IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ KDDI株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-取引装置及び取引方法 図1
  • 特許-取引装置及び取引方法 図2
  • 特許-取引装置及び取引方法 図3
  • 特許-取引装置及び取引方法 図4
  • 特許-取引装置及び取引方法 図5
  • 特許-取引装置及び取引方法 図6
  • 特許-取引装置及び取引方法 図7
  • 特許-取引装置及び取引方法 図8
  • 特許-取引装置及び取引方法 図9
  • 特許-取引装置及び取引方法 図10
  • 特許-取引装置及び取引方法 図11
  • 特許-取引装置及び取引方法 図12
  • 特許-取引装置及び取引方法 図13
  • 特許-取引装置及び取引方法 図14
  • 特許-取引装置及び取引方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】取引装置及び取引方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0226 20230101AFI20231218BHJP
【FI】
G06Q30/0226
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022121441
(22)【出願日】2022-07-29
(62)【分割の表示】P 2022016527の分割
【原出願日】2022-02-04
(65)【公開番号】P2023114418
(43)【公開日】2023-08-17
【審査請求日】2022-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】下平 正人
(72)【発明者】
【氏名】江田 哲平
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0242105(US,A1)
【文献】特開2022-013271(JP,A)
【文献】特表2021-520011(JP,A)
【文献】特開2020-068388(JP,A)
【文献】特開2019-185659(JP,A)
【文献】特開2021-149904(JP,A)
【文献】特開2021-152815(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非代替性トークンデータと前記非代替性トークンデータの関係者と前記関係者が保有するポイントとが関連付けられた管理データを記憶する管理データ記憶部と、
ユーザから前記ユーザが関係者として前記管理データにおいて関連付けられた前記非代替性トークンデータに関するブロックチェーン上で登録された非代替性トークンの売却要求を受け付ける受付部と、
前記売却要求に基づいてポイント付与制御処理を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ポイント付与制御処理として、前記売却要求に基づいて、前記ユーザにポイントを付与するとともに、前記非代替性トークンデータと前記ユーザとの関連付けを解消させる、
取引装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ポイント付与制御処理として、前記ユーザとの関連付けを解消させた前記非代替性トークンデータに新たな関係者を関連付けする、
請求項1に記載の取引装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ポイント付与制御処理として、前記非代替性トークンデータに関連付けてブロックチェーン上で登録された前記非代替性トークンを保有する保有者が管理する管理装置に対して、前記非代替性トークンデータに関連付けられる前記新たな関係者に関する情報を送信する、
請求項2に記載の取引装置。
【請求項4】
前記管理データ記憶部は、前記ブロックチェーンの外部に設けられている、
請求項3に記載の取引装置。
【請求項5】
前記保有者は、前記ユーザとは異なる、
請求項3又は4のいずれか1項に記載の取引装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ポイント付与制御処理において、前記ブロックチェーン上で登録された前記非代替性トークンの前記保有者が前記新たな関係者に変更された場合に、前記ユーザにポイントを付与する、
請求項3から5のいずれか1項に記載の取引装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記非代替性トークンを扱う非代替性トークンマーケットでの前記非代替性トークンの売却を前記管理装置に依頼する、
請求項3から6のいずれか1項に記載の取引装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記非代替性トークンの売却価格に相当するポイントを前記ユーザに付与する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の取引装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記ユーザが保有するポイントを管理する管理業務を行うポイント管理者によって決定されるポイントを前記ユーザに付与する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の取引装置。
【請求項10】
前記制御部は、予め設定された一定のポイント又は非代替性トークンデータ毎に異なるポイントを前記ユーザに付与する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の取引装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記売却要求の対象の非代替性トークンデータの購入時の取引価格に基づいて、前記ユーザに付与するポイントを決定する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の取引装置。
【請求項12】
前記制御部は、ポイントで決済が行われるポイント決済マーケットで、前記非代替性トークンデータに関連付けされる新たなユーザを募集する、
請求項1に記載の取引装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記新たなユーザの応募があった場合に、応募した前記新たなユーザが保有するポイントから所定のポイントを消費させる、
請求項12に記載の取引装置。
【請求項14】
取引装置が実行する取引方法であって、
非代替性トークンデータと前記非代替性トークンデータの関係者と前記関係者が保有するポイントとが関連付けられた管理データを記憶する管理データ記憶ステップと、
ユーザから前記ユーザが関係者として前記管理データにおいて関連付けられた前記非代替性トークンデータに関するブロックチェーン上で登録された非代替性トークンの売却要求を受け付ける受付ステップと、
前記売却要求に基づいてポイント付与制御処理を実行する制御ステップと、を含み、
前記制御ステップは、前記ポイント付与制御処理として、前記売却要求に基づいて、前記ユーザにポイントを付与するとともに、前記非代替性トークンデータと前記ユーザとの関連付けを解消させる、
取引方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引装置及び取引方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品を購入したりサービスを利用したりしたユーザに対してポイントを付与し、ユーザに付与されたポイントを管理し、ユーザが保有するポイントを商品等と交換したり株式等の金融商品の運用情報に基づいたポイント運用を行ったりすることが行われている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6042011号公報
【文献】特許第6183942号公報
【文献】特許第6357521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、例えばデジタルアートやゲームアイテムやトレーディングカード等のデジタル資産に対して唯一性や保有者を証明することができるNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)が注目されている。そして、そのNFTを扱うマーケットプレイス(NFTマーケットプレイス)が開設されており、NFTマーケットプレイスを利用してNFTを購入したり販売したりすることができるようになっている。
【0005】
このようなNFTの状況においては、上述したユーザに付与されるポイントの運用管理方法の一つとして、ユーザが保有するポイントを消費させることにより当該ユーザに関連付けるNFTを購入することが考えられる。また、ユーザに関連付けられたNFTを元に、当該ユーザにポイントを付与することが考えられる。しかしながら、上述した特許文献1,2,3に記載されたポイント運用管理技術では、ユーザが保有するポイントの管理とNFTの管理とを連携させることができないために、上述したNFTに関するポイントの運用管理方法を実現することが難しい。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ユーザに関連付けられたNFTを元に、当該ユーザにポイントを付与することを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、非代替性トークンデータと前記非代替性トークンデータの関係者と前記関係者が保有するポイントとが関連付けられた管理データを記憶する管理データ記憶部と、ユーザから前記ユーザが関係者として前記管理データにおいて関連付けられた前記非代替性トークンデータに関するブロックチェーン上で登録された非代替性トークンの売却要求を受け付ける受付部と、前記売却要求に基づいてポイント付与制御処理を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ポイント付与制御処理として、前記売却要求に基づいて、前記ユーザにポイントを付与するとともに、前記非代替性トークンデータと前記ユーザとの関連付けを解消させる、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、前記ポイント付与制御処理として、前記ユーザとの関連付けを解消させた前記非代替性トークンデータに新たな関係者を関連付けする、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、前記ポイント付与制御処理として、前記非代替性トークンデータに関連付けてブロックチェーン上で登録された前記非代替性トークンを保有する保有者が管理する管理装置に対して、前記非代替性トークンデータに関連付けられる前記新たな関係者に関する情報を送信する、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記管理データ記憶部は、前記ブロックチェーンの外部に設けられている、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記保有者は、前記ユーザとは異なる、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、前記ポイント付与制御処理において、前記ブロックチェーン上で登録された前記非代替性トークンの前記保有者が前記新たな関係者に変更された場合に、前記ユーザにポイントを付与する、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、前記非代替性トークンを扱う非代替性トークンマーケットでの前記非代替性トークンの売却を前記管理装置に依頼する、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、前記非代替性トークンの売却価格に相当するポイントを前記ユーザに付与する、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、前記ユーザが保有するポイントを管理する管理業務を行うポイント管理者によって決定されるポイントを前記ユーザに付与する、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、予め設定された一定のポイント又は非代替性トークンデータ毎に異なるポイントを前記ユーザに付与する、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、前記売却要求の対象の非代替性トークンデータの購入時の取引価格に基づいて、前記ユーザに付与するポイントを決定する、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、ポイントで決済が行われるポイント決済マーケットで、前記非代替性トークンデータに関連付けされる新たなユーザを募集する、取引装置である。
本発明の一態様は、上記の取引装置において、前記制御部は、前記新たなユーザの応募があった場合に、応募した前記新たなユーザが保有するポイントから所定のポイントを消費させる、取引装置である。
【0008】
本発明の一態様は、取引装置が実行する取引方法であって、非代替性トークンデータと前記非代替性トークンデータの関係者と前記関係者が保有するポイントとが関連付けられた管理データを記憶する管理データ記憶ステップと、ユーザから前記ユーザが関係者として前記管理データにおいて関連付けられた前記非代替性トークンデータに関するブロックチェーン上で登録された非代替性トークンの売却要求を受け付ける受付ステップと、前記売却要求に基づいてポイント付与制御処理を実行する制御ステップと、を含み、前記制御ステップは、前記ポイント付与制御処理として、前記売却要求に基づいて、前記ユーザにポイントを付与するとともに、前記非代替性トークンデータと前記ユーザとの関連付けを解消させる、取引方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザに関連付けられたNFTを元に、当該ユーザにポイントを付与することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係る取引システムの構成例を示すブロック図である。
図2】一実施形態に係る取引装置の構成例を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係るポイント交換対象管理データの構成例を示す図である。
図4】一実施形態に係る取引情報の提供例を示す図である。
図5】一実施形態に係るポイント管理装置の構成例を示すブロック図である。
図6】一実施形態に係るポイント管理テーブルの構成例を示す図である。
図7】一実施形態に係る購入管理装置の構成例を示すブロック図である。
図8】一実施形態に係る購入管理テーブルの構成例を示す図である。
図9】一実施形態に係る取引方法の例1の手順を示すシーケンス図である。
図10】一実施形態に係るポイント交換対象管理データの構成例を示す図である。
図11】一実施形態に係る購入管理テーブルの構成例を示す図である。
図12】一実施形態に係る取引方法の例2の手順を示すシーケンス図である。
図13】一実施形態に係る取引方法の例3の手順を示すシーケンス図である。
図14】一実施形態に係るポイント交換対象管理データの構成例を示す図である。
図15】一実施形態に係る購入管理テーブルの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る取引システムの構成例を示すブロック図である。図1において、取引装置1は、ユーザに付与されるポイントとNFT(非代替性トークン)とに関わる取引(ポイント-NFT取引)処理を実行する。ポイント-NFT取引処理の種類として、NFT購入取引処理とNFTポイント付与取引処理とがある。
【0012】
NFT購入取引処理は、ユーザが保有するポイントを消費させることにより当該ユーザに関連付けるNFTを購入するための処理である。NFTポイント付与取引処理は、ユーザに関連付けられたNFTを元に、当該ユーザにポイントを付与するための処理である。
本実施形態では、主に、NFTポイント付与取引処理について説明する。
【0013】
取引装置1は、ユーザが使用する端末(ユーザ端末)7との間で通信回線を介してデータを送受する。ユーザは、ユーザ端末7を使用して、取引装置1に対してポイント-NFT取引処理に関する要求を行うことができる。ユーザが行うことができるポイント-NFT取引処理に関する要求の種類として、NFT購入取引処理に関するNFT購入要求と、NFTポイント付与取引処理に関するポイント交換要求とがある。NFT購入要求は、ユーザが保有するポイントを消費させることにより当該ユーザに関連付けるNFTを購入することの要求である。ポイント交換要求は、ユーザに関連付けられたNFTを元に、当該ユーザにポイントを付与することの要求である。
【0014】
取引装置1は、通信回線を介してポイント管理装置2とデータを送受する。
【0015】
ポイント管理装置2は、ユーザが保有するポイントを管理する。ユーザは、ポイント管理装置2に登録されており、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)が付与されている。ポイント管理装置2は、ユーザ毎に、ユーザに付与されたポイントを管理する。
【0016】
ポイントは、例えば、ユーザが商品を購入したりサービスを利用したりした際に、当該ユーザが保有するポイントの残数(ポイント残数)に所定の付与ポイント数が加算される。また、ポイントは、例えば、ユーザがポイントを交換した対象の商品に設定されている消費ポイント数が当該ユーザのポイント残数から減算される。また、ポイントは、例えば、NFT購入取引処理によりユーザに関連付けるNFTに関して、当該NFTの取引価格(仮想通貨(暗号資産とも称される)の価格)から換算された消費ポイント数が当該ユーザのポイント残数から減算される。また、ポイントは、例えば、NFT購入取引処理によりユーザに関連付けられたNFTに関して、当該NFTを元に、NFTポイント付与取引処理により当該ユーザに付与されるポイントのポイント数が当該ユーザのポイント残数に加算される。
【0017】
ポイント管理装置2は、ユーザ端末7との間で通信回線を介してデータを送受する。ユーザは、ユーザ端末7を使用して、ポイント管理装置2に対して、ポイント残数の照会や、ポイントとNFT以外の所定の商品やサービスとの交換などの依頼を行うことができる。
【0018】
取引装置1は、通信回線を介して購入管理装置3とデータを送受する。取引装置1は、購入管理装置3に対して、ポイント-NFT取引処理に関する依頼(NFT購入依頼やNFT売却依頼など)を行う。
【0019】
購入管理装置3は、通信回線を介してNFTマーケット4とデータを送受する。NFTマーケット4は、NFTの購入や販売等の流通の場(NFTマーケットプレイス)である。
なお、NFTマーケット4は、NFTに関する例えばNFTの販売情報の提示やNFTの購入依頼及び売却依頼の受付やNFTの代金の決済処理やNFTの保有者情報の管理等のNFTマーケットプレイスの機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム(NFTマーケットソフトウェア)を実行するコンピュータ(NFTマーケットサーバ)によって実現されてもよい。したがって、NFTマーケット4は、NFTマーケットサーバを指してもよい。
【0020】
NFTマーケット4が扱うNFTは、ブロックチェーン5上で保有者が管理される。ブロックチェーン5には、NFTマーケット4が扱うNFTの来歴が記録されている。このブロックチェーン5によって、NFTマーケット4が扱うNFTの保有者が証明される。
【0021】
購入管理装置3は、取引装置1からのNFT購入依頼に応じて、NFTマーケット4に対してNFT購入処理を実行する。購入管理装置3は、NFT購入処理において、購入対象NFTの保有者を所定の購入管理者に変更するようにNFTマーケット4へ依頼する。NFTマーケット4は、購入対象NFTの保有者の変更の依頼に応じて、ブロックチェーン5に対して購入対象NFTの保有者を当該購入管理者に変更する処理を実行する。これにより、ブロックチェーン5上で管理されている購入対象NFTの保有者が当該購入管理者に変更される。購入管理者は、ユーザとは異なる。購入管理者は、少なくとも購入管理装置3を管理する管理者である。購入管理者は、さらにポイント管理装置2を管理する管理者であってもよい。
【0022】
購入管理装置3は、ブロックチェーン5上で保有者が購入管理者に変更された購入対象NFTに関するNFTデータを、NFTマーケット4から取得する。NFTデータは、NFTに関するデータであって、ブロックチェーン5上のメタデータを含むデータである。NFTに関するブロックチェーン5上のメタデータは、当該NFTについての、識別子や作成日時や保有者を示す保有者アドレスや対象物URL等の情報を有する。対象物URLは、NFTが保有者を証明する対象物であるデジタル資産(オリジナルのデジタルデータ)の所在を示すURL(Uniform Resource Locator)である。NFTが保有者を証明する対象物であるデジタル資産は、例えばデジタルアートやゲームアイテムやトレーディングカードやデジタル写真やデジタル音声やデジタルテキストなど、様々である。
【0023】
購入管理装置3は、ブロックチェーン5上で保有者が購入管理者に変更された購入対象NFTに関するNFTデータをブロックチェーン5の外部で記録する。
【0024】
購入管理装置3は、NFTマーケット4に対するNFT購入処理に伴って、購入対象NFTの取引価格(購入価格)に対応する代金を支払うための代金決済処理を実行する。
【0025】
購入管理装置3は、取引装置1からのNFT売却依頼に応じて、NFTマーケット4に対してNFT売却処理を実行する。購入管理装置3は、NFT売却処理において、売却対象NFTの売却をNFTマーケット4へ依頼する。NFTマーケット4は、売却対象NFTの売却の取引が成立すると、ブロックチェーン5に対して売却対象NFTの保有者を売却先の保有者に変更する処理を実行する。これにより、ブロックチェーン5上で管理されている売却対象NFTの保有者が元の保有者(購入管理者)から売却先の保有者に変更される。
【0026】
購入管理装置3は、NFTマーケット4に対するNFT売却処理に伴って、売却対象NFTの取引価格(売却価格)に対応する代金を受け取るための代金決済処理を実行する。
【0027】
取引装置1は、通信回線を介してNFTマーケット4とデータを送受する。取引装置1は、NFTマーケット4から、NFTに関するマーケットデータ(NFTマーケットデータ)を取得する。NFTマーケットデータは、NFTマーケット4が扱うNFTについての、識別子や対象物のカテゴリや取引価格(仮想通貨の価格)や取引日や対象物URL等の情報を含む。
【0028】
取引装置1は、NFTマーケット4から取得したNFTマーケットデータをユーザに提供する。ユーザは、ユーザ端末7を使用して、取引装置1からNFTマーケットデータを取得する。
【0029】
取引装置1は、NFTマーケットデータに含まれるNFTの取引価格(仮想通貨の価格)をポイント管理装置2が管理するポイントに換算する。この換算レートは、予め設定される。取引装置1は、NFTの取引価格(仮想通貨の価格)がポイントに換算された結果の換算値である取引価格換算ポイントを、ユーザに提供するNFTマーケットデータに含める。
【0030】
ユーザは、NFTマーケットデータによって、NFTマーケット4で販売されている各NFTについて、対象物のカテゴリ(例えば、デジタルアート、ゲームアイテム、トレーディングカード等)や取引価格換算ポイントなどを認識することができる。したがって、ユーザは、自分のポイント残数と各NFTの取引価格換算ポイントとを比較することによって、自分のポイント残数以下の取引価格換算ポイントである購入可能なNFTを判断することができる。また、ユーザは、ユーザ端末7を使用して、NFTマーケットデータに含まれる対象物URLにアクセスし、NFTの対象物(オリジナルのデジタルデータ)を確認することができる。
【0031】
取引装置1は、既にNFTが関連付けられているユーザに対しては、当該NFTに関連するNFT(関連NFT)の取引情報をNFTマーケット4から取得し、取得された関連NFTの取引情報を提供する。関連NFTの取引情報は、関連NFTについての最新の取引価格および取引日を含む情報である。
【0032】
あるNFT(NFT_Aとする)の関連NFT(NFT_Bとする)は、例えば、NFT_Aの基のデジタル資産を基に生成された別個のNFTである。この場合、NFT_AとNFT_Bとは、同一のデジタル資産を基に生成された一群のNFTである。
【0033】
あるNFT(NFT_Aとする)の関連NFT(NFT_Bとする)は、例えば、NFT_Aの基のデジタル資産aに関連する別個のデジタル資産bを基に生成されたNFTである。デジタル資産aに関連する別個のデジタル資産bは、例えば、デジタルアートaを描いたアーティストが描いた別個のデジタルアートbである。デジタル資産aに関連するデジタル資産bは、例えば、ゲームアイテムaと同一ゲームで使用可能な別個のゲームアイテムbである。デジタル資産aに関連するデジタル資産bは、例えば、トレーディングカードaに写るアイドルが写る別個のトレーディングカードbである。
【0034】
既にNFTが関連付けられているユーザは、関連NFTの取引情報を、当該ユーザに関連付けられているNFTに関するNFTマーケット4上の取引価格や需要の参考にすることができる。
【0035】
図2は、本実施形態に係る取引装置の構成例を示すブロック図である。図2において、取引装置1は、記憶部11と、受付部12と、ポイント交換制御部13と、取引情報提供部14とを備える。
【0036】
取引装置1の各機能は、取引装置1がCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、取引装置1として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、取引装置1は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、取引装置1の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、取引装置1は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は取引装置1の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。また、取引装置1として、例えばWWWシステム等を利用してウェブサイトを開設するように構成してもよい。
【0037】
記憶部11は、ポイント交換対象管理データ110等の各種のデータを記憶する。図3は、本実施形態に係るポイント交換対象管理データの構成例を示す図である。図3の例では、ポイント交換対象管理データ110は、各ユーザについて、ユーザIDとNFTデータとが関連付けられたデータである。ポイント交換対象管理データ110において、ユーザ(ユーザID)に関連付けられたNFTデータは、当該ユーザが保有するポイントが当該NFTデータに対応するNFTの購入のために消費されることによって、当該ユーザに関連付けされたものである。NFTデータは、購入管理装置3から取得される。本実施形態において、ポイント交換対象管理データ110におけるNFTデータは、ポイント交換対象データに対応する。また、ポイント交換対象管理データ110におけるユーザ(ユーザID)は、NFTデータの関係者に対応する。
【0038】
また、図3の例では、ポイント交換対象管理データ110は、各ユーザについて、NFTデータに対してさらに代価ポイントの指定値が関連付けられたデータである。NFTデータに関連付けられた代価ポイントの指定値は、当該NFTデータが関連付けられたユーザが指定した値であって、当該ユーザに代えて関連付けされる新たなユーザに対してその関連付けの代価として当該新たなユーザのポイント残数から減算される消費ポイント数である。代価ポイントの指定値は、各ユーザが任意に指定することができる。代価ポイントの指定値がないNFTデータについては、代価ポイントの指定値としてデフォルト値が使用される。
【0039】
受付部12は、ユーザ端末7から所定の各種の要求を受付ける。ユーザは、ユーザ端末7を使用して、取引装置1に対して所定の各種の要求を行うことができる。例えば、ポイント交換対象管理データ110においてNFTデータが関連付けられたユーザは、当該NFTデータをポイントに交換するポイント交換要求を取引装置1に行うことができる。受付部12は、ユーザ端末7からポイント交換要求を受付ける。
【0040】
ポイント交換制御部13は、受付部12が受付けたポイント交換要求に基づいてポイント交換制御処理を実行する。ポイント交換制御部13は、ポイント交換制御処理において、ポイント交換要求の要求元のユーザに交換ポイントを付与するとともに、ポイント交換対象管理データ110において当該ユーザに関連付けられたNFTデータと当該ユーザとの関連付けを解消させて、当該NFTデータに新たな関係者を関連付ける。また、ポイント交換制御部13は、ポイント交換制御処理において、購入管理装置3に対して、当該NFTデータと当該NFTデータに関連付けられる当該新たな関係者とに関する情報を送信する。購入管理装置3は、当該NFTデータに関連付けてブロックチェーン5上で登録されたNFTを保有する保有者(購入管理者)が管理する管理装置である。
【0041】
取引情報提供部14は、ポイント交換対象管理データ110においてNFTが関連付けられているユーザのユーザ端末7に対して、当該NFTの関連NFTの取引情報をNFTマーケット4から取得し、取得された関連NFTの取引情報を送信する。
【0042】
図4は、本実施形態に係る取引情報の提供例を示す図である。図4の例では、ポイント交換対象管理データ110においてユーザに関連付けられた各NFTデータについて、関連NFTのNFTデータ(関連NFTデータ)と、取引情報(最新の取引価格および取引日)とがユーザに提供される。取引価格は、NFTマーケット4での取引価格(仮想通貨の価格)がポイントに換算された結果の換算ポイントがユーザに提供される。ユーザは、ユーザ端末7を使用して、関連NFTデータや取引情報を認識する。
【0043】
図5は、本実施形態に係るポイント管理装置の構成例を示すブロック図である。図5において、ポイント管理装置2は、ポイント管理部21と、ポイント制御部22とを備える。ポイント管理部21は、ポイント管理テーブル23を備える。
【0044】
ポイント管理装置2の各機能は、ポイント管理装置2がCPU及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、ポイント管理装置2として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、ポイント管理装置2は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、ポイント管理装置2の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、ポイント管理装置2は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又はポイント管理装置2の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。また、ポイント管理装置2として、例えばWWWシステム等を利用してウェブサイトを開設するように構成してもよい。
【0045】
ポイント管理部21は、ユーザが保有するポイントを管理する。ポイント管理部21は、ポイント管理テーブル23を用いて、各ユーザのポイントを管理する。
【0046】
図6は、本実施形態に係るポイント管理テーブルの構成例を示す図である。図6の例では、各ユーザについて、ユーザID及びポイント残数(ユーザが保有するポイントの残数(保有ポイント))がポイント管理テーブル23に格納される。
【0047】
ポイント制御部22は、ポイントに関する制御を行う。ポイント制御部22は、取引装置1からのポイント付与指示に応じて、ポイント管理部21に対して、ポイントを付与させるポイント付与指示を行う。ポイント管理部21は、ポイント制御部22からのポイント付与指示に従って、ポイントの付与を行う。ポイント制御部22は、取引装置1からのポイント消費指示に応じて、ポイント管理部21に対して、ポイントを消費させるポイント消費指示を行う。ポイント管理部21は、ポイント制御部22からのポイント消費指示に従って、ポイントの消費を行う。
【0048】
図7は、本実施形態に係る購入管理装置の構成例を示すブロック図である。図7において、購入管理装置3は、購入管理部31と、購入制御部32とを備える。購入管理部31は、購入管理テーブル33を備える。
【0049】
購入管理装置3の各機能は、購入管理装置3がCPU及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、購入管理装置3として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、購入管理装置3は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、購入管理装置3の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、購入管理装置3は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は購入管理装置3の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。
【0050】
購入管理部31は、購入されたNFTに関する管理を行う。購入管理部31は、購入管理テーブル33を用いて、取引装置1からのNFT購入依頼に応じて購入された各NFTに関する管理を行う。
【0051】
図8は、本実施形態に係る購入管理テーブルの構成例を示す図である。図8の例では、各ユーザについて、ユーザID、購入済NFTデータ及び購入済みのNFTの保有者の識別子(NFT保有者ID)が購入管理テーブル33に格納される。ユーザIDは、取引装置1からのNFT購入依頼により通知されたNFT購入要求元のユーザのユーザIDである。購入済NFTデータは、取引装置1からのNFT購入依頼に応じて購入された購入対象NFTに関するNFTデータであって、NFTマーケット4から取得される。NFT保有者IDは、購入済みの購入対象NFTの保有者の識別子である。したがって、NFT保有者IDは、購入済NFTデータに含まれる保有者アドレスで示される保有者の識別子である。
【0052】
本実施形態では、購入済みの購入対象NFTの保有者は、所定の購入管理者である。購入管理者は、NFT購入要求元のユーザとは異なる者である。したがって、NFT保有者IDは、購入管理者の識別子(購入管理者ID)であって、ユーザIDとは異なる。購入管理者は、少なくとも購入管理装置3を管理する管理者である。購入管理者は、さらにポイント管理装置2を管理する管理者であってもよい。
【0053】
本実施形態において、購入済みの購入対象NFTの保有者を購入管理者にする理由は、例えば、NFTマーケット4において、購入管理者が購入窓口として一括して仮想通貨のウォレットを作成することにより、ユーザ毎にユーザ専用の仮想通貨のウォレットを作成する必要がなくなる、などである。
【0054】
購入制御部32は、NFTの購入や売却に関する制御を行う。
【0055】
購入制御部32は、取引装置1からのNFT購入依頼に応じて、NFTマーケット4に対してNFT購入処理を実行する。購入制御部32は、NFT購入処理において、購入対象NFTの保有者を、所定の購入管理者に変更するようにNFTマーケット4へ依頼する。
【0056】
NFTマーケット4は、購入対象NFTの保有者を購入管理者に変更する依頼に応じて、ブロックチェーン5に対して購入対象NFTの保有者を購入管理者に変更する処理を実行する。これにより、ブロックチェーン5上で管理されている購入対象NFTの保有者が購入管理者に変更される。
【0057】
購入制御部32は、ブロックチェーン5上で保有者が購入管理者に変更された購入対象NFTに関するNFTデータ(購入済NFTデータ)を、NFTマーケット4から取得する。購入制御部32は、NFTマーケット4から取得された購入済NFTデータを記録するように、購入管理部31へ指示する。購入管理部31は、購入制御部32からの指示に従って、購入済NFTデータを、NFT購入要求元のユーザID及びNFT保有者IDとしての購入管理者IDに関連付けて購入管理テーブル33に格納する。
【0058】
また、購入制御部32は、NFTマーケット4から取得された購入済NFTデータを取引装置1へ提供する。取引装置1は、購入制御部32から提供された購入済NFTデータを、NFT購入要求元のユーザIDに関連付けてポイント交換対象管理データ110(図3参照)に含める。
【0059】
購入制御部32は、NFTマーケット4に対するNFT購入処理に伴って、購入対象NFTの取引価格(購入価格)に対応する購入代金を支払うための代金決済処理を実行する。NFTマーケット4では、特定の仮想通貨がNFT購入の決済通貨に使用されている。したがって、購入制御部32は、NFTマーケット4で使用されている仮想通貨で購入代金の支払処理を実行する。
【0060】
購入制御部32は、取引装置1からのNFT売却依頼に応じて、NFTマーケット4に対してNFT売却処理を実行する。購入制御部32は、NFT売却処理において、売却対象NFTの売却をNFTマーケット4へ依頼する。NFTマーケット4は、売却対象NFTの売却の取引が成立すると、ブロックチェーン5に対して売却対象NFTの保有者を売却先の保有者に変更する処理を実行する。これにより、ブロックチェーン5上で管理されている売却対象NFTの保有者が元の保有者(購入管理者)から売却先の保有者に変更される。
【0061】
購入制御部32は、NFTマーケット4に対するNFT売却処理に伴って、売却対象NFTの取引価格(売却価格)に対応する売却代金を受け取るための代金決済処理を実行する。NFTマーケット4では、特定の仮想通貨がNFT購入の決済通貨に使用されている。したがって、購入制御部32は、NFTマーケット4で使用されている仮想通貨で売却代金の受領処理を実行する。
【0062】
次に本実施形態に係る取引方法として、NFTポイント付与取引処理に関するいくつかの例を挙げて説明する。
【0063】
[取引方法の例1]
図9は、本実施形態に係る取引方法の例1の手順を示すシーケンス図である。取引方法の例1では、ユーザに関連付けられたNFTを元に当該ユーザにポイントを付与する際に、当該NFTを実際には売却しないで、当該ユーザにポイントを付与する。
【0064】
(ステップS101) ユーザ(ポイント交換要求元ユーザ)は、ユーザ端末7を使用して、取引装置1に対して、ポイント交換対象NFTデータを指定し、指定したポイント交換対象NFTデータに関するポイント交換要求を行う。ポイント交換対象NFTデータは、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換要求元ユーザに関連付けられているNFTデータである。ユーザ端末7は、ユーザによるポイント交換要求の操作に応じて、ポイント交換要求依頼データを取引装置1へ送信する。ポイント交換要求依頼データは、ポイント交換要求元ユーザのユーザID及びポイント交換対象NFTデータの識別子(ポイント交換対象NFTデータ_ID)を含むデータである。取引装置1は、ユーザ端末7から送信されたポイント交換要求依頼データを受信する。取引装置1において、受付部12は、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データにより、ポイント交換要求を受け付ける。
【0065】
(ステップS102) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データに示されるポイント交換要求元ユーザのユーザIDと共に下取りポイントのポイント数をポイント管理装置2へ通知し、ポイント管理装置2に対してポイント交換要求元ユーザへの下取りポイント付与を指示する。
【0066】
取引方法の例1において、下取りポイントは、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換要求元ユーザに関連付けられたポイント交換対象NFTデータを元に当該ユーザに付与されるポイント(交換ポイント)である。下取りポイントのポイント数は、全NFTデータに対して共通に予め設定された値であってもよく、又はNFTデータ毎に異なってもよい。
【0067】
例えば、ポイント交換制御部13は、NFT購入取引処理によりポイント交換対象NFTデータがポイント交換要求元ユーザに関連付けされた時に当該ポイント交換要求元ユーザのポイント残数から減算された消費ポイント数に基づいて、下取りポイントのポイント数を算出してもよい。この算出方法として、例えば、当該消費ポイント数に所定の係数を乗算した結果の数を下取りポイントのポイント数にすることが挙げられる。当該係数は、1であってもよく(つまり、「下取りポイントのポイント数」=「消費ポイント数」)、0より大きく1未満の値であってもよく(つまり、「下取りポイントのポイント数」<「消費ポイント数」)、又は1より大きい値であってもよい(つまり、「下取りポイントのポイント数」>「消費ポイント数」)。当該係数は、ポイント管理者によって決定される。ポイント管理者は、ユーザが保有するポイントを管理する管理業務を行う者である。
【0068】
(ステップS103) ポイント管理装置2において、ポイント制御部22は、取引装置1からの下取りポイント付与の指示に応じて、ポイント管理部21に対して、ポイント管理テーブル23内のポイント交換要求元ユーザのユーザIDのポイント残数に、下取りポイントのポイント数を加算させる。これにより、ポイント管理テーブル23において、ポイント交換要求元ユーザのユーザIDのポイント残数が下取りポイントのポイント数だけ増える。
【0069】
(ステップS104) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、ポイント交換対象管理データ110において、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データに示されるポイント交換対象NFTデータ_IDのNFTデータと、ポイント交換要求元ユーザのユーザIDとの関連付けを解消させると共に、当該NFTデータに新たな関係者を関連付ける。取引方法の例1において、当該新たな関係者は、所定の下取り者である。下取り者は、例えばポイント管理者である。
【0070】
ステップS104の結果、図10に例示されるように、ポイント交換対象管理データ110において、ポイント交換対象NFTデータ_IDのNFTデータ「データNFT_A」に関連付けされる関係者が、元の関係者であるポイント交換要求元ユーザ(ユーザID「UID_A」、図3参照、但し、ここでは、図3は本ステップS104の実行前のポイント交換対象管理データである)から、所定の下取り者であるポイント管理者(ポイント管理者ID、図10参照)に変更される。
【0071】
(ステップS105) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、ポイント交換対象NFTデータに関するNFTデータ関連付け更新情報を購入管理装置3へ送信する。当該NFTデータ関連付け更新情報は、ポイント交換対象NFTデータ_IDと、ポイント交換対象NFTデータに関連付けられた新たな関係者の情報とを含む。当該新たな関係者の情報は、所定の下取り者の識別情報(例えば、ポイント管理者のポイント管理者ID)である。
【0072】
(ステップS106) 購入管理装置3において、購入管理部31は、取引装置1から受信したNFTデータ関連付け更新情報に基づいて、購入管理テーブル33においてポイント交換対象NFTデータ_IDに対応する購入済NFTデータ(ポイント交換対象NFTデータ)に関連付けられているユーザIDを、新たな関係者の情報に変更する。
【0073】
ステップS106の結果、図11に例示されるように、購入管理テーブル33において、購入済NFTデータ(ポイント交換対象NFTデータ)「データNFT_A」に関連付けられていたユーザID「UID_A」(図8参照、但し、ここでは、図8は本ステップS106の実行前の購入管理テーブルである)が、新たな関係者である所定の下取り者としてのポイント管理者のポイント管理者IDに変更される(図11参照)。
【0074】
なお、ポイント交換対象NFTデータとポイント交換対象NFTデータの関係者との関連付けを示すデータは、ブロックチェーン5上に記録されない。
【0075】
[取引方法の例2]
図12は、本実施形態に係る取引方法の例2の手順を示すシーケンス図である。取引方法の例2では、ユーザに関連付けられたNFTを元に当該ユーザにポイントを付与する際に、当該NFTを実際には売却し、当該売却代金に応じて当該ユーザにポイントを付与する。
【0076】
(ステップS121) ユーザ(ポイント交換要求元ユーザ)は、ユーザ端末7を使用して、取引装置1に対して、ポイント交換対象NFTデータを指定し、指定したポイント交換対象NFTデータに関するポイント交換要求を行う。ポイント交換対象NFTデータは、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換要求元ユーザに関連付けられているNFTデータである。ユーザ端末7は、ユーザによるポイント交換要求の操作に応じて、ポイント交換要求依頼データを取引装置1へ送信する。ポイント交換要求依頼データは、ポイント交換要求元ユーザのユーザID及びポイント交換対象NFTデータ_IDを含むデータである。取引装置1は、ユーザ端末7から送信されたポイント交換要求依頼データを受信する。取引装置1において、受付部12は、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データにより、ポイント交換要求を受け付ける。
【0077】
(ステップS122) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、ポイント交換対象管理データ110において、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データに示されるポイント交換対象NFTデータ_IDのNFTデータと、ポイント交換要求元ユーザのユーザIDとの関連付けを解消させると共に、当該NFTデータに新たな関係者を関連付ける。取引方法の例2において、当該新たな関係者は、所定の下取り者である。下取り者は、例えばポイント管理者である。これにより、取引方法の例1と同様に、図10に例示されるように、ポイント交換対象管理データ110において、ポイント交換対象NFTデータ_IDのNFTデータ「データNFT_A」に関連付けされる関係者が、元の関係者であるポイント交換要求元ユーザ(ユーザID「UID_A」、図3参照、但し、ここでは、図3は本ステップS122の実行前のポイント交換対象管理データである)から、所定の下取り者であるポイント管理者(ポイント管理者ID、図10参照)に変更される。
【0078】
(ステップS123) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データに示されるポイント交換対象NFTデータ_IDと、ポイント交換対象NFTデータに関連付けられた新たな関係者の情報とを購入管理装置3へ送信し、購入管理装置3に対してポイント交換対象NFTデータのNFT売却依頼を行う。当該新たな関係者の情報は、所定の下取り者の識別情報(例えば、ポイント管理者のポイント管理者ID)である。
【0079】
(ステップS124、S125) 購入管理装置3において、購入制御部32は、取引装置1からのNFT売却依頼に応じて、NFTマーケット4に対してNFT売却処理を実行する。購入制御部32は、NFT売却処理において、ポイント交換対象NFTデータ_IDの購入済NFTデータに対応するNFT(売却対象NFT)の売却をNFTマーケット4へ依頼する。NFTマーケット4は、売却対象NFTの売却の取引が成立すると、ブロックチェーン5に対して売却対象NFTの保有者を売却先の保有者に変更する処理を実行する。これにより、ブロックチェーン5上で管理されている売却対象NFTの保有者が元の保有者(購入管理者)から売却先の保有者に変更される。
【0080】
購入制御部32は、NFTマーケット4において売却対象NFTの売却の取引が成立すると、売却対象NFTの取引価格(売却価格)に対応する売却代金を受け取るための代金決済処理を実行する。NFTマーケット4では、特定の仮想通貨がNFT購入の決済通貨に使用されている。したがって、購入制御部32は、NFTマーケット4で使用されている仮想通貨で売却代金の受領処理を実行する。
【0081】
(ステップS126) 購入管理装置3において、購入管理部31は、ステップS124、S125におけるNFT売却処理が完了すると、取引装置1からのNFT売却依頼により受信したポイント交換対象NFTデータ_IDの購入済NFTデータに関する登録データを、購入管理テーブル33から削除する。
【0082】
(ステップS127) 購入管理装置3において、購入管理部31は、ポイント交換対象NFTデータに関するNFT売却価格通知を取引装置1へ送信する。当該NFT売却価格通知は、ポイント交換対象NFTデータに対応するNFTの売却価格(仮想通貨の価格)を示す情報を含む。
【0083】
(ステップS128) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、購入管理装置3から受信したNFT売却価格通知に示される売却価格(仮想通貨の価格)を、ポイント管理装置2が管理するポイントに換算する。この換算レートは、予め設定される。次いで、ポイント交換制御部13は、ポイント交換要求元ユーザのユーザIDと共に、売却価格(仮想通貨の価格)から換算された結果である換算ポイントのポイント数をポイント管理装置2へ通知し、ポイント管理装置2に対してポイント交換要求元ユーザへの換算ポイント付与を指示する。
【0084】
取引方法の例2において、換算ポイントは、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換要求元ユーザに関連付けられたポイント交換対象NFTデータを元に当該ユーザに付与されるポイント(交換ポイント)である。
【0085】
(ステップS129) ポイント管理装置2において、ポイント制御部22は、取引装置1からの換算ポイント付与の指示に応じて、ポイント管理部21に対して、ポイント管理テーブル23内のポイント交換要求元ユーザのユーザIDのポイント残数に、換算ポイントのポイント数を加算させる。これにより、ポイント管理テーブル23において、ポイント交換要求元ユーザのユーザIDのポイント残数が換算ポイントのポイント数だけ増える。
【0086】
なお、ポイント交換対象NFTデータとポイント交換対象NFTデータの関係者との関連付けを示すデータは、ブロックチェーン5上に記録されない。
【0087】
上述した取引方法の例2では、ステップS122において、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換対象NFTデータ_IDのNFTデータとポイント交換要求元ユーザのユーザIDとの関連付けを解消させると共に、当該NFTデータに新たな関係者を関連付けたが、これに限定されない。例えば、ステップS122は実行されなくてもよい。ステップS122が実行されない場合、ポイント交換制御部13は、ステップS123で購入管理装置3に対して行ったNFT売却依頼が成功したときに(具体的には、売却対象NFTの売却が成立したことを示す通知(例えば、ステップS127におけるNFT売却価格通知)を購入管理装置3から受信したときに)、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換対象NFTデータ_IDのNFTデータとポイント交換要求元ユーザのユーザIDとの関連付けを解消させる。
【0088】
[取引方法の例3]
図13は、本実施形態に係る取引方法の例3の手順を示すシーケンス図である。取引方法の例3では、取引方法の例1と同様に、ユーザに関連付けられたNFTを元に当該ユーザにポイントを付与する際に、当該NFTをNFTマーケット上では売却しないで、当該ユーザにポイントを付与する。但し、取引方法の例3では、当該NFTに関連付けられているユーザの代わりに当該NFTに関連付けされる新たなユーザを募集し、応募した新たなユーザ(応募ユーザ)を当該NFTに関連付ける。その応募ユーザに対しては、当該NFTに関連付けされる代価として代価ポイントを応募ユーザが保有するポイントから消費させる。そして、当該NFTに関連付けられていた元のユーザに対して、当該代価ポイントを付与する。
【0089】
(ステップS141) ユーザ(ポイント交換要求元ユーザ)は、ユーザ端末7を使用して、取引装置1に対して、ポイント交換対象NFTデータを指定し、指定したポイント交換対象NFTデータに関するポイント交換要求を行う。ポイント交換対象NFTデータは、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換要求元ユーザに関連付けられているNFTデータである。ユーザ端末7は、ユーザによるポイント交換要求の操作に応じて、ポイント交換要求依頼データを取引装置1へ送信する。ポイント交換要求依頼データは、ポイント交換要求元ユーザのユーザID及びポイント交換対象NFTデータ_IDを含むデータである。取引装置1は、ユーザ端末7から送信されたポイント交換要求依頼データを受信する。取引装置1において、受付部12は、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データにより、ポイント交換要求を受け付ける。
【0090】
なお、受付部12は、ポイント交換要求元ユーザから、ポイント交換対象NFTデータに関する代価ポイントの指定を受付けてもよい。受付部12は、ポイント交換要求元ユーザから代価ポイントが指定された場合には、指定された代価ポイントのポイント数(代価ポイントの指定値)をポイント交換対象管理データ110に記録する(図3参照)。
【0091】
(ステップS142) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換対象NFTデータに関連付けされる新たなユーザを、ポイント決済マーケットで代価ポイントを提示して募集する。ポイント決済マーケットは、ポイントで決済が行われるマーケットプレイスである。取引装置1は、ウェブサイトによってポイント決済マーケットを開設する。
【0092】
ポイント決済マーケットで提示される代価ポイントは、ポイント交換要求元ユーザから指定されている場合には、ポイント交換対象管理データ110に記録された代価ポイントの指定値が提示される。一方、ポイント交換要求元ユーザから指定されていない場合には、デフォルト値が提示される。
なお、ポイント交換要求元ユーザから代価ポイントが指定されていない場合においてポイント決済マーケットで提示される代価ポイントは、NFTデータ毎に異なってもよい。
例えば、ポイント交換制御部13は、NFT購入取引処理によりポイント交換対象NFTデータがポイント交換要求元ユーザに関連付けされた時に当該ポイント交換要求元ユーザのポイント残数から減算された消費ポイント数に基づいて、代価ポイントのポイント数を算出してもよい。この算出方法として、例えば、当該消費ポイント数に所定の係数を乗算した結果の数を代価ポイントのポイント数にすることが挙げられる。当該係数は、ポイント管理者によって任意に決定される。
例えば、ポイント交換制御部13は、ポイント交換対象NFTデータに対応するNFTの関連NFTについて、NFTマーケット4から相場情報を取得し、取得した相場情報に示される取引価格(仮想通貨の価格)から換算された換算ポイントのポイント数に基づいて、代価ポイントのポイント数を算出してもよい。この算出方法は、上述した消費ポイント数を基にした算出方法と同様である。
【0093】
ポイント交換制御部13は、ポイント決済マーケットにおける募集の結果、所定の募集期間内に新たなユーザの応募があった場合において、応募したユーザのポイント残数をポイント管理装置2へ問合せし、応募したユーザのポイント残数が代価ポイントのポイント数以上であるときに、応募判定が合格であるとして次のステップS143の処理を実行する。一方、所定の募集期間内に新たなユーザの応募がなかった場合や応募判定が合格であるユーザがいなかった場合には、その旨の通知をポイント交換要求元ユーザのユーザ端末7へ送信し、図13の手順を終了する。
【0094】
(ステップS143) ポイント交換制御部13は、ポイント決済マーケットにおける募集の結果、新たなユーザの応募があった場合に、応募判定が合格したユーザ(応募ユーザ)のユーザIDと、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データに示されるポイント交換要求元ユーザのユーザIDと、代価ポイントのポイント数とをポイント管理装置2へ通知し、ポイント管理装置2に対して、応募ユーザに対する代価ポイント消費と、ポイント交換要求元ユーザに対する代価ポイント付与とを指示する。
【0095】
取引方法の例3において、代価ポイントは、ポイント交換対象管理データ110においてポイント交換要求元ユーザに関連付けられたポイント交換対象NFTデータを元に当該ユーザに付与されるポイント(交換ポイント)である。
【0096】
(ステップS144) ポイント管理装置2において、ポイント制御部22は、取引装置1からの応募ユーザに対する代価ポイント消費の指示に応じて、ポイント管理部21に対して、ポイント管理テーブル23内の応募ユーザのユーザIDのポイント残数から、代価ポイントのポイント数を減算させる。これにより、ポイント管理テーブル23において、応募ユーザのユーザIDのポイント残数が代価ポイントのポイント数だけ減る。
【0097】
また、ポイント制御部22は、取引装置1からのポイント交換要求元ユーザに対する代価ポイント付与の指示に応じて、ポイント管理部21に対して、ポイント管理テーブル23内のポイント交換要求元ユーザのユーザIDのポイント残数に、代価ポイントのポイント数を加算させる。これにより、ポイント管理テーブル23において、ポイント交換要求元ユーザのユーザIDのポイント残数が代価ポイントのポイント数だけ増える。
【0098】
(ステップS145) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、ポイント交換対象管理データ110において、ユーザ端末7から受信したポイント交換要求依頼データに示されるポイント交換対象NFTデータ_IDのNFTデータと、ポイント交換要求元ユーザのユーザIDとの関連付けを解消させると共に、当該NFTデータに対して新たな関係者である応募ユーザのユーザIDを関連付ける。
【0099】
ステップS145の結果、図14に例示されるように、ポイント交換対象管理データ110において、ポイント交換対象NFTデータ_IDのNFTデータ「データNFT_A」に関連付けされる関係者が、元の関係者であるポイント交換要求元ユーザ(ユーザID「UID_A」、図3参照、但し、ここでは、図3は本ステップS145の実行前のポイント交換対象管理データである)から、応募ユーザ(ユーザID「UID_B」、図14参照)に変更される。
【0100】
(ステップS146) 取引装置1において、ポイント交換制御部13は、ポイント交換対象NFTデータに関するNFTデータ関連付け更新情報を購入管理装置3へ送信する。当該NFTデータ関連付け更新情報は、ポイント交換対象NFTデータ_IDと、ポイント交換対象NFTデータに関連付けられた新たな関係者である応募ユーザのユーザIDとを含む。
【0101】
(ステップS147) 購入管理装置3において、購入管理部31は、取引装置1から受信したNFTデータ関連付け更新情報に基づいて、購入管理テーブル33においてポイント交換対象NFTデータ_IDに対応する購入済NFTデータ(ポイント交換対象NFTデータ)に関連付けられているユーザIDを、新たな関係者である応募ユーザのユーザIDに変更する。
【0102】
ステップS147の結果、図15に例示されるように、購入管理テーブル33において、購入済NFTデータ(ポイント交換対象NFTデータ)「データNFT_A」に関連付けられていたユーザID「UID_A」(図8参照、但し、ここでは、図8は本ステップS147の実行前の購入管理テーブルである)が、新たな関係者である応募ユーザのユーザID「UID_B」に変更される(図15参照)。
【0103】
なお、ポイント交換対象NFTデータとポイント交換対象NFTデータの関係者との関連付けを示すデータは、ブロックチェーン5上に記録されない。
【0104】
以上が、本実施形態に係る取引方法の例1,例2,例3の説明である。
【0105】
なお、本実施形態に係る取引方法ととして、上述した取引方法の例2と例3とを組み合わせてもよい。この場合、取引方法の例2におけるNFTマーケット4でのNFT売却と、取引方法の例3におけるポイント決済マーケットでの新たなユーザの募集とが並行して実施され、いずれか成立した方の取引方法の手順が引き続き実行される。
【0106】
また、ユーザが、取引方法の例1,例2,例3の中からいずれか所望の取引方法を指定するようにしてもよい。この場合、ユーザは、ポイント交換要求において、所望の取引方法を指定する。取引装置1において、受付部12は、ポイント交換要求において取引方法の指定を受付ける。ポイント交換制御部13は、ポイント交換要求において指定された取引方法を実行する。
【0107】
上述した実施形態によれば、ユーザに関連付けられたNFTを元に、当該ユーザにポイントを付与することができるという効果が得られる。
【0108】
なお、これにより、例えばユーザが保有するポイントを活用するシステムにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【0109】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0110】
例えば、上述した実施形態では、取引装置1、ポイント管理装置2及び購入管理装置3はそれぞれに一装置として構成されたがこれに限定されない。例えば、取引装置1とポイント管理装置2とが統合された一装置として構成されてもよい。また、取引装置1、ポイント管理装置2及び購入管理装置3が、同一のコンピュータを利用して実現されてもよく、又は複数のコンピュータを利用して実現されてもよい。
【0111】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0112】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0113】
1…取引装置、2…ポイント管理装置、3…購入管理装置、4…NFTマーケット、5…ブロックチェーン、7…ユーザ端末、11…記憶部、12…受付部、13…ポイント交換制御部、14…取引情報提供部、21…ポイント管理部、22…ポイント制御部、23…ポイント管理テーブル、31…購入管理部、32…購入制御部、33…購入管理テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15