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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】流体圧センサ保護
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/168 20060101AFI20231218BHJP
   A61M 5/145 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
A61M5/168 516
A61M5/145 500
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021523409
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 US2019059144
(87)【国際公開番号】W WO2020092757
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】62/753,472
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508286762
【氏名又は名称】アシスト・メディカル・システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ジェイムズ ラッセル バッケン
【審査官】川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-526176(JP,A)
【文献】実開平07-020539(JP,U)
【文献】特表2013-545547(JP,A)
【文献】特表平06-507829(JP,A)
【文献】国際公開第2012/151542(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2013/0255390(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/168
A61M 5/145
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ保護装置において、
前記センサ保護装置は、
(a)圧力センサ組立体であって、(i)第1側及び第2側を有するダイヤフラムと、(ii)前記ダイヤフラムを収容する圧力センサハウジングであって、流体を前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧することを可能にするように構成された第1センサポートと、流体を前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧することを可能にするように構成された第2センサポートとを備える、圧力センサハウジングとを備える、圧力センサ組立体と、
(b)センサ保護ハウジングあって、前記センサ保護ハウジングは、(i)入口と、(ii)出口と、(iii)前記圧力センサ組立体を収容しかつ前記第1センサポートに位置合わせされた第1室ポートと前記第2センサポートに位置合わせされた第2室ポートを有する、センサ室と、(iv)前記第1室ポートと前記第1センサポートを通って流体が流れることを可能にする、前記入口から前記出口までの一次流路と、(v)前記第2室ポートと前記第2センサポートを通って流体を流れることを可能にする二次流路とを有する、センサ保護ハウジングと、
(c)前記二次流路内に配置されたプランジャ組立体であって、前記プランジャ組立体は、(i)プランジャと、(ii)前記センサ保護ハウジング内の流体の圧力が所定値より低い場合に前記プランジャをプランジャ閉鎖位置に配置するように構成された軸方向付勢部材であって、前記軸方向付勢部材は、前記センサ保護ハウジング内の流体の圧力が前記所定値より高い場合に前記プランジャをプランジャ開放位置に配置するように構成されており、前記プランジャは、前記プランジャ閉鎖位置にある場合に流体が前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流れるのを防ぎ、かつ、前記プランジャ開放位置にある場合に前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流れるのを許容する、軸方向付勢部材とを備える、プランジャ組立体とを備える、センサ保護装置。
【請求項2】
前記プランジャが前記プランジャ開放位置にある場合に、前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧された流体と、前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧された流体は、等しい圧力である、請求項1に記載のセンサ保護装置。
【請求項3】
前記プランジャが前記プランジャ閉鎖位置にある場合に、前記ダイヤフラムの前記第2側は大気圧に曝される、請求項1に記載のセンサ保護装置。
【請求項4】
前記所定値が0.4MPa(60psi)~6.9MPa(1000psi)の間の値である、請求項1に記載のセンサ保護装置。
【請求項5】
前記圧力センサハウジングは、
前記第1センサポートにわたって配置された第1伝達媒体リザーバであって、前記センサ保護ハウジング内の流体から前記ダイヤフラムの前記第1側に圧力を変換するように、第1伝達媒体が充填される、第1伝達媒体リザーバと、
前記第2センサポートにわたって配置された第2伝達媒体リザーバであって、前記センサ保護ハウジング内の流体から前記ダイヤフラムの前記第2側に圧力を変換するように、第2伝達媒体が充填される、第2伝達媒体リザーバとを備える、請求項1に記載のセンサ保護装置。
【請求項6】
前記第1伝達媒体及び前記第2伝達媒体が、それぞれ、フルオロシリコーンゲルを備える、請求項5に記載のセンサ保護装置。
【請求項7】
前記プランジャが、成形エラストマー、加硫ゴム製品又は加硫合成ゴムを備え、前記プランジャが、流体がプランジャを越えて流れるのを防止するために前記二次流路を密閉する、請求項1に記載のセンサ保護装置。
【請求項8】
前記軸方向付勢部材は、圧縮バネを備える、請求項1に記載のセンサ保護装置。
【請求項9】
圧力センサを保護する方法において、
前記方法は、
(a)センサ保護ハウジングであって、(i)入口と、(ii)出口と、(iii)第1室ポート及び第2室ポートを有するセンサ室と、(iv)前記入口から前記出口までの一次流路と、(v)二次流路とを有する、センサ保護ハウジングを提供する段階と、
(b)前記センサ保護ハウジングの前記二次流路内に配置されたプランジャ組立体であって、(i)プランジャと(ii)軸方向付勢部材とを有するプランジャ組立体を提供する段階と、
(c)前記センサ保護ハウジングの前記センサ室内に圧力センサ組立体を挿入する段階であって、前記圧力センサ組立体は、(i)第1側及び第2側を有するダイヤフラムと、(ii)前記ダイヤフラムを収容する圧力センサハウジングであって、流体を前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧することを可能にするように構成された第1センサポートと、流体を前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧することを可能にするように構成された第2センサポートとを備える、圧力センサハウジングとを備え、前記センサ保護ハウジングの前記センサ室内に前記圧力センサ組立体を挿入する段階は、前記第1センサポートを前記第1室ポートに位置合わせさせる段階と、前記第2センサポートを前記第2室ポートに位置合わせさせる段階とを備える、段階と、
(d)流体の圧力で流体を前記入口を通して前記センサ保護ハウジングに流入させる段階であって、(i)流体が前記一次流路に沿って流れ、前記出口を出て前記第1室ポート及び前記第1センサポートを通って流れ、(ii)流体の圧力が所定値より高い場合に流体が前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って前記二次流路に沿って流れ、(iii)前記流体の圧力が所定値より低い場合に前記プランジャが前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って前記二次流路に沿って流体が流れるのを防ぐ、段階とを備える、方法。
【請求項10】
前記センサ保護ハウジングが、第1相補的セグメント及び第2相補的セグメントから構成されており、前記センサ保護ハウジングの前記センサ室内に圧力センサ組立体を挿入する段階は、前記第1相補的セグメント及び前記第2相補的セグメントを1つ又は複数の係合セクションによって共に係合する段階を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1相補的セグメントが前記入口及び前記二次流路を有し、前記第2相補的セグメントが前記出口を有し、前記センサ室及び前記一次流路が、1つ以上の係合セクションの間で形成されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記流体の圧力が前記所定値より高い場合に、前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧させられた流体と、前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧させられた流体は、等しい圧力である、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記流体の圧力が前記所定値より低い場合に、前記ダイヤフラムの前記第2側は大気圧に曝される、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記所定値が0.4MPa(60psi)~6.9MPa(1000psi)の間の値である、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記圧力センサハウジングは、
前記第1センサポートにわたって配置された第1伝達媒体リザーバであって、前記センサ保護ハウジング内の流体から前記ダイヤフラムの前記第1側に圧力を変換するように、第1伝達媒体が充填されている、第1伝達媒体リザーバと、
前記第2センサポートにわたって配置された第2伝達媒体リザーバであって、前記センサ保護ハウジング内の流体から前記ダイヤフラムの前記第2側に圧力を変換するように、第2伝達媒体が充填されている、第2伝達媒体リザーバとを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記第1伝達媒体及び前記第2伝達媒体が、それぞれ、フルオロシリコーンゲルを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記プランジャが、成形エラストマー、加硫ゴム製品又は加硫合成ゴムを備え、前記プランジャが、流体が前記プランジャを越えて流れるのを防止するために前記二次流路を密閉する、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記軸方向付勢部材は、圧縮バネを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項19】
センサ保護装置において、
前記センサ保護装置は、
(a)センサ保護ハウジングであって、前記センサ保護ハウジングは、(i)入口と、(ii)出口と、(iii)第1室ポート及び第2室ポートを有しかつ圧力センサ組立体を収容するように構成されたセンサ室であって、前記圧力センサ組立体は、第1側及び第2側を有するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムを収容する圧力センサハウジングであって、流体を前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧することを可能にするように構成された第1センサポートと、流体を前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧することを可能にするように構成された第2センサポートとを備える、圧力センサハウジングとを備え、前記第1室ポートは前記第1センサポートと位置合わせされるように構成され、前記第2室ポートは前記第2センサポートと位置合わせされるように構成されている、センサ室と、(iv)前記第1室ポート及び前記第1センサポートを通って流体が流れることを可能にする、前記入口から前記出口までの一次流路と、(v)前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流体が流れることを可能にする二次流路とを備える、センサ保護ハウジングと、
(b)前記二次流路内に配置されたプランジャ組立体であって、前記プランジャ組立体は、(i)プランジャと、(ii)前記センサ保護ハウジング内の流体の圧力が所定値より低い場合に前記プランジャをプランジャ閉鎖位置に配置するように構成された軸方向付勢部材であって、前記軸方向付勢部材は、前記センサ保護ハウジング内の流体の圧力が前記所定値より高い場合に前記プランジャがプランジャ開放位置に配置するように構成されており、前記プランジャは、前記プランジャ閉鎖位置にある場合に流体が前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流れるのを防ぎ、かつ、前記プランジャ開放位置にある場合に前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流れるのを許容する、軸方向付勢部材とを備える、プランジャ組立体とを備える、センサ保護装置。
【請求項20】
前記所定値が0.4MPa(60psi)~6.9MPa(1000psi)の間の値である、請求項19に記載のセンサ保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本願は、2018年10月31日付の米国仮出願第62/753,472号の利益を主張するものであり、その内容については、参照することによって本願に組み込まれている。
【0002】
本開示は、一般に、医療技術の分野に関し、より詳細には、高圧流体流の適用における低圧センサを保護するための装置、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
低圧で作動するように設計された従来の圧力センサは、高圧の適用では故障しうる。例えば、低圧センサには、40kPa(5.8psi)までの圧力測定を行うことができ、約0.87MPa(約125psi)の過圧評価を有するものがある。これらの圧力センサは、過圧評価を超える圧力で故障し、破裂することがある。上記の高圧は、例えば、血管造影の造影剤の注入処置を含む様々な用途において流体ライン内で発生する。
【0004】
高圧血管造影の造影剤の注入圧に曝された低圧センサは故障する可能性が高い。正確な圧力測定は、(例えば、血圧を測定するために)血管造影処置中に望ましいものであり、典型的には、流体ライン内の圧力を測定するための圧力センサを用いて行われる。血管造影の造影剤の注入処置は、多くの構成要素を利用して、高圧で流体ラインを通して患者に造影剤などの流体を静脈内に導入することができる。例えば、造影剤動注システムは、流体注入ラインを介して造影剤を注入する加圧ユニットに連結された造影剤の供給源を有し、特定の医療処置中の造影を容易にすることができる。造影剤は典型的には、場合によっては8.3MPa(1200psi)までの高圧で注入される。従来の低圧圧力センサは、これらの圧力に曝されると、故障するであろう。
【0005】
血管造影の造影剤の注入処置などの用途において従来の低圧センサを用いると、いくつかの課題がある。低圧センサのダイヤフラムは血管造影の造影剤の注入圧で破裂し、使用できなくなる。一方、血管造影剤の注入圧に耐えるように設計された高圧センサのダイヤフラムは、典型的には、血管造影剤の注入処置中に正確な血圧測定を行うのに十分な感度を有しない。それゆえ、以前の解決は、上記の処置で血圧を測定するために、流体注入ラインとは別の追加の構成要素を必要とした。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に開示されている実施形態は、圧力センサのダイヤフラムの両側の圧力を均等にすることによって、高圧適用の間、従来の低圧血圧センサを保護し、それによって、ダイヤフラムが破裂するのを防止する。センサ保護装置は、圧力及び流体流に応じて、ダイヤフラムの前後の圧力差に影響を及ぼすように複数の構成の間で遷移することができる。センサ保護装置の多くの例では、操作者の直接的な介在をほとんど又は全く行わずに、装置自体で作動しうる。
【0007】
低圧の間、センサ保護装置は圧力を測定するためにダイヤフラムの前後の圧力差を作り出すことができる。センサダイヤフラムの第1側は、一次流路内の流体からの圧力に曝されうる。次いで、センサ保護装置は、センサダイヤフラムの対向する第2側が大気圧に曝されることを保証し、それによって、センサダイヤフラムの前後の圧力差を生成することができる。この圧力差は、流体の圧力を確立するために使用されうる。
【0008】
高圧作動の間、装置はダイヤフラムの前後の平衡を作り出しうる。センサダイヤフラムの第1側は、一次流路内の流体からの圧力に曝されたままとしうる。しかしながら、一次流路内の増加した圧力によって、センサ保護装置内の弁を開き、流体が一次流路から二次流路へ流れるのが可能となりうる。センサ保護装置は、センサダイヤフラムの第2側が、(大気圧の代わりに)二次流路内の流体からの圧力に曝されることを保証することができる。上記の場合、一次流路内の流体からの圧力は、二次流路内の流体からの圧力と等しくなり得、したがって、センサダイヤフラムの前後の圧力差は生じない。
【0009】
センサ保護装置は、高圧構成から低圧構成に遷移することができる。センサダイヤフラムの第1側は、一次流路内の流体からの圧力に曝されたままとしうる。一次流路内の圧力が低下すると、センサ保護装置内の弁が閉じることができ、それによって、流体が一次流路から二次流路に入るのを防止することができる。センサ保護装置は、センサダイヤフラムの第2側が再び大気圧に曝されることを保証することができる。
【0010】
いくつかの例には、センサ保護装置が含まれる。センサ保護装置は、圧力センサ組立体と、センサ保護ハウジングと、プランジャ組立体とを有しうる。圧力センサ組立体は、第1側及び第2側を有するダイヤフラムと、ダイヤフラムを収容する圧力センサハウジングとを有しうる。圧力センサハウジングは、流体がダイヤフラムの第1側に押圧されることを可能にするように構成された第1センサポートと、流体がダイヤフラムの第2側に押圧されることを可能にするように構成された第2センサポートとを有しうる。センサ保護ハウジングは、入口と、出口と、圧力センサ組立体を収容するセンサ室と、入口から出口までの一次流路と、二次流路とを有しうる。多くの実施形態では、センサ室は、第1センサポートと位置合わせされた第1室ポートと、第2センサポートと位置合わせされた第2室ポートとを有する。一次流路は、流体が第1室ポート及び第1センサポートを通って流れることを可能にしうる。二次流路は、流体が第2室ポート及び第2センサポートを通って流れることを可能にしうる。プランジャ組立体は、多くの場合、二次流路に配置される。多くの実施形態では、プランジャ組立体は、プランジャと、軸方向付勢部材とを有する。軸方向付勢部材は、プランジャの位置を調整するように構成されうる。例えば、軸方向付勢部材は、センサ保護ハウジング内の流体の圧力が所定値より低い場合に、プランジャをプランジャ閉鎖位置に配置するように構成することができる。また、軸方向付勢部材は、センサ保護ハウジング内の流体の圧力が所定値より高い場合に、プランジャをプランジャ開放位置に配置するように構成されうる。プランジャは、プランジャ閉鎖位置にある場合に、第2室ポート及び第2センサポートを通って流体が流れるのを防止しうる。プランジャは、プランジャ開放位置にある場合に、第2室ポート及び第2センサポートを通って流体が流れるのを許容するようにすることができる。
【0011】
いくつかの例には、圧力センサを保護する方法が含まれる。この方法の1つのステップは、入口と、出口と、第1室ポート及び第2室ポートを有するセンサ室と、入口から出口までの一次流路と、二次流路とを有するセンサ保護ハウジングを提供するステップを有しうる。この方法の1つのステップは、センサ保護ハウジングの二次流路内に配置されたプランジャ組立体を提供するステップを有しうる。プランジャ組立体は、プランジャと、軸方向付勢部材とを有しうる。この方法の1つのステップは、圧力センサ組立体をセンサ保護ハウジングのセンサ室内に挿入するステップを有しうる。圧力センサ組立体は、第1側及び第2側を有するダイヤフラムと、圧力センサハウジングとを備えうる。いくつかの例では、圧力センサハウジングは、ダイヤフラムを収容する。いくつかの例では、圧力センサハウジングは、流体がダイヤフラムの第1側に押圧されることを可能にするように構成された第1センサポートと、流体がダイヤフラムの第2側に押圧されることを可能にするように構成された第2センサポートとを有する。圧力センサ組立体をセンサ室に挿入するステップは、第1センサポートと第1室ポートを位置合わせさせ、第2センサポートと第2室ポートを位置合わせさせるステップを有しうる。この方法の1つのステップは、流体の圧力で流体を入口を通ってセンサ保護ハウジングに流入させるステップを有しうる。流体は、一次流路に沿って流れ、出口から出て、第1室ポート及び第1センサポートを通って流れうる。流体の圧力が所定値より高い場合、流体は、第2室ポート及び第2センサポートを通って二次流路に沿って流れうる。プランジャは、流体の圧力が所定値より低い場合、流体が第2室ポート及び第2センサポートを通って二次流路に沿って流れるのを防止することができる。
【0012】
いくつかの例には、センサ保護装置が含まれる。センサ保護装置は、センサ保護ハウジング及びプランジャ組立体を有しうる。センサ保護ハウジングは、入口と、出口と、センサ室と、入口から出口までの一次流路と、二次流路とを有しうる。センサ室は、第1室ポートと第2室ポートとを有しうる。多くの場合、センサ室は、圧力センサ組立体を収容するように構成することができる。圧力センサ組立体は、第1側及び第2側を有するダイヤフラムを有しうる。圧力センサ組立体は、ダイヤフラムを収容する圧力センサハウジングを有しうる。圧力センサハウジングは、流体がダイヤフラムの第1側に押圧されることを可能にするように構成された第1センサポートと、流体がダイヤフラムの第2側に押圧されることを可能にするように構成された第2センサポートとを有しうる。第1室ポートは、第1センサポートと位置合わせするように構成されうる。第2室ポートは、第2センサポートと位置合わせするように構成されうる。一次流路は、流体が第1室ポート及び第1センサポートを通って流れることを可能にすることができる。二次流路は、流体が、第2室ポート及び第2センサポートを通って流れることを可能にすることができる。プランジャ組立体は、二次流路内に配置することができる。多くの例では、プランジャ組立体は、プランジャと、軸方向付勢部材とを有する。軸方向付勢部材は、センサ保護ハウジング内の流体の圧力が所定値より低い場合に、プランジャをプランジャ閉鎖位置に配置するように構成されうる。軸方向付勢部材は、センサ保護ハウジング内の流体の圧力が所定値より高い場合に、プランジャをプランジャ開放位置に配置するように構成されうる。プランジャは、プランジャ閉鎖位置にある場合に、第2室ポート及び第2センサポートを通って流体が流れるのを防止することができる。プランジャは、プランジャ開放位置にある場合に、第2室ポート及び第2センサポートを通って流体を流れるのを許容しうる。
【0013】
様々な例として、以下の特徴の1つ以上が挙げられる。センサ保護ハウジングは、第1相補的セグメント及び第2相補的セグメントから構成されうる。圧力センサ組立体をセンサ保護ハウジングのセンサ室内に挿入するステップは、第1相補的セグメント及び第2相補的セグメントを1つ又は複数の係合セクションによって共に係合するステップを有しうる。いくつかの例では、第1相補的セグメントは、入口及び二次流路を有する。いくつかの例では、第2相補的セグメントは出口を有する。センサ室及び一次流路は、1つ又は複数の係合セクションの間に形成されうる。いくつかの例では、ダイヤフラムの第1側に押圧された流体と、ダイヤフラムの第2側に押圧された流体は、流体の圧力が所定値より高い場合に、等しい圧力である。いくつかの例では、ダイヤフラムの第2側は、流体の圧力が所定値より低い場合に、大気圧に曝される。いくつかの例において、所定値は、0.4MPa(60psi)~6.9MPa(1000psi)の間の値(例えば、3.4MPa(500psi)~4.8MPa(700psi)の間の値)である。圧力センサハウジングは、第1センサポートにわたって配置された第1伝達媒体リザーバと、第2センサポートにわたって配置された第2伝達媒体リザーバとを有しうる。第1伝達媒体リザーバに第1伝達媒体を充填して、センサ保護ハウジング内の流体からの圧力ダイヤフラムの第1側への圧力に変換させることができる。第2伝達媒体リザーバに第2伝達媒体を充填して、センサ保護ハウジング内の流体からの圧力をダイヤフラムの第2側への圧力に変換させることができる。いくつかの例において、第1伝達媒体及び第2伝達媒体は、それぞれ、フルオロシリコーンゲルを有する。いくつかの例では、プランジャは、成形エラストマー、加硫ゴム製品又は加硫合成ゴムを備える。上記の多くの例では、プランジャは、二次流路を密閉し、流体がプランジャを通って流れるのを防止する。軸方向付勢部材は、圧縮バネを有しうる。
【0014】
本明細書に開示されているセンサ保護装置を用いることは、いくつかの利点を提供することができる。上記の装置は、操作者の直接的な介在をほとんど又は全く行わずに、低圧構成と高圧構成を「自動的に」切り替えることができる。さらに、センサ保護装置は、注入流体ラインと直列的に配置することができ、別個の構成要素を必要としない。さらに、高圧造影剤の注入以外の血管造影処置の間において、正確な血圧測定を得ることができる。
【0015】
1つ以上の例の詳細を、添付の図及び以下の記載に示す。その他の特徴、目的及び利点は、以下の記載及び図から明らかになるであろう。
【0016】
以下の図は、本発明の特定の実施形態の例示であり、従って、本発明の範囲を限定するものではない。図は、以下の記載の説明と併せて使用することを目的とする。本発明の実施形態は、以下、添付図とともに記載され、同様の数字が同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、センサ保護装置を有しうる造影剤注入器の例示的な実施形態の斜視図である。
図2図2は、従来の圧力センサの側立面図である。
図3図3は、プランジャ閉鎖位置にあるプランジャを備えた例示的な圧力センサ保護装置の側立断面図である。
図4図4は、第1相補的ハウジングセグメント及び第2相補的ハウジングセグメントの側立分解図である。
図5図5は、第1及び第2相補的ハウジングセグメントと共に組み立てられた例示的な圧力センサ保護装置の側立面図である。
図6図6は、プランジャがプランジャ開放位置にある、例示的な圧力センサ保護装置の側立断面図である。
図7図7は、プランジャがプランジャ閉鎖位置にある例示的な圧力センサ保護装置内の流体流路の側立断面図であり、流体流路を示す矢印が付されている。
図8図8は、プランジャがプランジャ開放位置にある例示的な圧力センサ保護装置内の流体流路の側立断面図であり、流体流路を示す矢印が付されている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の詳細な記載は、本質的に例示的であり、いくつかの実用的な例示及び例を提供する。当業者は、記載された例の多くが種々の適切な代替例を有することを認識するであろう。いくつかの例示的なセンサ保護システム、装置、及び、技術が、添付の図に加えて、以下のように提供される説明を用いて本明細書に開示される。本明細書に開示されているシステム、装置、及び技術の各々は、単独で、又は、本明細書に開示されている他のシステム、装置、及び技術の1つ以上(例えば全て)と組み合わせて使用することができる。図1は、流体注入システム100の斜視図である。図1は、第1流体源132と、流体注入システム100の注入ヘッド104から延びるスリーブ108内に取り付けられた流体加圧ユニット130とを有する、流体注入システム100を示す。第1流体源132は、ホルダ110から吊るされており、流体(例えば、造影剤)を流体加圧ユニット130に供給するように入力管ライン308を介して流体加圧ユニット130に連結されている点が示されている。流体加圧ユニット130は、内部に延在するプランジャシャフト420を有するリザーバ301と、リザーバ301内に取り付けられかつプランジャシャフト420に連結されるプランジャ320とを有する点が示されている。
【0019】
図示の実施形態によれば、プランジャシャフト420は、注入ヘッド104内に収容されたモータ組立体に連結されており、プランジャシャフト420を作動させて、プランジャ320をリザーバ301内で往復方向に駆動する。注入ヘッド104は、モータ組立体を駆動するプログラマブルコントローラアレイを有しうる。いくつかの実施形態において、プログラム可能なコントローラアレイは、デジタルコンピュータを有し、例えば流体注入システム100の制御パネル102を介してプログラムしうる。プランジャシャフト420が作動して、プランジャ320を吸引行程で注入ヘッド104に向かって近位側に移動させると、第1流体源132からの流体は、入力管ライン308を介してリザーバ301内に引き込まれる。プランジャシャフト420がプランジャ320を圧縮行程で遠位側に移動させると、流体は、出力管ライン304を通ってリザーバ301から排出される。図1は、さらに、流体注入システム100のモジュール112に取り付けられている、管ライン122に連結されている出力管ライン304を示しており、管ライン122は、例えば、画像化を容易にするために、リザーバ301から排出される流体が患者に注入されるように、コネクタ120を介して患者ライン125に接続されうる。
【0020】
図1をさらに参照して、流体注入システム100は、第2流体源138を有し、この第2流体源138は、フック137から吊るされており、第2流体源138から、例えば、生理食塩水などの希釈剤が、蠕動ポンプ106によって管ライン128を通して引き出される。蠕動ポンプ106は、注入ヘッド104に取り付けられて示されている。流体注入システム100は、さらに、管ライン128から、又は、出力管ライン304を介して流体加圧ユニット130から、管ライン122への流体流を制御するための、マニホールドセンサ114及びマニホールド弁124を有する。マニホールド弁124は、バネ付勢のスプール弁、又は、例えば、逆止弁などの別のタイプの弁を備えうる。マニホールドセンサ114は、マニホールド弁124の位置を検出し、この位置を注入ヘッド104に報告することができる。
【0021】
圧力変換器126が、管ライン128に連結されて示されている。管ライン122が、患者内に延びる患者ライン125に接続されているとき、圧力変換器126は、患者のための血行動態監視として機能することができる。圧力変換器126は、検出された圧力を、流体注入システム100又は別の監視装置によって監視する又は別の方法で使用することができる電気信号に変換する。
【0022】
圧力変換器126と同様に、多くの実施形態では、流体注入システム100は、管ライン122内の圧力を測定するために、管ライン122に連結された圧力センサ組立体150を有しうる。いくつかの例において、圧力センサ組立体150は、例えば、血管造影注入処置の間、患者ライン125から管ライン122内の血圧を測定することができる。多くの場合、圧力センサ組立体150は、本明細書の他の場所で開示されているようなセンサ保護装置を有しうる。圧力センサ組立体150は、検出された圧力を、流体注入システム100又は別の監視装置によって監視又は別の方法で使用され得る電気信号に変換することができる。
【0023】
気泡検出器116が、管ライン122に連結されて示されている。気泡検出器116は、管ライン122内の測定可能な量又は他の方法で有意な量の空気を検出すると、警報信号を発生させることができる。さらに、流体注入システム100は、気泡検出器116が管内で空気を検出すると、流体注入処置を自動的に一時停止又は終了させることができる。
【0024】
臨床医などの、流体注入システム100の操作者は、所定の注入処置に使用される様々なパラメータ及び/又はプロトコルを設定するために、流体注入システム100の制御パネル102を使用することができる。操作者は、例えばタッチスクリーンパネルを介して制御パネル102と相互作用して、流量、最大噴射量、最大噴射圧力、立ち上がり時間、又は、他のパラメータのための噴射パラメータを入力することができる。制御パネル102は、流体注入システム100の動作パラメータを操作者にさらに表示することができ、かつ/又は、例えば、気泡検出器116によって空気が検出されたことを示す警告又は警報メッセージを表示することができる。
【0025】
また、図1は、制御パネル102に接続され、又は、制御パネル102から切り離されたコネクタ134を介して、制御パネル102に連結された手動制御装置136を示す。操作者は、流体注入システム100からの流体の注入を制御するために、手動制御装置136を操作することができる。例えば、操作者は、可変流量制御装置として手動制御装置136を使用して、流体注入システム100からの流体の流量(例えば、流体加圧ユニット130から出る流体流)を可変制御しうる。手動制御装置136は、電気装置又は空気圧装置を備えうる。
【0026】
流体注入システム100は、多くの患者処置にわたって多くの注入物を送達することもあるので、注入流体を定期的に交換する必要がある場合がある。注入ヘッド104は、例えば、第1流体源132からの注入体積の監視及び初期入力体積との比較に基づいて、自動的にリザーバ301に第1流体源132から流体を補充させることができる。場合によっては、流体注入システム100の操作者は、リザーバ301内の流体体積が臨界体積まで枯渇していることを検出すると、流体補充処置を手動で開始する必要があることがある。注入ヘッド104は、注入体積以外の作動状態情報に基づいて、リザーバ301への補給を自動的に開始し得ることに留意されたい。例えば、流体注入システム100が、現在、蠕動ポンプ106から流体を送達しているが、リザーバ301からではなく、リザーバ301が最大容積まで満たされていないと注入ヘッド104が判断した場合、注入ヘッド104は、入力管ライン308を介して、追加の流体をリザーバ301内に引き込むために、モータ組立体によってプランジャシャフト420を作動させうる。
【0027】
流体注入システム内の圧力センサ組立体として使用できる、図2の従来の圧力センサ組立体201は、圧力を測定することを可能にするいくつかの構成要素を有しうる。例えば、従来の圧力センサ組立体201は、ダイヤフラム210と、第1伝達媒体リザーバ220と、大気ゲージポート230とを有しうる。ダイヤフラム210は、シリコーン又は他の適切な材料を備えうる。多くの例において、ダイヤフラム210は、第1伝達媒体リザーバ220と大気ゲージポート230との間に配置することができる。ダイヤフラム210の上記の配置によって、圧力測定を容易にすることができる。
【0028】
従来の圧力センサ組立体201の構成要素は、圧力をダイヤフラム210に変換させて、ダイヤフラム210の前後の圧力差を生成することによって、圧力測定を行うことができる。第1伝達媒体リザーバ220は、測定される流体と相互作用するポート225を有しうる。第1伝達媒体リザーバ220は、圧力を測定されるべき流体からダイヤフラム210の第1側212へ変換するために伝達媒体227で満たされうる。伝達媒体リザーバ220は、熱可塑性物質(例えば、PC、ポリ塩化ビニルなど)を備えうる。伝達媒体227は、低デュロメーター(例えば、約10アンプ)のフルオロシリコーンゲルを備え得る。大気ゲージポート230は、ダイヤフラム210の第2側214を大気圧に曝すことができ、したがって、ダイヤフラム210の前後の圧力差を作り出すことができる。
【0029】
図2に示すような低圧の従来の圧力センサ組立体201は、低圧で血圧を測定することができるが、高圧の適用で使用される場合には故障しうる。多くの実施形態において、低圧の従来の圧力センサ組立体201は、微小電気機械システム(MEMS)に基づく圧力センサとしうる。圧力又は圧力に比例する計量値を測定するための従来の圧力センサ組立体201としてMEMSに基づく圧力センサを用いることは、MEMS圧力センサのコンパクトな形態の要因、汎用性、及び精度にとって好ましい。上記のセンサは、種々の形態をとることができるが、共通の形態は、容量式又はピエゾ抵抗式の信号変換と相まって特定範囲の圧力に対して定格された撓み可能なシリコーンダイヤフラム210を採用している。測定される媒体の移動は、ダイヤフラム210に変換され、それによって、測定可能な撓みをダイヤフラム210内に生成し、圧力差がゼロの場合又は流れがない場合には、測定可能な撓みをダイヤフラム210内に生成しない。ダイヤフラム210が移動すると、MEMSに基づく従来の圧力センサ組立体201は、ダイヤフラム210に課される撓みの関数として信号(例えば、電気信号)を生成する。しかしながら、撓みに比例する圧力が、圧力評価及び所定の故障閾値(例えば、過圧評価)を超えると、ダイヤフラム210は破裂して使用できなくなる。
【0030】
注入処置中に流体流圧力を測定するように配置された図3図8に示すような圧力センサ保護装置300は、高圧及び低圧に曝されうる。多くの例において、センサ保護装置300は、注入器と患者との間に配置することができる。例えば、センサ保護装置300は、ポンプラインに配置することができ、これは、高圧注入流体、低圧血液、又は、その両方を受け入れることができる。したがって、センサ保護装置300をポンプライン内に配置することにより、圧力センサ組立体341は、造影剤が注入されていない場合に血圧を測定し、損傷を受けることなく注入中に高圧造影剤に曝されることが可能である。
【0031】
図3に示される例示的なセンサ保護装置300は、高圧流体流の適用で従来の低圧血圧センサを保護することができる。センサ保護装置300は、圧力センサ組立体341と、センサ保護ハウジング302と、プランジャ組立体381とを有しうる。低圧の間、センサ保護装置300は、圧力センサ組立体341のいくつかの構成要素の前後の圧力差で圧力を測定することを可能にすることができる。対照的に、高圧流体流の間、センサ保護装置300は、例えば、圧力センサ組立体341を平衡状態にすることによって、圧力センサ組立体341のいくつかの構成要素の前後の圧力差を生じ得ない。従って、センサ保護装置300は、高圧流体流の適用の間に圧力センサ組立体341が故障するリスクを制限しながら、従来の血圧測定技術及び装置の使用を可能にすることができる。
【0032】
圧力センサ組立体341は、第1伝達媒体リザーバ323を有しかつ第2伝達媒体リザーバ325も有し得る圧力センサハウジングを備えた従来の圧力センサと同様としうる。第2伝達媒体リザーバ325は、第2センサポート(例えば、大気ゲージポート)330にわたって配置され得る。伝達媒体227は、第2伝達媒体リザーバ325を満たし、流体からダイヤフラム310の第2側314へ圧力を変換することができる。圧力センサ組立体341は、セラミック基板を備えうる。流体伝達媒体227は、低デュロメーター(例えば約10アンプ)のフルオロシリコーンゲルを備えうる。測定されるべき流体は、センサ保護ハウジング302を通して圧力センサ組立体341に導入することができる。
【0033】
センサ保護装置300は、流体を圧力センサ組立体341に送ることができるセンサ保護ハウジング302を有しうる。センサ保護ハウジング302は、入口303と、出口311と、センサ室305と、一次流路306と、二次流路307とを有しうる。入口303は、センサ保護ハウジング302の近位端393にしうる。出口311は、センサ保護ハウジング302の遠位端397にしうる。多くの実施形態におけるセンサ保護ハウジング302は、成形された又は機械加工された熱可塑性材料(例えば、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、PSUなど)を有しうる。
【0034】
図4に示されるように、いくつかの実施形態では、センサ保護ハウジング302は、相補的セグメント400で構成されうる。多くの実施形態では、図4に示されるセンサ保護ハウジング302の相補的セグメント400は、センサ保護ハウジング302のいくつかの構成要素の1つ以上の構成要素又は部分を有しうる。例えば、第1相補的セグメント401は、入口303と二次流路307を有しうる。第2相補的セグメント402は、出口311を有しうる。いくつかの例では、センサ保護ハウジング302の1つ又は複数の構成要素(例えば、センサ室305及び一次流路306)は、相補的セグメント400内のいくつかの(例えば、1つ又は複数の)係合セクションの間に形成されうる。
【0035】
図5に示されるセンサ室305は、圧力センサ組立体341を収容し、センサ保護ハウジング302の他の構成要素からの流体に曝されうる。センサ室305は、第1伝達媒体リザーバ323内の第1センサポート525と位置合わせする、第1側510に第1室ポート512を有しうる。上記の例では、第1側510における第1室ポート512は、ダイヤフラム310の第1側312を、一次流路306内の流体(例えば、高圧流体及び低圧流体の両方)からの圧力に曝すことができる。第2側516における第2室ポート518は、第2伝達媒体リザーバ325内の第2センサポート330と位置合わせされうる。上記の例では、第2側516における第2室ポート518は、ダイヤフラム310の第2側314を大気圧又は高圧流体からの圧力に曝すことができる。
【0036】
高圧流体及び低圧流体の両方が、一次流路306を通ってセンサ保護ハウジング302に出入りすることができる。一次流路306は、センサ保護ハウジング302内の入口303から流体を受け入れることができる。一次流路306は、一次流路306内の第1室ポート512を通して、センサ室305の第1側510に流体を供給しうる。一次流路306は、センサ保護ハウジング302内の出口311を通して流体を排出することができる。
【0037】
低圧流体ではなく、高圧流体は、センサ保護ハウジング302を離れることなく、二次流路307に入ることができる。二次流路307は、一次流路306と接合部530を形成することができる。二次流路307は、二次流路307内の第2室ポート518を通して、センサ室305の第2側516に高圧流体を供給することができる。
【0038】
図6に示されるプランジャ組立体381は、センサ保護ハウジング302内の高圧流体流に曝されうる。センサ保護装置300内のプランジャ組立体381は、軸方向付勢部材602と、コア606と、プランジャ607とを有しうる。多くの例では、プランジャ組立体381のいくつかの構成要素を共に接続することができる。プランジャ組立体381は、センサ保護ハウジング302内に収容され、流体流に曝され得る。
【0039】
プランジャ組立体381は、センサ保護ハウジング302内において、入口303からの流体流とは反対において配置されうる。プランジャ組立体381は、センサ保護ハウジング302の二次流路307内にありうる。プランジャ607は、二次流路307内にプランジャ座部620とプランジャ停止部630との間に配置されうる。プランジャ座部620は、接合部530近傍において二次流路307の近位端691に位置しうる。プランジャ停止部630は、二次流路307の遠位端693に位置しうる。いくつかの実施態様において、プランジャ組立体381は、(例えば、圧縮がゼロの状態で)完全に伸長させられ、自由に二次流路307内を移動することができる。
【0040】
プランジャ組立体381は、センサ保護ハウジング302内を二次流路307に沿って移動することができる。軸方向付勢部材602は、プランジャ停止部630の近傍において第1先端603を有しうる。軸方向付勢部材602は、多くの場合、圧縮バネ(例えば、コイルバネ)とし、金属(例えば、ステンレス鋼)を備えうる。コア606は、例えば、軸方向付勢部材602の第1先端603とは反対にある第2先端604において、軸方向付勢部材602に接続することができる。二次流路307内のプランジャ組立体381の移動は、プランジャ停止部630によって遠位方向において制限され、プランジャ座部620によってセンサ保護ハウジング302の近位方向において制限され得る。したがって、プランジャ組立体381は、二次流路307内をプランジャ停止部630とプランジャ座部620との間で移動することができる。
【0041】
プランジャ組立体381の移動は、流体流又は流体の圧力に依存して、流体が、センサ保護ハウジング302を離れることなく、圧力センサ組立体341のセンサ室305内の第2室ポート518にアクセスできるようにしうる。例示的なプランジャ607を、コア606の上部に構築することができる。プランジャ607は、二次流路307内にきつく篏合しうる。プランジャ607の前端608は、低圧でプランジャ座部620にあり、高圧の間、センサ室305内の第2室ポート518から離れうる。プランジャ607の後端609は、軸方向付勢部材602の近傍にありうる。プランジャ607は、成形エラストマー又は加硫ゴム製品(例えば、TPV、TPU、TPE、シリコーンなど)又は加硫合成ゴム(例えば、イソプレン、EPDMなど)を有しうる。
【0042】
プランジャ607は、図7及び8に見られるように、プランジャ閉鎖位置とプランジャ開放位置との間を移動するように構成することができる。例えば、低圧の間、プランジャ607は、図7に示されるように、プランジャ閉鎖位置にありうる。したがって、流体は、センサ保護ハウジング302の入口303を通ってセンサ保護ハウジング302に流入し、一次流路306を通って、第1室ポート512を通ってセンサ室305の第1側510に流入し、センサ保護ハウジング302の出口311を通ってセンサ保護ハウジング302から流出する。上記の位置において、プランジャ607は、流体がセンサ室305の第2側516に流入することができないように、流体が二次流路307に流入するのを防止する。上記の位置では、プランジャ607は、二次流路307を密閉して、流体がプランジャ607を通過して流れるのを防止することができる。その代わり、センサ室305の第2側516は、大気圧に曝され得、それによって、ダイヤフラム310の前後の圧力差を生成し得る。上記の状況によっては、圧力測定値を確立するために、圧力センサ組立体341は、センサ室305の第1側510における流体の圧力とセンサ室305の第2側516における大気圧との間の圧力差を測定することができる。
【0043】
多くの実施形態では、流体流が低圧から高圧に遷移するにつれて、プランジャ607は、図7のプランジャ閉鎖位置から図8のプランジャ開放位置に移動することができる。圧力が上昇して所定値より高くなると、プランジャ607は、プランジャ開放位置に押し込まれ、それによって、軸方向付勢部材602を圧縮する。上記の場合、流体は、センサ保護ハウジング302の入口303を通してセンサ保護ハウジング302に流入し、一次流路306を通して、第1室ポート512を通してセンサ室305の第1側510に流入し、センサ保護ハウジング302の出口311を通してセンサ保護ハウジング302の外に流れることができる。上記の場合、流体は、また、二次流路307を通って、第2室ポート518を通って、センサ室305の第2側516に流入しうる。したがって、センサ室305の第1側510及び第2側516は、高圧流体から同じ圧力に曝され、ダイヤフラム310を保護することができる。
【0044】
多くの実施形態は、ほとんど又は全く直接的な操作者の介在なしで、プランジャ607の遷移を、それ自体で低圧構成に戻すことができる。圧力が所定値より低く戻ると、軸方向付勢部材602は、プランジャ607をプランジャ閉鎖位置に押し戻す。流体は、一次流路306を通って流れることができ、圧力センサ組立体341は、ダイヤフラム310の前後の、大気圧との流体の圧力の差を測定することができる。
【0045】
軸方向付勢部材602がプランジャ607を移動させる所定値は、圧力センサ組立体の故障閾値及び所望のシステム応答時間などの種々の要因に基づいて選択され得る。所定値は、圧力センサ組立体の故障閾値よりも低いように選択されうる。例えば、圧力センサ組立体の故障閾値が0.7MPa(100psi)~1.4MPa(200psi)である場合、0.4MPa(60psi)の所定値が選択され得る。比較的に高い故障閾値(例えば、8.3MPa(1200psi))を有する圧力センサ組立体では、比較的に高い所定値(例えば、6.9MPa(1000psi))が選択され得る。多くの実施形態において、所定値は3.4MPa(500psi)~4.8MPa(700psi)の間(例えば4.1MPa(600psi))としうる。選択された所定値は、軸方向付勢部材602の選択、場合によっては、プランジャ607と二次流路307との間の摩擦の程度を介して実施されうる。上述のように、所望のシステム応答時間は、所定値の選択の要因となり得る。圧力センサ組立体の故障閾値よりも低いが比較的に近い所定値を選択することは、高圧注入が完了した場合にプランジャ607がプランジャ閉鎖位置に完全に戻ることを保証し、高圧注入が完了した後すぐに圧力センサ組立体が圧力の検出を開始することを可能にし得る。
【0046】
上記の作動は、主に注入と共に説明してきたが、当業者は、センサ保護装置300が様々な異なる用途で使用され得るということを認識するはずである。例えば、センサ保護装置300は、血液以外の作動流体で低圧センサを保護するために使用することができる。例えば、上記流体の中には、生理食塩水が含まれ得る。
【0047】
高圧適用において低圧センサを保護するための例示的な方法も開示される。この方法は、センサ保護装置を提供するステップを有しうる。センサ保護装置は、本明細書に開示されているセンサ保護装置と同様とし得る。いくつかの実施形態において、高圧適用は、本明細書の他の箇所に開示されている注入システムである。この方法は、流体ラインを通して高圧システムからセンサ保護装置に流体を供給するステップを有しうる。流体ライン内の流体が高圧である場合、二次流路内の弁は開いて、流体が一次流路から二次流路へ流れるのを可能にし、それによって、圧力センサ組立体を平衡状態にする。流体ライン内の流体が低圧である場合、二次流路内の弁は閉じられ、一次流体ライン内の流体の圧力は、大気圧と対比して測定することが可能である。
【0048】
いくつかの開示された実施形態を参照して、様々な例が記載されている。これらの実施形態は、例示の目的のために提示されたものであり、制限されるものではない。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変化、適応、及び修正を行うことができることを認識するであろう。
また、本発明は以下の発明も含む。
本発明の第1の態様は、
センサ保護装置において、
前記センサ保護装置は、
(a)圧力センサ組立体であって、(i)第1側及び第2側を有するダイヤフラムと、(ii)前記ダイヤフラムを収容する圧力センサハウジングであって、流体を前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧することを可能にするように構成された第1センサポートと、流体を前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧することを可能にするように構成された第2センサポートとを備える、圧力センサハウジングとを備える、圧力センサ組立体と、
(b)センサ保護ハウジングあって、前記センサ保護ハウジングは、(i)入口と、(ii)出口と、(iii)前記圧力センサ組立体を収容しかつ前記第1センサポートに位置合わせされた第1室ポートと前記第2センサポートに位置合わせされた第2室ポートを有する、センサ室と、(iv)前記第1室ポートと前記第1センサポートを通って流体が流れることを可能にする、前記入口から前記出口までの一次流路と、(v)前記第2室ポートと前記第2センサポートを通って流体を流れることを可能にする二次流路とを有する、センサ保護ハウジングと、
(c)前記二次流路内に配置されたプランジャ組立体であって、前記プランジャ組立体は、(i)プランジャと、(ii)前記センサ保護ハウジング内の流体の圧力が所定値より低い場合に前記プランジャをプランジャ閉鎖位置に配置するように構成された軸方向付勢部材であって、前記軸方向付勢部材は、前記センサ保護ハウジング内の流体の圧力が前記所定値より高い場合に前記プランジャをプランジャ開放位置に配置するように構成されており、前記プランジャは、前記プランジャ閉鎖位置にある場合に流体が前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流れるのを防ぎ、かつ、前記プランジャ開放位置にある場合に前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流れるのを許容する、軸方向付勢部材とを備える、プランジャ組立体とを備える、センサ保護装置である。
本発明の第2の態様は、
前記プランジャが前記プランジャ開放位置にある場合に、前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧された流体と、前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧された流体は、等しい圧力である、第1の態様におけるセンサ保護装置である。
本発明の第3の態様は、
前記プランジャが前記プランジャ閉鎖位置にある場合に、前記ダイヤフラムの前記第2側は大気圧に曝される、第1の態様におけるセンサ保護装置である。
本発明の第4の態様は、
前記所定値が0.4MPa(60psi)~6.9MPa(1000psi)の間の値である、第1の態様におけるセンサ保護装置である。
本発明の第5の態様は、
前記圧力センサハウジングは、
前記第1センサポートにわたって配置された第1伝達媒体リザーバであって、前記センサ保護ハウジング内の流体から前記ダイヤフラムの前記第1側に圧力を変換するように、第1伝達媒体が充填される、第1伝達媒体リザーバと、
前記第2センサポートにわたって配置された第2伝達媒体リザーバであって、前記センサ保護ハウジング内の流体から前記ダイヤフラムの前記第2側に圧力を変換するように、第2伝達媒体が充填される、第2伝達媒体リザーバとを備える、第1の態様におけるセンサ保護装置である。
本発明の第6の態様は、
前記第1伝達媒体及び前記第2伝達媒体が、それぞれ、フルオロシリコーンゲルを備える、第5の態様におけるセンサ保護装置である。
本発明の第7の態様は、
前記プランジャが、成形エラストマー、加硫ゴム製品又は加硫合成ゴムを備え、前記プランジャが、流体がプランジャを越えて流れるのを防止するために前記二次流路を密閉する、第1の態様におけるセンサ保護装置である。
本発明の第8の態様は、
前記軸方向付勢部材は、圧縮バネを備える、第1の態様におけるセンサ保護装置である。
本発明の第9の態様は、
圧力センサを保護する方法において、
前記方法は、
(a)センサ保護ハウジングであって、(i)入口と、(ii)出口と、(iii)第1室ポート及び第2室ポートを有するセンサ室と、(iv)前記入口から前記出口までの一次流路と、(v)二次流路とを有する、センサ保護ハウジングを提供する段階と、
(b)前記センサ保護ハウジングの前記二次流路内に配置されたプランジャ組立体であって、(i)プランジャと(ii)軸方向付勢部材とを有するプランジャ組立体を提供する段階と、
(c)前記センサ保護ハウジングの前記センサ室内に圧力センサ組立体を挿入する段階であって、前記圧力センサ組立体は、(i)第1側及び第2側を有するダイヤフラムと、(ii)前記ダイヤフラムを収容する圧力センサハウジングであって、流体を前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧することを可能にするように構成された第1センサポートと、流体を前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧することを可能にするように構成された第2センサポートとを備える、圧力センサハウジングとを備え、前記センサ保護ハウジングの前記センサ室内に前記圧力センサ組立体を挿入する段階は、前記第1センサポートを前記第1室ポートに位置合わせさせる段階と、前記第2センサポートを前記第2室ポートに位置合わせさせる段階とを備える、段階と、
(d)流体の圧力で流体を前記入口を通して前記センサ保護ハウジングに流入させる段階であって、(i)流体が前記一次流路に沿って流れ、前記出口を出て前記第1室ポート及び前記第1センサポートを通って流れ、(ii)流体の圧力が所定値より高い場合に流体が前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って前記二次流路に沿って流れ、(iii)前記流体の圧力が所定値より低い場合に前記プランジャが前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って前記二次流路に沿って流体が流れるのを防ぐ、段階とを備える、方法である。
本発明の第10の態様は、
前記センサ保護ハウジングが、第1相補的セグメント及び第2相補的セグメントから構成されており、前記センサ保護ハウジングの前記センサ室内に圧力センサ組立体を挿入する段階は、前記第1相補的セグメント及び前記第2相補的セグメントを1つ又は複数の係合セクションによって共に係合する段階を備える、第9の態様における方法である。
本発明の第11の態様は、
前記第1相補的セグメントが前記入口及び前記二次流路を有し、前記第2相補的セグメントが前記出口を有し、前記センサ室及び前記一次流路が、1つ以上の係合セクションの間で形成されている、第10の態様における方法である。
本発明の第12の態様は、
前記流体の圧力が前記所定値より高い場合に、前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧させられた流体と、前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧させられた流体は、等しい圧力である、第9の態様における方法である。
本発明の第13の態様は、
前記流体の圧力が前記所定値より低い場合に、前記ダイヤフラムの前記第2側は大気圧に曝される、第9の態様における方法である。
本発明の第14の態様は、
前記所定値が0.4MPa(60psi)~6.9MPa(1000psi)の間の値である、第9の態様における方法である。
本発明の第15の態様は、
前記圧力センサハウジングは、
前記第1センサポートにわたって配置された第1伝達媒体リザーバであって、前記センサ保護ハウジング内の流体から前記ダイヤフラムの前記第1側に圧力を変換するように、第1伝達媒体が充填されている、第1伝達媒体リザーバと、
前記第2センサポートにわたって配置された第2伝達媒体リザーバであって、前記センサ保護ハウジング内の流体から前記ダイヤフラムの前記第2側に圧力を変換するように、第2伝達媒体が充填されている、第2伝達媒体リザーバとを備える、第9の態様における方法である。
本発明の第16の態様は、
前記第1伝達媒体及び前記第2伝達媒体が、それぞれ、フルオロシリコーンゲルを備える、第15の態様における方法である。
本発明の第17の態様は、
前記プランジャが、成形エラストマー、加硫ゴム製品又は加硫合成ゴムを備え、前記プランジャが、流体が前記プランジャを越えて流れるのを防止するために前記二次流路を密閉する、第9の態様における方法である。
本発明の第18の態様は、
前記軸方向付勢部材は、圧縮バネを備える、第9の態様における方法である。
本発明の第19の態様は、
センサ保護装置において、
前記センサ保護装置は、
(a)センサ保護ハウジングであって、前記センサ保護ハウジングは、(i)入口と、(ii)出口と、(iii)第1室ポート及び第2室ポートを有しかつ圧力センサ組立体を収容するように構成されたセンサ室であって、前記圧力センサ組立体は、第1側及び第2側を有するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムを収容する圧力センサハウジングであって、流体を前記ダイヤフラムの前記第1側に押圧することを可能にするように構成された第1センサポートと、流体を前記ダイヤフラムの前記第2側に押圧することを可能にするように構成された第2センサポートとを備える、圧力センサハウジングとを備え、前記第1室ポートは前記第1センサポートと位置合わせされるように構成され、前記第2室ポートは前記第2センサポートと位置合わせされるように構成されている、センサ室と、(iv)前記第1室ポート及び前記第1センサポートを通って流体が流れることを可能にする、前記入口から前記出口までの一次流路と、(v)前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流体が流れることを可能にする二次流路とを備える、センサ保護ハウジングと、
(b)前記二次流路内に配置されたプランジャ組立体であって、前記プランジャ組立体は、(i)プランジャと、(ii)前記センサ保護ハウジング内の流体の圧力が所定値より低い場合に前記プランジャをプランジャ閉鎖位置に配置するように構成された軸方向付勢部材であって、前記軸方向付勢部材は、前記センサ保護ハウジング内の流体の圧力が前記所定値より高い場合に前記プランジャがプランジャ開放位置に配置するように構成されており、前記プランジャは、前記プランジャ閉鎖位置にある場合に流体が前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流れるのを防ぎ、かつ、前記プランジャ開放位置にある場合に前記第2室ポート及び前記第2センサポートを通って流れるのを許容する、軸方向付勢部材とを備える、プランジャ組立体とを備える、センサ保護装置である。
本発明の第20の態様は、
前記所定値が0.4MPa(60psi)~6.9MPa(1000psi)の間の値である、第19の態様におけるセンサ保護装置である。
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