(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20231218BHJP
F21V 8/00 20060101ALI20231218BHJP
F21V 9/32 20180101ALI20231218BHJP
F21V 9/38 20180101ALI20231218BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231218BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20231218BHJP
【FI】
F21S2/00 441
F21V8/00 320
F21V9/32
F21V9/38
F21Y115:10
F21Y115:30
(21)【出願番号】P 2021211981
(22)【出願日】2021-12-27
(62)【分割の表示】P 2019141367の分割
【原出願日】2012-04-11
【審査請求日】2022-01-21
(73)【特許権者】
【識別番号】316009762
【氏名又は名称】サターン ライセンシング エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Saturn Licensing LLC
【住所又は居所原語表記】25 Madison Avenue New York,NY,USA
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 知晴
(72)【発明者】
【氏名】清水 一恵
(72)【発明者】
【氏名】米澤 元
(72)【発明者】
【氏名】大川 真吾
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/008692(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2011/0141769(US,A1)
【文献】特開2009-110811(JP,A)
【文献】登録実用新案第3118164(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0080088(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第101546063(CN,A)
【文献】特開2010-073506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 8/00
F21V 9/32
F21V 9/38
F21Y 115/10
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、前記表示パネルの背面側の発光装置とを備え、
前記発光装置は、
青色光を発する光源と、
前記光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、
前記光源と前記光入射面との間に設けられ、前記光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材と、
前記左右方向に延在し、前記波長変換部材を収容する容器と、
前記光源を保持し、放熱部材が取り付けられた固定部材と、
反射部材と、
遮光部材と
を備え、
前記固定部材は、前記反射部材および前記光学部品と重なり合い、または前記反射部材 および前記光学部品を取り囲む部分を有し、
前記波長変換部材は、蛍光物質を含み、前記光源から前記光入射面の第1端および第2 端に入射する光の光路と前記光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、
前記遮光部材は、前記光源から前記波長変換部材を経由せずに前記容器を通過して前記光学部品の前記光入射面に接する面に向かう光の光路上に設けられている
表示装置。
【請求項2】
前記発光装置は直下型である
請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示パネルは液晶表示パネルである
請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記遮光部材は、前記光学部品の前記光入射面に接する面の端部を覆う遮光用クッションである
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
更に、前記光学部品の前記光入射面に接する面に設けられた光学シートと、
前記光学シートを保持する枠状部材と
を備え、
前記遮光用クッションは、前記枠状部材と前記光学部品との間に挟まれている
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記波長変換部材は、量子ドットを含む
請求項1ないし請求項5のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、面光源に好適な発光装置を備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置のバックライトまたは照明装置などに、青色LED(Light Emitting Diode)を用いた面発光装置が採用されている。例えば特許文献1には、導光板の発光観測面に蛍光物質を塗布したフィルムを設け、青色LEDから導光板に入射した光を蛍光物質により波長変換して白色光を得ることが記載されている。また、例えば特許文献2には、青色LEDと導光板の端面との間に、弾性体に蛍光物質を混合させた波長変換体を設けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3116727号明細書
【文献】特許第3114805号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
面光源として用いられる発光装置では、一般に、面内の色の均一性を高くすることが強く望まれる。
【0005】
本開示はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、面内の色の均一性を高めることが可能な発光装置を備えた表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1表示装置は、表示パネルと、表示パネルの背面側の発光装置とを備え、発光装置は、青色光を発する光源と、光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、光源と光入射面との間に設けられ、光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材と、左右方向に延在し、光源、光学部品および波長変換部材のうち、波長変換部材を収容する容器とを備え、波長変換部材は、光源から光入射面の上端および下端に入射する光の光路と光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、発光装置は直下型であるものである。
本開示の第2表示装置は、液晶パネルと、液晶パネルの背面側の発光装置とを備え、発光装置は、光源と、光源に対向するとともに左右方向に延在する第1光入射面を有し、かつ、液晶パネルに対向するとともに第1光入射面に垂直な凹凸面を有する導光板と、光源と第1光入射面との間に設けられた量子ドットと、左右方向に延在し、光源、導光板および量子ドットのうち、量子ドットを収容する容器とを備え、量子ドットは、光源から第1光入射面の上端および下端に入射する光の光路と第1光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、発光装置は直下型であるものである。
本開示の第3表示装置は、表示パネルと、表示パネルの背面側の発光装置とを備え、発光装置は、青色光を発する光源と、光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、光源と光入射面との間に設けられ、光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材と、左右方向に延在し、光源、光学部品および波長変換部材のうち、波長変換部材を収容する容器とを備え、波長変換部材は、光源から光入射面の上端および下端に入射する光の光路と光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、波長変換部材は、量子ドットを含むものである。
本開示の第4表示装置は、表示パネルと、表示パネルの背面側の発光装置とを備え、発光装置は、青色光を発する光源と、光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、光源と光入射面との間に設けられ、光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材とを備え、波長変換部材は、量子ドットを樹脂に分散させたシート状の部材であり、かつ、波長変換部材は、光源から光入射面の上端および下端に入射する光の光路と前記光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、発光装置は直下型であるものである。
本開示の第5表示装置は、液晶パネルと、液晶パネルの背面側の発光装置とを備え、発光装置は、LED(Light Emitting Diode)を含む光源と、光源に対向するとともに左右方向に延在する第1光入射面を有し、かつ、液晶パネルに対向するとともに第1光入射面に垂直な凹凸面を有する導光板と、光源と第1光入射面との間に設けられた量子ドットと、左右方向に延在し、光源、導光板および量子ドットのうち、量子ドットを収容する容器とを備え、量子ドットは、光源から第1光入射面の上端および下端に入射する光の光路と第1光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、発光装置は直下型であるものである。
本開示の第6表示装置は、表示パネルと、表示パネルの背面側の発光装置とを備え、発光装置は、青色光を発する光源と、光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、光源と光入射面との間に設けられ、光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材とを備え、波長変換部材は、量子ドットを樹脂に分散させたシート状の部材であり、かつ、波長変換部材は、光源から光入射面の上端および下端に入射する光の光路と光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、波長変換部材は、量子ドットを含むものである。
【0007】
本開示の第1~第6表示装置では、発光装置からの光が液晶パネルにより選択的に透過されることにより、画像表示が行われる。この発光装置では、光源から発した光は、波長変換部材により波長変換され、光学部材内部を進み、光出射面から出射して、発光として観測される。本開示の第1~第6表示装置では、波長変換部材が、光源から光入射面の端に入射する光の光路と光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在している。よって、光源からの光のうち波長変換部材を通らない光、すなわち波長変換部材により波長変換されない光が少なくなる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の第1~第6表示装置によれば、波長変換部材が、光源から光入射面の端に入射する光の光路と光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しているようにしたので、面内の色の均一性を高めることが可能となる。よって、この発光装置により表示装置または照明装置を構成すれば、高品質な表示または照明を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の第1の実施の形態に係る発光装置の全体構成を表す斜視図である。
【
図2】
図1に示した光源,導光板および波長変換部材の配置関係を表す断面図である。
【
図3】
図2に示した光源から導光板の光入射面に向かう光線束を表す斜視図である。
【
図4】本開示の第2の実施の形態に係る発光装置の構成を表す断面図である。
【
図5】遮光部材を設けない場合を説明するための断面図である。
【
図6】
図5に示した発光装置の発光状態を模式的に表す平面図である。
【
図7】
図5に示した発光装置の寸法の一例を表す断面図である。
【
図8】
図7に示した寸法を有する発光装置において青色の光が出射する箇所を表す断面図である。
【
図9】
図4に示した発光装置の変形例を表す断面図である。
【
図10】
図4に示した発光装置の他の変形例を表す断面図である。
【
図11】
図4に示した発光装置の更に他の変形例を表す断面図である。
【
図12】
図4に示した発光装置の更に他の変形例を表す断面図である。
【
図13】本開示の第3の実施の形態に係る表示装置の外観を表す斜視図である。
【
図15】
図14に示したパネルモジュールを分解して表す斜視図である。
【
図16】表示装置の適用例1の外観を表す斜視図である。
【
図18】(A)は適用例3の表側から見た外観を表す斜視図であり、(B)は裏側から見た外観を表す斜視図である。
【
図21】(A)は適用例6の開いた状態の正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態の正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。
【
図22】照明装置の適用例7の外観を表す斜視図である。
【
図23】照明装置の適用例8の外観を表す斜視図である。
【
図24】照明装置の適用例9の外観を表す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(発光装置;波長変換部材が、光源から光入射面の端に入射する光の光路と光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在している例)
2.第2の実施の形態(発光装置;光源から波長変換部材を経由せずに容器を通過して導光板の光入射面に接する面に向かう光の光路上に、遮光部材を設けた例)
3.第3の実施の形態(表示装置;液晶表示装置)
4.表示装置の適用例1~6
5.照明装置の適用例7~9
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る発光装置の全体構成を表したものである。この発光装置1は、例えば、透過型の液晶パネルを背後から照明するバックライトとして、あるいは室内等において照明装置として用いられるものであり、光源10、導光板20、波長変換部材30、反射部材40、および光学シート50を有している。導光板20は、本開示における「光学部品」の一具体例に対応する。
【0012】
本明細書において、光学シート50,導光板20および反射部材40の積層方向をZ方向(前後方向)、導光板20の主面(最も広い面)において左右方向をX方向、上下方向をY方向という。
【0013】
光源10は点光源であり、具体的にはLED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)により構成されている。光源10は、例えば、パッケージ11(
図1には図示せず、
図2参照。)内に封止されると共に光源基板12に実装されており、導光板20の光入射面20A(
図1では、例えば左右の端面)に対向配置されている。光源基板12は、例えば細長い直方体の形状を有し、光源基板12の長手方向に一列に並べられている。
【0014】
導光板20は、光源10からの光を光入射面20Aから光出射面20Bへと導くものであり、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)またはアクリル樹脂(例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート))などの透明熱可塑性樹脂を主に含んで構成されている。導光板20は、例えば、前後方向(Z方向)に対向する一対の主面(表面および裏面)と、これらに接する上下左右の四つの端面(側面)とからなる直方体形状を有している。
【0015】
導光板20の左右の端面は、上述したように、光源10からの光が入射する光入射面20Aとなっている。なお、光入射面20Aは、導光板20の左右の端面のどちらか一方のみでもよい。また、光入射面20Aは、導光板20の三つの端面でもよいし、あるいは四つの端面すべてであってもよい。
【0016】
導光板20の表面および裏面は、光入射面20Aから入射した光を出射させる光出射面20B,20Dとなっている。導光板20の光出射面20B(表面)および光出射面20D(裏面)は、例えば、導光板20の光出射面20B側に配置される被照射物(例えば後述の液晶パネル122)に対応した平面形状を有している。
【0017】
導光板20の光出射面20B(表面)には、導光板20内を伝播する光の直進性を向上させるために、例えば、微細な凸部20Cよりなる凹凸パターンが設けられている。凸部20Cは、例えば、光出射面20Bの一方向(例えば左右方向)に延在する帯状の突条または畝である。
導光板20の光出射面20D(裏面)には、導光板20内を伝播する光を散乱し、均一化させる散乱部として、例えば、散乱剤がパターン状に印刷されている。
なお、散乱部としては、散乱剤に代えて、フィラーを含んだ部位を設けたり、表面を部分的に粗面にすることも可能である。
【0018】
波長変換部材30は、光源10からの光を波長変換するものであり、光源10と導光板20の光入射面20Aとの間に設けられている。波長変換部材30は、例えば、蛍光物質を含むことが好ましい。具体的には、光源10は青色光源であり、波長変換部材30は、光源10からの青色光を赤色光または緑色光に波長変換する蛍光物質を含むことが好ましい。これにより、この発光装置1では、波長変換部材30により波長変換された赤色光および緑色光を合成することによりさまざまな色調の光を生成することが可能となる。
【0019】
更に、波長変換部材30は、例えば量子ドットを含むことが好ましい。すなわち、光源10は青色光源であり、波長変換部材30は、光源10からの青色光を赤色光または緑色光に波長変換する量子ドットを含むことが好ましい。量子ドットは、離散的エネルギー準位を有し、ドットのサイズを変えることによって発光波長を自由に選択可能である。得られた赤色光および緑色光のスペクトルは、半値幅が狭く、急峻なピークを有している。よって、赤色光および緑色光の色純度が高くなると共に、それらの合成光の色域が広くなる。よって、従来の白色LEDと蛍光物質とを用いた発光装置に比べて、色域を拡大することが可能となる。
【0020】
反射部材40は、導光板20の光出射面20D(裏面)側に設けられた板状またはシート状部材であり、光源10から導光板20の光出射面20D側へ漏れ出てきた光、または導光板20の内部から光出射面20D側へ出射してきた光を、導光板20へ向けて戻すものである。反射部材40は、例えば、反射、拡散、散乱などの機能を有しており、これにより光源10からの光を効率的に利用し、正面輝度を高めることが可能となっている。
【0021】
反射部材40は、例えば、発泡PET(ポリエチレンテレフタレート),銀蒸着フィルム,多層膜反射フィルム,または白色PETにより構成されている。反射部材40に正反射(鏡面反射)の機能を持たせる場合には、反射部材40の表面は、銀蒸着,アルミニウム蒸着,または多層膜反射などの処理がなされたものであることが好ましい。反射部材40に微細形状を付与する場合は、反射部材40は、熱可塑性樹脂を用いた熱プレス成型,または溶融押し出し成型などの手法で一体的に形成されていてもよいし、また、例えばPETなどからなる基材上にエネルギー線(たとえば紫外線)硬化樹脂を塗布したのち、そのエネルギー線硬化樹脂に形状を転写して形成されていてもよい。ここで、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、PMMA(ポリメチルメタクリレート樹脂)などのアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、MS(メチルメタクリレートとスチレンの共重合体)などの非晶性共重合ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂およびポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。また、エネルギー線(たとえば紫外線)硬化樹脂に形状を転写する場合は、基材はガラスであってもよい。
【0022】
光学シート50は、導光板20の光出射面20B(表面)側に設けられ、例えば、拡散板,拡散シート,レンズフィルム,偏光分離シートなどを含んでいる。
図1では、これら複数枚の光学シート50のうちの一枚のみを記載している。このような光学シート50を設けることにより、導光板20から斜め方向に出射した光を正面方向に立ち上げることが可能となり、正面輝度を更に高めることが可能となる。
【0023】
図2は、
図1に示した光源10,導光板20および波長変換部材30の配置関係を表したものであり、光源10の発光中心10Aを通り光入射面20Aに垂直な断面を表している。上述したように、光源10は、導光板20の光入射面20Aに対向配置され、光源10と光入射面20Aとの間に、波長変換部材30が配置されている。導光板20の光出射面20D(裏面)側には反射部材40が敷かれている。
【0024】
波長変換部材30は、ガラス等の管状の容器(キャピラリ)31に収容・封止されていることが好ましい。大気中の水分や酸素に起因する波長変換部材30の特性変化を抑えると共に、取り扱いを容易にすることが可能となるからである。なお、このような波長変換部材30は、例えば、蛍光物質または量子ドットを紫外線硬化性の樹脂に混練し、得られた混合物をガラス管などの容器31に入れ、容器31の片側を封止し、紫外線を照射して樹脂を硬化させ、ある程度の粘度を有するゲル状の波長変換部材30を形成することにより製造することができる。
【0025】
波長変換部材30は、光源10から光入射面20Aの端(上端20Eおよび下端20F)に入射する光ν1,ν2の光路と光入射面20Aとによって囲まれる領域S1を横断し、この領域S1を超えた外側の領域S2まで延在している。これにより、この発光装置1では、面内の色の均一性を高めることが可能となっている。
【0026】
図2に示した光源10および波長変換部材30は、例えば、固定部材(ホルダ)60により保持されている。固定部材60は、高反射性ポリカーボネート樹脂,ポリアミド系樹脂(例えばクラレ社製「ジェネスタ(商品名)」)などにより構成され、例えば、光源10を保持する第1固定部61と、波長変換部材30を保持する第2固定部62および第3固定部63とを有している。
【0027】
第1固定部61は、光源10を搭載した光源基板12が取り付けられる部分であり、光入射面20Aに対向している。第1固定部61の中央部には、外面61Aから内面61Bまで貫通する開口61Cが設けられている。この開口61Cの外面61A側には、開口61Cの周囲を階段状に凹ませることにより、座部61Dが設けられている。従って、座部61Dに光源基板12が固定されることにより、光源10を実装したパッケージ11が開口61C内に緩やかに嵌り込むようになっている。なお、座部61Dは、光源基板12の寸法によっては、必ずしも設ける必要はない。また、内面61Bの一部または全部は、光源10からの光の利用効率を高めるため、傾斜面とされていることが望ましい。
【0028】
第2固定部62および第3固定部63は、波長変換部材30の容器31の上端および下端を挟み込み、容器31の位置や向きがずれないように固定するものである。第2固定部62および第3固定部63は、例えば、第1固定部61の上端および下端から第1固定部61に対してほぼ垂直方向に伸びている。そのため、第1固定部61ないし第3固定部63の断面形状は、例えば、矩形の三辺をなしている。容器31の上端および下端は、例えば第2固定部62および第3固定部63に設けられた固定用の突起(図示せず)に係止されることにより、第2固定部62および第3固定部63に固定されている。なお、容器31の上端および下端は、両面接着テープなどの他の方法により固定されていてもよい。
【0029】
更に、第2固定部62の先端部と第3固定部63の先端部との間には、導光板20の端部および反射部材40の端部が挟み込まれて保持されている。なお、第2固定部62および第3固定部63は、少なくとも容器31の上端および下端を挟み込んでいれば足り、導光板20の端部および反射部材40の端については他の部材(後述)により保持させることも可能である。
【0030】
なお、このような固定部材60の外側、特に光源10の周辺には、図示しない放熱部材(ヒートスプレッダ)が取り付けられている。更に、光源10ないし固定部材60および放熱部材(図示せず)を含む発光装置1の全体が、図示しない筐体(
図1,
図2には図示せず、例えば
図15の後部筐体124参照。)に収容される。
【0031】
この発光装置1では、光源10から発した光は、波長変換部材30により波長変換され、導光板20の光入射面20Aに入射し、導光板20内部を進み、光出射面20Bから出射し、光学シート50を通過して発光として観測される。
【0032】
このとき、光源10は上述したように点光源であるので、光源10から出た光は、発光中心10Aから360°全方向に広がっていく。
図3に示したように、波長変換部材30および光入射面20Aは左右方向に長いので、左右方向への光の広がりは特に問題にはならない。一方、上下方向に広がった光の一部は、光入射面20Aの上端20Eよりも上方、または下端20Fよりも下方に逸れる可能性がある。
【0033】
ここで、波長変換部材30は、
図2に示したように、光源10から光入射面20Aの端(上端20Eおよび下端20F)に入射する光ν1,ν2の光路と光入射面20Aとによって囲まれる領域S1を横断している。換言すれば、波長変換部材30は、領域S1に対して光入射面20Aに平行な方向に交差して(横切って)いる。よって、領域S1内を通って光入射面20Aに入射する光については、波長変換部材30による波長変換を受けることが可能となる。
【0034】
更に、波長変換部材30は、この領域S1を超えた外側の領域S2まで延在している。つまり、波長変換部材30は、領域S1をはみ出して、外側の領域S2にかかるように設けられている。よって、光源10から出て上下方向に広がり、領域S1よりも外側を進む光についても、ある程度は波長変換部材30により捕捉され、波長変換を受けることが可能となる。従って、この発光装置1では、光源10からの光のうち波長変換部材30を通らない光、すなわち波長変換部材30により波長変換されない光が少なくなり、面内の色の均一性が向上する。
【0035】
このように本実施の形態では、波長変換部材30を、光源10から光入射面20Aの端(上端20Eおよび下端20F)に入射する光ν1,ν2の光路と光入射面20Aとによって囲まれる領域S1を横断し、この領域S1を超えた外側の領域S2まで延在するようにしている。よって、光源10からの光のうち波長変換部材30を通らない光、すなわち波長変換部材30により波長変換されない光を少なくして、面内の色の均一性を高めることが可能となる。
【0036】
(第2の実施の形態)
図4は、本開示の第2の実施の形態に係る発光装置1Aの断面構成を表したものである。この発光装置1Aは、波長変換部材30の容器31と、導光板20の光入射面20Aとの間に遮光部材70を設けることにより、光入射面20A近傍に生じる色むらを低減し、面内の色の均一性を更に高めるようにしたものである。このことを除いては、この発光装置1Aは、第1の実施の形態と同様の構成、作用および効果を有している。よって、対応する構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0037】
光源10,パッケージ11,光源基板12,導光板20,波長変換部材30,容器31,反射部材40,光学シート50は、第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0038】
固定部材60は、第1の実施の形態と同様に、光源10を保持する第1固定部61と、波長変換部材30を保持する第2固定部62および第3固定部63とを有している。
【0039】
第1固定部61の中央部には、外面61Aから内面61Bまで貫通する開口61Cが設けられている。本実施の形態では、開口61Cの外面61A側の座部61Dは設けられておらず、外面61Aに光源基板12が固定されることにより、光源10を実装したパッケージ11が開口61C内に緩やかに嵌り込むようになっている。
【0040】
第2固定部62は、波長変換部材30の容器31の上端を、第3固定部63との間で挟み込んで保持している。なお、
図4では、導光板20の光出射面20Bの上に光学シート50が配置されており、この光学シート50の端部が、第2固定部62ではなく、枠状部材80(
図15参照。)により保持されている場合を表している。枠状部材80は、光学シート50を保持する枠状の樹脂部品、いわゆるミドルシャーシである。
【0041】
第3固定部63は、波長変換部材30の容器31の下端を、第2固定部62との間で挟み込んでいる。第3固定部63の先端部は、導光板20の光出射面20D(裏面)および反射部材40の裏側に延在している。
【0042】
遮光部材70は、光源10から波長変換部材30を経由せずに容器31を通過して導光板20の光入射面20Aに接する面、すなわち光出射面20Bまたは光出射面20Dに向かう光ν3の光路上に設けられている。
【0043】
すなわち、
図5に示したように、遮光部材70を設けない場合には、光ν3が、固定部材60や枠状部材80の間の隙間を通って、光学シート50に入射し、そのまま外部に出ていってしまうおそれがある。この場合、光ν3は、波長変換部材30による波長変換を受けておらず、また、導光板20内部で、波長変換された緑色光または赤色光と混合されることもないので、光源10から発生したままの青色光となる。従って、
図6に模式的に示したように、発光装置1を光学シート50の表面側から見ると、光源10が設けられた左右辺に沿って、光ν3に起因する青みの強い色むらBが観測される。
【0044】
このような色むらBの原因となる光ν3が容器31から出射する箇所31Aは、光源10,導光板20および波長変換部材30の寸法や位置関係の具体的な数値が与えられれば、その数値に基づいて特定することが可能である。例えば、
図7に示したように、容器31の上端から下端までの寸法t1を4mm、導光板20の厚みt2を3.5mm、波長変換部材30の最大厚みt3を2.7mmとする。光源10の発光中心10Aと容器31との距離L1を0.6mm、容器31の左右方向の厚みL2を2mm、容器31と光入射面20Aとの距離L3を1.4mmとする。容器31の厚み(外径と内径との差)Rを1mm、容器31の屈折率nを1.51とする。
【0045】
この場合、色むらBの原因となる光ν3の出射箇所31Aは、
図8に示したように、光源10の発光中心10Aからの水平方向距離Lが1.95mm~2.16mm、高さ方向距離tが1.83mm~1.94mmの範囲に限定される。従って、このような計算結果に基づいて遮光部材70を設けることにより、光ν3を遮光し、色むらBを抑えることが可能となる。なお、
図8では、色むらBの原因となる光ν3の出射箇所31Aを、容器31の輪郭線よりも太い線で表している。
【0046】
具体的には、遮光部材70は、
図4に示したように、固定部材60の第2固定部62および第3固定部63に設けられた遮光用突起71であることが好ましい。このようにすることにより、色むらBの原因となる光ν3の出射箇所に極めて近い位置で光ν3を遮光することが可能となり、色むらBの発生を確実に抑えることが可能となる。また、樹脂部品よりなる固定部材60の製造工程において、遮光部材70を容易に形成することが可能となる。
【0047】
また、遮光部材70は、
図9の発光装置1Bに示したように、枠状部材80に設けられた遮光用突起72であることも好ましい。このようにした場合には、樹脂部品よりなる枠状部材80の製造工程において、遮光部材70を容易に形成することが可能となる。
【0048】
更に、遮光部材70は、
図10の発光装置1Cに示したように、導光板20の光入射面20Aに接する面、具体的には光出射面20Bの端部を覆う遮光用クッション73であることも好ましい。この場合には、
図4または
図9に示した遮光用突起71,72と異なり、遮光用突起71,72によって光が蹴られるのを抑えることが可能となり、光の利用効率を更に高めることが可能となる。また、遮光用クッション73は、枠状部材80と導光板20の光出射面20Bとの間に挟まれていることが好ましい。これにより、枠状部材80と導光板20との間の機械的なクリアランスを調整したり、あるいは異種材料よりなる枠状部材80と導光板20とが接触した際に生じる音を低減したりすることが可能となる。遮光用クッション73の構成材料としては、例えば、ウレタンフォーム(株式会社ロジャースイノアック製「PORON(登録商標)」)が好ましい。
【0049】
加えて、
図11の発光装置1Dに示したように、光学シート50が、枠状部材80に関して遮光用クッション73とは反対側(枠状部材80の上側すなわち前方(発光観測面側))に設けられているようにすれば、より好ましい。遮光用クッション73の幅を
図10よりも広くすることが可能となり、遮光用クッション73の取付が容易になるからである。
【0050】
更にまた、
図12の発光装置1Eに示したように、導光板20の光出射面20D(裏面)側、具体的には反射部材40と固定部材60の第3固定部63との間に、下側クッション74を設けることも好ましい。このようにすることにより、光源10から波長変換部材30を経由せずに容器31を通過して導光板20の光入射面20Aに接する面、すなわち光出射面20Dに向かう光を遮光し、この光に起因する色むらを抑えることが可能となる。また、下側クッション74は、遮光に加えて、上述した遮光用クッション73と同様のクリアランス調整機能や異音防止機能も有している。下側クッション74の構成材料としては、例えば、ポリエチレンフォーム(三和加工株式会社製「スーパーオプセル(登録商標)」)が好ましい。
【0051】
加えてまた、
図4,
図9ないし
図12に示したように、反射部材40の端部41は、導光板20よりも光源10側にはみ出していることが好ましい。これにより、光源10から波長変換部材30を経由せずに容器31を通過して導光板20の光入射面20Aに接する面、すなわち光出射面20Dに向かう光を遮光し、この光に起因する色むらを抑えることが可能となる。また、
図4に示した第3固定部63の遮光用突起71との組合せにより、あるいは、
図12に示した下側クッション74との組合せにより、更に高い効果を得ることも可能となる。
【0052】
この発光装置1A~1Eでは、第1の実施の形態と同様に、光源10から発した光は、波長変換部材30により波長変換され、導光板20の光入射面20Aに入射し、導光板20内部を進み、光出射面20Bから出射し、光学シート50を通過して発光として観測される。
【0053】
その際、光源10から波長変換部材30を経由せずに容器31を通過して、導光板20の光入射面20Aに接する面(光出射面20Bまたは光出射面20D)に向かう光ν3が生じる。この光ν3は、固定部材60や枠状部材80の間の隙間などを通り、光学シート50を透過してそのまま外部に出ていき、
図6に示したような青みの強い色むらBの原因となるおそれがある。ここでは、このような光ν3の光路上に、遮光部材70が設けられているので、この遮光部材70により、色むらBの原因となる光ν3が遮光され、面内の色の均一性が更に向上する。
【0054】
なお、
図4,
図9ないし
図12に示したように、光源10から波長変換部材30を経由せずに容器31を通過して、固定部材60や枠状部材80の間の隙間などを通って、導光板20の光入射面20Aに入射する光ν4もある。しかしながら、このような光ν4は波長変換された光と導光板20内部で混合されるので、光ν3に起因する色むらBのような大きな問題を引き起こすおそれは小さい。また、光ν3が導光板20の光出射面20Bまたは光出射面20Dに入射した場合にも、波長変換された光と導光板20内部で混合され、色むらBの問題は緩和される。
【0055】
このように本実施の形態では、光源10から波長変換部材30を経由せずに容器31を通過して導光板20の光入射面20Aに接する面、すなわち光出射面20Bまたは光出射面20Dに向かう光ν3の光路上に、遮光部材70を設けるようにしたので、色むらの原因となる光ν3を遮光し、面内の色の均一性を更に向上させることが可能となる。
【0056】
(第3の実施の形態)
図13は、本開示の第3の実施の形態に係る表示装置101の外観を表したものである。この表示装置101は、例えば薄型テレビジョン装置として用いられるものであり、画像表示のための平板状の本体部102をスタンド103により支持した構成を有している。なお、表示装置101は、スタンド103を本体部102に取付けた状態で、床,棚または台などの水平面に載置して据置型として用いられるが、スタンド103を本体部102から取り外した状態で壁掛型として用いることも可能である。
【0057】
図14は、
図13に示した本体部102を分解して表したものである。本体部102は、例えば、前面側(視聴者側)から、前部外装部材(ベゼル)111,パネルモジュール112および後部外装部材(リアカバー)113をこの順に有している。前部外装部材111は、パネルモジュール112の前面周縁部を覆う額縁状の部材であり、下方には一対のスピーカー114が配置されている。パネルモジュール112は前部外装部材111に固定され、その背面には電源基板115および信号基板116が実装されると共に取付金具117が固定されている。取付金具117は、壁掛けブラケットの取付、基板等の取付およびスタンド103の取付のためのものである。後部外装部材113は、パネルモジュール112の背面および側面を被覆している。
【0058】
図15は、
図13に示したパネルモジュール112を分解して表したものである。パネルモジュール112は、例えば、前面側(視聴者側)から、前部筐体(トップシャーシ)121,液晶パネル122,枠状部材(ミドルシャーシ)80,光学シート50,導光板20,反射部材40,後部筐体(バックシャーシ)124,バランサー基板125,バランサーカバー126およびタイミングコントローラ基板127をこの順に有している。
【0059】
前部筐体121は、液晶パネル122の前面周縁部を覆う枠状の金属部品である。液晶パネル122は、例えば、液晶セル122Aと、ソース基板122Bと、これらを接続するCOF(Chip On Film)などの可撓性基板122Cとを有している。枠状部材123は、液晶パネル122および光学シート50を保持する枠状の樹脂部品である。後部筐体124は、液晶パネル122,枠状部材80および発光装置1を収容する、鉄(Fe)等よりなる金属部品である。バランサー基板125は、発光装置1を制御するものであり、
図15に示したように、後部筐体124の背面に実装されると共にバランサーカバー126により覆われている。タイミングコントローラ基板127もまた、後部筐体124の背面に実装されている。
【0060】
この表示装置101では、発光装置1からの光が液晶パネル122により選択的に透過されることにより、画像表示が行われる。ここでは、第1の実施の形態で説明したように、面内の色の均一性が向上した発光装置1を備えているので、表示装置101の表示品質が向上する。
【0061】
なお、上記実施の形態では、表示装置101が第1の実施の形態に係る発光装置1を備えている場合について説明したが、表示装置101は、第1の実施の形態に係る発光装置1に代えて、第2の実施の形態に係る発光装置1A~1Eのいずれかを備えていてもよいことは言うまでもない。
【0062】
(表示装置の適用例)
以下、上記のような表示装置101の電子機器への適用例について説明する。電子機器としては、例えばテレビジョン装置,デジタルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラ等が挙げられる。言い換えると、上記表示装置は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
【0063】
(適用例1)
図16(A)および
図16(B)は、上記実施の形態の表示装置101が適用される電子ブックの外観を表したものである。この電子ブックは、例えば、表示部210および非表示部220を有しており、この表示部210が上記実施の形態の表示装置101により構成されている。
【0064】
(適用例2)
図17は、上記実施の形態の表示装置101が適用されるスマートフォンの外観を表したものである。このスマートフォンは、例えば、表示部230および非表示部240を有しており、この表示部230が上記実施の形態の表示装置101により構成されている。
【0065】
(適用例3)
図18は、上記実施の形態の表示装置101が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、この表示部420が上記実施の形態の表示装置101により構成されている。
【0066】
(適用例4)
図19は、上記実施の形態の表示装置101が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510,文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、この表示部530が上記実施の形態の表示装置101により構成されている。
【0067】
(適用例5)
図20は、上記実施の形態の表示装置101が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610,この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620,撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有している。そして、この表示部640が上記実施の形態の表示装置101により構成されている。
【0068】
(適用例6)
図21は、上記実施の形態の表示装置101が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そして、これらのうちのディスプレイ740またはサブディスプレイ750が、上記実施の形態の表示装置101により構成されている。
【0069】
(照明装置の適用例)
図22および
図23は、上記実施の形態の発光装置1,1A~1Eが適用される卓上用の照明装置の外観を表したものである。この照明装置は、例えば、基台841に設けられた支柱842に、照明部843を取り付けたものであり、この照明部843は、上記第1および第2の実施の形態に係る発光装置1,1A~1Eのいずれかにより構成されている。照明部843は、導光板20を湾曲形状とすることにより、
図22に示した筒状、または
図23に示した曲面状など、任意の形状とすることが可能である。
【0070】
図24は、上記実施の形態の発光装置1,1A~1Eが適用される室内用の照明装置の外観を表したものである。この照明装置は、例えば、上記実施の形態に係る発光装置1,1A~1Eのいずれかにより構成された照明部844を有している。照明部844は、建造物の天井850Aに適宜の個数および間隔で配置されている。なお、照明部844は、用途に応じて、天井850Aに限らず、壁850Bまたは床(図示せず)など任意の場所に設置することが可能である。
【0071】
これらの照明装置では、発光装置1からの光により、照明が行われる。ここでは、第1の実施の形態で説明したように、面内の色の均一性が向上した発光装置1を備えているので、照明品質が向上する。
【0072】
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚みなどは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよい。
【0073】
また、例えば、上記実施の形態では、光源10がLEDである場合について説明したが、光源10は半導体レーザ等により構成されていてもよい。
【0074】
更に、例えば、上記実施の形態において発光装置1,1A~1E、表示装置101(テレビジョン装置)の構成を具体的に挙げて説明したが、全ての構成要素を備える必要はなく、また、他の構成要素を更に備えていてもよい。
【0075】
加えて、上記実施の形態では、波長変換部材30を容器31に封入した場合について説明したが、波長変換部材30は、蛍光物質または量子ドットを樹脂シート中に分散したシート状の部材であってもよい。
【0076】
更にまた、上記実施の形態では、光源10からの光を導光板20の端面の光入射面20Aに入射させ、光出射面20Bから正面へ向けて出射させるエッジライト型の発光装置1について説明したが、本開示は、光源10を平面内に並べ、その上方に光学部品として拡散板を配置した、直下型の発光装置にも適用可能である。
【0077】
なお、本技術は以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
表示パネルと、前記表示パネルの背面側の発光装置とを備え、
前記発光装置は、
青色光を発する光源と、
前記光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、
前記光源と前記光入射面との間に設けられ、前記光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材と、
前記左右方向に延在し、前記光源、前記光学部品および前記波長変換部材のうち、前記波長変換部材を収容する容器と
を備え、
前記波長変換部材は、前記光源から前記光入射面の上端および下端に入射する光の光路と前記光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、
前記発光装置は直下型である
表示装置。
(2)
前記表示パネルは液晶表示パネルである
前記(1)に記載の表示装置。
(3)
更に、遮光部材を備え、
前記遮光部材は、前記光源から前記波長変換部材を経由せずに前記容器を通過して前記光学部品の前記光入射面に接する面に向かう光の光路上に設けられている
前記(1)または前記(2)に記載の表示装置。
(4)
前記遮光部材は、前記光学部品の前記光入射面に接する面の端部を覆う遮光用クッションである
前記(3)に記載の表示装置。
(5)
更に、前記光学部品の前記光入射面に接する面に設けられた光学シートと、
前記光学シートを保持する枠状部材と
を備え、
前記遮光用クッションは、前記枠状部材と前記光学部品との間に挟まれている
前記(4)に記載の表示装置。
(6)
前記波長変換部材は、蛍光物質を含む
前記(1)ないし前記(5)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(7)
前記波長変換部材は、量子ドットを含む
前記(1)ないし前記(5)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(8)
液晶パネルと、前記液晶パネルの背面側の発光装置とを備え、
前記発光装置は、
光源と、
前記光源に対向するとともに左右方向に延在する第1光入射面を有し、かつ、前記液晶パネルに対向するとともに前記第1光入射面に垂直な凹凸面を有する導光板と、
前記光源と前記第1光入射面との間に設けられた量子ドットと、
前記左右方向に延在し、前記光源、前記導光板および前記量子ドットのうち、前記量子ドットを収容する容器と
を備え、
前記量子ドットは、前記光源から前記第1光入射面の上端および下端に入射する光の光路と前記第1光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、
前記発光装置は直下型である
表示装置。
(9)
更に、複数の前記光源と、
複数の前記光源が実装された少なくとも1つの光源基板とを備えた
前記(1)ないし前記(8)のうちいずれか1つに記載の表示装置。
(10)
表示パネルと、前記表示パネルの背面側の発光装置とを備え、
前記発光装置は、
青色光を発する光源と、
前記光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、
前記光源と前記光入射面との間に設けられ、前記光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材と、
左右方向に延在し、前記光源、前記光学部品および前記波長変換部材のうち、前記波長変換部材を収容する容器と
を備え、
前記波長変換部材は、前記光源から前記光入射面の上端および下端に入射する光の光路と前記光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、
前記波長変換部材は、量子ドットを含む
表示装置。
(11)
更に、複数の前記光源と、
複数の前記光源が実装された少なくとも1つの光源基板とを備えた
前記(10)に記載の表示装置。
(12)
表示パネルと、前記表示パネルの背面側の発光装置とを備え、
前記発光装置は、
青色光を発する光源と、
前記光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、
前記光源と前記光入射面との間に設けられ、前記光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材と
を備え、
前記波長変換部材は、量子ドットを樹脂に分散させたシート状の部材であり、かつ、前記波長変換部材は、前記光源から前記光入射面の上端および下端に入射する光の光路と前記光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、
前記発光装置は直下型である
表示装置。
(13)
前記表示パネルは液晶表示パネルである
前記(12)に記載の表示装置。
(14)
更に、遮光部材を備え、
前記遮光部材は、前記光学部品の前記光入射面に接する面の端部を覆う遮光用クッションである
前記(13)に記載の表示装置。
(15)
更に、前記光学部品の前記光入射面に接する面に設けられた光学シートと、
前記光学シートを保持する枠状部材と
を備え、
前記遮光用クッションは、前記枠状部材と前記光学部品との間に挟まれている
前記(14)に記載の表示装置。
(16)
液晶パネルと、前記液晶パネルの背面側の発光装置とを備え、
前記発光装置は、
LED(Light Emitting Diode)を含む光源と、
前記光源に対向するとともに左右方向に延在する第1光入射面を有し、かつ、前記液晶パネルに対向するとともに前記第1光入射面に垂直な凹凸面を有する導光板と、
前記光源と前記第1光入射面との間に設けられた量子ドットと、
前記左右方向に延在し、前記光源、前記導光板および前記量子ドットのうち、前記量子ドットを収容する容器と
を備え、
前記量子ドットは、前記光源から前記第1光入射面の上端および下端に入射する光の光路と前記第1光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、
前記発光装置は直下型である
表示装置。
(17)
更に、複数の前記光源と、
複数の前記光源が実装された少なくとも1つの光源基板とを備えた
前記(16)に記載の表示装置。
(18)
表示パネルと、前記表示パネルの背面側の発光装置とを備え、
前記発光装置は、
青色光を発する光源と、
前記光源に対向し、左右方向に延在する光入射面を有する光学部品と、
前記光源と前記光入射面との間に設けられ、前記光源からの青色光の少なくとも一部を赤色光または緑色光に波長変換する波長変換部材と
を備え、
前記波長変換部材は、量子ドットを樹脂に分散させたシート状の部材であり、かつ、前記波長変換部材は、前記光源から前記光入射面の上端および下端に入射する光の光路と前記光入射面とによって囲まれる領域を横断し、この領域を超えた外側の領域まで延在しており、
前記波長変換部材は、量子ドットを含む
表示装置。
(19)
更に、複数の前記光源と、
複数の前記光源が実装された少なくとも1つの光源基板とを備えた
前記(18)に記載の表示装置。
【符号の説明】
【0078】
1,1A~1E…発光装置、10…光源、10A…発光中心、11…パッケージ、12…光源基板、20…導光板、20A…光入射面、20B,20D…光出射面、20C…凸部、20E…上端、20F…下端、30…波長変換部材、31…容器、40…反射部材、41…端部、50…光学シート、60…固定部材、61…第1固定部、61A…外面、61B…内面、61C…開口、61D…座部、62…第2固定部、63…第3固定部、70…遮光部材、71,72…遮光用突起、73…遮光用クッション、74…下側クッション、80…枠状部材、101…表示装置。