に直接、すくい取られてもよい。
【0057】
ビルドプラットフォーム2は、Aで示される粉末テーブル40の位置よりも低いBで示される位置に配置される。粉末テーブル40とプラットフォーム2の上面または以前の部分的に融着された粉末層との間の高さの差は、制御ユニットに記憶されたモデルに従って選択された位置で融着される粉末層の厚さを表す。
【0058】
粉末材料の新しい層がビルドプラットフォーム2の上に適用される前に、ビルドプラットフォーム2は、新しい粉末層のための空間を作り出すために下げられるだけでなく、図3Eにおいて矢印80によって示される所定の角度だけ回転される。回転角度は、その元の位置から時計回り方向に0°~90°の間、または反時計回り方向に0°~90°の間とすることができる。例示的な実施形態では、角度は、時計回りまたは反時計回りのいずれかに72度である。別の例示的な実施形態では、角度は、時計回りまたは反時計回りのいずれかに20度である。ビルドプラットフォーム2を常に固定された角度位置に維持する代わりに、粉末層を適用する前に所定の角度だけビルドプラットフォーム2を回転させることによって、1つの層のあり得る粉末分布誤差が、別の層の粉末分布誤差と加算されないことがあるという事実に起因して、あり得る寸法不安定性が低減される。粉末分配誤差は、非溶着領域と比較して異なる高さを有する以前に溶着された領域から生じ得る。粉末分配器28に対する以前に構築された領域の角度を層毎に変化させることによって、大きな寸法誤差を構築する可能性を低減することができる。ビルドプラットフォームは、粉末適用が開始される前に、粉末分配機構に対して、その元の位置から時計回りまたは反時計回りの方向に所定の角度だけ回転される。例示的な実施形態では、ビルドプラットフォーム2の回転は、第1層が適用される前は第1所定角度であり、第2層が適用される前は第2所定角度であってもよい。第1および第2角度は異なっていてもよい。前記第1所定回転角度は、時計回り方向であってもよく、前記第2所定回転角度は、反時計回り方向であってもよい。
【0059】
別の例示的な実施形態では、所定の角度は、所定の数の層について、時計回り方向または反時計回り方向のいずれかにおいて、0~90度の間の任意の角度であるようにランダムに選択される。ビルドプラットフォーム2は、ビルドプラットフォーム2を支持する軸90を回転させることによって回転させることができる。別の例示的な実施形態では、ビルドプラットフォーム2は、ビルドタンク10をビルドプラットフォーム2と共に回転させることによって回転させることができる。
【0060】
図3Fは、粉末ホッパ4から取り出された粉末がビルドプラットフォーム2上に分配されるプロセスステップを示している。ビルドプラットフォーム2上に粉末材料を分配している間、ビルドプラットフォーム2は、静止状態、すなわち、下向きに移動せず、回転もしない状態にある。
【0061】
図3Gでは、次に、粉末層33を加熱および/または溶着するために、粉末層を高エネルギービーム75によって選択された位置で照射する。ビルドプラットフォーム2は、選択された位置で粉末層を溶着しながら、図3Fと同じ位置に静止したままである。図3Gでは、1つのビームのみが示されているが、2つ以上の高エネルギービームを加熱および/または溶着プロセスで使用することもできる。1つまたは複数のビームは、同じタイプであっても、異なるタイプであってもよい。粉末層33を溶着および/または加熱するために、レーザビームおよび/または電子ビームを使用することができる。
【0062】
特に、図3Gでは、図3Dと比較して、ビルドプラットフォーム2は、(図3Cのように)その元の位置に回転して戻されていない。代わりに、図3Gでは、ビルドプラットフォームは、図3Fで達成される回転位置に留まる。しかし、図3Gで生じる融着または照射の前に、提供される3次元物品の少なくとも1つのモデル(例えば、本明細書の他の箇所で説明されるように、CAD (コンピュータ支援設計)ツールによるモデル)は、ビルドプラットフォーム2(および/またはビルドタンク10)が図3Fで回転される所定の角度に対応する角度だけ回転されてもよい。その結果、層ごとにビルドプラットフォーム2の機械的回転は1回だけ必要であり、本明細書に記載の他の実施形態で提供される第2機械的回転は、CADファイルまたはモデルのコンピュータ生成回転と置き換えられ、したがって、粉末層33の加熱および/または溶着中に高エネルギービームによって利用される座標系の回転が提供される。言い換えれば、モデルの回転(支持表面またはビルドプラットフォーム2の第2回転を伴わない)によって、それにもかかわらず、高エネルギービームの座標系およびビルドプラットフォーム2の座標系が互いに位置合わせされることを保証することができる。
【0063】
CADファイルまたはモデルの回転は、時計回りであっても反時計回りであってもよい。CADファイルの回転は、ビルドプラットフォーム2の回転と全く同様に、異なる層に対して異なっていてもよい。また、CADファイルが、任意の特定の層についてビルドプラットフォーム2と常に同じ方向に回転されていれば、3次元多層オブジェクトの同じ構築において、CADおよび/またはビルドプラットフォーム2を時計回りおよび反時計回り方向に回転させることも可能である。
【0064】
本発明の様々な実施形態は、新しい粉末層を適用し、粉末層が適用されたときであって、粉末層を選択された位置で融着および/または加熱するために高エネルギービームによって照射する前に、対応する方法で関連するCADファイル(すなわち、モデル)を回転させる前に元の位置からのビルドプラットフォーム2の回転を提供することに関する。本発明の例示的な実施形態では、回転軸は垂直であってもよく、ビルドプラットフォーム2は環状であってもよい。
【0065】
ビルドプラットフォーム2は、ビルドプラットフォーム2を支持する軸90を回転させることによって、またはビルドタンク10をビルドプラットフォーム2とともに粉末分配機構に対して回転させることによって回転させることができる。ビルドタンク10の回転は、その外側から適用されてもよい。
【0066】
ビルドタンク10およびワークプレート2の位置を測定し、制御ユニット8にフィードバックすることができる。
【0067】
本発明は、任意のタイプの層状ラピッドプロトタイピングおよび付加製造機械、ならびに非金属材料を含むレイヤーオンレイヤー製造技術を使用する他の機械に潜在的に適用可能であることを理解されたい。
【0068】
電子ビームを発生する電子ビーム源は、ワークプレート2上に設けられた粉末材料33を溶着または溶融させるために使用することができる。制御ユニット8は、少なくとも1つの電子ビーム源および/または少なくとも1つのレーザビーム源から放出される電子ビームおよび/またはレーザビームを制御および管理するために使用されてもよい。電子ビームおよび/またはレーザビームは、その第1先端位置とその第2先端位置との間で偏向されてもよい。
【0069】
粉末貯蔵部4、14は、ワークプレート2上に設けられる金属粉末材料67、167を含むことができる。金属粉末材料は、例えば、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、Co-Cr-W合金、Ni基合金、チタンアルミニウム化物、ニオブ、窒化ケイ素、二ケイ化モリブデンなどの純粋な金属または金属合金であってもよい。
【0070】
図4Aには、支持構造上の粉末床の部分の連続的な融着を通して少なくとも1つの3次元物品を形成するための方法の例示的な実施形態のフローチャートが示されており、これらの部分は、3次元物品の連続的な部分に対応する。
【0071】
410で示される第1ステップでは、3次元物品の少なくとも1つのモデルが提供される。モデルは、CAD (Computer Aided Design)ツールによって生成することができる。モデルは、物理的な3次元物品を形成しようとする溶着粉末層を表す複数のスライスにスライスすることができる。
【0072】
420と示される第2ステップでは、支持構造は、所定の距離だけ下げられ、下げられて回転された支持構造を覆う第1粉末層を適用する前に、第1方向に所定の角度だけ回転される。回転は、粉末分配機構に対して行われてもよい。所定の角度は、時計回り方向に0°~90°の間、または反時計回り方向に0°~90°の間とすることができる。あるいは、所定の角度は、元の位置から0~180度である。0 ~180 度を使用すると、時計回りに0 ~90、反時計回りに0 ~90度 を使用する場合に比べて、180 度の先端部に移動し、元の位置に戻るまでに時間がかかる。どちらの場合も回転速度が同じであると仮定すると、時計回りと反時計回りの回転を伴う後者の場合には係数2の減少となる。回転および下降は、同時に、または別個のステップとして実行されてもよい。後者の場合、支持構造または支持構造と一緒であるビルドタンクの回転は、下降する前に行われてもよく、逆もまた同様である。
【0073】
430によって示される第3ステップにおいて、支持構造は、第1粉末層を融着するために選択された位置に少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを向ける前に、第1方向と反対の第2方向に所定の角度で回転される。ここで、支持構造2は、高エネルギービーム座標系と位置合わせされる元の位置に戻るように回転される。粉末材料を融着するときに元の位置に戻ることによって、融着位置が層毎に変更される場合に必要とされるような座標変換の必要がない。
【0074】
440によって示される第4ステップでは、少なくとも1つの第1エネルギービームは、少なくとも1つの第1エネルギービーム源から、3次元物品の第1部分を形成するために、静止している支持構造上の第1粉末層を融着するためのモデルに従って選択された位置に向けられる。少なくとも1つの第1エネルギービームは、少なくとも1つのレーザビームおよび/または少なくとも1つの電子ビームとすることができる。
【0075】
450で示される第5ステップでは、ステップ420~440が、3次元物品が完成するまで繰り返される。
【0076】
図4Bには、支持構造上の粉末床の部分の連続的な融着を通して少なくとも1つの3次元物品を形成するための方法の別の例示的な実施形態のフローチャートが示されており、これらの部分は、3次元物品の連続的な部分に対応する。
【0077】
510で示される第1ステップでは、3次元物品の少なくとも1つのモデルが提供される。モデルは、CAD (Computer Aided Design)ツールによって生成することができる。モデルは、物理的な3次元物品を形成しようとする溶着粉末層を表す複数のスライスにスライスすることができる。
【0078】
520で示される第2ステップでは、支持構造は、所定の距離だけ下げられ、下げられ回転された支持構造を覆う第1粉末層を適用する前に、第1方向に所定の角度だけ回転される。回転は、粉末分配機構に対して行われてもよい。所定の角度は、時計回り方向に0°~90°の間、または反時計回り方向に0°~90°の間とすることができる。あるいは、所定の角度は、元の位置から0~180度である。0 ~180 度を使用すると、時計回りに0 ~90、反時計回りに0 ~90 を使用する場合に比べて、180 度の先端位置に移動し、元の位置に戻るまでに時間がかかる。どちらの場合も回転速度が同じであると仮定すると、時計回りと反時計回りの回転を伴う後者の場合には係数2の減少となる。回転および下降は、同時に、または別個のステップとして実行されてもよい。後者の場合、支持構造または支持構造と一緒にビルドタンクの回転は、下降する前に行われてもよく、逆もまた同様である。
【0079】
530によって示される第3ステップにおいて、支持構造は、ステップ520の間に得られた位置に留まる(すなわち、それ以上回転されない)。代わりに、ステップ430と比較すると、ステップ530の間に、ステップ510で提供された3次元物品の少なくとも1つのモデルが電子的に回転される。CAD (コンピュータ支援設計)ツールによって生成されるようなモデルの回転は、ステップ520において、支持構造の回転に値および方向において対応する角度によって行われる。言い換えれば、CADファイル(したがって、その中で参照される座標系)を、CADファイルが任意の特定の層についてビルドプラットフォーム2と同じ方向に常に回転されるという条件で、3次元多層オブジェクトの同じ構築において時計回りおよび反時計回りの方向に回転させることも可能である。少なくともこの実施形態では、層ごとにビルドプラットフォーム2の1つの機械的回転のみが必要とされ、本明細書で説明される他の実施形態で提供される第2機械的回転は、CADファイルまたはモデルのコンピュータ生成回転と置き換えられ、したがって、粉末層33の加熱および/または溶着中に高エネルギービームによって利用される座標系の回転を提供する(ステップ540参照)。
【0080】
540によって示される第4ステップでは、少なくとも1つの第1エネルギービームは、少なくとも1つの第1エネルギービーム源から、3次元物品の第1部分を形成するために、静止している支持構造上の第1粉末層を融着するためのモデルに従って選択された位置に向けられる。少なくとも1つの第1エネルギービームは、少なくとも1つのレーザビームおよび/または少なくとも1つの電子ビームとすることができる。
【0081】
550で示す第5ステップでは、3次元物品が完成するまで、ステップ520~540が繰り返される。
【0082】
粉末粒子をその融解温度未満の所定の温度に加熱する目的で粉末を予備加熱することは、任意の段階、すなわち、粉末適用中、支持構造の回転および/または下降中、および/または粉末粒子の融解中であるが、融解が起こっていない他の領域で行うことができる。
【0083】
本発明の別の態様では、コンピュータ上で実行されたときに、粉末床の部分の連続的な融着によって少なくとも1つの3次元物品を形成するための方法を実施するように構成され、配置されたプログラム要素が提供され、これらの部分は、3次元物品の連続的な部分に対応する。プログラム要素は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にインストールすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、所望に応じて、制御ユニット10または別の別個の制御ユニットであってもよい。コンピュータ読取可能記憶媒体及びプログラム要素は、そこに具体化されたコンピュータ読取可能プログラムコード部分を含んでもよく、更に、非一時的コンピュータプログラム製品内に含まれてもよい。これらの特徴および構成に関するさらなる詳細は、以下に提供される。
【0084】
上述のように、本発明の様々な実施形態は、非一時的コンピュータプログラム製品を含む様々な方法で実施することができる。コンピュータプログラム製品は、アプリケーション、プログラム、プログラムモジュール、スクリプト、ソースコード、プログラムコード、オブジェクトコード、バイトコード、コンパイルコード、インタプリタコード、マシンコード、実行可能命令、および/またはこれに類する用語(本明細書では実行可能命令、実行用命令、プログラムコード、および/または本明細書中で互換的に使用される同様の用語とも呼ぶ)を格納するコンピュータ読取可能でない非一時的記憶媒体を含んでもよい。このような非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、すべてのコンピュータ可読媒体(揮発性媒体及び不揮発性媒体を含む)を含む。
【0085】
一実施形態では、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体は、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートストレージ(SSS)(例えば、ソリッドステートドライブ(SSD)、ソリッドステートカード(SSC)、ソリッドステートモジュール(SSM))、エンタープライズフラッシュドライブ、磁気テープ、または任意の他の非一時的磁気媒体などを含むことができる。不揮発性コンピュータ可読記憶媒体はまた、パンチカード、紙テープ、光学マークシート(または、穴または他の光学的に認識可能なしるしのパターンを有する任意の他の物理媒体)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、コンパクトディスクコンパクトディスク書き換え可能(CD-RW)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク(BD)、任意の他の非一時的光学媒体などを含んでもよい。そのような不揮発性コンピュータ可読記憶媒体はまた、読出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ(例えば、シリアル、NAND、NORなど)、マルチメディアメモリカード(MMC)、セキュアデジタル(SD)メモリカード、スマートメディアカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)カード、メモリスティックなどを含むことができる。さらに、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体は、導電性ブリッジングランダムアクセスメモリ(CBRAM)、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)、強誘電性ランダムアクセスメモリ(FeRAM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、抵抗性ランダムアクセスメモリ(RRAM(登録商標))、酸化シリコン窒化酸化シリコンシリコンメモリ(SONOS)、フローティングジャンクションゲートランダムアクセスメモリ(FJG RAM)、ミリペッドメモリ、レーストラックメモリなどを含んでもよい。
【0086】
一実施形態では、揮発性コンピュータ読み出し可能記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ファストページダイナミックランダムアクセスメモリ(FPM DRAM)、拡張データアウトダイナミックランダムアクセスメモリ(EDO DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダブルデータレート同期率ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM)、ダブルデータレートタイプ2同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR2 SDRAM)、ダブルデータレートタイプ3同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR3 SDRAM)、ランバスダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)、ツイントランジスタRAM(TTRAM) 、サイリスタRAM(T-RAM)、ゼロキャパシタ(Z-RAM)、ランバスインラインメモリモジュール(RIMM)、デュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シングルインラインメモリモジュール(SIMM)、ビデオランダムアクセスメモリVRAM、(様々なレベルを含む)キャッシュメモリ、フラッシュメモリ、レジスタメモリなどを含み得る。実施形態がコンピュータ可読記憶媒体を使用するように説明される場合、他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体が、上述のコンピュータ可読記憶媒体の代わりに使用されてもよく、またはそれに加えて使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0087】
理解されるように、本発明の様々な実施形態は、本明細書の他の箇所で説明したように、方法、装置、システム、コンピューティングデバイス、コンピューティングエンティティなどとして実施することもできる。したがって、本発明の実施形態は、特定のステップまたは動作を実行するために、コンピュータ可読記憶媒体上に記憶された命令を実行する装置、システム、コンピューティングデバイス、コンピューティングエンティティ、および/または同様のものの形態をとることができる。しかし、本発明の実施形態は、特定のステップまたは動作を実行する完全にハードウェアの実施形態の形態をとることもできる。
【0088】
様々な実施形態が、装置、方法、システム、およびコンピュータプログラム製品のブロック図およびフローチャート図を参照して以下に記載される。ブロック図およびフローチャート図のいずれかの各ブロックは、それぞれ、コンピュータプログラム命令によって、例えば、コンピューティングシステム内のプロセッサ上で実行される論理ステップまたは動作として、部分的に実装され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、専用コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のようなコンピュータにロードされて、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置上で実行される命令が、1つまたは複数のフローチャートブロックで指定された機能を実装するように、特別に構成された機械を生成することができる。
【0089】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置に特定の方法で機能させることができるコンピュータ読取可能メモリに記憶されてもよく、その結果、コンピュータ読取可能メモリに記憶された命令は、フローチャートブロックに規定された機能を実現するためのコンピュータ読取可能命令を含む製造物品を生成する。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置上にロードされて、コンピュータまたは他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャートの1つまたは複数のブロックで指定された機能を実装するための動作を提供するように、コンピュータまたは他のプログラマブル装置上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ実装プロセスを生成することができる。
【0090】
したがって、ブロック図およびフローチャート図のブロックは、指定された機能を実行するための様々な組合せ、指定された機能を実行するための動作の組合せ、および指定された機能を実行するためのプログラム命令をサポートする。また、ブロック図およびフローチャート図の各ブロック、ならびにブロック図およびフローチャート図のブロックの組合せは、指定された機能または動作を実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組合せによって実施できることを理解されたい。
【0091】
図5は、本発明の様々な実施形態に関連して使用することができる例示的なシステム1020のブロック図である。少なくとも図示された実施形態では、システム1020は、1つまたは複数の中央演算装置1110、1つまたは複数の分散演算装置1120、および1つまたは複数の分散型ハンドヘルド装置またはモバイル装置1300を含み、これらはすべて、1つまたは複数のネットワーク1130を介して中央サーバ1200(または制御装置)と通信するように構成される。図5は、様々なシステムエンティティを別個のスタンドアロンエンティティとして示すが、様々な実施形態は、この特定のアーキテクチャに限定されない。
【0092】
本発明の様々な実施形態によれば、1つまたは複数のネットワーク1130は、いくつかの第2世代(2G)、2.5G、第3世代(3G)、および/または第4世代(4G)移動通信プロトコルなどのうちの任意の1つまたは複数に従って通信をサポートすることが可能であり得る。より詳細には、1つまたは複数のネットワーク1130は、第2世代無線通信プロトコルIS-136、GSM(登録商標)、およびIS-95(CDMA)に従って通信をサポートすることができる。また、例えば、1つ以上のネットワーク1130は、2.5G無線通信プロトコルGPRS、強化データGSM(登録商標)環境、または同様のものに従って通信をサポートすることができる。さらに、例えば、1つ以上のネットワーク1130は、ワイドバンド符号分割多元接続技術を採用したユニバーサル移動電話システム(UMTS)ネットワークのような3G無線通信プロトコルに従った通信をサポートすることができる。いくつかの狭帯域AMPS(NAMPS)、ならびにTACSネットワーク(複数可)も、デュアルモードまたはより高いモードの移動局(例えば、デジタル/アナログまたはTDMA/CDMA/アナログ電話機)と同様に、本発明の実施形態から利益を得ることができる。さらに別の例として、システム1020の各構成要素は、例えば、無線周波数、Bluetooth(登録商標)、赤外線、もしくは、有線または無線パーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、ワイドエリアネットワークなどの多数の有線または無線ネットワーク技術のいずれかに従って相互に通信するように構成されてもよい。
【0093】
装置1110~1300は、同じネットワーク1130を介して互いに通信するものとして図5に示されているが、これらの装置は、同様に、複数の別個のネットワークを介して通信することができる。
【0094】
一実施形態によれば、サーバ1200からデータを受信することに加えて、分散デバイス1110、1120、および/または1300は、自身でデータを収集し、送信するようにさらに構成され得る。様々な実施形態では、装置1110、1120、および/または1300は、キーパッド、タッチパッド、バーコードスキャナ、無線周波数識別(RFID)リーダ、インターフェイスカード(例えば、モデムなど)、または受信機などの1つまたは複数の入力ユニットまたは装置を介してデータを受信することが可能であり得る。装置1110、1120、および/または1300は、さらに、1つ以上の揮発性または不揮発性メモリモジュールにデータを記憶し、例えば、装置を操作するユーザにデータを表示することによって、または、例えば、1つ以上のネットワーク1130を介してデータを送信することによって、1つ以上の出力ユニットまたは装置を介してデータを出力することができる。
【0095】
様々な実施形態では、サーバ1200は、本明細書でより詳細に示され、説明されるものを含む、本発明の様々な実施形態による1つまたは複数の機能を実行するための様々なシステムを含む。しかし、サーバ1200は、本発明の思想および範囲から逸脱することなく、1つまたは複数の同様の機能を実行するための様々な代替デバイスを含むことができることを理解されたい。例えば、特定の実施形態では、サーバ1200の少なくとも一部は、特定のアプリケーションに望ましい場合があるように、分散装置1110、1120、および/またはハンドヘルド装置またはモバイル装置1300上に位置することができる。以下でさらに詳細に説明されるように、少なくとも1つの実施形態では、ハンドヘルドまたはモバイルデバイス1300は、サーバ1200との通信のためのユーザインターフェイスを提供するように構成され得る1つまたは複数のモバイルアプリケーション1330を含むことができ、すべては、同様に以下でさらに詳細に説明される。
【0096】
図6Aは、様々な実施形態によるサーバ1200の概略図である。サーバ1200は、システムインタフェースまたはバス1235を介してサーバ内の他の要素と通信するプロセッサ1230を含む。また、サーバ1200には、データを受信および表示するための表示/入力装置1250が含まれる。この表示/入力装置1250は、例えば、モニタと組み合わせて使用されるキーボードまたはポインティングデバイスであってもよい。サーバ1200はさらにメモリ1220を含み、これは通常、リードオンリーメモリ1226とランダムアクセスメモリ1222の両方を含む。サーバのROM1226は、サーバ1200内の要素間で情報を転送するのに役立つ基本ルーチンを含む基本入出力システム1224を格納するために使用される。種々のROMおよびRAM構成が、本明細書で前述されている。
【0097】
さらに、サーバ1200は、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、またはCD-ROMディスクのような様々なコンピュータ可読媒体に情報を記憶するための、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD-ROMドライブ、または光ディスクドライブのような、少なくとも1つの記憶装置またはプログラム記憶装置210を含む。当業者には理解されるように、これらの記憶装置1210の各々は、適切なインターフェイスによってシステムバス1235に接続される。記憶装置1210およびそれらに関連するコンピュータ読み取り可能媒体は、パーソナルコンピュータのための不揮発性記憶装置を提供する。当業者によって理解されるように、上記のコンピュータ可読媒体は、当技術分野で知られている任意の他のタイプのコンピュータ可読媒体によって置き換えることができる。このような媒体としては、例えば、磁気カセット、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク、およびベルヌーイカートリッジが挙げられる。
【0098】
図示しないが、一実施形態によれば、サーバ1200の記憶装置1210および/またはメモリは、サーバ1200によってアクセスされ得る履歴および/または現在の送出データおよび送出条件を記憶することができるデータ記憶装置の機能をさらに提供することができる。この点に関して、記憶装置1210は、1つまたは複数のデータベースを備えることができる。「データベース」という用語は、リレーショナルデータベース、階層データベース、またはネットワークデータベースなどを介してコンピュータシステムに格納される記録またはデータの構造化された集合を指し、限定的に解釈すべきではない。
【0099】
例えば、プロセッサ1230によって実行可能な1つ以上のコンピュータ読み取り可能なプログラムコード部分を含む多数のプログラムモジュール(例えば、例示的なモジュール1400~1700)は、様々な記憶装置1210によって、およびRAM 1222内に記憶され得る。そのようなプログラムモジュールは、オペレーティングシステムpも含むことができる。これらの実施形態および他の実施形態では、様々なモジュール1400、1500、1600、1700は、プロセッサ1230およびオペレーティングシステム1280の助けを借りて、サーバ1200の動作の特定の態様を制御する。さらに他の実施形態では、本発明の範囲および性質から逸脱することなく、1つまたは複数の追加および/または代替のモジュールを提供することもできることを理解されたい。
【0100】
様々な実施形態では、プログラムモジュール1400、1500、1600、1700は、サーバ1200によって実行され、システム1020の様々なユーザにアクセス可能かつ/または送信可能な、1つ以上のグラフィカルユーザインターフェイス、レポート、指示、および/または通知/アラートを生成するように構成される。特定の実施形態では、ユーザインターフェイス、レポート、指示、および/または通知/警告は、前述したように、インターネットまたは他の実行可能な通信ネットワークを含むことができる1つ以上のネットワーク1130を介してアクセス可能である。
【0101】
様々な実施形態では、モジュール1400、1500、1600、1700のうちの1つまたは複数は、装置1110、1120、および/または1300のうちの1つまたは複数の上に、代替的におよび/または追加的に(たとえば、重複して)ローカルに格納され得、それらのうちの1つまたは複数のプロセッサによって実行され得ることも理解されたい。様々な実施形態によれば、モジュール1400、1500、1600、1700は、1つまたは複数の別個の、リンクされた、および/またはネットワーク化されたデータベースから構成され得る、1つまたは複数のデータベースに含まれるデータを送信し、1つまたは複数のデータベースからデータを受信し、1つまたは複数のデータベースに含まれるデータを利用することができる。
【0102】
また、サーバ1200内には、1つまたは複数のネットワーク1130の他の要素とインターフェイスし通信するためのネットワークインターフェイス1260が配置されている。当業者であれば、サーバ1200の構成要素のうちの1つ以上は、他のサーバ構成要素から地理的に離れた場所に配置することができることが理解されるであろう。さらに、サーバ1200の構成要素のうちの1つまたは複数を組み合わせることができ、かつ/または本明細書で説明する機能を実行する追加の構成要素をサーバに含めることもできる。
【0103】
上記は単一のプロセッサ1230を記述しているが、当業者には理解されるように、サーバ1200は、本明細書に記載される機能を実行するために互いに連動して動作する複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ1220に加えて、プロセッサ1230は、データ、コンテンツなどを表示、送信、および/または受信するための、少なくとも1つのインターフェイスまたは他の手段にも接続することができる。この点に関して、インターフェイスは、以下にさらに詳細に説明するように、データ、コンテンツ等を送受信するための少なくとも1つの通信インターフェイスまたは他の手段、ならびにディスプレイおよび/またはユーザ入力インターフェイスを含むことができる少なくとも1つのユーザインターフェイスを含むことができる。次に、ユーザ入力インターフェイスは、エンティティがユーザからデータを受信することを可能にする、キーパッド、タッチディスプレイ、ジョイスティック、または他の入力デバイスなど、いくつかのデバイスのうちの任意のものを備えることができる。
【0104】
さらに、「サーバ」1200を参照するが、当業者には理解されるように、本発明の実施形態は、伝統的に定義されたサーバアーキテクチャに限定されない。さらに、本発明の実施形態のシステムは、単一のサーバ、または同様のネットワークエンティティまたはメインフレームコンピュータシステムに限定されない。本明細書で説明される機能を提供するために互いに関連して動作する1つまたは複数のネットワークエンティティを含む他の同様のアーキテクチャを、本発明の実施形態の思想および範囲から逸脱することなく同様に使用することができる。例えば、サーバ1200に関連して本明細書で説明される機能を提供するために互いに協働する、2つ以上のパーソナルコンピュータ(PC)、同様の電子デバイス、またはハンドヘルドポータブルデバイスのメッシュネットワークを、本発明の実施形態の思想および範囲から逸脱することなく同様に使用することができる。
【0105】
様々な実施形態によれば、プロセスの多くの個々のステップは、本明細書で説明されるコンピュータシステムおよび/またはサーバを利用して実行されてもされなくてもよく、コンピュータ実装の程度は、1つまたは複数の特定のアプリケーションにとって望ましい、および/または有益であり得るように、変化してもよい。
【0106】
図6Bは、本発明の様々な実施形態に関連して使用することができるモバイルデバイス1300を代表する例示的な概略図を提供する。モバイルデバイス1300は、様々な関係者によって操作されることができる。図6Bに示されるように、モバイルデバイス1300は、アンテナ1312と、送信機1304(例えば、ラジオ)と、受信機1306(例えば、ラジオ)と、送信機1304および受信機1306のそれぞれに信号を提供し、そこから信号を受信する処理要素1308とを含み得る。
【0107】
送信機1304および受信機1306にそれぞれ提供され、それらから受信されるシグナルは、サーバ1200、分散デバイス1110、1120などの様々なエンティティと通信するために、適用可能なワイヤレスシステムのエアインターフェイス規格に従ってシグナリングデータを含むことができる。この点に関して、モバイルデバイス1300は、1つまたは複数のエアインターフェイス規格、通信プロトコル、変調タイプ、およびアクセスタイプで動作することが可能であり得る。より具体的には、モバイルデバイス1300は、いくつかのワイヤレス通信規格およびプロトコルのうちのいずれかに従って動作し得る。特定の実施形態では、モバイルデバイス1300は、GPRS、UMTS、CDMA2000、1xRTT、WCDMA(登録商標)、TD-SCDMA、LTE、E-UTRAN、EVDO、HSPA、HSDPA、Wi-Fi、WiMAX、UWB、IRプロトコル、Bluetooth(登録商標)プロトコル、USBプロトコル、および/または任意の他の無線プロトコルなど、複数の無線通信規格およびプロトコルに従って動作することができる。
【0108】
これらの通信規格およびプロトコルを介して、モバイルデバイス1300は、様々な実施形態によれば、非構造化補足サービスデータ(USSD)、ショートメッセージサービス(SMS)、マルチメディアメッセージングサービス(MMS)、デュアルトーンマルチ周波数シグナリング(DTMF)、および/または加入者識別モジュールダイアラ(SIMダイアラ)などの概念を使用して、様々な他のエンティティと通信することができる。モバイル装置1300は、例えば、変更、アドオン、およびアップデートを、そのファームウェア、ソフトウェア(例えば、実行可能命令、アプリケーション、プログラムモジュールを含む)、およびオペレーティングシステムにダウンロードすることもできる。
【0109】
一実施形態によれば、モバイルデバイス1300は、位置決定デバイスおよび/または機能を含むことができる。例えば、モバイルデバイス1300は、例えば、緯度、経度、高度、ジオコード、コース、および/または速度データを取得するように適合されたGPSモジュールを含み得る。一実施形態では、GPSモジュールは、視野内の衛星の数およびそれらの衛星の相対位置を識別することによって、エフェメリスデータとして知られることもあるデータを取得する。
【0110】
モバイルデバイス1300はまた、ユーザインターフェイス(処理要素1308に結合されたディスプレイ1316を含むことができる)および/またはユーザ入力インターフェイス(処理要素308に結合された)を備えることができる。ユーザ入力インターフェイスは、キーパッド1318(ハードまたはソフト)、タッチディスプレイ、音声またはモーションインターフェイス、または他の入力デバイスなど、モバイルデバイス1300がデータを受信することを可能にするいくつかのデバイスのうちの任意のものを備えることができる。キーパッド1318を含む実施形態では、キーパッドは、従来の数字(0~9)および関連するキー(#、*)と、移動装置1300を動作させるために使用される他のキーとを含み、英数字キーの完全なセットを提供するために起動され得るアルファベットキーまたはキーのセットを含むことができる。入力を提供することに加えて、ユーザ入力インターフェイスは、例えば、スクリーンセーバー及び/又はスリープモードのような特定の機能を起動又は停止するために使用することができる。
【0111】
モバイルデバイス1300はまた、埋め込み可能および/または取り外し可能であり得る、揮発性ストレージまたはメモリ1322および/または不揮発性ストレージまたはメモリ1324を含み得る。例えば、不揮発性メモリは、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、MMC、SDメモリカード、メモリスティック、CBRAM、PRAM、FeRAM、RRAM(登録商標)、SONOS、レーストラックメモリなどである。揮発性メモリは、RAM、DRAM、SRAM、FPM DRAM、EDO DRAM、SDRAM、DDR SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、RDRAM、RIMM、DIMM、SIMM、VRAM、キャッシュメモリ、レジスタメモリなどである。揮発性記憶装置またはメモリは、モバイル装置1300の機能を実装するために、データベース、データベースインスタンス、データベースマッピングシステム、データベースマッピングシステム、データ、アプリケーション、プログラム、プログラムモジュール、スクリプト、ソースコード、オブジェクトコード、バイトコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、マシンコード、実行可能命令などを格納することができる。
【0112】
モバイルデバイス1300はまた、カメラ1326およびモバイルアプリケーション1330のうちの1つまたは複数を含み得る。カメラ1326は、様々な実施形態に従って、追加のおよび/または代替のデータ収集機能として構成されてもよく、それによって、1つまたは複数のアイテムが、カメラを介してモバイルデバイス1300によって読み取られ、記憶され、および/または送信されてもよい。モバイルアプリケーション1330は、様々なタスクをモバイルデバイス1300で実行することができる機能をさらに提供することができる。モバイルデバイス1300およびシステム1020全体の1つまたは複数のユーザにとって望ましい場合がある、様々な構成を提供することができる。
【0113】
上記のシステムおよび方法の多くの変形が可能であり、上記の実施形態からの逸脱が可能であるが、それでも特許請求の範囲内であることが理解されるであろう。本明細書に記載される本発明の多くの修正および他の実施形態は、前述の説明および関連する図面に提示される教示の利益を有する、これらの発明が関係する当業者には思い浮かぶであろう。そのような修正は、例えば、例示された2つのエネルギービーム源とは異なる数のエネルギービーム源を使用することを含むことができる。レーザビーム源及び電子ビーム源のような異なる種類のエネルギービーム源の間に混合物が存在することがある。様々な例示的な実施形態では、複数のレーザビーム源のみが使用される。ポリマーの導電性粉末およびセラミックの導電性粉末など、純粋な金属粉末以外の他の導電性材料を使用してもよい。したがって、本発明は開示される特定の実施形態に限定されるべきではなく、変更形態及び他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に包含されることを意図されることを理解されたい。本明細書で特定の用語を用いているが、包括的かつ説明のためにのみ用いており、限定するためではない。
(付記1)
3次元物品の連続部分に対応する、支持構造上の粉末床の部分の連続融着によって少なくとも1つの前記3次元物品を形成する方法であって、
前記3次元物品の少なくとも1つのモデルを提供し、
前記支持構造を所定の距離だけ下げ、前記支持構造を所定の角度だけ第1方向に回転させた後、下降および回転した前記支持構造を覆う第1粉末層を適用し、
前記第1方向と反対の第2方向に前記所定の角度だけ前記少なくとも1つのモデルを回転した後、前記第1粉末層を融着するために選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、
前記3次元物品の第1部分を形成するために静止している前記支持構造上に前記第1粉末層を融着するために、前記モデルにしたがって選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源から前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、
前記3次元物品が完成するまで、少なくとも下降及び回転を繰り返す、
方法。
(付記2)
前記支持構造が回転される前記所定の角度は、層毎に等しいか、または等しくない、付記1の方法。
(付記3)
前記支持構造は、前記支持構造を単独で回転させることによって、または前記支持構造が配置されるビルドタンクを回転させることによって、回転される、付記1または付記2の方法。
(付記4)
前記所定の角度が30°未満である、付記1~付記3の何れかの方法。
(付記5)
前記粉末層は、粉末分配器によって提供され、前記粉末分配器は、前記支持構造の上で前記粉末分配器の前に、適用される所定量の粉末を押し出す、付記1~付記4の何れかの方法。
(付記6)
前記支持構造の前記回転の軸はZ軸に沿っており、前記少なくとも1つのビームは、X-Y平面内で融着させる、付記1~付記5の何れかの方法。
(付記7)
前記支持構造が水平プレートである、付記1~付記6の何れかの方法。
(付記8)
前記少なくとも1つのエネルギービームは、少なくとも1つのレーザビームおよび/または少なくとも1つの電子ビームである、付記1~付記7の何れかの方法。
(付記9)
前記支持構造が、所定の数の粉末層について、回転する前記第1方向は時計回りであり、所定の数の粉末層については反時計回りである、付記1~付記8の何れかの方法。
(付記10)
前記粉末層を溶着する前に前記粉末層を予熱する工程をさらに含む、付記1~付記9の何れかの方法。
(付記11)
前記予熱は、前記粉末層を溶着するためにも使用される少なくとも1つのエネルギービーム源を使用することによって行われる、付記10の方法。
(付記12)
前記予熱は、前記粉末層を溶着するために使用されないエネルギー源を使用することによって行われる、付記10の方法。
(付記13)
前記予熱は、新しい粉末層の適用中および/または適用後に行われる、付記10の方法。
(付記14)
コンピュータ読み取り可能プログラムコード部分を具現化した、少なくとも1つの非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータ読み取り可能プログラムコード部分は、
3次元物品の少なくとも1つのモデルを受け取ると、支持構造を所定の距離だけ下げ、前記支持構造を所定の角度だけ第1方向に回転させた後、下降および回転した前記支持構造を覆う第1粉末層を適用し、
前記第1方向と反対の第2方向に前記所定の角度だけ前記少なくとも1つのモデルを回転した後、前記第1粉末層を融着するために選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、
前記3次元物品の第1部分を形成するために静止している前記支持構造上に前記第1粉末層を融着するために、前記モデルにしたがって選択された位置に前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源から前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、
前記3次元物品が完成するまで、下降し、回転し、向けることを繰り返す、
ように構成された1つ以上の実行可能部分を含む、コンピュータプログラム製品。
(付記15)
3次元物品の連続的な断面に対応する粉末床の部分の連続的な融着によって前記3次元物品を形成するための装置であって、
選択的に回転可能な支持構造と、
少なくとも1つの第1エネルギービームと、
前記3次元物品のコンピュータモデルが記憶された少なくとも1つの制御ユニットと、
を含み、
前記制御ユニットは、
前記支持構造をz方向に所定の距離だけ移動させ、前記支持構造を第1方向に所定角度だけ回転させてから、下げられ回転された支持構造を覆う第1粉末層を適用し、
少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの少なくとも1つの第1エネルギービームを前記第1粉末層を融着させるための選択された位置に向ける前に、前記コンピュータモデルを前記第1方向と反対の第2方向に前記所定角度だけ回転させ、
前記3次元物品の第1部分を形成するために、静止している支持構造上に、前記第1粉末層を融着させるためのモデルに従って選択された位置に、前記少なくとも1つの第1エネルギービーム源からの前記少なくとも1つの第1エネルギービームを向け、
前記3次元物品が完成するまで、移動させ、回転させ、向けることを繰り返す、
装置。
(付記16)
前記粉末層は、粉末分配器によって提供され、前記粉末分配器は、前記支持構造の上で前記粉末分配器の前に、適用される所定量の粉末を押し出す、付記15の装置。
(付記17)
前記支持構造が水平プレートである、付記15または付記16の装置。
(付記18)
前記少なくとも1つのエネルギービームは、少なくとも1つのレーザビームおよび/または少なくとも1つの電子ビームである、付記15~付記17の何れかの装置。
(付記19)
前記粉末層を溶着する前に前記粉末層を予熱することをさらに含む、付記15~付記18の何れかの装置。
(付記20)
前記予熱は、前記粉末層を溶着するためにも使用される少なくとも1つのエネルギービーム源を使用することによって行われる、付記19の装置。


図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図5
図6A
図6B