IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アジェナス インコーポレイテッドの特許一覧 ▶ ルドウイグ インスティテュート フォー キャンサー リサーチ エルティーディーの特許一覧 ▶ メモリアル スローン−ケタリング キャンサー センターの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】抗OX40抗体及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/13 20060101AFI20231218BHJP
   C07K 16/28 20060101ALI20231218BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20231218BHJP
   A61K 31/405 20060101ALI20231218BHJP
   A61K 31/41 20060101ALI20231218BHJP
   A61K 31/4188 20060101ALI20231218BHJP
   A61K 31/4245 20060101ALI20231218BHJP
   A61K 31/47 20060101ALI20231218BHJP
   A61K 39/00 20060101ALI20231218BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20231218BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20231218BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
C12N15/13
C07K16/28 ZNA
C12N15/63 Z
A61K31/405
A61K31/41
A61K31/4188
A61K31/4245
A61K31/47
A61K39/00 H
A61K39/395 D
A61K39/395 N
A61K45/00
A61P1/00
A61P1/04
A61P11/00
A61P11/06
A61P13/08
A61P13/12
A61P17/00
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P35/00
A61P37/02
A61P37/06
A61P43/00 107
【請求項の数】 46
(21)【出願番号】P 2021066377
(22)【出願日】2021-04-09
(62)【分割の表示】P 2017557938の分割
【原出願日】2016-05-06
(65)【公開番号】P2021101736
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2021-04-09
(31)【優先権主張番号】62/158,515
(32)【優先日】2015-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/161,198
(32)【優先日】2015-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/262,373
(32)【優先日】2015-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/323,458
(32)【優先日】2016-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515124598
【氏名又は名称】アジェナス インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】516029470
【氏名又は名称】ルドウイグ インスティテュート フォー キャンサー リサーチ エルティーディー
(73)【特許権者】
【識別番号】500213834
【氏名又は名称】メモリアル スローン-ケタリング キャンサー センター
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】マルク ファン ダイク
(72)【発明者】
【氏名】エカテリーナ ブレオス-ニストロム
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー シーベルト
(72)【発明者】
【氏名】ゲルト リッター
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド スカエル
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ヒルシュホルン-サイマーマン
(72)【発明者】
【氏名】タハ メルゴウブ
(72)【発明者】
【氏名】ハオ タン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド エー. サヴィツキー
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー ワイト
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス エス. ウィルソン
【審査官】山本 匡子
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-527814(JP,A)
【文献】特表2013-538057(JP,A)
【文献】特表2014-526898(JP,A)
【文献】特開2014-012003(JP,A)
【文献】特許第6867955(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00-90
C12Q 1/00-3/00
C07K
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体をコードする単離核酸分子であって、該抗体が、(a)ヒトOX40に特異的に結合する第1の抗原結合ドメインであって、
i)配列番号4のアミノ酸配列からなるVH相補性決定領域1(CDR1)と、配列番号5のアミノ酸配列からなるVH-CDR2と、配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR3とを含む第1の重鎖可変ドメイン(VH)、および
ii)配列番号1のアミノ酸配列からなるVL-CDR1と、配列番号2のアミノ酸配列からなるVL-CDR2と、配列番号3のアミノ酸配列からなるVL-CDR3とを含む軽鎖可変ドメイン(VL);並びに、
(b)ヒト免疫細胞によって発現される抗原に特異的に結合しない、第2の抗原結合ドメイン
を含む、単離核酸分子。
【請求項2】
前記第1のVHが配列番号16のアミノ酸配列を含み、前記VLが配列番号15のアミノ酸配列を含む、請求項に記載の単離核酸分子。
【請求項3】
ヒトOX40に特異的に結合する前記第1の抗原結合ドメインが、配列番号55のヒトOX40配列への結合と比較して、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P99A、P115A、およびそれらの組み合せからなる群から選択されるアミノ酸突然変異の存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質への結合の低下又は欠如を呈する、請求項に記載の単離核酸分子。
【請求項4】
第1のVHが配列番号16のアミノ酸配列を含む、請求項に記載の単離核酸分子。
【請求項5】
記VLが配列番号15のアミノ酸配列を含む、請求項に記載の単離核酸分子。
【請求項6】
前記第2の抗原結合ドメインが、非ヒト抗原に特異的に結合する、請求項に記載の単離核酸分子。
【請求項7】
前記第2の抗原結合ドメインが、ウイルス抗原に特異的に結合する、請求項に記載の単離核酸分子。
【請求項8】
前記ウイルス抗原がHIV抗原である、請求項に記載の単離核酸分子。
【請求項9】
前記第2の抗原結合ドメインが、ニワトリアルブミンまたは鶏卵リゾチームに特異的に結合する、請求項に記載の単離核酸分子。
【請求項10】
体をコードする単離核酸分子であって、該抗体が、
(a)ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインであって、第1の重鎖および軽鎖を含み、
i)前記第1の重鎖が、配列番号4のアミノ酸配列からなるVH相補性決定領域1(CDR1)と、配列番号5のアミノ酸配列からなるVH-CDR2と、配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR3とを含む第1の重鎖可変ドメイン(VH)を含み、
ii)前記軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列からなるVL-CDR1と、配列番号2のアミノ酸配列からなるVL-CDR2と、配列番号3のアミノ酸配列からなるVL-CDR3とを含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、
抗原結合ドメイン、並びに
(b)第2の重鎖またはその断片
を含む、単離核酸分子。
【請求項11】
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号16のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号15のアミノ酸配列を含むVLを含む抗体と同じヒトOX40のエピトープに特異的に結合する、請求項10に記載の単離核酸分子。
【請求項12】
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号55のヒトOX40配列への結合と比較して、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P99A、P115A、およびそれらの組み合せからなる群から選択されるアミノ酸突然変異の存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質への結合の低下又は欠如を呈する、請求項10に記載の単離核酸分子。
【請求項13】
前記第2の重鎖の断片がFc断片である、請求項10に記載の単離核酸分子。
【請求項14】
前記第1のVHが、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項15】
前記第1のVHが、配列番号16のアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項16】
前記第1のVHが、ヒトIGHV3-73生殖系列配列に由来するアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項17】
前記VLが、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項18】
前記VLが、配列番号15のアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項19】
前記軽鎖が、配列番号20のアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項20】
前記軽鎖が、配列番号50のアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項21】
前記VLが、ヒトIGKV2-28生殖系列配列に由来するアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項22】
前記第1のVHおよびVL配列が、それぞれ配列番号16および15のアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項23】
前記重鎖が、配列番号60のアミノ酸配列を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項24】
前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが、N297A、N297Q、D265A、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される同一の突然変異を含み、またはD265A、P329A、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される同一の突然変異を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項25】
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメイン、および前記第2の重鎖、またはその断片が、N297A、N297Q、D265A、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される同一の突然変異、またはD265A、P329A、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される同一の突然変異を含む、請求項10~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項26】
前記抗体がヒトOX40に対してアンタゴニスト性である、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項27】
前記抗体が、ヒトOX40の活性を不活性化するか、低下させるか、または阻害する、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項28】
前記抗体が、ヒトOX40のヒトOX40リガンドへの結合を阻害するか、または低下させる、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項29】
前記抗体が、ヒトOX40シグナル伝達を阻害するか、または低下させる、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項30】
前記抗体が、ヒトOX40リガンドによって誘導されるヒトOX40シグナル伝達を阻害するか、または低下させる、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項31】
検出可能な標識をコードする核酸配列をさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の単離核酸分子。
【請求項32】
求項1~31のいずれか一項に記載の単離核酸分子と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【請求項33】
対象のT細胞の拡大及びT細胞エフェクター機能の増強に使用するための、請求項1~31のいずれか一項に記載の単離核酸分子を含む組成物、または請求項32に記載の医薬組成物。
【請求項34】
対象における癌の治療に使用するための、請求項1~31のいずれか一項に記載の単離核酸分子を含む組成物、または請求項32に記載の医薬組成物であって、前記癌が非小細胞肺癌、子宮内膜癌、結腸直腸癌、乳癌、卵巣癌、および腎癌からなる群から選択される、組成物、または医薬組成物。
【請求項35】
インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)の阻害薬が前記対象に投与されることをさらに特徴とする、請求項34に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項36】
前記阻害薬が、エパカドスタット、F001287、インドキシモド、及びNLG919からなる群から選択される、請求項35に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項37】
前記阻害薬がエパカドスタットである、請求項36に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項38】
阻害剤がF001287である、請求項36に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項39】
阻害剤がインドキシモドである、請求項36に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項40】
阻害剤がNLG919である、請求項36に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項41】
ワクチンが前記対象に投与されることをさらに特徴とする、請求項34に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項42】
前記ワクチンが、抗原ペプチドと複合体を形成している熱ショックタンパク質を含む熱ショックタンパク質ペプチド複合体(HSPPC)を含む、請求項41に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項43】
前記熱ショックタンパク質がgp96タンパク質であり、かつ腫瘍関連抗原ペプチドと複合体を形成しており、前記HSPPCが、対象から得られた腫瘍に由来する、請求項42に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項44】
前記熱ショックタンパク質がhsp70またはhsc70タンパク質であり、かつ腫瘍関連抗原ペプチドと複合体を形成している、請求項42に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項45】
チェックポイントターゲティング剤が前記対象に投与されることをさらに特徴とする、請求項34に記載の組成物、または医薬組成物。
【請求項46】
前記チェックポイントターゲティング剤が、アンタゴニスト抗PD-1抗体、アンタゴニスト抗PD-L1抗体、アンタゴニスト抗PD-L2抗体、アンタゴニスト抗CTLA-4抗体、アンタゴニスト抗TIM-3抗体、アンタゴニスト抗LAG-3抗体、アンタゴニスト抗CEACAM1抗体、アゴニスト抗GITR抗体、アゴニスト抗CD137抗体、及びアゴニスト抗OX40抗体からなる群から選択される、請求項45に記載の組成物、または医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
配列表
本願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、この配列表は本明細書に
よって全体として参照により援用される(2016年5月5日に作成された前記ASCI
I複製物は、名称3617_003PC04_ST25.txt、サイズが120,92
7バイトである)。
【0002】
本開示は、ヒトOX40受容体(「OX40」)に特異的に結合する抗体、かかる抗体
を含む組成物、並びにOX40に特異的に結合する抗体を作製及び使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒト腫瘍成長の制御における自然及び適応免疫応答の寄与は十分に特徴付けられている
(Vesely MD et al.,(2011)Annu Rev Immunol
29:235-271)。結果として、T細胞が発現する刺激受容体をアゴニスト抗体
で標的化したり、又は抑制性受容体を機能性アンタゴニストで標的化したりするなど、癌
療法のためにT細胞応答を増強することを目的とした抗体ベースの戦略が出現している(
Mellman I et al.,(2011)Nature 480:480-48
9)。抗体介在性アゴニスト及びアンタゴニスト手法は、前臨床活性及び最近では臨床活
性を示している。T細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞、及びNK細胞機能を調節
する重要な刺激受容体は、OX40受容体である(OX40、CD134、TNFRSF
4、TXGP1L、ACT35、及びACT-4としても知られる)(Sugamura
K et al.,(2004)Nat Rev Immunol 4:420-43
1)。OX40は腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF)のメンバーで
あり、OX40を介したシグナル伝達は重要な免疫機能を調節し得る。
【0004】
OX40は、コグネイトペプチドが負荷されたMHCクラスI又はII分子を提示する
プロフェッショナル抗原提示細胞(APC)によるT細胞受容体(TCR)刺激後に抗原
特異的T細胞によって上方制御され得る(Sugamura K et al.,(20
04)Nat Rev Immunol 4:420-431)。樹状細胞(DC)など
のAPCは、成熟すると、刺激B7ファミリーメンバー(例えば、CD80及びCD86
)、並びにOX40リガンド(OX40L)を含めたアクセサリー共刺激分子(T細胞免
疫応答の反応速度及び規模並びに有効な記憶細胞分化を整えることを促進する)を上方制
御する。特に、他の細胞型、例えば、B細胞、血管内皮細胞、マスト細胞、及び場合によ
り活性化T細胞も構成的及び/又は誘導的レベルのOX40Lを発現し得る(Soroo
sh P et al.,(2006)J Immunol 176:5975-598
7)。OX40:OX40L共会合は、より高次の受容体三量体クラスター形成及び続く
シグナル伝達を駆動すると考えられている(Compaan DM et al.,(2
006)Structure 14:1321-1330)。
【0005】
腫瘍微小環境内のT細胞によるOX40発現がマウス及びヒト腫瘍組織で観察されてい
る(Bulliard Y et al.,(2014)Immunol Cell B
iol 92:475-480及びPiconese S et al.,(2014)
Hepatology 60:1494-1507)。OX40は、従来のT細胞集団と
比べて腫瘍内の調節性T細胞(Treg)集団に高度に発現し、それらの増殖状態に帰さ
れる特徴である(Waight JD et al.,(2015)J Immunol
194:878-882及びBulliard Y et al.,(2014)Im
munol Cell Biol 92:475-480)。初期の研究において、OX
40アゴニスト抗体がマウスモデルにおいて腫瘍拒絶を誘発可能であることが実証された
(Weinberg AD et al.,(2000)J Immunol 164:
2160-2169及びPiconese S et al.,(2008)J Exp
Med 205:825-839)。ヒトOX40シグナル伝達をアゴナイズするマウ
ス抗体も癌患者の免疫機能を増強することが示されている(Curti BD et a
l.,(2013)Cancer Res 73:7189-7198)。
OX40及びOX40L相互作用はまた、喘息/アトピー、脳脊髄炎、関節リウマチ、
大腸炎/炎症性腸疾患、移植片対宿主病(例えば、移植片拒絶反応)、非肥満糖尿病マウ
スにおける糖尿病、及びアテローム性動脈硬化症のマウスモデルを含め、炎症性及び自己
免疫性の疾患及び障害における免疫応答とも関連付けられている(Croft M et
al.,(2009)Immunol Rev 229(1):173-191、及び
そこに引用される文献)。OX40欠損及びOX40L欠損マウス、細胞増殖抑制薬を負
荷した抗OX40リポソームの投与を受けたマウス、及び抗OX40L遮断抗体又はヒト
免疫グロブリンのFc部分と融合した組換えOX40でOX40及びOX40L相互作用
が遮断されたマウスにおいて、これらの疾患及び障害に関連する症候の低減が報告されて
いる(Croft M et al.;Boot EPJ et al.,(2005)
Arthritis Res Ther 7:R604-615;Weinberg A
D et al.,(1999)J Immunol 162:1818-1826)。
遮断抗OX40L抗体による治療はまた、アカゲザル喘息モデルにおいてTh2炎症を阻
害することも示された(Croft M et al.;Seshasayee D e
t al.,(2007)J Clin Invest 117:3868-3878)
。加えて、OX40Lの多型がループスと関連付けられている(Croft M et
al.)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【文献】Vesely MD et al.,(2011)Annu Rev Immunol 29:235-271
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
免疫応答の調節におけるヒトOX40の役割を所与として、本明細書には、OX40に
特異的に結合する抗体及びOX40活性を調節するためのこれらの抗体の使用が提供され
る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合す
る抗体が提供される。
【0009】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、配列番号16のVH CD
R1を含む重鎖可変領域(VH)CDR1と、配列番号16のVH CDR2を含むVH
CDR2と、配列番号16のVH CDR3を含むVH CDR3と、配列番号15の
VL CDR1を含む軽鎖可変領域(VL)CDR1と、配列番号15のVL CDR2
を含むVL CDR2と、配列番号15のVL CDR3を含むVL CDR3とを含み
、ここで、各CDRは、Kabat定義、Chothia定義、Kabat定義とCho
thia定義との組み合わせ、IMGT付番方式、AbM定義、又はCDRのコンタクト
定義に従い定義される。
【0010】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、(a)GSAMH(配列番
号4)のアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(CDR1)と、RIRSKANSY
ATAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR2と、GIYDS
SGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR3とを含む重鎖可変領域と、
(b)RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号1)のアミノ酸配列を含む軽鎖CD
R1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR2と、MQAL
QTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR3とを含む軽鎖可変領域を含
む。
【0011】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、(a)GFTFSGSA(
配列番号47)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR1と、IRSKANSYAT(配列番号
48)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR2と、TSGIYDSSGYDY(配列番号49
)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR3とを含む重鎖可変領域と、(b)QSLLHSNG
YNY(配列番号44)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR1と、LGS(配列番号45)
のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR2と、MQALQTPLT(配列番号46)のアミノ酸
配列を含む軽鎖CDR3とを含む軽鎖可変領域を含む。
【0012】
一実施形態において、本抗体は、ヒト又はヒト由来フレームワーク領域を有する重鎖可
変領域を含む。
【0013】
一実施形態において、本抗体は、ヒト遺伝子によってコードされるアミノ酸配列に由来
する重鎖可変フレームワーク領域を含み、前記アミノ酸配列はIGHV3-7301(
配列番号19)を含む。
【0014】
一実施形態において、本抗体は、ヒト又はヒト由来フレームワーク領域を有する軽鎖可
変配列を含む。
【0015】
一実施形態において、本抗体は、ヒト遺伝子によってコードされるアミノ酸配列に由来
する軽鎖可変フレームワーク領域を含み、前記アミノ酸配列はIGKV2-2801(
配列番号18)を含む。
【0016】
一実施形態において、本抗体は、配列番号16のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域配列
を含む。
【0017】
一実施形態において、本抗体は、配列番号21、23、51、及び52からなる群から
選択されるアミノ酸配列を含む重鎖配列を含む。一実施形態において、本抗体は、配列番
号60~63からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖配列を含む。
【0018】
一実施形態において、本抗体は、配列番号15のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域配列
を含む。
【0019】
一実施形態において、本抗体は、配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖配列を含む。
【0020】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は重鎖可変領域と軽鎖可変領域
とを含み、重鎖可変領域は配列番号16のアミノ酸配列を含む。
【0021】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は重鎖可変領域と軽鎖可変領域
とを含み、軽鎖可変領域は配列番号15のアミノ酸配列を含む。
【0022】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、配列番号16のアミノ酸配
列を含む重鎖可変領域と、配列番号15のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む。
【0023】
一実施形態において、本抗体は、配列番号21のアミノ酸配列を含む重鎖と、配列番号
20のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。一実施形態において、本抗体は、配列番号60
のアミノ酸配列を含む重鎖と、配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。
【0024】
一実施形態において、本抗体は、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖と、配列番号
20のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。一実施形態において、本抗体は、配列番号61
のアミノ酸配列を含む重鎖と、配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。
【0025】
一実施形態において、本抗体は、配列番号51又は52のアミノ酸配列を含む重鎖と、
配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。一実施形態において、本抗体は、配列
番号62又は63のアミノ酸配列を含む重鎖と、配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖
とを含む。
【0026】
一実施形態において、本抗体は重鎖及び/又は軽鎖定常領域を含む。一実施形態におい
て、重鎖定常領域は、ヒト免疫グロブリンIgG、IgG、IgG、IgG、I
gA、及びIgAからなる群から選択される。一実施形態において、IgGは非フ
コシル化IgGである。一実施形態において、IgGのアミノ酸配列はN297A突
然変異を含む。一実施形態において、IgGのアミノ酸配列は、D265A、P329
A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。一実施形態にお
いて、IgGのアミノ酸配列はN297Q突然変異を含む。一実施形態において、Ig
のアミノ酸配列はS228P突然変異を含む。一実施形態において、IgGのアミ
ノ酸配列はC127S突然変異を含む。一実施形態において、重鎖定常領域は、配列番号
32~37、53~54、及び64~71からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む
。一実施形態において、軽鎖定常領域は、ヒト免疫グロブリンIgGκ及びIgGλから
なる群から選択される。
【0027】
一実施形態において、本抗体はヒト抗体である。
【0028】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、GSAMH(配列番号4)
のアミノ酸配列を含むVH CDR1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配
列番号5)のアミノ酸配列を含むVH CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6
)のアミノ酸配列を含むVH CDR3と、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番
号1)のアミノ酸配列を含むVL CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ
酸配列を含むVL CDR2と、MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含
むVL CDR3とを含む抗体と同じヒトOX40のエピトープに結合する。一実施形態
において、OX40に特異的に結合する抗体は、GFTFSGSA(配列番号47)のア
ミノ酸配列を含むVH CDR1と、IRSKANSYAT(配列番号48)のアミノ酸
配列を含むVH CDR2と、TSGIYDSSGYDY(配列番号49)のアミノ酸配
列を含むVH CDR3と、QSLLHSNGYNY(配列番号44)のアミノ酸配列を
含むVL CDR1と、LGS(配列番号45)のアミノ酸配列を含むVL CDR2と
、MQALQTPLT(配列番号46)のアミノ酸配列を含むVL CDR3とを含む抗
体と同じヒトOX40のエピトープに結合する。一実施形態において、OX40に特異的
に結合する抗体は、配列番号16のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、配列番号15の
アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む抗体と同じヒトOX40のエピトープに結合す
る。
【0029】
一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。一実施形態において、本抗体はヒ
トOX40の活性を活性化するか、増強するか、又は誘導する。一実施形態において、本
抗体はCD4+ T細胞増殖を誘導する。一実施形態において、CD4+ T細胞増殖は
抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、CD4+ T細胞増殖はシグ
モイド用量反応曲線を示す。一実施形態において、本抗体は、抗CD3刺激T細胞による
IL-2、TNFα、IFNγ、IL-4、IL-10、IL-13、又はこれらの組み
合わせの産生を誘導する。一実施形態において、本抗体は、抗CD3刺激末梢血単核細胞
(PBMC)によるTNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-4
、IL-10、IL-13、又はこれらの組み合わせの産生を誘導する。一実施形態にお
いて、本抗体は、抗CD3刺激PBMCによるTNFα、TNFβ、IFNγ、GM-C
SF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13のこの産生は抗体の濃度
の実質的増加関数である。一実施形態において、本抗体は、抗CD3刺激PBMCによる
TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13
の産生を誘導し、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10
、又はIL-13のこの産生は、シグモイド用量反応曲線を示す。一実施形態において、
本抗体はSEA刺激T細胞によるIL-2の産生を誘導し、且つSEA刺激T細胞による
IL-10の産生を抑制する。一実施形態において、本抗体はSEA刺激末梢血単核細胞
(PBMC)によるIL-2産生を誘導し、且つSEA刺激PBMCによるIL-2産生
を抑制する。一実施形態において、本抗体はSEA刺激PBMCによるIL-2産生を誘
導し、このIL-2産生は抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、本
抗体はSEA刺激PBMCによるIL-2産生を誘導し、このIL-2産生はシグモイド
用量反応曲線を示す。
【0030】
一実施形態において、本抗体は調節性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を軽減す
る。
【0031】
一実施形態において、本抗体はエフェクターT細胞と調節性T細胞との共培養によるI
L-2産生を誘導し、且つエフェクターT細胞と調節性T細胞との共培養によるIL-1
0産生を抑制する。
【0032】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、GSAMH(配列番号4)
のアミノ酸配列を含むVH CDR1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配
列番号5)のアミノ酸配列を含むVH CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6
)のアミノ酸配列を含むVH CDR3と、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番
号1)のアミノ酸配列を含むVL CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ
酸配列を含むVL CDR2と、MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含
むVL CDR3とを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus)
エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%CO
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2産
生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml、0
.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml
~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg
/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数である
。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0
.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μ
g/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBM
C(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度におい
て例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価
を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(
Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイ
で評価することができる。一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、G
SAMH(配列番号4)のアミノ酸配列を含むVH CDR1と、RIRSKANSYA
TAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含むVH CDR2と、GIYDS
SGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含むVH CDR3と、RSSQSLLHS
NGYNYLD(配列番号1)のアミノ酸配列を含むVL CDR1と、LGSNRAS
(配列番号2)のアミノ酸配列を含むVL CDR2と、MQALQTPLT(配列番号
3)のアミノ酸配列を含むVL CDR3とを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Stap
hylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)と
の組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織
培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとおり、
例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPB
MCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例えば
0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8
μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~
4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/m
lのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0
.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/ml
)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例え
ば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例えば
5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価さ
れるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0033】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、GSAMH(配列番号4)
のアミノ酸配列を含むVH CDR1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配
列番号5)のアミノ酸配列を含むVH CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6
)のアミノ酸配列を含むVH CDR3と、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番
号1)のアミノ酸配列を含むVL CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ
酸配列を含むVL CDR2と、MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含
むVL CDR3とを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus)
エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%CO
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2産
生を誘導し、このIL-2産生は0.032μg/mlの抗体の存在下と比べて4μg/
mlの抗体の存在下においてより高い。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a
)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0.
00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlの
SEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃
、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄
化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH
2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)によ
って計測するステップを含むアッセイで評価することができる。
【0034】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、GSAMH(配列番号4)
のアミノ酸配列を含むVH CDR1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配
列番号5)のアミノ酸配列を含むVH CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6
)のアミノ酸配列を含むVH CDR3と、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番
号1)のアミノ酸配列を含むVL CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ
酸配列を含むVL CDR2と、MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含
むVL CDR3とを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(
例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1
/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery
)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale D
iscovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例
えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例え
ば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-
13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IF
Nγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、例えば、以下の
ステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃
度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.
7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗
体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステ
ップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ
、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電
気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso S
cale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキッ
ト(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッ
セイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/m
l~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~50
μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、OX40
に特異的に結合する抗体は、GSAMH(配列番号4)のアミノ酸配列を含むVH CD
R1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含む
VH CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含むVH C
DR3と、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号1)のアミノ酸配列を含むVL
CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ酸配列を含むVL CDR2と、
MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含むVL CDR3とを含み、この
抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)との
組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培
養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V
-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって計測
されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えばPB
MC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFN
γ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1つ以
上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、
IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/ml~
50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/m
l、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)プ
レート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0、0
.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3.1
、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でPBM
Cを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b)上
清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-
CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例えば
ヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Disc
overy)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Sc
ale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価されると
おり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0035】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、GSAMH(配列番号4)
のアミノ酸配列を含むVH CDR1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配
列番号5)のアミノ酸配列を含むVH CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6
)のアミノ酸配列を含むVH CDR3と、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番
号1)のアミノ酸配列を含むVL CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ
酸配列を含むVL CDR2と、MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含
むVL CDR3とを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4+
T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞
を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE
)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細
胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3
抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml
)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、
例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することに
よりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば
0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体の
濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は
、GSAMH(配列番号4)のアミノ酸配列を含むVH CDR1と、RIRSKANS
YATAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含むVH CDR2と、GIY
DSSGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含むVH CDR3と、RSSQSLL
HSNGYNYLD(配列番号1)のアミノ酸配列を含むVL CDR1と、LGSNR
AS(配列番号2)のアミノ酸配列を含むVL CDR2と、MQALQTPLT(配列
番号3)のアミノ酸配列を含むVL CDR3とを含み、この抗体はCD4+ T細胞増
殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μg/
ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下のステ
ップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレ
セイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分
間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を
例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.0
02、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレ
ート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例え
ば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによって
CFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるス
テップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0036】
一実施形態において、OX40に特異的に結合する抗体は、GSAMH(配列番号4)
のアミノ酸配列を含むVH CDR1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配
列番号5)のアミノ酸配列を含むVH CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6
)のアミノ酸配列を含むVH CDR3と、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番
号1)のアミノ酸配列を含むVL CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ
酸配列を含むVL CDR2と、MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含
むVL CDR3とを含み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリ
ッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミ
ジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b
)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例え
ばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、
2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例え
ば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば
抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞
の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評
価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在するとき
にCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0037】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml、
0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/m
l~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μ
g/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数であ
る。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、
0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256
μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPB
MC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度にお
いて例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力
価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセ
イで評価することができる。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列
と少なくとも70%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少
なくとも70%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(St
aphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml
)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex
組織培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとお
り、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えば
PBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例
えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0
.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/m
l~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg
/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8
、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/
ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(
例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例
えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、
例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Me
so Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評
価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0038】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は0.032μg/mlの抗体の存在下と比べて4μg
/mlの抗体の存在下においてより高い。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(
a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0
.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/ml
のSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37
℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清
澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/T
H2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)に
よって計測するステップを含むアッセイで評価することができる。
【0039】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml、
0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/m
l~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μ
g/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数であ
る。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、
0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256
μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPB
MC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度にお
いて例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力
価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセ
イで評価することができる。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列
と少なくとも75%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少
なくとも75%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(St
aphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml
)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex
組織培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとお
り、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えば
PBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例
えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0
.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/m
l~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg
/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8
、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/
ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(
例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例
えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、
例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Me
so Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評
価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0040】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は0.032μg/mlの抗体の存在下と比べて4μg
/mlの抗体の存在下においてより高い。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(
a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0
.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/ml
のSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37
℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清
澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/T
H2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)に
よって計測するステップを含むアッセイで評価することができる。
【0041】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml、
0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/m
l~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μ
g/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数であ
る。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、
0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256
μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPB
MC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度にお
いて例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力
価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセ
イで評価することができる。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列
と少なくとも80%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少
なくとも80%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(St
aphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml
)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex
組織培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとお
り、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えば
PBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例
えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0
.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/m
l~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg
/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8
、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/
ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(
例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例
えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、
例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Me
so Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評
価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0042】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は0.032μg/mlの抗体の存在下と比べて4μg
/mlの抗体の存在下においてより高い。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(
a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0
.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/ml
のSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37
℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清
澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/T
H2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)に
よって計測するステップを含むアッセイで評価することができる。
【0043】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml、
0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/m
l~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μ
g/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数であ
る。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、
0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256
μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPB
MC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度にお
いて例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力
価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセ
イで評価することができる。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列
と少なくとも85%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少
なくとも85%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(St
aphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml
)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex
組織培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとお
り、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えば
PBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例
えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0
.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/m
l~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg
/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8
、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/
ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(
例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例
えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、
例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Me
so Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評
価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0044】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は0.032μg/mlの抗体の存在下と比べて4μg
/mlの抗体の存在下においてより高い。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(
a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0
.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/ml
のSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37
℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清
澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/T
H2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)に
よって計測するステップを含むアッセイで評価することができる。
【0045】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml、
0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/m
l~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μ
g/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数であ
る。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、
0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256
μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPB
MC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度にお
いて例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力
価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセ
イで評価することができる。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列
と少なくとも90%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少
なくとも90%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(St
aphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml
)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex
組織培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとお
り、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えば
PBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例
えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0
.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/m
l~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg
/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8
、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/
ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(
例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例
えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、
例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Me
so Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評
価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0046】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は0.032μg/mlの抗体の存在下と比べて4μg
/mlの抗体の存在下においてより高い。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(
a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0
.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/ml
のSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37
℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清
澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/T
H2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)に
よって計測するステップを含むアッセイで評価することができる。
【0047】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml、
0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/m
l~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μ
g/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数であ
る。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、
0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256
μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPB
MC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度にお
いて例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力
価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセ
イで評価することができる。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列
と少なくとも95%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少
なくとも95%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(St
aphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml
)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex
組織培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとお
り、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えば
PBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例
えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0
.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/m
l~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg
/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8
、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/
ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(
例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例
えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、
例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Me
so Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評
価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0048】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は0.032μg/mlの抗体の存在下と比べて4μg
/mlの抗体の存在下においてより高い。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(
a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0
.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/ml
のSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37
℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清
澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/T
H2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)に
よって計測するステップを含むアッセイで評価することができる。
【0049】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml、
0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/m
l~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μ
g/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数であ
る。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、
0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256
μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPB
MC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度にお
いて例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力
価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセ
イで評価することができる。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列
と少なくとも98%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少
なくとも98%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(St
aphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml
)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex
組織培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとお
り、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えば
PBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例
えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0
.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/m
l~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg
/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8
、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/
ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(
例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例
えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、
例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Me
so Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評
価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0050】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus
)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例え
ば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%C
、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は0.032μg/mlの抗体の存在下と比べて4μg
/mlの抗体の存在下においてより高い。IL-2産生は、例えば、以下のステップ:(
a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0
.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/ml
のSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37
℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清
澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/T
H2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)に
よって計測するステップを含むアッセイで評価することができる。
【0051】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、例えば、以下
のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の
濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0
.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合
抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するス
テップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNF
β、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むア
ッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/
ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~5
0μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は
、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を有するVLドメインと、配
列番号16のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を有するVHドメインとを含み、
この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)
との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組
織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP
)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって
計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えば
PBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1
つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-
2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/m
l~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg
/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0
、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3
.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でP
BMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b
)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例
えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Di
scovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価され
るとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0052】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、例えば、以下
のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の
濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0
.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合
抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するス
テップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNF
β、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むア
ッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/
ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~5
0μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は
、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一性を有するVLドメインと、配
列番号16のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一性を有するVHドメインとを含み、
この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)
との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組
織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP
)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって
計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えば
PBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1
つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-
2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/m
l~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg
/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0
、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3
.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でP
BMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b
)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例
えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Di
scovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価され
るとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0053】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、例えば、以下
のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の
濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0
.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合
抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するス
テップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNF
β、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むア
ッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/
ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~5
0μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は
、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するVLドメインと、配
列番号16のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するVHドメインとを含み、
この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)
との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組
織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP
)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって
計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えば
PBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1
つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-
2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/m
l~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg
/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0
、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3
.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でP
BMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b
)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例
えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Di
scovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価され
るとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0054】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、例えば、以下
のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の
濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0
.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合
抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するス
テップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNF
β、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むア
ッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/
ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~5
0μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は
、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を有するVLドメインと、配
列番号16のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を有するVHドメインとを含み、
この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)
との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組
織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP
)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって
計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えば
PBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1
つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-
2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/m
l~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg
/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0
、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3
.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でP
BMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b
)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例
えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Di
scovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価され
るとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0055】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、例えば、以下
のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の
濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0
.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合
抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するス
テップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNF
β、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むア
ッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/
ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~5
0μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は
、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するVLドメインと、配
列番号16のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するVHドメインとを含み、
この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)
との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組
織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP
)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって
計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えば
PBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1
つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-
2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/m
l~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg
/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0
、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3
.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でP
BMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b
)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例
えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Di
scovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価され
るとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0056】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、例えば、以下
のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の
濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0
.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合
抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するス
テップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNF
β、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むア
ッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/
ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~5
0μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は
、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有するVLドメインと、配
列番号16のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有するVHドメインとを含み、
この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)
との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組
織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP
)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって
計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えば
PBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1
つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-
2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/m
l~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg
/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0
、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3
.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でP
BMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b
)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例
えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Di
scovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価され
るとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0057】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、例えば、以下
のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の
濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0
.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合
抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するス
テップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNF
β、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば
電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso
Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含むア
ッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/
ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~5
0μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は
、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有するVLドメインと、配
列番号16のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有するVHドメインとを含み、
この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)
との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組
織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP
)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって
計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えば
PBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1
つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-
2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/m
l~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg
/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0
、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3
.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でP
BMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b
)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例
えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Di
scovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価され
るとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0058】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4
+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細
胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFS
E)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、
細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD
3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/m
l)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し
、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測すること
によりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例え
ば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体
の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸
配列と少なくとも70%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列
と少なくとも70%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細
胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μ
g/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下の
ステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフル
オレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば
7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞
)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0
.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載される
プレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)
例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによ
ってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べ
るステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0059】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエン
リッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイ
ミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(
b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例
えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2
、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例
えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例え
ば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細
胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで
評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在すると
きにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0060】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4
+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細
胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFS
E)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、
細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD
3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/m
l)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し
、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測すること
によりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例え
ば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体
の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸
配列と少なくとも75%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列
と少なくとも75%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細
胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μ
g/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下の
ステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフル
オレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば
7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞
)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0
.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載される
プレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)
例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによ
ってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べ
るステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0061】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも75%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエン
リッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイ
ミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(
b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例
えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2
、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例
えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例え
ば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細
胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで
評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在すると
きにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0062】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4
+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細
胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFS
E)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、
細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD
3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/m
l)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し
、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測すること
によりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例え
ば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体
の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸
配列と少なくとも80%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列
と少なくとも80%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細
胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μ
g/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下の
ステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフル
オレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば
7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞
)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0
.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載される
プレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)
例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによ
ってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べ
るステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0063】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエン
リッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイ
ミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(
b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例
えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2
、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例
えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例え
ば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細
胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで
評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在すると
きにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0064】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4
+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細
胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFS
E)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、
細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD
3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/m
l)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し
、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測すること
によりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例え
ば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体
の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸
配列と少なくとも85%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列
と少なくとも85%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細
胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μ
g/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下の
ステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフル
オレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば
7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞
)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0
.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載される
プレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)
例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによ
ってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べ
るステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0065】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエン
リッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイ
ミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(
b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例
えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2
、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例
えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例え
ば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細
胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで
評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在すると
きにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0066】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4
+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細
胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFS
E)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、
細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD
3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/m
l)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し
、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測すること
によりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例え
ば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体
の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸
配列と少なくとも90%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列
と少なくとも90%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細
胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μ
g/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下の
ステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフル
オレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば
7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞
)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0
.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載される
プレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)
例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによ
ってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べ
るステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0067】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエン
リッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイ
ミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(
b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例
えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2
、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例
えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例え
ば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細
胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで
評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在すると
きにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0068】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4
+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細
胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFS
E)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、
細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD
3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/m
l)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し
、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測すること
によりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例え
ば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体
の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸
配列と少なくとも95%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列
と少なくとも95%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細
胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μ
g/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下の
ステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフル
オレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば
7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞
)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0
.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載される
プレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)
例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによ
ってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べ
るステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0069】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエン
リッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイ
ミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(
b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例
えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2
、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例
えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例え
ば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細
胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで
評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在すると
きにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0070】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4
+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細
胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFS
E)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、
細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD
3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/m
l)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し
、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測すること
によりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例え
ば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体
の濃度の実質的増加関数である。一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸
配列と少なくとも98%の同一性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列
と少なくとも98%の同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はCD4+ T細
胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μ
g/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下の
ステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフル
オレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば
7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞
)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0
.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載される
プレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)
例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによ
ってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べ
るステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0071】
一実施形態において、抗体は、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一
性を有するVLドメインと、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を
有するVHドメインとを含み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエン
リッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイ
ミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(
b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例
えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2
、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例
えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例え
ば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細
胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで
評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在すると
きにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0072】
一実施形態において、抗体はヒト免疫グロブリンIgG重鎖定常領域を含み、このI
gG重鎖定常領域のアミノ酸配列は、N297A、N297Q、D265A、及びこれ
らの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。一実施形態において、本抗体
はIgG重鎖定常領域を含み、このIgG重鎖定常領域のアミノ酸配列は、D265
A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。
【0073】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体は、抗体と変異OX40と
の間の結合が抗体と配列番号55のヒトOX40配列との間の結合と比べて実質的に弱ま
っている抗体であり、この変異OX40は、N60A、R62A、R80A、L88A、
P93A、P99A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるア
ミノ酸突然変異を除いて、配列番号55の配列を含む。
【0074】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体は、抗体と変異OX40と
の間の結合が抗体と配列番号55のヒトOX40配列との間の結合と比べて実質的に弱ま
っている抗体であり、この変異OX40は、アミノ酸突然変異W58A、N60A、R6
2A、R80A、L88A、P93A、P99A、及びP115Aを除いて、配列番号5
5の配列を含む。
【0075】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体は、配列番号55のヒトO
X40配列への結合と比較して、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、
P99A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸突然
変異の存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質への結合の低下又は欠如を呈する
抗体である。
【0076】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体である。ヒトOX40に特
異的に結合する単離抗体であり、この抗体は、配列番号55のヒトOX40配列への結合
と比較して、アミノ酸突然変異W58A、N60A、R62A、R80A、L88A、P
93A、P99A、及びP115Aの存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質へ
の結合の低下又は欠如を呈する。
【0077】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体は、60、62、80、8
8、93、99、115、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される配列番号5
5の残基を含むヒトOX40配列のエピトープに特異的に結合する抗体である。
【0078】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体は、配列番号55の残基5
8、60、62、80、88、93、99、及び115を含むヒトOX40配列のエピト
ープに特異的に結合する抗体である。
【0079】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体は、60、62、80、8
8、93、99、115、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される配列番号5
5の少なくとも1つの残基に特異的に結合する抗体である。
【0080】
一実施形態において、抗体は、本明細書に提供される抗体の重鎖可変領域配列及び軽鎖
可変領域配列を含み、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びscFv断片からなる群
から選択される。
【0081】
一実施形態において、抗体はヒト免疫グロブリンIgG重鎖定常領域を含み、このI
gG重鎖定常領域のアミノ酸配列は、N297A、N297Q、D265A、及びこれ
らの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。一実施形態において、本抗体
はIgG重鎖定常領域を含み、このIgG重鎖定常領域のアミノ酸配列は、D265
A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。
【0082】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体は、(a)ヒトOX40に
特異的に結合する第1の抗原結合ドメインと、(b)ヒト免疫細胞が発現する抗原に特異
的に結合しない第2の抗原結合ドメインとを含む。
【0083】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、(a)G
SAMH(配列番号4)のアミノ酸配列を含むVH相補性決定領域(CDR)1と、RI
RSKANSYATAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含むVH-CDR
2と、GIYDSSGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含むVH-CDR3とを含
む第1の重鎖可変ドメイン(VH)と、(b)RSSQSLLHSNGYNYLD(配列
番号1)のアミノ酸配列を含むVL-CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミ
ノ酸配列を含むVL-CDR2と、MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を
含むVL-CDR3とを含む第1の軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。一実施形態におい
て、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16のアミノ酸配列
を含むVHと配列番号15のアミノ酸配列を含むVLとを含む抗体と同じヒトOX40の
エピトープに特異的に結合する。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する
抗原結合ドメインは、配列番号55のヒトOX40配列への結合と比較して、N60A、
R62A、R80A、L88A、P93A、P99A、P115A、及びこれらの組み合
わせからなる群から選択されるアミノ酸突然変異の存在を除いて、配列番号55と同一の
タンパク質への結合の低下又は欠如を呈する。一実施形態において、ヒトOX40に特異
的に結合する抗原結合ドメインはVHとVLとを含み、このVHは配列番号16のアミノ
酸配列を含む。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメイン
はVHとVLとを含み、このVLは配列番号15のアミノ酸配列を含む。
【0084】
一実施形態において、第2の抗原結合ドメインは非ヒト抗原に特異的に結合する。一実
施形態において、第2の抗原結合ドメインはウイルス抗原に特異的に結合する。一実施形
態において、ウイルス抗原はHIV抗原である。一実施形態において、第2の抗原結合ド
メインはニワトリアルブミン又は鶏卵リゾチームに特異的に結合する。
【0085】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗体は、(a)GSAMH(配
列番号4)のアミノ酸配列を含むVH相補性決定領域(CDR)1と、RIRSKANS
YATAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含むVH-CDR2と、GIY
DSSGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含むVH-CDR3とを含む第1の重鎖
可変ドメイン(VH)と、(b)RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号1)のア
ミノ酸配列を含むVL-CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ酸配列を含
むVL-CDR2と、MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含むVL-C
DR3とを含む第1の軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。一実施形態において、ヒトOX
40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16のアミノ酸配列を含むVHと
配列番号15のアミノ酸配列を含むVLとを含む抗体と同じヒトOX40のエピトープに
特異的に結合する。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメ
インは、配列番号55のヒトOX40配列への結合と比較して、N60A、R62A、R
80A、L88A、P93A、P99A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる
群から選択されるアミノ酸突然変異の存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質へ
の結合の低下又は欠如を呈する。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する
抗原結合ドメインはVHとVLとを含み、このVHは配列番号16のアミノ酸配列を含む
。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインはVHとVL
とを含み、このVLは配列番号15のアミノ酸配列を含む。
【0086】
一実施形態において、第2の重鎖はFc断片である。
【0087】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号
16のアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、又は99%
同一のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結
合する抗原結合ドメインは、配列番号16のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態
において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、ヒトIGHV3-73
生殖系列配列に由来するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0088】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号
15のアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、又は99%
同一のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結
合する抗原結合ドメインは、配列番号3のアミノ酸配列を含むVL-CDR3を含む。一
実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号15
のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合す
る抗原結合ドメインは、配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態にお
いて、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号50のアミノ酸配
列を含む軽鎖を含む。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ド
メインは、ヒトIGKV2-28生殖系列配列に由来するアミノ酸配列を含むVLを含む
【0089】
一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、それぞれ
配列番号16及び15に示されるVH及びVL配列を含む。一実施形態において、ヒトO
X40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号21のアミノ酸配列を含む重鎖
を含む。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配
列番号60のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。
【0090】
一実施形態において、第1の抗原結合ドメイン及び第2の抗原結合ドメインは、N29
7A、N297Q、D265A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される同一
の突然変異を含む。一実施形態において、第1の抗原結合ドメイン及び第2の抗原結合ド
メインは、D265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される
同一の突然変異を含む。一実施形態において、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合
ドメイン及び第2の重鎖又はその断片は、N297A、N297Q、D265A、及びこ
れらの組み合わせからなる群から選択される同一の突然変異を含む。一実施形態において
、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメイン及び第2の重鎖又はその断片は、D
265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される同一の突然変
異を含む。
【0091】
一実施形態において、本抗体はヒトOX40に対してアンタゴニスト性である。一実施
形態において、本抗体はヒトOX40の活性を不活性化するか、低下させるか、又は阻害
する。一実施形態において、本抗体はヒトOX40のヒトOX40リガンドへの結合を阻
害するか又は低下させる。一実施形態において、本抗体はヒトOX40シグナル伝達を阻
害するか又は低下させる。一実施形態において、本抗体は、ヒトOX40リガンドによっ
て誘導されるヒトOX40シグナル伝達を阻害するか又は低下させる。
【0092】
一実施形態において、本抗体は検出可能標識を含む。
【0093】
一実施形態において、本発明は、医薬として用いられる本発明の抗体に関する。
【0094】
一実施形態において、本発明は、診断薬として用いられる本発明の抗体に関する。
【0095】
一実施形態において、本発明は、試料中のOX40をインビトロ検出するための本発明
の抗体の使用に関する。一実施形態において、OX40はヒトOX40である。
【0096】
一実施形態において、本発明は、インビトロでヒトOX40の活性を活性化するか、増
強するか、又は誘導するための本発明の抗体の使用に関する。一実施形態において、本抗
体はインビトロでCD4+ T細胞増殖を誘導する。
【0097】
一態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合す
る抗体をコードする単離核酸分子が提供される。一実施形態において、本核酸分子は、本
明細書に提供される抗OX40抗体の重鎖可変領域又は重鎖をコードする。一実施形態に
おいて、本核酸分子は、本明細書に提供される抗OX40抗体の軽鎖可変領域又は軽鎖を
コードする。一実施形態において、本核酸分子は、本明細書に提供される抗OX40抗体
の重鎖可変領域又は重鎖及びこの抗体の軽鎖可変領域又は軽鎖をコードする。一実施形態
において、本核酸分子は、配列番号16のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域をコードする
。一実施形態において、本核酸分子は、配列番号15のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
をコードする。かかる核酸分子によってコードされる単離抗体も本明細書に提供される。
【0098】
一態様において、本明細書には、かかる核酸分子を含むベクターが提供される。
【0099】
一態様において、本明細書には、かかる核酸分子又はかかるベクターを含む宿主細胞が
提供される。一実施形態において、本宿主細胞は、大腸菌(E.coli)、シュードモ
ナス属(Pseudomonas)、バチルス属(Bacillus)、ストレプトミセ
ス属(Streptomyces)、酵母、CHO、YB/20、NS0、PER-C6
、HEK-293T、NIH-3T3、HeLa、BHK、Hep G2、SP2/0、
R1.1、B-W、L-M、COS1、COS7、BSC1、BSC40、BMT10細
胞、植物細胞、昆虫細胞、及び組織培養下のヒト細胞からなる群から選択される。
【0100】
一態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合す
る抗体を作製する方法が提供され、この方法は、かかる宿主細胞を、核酸分子が発現され
、及び抗体が産生されるように培養するステップを含む。
【0101】
一実施形態において、本発明は、医薬として用いられる本発明の抗体、本発明の核酸分
子、本発明のベクター、及び/又は本発明の宿主細胞に関する。
【0102】
一実施形態において、本発明は、診断薬として用いられる本発明の抗体、本発明の核酸
分子、本発明のベクター、及び/又は本発明の宿主細胞に関する。
【0103】
一実施形態において、本発明は、試料中のOX40をインビトロ検出するための本発明
の抗体、本発明の核酸分子、本発明のベクター、及び/又は本発明の宿主細胞の使用に関
する。一実施形態において、OX40はヒトOX40である。
【0104】
一実施形態において、本発明は、インビトロでヒトOX40の活性を活性化するか、増
強するか、又は誘導するための本発明の抗体の使用に関する。一実施形態において、本抗
体はインビトロでCD4+ T細胞増殖を誘導する。
【0105】
一態様において、本明細書には、本明細書に提供されるOX40に特異的に結合する抗
体を含む医薬組成物、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗体をコー
ドする核酸分子、かかる核酸分子を含むベクター、又はかかる核酸分子若しくはベクター
を含む宿主細胞が提供される。
【0106】
一態様において、本明細書には、医薬として用いられる、本明細書に提供されるOX4
0に特異的に結合する抗体を含む医薬組成物、OX40、例えばヒトOX40に特異的に
結合する抗体をコードする核酸分子、かかる核酸分子を含むベクター、又はかかる核酸分
子若しくはベクターを含む宿主細胞が提供される。
【0107】
一態様において、本明細書には、診断薬として用いられる、本明細書に提供されるOX
40に特異的に結合する抗体を含む医薬組成物、OX40、例えばヒトOX40に特異的
に結合する抗体をコードする核酸分子、かかる核酸分子を含むベクター、又はかかる核酸
分子若しくはベクターを含む宿主細胞が提供される。
【0108】
一態様において、本明細書には、対象の免疫応答を調節する方法が提供され、この方法
は、本明細書に提供される抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、又は医薬組成物の有効量を
対象に投与するステップを含む。一実施形態において、本方法は、対象の免疫応答を増強
又は誘導する方法である。一実施形態において、免疫応答を調節することは、対象の免疫
応答を増強又は誘導することを含む。
【0109】
一態様において、本発明は、免疫応答を調節する方法に用いられる本発明の抗体、核酸
、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。
【0110】
一態様において、本発明は、免疫応答を増強又は誘導する方法に用いられる本発明の抗
体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実施形態において、
本抗体はアゴニスト性である。
【0111】
一態様において、本発明は、対象の免疫応答を調節する方法に用いられる本発明の抗体
、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。
【0112】
一態様において、本発明は、対象の免疫応答を増強又は誘導する方法に用いられる本発
明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実施形態にお
いて、本抗体はアゴニスト性である。
【0113】
一態様において、本発明は、対象の免疫応答を調節する方法であって、本発明の抗体、
核酸、ベクター、宿主細胞、又は医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方
法に用いられる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関す
る。
【0114】
一態様において、本発明は、対象の免疫応答を増強又は誘導する方法であって、本発明
の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、又は医薬組成物の有効量を対象に投与するステップ
を含む方法に用いられる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成
物に関する。一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。
【0115】
一態様において、本明細書には、対象のT細胞拡大及びT細胞エフェクター機能を増強
する方法が提供され、この方法は、本明細書に提供される抗体、核酸、ベクター、宿主細
胞、又は医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む。
【0116】
一態様において、本発明は、T細胞拡大及びT細胞エフェクター機能を増強する方法に
用いられる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。
一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。
【0117】
一態様において、本発明は、対象のT細胞拡大及びT細胞エフェクター機能を増強する
方法に用いられる、本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に
関する。一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。
【0118】
一態様において、本発明は、対象のT細胞拡大及びT細胞エフェクター機能を増強する
方法であって、本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物の有効
量を対象に投与するステップを含む方法に用いられる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿
主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実施形態において、本抗体はアゴニスト性で
ある。
【0119】
一態様において、本明細書には、対象の癌を治療する方法が提供され、この方法は、本
明細書に提供される抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、又は医薬組成物の有効量を対象に
投与するステップを含む。一部の実施形態において、癌は、黒色腫、腎癌、及び前立腺癌
からなる群から選択される。一部の実施形態において、癌は、黒色腫、腎癌、前立腺癌、
結腸癌、及び肺癌からなる群から選択される。一部の実施形態において、肺癌は非小細胞
肺癌(NSCLC)である。一例では、本方法は、チェックポイントターゲティング剤を
対象に投与するステップを更に含む。一例では、チェックポイントターゲティング剤は、
アンタゴニスト抗PD-1抗体、アンタゴニスト抗PD-L1抗体、アンタゴニスト抗P
D-L2抗体、アンタゴニスト抗CTLA-4抗体、アンタゴニスト抗TIM-3抗体、
アンタゴニスト抗LAG-3抗体、アンタゴニスト抗CEACAM1抗体、アゴニスト抗
GITR抗体、アゴニスト抗CD137抗体、及びアゴニスト抗OX40抗体からなる群
から選択される。
【0120】
一態様において、本発明は、癌を治療する方法に用いられる本発明の抗体、核酸、ベク
ター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実施形態において、本抗体はアゴニ
スト性である。
【0121】
一態様において、本発明は、対象の癌を治療する方法に用いられる本発明の抗体、核酸
、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実施形態において、本抗体は
アゴニスト性である。
【0122】
一態様において、本発明は、対象の癌を治療する方法であって、本発明の抗体、核酸、
ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方
法に用いられる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関す
る。一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。
【0123】
一態様において、本発明は、医薬として用いられる、(a)本発明の抗体、核酸、ベク
ター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物、並びに(b)チェックポイントターゲティング
剤に関する。一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。
【0124】
一態様において、本発明は、癌を治療する方法に用いられる、(a)本発明の抗体、核
酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物、並びに(b)チェックポイントターゲ
ティング剤に関する。一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。
【0125】
一態様において、本発明は、(a)本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/
又は医薬組成物、並びに(b)チェックポイントターゲティング剤を含む医薬組成物、キ
ット又はキットオブパーツに関する。
【0126】
本明細書に記載されるとおりの抗体は、癌の治療用のIDO阻害薬と併用して使用する
ことができる。一実施形態において、本方法は、インドールアミン-2,3-ジオキシゲ
ナーゼ(IDO)阻害薬を対象に投与するステップを更に含む。癌の治療に用いられる本
明細書に記載されるとおりのIDO阻害薬は、錠剤、丸薬又はカプセルなどの固形剤形の
医薬組成物で存在し、この医薬組成物はIDO阻害薬と薬学的に許容可能な賦形剤とを含
む。そのため、本明細書に記載されるとおりの抗体と本明細書に記載されるとおりのID
O阻害薬とは、別個の剤形として別個に、逐次的に又は同時に投与することができる。一
実施形態において、本抗体は非経口投与され、IDO阻害薬は経口投与される。詳細な実
施形態において、この阻害薬は、エパカドスタット(Incyte Corporati
on)、F001287(Flexus Biosciences)、インドキシモド(
NewLink Genetics)、及びNLG919(NewLink Genet
ics)からなる群から選択される。エパカドスタットについては、国際公開第2010
/005958号パンフレット(あらゆる目的のために全体として参照により本明細書に
援用される)に記載されている。一実施形態において、阻害薬はエパカドスタットである
。別の実施形態において、阻害薬はF001287である。別の実施形態において、阻害
薬はインドキシモドである。別の実施形態において、阻害薬はNLG919である。
【0127】
一態様において、本発明は、医薬として用いられる、(a)本発明の抗体、核酸、ベク
ター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物、並びに(b)IDO阻害薬に関する。
【0128】
一態様において、本発明は、癌を治療する方法に用いられる、(a)本発明の抗体、核
酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物、並びに(b)IDO阻害薬に関する。
一態様において、本発明は、(a)本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又
は医薬組成物、並びに(b)IDO阻害薬を含む組成物、キット又はキットオブパーツに
関する。
【0129】
本明細書に記載される抗体は、ワクチンと併用して使用することができる。詳細な実施
形態において、ワクチンは熱ショックタンパク質ペプチド複合体(HSPPC)を含み、
このHSPPCは、1つ以上の抗原ペプチド(例えば、腫瘍関連抗原ペプチド)と複合体
を形成している熱ショックタンパク質(例えば、gp96タンパク質、hsp70タンパ
ク質、又はhsc70タンパク質)を含む。一実施形態において、熱ショックタンパク質
はgp96タンパク質であり、腫瘍関連抗原ペプチドと複合体を形成する。一実施形態に
おいて、熱ショックタンパク質はhsp70又はhsc70タンパク質であり、腫瘍関連
抗原ペプチドと複合体を形成する。一実施形態において、熱ショックタンパク質はgp9
6タンパク質であり、腫瘍関連抗原ペプチドと複合体を形成し、ここで、HSPPCは、
対象から得られた腫瘍に由来する。一実施形態において、熱ショックタンパク質はhsp
70又はhsc70タンパク質であり、腫瘍関連抗原ペプチドと複合体を形成し、ここで
、HSPPCは、対象から得られた腫瘍に由来する。
【0130】
一態様において、本発明は、医薬として用いられる、(a)本発明の抗体、核酸、ベク
ター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物、並びに(b)ワクチンに関する。一実施形態に
おいて、本抗体はアゴニスト性である。
【0131】
一態様において、本発明は、癌を治療する方法に用いられる、(a)本発明の抗体、核
酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物、並びに(b)ワクチンに関する。一実
施形態において、本抗体はアゴニスト性である。
【0132】
一態様において、本発明は、(a)本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/
又は医薬組成物、並びに(b)ワクチンを含む組成物、キット又はキットオブパーツに関
する。一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。
【0133】
一部の実施形態において、本開示は、癌の治療用医薬の製造における本明細書に記載さ
れるとおりの抗体の使用を提供する。特定の実施形態において、本開示は、癌の治療に用
いられる本明細書に記載されるとおりの抗体を提供する。特定の実施形態において、本開
示は、癌の治療用医薬の製造における本明細書に記載されるとおりの医薬組成物の使用を
提供する。特定の実施形態において、本開示は、癌の治療に用いられる本明細書に記載さ
れるとおりの医薬組成物を提供する。
【0134】
一態様において、本明細書には、対象の自己免疫性又は炎症性疾患又は障害を治療する
方法が提供され、この方法は、本明細書に提供される抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、
又は医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む。一部の実施形態において、疾
患又は障害は、移植片拒絶反応、脈管炎、喘息、関節リウマチ、皮膚炎、炎症性腸疾患、
ブドウ膜炎、及びループスからなる群から選択される。
【0135】
一態様において、本発明は、自己免疫性又は炎症性疾患又は障害を治療する方法に用い
られる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実
施形態において、本抗体はアンタゴニスト性である。
【0136】
一態様において、本発明は、対象の自己免疫性又は炎症性疾患又は障害を治療する方法
に用いられる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する
。一実施形態において、本抗体はアンタゴニスト性である。
【0137】
一態様において、本発明は、対象の自己免疫性又は炎症性疾患又は障害を治療する方法
であって、本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物の有効量を
対象に投与するステップを含む方法に用いられる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細
胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実施形態において、本抗体はアンタゴニスト性で
ある。
【0138】
一態様において、本明細書には、対象の感染症を治療する方法が提供され、この方法は
、本明細書に提供される抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、又は医薬組成物の有効量を対
象に投与するステップを含む。
【0139】
一態様において、本発明は、感染症を治療する方法に用いられる本発明の抗体、核酸、
ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実施形態において、本抗体はア
ゴニスト性である。一実施形態において、本抗体はアンタゴニスト性である。
【0140】
一態様において、本発明は、対象の感染症を治療する方法に用いられる本発明の抗体、
核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に関する。一実施形態において、本抗
体はアゴニスト性である。一実施形態において、本抗体はアンタゴニスト性である。
【0141】
一態様において、本発明は、対象の感染症を治療する方法であって、本発明の抗体、核
酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含
む方法に用いられる本発明の抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物に
関する。一実施形態において、本抗体はアゴニスト性である。一実施形態において、本抗
体はアンタゴニスト性である。
【0142】
本明細書に提供される方法の一実施形態において、対象はヒトである。
【0143】
一態様において、本明細書には、試料中のOX40を検出する方法が提供され、この方
法は、本明細書に提供される抗体に前記試料を接触させるステップを含む。
【0144】
一態様において、本明細書には、試料中のOX40をインビトロで検出する方法が提供
され、この方法は、本明細書に提供される抗体に前記試料を接触させるステップを含む。
一実施形態において、OX40はヒトOX40である。
【0145】
一態様において、本明細書には、試料中のOX40をインビトロで検出する方法が提供
され、この方法は、本明細書に提供される抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は
医薬組成物に前記試料を接触させるステップを含む。一実施形態において、OX40はヒ
トOX40である。
【0146】
一態様において、本明細書には、試料中のOX40のインビトロ検出のための本明細書
に提供される抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物の使用、好ましく
は本明細書に提供される抗体の使用が提供される。
【0147】
一態様において、本明細書には、対象のOX40の検出に用いられる本明細書に提供さ
れる抗体、核酸、ベクター、宿主細胞、及び/又は医薬組成物、好ましくは本明細書に提
供される抗体が提供される。一実施形態において、対象はヒトである。
【0148】
一態様において、本明細書には、本明細書に提供されるOX40に特異的に結合する抗
体、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗体をコードする核酸分子、
かかる核酸分子を含むベクター、かかる核酸分子若しくはベクターを含む宿主細胞、又は
かかる抗体、核酸分子、ベクター、若しくは宿主細胞を含む医薬組成物と、a)検出試薬
、b)OX40抗原、c)ヒト投与への使用若しくは販売の認可を反映する通知、又はd
)これらの組み合わせとを含むキットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0149】
図1AB図1Aは、活性化ヒトCD4+ T細胞及びCD8+ T細胞に対する抗OX40抗体pab1949及びアイソタイプ対照の結合を示すヒストグラムの対である。図1Bは、非刺激及び(抗CD3抗体を使用した)刺激CD4+ T細胞に対するpab1949-1及びアイソタイプ対照の結合を示すヒストグラムの対である。図1Cは、活性化ヒトCD4+ T細胞に対するpab1949-1又はアイソタイプ対照の用量タイトレーションの結合を示すグラフである。図1Dは、ヒト非刺激血液由来免疫細胞集団に対するpab1949-1及びアイソタイプ対照の結合を計測するヒストグラムの組である。図1Eは、活性化カニクイザル(マカカ・ファスシキュラリス(Macacafascicularis))CD4+ T細胞に対するpab1949及びアイソタイプ対照の結合のヒストグラムである。
図1C図1Aは、活性化ヒトCD4+ T細胞及びCD8+ T細胞に対する抗OX40抗体pab1949及びアイソタイプ対照の結合を示すヒストグラムの対である。図1Bは、非刺激及び(抗CD3抗体を使用した)刺激CD4+ T細胞に対するpab1949-1及びアイソタイプ対照の結合を示すヒストグラムの対である。図1Cは、活性化ヒトCD4+ T細胞に対するpab1949-1又はアイソタイプ対照の用量タイトレーションの結合を示すグラフである。図1Dは、ヒト非刺激血液由来免疫細胞集団に対するpab1949-1及びアイソタイプ対照の結合を計測するヒストグラムの組である。図1Eは、活性化カニクイザル(マカカ・ファスシキュラリス(Macaca fascicularis))CD4+ T細胞に対するpab1949及びアイソタイプ対照の結合のヒストグラムである。
図1DE図1Aは、活性化ヒトCD4+ T細胞及びCD8+ T細胞に対する抗OX40抗体pab1949及びアイソタイプ対照の結合を示すヒストグラムの対である。図1Bは、非刺激及び(抗CD3抗体を使用した)刺激CD4+ T細胞に対するpab1949-1及びアイソタイプ対照の結合を示すヒストグラムの対である。図1Cは、活性化ヒトCD4+ T細胞に対するpab1949-1又はアイソタイプ対照の用量タイトレーションの結合を示すグラフである。図1Dは、ヒト非刺激血液由来免疫細胞集団に対するpab1949-1及びアイソタイプ対照の結合を計測するヒストグラムの組である。図1Eは、活性化カニクイザル(マカカ・ファスシキュラリス(Macacafascicularis))CD4+ T細胞に対するpab1949及びアイソタイプ対照の結合のヒストグラムである。
図2AB】抗OX40抗体pab1949(図2A及び図2C)及びpab2044(図2B)の刺激がエンリッチドCD4+ T細胞増殖に及ぼす効果を評価する準最適CD3刺激アッセイの結果のグラフである。抗体pab1949はヒトIgG抗体である。抗体pab2044はpab1949と同じ重鎖可変領域及び同じ軽鎖を共有するが、ヒトIgG定常領域を含む。試験した各抗体について(図2AではIgGアイソタイプ対照、pab1949、及び陽性対照としての抗CD28抗体;及び図2BではIgGアイソタイプ対照、pab2044、及び抗CD28抗体)、細胞増殖(CFSE;x軸)が示される。図2Cは、抗OX40抗体pab1949のタイトレーション(0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)及び抗体が準最適抗CD3刺激下でエンリッチドCD4+ T細胞増殖に及ぼす効果を示す折れ線グラフである。
図2C】抗OX40抗体pab1949(図2A及び図2C)及びpab2044(図2B)の刺激がエンリッチドCD4+ T細胞増殖に及ぼす効果を評価する準最適CD3刺激アッセイの結果のグラフである。抗体pab1949はヒトIgG抗体である。抗体pab2044はpab1949と同じ重鎖可変領域及び同じ軽鎖を共有するが、ヒトIgG定常領域を含む。試験した各抗体について(図2AではIgGアイソタイプ対照、pab1949、及び陽性対照としての抗CD28抗体;及び図2BではIgGアイソタイプ対照、pab2044、及び抗CD28抗体)、細胞増殖(CFSE;x軸)が示される。図2Cは、抗OX40抗体pab1949のタイトレーション(0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)及び抗体が準最適抗CD3刺激下でエンリッチドCD4+ T細胞増殖に及ぼす効果を示す折れ線グラフである。
図3AB】種々の準最適濃度の抗CD3抗体及びIL-2との併用で抗OX40抗体pab1949又はpab1949-1によって誘導されたIFNγ及びTNFαサイトカインの産生の代表的な分析結果である。図3A図3Cにおいて、異なる4ドナー:ドナーKM、ドナーTM、ドナーGS、及びドナーSBからのPBMCを試験した。図3A及び図3Bは、ドナーSB(図3A)及びドナーGS(図3B)からのCD4+ T細胞及びCD8+ T細胞の細胞内サイトカイン染色(IFNγ及びTNFα)を示すプロットである。抗OX40抗体pab1949又はアイソタイプ対照について、IFNγ+ TNFα+ 多機能性CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞又はTNFα+ 単機能性CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞のパーセンテージをプロットする(図3C)。図3Cに示されるパーセンテージは、3つの異なる抗CD3抗体濃度下で生じた最も高い応答に相当する。エラーバーは標準偏差を表す(n=2)。図3D図3E、及び図3Fは、同様の準最適抗CD3刺激アッセイでドナーGSのPBMCに由来する細胞において抗OX40抗体pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導されたTNFα+ CD4+ T細胞(図3D)、IFNγ+ TNFα+ 多機能性CD8+ T細胞(図3E)、及びIFNγ+ CD8+ T細胞(図3F)のパーセンテージを示すグラフの組である。
図3C】種々の準最適濃度の抗CD3抗体及びIL-2との併用で抗OX40抗体pab1949又はpab1949-1によって誘導されたIFNγ及びTNFαサイトカインの産生の代表的な分析結果である。図3A図3Cにおいて、異なる4ドナー:ドナーKM、ドナーTM、ドナーGS、及びドナーSBからのPBMCを試験した。図3A及び図3Bは、ドナーSB(図3A)及びドナーGS(図3B)からのCD4+ T細胞及びCD8+ T細胞の細胞内サイトカイン染色(IFNγ及びTNFα)を示すプロットである。抗OX40抗体pab1949又はアイソタイプ対照について、IFNγ+TNFα+ 多機能性CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞又はTNFα+ 単機能性CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞のパーセンテージをプロットする(図3C)。図3Cに示されるパーセンテージは、3つの異なる抗CD3抗体濃度下で生じた最も高い応答に相当する。エラーバーは標準偏差を表す(n=2)。図3D図3E、及び図3Fは、同様の準最適抗CD3刺激アッセイでドナーGSのPBMCに由来する細胞において抗OX40抗体pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導されたTNFα+ CD4+ T細胞(図3D)、IFNγ+ TNFα+ 多機能性CD8+ T細胞(図3E)、及びIFNγ+ CD8+ T細胞(図3F)のパーセンテージを示すグラフの組である。
図3D-F】種々の準最適濃度の抗CD3抗体及びIL-2との併用で抗OX40抗体pab1949又はpab1949-1によって誘導されたIFNγ及びTNFαサイトカインの産生の代表的な分析結果である。図3A図3Cにおいて、異なる4ドナー:ドナーKM、ドナーTM、ドナーGS、及びドナーSBからのPBMCを試験した。図3A及び図3Bは、ドナーSB(図3A)及びドナーGS(図3B)からのCD4+ T細胞及びCD8+ T細胞の細胞内サイトカイン染色(IFNγ及びTNFα)を示すプロットである。抗OX40抗体pab1949又はアイソタイプ対照について、IFNγ+ TNFα+ 多機能性CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞又はTNFα+ 単機能性CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞のパーセンテージをプロットする(図3C)。図3Cに示されるパーセンテージは、3つの異なる抗CD3抗体濃度下で生じた最も高い応答に相当する。エラーバーは標準偏差を表す(n=2)。図3D図3E、及び図3Fは、同様の準最適抗CD3刺激アッセイでドナーGSのPBMCに由来する細胞において抗OX40抗体pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導されたTNFα+ CD4+ T細胞(図3D)、IFNγ+ TNFα+ 多機能性CD8+ T細胞(図3E)、及びIFNγ+ CD8+ T細胞(図3F)のパーセンテージを示すグラフの組である。
図4A】ドナー1、2、4、5、7、8、9、及び10のPBMCに由来する細胞を使用した準最適抗CD3刺激アッセイの結果を示すグラフの組である。IFNγ+、TNFα+、又はIFNγ+ TNFα+ 多機能性CD4+又はCD8+ T細胞のパーセンテージをある抗体濃度範囲のpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体に対してプロットする。
図4B】ドナー1、2、4、5、7、8、9、及び10のPBMCに由来する細胞を使用した準最適抗CD3刺激アッセイの結果を示すグラフの組である。IFNγ+、TNFα+、又はIFNγ+ TNFα+ 多機能性CD4+又はCD8+ T細胞のパーセンテージをある抗体濃度範囲のpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体に対してプロットする。
図4C】ドナー1、2、4、5、7、8、9、及び10のPBMCに由来する細胞を使用した準最適抗CD3刺激アッセイの結果を示すグラフの組である。IFNγ+、TNFα+、又はIFNγ+ TNFα+ 多機能性CD4+又はCD8+ T細胞のパーセンテージをある抗体濃度範囲のpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体に対してプロットする。
図5A図5Aは、ドナーSB及びドナーGSからのPBMCを使用した準最適抗CD3刺激アッセイで抗OX40抗体pab1949又はアイソタイプ対照がサイトカインパネル(IL-2、TNFα、IL-10、IL-4、及びIL-13)の分泌に及ぼす効果を示す棒グラフの組である。健常ドナーからのPBMCを様々な準最適濃度の抗CD3抗体(クローンSP34)、IL2(20U/ml)、及び5μg/mlの抗OX40抗体又はIgGアイソタイプ対照を使用して活性化し、刺激後4日(SB#1A)又は3日(SB#1B、SB#2、及びGS)のいずれかにサイトカインを計測した。図5Aのバーは、5μg/mlの抗OX40抗体濃度で試験した全ての抗CD3濃度によって誘導された最も高いサイトカイン分泌を表す。エラーバーは標準偏差を表す(n=2)。図5B図5C、及び図5Dは、準最適濃度の抗CD3抗体の存在下でドナーGSのPBMCに由来する細胞において様々な濃度のpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体によって誘導された分泌サイトカイン(TNFα、IL-10、又はIL-13)の量を示すグラフの組である。
図5B-D】図5Aは、ドナーSB及びドナーGSからのPBMCを使用した準最適抗CD3刺激アッセイで抗OX40抗体pab1949又はアイソタイプ対照がサイトカインパネル(IL-2、TNFα、IL-10、IL-4、及びIL-13)の分泌に及ぼす効果を示す棒グラフの組である。健常ドナーからのPBMCを様々な準最適濃度の抗CD3抗体(クローンSP34)、IL2(20U/ml)、及び5μg/mlの抗OX40抗体又はIgGアイソタイプ対照を使用して活性化し、刺激後4日(SB#1A)又は3日(SB#1B、SB#2、及びGS)のいずれかにサイトカインを計測した。図5Aのバーは、5μg/mlの抗OX40抗体濃度で試験した全ての抗CD3濃度によって誘導された最も高いサイトカイン分泌を表す。エラーバーは標準偏差を表す(n=2)。図5B図5C、及び図5Dは、準最適濃度の抗CD3抗体の存在下でドナーGSのPBMCに由来する細胞において様々な濃度のpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体によって誘導された分泌サイトカイン(TNFα、IL-10、又はIL-13)の量を示すグラフの組である。
図6A】準最適抗CD3刺激アッセイでドナー1~10のPBMCに由来する細胞においてpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌GM-CSFの量を示すグラフの組である。ECLは電気化学発光を指す。
図6B】準最適抗CD3刺激アッセイでドナー1~10のPBMCに由来する細胞においてpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌GM-CSFの量を示すグラフの組である。ECLは電気化学発光を指す。
図6C】準最適抗CD3刺激アッセイでドナー1~10のPBMCに由来する細胞においてpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌GM-CSFの量を示すグラフの組である。ECLは電気化学発光を指す。
図7A図6A図6B、及び図6Cと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-2の量を示す。ECLは電気化学発光を指す。
図7B図6A図6B、及び図6Cと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-2の量を示す。ECLは電気化学発光を指す。
図7C図6A図6B、及び図6Cと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-2の量を示す。ECLは電気化学発光を指す。
図8A図6A図6B、及び図6Cと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌TNFβの量を示す。
図8B図6A図6B、及び図6Cと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌TNFβの量を示す。
図8C図6A図6B、及び図6Cと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌TNFβの量を示す。
図9】1:3(Treg:Teff)の比で共培養した調節性T細胞(Treg)及びエフェクターT細胞(Teff)において可溶性又は架橋(抗Fc F(ab’)を使用した)のいずれかのpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体によって誘導されたIL-2(図9A)及びIL-10(図9B)の産生を示す棒グラフである。
図10A-D】ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)刺激時の初代ヒトPBMCに対する抗OX40抗体の機能的活性を示すグラフである。一定濃度(10μg/ml)又は種々の濃度の抗OX40抗体又はアイソタイプ対照の非存在下又は存在下でヒトPBMCをSEAで刺激し、IL-2又はIL-10サイトカイン分泌に関して分析した。試験した抗OX40抗体には、pab1949、pab1949-1、pab2193-1、pab1949-1-N297A、及び参照抗体pab1784及びpab2045が含まれる。試験抗体に関して、10μg/mlの抗OX40抗体濃度におけるIL-2(図10A)及びIL-10(図10B)の倍数変化をプロットする。図10C図10D、及び図10Eは、異なるpab1949、pab1949-1、又は参照抗体pab1784及びpab2045濃度におけるIL-2産生の倍数変化を示す用量反応曲線である。統計的有意性は、アスタリスクによって示されるアイソタイプ対照試料と比較したスチューデントt検定によって決定した。エラーバーはトリプリケートリピートからの標準偏差を表す。図10Aの*はp<0.001を表す。図10Bの*はp<0.01を表す。図10Fは、pab1949-1、pab2193-1、IgGアイソタイプ対照抗体、又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導されたIL-2産生を示すグラフである。図10Gは、pab1949-1、pab1949-1-N297A、又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションに応答したIL-2産生を示すグラフである。
図10EF】ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)刺激時の初代ヒトPBMCに対する抗OX40抗体の機能的活性を示すグラフである。一定濃度(10μg/ml)又は種々の濃度の抗OX40抗体又はアイソタイプ対照の非存在下又は存在下でヒトPBMCをSEAで刺激し、IL-2又はIL-10サイトカイン分泌に関して分析した。試験した抗OX40抗体には、pab1949、pab1949-1、pab2193-1、pab1949-1-N297A、及び参照抗体pab1784及びpab2045が含まれる。試験抗体に関して、10μg/mlの抗OX40抗体濃度におけるIL-2(図10A)及びIL-10(図10B)の倍数変化をプロットする。図10C図10D、及び図10Eは、異なるpab1949、pab1949-1、又は参照抗体pab1784及びpab2045濃度におけるIL-2産生の倍数変化を示す用量反応曲線である。統計的有意性は、アスタリスクによって示されるアイソタイプ対照試料と比較したスチューデントt検定によって決定した。エラーバーはトリプリケートリピートからの標準偏差を表す。図10Aの*はp<0.001を表す。図10Bの*はp<0.01を表す。図10Fは、pab1949-1、pab2193-1、IgGアイソタイプ対照抗体、又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導されたIL-2産生を示すグラフである。図10Gは、pab1949-1、pab1949-1-N297A、又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションに応答したIL-2産生を示すグラフである。
図10G】ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)刺激時の初代ヒトPBMCに対する抗OX40抗体の機能的活性を示すグラフである。一定濃度(10μg/ml)又は種々の濃度の抗OX40抗体又はアイソタイプ対照の非存在下又は存在下でヒトPBMCをSEAで刺激し、IL-2又はIL-10サイトカイン分泌に関して分析した。試験した抗OX40抗体には、pab1949、pab1949-1、pab2193-1、pab1949-1-N297A、及び参照抗体pab1784及びpab2045が含まれる。試験抗体に関して、10μg/mlの抗OX40抗体濃度におけるIL-2(図10A)及びIL-10(図10B)の倍数変化をプロットする。図10C図10D、及び図10Eは、異なるpab1949、pab1949-1、又は参照抗体pab1784及びpab2045濃度におけるIL-2産生の倍数変化を示す用量反応曲線である。統計的有意性は、アスタリスクによって示されるアイソタイプ対照試料と比較したスチューデントt検定によって決定した。エラーバーはトリプリケートリピートからの標準偏差を表す。図10Aの*はp<0.001を表す。図10Bの*はp<0.01を表す。図10Fは、pab1949-1、pab2193-1、IgGアイソタイプ対照抗体、又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導されたIL-2産生を示すグラフである。図10Gは、pab1949-1、pab1949-1-N297A、又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションに応答したIL-2産生を示すグラフである。
図11】OX40 NF-κB-ルシフェラーゼレポーター細胞株を使用して可溶性の(可溶性条件、図11A)又は架橋した(複合体化条件、図11B)pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体を試験したアッセイの結果である。試験した種々の抗体濃度に対する相対発光単位(RLU)をプロットする。
図12】OX40を発現する標的細胞に抗体が結合したときFcγRIIIA(図12A)又はFcγRIIAH131変異体(図12B)を発現するレポーター細胞を活性化するその能力に関して抗OX40抗体を試験したレポーターアッセイの結果である。図12Aでは、種々のpab1949-1及びpab2044-1濃度に対するΔRLU値をプロットする。ΔRLUは、抗OX40抗体のRLUからアイソタイプ対照のRLUを差し引いたものを表す。図12Bでは、pab1949-1、pab1949-1-S267E/L328F、pab2193-1、IgGアイソタイプ対照抗体、又はIgGアイソタイプ対照抗体の漸増濃度に対するRLU値をプロットする。
図13AB図13Aは、フローサイトメトリーによって計測したときの、抗CD3/抗CD28ビーズによって活性化した健常ドナーのnTreg、CD4+ T細胞又はCD8+ T細胞上のヒトOX40のΔMFIを示す棒グラフである。ΔMFIは抗OX40抗体のMFIからアイソタイプ対照のMFIを差し引いたものを表す。使用した抗OX40抗体は、PEコンジュゲートマウス抗ヒトOX40抗体(Biolegend:ACT35;カタログ:350004;ロット:B181090)であった。図13Bは、2人の健常ドナーの活性化nTreg及びエフェクターT細胞上のヒトOX40のΔMFIを示す棒グラフである。細胞を市販の抗OX40抗体(BER-ACT35クローン)又はアイソタイプ対照抗体で染色し、フローサイトメトリーを用いて分析した。図13Cは、Fcガンマ受容体IIIA(FcγRIIIA)レポーター細胞株を使用して抗OX40抗体pab1949を調べたグラフである。FcγRIIIA(158V/V多型)を過剰発現するジャーカットNFAT-ルシフェラーゼレポーター細胞を活性化初代nTreg及びエフェクターT細胞と共にpab1949又はアイソタイプ対照の存在下において37℃で20時間共培養した。20時間後、FcγRIIIA結合を表す相対発光単位(RLU)を記録した。ΔRLUは、抗OX40抗体のRLUからアイソタイプ対照のRLUを差し引いたものを表す。エラーバーは標準偏差を表す(n=2)。示されるデータは、3ドナーの細胞を使用した実験の代表である。図13D図13Cと同様であり、修正プロトコルを使用してpab1949-1を試験した研究の結果を示す。
図13CD図13Aは、フローサイトメトリーによって計測したときの、抗CD3/抗CD28ビーズによって活性化した健常ドナーのnTreg、CD4+ T細胞又はCD8+ T細胞上のヒトOX40のΔMFIを示す棒グラフである。ΔMFIは抗OX40抗体のMFIからアイソタイプ対照のMFIを差し引いたものを表す。使用した抗OX40抗体は、PEコンジュゲートマウス抗ヒトOX40抗体(Biolegend:ACT35;カタログ:350004;ロット:B181090)であった。図13Bは、2人の健常ドナーの活性化nTreg及びエフェクターT細胞上のヒトOX40のΔMFIを示す棒グラフである。細胞を市販の抗OX40抗体(BER-ACT35クローン)又はアイソタイプ対照抗体で染色し、フローサイトメトリーを用いて分析した。図13Cは、Fcガンマ受容体IIIA(FcγRIIIA)レポーター細胞株を使用して抗OX40抗体pab1949を調べたグラフである。FcγRIIIA(158V/V多型)を過剰発現するジャーカットNFAT-ルシフェラーゼレポーター細胞を活性化初代nTreg及びエフェクターT細胞と共にpab1949又はアイソタイプ対照の存在下において37℃で20時間共培養した。20時間後、FcγRIIIA結合を表す相対発光単位(RLU)を記録した。ΔRLUは、抗OX40抗体のRLUからアイソタイプ対照のRLUを差し引いたものを表す。エラーバーは標準偏差を表す(n=2)。示されるデータは、3ドナーの細胞を使用した実験の代表である。図13D図13Cと同様であり、修正プロトコルを使用してpab1949-1を試験した研究の結果を示す。
図14AB図14Aは、フローサイトメトリーによって計測したOX40の表面発現を示すヒストグラムの組である。健康ヒトドナー(a~c、n=3)の血液又は非小細胞肺癌患者(NSCLC)(d~f、n=3)の腫瘍組織から試料を収集した。細胞集団は、Tconv(CD3+、CD4+、CD8a-、CD25低、及びFOXP3-)又はTreg(CD3+、CD4+、CD8a-、CD25高、及びFOXP3+)として定義した。図14Bは、図14Aに示すものと同様の研究のヒストグラムの対であり、子宮内膜癌試料のCD8+又はCD4+ T細胞、又はTreg細胞における表面OX40発現を計測する。図14Cは、様々な腫瘍型にわたるTreg細胞及びTeff細胞上のOX40発現を示す棒グラフである。図14Dは、腫瘍関連CD4+ Teff細胞及びTreg細胞におけるOX40発現を要約する表である。「-」は陰性発現/発現欠如を表し、「+」は弱い発現を表し、「++」は中程度の発現を表し、及び「+++」は高発現を表す。
図14C図14Aは、フローサイトメトリーによって計測したOX40の表面発現を示すヒストグラムの組である。健康ヒトドナー(a~c、n=3)の血液又は非小細胞肺癌患者(NSCLC)(d~f、n=3)の腫瘍組織から試料を収集した。細胞集団は、Tconv(CD3+、CD4+、CD8a-、CD25低、及びFOXP3-)又はTreg(CD3+、CD4+、CD8a-、CD25高、及びFOXP3+)として定義した。図14Bは、図14Aに示すものと同様の研究のヒストグラムの対であり、子宮内膜癌試料のCD8+又はCD4+ T細胞、又はTreg細胞における表面OX40発現を計測する。図14Cは、様々な腫瘍型にわたるTreg細胞及びTeff細胞上のOX40発現を示す棒グラフである。図14Dは、腫瘍関連CD4+ Teff細胞及びTreg細胞におけるOX40発現を要約する表である。「-」は陰性発現/発現欠如を表し、「+」は弱い発現を表し、「++」は中程度の発現を表し、及び「+++」は高発現を表す。
図14D図14Aは、フローサイトメトリーによって計測したOX40の表面発現を示すヒストグラムの組である。健康ヒトドナー(a~c、n=3)の血液又は非小細胞肺癌患者(NSCLC)(d~f、n=3)の腫瘍組織から試料を収集した。細胞集団は、Tconv(CD3+、CD4+、CD8a-、CD25低、及びFOXP3-)又はTreg(CD3+、CD4+、CD8a-、CD25高、及びFOXP3+)として定義した。図14Bは、図14Aに示すものと同様の研究のヒストグラムの対であり、子宮内膜癌試料のCD8+又はCD4+ T細胞、又はTreg細胞における表面OX40発現を計測する。図14Cは、様々な腫瘍型にわたるTreg細胞及びTeff細胞上のOX40発現を示す棒グラフである。図14Dは、腫瘍関連CD4+ Teff細胞及びTreg細胞におけるOX40発現を要約する表である。「-」は陰性発現/発現欠如を表し、「+」は弱い発現を表し、「++」は中程度の発現を表し、及び「+++」は高発現を表す。
図15A】カニクイザルPBMCに由来する細胞においてpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌GM-CSFの量を示すグラフの組である。Cyno 2及びCyno 9は、独立した実験で試験した同じカニクイザルのPBMCを指すことに留意されたい。他のPBMC試料は全て異なるカニクイザルドナーから収集した。
図15B】カニクイザルPBMCに由来する細胞においてpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌GM-CSFの量を示すグラフの組である。Cyno 2及びCyno 9は、独立した実験で試験した同じカニクイザルのPBMCを指すことに留意されたい。他のPBMC試料は全て異なるカニクイザルドナーから収集した。
図16A図15A及び図15Bと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-17の量を示す。
図16B図15A及び図15Bと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-17の量を示す。
図17A図15A及び図15Bと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌TNFβの量を示す。
図17B図15A及び図15Bと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌TNFβの量を示す。
図18A図15A及び図15Bと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-5の量を示す。
図18B図15A及び図15Bと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-5の量を示す。
図19A図15A及び図15Bと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-10の量を示す。
図19B図15A及び図15Bと同様であり、pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションによって誘導された分泌IL-10の量を示す。
図20】ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)刺激時の初代カニクイザルPBMCに対する抗OX40抗体pab1949-1の機能的活性を調べたアッセイの結果を示すグラフの対である。2匹のカニクイザルドナーのPBMCによって分泌されたIL-2の量をpab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーションに対してプロットする。
図21】ヒトOX40アラニン突然変異体を発現する1624-5細胞に対するモノクローナル抗OX40抗体pab1949-1及びpab1928の結合を要約する表である。
【発明を実施するための形態】
【0150】
本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合し、且つOX40活
性を調節する抗体(例えば、モノクローナル抗体)が提供される。例えば、一態様におい
て、本明細書には、OX40に特異的に結合し、且つ1つ以上のOX40活性を増強する
か、誘導するか、又は増加させる抗体が提供される。例えば、別の態様において、本明細
書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合し、且つ1つ以上のOX40
活性を不活性化するか、低下させるか、又は阻害する抗体が提供される。具体的な実施形
態において、本抗体は単離されている。
【0151】
また、かかる抗体をコードする相補DNA(cDNA)などの単離核酸(ポリヌクレオ
チド)も提供される。更に、かかる抗体をコードする核酸(ポリヌクレオチド)を含むベ
クター(例えば、発現ベクター)及び細胞(例えば、宿主細胞)が提供される。また、か
かる抗体を作製する方法も提供される。他の態様において、本明細書には、OX40活性
を誘導するか、増加させるか、又は増強し、及び癌など、ある種の病態を治療するための
方法及び使用が提供される。更に、OX40(例えば、ヒトOX40)活性を不活性化す
るか、低下させるか、又は阻害し、及び炎症性又は自己免疫性疾患及び障害など、ある種
の病態を治療するための方法及び使用が提供される。関連する組成物(例えば、医薬組成
物)、キット、及び検出方法も提供される。
【0152】
5.1 用語
本明細書で使用されるとき、用語「約」及び「近似的」は、数値又は数値範囲を修飾し
て用いられるとき、その値又は範囲よりも5%~10%上方及び5%~10%下方の偏差
が、記載される値又は範囲の意図された意味の範囲内に留まることを示す。
【0153】
本明細書で使用されるとき、例えば所与の実験において、又は複数回の実験からの平均
値を用いたとき、指定される定義域にわたってAの増加に伴いBが実質的に増加する場合
、BはA値の指定される定義域にわたってAの「実質的増加関数」である。この定義は、
指定されるAの値に対応するBの値が、任意のより低いAの値に対応するBの値と比べて
最大1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、又は20%低いことを許容する。
【0154】
本明細書で使用されるとき、用語「抗体(antibody)」及び「抗体(anti
bodies)」は専門用語であり、本明細書では同義的に使用することができ、ある抗
原と特異的に結合する抗原結合部位を有する分子を指す。
【0155】
抗体には、例えば、モノクローナル抗体、組換え産生抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、リ
サーフェシング抗体、キメラ抗体、免疫グロブリン、合成抗体、2つの重鎖及び2つの軽
鎖分子を含む四量体抗体、抗体軽鎖単量体、抗体重鎖単量体、抗体軽鎖二量体、抗体重鎖
二量体、抗体軽鎖-抗体重鎖対、イントラボディ、ヘテロコンジュゲート抗体、シングル
ドメイン抗体、一価抗体、一本鎖抗体又は単鎖Fv(scFv)、ラクダ化抗体、アフィ
ボディ、Fab断片、F(ab’)断片、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、抗イデ
ィオタイプ(抗Id)抗体(例えば、抗抗Id抗体を含む)、二重特異性抗体、及び多重
特異性抗体が含まれ得る。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はポリク
ローナル抗体集団を指す。抗体は、任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、I
gD、IgA、又はIgY)、任意のクラス(例えば、IgG、IgG、IgG
IgG、IgA、又はIgA)、又は任意のサブクラス(例えば、IgG2a又は
IgG2b)の免疫グロブリン分子であってよい。特定の実施形態において、本明細書に
記載される抗体はIgG抗体、又はそのクラス(例えば、ヒトIgG、IgG、又は
IgG)又はサブクラスである。具体的な実施形態において、本抗体はヒト化モノクロ
ーナル抗体である。別の具体的な実施形態において、本抗体は、例えば免疫グロブリンで
あるヒトモノクローナル抗体である。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗
体は、IgG、IgG、又はIgG抗体である。
【0156】
本明細書で使用されるとき、用語「抗原結合ドメイン」、「抗原結合領域」、「抗原結
合部位」、及び類似の用語は、抗体分子のうち、抗体分子に抗原に対するその特異性を付
与するアミノ酸残基(例えば、相補性決定領域(CDR))を含む部分を指す。抗原結合
領域は、げっ歯類(例えば、マウス、ラット、又はハムスター)及びヒトなど、任意の動
物種に由来し得る。
【0157】
本明細書で使用されるとき、用語「可変領域」又は「可変ドメイン」は同義的に使用さ
れ、当該技術分野において一般的である。可変領域は、典型的には、抗体間で配列が広範
に異なり、且つ特定の抗体のその特定の抗原に対する結合及び特異性に用いられる抗体の
一部分、概して軽鎖又は重鎖の一部分、典型的には成熟重鎖におけるアミノ末端約110
~120アミノ酸又は110~125アミノ酸及び成熟軽鎖における約90~115アミ
ノ酸を指す。配列の変異性は相補性決定領域(CDR)と呼ばれる領域に集中している一
方、可変ドメイン中のより高度に保存された領域はフレームワーク領域(FR)と呼ばれ
る。いかなる特定の機構又は理論によっても拘束されることを望むものではないが、軽鎖
及び重鎖のCDRが抗体の抗原との相互作用及び特異性に主として関与するものと考えら
れる。特定の実施形態において、可変領域はヒト可変領域である。特定の実施形態におい
て、可変領域はげっ歯類又はマウスCDRとヒトフレームワーク領域(FR)とを含む。
詳細な実施形態において、可変領域は霊長類(例えば、非ヒト霊長類)可変領域である。
特定の実施形態において、可変領域はげっ歯類又はマウスCDRと霊長類(例えば、非ヒ
ト霊長類)フレームワーク領域(FR)とを含む。
【0158】
用語「VL」及び「VLドメイン」は、抗体の軽鎖可変領域を指して同義的に使用され
る。
【0159】
用語「VH」及び「VHドメイン」は、抗体の重鎖可変領域を指して同義的に使用され
る。
【0160】
用語「Kabat付番」及び同様の用語は当該技術分野において認識されており、抗体
の重鎖及び軽鎖可変領域、又はその抗原結合部分のアミノ酸残基の付番方式を指す。特定
の態様において、抗体のCDRはKabat付番方式に従い決定することができる(例え
ば、Kabat EA&Wu TT(1971)Ann NY Acad Sci 19
0:382-391及びKabat EA et al.,(1991)Sequenc
es of Proteins of Immunological Interest
,Fifth Edition,U.S.Department of Health
and Human Services,NIH Publication No.91
-3242を参照されたい)。Kabat付番方式を用いると、抗体重鎖分子内のCDR
は、典型的にはアミノ酸位置31~35(任意選択で35の後に1つ又は2つの追加的な
アミノ酸(Kabat付番スキームで35A及び35Bと称される)が含まれ得る)(C
DR1)、アミノ酸位置50~65(CDR2)、及びアミノ酸位置95~102(CD
R3)に存在する。Kabat付番方式を用いると、抗体軽鎖分子内のCDRは、典型的
にはアミノ酸位置24~34(CDR1)、アミノ酸位置50~56(CDR2)、及び
アミノ酸位置89~97(CDR3)に存在する。具体的な実施形態において、本明細書
に記載される抗体のCDRはKabat付番スキームにより決定される。
【0161】
本明細書で使用されるとき、用語「定常領域」又は「定常ドメイン」は同義的であり、
その当該技術分野で一般的な意味を有する。定常領域は、抗体の抗原への結合に直接は関
与しないが、Fc受容体との相互作用など、様々なエフェクター機能を呈し得る抗体部分
、例えば軽鎖及び/又は重鎖のカルボキシル末端部分である。免疫グロブリン分子の定常
領域は、概して免疫グロブリン可変ドメインと比べてより保存されたアミノ酸配列を有す
る。
【0162】
本明細書で使用されるとき、用語「重鎖」は、抗体に関連して使用されるとき、定常ド
メインのアミノ酸配列に基づき任意の異なるタイプ、例えば、アルファ(α)、デルタ(
δ)、イプシロン(ε)、ガンマ(γ)、及びミュー(μ)を指すことができ、これは、
IgGのサブクラス、例えばIgG、IgG、IgG、及びIgGを含めた、そ
れぞれ抗体のIgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMクラスを生じさせる。
【0163】
本明細書で使用されるとき、用語「軽鎖」は、抗体に関連して使用されるとき、定常ド
メインのアミノ酸配列に基づき任意の異なるタイプ、例えば、カッパ(κ)又はラムダ(
λ)を指すことができる。軽鎖アミノ酸配列は当該技術分野において周知である。具体的
な実施形態において、軽鎖はヒト軽鎖である。
【0164】
「結合親和性」は、概して、分子(例えば、抗体)の単一の結合部位とその結合パート
ナー(例えば、抗原)との間の非共有結合性相互作用の総和の強度を指す。特に指示がな
い限り、本明細書で使用されるとき、「結合親和性」は、結合対のメンバー(例えば、抗
体及び抗原)間の1:1相互作用を反映する固有結合親和性を指す。分子Xのそのパート
ナーYに対する親和性は、概して解離定数(K)によって表され得る。親和性は、限定
はされないが、平衡解離定数(K)、及び平衡会合定数(K)を含め、当該技術分野
において公知の幾つもの方法で計測及び/又は表現することができる。Kはkoff
onの商から計算され、一方、Kはkon/koffの商から計算される。kon
(例えば、抗原に対する抗体の)会合速度定数を指し、koffは(例えば、抗原に対す
る抗体の)解離を指す。kon及びkoffは、BIAcore(登録商標)又はKin
ExAなどの当業者に公知の技法によって決定することができる。
【0165】
本明細書で使用されるとき、「保存的アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が同様の側鎖を
有するアミノ酸残基に置き換えられているものである。側鎖を有するアミノ酸残基のファ
ミリーが当該技術分野において定義されている。これらのファミリーには、塩基性側鎖(
例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グル
タミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、
スレオニン、チロシン、システイン、トリプトファン)、非極性側鎖(例えば、アラニン
、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、β分
枝側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)及び芳香族側鎖(例えば、チロシ
ン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸が含まれる。特
定の実施形態では、抗体のCDR内又はフレームワーク領域内の1つ以上のアミノ酸残基
を同様の側鎖を有するアミノ酸残基に置き換えることができる。
【0166】
本明細書で使用されるとき、「エピトープ」は専門用語であり、抗体が特異的に結合す
ることのできる抗原の限局的な領域を指す。エピトープは、例えば、ポリペプチドの連続
するアミノ酸であってもよく(線状又は連続エピトープ)、又はエピトープは、例えば、
1つ又は複数のポリペプチドの2つ以上の非連続的な領域が一体となってもよい(立体、
非線状、不連続、又は非隣接エピトープ)。特定の実施形態において、抗体が結合するエ
ピトープは、例えば、NMR分光法、X線回折結晶学的研究、ELISAアッセイ、質量
分析法(例えば、液体クロマトグラフィーエレクトロスプレー質量分析法)と併せた水素
/重水素交換、アレイベースのオリゴ-ペプチドスキャニングアッセイ、及び/又は突然
変異誘発マッピング(例えば、部位特異的突然変異誘発マッピング)により決定すること
ができる。X線結晶学については、当該技術分野における公知の方法のいずれを用いて結
晶化を達成してもよい(例えば、Giege R et al.,(1994)Acta
Crystallogr D Biol Crystallogr 50(Pt 4)
:339-350;McPherson A(1990)Eur J Biochem
189:1-23;Chayen NE(1997)Structure 5:1269
-1274;McPherson A(1976)J Biol Chem 251:6
300-6303)。抗体:抗原結晶は周知のX線回折技法を用いて研究することができ
、X-PLORなどのコンピュータソフトウェアを使用して精密化することができる(Y
ale University,1992,配布元Molecular Simulat
ions,Inc.;例えば、Meth Enzymol(1985)volumes
114&115,eds Wyckoff HW et al.,;米国特許出願公開第
2004/0014194号明細書を参照されたい)、及びBUSTER(Bricog
ne G(1993)Acta Crystallogr D Biol Crysta
llogr 49(Pt 1):37-60;Bricogne G(1997)Met
h Enzymol 276A:361-423,ed Carter CW;Rove
rsi P et al.,(2000)Acta Crystallogr D Bi
ol Crystallogr 56(Pt 10):1316-1323)。突然変異
誘発マッピング研究は、当業者に公知の任意の方法を用いて達成することができる。アラ
ニンスキャニング突然変異誘発法を含めた突然変異誘発法の説明については、例えば、C
hampe M et al.,(1995)J Biol Chem 270:138
8-1394及びCunningham BC&Wells JA(1989)Scie
nce 244:1081-1085を参照されたい。具体的な実施形態において、抗体
のエピトープはアラニンスキャニング突然変異誘発研究を用いて決定される。
【0167】
本明細書で使用されるとき、用語「免疫特異的に結合する」、「免疫特異的に認識する
」、「特異的に結合する」、及び「特異的に認識する」は、抗体の二関連して、類似の用
語であり、抗原(例えば、エピトープ又は免疫複合体)に結合する分子を(かかる結合が
当業者によって理解されるとおり)指す。例えば、ある抗原に特異的に結合する分子は、
他のペプチド又はポリペプチドに対して、例えばイムノアッセイ、BIAcore(登録
商標)、KinExA 3000機器(Sapidyne Instruments、B
oise,ID)、又は当該技術分野において公知の他のアッセイによって決定するとき
、概してより低い親和性で結合し得る。具体的な実施形態において、ある抗原に免疫特異
的に結合する分子は、その分子が別の抗原に非特異的に結合するときのKよりも少なく
とも2対数、2.5対数、3対数、4対数又はそれを超えて高いKでその抗原に結合す
る。抗OX40抗原結合ドメインとヒト免疫細胞が発現する抗原に特異的に結合しない第
2の抗原結合ドメインとを有する抗体に関連して、用語「免疫特異的に結合する」、「免
疫特異的に認識する」、「特異的に結合する」、及び「特異的に認識する」は、2つ以上
の抗原(即ち、OX40及び第2の抗原結合ドメインに関連する抗原)に対して個別的な
特異性を有する抗体を指す。
【0168】
別の具体的な実施形態において、抗原に免疫特異的に結合する分子は、同様の結合条件
下で他のタンパク質と交差反応しない。別の具体的な実施形態において、抗原に免疫特異
的に結合する分子は他の非OX40タンパク質と交差反応しない。具体的な実施形態にお
いて、本明細書には、別の無関係の抗原に対するよりも高い親和性でOX40に結合する
抗体が提供される。特定の実施形態において、本明細書には、例えばラジオイムノアッセ
イ、表面プラズモン共鳴、又は結合平衡除外アッセイによって計測したとき、別の無関係
の抗原に対するよりも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55
%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又はそれを超え
て高い親和性でOX40(例えば、ヒトOX40)に結合する抗体が提供される。具体的
な実施形態において、無関係の非OX40タンパク質に対する本明細書に記載される抗O
X40抗体の結合程度は、例えばラジオイムノアッセイによって計測したとき、OX40
タンパク質に対する抗体の結合の10%、15%、又は20%未満である。
【0169】
具体的な実施形態において、本明細書には、別のOX40種に対するよりも高い親和性
でヒトOX40に結合する抗体が提供される。特定の実施形態において、本明細書には、
例えばラジオイムノアッセイ、表面プラズモン共鳴、又は結合平衡除外アッセイによって
計測したとき、別のOX40種に対するよりも5%、10%、15%、20%、25%、
30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%又はそれを
超えて高い親和性でヒトOX40に結合する抗体が提供される。具体的な実施形態におい
て、ヒトOX40に結合する本明細書に記載される抗体は、別のOX40タンパク質種に
対して、例えばラジオイムノアッセイ、表面プラズモン共鳴、又は結合平衡除外アッセイ
によって計測したとき、ヒトOX40タンパク質に対する抗体の結合の10%、15%、
又は20%未満で結合し得る。
【0170】
本明細書で使用されるとき、用語「OX40受容体」又は「OX40」又は「OX40
ポリペプチド」は、限定はされないが、天然OX40、OX40のアイソフォーム、又は
OX40の種間OX40ホモログを含めたOX40を指す。OX40は、腫瘍壊死因子受
容体スーパーファミリーメンバー4(TNFRSF4)、ACT35、CD134、IM
D16、及びTXGP1Lとしても知られる。GenBank(商標)受託番号BC10
5070及びBC105072がヒトOX40核酸配列を提供する。Refseq番号N
P_003318.1がヒトOX40のアミノ酸配列を提供する。ヒトOX40の未成熟
アミノ酸配列は配列番号17として提供される。ヒトOX40の成熟アミノ酸配列は配列
番号55として提供される。ヒトOX40はEntrez GeneによってGeneI
D:7293と指定される。RefSeq番号XM_005545122.1及びXP_
005545179.1は、それぞれ予想カニクイザルOX40核酸配列及びアミノ酸配
列を提供する。ヒトOX40の可溶性アイソフォームも報告されている(Taylor
L et al.,(2001)J Immunol Methods 255:67-
72)。本明細書で使用されるとき、用語「ヒトOX40」は、配列番号55のポリペプ
チド配列を含むOX40を指す。
【0171】
本明細書で使用されるとき、用語「OX40リガンド」及び「OX40L」は、腫瘍壊
死因子リガンドスーパーファミリーメンバー4(TNFSF4)を指す。OX40Lは、
別名CD252、GP34、TXGP1、及びCD134Lとして知られる。GenBa
nk(商標)受託番号D90224.1及びAK297932.1が例示的ヒトOX40
L核酸配列を提供する。RefSeq番号NP_003317.1及びSwiss-Pr
ot受託番号P23510-1がアイソフォーム1の例示的ヒトOX40Lアミノ酸配列
を提供する。RefSeq番号NP_001284491.1及びSwiss-Prot
受託番号P23510-2がアイソフォーム2の例示的ヒトOX40Lアミノ酸配列を提
供する。ヒトOX40LはEntrez GeneによってGeneID:7292と指
定される。詳細な実施形態において、OX40Lは配列番号42のヒトOX40Lアイソ
フォーム1又は配列番号43のアイソフォーム2である。
【0172】
本明細書で使用されるとき、用語「宿主細胞」は、任意のタイプの細胞、例えば、初代
細胞、培養下の細胞、又は細胞株由来の細胞であってよい。具体的な実施形態において、
用語「宿主細胞」は、核酸分子がトランスフェクトされた細胞及びかかる細胞の子孫又は
潜在的子孫を指す。かかる細胞の子孫は、例えば後続の世代で起こり得る突然変異若しく
は環境の影響、又は宿主細胞ゲノムへの核酸分子の組み込みに起因して、核酸分子をトラ
ンスフェクトされた親細胞と同一ではないこともある。
【0173】
本明細書で使用されるとき、用語「有効量」は、対象への療法薬投与に関連して、所望
の予防又は治療効果を実現する療法薬の量を指す。有効量の例は以下の第5.5.1.3
節に提供される。
【0174】
本明細書で使用されるとき、用語「対象」と「患者」とは同義的に使用される。対象は
動物であってもよい。一部の実施形態において、対象は、非霊長類(例えば、雌ウシ、ブ
タ、ウマ、ネコ、イヌ、ラット等)又は霊長類(例えば、サル又はヒト)、最も好ましく
はヒトなどの哺乳動物である。一部の実施形態において、対象はカニクイザルである。特
定の実施形態において、かかる用語は非ヒト動物(例えば、ブタ、ウマ、雌ウシ、ネコ、
又はイヌなどの非ヒト動物)を指す。一部の実施形態において、かかる用語はペット又は
農業動物を指す。具体的な実施形態において、かかる用語はヒトを指す。
【0175】
本明細書で使用されるとき、試験抗体と第1の抗原との間の結合は、試験抗体と第1の
抗原との間の結合が、例えばフローサイトメトリー分析で計測したとき、試験抗体と第2
の抗原との間の結合と比べて少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、又は
80%低下する場合、試験抗体と第2の抗原との間の結合と比べて「実質的に弱まってい
る」。
【0176】
2つの配列(例えば、アミノ酸配列又は核酸配列)間の「同一性パーセント」の決定は
また、数学的アルゴリズムを用いて達成することもできる。2つの配列の比較に利用され
る数学的アルゴリズムの具体的な非限定例は、Karlin S&Altschul S
F(1993)PNAS 90:5873-5877にあるとおり修正した、Karli
n S&Altschul SF(1990)PNAS 87:2264-2268のア
ルゴリズムである。かかるアルゴリズムは、Altschul SF et al.,(
1990)J Mol Biol 215:403のNBLAST及びXBLASTプロ
グラムに組み込まれている。BLASTヌクレオチド検索は、NBLASTヌクレオチド
プログラムパラメータを例えばスコア=100、ワード長=12に設定して実施すること
により、本明細書に記載される核酸分子と相同なヌクレオチド配列を得ることができる。
BLASTタンパク質検索は、XBLASTプログラムパラメータを例えばスコア50、
ワード長=3に設定して実施することにより、本明細書に記載されるタンパク質分子と相
同なアミノ酸配列を得ることができる。比較のためギャップ付きアラインメントを達成す
るには、Altschul SF et al.,(1997)Nuc Acids R
es 25:3389 3402に記載されるとおりのギャップ付きBLASTを利用す
ることができる。或いは、PSI BLASTを用いて、分子間の距離関係を検出する反
復検索を実施することができる(同上)。BLAST、ギャップ付きBLAST、及びP
SI Blastプログラムを利用する場合、それぞれのプログラムの(例えば、XBL
AST及びNBLASTの)デフォルトパラメータを使用することができる(例えば、ワ
ールドワイドウェブ、ncbi.nlm.nih.gov上の国立バイオテクノロジー情
報センター(NCBI)を参照されたい)。配列の比較に利用される数学的アルゴリズム
の別の具体的な非限定例は、Myers and Miller,1988,CABIO
S 4:11 17のアルゴリズムである。かかるアルゴリズムは、GCG配列アライン
メントソフトウェアパッケージの一部であるALIGNプログラム(バージョン2.0)
に組み込まれている。アミノ酸配列の比較にALIGNプログラムを利用する場合、PA
M120重み付け残基表、12のギャップ長ペナルティ、及び4のギャップペナルティー
を使用することができる。
【0177】
2つの配列間の同一性パーセントは、上記に記載されるものと同様の技法を、ギャップ
を許容して又は許容せずに用いて決定することができる。同一性パーセントの計算では、
典型的には完全な一致のみがカウントされる。
【0178】
本明細書で使用されるとき、用語「ヒト免疫細胞が発現する抗原に結合しない抗原結合
ドメイン」は、免疫応答において役割を果たす造血由来の任意のヒト細胞が発現する抗原
に抗原結合ドメインが結合しないことを意味する。免疫細胞には、B細胞及びT細胞など
のリンパ球;ナチュラルキラー細胞;並びに単球、マクロファージ、好酸球、マスト細胞
、好塩基球、及び顆粒球などの骨髄性細胞が含まれる。例えば、かかる結合ドメインであ
れば、OX40、又はヒト免疫細胞が発現するTNF受容体スーパーファミリーの任意の
他のメンバーに結合しないであろう。しかしながら、抗原結合ドメインは、限定はされな
いが、他の生物及び非ヒトで発現する抗原(即ち、非ヒト抗原);野生型ヒト細胞が発現
しない抗原;又はウイルス抗原、限定はされないが、ヒト細胞に感染しないウイルスの抗
原、又は非感染ヒト免疫細胞に存在しないウイルス抗原などの抗原に結合することができ
る。
【0179】
5.2 抗体
ある具体的な態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異
的に結合する抗体(例えば、モノクローナル抗体、例えば、キメラ、ヒト化、又はヒト抗
体など)が提供される。
【0180】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はヒトCD4+ T細胞及びヒト
CD8+ T細胞に結合する。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はヒ
トCD4+ 細胞及びカニクイザルCD4+ T細胞に結合する。
【0181】
詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、表1に示されるとおりの、
(a)アミノ酸配列RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号1)を含むか、それか
らなるか、又はそれから本質的になるVL CDR1と、
(b)アミノ酸配列LGSNRAS(配列番号2)を含むか、それからなるか、又はそれ
から本質的になるVL CDR2と、
(c)アミノ酸配列MQALQTPLT(配列番号3)を含むか、それからなるか、又は
それから本質的になるVL CDR3と
を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。
【0182】
一部の実施形態において、本抗体は、本明細書に記載されるVLフレームワーク領域を
含む。具体的な実施形態において、本抗体は、表3に示される抗体のVLフレームワーク
領域(FR)を含む。
【0183】
別の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細
書に記載される抗体は、表2に示されるとおりの、
(a)アミノ酸配列GSAMH(配列番号4)を含むか、それからなるか、又はそれから
本質的になるVH CDR1と、
(b)アミノ酸配列RIRSKANSYATAYAASVKG(配列番号5)を含むか、
それからなるか、又はそれから本質的になるVH CDR2と、
(c)アミノ酸配列GIYDSSGYDY(配列番号6)を含むか、それからなるか、又
はそれから本質的になるVH CDR3と
を含む重鎖可変領域(VH)を含む。
【0184】
一部の実施形態において、本抗体は、本明細書に記載されるVHフレームワークを含む
。具体的な実施形態において、本抗体は、表4に示される抗体のVHフレームワーク領域
を含む。
【0185】
【表1】
【0186】
【表2】
【0187】
【表3】
【0188】
【表4】
【0189】
具体的な実施形態において、本抗体は、表3に示される4つのVLフレームワーク領域
(FR)と表4に示される4つのVHフレームワーク領域(FR)とを含む。
【0190】
特定の実施形態において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的
に結合し、且つ例えば表1及び表2に示されるとおりの(即ち、配列番号1~6)、pa
b1949又はpab2044の軽鎖可変領域(VL)CDR及び重鎖可変領域(VH)
CDRを含む抗体が提供される。特定の実施形態において、本明細書には、OX40(例
えば、ヒトOX40)に特異的に結合し、且つ例えば表1及び表2に示されるとおりの(
即ち、配列番号1~6)、pab1949又はpab2044の軽鎖可変領域(VL)C
DR及び重鎖可変領域(VH)CDRと表3及び表4に示されるVLフレームワーク領域
及びVHフレームワーク領域とを含む抗体が提供される。
【0191】
詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、表1に示されるとおりのVL CDR1、VL CDR2、及
びVL CDR3を含む軽鎖可変領域(VL)と表3に示されるVLフレームワーク領域
とを含む。
【0192】
特定の実施形態において、抗体は、ヒト遺伝子によってコードされるアミノ酸配列に由
来する軽鎖可変フレームワーク領域を含み、このアミノ酸配列はIGKV2-2801
(配列番号18)のものである。
【0193】
詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、表2に示されるとおりのVH CDR1、VH CDR2、及
びVH CDR3を含む重鎖可変領域(VH)と表4に示されるVHフレームワーク領域
とを含む。
【0194】
特定の実施形態において、本抗体は、ヒト遺伝子によってコードされるアミノ酸配列に
由来する重鎖可変フレームワーク領域を含み、このアミノ酸配列はIGHV3-73
1(配列番号19)のものである。
【0195】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗
体は、配列番号15のアミノ酸配列を含むVLドメインを含む。具体的な実施形態におい
て、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗体は、配列番号15のアミ
ノ酸配列からなるか又はそれから本質的になるVLドメインを含む。
【0196】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗体
は、配列番号16のアミノ酸配列を含むVHドメインを含む。一部の実施形態において、
OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗体は、配列番号16のアミノ酸
配列からなるか又はそれから本質的になるVHドメインを含む。
【0197】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗体
はVHドメインとVLドメインとを含み、このVHドメイン及びVLドメインは、それぞ
れ配列番号16及び配列番号15のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、OX
40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗体はVHドメインとVLドメインと
を含み、このVHドメイン及びVLドメインは、それぞれ配列番号16及び配列番号15
のアミノ酸配列からなるか又はそれから本質的になる。
【0198】
特定の態様において、本明細書に記載される抗体は、そのVLドメイン単独、又はその
VHドメイン単独によるか、又はその3つのVL CDR単独、又はその3つのVH C
DR単独によって記載し得る。例えば、ヒト軽鎖又は重鎖ライブラリからそれぞれ相補的
軽鎖又は重鎖を同定して、元の抗体と同程度か又はそれより高い親和性を有するヒト化抗
体変異体を得ることによるマウス抗αvβ3抗体のヒト化について記載しているRade
r C et al.,(1998)PNAS 95:8910-8915(全体として
参照により本明細書に援用される)を参照されたい。また、特定のVLドメイン(又はV
Hドメイン)を使用し且つ相補的可変ドメインに関してライブラリをスクリーニングする
ことによる特異的抗原に結合する抗体を作製する方法について記載しているClacks
on T et al.,(1991)Nature 352:624-628(全体と
して参照により本明細書に援用される)も参照されたい。このスクリーンにより、特定の
VHドメインに対する14個の新規パートナー及び特定のVLドメインに対する13個の
新規パートナーが生じ、これらは、ELISAによって決定するとき、強力な結合剤であ
った。また、特定のVHドメインを使用し且つ相補的VLドメインに関してライブラリ(
例えば、ヒトVLライブラリ)をスクリーニングすることによる特異的抗原に結合する抗
体を作製する方法について記載しているKim SJ&Hong HJ,(2007)J
Microbiol 45:572-577(全体として参照により本明細書に援用さ
れる)も参照されたい。これらの選択されたVLドメイン使用して、次に追加の相補的(
例えば、ヒト)VHドメインの選択をガイドし得る。
【0199】
特定の態様において、抗体のCDRは、免疫グロブリン構造ループの位置を参照するC
hothia付番スキームに従い決定することができる(例えば、Chothia C&
Lesk AM,(1987),J Mol Biol 196:901-917;Al
-Lazikani B et al.,(1997)J Mol Biol 273:
927-948;Chothia C et al.,(1992)J Mol Bio
l 227:799-817;Tramontano A et al.,(1990)
J Mol Biol 215(1):175-82;及び米国特許第7,709,22
6号明細書を参照されたい)。典型的には、Kabat付番慣習を使用するとき、Cho
thia CDR-H1ループは重鎖アミノ酸26~32、33、又は34に位置し、C
hothia CDR-H2ループは重鎖アミノ酸52~56に位置し、及びChoth
ia CDR-H3ループは重鎖アミノ酸95~102に位置する一方、Chothia
CDR-L1ループは軽鎖アミノ酸24~34に位置し、Chothia CDR-L
2ループは軽鎖アミノ酸50~56に位置し、及びChothia CDR-L3ループ
は軽鎖アミノ酸89~97に位置する。Kabat付番慣習を使用して付番したときのC
hothia CDR~H1ループの終わりは、ループの長さに応じてH32~H34で
異なる(これは、Kabat付番スキームがH35A及びH35Bに挿入を置くためであ
る;35Aも35Bも存在しない場合、ループは32で終わる;35Aのみが存在する場
合、ループは33で終わる;35A及び35Bの両方が存在する場合、ループは34で終
わる)。
【0200】
特定の態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結
合し、且つpab1949又はpab2044のVLのChothia VL CDRを
含む抗体が提供される。特定の態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトO
X40)に特異的に結合し、且つpab1949又はpab2044のVHのChoth
ia VH CDRを含む抗体が提供される。特定の態様において、本明細書には、OX
40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合し、且つpab1949又はpab204
4のVLのChothia VL CDRを含み、pab1949又はpab2044の
VHのChothia VH CDRを含む抗体が提供される。特定の実施形態において
、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗体は1つ以上のCDRを含み
、ここで、Chothia及びKabat CDRは同じアミノ酸配列を有する。特定の
実施形態において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合し
、且つKabat CDRとChothia CDRとの組み合わせを含む抗体が提供さ
れる。
【0201】
特定の態様において、抗体のCDRは、Lefranc M-P,(1999)The
Immunologist 7:132-136及びLefranc M-P et
al.,(1999)Nucleic Acids Res 27:209-212に記
載されるとおりのIMGT付番方式に従い決定することができる。IMGT付番スキーム
によれば、VH-CDR1は26~35位にあり、VH-CDR2は51~57位にあり
、VH-CDR3は93~102位にあり、VL-CDR1は27~32位にあり、VL
-CDR2は50~52位にあり、及びVL-CDR3は89~97位にある。詳細な実
施形態において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合し、
且つIMGT付番方式によって決定されるとおりの、例えば、Lefranc M-P(
1999)前掲及びLefranc M-P et al.,(1999)前掲)に記載
されるとおりのpab1949又はpab2044のCDRを含む抗体が提供される。
【0202】
特定の態様において、抗体のCDRは、MacCallum RM et al.,(
1996)J Mol Biol 262:732-745に従い決定することができる
。例えば、Martin A.“Protein Sequence and Stru
cture Analysis of Antibody Variable Doma
ins,” in Antibody Engineering,Kontermann
and Duebel,eds.,Chapter 31,pp.422-439,S
pringer-Verlag,Berlin(2001)も参照されたい。詳細な実施
形態において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合し、且
つMacCallum RM et alの方法によって決定されるとおりのpab19
49又はpab2044のCDRを含む抗体が提供される。
【0203】
特定の態様において、抗体のCDRは、Kabat CDRとChothia構造ルー
プとの間の組み合わせに相当し、且つOxford MolecularのAbM抗体モ
デル化ソフトウェア(Oxford Molecular Group,Inc.)によ
って用いられているAbM超可変領域を参照するAbM付番スキームに従い決定すること
ができる。詳細な実施形態において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)
に特異的に結合し、且つAbM付番スキームによって決定されるとおりのpab1949
又はpab2044のCDRを含む抗体が提供される。
【0204】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体のVH(例えば、CDR1、C
DR2、又はCDR3)及び/又はVL(例えば、CDR1、CDR2、又はCDR3)
領域に沿った1つ以上のCDRの位置は、OX40(例えば、ヒトOX40)に対する免
疫特異的結合が維持されている(例えば、実質的に、例えば、少なくとも50%、少なく
とも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95
%維持されている)限り、1、2、3、4、5、又は6アミノ酸位置だけ異なってもよい
。例えば、一実施形態において、本明細書に記載される抗体のCDRを定義する位置は、
OX40(例えば、ヒトOX40)に対する免疫特異的結合が維持されている(例えば、
実質的に、例えば、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくと
も80%、少なくとも90%、少なくとも95%維持されている)限り、本明細書に記載
される抗体(例えば、pab1949又はpab2044)のCDR位置と比べてCDR
のN末端及び/又はC末端境界を1、2、3、4、5、又は6アミノ酸だけシフトするこ
とにより異なってもよい。別の実施形態において、本明細書に記載される抗体のVH(例
えば、CDR1、CDR2、又はCDR3)及び/又はVL(例えば、CDR1、CDR
2、又はCDR3)領域に沿った1つ以上のCDRの長さは、OX40(例えば、ヒトO
X40)に対する免疫特異的結合が維持されている(例えば、実質的に、例えば、少なく
とも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90
%、少なくとも95%維持されている)限り、1、2、3、4、5アミノ酸、又はそれを
超えて異なってもよい(例えば、短くても又は長くてもよい)。
【0205】
一実施形態において、本明細書に記載されるVL CDR1、VL CDR2、VL
CDR3、VH CDR1、VH CDR2、及び/又はVH CDR3は、OX40(
例えば、ヒトOX40)に対する免疫特異的結合が維持されている(例えば、実質的に、
例えば、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、
少なくとも90%、少なくとも95%維持されている)限り、本明細書に記載されるCD
R(例えば、配列番号1~6)の1つ以上と比べて1、2、3、4、5アミノ酸又はそれ
を超えて短くてもよい。別の実施形態において、本明細書に記載されるVL CDR1、
VL CDR2、VL CDR3、VH CDR1、VH CDR2、及び/又はVH
CDR3は、OX40(例えば、ヒトOX40)に対する免疫特異的結合が維持されてい
る(例えば、実質的に、例えば、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70
%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%維持されている)限り、本
明細書に記載されるCDR(例えば、配列番号1~6)の1つ以上と比べて1、2、3、
4、5アミノ酸又はそれを超えて長くてもよい。別の実施形態において、本明細書に記載
されるVL CDR1、VL CDR2、VL CDR3、VH CDR1、VH CD
R2、及び/又はVH CDR3のアミノ末端は、OX40(例えば、ヒトOX40)に
対する免疫特異的結合が維持されている(例えば、実質的に、例えば、少なくとも50%
、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なく
とも95%維持されている)限り、本明細書に記載されるCDR(例えば、配列番号1~
6)の1つ以上と比較して1、2、3、4、5アミノ酸又はそれを超えて延長されてもよ
い。別の実施形態において、本明細書に記載されるVL CDR1、VL CDR2、V
L CDR3、VH CDR1、VH CDR2、及び/又はVH CDR3のカルボキ
シ末端は、OX40(例えば、ヒトOX40)に対する免疫特異的結合が維持されている
(例えば、実質的に、例えば、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%
、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%維持されている)限り、本明
細書に記載されるCDR(例えば、配列番号1~6)の1つ以上と比較して1、2、3、
4、5アミノ酸又はそれを超えて延長されてもよい。別の実施形態において、本明細書に
記載されるVL CDR1、VL CDR2、VL CDR3、VH CDR1、VH
CDR2、及び/又はVH CDR3のアミノ末端は、OX40(例えば、ヒトOX40
)に対する免疫特異的結合が維持されている(例えば、実質的に、例えば、少なくとも5
0%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少
なくとも95%維持されている)限り、本明細書に記載されるCDR(例えば、配列番号
1~6)の1つ以上と比較して1、2、3、4、5アミノ酸又はそれを超えて短縮されて
もよい。一実施形態において、本明細書に記載されるVL CDR1、VL CDR2、
VL CDR3、VH CDR1、VH CDR2、及び/又はVH CDR3のカルボ
キシ末端は、OX40(例えば、ヒトOX40)に対する免疫特異的結合が維持されてい
る(例えば、実質的に、例えば、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70
%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%維持されている)限り、本
明細書に記載されるCDR(例えば、配列番号1~6)の1つ以上と比較して1、2、3
、4、5アミノ酸又はそれを超えて短縮されてもよい。当該技術分野において公知の任意
の方法、例えば本明細書に提供される「実施例」の節(第6節)に記載される結合アッセ
イ及び条件を用いて、OX40(例えば、ヒトOX40)に対する免疫特異的結合が維持
されているかどうかを確かめることができる。
【0206】
具体的な態様において、本明細書には、抗体軽鎖及び重鎖、例えば別個の軽鎖及び重鎖
を含む抗体が提供される。軽鎖に関して、具体的な実施形態では、本明細書に記載される
抗体の軽鎖はκ軽鎖である。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される抗体の軽鎖はλ軽鎖である。更に別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される抗体の軽鎖はヒトκ軽鎖又はヒトλ軽鎖である。詳細な実施形態では、OX40ポリペプチド(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、VLドメインのアミノ酸配列が配列番号15に示される配列を含む軽鎖であって、且つ軽鎖の定常領域がヒトκ軽鎖定常領域のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。別の詳細な実施形態では、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、VLドメインのアミノ酸配列が配列番号15に示される配列を含む軽鎖であって、且つ軽鎖の定常領域がヒトλ軽鎖定常領域のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。具体的な実施形態では、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、VLドメインのアミノ酸配列が配列番号15に示される配列を含む軽鎖であって、且つ軽鎖の定常領域がヒトκ又はλ軽鎖定常領域のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。ヒト定常領域配列の非限定的な例は当該技術分野において記載されており、例えば、米国特許第5,693,780号明細書及びKabat EA et al.,(1991)前掲を参照されたい。
【0207】
詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、配列番号20に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
【0208】
重鎖に関して、具体的な実施形態では、本明細書に記載される抗体の重鎖は、アルファ
(α)、デルタ(δ)、イプシロン(ε)、ガンマ(γ)又はミュー(μ)重鎖であり得
る。別の具体的な実施形態では、記載される抗体の重鎖は、ヒトアルファ(α)、デルタ
(δ)、イプシロン(ε)、ガンマ(γ)又はミュー(μ)重鎖を含み得る。詳細な実施
形態では、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載さ
れる抗体は、VHドメインのアミノ酸配列が配列番号16に示される配列を含み得る重鎖
であって、重鎖の定常領域がヒトガンマ(γ)重鎖定常領域のアミノ酸配列を含む重鎖を
含む。具体的な実施形態では、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本
明細書に記載される抗体は、VHドメインのアミノ酸配列が配列番号16に示される配列
を含む重鎖であって、重鎖の定常領域が本明細書に記載される又は当該技術分野において
公知のヒト重鎖のアミノ酸を含む重鎖を含む。ヒト定常領域配列の非限定的な例は当該技
術分野において記載されており、例えば、米国特許第5,693,780号明細書及びK
abat EA et al.,(1991)前掲を参照されたい。
【0209】
詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、配列番号21に示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。詳細
な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に
記載される抗体は、配列番号60に示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。別の実施形
態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載され
る抗体は、配列番号23に示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。別の実施形態におい
て、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は
、配列番号61に示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。別の実施形態において、OX
40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、配列番
号51に示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。別の実施形態において、OX40(例
えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、配列番号62に
示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。別の実施形態において、OX40(例えば、ヒ
トOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、配列番号52に示される
アミノ酸配列を含む重鎖を含む。別の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX4
0)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、配列番号63に示されるアミノ酸
配列を含む重鎖を含む。
【0210】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される任意のアミノ酸配列を含むVLド
メイン及びVHドメインを含み、定常領域がIgG、IgE、IgM、IgD、IgA、
又はIgY免疫グロブリン分子、又はヒトIgG、IgE、IgM、IgD、IgA、又
はIgY免疫グロブリン分子の定常領域のアミノ酸配列を含む。別の具体的な実施形態に
おいて、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載され
る抗体は、本明細書に記載される任意のアミノ酸配列を含むVLドメイン及びVHドメイ
ンを含み、定常領域が、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、又はIgY免疫グロ
ブリン分子、任意のクラス(例えば、IgG、IgG、IgG、IgG、IgA
、及びIgA)、又は任意のサブクラス(例えば、IgG2a及びIgG2b)の免
疫グロブリン分子の定常領域のアミノ酸配列を含む。詳細な実施形態において、定常領域
は、ヒトIgG、IgE、IgM、IgD、IgA、又はIgY免疫グロブリン分子、任
意のクラス(例えば、IgG、IgG、IgG、IgG、IgA、及びIgA
)、又は任意のサブクラス(例えば、IgG2a及びIgG2b)の免疫グロブリン分
子の定常領域のアミノ酸配列を含む。
【0211】
別の具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結
合する本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される任意のアミノ酸配列を含むV
Lドメイン及びVHドメインを含み、定常領域が、ヒトIgG(例えば、アロタイプG
1m3、G1m17,1又はG1m17,1,2)、ヒトIgG、又はヒトIgG
定常領域のアミノ酸配列を含む。詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX
40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される任意
のアミノ酸配列を含むVLドメイン及びVHドメインを含み、定常領域が、ヒトIgG
(アロタイプGlm3)の定常領域のアミノ酸配列を含む。ヒト定常領域の非限定的な例
は当該技術分野において記載されており、例えば、Kabat EA et al.,(
1991)前掲を参照されたい。
【0212】
別の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細
書に記載される抗体は、配列番号20に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖と配列番号21
に示されるアミノ酸配列を含む重鎖とを含む。別の実施形態において、OX40(例えば
、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、配列番号20に示さ
れるアミノ酸配列を含む軽鎖と配列番号60に示されるアミノ酸配列を含む重鎖とを含む
。別の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細
書に記載される抗体は、配列番号20に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖と配列番号23
に示されるアミノ酸配列を含む重鎖とを含む。別の実施形態において、OX40(例えば
、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、配列番号20に示さ
れるアミノ酸配列を含む軽鎖と配列番号61に示されるアミノ酸配列を含む重鎖とを含む
。別の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細
書に記載される抗体は、配列番号20に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖と配列番号51
又は52に示されるアミノ酸配列を含む重鎖とを含む。別の実施形態において、OX40
(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、配列番号2
0に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖と配列番号62又は63に示されるアミノ酸配列を
含む重鎖とを含む。
【0213】
特定の実施形態では、本明細書に記載される抗体のFc領域(例えば、CH2ドメイン
(ヒトIgGの残基231~340)及び/又はCH3ドメイン(ヒトIgGの残基
341~447)及び/又はヒンジ領域(Kabat付番方式(例えば、KabatのE
Uインデックス)に従う付番による))に1、2個、又はそれを超える突然変異(例えば
、アミノ酸置換)を導入して、血清中半減期、補体結合、Fc受容体結合及び/又は抗原
依存性細胞傷害など、抗体の1つ以上の機能特性を改変する。
【0214】
特定の実施形態では、例えば米国特許第5,677,425号明細書に記載されるとお
り、Fc領域(CH1ドメイン)のヒンジ領域に1、2個、又はそれを超える突然変異(
例えば、アミノ酸置換)を導入して、ヒンジ領域におけるシステイン残基の数を改変する
(例えば、増加又は減少させる)。CH1ドメインのヒンジ領域におけるシステイン残基
の数を改変すると、例えば、軽鎖及び重鎖のアセンブリが促進され、又は抗体の安定性が
改変され得る(例えば、増加又は減少し得る)。
【0215】
一部の実施形態では、本明細書に記載される抗体のFc領域(例えば、CH2ドメイン
(ヒトIgGの残基231~340)及び/又はCH3ドメイン(ヒトIgGの残基
341~447)及び/又はヒンジ領域(Kabat付番方式(例えば、KabatのE
Uインデックス)に従う付番による))に1、2個、又はそれを超える突然変異(例えば
、アミノ酸置換)を導入して、エフェクター細胞の表面上のFc受容体(例えば、活性化
Fc受容体)に対する抗体の親和性を増加又は低下させる。Fc受容体に対する抗体の親
和性を低下又は増加させる抗体のFc領域の突然変異及びFc受容体又はその断片へのか
かる突然変異の導入技法は当業者に公知である。Fc受容体に対する抗体の親和性を改変
するために作製し得る抗体のFc受容体における突然変異の例は、例えば、Smith
P et al.,(2012)PNAS 109:6181-6186、米国特許第6
,737,056号明細書、及び国際公開第02/060919号パンフレット;同第9
8/23289号パンフレット;及び同第97/34631号パンフレット(これらは参
照により本明細書に援用される)に記載されている。
【0216】
具体的な実施形態では、IgG定常ドメイン、又はそのFcRn結合断片(好ましくは
Fc又はヒンジ-Fcドメイン断片)に1、2個、又はそれを超えるアミノ酸突然変異(
即ち、置換、挿入又は欠失)を導入して、抗体のインビボ半減期を改変する(例えば、低
下又は増加させる)。抗体のインビボ半減期を改変し得る(例えば、低下又は増加させ得
る)突然変異の例については、例えば、国際公開第02/060919号パンフレット;
同第98/23289号パンフレット;及び同第97/34631号パンフレット;及び
米国特許第5,869,046号明細書、同第6,121,022号明細書、同第6,2
77,375号明細書及び同第6,165,745号明細書を参照されたい。一部の実施
形態では、IgG定常ドメイン、又はそのFcRn結合断片(好ましくはFc又はヒンジ
-Fcドメイン断片)に1、2個又はそれを超えるアミノ酸突然変異(即ち、置換、挿入
、又は欠失)を導入して、抗体のインビボ半減期を減少させる。他の実施形態では、Ig
G定常ドメイン、又はそのFcRn結合断片(好ましくはFc又はヒンジ-Fcドメイン
断片)に1、2個又はそれを超えるアミノ酸突然変異(即ち、置換、挿入又は欠失)を導
入して、抗体のインビボ半減期を増加させる。具体的な実施形態では、本抗体は第2の定
常(CH2)ドメイン(ヒトIgGの残基231~340)及び/又は第3の定常(C
H3)ドメイン(ヒトIgGの残基341~447)(KabatのEUインデックス
(Kabat EA et al.,(1991)前掲)に従う付番による)に1つ以上
のアミノ酸突然変異(例えば、置換)を有し得る。具体的な実施形態において、本明細書
に記載される抗体のIgGの定常領域は、252位におけるメチオニン(M)からチロ
シン(Y)への置換、254位におけるセリン(S)からスレオニン(T)への置換、及
び256位におけるスレオニン(T)からグルタミン酸(E)への置換(Kabatにあ
るとおりのEUインデックスに従い付番する)を含む。米国特許第7,658,921号
明細書(参照により本明細書に援用される)を参照されたい。「YTE突然変異体」と称
されるこのタイプの突然変異IgGは、野生型バージョンの同じ抗体と比較して4倍増加
した半減期を呈することが示されている(Dall’Acqua WF et al.,
(2006)J Biol Chem 281:23514-24を参照されたい)。特
定の実施形態において、抗体は、251~257、285~290、308~314、3
85~389、及び428~436位(KabatにあるとおりのEUインデックスに従
い付番する)にアミノ酸残基の1、2、3個又はそれを超えるアミノ酸置換を含むIgG
定常ドメインを含む。
【0217】
更なる実施形態では、IgG定常ドメインFc領域に1、2個、又はそれを超えるアミ
ノ酸置換を導入して、抗体の1つ又は複数のエフェクター機能を改変する。例えば、アミ
ノ酸残基234、235、236、237、297、318、320及び322(Kab
atにあるとおりのEUインデックスに従い付番する)から選択される1つ以上のアミノ
酸を異なるアミノ酸残基に置き換えて、抗体がエフェクターリガンドに対して改変された
親和性を有するが、親抗体の抗原結合能力は保持したままとなるようにし得る。親和性改
変の対象となるエフェクターリガンドは、例えば、Fc受容体又は補体のC1成分であり
得る。この手法は、米国特許第5,624,821号明細書及び同第5,648,260
号明細書に更に詳細に記載されている。一部の実施形態では、定常領域ドメインの欠失又
は不活性化(点突然変異又は他の手段による)により循環抗体のFc受容体結合を低下さ
せて、それにより腫瘍局在を増加させ得る。定常ドメインを欠失又は活性化させて、それ
により腫瘍局在を増加させる突然変異の説明については、例えば、米国特許第5,585
,097号明細書及び同第8,591,886号明細書を参照されたい。特定の実施形態
では、本明細書に記載される抗体のFc領域に1つ以上のアミノ酸置換を導入してFc領
域上の潜在的グリコシル化部位を除去してもよく、これによりFc受容体結合を低下させ
得る(例えば、Shields RL et al.,(2001)J Biol Ch
em 276:6591-604を参照されたい)。様々な実施形態において、本明細書
に記載される抗体の定常領域に、以下の突然変異のうちの1つ以上を作製し得る:N29
7A置換;N297Q置換;L235A置換及びL237A置換;L234A置換及びL
235A置換;E233P置換;L234V置換;L235A置換;C236欠失;P2
38A置換;D265A置換;A327Q置換;又はP329A置換(Kabatにある
とおりのEUインデックスに従い付番する)。特定の実施形態では、本明細書に記載され
る抗体の定常領域に、D265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から
選択される突然変異を作製し得る。
【0218】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は、N297Q又はN297A
アミノ酸置換を含むIgGの定常ドメインを含む。一実施形態において、本明細書に記
載される抗体は、D265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択
される突然変異を含むIgGの定常ドメインを含む。
【0219】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体の定常領域におけるアミノ酸残基
329、331、及び322から選択される1つ以上のアミノ酸(Kabatにあるとお
りのEUインデックスに従い付番する)は、抗体が改変されたC1q結合及び/又は低下
若しくは消失した補体依存性細胞傷害(CDC)を有するように異なるアミノ酸残基に置
き換えることができる。この手法については、米国特許第6,194,551号明細書(
Idusogie et al)に更に詳細に記載されている。一部の実施形態では、本
明細書に記載される抗体のCH2ドメインのN末端領域におけるアミノ酸位置231~2
38内にある1つ以上のアミノ酸残基を改変して、それにより抗体の補体結合能力を改変
する。この手法については、国際公開第94/29351号パンフレットに更に記載され
ている。特定の実施形態では、以下の位置:238、239、248、249、252、
254、255、256、258、265、267、268、269、270、272、
276、278、280、283、285、286、289、290、292、293、
294、295、296、298、301、303、305、307、309、312、
315、320、322、324、326、327、328、329、330、331、
333、334、335、337、338、340、360、373、376、378、
382、388、389、398、414、416、419、430、434、435、
437、438、又は439(KabatにあるとおりのEUインデックスに従い付番す
る)にある1つ以上のアミノ酸を突然変異させる(例えば、アミノ酸置換を導入する)こ
とにより、本明細書に記載される抗体のFc領域を修飾して、抗体が抗体依存性細胞傷害
(ADCC)を媒介する能力を増加させ、及び/又はFcγ受容体に対する抗体の親和性
を増加させる。この手法については、国際公開第00/42072号パンフレットに更に
記載されている。
【0220】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、267、328位、又はこれ
らの組み合わせ(KabatにあるとおりのEUインデックスに従い付番する)に突然変
異(例えば、置換)を含むIgGの定常ドメインを含む。特定の実施形態において、本
明細書に記載される抗体は、S267E、L328F、及びこれらの組み合わせからなる
群から選択される突然変異(例えば、置換)を含むIgGの定常ドメインを含む。特定
の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、S267E/L328F突然変異(
例えば、置換)を含むIgGの定常ドメインを含む。特定の実施形態において、S26
7E/L328F突然変異(例えば、置換)を含むIgGの定常ドメインを含む本明細
書に記載される抗体は、FcγRIIA、FcγRIIB、又はFcγRIIA及びFc
γRIIBに対して増加した結合親和性を有する。
【0221】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はIgG抗体の定常領域を含み
、且つ重鎖のアミノ酸残基228におけるセリン(KabatにあるとおりのEUインデ
ックスに従い付番する)がプロリンに置換されている。
【0222】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はIgG抗体の定常領域を含み
、且つ重鎖のアミノ酸残基127におけるシステイン(Kabatに従い付番する)がセ
リンに置換されている。
【0223】
フコース含量が低下した抗体は、例えばFcγRIIIAなどのFc受容体に対して増
加した親和性を有することが報告されている。従って、特定の実施形態において、本明細
書に記載される抗体は低下したフコース含量を有するか、又はフコース含量を有しない。
かかる抗体は、当業者に公知の技法を用いて作製することができる。例えば、フコシル化
能が欠損又は欠如した細胞において抗体を発現させることができる。具体的な例では、α
1,6-フコシルトランスフェラーゼの両方の対立遺伝子のノックアウトを有する細胞株
を使用して、フコース含量が低下した抗体を作製することができる。Potellige
nt(登録商標)システム(Lonza)は、フコース含量が低下した抗体の作製に使用
し得るかかるシステムの一例である。或いは、フコース含量が低下した又はフコース含量
を有しない抗体は、例えば、(i)フコシル化を妨げ又は低下させる条件下で細胞を培養
すること;(ii)翻訳後のフコース除去(例えば、フコシダーゼ酵素による);(ii
i)翻訳後の所望の炭水化物の付加、例えば非グリコシル化糖タンパク質の組換え発現後
;又は(iv)糖タンパク質の精製による、フコシル化されていないその抗体の選択によ
り、作製することができる。フコース含量を有しない又はフコース含量が低下したその抗
体を作製する方法については、例えば、Longmore GD&Schachter
H(1982)Carbohydr Res 100:365-92及びImai-Ni
shiya H et al.,(2007)BMC Biotechnol.7:84
を参照されたい。
【0224】
操作されたグリコフォームが、限定はされないがエフェクター機能の増強又は低下を含
めた種々の目的に有用であり得る。本明細書に記載される抗体に操作されたグリコフォー
ムを生成する方法としては、限定はされないが、例えば、Umanya P et al
.,(1999)Nat Biotechnol 17:176-180;Davies
J et al.,(2001)Biotechnol Bioeng 74:288
-294;Shields RL et al.,(2002)J Biol Chem
277:26733-26740;Shinkawa T et al.,(2003
)J Biol Chem 278:3466-3473;Niwa R et al.
,(2004)Clin Cancer Res 1:6248-6255;Prest
a LG et al.,(2002)Biochem Soc Trans 30:4
87-490;Kanda Y et al.,(2007)Glycobiology
17:104-118;米国特許第6,602,684号明細書;同第6,946,2
92号明細書;及び同第7,214,775号明細書;米国特許出願公開第2007/0
248600号明細書;同第2007/0178551号明細書;同第2008/006
0092号明細書;及び同第2006/0253928号明細書;国際公開第00/61
739号パンフレット;同第01/292246号パンフレット;同第02/31114
0号パンフレット;及び同第02/30954号パンフレット;Potillegent
(商標)技術(Biowa,Inc.Princeton,N.J.);及びGlyco
MAb(登録商標)グリコシル化操作技術(Glycart biotechnolog
y AG,Zurich,Switzerland)に記載されるものが挙げられる。例
えば、Ferrara C et al.,(2006)Biotechnol Bio
eng 93:851-861;国際公開第07/039818号パンフレット;同第1
2/130831号パンフレット;同第99/054342号パンフレット;同第03/
011878号パンフレット;及び同第04/065540号パンフレットも参照された
い。
【0225】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体のFcドメインの操作に用いられ
る技術は、Xencor(Monrovia,CA)のXmab(登録商標)技術である
。例えば、米国特許第8,367,805号明細書;同第8,039,592号明細書;
同第8,124,731号明細書;同第8,188,231号明細書;米国特許出願公開
第2006/0235208号明細書;国際公開第05/077981号パンフレット;
同第11/097527号パンフレット;及びRichards JO et al.,
(2008)Mol Cancer Ther 7:2517-2527を参照されたい
【0226】
特定の実施形態において、ヒトIgG1重鎖のL234、L235、及びD265位に
対応する位置にある本明細書に記載される抗体の定常領域におけるアミノ酸残基(EU付
番インデックスに従い付番する)は、それぞれL、L、及びDでない。この手法について
は、国際公開第14/108483号パンフレットに詳細に記載されている。詳細な実施
形態において、ヒトIgG1重鎖のL234、L235、及びD265位に対応するアミ
ノ酸は、それぞれF、E、及びA;又はA、A、及びAである。
【0227】
特定の実施形態において、本明細書に記載される任意の定常領域突然変異又は修飾が、
2つの重鎖定常領域を有する本明細書に記載される抗体の一方又は両方の重鎖定常領域に
導入されてもよい。
【0228】
別の詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合
する本明細書に記載される抗体は軽鎖と重鎖とを含み、(i)軽鎖は、配列番号1~3に
示されるVL CDR1、VL CDR2、及びVL CDR3アミノ酸配列(例えば、
表1に掲載されるもの)を含むVLドメインを含み;(ii)重鎖は、配列番号4~6に
示されるVH CDR1、VH CDR2、及びVH CDR3アミノ酸配列(例えば、
表2に掲載されるもの)を含むVHドメインを含み;(iii)軽鎖は、ヒトκ軽鎖の定
常ドメインのアミノ酸配列を含む定常軽鎖ドメインを更に含み;及び(iv)重鎖は、ヒ
トIgG(任意選択でIgG(アロタイプGlm3))重鎖の定常ドメインのアミノ
酸配列を含む定常重鎖ドメインを更に含む。
【0229】
別の詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合
する本明細書に記載される抗体は軽鎖と重鎖とを含み、(i)軽鎖は、配列番号15に示
されるアミノ酸を含むVLドメインを含み;(ii)重鎖は、配列番号16に示されるア
ミノ酸配列を含むVHドメインを含み;(iii)軽鎖は、ヒトκ軽鎖の定常ドメインの
アミノ酸配列を含む定常ドメインを更に含み;及び(iv)重鎖は、ヒトIgG(任意
選択でIgG(アロタイプGlm3))重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列を含む定常
ドメインを更に含む。
【0230】
別の詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合
する本明細書に記載される抗体は軽鎖と重鎖とを含み、(i)軽鎖は、配列番号1~3に
示されるVL CDR1、VL CDR2、及びVL CDR3アミノ酸配列(例えば、
表1に掲載されるもの)を含むVLドメインを含み;(ii)重鎖は、配列番号4~6に
示されるVH CDR1、VH CDR2、及びVH CDR3アミノ酸配列(例えば、
表2に掲載されるもの)を含むVHドメインを含み;(iii)軽鎖は、ヒトκ軽鎖の定
常ドメインのアミノ酸配列を含む定常軽鎖ドメインを更に含み;及び(iv)重鎖は、ヒ
トIgG重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列を含む定常重鎖ドメインを更に含む。
【0231】
別の詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合
する本明細書に記載される抗体は軽鎖と重鎖とを含み、(i)軽鎖は、配列番号15のア
ミノ酸配列を含むVLドメインを含み;(ii)重鎖は、配列番号16のアミノ酸配列を
含むVHドメインを含み;(iii)軽鎖は、ヒトκ軽鎖の定常ドメインのアミノ酸配列
を含む定常ドメインを更に含み;及び(iv)重鎖は、ヒトIgG重鎖の定常ドメイン
のアミノ酸配列を含む定常ドメインを更に含む。
【0232】
別の詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合
する本明細書に記載される抗体は軽鎖と重鎖とを含み、(i)軽鎖は、配列番号1~3に
示されるVL CDR1、VL CDR2、及びVL CDR3アミノ酸配列(例えば、
表1に掲載されるもの)を含むVLドメインを含み;(ii)重鎖は、配列番号4~6に
示されるVH CDR1、VH CDR2、及びVH CDR3アミノ酸配列(例えば、
表2に掲載されるもの)を含むVHドメインを含み;(iii)軽鎖は、ヒトκ軽鎖の定
常ドメインのアミノ酸配列を含む定常軽鎖ドメインを更に含み;及び(iv)重鎖は、ヒ
トIgG重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列を含む定常重鎖ドメインを更に含む。
【0233】
別の詳細な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合
する本明細書に記載される抗体は軽鎖と重鎖とを含み、(i)軽鎖は、配列番号15のア
ミノ酸配列を含むVLドメインを含み;(ii)重鎖は、配列番号16のアミノ酸配列を
含むVHドメインを含み;(iii)軽鎖は、ヒトκ軽鎖の定常ドメインのアミノ酸配列
を含む定常ドメインを更に含み;及び(iv)重鎖は、ヒトIgG重鎖の定常ドメイン
のアミノ酸配列を含む定常ドメインを更に含む。特定の実施形態において、軽鎖は配列番
号50のアミノ酸配列を含み、且つ重鎖は配列番号51のアミノ酸配列を含む。特定の実
施形態において、軽鎖は配列番号50のアミノ酸配列を含み、且つ重鎖は配列番号62の
アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、軽鎖は配列番号20のアミノ酸配列を含
み、且つ重鎖は配列番号51のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、軽鎖は配
列番号20のアミノ酸配列を含み、且つ重鎖は配列番号62のアミノ酸配列を含む。
【0234】
別の具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合す
る本明細書に提供される抗体は、(a)アミノ酸位置297にNからA又はQへのアミノ
酸置換を有する配列番号21のアミノ酸配列を含む重鎖と、(b)配列番号20のアミノ
酸配列を含む軽鎖とを含む。別の具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトO
X40)に特異的に結合する本明細書に提供される抗体は、(a)アミノ酸位置297に
NからA又はQへのアミノ酸置換を有する配列番号60のアミノ酸配列を含む重鎖と、(
b)配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。
【0235】
別の具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合す
る本明細書に提供される抗体は、(a)アミノ酸位置267におけるSからE、アミノ酸
位置328におけるLからF、及びアミノ酸位置267におけるSからEとアミノ酸位置
328におけるLからFとの両方からなる群から選択されるアミノ酸置換を有する配列番
号21のアミノ酸配列を含む重鎖と、(b)配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖とを
含む。別の具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結
合する本明細書に提供される抗体は、(a)アミノ酸位置267におけるSからE、アミ
ノ酸位置328におけるLからF、及びアミノ酸位置267におけるSからEとアミノ酸
位置328におけるLからFとの両方からなる群から選択されるアミノ酸置換を有する配
列番号60のアミノ酸配列を含む重鎖と、(b)配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖
とを含む。
【0236】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性を呈する。具体的
な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細
書に記載される抗体は、ナチュラルキラー細胞媒介性細胞枯渇を惹起する。具体的な実施
形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記
載される抗体は、ナチュラルキラー細胞による浸潤した腫瘍の治療に用いられる。具体的
な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細
書に記載される抗体は、抗体依存性細胞食作用(ADCP)活性を呈する。具体的な実施
形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記
載される抗体は、マクロファージ媒介性細胞枯渇を惹起する。具体的な実施形態において
、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体
は、マクロファージによる浸潤した腫瘍の治療に用いられる。具体的な実施形態において
、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体
は、腫瘍内調節性T細胞を選択的に枯渇させる。
【0237】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、ヒトフレームワーク領域であるか又はヒトフレームワー
ク領域に由来するフレームワーク領域(例えば、VLドメイン及び/又はVHドメインの
フレームワーク領域)を含む。ヒトフレームワーク領域の非限定的な例は当該技術分野に
おいて記載されており、例えば、Kabat EA et al.,(1991)前掲)
を参照されたい。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、霊長類(例え
ば、非ヒト霊長類)フレームワーク領域であるか又は霊長類(例えば、非ヒト霊長類)フ
レームワーク領域に由来するフレームワーク領域(例えば、VLドメイン及び/又はVH
ドメインのフレームワーク領域)を含む。
【0238】
例えば、典型的にはげっ歯類(例えば、マウス又はラット)由来の抗原特異的非ヒト抗
体のCDRが相同ヒト又は非ヒト霊長類アクセプターフレームワークにグラフトされる。
一実施形態において、非ヒト霊長類アクセプターフレームワークは旧世界類人猿のもので
ある。具体的な実施形態において、旧世界類人猿アクセプターフレームワークは、パン・
トログロディテス(Pan troglodytes)、パン・パニスクス(Pan p
aniscus)又はゴリラ・ゴリラ(Gorilla gorilla)のものである
。詳細な実施形態において、非ヒト霊長類アクセプターフレームワークはチンパンジー(
パン・トログロディテス(Pan troglodytes))のものである。詳細な実
施形態において、非ヒト霊長類アクセプターフレームワークは旧世界ザルアクセプターフ
レームワークである。具体的な実施形態において、旧世界ザルアクセプターフレームワー
クはマカク属(Macaca)のものである。特定の実施形態において、非ヒト霊長類ア
クセプターフレームワークはカニクイザル(マカカ・シノモルグス(Macaca cy
nomolgus))に由来する。非ヒト霊長類フレームワーク配列については、米国特
許出願公開第2005/0208625号明細書に記載されている。
【0239】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、前掲表3に示される本明細書に抗体に関して記載されるアミノ
酸配列を有する1、2個、又はそれを超えるVLフレームワーク領域(FR)を含む。一
部の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書
に記載される抗体は、前掲表4に示される本明細書に抗体に関して記載されるアミノ酸配
列を有する1、2個、又はそれを超えるVHフレームワーク領域(FR)を含む。具体的
な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に
記載される抗体は、前掲表3に示される本明細書に抗体に関して記載されるアミノ酸配列
を有する1、2個、又はそれを超えるVLフレームワーク領域と、前掲表4に示される本
明細書に抗体に関して記載されるアミノ酸配列を有する1、2個、又はそれを超えるVH
フレームワーク領域とを含む。
【0240】
一部の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9個又はそれを超えるアミ
ノ酸突然変異(例えば、保存的アミノ酸置換などのアミノ酸置換)を含むpab1949
又はpab2044のアミノ酸配列(例えば、配列番号7~10)を有するVLドメイン
の1、2、3、又は4個のフレームワーク領域及び/又はpab1949又はpab20
44のアミノ酸配列(例えば、配列番号11~14)を有するVHドメインのフレームワ
ーク領域を含む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的
に結合する本明細書に記載される抗体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9個又はそ
れを超えるアミノ酸突然変異(例えば、保存的アミノ酸置換などのアミノ酸置換)を含む
pab1949又はpab2044のアミノ酸配列(例えば、配列番号11~14)を有
するVHドメインの1、2、3、又は4個のフレームワーク領域及び/又はpab194
9又はpab2044のアミノ酸配列(例えば、配列番号7~10)を有するVLドメイ
ンのフレームワーク領域を含む。
【0241】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、本明細書の前掲表3に記載されるVLフレームワーク領域と少
なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも
90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVLフレームワ
ーク領域(FR)を含む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)
に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、本明細書の前掲表4に記載されるVH
フレームワーク領域と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なく
とも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性
を有するVHフレームワーク領域(FR)を含む。一部の実施形態において、OX40(
例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、本明細書の前
掲表4に記載されるVHフレームワーク領域と少なくとも70%、少なくとも75%、少
なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なく
とも98%の配列同一性を有するVHフレームワーク領域(FR)と、本明細書の前掲表
3に記載されるVLフレームワーク領域と少なくとも70%、少なくとも75%、少なく
とも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも
98%の配列同一性を有するVLフレームワーク領域(FR)とを含む。
【0242】
2つの配列(例えば、アミノ酸配列又は核酸配列)間の同一性パーセントの決定はまた
、数学的アルゴリズムを用いて達成することもできる。2つの配列の比較に利用される数
学的アルゴリズムの具体的な非限定例は、Karlin S&Altschul SF(
1993)PNAS 90:5873-5877にあるとおり修正した、Karlin
S&Altschul SF(1990)PNAS 87:2264-2268のアルゴ
リズムである。かかるアルゴリズムは、Altschul SF et al.,(19
90)J Mol Biol 215:403のNBLAST及びXBLASTプログラ
ムに組み込まれている。BLASTヌクレオチド検索は、NBLASTヌクレオチドプロ
グラムパラメータを例えばスコア=100、ワード長=12に設定して実施することによ
り、本明細書に記載される核酸分子と相同なヌクレオチド配列を得ることができる。BL
ASTタンパク質検索は、XBLASTプログラムパラメータを例えばスコア50、ワー
ド長=3に設定して実施することにより、本明細書に記載されるタンパク質分子と相同な
アミノ酸配列を得ることができる。比較のためギャップ付きアラインメントを達成するに
は、Altschul SF et al.,(1997)Nuc Acids Res
25:3389 3402に記載されるとおりのギャップ付きBLASTを利用するこ
とができる。或いは、PSI BLASTを用いて、分子間の距離関係を検出する反復検
索を実施することができる(同上)。BLAST、ギャップ付きBLAST、及びPSI
Blastプログラムを利用する場合、それぞれのプログラムの(例えば、XBLAS
T及びNBLASTの)デフォルトパラメータを使用することができる(例えば、ワール
ドワイドウェブ、ncbi.nlm.nih.gov上の国立バイオテクノロジー情報セ
ンター(NCBI)を参照されたい)。配列の比較に利用される数学的アルゴリズムの別
の具体的な非限定例は、Myers and Miller,1988,CABIOS
4:11 17のアルゴリズムである。かかるアルゴリズムは、GCG配列アラインメン
トソフトウェアパッケージの一部であるALIGNプログラム(バージョン2.0)に組
み込まれている。アミノ酸配列の比較にALIGNプログラムを利用する場合、PAM1
20重み付け残基表、12のギャップ長ペナルティ、及び4のギャップペナルティーを使
用することができる。
【0243】
2つの配列間の同一性パーセントは、上記に記載されるものと同様の技法を、ギャップ
を許容して又は許容せずに用いて決定することができる。同一性パーセントの計算では、
典型的には完全な一致のみがカウントされる。
【0244】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVLドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVLドメインを含み、この抗体は、pab1949又はpab2
044のVL CDRと同一のVL CDRを含む。
【0245】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVHドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVHドメインを含み、この抗体は、pab1949又はpab2
044のVH CDRと同一のVH CDRを含む。
【0246】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、(i)pab1949又はpab2044のVLドメイン
のアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少な
くとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくと
も98%の配列同一性を有するVLドメインと、(ii)pab1949又はpab20
44のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少な
くとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも9
5%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、
pab1949又はpab2044のVL CDR及びVH CDRと同一のVL CD
R及びVH CDRを含む。
【0247】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVLドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVLドメインを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphyl
ococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み
合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば
37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCに
おいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~2
0μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/m
l、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μ
g/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質
的増加関数である。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫
特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のV
Lドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも7
5%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又
は少なくとも98%の配列同一性を有するVLドメインを含み、この抗体は、ブドウ球菌
(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)との組み合わせで、例
えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、以下のステ
ップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.00
64、0.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100n
g/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例
えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び
(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトT
H1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discove
ry)によって計測するステップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば、0.03
2μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/m
l~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/
ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおい
て抗体濃度の実質的増加関数である。
【0248】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVLドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVLドメインを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphyl
ococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み
合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば
37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCに
おいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体が例えば0.032
μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml
~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/m
l、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlのとき、
シグモイド用量反応曲線を示す。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX
40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab
2044のVLドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、
少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくと
も95%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVLドメインを含み、この抗体は
、ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)との組み
合わせで、例えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX
40抗体が例えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μ
g/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.0
32μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/
ml~4μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20
、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000
256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下
でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿
度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-
2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養
キット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含む
アッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0249】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVHドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVHドメインを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphyl
ococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み
合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば
37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCに
おいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、0.032μg/ml~2
0μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/m
l、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μ
g/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質
的増加関数である。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫
特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のV
Hドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも7
5%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又
は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインを含み、この抗体は、ブドウ球菌
(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)との組み合わせで、例
えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、以下のステ
ップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.00
64、0.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100n
g/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例
えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び
(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトT
H1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discove
ry)によって計測するステップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば、0.03
2μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/m
l~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/
ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおい
て抗体濃度の実質的増加関数である。
【0250】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVHドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVHドメインを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphyl
ococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み
合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キ
ット(Meso Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば
37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCに
おいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体が例えば0.032
μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml
~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/m
l、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlのとき、
シグモイド用量反応曲線を示す。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX
40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab
2044のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、
少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくと
も95%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインを含み、この抗体は
、ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)との組み
合わせで、例えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX
40抗体が例えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μ
g/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.0
32μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/
ml~4μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20
、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0.000
256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下
でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿
度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-
2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養
キット(Meso Scale Discovery)によって計測するステップを含む
アッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0251】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、(i)pab1949又はpab2044のVLドメイン
のアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少な
くとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくと
も98%の配列同一性を有するVLドメインと、(ii)pab1949又はpab20
44のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少な
くとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも9
5%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、
ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、
100ng/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2
10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)によっ
て計測されるとおり、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間
の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば
、0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.
8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml
~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/
mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数である。特定の実施形態において、OX40(例
えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、(i)pa
b1949又はpab2044のVLドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号15)
と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なく
とも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVLドメイ
ンと、(ii)pab1949又はpab2044のVHドメインのアミノ酸配列(例え
ば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なく
とも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性
を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcu
s)エンテロトキシンA(SEA)との組み合わせで、例えばPBMCにおいてIL-2
産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例え
ば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0.00128、及び0
.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又
は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び
97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し
、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex
組織培養キット(Meso Scale Discovery)によって計測するステッ
プを含むアッセイで評価されるとおり、例えば、0.032μg/ml~20μg/ml
、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/
ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4
μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数で
ある。
【0252】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、(i)pab1949又はpab2044のVLドメイン
のアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少な
くとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくと
も98%の配列同一性を有するVLドメインと、(ii)pab1949又はpab20
44のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少な
くとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも9
5%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、
ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、
100ng/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2
10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)によっ
て計測されるとおり、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間
の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX
40抗体が例えば0.032μg/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μ
g/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.0
32μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/
ml~4μg/mlのとき、シグモイド用量反応曲線を示す。特定の実施形態において、
OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は
、(i)pab1949又はpab2044のVLドメインのアミノ酸配列(例えば、配
列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも8
5%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性を有す
るVLドメインと、(ii)pab1949又はpab2044のVHドメインのアミノ
酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも8
0%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%
の配列同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、ブドウ球菌(Staphyl
ococcus)エンテロトキシンA(SEA)との組み合わせで、例えばPBMCにお
いてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体が例えば0.032μ
g/ml~20μg/ml、0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~
20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml
、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlのとき、例
えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.
032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及
び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル
10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養す
るステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発
光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale
Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価されるとおり、
シグモイド用量反応曲線を示す。
【0253】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVLドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVLドメインを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結
合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、
例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale D
iscovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%
COにおける例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサ
イトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-
10、又はIL-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα
、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は
、例えば、以下のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/m
l)及び種々の濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/m
l;又は0、0.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)
のプレート結合抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4
日間培養するステップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、T
NFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の
産生を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キッ
ト(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Pl
exアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって計測するス
テップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml
、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3
μg/ml~50μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。特定の実施形
態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載
される抗体は、pab1949又はpab2044のVLドメインのアミノ酸配列(例え
ば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なく
とも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性
を有するVLドメインを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗
体濃度が例えば0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml
、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、
例えば、以下のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml
)及び種々の濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml
;又は0、0.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)の
プレート結合抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日
間培養するステップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TN
Fα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産
生を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Ple
xアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって計測するステ
ップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0254】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVHドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVHドメインを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結
合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、
例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale D
iscovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%
COにおける例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサ
イトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-
10、又はIL-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα
、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は
、例えば、以下のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/m
l)及び種々の濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/m
l;又は0、0.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)
のプレート結合抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4
日間培養するステップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、T
NFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の
産生を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キッ
ト(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Pl
exアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって計測するス
テップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば、0.7μg/ml~50μg/ml
、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3
μg/ml~50μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。特定の実施形
態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載
される抗体は、pab1949又はpab2044のVHドメインのアミノ酸配列(例え
ば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なく
とも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性
を有するVHドメインを含み、この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体
(例えば、0.8μg/ml)との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale
Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける
例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例
えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL
-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗
体濃度が例えば0.7μg/ml~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml
、3.1μg/ml~50μg/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、
例えば、以下のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml
)及び種々の濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml
;又は0、0.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)の
プレート結合抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日
間培養するステップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TN
Fα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産
生を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Ple
xアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって計測するステ
ップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0255】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、(i)pab1949又はpab2044のVLドメイン
のアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少な
くとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくと
も98%の配列同一性を有するVLドメインと、(ii)pab1949又はpab20
44のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少な
くとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも9
5%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、
プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)との組み合わ
せで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット
(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Ple
xアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって計測されると
おり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えばPBMC又は
T細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM
-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1つ以上のサイ
トカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、IL-1
0、又はIL-13の産生は、例えば、以下のステップ:(a)プレート結合抗CD3抗
体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0、0.3、1、3、6、1
2、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3.1、6.3、12.5、
25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でPBMCを例えば37℃及び
5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b)上清を収集し、1つ以上
のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2、I
L-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2
10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒ
ト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discov
ery)によって計測するステップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば、0.7
μg/ml~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~
50μg/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増
加関数である。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異
的に結合する本明細書に記載される抗体は、(i)pab1949又はpab2044の
VLドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも
75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、
又は少なくとも98%の配列同一性を有するVLドメインと、(ii)pab1949又
はpab2044のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも
70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、
少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインとを含み、
この抗体は、プレート結合時、プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)
との組み合わせで、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組
織培養キット(Meso Scale Discovery)又は非ヒト霊長類(NHP
)V-Plexアッセイキット(Meso Scale Discovery)によって
計測されるとおり、例えば37℃及び5%COにおける例えば4日間の刺激時に例えば
PBMC又はT細胞において1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、I
FNγ、GM-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、この1
つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-
2、IL-10、又はIL-13の産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.7μg/m
l~50μg/ml、1.6μg/ml~50μg/ml、3.1μg/ml~50μg
/ml、又は6.3μg/ml~50μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)プレート結合抗CD3抗体(例えば、0.8μg/ml)及び種々の濃度(例えば、0
、0.3、1、3、6、12、25、及び50μg/ml;又は0、0.7、1.6、3
.1、6.3、12.5、25、又は50μg/ml)のプレート結合抗体の存在下でP
BMCを例えば37℃及び5%COにおいて例えば4日間培養するステップ;及び(b
)上清を収集し、1つ以上のサイトカイン、例えば、TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生を、例えば電気化学発光、例
えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Di
scovery)又は非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(Meso
Scale Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価され
るとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0256】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVLドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVLドメインを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加さ
せ、このCD4+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチド
CD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエ
ステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密
に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレ
ート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及
び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37
℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD
4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合
を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価され
るとおり、例えば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/m
lにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。特定の実施形態において、OX40(例
えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、pab19
49又はpab2044のVLドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少な
くとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも9
0%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVLドメインを含
み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞
を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE
)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細
胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3
抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml
)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、
例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することに
よりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、抗体が
2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在するときにCD4+ T細胞増殖
の増加が大きくなる。
【0257】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVLドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVLドメインを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加さ
せ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μg/ml~20
μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢
酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識する
ステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μ
g/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.
02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗
体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に
、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低
CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含
むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0258】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVHドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVHドメインを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加さ
せ、このCD4+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチド
CD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエ
ステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密
に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレ
ート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及
び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37
℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD
4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合
を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価され
るとおり、例えば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/m
lにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。特定の実施形態において、OX40(例
えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、pab19
49又はpab2044のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少な
くとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも9
0%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインを含
み、この抗体は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞
を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE
)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細
胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3
抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml
)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%CO
で刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、
例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することに
よりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、抗体が
2μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在するときにCD4+ T細胞増殖
の増加が大きくなる。
【0259】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab2044のVHドメインのアミ
ノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも
80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98
%の配列同一性を有するVHドメインを含み、この抗体はCD4+ T細胞増殖を増加さ
せ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば0.2μg/ml~20
μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a
)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢
酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識する
ステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μ
g/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.
02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗
体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に
、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低
CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含
むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。
【0260】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、(i)pab1949又はpab2044のVLドメイン
のアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少な
くとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくと
も98%の配列同一性を有するVLドメインと、(ii)pab1949又はpab20
44のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少な
くとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも9
5%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はC
D4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、例えば、以下のステップ
:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイ
ン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標
識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例え
ば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002
、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート
結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4
日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCF
SE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステッ
プを含むアッセイで評価されるとおり、例えば0.2μg/ml~20μg/ml、又は
2μg/ml~20μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。特定の実施
形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記
載される抗体は、(i)pab1949又はpab2044のVLドメインのアミノ酸配
列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%
、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%の配
列同一性を有するVLドメインと、(ii)pab1949又はpab2044のVHド
メインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少なくとも75%
、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少
なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体は、例えば、以下
のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフ
ルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例え
ば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10
胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、
0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載され
るプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c
)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーに
よってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調
べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よりも20
μg/mlの濃度で存在するときにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0261】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、(i)pab1949又はpab2044のVLドメイン
のアミノ酸配列(例えば、配列番号15)と少なくとも70%、少なくとも75%、少な
くとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくと
も98%の配列同一性を有するVLドメインと、(ii)pab1949又はpab20
44のVHドメインのアミノ酸配列(例えば、配列番号16)と少なくとも70%、少な
くとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも9
5%、又は少なくとも98%の配列同一性を有するVHドメインとを含み、この抗体はC
D4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例
えば0.2μg/ml~20μg/ml、又は2μg/ml~20μg/mlのとき、例
えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカ
ルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば3
7℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェ
ル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度
(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書
に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ
;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイト
メトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細
胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を
示す。
【0262】
別の態様において、本明細書には、本明細書に記載される抗体(例えば、pab194
9又はpab2044)と同じ又は重複するOX40のエピトープ(例えば、ヒトOX4
0のエピトープ)に結合する抗体が提供される。特定の実施形態において、抗体のエピト
ープは、例えば、NMR分光法、X線回折結晶学的研究、ELISAアッセイ、質量分析
法(例えば、液体クロマトグラフィーエレクトロスプレー質量分析法)と併せた水素/重
水素交換、アレイベースのオリゴ-ペプチドスキャニングアッセイ、及び/又は突然変異
誘発マッピング(例えば、部位特異的突然変異誘発マッピング)により決定することがで
きる。X線結晶学については、当該技術分野における公知の方法のいずれを用いて結晶化
を達成してもよい(例えば、Giege R et al.,(1994)Acta C
rystallogr D Biol Crystallogr 50(Pt 4):3
39-350;McPherson A(1990)Eur J Biochem 18
9:1-23;Chayen NE(1997)Structure 5:1269-1
274;McPherson A(1976)J Biol Chem 251:630
0-6303)。抗体:抗原結晶は周知のX線回折技法を用いて研究することができ、X
-PLORなどのコンピュータソフトウェアを使用して精密化し得る(Yale Uni
versity,1992,配布元Molecular Simulations,In
c.;例えば、Meth Enzymol(1985)volumes 114&115
,eds Wyckoff HW et al.;米国特許出願公開第2004/001
4194号明細書)、及びBUSTER(Bricogne G(1993)Acta
Crystallogr D Biol Crystallogr 49(Pt 1):
37-60;Bricogne G(1997)Meth Enzymol 276A:
361-423,ed Carter CW;Roversi P et al.,(2
000)Acta Crystallogr D Biol Crystallogr
56(Pt 10):1316-1323を参照されたい)。突然変異誘発マッピング研
究は、当業者に公知の任意の方法を用いて達成し得る。アラニンスキャニング突然変異誘
発法を含めた突然変異誘発法の説明については、例えば、Champe M et al
.、(1995)前掲及びCunningham BC&Wells JA(1989)
前掲を参照されたい。具体的な実施形態において、抗体のエピトープはアラニンスキャニ
ング突然変異誘発研究を用いて決定される。加えて、OX40(例えば、ヒトOX40)
の同じ又は重複するエピトープを認識してそれに結合する抗体は、イムノアッセイなどの
ルーチンの技法を用いて、例えばある抗体が別の抗体の標的抗原への結合を阻止する能力
を示すこと、即ち競合的結合アッセイにより同定することができる。競合結合アッセイは
また、2つの抗体があるエピトープに対して同様の結合特異性を有するかどうかの決定に
も用いることができる。競合的結合は、試験下の免疫グロブリンがOX40などの共通抗
原に対する参照抗体の特異的結合を阻害するアッセイにおいて決定することができる。数
多くの種類の競合的結合アッセイが公知であり、例えば、固相直接又は間接ラジオイムノ
アッセイ(RIA)、固相直接又は間接酵素イムノアッセイ(EIA)、サンドイッチ競
合アッセイ(Stahli C et al.,(1983)Methods Enzy
mol 9:242-253を参照されたい);固相直接ビオチン-アビジンEIA(K
irkland TN et al.,(1986)J Immunol 137:36
14-9を参照されたい);固相直接標識アッセイ、固相直接標識サンドイッチアッセイ
(Harlow E&Lane D,(1988)Antibodies:A Labo
ratory Manual,Cold Spring Harbor Pressを参
照されたい);I-125標識を使用した固相直接標識RIA(Morel GA et
al.,(1988)Mol Immunol 25(1):7-15を参照されたい
);固相直接ビオチン-アビジンEIA(Cheung RC et al.,(199
0)Virology 176:546-52);及び直接標識RIA(Moldenh
auer G et al.,(1990)Scand J Immunol 32:7
7-82)がある。典型的には、かかるアッセイは、固体表面に結合した精製抗原(例え
ば、ヒトOX40などのOX40)又はこれらの非標識試験免疫グロブリン及び標識参照
免疫グロブリンのいずれかを担持する細胞の使用を伴う。競合阻害は、試験免疫グロブリ
ンの存在下で固体表面又は細胞に結合した標識の量を決定することにより計測し得る。通
常、試験免疫グロブリンは過剰に存在する。通常、競合抗体が過剰に存在するとき、それ
が共通抗原に対する参照抗体の特異的結合を少なくとも50~55%、55~60%、6
0~65%、65~70%、70~75%又はそれを超えて阻害することになる。競合結
合アッセイは、標識抗原又は標識抗体のいずれかを使用して数多くの異なるフォーマット
で構成することができる。このアッセイの一般的な形では、抗原が96ウェルプレート上
に固定化される。次に、非標識抗体が標識抗体の抗原への結合を遮断する能力が、放射性
標識又は酵素標識を用いて計測される。更なる詳細については、例えば、Wagener
C et al.,(1983)J Immunol 130:2308-2315;
Wagener C et al.,(1984)J Immunol Methods
68:269-274;Kuroki M et al.,(1990)Cancer
Res 50:4872-4879;Kuroki M et al.,(1992)
Immunol Invest 21:523-538;Kuroki M et al
.,(1992)Hybridoma 11:391-407及びAntibodies
:A Laboratory Manual,Ed Harlow E&Lane D
editors supra,pp.386-389を参照されたい。
【0263】
一実施形態において、競合アッセイは、表面プラズモン共鳴(BIAcore(登録商
標))を用いて、例えば、Abdiche YN et al.,(2009)Anal
ytical Biochem 386:172-180により記載されるものなどの「
インタンデム手法」によって実施され、これはOX40抗原をチップ表面、例えばCM5
センサーチップ上に固定化し、次に抗OX40抗体をチップ上に流すものである。抗体が
本明細書に記載される抗OX40抗体と競合するかどうかを決定するため、最初に抗OX
40抗体をチップ表面上に流して飽和を達成してから潜在的競合抗体を加える。次に競合
抗体の結合を決定し、非競合対照と比べて定量化することができる。
【0264】
特定の態様では、競合ELISAアッセイなどの競合結合アッセイ(これは、標識抗原
又は標識抗体のいずれかを使用して、あらゆる異なるフォーマットで構成され得る)にお
いて2つの抗体が同一の又は立体的に重複するエピトープを認識するとき、競合結合アッ
セイを用いることにより、ある抗体が別の抗体、例えば参照抗体と本質的に同じエピトー
プ又は重複するエピトープに結合する抗体によって例えば用量依存的様式で競合的に遮断
されるかどうかを決定することができる。詳細な実施形態において、抗体は、本明細書に
記載される抗体(例えば、抗体pab1949又はpab2044)、又はそのキメラ若
しくはFab抗体、又は本明細書に記載される抗体(例えば、pab1949又はpab
2044)のVH CDR及びVL CDRを含む抗体との競合結合アッセイで試験する
ことができる。
【0265】
別の態様において、本明細書には、当業者に公知の又は本明細書に記載されるアッセイ
(例えば、ELISA競合アッセイ又は表面プラズモン共鳴)を用いて決定するとき、O
X40(例えば、ヒトOX40)への結合に関して本明細書に記載される抗体(例えば、
pab1949又はpab2044)と(例えば、用量依存的様式で)競合する抗体が提
供される。別の態様において、本明細書には、当業者に公知の又は本明細書に記載される
アッセイ(例えば、ELISA競合アッセイ、又はサスペンションアレイ又は表面プラズ
モン共鳴アッセイ)を用いて決定するとき、本明細書に記載される抗体(例えば、pab
1949又はpab2044)がOX40(例えば、ヒトOX40)に結合するのを競合
的に(例えば、用量依存的様式で)阻害する抗体が提供される。詳細な実施形態において
、かかる競合的遮断抗体は、1つ以上のOX40活性を活性化するか、誘導するか、又は
増強する。具体的な態様において、本明細書には、当業者に公知の又は本明細書に記載さ
れるアッセイ(例えば、ELISA競合アッセイ、又はサスペンションアレイ又は表面プ
ラズモン共鳴アッセイ)を用いて決定するとき、OX40(例えば、ヒトOX40)への
特異的結合に関して本明細書に記載されるアミノ酸配列(例えば、抗体pab1949又
はpab2044のVL及び/又はVHアミノ酸配列)を含む抗体と(例えば、用量依存
的様式で)競合する抗体が提供される。
【0266】
特定の実施形態において、本明細書には、本明細書に記載される抗体がOX40(例え
ば、ヒトOX40)への結合に関して自己競合するのと同じ程度にOX40(例えば、ヒ
トOX40)への結合に関して本明細書に記載される抗体と競合する抗体が提供される。
一部の実施形態において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)への結合に
関して本明細書に記載される抗体と競合する第1の抗体が提供され、この第1の抗体は、
以下のステップ:(a)容器内でOX40トランスフェクト細胞を非標識形態の第1の抗
体と共にインキュベートするステップ;及び(b)容器に標識形態の本明細書に記載され
る抗体を加えて容器内の細胞をインキュベートするステップ;及び(c)標識形態の本明
細書に記載される抗体と細胞との結合を検出するステップを含むアッセイにおいて結合に
関して競合する。特定の実施形態において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX
40)への結合に関して本明細書に記載される抗体と競合する第1の抗体が提供され、こ
の競合は、OX40への第1の抗体の結合の80%超(例えば、85%、90%、95%
、又は98%、又は80%~85%、80%~90%、85%~90%、又は85%~9
5%)の低下として示される。
【0267】
具体的な態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)への特異的
結合に関して、配列番号15に示されるアミノ酸配列を有するVLドメインと配列番号1
6に示されるアミノ酸配列を有するVHドメインとを含む抗体と(例えば、用量依存的様
式で)競合する抗体が提供される。
【0268】
具体的な態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)への特異的
結合に関して、(i)表1に掲載されるVL CDRのアミノ酸配列を有するVL CD
R1、VL CDR2、及びVL CDR3を含むVLドメインと、(ii)表2に掲載
されるCDRのアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、及びVH CD
R3を含むVHドメインとを含む抗体と(例えば、用量依存的様式で)競合する抗体が提
供される。
【0269】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は、OX40(例えば、ヒトO
X40)への特異的結合に関して配列番号15に示されるアミノ酸配列を有するVLドメ
インと配列番号16に示されるアミノ酸配列を有するVHドメインとを含む抗体によって
(例えば、用量依存的様式で)競合的に遮断されるものである。
【0270】
別の具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は、(i)表1に掲載され
るCDRのアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及びVL CDR3
を含むVLドメインと、(ii)表2に掲載されるCDRのアミノ酸配列を有するVH
CDR1、VH CDR2、及びVH CDR3を含むVHドメインとを含む抗体によっ
て(例えば、用量依存的様式で)競合的に遮断されるものである。
【0271】
具体的な態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)への特異的
結合に関してpab1949又はpab2044と同じエピトープに免疫特異的に結合す
る抗体が提供される。2つの抗体が同じエピトープに結合するかどうかは、当業者に公知
の又は本明細書に記載されるアッセイ(例えば、X線結晶学、質量分析法(例えば、液体
クロマトグラフィーエレクトロスプレー質量分析法)と併せた水素/重水素交換、アラニ
ンスキャニング、ELISAアッセイ等)を用いて決定することができる。
【0272】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は、pab1949又はpab
2044が結合するエピトープ又はそのエピトープと重複するエピトープと同じエピトー
プに免疫特異的に結合する。
【0273】
別の具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は、(i)表1に掲載され
るCDRのアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR2、及びVL CDR3
を含むVLドメイン及び(ii)表2に掲載されるCDRのアミノ酸配列を有するVH
CDR1、VH CDR2、及びVH CDR3を含むVHドメインを含む抗体と同じエ
ピトープに免疫特異的に結合する。
【0274】
ある具体的な態様において、本明細書に記載される抗体と変異OX40との間の結合は
、この抗体と配列番号55のヒトOX40配列との間の結合と比べて実質的に弱まり、こ
の変異OX40は、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P99A、P
115A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸突然変異(例えば
、置換)を除いて、配列番号55の配列を含む。一部の実施形態において、変異OX40
は、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P99A、及びP115Aか
らなる群から選択される任意の1つの突然変異を除いて、配列番号55の配列を含む。一
部の実施形態において、変異OX40は、W58A、N60A、R62A、R80A、L
88A、P93A、P99A、及びP115Aからなる群から選択される任意の2、3、
4、5、6、又は7つの突然変異を除いて、配列番号55の配列を含む。一部の実施形態
において、変異OX40は、アミノ酸突然変異W58A、N60A、R62A、R80A
、L88A、P93A、P99A、及びP115Aを除いて、配列番号55の配列を含む
【0275】
ある具体的な態様において、本明細書に記載される抗体は、60、62、80、88、
93、99、115、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される配列番号55の
残基を含むか、それから本質的になるか、又はそれからなるヒトOX40配列のエピトー
プに特異的に結合する。一部の実施形態において、エピトープは、配列番号55の60、
62、80、88、93、99、及び115からなる群から選択される任意の1つの残基
を含むか、それから本質的になるか、又はそれからなる。一部の実施形態において、エピ
トープは、配列番号55の58、60、62、80、88、93、99、及び115から
なる群から選択される任意の2、3、4、5、6、又は7つの残基を含むか、それから本
質的になるか、又はそれからなる。一部の実施形態において、エピトープは、配列番号5
5の残基58、60、62、80、88、93、99、及び115を含むか、それから本
質的になるか、又はそれからなる。
【0276】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は、60、62、80、88、
93、99、115、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される残基を含むか、
それから本質的になるか、又はそれからなる配列番号55のエピトープに特異的に結合す
る。一部の実施形態において、エピトープは、配列番号55の60、62、80、88、
93、99、及び115からなる群から選択される任意の1つの残基を含むか、それから
本質的になるか、又はそれからなる。一部の実施形態において、エピトープは、配列番号
55の58、60、62、80、88、93、99、及び115からなる群から選択され
る任意の2、3、4、5、6、又は7つの残基を含むか、それから本質的になるか、又は
それからなる。一部の実施形態において、エピトープは、配列番号55の残基58、60
、62、80、88、93、99、及び115を含むか、それから本質的になるか、又は
それからなる。
【0277】
ある具体的な態様において、本明細書に記載される抗体は、60、62、80、88、
93、99、115、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される配列番号55の
少なくとも1つの残基に特異的に結合する。一部の実施形態において、本明細書に記載さ
れる抗体は、配列番号55の60、62、80、88、93、99、及び115からなる
群から選択される任意の1つの残基、又は任意の2、3、4、5、6、又は7つの残基に
特異的に結合する。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、配列番号5
5の58、60、62、80、88、93、99、及び115からなる群から選択される
任意の2、3、4、5、6、又は7つの残基に特異的に結合する。一部の実施形態におい
て、本明細書に記載される抗体は、配列番号55の残基58、60、62、80、88、
93、99、115に特異的に結合する。
【0278】
ある具体的な態様において、本明細書に記載される抗体は、配列番号55のヒトOX4
0配列への結合と比較して、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P9
9A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸突然変異
(例えば、置換)の存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質への結合の低下又は
欠如を呈する。一部の実施形態において、このタンパク質は、N60A、R62A、R8
0A、L88A、P93A、P99A、及びP115Aからなる群から選択される任意の
1つの突然変異、又は任意の2、3、4、5、6、又は7つの突然変異を含むアミノ酸突
然変異の存在を除いて、配列番号55と同一である。一部の実施形態において、このタン
パク質は、W58A、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P99A、
及びP115Aからなる群から選択される任意の2、3、4、5、6、又は7つの突然変
異を含むアミノ酸突然変異の存在を除いて、配列番号55と同一である。一部の実施形態
において、このタンパク質は、突然変異W58A、N60A、R62A、R80A、L8
8A、P93A、P99A、及びP115Aを含むアミノ酸置換の存在を除いて、配列番
号55と同一である。
【0279】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体のエピトープは、抗体を作製する
ための免疫原として使用される。抗体を作製する方法については、例えば以下の第5.3
節を参照されたい。
【0280】
具体的な態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本
明細書に記載される抗体は、アゴニストとして機能する。
【0281】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される及び/又は当業者に公知の方法によ
って評価されるとおり、いかなる抗体も伴わないか又は無関係の抗体(例えば、OX40
に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合のOX40(例えば、ヒトOX40)活性と
比べてOX40(例えば、ヒトOX40)活性を少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.
4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍
、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、8
0倍、90倍、又は100倍増加させる。特定の実施形態において、OX40(例えば、
ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載さ
れる及び/又は当業者に公知の方法によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わない
か又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合のO
X40(例えば、ヒトOX40)活性と比べてOX40(例えば、ヒトOX40)活性を
少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、
50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、
98%、又は99%増加させる。OX40(例えば、ヒトOX40)活性の非限定的な例
には、OX40(例えば、ヒトOX40)シグナル伝達、細胞増殖、細胞生存、及びサイ
トカイン産生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-4、IL-10、及
び/又はIL-13)が含まれ得る。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒト
OX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、OX40(例えば、ヒ
トOX40)活性を誘導するか、増強するか、又は増加させる。具体的な実施形態におい
て、OX40活性の増加は、以下の実施例に記載されるとおり評価される。
【0282】
特定の態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、OX40を発現し且つOX40シグナル伝達に応答する細胞(
例えば、T細胞など、OX40刺激及びOX40シグナル伝達に応答して増殖する細胞)
の細胞増殖を誘導するか、増強するか、又は増加させる。細胞増殖アッセイは、H-チ
ミジン取込みアッセイ、BrdU取込みアッセイ、又は実施例2に記載されるようなCF
SEアッセイなど、当該技術分野において記載されており、当業者は容易に実施し得る。
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体の存在下でT細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤
(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステートアセテー
ト(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)に
よって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8エフェクターT細胞)は、フィト
ヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステートアセテート(PMA)、又
はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体などのT細胞マイトジ
ェン又はT細胞受容体複合体刺激剤による刺激のみのT細胞と比べて細胞増殖が増加する
【0283】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば
H-チミジン取込みアッセイ、BrdU取込みアッセイ又は以下の実施例2に記載さ
れるようなCFSEアッセイ)によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わないか又
は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合のOX4
0(例えば、ヒトOX40)活性刺激と比べて細胞増殖(例えば、CD4及びCD8エフ
ェクターT細胞などのT細胞)を少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍
、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、
10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、
又は100倍増加させる。具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40
)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される又は当業
者に公知の方法(例えば、H-チミジン取込みアッセイ、BrdU取込みアッセイ、又
は以下の実施例2に記載されるようなCFSEアッセイ)によって評価されるとおり、い
かなる抗体も伴わないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない
抗体)を伴う場合のOX40(例えば、ヒトOX40)活性と比べて細胞増殖(例えば、
CD4及びCD8エフェクターT細胞などのT細胞)を少なくとも約5%、10%、15
%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65
%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%増加させる
。具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞
増殖は、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば
10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によっ
て例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例え
ば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び
種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例え
ば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激す
るステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフ
ローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD
4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば0.2μ
g/ml~20μg/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。具体的な実施形
態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載
される抗体はCD4+ T細胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、例えば、
以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキ
シフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で
例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10
細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例え
ば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載
されるプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び
(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリ
ーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖
を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば、2μg/ml~20μg
/mlにおいて抗体の濃度の実質的増加関数である。具体的な実施形態において、OX4
0(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体はCD4
+ T細胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば
0.2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)例えばエン
リッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイ
ミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(
b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例
えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2
、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例
えば37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例え
ば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細
胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで
評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。具体的な実施形態において、OX4
0(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体はCD4
+ T細胞増殖を増加させ、このCD4+ T細胞増殖は、抗OX40抗体濃度が例えば
2μg/ml~20μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)例えばエンリッ
チドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジ
ルエステル(CFSE)によって例えば37℃で例えば7分間標識するステップ;(b)
綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3μg/mlの例えば
プレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例えば、0.002、0.02、0.2、2
、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載されるプレート結合抗体によって例えば
37℃及び5%COで刺激するステップ;及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗
CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメトリーによってCFSE低CD4+ 細胞の
割合を計測することによりCD4+ T細胞増殖を調べるステップを含むアッセイで評価
されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す。具体的な実施形態において、OX40(
例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、例えば、
以下のステップ:(a)例えばエンリッチドCD4+ T細胞を例えば10μMカルボキ
シフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)によって例えば37℃で
例えば7分間標識するステップ;(b)綿密に洗浄した後、細胞(例えば、1ウェル10
細胞)を例えば3μg/mlの例えばプレート結合抗CD3抗体及び種々の濃度(例え
ば、0.002、0.02、0.2、2、及び20μg/ml)の例えば本明細書に記載
されるそのプレート結合抗体によって例えば37℃及び5%COで刺激するステップ;
及び(c)例えば4日目に、細胞を例えば抗CD4抗体で染色し、例えばフローサイトメ
トリーによってCFSE低CD4+ 細胞の割合を計測することによりCD4+ T細胞
増殖を調べるステップを含むアッセイで評価されるとおり、抗体が2μg/mlの濃度よ
りも20μg/mlの濃度で存在するときにCD4+ T細胞増殖の増加が大きくなる。
【0284】
一部の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体の存在下でT細胞マイトジェン(例えば、抗CD3抗体又はホ
ルボールエステル)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8エフェクタ
ーT細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、H-チミジン
取込みアッセイ、BrdU取込みアッセイ、又は以下の実施例2に記載されるようなCF
SEアッセイ)によって評価されるとおり、T細胞マイトジェンによる刺激のみのT細胞
と比べて細胞増殖が少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.
5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15
倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、又は100倍
増加する。一部の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に
結合する本明細書に記載される抗体の存在下でT細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合
体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステート
アセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28
抗体)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8エフェクターT細胞)は
、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、H-チミジン取込みアッセ
イ、BrdU取込みアッセイ、又は以下の実施例2に記載されるようなCFSEアッセイ
)によって評価されるとおり、T細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例え
ば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステートアセテート(P
MA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)による刺
激のみのT細胞と比べて細胞増殖が少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%
、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%
、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%増加する。具体的な実施形態に
おいて、細胞増殖は以下の実施例2に記載されるとおり評価される。具体的な実施形態に
おいて、5μg/mlの本明細書に記載されるOX40抗体が、3μg/ml抗CD3抗
体で処理したヒトCD4 T細胞の増殖を少なくとも20%増加させる。具体的な実施形
態において、5μg/mlの本明細書に記載されるOX40抗体が、3μg/ml抗CD
3抗体で処理したヒトCD4 T細胞の増殖を少なくとも30%増加させる。具体的な実
施形態において、5μg/mlの本明細書に記載されるOX40抗体が、3μg/ml抗
CD3抗体で処理したヒトCD4 T細胞の増殖を少なくとも40%増加させる。具体的
な実施形態において、5μg/mlの本明細書に記載されるOX40抗体が、3μg/m
l抗CD3抗体で処理したヒトCD4 T細胞の増殖を少なくとも50%増加させる。
【0285】
特定の態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明
細書に記載される抗体は、細胞(例えば、CD4及びCD8エフェクターT細胞などのT
細胞)の生存を増加させる。具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX4
0)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体の存在下でT細胞マイトジェン又
はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホル
ボールミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3
抗体及び抗CD28抗体)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8エフ
ェクターT細胞)は、T細胞マイトジェンによる刺激のみのT細胞と比べて生存が増加す
る。細胞生存アッセイについては当該技術分野において記載されており(例えば、トリパ
ンブルー色素排除アッセイ)、当業者は容易に実施し得る。
【0286】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、細胞生存(例えば、CD4及びCD8エフェクターT細
胞などのT細胞)を、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、トリパン
ブルー色素排除アッセイ)によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わないか又は無
関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合の少なくとも
約1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、
4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、
50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、又は100倍増加させる。具体的な実施形態
において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載さ
れる抗体は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、トリパンブルー色
素排除アッセイ)によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わないか又は無関係の抗
体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合のOX40(例えば、
ヒトOX40)活性と比べて細胞生存(例えば、CD4及びCD8エフェクターT細胞な
どのT細胞)を少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、
40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、
90%、95%、98%、又は99%増加させる。
【0287】
一部の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体の存在下でT細胞マイトジェン(例えば、抗CD3抗体又はホ
ルボールエステル)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8エフェクタ
ーT細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、トリパンブルー
色素排除アッセイ)によって評価されるとおり、T細胞マイトジェン又はT細胞受容体複
合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステー
トアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD2
8抗体)による刺激のみのT細胞と比べて細胞生存が少なくとも約1.2倍、1.3倍、
1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、
7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍
、80倍、90倍、又は100倍増加する。一部の実施形態において、OX40(例えば
、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体の存在下でT細胞マ
イトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及
び/又はホルボールミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例
えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又は
CD8エフェクターT細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例え
ば、トリパンブルー色素排除アッセイ)によって評価されるとおり、T細胞マイトジェン
による刺激のみのT細胞と比べて細胞生存が少なくとも約5%、10%、15%、20%
、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%
、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%増加する。
【0288】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、エフェクターT細胞(例えば、CD4及びCD8エフ
ェクターT細胞)を活性化誘導性細胞死から保護する。
【0289】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される(実施例2など、以下の実施例を
参照されたい)又は当業者に公知の方法によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わ
ないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合
のOX40L(例えば、ヒトOX40L)刺激の存在下又は非存在下でのサイトカイン産
生と比べてサイトカイン産生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-4、
IL-10、及び/又はIL-13)を少なくとも約5%、10%、15%、20%、2
5%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、7
5%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%誘導し、又は増加させる。
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される(実施例2など、以下の実施例を参
照されたい)又は当業者に公知の方法によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わな
いか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合の
OX40L(例えば、ヒトOX40L)刺激の存在下又は非存在下でのサイトカイン産生
と比べてサイトカイン産生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-4、I
L-10、及び/又はIL-13)を少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.
5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9
倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90
倍、又は100倍誘導又は増強する。
【0290】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体の存在下でT細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤
(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステートアセテー
ト(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)に
よって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8エフェクターT細胞)は、本明細
書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、ELISAアッセイ又は以下の実施例
に記載されるとおりのもの)によって評価されるとおり、T細胞マイトジェン又はT細胞
受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミ
リステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び
抗CD28抗体)による刺激のみのT細胞と比べてサイトカイン産生(例えば、IL-2
、TNF-α、IFN-γ、IL-4、IL-10、及び/又はIL-13)が少なくと
も約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%
、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%
、又は99%増加する。一部の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に
免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体の存在下でT細胞マイトジェン又はT細
胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボール
ミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及
び抗CD28抗体)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8エフェクタ
ーT細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、ELISAアッ
セイ又は以下の実施例に記載されるとおりのもの)によって評価されるとおり、T細胞マ
イトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及
び/又はホルボールミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例
えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)による刺激のみのT細胞と比べてサイトカイン産
生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-4、IL-10、及び/又はI
L-13)が少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、
3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、2
0倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、又は100倍増加す
る。
【0291】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される(実施例2など、以下の実施例を
参照されたい)又は当業者に公知の方法によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わ
ないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合
のIL-2産生と比べてブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシン
A(SEA)刺激に応答したIL-2産生を少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4倍
、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8
倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍
、90倍、又は100倍増加させる。
【0292】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体の存在下でブドウ球菌(Staphylococcus)エン
テロトキシンA(SEA)刺激によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8
T細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、ELISAアッ
セイ又は以下の実施例に記載されるとおりのもの)によって評価されるとおり、SEAに
よる刺激のみのT細胞と比べてIL-2産生が少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4
倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、
8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80
倍、90倍、又は100倍増加する。
【0293】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロ
トキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例えば電気化学
発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scal
e Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%CO、及び
97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導
し、このIL-2産生は、例えば0.032μg/ml~20μg/mlにおいて抗体濃
度の実質的増加関数である。特定の実施形態において、SEAとの組み合わせで抗体によ
って誘導されるIL-2産生は、例えば0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μ
g/ml~20μg/ml、4μg/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4
μg/ml、0.16μg/ml~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/ml
において抗体濃度の実質的増加関数である。別の実施形態において、OX40(例えば、
ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、ブドウ球菌(St
aphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)との組み合わせで、例えばP
BMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、例えば、以下のステップ:
(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、
0.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/m
lのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば3
7℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)
清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/
TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)
によって計測するステップを含むアッセイで評価されるとおり、例えば0.032μg/
ml~20μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関数である。特定の実施形態におい
て、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗
体は、ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)との
組み合わせで、例えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、例
えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.
032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及
び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル
10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養す
るステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発
光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale
Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価されるとおり、
例えば0.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μ
g/ml~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml
~4μg/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlにおいて抗体濃度の実質的増加関
数である。具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的
に結合する本明細書に記載される抗体は、抗体が0.032μg/mlの濃度よりも20
μg/mlの濃度で存在するときに、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度におけ
る例えば5日間の刺激時のブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシ
ンA(SEA)(例えば、100ng/ml)に応答したIL-2産生が高くなる。詳細
な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細
書に記載される抗体は、抗体が0.16μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で
存在するときに、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺
激時のブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例
えば、100ng/ml)に応答したIL-2産生が高くなる。
【0294】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロ
トキシンA(SEA)(例えば、100ng/ml)との組み合わせで、例えば電気化学
発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scal
e Discovery)によって計測されるとおり、例えば37℃、5%CO、及び
97%湿度における例えば5日間の刺激時に例えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導
し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.032μg/ml~20μg
/mlのとき、シグモイド用量反応曲線を示す。特定の実施形態において、SEAとの組
み合わせで抗体によって誘導されたIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.1
6μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml~2
0μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg/m
l、又は0.8μg/ml~4μg/mlのとき、シグモイド用量反応曲線を示す。別の
実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書
に記載される抗体は、ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA
(SEA)との組み合わせで、例えばPBMCにおいてIL-2産生を誘導し、このIL
-2産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0.032μg/ml~20μg/mlのとき
、例えば、以下のステップ:(a)種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、
0.032、0.0064、0.00128、及び0.000256μg/ml)の抗体
、及び例えば100ng/mlのSEAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウ
ェル10細胞)を例えば37℃、5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培
養するステップ;及び(b)清澄化した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化
学発光、例えばヒトTH1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Sca
le Discovery)によって計測するステップを含むアッセイで評価されるとお
り、シグモイド用量反応曲線を示す。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒト
OX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体は、ブドウ球菌(Stap
hylococcus)エンテロトキシンA(SEA)との組み合わせで、例えばPBM
CにおいてIL-2産生を誘導し、このIL-2産生は、抗OX40抗体濃度が例えば0
.16μg/ml~20μg/ml、0.8μg/ml~20μg/ml、4μg/ml
~20μg/ml、0.032μg/ml~4μg/ml、0.16μg/ml~4μg
/ml、又は0.8μg/ml~4μg/mlのとき、例えば、以下のステップ:(a)
種々の濃度(例えば、20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、0.0
0128、及び0.000256μg/ml)の抗体、及び例えば100ng/mlのS
EAの非存在下又は存在下でPBMC(例えば、1ウェル10細胞)を例えば37℃、
5%CO、及び97%湿度において例えば5日間培養するステップ;及び(b)清澄化
した上清を収集し、IL-2の力価を、例えば電気化学発光、例えばヒトTH1/TH2
10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discovery)によっ
て計測するステップを含むアッセイで評価されるとおり、シグモイド用量反応曲線を示す
。具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、抗体が0.032μg/mlの濃度よりも20μg/m
lの濃度で存在するときに、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば
5日間の刺激時のブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(S
EA)(例えば、100ng/ml)に応答したIL-2産生が高くなる。詳細な実施形
態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載
される抗体は、抗体が0.16μg/mlの濃度よりも20μg/mlの濃度で存在する
ときに、例えば37℃、5%CO、及び97%湿度における例えば5日間の刺激時のブ
ドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)(例えば、1
00ng/ml)に応答したIL-2産生が高くなる。
【0295】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される(実施例2など、以下の実施例を
参照されたい)又は当業者に公知の方法によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わ
ないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合
のIL-10産生と比べてブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシ
ンA(SEA)刺激に応答したIL-10産生を少なくとも約5%、10%、15%、2
0%、25%、30%、35%、40%、45%、又は50%低下させる。
【0296】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載される抗体の存在下でブドウ球菌(Staphylococcus)エン
テロトキシンA(SEA)刺激によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8
T細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、ELISAアッ
セイ又は以下の実施例に記載されるとおりのもの)によって評価されるとおり、SEAに
よる刺激のみのT細胞と比べてIL-10産生が少なくとも約5%、10%、15%、2
0%、25%、30%、35%、40%、45%、又は50%低下する。
【0297】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば
、Fcガンマ受容体IIIA(CD16)レポーターアッセイ又は以下の実施例に記載さ
れるとおりのもの)によって評価されるとおり、活性化調節性T細胞に結合したとき、C
D16、CD32A及びCD64からなる群から選択される活性化Fcガンマ受容体に対
し、その抗体が活性化エフェクターT細胞に結合したときにCD16、CD32A及びC
D64からなる群から選択される活性化Fcガンマ受容体に結合するよりも大きい程度に
(例えば、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍
、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、
40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、又は100倍)結合する。具体的な
実施形態において、活性化Fcガンマ受容体は、骨髄由来のエフェクター細胞及びリンパ
球由来のエフェクター細胞からなる群から選択される細胞上で発現する。詳細な実施形態
において、活性化Fcガンマ受容体はCD16である。
【0298】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体は、活性化調節性T細胞に結合したとき、CD16、CD3
2A及びCD64からなる群から選択される活性化Fcガンマ受容体の活性化を、その抗
体が活性化エフェクターT細胞に結合したときにCD16、CD32A及びCD64から
なる群から選択される活性化Fcガンマ受容体の活性化を生じさせるよりも強力に生じさ
せる。詳細な実施形態において、活性化Fcガンマ受容体の活性化は、OX40(例えば
、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体が活性化調節性T細
胞に結合したとき、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、Fcガンマ
受容体IIIA(CD16)レポーターアッセイ又は以下の実施例に記載されるとおりの
もの)によって評価されるとおり、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結
合する本明細書に記載される抗体が活性化エフェクターT細胞に結合したときの活性化F
cガンマ受容体の活性化よりも少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、
2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、1
0倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、又
は100倍強力である。具体的な実施形態において、活性化Fcガンマ受容体は、骨髄由
来のエフェクター細胞及びリンパ球由来のエフェクター細胞からなる群から選択される細
胞上で発現する。詳細な実施形態において、活性化Fcガンマ受容体はCD16である。
【0299】
ある具体的な態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫
特異的に結合するアンタゴニスト抗体が提供される。
【0300】
OX40シグナル伝達の活性化は、頂端のアダプタータンパク質を効率的に動員して細
胞内シグナル伝達を駆動する高次の受容体複合体を形成する受容体クラスター形成に依存
する。理論によって拘束されるものではないが、抗OX40アゴニスト抗体は二価抗体ア
ーム(即ち、各々がOX40抗原に結合する2本の抗体アーム)を介して、及び/又はア
クセサリー骨髄系又はリンパ系細胞上のFc-Fc受容体(FcR)共会合を介して受容
体クラスター形成を媒介し得る。結果的に、抗OX40アンタゴニスト抗体を開発する1
つの手法は、OX40への結合に関してOX40リガンド(OX40L)と競合する抗体
を選択し、Fc受容体に対する抗体のFc領域の結合を減弱又は消失させ、及び/又は一
価抗体フォーマットを採用することである。一価抗体フォーマットには、構造的に一価の
抗体、限定はされないが、1つの抗原結合ドメインのみ(例えば、1本のFabアームの
み)を含む抗OX40抗体、又は重鎖と対をなすか、又は重鎖の断片(例えば、Fc断片
)と対をなすOX40(例えば、ヒトOX40)に結合する1つの抗原結合ドメインのみ
を含む抗体が含まれ得る。一価抗体フォーマットにはまた、機能的に一価の抗体、例えば
、ヒト免疫細胞が発現する抗原に結合しない第2の抗原結合ドメインと対をなすOX40
(例えば、ヒトOX40)に結合する1つの抗原結合ドメインのみを含む抗体(即ち、こ
の抗体は2つの抗原結合ドメインを含むが、1つの抗原結合ドメインのみがOX40に結
合する)も含まれ得る。
【0301】
上記では、Fc受容体結合を低下させる、又は潜在的なグリコシル化部位を除去し得る
IgG定常ドメインFc領域の突然変異の例が考察される。特定の実施形態において、O
X40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載されるとおりの
抗体の重鎖定常領域は、N297A、N297Q、D265A、C127S、S228P
、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。特定の実施形態に
おいて、この突然変異はN297A、N297Q、D265A、又はこれらの組み合わせ
である。特定の実施形態において、この突然変異はC127Sである。特定の実施形態に
おいて、この突然変異はS228Pである。一実施形態において、OX40(例えば、ヒ
トOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載されるとおりの抗体の重鎖定常領域
は、D265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変
異を含む。特定の実施形態において、重鎖定常領域は、免疫グロブリンIgG、IgG
、IgG、IgG、IgA、及びIgAからなる群から選択される。特定の実
施形態において、免疫グロブリンはヒト免疫グロブリンである。突然変異(例えば、置換
)を含有するヒト免疫グロブリンも本明細書ではヒト免疫グロブリンと称される。ある具
体的な態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細
書に記載されるとおりの抗体は免疫グロブリンIgG重鎖定常領域を含み、このIgG
重鎖定常領域のアミノ酸配列は、N297A、N297Q、D265A、又はこれらの
組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。一態様において、OX40(例え
ば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載されるとおりの抗体は免疫グ
ロブリンIgG重鎖定常領域を含み、このIgG重鎖定常領域のアミノ酸配列は、D
265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含
む。ある具体的な態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合
する本明細書に記載されるとおりの抗体は免疫グロブリンIgG重鎖定常領域を含み、
このIgG重鎖定常領域のアミノ酸配列はC127S突然変異を含む。ある具体的な態
様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載
されるとおりの抗体は免疫グロブリンIgG重鎖定常領域を含み、このIgG重鎖定
常領域のアミノ酸配列はS228P突然変異を含む。特定の実施形態において、本抗体は
アンタゴニスト性である。
【0302】
ある具体的な態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載されるとおりの抗体は、Fab、Fab’、F(ab’)、及びsc
Fv断片からなる群から選択され、このFab、Fab’、F(ab’)、又はscF
v断片は本明細書に記載されるとおりの抗OX40抗原結合ドメイン又は抗体の重鎖可変
領域配列と軽鎖可変領域配列とを含む。Fab、Fab’、F(ab’)、又はscF
v断片は、限定はされないが、以下の第5.3節で考察するものを含め、当業者に公知の
任意の技法によって作製することができる。特定の実施形態において、Fab、Fab’
、F(ab’)、又はscFv断片は、抗体のインビボ半減期を延長させる部分を更に
含む。この部分はまた、「半減期延長部分」とも称される。Fab、Fab’、F(ab
’)、又はscFv断片のインビボ半減期を延長させることが当業者に公知の任意の部
分を使用することができる。例えば、半減期延長部分には、Fc領域、ポリマー、アルブ
ミン、又はアルブミン結合タンパク質又は化合物が含まれ得る。ポリマーには、天然又は
合成の、任意選択で置換されている直鎖又は分枝鎖ポリアルキレン、ポリアルケニレン、
ポリオキシルアルキレン、多糖、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリビニルアルコール、メトキシポリエチレングリコール、ラクトース、アミロース、デ
キストラン、グリコーゲン、又はその誘導体が含まれ得る。置換基には、1つ以上のヒド
ロキシ、メチル、又はメトキシ基が含まれ得る。特定の実施形態において、Fab、Fa
b’、F(ab’)、又はscFv断片は、半減期延長部分を付加するための1つ以上
のC末端アミノ酸を加えることにより修飾されてもよい。特定の実施形態において、半減
期延長部分はポリエチレングリコール又はヒト血清アルブミンである。特定の実施形態に
おいて、Fab、Fab’、F(ab’)、又はscFv断片はFc領域に融合する。
特定の実施形態において、本抗体はアンタゴニスト性である。
【0303】
ある具体的な態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る抗体は1つの重鎖と1つの軽鎖とを含み(即ち、この抗体はいかなる追加の重鎖又は軽
鎖も含まず、単一の重鎖-軽鎖対を含むか、それから本質的になるか、又はそれからなる
)、この重鎖及び軽鎖は、本明細書に記載されるとおりの抗OX40抗原結合ドメイン又
は抗体のそれぞれ重鎖可変領域配列及び軽鎖可変領域配列を含む。特定の実施形態におい
て、重鎖は、N297A、N297Q、D265A、C127S、S228P、及びこれ
らの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。特定の実施形態において、こ
の突然変異は、N297A、N297Q、D265A、又はこれらの組み合わせである。
特定の実施形態において、この突然変異はC127Sである。特定の実施形態において、
この突然変異はS228Pである。特定の実施形態において、重鎖は、D265A、P3
29A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。特定の実施
形態において、重鎖は、免疫グロブリンIgG、IgG、IgG、IgG、Ig
、及びIgAからなる群から選択される。特定の実施形態において、免疫グロブリ
ンはヒト免疫グロブリンである。特定の実施形態において、重鎖は、N297A、N29
7Q、D265A、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含むI
gG重鎖である。特定の実施形態において、重鎖は、C127S突然変異を含むIgG
重鎖である。特定の実施形態において、重鎖は、S228P突然変異を含むIgG
鎖である。特定の実施形態において、重鎖は、D265A、P329A及びこれらの組み
合わせからなる群から選択される突然変異を含むIgG重鎖である。特定の実施形態に
おいて、本抗体はアンタゴニスト性である。
【0304】
ある具体的な態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載されるとおりの抗体は、本明細書に記載されるとおりの、OX40に結
合する第1の抗原結合ドメインと、本明細書に記載されるとおりの、ヒト免疫細胞が発現
する抗原に特異的に結合しない第2の抗原結合ドメイン(即ち、第2の抗原結合ドメイン
はヒト免疫細胞が発現するOX40又は任意の他の抗原に結合しない)とを含む。特定の
実施形態において、第1及び第2の抗原結合ドメインは相補的CH3ドメインを含む。例
えば、相補的CH3ドメインは、それぞれの抗原結合ドメインのホモ二量体化よりむしろ
、第1の抗原結合ドメインの重鎖と第2の抗原結合ドメインの重鎖との間のヘテロ二量体
化を優先的に生じさせる。相補的CH3ドメインの作製には、限定はされないが、Rid
gway JBB et al.,(1996)Protein Eng 9(7):6
17-621及びMerchant M et al.に記載されるとおりのノブイント
ゥホール技術を含め、当業者に公知の任意の技法を用いることができる。例えば、ノブイ
ントゥホール技術では、第1のCH3ドメインにおいて小さいアミノ酸をより大きいアミ
ノ酸(即ち、「ノブ」)に置き換え、第2のCH3ドメインにおいて大きいアミノ酸をよ
り小さいアミノ酸(即ち、「ホール」)に置き換える。従って、これらのCH3ドメイン
を含むポリペプチドがノブとホールとの相互作用に基づき二量体化することができる。特
定の実施形態において、抗原結合ドメインの一方が、T366Y及びT366Wからなる
群から選択される置換を含む第1のIgG CH3ドメインを含み、他方の抗原結合ド
メインが、Y407T、T366S、L368A、及びY407Vからなる群から選択さ
れる置換を含む第2のIgG CH3ドメインを含む。特定の実施形態において、第2
の抗原結合ドメインが結合する抗原は、天然でヒト免疫細胞によって発現されないもので
ある。特定の実施形態において、免疫細胞は、T細胞(例えば、CD4+ T細胞又はC
D8+ T細胞)、B細胞、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞、マクロファージ、及び好
酸球からなる群から選択される。特定の実施形態において、OX40に特異的に結合する
抗原結合ドメインは第1のVHと第1のVLとを含み、且つ第2の抗原結合ドメインは第
2のVHと第2のVLとを含む。特定の実施形態において、OX40に特異的に結合する
抗原結合ドメインは第1の重鎖と第1の軽鎖とを含み、且つ第2の抗原結合ドメインは第
2の重鎖と第2の軽鎖とを含む。特定の実施形態において、本抗体は、第2の抗原結合ド
メインが非反応性の試料又は対象(即ち、第2の抗原結合ドメインが結合する抗原がその
試料又は対象に存在しない)に投与されるものである。特定の実施形態において、第2の
抗原結合ドメインは、OX40を発現する細胞上の抗原に特異的に結合しない(例えば、
第2の抗原結合ドメインは、OX40を発現する細胞が天然に発現する抗原に結合しない
)。特定の実施形態において、本抗体は、試料又は対象において一価抗体(即ち、抗OX
40一価抗体)として機能し、ここで、抗体の第1の抗原結合ドメインはOX40に結合
し、一方、第2の抗原結合ドメインは試料又は対象において非反応性である(例えば、第
2の抗原結合ドメインが結合する抗原がその試料又は対象に存在しないため)。特定の実
施形態において、第2の抗原結合ドメインは非ヒト抗原(即ち、他の生物において発現し
、ヒトでは発現しない抗原)に特異的に結合する。特定の実施形態において、第2の抗原
結合ドメインはウイルス抗原に特異的に結合する。特定の実施形態において、ウイルス抗
原は、ヒトに感染しないウイルス(即ち、非ヒトウイルス)のものである。特定の実施形
態において、このウイルス抗原はヒト免疫細胞に存在しない(例えば、ヒト免疫細胞は、
そのウイルス抗原に関連するウイルスに非感染性である)。特定の実施形態において、ウ
イルス抗原はHIV抗原である。特定の実施形態において、第2の抗原結合ドメインはニ
ワトリアルブミン又は鶏卵リゾチームに特異的に結合する。特定の実施形態において、第
2の抗原結合ドメインは、野生型細胞(例えば、野生型ヒト細胞)が発現しない(即ち、
それに存在しない)抗原に特異的に結合する。特定の実施形態において、第2の抗原結合
ドメインは、正常細胞(例えば、野生型細胞、例えば野生型ヒト細胞)が発現しない(即
ち、それに存在しない)腫瘍関連抗原に特異的に結合する。特定の実施形態において、腫
瘍関連抗原は、ヒト細胞が発現しない(即ち、それに存在しない)。特定の実施形態にお
いて、第2の抗原結合ドメインの重鎖定常領域は、N297A、N297Q、D265A
、C127S、S228P、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される突然変異
を含む。特定の実施形態において、この突然変異は、N297A、N297Q、D265
A、又はこれらの組み合わせである。特定の実施形態において、この突然変異はC127
Sである。特定の実施形態において、この突然変異はS228Pである。特定の実施形態
において、第2の抗原結合ドメインの重鎖定常領域は、D265A、P329A、及びこ
れらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。特定の実施形態において、
第1及び第2の抗原結合ドメインの重鎖定常領域は、免疫グロブリンIgG、IgG
、IgG、IgG、IgA、及びIgAからなる群から選択される。特定の実施
形態において、免疫グロブリンはヒト免疫グロブリンである。特定の実施形態において、
第1及び第2の抗原結合ドメインの重鎖定常領域は同じアイソタイプである。特定の実施
形態において、第1の抗原結合ドメインが第1のIgG重鎖定常領域を含み、且つ第2
の抗原結合ドメインが第2のIgG重鎖定常領域を含み、ここで、第1及び第2の重鎖
定常領域は、N297A、N297Q、D265A、又はこれらの組み合わせからなる群
から選択される同一の突然変異を含む。特定の実施形態において、第1の抗原結合ドメイ
ンが第1のIgG重鎖定常領域を含み、且つ第2の抗原結合ドメインが第2のIgG
重鎖定常領域を含み、ここで、第1及び第2の重鎖定常領域は、D265A、P329A
、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される同一の突然変異を含む。特定の実施
形態において、第1の抗原結合ドメインが第1のIgG重鎖定常領域を含み、且つ第2
の抗原結合ドメインが第2のIgG重鎖定常領域を含み、ここで、第1及び第2の重鎖
定常領域はC127S突然変異を含む。特定の実施形態において、第1の抗原結合ドメイ
ンが第1のIgG重鎖定常領域を含み、且つ第2の抗原結合ドメインが第2のIgG
重鎖定常領域を含み、ここで、第1及び第2の重鎖定常領域はS228P突然変異を含む
。特定の実施形態において、本抗体はアンタゴニスト性である。
【0305】
ある具体的な態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載されるとおりの抗体は、第1の重鎖及び第1の軽鎖と、及び第2の重鎖
又はその断片とを含む、OX40に特異的に結合する第1の抗原結合ドメインを含む。特
定の実施形態において、第1及び第2の重鎖、又は第2の重鎖の断片は、相補的CH3ド
メインを含む。例えば、相補的CH3ドメインは、それぞれの重鎖のホモ二量体化よりむ
しろ、重鎖間におけるヘテロ二量体化を優先的に生じさせる。特定の実施形態において、
重鎖の一方が、T366Y及びT366Wからなる群から選択される置換を含む第1のI
gG CH3ドメインを含み、且つ他方の重鎖が、Y407T、T366S、L368
A、Y407Vからなる群から選択される置換を含む第2のIgG CH3ドメインを
含む。一部の実施形態において、第2の重鎖の断片はFc断片である。特定の実施形態に
おいて、第2の重鎖又はその断片は、非ヒト抗原(即ち、他の生物で発現し、ヒトでは発
現しない抗原)に特異的に結合する抗原結合ドメインのものである。特定の実施形態にお
いて、第2の重鎖又はその断片は、ウイルス抗原に特異的に結合する抗原結合ドメインの
ものである。特定の実施形態において、このウイルス抗原はヒト免疫細胞に存在しない(
例えば、ヒト免疫細胞は、そのウイルス抗原に関連するウイルスに非感染性である)。特
定の実施形態において、ウイルス抗原はHIV抗原である。特定の実施形態において、第
2の重鎖又はその断片は、ニワトリアルブミン又は鶏卵リゾチームに特異的に結合する抗
原結合ドメインのものである。特定の実施形態において、第2の重鎖又はその断片は、野
生型細胞(例えば、野生型ヒト細胞)が発現しない(即ち、それに存在しない)抗原に特
異的に結合する抗原結合ドメインのものである。特定の実施形態において、第2の重鎖又
はその断片は、正常細胞(例えば、野生型細胞、例えば野生型ヒト細胞)が発現しない(
即ち、それに存在しない)腫瘍関連抗原に特異的に結合する抗原結合ドメインのものであ
る。特定の実施形態において、腫瘍関連抗原は、ヒト細胞が発現しない(即ち、それに存
在しない)。特定の実施形態において、第2の重鎖又はその断片は、N297A、N29
7Q、D265A、C127S、S228P、及びこれらの組み合わせからなる群から選
択される突然変異を含む。特定の実施形態において、この突然変異は、N297A、N2
97Q、D265A、又はこれらの組み合わせである。特定の実施形態において、この突
然変異はC127Sである。特定の実施形態において、この突然変異はS228Pである
。特定の実施形態において、第2の重鎖又はその断片は、D265A、P329A、及び
これらの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む。特定の実施形態において
、第1及び第2の重鎖定常領域は、免疫グロブリンIgG、IgG、IgG、Ig
、IgA、及びIgAからなる群から選択される。特定の実施形態において、免
疫グロブリンはヒト免疫グロブリンである。特定の実施形態において、第1及び第2の重
鎖定常領域は同じアイソタイプである。特定の実施形態において、第1及び第2の重鎖定
常領域はIgG定常領域であり、N297A、N297Q、D265A、又はこれらの
組み合わせからなる群から選択される同一の突然変異を含む。特定の実施形態において、
第1及び第2の重鎖定常領域はIgG定常領域であり、D265A、P329A、及び
これらの組み合わせからなる群から選択される同一の突然変異を含む。特定の実施形態に
おいて、第1及び第2の重鎖定常領域はIgG重鎖定常領域であり、C127S突然変
異を含む。特定の実施形態において、第1及び第2の重鎖定常領域はIgG重鎖定常領
域であり、S228P突然変異を含む。特定の実施形態において、本抗体はアンタゴニス
ト性である。
【0306】
OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原結合ドメインと第2の抗原
結合ドメイン又は第2の重鎖若しくはその断片のいずれかとを含む抗体に関する上記の態
様において、抗原結合ドメインは、本明細書に記載される任意の抗OX40配列を含み得
る。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗
原結合ドメインは、(a)GSAMH(配列番号4)のアミノ酸配列を含むVH相補性決
定領域(CDR)1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配列番号5)のアミ
ノ酸配列を含むVH-CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列
を含むVH-CDR3とを含む第1の重鎖可変ドメイン(VH)と、(b)RSSQSL
LHSNGYNYLD(配列番号1)のアミノ酸配列を含むVL-CDR1と、LGSN
RAS(配列番号2)のアミノ酸配列を含むVL-CDR2と、MQALQTPLT(配
列番号3)のアミノ酸配列を含むVL-CDR3とを含む第1の軽鎖可変ドメイン(VL
)を含む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合
する抗原結合ドメインは、配列番号16のアミノ酸配列を含むVH及び配列番号15のア
ミノ酸配列を含むVLを含む抗体とOX40(例えば、ヒトOX40)の同じエピトープ
に特異的に結合する。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特
異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55のヒトOX40配列への結合と比較し
て、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P99A、P115A、及び
これらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸突然変異の存在を除いて、配列番
号55と同一のタンパク質への結合の低下又は欠如を呈する。特定の実施形態において、
OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原結合ドメインはVHとVLと
を含み、このVHは配列番号16のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、OX
40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原結合ドメインはVHとVLとを含
み、このVLは配列番号15のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、OX40
に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも75%、80
%、85%、90%、95%、又は99%同一のアミノ酸配列を含むVHを含む。特定の
実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原結合ドメ
インは、配列番号16のアミノ酸配列を含むVHを含む。特定の実施形態において、OX
40に結合する抗原結合ドメインは、ヒトIGHV3-73生殖系列配列(例えば、IG
HV3-7301、例えば配列番号19のアミノ酸配列を有するもの)に由来するアミ
ノ酸配列を含むVHを含む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40
)に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも7
5%、80%、85%、90%、95%、又は99%同一のアミノ酸配列を含むVLを含
む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗
原結合ドメインは、アミノ酸配列の配列番号3を含むVL-CDR3を含む。特定の実施
形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原結合ドメイン
は、配列番号15のアミノ酸配列を含むVLを含む。特定の実施形態において、OX40
(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20のアミ
ノ酸配列を含む軽鎖を含む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40
)に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配列番号50のアミノ酸配列を含む軽鎖を含
む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗
原結合ドメインは、ヒトIGKV2-28生殖系列配列(例えば、IGKV2-28
1、例えば配列番号18のアミノ酸配列を有するもの)に由来するアミノ酸配列を含むV
Lを含む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合
する抗原結合ドメインは、それぞれ配列番号16及び15に示されるVH及びVL配列を
含む。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する
抗原結合ドメインは、配列番号21のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。特定の実施形態に
おいて、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原結合ドメインは、配
列番号60のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。特定の実施形態において、OX40(例え
ば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原結合ドメインは、N297A、N297Q、
D265A突然変異からなる群から選択される突然変異、又はこれらの組み合わせを含む
。特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する抗原
結合ドメインは、D265A、P329A及びこれらの組み合わせからなる群から選択さ
れる突然変異を含む。
【0307】
特定の実施形態において、本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、OX40(例
えば、ヒトOX40)に対してアンタゴニスト性である。特定の実施形態において、本抗
体はOX40(例えば、ヒトOX40)の活性を不活性化するか、低下させるか、又は阻
害する。特定の実施形態において、本抗体はOX40リガンド(例えば、ヒトOX40リ
ガンド)へのOX40(例えば、ヒトOX40)の結合を阻害するか又は低下させる。特
定の実施形態において、本抗体はOX40(例えば、ヒトOX40)シグナル伝達を阻害
するか又は低下させる。特定の実施形態において、本抗体は、OX40リガンド(例えば
、ヒトOX40リガンド)によって誘導されるOX40(例えば、ヒトOX40)活性(
例えば、OX40シグナル伝達)を阻害するか又は低下させる。特定の実施形態において
、本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体はT細胞増殖を阻害するか又は低下させる。
特定の実施形態において、本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体はT細胞増殖を阻害
するか又は低下させる。特定の実施形態において、本明細書に記載されるアンタゴニスト
抗体はサイトカイン産生を阻害するか又は低下させる(例えば、刺激されたT細胞による
IL-2、TNFα、IFNγ、IL-4、IL-10、IL-13、又はこれらの組み
合わせの産生を阻害するか又は低下させる)。特定の実施形態において、本明細書に記載
されるアンタゴニスト抗体はSEA刺激T細胞によるIL-2産生を阻害するか又は低下
させる。特定の実施形態において、本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体はOX40
とOX40Lとの相互作用を遮断する(例えば、OX40LとOX40との互いの結合を
遮断し、例えばヒトOX40リガンドとヒトOX40との結合を遮断する))。
【0308】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、本明細書に記載される及び/又は当業者に
公知の方法によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わないか又は無関係の抗体(例
えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合のOX40(例えば、ヒトO
X40)活性と比べてOX40(例えば、ヒトOX40)活性を少なくとも約1.2倍、
1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5
倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60
倍、70倍、80倍、90倍、又は100倍減少させる。特定の実施形態において、OX
40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載されるアンタゴニ
スト抗体は、本明細書に記載される及び/又は当業者に公知の方法によって評価されると
おり、いかなる抗体も伴わないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結
合しない抗体)を伴う場合のOX40(例えば、ヒトOX40)活性と比べてOX40(
例えば、ヒトOX40)活性を少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30
%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80
%、85%、90%、95%、98%、又は99%減少させる。OX40(例えば、ヒト
OX40)活性の非限定的な例には、OX40(例えば、ヒトOX40)シグナル伝達、
細胞増殖、細胞生存、及びサイトカイン産生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-
γ、IL-4、IL-10、及び/又はIL-13)が含まれ得る。特定の実施形態にお
いて、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される
アンタゴニスト抗体は、OX40(例えば、ヒトOX40)活性を阻害するか、低下させ
るか、又は不活性化する。具体的な実施形態において、OX40活性は、以下の実施例に
記載されるとおり評価される。
【0309】
特定の態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明
細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、OX40を発現し且つOX40シグナル伝達に
応答する細胞(例えば、T細胞など、OX40刺激及びOX40シグナル伝達に応答して
増殖する細胞)の細胞増殖を阻害するか、低下させるか、又は不活性化する。細胞増殖ア
ッセイは、H-チミジン取込みアッセイ、BrdU取込みアッセイ、又は以下の実施例
に記載されるようなCFSEアッセイなど、当該技術分野において記載されており、当業
者は容易に実施し得る。具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)
に免疫特異的に結合する本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体の存在下でT細胞マイ
トジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び
/又はホルボールミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例え
ば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はC
D8エフェクターT細胞)は、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボール
ミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及
び抗CD28抗体などのT細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤による刺激の
みのT細胞と比べて細胞増殖が減少する。
【0310】
特定の態様において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明
細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、細胞(例えば、CD4及びCD8エフェクター
T細胞などのT細胞)の生存を減少させる。具体的な実施形態において、OX40(例え
ば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体の
存在下でT細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチ
ニン(PHA)及び/又はホルボールミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複
合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)によって刺激したT細胞(例え
ば、CD4又はCD8エフェクターT細胞)は、T細胞マイトジェンによる刺激のみ
のT細胞と比べて生存が減少する。細胞生存アッセイについては当該技術分野において記
載されており(例えば、トリパンブルー色素排除アッセイ)、当業者は容易に実施し得る
【0311】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、細胞生存(例えば、CD4及びCD8エ
フェクターT細胞などのT細胞)を、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例
えば、トリパンブルー色素排除アッセイ)によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴
わないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場
合の少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3
.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、3
0倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、又は100倍減少させる。具
体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本
明細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方
法(例えば、トリパンブルー色素排除アッセイ)によって評価されるとおり、いかなる抗
体も伴わないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を
伴う場合のOX40(例えば、ヒトOX40)活性と比べて細胞生存(例えば、CD4及
びCD8エフェクターT細胞などのT細胞)を少なくとも約5%、10%、15%、20
%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70
%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%減少させる。
【0312】
一部の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体の存在下でT細胞マイトジェン(例えば、抗C
D3抗体又はホルボールエステル)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD
エフェクターT細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、
トリパンブルー色素排除アッセイ)によって評価されるとおり、T細胞マイトジェン又は
T細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボ
ールミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗
体及び抗CD28抗体)による刺激のみのT細胞と比べて細胞生存を少なくとも約1.2
倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍
、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、
60倍、70倍、80倍、90倍、又は100倍減少させる。一部の実施形態において、
OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載されるアンタ
ゴニスト抗体の存在下でT細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フ
ィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステートアセテート(PMA)
、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)によって刺激し
たT細胞(例えば、CD4又はCD8エフェクターT細胞)は、本明細書に記載され
る又は当業者に公知の方法(例えば、トリパンブルー色素排除アッセイ)によって評価さ
れるとおり、T細胞マイトジェンによる刺激のみのT細胞と比べて細胞生存を少なくとも
約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、
55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、
又は99%減少させる。
【0313】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、エフェクターT細胞(例えば、CD4
びCD8エフェクターT細胞)を活性化誘導性細胞死から保護しない。
【0314】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、本明細書に記載される(以下の実施例を
参照されたい)又は当業者に公知の方法によって評価されるとおり、いかなる抗体も伴わ
ないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗体)を伴う場合
のOX40L(例えば、ヒトOX40L)刺激の存在下又は非存在下でのサイトカイン産
生と比べてサイトカイン産生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-4、
IL-10、及び/又はIL-13)を少なくとも約5%、10%、15%、20%、2
5%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、7
5%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%阻害するか、低下させるか
、又は不活性化する。具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に
免疫特異的に結合する本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、本明細書に記載され
る(実施例2など、以下の実施例を参照されたい)又は当業者に公知の方法によって評価
されるとおり、いかなる抗体も伴わないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特
異的に結合しない抗体)を伴う場合のOX40L(例えば、ヒトOX40L)刺激の存在
下又は非存在下でのサイトカイン産生と比べてサイトカイン産生(例えば、IL-2、T
NF-α、IFN-γ、IL-4、IL-10、及び/又はIL-13)を少なくとも約
1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4
.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、5
0倍、60倍、70倍、80倍、90倍、又は100倍阻害するか又は低下させる。
【0315】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体の存在下でT細胞マイトジェン又はT細胞受容
体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリス
テートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗C
D28抗体)によって刺激したT細胞(例えば、CD4又はCD8エフェクターT細
胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、ELISAアッセイ又
は以下の実施例に記載されるとおりのもの)によって評価されるとおり、T細胞マイトジ
ェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又
はホルボールミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗
CD3抗体及び抗CD28抗体)による刺激のみのT細胞と比べてサイトカイン産生(例
えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-4、IL-10、及び/又はIL-1
3)が少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、
45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、
95%、98%、又は99%減少する。一部の実施形態において、OX40(例えば、ヒ
トOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体の存在下
でT細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィトヘマグルチニン(
PHA)及び/又はホルボールミリステートアセテート(PMA)、又はTCR複合体刺
激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)によって刺激したT細胞(例えば、C
D4又はCD8エフェクターT細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の
方法(例えば、ELISAアッセイ又は以下の実施例に記載されるとおりのもの)によっ
て評価されるとおり、T細胞マイトジェン又はT細胞受容体複合体刺激剤(例えば、フィ
トヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステートアセテート(PMA)、
又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28抗体)による刺激のみの
T細胞と比べてサイトカイン産生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-
4、IL-10、及び/又はIL-13)が少なくとも約1.2倍、1.3倍、1.4倍
、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8
倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍
、90倍、又は100倍減少する。
【0316】
具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体は、本明細書に記載される(実施例2など、
以下の実施例を参照されたい)又は当業者に公知の方法によって評価されるとおり、いか
なる抗体も伴わないか又は無関係の抗体(例えば、OX40に免疫特異的に結合しない抗
体)を伴う場合のIL-2産生と比べてブドウ球菌(Staphylococcus)エ
ンテロトキシンA(SEA)刺激に応答したIL-2産生を少なくとも約1.2倍、1.
3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、
6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、
70倍、80倍、90倍、又は100倍減少させる。
【0317】
特定の実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する
本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体の存在下でブドウ球菌(Staphyloco
ccus)エンテロトキシンA(SEA)刺激によって刺激したT細胞(例えば、CD4
又はCD8 T細胞)は、本明細書に記載される又は当業者に公知の方法(例えば、
ELISAアッセイ又は以下の実施例に記載されるとおりのもの)によって評価されると
おり、SEAによる刺激のみのT細胞と比べてIL-2産生が少なくとも約1.2倍、1
.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍
、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍
、70倍、80倍、90倍、又は100倍減少する。
【0318】
抗OX40抗体は、検出可能標識又は物質に融合又はコンジュゲート(例えば、共有結
合的又は非共有結合的に連結)されてもよい。検出可能標識又は物質の例としては、グル
コースオキシダーゼなどの酵素標識;ヨウ素(125I、121I)、炭素(14C)、
硫黄(35S)、トリチウム(H)、インジウム(121In)、及びテクネチウム(
99Tc)などの放射性同位元素;ルミノールなどの発光標識;及びフルオレセイン及び
ローダミンなどの蛍光標識、及びビオチンが挙げられる。かかる標識抗体を使用すると、
OX40(例えば、ヒトOX40)タンパク質を検出することができる。例えば、以下の
第5.5.2節を参照されたい。
【0319】
5.3 抗体産生
OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する抗体は、当該技術分野にお
いて公知の任意の抗体合成方法、例えば、化学合成によるか、又は組換え発現技術によっ
て作製することができる。本明細書に記載される方法は、特に指示されない限り、分子生
物学、微生物学、遺伝子解析、組換えDNA、有機化学、生化学、PCR、オリゴヌクレ
オチド合成及び修飾、核酸ハイブリダイゼーション、及び当該技術分野の技能の範囲内に
ある関連分野の従来技術を用いる。これらの技術については、例えば、本明細書に引用さ
れる参考文献に記載されており、文献に十全に説明されている。例えば、Maniati
s T et al.,(1982)Molecular Cloning:A Lab
oratory Manual,Cold Spring Harbor Labora
tory Press;Sambrook J et al.,(1989),Mole
cular Cloning:A Laboratory Manual,Second
Edition,Cold Spring Harbor Laboratory P
ress;Sambrook J et al.,(2001)Molecular C
loning:A Laboratory Manual,Cold Spring H
arbor Laboratory Press,Cold Spring Harbo
r,NY;Ausubel FM et al.,Current Protocols
in Molecular Biology,John Wiley&Sons(19
87及び年次更新版);Current Protocols in Immunolo
gy,John Wiley&Sons(1987及び年次更新版)Gait(ed.)
(1984)Oligonucleotide Synthesis:A Practi
cal Approach,IRL Press;Eckstein(ed.)(199
1)Oligonucleotides and Analogues:A Pract
ical Approach,IRL Press;Birren B et al.,
(eds.)(1999)Genome Analysis:A Laboratory
Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Pr
essを参照されたい。
【0320】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は、DNA配列の例えば合成、
遺伝子操作による作成が関わる任意の手段によって調製され、発現し、作成され又は単離
された抗体(例えば、組換え抗体)である。特定の実施形態において、かかる抗体は、イ
ンビボで動物又は哺乳類(例えば、ヒト)の抗体生殖細胞系列レパートリー内に天然には
存在しない配列(例えば、DNA配列又はアミノ酸配列)を含む。
【0321】
特定の態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的
に結合する抗体を作成する方法であって、本明細書に記載される細胞又は宿主細胞を培養
するステップを含む方法が提供される。特定の態様において、本明細書には、OX40(
例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する抗体を作成する方法であって、本明細書
に記載される細胞又は宿主細胞(例えば、本明細書に記載される抗体をコードするポリヌ
クレオチドを含む細胞又は宿主細胞)を使用して抗体を発現させる(例えば、組換え発現
させる)ステップを含む方法が提供される。詳細な実施形態において、細胞は単離細胞で
ある。詳細な実施形態において、細胞に外因性ポリヌクレオチドが導入される。詳細な実
施形態において、本方法は、細胞又は宿主細胞から得られた抗体を精製するステップを更
に含む。
【0322】
ポリクローナル抗体を作製する方法は、当該技術分野において公知である(例えば、S
hort Protocols in Molecular Biology,(200
2)5th Ed.,Ausubel FM et al.,eds.,John Wi
ley and Sons,New YorkのChapter 11を参照されたい)
【0323】
モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ技術、組換え技術、及びファージディスプレイ
技術の使用、又はこれらの組み合わせを含めた、当該技術分野において公知の多様な技法
を用いて調製することができる。例えば、モノクローナル抗体は、当該技術分野において
公知のもの及び例えば、Harlow E&Lane D,Antibodies:A
Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor La
boratory Press,2nd ed.1988);Hammerling G
J et al.,in:Monoclonal Antibodies and T-
Cell Hybridomas 563 681(Elsevier,N.Y.,19
81)に教示されるものを含め、ハイブリドーマ法を用いて作製することができる。用語
「モノクローナル抗体」は、本明細書で使用されるとき、ハイブリドーマ技術によって作
製された抗体に限定されない。例えば、モノクローナル抗体は、本明細書に記載される抗
体を外因的に発現する宿主細胞から組換えによって作製することができる。
【0324】
具体的な実施形態において、「モノクローナル抗体」は、本明細書で使用されるとき、
単一細胞(例えば、組換え抗体を産生するハイブリドーマ又は宿主細胞)によって産生さ
れた抗体であり、この抗体は、例えば、ELISA又は当該技術分野において公知の若し
くは本明細書に提供される実施例における他の抗原結合又は競合結合アッセイによって決
定するとき、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する。詳細な実施形
態において、モノクローナル抗体はキメラ抗体又はヒト化抗体であり得る。特定の実施形
態において、モノクローナル抗体は一価抗体又は多価(例えば、二価)抗体である。特定
の実施形態において、モノクローナル抗体はFab断片又はF(ab’)断片であり得
る。本明細書に記載されるモノクローナル抗体は、例えば、Kohler G&Mils
tein C(1975)Nature 256:495に記載されるとおりのハイブリ
ドーマ方法によって作成することができ、又は例えば、ファージライブラリから例えば本
明細書に記載されるとおりの技法を用いて単離することができる。クローン細胞株及びそ
れが発現するモノクローナル抗体を調製する他の方法が、当該技術分野において周知であ
る(例えば、Short Protocols in Molecular Biolo
gy,(2002)5th Ed.,Ausubel FM et al.、前掲のCh
apter 11を参照されたい)。
【0325】
ハイブリドーマ法を用いた特異抗体の作製及びスクリーニング方法はルーチンであり、
当該技術分野において周知である。例えば、ハイブリドーマ方法では、マウス又は他の適
切な宿主動物、例えば、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、ラット、ハムスター又はマカクザルを免
疫して、免疫化に用いたタンパク質(例えば、OX40(例えば、ヒトOX40))に特
異的に結合する抗体を産生する又はその産生能を有するリンパ球を誘発する。或いは、リ
ンパ球はインビトロで免疫されてもよい。次にリンパ球を好適な融合剤、例えばポリエチ
レングリコールを使用して骨髄腫細胞と融合し、ハイブリドーマ細胞を形成する(God
ing JW(Ed),Monoclonal Antibodies:Princip
les and Practice,pp.59-103(Academic Pres
s,1986))。加えて、RIMMS(反復多重部位免疫化)法を用いて動物を免疫し
てもよい(Kilpatrick KE et al.,(1997)Hybridom
a 16:381-9(全体として参照により援用される))。
【0326】
一部の実施形態では、マウス(又はラット、サル、ロバ、ブタ、ヒツジ、ハムスター、
又はイヌなどの他の動物)を抗原(例えば、OX40(例えば、ヒトOX40))で免疫
することができ、免疫応答が検出されると、マウス血清中に例えば抗原に特異的な抗体が
検出され、マウス脾臓を採取して脾細胞を単離する。次に脾細胞を周知の技法によって任
意の好適な骨髄腫細胞、例えばAmerican Type Culture Coll
ection(ATCC(登録商標))(Manassas,VA)から入手可能な細胞
株SP20の細胞と融合させてハイブリドーマを形成する。ハイブリドーマを選択し、限
界希釈によってクローニングする。特定の実施形態では、免疫化マウスのリンパ節を採取
し、NS0骨髄腫細胞と融合させる。
【0327】
このように調製したハイブリドーマ細胞は、融合していない親骨髄腫細胞の成長又は生
存を阻害する1つ以上の物質を好ましくは含有する好適な培養培地に播種して成長させる
。例えば、親骨髄腫細胞が酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラー
ゼ(HGPRT又はHPRT)を欠いている場合、ハイブリドーマ用の培養培地は、典型
的には、ヒポキサンチン、アミノプテリン、及びチミジンを含むことになり(HAT培地
)、これらの物質がHGPRT欠損細胞の成長を妨げる。
【0328】
具体的な実施形態では、効率的に融合し、選択の抗体産生細胞による安定した高度な抗
体産生を補助し、且つHAT培地などの培地に感受性を示す骨髄腫細胞が用いられる。こ
れらの骨髄腫細胞株の中には、NS0細胞株などのマウス骨髄腫株、又はソーク研究所分
配センター(Salk Institute Cell Distribution C
enter)、San Diego,CA,USAから入手可能なMOPC-21及びM
PC-11マウス腫瘍に由来するもの、及びアメリカンタイプカルチャーコレクション(
American Type Culture Collection)、Rockvi
lle,MD,USAから入手可能なSP-2又はX63-Ag8.653細胞がある。
ヒト骨髄腫及びマウス-ヒトヘテロ骨髄腫細胞株もヒトモノクローナル抗体の産生につい
て記載されている(Kozbor D(1984)J Immunol 133:300
1-5;Brodeur et al.,Monoclonal Antibody P
roduction Techniques and Applications,pp
.51-63(Marcel Dekker,Inc.,New York,1987)
)。
【0329】
ハイブリドーマ細胞が成長している培養培地は、OX40(例えば、ヒトOX40)に
特異的なモノクローナル抗体の産生に関してアッセイされる。ハイブリドーマ細胞によっ
て産生されるモノクローナル抗体の結合特異性は、当該技術分野において公知の方法、例
えば免疫沈降によるか、又はラジオイムノアッセイ(RIA)若しくは酵素結合免疫吸着
アッセイ(ELISA)などのインビトロ結合アッセイによって決定される。
【0330】
所望の特異性、親和性、及び/又は活性の抗体を産生するハイブリドーマ細胞の同定後
、それらのクローンを限界希釈手順によってサブクローニングし、標準方法によって成長
させることができる(Goding JW(Ed),Monoclonal Antib
odies:Principles and Practice、前掲)。この目的に好
適な培養培地としては、例えば、D-MEM又はRPMI 1640培地が挙げられる。
加えて、ハイブリドーマ細胞は動物において腹水腫瘍としてインビボで成長させてもよい
【0331】
サブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体は、例えば、プロテインA-セフ
ァロース、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、又はアフ
ィニティークロマトグラフィーなどの従来の免疫グロブリン精製手順によって培養培地、
腹水、又は血清から好適に分離される。
【0332】
本明細書に記載される抗体は、当業者に公知の任意の技法によって生成することができ
る。例えば、本明細書に記載されるFab及びF(ab’)断片は、パパイン(Fab
断片の作製用)又はペプシン(F(ab’)断片の作製用)などの酵素を使用して、免
疫グロブリン分子のタンパク質分解切断により作製することができる。Fab断片は、四
量体抗体分子の2本の同一のアームのうちの一方に対応し、重鎖のVH及びCH1ドメイ
ンと対をなす完全な軽鎖を含有する。F(ab’)断片は、ヒンジ領域でジスルフィド
結合によって連結した、四量体抗体分子のうちの2本の抗原結合アームを含有する。
【0333】
更に、本明細書に記載される抗体はまた、当該技術分野において公知の様々なファージ
ディスプレイ方法を用いて生成することもできる。ファージディスプレイ方法では、タン
パク質をコードするポリヌクレオチド配列を有するファージ粒子の表面上にタンパク質を
提示する。詳細には、VH及びVLドメインをコードするDNA配列を動物cDNAライ
ブラリ(例えば、罹患組織のヒト又はマウスcDNAライブラリ)から増幅する。VH及
びVLドメインをコードするDNAをscFvリンカーと共にPCRによって組み換え、
ファージミドベクターにクローニングする。このベクターを大腸菌(E.coli)に電
気穿孔処理し、この大腸菌(E.coli)をヘルパーファージに感染させる。これらの
方法に用いられるファージは、典型的にはfd及びM13を含む繊維状ファージであり、
VH及びVLドメインは通常ファージ遺伝子III又は遺伝子VIIIのいずれかと組換
えにより融合する。抗原、例えば標識抗原又は固体表面若しくはビーズに結合し若しくは
捕捉された抗原を用いて、特定の抗原に結合する抗体を発現するファージを選択又は同定
することができる。本明細書に記載される抗体の作成に用いることのできるファージディ
スプレイ方法の例としては、Brinkman U et al.,(1995)J I
mmunol Methods 182:41-50;Ames RS et al.,
(1995)J Immunol Methods 184:177-186;Kett
leborough CA et al.,(1994)Eur J Immunol
24:952-958;Persic L et al.,(1997)Gene 18
7:9-18;Burton DR&Barbas CF(1994)Advan Im
munol 57:191-280;PCT出願PCT/英国特許第91/001134
号明細書;国際公開第90/02809号パンフレット、同第91/10737号パンフ
レット、同第92/01047号パンフレット、同第92/18619号パンフレット、
同第93/11236号パンフレット、同第95/15982号パンフレット、同第95
/20401号パンフレット、及び同第97/13844号パンフレット;及び米国特許
第5,698,426号明細書、同第5,223,409号明細書、同第5,403,4
84号明細書、同第5,580,717号明細書、同第5,427,908号明細書、同
第5,750,753号明細書、同第5,821,047号明細書、同第5,571,6
98号明細書、同第5,427,908号明細書、同第5,516,637号明細書、同
第5,780,225号明細書、同第5,658,727号明細書、同第5,733,7
43号明細書、及び同第5,969,108号明細書に開示されるものが挙げられる。
【0334】
上記の参考文献に記載されるとおり、ファージ選択後、ファージから抗体コード領域を
単離し、それを使用してヒト抗体を含めた抗体を生成し、例えば、以下に記載するとおり
、哺乳類細胞、昆虫細胞、植物細胞、酵母、及び細菌を含めた任意の所望の宿主において
発現させることができる。Fab、Fab’及びF(ab’)断片などの抗体を組み換
えにより作製する技法も、国際公開第92/22324号パンフレット;Mullina
x RL et al.,(1992)BioTechniques 12(6):86
4-9;Sawai H et al.,(1995)Am J Reprod Imm
unol 34:26-34;及びBetter M et al.,(1988)Sc
ience 240:1041-1043に開示されるものなど、当該技術分野において
公知の方法を用いて利用することができる。
【0335】
一態様において、抗体の生成には、VH又はVLヌクレオチド配列、制限部位、及び制
限部位を保護するフランキング配列を含むPCRプライマーを使用して鋳型、例えばsc
FvクローンからVH又はVL配列を増幅し得る。当業者に公知のクローニング技術を利
用して、VH定常領域を発現するベクターにこのPCR増幅したVHドメインをクローニ
ングすることができ、及び例えばヒトκ又はλ定常領域など、VL定常領域を発現するベ
クターにこのPCR増幅したVLドメインをクローニングすることができる。VH及びV
Lドメインはまた、必要な定常領域を発現する1つのベクターにクローニングすることも
できる。次に、当業者に公知の技法を用いて、この重鎖転換ベクター及び軽鎖転換ベクタ
ーを細胞株にコトランスフェクトすると、抗体、例えばIgGを発現する安定した又は一
過性の細胞株が生成される。
【0336】
キメラ抗体は、抗体の異なる部分が異なる免疫グロブリン分子に由来する分子である。
例えば、キメラ抗体は、ヒト抗体の定常領域に融合したマウス又はラットモノクローナル
抗体の可変領域を含有し得る。キメラ抗体を作製する方法は当該技術分野において公知で
ある。例えば、Morrison SL(1985)Science 229:1202
-7;Oi VT&Morrison SL(1986)BioTechniques
4:214-221;Gillies SD et al.,(1989)J Immu
nol Methods 125:191-202;及び米国特許第5,807,715
号明細書、同第4,816,567号明細書、同第4,816,397号明細書、及び同
第6,331,415号明細書を参照されたい。
【0337】
ヒト化抗体は所定の抗原との結合能を有し、実質的にヒト免疫グロブリンのアミノ酸配
列を有するフレームワーク領域と実質的に非ヒト免疫グロブリン(例えば、マウス免疫グ
ロブリン)のアミノ酸配列を有するCDRとを含むものである。詳細な実施形態において
、ヒト化抗体はまた、典型的にはヒト免疫グロブリンのものである免疫グロブリン定常領
域(Fc)の少なくとも一部も含む。抗体はまた、重鎖のCH1、ヒンジ、CH2、CH
3、及びCH4領域も含み得る。ヒト化抗体は、IgM、IgG、IgD、IgA及びI
gEを含めた任意の免疫グロブリンクラス、及びIgG、IgG、IgG及びIg
を含めた任意のアイソタイプから選択することができる。ヒト化抗体は、限定はされ
ないが、CDRグラフティング(欧州特許第239400号明細書;国際公開第91/0
9967号パンフレット;及び米国特許第5,225,539号明細書、同第5,530
,101号明細書、及び同第5,585,089号明細書)、ベニヤリング又はリサーフ
ェシング(欧州特許第592106号明細書及び欧州特許第519596号明細書;Pa
dlan EA(1991)Mol Immunol 28(4/5):489-498
;Studnicka GM et al.,(1994)Prot Engineer
ing 7(6):805-814;及びRoguska MA et al.,(19
94)PNAS 91:969-973)、チェインシャッフリング(米国特許第5,5
65,332号明細書)、及び例えば、米国特許第6,407,213号明細書、米国特
許第5,766,886号明細書、国際公開第93/17105号パンフレット;Tan
P et al.,(2002)J Immunol 169:1119-25;Ca
ldas C et al.,(2000)Protein Eng.13(5):35
3-60;Morea V et al.,(2000)Methods 20(3):
267-79;Baca M et al.,(1997)J Biol Chem 2
72(16):10678-84;Roguska MA et al.,(1996)
Protein Eng 9(10):895 904;Couto JR et al
.,(1995)Cancer Res.55(23 Supp):5973s-597
7s;Couto JR et al.,(1995)Cancer Res 55(8
):1717-22;Sandhu JS(1994)Gene 150(2):409
-10及びPedersen JT et al.,(1994)J Mol Biol
235(3):959-73に開示される技法を含め、当該技術分野において公知の種
々の技法を用いて作製することができる。米国特許出願公開第2005/0042664
A1号明細書(2005年2月24日)(参照により全体として本明細書に援用される
)も参照されたい。
【0338】
シングルドメイン抗体、例えば軽鎖を欠く抗体は、当該技術分野において周知の方法に
よって作製することができる。Riechmann L&Muyldermans S(
1999)J Immunol 231:25-38;Nuttall SD et a
l.,(2000)Curr Pharm Biotechnol 1(3):253-
263;Muyldermans S,(2001)J Biotechnol 74(
4):277-302;米国特許第6,005,079号明細書;及び国際公開第94/
04678号パンフレット、同第94/25591号パンフレット及び同第01/443
01号パンフレットを参照されたい。
【0339】
更に、OX40抗原に免疫特異的に結合する抗体は、次に、当業者に周知の技法を用い
て、抗原を「模倣」する抗イディオタイプ抗体の生成に利用することができる。(例えば
、Greenspan NS&Bona CA(1989)FASEB J 7(5):
437-444;及びNissinoff A(1991)J Immunol 147
(8):2429-2438を参照されたい)。
【0340】
詳細な実施形態において、本明細書に記載される抗OX40抗体とOX40(例えば、
ヒトOX40)の同じエピトープに結合する本明細書に記載される抗体は、ヒト抗体であ
る。詳細な実施形態において、本明細書に記載される抗体(例えば、pab1949又は
pab2044)のいずれか1つがOX40(例えば、ヒトOX40)に結合するのを(
例えば、用量依存的様式で)競合的に阻止する本明細書に記載される抗体は、ヒト抗体で
ある。ヒト抗体は、当該技術分野において公知の任意の方法を用いて作製することができ
る。例えば、機能性の内因性免疫グロブリンの発現能を有しないが、ヒト免疫グロブリン
遺伝子は発現することができるトランスジェニックマウスを用いることができる。詳細に
は、ヒト重鎖及び軽鎖免疫グロブリン遺伝子複合体をランダムに、又は相同組換えにより
、マウス胚性幹細胞に導入することができる。或いは、ヒト重鎖及び軽鎖遺伝子に加えて
、ヒト可変領域、定常領域、及び多様性領域をマウス胚性幹細胞に導入することができる
。マウス重鎖及び軽鎖免疫グロブリン遺伝子は、相同組換えによるヒト免疫グロブリン遺
伝子座の導入とは別に、又はそれと同時に非機能性にすることができる。詳細には、J
領域のホモ接合性欠失が内因性抗体産生を妨げる。修飾された胚性幹細胞を拡大し、胚盤
胞にマイクロインジェクションしてキメラマウスを作製する。次にこのキメラマウスを繁
殖させて、ヒト抗体を発現するホモ接合子孫を作製する。トランスジェニックマウスを通
常の方法によって選択の抗原、例えば抗原(例えば、OX40)の全て又は一部で免疫す
る。これらの免疫したトランスジェニックマウスから、従来のハイブリドーマ法を用いて
抗原に特異的なモノクローナル抗体を得ることができる。トランスジェニックマウスが担
持するヒト免疫グロブリントランス遺伝子はB細胞分化中に再配列し、続いてクラススイ
ッチ及び体細胞突然変異を起こす。従って、かかる技法を用いると、治療上有用なIgG
、IgA、IgM及びIgE抗体を作製することが可能である。このヒト抗体作製技術の
概要については、Lonberg N&Huszar D(1995)Int Rev
Immunol 13:65-93を参照されたい。このヒト抗体及びヒトモノクローナ
ル抗体の作製技術並びにかかる抗体の作製プロトコルの詳細な考察については、例えば、
国際公開第98/24893号パンフレット、同第96/34096号パンフレット及び
同第96/33735号パンフレット;及び米国特許第5,413,923号明細書、同
第5,625,126号明細書、同第5,633,425号明細書、同第5,569,8
25号明細書、同第5,661,016号明細書、同第5,545,806号明細書、同
第5,814,318号明細書及び同第5,939,598号明細書を参照されたい。ヒ
ト抗体の産生能を有するマウスの例としては、Xenomouse(商標)(Abgen
ix,Inc.;米国特許第6,075,181号明細書及び同第6,150,184号
明細書)、HuAb-Mouse(商標)(Mederex,Inc./Gen Pha
rm;米国特許第5,545,806号明細書及び同第5,569、825号明細書)、
Trans Chromo Mouse(商標)(Kirin)及びKM Mouse(
商標)(Medarex/Kirin)が挙げられる。
【0341】
OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合するヒト抗体は、ヒト免疫グロブリ
ン配列に由来する抗体ライブラリを用いた上記に記載するファージディスプレイ方法を含
め、当該技術分野において公知の種々の方法によって作成することができる。米国特許第
4,444,887号明細書、同第4,716,111号明細書及び同第5,885,7
93号明細書;及び国際公開第98/46645号パンフレット、同第98/50433
号パンフレット、同第98/24893号パンフレット、同第98/16654号パンフ
レット、同第96/34096号パンフレット、同第96/33735号パンフレット、
及び同第91/10741号パンフレットも参照されたい。
【0342】
一部の実施形態において、ヒト抗体はマウス-ヒトハイブリドーマを用いて作製するこ
とができる。例えば、エプスタイン・バーウイルス(EBV)で形質転換したヒト末梢血
リンパ球をマウス骨髄腫細胞と融合させて、ヒトモノクローナル抗体を分泌するマウス-
ヒトハイブリドーマを作製することができ、これらのマウス-ヒトハイブリドーマをスク
リーニングすることにより、標的抗原(例えば、OX40(例えば、ヒトOX40))に
免疫特異的に結合するヒトモノクローナル抗体を分泌するものを決定することができる。
かかる方法は公知であり、当該技術分野において記載されており、例えば、Shinmo
to H et al.,(2004)Cytotechnology 46:19-2
3;Naganawa Y et al.,(2005)Human Antibodi
es 14:27-31を参照されたい。
【0343】
5.3.1 ポリヌクレオチド
特定の態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)抗原に免疫特
異的に結合する本明細書に記載される抗体又はその断片(例えば、可変軽鎖領域及び/又
は可変重鎖領域)をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、及びベクター
、例えば、宿主細胞(例えば、大腸菌(E.coli)及び哺乳類細胞)における組換え
発現用の、かかるポリヌクレオチドを含むベクターが提供される。本明細書には、本明細
書に提供される抗体のいずれかをコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、
並びにかかるポリヌクレオチド配列を含むベクター、例えば、それらを宿主細胞、例えば
哺乳類細胞において効率的に発現させるための発現ベクターが提供される。
【0344】
本明細書で使用されるとき、「単離された」ポリヌクレオチド又は核酸分子は、核酸分
子の天然の供給源に(例えば、マウス又はヒトに)存在する他の核酸分子から分離されて
いるものである。更に、「単離された」核酸分子、例えばcDNA分子は、他の細胞材料
、又は組換え技術によって産生される場合に培養培地を実質的に含まないか、又は化学的
に合成される場合に化学的前駆体又は他の化学物質を実質的に含まないものであってよい
。例えば、語句「実質的に含まない」には、他の材料、例えば、細胞材料、培養培地、他
の核酸分子、化学的前駆体及び/又は他の化学物質が約15%、10%、5%、2%、1
%、0.5%、又は0.1%未満(詳細には約10%未満)であるポリヌクレオチド又は
核酸分子の調製物が含まれる。具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体を
コードする1つ又は複数の核酸分子は単離又は精製されている。
【0345】
詳細な態様では、本明細書には、OX40ポリペプチド(例えば、ヒトOX40)に免
疫特異的に結合し、且つ本明細書に記載されるとおりのアミノ酸配列を含む抗体をコード
するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、並びにOX40ポリペプチドへの結合に
関してかかる抗体と(例えば、用量依存的様式で)競合するか、又はかかる抗体と同じエ
ピトープに結合する抗体が提供される。
【0346】
特定の態様において、本明細書には、本明細書に記載される抗体の軽鎖又は重鎖をコー
ドするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドが提供される。本ポリヌクレオチドは、
本明細書に記載される抗体のVL FR及びCDR(例えば、表1及び表3を参照された
い)を含む軽鎖をコードするヌクレオチド配列を含み得る。本ポリヌクレオチドは、本明
細書に記載される抗体のVH FR及びCDR(例えば、表2及び表4を参照されたい)
を含む重鎖をコードするヌクレオチド配列を含み得る。具体的な実施形態において、本明
細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号15に示されるアミノ酸配列を含むVL
ドメインをコードする。具体的な実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオ
チドは、配列番号16に示されるアミノ酸配列を含むVHドメインをコードする。
【0347】
詳細な実施形態において、本明細書には、3つのVL鎖CDRを含む、例えば、本明細
書に記載される抗体のいずれか1つのVL CDR1、VL CDR2、及びVL CD
R3(例えば、表1を参照されたい)を含有する抗OX40抗体をコードするヌクレオチ
ド配列を含むポリヌクレオチドが提供される。具体的な実施形態において、本明細書には
、3つのVH鎖CDRを含む、例えば、本明細書に記載される抗体のいずれか1つのVH
CDR1、VH CDR2、及びVH CDR3(例えば、表2を参照されたい)を含
有するポリヌクレオチドが提供される。具体的な実施形態において、本明細書には、3つ
のVH鎖CDRを含み、例えば、本明細書に記載される抗体のいずれか1つのVL CD
R1、VL CDR2、及びVL CDR3(例えば、表1を参照されたい)を含有し、
且つ3つのVH鎖CDRを含む、例えば、本明細書に記載される抗体のいずれか1つのV
H CDR1、VH CDR2、及びVH CDR3(例えば、表2を参照されたい)を
含有する抗OX40抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドが提供さ
れる。
【0348】
詳細な実施形態において、本明細書には、本明細書に記載されるアミノ酸配列(例えば
、表1及び表3を参照、例えばこれらの表に名指しで同定される特定の抗体のVL CD
R及びVLFR)を含むVLドメインを含む、例えばFR1-CDR1-FR2-CDR
2-FR3-CDR3-FR4を含有する抗OX40抗体又はその断片をコードするヌク
レオチド配列を含むポリヌクレオチドが提供される。具体的な実施形態において、本明細
書には、本明細書に記載されるアミノ酸配列(例えば、表2及び表4を参照、例えば、こ
れらの表に名指しで同定される特定の抗体のVH CDR及びVH FR)を含むVHド
メインを含む、例えばFR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4
を含有する抗OX40抗体又はその断片をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレ
オチドが提供される。
【0349】
特定の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、本明細書に記載
されるアミノ酸配列(例えば、配列番号15)を含む軽鎖可変領域を含む本明細書に提供
される抗体をコードするヌクレオチド配列を含み、この抗体はOX40(例えば、ヒトO
X40)に免疫特異的に結合する。特定の実施形態において、本明細書に記載されるポリ
ヌクレオチドは、本明細書に記載されるアミノ酸配列(例えば、配列番号15)を含む軽
鎖可変領域を含む本明細書に提供される抗体pab1949又はpab2044又はその
断片をコードするヌクレオチド配列を含む。
【0350】
特定の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、本明細書に記載
されるアミノ酸配列(例えば、配列番号16)を含む重鎖可変領域を含む本明細書に提供
される抗体をコードするヌクレオチド配列を含み、この抗体はOX40(例えば、ヒトO
X40)に免疫特異的に結合する。特定の実施形態において、本明細書に記載されるポリ
ヌクレオチドは、本明細書に記載されるアミノ酸配列(例えば、配列番号16)を含む重
鎖可変領域を含む本明細書に提供される抗体pab1949又はpab2044又はその
断片をコードするヌクレオチド配列を含む。
【0351】
特定の態様において、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載されるアミノ酸配列を有す
る1つ以上のVL FR(例えば、表3を参照されたい)を含むVLドメインを含む本明
細書に記載される抗体又はその断片をコードするヌクレオチド配列を含み、この抗体はO
X40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する。特定の態様において、ポリヌ
クレオチドは、本明細書に記載されるアミノ酸配列を有する1つ以上のVH FR(例え
ば、表4を参照されたい)を含むVHドメインを含む本明細書に記載される抗体又はその
断片をコードするヌクレオチド配列を含み、この抗体はOX40(例えば、ヒトOX40
)に免疫特異的に結合する。
【0352】
具体的な実施形態において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、ヒトフレーム
ワーク領域であるフレームワーク領域(例えば、VLドメイン及びVHドメインのフレー
ムワーク領域)を含む本明細書に記載される抗体又はその断片をコードするヌクレオチド
配列を含み、この抗体はOX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する。特
定の実施形態において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、上記の第5.2節に
記載される抗体又はその断片(例えば、CDR又は可変ドメイン)をコードするヌクレオ
チド配列を含む。
【0353】
具体的な態様において、本明細書には、軽鎖及び重鎖、例えば別個の軽鎖及び重鎖を含
む抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドが提供される。軽鎖に関し
て、具体的な実施形態では、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、κ軽鎖をコード
するヌクレオチド配列を含む。別の具体的な実施形態では、本明細書に提供されるポリヌ
クレオチドは、λ軽鎖をコードするヌクレオチド配列を含む。更に別の具体的な実施形態
において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、ヒトκ軽鎖又はヒトλ軽鎖を含む
本明細書に記載される抗体をコードするヌクレオチド配列を含む。詳細な実施形態におい
て、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、OX40(例えば、ヒトOX40)に免
疫特異的に結合する抗体をコードするヌクレオチド配列を含み、この抗体は軽鎖を含み、
及びVLドメインのアミノ酸配列が配列番号15に示されるアミノ酸配列を含んでもよく
、及び軽鎖の定常領域がヒトκ軽鎖定常領域のアミノ酸配列を含む。別の詳細な実施形態
において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、OX40(例えば、ヒトOX40
)に免疫特異的に結合し、且つ軽鎖を含む抗体をコードするヌクレオチド配列を含み、V
Lドメインのアミノ酸配列が配列番号15に示されるアミノ酸配列を含んでもよく、及び
軽鎖の定常領域がヒトλ軽鎖定常領域のアミノ酸配列を含む。例えば、ヒト定常領域配列
は、米国特許第5,693,780号明細書に記載されるものであってもよい。
【0354】
詳細な実施形態において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、OX40(例え
ば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体をコードするヌク
レオチド配列を含み、この抗体は重鎖を含み、VHドメインのアミノ酸配列が配列番号1
6に示されるアミノ酸配列を含んでもよく、及び重鎖の定常領域がヒトガンマ(γ)重鎖
定常領域のアミノ酸配列を含む。
【0355】
特定の実施形態において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、OX40(例え
ば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体(例えば、VHド
メインが配列番号16又はVLドメインが配列番号15などのpa91949又はpab
2044)のVHドメイン及び/又はVLドメインをコードする1つ又は複数のヌクレオ
チド配列を含む。
【0356】
更に別の具体的な実施形態において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、OX
40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合する本明細書に記載される抗体をコー
ドするヌクレオチド配列を含み、この抗体は、本明細書に記載される任意のアミノ酸配列
を含むVLドメイン及びVHドメインを含み、及び定常領域が、ヒトIgG(例えば、
アロタイプ1、17、又は3)、ヒトIgG、又はヒトIgGの定常領域のアミノ酸
配列を含む。
【0357】
具体的な実施形態において、本明細書には、抗OX40抗体又は本明細書において指定
されるそのドメイン(例えば、表1~表4を参照されたい)、例えば抗体pab1949
又はpab2044をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドが提供される
【0358】
また、本明細書には、例えば、コドン/RNA最適化、異種シグナル配列による置換、
及びmRNA不安定性エレメントの除去によって最適化された、抗OX40抗体又はその
断片をコードするポリヌクレオチドも提供される。mRNAにおけるコドン変化の導入及
び/又は阻害領域の除去による組換え発現のための抗OX40抗体又はその断片(例えば
、軽鎖、重鎖、VHドメイン、又はVLドメイン)をコードする最適化された核酸の生成
方法は、例えば米国特許第5,965,726号明細書;同第6,174,666号明細
書;同第6,291,664号明細書;同第6,414,132号明細書;及び同第6,
794,498号明細書に記載される最適化方法を適宜応用することにより実施し得る。
例えば、RNA内にある潜在的なスプライス部位及び不安定性エレメント(例えば、A/
T又はA/Uリッチエレメント)を、核酸配列によってコードされるアミノ酸を変えるこ
となく突然変異させて、組換え発現用のRNAの安定性を高めることができる。これらの
改変は遺伝子コードの縮重を利用するものであり、例えば、同一のアミノ酸に対する代替
コドンを使用する。一部の実施形態において、保存された突然変異、例えば元のアミノ酸
と同様の化学構造及び特性及び/又は機能を有する同様のアミノ酸をコードするように1
つ以上のコドンを変えることが望ましいこともある。
【0359】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗OX40抗体又はその断片(例えば
、VLドメイン又はVHドメイン)をコードする最適化されたポリヌクレオチド配列は、
本明細書に記載される抗OX40抗体又はその断片(例えば、VLドメイン又はVHドメ
イン)をコードする最適化されていないポリヌクレオチド配列のアンチセンス(例えば、
相補的)ポリヌクレオチドとハイブリダイズすることができる。具体的な実施形態におい
て、本明細書に記載される抗OX40抗体又は断片をコードする最適化されたヌクレオチ
ド配列は、本明細書に記載される抗OX40抗体又はその断片をコードする最適化されて
いないポリヌクレオチド配列のアンチセンスポリヌクレオチドと高ストリンジェンシー条
件下でハイブリダイズする。具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗OX4
0抗体又はその断片をコードする最適化されたヌクレオチド配列は、本明細書に記載され
る抗OX40抗体又はその断片をコードする最適化されていないヌクレオチド配列のアン
チセンスポリヌクレオチドと高ストリンジェンシー、中程度の又はより低いストリンジェ
ンシーのハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする。ハイブリダイゼーション
条件に関する情報は記載されており、例えば、米国特許出願公開第2005/00485
49号明細書(例えば、パラグラフ72~73)(参照により本明細書に援用される)を
参照されたい。
【0360】
当該技術分野において公知の任意の方法により、ポリヌクレオチドを得ることができ、
及びポリヌクレオチドのヌクレオチド配列を決定することができる。本明細書に記載され
る抗体、例えば表1~表4に記載される抗体、及びこれらの抗体の修飾されたバージョン
をコードするヌクレオチド配列は、当該技術分野において周知の方法を用いて決定するこ
とができ、即ち、その抗体をコードする核酸が生成されるような方法で、特定のアミノ酸
をコードすることが分かっているヌクレオチドコドンがアセンブルされる。抗体をコード
するかかるポリヌクレオチドは、化学的に合成したオリゴヌクレオチドからアセンブルす
ることができ(例えば、Kutmeier G et al.,(1994),BioT
echniques 17:242-246に記載されるとおり)、これは、簡潔に言え
ば、抗体をコードする配列の各部分を含有する重複オリゴヌクレオチドの合成、それらの
オリゴヌクレオチドのアニーリング及びライゲーション、及び次にライゲートしたオリゴ
ヌクレオチドのPCR増幅を伴うものである。
【0361】
或いは、本明細書に記載される抗体又はその断片をコードするポリヌクレオチドは、当
該技術分野において周知の方法(例えば、PCR及び他の分子クローニング方法)を用い
て好適な供給源(例えば、ハイブリドーマ)由来の核酸から生成することができる。例え
ば、目的の抗体を産生するハイブリドーマ細胞から得られたゲノムDNAを使用して、既
知の配列の3’末端及び5’末端にハイブリダイズ可能な合成プライマーを使用したPC
R増幅を実施することができる。かかるPCR増幅方法を用いることにより、抗体の軽鎖
及び/又は重鎖をコードする配列を含む核酸を得ることができる。かかるPCR増幅方法
を用いることにより、抗体の可変軽鎖領域及び/又は可変重鎖領域をコードする配列を含
む核酸を得ることができる。増幅した核酸を宿主細胞における発現用及び更なるクローニ
ング用のベクターにクローニングすると、例えば、キメラ抗体及びヒト化抗体を生成する
ことができる。
【0362】
特定の抗体又はその断片をコードする核酸を含有するクローンが利用可能でなく、しか
し、抗体分子又はその断片の配列が既知である場合、免疫グロブリン又は断片をコードす
る核酸は、化学的に合成することができ、又は好適な供給源(例えば、抗体cDNAライ
ブラリ、又は本明細書に記載される抗体の発現に選択されたハイブリドーマ細胞など、抗
体を発現する任意の組織又は細胞から生成されたcDNAライブラリ、又はそれから単離
された核酸、好ましくはポリA+RNA)から、配列の3’末端及び5’末端にハイブリ
ダイズ可能な合成プライマーを使用したPCR増幅によるか、又は特定の遺伝子配列に特
異的なオリゴヌクレオチドプローブを使用したクローニングにより、例えば、抗体をコー
ドするcDNAライブラリからcDNAクローンを同定することによって得ることができ
る。PCRによって生成された増幅核酸は、次に、当該技術分野において周知の任意の方
法を用いて複製可能なクローニングベクターにクローニングすることができる。
【0363】
本明細書に記載される抗OX40抗体をコードするDNAは、従来の手順を用いて(例
えば、抗OX40抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子との特異的結合能を有するオリ
ゴヌクレオチドプローブを使用することにより)容易に単離し、配列決定することができ
る。ハイブリドーマ細胞はかかるDNAの供給源として働き得る。単離後、このDNAを
発現ベクターに置くことができ、次にそれを大腸菌(E.coli)細胞、サルCOS細
胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(例えば、CHO GS System
(商標)(Lonza)のCHO細胞)、又は本来免疫グロブリンタンパク質を産生しな
い骨髄腫細胞などの宿主細胞にトランスフェクトすることにより、組換え宿主細胞におけ
る抗OX40抗体の合成が達成される。
【0364】
抗体の生成には、VH又はVLヌクレオチド配列、制限部位、及び制限部位を保護する
フランキング配列を含むPCRプライマーを使用して、scFvクローンにおいてVH又
はVL配列を増幅し得る。当業者に公知のクローニング技術を利用して、重鎖定常領域、
例えばヒトγ4定常領域を発現するベクターにこのPCR増幅したVHドメインをクロー
ニングすることができ、及び軽鎖定常領域、例えばヒトκ又はλ定常領域を発現するベク
ターにこのPCR増幅したVLドメインをクローニングすることができる。特定の実施形
態において、VH又はVLドメインの発現用のベクターは、EF-1αプロモーター、分
泌シグナル、可変ドメイン用のクローニング部位、定常ドメイン、及びネオマイシンなど
の選択マーカーを含む。VH及びVLドメインはまた、必要な定常領域を発現する1つの
ベクターにクローニングすることもできる。次に、当業者に公知の技法を用いて、この重
鎖転換ベクター及び軽鎖転換ベクターを細胞株にコトランスフェクトすると、完全長抗体
、例えばIgGを発現する安定した又は一過性の細胞株が生成される。
【0365】
DNAはまた、例えば、ヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインのコード配列をマウス配列の代
わりに置換することによるか、又は免疫グロブリンコード配列に非免疫グロブリンポリペ
プチドのコード配列の全て又は一部を共有結合的につなぎ合わせることにより、修飾する
こともできる。
【0366】
また、本明細書に記載される抗体をコードするポリヌクレオチドと高ストリンジェンシ
ー、中程度の又はより低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件下でハイブ
リダイズするポリヌクレオチドも提供される。具体的な実施形態において、本明細書に記
載されるポリヌクレオチドは、本明細書に提供されるVHドメイン(例えば、配列番号1
6)及び/又はVLドメイン(例えば、配列番号15)をコードするポリヌクレオチドと
高ストリンジェンシー、中程度の又はより低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーシ
ョン条件下でハイブリダイズする。
【0367】
ハイブリダイゼーション条件については当該技術分野において記載されており、当業者
には周知である。例えば、ストリンジェントな条件下でのハイブリダイゼーションは、6
×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中約45℃におけるフィルタ結合DN
Aへのハイブリダイゼーションと、続く0.2×SSC/0.1%SDS中約50~65
℃における1回以上の洗浄を伴うものであってもよく;高度にストリンジェントな条件下
でのハイブリダイゼーションは、6×SSC中約45℃におけるフィルタ結合核酸へのハ
イブリダイゼーションと、続く0.1×SSC/0.2%SDS中約68℃における1回
以上の洗浄を伴うものであってもよい。他のストリンジェントなハイブリダイゼーション
条件下でのハイブリダイゼーションが当業者に公知であって、記載されており、例えば、
Ausubel FM et al.,eds.,(1989)Current Pro
tocols in Molecular Biology,Vol.I,Green
Publishing Associates,Inc.and John Wiley
&Sons,Inc.,New York 6.3.1~6.3.6頁及び2.10.3
頁を参照されたい。
【0368】
5.3.2 細胞及びベクター
特定の態様において、本明細書には、OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結
合する本明細書に記載される抗体を(例えば、組換え)発現する細胞(例えば、宿主細胞
)並びに関連するポリヌクレオチド及び発現ベクターが提供される。本明細書には、宿主
細胞、好ましくは哺乳類細胞における組換え発現のための抗OX40抗体又は断片をコー
ドするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを含むベクター(例えば、発現ベクター
)が提供される。また、本明細書には、本明細書に記載される抗OX40抗体(例えば、
ヒト又はヒト化抗体)の組換え発現のためのかかるベクターを含む宿主細胞も提供される
。詳細な態様において、本明細書には、本明細書に記載される抗体を作製する方法が提供
され、この方法は、宿主細胞においてかかる抗体を発現させるステップを含む。
【0369】
OX40(例えば、ヒトOX40)に特異的に結合する本明細書に記載される抗体又は
その断片(例えば、本明細書に記載される抗体の重鎖又は軽鎖)の組換え発現は、抗体又
は断片をコードするポリヌクレオチドを含有する発現ベクターの構築を伴う。本明細書に
記載される抗体又はその断片(例えば、重鎖又は軽鎖可変ドメイン)をコードするポリヌ
クレオチドが得られると、抗体分子の産生のためのベクターを当該技術分野において周知
の技法を用いた組換えDNA技術によって作製することができる。従って、抗体又は抗体
断片(例えば、軽鎖又は重鎖)のコードヌクレオチド配列を含有するポリヌクレオチドを
発現させることによるタンパク質の調製方法が、本明細書に記載される。当業者に周知の
方法を用いて、抗体又は抗体断片(例えば、軽鎖又は重鎖)コード配列並びに適切な転写
及び翻訳制御シグナルを含有する発現ベクターを構築することができる。これらの方法と
しては、例えば、インビトロ組換えDNA法、合成法、及びインビボ遺伝子組換えが挙げ
られる。また、プロモーターに作動可能に連結された、本明細書に記載される抗体分子、
抗体の重鎖若しくは軽鎖、抗体若しくはその断片の重鎖若しくは軽鎖可変ドメイン、又は
重鎖若しくは軽鎖CDRをコードするヌクレオチド配列を含む複製可能なベクターも提供
される。かかるベクターは、例えば、抗体分子の定常領域をコードするヌクレオチド配列
を含むことができ(例えば、国際公開第86/05807号パンフレット及び同第89/
01036号パンフレット;及び米国特許第5,122,464号明細書を参照されたい
)、及び抗体の可変ドメインを、全重鎖、全軽鎖、又は全重鎖及び全軽鎖の両方の発現の
ためかかるベクターにクローニングすることができる。
【0370】
発現ベクターは従来技術によって細胞(例えば、宿主細胞)に移入することができ、次
に得られた細胞を従来技術によって培養することにより、本明細書に記載される抗体(例
えば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体)又はその断片を作製する
ことができる。従って、本明細書には、宿主細胞においてかかる配列を発現させるための
プロモーターに作動可能に連結された、本明細書に記載される抗体(例えば、pab19
49又はpab2044のCDRを含む抗体)又はその断片(例えば、その重鎖又は軽鎖
、又はその断片)をコードするポリヌクレオチドを含有する宿主細胞が提供される。特定
の実施形態において、二重鎖抗体の発現には、以下に詳述するとおり、全免疫グロブリン
分子の発現のため宿主細胞において重鎖及び軽鎖の両方を個々にコードするベクターを発
現させることができる。特定の実施形態において、宿主細胞は、本明細書に記載される抗
体(例えば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体)の重鎖及び軽鎖の
両方、又はその断片をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを含有する。具体的な
実施形態において、宿主細胞は2つの異なるベクターを含有し、第1のベクターが、本明
細書に記載される抗体(例えば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体
)の重鎖又は重鎖可変領域、又はその断片をコードするポリヌクレオチドを含み、且つ第
2のベクターが、本明細書に記載される抗体(例えば、pab1949又はpab204
4のCDRを含む抗体)の軽鎖又は軽鎖可変領域、又はその断片をコードするポリヌクレ
オチドを含む。他の実施形態では、第1の宿主細胞が、本明細書に記載される抗体(例え
ば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体)の重鎖又は重鎖可変領域、
又はその断片をコードするポリヌクレオチドを含む第1のベクターを含み、且つ第2の宿
主細胞が、本明細書に記載される抗体(例えば、pab1949又はpab2044のC
DRを含む抗体)の軽鎖又は軽鎖可変領域をコードするポリヌクレオチドを含む第2のベ
クターを含む。具体的な実施形態において、第1の細胞が発現する重鎖/重鎖可変領域が
第2の細胞の軽鎖/軽鎖可変領域と結び付くことにより、本明細書に記載される抗OX4
0抗体(例えば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体)を形成する。
特定の実施形態において、本明細書には、かかる第1の宿主細胞とかかる第2の宿主細胞
とを含む宿主細胞集団が提供される。
【0371】
詳細な実施形態において、本明細書には、本明細書に記載される抗OX40抗体(例え
ば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体)の軽鎖/軽鎖可変領域をコ
ードするポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、本明細書に記載される抗OX40抗
体(例えば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体)の重鎖/重鎖可変
領域をコードするポリヌクレオチドを含む第2のベクターとを含むベクター集団が提供さ
れる。
【0372】
種々の宿主-発現ベクター系を利用して、本明細書に記載される抗体分子(例えば、p
ab1949又はpab2044のCDRを含む抗体)を発現させることができる(例え
ば、米国特許第5,807,715号明細書を参照されたい)。かかる宿主-発現系は、
目的のコード配列の産生及び続く精製を可能にする媒体に相当し、しかしまた、適切なヌ
クレオチドコード配列で形質転換又はトランスフェクトされるとき、本明細書に記載され
る抗体分子をインサイチューで発現する細胞にも相当する。これらとしては、限定はされ
ないが、例えば、抗体コード配列を含有する組換えバクテリオファージDNA、プラスミ
ドDNA又はコスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌(例えば、大腸菌(E.
coli)及び枯草菌(B.subtilis));抗体コード配列を含有する組換え酵
母発現ベクターで形質転換された酵母(例えば、サッカロミセス属(Saccharom
yces)ピキア属(Pichia));抗体コード配列を含有する組換えウイルス発現
ベクター(例えば、バキュロウイルス)に感染した昆虫細胞系;抗体コード配列を含有す
る組換えウイルス発現ベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タ
バコモザイクウイルス、TMV)に感染しているか、又は組換えプラスミド発現ベクター
(例えば、Tiプラスミド)で形質転換された植物細胞系(例えば、,コナミドリムシ(
Chlamydomonas reinhardtii)などの緑藻類);又は哺乳類細
胞のゲノムに由来するプロモーター(例えば、メタロチオネインプロモーター)又は哺乳
類ウイルスに由来するプロモーター(例えば、アデノウイルス後期プロモーター;ワクシ
ニアウイルス7.5Kプロモーター)を含有する組換え発現コンストラクトを担持する哺
乳類細胞系(例えば、COS(例えば、COS1又はCOS)、CHO、BHK、MDC
K、HEK 293、NS0、PER.C6、VERO、CRL7O3O、HsS78B
st、HeLa、及びNIH 3T3、HEK-293T、HepG2、SP210、R
1.1、B-W、L-M、BSC1、BSC40、YB/20及びBMT10細胞)が挙
げられる。具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体(例えば、抗体pab
1949又はpab2044のいずれか1つのCDRを含む抗体)を発現させるための細
胞は、CHO細胞、例えばCHO GS System(商標)(Lonza)のCHO
細胞である。詳細な実施形態において、本明細書に記載される抗体を発現させるための細
胞は、ヒト細胞、例えばヒト細胞株である。具体的な実施形態において、哺乳類発現ベク
ターはpOptiVEC(商標)又はpcDNA3.3である。詳細な実施形態において
、特に全組換え抗体分子を発現させるための大腸菌(Escherichia coli
)などの細菌細胞又は真核細胞(例えば、哺乳類細胞)が、組換え抗体分子の発現に用い
られる。例えば、ヒトサイトメガロウイルス由来の主要中間体初期遺伝子プロモーターエ
レメントなどのベクターと併せたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの哺乳
類細胞が抗体に有効な発現系である(Foecking MK&Hofstetter
H(1986)Gene 45:101-105;及びCockett MI et a
l.,(1990)Biotechnology 8:662-667)。特定の実施形
態において、本明細書に記載される抗体はCHO細胞又はNS0細胞によって産生される
。具体的な実施形態において、OX40(例えば、ヒトOX40)に免疫特異的に結合す
る本明細書に記載される抗体をコードするヌクレオチド配列の発現は、構成的プロモータ
ー、誘導性プロモーター又は組織特異的プロモーターによって調節される。
【0373】
細菌系では、発現させる抗体分子の意図される用途に応じて幾つもの発現ベクターを有
利に選択することができる。例えば、抗体分子の医薬組成物の生成のため、かかる抗体を
多量に作製しようとする場合、精製が容易である、高レベルの融合タンパク質産物の発現
を導くベクターが望ましいことになり得る。かかるベクターとしては、限定はされないが
、大腸菌(E.coli)発現ベクターpUR278(Ruether U&Muell
er-Hill B(1983)EMBO J 2:1791-1794)(ここで、抗
体コード配列を、融合タンパク質が作製されるように、個々にベクターへとlac Zコ
ード領域と共にインフレームでライゲートすることができる);pINベクター(Ino
uye S&Inouye M(1985)Nuc Acids Res 13:310
1-3109;Van Heeke G&Schuster SM(1989)J Bi
ol Chem 24:5503-5509)などが挙げられる。例えば、pGEXベク
ターもグルタチオン5-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質としての外来
性ポリペプチドの発現に使用することができる。一般に、かかる融合タンパク質は可溶性
であり、マトリックスグルタチオンアガロースビーズに対する吸着及び結合と、続く遊離
グルタチオンの存在下における溶出とによって溶解細胞から容易に精製することができる
。pGEXベクターは、クローニングされた標的遺伝子産物をGST部分から放出させる
ことを可能にするためトロンビン又は第Xa因子プロテアーゼ切断部位を含むように設計
される。
【0374】
昆虫系では、例えば、オートグラファカリフォルニカ核多角体病ウイルス(AcNPV
)をベクターとして使用して、外来性遺伝子を発現させることができる。このウイルスは
スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞で成
長する。抗体コード配列をウイルスの非必須領域(例えば、ポリヘドリン遺伝子)に個々
にクローニングして、AcNPVプロモーター(例えば、ポリヘドリンプロモーター)の
制御下に置くことができる。
【0375】
哺乳類宿主細胞では、幾つものウイルスベースの発現系を利用することができる。発現
ベクターとしてアデノウイルスが使用される場合、目的の抗体コード配列をアデノウイル
ス転写/翻訳制御複合体、例えば、後期プロモーター及びトリパルタイト(tripar
tite)リーダー配列にライゲートすることができる。次にこのキメラ遺伝子をインビ
トロ又はインビボ組換えによってアデノウイルスゲノムに挿入することができる。ウイル
スゲノムの非必須領域(例えば、領域El又はE3)における挿入は、生存可能であり且
つ感染宿主において抗体分子の発現能を有する組換えウイルスをもたらし得る(例えば、
Logan J&Shenk T(1984)PNAS 81:3655-3659を参
照されたい)。特定の開始シグナルも、挿入された抗体コード配列の効率的な翻訳に必要
となり得る。これらのシグナルとしては、ATG開始コドン及び隣接配列が挙げられる。
更には、挿入物全体の翻訳を確実にするため、開始コドンは所望のコード配列のリーディ
ングフレームとインフェーズ(in phase)でなければならない。これらの外因性
翻訳制御シグナル及び開始コドンは、天然及び合成の両方の、種々の起源であってよい。
発現の効率は、適切な転写エンハンサーエレメント、転写ターミネーター等を含めること
によって増強し得る(例えば、Bitter G et al.,(1987)Meth
ods Enzymol 153:516-544を参照されたい)。
【0376】
加えて、挿入された配列の発現を調節するか、又は遺伝子産物を所望の特定の方法で修
飾及びプロセシングする宿主細胞株を選択することができる。タンパク質産物のかかる修
飾(例えば、グリコシル化)及びプロセシング(例えば、切断)は、タンパク質の機能に
とって重要であり得る。異なる宿主細胞は、タンパク質及び遺伝子産物の翻訳後プロセシ
ング及び修飾に関して特徴的且つ特異的な機構を有する。適切な細胞株又は宿主系を選択
することにより、発現した外来性タンパク質の正しい修飾及びプロセシングを確実にする
ことができる。このため、一次転写物を適切にプロセシングし、グリコシル化し、且つ遺
伝子産物をリン酸化する細胞機構を有する真核生物宿主細胞を使用することができる。か
かる哺乳類宿主細胞としては、限定はされないが、CHO、VERO、BHK、Hela
、MDCK、HEK 293、NIH 3T3、W138、BT483、Hs578T、
HTB2、BT2O及びT47D、NS0(いかなる免疫グロブリン鎖も内因的に産生し
ないマウス骨髄腫細胞株)、CRL7O3O、COS(例えば、COS1又はCOS)、
PER.C6、VERO、HsS78Bst、HEK-293T、HepG2、SP21
0、R1.1、B-W、L-M、BSC1、BSC40、YB/20、BMT10及びH
sS78BsT細胞が挙げられる。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗O
X40抗体(例えば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体)は、CH
O細胞などの哺乳類細胞において作製される。
【0377】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は低下したフコース含量を有す
るか、又はフコース含量を有しない。かかる抗体は、当業者に公知の技法を用いて作製す
ることができる。例えば、フコシル化の能力が欠損又は欠如した細胞において抗体を発現
させることができる。具体的な例では、α1,6-フコシルトランスフェラーゼの両方の
対立遺伝子のノックアウトを有する細胞株を使用して、フコース含量が低下した抗体を作
製することができる。Potelligent(登録商標)システム(Lonza)は、
フコース含量が低下した抗体の作製に使用し得るかかるシステムの一例である。
【0378】
組換えタンパク質を長期にわたって高収率で産生させるには、安定発現細胞を生成する
ことができる。例えば、本明細書に記載される抗OX40抗体(例えば、pab1949
又はpab2044のCDRを含む抗体)を安定に発現する細胞株を操作することができ
る。具体的な実施形態において、本明細書に提供される細胞は、会合することにより本明
細書に記載される抗体(例えば、pab1949又はpab2044のCDRを含む抗体
)を形成する軽鎖/軽鎖可変ドメイン及び重鎖/重鎖可変ドメインを安定に発現する。
【0379】
特定の態様において、ウイルス複製起点を含有する発現ベクターを使用するよりむしろ
、宿主細胞を、適切な発現制御エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサー、配列
、転写ターミネーター、ポリアデニル化部位等)によって制御されるDNA、及び選択可
能マーカーで形質転換することができる。外来DNA/ポリヌクレオチドの導入後、操作
された細胞を強化培地で1~2日成長させることができ、次に選択培地に切り換える。組
換えプラスミド中の選択可能マーカーが選択に対する耐性を付与し、且つ細胞によるその
染色体へのプラスミドの安定した組み込み、成長によるフォーカス形成を可能にし、次に
それを細胞株にクローニングして拡大することができる。この方法を用いて、有利には、
本明細書に記載される抗OX40抗体又はその断片を発現する細胞株を操作することがで
きる。かかる操作された細胞株は、抗体分子と直接又は間接的に相互作用する組成物のス
クリーニング及び評価に特に有用であり得る。
【0380】
幾つもの選択系を用いることができ、限定はされないが、単純ヘルペスウイルスチミジ
ンキナーゼ(Wigler M et al.,(1977)Cell 11(1):2
23-232)、ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(Szyb
alska EH&Szybalski W(1962)PNAS 48(12):20
26-2034)及びアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(Lowy I et
al.,(1980)Cell 22(3):817-823)遺伝子を、それぞれt
k-、hgprt-又はaprt-細胞において利用することができる。また、以下の遺
伝子について、代謝拮抗薬耐性も選択基準として用いることができる:dhfr(メトト
レキサート耐性を付与する)(Wigler M et al.,(1980)PNAS
77(6):3567-3570;O’Hare K et al.,(1981)P
NAS 78:1527-1531);gpt(ミコフェノール酸耐性を付与する)(M
ulligan RC&Berg P(1981)PNAS 78(4):2072-2
076);neo(アミノグリコシドG-418耐性を付与する)(Wu GY&Wu
CH(1991)Biotherapy 3:87-95;Tolstoshev P(
1993)Ann Rev Pharmacol Toxicol 32:573-59
6;Mulligan RC(1993)Science 260:926-932;及
びMorgan RA&Anderson WF(1993)Ann Rev Bioc
hem 62:191-217;Nabel GJ&Felgner PL(1993)
Trends Biotechnol 11(5):211-215);及びhygro
(ハイグロマイシン耐性を付与する)(Santerre RF et al.,(19
84)Gene 30(1-3):147-156)。組換えDNA技術分野において一
般に知られている方法をルーチンで適用して所望の組換えクローンを選択することができ
、かかる方法については、例えば、Ausubel FM et al.,(eds.)
,Current Protocols in Molecular Biology,
John Wiley&Sons,NY(1993);Kriegler M,Gene
Transfer and Expression,A Laboratory Ma
nual,Stockton Press,NY(1990);及びChapters
12 and 13,Dracopoli NC et al.,(eds.),Cur
rent Protocols in Human Genetics,John Wi
ley&Sons,NY(1994);Colbere-Garapin F et a
l.,(1981)J Mol Biol 150:1-14(全体として参照によって
本明細書に援用される)に記載されている。
【0381】
抗体分子の発現レベルは、ベクター増幅によって増加させることができる(レビューに
ついては、Bebbington CR&Hentschel CCG,The use
of vectors based on gene amplification
for the expression of cloned genes in ma
mmalian cells in DNA cloning,Vol.3(Acade
mic Press,New York,1987)を参照されたい)。抗体を発現する
ベクター系中のマーカーが増幅可能である場合、宿主細胞の培養物中に存在する阻害薬レ
ベルが増加すると、マーカー遺伝子のコピー数が増加することになる。増幅領域は抗体遺
伝子に関連付けられているため、抗体の産生も増加することになる(Crouse GF
et al.,(1983)Mol Cell Biol 3:257-66)。
【0382】
宿主細胞には、本明細書に記載される2つ以上の発現ベクター、重鎖由来のポリペプチ
ドをコードする第1のベクターと軽鎖由来のポリペプチドをコードする第2のベクターと
をコトランスフェクトすることができる。これらの2つのベクターは同一の選択可能マー
カーを含有してもよく、これにより重鎖及び軽鎖ポリペプチドの等しい発現が可能となる
。宿主細胞には、異なる量の2つ以上の発現ベクターをコトランスフェクトすることがで
きる。例えば、宿主細胞には、以下の比:1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1
:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:12、1:15、1:20、1:25、
1:30、1:35、1:40、1:45、又は1:50のうちのいずれか1つの第1の
発現ベクターと第2の発現ベクターとをトランスフェクトすることができる。
【0383】
或いは、重鎖及び軽鎖ポリペプチドの両方をコードし、且つその発現能を有する単一の
ベクターを使用してもよい。かかる状況では、過剰な無毒重鎖を回避するため、軽鎖は重
鎖よりも前に置かれるべきである(Proudfoot NJ(1986)Nature
322:562-565;及びKoehler G(1980)PNAS 77:21
97-2199)。重鎖及び軽鎖のコード配列はcDNA又はゲノムDNAを含み得る。
発現ベクターは単シストロン性又は多シストロン性であってもよい。多シストロン性核酸
コンストラクトは、2、3、4、5、6、7、8、9、10個又はそれを超える、又は2
~5、5~10又は10~20個の範囲の遺伝子/ヌクレオチド配列をコードすることが
できる。例えば、二シストロン性核酸コンストラクトは、プロモーター、第1の遺伝子(
例えば、本明細書に記載される抗体の重鎖)、及び第2の遺伝子(例えば、本明細書に記
載される抗体の軽鎖)をこの順序で含み得る。かかる発現ベクターでは、両方の遺伝子の
転写がこのプロモーターによって駆動されることができ、一方、第1の遺伝子からのmR
NAの翻訳はcap依存性スキャニング機構によることができ、第2の遺伝子からのmR
NAの翻訳はcap非依存性機構、例えばIRESによることができる。
【0384】
本明細書に記載される抗体分子が組換え発現によって作製されると、これを免疫グロブ
リン分子の精製に関して当該技術分野において公知の任意の方法、例えば、クロマトグラ
フィー(例えば、イオン交換、親和性、特にプロテインA後の特異的抗原に対する親和性
によるもの、及びサイズ排除カラムクロマトグラフィー)、遠心、溶解度差によるか、又
はタンパク質の精製に関する任意の他の標準的な技法により精製することができる。更に
、本明細書に記載される抗体は、本明細書に記載される又はその他、当該技術分野におい
て精製を促進することが公知の異種ポリペプチド配列に融合させることができる。
【0385】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗体は単離又は精製されている。概
して、単離抗体とは、その単離抗体と異なる抗原特異性を有する他の抗体を実質的に含ま
ないものである。例えば、詳細な実施形態において、本明細書に記載される抗体の調製物
は細胞材料及び/又は化学的前駆体を実質的に含まない。語句「細胞材料を実質的に含ま
ない」には、それが単離され又は組換え産生される元となった細胞の細胞成分から抗体が
分離されている抗体の調製物が含まれる。従って、細胞材料を実質的に含まない抗体には
、異種タンパク質(本明細書では「夾雑タンパク質」とも称される)及び/又は抗体の変
異体、例えば異なる翻訳後修飾形態の抗体が約30%、20%、10%、5%、2%、1
%、0.5%、又は0.1%未満(乾燥重量基準)である抗体の調製物が含まれる。抗体
又は断片が組換えによって作製される場合、それはまた、概して培養培地も実質的に含ま
ず、即ち、培養培地がタンパク質調製物の容積の約20%、10%、2%、1%、0.5
%、又は0.1%未満を占める。抗体又は断片が化学合成によって作製される場合、それ
は概して化学的前駆体又は他の化学物質を実質的に含まず、即ち、それはタンパク質の合
成に関わる化学的前駆体又は他の化学物質と分離されている。従って、抗体又は断片のか
かる調製物は、目的の抗体又は断片以外の化学的前駆体又は化合物が約30%、20%、
10%、又は5%(乾燥重量基準)未満である。具体的な実施形態において、本明細書に
記載される抗体は単離又は精製されている。
【0386】
5.4 医薬組成物
本明細書には、生理学的に許容可能な担体、賦形剤又は安定剤(Remington’
s Pharmaceutical Sciences(1990)Mack Publ
ishing Co.,Easton,PA)中において所望の程度の純度を有する本明
細書に記載される抗体を含む組成物が提供される。許容可能な担体、賦形剤、又は安定剤
は、用いられる投薬量及び濃度でレシピエントにとって非毒性である。
【0387】
本明細書に記載される医薬組成物は、OX40活性の増強、誘導、又は活性化、並びに
癌又は感染症などの病態の治療において有用であり得る。本明細書に記載される方法によ
り治療し得る癌の例としては、限定はされないが、B細胞リンパ腫(例えば、B細胞慢性
リンパ性白血病、B細胞非ホジキンリンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B
細胞リンパ腫)、基底細胞癌、膀胱癌、芽細胞腫、脳転移、乳癌、バーキットリンパ腫、
癌腫(例えば、腺癌(例えば、胃食道接合部腺癌))、子宮頸癌、結腸癌、結腸直腸癌(
結腸癌及び直腸癌)、子宮内膜癌、食道癌、ユーイング肉腫、濾胞性リンパ腫、胃癌、胃
食道接合部癌、消化管癌、膠芽腫(例えば、多形性膠芽腫、例えば、新しく診断されたも
の又は再発性)、神経膠腫、頭頸部癌(例えば、頭頸部扁平上皮癌)、肝転移、ホジキン
及び非ホジキンリンパ腫、腎癌(例えば、腎細胞癌及びウィルムス腫瘍)、喉頭癌、白血
病(例えば、慢性骨髄球性白血病、ヘアリー細胞白血病)、肝臓癌(例えば、肝癌及びヘ
パトーマ)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌及び小細胞肺癌)、リンパ芽球性リンパ腫、リ
ンパ腫、マントル細胞リンパ腫、転移性脳腫瘍、転移性癌、骨髄腫(例えば、多発性骨髄
腫)、神経芽細胞腫、眼メラノーマ、中咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵癌(例えば、膵管腺
癌)、前立腺癌(例えば、ホルモン不応性(例えば、去勢抵抗性)、転移性、転移性ホル
モン不応性(例えば、去勢抵抗性、アンドロゲン非依存性))、腎細胞癌(例えば、転移
性)、唾液腺癌、肉腫(例えば、横紋筋肉腫)、皮膚癌(例えば、黒色腫(例えば、転移
性黒色腫))、軟部組織肉腫、固形腫瘍、扁平上皮癌、滑膜肉腫、精巣癌、甲状腺癌、移
行上皮癌(尿路上皮細胞癌)、ぶどう膜黒色腫(例えば、転移性)、いぼ状癌、外陰癌、
及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症が挙げられる。一実施形態において、本
明細書に記載される方法により治療し得る癌の例としては、限定はされないが、進行性、
再発性、又は転移性固形腫瘍、リンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫又は
バーキットリンパ腫)、乳癌、前立腺癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、結腸癌、黒色腫(例え
ば、転移性黒色腫)、子宮内膜癌、腎細胞癌、腎明細胞癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌
又は肺腺癌)、卵巣癌、胃癌(gastric cancer)、膀胱癌、胃癌(sto
mach cancer)、子宮癌、褐色細胞腫、転移性皮膚扁平上皮癌(例えば、移植
患者における)、メルケル細胞癌、皮膚T細胞リンパ腫、神経内分泌腫瘍、骨由来腫瘍(
例えば、骨肉腫)、血管外皮細胞腫、遺伝的症候群(NF1又はVHL)に関連する腫瘍
、脊索腫、上衣腫、髄芽腫、胚細胞腫、小腸腫瘍、虫垂癌、及びウイルス関連腫瘍(例え
ば、カポジ肉腫)が挙げられる。本明細書に記載される医薬組成物は、一実施形態におい
て、医薬又は診断薬として用いられるものである。本明細書に記載されるアゴニスト抗体
を含む医薬組成物は、一実施形態において、癌を治療する方法に用いられるものである。
【0388】
本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体を含む本明細書に記載される医薬組成物は、
OX40活性を低下させるか、阻害するか又は不活性化させ、及び炎症性若しくは自己免
疫性疾患若しくは障害又は感染症などの病態を治療するのに有用であり得る。本明細書に
記載されるアンタゴニスト抗体を含む医薬組成物は、一実施形態において、炎症性若しく
は自己免疫性疾患若しくは障害又は感染症を治療する方法に用いられるものである。
【0389】
本明細書に記載されるアンタゴニスト抗体を含む本明細書に記載される医薬組成物は、
OX40活性を低下させるか、不活性化するか、又は阻害し、及び感染(ウイルス、細菌
、真菌及び寄生虫)、感染に関連するエンドトキシンショック、関節炎、関節リウマチ、
喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、骨盤内炎症性疾患、アルツハイマー病、炎症性腸
疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ペイロニー病、セリアック病、胆嚢疾患、毛巣病、腹
膜炎、乾癬、脈管炎、外科的癒着、脳卒中、I型糖尿病、ライム病、関節炎、髄膜脳炎、
ブドウ膜炎、自己免疫性ブドウ膜炎、中枢及び末梢神経系の免疫介在性炎症性障害(多発
性硬化症、ループス(全身性エリテマトーデスなど)及びギラン・バレー症候群など)、
皮膚炎、アトピー性皮膚炎、自己免疫性肝炎、線維性胞隔炎、グレーブス病、IgA腎症
、特発性血小板減少性紫斑病、メニエール病、天疱瘡、原発性胆汁性肝硬変、サルコイド
ーシス、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、膵炎、外傷(外科的)、移植片対宿主病、移植片
拒絶反応、心筋梗塞並びにアテローム性動脈硬化症などの虚血性疾患を含めた心疾患(即
ち、心血管疾患)、血管内凝固、骨吸収、骨粗鬆症、骨関節炎、歯周炎、低酸症、視神経
脊髄炎、セリアック病、結合組織障害(例えば、ループス)、感染後炎症性障害(例えば
、ギラン・バレー症候群)、及び腫瘍随伴症候群からなる群から選択される病態を治療す
るのに有用であり得る。
【0390】
生体内投与に用いられる組成物は無菌であり得る。これは、例えば滅菌ろ過膜によるろ
過によって容易に達成される。
【0391】
5.5 使用及び方法
5.5.1 治療的使用及び方法
一態様において、本明細書には、対象の1つ以上の免疫機能又は免疫応答を調節する方
法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載される抗OX
40抗体、又はその組成物を投与するステップを含む。ある具体的な態様において、本明
細書には、対象の1つ以上の免疫機能又は免疫応答を活性化するか、増強するか、又は誘
導する方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に抗OX40抗体又はそ
の組成物を投与するステップを含む。具体的な実施形態において、本明細書には、1つ以
上の免疫機能又は免疫応答を活性化するか又増強することが望ましい疾患を予防及び/又
は治療する方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に、本明細書に記載
される抗OX40抗体又はその組成物を投与するステップを含む。特定の実施形態におい
て、本明細書には感染症を治療する方法が提供され、この方法は、それを必要としている
対象に抗OX40抗体又はその組成物を投与するステップを含む。特定の実施形態におい
て、本明細書には癌を治療する方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象
に抗OX40抗体又はその組成物を投与するステップを含む。癌は、黒色腫、腎癌、及び
前立腺癌からなる群から選択され得る。癌は、黒色腫、腎癌、前立腺癌、結腸癌、及び肺
癌からなる群から選択され得る。特定の実施形態において、本明細書には黒色腫を治療す
る方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に抗OX40抗体又はその組
成物を投与するステップを含む。特定の実施形態において、本明細書には腎癌を治療する
方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に抗OX40抗体又はその組成
物を投与するステップを含む。特定の実施形態において、本明細書には前立腺癌を治療す
る方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に抗OX40抗体又はその組
成物を投与するステップを含む。特定の実施形態において、本明細書には結腸癌を治療す
る方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に抗OX40抗体又はその組
成物を投与するステップを含む。特定の実施形態において、本明細書には肺癌を治療する
方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に抗OX40抗体又はその組成
物を投与するステップを含む。特定の実施形態において、本明細書には非小細胞肺癌(N
SCLC)を治療する方法が提供され、この方法は、それを必要としている対象に抗OX
40抗体又はその組成物を投与するステップを含む。一例では、本方法は、チェックポイ
ントターゲティング剤を対象に投与するステップを更に含む。一例では、チェックポイン
トターゲティング剤は、アンタゴニスト抗PD-1抗体、アンタゴニスト抗PD-L1抗
体、アンタゴニスト抗PD-L2抗体、アンタゴニスト抗CTLA-4抗体、アンタゴニ
スト抗TIM-3抗体、アンタゴニスト抗LAG-3抗体、アンタゴニスト抗CEACA
M1抗体、アゴニスト抗GITR抗体、アゴニスト抗CD137抗体、及びアゴニスト抗
OX40抗体からなる群から選択される。特定の実施形態において、チェックポイントタ
ーゲティング剤はアンタゴニスト抗PD-1抗体である。特定の実施形態において、チェ
ックポイントターゲティング剤はアンタゴニスト抗PD-L1抗体である。特定の実施形
態において、チェックポイントターゲティング剤はアゴニスト抗GITR抗体である。特
定の実施形態において、チェックポイントターゲティング剤はアゴニスト抗CD137抗
体である。
【0392】
特定の実施形態では、本明細書に開示される方法において抗PD-1抗体が使用される
。特定の実施形態において、抗PD-1抗体は、Bristol-Myers Squi
bbによって開発された、BMS-936558又はMDX1106としても知られるニ
ボルマブである。特定の実施形態において、抗PD-1抗体は、Merck&Coによっ
て開発された、ランブロリズマブ又はMK-3475としても知られるペンブロリズマブ
である。特定の実施形態において、抗PD-1抗体は、CureTechによって開発さ
れた、CT-011としても知られるピジリズマブである。特定の実施形態において、抗
PD-1抗体は、Medimmuneによって開発された、AMP-514としても知ら
れるMEDI0680である。特定の実施形態において、抗PD-1抗体は、Novar
tis Pharmaceuticalsによって開発されたPDR001である。特定
の実施形態において、抗PD-1抗体は、Regeneron Pharmaceuti
calsによって開発されたREGN2810である。特定の実施形態において、抗PD
-1抗体は、Pfizerによって開発されたPF-06801591である。特定の実
施形態において、抗PD-1抗体は、BeiGeneによって開発されたBGB-A31
7である。特定の実施形態において、抗PD-1抗体は、AnaptysBio及びTe
saroによって開発されたTSR-042である。特定の実施形態において、抗PD-
1抗体は、Hengruiによって開発されたSHR-1210である。
【0393】
本明細書に開示される治療方法において使用し得る抗PD-1抗体の更なる非限定的な
例が、以下の特許及び特許出願(これらは、あらゆる目的のために全体として参照により
本明細書に援用される)に開示されている:米国特許第6,808,710号明細書;米
国特許第7,332,582号明細書;米国特許第7,488,802号明細書;米国特
許第8,008,449号明細書;米国特許第8,114,845号明細書;米国特許第
8,168,757号明細書;米国特許第8,354,509号明細書;米国特許第8,
686,119号明細書;米国特許第8,735,553号明細書;米国特許第8,74
7,847号明細書;米国特許第8,779,105号明細書;米国特許第8,927,
697号明細書;米国特許第8,993,731号明細書;米国特許第9,102,72
7号明細書;米国特許第9,205,148号明細書;米国特許出願公開第2013/0
202623 A1号明細書;米国特許出願公開第2013/0291136 A1号明
細書;米国特許出願公開第2014/0044738 A1号明細書;米国特許出願公開
第2014/0356363 A1号明細書;米国特許出願公開第2016/00757
83 A1号明細書;及び国際公開第2013/033091 A1号パンフレット;国
際公開第2015/036394 A1号パンフレット;国際公開第2014/1796
64 A2号パンフレット;国際公開第2014/209804 A1号パンフレット;
国際公開第2014/206107 A1号パンフレット;国際公開第2015/058
573 A1号パンフレット;国際公開第2015/085847 A1号パンフレット
;国際公開第2015/200119 A1号パンフレット;国際公開第2016/01
5685 A1号パンフレット;及び国際公開第2016/020856 A1号パンフ
レット。
【0394】
特定の実施形態では、本明細書に開示される方法において抗PD-L1抗体が使用され
る。特定の実施形態において、抗PD-L1抗体は、Genentechによって開発さ
れたアテゾリズマブである。特定の実施形態において、抗PD-L1抗体は、Astra
Zeneca、Celgene及びMedimmuneによって開発されたデュルバルマ
ブである。特定の実施形態において、抗PD-L1抗体は、Merck Serono及
びPfizerによって開発された、MSB0010718Cとしても知られるアベルマ
ブである。特定の実施形態において、抗PD-L1抗体は、Bristol-Myers
Squibbによって開発されたMDX-1105である。特定の実施形態において、
抗PD-L1抗体は、Amplimmune及びGSKによって開発されたAMP-22
4である。
【0395】
本明細書に開示される治療方法において使用し得る抗PD-L1抗体の非限定的な例は
、以下の特許及び特許出願(これらは、あらゆる目的のために全体として参照により本明
細書に援用される)に開示されている:米国特許第7,943,743号明細書;米国特
許第8,168,179号明細書;米国特許第8,217,149号明細書;米国特許第
8,552,154号明細書;米国特許第8,779,108号明細書;米国特許第8,
981,063号明細書;米国特許第9,175,082号明細書;米国特許出願公開第
2010/0203056 A1号明細書;米国特許出願公開第2003/023232
3 A1号明細書;米国特許出願公開第2013/0323249 A1号明細書;米国
特許出願公開第2014/0341917 A1号明細書;米国特許出願公開第2014
/0044738 A1号明細書;米国特許出願公開第2015/0203580 A1
号明細書;米国特許出願公開第2015/0225483 A1号明細書;米国特許出願
公開第2015/0346208 A1号明細書;米国特許出願公開第2015/035
5184 A1号明細書;及び国際公開第2014/100079 A1号パンフレット
;国際公開第2014/022758 A1号パンフレット;国際公開第2014/05
5897 A2号パンフレット;国際公開第2015/061668 A1号パンフレッ
ト;国際公開第2015/109124 A1号パンフレット;国際公開第2015/1
95163 A1号パンフレット;国際公開第2016/000619 A1号パンフレ
ット;及び国際公開第2016/030350 A1号パンフレット。
【0396】
特定の実施形態において、本明細書には、B細胞リンパ腫(例えば、B細胞慢性リンパ
性白血病、B細胞非ホジキンリンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リ
ンパ腫)、基底細胞癌、膀胱癌、芽細胞腫、脳転移、乳癌、バーキットリンパ腫、癌腫(
例えば、腺癌(例えば、胃食道接合部腺癌))、子宮頸癌、結腸癌、結腸直腸癌(結腸癌
及び直腸癌)、子宮内膜癌、食道癌、ユーイング肉腫、濾胞性リンパ腫、胃癌、胃食道接
合部癌、消化管癌、膠芽腫(例えば、多形性膠芽腫、例えば、新しく診断されたもの又は
再発性)、神経膠腫、頭頸部癌(例えば、頭頸部扁平上皮癌)、肝転移、ホジキン及び非
ホジキンリンパ腫、腎癌(例えば、腎細胞癌及びウィルムス腫瘍)、喉頭癌、白血病(例
えば、慢性骨髄球性白血病、ヘアリー細胞白血病)、肝臓癌(例えば、肝癌及びヘパトー
マ)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌及び小細胞肺癌)、リンパ芽球性リンパ腫、リンパ腫
、マントル細胞リンパ腫、転移性脳腫瘍、転移性癌、骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)、
神経芽細胞腫、眼メラノーマ、中咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵癌(例えば、膵管腺癌)、
前立腺癌(例えば、ホルモン不応性(例えば、去勢抵抗性)、転移性、転移性ホルモン不
応性(例えば、去勢抵抗性、アンドロゲン非依存性))、腎細胞癌(例えば、転移性)、
唾液腺癌、肉腫(例えば、横紋筋肉腫)、皮膚癌(例えば、黒色腫(例えば、転移性黒色
腫))、軟部組織肉腫、固形腫瘍、扁平上皮癌、滑膜肉腫、精巣癌、甲状腺癌、移行上皮
癌(尿路上皮細胞癌)、ぶどう膜黒色腫(例えば、転移性)、いぼ状癌、外陰癌、及びワ
ルデンシュトレームマクログロブリン血症からなる群から選択される癌を治療する方法が
提供される。特定の実施形態において、本明細書には、進行性、再発性、又は転移性固形
腫瘍、リンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫又はバーキットリンパ腫)、
乳癌、前立腺癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、結腸癌、黒色腫(例えば、転移性黒色腫)、子
宮内膜癌、腎細胞癌、腎明細胞癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌又は肺腺癌)、卵巣癌、
胃癌(gastric cancer)、膀胱癌、胃癌(stomach cancer
)、子宮癌、褐色細胞腫、転移性皮膚扁平上皮癌(例えば、移植患者における)、メルケ
ル細胞癌、皮膚T細胞リンパ腫、神経内分泌腫瘍、骨由来腫瘍(例えば、骨肉腫)、血管
外皮細胞腫、遺伝的症候群(NF1又はVHL)に関連する腫瘍、脊索腫、上衣腫、髄芽
腫、胚細胞腫、小腸腫瘍、虫垂癌、及びウイルス関連腫瘍(例えば、カポジ肉腫)からな
る群から選択される癌を治療する方法が提供される。
【0397】
別の実施形態において、癌と診断された患者に対し、患者における1つ以上の免疫細胞
集団(例えば、CD4及びCD8 T細胞などのT細胞エフェクター細胞)の増殖及
び/又はエフェクター機能を増加させるため抗OX40抗体が投与される。
【0398】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗OX40抗体は、当該技術分野に
おいて周知のアッセイ、例えば、ELISPOT、ELISA、及び細胞増殖アッセイを
用いると、本明細書に記載される抗OX40抗体を投与されない対象の免疫機能と比べて
対象の1つ以上の免疫機能又は免疫応答を少なくとも99%、少なくとも98%、少なく
とも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75
%、少なくとも70%、少なくとも60%、少なくとも50%、少なくとも45%、少な
くとも40%、少なくとも45%、少なくとも35%、少なくとも30%、少なくとも2
5%、少なくとも20%、又は少なくとも10%、又は10%~25%、25%~50%
、50%~75%、又は75%~95%の範囲で活性化するか、又は増強するか、又は誘
導する。具体的な実施形態において、免疫機能はサイトカイン産生(例えば、IL-2、
TNF-α、IFN-γ、IL-4、IL-10、及び/又はIL-13産生)である。
別の実施形態において、免疫機能はT細胞増殖/拡大であり、これは、例えばフローサイ
トメトリーにより、T細胞のマーカー(例えば、CD3、CD4、又はCD8)を発現す
る細胞数を検出してアッセイすることができる。別の実施形態において、免疫機能は抗体
産生であり、これは、例えばELISAによってアッセイすることができる。一部の実施
形態において、免疫機能はエフェクター機能であり、これは、例えば細胞傷害性アッセイ
又は当該技術分野において周知の他のアッセイによってアッセイすることができる。別の
実施形態において、免疫機能はTh1応答である。別の実施形態において、免疫機能はT
h2応答である。別の実施形態において、免疫機能はメモリー応答である。
【0399】
具体的な実施形態において、抗OX40抗体によって増強又は誘導することのできる免
疫機能の非限定的な例は、エフェクターリンパ球の増殖/拡大(例えば、エフェクターT
リンパ球数の増加)、及びエフェクターリンパ球(例えば、エフェクターTリンパ球)の
アポトーシスの阻害である。詳細な実施形態において、本明細書に記載される抗OX40
抗体によって増強又は誘導される免疫機能は、CD4 T細胞(例えば、Th1及びT
h2ヘルパーT細胞)、CD8 T細胞(例えば、細胞傷害性Tリンパ球、α/βT細
胞、及びγ/δT細胞)、B細胞(例えば、形質細胞)、メモリーT細胞、メモリーB細
胞、腫瘍常在性T細胞、CD122 T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞)、マク
ロファージ、単球、樹状細胞、マスト細胞、好酸球、好塩基球又は多核白血球の数の増殖
/拡大又はその活性化である。一実施形態において、本明細書に記載される抗OX40抗
体は、リンパ球前駆体の増殖/拡大又は数を活性化するか又は増強する。一部の実施形態
において、本明細書に記載される抗OX40抗体は、陰性対照(例えば、本明細書に記載
される抗OX40抗体によって治療されず、それと共に培養されず、又はそれと接触して
いないそれぞれの細胞の数)と比べて、CD4 T細胞(例えば、Th1及びTh2ヘ
ルパーT細胞)、CD8 T細胞(例えば、細胞傷害性Tリンパ球、α/βT細胞、及
びγ/δT細胞)、B細胞(例えば、形質細胞)、メモリーT細胞、メモリーB細胞、腫
瘍常在性T細胞、CD122 T細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)、マクロフ
ァージ、単球、樹状細胞、マスト細胞、好酸球、好塩基球又は多核白血球の数をおよそ少
なくとも99%、少なくとも98%、少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも
85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも60%、
少なくとも50%、少なくとも45%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくと
も35%、少なくとも30%、少なくとも25%、少なくとも20%、又は少なくとも1
0%、又は10%~25%、25%~50%、50%~75%、又は75%~95%の範
囲で増加させる。
【0400】
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗OX40抗体は、IDO(インドー
ルアミン-(2,3)-ジオキシゲナーゼ)及びTDO(トリプトファン2,3-ジオキ
シゲナーゼ)などの1つ又は複数の免疫調節酵素を標的とする化合物と併用して対象に投
与される。詳細な実施形態において、かかる化合物は、エパカドスタット(Incyte
Corp)、F001287(Flexus Biosciences)、インドキシ
モド(NewLink Genetics)、及びNLG919(NewLink Ge
netics)からなる群から選択される。一実施形態において、化合物はエパカドスタ
ットである。別の実施形態において、化合物はF001287である。別の実施形態にお
いて、化合物はインドキシモドである。別の実施形態において、化合物はNLG919で
ある。
【0401】
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗OX40抗体は、ワクチンと併用し
て対象に投与される。
【0402】
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗OX40抗体は、抗CD137抗体
、リツキシマブ、シクロホスファミド、化学療法、又は放射線療法と併用して対象に投与
される。
【0403】
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗OX40抗体は、熱ショックタンパ
ク質ベースの腫瘍ワクチン又は熱ショックタンパク質ベースの病原体ワクチンと併用して
対象に投与される。具体的な実施形態において、抗OX40抗体は、熱ショックタンパク
質ベースの腫瘍ワクチンと併用して対象に投与される。熱ショックタンパク質(HSP)
は、あらゆる種に遍在的に存在する高度に保存されたタンパク質ファミリーである。その
発現は、熱ショック又は他の形態の、毒素への曝露、酸化的ストレス若しくはグルコース
欠乏を含めたストレスの結果として極めて高いレベルに強力に誘導され得る。分子量によ
って5つのファミリーに分類されている:HSP-110、-90、-70、-60及び
-28。HSPはマクロファージ及び樹状細胞(DC)などの抗原提示細胞(APC)の
交差提示経路を介して免疫原性ペプチドを送達し、T細胞活性化をもたらす。HSPは腫
瘍関連抗原ペプチドのシャペロン担体として機能し、腫瘍特異的免疫を誘導することが可
能な複合体を形成する。瀕死の腫瘍細胞から放出されると、このHSP-抗原複合体は抗
原提示細胞(APC)に取り込まれ、ここで、抗原が、MHCクラスI及びクラスII分
子に結合するペプチドにプロセシングされて、抗腫瘍CD8+及びCD4+ T細胞の活
性化がもたらされる。腫瘍調製物に由来するHSP複合体によって誘発された免疫は、各
対象の癌が発現するユニークな抗原ペプチドレパートリーを特異的に標的とする。
【0404】
熱ショックタンパク質ペプチド複合体(HSPPC)は、抗原ペプチドと非共有結合的
に複合体化した熱ショックタンパク質からなるタンパク質ペプチド複合体である。HSP
PCは自然免疫応答及び適応免疫応答の両方を誘発する。具体的な実施形態において、こ
の抗原ペプチドは治療下の癌に対して抗原性を示す。HSPPCはAPCによって膜受容
体(主にCD91)を介して又はToll様受容体への結合によって効率的に捕捉される
。HSPPCのインターナリゼーションにより、ケモカイン及びサイトカイン産生を伴う
APCの機能的成熟が起こり、ナチュラルキラー細胞(NK)、単球並びにTh1及びT
h-2介在性免疫応答の活性化がもたらされる。一部の実施形態において、本明細書に開
示される方法に用いられるHSPPCは、抗原ペプチドと複合体化したストレスタンパク
質のhsp60、hsp70、又はhsp90ファミリーからの1つ以上の熱ショックタ
ンパク質を含む。一部の実施形態において、HSPPCは、hsc70、hsp70、h
sp90、hsp110、grp170、gp96、カルレティキュリン、又はこれらの
2つ以上の組み合わせを含む。
【0405】
具体的な実施形態において、抗OX40抗体は、癌の治療のため熱ショックタンパク質
ペプチド複合体(HSPPC)、例えば熱ショックタンパク質ペプチド複合体-96(H
SPPC-96)と併用して対象に投与される。HSPPC-96は、抗原ペプチドと複
合体化した96kDa熱ショックタンパク質(Hsp)、gp96を含む。HSPPC-
96は、対象の腫瘍から製造される癌免疫療法薬であり、癌の抗原性「フィンガープリン
ト」を含む。一部の実施形態において、このフィンガープリントは、その特定の対象の特
異的癌細胞のみに存在するユニークな抗原を含み、ワクチンの注射が対象の免疫系を刺激
して、特異的癌フィンガープリントを有する任意の細胞を認識して攻撃することが意図さ
れる。
【0406】
一部の実施形態において、HSPPC、例えばHSPPC-96は、対象の腫瘍組織か
ら作製される。具体的な実施形態において、HSPPC(例えば、HSPPC-96)は
、治療下の癌又はその転移のタイプの腫瘍から作製される。別の具体的な実施形態におい
て、HSPPC(例えば、HSPPC-96)は、治療下の対象にとって自己である。一
部の実施形態において、腫瘍組織は非壊死腫瘍組織である。一部の実施形態において、少
なくとも1グラム(例えば、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4
、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、又は少な
くとも10グラム)の非壊死腫瘍組織が、ワクチンレジメンの作製に使用される。一部の
実施形態において、外科的切除後、ワクチン製剤における使用前に非壊死腫瘍組織は凍結
される。一部の実施形態において、HSPPC、例えばHSPPC-96は、腫瘍組織か
ら精製技法によって単離され、ろ過され、及び注射ワクチン用に調製される。一部の実施
形態において、対象には6~12用量のHSPPC、例えばHSPCC-96が投与され
る。かかる実施形態において、HSPPC、例えば、HSPPC-96用量は、初めの4
用量が毎週投与され、次に追加の2~8用量が隔週で投与される。
【0407】
本明細書に記載される方法において使用し得るHSPPCの更なる例が、以下の特許及
び特許出願(これらは、あらゆる目的のために全体として参照により本明細書に援用され
る)、米国特許第6,391,306号明細書、同第6,383,492号明細書、同第
6,403,095号明細書、同第6,410,026号明細書、同第6,436,40
4号明細書、同第6,447,780号明細書、同第6,447,781号明細書及び同
第6,610,659号明細書に開示されている。
【0408】
一部の実施形態では、本発明は、医薬として用いられる本発明の抗体又は医薬組成物に
関する。一部の態様において、本発明は、癌を治療する方法に用いられる本発明の抗体又
は医薬組成物に関する。一部の態様において、本発明は、対象の癌を治療する方法であっ
て、本発明の抗体又は医薬組成物の有効量を対象に投与するステップを含む方法に用いら
れる本発明の抗体又は医薬組成物に関する。一部の態様において、本発明は、医薬として
用いられる(a)本発明の抗体又は医薬組成物及び(b)チェックポイントターゲティン
グ剤に関する。一部の態様において、本発明は、癌を治療する方法に用いられる(a)本
発明の抗体又は医薬組成物及び(b)チェックポイントターゲティング剤に関する。一部
の態様において、本発明は、(a)本発明の抗体又は医薬組成物及び(b)チェックポイ
ントターゲティング剤を含む組成物、キット又はキットオブパーツに関する。一態様にお
いて、本発明は、医薬として用いられる(a)本発明の抗体又は医薬組成物及び(b)I
DO阻害薬に関する。一部の態様において、本発明は、癌を治療する方法に用いられる(
a)本発明の抗体又は医薬組成物及び(b)IDO阻害薬に関する。一部の態様において
、本発明は、(a)本発明の抗体又は医薬組成物及び(b)IDO阻害薬を含む組成物、
キット又はキットオブパーツに関する。一部の態様において、本発明は、医薬として用い
られる(a)本発明の抗体又は医薬組成物及び(b)ワクチンに関する。一部の態様にお
いて、本発明は、癌を治療する方法に用いられる(a)本発明の抗体又は医薬組成物及び
(b)ワクチンに関する。一部の態様において、本発明は、(a)本発明の抗体又は医薬
組成物及び(b)ワクチンを含む組成物、キット又はキットオブパーツに関する。癌を治
療する方法に用いられる抗体又は医薬組成物の好ましい実施形態において、抗体はアゴニ
スト性である。
【0409】
一態様において、本明細書に提供されるとおりの対象の1つ以上の免疫機能又は免疫応
答を調節する方法は、対象の1つ以上の免疫機能又は免疫応答を不活性化するか、低下さ
せるか、又は阻害する方法であり、この方法は、それを必要としている対象に、抗OX4
0アンタゴニスト抗体又はその組成物を投与するステップを含む。具体的な実施形態にお
いて、本明細書には、1つ以上の免疫機能又は免疫応答を不活性化するか、低下させるか
、又は阻害することが望ましい疾患を予防及び/又は治療する方法が提供され、この方法
は、それを必要としている対象に、本明細書に記載される抗OX40アンタゴニスト抗体
又はその組成物を投与するステップを含む。特定の実施形態において、本明細書には、自
己免疫性又は炎症性疾患又は障害を治療する方法が提供され、この方法は、それを必要と
している対象に抗OX40アンタゴニスト抗体又はその組成物の有効量を投与するステッ
プを含む。特定の実施形態において、対象はヒトである。特定の実施形態において、疾患
又は障害は、感染(ウイルス、細菌、真菌及び寄生虫)、感染に関連するエンドトキシン
ショック、関節炎、関節リウマチ、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、骨盤内炎症性
疾患、アルツハイマー病、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ペイロニー病、セ
リアック病、胆嚢疾患、毛巣病、腹膜炎、乾癬、脈管炎、外科的癒着、脳卒中、I型糖尿
病、ライム病、関節炎、髄膜脳炎、ブドウ膜炎、自己免疫性ブドウ膜炎、中枢及び末梢神
経系の免疫介在性炎症性障害(多発性硬化症、ループス(全身性エリテマトーデスなど)
及びギラン・バレー症候群など)、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、自己免疫性肝炎、線維性
胞隔炎、グレーブス病、IgA腎症、特発性血小板減少性紫斑病、メニエール病、天疱瘡
、原発性胆汁性肝硬変、サルコイドーシス、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、膵炎、外傷(
外科的)、移植片対宿主病、移植片拒絶反応、心筋梗塞並びにアテローム性動脈硬化症な
どの虚血性疾患を含めた心疾患(即ち、心血管疾患)、血管内凝固、骨吸収、骨粗鬆症、
骨関節炎、歯周炎、低酸症、視神経脊髄炎、セリアック病、結合組織障害(例えば、ルー
プス)、感染後炎症性障害(例えば、ギラン・バレー症候群)、及び腫瘍随伴症候群から
なる群から選択される。特定の実施形態において、疾患又は障害は、移植片拒絶反応、脈
管炎、喘息、関節リウマチ、皮膚炎、炎症性腸疾患、ブドウ膜炎、及びループスからなる
群から選択される。特定の実施形態において、本明細書における任意の方法(例えば、感
染症を治療する方法、又は自己免疫性又は炎症性疾患又は障害を治療する方法)が、本明
細書に記載されるとおりの抗体とチェックポイントターゲティング剤との対象への投与を
含む。特定の実施形態において、チェックポイントターゲティング剤は抗体(例えば、抗
PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-L2抗体、抗CTLA-4抗体、抗TIM-
3抗体、抗LAG-3抗体、抗CEACAM1抗体、抗GITR抗体、抗CD137抗体
、又は抗OX40抗体)である。特定の実施形態において、チェックポイントターゲティ
ング剤はアンタゴニスト抗体又はアゴニスト抗体である。特定の実施形態において、チェ
ックポイントターゲティング剤は抗PD-1抗体である。特定の実施形態において、チェ
ックポイントターゲティング剤は抗GITR抗体である。特定の実施形態において、チェ
ックポイントターゲティング剤は抗CD137抗体である。
【0410】
別の実施形態において、自己免疫性又は炎症性疾患又は障害と診断された患者に対し、
患者における1つ以上の免疫細胞集団(例えば、CD4及びCD8 T細胞などのT
細胞エフェクター細胞)の増殖及び/又はエフェクター機能を減少させるため抗OX40
アンタゴニスト抗体が投与される。
【0411】
具体的な実施形態において、本明細書に記載される抗OX40アンタゴニスト抗体は、
当該技術分野において周知のアッセイ、例えば、ELISPOT、ELISA、及び細胞
増殖アッセイを用いると、本明細書に記載される抗OX40アンタゴニスト抗体を投与さ
れない対象の免疫機能と比べて対象の1つ以上の免疫機能又は免疫応答を少なくとも99
%、少なくとも98%、少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少な
くとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも60%、少なくとも5
0%、少なくとも45%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも35%、少
なくとも30%、少なくとも25%、少なくとも20%、又は少なくとも10%、又は1
0%~25%、25%~50%、50%~75%、又は75%~95%の範囲で不活性化
するか、又は低下させるか、又は阻害する。具体的な実施形態において、免疫機能はサイ
トカイン産生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-4、IL-10、及
び/又はIL-13産生)である。別の実施形態において、免疫機能はT細胞増殖/拡大
であり、これは、例えばフローサイトメトリーにより、T細胞のマーカー(例えば、CD
3、CD4、又はCD8)を発現する細胞数を検出してアッセイすることができる。別の
実施形態において、免疫機能は抗体産生であり、これは、例えばELISAによってアッ
セイすることができる。一部の実施形態において、免疫機能はエフェクター機能であり、
これは、例えば細胞傷害性アッセイ又は当該技術分野において周知の他のアッセイによっ
てアッセイすることができる。別の実施形態において、免疫機能はTh1応答である。別
の実施形態において、免疫機能はTh2応答である。別の実施形態において、免疫機能は
メモリー応答である。
【0412】
具体的な実施形態において、抗OX40アンタゴニスト抗体によって低下させるか又は
阻害することのできる免疫機能の非限定的な例は、エフェクターリンパ球の増殖/拡大(
例えば、エフェクターTリンパ球数の減少)、及びエフェクターリンパ球(例えば、エフ
ェクターTリンパ球)のアポトーシスの刺激である。詳細な実施形態において、本明細書
に記載される抗OX40アンタゴニスト抗体によって低下又は阻害される免疫機能は、C
D4 T細胞(例えば、Th1及びTh2ヘルパーT細胞)、CD8 T細胞(例え
ば、細胞傷害性Tリンパ球、α/βT細胞、及びγ/δT細胞)、B細胞(例えば、形質
細胞)、メモリーT細胞、メモリーB細胞、腫瘍常在性T細胞、CD122 T細胞、
ナチュラルキラー(NK)細胞)、マクロファージ、単球、樹状細胞、マスト細胞、好酸
球、好塩基球又は多核白血球の数の増殖/拡大又はその活性化である。一実施形態におい
て、本明細書に記載される抗OX40アンタゴニスト抗体は、リンパ球前駆体の増殖/拡
大又は数を不活性化するか、又は低下させるか、又は阻害する。一部の実施形態において
、本明細書に記載される抗OX40アンタゴニスト抗体は、陰性対照(例えば、本明細書
に記載される抗OX40アンタゴニスト抗体によって治療されず、それと共に培養されず
、又はそれと接触していないそれぞれの細胞の数)と比べて、CD4 T細胞(例えば
、Th1及びTh2ヘルパーT細胞)、CD8 T細胞(例えば、細胞傷害性Tリンパ
球、α/βT細胞、及びγ/δT細胞)、B細胞(例えば、形質細胞)、メモリーT細胞
、メモリーB細胞、腫瘍常在性T細胞、CD122 T細胞、ナチュラルキラー細胞(
NK細胞)、マクロファージ、単球、樹状細胞、マスト細胞、好酸球、好塩基球又は多核
白血球の数をおよそ少なくとも99%、少なくとも98%、少なくとも95%、少なくと
も90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%
、少なくとも60%、少なくとも50%、少なくとも45%、少なくとも40%、少なく
とも45%、少なくとも35%、少なくとも30%、少なくとも25%、少なくとも20
%、又は少なくとも10%、又は10%~25%、25%~50%、50%~75%、又
は75%~95%の範囲で減少させる。
【0413】
一部の態様において、本発明は、自己免疫性又は炎症性疾患又は障害を治療する方法に
用いられる本発明の抗体又は医薬組成物に関する。一態様において、本発明は、感染症を
治療する方法に用いられる本発明の抗体又は医薬組成物に関する。自己免疫性若しくは炎
症性疾患若しくは障害、又は感染症を治療する方法に用いられる抗体又は医薬組成物の好
ましい実施形態において、抗体はアンタゴニスト性である。
【0414】
5.5.1.1 投与経路及び投薬量
本明細書に記載される抗体又は組成物は、非経口、皮下、静脈内、皮内、経皮、鼻腔内
、腫瘍内、及び腫瘍流入領域リンパ節への投与など、種々の経路によって対象に送達する
ことができる。一実施形態において、本抗体又は組成物は静脈内又は腫瘍内経路によって
投与される。
【0415】
病態の治療及び/又は予防において有効となり得る抗体又は組成物の量は疾患の性質に
依存することになり、標準的な臨床技術によって決定することができる。
【0416】
組成物中に用いられる正確な用量も投与経路、及び疾患の重症度に依存することになり
、専門家の判断及び各対象の状況に応じて決定されなければならない。例えば、有効用量
はまた、投与手段、標的部位、患者の生理学的状態(年齢、体重及び健康を含む)、患者
がヒト又は動物か、投与されている他の薬物療法、又は治療が予防的又は療法的かによっ
ても異なり得る。通常、患者はヒトであるが、トランスジェニック哺乳動物を含めた非ヒ
ト哺乳動物も治療することができる。治療投薬量は、安全性及び有効性が最適となるよう
に最適にタイトレーションされる。
【0417】
特定の実施形態において、最適投薬量範囲の同定を促進するため、インビトロアッセイ
が用いられる。有効用量は、インビトロ又は動物モデル試験系から得られた用量反応曲線
から推定することができる。
【0418】
概して、ヒト抗体は、外来性ポリペプチドに対する免疫応答に起因して、他の種からの
抗体よりもヒト体内でより長い半減期を有する。従って、より低い投薬量のヒト抗体及び
より少ない頻度の投与が可能であることが多い。
【0419】
5.5.2 検出及び診断的使用
本明細書に記載される抗OX40抗体(例えば、第5.2節を参照されたい)を使用す
ることにより、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、免疫沈降、又はウエスタンブ
ロッティングなどのイムノアッセイを含めた当業者に公知の古典的な免疫組織学的方法を
用いて生体試料中のOX40タンパク質レベルをアッセイすることができる。好適な抗体
アッセイ標識は当該技術分野において公知であり、グルコースオキシダーゼなどの酵素標
識;ヨウ素(125I、121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(
H)、インジウム(121In)、及びテクネチウム(99Tc)などの放射性同位元素
;ルミノールなどの発光標識;及びフルオレセイン及びローダミンなどの蛍光標識、及び
ビオチンが挙げられる。かかる標識は、本明細書に記載される抗体の標識に使用すること
ができる。或いは、本明細書に記載される抗OX40抗体を認識する二次抗体を標識し、
これを抗OX40抗体と組み合わせて用いることにより、OX40タンパク質レベルを検
出してもよい。
【0420】
OX40タンパク質の発現レベルのアッセイは、第1の生体試料中のOX40タンパク
質レベルを直接(例えば、絶対タンパク質レベルを決定又は推定することによる)、又は
相対的に(例えば、第2の生体試料中の疾患関連タンパク質レベルと比較することによる
)、定性的又は定量的に計測又は推定することを含むものと意図される。第1の生体試料
中のOX40ポリペプチド発現レベルは、計測又は推定し、標準OX40タンパク質レベ
ルと比較することができ、この標準は、障害を有しない個体から得られた第2の生体試料
から採取されるか、又は障害を有しない個体集団からのレベルを平均することによって決
定される。当該技術分野では理解されるであろうとおり、「標準」OX40ポリペプチド
レベルが既知となれば、それを比較用の標準として繰り返し使用することができる。
【0421】
本明細書で使用されるとき、用語「生体試料」は、対象から得られた任意の生体試料、
細胞株、組織、又は潜在的にOX40を発現する細胞の他の供給源を指す。動物(例えば
、ヒト)から組織生検及び体液を入手する方法は、当該技術分野において周知である。生
体試料には、末梢単核血球が含まれる。
【0422】
本明細書に記載される抗OX40抗体は、当業者に周知の標準的であり且つ本記載に基
づくインビトロ及びインビボ適用を含め、予後判定、診断、モニタリング及びスクリーニ
ング適用に使用することができる。免疫系の状態及び/又は免疫応答のインビトロ評価及
び判定用の予後判定、診断、モニタリング及びスクリーニングアッセイ及びキットを利用
して予測、診断及びモニタすることにより、免疫系機能不全を有することが分かっている
か、又はそれを有する疑いがあるものを含めた患者試料を、又は予想される又は所望の免
疫系応答、抗原応答又はワクチン応答に関して判定してもよい。免疫系の状態及び/又は
免疫応答の評価及び判定はまた、ある薬物の臨床試験又は特定の化学療法剤若しくは抗体
の投与が(これらの組み合わせを含め)別の薬剤又は抗体と比べて患者に適合するかどう
かの決定においても有用である。この種の予後判定及び診断モニタリング及び評価では、
既に、乳癌におけるHER2タンパク質に対する抗体(HercepTest(商標),
Dako)が実際に利用されており、このアッセイはまた、Herceptin(登録商
標)を使用した抗体療法に関する患者の判定にも用いられている。インビボ適用としては
、標的化細胞療法及び免疫系調節及び免疫応答の放射性イメージングが挙げられる。
【0423】
一実施形態では、抗OX40抗体は、生検試料の免疫組織化学において使用することが
できる。
【0424】
別の実施形態では、抗OX40抗体を使用してOX40レベル、又はその膜表面上にO
X40を含有する細胞のレベルを検出し、次にそのレベルを特定の疾患症状に関係付ける
ことができる。本明細書に記載される抗OX40抗体は検出可能標識又は機能性標識を有
し得る。蛍光標識が用いられる場合、現在利用可能な顕微鏡法及び蛍光活性化セルソータ
ー分析(FACS)又は当該技術分野において公知の両方法の組み合わせ手順を利用して
特異的結合メンバーを同定し、及び定量化することができる。本明細書に記載される抗O
X40抗体は蛍光標識を有することができる。例示的蛍光標識としては、例えば、反応性
及びコンジュゲート型プローブ、例えば、アミノクマリン、フルオレセイン及びテキサス
レッド、Alexa Fluor色素、Cy色素及びDyLight色素が挙げられる。
抗OX40抗体は、同位元素H、14C、32P、35S、36Cl、51Cr、57
Co、58Co、59Fe、67Cu、90Y、99Tc、111In、117Lu、
21I、124I、125I、131I、198Au、211At、213Bi、225
Ac及び186Reなどの放射性標識を有することができる。放射性標識が用いられる場
合、当該技術分野において公知の現在利用可能なカウント手順を利用してOX40(例え
ば、ヒトOX40)への抗OX40抗体の特異的結合を同定し、定量化し得る。標識が酵
素である例では、検出は、当該技術分野において公知のとおりの現在利用されている比色
分析法、分光光度法、蛍光分光光度法、電流測定法又は気体定量法のいずれかによって達
成し得る。これは、抗体とOX40との間の複合体形成を可能にする条件下で試料又は対
照試料を抗OX40抗体に接触させることにより実現し得る。抗体とOX40との間に形
成される任意の複合体が検出され、試料及び対照において比較される。本明細書に記載さ
れる抗体のOX40に対する特異的結合を踏まえると、その抗体を使用して細胞表面上の
OX40発現を特異的に検出することができる。本明細書に記載される抗体はまた、イム
ノアフィニティー精製によるOX40の精製にも使用することができる。
【0425】
また、本明細書には、例えば、OX40又はOX40/OX40L複合体の存在の程度
を定量分析するための、試験キットの形態で調製されてもよいアッセイシステムも含まれ
る。このシステム又は試験キットは、標識された構成成分、例えば標識された抗体と、1
つ以上の追加の免疫化学的試薬とを含み得る。キットに関する詳細については、例えば、
以下の第5.6節を参照されたい。
【0426】
一部の態様では、試料中のOX40をインビトロで検出する方法であって、前記試料を
抗体と接触させるステップを含む方法が、本明細書に提供される。一部の態様において、
本明細書には、試料中のOX40のインビトロ検出のための本明細書に提供される抗体の
使用が提供される。一態様において、本明細書には、対象におけるOX40の検出に用い
られる本明細書に提供される抗体又は医薬組成物が提供される。一態様において、本明細
書には、診断薬として用いられる本明細書に提供される抗体又は医薬組成物が提供される
。好ましい一実施形態において、本抗体は検出可能標識を含む。好ましい一実施形態にお
いて、OX40はヒトOX40である。好ましい一実施形態において、対象はヒトである
【0427】
5.6 キット
本明細書には、本明細書に記載される1つ以上の抗体又はそのコンジュゲートを含むキ
ットが提供される。具体的な実施形態において、本明細書には、本明細書に提供される1
つ以上の抗体など、本明細書に記載される医薬組成物の成分の1つ以上が充填された1つ
以上の容器を含む医薬パック又はキットが提供される。一部の実施形態において、本キッ
トには、本明細書に記載される医薬組成物と、本明細書に記載されるものなどの任意の予
防剤又は治療剤とが含まれる。特定の実施形態において、本キットには、T細胞マイトジ
ェン、例えば、フィトヘマグルチニン(PHA)及び/又はホルボールミリステートアセ
テート(PMA)など、又はTCR複合体刺激抗体、例えば抗CD3抗体及び抗CD28
抗体が含まれ得る。任意選択で、医薬品又は生物学的製剤の製造、使用又は販売を規制す
る行政機関が指定する様式の通知がかかる容器と関連付けられてもよく、この通知は、そ
の機関によるヒト投与向けの製造、使用又は販売の認可を反映するものである。
【0428】
また、本明細書には、上記の方法において使用することのできるキットも提供される。
一実施形態において、キットは、1つ以上の容器に本明細書に記載される抗体、好ましく
は精製抗体を含む。具体的な実施形態において、本明細書に記載されるキットには、対照
として使用することのできる実質的に単離されたOX40抗原(例えば、ヒトOX40)
が含まれる。別の具体的な実施形態において、本明細書に記載されるキットは、OX40
抗原と反応しない対照抗体を更に含む。別の具体的な実施形態において、本明細書に記載
されるキットには、OX40抗原への抗体の結合を検出するための1つ以上の要素が含ま
れる(例えば、抗体が、蛍光化合物、酵素基質、放射性化合物又は発光化合物などの検出
可能な基質にコンジュゲートされてもよく、又は第1の抗体を認識する二次抗体を検出可
能な基質にコンジュゲートしてもよい)。具体的な実施形態において、本明細書に提供さ
れるキットは、組換え産生されるか又は化学的に合成されたOX40抗原を含み得る。キ
ットに提供されるOX40抗原はまた、固体支持体に結合されていてもよい。より具体的
な実施形態において、上述のキットの検出手段は、OX40抗原が結合する固体支持体を
含む。かかるキットはまた、結合されていない、レポーターで標識された抗ヒト抗体又は
抗マウス/ラット抗体も含み得る。この実施形態において、OX40抗原への抗体の結合
は、前記レポーター標識抗体の結合によって検出することができる。また、(a)本発明
の抗体又は医薬組成物、及び(b)チェックポイントターゲティング剤、IDO阻害薬及
び/又はワクチンを含むキット又はキットオブパーツも提供される。
【0429】
以下の例は、限定としてではなく、例示として提供される。
【実施例
【0430】
本節(即ち、第6節)の例は、限定としてではなく、例示として提供される。
【0431】
6.1 実施例1:ヒトOX40に対する新規抗体の生成
この例は、ヒトOX40に結合する抗体の生成及び特徴付けについて記載する。詳細に
は、この例は、ヒトOX40に特異的に結合し且つT細胞に対して共刺激効果を呈するヒ
ト抗体の生成について記載する。
【0432】
6.1.1 ライブラリ生成
Retrocyte Display(商標)ライブラリの生成が本明細書に記載され
る。ライブラリインサートの生成のため、2つの臍帯血試料に由来するFACSで分取し
たCD19陽性ヒトBリンパ球からフェノール/クロロホルムで全RNAを抽出した。各
臍帯血試料の全RNA(1μg)を使用することにより、FermentasのReve
rtAid First Strand cDNA合成キット(カタログ番号K1621
及びK1622)を用いて第1鎖cDNAを合成した。このcDNAからPCRによって
抗体可変領域を増幅し、レトロウイルス発現ベクター(pCMA)にクローニングした。
続いてこれらのコンストラクトを使用してpreB細胞を形質導入し、Retrocyt
e Display(商標)技術を用いて表面上に抗体を発現させた。このレトロウイル
ス発現ベクターは、5’及び3’LTRと、膜アンカーフラクション(IGHG1)を含
む免疫グロブリン定常領域(IGHG1又はIGKC)と、CD4表面マーカー遺伝子と
を含んだ。
【0433】
軽鎖可変領域(VL)は、Vκファミリー特異的フォワードプライマー及びリバースプ
ライマー混合物を使用したセミネステッドPCRによって増幅した。フォワードプライマ
ーがHindIIIクローニング部位を導入し、リバースプライマーがEco47III
クローニング部位を導入した。
【0434】
重鎖可変領域(VH)は、VHファミリー特異的フォワードプライマー及びリバースプ
ライマー混合物を使用したPCRによって増幅した。フォワードプライマーがHindI
IIクローニング部位を導入し、リバースプライマーがEco47IIIクローニング部
位を導入した。
【0435】
増幅したVH及びVκ領域を37℃で一晩消化した。消化後、400~450bpのサ
イズのバンドが得られ、これをゲル精製した(Macherey&Nagel,Nucl
eoSpin Gel and PCR clean-up)。
【0436】
重鎖可変領域のクローニングについては、コンストラクト3181(pCMA-Ins
X Cg(iso3)loxP2-I-tr_huCD4-loxP)をHindIII
/Eco47IIIによって37℃で4時間消化し、8362bpのサイズのバンドをゲ
ル精製した。κ軽鎖可変領域のクローニングについては、コンストラクト3204(pC
MA-InsX Ck-I-CD4)をHindIII/Eco47IIIによって37
℃で4時間消化し、7465bpのサイズのバンドをゲル精製した。
【0437】
消化及び精製した抗体可変領域を適切な発現ベクターに1:3のベクター対インサート
比を用いてインフレームでライゲートした。各VH及びVκファミリーを個別にレトロウ
イルス発現ベクターにライゲートし、沈殿によって10倍濃縮した。沈殿したVH及びV
κライゲーション反応物はまた、ライブラリ生成のため個別に大腸菌(E.coli)D
H10B細胞に形質転換した。各VH及びVκファミリーを個別にライゲートし、沈殿さ
せ、及び形質転換することにより、ライブラリが機能性生殖系列遺伝子の天然の分布を反
映することが可能になり、機能性生殖系列遺伝子の数がそれ程多くないファミリーと比較
して、多数の機能性生殖系列遺伝子を有するVH又はVκファミリーが最終的なライブラ
リにおいて高度に表現されることが確実となる。形質転換後、大腸菌(E.coli)細
胞を回収し、最終的なライブラリに組み合わせた。各ライブラリの品質は、診断的制限消
化及びシーケンシングデータの分析によって管理した。配列解析のデータから、ライブラ
リの多様性を計算した。
【0438】
6.1.2 事前選択されたpreB細胞クローンからの重鎖及び軽鎖の回収
上記に記載したとおり生成したライブラリ材料を使用して、OX40に対する結合親和
性が高い抗体を同定した。B細胞クローンを溶解させて、ゲノムDNAに安定に組み込ま
れた挿入レトロウイルスベクターから当該技術分野において標準的なPCR方法を用いて
重鎖及び軽鎖可変領域を増幅した。続いて増幅された重鎖及び軽鎖可変領域を、ヒト重鎖
及び軽鎖定常領域を含有する哺乳類発現ベクターにクローニングした。続いてDNAプラ
スミド調製物を使用してCHO細胞をトランスフェクトし、発現した抗体を、サスペンシ
ョンアレイ技術を用いて試験した。抗体重鎖及び軽鎖をMicrosynth(Balg
ach、Switzerland)においてシーケンシングした。
【0439】
6.1.3 抗OX40抗体の生物物理学的特徴付け
pab1949と命名される抗体が選択され、これを以下に記載するとおり幾つものア
ッセイで特徴付けた。抗OX40抗体pab1949は、配列番号60のアミノ酸配列を
含む重鎖と配列番号50のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む。抗体pab1949は、定
常領域への可変領域のインフレームでのクローニングを容易にするT109S置換(即ち
、野生型軽鎖定常ドメインと比べて、109位のスレオニンのセリンによる置換)(Ka
batに従い付番)を軽鎖定常ドメインに含むヒトIgG抗体である。この突然変異は
、抗体の結合又は機能に影響を及ぼさない保存された修飾である。pab1949-1と
呼ばれる野生型対応物(これは、Kabatに従い付番して109位にスレオニンを含む
)も生成した。抗体pab1949-1は、配列番号60の重鎖と配列番号20の軽鎖と
を含むヒトIgG抗体である。
【0440】
6.1.3.1 バイオレイヤー干渉法による親和性測定
pab1949-1の親和性をバイオレイヤー干渉法(BLI)によって決定した。簡
潔に言えば、1×PBSを使用して組換えヒトOX40抗原(OX40-Fc、R&D)
を希釈することにより0.2μMの1,000μlを得て、96ウェルプレートに加えた
。pab1949-1を50nMの濃度となるように1×PBSに希釈した。この50n
M溶液から1×PBSを使用してpab1949-1の6ポイント段階希釈物を調製する
ことにより50nM~0.78nMの範囲の抗体希釈物を得て、ウェル当たり100μl
のそれぞれの抗体段階希釈を96ウェルプレートに加えた。製造者の指示に従い閾値を1
.0nmとしてOctet(登録商標)の16チャネルモードを用いてセンサをヒトOX
40抗原で25℃において5分間被覆した。ブロックするため、0.5mg/mlの非特
異的IgG抗体を10分間インキュベートした。pab1949-1の段階抗体希釈物
が入ったプレートをOctet(登録商標)機器に置いた。製造者の指示に従いアッセイ
を行った。OX40抗原に対するpab1949-1の結合及び解離は、それぞれ3分間
及び10分間記録した。データはOctet(登録商標)データ分析ソフトウェアを使用
して分析しており、結果を表5に示す。
【0441】
【表5】
【0442】
6.1.3.2 活性化ヒト又はカニクイザルT細胞への抗体結合
抗OX40抗体pab1949及びpab1949-1のヒト又はカニクイザルOX4
0への結合特性をフローサイトメトリーによって分析した。
【0443】
健常ドナーバフィーコート(Research Blood Components,
LLC)からFicollグラジエントで単離したヒトPBMCについて、磁気ベースの
分離(Miltenyi Biotec)を用いて手付かずのCD4+及びCD8+ T
細胞をエンリッチした。次にエンリッチされたTリンパ球集団を推奨される培養条件下で
CD3-CD28拡大用エクスパンションビーズ(Miltenyi Biotec)に
よって500U rIL-2(R&D Systems)と共に3日間、その後は50U
rIL-2と共に活性化した。推奨される培養条件は、10%ウシ胎仔血清、10mM
HEPES及び1×Pen/Strep-グルタミンを補足したRPMI-1640培
地において37℃及び5%COで培養される細胞として定義された。活性化後、細胞を
FACS緩衝液(2%FBS含有PBS)に希釈したCD3(BV711、OKT3)、
CD4(BV605、OKT4)、CD8a(BV650、RPA-T8)のコンジュゲ
ート抗体、及びプレコンジュゲート抗OX40抗体又はアイソタイプ対照(両方ともAf
luor488、10μg/ml)を含有する表面抗体カクテルと共に4℃で30分間イ
ンキュベートした。単染色コンペンセーションコントロール(CD45-BV650、C
D45-Afluor488、CD45-BV605、及びCD45-BV711)のた
め、更なる試料を取っておいた。次に細胞をFACS緩衝液で2回洗浄し、LSRFor
tessaフローサイトメーター(BD Biosciences)を使用して分析した
。フローサイトメトリープロットは、FACS DIVA及びWEHI Weaselソ
フトウェアの組み合わせを用いて分析した。抗OX40抗体pab1949は活性化ヒト
CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞に結合した(図1A)。
【0444】
活性化T細胞への結合に関して一連の濃度のpab1949-1を試験して、用量反応
関係を特徴付けた。端的には、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を解凍してPBSで洗浄
した。磁気ビーズ(Miltenyi Biotec)でT細胞のネガティブ単離を実施
し、精製されたT細胞をRPMI+10%FBSに再懸濁し、抗CD3/抗CD28ビー
ズによって37℃及び5%COで72時間刺激した。これらの細胞を洗浄し、Fcブロ
ッキング溶液(Trustain,Biolegend)によって室温で15分間ブロッ
クした。細胞を再び洗浄し、pab1949-1の段階希釈物(10~0.00003μ
g/ml)によって暗所で4℃において45分間染色した。細胞を洗浄し、次に抗CD3
イソチオシアン酸フルオレセイン(FITC)(クローンSP34)及び抗CD4ブリリ
アントバイオレット(BV)510(クローンOKT4)を含む系列マーカー抗体で二次
抗体と共に染色してpab1949-1(抗κIgG PE)を検出した。細胞を洗浄し
、1.6%パラホルムアルデヒドで固定し、Becton Dickinson For
tessaフローサイトメーターを使用して捕捉した。pab1949-1は、刺激され
たT細胞にのみ結合し、しかし、非刺激T細胞には結合しないことを実証した(図1B
。pab1949-1の活性化ヒトCD4+ T細胞への結合は用量依存的であった(図
1C)。
【0445】
次に、pab1949-1の結合に関して幾つもの静止免疫細胞サブタイプを試験した
。ヒトPBMCを解凍してPBSで洗浄した。死細胞を染色するため、赤外(IR)生死
判別色素を加え、遮光下室温で15分間インキュベートした。細胞を洗浄し、アミン色素
赤外(Life Technologies)によって室温で15分間染色した。細胞を
洗浄し、室温で10分間Fcブロックした(Trustain FcX,Biolege
nd)。洗浄後、細胞を1μg/mlのpab1949-1又はIgGアイソタイプ対
照と共に遮光下4℃で30分間インキュベートした。細胞を洗浄し、二次試薬(抗Fc
F(ab’)PE、Jackson Immune Research Laborat
ories)で染色し、続いて、抗CD3フィコエリトリンシアニン7(PECy7、ク
ローンSP34.2)、抗CD8 BV510(クローンSK1)、抗CD4ペリジニン
-クロロフィル-タンパク質複合体(PerCP)Cy5(クローンLy200)、及び
抗CD14 FITC(クローンTUK4)を含む系列マーカー抗体で染色した。細胞を
洗浄し、1.6%パラホルムアルデヒドで固定して、Becton Dickinson
Fortessaフローサイトメーターを使用して捕捉した。図1Dに示すとおり、抗
OX40抗体pab1949-1は、CD14+ 細胞、CD4+ T細胞、CD8+
T細胞、CD20+ B細胞、又はCD3-CD20- 細胞への検出可能な結合を示さ
なかった。
【0446】
種交差反応性に関して試験するため、活性化カニクイザル(マカカ・ファスシキュラリ
ス(Macaca fascicularis))PBMCを使用して細胞結合アッセイ
を実施した。簡潔に言えば、10%熱失活FBSを補足したRPMI培地中、5%CO
加湿チャンバ内において37℃で生存カニクイザルPBMC(Worldwide Pr
imates Inc.)をコンカナバリンA(Sigma Aldrich、5μg/
ml)及び組換えIL-2(Miltenyi、20U/ml)と共に3日間活性化した
。活性化後、細胞をヒトFc-受容体ブロック(Biolegend)と共に室温で15
分間インキュベートして非特異的結合を減らした。この試料に抗OX40抗体pab19
49又はヒトIgGアイソタイプ対照(10μg/ml)を加え、4℃で30分間イン
キュベートした。FACS緩衝液で1回洗浄した後、APCコンジュゲート抗ヒトκ抗体
並びにCD4(BV605、OKT4)及びCD8a(PE、RPA-T8)に特異的な
抗体をいずれも2.5μg/mlで含有する抗体カクテルをFACS緩衝液(PBS、2
mM EDTA、0.5%BSA及びpH7.2)で希釈し、各試料に加えて4℃で30
分間インキュベートした。染色前に、単染色コンペンセーションコントロール(カニクイ
ザル反応性:CD4-BV605、CD4-PE、及びCD4-APC)のため、更なる
試料を取っておいた。試料をFACS緩衝液で2回洗浄し、LSRFortessaフロ
ーサイトメーター(BD Biosciences)を用いて分析した。図1Eに示すと
おり、pab1949は活性化カニクイザルCD4+ T細胞に結合した。
【0447】
6.1.3.3 OX40抗体選択性アッセイ
TNFRスーパーファミリーの他のメンバーに対するpab1949-1のOX40選
択性を、多重アッセイとしてサスペンションアレイ技術を用いて評価した。標準的なNH
S-エステル化学を用いて幾つものTNFRファミリーメンバーをLuminex(登録
商標)ミクロスフェアに化学的にカップリングした。pab1949-1の精製材料をア
ッセイ緩衝液(Roche 11112589001)中に10ng/ml、100ng
/ml及び1000ng/mlに希釈した。簡潔に言えば、25μlの各希釈物を暗所(
20℃、650rpm)で5μlアッセイ緩衝液中の1500個のLuminex(登録
商標)ミクロスフェアと共に96ハーフウェルフィルタプレート(Millipore,
MABVN1250)において1時間インキュベートした。Luminex(登録商標)
ミクロスフェア(Luminex Corp、LC10001-01、LC10005-
01、LC10010-01、LC10014-01、LC10015-01、LC10
018-01、LC10022-01、LC10026-01、LC10052-01、
LC10053-01及びLC10055-01)に、COOHビーズ表面とのアミンカ
ップリングによって組換えヒトLTBR-Fc(Acros Biosystems,L
TR-H5251)、抗ヒトIgG(F(ab)特異的、JIR、105-006-0
97)、組換えヒトOX40-Fc(R&D systems、3388-OX)、組換
えヒトGITR-Fc(R&D、689-GR)、組換えヒトDR6-Fc(SinoB
iological、10175-H02H)、組換えヒトDR3-Fc(R&D、94
3-D3)、組換えヒトGITR-His(SinoBiological、13643
-H08H)、組換えヒトTWEAK R-Fc(SinoBiological、10
431-H01H)、組換えヒトOX40-His(SinoBiological、1
0481-H08H)、組換えヒト4-1BB-His(SinoBiological
、10041-H08H)又は組換えヒトBAFFR-Fc(R&D、1162-BR)
をカップリングした。1:3希釈系列(0.08~540ng/ml)のデュプリケート
の25μlヒトIgG1標準(Sigma、I5154)を使用して標準曲線を生成した
。検出は、R-PE(2.5μg/ml;JIR 109-116-098、AbDSe
rotec Rapid RPE抗体コンジュゲーションキット、LNK022RPE)
で標識した60μlのヤギ抗ヒトIgG F(ab)を使用して、更に1時間のインキ
ュベーション時間(20℃、650rpm)で行った。Luminex(登録商標)20
0システム(Millipore)を使用してプレートを分析した。48μl試料容積中
ウェル当たりの合計100ビーズをカウントした。PE MFI値を使用して、上述の組
換えタンパク質への特異的又は非特異的結合を決定した。
【0448】
抗体pab1949-1はヒトOX40への特異的結合を示し、試験濃度では、他のT
NFRファミリーメンバーへの有意な結合は観察されなかった(データは示さず)。
【0449】
6.2 実施例2:抗OX40抗体の機能的特徴付け
この例は、上記に記載した方法によって生成された抗OX40抗体pab1949及び
pab1949-1がOX40のアゴニストとして機能する能力を実証する。抗体pab
1949及びpab1949-1をアッセイし、初代ヒトCD4+又はCD8+ T細胞
を共刺激するそれらの能力を決定した。加えて、ヒトIgG抗体であるpab1949
及びpab1949-1をヒトIgG抗体、それぞれpab2044及びpab204
4-1に変換した。抗体pab2044はpab1949と同じ重鎖可変領域及び同じ軽
鎖を共有するが、ヒトIgG定常領域を含む。抗体pab2044は配列番号61の重
鎖配列と配列番号50の軽鎖配列とを含む。pab1949と同様に、pab2044は
、抗体の結合又は機能に影響しない保存的修飾であるT109S単一アミノ酸置換を軽鎖
定常領域に含み、クローニングを促進する。野生型対応物pab2044-1は、Kab
atに従い付番して109位にスレオニンを含み、配列番号61の重鎖配列と配列番号2
0の軽鎖配列とを含む。同様に、pab1949及びpab1949-1はまた、ヒトI
gG抗体、それぞれpab2193及びpab2193-1にも変換した。抗体pab
2193は配列番号62の重鎖配列と配列番号50の軽鎖配列とを含む。抗体pab21
93-1は配列番号62の重鎖配列と配列番号20の軽鎖配列とを含む。幾つかのアッセ
イにおいて、pab1949、pab1949-1、pab2044、pab2044-
1、pab2193、又はpab2193-1の機能活性を調べた。
【0450】
アッセイの幾つかにおいて、本発明の抗OX40抗体のアゴニスト活性を参照抗体pa
b1784及びpab2045と比較した。抗体pab1784は、米国特許第7,96
0,515号明細書(本明細書において参照により援用される)に提供される抗体11D
4の可変領域をベースとして生成された。pab1784の重鎖は11D4の重鎖可変領
域(配列番号26)及び配列番号65のヒトIgG1定常領域のアミノ酸配列を含む。p
ab1784の軽鎖は11D4の軽鎖可変領域(配列番号24)及び配列番号25の定常
領域のアミノ酸配列を含む。
【0451】
抗体pab2045は、国際公開第13/038191号パンフレット(本明細書にお
いて参照により援用される)に提供される抗体20E5の可変領域をベースとして生成さ
れた。pab2045の重鎖は20E5の重鎖可変領域(配列番号30)及び配列番号6
5のヒトIgG定常領域のアミノ酸配列を含む。pab2045の軽鎖は20E5の軽
鎖可変領域(配列番号28)及び配列番号41の定常領域のアミノ酸配列を含む。
【0452】
6.2.1 抗OX40抗体が抗CD3刺激CD4+ T細胞増殖に及ぼす効果
pab1949がT細胞増殖に及ぼす効果を調べるため、健常ドナーバフィーコート(
Research Blood Components,LLC)からFicollグラ
ジエントで単離したヒトPBMCについて、磁気ベースの分離(Stemcell Te
chnologies)を用いて手付かずのCD4+ T細胞をエンリッチした。分裂細
胞内のカルボキシフルオレセイン二酢酸スクシンイミジルエステル(CFSE)色素の希
釈をモニタすることにより、細胞増殖を決定した(Quah BJ et al.,(2
007)Nat Protoc,2(9):2049-56)。エンリッチドCD4+
T細胞を10μM CellTrace(商標)CFSE(Life Technolo
gies)によって37℃で7分間標識した。綿密な洗浄後、10%熱失活FBSを補足
したRPMI1640培地中に細胞を1×10細胞/mlで懸濁した。5μg/mlの
pab1949、5μg/mlのIgG1アイソタイプ対照、又は2μg/mlの抗CD
28抗体(BD Biosciences)のいずれかと共に、抗CD3抗体(3μg/
ml、BD Biosciences)で予め被覆した平底96ウェルプレートの各ウェ
ルに合計100μl(1×10細胞)を播種し、37℃及び5%COで培養した。5
日目に細胞をFACS緩衝液(PBS中2%FBS)中0.5μl/ウェルのPerCP
-Cy5.5標識抗CD4抗体によって4℃で30分間染色し、CFSE低CD4+細胞
のパーセンテージをLSRFortessa(BD Biosciences)でフロー
サイトメトリーによって決定した。フローサイトメトリーデータはFlowJoを使用し
て分析した。
【0453】
上記に記載したのと同様のアッセイを用いてpab2044の活性を評価し、ここで、
5μg/mlのpab2044、5μg/mlのIgGアイソタイプ対照(pab20
31)、又は2μg/mlの抗CD28抗体(BD Biosciences)のいずれ
かと共に、抗CD3抗体(3μg/ml、BD Biosciences)で予め被覆し
た96ウェルプレートにCFSE標識CD4+ T細胞を播種した。5日目にCFSE低
CD4+ 細胞のパーセンテージをフローサイトメトリーによって決定した。
【0454】
図2A及び図2Bは、抗OX40抗体との共刺激によって誘導されたCD4+ T細胞
増殖の代表的なフローサイトメトリー分析のヒストグラムであり、細胞数(Y軸)及びC
FSE標識CD4+ T細胞によって放出された蛍光レベル(X軸)を示す。CFSEに
よって放出される蛍光レベルが減弱した細胞の割合の増加により、CD4+ T細胞増殖
の増強が示される。CFSE低CD4+ 細胞のパーセンテージがヒストグラムに示され
る。pab1949(図2A)及びpab2044(図2B)は両方ともに、プレート結
合時、準最適濃度の抗CD3抗体で活性化した細胞に加えたとき、CD4+ T細胞増殖
を誘導した。
【0455】
次に、T細胞増殖の誘導におけるpab1949の用量反応を計測した。健常ドナーバ
フィーコート(Research Blood Components,LLC)からF
icollグラジエントで単離したPBMCについて、磁気ベースの分離(Stemce
ll Technologies)を用いて手付かずのCD4+ T細胞をエンリッチし
た。次にエンリッチドCD4+ T細胞集団を10μM CellTrace(商標)C
FSE(Life Technologies)によって37℃で7分間標識した。綿密
な洗浄後、10%熱失活FBSを補足したRPMI1640培地中に細胞を1×10
mlで懸濁した。種々の濃度のpab1949又はIgGアイソタイプ対照と共に、抗
CD3抗体(3μg/ml、BD Biosciences)で予め被覆した平底96ウ
ェルプレートの各ウェルに100μl(1×10)の細胞を播種し、37℃及び5%C
で培養した。4日目に細胞をFACS緩衝液(PBS中2%FBS)中0.5μl/
ウェルのAPC標識抗CD4抗体によって4℃で30分間染色し、CFSE低CD4+
細胞のパーセンテージをLSRFortessa(BD Biosciences)でフ
ローサイトメトリーによって決定した。
【0456】
図2Cに示すとおり、抗OX40抗体pab1949は、薬理学的に関連性のある抗体
濃度で高レベルのT細胞増殖を維持することが可能であった。CD4+ T細胞増殖は、
0.2μg/ml~20μg/mlにおいてpab1949の濃度の実質的増加関数であ
った(図2C)。
【0457】
6.2.2 抗OX40抗体が抗CD3刺激ヒトPBMCサイトカイン産生に及ぼす効果
抗OX40抗体pab1949及びpab1949-1のアゴニスト活性の更なるエビ
デンスとして、準最適抗CD3刺激下のサイトカイン産生を計測した。
【0458】
細胞内サイトカイン染色実験のため、健常ドナーバフィーコート(Research
Blood Components,LLC)からFicollグラジエントで単離した
ヒトPBMCを液体窒素中に保存し、実験当日に解凍した。細胞を細胞培養培地(RPM
I+10%FBS+20U/mLのIL-2)に再懸濁し、様々な準最適濃度のプレート
結合抗CD3抗体+5μg/mlの抗OX40抗体pab1949又はアイソタイプ対照
IgG抗体が入った96ウェル培養プレートに加えた。これらの試料を37℃及び5%
COで3日間インキュベートした。活性化後、細胞内タンパク質輸送を阻害するため、
細胞をブレフェルジンA(BD Biosciences)で製造者の指示に従い処理し
、試料を37℃及び5%COで6時間インキュベートした。インキュベーション後、細
胞を生死判別アミン色素(Life technologies)で死細胞に関して染色
した。FACS緩衝液(PBS、2%FBS、pH7.2)で洗浄した後、冷FACS緩
衝液で希釈したCD3(APC Cy7、SP34.2)、CD4(PercP Cy5
.5、L200)、及びCD8a(PE Cy7、SK1)に特異的な抗体を含有する抗
体カクテルを各試料に加え、4℃で10分間インキュベートした。細胞を固定し、細胞内
染色のためCytofix-Cytoperm(BD Biosciences)で製造
者の指示に従い透過処理した。IFNγ(Alexa647、B27)及びTNFα(P
E、Mab11)に特異的な抗体でPBMCを染色し、室温で10分間インキュベートし
た。染色前、マウスIgG抗体のκ軽鎖を結合するビーズを、単染色コンペンセーション
コントロールを使用して細胞の染色に使用する抗体で染色した。1×Perm-洗浄緩衝
液(BD Biosciences)を使用して試料を洗浄し、FACS Cantoフ
ローサイトメーター(BD Biosciences)を使用して分析した。フローサイ
トメトリープロットはFlojoソフトウェアを使用して分析した。
【0459】
異なる4ドナーからのPBMCを試験した:ドナーKM、ドナーTM、ドナーGS、及
びドナーSB。全てのドナーについて、pab1949はヒトT細胞に対する共刺激活性
を実証し、IFNγ+ TNFα+多機能性CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞及び
TNFα+単機能性CD4+ T細胞及びCD8+ T細胞を誘導した(図3A図3B
、及び図3C)。ドナーGSのPBMCでは、pab1949はまた、IFNγ+単機能
性T細胞の割合も増加させることが可能であった(図3B)。
【0460】
次に、上記に記載したものと同様の準最適抗CD3刺激アッセイにおいて、ドナーGS
のPBMCに由来する細胞を使用して抗OX40抗体pab1949-1の用量タイトレ
ーションを試験した。簡潔に言えば、PBMCをプレート結合抗CD3抗体(0.8μg
/ml)及びプレート結合pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照抗体(0、
0.3、1、3、6、12、25、又は50μg/ml)と共に37℃及び5%CO
4日間インキュベートした。活性化後、細胞内タンパク質輸送を阻害するため、細胞をブ
レフェルジンA(BD Biosciences)で製造者の指示に従い処理し、試料を
37℃及び5%COで6時間インキュベートした。インキュベーション後、細胞をFI
TC生死判別アミン色素(Life technologies)で染色して生細胞と死
細胞とを判別した。冷緩衝液(1×PBS+2%FBS、pH7.2)で洗浄した後、抗
CD3(APC Cy7、SP34.2)、抗CD4(PercP Cy5.5、L20
0)、及び抗CD8a(PE Cy7、SK1)を含有する抗体カクテルを各試料に加え
、4℃で10分間インキュベートした。細胞を固定し、細胞内染色のためCytofix
-Cytoperm(BD Biosciences)で製造者の指示に従い透過処理し
た。PBMCを抗IFNγ抗体(Alexa647、B27)及び抗TNFα抗体(PE
、Mab11)で染色し、室温で10分間インキュベートした。1×Perm-洗浄緩衝
液(BD Biosciences)を使用して試料を洗浄し、FACScantoフロ
ーサイトメーター(BD Biosciences)を使用して捕捉した。フローサイト
メトリープロットはFlojoソフトウェアを使用して分析した。図3D図3Fに示さ
れるとおり、抗OX40抗体pab1949-1は共刺激活性を実証し、TNFα+ C
D4+ T細胞、IFNγ+ TNFα+多機能性CD8+ T細胞、及びIFNγ+
CD8+ T細胞の割合を用量依存的様式で増加させた。
【0461】
ある範囲用量のpab1949-1の共刺激活性について、上記に記載した準最適抗C
D3刺激アッセイにおいて追加のドナーのPBMCに由来する細胞を使用して更に試験し
た。抗OX40抗体pab1949-1及びIgGアイソタイプ対照抗体は0、0.7
、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は50μg/mlで試験した。抗OX4
0抗体pab1949-1は、複数のドナーのPBMCにおいてIFNγ+及び/又はT
NFα+ T細胞の割合を一貫して増加させた(図4A図4C)。
【0462】
特に、多くのドナーのPBMCについて、抗OX40抗体pab1949-1によって
誘導されたIFNγ+及び/又はTNFα+ T細胞の割合は、試験した幅広い抗体濃度
にわたって抗体濃度の実質的増加関数であった(図3D図3F及び図4A図4C)。
【0463】
抗OX40抗体pab1949のアゴニスト活性を更に調べるため、サイトカインの分
泌量を計測した。健常ドナーバフィーコート(Research Blood Comp
onents,LLC)からFicollグラジエントで単離したヒトPBMCを液体窒
素中に保存し、実験当日に解凍した。細胞を細胞培養培地(RPMI+10%FBS+2
0U/mLのIL-2)に再懸濁し、様々な準最適濃度のプレート結合抗CD3抗体+5
μg/mlの抗OX40抗体pab1949又はアイソタイプ対照IgG抗体が入った
96ウェル培養プレートに加えた。これらの試料を37℃及び5%COでインキュベー
トし、4日後(SB#1A)又は3日後(SB#1B、SB#2、及びGS)のいずれか
に細胞培養上清を回収した。IL-2、TNFα、IL-10、IL-4、及びIL-1
3の産生に関して、V-PLEX Proinflammatory Panel1(ヒ
ト)キット(Meso Scale Discovery)を製造者の指示に従い使用し
て試料を試験した。
【0464】
図5Aに示されるとおり、抗OX40抗体pab1949は異なる2ドナー:ドナーS
B及びドナーGSからのヒトPBMCにおけるサイトカイン産生を共刺激した。ドナーS
BのPBMCのサイトカイン産生は2つの別個の実験で試験した:SB#1A及びSB#
1Bは、それぞれ刺激から4日後及び3日後にサイトカインを計測した第1の実験の結果
を示し;及びSB#2は、刺激から3日後にサイトカインを計測した第2の実験の結果を
示す。
【0465】
次に、上記に記載したものと同様の準最適抗CD3刺激アッセイにおいてドナーGSの
PBMCに由来する細胞を使用して、pab1949-1の用量タイトレーションによっ
て誘導されたサイトカイン分泌を調べた。端的には、PBMCをプレート結合抗CD3抗
体(0.8μg/ml)及びプレート結合pab1949-1又はIgGアイソタイプ
対照抗体(0、0.3、1、3、6、12、25、又は50μg/ml)と共に37℃及
び5%COで4日間インキュベートした。活性化後、細胞培養上清を回収し、ヒトTH
1/TH2 10-Plex組織培養キット(Meso Scale Discover
y)を使用してサイトカインを検出した。
【0466】
図5B図5Dに示されるとおり、抗OX40抗体pab1949-1はTNFα、I
L-10、及びIL-13産生を用量依存的様式で刺激した。
【0467】
サイトカイン分泌の誘導におけるpab1949-1の共刺激活性を、追加のドナーの
PBMCに由来する細胞を使用して更に確かめた。簡潔に言えば、PBMCをプレート結
合抗CD3抗体(0.8μg/ml)及びプレート結合pab1949-1又はIgG
アイソタイプ対照抗体(0、0.7、1.6、3.1、6.3、12.5、25、又は5
0μg/ml)と共に37℃及び5%COで4日間インキュベートした。活性化後、上
清に分泌されたサイトカインの量を非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット
(Meso Scale Discovery)を使用して計測した。
【0468】
試験した全てのドナーについて、pab1949-1はGM-CSF(図6A図6C
)、IL-2(図7A図7C)、及びTNFβ(図8A図8C)の分泌を用量依存的
に増加させた。
【0469】
多くのドナーのPBMCについて、抗OX40抗体pab1949-1によって誘導さ
れたサイトカイン(GM-CSF、IL-2、TNFα、TNFβ、IL-10、及びI
L-13)の分泌は、幅広い抗体濃度にわたって抗体濃度の実質的増加関数であった(図
5B~図5D図6A図6C図7A図7C、及び図8A図8C)。
【0470】
6.2.3 エフェクターT細胞:調節性T細胞共培養アッセイにおける抗OX40抗体
の効果
次に、抗OX40抗体pab1949-1について、エフェクターT細胞(Teff)
:調節性T細胞(Treg)共培養アッセイにおけるその活性を調べた。端的には、健常
ドナーバフィーコート(Research Blood Components,LLC
)からFicollグラジエントで単離したヒトPBMCを液体窒素中に保存し、実験当
日に解凍した。調節性T細胞及びエフェクターT細胞を磁気ビーズ分離(それぞれCD4
CD25CD127dim/-調節性T細胞単離キットII及びPant T細胞キ
ット、Miltenyi Biotec)によって単離した。次に調節性T細胞を抗CD
3/抗CD28/抗CD2ビーズ(Miltenyi Biotec)と共に細胞培養培
地(RPMI+10%FBS)中1:2(T細胞:ビーズ)の比でインキュベートするこ
とにより2日間活性化した。活性化後、抗CD3/抗CD28/抗CD2ビーズ、可溶性
又は架橋(抗Fc F(ab’)を使用、Jackson ImmunoResear
ch)pab1949-1又はIgGアイソタイプ対照(10μg/ml)の存在下で
調節性T細胞及びエフェクターT細胞を96ウェル培養プレートに1:3(Treg:T
eff)の比で加えた。これらの試料を37℃及び5%COで4日間インキュベートし
た。活性化後、上清を回収し、AlphaLISA(登録商標)(Perkin Elm
er)を使用してIL-10又はIL-2を計測した。
【0471】
このインビトロTeff:Treg共培養アッセイにおいて、アイソタイプ処理細胞と
比較したpab1949-1処理細胞によるIL-2産生の増強(図9A)及びIL-1
0産生の低下(図9B)から明らかなとおり、抗OX40抗体pab1949-1はTr
eg細胞によるTeff細胞集団の抑制を軽減した。
【0472】
6.2.4 ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA
)刺激時に抗OX40抗体がヒトPBMCに及ぼす効果
ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)刺激後、
初代ヒトPBMCに対する抗OX40抗体pab1949及びpab1949-1の機能
的活性を更に評価した。ペニシリン、ストレプトマイシン及び10%FBS(Hyclo
ne)を補足したRPMI1640中の凍結保存したPBMC(10細胞/ウェル)を
96ウェルNUNCLON delta表面プレート(NUNC(商標))に加えた。一
定濃度(図10A及び図10Bの10μg/ml)又は種々の濃度(図10C及び図10
Dの20、4、0.8、0.16、0.032、0.0064、及び0.00128μg
/ml;図10Eの50、10、2、0.4、0.08、0.016、及び0.0032
μg/ml)の抗OX40抗体又はアイソタイプ対照及び100ng/mlのSEA(T
oxin Technologies)の非存在下又は存在下においてこれらの細胞を3
7℃、5%CO及び97%湿度で5日間培養した。清澄化した上清を回収し、分析時ま
で-80℃で保存した。IL-2及びIL-10について電気化学発光(Meso Sc
ale Discovery)を用いてサイトカインの力価を求めた。
【0473】
抗OX40抗体pab1949はこの初代ヒトPBMCアッセイでアゴニスト活性を示
し、IL-2産生を誘導し(図10A)、及びIL-10産生を抑制した(図10B)。
10μg/mlのpab1949によるIL-2産生の増強は、参照抗OX40抗体pa
b1784及びpab2045で観察されるものよりも優れていた(図10A)。図10
C、図10D、及び図10Eは3つの独立した実験からの用量反応曲線であり、異なる濃
度のpab1949、pab1949-1、又は参照抗体pab1784及びpab20
45による共刺激後のIL-2の倍数変化を示す。抗体pab1949及びpab194
9-1は参照抗体と異なる用量反応関係を呈し、薬理学的に関連性のある抗体濃度で高レ
ベルのIL-2産生を誘導することが可能であった。pab1949又はpab1949
-1によって誘導されたIL-2産生は、幅広い抗体濃度(例えば、図10C及び図10
Dに示されるとおり0.032~20μg/ml、又は図10Eに示されるとおり0.0
032~50μg/ml)にわたって抗体濃度の実質的増加関数であった。
【0474】
次に、上記に記載した初代ヒトPBMCアッセイにおいて、IgG抗体pab194
9-1及びIgG抗体pab2193-1の機能的活性を比較した。簡潔に言えば、9
6ウェルNUNCLON delta表面プレート中のNormocin(商標)(In
vivogen、#ant-nr)及び10%熱失活FBS(Gibco、Invitr
ogen Corporation)を補足したRPMI1640培地に凍結保存ヒトP
BMC(Research Blood Components)を10細胞/ウェル
でプレーティングした。細胞を漸増濃度(50、10、2、0.4、0.08、0.01
6、及び0.0032μg/ml)のpab1949-1、pab2193-1、IgG
アイソタイプ対照抗体、又はIgGアイソタイプ対照抗体、及び100ng/ml
SEAスーパー抗原(Toxin Technologies)と共に37℃、5%CO
、及び97%湿度で5日間インキュベートした。清澄化した上清を回収し、分析時まで
-80℃で保存した。IL-2の濃度をELISAによって計測した。
【0475】
図10Fに示すとおり、IgG抗体pab1949-1及びIgG抗体pab21
93-1は両方ともにヒトPBMCにおいてIL-2産生を誘導した。pab1949-
1と同様に、pab2193-1もIL-2産生が抗体濃度の実質的増加関数である用量
反応関係を呈した。
【0476】
更に、IgG抗体pab1949-1を無グリコシル化変異体pab1949-1-
N297Aと比較することにより、抗OX40抗体pab1949-1の機能的活性にお
けるFcγR相互作用の役割を調べた。pab1949-1-N297Aはpab194
9-1と重鎖可変領域及び軽鎖配列を共有するが、重鎖定常領域にN297A置換(EU
付番方式によって付番)を含む。
【0477】
健常ドナーバフィーコート(Research Blood Components,
LLC)からFicollグラジエントで単離したヒトPBMCを液体窒素中に保存し、
実験当日に解凍した。細胞を細胞培養培地(RPMI+10%熱失活FBS)に再懸濁し
、100ng/ml SEA(Toxin Technologies)及びpab19
49-1、pab1949-1-N297A、又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量
タイトレーション(0~50μg/ml)と共に37℃及び5%COで5日間インキュ
ベートした。上清を回収し、次にAlphaLISA(登録商標)(Perkin El
mer)を使用してIL-2に関して試験した。
【0478】
図10Gに示すとおり、pab1949-1及びpab1949-1-N297Aは両
方ともにSEA刺激時にヒトPBMCにおいてIL-2産生を用量依存的様式で誘導した
。アスパラギン297(N297)における単一のN結合型グリコシル化部位の鍵となる
グリコシル化の存在がpab1949-1-N297A変異抗体では失われ、そのためそ
のFc断片のFcγRへの結合の喪失につながる。この変異抗体は、野生型対応物と比較
してアゴニスト活性の低下を呈した。
【0479】
6.2.5 アゴニスト抗OX40抗体がOX40 NF-κB-ルシフェラーゼレポー
ター細胞株に及ぼす効果
抗OX40抗体pab1949-1がT細胞におけるシグナル伝達を媒介する能力を、
ヒトOX40 NF-κB-ルシフェラーゼレポーター細胞株を使用して計測した。ジャ
ーカット細胞株を用いて生成したレポーター細胞をアッセイ培地(RPMI+10%FB
S+ペニシリン/ストレプトマイシン/グルタミン酸塩+1μg/mlピューロマイシン
)に再懸濁し、抗Fc試薬の存在下(複合体化条件)又は非存在下(可溶性条件)で様々
な濃度の可溶性pab1949-1(0~6μg/ml)又はIgGアイソタイプ対照
抗体と共にインキュベートした。プレートを37℃及び5%COで2時間インキュベー
トした。インキュベーション後、プレートを室温で平衡化し、次に等容積の室温のNan
o-Glo試薬(Promega)を加えた。EnVisionマルチラベルリーダー2
100を使用して発光を読み取った。
【0480】
架橋pab1949-1のみがOX40 NF-κB-ルシフェラーゼレポーター細胞
株の有意な活性化を誘導した(図11B)。可溶性pab1949-1はレポーター細胞
株の最小限の活性化を誘導し、IgGアイソタイプ対照抗体は検出可能なレベルのルシ
フェラーゼ発現を誘導しなかった(図11A及び図11B)。
【0481】
6.2.6 アゴニスト抗OX40抗体がFcガンマ受容体IIIAレポーター細胞株に
及ぼす効果
この例では、Fcガンマ受容体IIIAを発現するレポーター細胞株を、ヒトOX40
を発現する標的細胞と共に使用して、IgG抗体pab1949-1及びIgG抗体
pab2044-1がOX40と共会合し、Fcガンマ受容体の活性化を介してシグナル
を送る能力を判定した。FcγRIIIA(158V/V多型)(Promega)を過
剰発現するジャーカットNFAT-ルシフェラーゼレポーター細胞をエフェクター細胞と
して使用した。抗体/抗原複合体(抗原が標的細胞の表面上に位置する)がエフェクター
細胞上のFcγRIIIAに結合すると、プロモーター/レポーターコンストラクトにシ
グナルが送られ、ルシフェラーゼ遺伝子発現がもたらされる。
【0482】
可溶性pab1949-1、pab2044-1、IgGアイソタイプ対照、又はI
gGアイソタイプ対照(0~10μg/ml)の用量タイトレーションの存在下でOX
40過剰発現細胞(PHA活性化Hut102細胞)をFcγRIIIAレポーター細胞
と共培養した。製造者の指示に従いレポーター細胞の活性化を評価し、相対発光単位(R
LU)を記録した。ΔRLUは、抗OX40抗体のRLUからアイソタイプ対照のRLU
を差し引いたものとして計算した。図12Aに示すとおり、OX40発現細胞との結合時
、IgG抗体pab1949-1のみがFcγRIIIAレポーター細胞を活性化させ
た。
【0483】
6.2.7 アゴニスト抗OX40抗体がFcガンマ受容体IIAレポーター細胞株に及
ぼす効果
次に、FcγRIIA(Promega)を発現するレポーター細胞株を標的細胞(ヒ
トOX40を発現するジャーカット細胞)と共に使用して、IgG抗体pab1949
-1及びpab1949-1-S267E/L328F並びにIgG抗体pab219
3-1がOX40と共会合し、FcγRIIAを介してシグナルを送る能力を判定した。
pab1949-1-S267E/L328Fはpab1949-1と重鎖及び軽鎖配列
を共有するが、重鎖定常領域にS267E及びL328F置換(EU付番方式によって付
番)を含む。
【0484】
高親和性131H/H多型を有するFcγRIIA及びホタルルシフェラーゼの発現を
駆動するNFAT応答エレメントを発現するジャーカット細胞をエフェクター細胞として
使用した。簡潔に言えば、25μlの標的細胞(6×10細胞/ml)を25μlの段
階希釈抗体と96ウェル白色アッセイプレートのデュプリケートウェルで混合した。試験
した抗体は、pab1949-1、pab1949-1-S267E/L328F、pa
b2193-1、IgGアイソタイプ対照抗体、及びIgGアイソタイプ対照抗体で
あった。次に、25μlのエフェクター細胞(6×10細胞/ml)を各ウェルに加え
ると、1:1のエフェクター対標的比が得られた。プレートを37℃及び5%COで2
0時間インキュベートした。このインキュベーション後、Bio-Gloルシフェラーゼ
アッセイ試薬(Promega)を室温で解凍し、各ウェルに75μlを加えた。5~1
0分以内にEnVisionマルチラベルプレートリーダー(PerkinElmer)
を使用して発光を計測した。各試料の読み取りからバックグラウンド発光を減じ、調整後
相対発光単位(RLU)を記録した。
【0485】
図12Bに示すとおり、OX40を発現する細胞への結合時、IgG抗体pab21
93-1がFcγRIIAH131の最も強力な活性化を示し、pab1949-1-S
267E/L328F及びpab1949-1がそれに続いた。
【0486】
6.2.8 抗OX40抗体と調節性T細胞又はエフェクターT細胞との相互作用
この例では、活性化天然調節性T細胞(nTreg)及びTエフェクター(Teff)
細胞によるヒトOX40の発現を調べた。健常ドナーから単離したPBMCについて、磁
気ベースの分離を用いて手付かずのCD3+ T細胞(Teff)又はCD4+ CD2
5+ CD45RA+ T細胞(nTreg)をエンリッチした。Tリンパ球を抗CD3
/CD28カップリングビーズによって500U rIL-2と共に4日間、及び50U
rIL-2と共に更に4日間活性化させた。活性化の8日後、T細胞を回収し、PBS
中の固定可能な生死判別近赤外死細胞染色によって4℃で20分間染色した。緩衝液(2
%FBS含有PBS)中に希釈したCD4(BV605、OKT4)、CD8a(BV6
50、RPA-T8)、CD127(BV421、AO1905)、CD25(APC、
M-A251)、及びOX-40(PE、ACT35)に対するコンジュゲート抗体を含
有する表面抗体カクテルを各試料に加え、4℃で30分間インキュベートした。次に細胞
を緩衝液で洗浄し、固定し、緩衝液中に希釈したCD3(BV711、OKT3)及びF
oxp3(AF488、PCH101)に対するコンジュゲート抗体を含有する細胞内抗
体カクテルで染色した。各T細胞集団から1つの試料についてはまた、マウス抗ヒトIg
G1-PEアイソタイプ対照を使用してOX40に関してfluorescence m
inus one(FMO)対照によっても染色した。試料をフローサイトメトリーによ
って分析した。PEコンジュゲートQuantibriteビーズを同時にランし、これ
を使用して製造者の指示どおりOX40受容体密度を定量化した。
【0487】
図13Aに示すとおり、活性化nTreg細胞上のヒトOX40の表面発現は活性化C
D4+又はCD8+ エフェクターT細胞上のものよりも高かった。
【0488】
同様の試験において、2ドナーからの活性化nTreg及びTeffを市販の抗OX4
0抗体(BER-ACT35クローン)又はアイソタイプ対照抗体で染色し、フローサイ
トメトリーによって分析した。デルタ平均蛍光強度(ΔMFI)は、抗OX40抗体のM
FIからアイソタイプ対照のMFIを差し引いたものに相当する。結果を図13Bに示す
【0489】
次に、上記に記載したFcガンマ受容体IIIA(FcγRIIIA)を発現するレポ
ーター細胞株を、記載されるとおり生成した活性化Tエフェクター(Teff)又はnT
reg細胞と共に使用して、抗OX40抗体pab1949がOX40を共会合し、Fc
ガンマ受容体の活性化を介してシグナルを送る能力を判定した。抗OX40抗体pab1
949又はIgGアイソタイプ対照を10μg/mlの出発最終濃度の3倍希釈物とし
て段階希釈した。デュプリケートウェルにおいて、Teff又はnTreg細胞に25μ
lの各抗体希釈物を加えた。FcγRIIIA(158V/V多型)を過剰発現するジャ
ーカットNFAT-ルシフェラーゼレポーター細胞を1:1のエフェクター対標的比で加
えた。プレートを20時間インキュベートし、次にBio-Gloルシフェラーゼアッセ
イ試薬(Promega)を使用して分析した。各試料読み取りからバックグラウンド発
光(外側のブランクウェル)を減じ、調整後相対発光単位(RLU)を記録した。抗OX
40抗体のRLUからアイソタイプ対照のRLUを差し引いたものに相当するΔRLUを
図13Cに示す。
【0490】
少し修正したプロトコルを用いて図13Cに示す試験を繰り返した。端的には、健常ボ
ランティアからのバフィーコート(Research Blood Component
s)を使用して初代調節性T細胞及びエフェクターT細胞を単離した。両方のT細胞サブ
セットを磁気ビーズ分離(それぞれCD4CD25CD127dim/-調節性T細
胞単離キットII及びPant T細胞キット、Miltenyi Biotec)によ
って精製し、次に細胞培養培地(RPMI+10%FBS)中で細胞を抗CD3/抗CD
28/抗CD2ビーズ(Miltenyi Biotech)と共に1:4(T細胞:ビ
ーズ)の比でインキュベートすることにより、7日間活性化した。可溶性pab1949
-1又はIgGアイソタイプ対照抗体の用量タイトレーション(0~10μg/ml)
の存在下で、活性化したTreg細胞又はTeff細胞を上記に記載したFcγRIII
A発現ジャーカットNFAT-ルシフェラーゼレポーター細胞(Promega)と共培
養した。レポーター細胞の活性化を製造者の指示に従い評価しており、ΔRLUを図13
Dに示す。
【0491】
活性化nTregと活性化CD4+又はCD8+ エフェクターT細胞との間の表面O
X40発現差と一致して(図13A及び図13B)、抗OX40抗体pab1949(図
13C)及びpab1949-1(図13D)は活性化nTreg細胞を優先的に標識し
、レポーター細胞株においてFcγRIIIA依存性シグナル伝達を誘導した。
【0492】
OX40の過剰発現が、腫瘍微小環境内に位置する調節性T細胞の特徴であったかどう
かを判定するため、健康ヒトドナーの血液(図14A、a~c、n=3)又は非小細胞肺
癌(NSCLC)患者の腫瘍組織(図14A、d~f、n=3)から単離したT細胞でO
X40発現を比較した。免疫集団に対する抗体のバックグラウンド結合を除去するため、
全ての細胞を精製CD16/32抗体(10μg/ml、室温で20分間)と共にインキ
ュベートしてから、細胞表面抗体及び細胞内抗体を加えた。FcRブロック後、これらの
試料を全て、APCコンジュゲート抗OX40抗体(クローンBer-ACT35)又は
アイソタイプ対照及び細胞表面抗体系列カクテル(CD3-FITC、CD25-PEC
y7、CD4-BV650及びCD8a-PE)と共に氷上で45分間インキュベートし
(各1μg/ml)、FACS緩衝液(PBS、EDTA及び0.5%BSA)で3回洗
浄し、続いて固定/透過処理し、パシフィックブルーコンジュゲートFOXP3と共にイ
ンキュベートした(固定/透過処理及びインキュベーション氷上各45分、1μg/ml
)。次にLSRFortessaフローサイトメーター(BD Biosciences
)を使用して、染色した試料を分析した。図14Aの細胞集団は、Tconv(CD3+
、CD4+、CD8a-、CD25低、FOXP3-)又はTreg(CD3+、CD4
+、CD8a-、CD25高、FOXP3+)として定義した。
【0493】
図14Aに示すとおり、OX40表面発現はNSCLC患者の腫瘍組織から単離した調
節性T細胞で最も高く、健常ドナーからのTreg又は従来のT細胞では、検出可能なレ
ベルはほとんど又は全くなかった。
【0494】
他の腫瘍型について同様の分析を行った。端的には、凍結分離した腫瘍試料(Conv
ersant)又はPBMCをAutoMACSリンス溶液(洗浄緩衝液、Milten
yi Biotec)中で解凍し、細胞をFcブロック(Trustain FcX、B
iolegend)した後、細胞表面染色した。細胞を洗浄緩衝液で洗浄し、抗CD3(
クローンSP34)、抗CD4(クローンOKT4)、抗CD8(クローンSK1)、抗
CD25(クローンMA-251)、及び抗OX40(クローンBER-ACT35)を
含む系列マーカー抗体によって4℃で45分間染色した。細胞を洗浄し、フォークヘッド
ボックスP3(FOXP3)/転写因子染色緩衝液セット(eBioscience)で
製造者の指示に従い透過処理した。透過処理後、細胞を抗FOXP3 eFluor45
0(クローンPCH101、eBioscience)で染色した。染色した試料をBD
Biosciences Fortessaフローサイトメーターを使用して捕捉し、
データを、Flojoソフトウェアを使用して分析した。
【0495】
卵巣癌、結腸直腸癌(CRC)、子宮内膜癌、腎細胞癌(RCC)、非小細胞癌(NS
CLC)、及び乳癌を含めた複数の腫瘍型からの試料が、腫瘍関連エフェクターT細胞と
比べて腫瘍関連調節性T細胞においてより高いOX40発現を実証した(図14B図1
4C、及び図14D)。
【0496】
6.2.9 抗OX40抗体が抗CD3刺激カニクイザルPBMCサイトカイン産生に及
ぼす効果
次に、準最適抗CD3刺激アッセイを用いてカニクイザルPBMCに対する抗OX40
抗体pab1949-1のアゴニスト活性を調べた。簡潔に言えば、凍結カニクイザルP
BMC(World Wide Primates)を液体窒素中に保存し、実験当日に
解凍した。細胞を細胞培養培地(RPMI+10%FBS+20U/mlのIL-2)に
再懸濁し、プレート結合抗CD3抗体(0.8μg/ml)及びプレート結合pab19
49-1又はIgGアイソタイプ対照抗体(0、0.8、1.6、3.1、6.3、1
2.5、25、又は50μg/ml)と共に37℃及び5%COで4日間インキュベー
トした。細胞培養上清を回収し、非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(
Meso Scale Discovery)を使用して分泌サイトカインを調べた。
【0497】
抗OX40抗体pab1949-1は、複数のカニクイザルのPBMCにおいてGM-
CSF(図15A及び図15B)、IL-17(図16A及び図16B)、TNFβ(図
17A及び図17B)、IL-5(図18A及び図18B)、及びIL-10(図19A
及び図19B)の産生を用量依存的に増強した。
【0498】
6.2.10 ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SE
A)刺激時に抗OX40抗体がカニクイザルPBMCに及ぼす効果
ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)刺激後に
、pab1949-1がカニクイザルPBMCを共刺激する能力を更に分析した。凍結カ
ニクイザルPBMC(World Wide Primates)を液体窒素中に保存し
、実験当日に解凍した。細胞を細胞培養培地(RPMI+10%熱失活FBS)に再懸濁
し、SEA抗原(100ng/ml)並びにpab1949-1又はIgGアイソタイ
プ対照抗体の用量タイトレーション0、0.8、1.6、3.1、6.3、12.5、2
5、又は50μg/ml)と共に37℃及び5%COで5日間インキュベートした。活
性化後、細胞培養上清を回収し、非ヒト霊長類(NHP)V-Plexアッセイキット(
Meso Scale Discovery)を使用して分泌サイトカインを調べた。
【0499】
図20A及び図20Bに示されるとおり、抗OX40抗体pab1949-1は、2ド
ナーからのカニクイザルPBMCにおいてIL-2産生を増加させた。
【0500】
6.3 実施例3:抗OX40抗体のエピトープマッピング
この例では、pab1949及び参照抗OX40抗体pab1928のエピトープをア
ラニンスキャニングによって分析した。抗体pab1928は、米国特許出願公開第20
13/0280275号明細書(本明細書において参照により援用される)に提供される
抗体Hu106-122の可変領域に基づき生成した。pab1928の重鎖はHu10
6-122の重鎖可変領域(配列番号56)及び配列番号65のヒトIgG1定常領域の
アミノ酸配列を含む。pab1928の軽鎖はHu106-122の軽鎖可変領域(配列
番号57)及び配列番号25の定常領域のアミノ酸配列を含む。従って重鎖は配列番号7
2のアミノ酸配列を含み、軽鎖は配列番号59のアミノ酸配列を含む。
【0501】
6.3.1 エピトープマッピング-アラニンスキャニング
pab1949-1及び参照抗体pab1928の結合特性をアラニンスキャニングに
よって評価した。簡潔に言えば、Agilent TechnologiesのQuik
Change HTタンパク質エンジニアリングシステム(G5901A)を使用して、
細胞外ドメインにアラニン置換を有するヒトOX40突然変異体を生成した。標準的なト
ランスフェクション技法と、続いて上記に記載したとおりの形質導入を用いて、ヒトOX
40突然変異体を1624-5細胞の表面上に発現させた。
【0502】
フローサイトメトリーにおけるポリクローナル抗OX40抗体への結合から明らかなと
おりの、正しく折り畳まれたヒトOX40突然変異体を発現する細胞について、モノクロ
ーナル抗OX40抗体pab1949-1又はpab1928に結合しなかったヒトOX
40突然変異体を発現する部分集団を更に選択した。非結合細胞集団から、特異的抗体結
合を呈した細胞を分取高速FACS(FACSAriaII、BD Bioscienc
es)によって分離した。抗体反応性又は非反応性細胞プールを再び組織培養で拡大し、
レトロウイルスによって形質導入した細胞は安定発現表現型のため、明確に検出可能な抗
OX40抗体(pab1949-1又はpab1928)非反応性細胞集団が得られる時
点まで、抗体特異的細胞選別及び組織培養拡大のサイクルを繰り返した。この抗OX40
抗体非反応性細胞集団を最終的な単細胞選別ステップに供した。数日間の細胞拡大後、単
細胞選別された細胞を、ポリクローナル抗OX40抗体への結合及びモノクローナル抗体
pab1949-1又はpab1928への非結合に関してフローサイトメトリーを用い
て再び試験した。簡潔に言えば、個々のヒトOX40アラニン突然変異体を発現する16
24-5細胞をモノクローナル抗OX40抗体pab1949-1又はpab1928と
共にインキュベートした。各抗体につき2つの抗体濃度を試験した(pab1949-1
:2μg/ml及び0.5μg/ml;pab1928:1.1μg/ml及び0.4μ
g/ml)。APCにコンジュゲートしたポリクローナル抗OX40抗体(AF3388
、R&D systems)を1:2000で希釈した。Fc受容体ブロック(1:20
0;BDカタログ番号553142)を加え、これらの試料を4℃で20分間インキュベ
ートした。洗浄後、検出に必要であれば細胞を二次抗IgG抗体と共に(PEコンジュゲ
ート型;BDカタログ番号109-116-097)4℃で20分間インキュベートした
。次に細胞を洗浄し、フローサイトメーター(BD Biosciences)を使用し
て捕捉した。
【0503】
表現型(ポリクローナル抗OX40抗体+、モノクローナル抗OX40抗体-)を遺伝
子型と関係付けるため、単細胞選別したヒトOX40突然変異体のシーケンシングを実施
した。図21は、ポリクローナル抗OX40抗体とはなおも結合するが、モノクローナル
抗OX40抗体pab1949-1又はpab1928とは結合しないヒトOX40アラ
ニン突然変異体を示す表である。全ての残基はヒトOX40の成熟アミノ酸配列(配列番
号55)に従い付番する。「+」はフローサイトメトリー分析に基づいた結合を示し、「
-」は結合の喪失を示す。
【0504】
本発明は、本明細書に記載される具体的な実施形態によって範囲が限定されるべきでは
ない。実際、当業者には、前述の説明及び添付の図から、記載されているものに加えて本
発明の様々な変形形態が明らかになるであろう。かかる変形形態は、添付の特許請求の範
囲内に含まれることが意図される。
【0505】
本明細書に引用される参考文献(例えば、刊行物又は特許又は特許出願)は、全て各個
別の参考文献(例えば、刊行物又は特許又は特許出願)があらゆる目的のために全体とし
て参照により援用されることが具体的且つ個別的に示されたものとみなすのと同程度に、
全体として及びあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
【0506】
他の実施形態が以下の特許請求の範囲内にある。
本発明の実施形態の例として、以下の項目が挙げられる。
(項目1)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、
(a)重鎖可変領域であって、
GSAMH(配列番号4)のアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(CDR1)と

RIRSKANSYATAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含む重鎖C
DR2と、
GIYDSSGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR3と
を含む重鎖可変領域と、
(b)軽鎖可変領域であって、
RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号1)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR1
と、
LGSNRAS(配列番号2)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR2と、
MQALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR3と
を含む軽鎖可変領域と
を含む単離抗体。
(項目2)
前記重鎖可変領域が配列番号16のアミノ酸配列を含む、項目1に記載の抗体。
(項目3)
配列番号60~63からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖配列を含む、項
目1又は2に記載の抗体。
(項目4)
前記軽鎖可変領域が配列番号15のアミノ酸配列を含む、項目1~3のいずれか一項に
記載の抗体。
(項目5)
配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖配列を含む、項目1~4のいずれか一項に記載
の抗体。
(項目6)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、重鎖可変領域と軽鎖可変領域とを
含み、前記重鎖可変領域が配列番号16のアミノ酸配列を含む、単離抗体。
(項目7)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、重鎖可変領域と軽鎖可変領域とを
含み、前記軽鎖可変領域が配列番号15のアミノ酸配列を含む、単離抗体。
(項目8)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、
(a)配列番号16のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、
(b)配列番号15のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と
を含む単離抗体。
(項目9)
(a)配列番号60のアミノ酸配列を含む重鎖と、
(b)配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖と
を含む、項目8に記載の抗体。
(項目10)
(a)配列番号61のアミノ酸配列を含む重鎖と、
(b)配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖と
を含む、項目8に記載の抗体。
(項目11)
(a)配列番号62又は63のアミノ酸配列を含む重鎖と、
(b)配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖と
を含む、項目8に記載の抗体。
(項目12)
重鎖及び/又は軽鎖定常領域を更に含む、項目1、2、4、又は6~8のいずれか一項
に記載の抗体。
(項目13)
前記重鎖定常領域が、ヒト免疫グロブリンIgG、IgG、IgG、IgG
IgA、及びIgAからなる群から選択される、項目12に記載の抗体。
(項目14)
前記IgGが非フコシル化IgGである、項目13に記載の抗体。
(項目15)
IgGのアミノ酸配列がN297A突然変異又はD265A、P329A、及びこれ
らの組み合わせからなる群から選択される突然変異を含む、項目13に記載の抗体。
(項目16)
IgGのアミノ酸配列がN297Q突然変異を含む、項目13に記載の抗体。
(項目17)
IgGのアミノ酸配列がS228P突然変異を含む、項目13に記載の抗体。
(項目18)
IgGのアミノ酸配列がC127S突然変異を含む、項目13に記載の抗体。
(項目19)
前記重鎖定常領域が、配列番号64~71からなる群から選択されるアミノ酸配列を含
む、項目13に記載の抗体。
(項目20)
前記軽鎖定常領域が、ヒト免疫グロブリンIgGκ及びIgGλからなる群から選択さ
れる、項目12~19のいずれか一項に記載の抗体。
(項目21)
ヒト抗体である、項目1~20のいずれか一項に記載の抗体。
(項目22)
項目1~21のいずれか一項に記載の抗体と同じヒトOX40のエピトープに結合する
単離抗体。
(項目23)
アゴニスト性である、項目1~22のいずれか一項に記載の抗体。
(項目24)
ヒトOX40の活性を活性化するか、増強するか、又は誘導する、項目1~23のいず
れか一項に記載の抗体。
(項目25)
CD4+ T細胞増殖を誘導する、項目1~24のいずれか一項に記載の抗体。
(項目26)
前記CD4+ T細胞増殖が前記抗体の濃度の実質的増加関数である、項目25に記載
の抗体。
(項目27)
前記CD4+ T細胞増殖がシグモイド用量反応曲線を示す、項目25に記載の抗体。
(項目28)
抗CD3刺激末梢血単核細胞(PBMC)によるTNFα、TNFβ、IFNγ、GM
-CSF、IL-2、IL-4、IL-10、IL-13、又はこれらの組み合わせの産
生を誘導する、項目1~27のいずれか一項に記載の抗体。
(項目29)
抗CD3刺激PBMCによるTNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2
、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、前記TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生が前記抗体の前記濃度の実質
的増加関数である、項目1~28のいずれか一項に記載の抗体。
(項目30)
抗CD3刺激PBMCによるTNFα、TNFβ、IFNγ、GM-CSF、IL-2
、IL-10、又はIL-13の産生を誘導し、前記TNFα、TNFβ、IFNγ、G
M-CSF、IL-2、IL-10、又はIL-13の産生がシグモイド用量反応曲線を
示す、項目1~28のいずれか一項に記載の抗体。
(項目31)
SEA刺激末梢血単核細胞(PBMC)によるIL-2産生を誘導し、且つSEA刺激
PBMCによるIL-10産生を抑制する、項目1~30のいずれか一項に記載の抗体。
(項目32)
SEA刺激PBMCによるIL-2産生を誘導し、前記IL-2産生が前記抗体の前記
濃度の実質的増加関数である、項目1~31のいずれか一項に記載の抗体。
(項目33)
SEA刺激PBMCによるIL-2産生を誘導し、前記IL-2産生がシグモイド用量
反応曲線を示す、項目1~31のいずれか一項に記載の抗体。
(項目34)
調節性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を軽減する、項目1~33のいずれか一
項に記載の抗体。
(項目35)
エフェクターT細胞と調節性T細胞との共培養によるIL-2産生を誘導し、且つエフ
ェクターT細胞と調節性T細胞との共培養によるIL-10産生を抑制する、項目1~3
4のいずれか一項に記載の抗体。
(項目36)
検出可能標識を更に含む、項目1~35のいずれか一項に記載の抗体。
(項目37)
項目1~36のいずれか一項に記載の抗体の前記重鎖可変領域又は重鎖をコードする単
離核酸分子。
(項目38)
項目1~36のいずれか一項に記載の抗体の前記軽鎖可変領域又は軽鎖をコードする単
離核酸分子。
(項目39)
項目1~36のいずれか一項に記載の抗体の前記重鎖可変領域又は重鎖と、項目1~3
6のいずれか一項に記載の抗体の前記軽鎖可変領域又は軽鎖とをコードする単離核酸分子

(項目40)
配列番号16のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域をコードする、項目37又は39に記
載の単離核酸分子。
(項目41)
配列番号15のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域をコードする、項目38又は39に記
載の単離核酸分子。
(項目42)
項目37~41のいずれか一項に記載の核酸分子を含む単離ベクター。
(項目43)
項目37~41のいずれか一項に記載の核酸分子、項目42に記載のベクター、又は項
目37若しくは40に記載の核酸を含む第1のベクター及び項目38若しくは41に記載
の核酸を含む第2のベクターを含む宿主細胞。
(項目44)
大腸菌(E.coli)、シュードモナス属(Pseudomonas)、バチルス属
(Bacillus)、ストレプトミセス属(Streptomyces)、酵母、CH
O、YB/20、NS0、PER-C6、HEK-293T、NIH-3T3、HeLa
、BHK、Hep G2、SP2/0、R1.1、B-W、L-M、COS1、COS7
、BSC1、BSC40、BMT10細胞、植物細胞、昆虫細胞、及び組織培養下のヒト
細胞からなる群から選択される、項目43に記載の宿主細胞。
(項目45)
ヒトOX40に結合する抗体を作製する方法であって、項目43又は44に記載の宿主
細胞を、前記核酸分子が発現され、及び前記抗体が産生されるように培養するステップを
含む方法。
(項目46)
ヒトOX40に特異的に結合し、且つ項目37~41のいずれか一項に記載の単離核酸
分子によってコードされる単離抗体。
(項目47)
項目1~36又は46のいずれか一項に記載の抗体と、薬学的に許容可能な賦形剤とを
含む医薬組成物。
(項目48)
項目1~36又は46のいずれか一項に記載の抗体、項目37~41のいずれか一項に
記載の核酸分子、項目42に記載のベクター、又は項目43若しくは44に記載の宿主細
胞と、薬学的に許容可能な賦形剤とを含む医薬組成物。
(項目49)
対象の免疫応答を調節する方法であって、項目1~36若しくは46のいずれか一項に
記載の抗体、項目37~41のいずれか一項に記載の核酸分子、項目42に記載のベクタ
ー、項目43若しくは44に記載の宿主細胞、又は項目47若しくは48に記載の医薬組
成物の有効量を前記対象に投与するステップを含む方法。
(項目50)
免疫応答を調節することが、前記対象の前記免疫応答を増強又は誘導することを含む、
項目49に記載の方法。
(項目51)
対象のT細胞拡大及びT細胞エフェクター機能を増強する方法であって、項目1~36
若しくは46のいずれか一項に記載の抗体、項目37~41のいずれか一項に記載の核酸
分子、項目42に記載のベクター、項目43若しくは44に記載の宿主細胞、又は項目4
7若しくは48に記載の医薬組成物の有効量を前記対象に投与するステップを含む方法。
(項目52)
対象の癌を治療する方法であって、項目1~36若しくは46のいずれか一項に記載の
抗体、項目37~41のいずれか一項に記載の核酸分子、項目42に記載のベクター、項
目43若しくは44に記載の宿主細胞、又は項目47若しくは48に記載の医薬組成物の
有効量を前記対象に投与するステップを含む方法。
(項目53)
前記癌が、黒色腫、腎癌、前立腺癌、結腸癌、及び肺癌からなる群から選択される、項
目52に記載の方法。
(項目54)
インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)の阻害薬を前記対象に投与す
るステップを更に含む、項目52又は53に記載の方法。
(項目55)
前記阻害薬が、エパカドスタット、F001287、インドキシモド、及びNLG91
9からなる群から選択される、項目54に記載の方法。
(項目56)
前記阻害薬がエパカドスタットである、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記阻害薬がF001287である、項目55に記載の方法。
(項目58)
前記阻害薬がインドキシモドである、項目55に記載の方法。
(項目59)
前記阻害薬がNLG919である、項目55に記載の方法。
(項目60)
前記対象にワクチンを投与するステップを更に含む、項目52又は53に記載の方法。
(項目61)
前記ワクチンが、抗原ペプチドと複合体を形成している熱ショックタンパク質を含む熱
ショックタンパク質ペプチド複合体(HSPPC)を含む、項目60に記載の方法。
(項目62)
前記熱ショックタンパク質がgp96タンパク質であり、且つ腫瘍関連抗原ペプチドと
複合体を形成しており、前記HSPPCが、対象から得られた腫瘍に由来する、項目61
に記載の方法。
(項目63)
前記熱ショックタンパク質がhsp70又はhsc70タンパク質であり、且つ腫瘍関
連抗原ペプチドと複合体を形成している、項目61に記載の方法。
(項目64)
前記対象がヒトである、項目49~63のいずれか一項に記載の方法。
(項目65)
試料中のOX40を検出する方法であって、項目1~36又は46のいずれか一項に記
載の抗体に前記試料を接触させるステップを含む方法。
(項目66)
項目1~36若しくは46のいずれか一項に記載の抗体、項目37~41のいずれか一
項に記載の核酸分子、項目42に記載のベクター、項目43若しくは44に記載の宿主細
胞、又は項目47若しくは48に記載の医薬組成物と、a)検出試薬、b)OX40抗原
、c)ヒト投与への使用若しくは販売の認可を反映する通知、又はd)これらの組み合わ
せとを含むキット。
(項目67)
ヒト免疫グロブリンIgG重鎖定常領域を含み、前記IgG重鎖定常領域のアミノ
酸配列が、N297A、N297Q、D265A、及びこれらの組み合わせからなる群か
ら選択される突然変異又はD265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群
から選択される突然変異を含む、項目12、13、20~22、36、又は46のいずれ
か一項に記載の抗体。
(項目68)
前記抗体と変異OX40との間の結合が、前記抗体と配列番号55のヒトOX40配列
との間の結合と比べて実質的に弱まり、前記変異OX40が、N60A、R62A、R8
0A、L88A、P93A、P99A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる群
から選択されるアミノ酸突然変異を除いて、配列番号55の配列を含む、項目1~36又
は46のいずれか一項に記載の抗体。
(項目69)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、前記抗体と変異OX40との間の
結合が、前記抗体と配列番号55のヒトOX40配列との間の結合と比べて実質的に弱ま
り、前記変異OX40が、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P99
A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸突然変異を
除いて、配列番号55の配列を含む、単離抗体。
(項目70)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、前記抗体と変異OX40との間の
結合が、前記抗体と配列番号55のヒトOX40配列との間の結合と比べて実質的に弱ま
り、前記変異OX40が、アミノ酸突然変異W58A、N60A、R62A、R80A、
L88A、P93A、P99A、及びP115Aを除いて、配列番号55の配列を含む、
単離抗体。
(項目71)
配列番号55のヒトOX40配列への結合と比較して、N60A、R62A、R80A
、L88A、P93A、P99A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる群から
選択されるアミノ酸突然変異の存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質への結合
の低下又は欠如を呈する、項目1~36又は46のいずれか一項に記載の抗体。
(項目72)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、配列番号55のヒトOX40配列
への結合と比較して、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P99A、
P115A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸突然変異の存在
を除いて、配列番号55と同一のタンパク質への結合の低下又は欠如を呈する単離抗体。
(項目73)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、配列番号55のヒトOX40配列
への結合と比較して、アミノ酸突然変異W58A、N60A、R62A、R80A、L8
8A、P93A、P99A、及びP115Aの存在を除いて、配列番号55と同一のタン
パク質への結合の低下又は欠如を呈する単離抗体。
(項目74)
60、62、80、88、93、99、115、及びこれらの組み合わせからなる群か
ら選択される配列番号55の残基を含むヒトOX40配列のエピトープに特異的に結合す
る、項目1~36又は46のいずれか一項に記載の抗体。
(項目75)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、60、62、80、88、93、
99、115、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される配列番号55の残基を
含むヒトOX40配列のエピトープに特異的に結合する単離抗体。
(項目76)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、配列番号55の残基58、60、
62、80、88、93、99、及び115を含むヒトOX40配列のエピトープに特異
的に結合する単離抗体。
(項目77)
60、62、80、88、93、99、115、及びこれらの組み合わせからなる群か
ら選択される配列番号55の少なくとも1つの残基に特異的に結合する、項目1~36又
は46のいずれか一項に記載の抗体。
(項目78)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、60、62、80、88、93、
99、115、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される配列番号55の少なく
とも1つの残基に特異的に結合する単離抗体。
(項目79)
配列番号55の残基58、60、62、80、88、93、99、及び115に特異的
に結合する、項目1~36又は46のいずれか一項に記載の抗体。
(項目80)
ヒト免疫グロブリンIgG重鎖定常領域を含み、前記IgG重鎖定常領域のアミノ
酸配列が、N297A、N297Q、D265A、及びこれらの組み合わせからなる群か
ら選択される突然変異又はD265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群
から選択される突然変異を含む、項目68~79のいずれか一項に記載の抗体。
(項目81)
項目1、2、4、6~8、21、22、又は68~79のいずれか一項に記載の重鎖可
変領域配列及び軽鎖可変領域配列を含む、ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であ
って、Fab、Fab’、F(ab’)、及びscFv断片からなる群から選択される
単離抗体。
(項目82)
1つの重鎖及び1つの軽鎖を含む、ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって
、前記重鎖及び軽鎖が、それぞれ項目1、2、4、6~8、21、22、又は68~79
のいずれか一項に記載の重鎖可変領域配列及び軽鎖可変領域配列を含む、単離抗体。
(項目83)
ヒト免疫グロブリンIgG重鎖定常領域を更に含み、前記IgG重鎖定常領域のア
ミノ酸配列が、N297A、N297Q、D265A、及びこれらの組み合わせからなる
群から選択される突然変異又はD265A、P329A、及びこれらの組み合わせからな
る群から選択される突然変異を含む、項目82に記載の抗体。
(項目84)
ヒトOX40に特異的に結合する単離抗体であって、
(a)ヒトOX40に特異的に結合する第1の抗原結合ドメインと、
(b)ヒト免疫細胞によって発現される抗原に特異的に結合しない第2の抗原結合ドメ
インと
を含む単離抗体。
(項目85)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、
(a)GSAMH(配列番号4)のアミノ酸配列を含むVH相補性決定領域(CDR)
1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含むV
H-CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含むVH-CD
R3とを含む第1の重鎖可変ドメイン(VH)と、
(b)RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号1)のアミノ酸配列を含むVL-
CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ酸配列を含むVL-CDR2と、M
QALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含むVL-CDR3とを含む第1の軽
鎖可変ドメイン(VL)と
を含む、項目84に記載の抗体。
(項目86)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号16のアミノ酸配
列を含むVH及び配列番号15のアミノ酸配列を含むVLを含む抗体と同じヒトOX40
のエピトープに特異的に結合する、項目84に記載の抗体。
(項目87)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号55のヒトOX4
0配列への結合と比較して、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P9
9A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸突然変異
の存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質への結合の低下又は欠如を呈する、項
目84に記載の抗体。
(項目88)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインがVHとVLとを含み、前記V
Hが配列番号16のアミノ酸配列を含む、項目84に記載の抗体。
(項目89)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインがVHとVLとを含み、前記V
Lが配列番号15のアミノ酸配列を含む、項目84に記載の抗体。
(項目90)
前記第2の抗原結合ドメインが非ヒト抗原に特異的に結合する、項目84~89のいず
れか一項に記載の抗体。
(項目91)
前記第2の抗原結合ドメインがウイルス抗原に特異的に結合する、項目84~89のい
ずれか一項に記載の抗体。
(項目92)
前記ウイルス抗原がHIV抗原である、項目91に記載の抗体。
(項目93)
前記第2の抗原結合ドメインがニワトリアルブミン又は鶏卵リゾチームに特異的に結合
する、項目84~90のいずれか一項に記載の抗体。
(項目94)
OX40に特異的に結合する単離抗体であって、
(a)第1の重鎖と軽鎖とを含む、ヒトOX40に特異的に結合する抗原結合ドメイン
と、
(b)第2の重鎖又はその断片と
を含む単離抗体。
(項目95)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、
(a)GSAMH(配列番号4)のアミノ酸配列を含むVH相補性決定領域(CDR)
1と、RIRSKANSYATAYAASVKG(配列番号5)のアミノ酸配列を含むV
H-CDR2と、GIYDSSGYDY(配列番号6)のアミノ酸配列を含むVH-CD
R3とを含む第1の重鎖可変ドメイン(VH)と、
(b)RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号1)のアミノ酸配列を含むVL-
CDR1と、LGSNRAS(配列番号2)のアミノ酸配列を含むVL-CDR2と、M
QALQTPLT(配列番号3)のアミノ酸配列を含むVL-CDR3とを含む第1の軽
鎖可変ドメイン(VL)と
を含む、項目94に記載の抗体。
(項目96)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号16のアミノ酸配
列を含むVH及び配列番号15のアミノ酸配列を含むVLを含む抗体と同じヒトOX40
のエピトープに特異的に結合する、項目94に記載の抗体。
(項目97)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号55のヒトOX4
0配列への結合と比較して、N60A、R62A、R80A、L88A、P93A、P9
9A、P115A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸突然変異
の存在を除いて、配列番号55と同一のタンパク質への結合の低下又は欠如を呈する、項
目94に記載の抗体。
(項目98)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインがVHとVLとを含み、前記V
Hが配列番号16のアミノ酸配列を含む、項目94に記載の抗体。
(項目99)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインがVHとVLとを含み、前記V
Lが配列番号15のアミノ酸配列を含む、項目94に記載の抗体。
(項目100)
前記第2の重鎖の前記断片がFc断片である、項目94~99のいずれか一項に記載の
抗体。
(項目101)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号16のアミノ酸配
列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、又は99%同一のアミノ酸配
列を含むVHを含む、項目84~100のいずれか一項に記載の抗体。
(項目102)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号16のアミノ酸配
列を含むVHを含む、項目84~101のいずれか一項に記載の抗体。
(項目103)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、ヒトIGHV3-73生殖
系列配列に由来するアミノ酸配列を含むVHを含む、項目84~101のいずれか一項に
記載の抗体。
(項目104)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号15のアミノ酸配
列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、又は99%同一のアミノ酸配
列を含むVLを含む、項目84~103のいずれか一項に記載の抗体。
(項目105)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号3のアミノ酸配列
を含むVL-CDR3を含む、項目84~104のいずれか一項に記載の抗体。
(項目106)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号15のアミノ酸配
列を含むVLを含む、項目84~105のいずれか一項に記載の抗体。
(項目107)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号20のアミノ酸配
列を含む軽鎖を含む、項目84~106のいずれか一項に記載の抗体。
(項目108)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号50のアミノ酸配
列を含む軽鎖を含む、項目84~107のいずれか一項に記載の抗体。
(項目109)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、ヒトIGKV2-28生殖
系列配列に由来するアミノ酸配列を含むVLを含む、項目84~103のいずれか一項に
記載の抗体。
(項目110)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、それぞれ配列番号16及び
15に示されるVH及びVL配列を含む、項目84~102のいずれか一項に記載の抗体

(項目111)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号60のアミノ酸配
列を含む重鎖を含む、項目84~110のいずれか一項に記載の抗体。
(項目112)
前記第1の抗原結合ドメイン及び前記第2の抗原結合ドメインが、N297A、N29
7Q、D265A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される同一の突然変異又
はD265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される同一の突
然変異を含む、項目84~93又は101~111のいずれか一項に記載の抗体。
(項目113)
ヒトOX40に特異的に結合する前記抗原結合ドメイン及び前記第2の重鎖又はその断
片が、N297A、N297Q、D265A、及びこれらの組み合わせからなる群から選
択される同一の突然変異又はD265A、P329A、及びこれらの組み合わせからなる
群から選択される同一の突然変異を含む、項目94~111のいずれか一項に記載の抗体

(項目114)
ヒトOX40に対してアンタゴニスト性である、項目67又は80~113のいずれか
一項に記載の抗体。
(項目115)
ヒトOX40の活性を不活性化するか、低下させるか、又は阻害する、項目67又は8
0~114のいずれか一項に記載の抗体。
(項目116)
ヒトOX40のヒトOX40リガンドへの結合を阻害するか又は低下させる、項目67
又は80~115のいずれか一項に記載の抗体。
(項目117)
ヒトOX40シグナル伝達を阻害するか又は低下させる、項目67又は80~116の
いずれか一項に記載の抗体。
(項目118)
ヒトOX40リガンドによって誘導されるヒトOX40シグナル伝達を阻害するか又は
低下させる、項目67又は80~117のいずれか一項に記載の抗体。
(項目119)
検出可能標識を更に含む、項目67又は80~118のいずれか一項に記載の抗体。
(項目120)
項目67又は80~119のいずれか一項に記載の抗体と、薬学的に許容可能な賦形剤
とを含む医薬組成物。
(項目121)
対象の免疫応答を調節する方法であって、項目1~36若しくは46、67若しくは8
0~119のいずれか一項に記載の抗体又は項目120に記載の医薬組成物の有効量を前
記対象に投与するステップを含む方法。
(項目122)
免疫応答を調節することが、前記対象の前記免疫応答を低下させるか又は阻害すること
を含む、項目120に記載の方法。
(項目123)
対象の自己免疫性又は炎症性疾患又は障害を治療する方法であって、項目1~36若し
くは46、67若しくは80~119のいずれか一項に記載の抗体又は項目118に記載
の医薬組成物の有効量を前記対象に投与するステップを含む方法。
(項目124)
前記疾患又は障害が、移植片拒絶反応、脈管炎、喘息、関節リウマチ、皮膚炎、炎症性
腸疾患、ブドウ膜炎、及びループスからなる群から選択される、項目123に記載の方法

(項目125)
前記対象がヒトである、項目121~124のいずれか一項に記載の方法。
(項目126)
対象の感染症を治療する方法であって、項目1~36若しくは46、67若しくは80
~119のいずれか一項に記載の抗体、項目37~41のいずれか一項に記載の核酸分子
、項目42に記載のベクター、項目43若しくは44に記載の宿主細胞、又は項目47、
48若しくは120のいずれか一項に記載の医薬組成物の有効量を前記対象に投与するス
テップを含む方法。
(項目127)
チェックポイントターゲティング剤を前記対象に投与するステップを更に含む、項目5
2又は53に記載の方法。
(項目128)
前記チェックポイントターゲティング剤が、アンタゴニスト抗PD-1抗体、アンタゴ
ニスト抗PD-L1抗体、アンタゴニスト抗PD-L2抗体、アンタゴニスト抗CTLA
-4抗体、アンタゴニスト抗TIM-3抗体、アンタゴニスト抗LAG-3抗体、アンタ
ゴニスト抗CEACAM1抗体、アゴニスト抗GITR抗体、アゴニスト抗CD137抗
体、及びアゴニスト抗OX40抗体からなる群から選択される、項目127に記載の方法

(項目129)
試料中のOX40を検出する方法であって、項目67又は80~119のいずれか一項
に記載の抗体に前記試料を接触させるステップを含む方法。
(項目130)
項目67若しくは80~119のいずれか一項に記載の抗体又は項目118に記載の医
薬組成物と、a)検出試薬、b)OX40抗原、c)ヒト投与への使用若しくは販売の認
可を反映する通知、又はd)これらの組み合わせとを含むキット。
図1AB
図1C
図1DE
図2AB
図2C
図3AB
図3C
図3D-F】
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B-D】
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9
図10A-D】
図10EF
図10G
図11
図12
図13AB
図13CD
図14AB
図14C
図14D
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20
図21
【配列表】
0007404303000001.app