(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】運動軌跡記録方法及び関連デバイス
(51)【国際特許分類】
H04M 1/73 20060101AFI20231218BHJP
H04M 1/72457 20210101ALI20231218BHJP
【FI】
H04M1/73
H04M1/72457
(21)【出願番号】P 2021559689
(86)(22)【出願日】2020-05-26
(86)【国際出願番号】 CN2020092322
(87)【国際公開番号】W WO2020238894
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】201910452140.5
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910473286.8
(32)【優先日】2019-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲鐘▼ 振
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0244686(US,A1)
【文献】特開2016-175227(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0153313(US,A1)
【文献】特開2012-145465(JP,A)
【文献】特開2010-085355(JP,A)
【文献】特開2016-167799(JP,A)
【文献】特開平07-044485(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105872976(CN,A)
【文献】特開2012-108001(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C21/00-21/36
23/00-25/00
G01S5/00-5/14
19/00-19/55
G06F1/26-1/3296
G09B23/00-29/14
H04B7/24-7/26
H04M1/00
1/24-1/82
99/00
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理モジュールと、記憶モジュールと、トランシーバモジュールとを備えるマイクロ制御ユニットMCUであって、
前記記憶モジュール及び前記トランシーバモジュールが前記処理モジュールに結合され、前記記憶モジュールがコンピュータプログラムコードを記憶するように構成され、前記コンピュータプログラムコードがコンピュータ命令を含み、1つ以上の処理モジュールが前記コンピュータ命令を実行すると、前記MCUは、
前記トランシーバモジュールを介して、GPSチップによって送信されるGPSデータを受信するステップと、
完全測位アルゴリズムとは異なる単純化された測位アルゴリズムを使用することによって前記処理モジュールを介して前記GPSデータを処理するステップと、
少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを前記記憶モジュールに記憶するステップと、
条件が満たされるときに、前記トランシーバモジュールを介して、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータをバッチでアプリケーションプロセッサに送信するステップと、
を実行
し、
前記条件は、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータが閾値に達すること、及び、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータに基づいて、前記アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると決定されることのうちのいずれか1つであり、
前記アプリケーションプロセッサの前記次期のウェイクアップ条件は、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定され、
前記ユーザにより設定された前記音声ブロードキャスト条件は、所定の運動距離間隔でブロードキャストが実行されることである、マイクロ制御ユニットMCU。
【請求項2】
処理モジュールと、記憶モジュールと、トランシーバモジュールとを備えるマイクロ制御ユニットMCUであって、
前記記憶モジュール及び前記トランシーバモジュールが前記処理モジュールに結合され、前記記憶モジュールがコンピュータプログラムコードを記憶するように構成され、前記コンピュータプログラムコードがコンピュータ命令を含み、1つ以上の処理モジュールが前記コンピュータ命令を実行すると、前記MCUは、
前記トランシーバモジュールを介して、GPSチップによって送信されるGPSデータを受信するステップと、
完全測位アルゴリズムとは異なる単純化された測位アルゴリズムを使用することによって前記処理モジュールを介して前記GPSデータを処理するステップと、
少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを前記記憶モジュールに記憶するステップと、
条件が満たされるときに、前記トランシーバモジュールを介して、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータをバッチでアプリケーションプロセッサに送信するステップと、
を実行し、
前記条件は、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータが閾値に達すること、及び、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータに基づいて、前記アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると決定されることのうちのいずれか1つであり、
前記アプリケーションプロセッサの前記次期のウェイクアップ条件は、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定され、
前記ユーザにより設定された前記音声ブロードキャスト条件は、ブロードキャストが所定の時間間隔で実行されることである、マイクロ制御ユニットMCU。
【請求項3】
前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータが閾値に達することは、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータによって占められるメモリが前記閾値に達することを含む、請求項
1または2に記載のMCU。
【請求項4】
前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータが閾値に達することは、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータを記憶する持続時間が前記閾値に達することを含む、請求項
1または2に記載のMCU。
【請求項5】
前記アプリケーションプロセッサの前記次期のウェイクアップ条件は、現在の運動距離と次の音声ブロードキャストにおける運動距離との間の差が第1の距離であることであり、前記次の音声ブロードキャストにおける前記運動距離が前記現在の運動距離よりも長い、請求項
1に記載のMCU。
【請求項6】
前記アプリケーションプロセッサの前記次期のウェイクアップ条件は、現在の瞬間と次の音声ブロードキャストにおける瞬間との間の差が第1の持続時間であることであり、前記次の音声ブロードキャストにおける前記瞬間が前記現在の瞬間よりも遅い、請求項
2に記載のMCU。
【請求項7】
運動軌跡記録方法であって、前記方法がマイクロ制御ユニットMCUに適用され、前記MCUがGPSチップに接続され、前記MCUがアプリケーションプロセッサに更に接続され、前記方法は、
前記GPSチップによって送信されるGPSデータを受信するステップと、
完全測位アルゴリズムとは異なる単純化された測位アルゴリズムを使用することによって前記GPSデータを処理するステップと、
少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶するステップと、
条件が満たされるときに、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータをバッチで前記アプリケーションプロセッサに送信するステップと、
を含
み、
前記条件は、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータが閾値に達すること、及び、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータに基づいて、前記アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると決定されることのうちのいずれか1つであり、
前記アプリケーションプロセッサの前記次期のウェイクアップ条件は、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定され、
前記ユーザにより設定された前記音声ブロードキャスト条件は、所定の運動距離間隔でブロードキャストが実行されることである、運動軌跡記録方法。
【請求項8】
運動軌跡記録方法であって、前記方法がマイクロ制御ユニットMCUに適用され、前記MCUがGPSチップに接続され、前記MCUがアプリケーションプロセッサに更に接続され、前記方法は、
前記GPSチップによって送信されるGPSデータを受信するステップと、
完全測位アルゴリズムとは異なる単純化された測位アルゴリズムを使用することによって前記GPSデータを処理するステップと、
少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶するステップと、
条件が満たされるときに、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータをバッチで前記アプリケーションプロセッサに送信するステップと、
を含み、
前記条件は、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータが閾値に達すること、及び、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータに基づいて、前記アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると決定されることのうちのいずれか1つであり、
前記アプリケーションプロセッサの前記次期のウェイクアップ条件は、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定され、
前記ユーザにより設定された前記音声ブロードキャスト条件は、ブロードキャストが所定の時間間隔で実行されることである、運動軌跡記録方法。
【請求項9】
前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータが閾値に達することは、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータによって占められるメモリが前記閾値に達することを含む、請求項
7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータが閾値に達することは、前記少なくとも2つの位置ポイントの前記処理されたGPSデータを記憶する持続時間が前記閾値に達することを含む、請求項
7または8に記載の方法。
【請求項11】
前記アプリケーションプロセッサの前記次期のウェイクアップ条件は、現在の運動距離と次の音声ブロードキャストにおける運動距離との間の差が第1の距離であることであり、前記次の音声ブロードキャストにおける前記運動距離が前記現在の運動距離よりも長い、請求項
7に記載の方法。
【請求項12】
前記アプリケーションプロセッサの前記次期のウェイクアップ条件は、現在の瞬間と次の音声ブロードキャストにおける瞬間との間の差が第1の持続時間であることであり、前記次の音声ブロードキャストにおける前記瞬間が前記現在の瞬間よりも遅い、請求項
8に記載の方法。
【請求項13】
コンピュータ命令を含むコンピュータ記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が電子デバイスで実行されるときに、請求項
7から12のいずれか一項に記載の運動軌跡記録方法を前記電子デバイスが実行できるようにされる、コンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2019年5月28日に中国国家知識産権局に提出された「運動軌跡記録方法及び関連デバイス」と題された中国特許出願第201910452140.5号の優先権、及び、2019年5月31日に中国国家知識産権局に提出された「運動軌跡記録方法及び関連デバイス」と題された中国特許出願第201910473286.8号の優先権を主張し、これらの出願はその全体が参照により本願に組み入れられる。
【0002】
この出願は、電子デバイス技術の分野に関し、特に、運動軌跡記録方法及び関連デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ランニング中、ユーザは、通常、携帯電話にインストールされた運動関連ソフトウェア、例えばファーウェイ健康アプリケーション(application、APP)を使用することによって運動軌跡を記録する。運動軌跡記録プロセスにおいて、携帯電話のグローバル・ポジショニング・システム(global positioning system、GPS)チップは、毎秒1つのGPSデータをアプリケーションプロセッサ(application processor、AP)に送信する必要があり、それにより、アプリケーションプロセッサは、データを受信した後にGPSデータを処理し、処理されたデータを上位層APPに送信し、APP内のマップ上の位置を更新する。したがって、ユーザは、自身の運動軌跡をマップ上で見ることができる。しかしながら、この態様は、携帯電話の高い電力消費量及び短いバッテリ耐久性を引き起こす。
【発明の概要】
【0004】
この出願の実施形態は、運動軌跡記録プロセスにおいて電力消費量を低減して電子デバイスのバッテリ耐久性を向上させるための運動軌跡記録方法及び関連デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、この出願の一実施形態は、タッチセンサ、マイクロ制御ユニットMCU、及び、グローバル・ポジショニング・システムGPSチップを含む電子デバイスを提供する。GPSチップは、電子デバイスの現在位置のGPSデータを取得するように構成される。アプリケーションプロセッサは、GPSチップに接続されるとともに、GPSチップにより送信されるGPSデータを受信し、第1の測位アルゴリズムを使用することによってGPSデータを処理するように構成される。MCUは、GPSチップに接続されるとともに、第1の条件が満たされるときに、GPSチップによって送信されるGPSデータを受信し、第2の測位アルゴリズムを使用することによってGPSデータを処理するとともに、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶するように構成される。MCUは、アプリケーションプロセッサに更に接続されるとともに、第2の条件が満たされるときに少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信するように構成される。
【0006】
具体的には、1つのGPSデータは、1つの位置ポイントに対応する経度及び緯度である。
【0007】
この出願のこの実施形態で提供される電子デバイスは、MCUを使用することにより、GPSチップによって報告される複数のGPSデータを受信することができ、MCUは、第1の測位アルゴリズムを使用することによって複数のGPSデータを処理した後、複数の処理されたGPSデータをバッチでアプリケーションプロセッサに報告することができ、それにより、アプリケーションプロセッサは、運動軌跡記録プロセスにおいてウェイクアップ状態のままである必要がない。言い換えると、アプリケーションプロセッサは、運動軌跡記録プロセスにおいてスリープ状態にあってもよい。これにより、運動軌跡記録プロセスにおける電力消費量が低減され、電子デバイスのバッテリ耐久性が向上する。加えて、この出願のこの実施形態で提供される解決策は、MCUを有する全ての電子デバイスに適用されることができ、したがって、幅広い適用範囲を有する。
【0008】
想定し得る実施では、電子デバイスがディスプレイを更に含み、また、第1の条件は、ディスプレイがオフであることである。
【0009】
具体的には、この実施において、MCUは、第1の条件が満たされるかどうかを決定することができ、又は、アプリケーションプロセッサは、第1の条件が満たされるかどうかを決定することができる。
【0010】
この出願では、電子デバイスがスクリーンオフされるとき、電子デバイスは、MCUを使用することにより、GPSチップによって報告される複数のGPSデータを受信することができ、また、MCUは、第1の測位アルゴリズムを使用することによって複数のGPSデータを処理した後、処理された複数のGPSデータをアプリケーションプロセッサにバッチで報告することができる。ユーザは、電子デバイスがスクリーンオフされるプロセスにおいて運動軌跡をリアルタイムで見る必要がない。この場合、アプリケーションプロセッサは、電子デバイスがスクリーンオフされるときにスリープ状態に入ることができる。したがって、電子デバイスの電力消費量が低減される。
【0011】
他の想定し得る実施において、第1の条件は、MCUが少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信した持続時間がA秒に達し、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータの送信が完了されることであり、Aは正の整数である。
【0012】
具体的には、この実施において、MCUは、第1の条件が満たされるかどうかを決定することができる。アプリケーションプロセッサがGPSデータに対して第2の処理を実行するのに十分な時間を有するように、秒が設定される。第2の処理は、MCUによってアプリケーションプロセッサに送信されるGPSデータに対して実行されるノイズ低減及び平滑化処理を含む。
【0013】
他の想定し得る実施では、電子デバイスがディスプレイを更に含み、また、第1の条件は、ディスプレイがオフであり、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータの送信が完了されるとともに、アプリケーションプロセッサによる少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータの処理が完了されることである。
【0014】
具体的には、この実施において、アプリケーションプロセッサは、第1の条件が満たされるかどうかを決定することができる。
【0015】
他の想定し得る実施では、電子デバイスがディスプレイを更に含み、また、第2の条件は、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達すること、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータに基づいて、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると決定されること、及び、ディスプレイがオンであることのうちのいずれか1つである。
【0016】
場合によっては、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達することは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータによって占められるメモリが閾値に達することを含む。
【0017】
具体的には、メモリの閾値は、10 kb、20 kb、25 kbなどであってもよいが、これらに限定されない。
【0018】
場合によっては、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達することは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶するための持続時間が閾値に達することを含む。
【0019】
具体的には、持続時間の閾値は、1分、3分、5分などであってもよいが、これらに限定されない。
【0020】
他の想定し得る実施において、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定される。
【0021】
場合によっては、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件は、所定の運動距離間隔でブロードキャストが実行されることであり、また、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の運動距離と次の音声ブロードキャストにおける運動距離との間の差が第1の距離であることであり、次の音声ブロードキャストにおける運動距離が現在の運動距離よりも長い。
【0022】
具体的には、第1の距離は、例えば、0.05 km、0.1 km、0.2 kmであってもよいが、これに限定されない。
【0023】
場合によっては、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件は、ブロードキャストが所定の時間間隔で実行されることであり、また、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の瞬間と次の音声ブロードキャストにおける瞬間との間の差が第1の持続時間であることであり、次の音声ブロードキャストにおける瞬間が現在の瞬間よりも遅い。
【0024】
具体的には、第1の持続時間は、5秒、10秒などであってもよいが、これらに限定されない。
【0025】
この出願のこの実施形態では、運動軌跡記録プロセスにおいて、音声ブロードキャストは、アプリケーションプロセッサが時間内に音声ブロードキャストを実行するために事前にウェイクアップされるようにするべく、アプリケーションプロセッサをウェイクアップさせるための条件として使用される。これは、ユーザによる通常の使用に影響を及ぼさないが、電子デバイスの電力消費量を低減し、ユーザ体験を向上させる。
【0026】
他の想定し得る実施において、第1の測位アルゴリズムによって占められるメモリは、第2の測位アルゴリズムによって占められるメモリよりも大きい。
【0027】
具体的には、第1の測位アルゴリズムとしては、以下の幾つかの特徴、すなわち、カルマンフィルタリング、最小二乗法、衛星位置、エフェメリス分解能、支援グローバル・ポジショニング・システム(Assisted Global Positioning System、AGPS)、及び、ナショナル・マリン・エレクトロニクス・アソシエーション(National Marine Electronics Association、NMEA)プロトコルを挙げることができる。
【0028】
具体的には、第2の測位アルゴリズムとしては、以下の幾つかの特徴、すなわち、カルマンフィルタリング、最小二乗法、及び、衛星位置を挙げることができる。
【0029】
この出願のこの実施形態で提供される第2の測位アルゴリズムは、MCUに記憶されるとともに、第1の測位アルゴリズムと比較してMCU内の記憶空間を節約することができる。加えて、GPSデータを処理するための精度は、正確な軌跡が記録されてユーザに提示されるようにするべく、第2の測位アルゴリズムを使用することによって確保され得る。
【0030】
第2の態様によれば、この出願の一実施形態は、処理モジュール、記憶モジュール、及び、トランシーバモジュールを含むマイクロ制御ユニットMCUを提供する。記憶モジュール及びトランシーバモジュールが処理モジュールに結合される。記憶モジュールがコンピュータプログラムコードを記憶するように構成され、コンピュータプログラムコードがコンピュータ命令を含み、また、1つ以上の処理モジュールがコンピュータ命令を実行すると、MCUは、以下のステップ、すなわち、トランシーバモジュールを介して、GPSチップによって送信されるGPSデータを受信するステップと、測位アルゴリズムを使用することによって処理モジュールを介してGPSデータを処理するステップと、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶モジュールに記憶するステップと、条件が満たされるときに、トランシーバモジュールを介して、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信するステップとを実行する。
【0031】
具体的には、1つのGPSデータは、1つの位置ポイントに対応する経度及び緯度である。
【0032】
この出願のこの実施形態で提供されるMCUは、GPSチップによって報告される複数のGPSデータを受信することができ、また、MCUは、第1の測位アルゴリズムを使用することによって複数のGPSデータを処理した後、複数の処理されたGPSデータをバッチでアプリケーションプロセッサに報告することができ、それにより、アプリケーションプロセッサは、運動軌跡記録プロセスにおいてウェイクアップ状態のままである必要がない。言い換えると、アプリケーションプロセッサは、運動軌跡記録プロセスにおいてスリープ状態にあってもよい。これにより、運動軌跡記録プロセスにおける電力消費量が低減され、電子デバイスのバッテリ耐久性が向上する。
【0033】
想定し得る実施において、条件は、以下、すなわち、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達すること、及び、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータに基づいて、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると決定されることのうちのいずれか1つである。
【0034】
場合によっては、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達することは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータによって占められるメモリが閾値に達することを含む。
【0035】
具体的には、メモリの閾値は、10 kb、20 kb、25 kbなどであってもよいが、これらに限定されない。
【0036】
場合によっては、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達することは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶するための持続時間が閾値に達することを含む。
【0037】
具体的には、持続時間の閾値は、1分、3分、5分などであってもよいが、これらに限定されない。
【0038】
他の想定し得る実施において、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定される。
【0039】
場合によっては、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件は、所定の運動距離間隔でブロードキャストが実行されることであり、また、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の運動距離と次の音声ブロードキャストにおける運動距離との間の差が第1の距離であることであり、次の音声ブロードキャストにおける運動距離が現在の運動距離よりも長い。
【0040】
具体的には、第1の距離は、例えば、0.05 km、0.1 km、0.2 kmであってもよいが、これに限定されない。
【0041】
場合によっては、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件は、ブロードキャストが所定の時間間隔で実行されることであり、また、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の瞬間と次の音声ブロードキャストにおける瞬間との間の差が第1の持続時間であることであり、次の音声ブロードキャストにおける瞬間が現在の瞬間よりも遅い。
【0042】
具体的には、第1の持続時間は、5秒、10秒などであってもよいが、これらに限定されない。
【0043】
この出願のこの実施形態では、運動軌跡記録プロセスにおいて、音声ブロードキャストは、アプリケーションプロセッサが時間内に音声ブロードキャストを実行するために事前にウェイクアップされるようにするべく、アプリケーションプロセッサをウェイクアップさせるための条件として使用される。これは、ユーザによる通常の使用に影響を及ぼさないが、電子デバイスの電力消費量を低減し、ユーザ体験を向上させる。
【0044】
第3の態様によれば、この出願の一実施形態は、運動軌跡記録方法を提供する。方法は電子デバイスに適用され、また、電子デバイスは、アプリケーションプロセッサ、マイクロ制御ユニットMCU、及び、グローバル・ポジショニング・システムGPSチップを含む。方法は、電子デバイスによって、運動軌跡を第1のモードで記録するステップであって、第1のモードは、GPSチップが前記アプリケーションプロセッサに接続されるとともにGPSチップにより取得されるGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信することであり、アプリケーションプロセッサが第1の測位アルゴリズムを使用することによってGPSデータを処理する、ステップと、第1の条件が満たされるときに、電子デバイスによって、運動軌跡を第2のモードで記録するステップであって、第2のモードは、GPSチップがMCUに接続されるとともにGPSチップにより取得されるGPSデータをMCUに送信することであり、MCUが、第2の測位アルゴリズムを使用することによってGPSデータを処理するとともに、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶する、ステップと、第2の条件が満たされるときに、MCUによって、少なくとも2つの位置ポイントの記憶された処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信するステップであって、電子デバイスが運動軌跡を第1のモードで記録する、ステップとを含む。
【0045】
具体的には、1つのGPSデータは、1つの位置ポイントに対応する経度及び緯度である。
【0046】
この出願のこの実施形態で提供される運動軌跡記録方法において、MCUは、GPSチップによって報告される複数のGPSデータを受信することができ、MCUは、第1の測位アルゴリズムを使用することによって複数のGPSデータを処理した後、複数の処理されたGPSデータをバッチでアプリケーションプロセッサに報告することができ、それにより、アプリケーションプロセッサは、運動軌跡記録プロセスにおいてウェイクアップ状態のままである必要がない。言い換えると、アプリケーションプロセッサは、運動軌跡記録プロセスにおいてスリープ状態にあってもよい。これにより、運動軌跡記録プロセスにおける電力消費量が低減され、電子デバイスのバッテリ耐久性が向上する。加えて、この出願のこの実施形態で提供される解決策は、MCUを有する全ての電子デバイスに適用されることができ、したがって、幅広い適用範囲を有する。
【0047】
想定し得る実施では、電子デバイスがディスプレイを更に含み、また、第1の条件は、ディスプレイがオフであることである。
【0048】
具体的には、この実施において、MCUは、第1の条件が満たされるかどうかを決定することができ、又は、アプリケーションプロセッサは、第1の条件が満たされるかどうかを決定することができる。
【0049】
この出願では、電子デバイスがスクリーンオフされるとき、電子デバイスは、MCUを使用することにより、GPSチップによって報告される複数のGPSデータを受信することができ、また、MCUは、第1の測位アルゴリズムを使用することによって複数のGPSデータを処理した後、処理された複数のGPSデータをアプリケーションプロセッサにバッチで報告することができる。ユーザは、電子デバイスがスクリーンオフされるプロセスにおいて運動軌跡をリアルタイムで見る必要がない。この場合、アプリケーションプロセッサは、電子デバイスがスクリーンオフされるときにスリープ状態に入ることができる。したがって、電子デバイスの電力消費量が低減される。
【0050】
他の想定し得る実施において、第1の条件は、MCUが少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信した持続時間がA秒に達し、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータの送信が完了されることであり、Aは正の整数である。
【0051】
具体的には、この実施において、MCUは、第1の条件が満たされるかどうかを決定することができる。アプリケーションプロセッサがGPSデータに対して第2の処理を実行するのに十分な時間を有するように、秒が設定される。第2の処理は、MCUによってアプリケーションプロセッサに送信されるGPSデータに対して実行されるノイズ低減及び平滑化処理を含む。
【0052】
他の想定し得る実施では、電子デバイスがディスプレイを更に含み、また、第1の条件は、ディスプレイがオフであり、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータの送信が完了されるとともに、アプリケーションプロセッサによる少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータの処理が完了されることである。
【0053】
具体的には、この実施において、アプリケーションプロセッサは、第1の条件が満たされるかどうかを決定することができる。
【0054】
他の想定し得る実施では、電子デバイスがディスプレイを更に含み、また、第2の条件は、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達すること、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータに基づいて、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると決定されること、及び、ディスプレイがオンであることのうちのいずれか1つである。
【0055】
場合によっては、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達することは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータによって占められるメモリが閾値に達することを含む。
【0056】
具体的には、メモリの閾値は、10 kb、20 kb、25 kbなどであってもよいが、これらに限定されない。
【0057】
場合によっては、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達することは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶するための持続時間が閾値に達することを含む。
【0058】
具体的には、持続時間の閾値は、1分、3分、5分などであってもよいが、これらに限定されない。
【0059】
他の想定し得る実施において、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定される。
【0060】
場合によっては、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件は、所定の運動距離間隔でブロードキャストが実行されることであり、また、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の運動距離と次の音声ブロードキャストにおける運動距離との間の差が第1の距離であることであり、次の音声ブロードキャストにおける運動距離が現在の運動距離よりも長い。
【0061】
具体的には、第1の距離は、例えば、0.05 km、0.1 km、0.2 kmであってもよいが、これに限定されない。
【0062】
場合によっては、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件は、ブロードキャストが所定の時間間隔で実行されることであり、また、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の瞬間と次の音声ブロードキャストにおける瞬間との間の差が第1の持続時間であることであり、次の音声ブロードキャストにおける瞬間が現在の瞬間よりも遅い。
【0063】
具体的には、第1の持続時間は、5秒、10秒などであってもよいが、これらに限定されない。
【0064】
この出願のこの実施形態では、運動軌跡記録プロセスにおいて、音声ブロードキャストは、アプリケーションプロセッサが時間内に音声ブロードキャストを実行するために事前にウェイクアップされるようにするべく、アプリケーションプロセッサをウェイクアップさせるための条件として使用される。これは、ユーザによる通常の使用に影響を及ぼさないが、電子デバイスの電力消費量を低減し、ユーザ体験を向上させる。
【0065】
他の想定し得る実施において、第1の測位アルゴリズムによって占められるメモリは、第2の測位アルゴリズムによって占められるメモリよりも大きい。
【0066】
具体的には、第1の測位アルゴリズムとしては、以下の幾つかの特徴、すなわち、カルマンフィルタリング、最小二乗法、衛星位置、エフェメリス分解能、支援グローバル・ポジショニング・システム(Assisted Global Positioning System、AGPS)、及び、ナショナル・マリン・エレクトロニクス・アソシエーション(National Marine Electronics Association、NMEA)プロトコルを挙げることができる。
【0067】
具体的には、第2の測位アルゴリズムとしては、以下の幾つかの特徴、すなわち、カルマンフィルタリング、最小二乗法、及び、衛星位置を挙げることができる。
【0068】
この出願のこの実施形態で提供される第2の測位アルゴリズムは、MCUに記憶されるとともに、第1の測位アルゴリズムと比較してMCU内の記憶空間を節約することができる。加えて、GPSデータを処理するための精度は、正確な軌跡が記録されてユーザに提示されるようにするべく、第2の測位アルゴリズムを使用することによって確保され得る。
【0069】
第4の態様によれば、この出願の一実施形態は、他の運動軌跡記録方法を提供する。方法は、マイクロ制御ユニットMCUに適用される。MCUはGPSチップに接続され、また、MCUはアプリケーションプロセッサに更に接続される。方法は、GPSチップによって送信されるGPSデータを受信するステップと、測位アルゴリズムを使用することによってGPSデータを処理するステップと、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶するステップと、条件が満たされるときに、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信するステップとを含む。
【0070】
具体的には、GPSデータは、1つの位置ポイントに対応する経度及び緯度である。
【0071】
この出願のこの実施形態で提供される運動軌跡記録方法では、GPSチップによって報告される複数のGPSデータが受信されることができ、また、測位アルゴリズムを使用することによって複数のGPSデータが処理されることができ、その後、複数の処理されたGPSデータがバッチでアプリケーションプロセッサに報告され、それにより、アプリケーションプロセッサは、運動軌跡記録プロセスにおいてウェイクアップ状態のままである必要がない。言い換えると、アプリケーションプロセッサは、運動軌跡記録プロセスにおいてスリープ状態にあってもよい。これにより、運動軌跡記録プロセスにおける電力消費量が低減され、電子デバイスのバッテリ耐久性が向上する。
【0072】
想定し得る実施において、条件は、以下、すなわち、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達すること、及び、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータに基づいて、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると決定されることのうちのいずれか1つである。
【0073】
場合によっては、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達することは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータによって占められるメモリが閾値に達することを含む。
【0074】
具体的には、メモリの閾値は、10 kb、20 kb、25 kbなどであってもよいが、これらに限定されない。
【0075】
場合によっては、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが閾値に達することは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶するための持続時間が閾値に達することを含む。
【0076】
具体的には、持続時間の閾値は、1分、3分、5分などであってもよいが、これらに限定されない。
【0077】
他の想定し得る実施において、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定される。
【0078】
場合によっては、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件は、所定の運動距離間隔でブロードキャストが実行されることであり、また、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の運動距離と次の音声ブロードキャストにおける運動距離との間の差が第1の距離であることであり、次の音声ブロードキャストにおける運動距離が現在の運動距離よりも長い。
【0079】
具体的には、第1の距離は、例えば、0.05 km、0.1 km、0.2 kmであってもよいが、これに限定されない。
【0080】
場合によっては、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件は、ブロードキャストが所定の時間間隔で実行されることであり、また、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の瞬間と次の音声ブロードキャストにおける瞬間との間の差が第1の持続時間であることであり、次の音声ブロードキャストにおける瞬間が現在の瞬間よりも遅い。
【0081】
具体的には、第1の持続時間は、5秒、10秒などであってもよいが、これらに限定されない。
【0082】
この出願のこの実施形態では、運動軌跡記録プロセスにおいて、音声ブロードキャストは、アプリケーションプロセッサが時間内に音声ブロードキャストを実行するために事前にウェイクアップされるようにするべく、アプリケーションプロセッサをウェイクアップさせるための条件として使用される。これは、ユーザによる通常の使用に影響を及ぼさないが、電子デバイスの電力消費量を低減し、ユーザ体験を向上させる。
【0083】
第5の態様によれば、この出願の一実施形態は、1つ以上のプロセッサと、メモリと、無線通信モジュールとを含む電子デバイスを提供する。メモリ及び無線通信モジュールは1つ以上のプロセッサに結合され、また、メモリは、コンピュータプログラムコードを記憶するように構成される。コンピュータプログラムコードはコンピュータ命令を含む。1つ以上のプロセッサがコンピュータ命令を実行すると、電子デバイスは、第3の態様又は第3の態様の実施態様のいずれか1つで提供される運動軌跡記録方法を実行する。
【0084】
第6の態様によれば、この出願の実施形態は、コンピュータ命令を含むコンピュータ記憶媒体を提供する。コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されると、電子デバイスは、第3の態様又は第3の態様の実施態様のいずれか1つで提供される運動軌跡記録方法を実行できるようにされる。
【0085】
第7の態様によれば、この出願の一実施形態はコンピュータプログラムプロダクトを提供する。コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータ上で動作すると、コンピュータは、第3の態様又は第3の態様の実施態様のいずれか1つで提供される運動軌跡記録方法を実行できるようにされる。
【0086】
第8の態様によれば、この出願の一実施形態は、コンピュータ命令を含むコンピュータ記憶媒体を提供する。コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されると、電子デバイスは、第4の態様又は第4の態様の実施態様のいずれか1つで提供される運動軌跡記録方法を実行できるようにされる。
【0087】
第9の態様によれば、この出願の一実施形態は、コンピュータプログラムプロダクトを提供する。コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータ上で動作すると、コンピュータは、第4の態様又は第4の態様の実施態様のいずれか1つで提供される運動軌跡記録方法を実行できるようにされる。
【0088】
第5の態様で提供される電子デバイス、第6の態様で提供されるコンピュータ記憶媒体、又は、第7の態様で提供されるコンピュータプログラムプロダクトは全て、第3の態様で提供される運動軌跡記録方法を実行するように構成されることが理解され得る。したがって、達成され得る有益な効果に関しては、上記の対応する方法の有益な効果を参照されたい。ここでは再び詳しく説明されない。
【0089】
第8の態様で提供されるコンピュータ記憶媒体又は第9の態様で提供されるコンピュータプログラムプロダクトはいずれも、第4の態様で提供される運動軌跡記録方法を実行するように構成されることが理解され得る。したがって、達成され得る有益な効果に関しては、上記の対応する方法の有益な効果を参照されたい。ここでは再び詳しく説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【
図1】この出願の一実施形態に係る適用シナリオの概略図である。
【
図2a】この出願の一実施形態に係る電子デバイスの構造の概略図である。
【
図2b】この出願の一実施形態に係る電子デバイスのソフトウェア構造の概略図である。
【
図3】この出願の一実施形態に係るユーザインタフェースの概略図である。
【
図4】この出願の一実施形態に係るユーザインタフェースの概略図である。
【
図5】この出願の一実施形態に係るユーザインタフェースの概略図である。
【
図6】この出願の一実施形態に係る2つの記録モードにおける構成要素間の接続関係の概略図である。
【
図7】この出願の一実施形態に係る運動軌跡記録方法の概略フローチャートである。
【
図8A】この出願の他の実施形態に係る運動軌跡記録方法の概略フローチャートである。
【
図8B】この出願の他の実施形態に係る運動軌跡記録方法の概略フローチャートである。
【
図9】この出願の一実施形態に係るMCUの概略構造図である。
【
図10】この出願の他の実施形態に係る電子デバイスの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0091】
以下、添付図面を参照して、この出願の実施形態における技術的解決策の詳細について明確に説明する。
【0092】
この本出願の一実施形態は、運動軌跡記録方法を提供する。
図1に示されるように、ユーザAは、屋外運動中に電子デバイスBを携帯することができ、この場合、運動関連ソフトウェア(例えば、ファーウェイ健康APP)が電子デバイスBにインストールされることができる。ユーザAは、運動中にファーウェイ健康APPを起動し、運動中に電子デバイスBを使用してユーザAの軌跡を記録することができる。
【0093】
具体的には、電子デバイスBのGPSチップがマイクロ制御ユニット(micro control unit、MCU)に接続されてもよい。MCUは、GPSチップによって送信されるGPSデータを記憶し、その後、GPSデータをアプリケーションプロセッサにバッチで送信する。アプリケーションプロセッサは、ユーザBが見るためのファーウェイ健康APPのユーザインタフェースにユーザBの運動軌跡を表示することができる。これにより、高いGPS測位精度を確保でき、運動軌跡記録プロセスにおける電力消費量を削減できるとともに、電子デバイスのバッテリ耐久性を向上させることができる。
【0094】
運動関連ソフトウェアは、ファーウェイ健康APPに限定されず、代わりに、特定の実装においてはKeep又はCodoonsportなどのAPPであってもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。この出願の後続の実施形態は、一例としてファーウェイ健康APPを使用することによって説明される。
【0095】
屋外運動は、屋外ランニング、サイクリング、及び、登山などの運動であってもよいが、これらに限定されない。
【0096】
この出願のこの実施形態における電子デバイスは、携帯型モバイル端末、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、ネットブック、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)、ウェアラブル電子デバイス(スマートバンド又はスマートウォッチなど)、又は、仮想現実デバイスであってもよい。
【0097】
以下、この出願の以下の実施形態で提供される電子デバイスの一例について説明する。
【0098】
図2aは、電子デバイス100の構造の概略図である。
【0099】
電子デバイス100は、プロセッサ110、内部メモリ120、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート130、充電管理モジュール140、電力管理モジュール141、バッテリ142、アンテナ1、アンテナ2、移動通信モジュール150、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、スピーカ170A、受信機170B、マイクロフォン170C、ヘッドセットジャック170D、センサモジュール180、ボタン190、モータ191、ディスプレイ192などを含んでもよい。センサモジュール180は、圧力センサ180A、ジャイロスコープセンサ180B、加速度センサ180C、距離センサ180D、光学式近接センサ180E、指紋センサ180F、タッチセンサ180G、周囲光センサ180Hなどを含んでもよい。
【0100】
本発明のこの実施形態に示される構造が電子デバイス100に関して特定の限定を構成しないことが理解され得る。この出願の幾つかの他の実施形態において、電子デバイス100は、図に示されるものよりも多い又は少ない構成要素を含んでもよく、幾つかの構成要素を組み合わせてもよく、幾つかの構成要素を分割してもよく、又は、異なる構成要素配置を有してもよい。図に示される構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、又は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを使用することによって実装されてもよい。
【0101】
無線通信モジュール160は、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)(例えば、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)ネットワーク)、ブルートゥース(登録商標)(bluetooth(登録商標)、BT)、グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(global navigation satellite system、GNSS)、周波数変調(frequency modulation、FM)、近距離無線通信(near field communication、NFC)技術、赤外線(infrared、IR)技術などを含むとともに電子デバイス100に適用される無線通信ソリューションを提供してもよい。具体的には、無線通信モジュール160は、電子デバイス100に適用されるGNSSソリューションを提供するために、現在位置の当初のGPSデータ(緯度及び経度)を取得するように構成されるGPSチップを含んでもよい。無線通信モジュール160は、少なくとも1つの通信処理モジュールを組み込む1つ以上の構成要素であってもよい。無線通信モジュール160は、アンテナ2を介して電磁波を受信し、電磁波信号に対して周波数変調及びフィルタリング処理を行うとともに、処理された信号をプロセッサ110に送信する。無線通信モジュール160は、更に、プロセッサ110から送信されるようになっている信号を受信し、信号に対して周波数変調及び増幅を行うとともに、信号を放射のためにアンテナ2を介して電磁波に変換してもよい。
【0102】
プロセッサ110は1つ以上の処理ユニットを含んでもよい。例えば、プロセッサ110は、アプリケーションプロセッサ(Application Processor、AP)、モデムプロセッサ、グラフィックス処理ユニット(Graphics Processing Unit、GPU)、画像信号プロセッサ(Image Signal Processor、ISP)、コントローラ、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、ベースバンドプロセッサ、ニューラルネットワーク処理ユニット(Neural-network Processing Unit、NPU)などを含んでもよい。異なる処理ユニットが、独立した構成要素であってもよく、1つ以上のプロセッサに組み込まれてもよい。
【0103】
コントローラは、MCUであってもよく、命令操作コード及び時系列信号に基づいて操作制御信号を生成して、命令読み取り及び命令実行の制御を完了してもよい。
【0104】
具体的には、MCUは、GPSチップによって送信される当初のGPSデータを受信し、第1の測位アルゴリズムを使用することによって当初のGPSデータを処理し、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶し、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信するように構成されてもよい。
【0105】
適用シナリオにおいて、アプリケーションプロセッサは、MCUによって送信される少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを受信し、処理されたGPSデータを運動関連APP(例えば、ファーウェイ健康APP)で表示するように構成されてもよい。
【0106】
他の適用シナリオにおいて、アプリケーションプロセッサは、GPSチップによって送信される当初のGPSデータを受信し、当初のGPSデータを処理するとともに、処理されたGPSデータを運動関連APP(例えば、ファーウェイ健康APP)で表示するように構成されてもよい。
【0107】
具体的には、電子デバイス100によって記録される運動軌跡の高い精度を確保するために、GPSチップは、これに限定されないが、毎秒一回の頻度で当初のGPSデータをアプリケーションプロセッサ又はMCUに送信してもよい。
【0108】
MCUは、GPSチップに接続されることに限定されない。特定の実施において、MCUは、様々なセンサデバイスからのデータを処理するために、ジャイロスコープセンサ180B、加速度センサ180C、及び、光学式近接センサ180Eなどの様々なセンサに更に接続されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0109】
プロセッサ110にはメモリが更に配置されてもよく、該メモリは命令及びデータを記憶するように構成される。幾つかの実施形態では、プロセッサ110内のメモリがキャッシュである。メモリは、プロセッサ110によって使用されてしまった又は周期的に使用される命令又はデータを記憶してもよい。プロセッサ110が命令又はデータを再び使用する必要がある場合、プロセッサはメモリから命令又はデータを直接に呼び出してもよい。これは、度重なるアクセスを回避し、プロセッサ110の待機時間を短縮し、それにより、システム効率を向上させる。
【0110】
幾つかの実施形態では、プロセッサ110が1つ以上のインタフェースを含んでもよい。インタフェースは、集積回路間(inter-integrated circuit、I2C)インタフェース、集積回路間サウンド(inter-integrated circuit sound、I2S)インタフェース、パルス符号変調(pulse code modulation、PCM)インタフェース、汎用非同期受信機/送信機(universal asynchronous receiver/transmitter、UART)インタフェース、モバイルインダストリープロセッサインタフェース(mobile industry processor interface、MIPI)、汎用入力/出力(general-purpose input/output、GPIO)インタフェース、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)インタフェース、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポートなどを含んでもよい。
【0111】
USBポート130は、USB標準仕様に準拠したポートであり、具体的には、ミニUSBポート、マイクロUSBポート、USB Type-Cポートなどであってよい。USBポート130は、電子デバイス100を充電するための充電器に接続するべく使用されてもよく、電子デバイス100と周辺デバイスとの間でデータを送信するために使用されてもよく、或いは、ヘッドセットを介してオーディオを再生するためのヘッドセットに接続するべく使用されてもよい。或いは、ポートは、他の電子デバイス、例えばARデバイスに接続するべく使用されてもよい。
【0112】
本発明のこの実施形態に示されるモジュール間のインタフェース接続関係が、説明のための単なる一例にすぎず、電子デバイス100の構造に対して限定を成さないことが理解され得る。この出願の幾つかの他の実施形態において、電子デバイス100は、代わりに、この実施形態におけるインタフェース接続態様とは異なるインタフェース接続態様又は複数のインタフェース接続態様の組み合わせを使用してもよい。
【0113】
充電管理モジュール140は、充電器から充電入力を受けるように構成される。充電器は、無線充電器又は有線充電器であってもよい。有線充電の幾つかの実施形態において、充電管理モジュール140は、USBポート130を介して有線充電器から充電を受けてもよい。無線充電の幾つかの実施形態において、充電管理モジュール140は、電子デバイス100の無線充電コイルを介して無線充電入力を受けてもよい。充電管理モジュール140は、バッテリ142を充電している間、電力管理モジュール141を使用することによって電子デバイスに電力を更に供給してもよい。
【0114】
電力管理モジュール141は、バッテリ142及び充電管理モジュール140をプロセッサ110に接続するように構成される。電力管理モジュール141は、バッテリ142の入力及び/又は充電管理モジュール140の入力を受けて、プロセッサ110、内部メモリ121、ディスプレイ194、カメラ193、無線通信モジュール160などに電力を供給する。電力管理モジュール141は、バッテリ容量、バッテリサイクル数、及び、バッテリ健全状態(漏電又はインピーダンス)などのパラメータを監視するように更に構成されてよい。幾つかの他の実施形態において、電力管理モジュール141は、代わりに、プロセッサ110内に配置されてもよい。幾つかの他の実施形態において、電力管理モジュール141及び充電管理モジュール140は、代わりに、同一のデバイス内に配置されてもよい。
【0115】
電子デバイス100の無線通信機能は、アンテナ1、アンテナ2、移動通信モジュール150、無線通信モジュール160、モデムプロセッサ、ベースバンドプロセッサなどを介して実装されてもよい。
【0116】
アンテナ1及びアンテナ2は電磁波信号を送受信するように構成される。電子デバイス100内の各アンテナは、1つ以上の通信帯域をカバーするように構成され得る。アンテナ利用を向上させるために、異なるアンテナが更に多重化され得る。例えば、アンテナ1は、無線ローカルエリアネットワークにおいてダイバーシティアンテナとして多重化されてもよい。幾つかの他の実施形態では、アンテナは、チューニングスイッチと組み合わせて使用されてもよい。
【0117】
移動通信モジュール150は、2G、3G、4G、5Gなどを含む、電子デバイス100に適用された無線通信ソリューションを提供し得る。移動通信モジュール150は、少なくとも1つのフィルタ、スイッチ、電力増幅器、及び低ノイズ増幅器(low noise amplifier、LNA)などを含み得る。移動通信モジュール150は、アンテナ1を介して処理された電磁波を受信し、受信された電磁波に対してフィルタリング又は増幅などの処理を実行し、処理された電磁波を復調のためにモデムプロセッサに送信し得る。更に、移動通信モジュール150は、モデムプロセッサによって変調された信号を増幅して、アンテナ1を通じて放射するために信号を電磁波に変換してもよい。幾つかの実施形態では、移動通信モジュール150の少なくとも幾つかの機能モジュールがプロセッサ110に配置され得る。幾つかの実施形態では、移動通信モジュール150の少なくとも幾つかの機能モジュールと、プロセッサ110の少なくとも幾つかのモジュールとが同じデバイスに配置されてもよい。
【0118】
モデムプロセッサは変調器と復調器とを含んでもよい。変調器は、送信されるべき低周波数ベースバンド信号を中高周波数信号に変調するように構成される。復調器は受信された電磁波信号を低周波ベースバンド信号に復調するように構成される。次いで、復調器は、復調によって得られた低周波数ベースバンド信号を処理のためにベースバンドプロセッサに送る。低周波数ベースバンド信号は、ベースバンドプロセッサによって処理され、次いでアプリケーションプロセッサに転送される。アプリケーションプロセッサは、オーディオデバイス(スピーカ170A、受信機170Bなどに限定されない)を使用して音響信号を出力し、又はディスプレイ192を使用して画像もしくはビデオを表示する。幾つかの実施形態では、モデムプロセッサが独立したデバイスであってもよい。幾つかの他の実施形態において、モデムプロセッサは、プロセッサ110から独立していてもよく、移動通信モジュール150又は別の機能モジュールと一緒に同じデバイス内に配置される。
【0119】
電子デバイス100は、GPU、ディスプレイ192、アプリケーションプロセッサ、などを使用することによって表示機能を実現する。GPUは、画像処理のためのマイクロプロセッサであり、ディスプレイ192及びアプリケーションプロセッサに接続される。GPUは、数学的及び幾何学的計算を行い、画像をレンダリングするように構成される。プロセッサ110は、プログラム命令を実行して表示情報を生成又は変更する1つ以上のGPUを含むことができる。
【0120】
ディスプレイ192は画像、動画などを表示するように構成されている。ディスプレイ192は表示パネルを含む。表示パネルは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting Diode、OLED)、アクティブマトリクス有機発光ダイオード又はアクティブマトリクス式有機発光ダイオード(active-matrix organic light Emitting diode、AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flex light-emitting diode、FLED)、ミニLED、マイクロLED、マイクロOLED、量子ドット発光ダイオード(quantum dot light emitting diodes、QLED)などであってもよい。幾つかの実施形態では、電子デバイス100が1つ又はN個のディスプレイ192を含んでよく、ここで、Nは1より大きい正の整数である。
【0121】
内部メモリ120は、コンピュータ実行可能プログラムコードを記憶するように構成されてもよく、この場合、実行可能プログラムコードが命令を含む。内部メモリ120はプログラム記憶領域とデータ記憶領域とを含んでもよい。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(例えば、音響再生機能又は画像再生機能)によって必要とされるアプリケーションなどを記憶し得る。データ記憶領域は、電子デバイス100が使用されるときに作成されたデータ(オーディオデータや電話帳)などを記憶し得る。加えて、内部メモリ120は、高速ランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又はユニバーサルフラッシュストレージ(universal flash storage、UFS)を更に含んでいてもよい。プロセッサ110は、内部メモリ120に記憶された命令及び/又はプロセッサに配置されたメモリに記憶された命令を実行して、電子デバイス100の様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。
【0122】
電子デバイス100は、オーディオモジュール170、スピーカ170A、受信機170B、マイクロフォン170C、ヘッドセットジャック170D、アプリケーションプロセッサなどを介して、音楽再生や録音などのオーディオ機能を実施し得る。
【0123】
オーディオモジュール170は、出力のためにデジタル音声情報をアナログ音声信号に変換するように構成され、アナログ音声入力をデジタル音声信号に変換するようにも構成される。オーディオモジュール170は、オーディオ信号を符号化及び復号するように更に構成され得る。幾つかの実施形態において、オーディオモジュール170は、プロセッサ110に配置されてもよく、又はオーディオモジュール170の幾つかの機能モジュールがプロセッサ110に配置される。
【0124】
スピーカ170Aは、「ホーン」とも呼ばれ、オーディオ電気信号を音響信号に変換するように構成される。電子デバイス100は、ラウドスピーカ170Aを介してハンズフリーモードで音楽を聴いたり、通話に応答したりするために使用され得る。
【0125】
受信機170Bは、「イヤホン」とも呼ばれ、オーディオ電気信号を音響信号に変換するように構成される。電子デバイス100を使用して電話に出たり、音声情報を受信したりする場合、音声を受信するために受信機170Bは人の耳に近づけられてもよい。
【0126】
「マイク」又は「マイクロフォン」とも呼ばれるマイクロフォン170Cは、音響信号を電気信号に変換するように構成される。電話をかけたり、音声メッセージを送ったりするときに、ユーザは、マイクロフォン170Cに音響信号を入力するために、ユーザの口を通してマイクロフォン170Cの近くで音を出してよい。少なくとも1つのマイクロフォン170Cが電子デバイス100内に配置され得る。一部の他の実施形態では、2つのマイクロフォン170Cが、音響信号を収集し、ノイズ低減機能を実施するために電子デバイス100に配置され得る。幾つかの他の実施形態では、代わりに、3つ、4つ、又はそれ以上のマイクロフォン170Cが電子デバイス100に配置され、音響信号を収集し、ノイズ低減を実施し、音源を認識し、指向性記録機能等を実装することができる。
【0127】
ヘッドセットジャック170Dは、有線ヘッドセットに接続されるように構成される。ヘッドセットジャック170Dは、USBポート130であってもよく、或いは、3.5mmオープンモバイル端末プラットフォーム(open mobile terminal platform、OMTP)標準インタフェース又は米国セルラー通信工業会(cellular telecommunications industry association of the USA、CTIA)標準インタフェースであってもよい。
【0128】
圧力センサ180Aは、圧力信号を検知するように構成され、圧力信号を電気信号に変換し得る。一部の実施形態では、圧力センサ180Aがディスプレイ192上に配置され得る。
【0129】
ジャイロスコープセンサ180Bは、電子デバイス100の動作姿勢を決定するように構成され得る。幾つかの実施形態では、ジャイロスコープセンサ180Bを使用して3軸(すなわち、x軸、y軸、及びz軸)の周りの電子デバイス100の角速度が決定され得る。ジャイロスコープセンサ180Bは、写真撮影中に画像安定化を実現するように構成され得る。例えば、シャッタが押されると、ジャイロスコープセンサ180Bは、電子デバイス100が揺れる角度を検出し、その角度に基づく計算によって、レンズモジュールが補償する必要がある距離を取得するとともに、レンズが逆動作によって電子デバイス100の揺れを相殺できるようにし、画像安定化を実現する。ジャイロスコープセンサ180Bは、ナビゲーションシナリオ及び動きセンシングゲームシナリオのために更に使用され得る。
【0130】
加速度センサ180Cは、電子デバイス100の様々な方向(通常は3軸上の)の加速度の大きさを検出してもよく、また、電子デバイス100が静止しているときの重力の大きさ及び方向を検出してもよい。加速度センサ180Cは、電子デバイスの姿勢を認識するように更に構成されてもよく、ランドスケープモードとポートレートモードとの間の画面切り替え、歩数計、又は別のアプリケーションで使用される。
【0131】
距離センサ180Dは、距離を測定するように構成される。電子デバイス100は、赤外線又はレーザ方式で距離を測定し得る。
【0132】
例えば、光学式近接センサ180Eは、発光ダイオード(LED)及び光検出器、例えば、フォトダイオードを含み得る。電子デバイス100は、光学式近接センサ180Eを使用して、ユーザが電話をかけるために電子デバイス100を耳のそばに保持していることを検出して、節電のために画面を自動的にオフにすることができる。また、光学式近接センサ180Eは、画面のロック解除又はロックを自動的に実行するために、スマートカバーモード又はポケットモードで使用され得る。
【0133】
周囲光センサ180Hは、周囲光の輝度を検知するように構成される。電子デバイス100は、検知された周囲光の明るさに基づいてディスプレイ192の明るさを適応的に調整し得る。周囲光センサ180Hは、写真撮影中にホワイトバランスを自動的に調整するように更に構成されてもよい。周囲光センサ180Hは、偶発的なタッチを回避するべく電子デバイス100がポケット内にあるかどうかを検出するために光学式近接センサ180Eと協働し得る。
【0134】
指紋センサ180Fは、指紋を収集するように構成される。電子デバイス100は、収集された指紋の特徴を使用して、指紋ベースのロック解除、アプリケーションロックアクセス、指紋ベースの写真撮影、指紋ベースの電話応答などを実施し得る。
【0135】
タッチセンサ180Gは、「タッチ制御デバイス」とも称される。タッチセンサ180Gは、ディスプレイ192に配置されてもよく、タッチセンサ180Gとディスプレイ192とは、「タッチ画面」とも呼ばれる、タッチ画面を形成する。タッチセンサ180Gはタッチセンサ180G上で実行されたりタッチセンサ180Gの近傍で実行されたりするタッチ操作を検出するように構成される。タッチセンサは検出されたタッチ操作をアプリケーションプロセッサに渡してタッチ事象のタイプを決定してもよい。タッチ操作に関する視覚出力がディスプレイ192に提供されてもよい。一部の他の実施形態において、タッチセンサ180Gは、代わりに、ディスプレイ192の位置とは異なる位置で電子デバイス100の表面上に配置されてもよい。
【0136】
ボタン190は、電源ボタン、音量ボタンなどを含む。ボタン190は、機械的ボタンであってもよく又はタッチボタンであってもよい。電子デバイス100は、ボタン入力を受け取り、電子デバイス100のユーザ設定及び機能制御に関連したボタン信号入力を生成し得る。
【0137】
モータ191は、振動プロンプトを生成し得る。モータ191は、着信振動プロンプト及びタッチ振動フィードバックを生成するように構成され得る。
【0138】
電子デバイス100のソフトウェアシステムは、階層化アーキテクチャ、事象ドリブンアーキテクチャ、マイクロカーネルアーキテクチャ、マイクロサービスアーキテクチャ、又はクラウドアーキテクチャを使用することができる。本発明のこの実施形態では、電子デバイス100のソフトウェア構造を説明するための例として、階層化アーキテクチャのAndroidシステムが使用される。
【0139】
図2bは、本発明の一実施形態に係る電子デバイス100のソフトウェア構造のブロック図である。
【0140】
階層化アーキテクチャでは、ソフトウェアが幾つかの層に分割され、各層が明確な役割とタスクを有する。層は、ソフトウェアインタフェースを介して互いに通信する。幾つかの実施形態において、Androidシステムは、上から順に4つの層、すなわち、アプリケーション層、アプリケーションフレームワーク層、アンドロイドドランタイム(Android runtime)、システムライブラリ、及びカーネル層に分割される。
【0141】
アプリケーション層は、一連のアプリケーションパッケージを含むことができる。
【0142】
図2bに示されるように、アプリケーションパッケージは、「カメラ」、「ギャラリ」、「カレンダー」、「電話」、「マップ」、「ナビゲーション」、「WLAN」、「ブルートゥース(登録商標)」、「音楽」、「ビデオ」、及び「メッセージ」などのアプリケーションを含むことができる。
【0143】
アプリケーションフレームワーク層は、アプリケーションプログラミングインタフェース(application programming interface,API)及びアプリケーション層におけるアプリケーションのためのプログラミングフレームワークを提供する。アプリケーションフレームワーク層は、幾つかの所定の機能を含む。
【0144】
図2bに示されるように、アプリケーションフレームワーク層は、ウィンドウマネージャ、コンテンツプロバイダ、ビューシステム、電話マネージャ、リソースマネージャ、通知マネージャなどを含み得る。
【0145】
ウィンドウプログラムは、ウィンドウアプリケーションを管理するように構成される。ウィンドウマネージャは、ディスプレイのサイズを取得し、ステータスバーがあるかどうかを決定し、画面ロックを実行し、画面ショットを撮ることなどができる。
【0146】
コンテンツプロバイダは、データを保存及び取得するように構成され、アプリケーションによってデータにアクセスできるようにする。データは、ビデオ、画像、オーディオ、送受信された通話、閲覧履歴及びブックマーク、アドレス帳などを含み得る。
【0147】
ビューシステムは、テキストを表示するための制御、及び画像を表示するための制御などの視覚的制御を含む。ビューシステムは、アプリケーションを構築するように構成され得る。表示インタフェースは、1つ以上のビューを含み得る。例えば、メッセージ通知アイコンを含む表示インタフェースは、テキスト表示ビュー及び写真表示ビューを含み得る。
【0148】
電話マネージャは、電子デバイス100の通信機能、例えば、通話状態の管理(応答又は拒否を含む)を提供するように構成される。
【0149】
リソースマネージャは、アプリケーションに対して、ローカライズされた文字列、アイコン、写真、レイアウトファイル、ビデオファイルなどの様々なリソースを提供する。
【0150】
通知マネージャは、アプリケーションがステータスバーに通知情報を表示できるようにし、また、通知タイプメッセージを伝達するように構成されてもよく、この場合、表示された通知情報は短い一時停止後に自動的に消え、ユーザとの対話を必要としない。例えば、通知マネージャは、ダウンロードの完了、メッセージプロンプトなどの通知を提供するように構成されている。通知マネージャは、代わりに、グラフ又はスクロールバーテキストの形式でシステムの上部ステータスバーに現れる通知、例えば、バックグラウンドで動作するアプリケーションの通知又はダイアログウィンドウの形式の画面上に現れる通知であってもよい。例えば、ステータスバーにテキスト情報が表示されたり、警告音が再生されたり、電子デバイスが振動したり、表示灯が点滅したりする。
【0151】
Android runtimeは、コアライブラリ及び仮想マシンを含む。Android runtimeは、Androidシステムのスケジューリング及び管理を担当する。
【0152】
コアライブラリは、2つの部分、すなわち、java言語で呼び出される必要がある関数と、Androidのコアライブラリとを含む。
【0153】
アプリケーション層及びアプリケーションフレームワーク層は、仮想マシン上で動作する。仮想マシンは、アプリケーション層及びアプリケーションフレームワーク層でjavaファイルをバイナリファイルとして実行する。仮想マシンは、オブジェクトライフサイクル管理、スタック管理、スレッド管理、セキュリティ及び例外管理、ならびにガベージコレクションなどの機能を実装するように構成される。
【0154】
システムライブラリは、複数の機能モジュール、例えば、サーフェスマネージャ(surface manager)、メディアライブラリ(Media Libraries)、3次元グラフィックス処理ライブラリ(例えば、OpenGL ES)、及び2Dグラフィックスエンジン(例えば、SGL)を含むことができる。
【0155】
サーフェスマネージャは、表示サブシステムを管理し、複数の用途のための2D及び3D層の融合を提供するように構成される。
【0156】
メディアライブラリは、一般的に使用される複数のオーディオ及びビデオフォーマット、静止画像ファイルなどの再生及び記録をサポートする。メディアライブラリは、MPEG-4、H.264、MP3、AAC、AMR、JPG、及びPNGなどの複数のオーディオ及びビデオ符号化フォーマットをサポートすることができる。
【0157】
3次元グラフィックス処理ライブラリは、3次元グラフィックス描画、画像レンダリング、合成、層処理などを実施するように構成される。
【0158】
2Dグラフィックスエンジンは、2D描画用の描画エンジンである。
【0159】
カーネル層は、ハードウェアとソフトウェアとの間の層である。カーネル層は、少なくとも、ディスプレイドライバ、カメラドライバ、オーディオドライバ、及びセンサドライバを含む。
【0160】
以下、屋外運動シナリオを参照して、電子デバイス100のソフトウェア及びハードウェアの動作プロセスの一例を説明する。
【0161】
タッチセンサ180Gがタッチ操作を受信すると、対応するハードウェア割り込みがカーネル層に送信される。カーネル層は、タッチ操作を当初の入力事象(タッチ操作のタッチ座標やタイムスタンプなどの情報を含む)に処理する。当初の入力事象は、カーネル層に記憶される。アプリケーションフレームワーク層は、カーネル層から当初の入力事象を取得し、入力事象に対応する制御を識別する。例えば、タッチ操作はタッチ及びタップ操作であり、タップ操作に対応する制御は、ファーウェイ健康APP内の「運動開始」制御である。ファーウェイ健康APPは、GPSチップを使用してGPSデータを取得するために、カーネル層を呼び出すことによってGPSチップドライバを起動する。
【0162】
この出願の実施形態に関連するアプリケーションシナリオが以下に説明される。
【0163】
図3は、運動情報を表示するためのユーザインタフェースの一例を示す。ユーザインタフェースは、ユーザがファーウェイ健康APPを起動した後に表示されるインタフェースであってもよい。ユーザは、電子デバイス100のホーム画面に表示されたファーウェイ健康APPのアイコンをタップして、ファーウェイ健康APPを起動することができる。
【0164】
図3に示すように、運動情報を表示するためのユーザインタフェース30は、ステータスバー301、メニューバー302、現在の運動情報表示領域303、累積運動情報表示領域304、「運動開始」コントロール305、及びナビゲーションバー306を含むことができる。ステータスバー301は、オペレータインジケータ(例えば、オペレータ名「チャイナ・モバイル」)、無線高忠実度(wireless high-fidelity、hi-fi)信号の1つ以上の信号強度インジケータ、移動通信信号(セルラー信号とも呼ばれる)の1つ以上の信号強度インジケータ、時間インジケータ、及びバッテリ状態インジケータを含むことができる。
【0165】
メニューバー302は、4つのメニューコントロール(「ホーム」、「ディスカバリ」、「好み」、「自分」)を含むことができ、電子デバイス100は、異なるメニューが選択されたときに異なるコンテンツを表示する。
図3に示す現在選択されているメニュータイプは「ホーム」である。すなわち、電子デバイス100によって表示されるコンテンツは、「ホーム」メニューが選択された後に表示されるコンテンツである。
【0166】
現在の運動情報表示領域303は、ユーザの現在の運動情報を表示するために使用されてもよく、目標運動量(1万歩)、完了運動量(3279歩)、消費カロリー(80 kcal)、及び完了距離(2.66 km)を含んでもよい。現在の運動情報表示領域303に表示されている歩数は、電子デバイス100の動作姿勢を検出することによって、ジャイロスコープセンサ180B及び加速度センサ180Eによって取得され得る。
【0167】
累積運動情報表示領域304は、ユーザの累積運動情報を表示するために使用されてもよく、累積運動距離(88.65 km)、累積運動回数(13)などを含んでもよい。累積運動情報表示領域304に表示される累積運動距離は、GPSチップ230によって取得されたGPSデータに基づいて取得されてもよい。
【0168】
「運動開始」コントロール305は、運動タイプを選択するために使用され得る。電子デバイス100は、「運動開始」コントロール305(例えば、「運動開始」コントロール305上でのタップ操作)に対して行われたタッチ操作を検出することができる。操作に応答して、電子デバイス100は、
図4に示されるユーザインタフェース40を表示することができる。
【0169】
ナビゲーションバー306は、「バック」ボタン306-1、「ホーム(Home screen)」ボタン306-2、及び「最近」ボタン306-3などのシステムナビゲーションボタンを含むことができる。ホーム画面は、任意のユーザインタフェースにおいて「ホーム」ボタン306-2に対するユーザ操作が検出された後に電子デバイス100によって表示される画面である。ユーザが「バック」ボタン306-1をタップしたことを検出すると、電子デバイス100は、現在のユーザインタフェースの前のユーザインタフェースを表示することができる。ユーザが「ホーム」ボタン306-2をタップしたことを検出すると、電子デバイス100はホーム画面を表示することができる。ユーザが「最近」ボタン306-3をタップしたことを検出すると、電子デバイス100は、ユーザによって最近開始されたタスクを表示することができる。ナビゲーションボタンは、代替的に他の名前を有してもよい。例えば、306-1はBack Buttonと呼ばれてもよく、306-2はHome buttonと呼ばれてもよく、306-3はMenu Buttonと呼ばれてもよい。これはこの出願では限定されない。ナビゲーションバー306内のナビゲーションボタンは、仮想ボタンに限定されず、代替的に物理ボタンとして実装されてもよい。
【0170】
図4は、運動タイプを選択するためのユーザインタフェース40の一例を示す。
図4に示すように、ユーザインタフェース40は、ステータスバー、「リターン」コントロール401、運動タイプのオプションバー402、マップ表示領域403、「開始」コントロール404、及びナビゲーションバーを含むことができる。ステータスバーは、ユーザインタフェース30内のステータスバー301と同じである。ここでは再び詳しく説明されない。
【0171】
「リターン」コントロール401は、前のユーザインタフェースに戻るために使用されてもよい。電子デバイス100は、「リターン」コントロール401(例えば、「リターン」コントロール401上でのタップ操作)に対して行われたタッチ操作を検出することができる。操作に応答して、電子デバイス100は、以前のユーザインタフェース、すなわち、ユーザインタフェース30を表示してもよい。
【0172】
運動タイプオプションバー402は、4つのオプション(「屋外ランニング」、「室内ランニング」、「ウォーキング」、「サイクリング」)を含むことができる。電子デバイス100は、異なるオプションが選択されたときに異なるコンテンツを表示することができる。
図4に示される現在のオプションは「屋外ランニング」であり、すなわち、電子デバイス100によって表示されるコンテンツ(マップ表示領域403)は、「ホーム」メニューが選択された後に表示されるコンテンツである。
【0173】
マップ表示領域403は、電子デバイス100の現在位置の周りのマップ及び現在位置識別子4031を表示するために使用される。
【0174】
「開始」コントロール404は、ユーザの運動情報の記録を開始するために使用される。電子デバイス100は、「開始」コントロール404(例えば、「開始」コントロール404上でのタップ操作)に対して行われたタッチ操作を検出することができる。これに応じて、電子デバイス100は、ユーザの運動情報の記録を開始してもよい。
【0175】
ナビゲーションバーは、ユーザインタフェース40のナビゲーションバー306と同じである。ここでは再び詳しく説明されない。
【0176】
図5は、ユーザが運動を開始した後に電子デバイス100によって表示されるユーザインタフェース50の一例を示す。
図5に示すように、ユーザインタフェース50は、ステータスバー、マップ表示領域501、運動情報表示領域502、「停止」コントロール503、及びナビゲーションバーを含むことができる。ステータスバーは、ユーザインタフェース30内のステータスバー301と同じである。ここでは再び詳しく説明されない。
【0177】
マップ表示領域501は、ユーザの運動軌跡5011及びユーザの現在位置識別子5012を表示するために使用される。
【0178】
運動情報表示領域502は、限定はしないが、運動距離(5.87 km)、運動持続時間(00:42:47)、ペース(07’16’’)、消費カロリー(330 kcal)などを含む、ユーザの現在の運動の運動データを表示するために使用される。
【0179】
「停止」コントロール503は、ユーザの運動情報の記録を停止するために使用される。電子デバイス100は、「停止」コントロール503(例えば、「停止」コントロール503上でのタップ操作)に対して行われたタッチ操作を検出することができる。これに応じて、電子デバイス100は、ユーザの運動情報の記録を停止してもよい。
【0180】
ナビゲーションバーは、ユーザインタフェース40のナビゲーションバー306と同じである。ここでは再び詳しく説明されない。
【0181】
図3~
図5に示すアプリケーションシナリオに基づいて、以下では、この出願で提供される運動軌跡記録方法における2つの記録モード、すなわち低消費電力モード及び通常モードについて説明する。
【0182】
以下では、電子デバイス100が2つの記録モードで運動軌跡を記録するときの構成要素間の協働関係を個別に説明する。
【0183】
低消費電力モード
図6の実線部分は、低消費電力モードにおける構成要素間の接続関係を示す。
図6に示すように、この記録モードでは、GPSチップはMCUに接続されることができ、MCUはアプリケーションプロセッサに接続されることができる。GPSチップは、特定の周波数でMCUにGPSデータを送信する。送信頻度は、例えば、毎秒1ポイントを送信することであってもよい。GPSチップによって送信されるGPSデータは、経度及び緯度データであり、すなわち、1つのGPSデータは、1つの位置ポイントの経度及び緯度に対応する。MCUは、単純化された測位アルゴリズムを使用してGPSデータに対して第1の処理を実行し、第1の処理後に得られた処理されたGPSデータをMCUに記憶する。低消費電力モードから通常モードに切り替えるための条件が満たされたとき、MCUは、記憶されたGPSデータをアプリケーションプロセッサにバッチで送信する。MCUによって送信されたGPSデータを受信した後、アプリケーションプロセッサは、GPSデータに対して第2の処理を実行し、第2の処理後に得られたGPSデータを運動APPのマップ上にポイント形式で表示する。第2の処理は、主に、第1の処理後に得られたGPSデータに対して行われるノイズ低減及び平滑化などの処理である。GPSデータがバッチで送信された後、MCUは、記憶されたGPSデータを消去してメモリを解放し、低消費電力モードで次期にわたって第1の処理後に取得されたGPSデータを記憶することができる。複数のポイントが接続されて線を形成することができ、運動APPのマップ上に最終的に表示される線はユーザの運動軌跡であることが分かる。したがって、ユーザは、自身の運動軌跡をマップ上で見ることができる。低消費電力モードから通常モードに切り替える条件については、以降の実施形態で説明される。詳細についてはここでは説明されない。
【0184】
通常モード
図6の破線部は、通常モードにおける構成要素間の接続関係を示す。
図6に示すように、この記録モードでは、GPSチップはアプリケーションプロセッサに接続されることができる。GPSチップは、特定の周波数でGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信する。送信頻度は、例えば、毎秒1ポイントを送信することであってもよい。GPSチップによって送信されるGPSデータは、経度及び緯度データであり、すなわち、1つのGPSデータは、1つの位置ポイントの経度及び緯度に対応する。アプリケーションプロセッサは、GPSチップによって送信されたGPSデータを完全測位アルゴリズムを使用して処理し、処理されたGPSデータを運動APPのマップ上にポイント形式で表示する。複数のポイントが接続されて線を形成することができ、運動APPのマップ上に最終的に表示される線はユーザの運動軌跡であることが分かる。したがって、ユーザは、自身の運動軌跡をマップ上で見ることができる。
【0185】
以下では、運動軌跡記録プロセスにおいて電子デバイス100の2つの動作モードを切り替えるための条件について説明する。まず、通常モードから低消費電力モードに切り替える条件について説明され、次に、低消費電力モードから通常モードに切り替える条件について説明される。
【0186】
1.通常モードから低消費電力モードへの切り替え条件
幾つかの実施形態では、MCUは、電子デバイス100をトリガして通常モードから低消費電力モードに切り替わることができる。
【0187】
場合によっては、電子デバイス100が「開始」コントロール404上で行われたタッチ操作を検出した後、電子デバイス100は、現在の運動軌跡記録プロセスにおける通常モードのユーザの運動軌跡を初めて記録する。この場合、通常モードから低消費電力モードに切り替える条件は、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであることである。
【0188】
場合によっては、電子デバイス100は、現在の運動軌跡記録プロセスにおいて、初めてではないが、通常モードにあるユーザの運動軌跡を記録する。この場合、通常モードから低消費電力モードに切り替える条件は、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであり、電子デバイス100が通常モードでA秒間動作し、低消費電力モードで記憶されたGPSデータがバッチで送信されたことである。アプリケーションプロセッサがGPSデータに対して第2の処理を実行するのに十分な時間を有するように、秒が設定される。
【0189】
具体的には、MCUはタイマを含むことができ、タイマの持続時間はA秒である。MCUがアプリケーションプロセッサにデータをバッチで送信し始めると、タイマがトリガされてタイミングを開始することができる。タイマが満了した後、MCUは、電子デバイス100が通常モードでA秒間動作すると決定することができる。
【0190】
A秒は、10秒、30秒、60秒などであり得るが、これらに限定されない。
【0191】
幾つかの他の実施形態では、アプリケーションプロセッサは、通常モードから低消費電力モードに切り替わるべく電子デバイス100をトリガすることができる。
【0192】
場合によっては、電子デバイス100が「開始」コントロール404上で行われたタッチ操作を検出した後、電子デバイス100は、現在の運動軌跡記録プロセスにおける通常モードのユーザの運動軌跡を初めて記録する。この場合、通常モードから低消費電力モードに切り替える条件は、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであることである。場合によっては、通常モードから低消費電力モードに切り替えるための条件は、代替的に、電子デバイス100のディスプレイ192がオフである持続時間が予め設定された持続時間に達することであってもよく、この場合、予め設定された持続時間は、2秒、3秒、5秒などであってもよいが、これらに限定されない。
【0193】
場合によっては、電子デバイス100は、現在の運動軌跡記録プロセスにおいて、初めてではないが、通常モードにあるユーザの運動軌跡を記録する。この場合、通常モードから低消費電力モードに切り替える条件は、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであり、低消費電力モードで記憶されたGPSデータがバッチで送信され、アプリケーションプロセッサがGPSデータに対して第2の処理を行ったことであってもよい。
【0194】
2.低消費電力モードから通常モードへの切り替え条件
低消費電力モードから通常モードに切り替える条件は、以下のいずれか1つを含んでもよい。1.記憶されたGPSデータが閾値Bに達する。2.記憶されたGPSデータに基づいて、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると推定される。3.電子デバイス100のディスプレイ192がオンである。
【0195】
条件1の場合、幾つかの実施形態では、記憶されたGPSデータが閾値Bに達することは、GPSデータを記憶するための持続時間が閾値Bに達することであってもよく、この場合、Bは、1分、3分、5分などであり得るが、これらに限定されない。
【0196】
幾つかの他の実施形態では、記憶されたGPSデータが閾値Bに達することは、GPSデータを記憶するためのメモリが閾値Bに達することであってもよく、この場合、Bは、10 kb、20 kb、25 kbなどであり得るが、これらに限定されない。
【0197】
条件2については、アプリケーションプロセッサが低消費電力モードでスリープ状態にあることが分かる。ユーザが、運動中にランニングが整数キロメートルに達するときに音声ブロードキャストが行われると指定した場合(音声ブロードキャストの内容は、例えば、現在のランニング距離、ランニング時間、直近の1 kmのランニングペースであってもよい)、スリープ状態のアプリケーションプロセッサは、ユーザの現在の運動データを知ることができず、音声ブロードキャストを行うことができない。この場合、MCUは、GPSチップによって送信されたGPSデータに基づいてユーザの現在の運動データを推定し、ユーザの運動距離が整数キロメートルに達する前に通常モードに切り替わり、アプリケーションプロセッサをウェイクアップして音声ブロードキャストを実行する必要がある。
【0198】
具体的には、アプリケーションプロセッサが通常モードから低消費電力モードに切り替わるべく電子デバイス100をトリガする場合、アプリケーションプロセッサは、電子デバイス100が通常モードから低消費電力モードに初めて切り替わるとき、及び電子デバイス100が通常モードから低消費電力モードに初めてではなく切り替わるときに、次期のウェイクアップ条件をMCUに送信することができる。
【0199】
MCUが通常モードから低消費電力モードに切り替わるべく電子デバイス100をトリガする場合には、電子デバイス100が初めて通常モードから低消費電力モードに切り替わる際、アプリケーションプロセッサは、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであるときに、次期のウェイクアップ条件をMCUへ送信することができる。電子デバイス100が初めてではなく通常モードから低消費電力モードに切り替わるとき、アプリケーションプロセッサは、低消費電力モードで電子デバイス100によって記憶されたGPSデータがバッチで送信されたときに次期のウェイクアップ条件をMCUに送信することができる。
【0200】
次期のウェイクアップ条件は、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて決定されてもよい。ユーザによって設定される音声ブロードキャスト条件は、例えば、所定の運動距離間隔でブロードキャストが実行されることであってもよく、或いは、所定の時間間隔でブロードキャストが実行されることであってもよい。所定の運動距離は、例えば、整数キロメートル又は整数キロメートルの半分であってもよいが、これらに限定されない。所定の時間間隔は、例えば、5分、10分などであってもよいが、これらに限定されない。
【0201】
幾つかの実施形態において、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件は、ブロードキャストが所定の運動距離間隔で実行されることである。アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の運動距離と次の音声ブロードキャストの運動距離との差が第1の距離であることであり、この場合、次の音声ブロードキャストの運動距離は現在の運動距離よりも長い。
【0202】
運動中にランニングが整数キロメートルに達するときに音声ブロードキャストが実行されることをユーザが指定したと仮定される。アプリケーションプロセッサが通常モードから低消費電力モードに初めて切り替わり、現在の運動距離が0.2キロメートルであり、第1の距離が0.1キロメートルである場合、アプリケーションプロセッサは、運動距離が0.7キロメートルに達することである次期のウェイクアップ条件をMCUに送信することができる。低消費電力モードのMCUが、GPSチップによって送信されたGPSデータに基づいて、運動距離が0.7キロメートルに達すると推定すると、MCUは、通常モードに切り替わり、アプリケーションプロセッサをウェイクアップさせる。この場合、アプリケーションプロセッサは、運動距離が1キロメートルに達する前にウェイクアップされ、時間内に音声ブロードキャストを実行することができる。
【0203】
アプリケーションプロセッサが、初めてではないが通常モードから低消費電力モードに切り替わるとき、現在の運動距離が3.2キロメートルであり、最初の距離が0.1キロメートルであると仮定されると、アプリケーションプロセッサは、0.7キロメートルの運動を継続して維持している次期のウェイクアップ条件をMCUに送信することができる。低消費電力モードのMCUが、GPSチップによって送信されたGPSデータに基づいて、運動距離が0.7キロメートルに達すると推定すると、MCUは、通常モードに切り替わり、アプリケーションプロセッサをウェイクアップさせる。この場合、アプリケーションプロセッサは、運動距離が4キロメートルに達する前にウェイクアップされ、時間内に音声ブロードキャストを実行することができる。現在の運動距離は、アプリケーションプロセッサが次期のウェイクアップ条件をMCUに送信するときの運動距離である。
【0204】
第1の距離は0.1 kmに限定されない。特定の実施において、第1の距離は、0.2キロメートル、0.05キロメートルなどであってもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。事前ウェイクアップ距離は、アプリケーションプロセッサがウェイクアップされた後、MCUが第1の測位アルゴリズムを使用して不正確な運動距離を推定するために、アプリケーションプロセッサが音声ブロードキャストの実際の距離を逃してしまうことを回避するために設定される。
【0205】
この出願では、アプリケーションプロセッサが事前にウェイクアップされたときの実際の推定運動距離は、前述の0.9キロメートル及び前述の0.7キロメートルであり、目標ウェイクアップ運動距離と呼ぶことができる。
【0206】
幾つかの他の実施形態では、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件は、ブロードキャストが所定の時間間隔で実行されることである。アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件は、現在の瞬間と次の音声ブロードキャストの瞬間との間の差が第1の持続時間であることであり、この場合、次の音声ブロードキャストの瞬間は現在の瞬間よりも遅い。
【0207】
ユーザは、運動中に所定の時間間隔(例えば、5分)で音声ブロードキャストを行うことを指定したと仮定される。運動開始瞬間は9:00:00であり、アプリケーションプロセッサが次期のウェイクアップ条件をMCUに送信する瞬間は9:02:00であり、次の音声ブロードキャストにおける瞬間は9:05:00であり、第1の持続時間は5秒である。
【0208】
アプリケーションプロセッサが通常モードから低消費電力モードに初めて切り替わるときに、アプリケーションプロセッサは、9:04:55にある次期のウェイクアップ条件をMCUに送信することができる。MCUは、9:04:55において、低消費電力モードから通常モードに切り替わるべく電子デバイスをトリガすることができ、それにより、アプリケーションプロセッサが事前にウェイクアップされて、5分間の運動持続時間に基づいて時間内に音声ブロードキャストを実行することができる。
【0209】
前述の例は、特定の瞬間(運動開始瞬間、アプリケーションプロセッサがMCUに次期のウェイクアップ条件を送信する瞬間、及び次の音声ブロードキャストの瞬間)を使用して実施されるか、又は特定の実施態様における持続時間を使用して実施され得る。
【0210】
ユーザは、運動中に所定の時間間隔(例えば、5分)で音声ブロードキャストを行うことを指定したと仮定される。アプリケーションプロセッサが次期のウェイクアップ条件をMCUに送信するとき、運動持続時間は1分であり、次の音声ブロードキャストは3分後に実行されることになり、第1の持続時間は5秒である。アプリケーションプロセッサが初めて通常モードから低消費電力モードに切り替わるとき、アプリケーションプロセッサは、3分55秒間継続して運動を続けている次期のウェイクアップ条件をMCUに送信することができる。低消費電力モードのMCUはタイマをトリガし、タイマの持続時間は3分55秒である。タイマが満了した後、MCUは、低消費電力モードから通常モードに切り替わるべく電子デバイスをトリガし、それにより、アプリケーションプロセッサは、5分の運動持続時間に基づいて時間内に音声ブロードキャストを実行するために事前にウェイクアップされ得る。
【0211】
運動中に所定の時間間隔(例えば5分)で音声ブロードキャストが行われることをユーザが指定したと仮定される。運動開始瞬間は9:00:00であり、アプリケーションプロセッサが次期のウェイクアップ条件をMCUに送信する瞬間は9:18:00であり、次の音声ブロードキャストの瞬間は9:20:00であり、第1の持続時間は5秒である。アプリケーションプロセッサが通常モードから低消費電力モードに初めてではなく切り替わるときに、アプリケーションプロセッサは、9:19:55にある次期のウェイクアップ条件をMCUに送信することができる。MCUは、9:19:55において、低消費電力モードから通常モードに切り替わるべく電子デバイスをトリガし、それにより、アプリケーションプロセッサが事前にウェイクアップされて、5分の運動持続時間に基づいて時間内に音声ブロードキャストを実行することができる。
【0212】
前述の例は、特定の瞬間(運動開始瞬間、アプリケーションプロセッサがMCUに次期のウェイクアップ条件を送信する瞬間、及び次の音声ブロードキャストの瞬間)を使用して実施されるか、又は特定の実施態様における持続時間を使用して実施され得る。
【0213】
ユーザは、運動中に所定の時間間隔(例えば、5分)で音声ブロードキャストを行うことを指定したと仮定される。アプリケーションプロセッサが次期のウェイクアップ条件をMCUに送信するとき、運動持続時間は18分であり、次の音声ブロードキャストは2分後に実行されることになり、第1の持続時間は5秒である。アプリケーションプロセッサが初めてではなく通常モードから低消費電力モードに切り替わると、アプリケーションプロセッサは、1分55秒間継続して運動を続けている次期のウェイクアップ条件をMCUに送信することができる。低消費電力モードのMCUはタイマをトリガし、タイマの持続時間は1分55秒である。タイマが満了した後、MCUは、低消費電力モードから通常モードに切り替わるべく電子デバイスをトリガし、それにより、アプリケーションプロセッサは、20分の運動持続時間に基づいて時間内に音声ブロードキャストを実行するために事前にウェイクアップされ得る。
【0214】
前述の例では、アプリケーションプロセッサは、事前ウェイクアップ距離又は持続時間(第1の距離又は第1の持続時間)に基づいて、次期のウェイクアップ距離、次期のウェイクアップ瞬間、又は次期のウェイクアップ持続時間を計算し、次期のウェイクアップ距離、次期のウェイクアップ瞬間、又は次期のウェイクアップ持続時間をMCUに送信する。特定の実施において、アプリケーションプロセッサは、実際のウェイクアップ距離、実際のウェイクアップ瞬間、又は実際のウェイクアップ持続時間をMCUに送信することができ、次いで、MCUは、アプリケーションプロセッサをウェイクアップさせるために、事前ウェイクアップ距離又は持続時間(第1の距離又は第1の持続時間)に基づいて最終ウェイクアップ距離又は最終ウェイクアップ瞬間を計算する。
【0215】
MCUハードウェアリソース(例えば、メモリ)が限られているため、MCUの簡略化された測位アルゴリズムに含まれる特徴は、アプリケーションプロセッサの完全な測位アルゴリズムに含まれる特徴とは異なる。以下、表1を参照して、単純化された測位アルゴリズムに含まれる特定の特徴及び完全な測位アルゴリズムに含まれる特定の特徴を説明する。
【0216】
【0217】
表1から、簡略化された測位アルゴリズムは、カルマンフィルタリング、最小二乗法、及び衛星位置などの特徴を含むことが分かる。カルマンフィルタリングは予測アルゴリズムであり、次のポイントのおおよその位置を予測し、GPSチップのデータを較正するために使用されることができる。
【0218】
最小二乗法は回帰アルゴリズムであり、一連のデータに基づいてGPSチップのデータに対して円滑な処理を実行するために使用され得る。
【0219】
衛星位置は、衛星位置を記録するために使用され得る。電子デバイス100が初めて衛星を探索する場合、衛星を探索する時間が短縮される。最初の探索は、例えば、電子デバイス100の電源がオンになっているときに衛星位置を探索することであってもよい。
【0220】
完全な測位アルゴリズムは、カルマンフィルタリング、最小二乗法、及び衛星位置を含むだけでなく、エフェメリス分解能、支援グローバル・ポジショニング・システム(Assisted Global Positioning System、AGPS)、及びナショナル・マリン・エレクトロニクス・アソシエーション(National Marine Electronics Association、NMEA)プロトコルなどの他の機能も含むことができる。エフェメリス分解能は、衛星位置を決定するために、測位に成功する前に全てのチャネル(最大144チャネル)で衛星エフェメリスを復調するために使用される。
【0221】
AGPSは、電子デバイス100によってアクセスされる基地局に関する情報に基づいて電子デバイス100の位置を決定し、電子デバイス100の位置に基づいて衛星を選択することができる。これにより、衛星を探索する時間を短縮する。
【0222】
NMEAプロトコルは、GPSデータ・シリアル・ポート伝送プロトコルであり、GPSデータをエクスポートするために使用される。
【0223】
以下では、本出願の一実施形態で提供される運動軌跡記録方法について説明する。
図7に示すように、運動軌跡記録方法は、以下のステップを含むことができる。
【0224】
S101:運動軌跡の記録を開始するための第1のユーザ操作を検出する。
【0225】
具体的には、第1のユーザ操作は、
図4の実施形態における「開始」コントロール404をタップすることであり得る。
【0226】
S102:第1のモードで運動軌跡を記録する。
【0227】
具体的には、第1のモードは、前述の実施形態で述べた通常モードであり、すなわち、GPSチップは、アプリケーションプロセッサに接続され、GPSチップによって取得されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信し、また、アプリケーションプロセッサは、完全な測位アルゴリズムを使用することにより、GPSチップによって送信されたGPSデータを処理する。
【0228】
S103:第1の条件が満たされたときに第2のモードで運動軌跡を記録する。
【0229】
具体的には、第2のモードは、前述の実施形態で述べた低消費電力モードであり、すなわち、GPSチップは、MCUに接続され、GPSチップによって取得されたGPSデータをMCUに送信する。MCUは、単純化された測位アルゴリズムを使用してGPSデータを処理し、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶することができる。
【0230】
幾つかの実施形態では、アプリケーションプロセッサは、第2のモードで運動軌跡を記録するように電子デバイス100を制御してもよい。
【0231】
場合によっては、電子デバイス100は、初めて第2のモードで運動軌跡を記録する。第1の条件は、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであることである。
【0232】
場合によっては、電子デバイス100は、初めてではなく、第2のモードで運動軌跡を記録する。第1の条件は、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであり、低消費電力モードで記憶されたGPSデータがバッチで送信され、アプリケーションプロセッサがGPSデータに対して第2の処理を実行したことである。
【0233】
幾つかの他の実施形態において、MCUは、第2のモードで運動軌跡を記録するように電子デバイス100を制御してもよい。
【0234】
場合によっては、電子デバイス100は、初めて第2のモードで運動軌跡を記録する。第1の条件は、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであることである。
【0235】
場合によっては、電子デバイス100は、初めてではなく、第2のモードで運動軌跡を記録する。第1の条件は、電子デバイス100のディスプレイ192がオフであり、電子デバイス100が通常モードでA秒間動作し、低消費電力モードで記憶されたデータがバッチで送信されたことである。アプリケーションプロセッサがGPSデータに対して第2の処理を実行するのに十分な時間を有するように、秒が設定される。
【0236】
S104:第2の条件が満たされるとき、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信し、第1のモードで運動軌跡を記録する。
【0237】
具体的には、第2の条件は、以下のうちのいずれか1つを含むことができる1.記憶されたデータが閾値Bに達する。2.記憶されたデータに基づいて、アプリケーションプロセッサの次期のウェイクアップ条件が満たされると推定される。3.ディスプレイ192がオンである。詳細については、前述の実施形態における低消費電力モードから通常モードに切り替えるための条件に関する関連説明を参照されたい。ここでは再び詳しく説明されない。
【0238】
この出願の本実施形態では、第1のモードは、前述の実施形態で言及された通常モードであってもよく、第2のモードは、前述の実施形態で言及された低消費電力モードであってもよい。第1の条件は、上記実施形態で述べた通常モードから低消費電力モードに切り替える条件であってもよく、第2の条件は、上記実施形態で述べた低消費電力モードから通常モードに切り替える条件であってもよい。第1の測位アルゴリズムは、前述の実施形態で述べた完全な測位アルゴリズムであってもよく、第2の測位アルゴリズムは、前述の実施形態で述べた簡略化された測位アルゴリズムであってもよい。
【0239】
この出願のこの実施形態で提供される運動軌跡記録方法では、運動軌跡は2つの記録モードで記録されてもよい。第2のモードにおいて、MCUは、GPSチップによって送信されたGPSデータを受信し、GPSデータを処理し、処理された複数のGPSデータを記憶することができる。切り替え条件が満たされると、MCUは、記憶された複数の処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサにバッチで送信し、それにより、アプリケーションプロセッサは第2のモードでスリープ状態に入る。これにより、消費電力を低減し、電子デバイスのバッテリ耐久性を向上させる。加えて、この出願では、MCUが低消費電力利得を有する構成要素である。したがって、この出願の技術的解決策は、MCUを有する全ての電子デバイスに適用されることができ、広い適用範囲を有することができる。
【0240】
理解を容易にするために、この出願の一実施形態は、特定の運動軌跡記録方法を提供する。
図8A及び
図8Bに示されるように、運動軌跡記録方法は、以下のステップを含むことができる。
【0241】
S201:電子デバイスは、「開始」コントロール404上で行われたタップ操作を検出する。
【0242】
具体的には、電子デバイスが「開始」コントロール404上で行われたタップ操作を検出した後、ユーザは屋外運動を開始し、電子デバイスはユーザの運動軌跡の記録を開始する。
【0243】
S202:アプリケーションプロセッサは、GPSチップによって送信されたGPSデータを受信し、第1の測位アルゴリズムを使用してGPSデータを処理する。
【0244】
具体的には、第1の測位アルゴリズムに含まれる特徴については、表1に列挙された完全な測位アルゴリズムに含まれる特徴を参照されたい。ここでは再び詳しく説明されない。前記運動軌跡を記録する初期記録モードは、第1のモードである。処理されたGPSデータは、ユーザがリアルタイムでユーザの運動軌跡を見ることができるように、運動APPのマップ上にポイント形式でリアルタイムに表示されてもよい。
【0245】
S203:ディスプレイがオフであるかどうかを決定し、ディスプレイがオフである場合、S204を実行する。
【0246】
具体的には、電子デバイスが第1のモードで初めて運動軌跡を記録するとき、電子デバイスは、ディスプレイがオフであるかどうかに基づいて、第2のモードで運動軌跡を記録するかどうかを決定することができる。
【0247】
第2のモードで運動軌跡を記録するかどうかを決定する前述のステップは、アプリケーションプロセッサによって実行されてもよい。
【0248】
S204:MCUは、GPSチップによって送信されたGPSデータを受信し、第2の測位アルゴリズムを使用することによりGPSデータを処理し、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶する。
【0249】
具体的には、第2のモードで運動軌跡が記録されると、GPSチップは、MCUに接続され、MCUにGPSデータを送信する。MCUは、第2の測位アルゴリズムを使用してGPSデータを処理することができる。第2の測位アルゴリズムに含まれる特徴については、表1に列挙された簡略化された測位アルゴリズムに含まれる特徴を参照されたい。ここでは再び詳しく説明されない。MCUは、処理された複数のGPSデータを記憶してもよい。
【0250】
S205:記憶されて処理されたGPSデータが閾値Bに達したかどうかを決定し、記憶された処理されたGPSデータが閾値Bに達した場合、S208を実行する。
【0251】
場合によっては、閾値Bは、GPSデータを記憶するためのメモリであってもよく、Bは、10 kb、20 kb、25 kbなどであってもよいが、これらに限定されない。
【0252】
場合によっては、閾値Bは、GPSデータを記憶するための持続時間であってもよく、Bは、1分、3分、5分などであってもよいが、これらに限定されない。
【0253】
S206:記憶されて処理されたGPSデータに基づいて、アプリケーションプロセッサのウェイクアップ条件が満たされているかどうかを決定し、アプリケーションプロセッサのウェイクアップ条件が満たされている場合、S208を実行する。
【0254】
具体的には、アプリケーションプロセッサのウェイクアップ条件は、通常モードから低消費電力モードに切り替える間にアプリケーションプロセッサによってMCUに送信されるウェイクアップ条件であってもよい。ウェイクアップ条件は、具体的には、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件によって決定される。ユーザによって設定される音声ブロードキャスト条件は、例えば、整数キロメートルブロードキャスト、半整数キロメートルブロードキャスト、又は、所定の時間間隔でのブロードキャストであってもよい。
【0255】
ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件が整数キロメートルブロードキャストである場合、ウェイクアップ条件は、現在の運動距離に基づいて算出される目標ウェイクアップ距離であってもよく、目標ウェイクアップ距離で次の整数キロメートルが到達される。
【0256】
ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件が所定の時間間隔でブロードキャストされる場合、ウェイクアップ条件は、現在の運動距離に基づいて算出される目標ウェイクアップ距離であってもよく、目標ウェイクアップ距離で次の整数キロメートルが到達される。
【0257】
S207:ディスプレイがオンであるかどうかを決定し、ディスプレイがオンである場合、S208を実行する。
【0258】
具体的には、ディスプレイがオンになった後、第1のモードで運動軌跡を記録することができ、ユーザの運動軌跡がディスプレイに表示される。
【0259】
S208:MCUは、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサに送信する。
【0260】
この場合、電子デバイスのアプリケーションプロセッサがウェイクアップされ、MCUによって送信された少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを受信し、また、ユーザの運動軌跡は、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータに基づいて運動APPのマップ上に表示される。
【0261】
具体的には、アプリケーションプロセッサへのデータの送信が完了された後、MCUは、記憶されているGPSデータを削除してメモリを解放し、運動軌跡が次に第2のモードで記録されるときにGPSデータを復元することができる。
【0262】
S209:アプリケーションプロセッサは、GPSチップによって送信されたGPSデータを受信し、第1の測位アルゴリズムを使用してGPSデータを処理する。
【0263】
具体的には、電子デバイスは、初めてではなく第1のモードで運動軌跡を記録する。
【0264】
S210:ディスプレイがオフであるかどうか、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが送信されたかどうか、及び、アプリケーションプロセッサがGPSデータに対して第2の処理を実行したかどうかを決定するとともに、ディスプレイがオフであり、少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータが送信されており、アプリケーションプロセッサがGPSデータに対して第2の処理を実行した場合、S204を実行する。
【0265】
具体的には、電子デバイスが第1のモードで初めてではなく運動軌跡を記録するとき、電子デバイスは、ディスプレイがオフであるかどうか、及び第2のモードで記憶されたデータが送信されたかどうかに基づいて、第2のモードで運動軌跡を記録するかどうかを決定することができる。第2のモードで運動軌跡を記録するかどうかを決定する前述のステップは、アプリケーションプロセッサによって実行されてもよい。
【0266】
第2のモードで記憶されたGPSデータが送信された場合、電子デバイスが運動軌跡の記録を停止するためのユーザ操作を検出するまで、運動軌跡が第2のモードで再び記録されることができる。
【0267】
この出願の本実施形態では、第1のモードは、前述の実施形態で言及された通常モードであってもよく、第2のモードは、前述の実施形態で言及された低消費電力モードであってもよい。
【0268】
この出願のこの実施形態において、第1の測位アルゴリズムは、前述の実施形態で言及された完全な測位アルゴリズムであってもよく、第2の測位アルゴリズムは、前述の実施形態で言及された簡略化された測位アルゴリズムであってもよい。
【0269】
この出願のこの実施形態で提供される運動軌跡記録方法では、運動軌跡は2つの記録モードで記録されてもよい。第2のモードにおいて、MCUは、GPSチップによって送信されたGPSデータを受信し、GPSデータを処理し、処理された複数のGPSデータを記憶することができる。切り替え条件が満たされると、MCUは、記憶された複数の処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサにバッチで送信し、それにより、アプリケーションプロセッサは第2のモードでスリープ状態に入る。これにより、消費電力を低減し、電子デバイスのバッテリ耐久性を向上させる。また、ユーザにより設定された音声ブロードキャスト条件に基づいて、第2のモードから第1のモードに切り替える切り替え条件が設定されるので、消費電力が抑えられつつ、ユーザにモード切り替えが知覚されず、ユーザの通常の使用は影響されない。加えて、この出願では、MCUが低消費電力利得を有する構成要素である。したがって、この出願の技術的解決策は、MCUを有する全ての電子デバイスに適用されることができ、広い適用範囲を有することができる。
【0270】
特定の実施形態では、ユーザの現在の運動距離が2.9 kmであり、ユーザによって設定された音声ブロードキャスト条件が整数キロメートルブロードキャストであると仮定される。携帯電話のディスプレイがスクリーンオン状態にあり、現在の記録モードが通常モードである場合、携帯電話は通常モードで運動軌跡を記録し続け、運動距離が3 kmに達すると音声ブロードキャストを実行する。携帯電話のディスプレイがスクリーンオフ状態にあり、現在の記録モードが低消費電力モードである場合、携帯電話は、アプリケーションプロセッサを事前にウェイクアップし、通常モードに切り替えて運動軌跡を記録し、運動距離が3 kmに達する時間に音声ブロードキャストを実行することができる。
【0271】
表2は、様々なシナリオにおける従来技術における消費電力と本出願における消費電力との比較の一例を示す。この出願の実施形態では、様々なシナリオで消費電力が約50%削減されることができることが分かる。
【0272】
【0273】
以下では、この出願の一実施形態に係るMCUの構造について説明する。
図9に示されるように、MCU 80は、記憶モジュール810、処理モジュール820、及びトランシーバモジュール830を少なくとも含むことができる。記憶モジュール810及びトランシーバモジュール830は、処理モジュール820に結合される。
【0274】
記憶モジュール810は、コンピュータプログラムコードを記憶するように構成され、コンピュータプログラムコードはコンピュータ命令を含む。記憶モジュール810は、測位アルゴリズムを記憶するように更に構成されてもよい。この出願のこの実施形態において、測位アルゴリズムは、前述の実施形態で述べた簡略化された測位アルゴリズムであってもよい。
【0275】
処理モジュール820は、MCUが以下の動作、すなわち、
トランシーバモジュール830を介して、GPSチップによって送信されたGPSデータを受信するステップと、
測位アルゴリズムを使用することによって処理モジュール820を介してGPSデータを処理するステップと、
少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータを記憶モジュール810に記憶するステップと、
第1の条件が満たされるときに、トランシーバモジュール830を介して、記憶モジュール810に記憶された少なくとも2つの位置ポイントの処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサへ送信するステップと、
を実行するように、メモリ810内のコンピュータ命令を呼び出すべく構成される。
【0276】
幾つかの実施形態において、処理モジュール810は、第2の条件が満たされているかどうかを決定し、第2の条件が満たされている場合、トランシーバモジュール830を介して、GPSチップによって送信されたGPSデータを受信するように更に構成され得る。
【0277】
この出願の本実施形態において、第1の条件は、前述の実施形態で説明された低消費電力モードから通常モードに切り替える条件であってもよく、第2の条件は、前述の実施形態で説明された通常モードから低消費電力モードに切り替える条件であってもよい。ここでは再び詳しく説明されない。
【0278】
以下、この出願の一実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図10に示されるように、電子デバイス90は、少なくとも、検出モジュール910、記録モジュール920、及び送信モジュール930を含むことができる。
【0279】
検出モジュール910は、運動軌跡の記録を開始するために使用される第1のユーザ操作を検出してもよい。詳細については、S101の説明を参照されたい。詳細についてはここでは説明されない。
【0280】
第1のユーザ操作に応答して、記録モジュール920は、第1のモードで運動軌跡を記録するように構成されてもよい。詳細については、S102の説明を参照されたい。詳細についてはここでは説明されない。
【0281】
記録モジュール920は、第1の条件が満たされるときに第2のモードで運動軌跡を記録するように更に構成されてもよい。詳細については、S103の説明を参照されたい。詳細についてはここでは説明されない。
【0282】
送信モジュール930は、第2の条件が満たされるときに、少なくとも2つの位置ポイントの記憶された処理されたGPSデータをアプリケーションプロセッサへ送信するように構成されてもよい。詳細については、S104の説明を参照されたい。詳細についてはここでは説明されない。
【0283】
記録モジュール920は、第2の条件が満たされるときに第1のモードで運動軌跡を記録するように更に構成されてもよい。詳細については、S104の説明を参照されたい。詳細についてはここでは説明されない。
【0284】
この出願の本実施形態では、第1のモードは、前述の実施形態で言及された通常モードであってもよく、第2のモードは、前述の実施形態で言及された低消費電力モードであってもよい。第1の条件は、上記実施形態で述べた通常モードから低消費電力モードに切り替える条件であってもよく、第2の条件は、上記実施形態で述べた低消費電力モードから通常モードに切り替える条件であってもよい。
【0285】
GPSチップによって取得されたGPSデータがMCUに送信されるだけでなく、コーデックチップによって収集された音声データがDSPに送信されてもよい。DSPは、少なくとも2つの音声データを記憶し、少なくとも2つの音声データをアプリケーションプロセッサに送信する。アプリケーションプロセッサは、いびき音、スリープトーク音、又は寝返りを打つ音など、ユーザの睡眠プロセスにおける音声信号を検出するように構成される。このようにして音声信号が収集され、アプリケーションプロセッサがコーデックチップによって報告された音声データを連続的に受信することを防止する。アプリケーションプロセッサは、DSPが少なくとも2つの音声データを記憶するプロセスにおいてスリープ状態にあり、アプリケーションプロセッサによって引き起こされる電力消費を低減し、電子デバイスのバッテリ耐久性を改善することができる。
【0286】
この出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶する。命令がコンピュータ又はプロセッサ上で実行されると、コンピュータ又はプロセッサは、前述の方法のいずれか1つによる1つ以上のステップを実行することを可能にされる。信号処理装置の構成要素モジュールがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売又は使用される場合、構成要素モジュールはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
【0287】
前述の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又は、それらの任意の組み合わせを使用することによって実施されてもよい。実施形態を実施するためにソフトウェアが使用される場合、実施形態の全部又は一部がコンピュータプログラムプロダクトの形態で実施されてもよい。コンピュータプログラムプロダクトは1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータでロードされて実行されると、この出願の実施形態に係る手順又は機能の全部又は一部がもたらされる。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は、他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されていてもよく、又は、コンピュータ可読記憶媒体を使用することによって送信されてもよい。コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又は、データセンタから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又は、データセンタへ、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又は、デジタル加入者線(DSL))又は無線(例えば、赤外線、電波、又は、マイクロ波)態様で送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、或いは、1つ以上の使用可能な媒体を組み込むサーバ又はデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、又は、磁気ディスク)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state disk、SSD))などであってよい。
【0288】
当業者であれば分かるように、実施形態における方法の手順の全部又は一部は、関連するハードウェアに指示するコンピュータプログラムによって実施されてもよい。プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。プログラムが実行されると、実施形態における方法の手順が実行されてもよい。前述の記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリRAM、磁気ディスク、又は、光ディスクなどの、プログラムコードを記憶できる任意の媒体を含む。
【符号の説明】
【0289】
1 アンテナ
2 アンテナ
30 ユーザインタフェース
40 ユーザインタフェース
50 ユーザインタフェース
80 MCU
90 電子デバイス
100 電子デバイス
110 プロセッサ
120 内部メモリ
121 内部メモリ
130 ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート
140 充電管理モジュール
141 電力管理モジュール
142 バッテリ
150 移動通信モジュール
160 無線通信モジュール
170 オーディオモジュール
170A スピーカ
170B 受信機
170C マイクロフォン
170D ヘッドセットジャック
180 センサモジュール
180A 圧力センサ
180B ジャイロスコープセンサ
180C 加速度センサ
180D 距離センサ
180E 光学式近接センサ
180F 指紋センサ
180G タッチセンサ
180H 周囲光センサ
190 ボタン
191 モータ
192 ディスプレイ
193 カメラ
194 ディスプレイ
230 GPSチップ
301 ステータスバー
302 メニューバー
303 現在の運動情報表示領域
304 累積運動情報表示領域
305 「運動開始」コントロール
306 ナビゲーションバー
306-1 「バック」ボタン
306-2 「ホーム(Home screen)」ボタン
306-3 「最近」ボタン
401 「リターン」コントロール
402 運動タイプオプションバー
403 マップ表示領域
404 「開始」コントロール
501 マップ表示領域
502 運動情報表示領域
503 「停止」コントロール
810 記憶モジュール、メモリ
820 処理モジュール
830 トランシーバモジュール
910 検出モジュール
920 記録モジュール
930 送信モジュール
4031 現在位置識別子
5011 ユーザの運動軌跡
5012 ユーザの現在位置識別子