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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】拡張範囲モード送信方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20231218BHJP
【FI】
H04L27/26 110
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022146321
(22)【出願日】2022-09-14
(62)【分割の表示】P 2020041909の分割
【原出願日】2016-12-05
(65)【公開番号】P2022184950
(43)【公開日】2022-12-13
【審査請求日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】201610011376.1
(32)【優先日】2016-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】朱 俊
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 佳胤
(72)【発明者】
【氏名】▲パン▼ ▲継▼勇
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲楽▼
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/182065(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0365263(US,A1)
【文献】Intel,Spec Framework,IEEE 802.11-15/0132r13,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-0132-13-00ax-spec-framework.docx>,2015年12月07日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)に適用される、拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニット送信方法であって、
拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットを生成するステップであって、前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットのシグナリングフィールドが、前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットのデータ部を送信するための狭帯域の帯域幅を示す識別子を含み、前記識別子が、242-tone RUまたは106-tone RUが前記データ部を送信するための前記狭帯域として割り当てられていることを示すために使用される、ステップと、
前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットを送信するステップであって、前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットの前記データ部は、前記狭帯域の前記帯域幅を使用して送信されるステップと
を具備することを特徴とする拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニット送信方法。
【請求項2】
前記識別子は2ビットを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別子の値0は、前記データ部を送信するための前記狭帯域として242-tone RUが割り当てられることを示し、前記識別子の値1は、前記データ部を送信するための前記狭帯域として106-tone RUが割り当てられることを示す、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットのレガシープリアンブル部は、20MHzの帯域幅を使用して送信される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットは、プリアンブル部を備え、前記プリアンブル部は、反復レガシーシグナリングフィールド、前記シグナリングフィールド、ショートトレーニングフィールド、およびロングトレーニングフィールドを具備する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記プリアンブル部は、レガシープリアンブル部と前記データ部との間に配置される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記反復レガシーシグナリングフィールドおよび前記シグナリングフィールドは、20MHzの前記帯域幅を使用して送信され、前記ショートトレーニングフィールドおよび前記ロングトレーニングフィールドは、前記データ部の送信に使用される前記狭帯域の前記帯域幅を使用して送信される、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された装置。
【請求項9】
コンピュータに、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実行させるプログラム。
【請求項10】
プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムが実行されると、コンピュータに請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実施させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)に適用される、拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットを受信する方法であって、
拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットを解析するステップであって、前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットのシグナリングフィールドが、前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットのデータ部を受信するための狭帯域の帯域幅を示す識別子を含み、前記識別子が、242-tone RUまたは106-tone RUが前記データ部を受信するための狭帯域として割り当てられていることを示すために使用されている、ステップと、
前記狭帯域の前記帯域幅で前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットの前記データ部を受信するステップと
を具備することを特徴とする拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットを受信する方法。
【請求項12】
前記識別子は2ビットを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記識別子の値0は、前記データ部を受信するための前記狭帯域として242-tone RUが割り当てられることを示し、前記識別子の値1は、前記データ部を受信するための前記狭帯域として106-tone RUが割り当てられることを示す、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットのレガシープリアンブル部は、20MHzの帯域幅を使用して受信される、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記拡張範囲シングルユーザモード物理層プロトコルデータユニットは、プリアンブル部を備え、前記プリアンブル部は、反復レガシーシグナリングフィールド、前記シグナリングフィールド、ショートトレーニングフィールド、およびロングトレーニングフィールドを具備する、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記プリアンブル部は、レガシープリアンブル部と前記データ部との間に配置される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記反復レガシーシグナリングフィールドおよび前記シグナリングフィールドは、20MHzの前記帯域幅を使用して受信され、前記ショートトレーニングフィールドおよび前記ロングトレーニングフィールドは、前記データ部の受信に使用される前記狭帯域の前記帯域幅を使用して受信される、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
請求項11から17のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された装置。
【請求項19】
コンピュータに、請求項11から17のいずれか一項に記載の方法を実行させるプログラム。
【請求項20】
プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムが実行されると、コンピュータに請求項11から17のいずれか一項に記載の方法を実施させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年1月7日に中国特許庁に出願された、“EXTENDED RANGE MODE TRANSMISSION METHOD AND APPARATUS”と題する、中国特許出願番号201610011376.1に対して優先権を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、通信技術の分野に関し、詳細には、拡張範囲モード送信方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
直交周波数分割多重(英語:Orthogonal Frequency Division Multiplexing、略してOFDM)技術に基づく既存の無線ローカルエリアネットワーク(英語:Wireless local Area Network、略してWLAN)標準は、802.11a、802.11nおよび802.11ac等の徐々に進化したリリースを含む。現在、電気電子技術者協会(英語:Institute of Electrical and Electronics Engineers、略してIEEE)802.11標準化機構は、HEW(High Efficiency WLAN、高効率無線ローカルエリアネットワーク)と呼ばれる、新世代WLAN標準802.11axの標準化作業を開始した。OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、直交周波数分割多重接続)技術を導入することによって、802.11axは、集中的なユーザシナリオにおけるWLANの送信性能をさらに改善することができる。
【0004】
現在、IEEE 11axドラフト標準では、合計で3つのタイプのプリアンブルモードがサポートされている。3つのタイプのプリアンブルモードは、シングルユーザ(SU)/トリガベースドアップリンク(Trigger based UL)モード、マルチユーザ(MU)モードおよび拡張範囲シングルユーザ(Extended range SU、略してEXT SU)モードである。EXT SUモードにおけるプリアンブルが図1に示される。EXT SUモードにおけるプリアンブルは、レガシープリアンブルと高効率プリアンブルHE Preambleの2つの部分を含む。後方互換性を保証するために、802.11ax標準におけるプリアンブルのレガシープリアンブル部は、802.11n/ac標準におけるプリアンブルのレガシープリアンブル部と同じである。高効率プリアンブルHE Preamble部は、反復レガシーシグナリングRL-SIGフィールド、高効率シグナリングAフィールドHE-SIGAフィールド、高効率ショートトレーニングフィールドHE-STFおよび高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFを含む。
EXT SUモードにおけるプリアンブルのL-STF フィールドの送信パワーおよびL-LTFフィールドの送信パワーはいずれも3dB増加する。RL-SIGおよびL-SIGは同じ情報内容を搬送する。EXT SUモードにおけるプリアンブルのHE-SIGAは繰返しモードであり、4個のOFDMシンボルを含む。HE-SIGA1およびHE-SIGA2は同じ情報内容を搬送し、HE-SIGA3およびHE-SIGA4は同じ情報内容を搬送する。
EXT SU送信モードでは、プリアンブルのフィールドの性能は、データ部の性能よりもはるかに良く、すなわち、プリアンブル送信のカバレッジエリアは比較的大きく、データ部送信のカバレッジエリアは、プリアンブル送信のカバレッジエリアよりもはるかに小さい。この場合、長距離送信の間、データパケットのプリアンブル部は正しく受信されることができるが、データパケットのデータ部は正しく受信されることができない可能性は高い。結果として、データパケットの長距離送信は実際に実施されることはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2014/182065号
【文献】国際公開第2015/061729号
【非特許文献】
【0006】
【文献】Robert Stacey,Specification Framework for TGax[online],IEEE 802.11-15/0132r12,2015年12月 1日,pp.1-37,[検索日:2019.07.22],インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-0132-12-00ax-spec-framework.docx>
【文献】Sameer Vermani et al.,Extended Range Support for 11ax[online],IEEE 802.11-15/1309r1,2015年11月10日,slides 1-17,[検索日:2019.07.22],インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-1309-01-00ax-extended-range-support-for-11ax.pptx>
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
このことを鑑みて、本発明は、WLANにおけるデータパケットの長距離送信において、データパケットのデータ部が正しく受信されることができない可能性が高いという既存の課題を解決するために、拡張範囲モード送信方法および装置を提供する。
【0008】
第1の態様によると、本発明の実施形態は、無線ローカルエリアネットワークWLANに適用される、拡張範囲モード送信方法を提供し、方法は、
拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するステップであって、ここで、拡張範囲モードPPDUにおけるレガシープリアンブル部は、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信され、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、狭帯域送信における帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む、ステップと、
拡張範囲モードPPDUを送信するステップとを含む。
【0009】
第2の態様によると、本発明の実施形態は、無線ローカルエリアネットワークWLANに適用される、拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDU送信方法を提供し、方法は、
拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するステップであって、ここで、拡張範囲モードPPDUは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信され、PPDUにおけるデータ部は、同じデータを搬送する複数のサブバンドを含み、サブバンドの帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む、ステップと、
拡張範囲モードPPDUを送信するステップとを含む。
【0010】
第3の態様によると、本発明の実施形態は、無線ローカルエリアネットワークWLANに適用される、拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDU送信装置を提供し、装置は、
拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するように構成されるベースバンド回路であって、ここで、拡張範囲モードPPDUにおけるレガシープリアンブル部は、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信され、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、狭帯域送信における帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む、ベースバンド回路と、
拡張範囲モードPPDUを送信するように構成される無線周波数回路とを含む。
【0011】
第4の態様によると、本発明の実施形態は、無線ローカルエリアネットワークWLANに適用される、拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDU送信装置を提供し、装置は、
拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するように構成されるベースバンド回路であって、ここで、拡張範囲モードPPDUは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信され、PPDUにおけるデータ部は、同じデータを搬送する複数のサブバンドを含み、サブバンドの帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む、ベースバンド回路と、
拡張範囲モードPPDUを送信するように構成される無線周波数回路とを含む。
【0012】
本発明の実施形態は、新しい拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを提供する。拡張範囲モードPPDUのレガシープリアンブル部は、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信される。拡張範囲モードPPDUのデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、狭帯域送信における帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。拡張範囲モードPPDUのデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、その結果、データ部の送信の信頼性は改善され、EXT SUモードにおけるPPDUの部分の性能はよりバランスがとられ、長距離送信のカバレッジエリアは保証される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、既存のWLAN標準におけるExtended Range SUモードのプリアンブルの構成図である。
図2図2は、本発明に係る、適用シナリオの図である。
図3図3は、本発明の実施形態1に係る、送信方法のフローチャートである。
図4図4は、本発明の実施形態1に係る、Extended Range SUモードのプリアンブルの構成図である。
図5図5は、本発明に係る、20 MHzの帯域幅におけるRU割当ての図である。
図6図6は、本発明の実施形態1に係る、拡張範囲SUモードのプリアンブルの別の構成図である。
図7図7は、本発明の実施形態1に係る、Extended Range SUモードのプリアンブルの別の構成図である。
図8図8は、本発明の実施形態2に係る、送信方法のフローチャートである。
図9図9は、本発明の実施形態2に係る、Extended Range SUモードのプリアンブルの構成図である。
図10図10は、本発明の実施形態2に係る、Extended Range SUモードのプリアンブルの別の構成図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る、無線ローカルエリアネットワークにおける拡張範囲SUモード送信装置の概略ブロック図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係る、無線ローカルエリアネットワークにおける拡張範囲SUモード送信装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、添付図面を参照して、本発明の具体的な実施形態を詳細にさらに説明する。
【0015】
本発明の実施形態はWLANに適用されてよい。現在、WLANによって使用される標準は、IEEE802.11シリーズである。WLANは複数の基本サービスセット(英語:Basic Service Set、略してBSS)を含んでよい。基本サービスセット内のネットワークノードは局(英語:Station、略してSTA)である。局はアクセスポイント(略してAP、英語:Access Point)および非アクセスポイント局(英語:Non Access Point Station、略してNon-AP STA)を含む。各基本サービスセットは、APに関連する1つのAPおよび複数のnon-AP STAを含んでよい。
【0016】
アクセスポイントは、無線アクセスポイント、ホットスポット等とも呼ばれる。APは主に自宅内またはビルおよび公園内に配置される。APの典型的なカバレッジ半径は、数十から数百メートルである。APは、有線ネットワークおよび無線ネットワークを接続するブリッジと同等である。APの主な機能は、無線ネットワーククライアントを互いに接続して、その後、無線ネットワークをイーサネット(登録商標)に接続することである。具体的には、APは、WiFi(英語:Wireless Fidelity、中国語:Wireless Fidelity)チップを有する端末デバイスまたはネットワークデバイスであってよい。APは、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11bおよび802.11a等の複数の標準をサポートすることができる。
【0017】
非アクセスポイント局(英語:Non Access Point Station、略してNon-AP STA)は、無線通信チップ、無線センタまたは無線通信端末であってよい。具体的には、例えば、非アクセスポイント局は、WiFi通信機能をサポートするスマートフォン、タブレットコンピュータまたはパーソナルコンピュータ、WiFi通信機能をサポートするセットトップボックスまたはスマートTV、WiFi通信機能をサポートするスマートウェアラブルデバイス、WiFi通信機能をサポートする車載型通信デバイスまたはWiFi通信機能をサポートするドローンであってよい。局は、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11bおよび802.11a等の複数の標準をサポートしてよい。non-AP STAが以下では略してSTAと呼ばれることは留意されるべきである。
【0018】
図2は、1つのAPおよび4つのSTAを含む、典型的なWLAN配置シナリオの概略システム図である。APはSTA 1からSTA 4と通信する。802.11ファミリーについて、ワークグループTGaxは、OFDMA(英語:Orthogonal Frequency Division Multiple Access、中国語:orthogonal frequency division multiple access)技術およびアップリンクMU-MIMO(英語:multi-user multiple-input multiple-output、中国語:multi-user multiple-input multiple-output)技術を次世代WLAN標準に導入する。前述の技術を使用することによって、同時に異なる周波数リソース上の、または同時に異なる空間フロー上で、STA 1からSTA 4とAPとの間で、データ送信が実行されることができる。
【0019】
実施形態1
【0020】
本発明の実施形態1は拡張範囲モード送信方法を提供する。方法は、図2内のAPおよびSTA 1からSTA 4等のアクセスポイントおよび局に適用されてよい。アクセスポイントおよび局は、802.11ax標準等の、次世代WLAN標準をサポートしてよい。図3は、送信方法のフローチャートであり、具体的なステップは以下のとおりである:
【0021】
ステップ310:拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成し、ここで、拡張範囲モードPPDUにおけるレガシープリアンブル部は、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信され、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、狭帯域送信における帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。
【0022】
ステップ320:拡張範囲モードPPDUを送信する。
【0023】
前述の方法では、PPDUのデータ部は、狭帯域を使用することによって送信される。これは、データ部のパワースペクトル密度を増加させ、データ部の送信の信頼性を改善し、その結果、EXT SUモードにおけるPPDUの部分の性能はよりバランスがとられ、長距離送信のカバレッジエリアは保証される。
【0024】
具体的には、拡張範囲SUモードPPDUの構成図が図4に示される。拡張範囲モードPPDUにおける高効率ショートトレーニングフィールドHE-STFによって使用されるサブキャリアおよび高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFによって使用されるサブキャリアは、拡張範囲モードPPDUのデータ部によって使用されるサブキャリアと同じである。具体的には、L-STFフィールドから始まってHE-SIGAフィールドまでのフィールドは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信される。HE-STFフィールド、HE-LTFフィールドおよびEXT-SU-DATAフィールドは、狭帯域を使用することによって送信され、同じ狭帯域帯域幅が使用される。任意で、図6に示されるように、狭帯域を使用することによって送信されるPPDUにおけるフィールドは、HE-LTF部から始まってよく、すなわち、HE-STFおよびHE-STF の前の部分は20 MHzの帯域幅を使用することによって全て送信される。
【0025】
任意で、図7に示されるように、狭帯域を使用することによって送信されるPPDUにおけるフィールドは、EXT-SUデータ部から始まってよく、すなわち、HE-STF、HE-LTFおよびHE-STFの前の部分は20 MHzの帯域幅を使用することによって全て送信される。
【0026】
ステップ310で言及される狭帯域送信は、20 MHz以下の帯域幅上で実行される送信であることは留意されるべきである。ステップ310で言及されるRUはリソースユニットである。TGaxによって定義されるHE-PPDUにおけるデータ部は256点FFTによって変調される。従って、20 MHzの帯域幅は256個のサブキャリアを含む。20 MHzの帯域幅におけるサブキャリアの分布は図5に示される。20 MHzの帯域幅において、9個の26-tone RU、4個の52-tone RU、2個の106-tone RUまたは1個の242-tone RU等のRU割当て方式が含まれる。
【0027】
加えて、EXT SUモードにおけるデータ部の送信の信頼性をさらに改善するために、EXT SUモードにおけるプリアンブルのHE-LTFフィールドの送信パワーが増加し得る。具体的には、以下の方式が含まれる。
【0028】
方式1:拡張範囲モードPPDUにおける高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFのパワーは3 dB増加する。方式1では、局がPPDUを生成するプロセスにおいて、HE-LTFフィールドのパワーはデフォルトで増加し、パワー増加の値は3 dBまたは別の値であってよい。
【0029】
方式2:拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドは第1の識別子を含み、第1の識別子は、高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFのパワーが増加したかどうかを示すために使用される。方式2では、第1の識別子は、1つまたは複数のビットによって示されてよい。例えば、HE-SIGAにおける第1の識別子は、HE-LTFのパワーが増加したかどうかを示すために1ビットを搬送する。例えば、0はパワーが増加しないことを示し、1はHE-LTFのパワーが増加したことを示す。加えて、HE-SIGAにおける第1の識別子は複数ビットを搬送し、第1の識別子は、HE-LTFのパワーが増加したかどうかを示すだけでなく、パワー増加の値も示すことができる。実施を容易にするために、HE-LTFのパワーは一様に3 dB増加する。
【0030】
任意で、実際の実施では、HE-LTFフィールドのパワー増加の値は、LTFのサイズおよび送信帯域幅に拘束され得る。例えば、HE-LTFおよびデータ部の送信帯域幅が52-tone RUである場合、2xLTFのパワーが4 dB増加する。別の例では、HE-LTFおよびデータ部の送信帯域幅が106-tone RUである場合、4xLTFのパワーは3 dB増加する。
【0031】
任意で、HE-STF部の送信パワーが別々に増加してよい。
【0032】
前述の方法では、HE-LTFの送信パワーが増加し、その結果、チャネル推定の正確性が改善されることができる。従って、データ部の復調および復号のビットエラー率が低減され、データ部の送信の信頼性が改善される。
【0033】
具体的には、拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドは、第2の識別子を含む。第2の識別子は、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部に対して狭帯域送信が実行されるときに使用される帯域幅を示すために使用される。20 MHzの帯域幅において、9個の26-tone RU、4個の52-tone RU、2個の106-tone RUまたは1個の242-tone RU等のRU割当て方式が含まれることが図5からわかる。RUにおけるサブキャリアの具体的な分布方式は表0に示される。
【0034】
【表1】
【0035】
従って、第2の識別子とRU割当てとの間のマッピング関係は以下の方式を含む。
【0036】
方式1:第2の識別子は、4 bitsを含み、すなわち、4ビットリソース割当て(Resource Allocation)指示シグナリングが、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送される。具体的な指示方式は表1に示されることができる。例えば、0000は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として左端の26-tone RU 1が割り当てられることを示し、0100は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として中間の26-tone RU 5が割り当てられることを示し、1000は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として右端の26-tone RU 9が割り当てられることを示す。別の例では、1001は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として左端の52-tone RU 1が割り当てられることを示し、1010は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として左から数えて2番目の52-tone RU 2が割り当てられることを示し、1000は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として右端の52-tone RU 4が割り当てられることを示す。さらなる例では、1101は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として左の106-tone RU 1が割り当てられることを示し、1110は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として右の106-tone RU 2が割り当てられることを示す。
【0037】
【表2】
【0038】
任意で、242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、1111シグナリングビットは保留(Reserved)ビットとして使用されてよい。
【0039】
任意で、表1内のシグナリングおよびシグナリングによって示される内容は、別の順序で配列されてよい。例えば、1111から0111は割り当てられる26-tone RUを示し、0110から0011は割り当てられる52-tone RUを示し、0010から0001は割り当てられる106-tone RUを示し、0000は割り当てられる242-tone RUを示す。
【0040】
方式2:第2の識別子は、3 bitsを含み、すなわち、3ビットリソース割当て(Resource Allocation)指示シグナリングが、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送される。具体的な指示方式は表2に示されることができる。例えば、000は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として左端の52-tone RU 1が割り当てられることを示し、011は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として右端の52-tone RU 4が割り当てられることを示す。別の例では、100は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として左の106-tone RU 1が割り当てられることを示し、101は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として右の106-tone RU 2が割り当てられることを示す。111は保留ビットを示す。
【0041】
【表3】
【0042】
任意で、242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、110シグナリングビットもまた保留(Reserved)ビットとして使用されてよい。
【0043】
任意で、表2内のシグナリングおよびシグナリングによって示される内容は、別の順序で配列されてよい。
【0044】
方式3:第2の識別子は、2 bitsを含み、すなわち、2ビットリソース割当て(Resource Allocation)指示シグナリングが、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送される。具体的な指示方式は表3に示されることができる。例えば、00は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として左の106-tone RU 1が割り当てられることを示し、01は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として右の106-tone RU 2が割り当てられることを示し、10は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として242-tone RU 1が割り当てられることを示し、11は保留ビットを示す。
【0045】
【表4】
【0046】
任意で、242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、1ビットRA指示シグナリングのみが必要とされる。この場合、0は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として左の106-tone RU 1が割り当てられることを示し、1は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として右の106-tone RU 2が割り当てられることを示す。
【0047】
任意で、表3内のシグナリングおよびシグナリングによって示される内容は、別の順序で配列されてよい。
【0048】
方式4:EXT SU PPDUにおいて、HE-STFから始まる部分を送信するために、いくつかの事前に選択されたRUのみが使用される。この例では、新たに定義されたサブキャリア分布が図4に示される。各RUは固有のサイズを有し、直流に近い中間のサブキャリアが使用される。表4は単なる例であり、新たに定義された別のサブキャリア分布表が使用されてよいことは理解されるべきである。例えば、26-tone RUに含まれるサブキャリアは[-14:-2, 2:14]であり、52-tone RUに含まれるサブキャリアは[-27:-2, 2:27]であり、106-tone RUに含まれるサブキャリアは[-56:-2, 2:56]である。
【0049】
【表5】
【0050】
この場合、合計で4つのタイプのスケジューリング選択がある。従って、2ビットリソース割当て(Resource Allocation)指示シグナリングが、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送される必要がある。具体的な指示方式は表5に示されることができる。例えば、00は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として26-tone RUが割り当てられることを示し、01は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として52-tone RUが割り当てられることを示し、10は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として106-tone RUが割り当てられることを示し、11は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として242-tone RUが割り当てられることを示す。
【0051】
【表6】
【0052】
任意で、242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、11は保留ビットとして使用されてよい。
【0053】
HE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅は、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUにさらに限定されてよいことは理解されるべきであり、ここで、52-tone RU、106-tone RUおよび242-tone RUは表4に定義される。この場合、2ビットRA指示シグナリングについて、00は52-tone RUを示すために使用されてよく、01は106-tone RUを示すために使用されてよく、10は242-tone RUを示すために使用されてよく、11は保留ビットとして使用されてよい。242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、1ビットRA指示シグナリングが使用される。この場合、0は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として52-tone RUが割り当てられることを示し、1は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として106-tone RUが割り当てられることを示す。
【0054】
HE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅は、106-tone RUまたは242-tone RUにさらに限定されてよいことは理解されるべきであり、ここで、106-tone RUおよび242-tone RUは表4に定義される。この場合、1ビットRA指示シグナリングのみが使用され、すなわち、0は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として106-tone RUが割り当てられることを示し、1は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として242-tone RUが割り当てられることを示す。
【0055】
任意で、前述のシグナリングおよび前述のシグナリングによって示される内容は、別の順序で配列されてよい。例えば、0は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として106-tone RUが割り当てられることを示し、1は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として52-tone RUが割り当てられることを示す。別の例では、0は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として242-tone RUが割り当てられることを示し、1は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として106-tone RUが割り当てられることを示す。
【0056】
方式5:RUは、HE-LTFフィールドの最小PAPRの原則に従って事前に選択され、事前に選択されたRUは、EXT SU PPDUにおいて、HE-STFから始まる部分を送信するために使用される。表6はHE-LTFフィールドのPAPR分布を示す。各格子の第1の数は、4xLTFに対応するRUのPAPR値を表し、第2の数は、2xLTFに対応するRUのPAPR値を表す。
【0057】
【表7】
【0058】
この例では、合計で6つのタイプの、比較的小さいPAPRを持つスケジューリング選択が選択され、すなわち、表6におけるグレー背景の部分が選択される。従って、3ビットリソース割当て(Resource Allocation)指示シグナリングが、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送される必要がある。具体的な指示方式は表7に示されることができる。例えば、000は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅としてグレー背景の左の26-tone RUが割り当てられることを示し、001は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅としてグレー背景の右の26-tone RUが割り当てられることを示し、100は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅としてグレー背景の106-tone RUが割り当てられることを示し、101は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅としてグレー背景の242-tone RUが割り当てられることを示す。
【0059】
【表8】
【0060】
任意で、242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、101もまた保留ビットとして使用されてよい。
【0061】
任意で、52-tone RU、106-tone RUおよび242-tone RUのみが使用される場合、2ビットRA指示シグナリングについて、00はグレー背景の左の52-tone RUを示すために使用されてよく、01はグレー背景の右の52-tone RUを示すために使用されてよく、10はグレー背景の106-tone RUを示すために使用されてよく、11は242-tone RUを示すために使用されてよい。242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、11は保留ビットとして使用される。
【0062】
任意で、106-tone RUおよび242-tone RUのみが使用される場合、1ビットRA指示シグナリングのみが必要とされる。この場合、0は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として106-tone RUが割り当てられることを示し、1は、この送信において、HE-STF部から始まるフィールドのための帯域幅として242-tone RUが割り当てられることを示す。
【0063】
任意で、前述のシグナリングおよび前述のシグナリングによって示される内容は、別の順序で配列されてよい。
【0064】
前述の原則に従って選択されるRUは別のセット内にあってよく、例えば、グレー背景の左の26-tone RU、グレー背景の右の52-tone RU、グレー背景の左の106-tone RUおよび242-tone RUのみが選択されることは理解されるべきである。この場合、2ビットRA指示シグナリングのみが必要とされ、00はグレー背景の左の26-tone RUを示すために使用されてよく、01はグレー背景の右の52-tone RUを示すために使用されてよく、10はグレー背景の左の106-tone RUを示すために使用されてよく、11は242-tone RUを示すために使用されてよい。242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、11は保留ビットとして使用される。任意で、52-tone RU、106-tone RUおよび242-tone RUのみが使用される場合、2ビットRA指示シグナリングについて、00はグレー背景の右の52-tone RUを示すために使用されてよく、01はグレー背景の左の106-tone RUを示すために使用されてよく、10は242-tone RUを示すために使用されてよく、11は保留ビットである。242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、1ビットRA指示シグナリングのみが必要とされ、0はグレー背景の右の52-tone RUを示し、1はグレー背景の左の106-tone RUを示す。
【0065】
方式6:事前に選択されるRUは、別の原則、例えば、HE-STFフィールドの最小PAPRの原則に従って選択されてよい。あるいは、事前に選択されるRUは、帯域外漏洩を防止する原理に従って選択されてよく、表0の2つの側に位置する26-tone RU 1、26-tone RU 9、52-tone RU 1および52-tone RU 4は除去されてよく、残りのRUは任意のRUとして選択される。
【0066】
RUセットはいずれの原則に従っても選択される。セットはN個の利用可能なRUを含むと仮定する。セット内のN個のRUは、RUに含まれるサブキャリアの数およびRUが配置される位置に従ってソートされ、例えば、セット内のN個のRUは、RUに含まれるサブキャリアの数に関して昇順にソートされ、RUが配置される位置に関して左から右にソートされる。次いで、N個の利用可能なRUを順次示すために
【0067】
【数1】
【0068】
ビットシグナリングが使用され、過度な2k-Nの組合せが保留ビットとして使用されてよい。ここで、
【0069】
【数2】
【0070】
は切上げを表す。N個の利用可能なRUは、別の規則に従ってソートされてよいことは理解されるべきである。このことは、本発明では限定されない。
【0071】
任意で、第2の識別子は、データ部が狭帯域を使用することによって送信されるときに使用される帯域幅を示すだけでなく、データ部によって使用される変調および符号化方式MCSも示してよい。例えば、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールド内のMCSフィールドは4ビット指示情報を含み、ここで、0000から1010はMCS 0からMCS 9の10個のMCSを示すために使用され、1011から1111は保留ビットの組合せを示す。EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドでは、4ビット指示情報が再定義されてよい。例えば、0000は、26-tone RUが使用され、MCS 0が変調および符号化のために使用されることを示し、0001は、52-tone RUが使用され、MCS 0が変調および符号化のために使用されることを示し、0010は、106-tone RUが使用され、MCS 0が変調および符号化のために使用されることを示し、0011は、242-tone RUが使用され、MCS 0が変調および符号化のために使用されることを示し、0100は、26-tone RUが使用され、MCS 1が変調および符号化のために使用されることを示し、0101は、52-tone RUが使用され、MCS 1が変調および符号化のために使用されることを示し、0110は、106-tone RUが使用され、MCS 1が変調および符号化のために使用されることを示し、0111は、242-tone RUが使用され、MCS 1が変調および符号化のために使用されることを示し、1000から1111は保留ビットの組合せを示す。任意で、4ビット指示情報におけるいくつかのビットは、MCSを示すために使用され、いくつかのビットはRU割当てを指示するために使用される。例えば、1ビットはMCS情報を示し、2ビットはRU割当て方式を示し、1ビットは保留される。
【0072】
任意で、第2の識別子は、データ部が狭帯域を使用することによって送信されるときに使用される帯域幅およびデータ部によって使用される空間フローの数をさらに示してよい。例えば、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールド内のNSTSフィールドは3ビット指示情報を含み、ここで、000から111は8個の空間-時間ストリームを示すために使用される。拡張範囲SUモードでは、PPDUによって使用される空間-時間ストリームの数は8未満である。従って、3ビット指示情報は再定義されてよい。いくつかのビットはNSTSを示すために使用され、いくつかのビットはRU割当てを示すために使用される。例えば、1ビットはNSTSを示し、2ビットはRU割当て方式を示す。
【0073】
送信帯域幅がより大きい場合、帯域幅あたりのエネルギーはより低く、カバレッジエリアはより小さいことは理解されるべきである。好ましくは、比較的大きいカバレッジエリアを実施するために、EXT SU PPDUの最大送信帯域幅は20 MHzに限定されてよく、すなわち、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送されるBW指示シグナリングはデフォルトで00に設定される。
【0074】
任意で、送信帯域幅の値は20 MHzよりも大きくてよい。この場合、拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドに含まれる第5の識別子は、40 MHz/80 MHz/160 MHz/80+80 MHzの帯域幅におけるサブキャリア分布および前述の実施形態における方法に従って生成されてよい。第5の識別子は、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部に対して狭帯域送信が実行されるときに使用される帯域幅を示すために使用される。
【0075】
任意で、送信帯域幅の値は20 MHzよりも大きくてよい。この場合、拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドに含まれる第6の識別子は、40 MHz/80 MHz/160 MHz/80+80 MHzの帯域幅におけるサブキャリア分布および前述の実施形態における方法に従って生成されてよい。第6の識別子は、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部に対して反復サブバンド送信が実行されるときに使用される帯域幅を示すために使用される。
【0076】
任意で、第7の識別子は拡張範囲モードPPDUの高効率シグナリングHE-SIGAフィールドに含まれる。第7の識別子は、受信側のID情報、例えば、受信側のAID(Association ID)、部分AID、STA ID、STA IDの最後の6ビットまたは最初の4ビット等の部分STA IDまたは受信側に関連する任意の他のID情報を示すために使用される。受信側は、第7の識別子を使用することによって、この送信の宛先が受信側であるかどうかを判定してよい。第7の識別子がこの送信の宛先が受信側でないことを示す場合、受信は停止されてよく、デバイスの電力消費は低減される。
【0077】
本発明の本実施形態は、新しい拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを提供する。拡張範囲モードPPDUのレガシープリアンブル部は、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信される。拡張範囲モードPPDUのデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、狭帯域送信における帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。拡張範囲モードPPDUのデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、その結果、データ部の送信の信頼性は改善され、EXT SUモードにおけるPPDUの部分の性能はよりバランスがとられ、長距離送信のカバレッジエリアは保証される。
【0078】
実施形態2
【0079】
本発明の実施形態2は拡張範囲モード送信方法を提供する。方法は、図2内のAPおよびSTA 1からSTA 4等のアクセスポイントおよび局に適用されてよい。アクセスポイントおよび局は、802.11ax標準等の、次世代WLAN標準をサポートしてよい。図8は、送信方法のフローチャートであり、具体的なステップは以下のとおりである。
【0080】
ステップ810:拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成し、ここで、拡張範囲SUモードPPDUは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信され、PPDUにおけるデータ部は、同じデータを搬送する複数のサブバンドを含み、サブバンドの帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。
【0081】
ステップ820:拡張範囲SUモードPPDUを送信する。
【0082】
前述の方法では、PPDUのデータ部は、繰り返し送信される。これは、データ部の送信の信頼性を改善し、その結果、EXT SUモードにおけるPPDUの部分の性能はよりバランスがとられ、長距離送信のカバレッジエリアは保証される。
【0083】
具体的には、拡張範囲モードPPDUの構成図が図9に示される。拡張範囲モードPPDUにおける高効率ショートトレーニングフィールドHE-STFによって使用されるサブキャリアおよび高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFによって使用されるサブキャリアは、拡張範囲モードPPDUのデータ部によって使用されるサブキャリアと同じである。任意で、HE-STFフィールドは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信されてよく、HE-LTF部によって使用されるサブキャリアのみが、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部によって使用されるサブキャリアと同じである。任意で、図10に示されるように、HE-STFおよびHE-LTFは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信されてよく、EXT-SU-DATA部のみに対して反復サブバンド送信が実行される。
【0084】
EXT SUモードにおけるデータ部の送信の信頼性をさらに改善するために、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-LTFフィールドの送信パワーが増加し得る。具体的には、以下の方式が含まれる。
【0085】
方式1:拡張範囲SUモードPPDUにおける高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFのパワーは3 dB増加する。方式1では、局がPPDUを生成するプロセスにおいて、HE-LTFフィールドのパワーはデフォルトで増加し、パワー増加の値は3 dBまたは別の値であってよい。
【0086】
方式2:拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドは第3の識別子を含み、第3の識別子は、高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFのパワーが増加したかどうかを示すために使用される。方式2では、第3の識別子は、1つまたは複数のビットによって示されてよい。例えば、HE-SIGAにおける第3の識別子は、HE-LTFのパワーが増加したかどうかを示すために1ビットを搬送する。例えば、0はパワーが増加しないことを示し、1はHE-LTFのパワーが増加したことを示す。加えて、HE-SIGAにおける第3の識別子は複数ビットを搬送し、第3の識別子は、HE-LTFのパワーが増加したかどうかを示すだけでなく、パワー増加の値も示すことができる。実施を容易にするために、好ましくは、HE-LTFのパワーは一様に3 dB増加する。
【0087】
任意で、実際の実施では、HE-LTFフィールドのパワー増加の値は、LTFのサイズおよび送信帯域幅に拘束され得る。例えば、HE-LTFおよびデータ部の送信帯域幅が52-tone RUである場合、2xLTFのパワーが4 dB増加する。別の例では、HE-LTFおよびデータ部の送信帯域幅が106-tone RUである場合、4xLTFのパワーは3 dB増加する。
【0088】
任意で、HE-STF部の送信パワーが別々に増加してよい。
【0089】
前述の方法では、HE-LTFの送信パワーが増加し、その結果、チャネル推定の正確性が改善されることができる。従って、データ部の復調および復号のビットエラー率が低減され、データ部の送信の信頼性が改善される。
【0090】
具体的には、ステップ810におけるPPDUのデータ部は、同じデータを搬送する複数のサブバンドを含む。具体的な説明は以下のとおりである:EXT PPDUにおけるデータ部は、反復周波数領域送信の方式で送信される。例えば、106-tone RUが選択される場合、20 MHzの帯域幅における2個の106-tone RUは同じデータ情報を搬送し、すなわち、データ情報は2回繰り返し送信される。別の例では、52-tone RUが選択される場合、表2における20 MHzの帯域幅における4個の52-tone RUは同じデータ情報を搬送し、すなわち、データ情報は4回繰り返し送信される。さらなる例では、26-tone RUが選択される場合、表2における20 MHzの帯域幅における9個の26-tone RUは同じデータ情報を搬送し、すなわち、データ情報は9回繰り返し送信される。
【0091】
任意で、拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドは第4の識別子を含み、第4の識別子はサブバンドの帯域幅を示すために使用される。具体的には、第4の識別子とサブバンドの帯域幅との間のマッピング関係は以下の方式を含む。
【0092】
方式1:2ビットの第4の識別子は、EXT SUモードにおけるプリアンブルのHE-SIGAフィールドで搬送される。例えば、00はデータ部が26-tone RUを使用することによって9回繰り返し送信されることを示し、01はデータ部が52-tone RUを使用することによって4回繰り返し送信されることを示し、10はデータ部が106-tone RUを使用することによって2回繰り返し送信されることを示し、11はデータ部が242-tone RUを使用することによって送信されることを示す。242-tone RUがHE-STF部から始まるフィールドのための送信帯域幅として使用されないことが規定されている場合、11は保留ビットとして使用される。
【0093】
26-tone RUが選択されるとき、同じデータ情報は、20 MHzの帯域幅における中間の26-tone RUではない他の8個の26-tone RU上で搬送されてよく、すなわち、データ情報は8回繰り返し送信される。
【0094】
方式2:2ビットの第4の識別子は、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送される。例えば、52-tone RU、106-tone RUおよび242-tone RUのみが使用される場合、00はデータ部が52-tone RUを使用することによって4回繰り返し送信されることを示し、01はデータ部が106-tone RUを使用することによって2回繰り返し送信されることを示し、10はデータ部が242-tone RUを使用することによって送信されることを示し、11は保留ビットとして使用される。
【0095】
方式3:1ビットの第4の識別子は、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送される。例えば、52-tone RUおよび106-tone RUのみが使用される場合、0はデータ部が52-tone RUを使用することによって4回繰り返し送信されることを示し、1はデータ部が106-tone RUを使用することによって2回繰り返し送信されることを示す。
【0096】
方式4:1ビットの第4の識別子は、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-SIGAフィールドで搬送される。例えば、106-tone RUおよび242-tone RUのみが使用される場合、0はデータ部が106-tone RUを使用することによって2回繰り返し送信されることを示し、1はデータ部が242-tone RUを使用することによって送信されることを示す。
【0097】
任意で、第4の識別子は、サブバンドの帯域幅およびデータ部によって使用される変調および符号化方式MCSをさらに示してよい。任意で、第4の識別子に含まれる4ビット指示情報では、いくつかのビットがMCSを示すために使用され、いくつかのビットがRU割当てを示すために使用される。例えば、2つのビットはMCS情報を示し、2つのビットはサブバンドの帯域幅を示す。
【0098】
任意で、第4の識別子は、サブバンドの帯域幅およびデータ部によって使用される空間フローの数をさらに示してよい。例えば、第4の識別子に含まれる3ビット情報では、いくつかのビットが空間-時間ストリームの数を示すために使用され、いくつかのビットがRU割当てを示すために使用される。例えば、1つのビットはNSTSを示し、2つのビットはサブバンドの帯域幅を示す。
【0099】
本発明の本実施形態は、新しい拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを提供する。拡張範囲モードPPDUは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信される。PPDUにおけるデータ部は、同じデータを搬送する複数のサブバンドを含み、サブバンドの帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。帯域幅における反復送信はデータ部の送信の信頼性を改善することができ、その結果、EXT SUモードにおけるPPDUの部分の性能はよりバランスがとられ、長距離送信のカバレッジエリアは保証される。
【0100】
実施形態3
【0101】
図11を参照すると、図11は、本発明の実施形態に係る、無線ローカルエリアネットワークにおける拡張範囲SUモード物理層プロトコルデータユニットPPDU送信装置の概略ブロック図である。例えば、送信装置はアクセスポイントまたは局、または関連機能を実施する専用回路またはチップである。送信装置1000は、プロセッサ1010、メモリ1020、ベースバンド回路1030、無線周波数回路1040およびアンテナ1050を含む。送信装置は、図2に示されるAPまたはSTAであってよい。
【0102】
具体的には、プロセッサ1010は送信装置1000の動作を制御する。メモリ1020は、読出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含み、プロセッサ1010のために命令およびデータを提供してよい。プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイまたは別のプログラマブル論理デバイスであってよい。メモリ1020の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)をさらに含んでよい。ベースバンド回路1030は、送信されるべきベースバンド信号を合成し、または受信されるベースバンド信号を復号するように構成される。無線周波数回路1040は、低周波数ベースバンド信号を高周波数キャリア信号に変調するように構成され、高周波数キャリア信号はアンテナ1050を使用することによって送信される。無線周波数回路はまた、アンテナ1050によって受信された高周波数信号を低周波数キャリア信号に復調するように構成される。送信装置1000の構成要素は、バス1060を使用することによって互いに結合される。データバスに加えて、バス1060は、電源バス、制御バスおよび状態信号バスをさらに含む。しかしながら、明確な説明のために、図中の様々なタイプのバスがバス1060としてマークされる。送信装置に関する前述の説明は、後続の実施形態に適用され得ることは留意されるべきである。
【0103】
ベースバンド回路1030は、拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するように構成される。拡張範囲モードPPDUにおけるレガシープリアンブル部は、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信され、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、狭帯域送信における帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。
【0104】
無線周波数回路1040は、拡張範囲モードPPDUを送信するように構成される。
【0105】
加えて、EXT SUモードにおけるデータ部の送信の信頼性をさらに改善するために、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-LTFフィールドの送信パワーは増加し得る。具体的には、以下の方式が含まれる。
【0106】
方式1:拡張範囲モードPPDUにおける高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFのパワーは3 dB増加する。
【0107】
方式2:拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドは第1の識別子を含み、第1の識別子は、高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFのパワーが増加したかどうかを示すために使用される。
【0108】
HE-LTFフィールドの送信パワーを増加させる2つの方式の具体的な設計は、実施形態1で詳細に説明されていることは留意されるべきである。詳細は繰り返し説明されない。
【0109】
任意で、拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドは第2の識別子を含み、第2の識別子は、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部に対して狭帯域送信が実行されるときに使用される帯域幅を示すために使用される。
【0110】
第2の識別子と狭帯域帯域幅との間のマッピング関係は実施形態1で詳細に説明されていることは留意されるべきである。詳細は繰り返し説明されない。
【0111】
任意で、拡張範囲モードPPDUにおける高効率ショートトレーニングフィールドHE-STFによって使用されるサブキャリアおよび高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFによって使用されるサブキャリアが、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部によって使用されるサブキャリアと同じである。
【0112】
任意で、図6に示されるように、狭帯域を使用することによって送信されるPPDUにおけるフィールドは、HE-LTF部から始まってよく、すなわち、HE-STFおよびHE-STF の前の部分は20 MHzの帯域幅を使用することによって全て送信される。
【0113】
任意で、図7に示されるように、狭帯域を使用することによって送信されるPPDUにおけるフィールドは、EXT-SUデータ部から始まってよく、すなわち、HE-STF、HE-LTFおよびHE-STFの前の部分は20 MHzの帯域幅を使用することによって全て送信される。
【0114】
本発明の本実施形態は、新しい拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成および送信するように構成される、送信装置を提供する。拡張範囲モードPPDUのレガシープリアンブル部は、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信される。拡張範囲モードPPDUのデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、狭帯域送信における帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。前述の方法では、拡張範囲モードPPDUのデータ部は、狭帯域を使用することによって送信され、その結果、データ部の送信の信頼性は改善され、EXT SUモードのPPDUにおける部分の性能はよりバランスがとられ、長距離送信のカバレッジエリアは保証される。
【0115】
実施形態4
【0116】
図12を参照すると、図12は、本発明の実施形態に係る、無線ローカルエリアネットワークにおける拡張範囲モード送信装置の概略ブロック図である。例えば、送信装置はアクセスポイントまたは局、または関連機能を実施する専用回路またはチップである。送信装置1100は、プロセッサ1110、メモリ1120、ベースバンド回路1130、無線周波数回路1140およびアンテナ1150を含む。送信装置は、図2に示されるAPまたはSTAであってよい。送信装置1100の構成要素は実施形態3で詳細に説明されていることは留意されるべきである。詳細は繰り返し説明されない。
【0117】
ベースバンド回路1130は、拡張範囲モード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するように構成される。拡張範囲モードPPDUは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信される。PPDUにおけるデータ部は、同じデータを搬送する複数のサブバンドを含み、サブバンドの帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。
【0118】
無線周波数回路1140は、拡張範囲モードPPDUを送信するように構成される。
【0119】
前述の方法では、PPDUのデータ部は、繰り返し送信される。これは、データ部の送信の信頼性を改善し、その結果、EXT SUモードのPPDUにおける部分の性能はよりバランスがとられ、長距離送信のカバレッジエリアは保証される。
【0120】
EXT SUモードにおけるデータ部の送信の信頼性をさらに改善するために、EXT SUモードのプリアンブルにおけるHE-LTFフィールドの送信パワーが増加し得る。具体的には、以下の方式が含まれる。
【0121】
方式1:拡張範囲モードPPDUにおける高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFのパワーは3 dB増加する。
【0122】
方式2:拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドは第3の識別子を含み、第3の識別子は、パワーが増加したかどうかを示すために使用される。
【0123】
HE-LTFフィールドの送信パワーを増加させる2つの方式の具体的な設計は、実施形態1で詳細に説明されていることは留意されるべきである。詳細は繰り返し説明されない。
【0124】
任意で、拡張範囲モードPPDUにおける高効率シグナリングHE-SIGAフィールドは第4の識別子を含み、第4の識別子は、サブバンドの帯域幅を示すために使用される。
【0125】
第4の識別子とサブバンドの帯域幅との間のマッピング関係は実施形態2で詳細に説明されていることは留意されるべきである。詳細は繰り返し説明されない。
【0126】
任意で、拡張範囲モードPPDUにおける高効率ショートトレーニングフィールドHE-STFによって使用されるサブキャリアおよび高効率ロングトレーニングフィールドHE-LTFによって使用されるサブキャリアは、拡張範囲モードPPDUのデータ部によって使用されるサブキャリアと同じである。任意で、HE-STFフィールドは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信されてよく、HE-LTF部によって使用されるサブキャリアのみが、拡張範囲モードPPDUにおけるデータ部によって使用されるサブキャリアと同じである。任意で、図10に示されるように、HE-STFおよびHE-LTFは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信されてよく、EXT-SU-DATA部のみに対して反復サブバンド送信が実行される。
【0127】
本発明の本実施形態は、新しい拡張範囲SUモード物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成および送信するように構成される送信装置を提供する。拡張範囲モードPPDUは、20 MHzの帯域幅を使用することによって送信される。PPDUにおけるデータ部は、同じデータを搬送する複数のサブバンドを含み、サブバンドの帯域幅は、26-tone RU、52-tone RU、 106-tone RUまたは242-tone RUのうちの少なくとも1つのパラメータを含む。帯域幅における繰返しの送信はデータ部の送信の信頼性を改善することができ、その結果、EXT SUモードにおけるPPDUの部分の性能はよりバランスがとられ、長距離送信のカバレッジエリアは保証される。
【0128】
前述の実施形態は単に、本発明の技術的解決手段を説明するために意図され、本発明を限定するためには意図されていない。本発明は、前述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、本発明の実施形態の技術的解決手段の範囲を逸脱することなく、前述の実施形態に記載されている技術的解決手段に対して変更をさらに行うか、または、そのいくつかの技術的特徴に均等置換をさらに行い得ることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0129】
1010 プロセッサ
1020 メモリ
1030 ベースバンド回路
1040 無線周波数回路
1050 アンテナ
1060 バス
1110 プロセッサ
1120 メモリ
1130 ベースバンド回路
1140 無線周波数回路
1150 アンテナ
1160 バス
図1
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図10
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図12