(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】小児用キャリアのホイールのために適合された制振装置
(51)【国際特許分類】
B60B 33/00 20060101AFI20231218BHJP
【FI】
B60B33/00 S
(21)【出願番号】P 2022535652
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(86)【国際出願番号】 EP2020085988
(87)【国際公開番号】W WO2021122457
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-06-21
(31)【優先権主張番号】201922278002.8
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911360910.X
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911392410.4
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010034387.8
(32)【優先日】2020-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ハイタオ・ウ
(72)【発明者】
【氏名】ワンキュアン・ジュ
(72)【発明者】
【氏名】レイレイ・ジェン
(72)【発明者】
【氏名】エル-シェ・ワン
(72)【発明者】
【氏名】ハイ-ボ・ゼン
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06212733(US,B1)
【文献】独国実用新案第09301694(DE,U1)
【文献】特表2013-532097(JP,A)
【文献】米国特許第01409150(US,A)
【文献】特表平06-500969(JP,A)
【文献】特開2000-177305(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0175018(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03248579(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 33/00
B62B 7/00- 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
小児用キャリア
(100A)のホイール
(102A)のために適合された制振装置
(200A)において、
前記小児用キャリア
(100A)のフレーム
(101A)と接続される接続ベース
(210A)と、
前記小児用キャリア
(100A)の前記ホイール
(102A)と接続されるホイールベース
(220A)と、
前記接続ベース
(210A)及び前記ホイールベース
(220A)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース
(210A)及び前記ホイールベース
(220A)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素
(230A)と、
前記接続ベース
(210A)に対する前記ホイールベース
(220A)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構
(240A)と、
を備え
、
前記抑制機構(240A)は、前記接続ベース(210A)及び前記ホイールベース(220A)のうちの前記他方と固定的に接続される減衰構成要素(241A)を備え、
通過孔(2411A)が、前記減衰構成要素(241A)に配設され、
前記スピンドル構成要素(230A)は、前記通過孔(2411A)を貫通し、前記減衰構成要素(241A)にきつく嵌合し、
前記抑制機構(240A)は、前記減衰構成要素(241A)を前記接続ベース(210A)及び前記ホイールベース(220A)のうちの前記他方と固定的に接続するように構成される少なくとも1つの固定構成要素(243A)をさらに備え、
前記減衰構成要素(241A)には、前記減衰構成要素(241A)の径方向に窪む凹面構造である接続部(2416A)が形成され、前記接続部(2416A)は、前記減衰構成要素(241A)の軸方向に見て前記減衰構成要素(241A)の中間部に位置し、前記減衰構成要素(241A)が前記スピンドル構成要素(230A)によって、前記減衰構成要素(241A)の軸方向に沿って移動するように駆動されることを抑制するために、前記固定構成要素(243A)は、前記接続ベース(210A)及び前記ホイールベース(220A)のうちの前記他方と前記接続部(2416A)とに挿入される、制振装置
(200A)。
【請求項2】
凹部(231A)が、前記スピンドル構成要素(230A)に配設され、
突起(2412A)が、前記減衰構成要素(241A)から突出し、前記凹部(231A)にきつく嵌合する、
請求項1に記載の制振装置(200A)。
【請求項3】
前記凹部(231A)は台形凹部であり、
前記突起(2412A)は台形突起である、
請求項2に記載の制振装置(200A)。
【請求項4】
前記抑制機構(240A)は、前記接続ベース(210A)及び前記ホイールベース(220A)のうちの前記他方に配設される軸受(242A)をさらに備え、
前記スピンドル構成要素(230A)は、前記軸受(242A)によって、前記接続ベース(210A)及び前記ホイールベース(220A)のうちの前記他方と回転可能に接続される、
請求項1に記載の制振装置(200A)。
【請求項5】
小児用キャリア(100B,100C)のホイール(102B,102C)のために適合された制振装置(200B,200C)において、
前記小児用キャリア(100B,100C)のフレーム(101B,101C)と接続される接続ベース(210B,210C)と、
前記小児用キャリア(100B,100C)の前記ホイール(102B,102C)と接続されるホイールベース(220B,220C)と、
前記接続ベース(210B,210C)及び前記ホイールベース(220B,220C)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース(210B,210C)及び前記ホイールベース(220B,220C)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素(230B,230C)と、
前記接続ベース(210B,210C)に対する前記ホイールベース(220B,220C)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構(240B,240C)と、
を備え、
前記抑制機構(240B,240C)は、前記スピンドル構成要素(230B,230C)を前記スピンドル構成要素(230B,230C)の軸方向に沿って押圧するように構成される押圧構成要素(242B,241C)を備える
、制振装置(200B,200C)。
【請求項6】
前記押圧構成要素(242B)は、前記接続ベース(210B)及び前記ホイールベース(220B)のうちの前記他方に移動可能に配設され、
前記抑制機構(240B)は、前記押圧構成要素(242B)に前記スピンドル構成要素(230B)を押圧させるために、前記押圧構成要素(242B)と接続される弾性構成要素(241B)をさらに備える、
請求項5に記載の制振装置(200B)。
【請求項7】
前記抑制機構(240B)は、係合構成要素(244B)をさらに備え、
長孔(2441B)が、前記係合構成要素(244B)に配設され、
前記スピンドル構成要素(230B)は、前記長孔(2441B)を貫通し、
前記係合構成要素(244B)は、前記スピンドル構成要素(230B)を前記スピンドル構成要素(230B)の横方向に沿って押圧するために、前記長孔(2441B)と前記スピンドル構成要素(230B)との協働によって、前記スピンドル構成要素(230B)に対して前記スピンドル構成要素(230B)の横方向に沿って移動可能である、
請求項6に記載の制振装置(200B)。
【請求項8】
凹部(231B)が、前記スピンドル構成要素(230B)に配設され、
突起(2442B)が、前記係合構成要素(244B)から突出し、前記係合構成要素(244B)が前記スピンドル構成要素(230B)を前記スピンドル構成要素(230B)の横方向に沿って押圧するとき、前記スピンドル構成要素(230B)の横方向に沿って前記凹部(231B)と係合する、
請求項7に記載の制振装置(200B)。
【請求項9】
前記係合構成要素(244B)は、前記接続ベース(210B)及び前記ホイールベース(220B)のうちの前記他方に移動可能に配設され、
前記抑制機構(240B)は、前記係合構成要素(244B)に前記スピンドル構成要素(230B)を前記スピンドル構成要素(230B)の横方向に沿って押圧させるために、前記係合構成要素(244B)と、前記接続ベース(210B)及び前記ホイールベース(220B)のうちの前記他方と、の間に配設される復帰構成要素(245B)をさらに備える、
請求項7に記載の制振装置(200B)。
【請求項10】
前記抑制機構(240B)は、前記押圧構成要素(242B)と、前記接続ベース(210B)及び前記ホイールベース(220B)のうちの前記他方と、のうちの少なくとも一方に固定的に配設される少なくとも1つの位置決め柱部(243B)をさらに備え、
前記弾性構成要素(241B)は、前記少なくとも1つの位置決め柱部(243B)上でスリーブとされる、
請求項7に記載の制振装置(200B)。
【請求項11】
前記押圧構成要素(241C)は、前記接続ベース(210C)及び前記ホイールベース(220C)のうちの前記一方に固定的に配設される2つの突出部(2411C)を備え、
前記スピンドル構成要素(230C)の端部は、前記2つの突出部(2411C)によってクランプされる、
請求項5に記載の制振装置(200C)。
【請求項12】
小児用キャリア(100C)のホイール(102C)のために適合された制振装置(200C)において、
前記小児用キャリア(100C)のフレーム(101C)と接続される接続ベース(210C)と、
前記小児用キャリア(100C)の前記ホイール(102C)と接続されるホイールベース(220C)と、
前記接続ベース(210C)及び前記ホイールベース(220C)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース(210C)及び前記ホイールベース(220C)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素(230C)と、
前記接続ベース(210C)に対する前記ホイールベース(220C)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構(240C)と、
を備え、
前記抑制機構(240C)は、互いに回転可能に係合される少なくとも2つの回転体をさらに備える
、制振装置(200C)。
【請求項13】
前記少なくとも2つの回転体は、第1のギア(2431C)と、第2のギア(2432C)と、を備え、
前記第1のギア(2431C)は、前記接続ベース(210C)及び前記ホイールベース(220C)のうちの前記他方に固定的に配設され、前記スピンドル構成要素(230C)上でスリーブとされ、
前記第2のギア(2432C)は、前記接続ベース(210C)及び前記ホイールベース(220C)のうちの前記一方に回転可能に配設される、
請求項12に記載の制振装置(200C)。
【請求項14】
前記抑制機構(240C)は、固定部(244C)をさらに備え、
前記固定部(244C)は、前記接続ベース(210C)及び前記ホイールベース(220C)のうちの前記他方に固定的に配設され、前記スピンドル構成要素(230C)上でスリーブとされている、
請求項13に記載の制振装置(200C)。
【請求項15】
前記第1のギア(2431C)と前記固定部(244C)とは、互いに一体的に形成される、
請求項14に記載の制振装置(200C)。
【請求項16】
前記第1のギア(2431C)の歯底円直径は、前記第2のギア(2432C)の歯底円直径よりも大きい、
請求項13に記載の制振装置(200C)。
【請求項17】
小児用キャリア(100D
)のホイール(102D
)のために適合された制振装置(200D
)において、
前記小児用キャリア(100D
)のフレーム(101D
)と接続される接続ベース(210D
)と、
前記小児用キャリア(100D
)の前記ホイール(102D
)と接続されるホイールベース(220D
)と、
前記接続ベース(210D
)及び前記ホイールベース(220D
)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース(210D
)及び前記ホイールベース(220D
)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素(230D
)と、
前記接続ベース(210D
)に対する前記ホイールベース(220D
)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構(240D
)と、
を備え、
前記抑制機構(240D)は、減衰ブロック(244D)を備え、
前記減衰ブロック(244D)は、前記スピンドル構成要素(230D)の一側に配設され、前記スピンドル構成要素(230D)を前記スピンドル構成要素(230D)の横方向に沿って押圧するために、前記スピンドル構成要素(230D)に対して前記スピンドル構成要素(230D)の横方向に沿って移動可能である
、制振装置(200D)。
【請求項18】
凹部(231D)が、前記スピンドル構成要素(230D)に配設され、
突起(2441D)が、前記減衰ブロック(244D)から突出し、前記減衰ブロック(244D)が前記スピンドル構成要素(230D)を前記スピンドル構成要素(230D)の横方向に沿って押圧するとき、前記スピンドル構成要素(230D)の横方向に沿って前記凹部(231D)と係合する、
請求項17に記載の制振装置(200D)。
【請求項19】
前記減衰ブロック(244D)は、前記接続ベース(210D)及び前記ホイールベース(220D)のうちの前記他方に移動可能に配設され、
前記抑制機構(240D)は、前記減衰ブロック(244D)に前記スピンドル構成要素(230D)を前記スピンドル構成要素(230D)の横方向に沿って押圧させるために、前記減衰ブロック(244D)と、前記接続ベース(210D)及び前記ホイールベース(220D)のうちの前記他方と、の間に配設される復帰構成要素(245D)をさらに備える、
請求項17に記載の制振装置(200D)。
【請求項20】
前記抑制機構(240D)は、前記減衰ブロック(244D)と、前記接続ベース(210D)及び前記ホイールベース(220D)のうちの前記他方と、のうちの少なくとも一方に固定的に配設される少なくとも1つの位置決め柱部(246D)をさらに備え、
前記復帰構成要素(245D)は、前記少なくとも1つの位置決め柱部(246D)上でスリーブとされている、
請求項19に記載の制振装置(200D)。
【請求項21】
前記抑制機構(240D)は、前記接続ベース(210D)及び前記ホイールベース(220D)のうちの前記他方に固定的に配設される搭載構成要素(242D)をさらに備え、
前記スピンドル構成要素(230D)は、前記搭載構成要素(242D)によって、前記接続ベース(210D)及び前記ホイールベース(220D)のうちの前記他方と回転可能に接続される、
請求項17に記載の制振装置(200D)。
【請求項22】
前記制振装置(200D)は、前記ホイール(102D)と前記ホイールベース(220D)との間に配設される緩衝構成要素(250D)をさらに備え、
前記緩衝構成要素(250D)と前記スピンドル構成要素(230D)とは、平行に配置される、
請求項17に記載の制振装置(200D)。
【請求項23】
小児用キャリア(100E)のホイール(102E)のために適合された制振装置(200E)において、
前記小児用キャリア(100E)のフレーム(101E)と接続される接続ベース(210E)と、
前記小児用キャリア(100E)の前記ホイール(102E)と接続されるホイールベース(220E)と、
前記接続ベース(210E)及び前記ホイールベース(220E)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース(210E)及び前記ホイールベース(220E)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素(230E)と、
前記接続ベース(210E)に対する前記ホイールベース(220E)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構(240E)と、
を備え、
前記抑制機構(240E)は、回転スリーブ(241E)と、減衰プレート(242E)と、を備え、
前記回転スリーブ(241E)は、前記接続ベース(210E)及び前記ホイールベース(220E)のうちの前記他方に固定的に配設され、
前記スピンドル構成要素(230E)は、前記回転スリーブ(241E)を貫通し、前記回転スリーブ(241E)に対して回転可能であり、
前記減衰プレート(242E)は、前記スピンドル構成要素(230E)に配設され、前記回転スリーブ(241E)を前記スピンドル構成要素(230E)の軸方向に沿って押圧する
、制振装置(200E)。
【請求項24】
小児用キャリア(100E)のホイール(102E)のために適合された制振装置(200E)において、
前記小児用キャリア(100E)のフレーム(101E)と接続される接続ベース(210E)と、
前記小児用キャリア(100E)の前記ホイール(102E)と接続されるホイールベース(220E)と、
前記接続ベース(210E)及び前記ホイールベース(220E)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース(210E)及び前記ホイールベース(220E)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素(230E)と、
前記接続ベース(210E)に対する前記ホイールベース(220E)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構(240E)と、
を備え、
前記抑制機構(240E)は、減衰プレート(242E)を備え、
前記減衰プレート(242E)は、前記スピンドル構成要素(230E)に配設され、
前記スピンドル構成要素(230E)を前記スピンドル構成要素(230E)の軸方向に沿って押圧する
、制振装置(200E)。
【請求項25】
前記抑制機構(240E)は、回転スリーブ(241E)をさらに備え、
前記回転スリーブ(241E)は、前記接続ベース(210E)及び前記ホイールベース(220E)のうちの前記他方に固定的に配設され、
前記スピンドル構成要素(230E)は、抑制部(231E)と、延在部(232E)と、を備え、
前記回転スリーブ(241E)は、前記延在部(232E)の挿入のための貫通孔を備え、
前記抑制部(231E)は、前記貫通孔への前記延在部(232E)の挿入長さを抑制するためのものであり、
前記減衰プレート(242E)は、前記抑制部(231E)と前記回転スリーブ(241E)との間に位置付けられ、
前記延在部(232E)は、前記貫通孔を貫通して、前記接続ベース(210E)と接続される、
請求項24に記載の制振装置(200E)。
【請求項26】
小児用キャリア(100F)のホイール(102F)のために適合された制振装置(200F)において、
前記小児用キャリア(100F)のフレームと接続される接続ベース(210F)と、
前記小児用キャリア(100F)の前記ホイール(102F)と接続されるホイールベース(220F)と、
前記接続ベース(210F)及び前記ホイールベース(220F)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース(210F)及び前記ホイールベース(220F)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素(230F)と、
前記接続ベース(210F)に対する前記ホイールベース(220F)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構(240F)と、
を備え、
前記抑制機構(240F)は、被覆構成要素(241F)を備え、
前記被覆構成要素(241F)は、前記接続ベース(210F)及び前記ホイールベース(220F)のうちの前記他方に固定的に配設され、前記スピンドル構成要素(230F)上でスリーブとされており、
少なくとも1つの切欠部(2411F)が、前記被覆構成要素(241F)の壁部に配設され、
前記被覆構成要素(241F)の内径は、前記スピンドル構成要素(230F)の外径よりも小さい
、制振装置(200F)。
【請求項27】
小児用キャリア(100G)のホイール(102G)のために適合された制振装置(200G)において、
前記小児用キャリア(100G)のフレーム(101G)と接続される接続ベース(210G)と、
前記小児用キャリア(100G)の前記ホイール(102G)と接続されるホイールベース(220G)と、
前記接続ベース(210G)及び前記ホイールベース(220G)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース(210G)及び前記ホイールベース(220G)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素(230G)と、
前記接続ベース(210G)に対する前記ホイールベース(220G)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構(240G)と、
を備え、
前記抑制機構(240G)は、シャフトスリーブ(242G)と、弾性構成要素(243G)と、を備え、
前記シャフトスリーブ(242G)は、前記接続ベース(210G)及び前記ホイールベース(220G)のうちの前記他方に移動可能に配設され、前記スピンドル構成要素(230G)上でスリーブとされており、
前記弾性構成要素(243G)は、前記シャフトスリーブ(242G)に前記スピンドル構成要素(230G)を前記スピンドル構成要素(230G)の横方向に沿って押圧させるために、前記シャフトスリーブ(242G)と、前記接続ベース(210G)及び前記ホイールベース(220G)のうちの前記他方と、の間に配設される
、制振装置(200G)。
【請求項28】
前記抑制機構(240G)は、前記接続ベース(210G)及び前記ホイールベース(220G)のうちの前記他方に固定的に配設される少なくとも1つの軸受(241G)をさらに備える、
請求項27に記載の制振装置(200G)。
【請求項29】
前記抑制機構(240G)は、前記接続ベース(210G)と前記ホイールベース(220G)との間に配設される当接構成要素(244G)をさらに備える、
請求項27に記載の制振装置(200G)。
【請求項30】
小児用キャリア(100H)のホイール(102H)のために適合された制振装置(200H)において、
前記小児用キャリア(100H)のフレーム(101H)と接続される接続ベース(210H)と、
前記小児用キャリア(100H)の前記ホイール(102H)と接続されるホイールベース(220H)と、
前記接続ベース(210H)及び前記ホイールベース(220H)のうちの一方と固定的に接続され、且つ、前記接続ベース(210H)及び前記ホイールベース(220H)のうちの他方と回転可能に接続される、スピンドル構成要素(230H)と、
前記接続ベース(210H)に対する前記ホイールベース(220H)の振動運動を抑制するように構成される抑制機構(240H)と、
を備え、
前記抑制機構(240H)は、固定ベース(241H)を備え、
前記固定ベース(241H)は、前記接続ベース(210H)及び前記ホイールベース(220H)のうちの前記一方に固定的に配設され、前記スピンドル構成要素(230H)上でスリーブとされており、
収容孔(211H)が、前記接続ベース(210H)及び前記ホイールベース(220H)のうちの前記他方に配設され、
前記固定ベース(241H)は、前記収容孔(211H)にきつく嵌合する
、制振装置(200H)。
【請求項31】
前記固定ベース(241H)は、固定メインボディ(2411H)と、少なくとも1つの弾性当接部(2412H)と、を備え、
前記少なくとも1つの弾性当接部(2412H)は、前記固定ベース(241H)が前記収容孔(211H)にきつく嵌合するとき、前記収容孔(211H)の壁部に対して当接し、弾性的に変形される、
請求項30に記載の制振装置(200H)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のおいて書きに記載の小児用キャリアのホイールのために適合された制振(anti-shimmy)装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小児用ベビーカーなどの小児用キャリアは、子供を屋外に連れていく保護者の負担を軽減し得、従って、普及しており広く利用されている。小児用キャリアは、通常、機動性を向上させるためにホイールを使用する。しかしながら、従来の小児用キャリアは、小児用キャリアが凹凸のある道を通るときに、揺さぶり(rocking)及び/又はホイールの揺らぎ(swaying)によって、跳ね、且つ揺れ(shake)得、これは、小児用キャリアの乗車の安全性及び快適性に悪影響を及ぼす。従って、前述の問題を解決するための解決策を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これを念頭において、本発明は、小児用キャリアのホイールのために適合された制振装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これは、請求項1に記載の小児用キャリアのホイールのために適合された制振装置によって達成される。従属請求項は、対応するさらなる発展及び改良に関連する。
【0005】
以下の詳細な説明からより明確に分かるように、請求項に記載の制振装置は、小児用キャリアのホイールのために適合される。制振装置は、接続ベースと、ホイールベースと、スピンドル構成要素と、抑制機構と、を含む。接続ベースは、小児用キャリアのフレームと接続される。ホイールベースは、小児用キャリアのホイールと接続される。スピンドル構成要素は、接続ベース及びホイールベースのうちの一方と固定的に接続され、且つ、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と回転可能に接続される。抑制機構は、接続ベースに対するホイールベースの振動運動を抑制するように構成される。
【0006】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と固定的に接続される減衰構成要素を含む。通過孔が、減衰構成要素に配設され、スピンドル構成要素は、通過孔を貫通し、減衰構成要素にきつく嵌合する。
【0007】
本発明の実施形態によると、凹部が、スピンドル構成要素に配設され、突起が、減衰構成要素から突出し、凹部にきつく嵌合する。
【0008】
本発明の実施形態によると、凹部は台形凹部であり、突起は台形突起である。
【0009】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、減衰構成要素を接続ベース及びホイールベースのうちの他方と固定的に接続するように構成される少なくとも1つの固定構成要素をさらに含む。
【0010】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に配設される軸受をさらに含み、スピンドル構成要素は、軸受によって、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と回転可能に接続される。
【0011】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、スピンドル構成要素をスピンドル構成要素の軸方向に沿って押圧するように構成される押圧構成要素を含む。
【0012】
本発明の実施形態によると、押圧構成要素は、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に移動可能に配設され、抑制機構は、押圧構成要素にスピンドル構成要素を押圧させるために、押圧構成要素と接続される弾性構成要素をさらに含む。
【0013】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、係合構成要素をさらに含む。長孔が、係合構成要素に配設される。スピンドル構成要素は、長孔を貫通し、係合構成要素は、スピンドル構成要素をスピンドル構成要素の横方向に沿って押圧するために、長孔とスピンドル構成要素との協働によって、スピンドル構成要素に対してスピンドル構成要素の横方向に沿って移動可能である。
【0014】
本発明の実施形態によると、凹部が、スピンドル構成要素に配設され、突起が、係合構成要素から突出し、係合構成要素がスピンドル構成要素をスピンドル構成要素の横方向に沿って押圧するとき、スピンドル構成要素の横方向に沿って凹部と係合する。
【0015】
本発明の実施形態によると、係合構成要素は、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に移動可能に配設され、抑制機構は、係合構成要素にスピンドル構成要素をスピンドル構成要素の横方向に沿って押圧させるために、係合構成要素と、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と、の間に配設される復帰構成要素をさらに含む。
【0016】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、押圧構成要素と、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と、のうちの少なくとも一方に固定的に配設される少なくとも1つの位置決め柱部をさらに含み、弾性構成要素は、少なくとも1つの位置決め柱部上でスリーブとされている。
【0017】
本発明の実施形態によると、押圧構成要素は、接続ベース及びホイールベースのうちの一方に固定的に配設される2つの突出部を含み、スピンドル構成要素の端部は、2つの突出部によってクランプされる。
【0018】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、互いに回転可能に係合される少なくとも2つの回転体をさらに含む。
【0019】
本発明の実施形態によると、少なくとも2つの回転体は、第1のギアと、第2のギアと、を含む。第1のギアは、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に固定的に配設され、スピンドル構成要素上でスリーブとされており、第2のギアは、接続ベース及びホイールベースのうちの一方に回転可能に配設される。
【0020】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、固定部をさらに含み、固定部は、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に固定的に配設され、スピンドル構成要素上でスリーブとされている。
【0021】
本発明の実施形態によると、第1のギアと固定部とは、互いに一体的に形成される。
【0022】
本発明の実施形態によると、第1のギアの歯底円直径は、第2のギアの歯底円直径よりも大きい。
【0023】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、減衰ブロックを含み、減衰ブロックは、スピンドル構成要素の一側に配設され、スピンドル構成要素をスピンドル構成要素の横方向に沿って押圧するために、スピンドル構成要素に対してスピンドル構成要素の横方向に沿って移動可能である。
【0024】
本発明の実施形態によると、凹部が、スピンドル構成要素に配設され、突起が、減衰ブロックから突出し、減衰ブロックがスピンドル構成要素をスピンドル構成要素の横方向に沿って押圧するとき、スピンドル構成要素の横方向に沿って凹部と係合する。
【0025】
本発明の実施形態によると、減衰ブロックは、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に移動可能に配設され、抑制機構は、減衰ブロックにスピンドル構成要素をスピンドル構成要素の横方向に沿って押圧させるために、減衰ブロックと、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と、の間に配設される復帰構成要素をさらに含む。
【0026】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、減衰ブロックと、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と、のうちの少なくとも一方に固定的に配設される少なくとも1つの位置決め柱部をさらに含み、復帰構成要素は、少なくとも1つの位置決め柱部上でスリーブとされている。
【0027】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に固定的に配設される搭載構成要素をさらに含み、スピンドル構成要素は、搭載構成要素によって、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と回転可能に接続される。
【0028】
本発明の実施形態によると、制振装置は、ホイールとホイールベースとの間に配設される緩衝構成要素をさらに含み、緩衝構成要素とスピンドル構成要素とは、平行に配置される。
【0029】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、回転スリーブと、減衰プレートと、を含む。回転スリーブは、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に固定的に配設される。スピンドル構成要素は、回転スリーブを貫通し、回転スリーブに対して回転可能であり、減衰プレートは、スピンドル構成要素に配設され、回転スリーブをスピンドル構成要素の軸方向に沿って押圧する。
【0030】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、減衰プレートを含み、減衰プレートは、スピンドル構成要素に配設され、回転スリーブをスピンドル構成要素の軸方向に沿って押圧する。
【0031】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、回転スリーブをさらに含む。回転スリーブは、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に固定的に配設される。スピンドル構成要素は、抑制部と、延在部と、を含む。回転スリーブは、延在部の挿入のための貫通孔を含む。抑制部は、貫通孔への延在部の挿入長さを抑制するためのものである。減衰プレートは、抑制部と回転スリーブとの間に位置付けられ、延在部は、貫通孔を貫通して、接続ベースと接続される。
【0032】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、被覆構成要素を含み、被覆構成要素は、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に固定的に配設され、スピンドル構成要素上でスリーブとされている。
【0033】
本発明の実施形態によると、少なくとも1つの切欠部が、被覆構成要素の壁部に配設され、被覆構成要素の内径は、スピンドル構成要素の外径よりも小さい。
【0034】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、シャフトスリーブと、弾性構成要素と、を含む。シャフトスリーブは、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に移動可能に配設され、スピンドル構成要素上でスリーブとされており、弾性構成要素は、シャフトスリーブにスピンドル構成要素をスピンドル構成要素の横方向に沿って押圧させるために、シャフトスリーブと、接続ベース及びホイールベースのうちの他方と、の間に配設される。
【0035】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に固定的に配設される少なくとも1つの軸受をさらに含む。
【0036】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、接続ベースとホイールベースとの間に配設される当接構成要素をさらに含む。
【0037】
本発明の実施形態によると、抑制機構は、固定ベースを含み、固定ベースは、接続ベース及びホイールベースのうちの一方に固定的に接続され、スピンドル構成要素上でスリーブとされている。収容孔が、接続ベース及びホイールベースのうちの他方に配設され、固定ベースは、収容孔にきつく嵌合する。
【0038】
本発明の実施形態によると、固定ベースは、固定メインボディと、少なくとも1つの弾性当接部と、を含み、少なくとも1つの弾性当接部は、固定ベースが収容孔にきつく嵌合するとき、収容孔の壁部に対して当接し、弾性的に変形される。
【0039】
要約すると、本発明の制振装置の抑制機構は、フレームと接続された接続ベースに対するホイールと接続されたホイールベースの振動運動を抑制し得る。従って、本発明は、小児用キャリアが凹凸のある道を通るときに、小児用キャリアが跳ね及び揺れることを効果的に防止し得、小児用キャリアの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0040】
本発明のこれらの及び他の目的は、様々な図及び図面に例示される好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後、当業者にとって疑いなく明らかになるであろう。
【0041】
以下では、本発明は、例として、添付の図面を参照してさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本発明の第1の実施形態による小児用キャリアの概略図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態による制振装置の分解図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態による制振装置の断面図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態による減衰構成要素の図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態による小児用キャリアの概略図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態による制振装置の断面図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図10】本発明の第3の実施形態による小児用キャリアの部分断面図である。
【
図11】本発明の第3の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図12】本発明の第3の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図13】本発明の第3の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図14】本発明の第3の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図15】本発明の第3の実施形態による小児用キャリアの、別の部分断面図である。
【
図16】本発明の第3の実施形態による固定部の図である。
【
図17】本発明の第3の実施形態によるホイールベースボディの図である。
【
図18】本発明の第4の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図19】本発明の第4の実施形態による小児用キャリアの部分拡大図である。
【
図20】本発明の第4の実施形態による制振装置の部分断面図である。
【
図21】本発明の第4の実施形態による制振装置の分解図である。
【
図22】本発明の第4の実施形態による減衰ブロックの図である。
【
図23】本発明の第5の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図24】本発明の第5の実施形態による、
図23に示される小児用キャリアのA部の拡大図である。
【
図25】本発明の第5の実施形態による制振装置の分解図である。
【
図26】本発明の第5の実施形態による小児用キャリアの部分断面図である。
【
図27】本発明の第5の実施形態による、
図26に示される小児用キャリアのB部の拡大図である。
【
図28】本発明の第6の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図29】本発明の第6の実施形態による小児用キャリアのC部の拡大図である。
【
図30】本発明の第6の実施形態による被覆構成要素の図である。
【
図31】本発明の第7の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図32】本発明の第7の実施形態による小児用キャリアの部分拡大図である。
【
図33】本発明の第7の実施形態による小児用キャリアの、別の部分拡大図である。
【
図34】本発明の第7の実施形態による小児用キャリアの部分分解図である。
【
図35】本発明の第7の実施形態による小児用キャリアの部分断面図である。
【
図36】本発明の第8の実施形態による小児用キャリアの概略図である。
【
図37】本発明の第8の実施形態による小児用キャリアの部分図である。
【
図38】本発明の第8の実施形態による小児用キャリアの部分分解図である。
【
図39】本発明の第8の実施形態による小児用キャリアの部分内部構造図である。
【
図40】本発明の第8の実施形態による小児用キャリアの、別の部分内部構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明において、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として示される添付の図面が参照される。この点について、「頂(top)」、「底(bottom)」、「前(front)」、及び「後(back)」等の方向の用語は、説明される図の配向を参照して使用される。本発明の構成要素は、多数の異なる配向に位置決めされ得る。そのため、方向の用語は、例示の目的で使用され、決して限定しない。従って、図面及び説明は、本質的に例示であるとみなされ、限定的なものとはみなされない。また、用語「接続する(connect)」は、間接的な、及び直接的な機械的接続のいずれかを意味するよう意図される。従って、第1の装置が第2の装置と接続される場合、この接続は、直接的な機械的接続を介し得、又は他の装置及び接続を介して間接的な機械的接続を介し得る。
【0044】
図1~
図5を参照する。
図1は、本発明の第1の実施形態による小児用キャリア100Aの概略図である。
図2は、本発明の第1の実施形態による小児用キャリア100Aの部分図である。
図3は、本発明の第1の実施形態による制振装置200Aの分解図である。
図4は、本発明の第1の実施形態による制振装置200Aの断面図である。
図5は、本発明の第1の実施形態による減衰構成要素241Aの図である。
図1~
図5に示されるように、小児用キャリア100Aは、ベビーカーであり得る。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、別の実施形態では、小児用キャリアは小児用ベビーベッド、小児用バスケット、又は小児用バシネットであり得る。小児用キャリア100Aは、フレーム101Aと、4つのホイール102Aと、2つの制振装置200Aと、を含む。フレーム101Aの前脚部は、4つのホイール102Aのうちの2つと接続され、フレーム101Aの後脚部は、4つのホイール102Aのうちの他の2つと接続される。2つの制振装置200Aの各々は、フレーム101Aの前脚部と対応するホイール102Aとの間に配設される。しかしながら、ホイール及び制振装置の数及び構成は、この実施形態に限定されない。それは実用的な要求に依存する。例えば、別の実施形態では、小児用キャリアは、フレームの後脚部と対応するホイールとに配設されるただ1つの制振装置を含み得る。
【0045】
図2~
図4に示されるように、2つの制振装置200Aの各々は、接続ベース210Aと、ホイールベース220Aと、スピンドル構成要素230Aと、抑制機構240Aと、を含む。接続ベース210Aは、フレーム101Aと接続される。ホイールベース220Aは、対応するホイール102Aと接続される。ホイールベース220Aは、スピンドル構成要素230Aによって、接続ベース210Aと回転可能に接続される。抑制機構240Aは、接続ベース210Aに対するホイールベース220Aの振動運動(shimmy movement)を抑制するためのものである。
【0046】
具体的には、スピンドル構成要素230Aの下方端部は、ホイールベース220Aと固定的に接続され、スピンドル構成要素230Aの上方端部は、接続ベース210Aと回転可能に接続される。抑制機構240Aは、減衰構成要素241Aと、軸受242Aと、を含む。軸受242Aは、接続ベース210Aに配設され、その結果、スピンドル構成要素230Aは、軸受242Aによって接続ベース210Aと回転可能に接続される。導入孔211Aが、接続ベース210Aの内側に配設される。減衰構成要素241Aが、導入孔211Aの内側に固定される。通過孔2411Aが、減衰構成要素241Aに配設される。スピンドル構成要素230Aは、通過孔2411Aを貫通し、減衰構成要素241Aにきつく嵌合する。接続ベース210Aに対するホイールベース220Aの振動運動を抑制するために、減衰構成要素241Aは、スピンドル構成要素230Aの運動を抑制し得る。
【0047】
より具体的には、凹部231Aが、スピンドル構成要素230Aに配設される。突起2412Aが、減衰構成要素241Aから突出する。凹部231Aは、スピンドル構成要素230Aの外壁部に位置付けられる。突起2412Aは、減衰構成要素241Aの通過孔2411Aの内壁部に位置付けられる。水平方向に沿った接続ベース210Aに対するホイールベース220Aの振動運動と、鉛直方向に沿った接続ベース210Aに対するホイールベース220Aの振動運動と、を抑制するために、スピンドル構成要素230Aが通過孔2411Aを貫通するとき、突起2412Aは、凹部231Aにきつく嵌合し、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Aの回転と、鉛直方向に沿ったスピンドル構成要素230Aのバイブレーションと、を抑制する。
【0048】
さらに、この実施形態では、凹部231Aは台形凹部であり得、突起2412Aは、台形突起であり得、突起2412Aと凹部231Aとのきつい嵌合を可能にし、より効果的に水平方向及び鉛直方向に沿ったスピンドル構成要素230Aの運動を抑制する。
【0049】
その他、抑制機構240Aは、減衰構成要素241Aを接続ベース210Aと固定的に接続するように構成される2つの固定構成要素243Aをさらに含む。この実施形態では、固定構成要素243Aはねじであり得る。
【0050】
具体的には、
図4及び
図5に示されるように、減衰構成要素241Aは、メインボディ2413Aと、メインボディ2413Aの端部に配設されるネック部2414Aと、を含む。2つの突出肩部2415Aが、ネック部2414Aの外側から突出する。凹面構造である接続部2416Aが、2つの突出肩部2415Aの各々とメインボディ2413Aとの間に配設される。構造安定性を確保するように、減衰構成要素241Aがスピンドル構成要素230Aによって移動させられることを防止するために、2つの固定構成要素243Aは、2つの接続部2416A内にそれぞれ挿入されるように接続ベース210Aを貫通して、減衰構成要素241Aを接続ベース210Aと固定的に接続する。
【0051】
しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。固定構成要素と突出肩部と接続部との数は、実用的な要求に依存する。例えば、別の実施形態では、抑制機構は、ただ1つの固定構成要素を含み得、ただ1つの突出肩部及び1つの接続部が減衰構成要素に存在し得る。
【0052】
この実施形態では、水平方向及び鉛直方向に沿った接続ベース210Aに対するホイールベース220Aの振動運動を抑制するために、制振装置200Aは、減衰構成要素241Aから突出する突起2412Aとスピンドル構成要素230Aの凹部231Aとのきつい嵌合を利用して、水平方向及び鉛直方向に沿ったスピンドル構成要素230Aの運動を抑制する。従って、小児用キャリア100Aは、凹凸のある道を通るときに、跳ね又は揺れることが防止され、小児用キャリア100Aの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0053】
図6~
図8を参照する。
図6は、本発明の第2の実施形態による小児用キャリア100Bの概略図である。
図7は、本発明の第2の実施形態による小児用キャリア100Bの部分図である。
図8は、本発明の第2の実施形態による制振装置200Bの断面図である。
図6~
図8に示されるように、小児用キャリア100Bは、フレーム101Bと、4つのホイール102Bと、2つの制振装置200Bと、を含む。フレーム101Bの前脚部は、4つのホイール102Bのうちの2つと接続され、フレーム101Bの後脚部は、4つのホイール102Bのうちの他の2つと接続される。2つの制振装置200Bの各々は、フレーム101Bの前脚部と対応するホイール102Bとの間に配設され、接続ベース210Bと、ホイールベース220Bと、スピンドル構成要素230Bと、抑制機構240Bと、を含む。接続ベース210Bは、フレーム101Bと接続される。ホイールベース220Bは、対応するホイール102Bと接続される。スピンドル構成要素230Bの下方端部は、ホイールベース220Bと回転可能に接続され、スピンドル構成要素230Bの上方端部は、接続ベース210Bと固定的に接続される。位置決め孔221Bが、ホイールベース220Bの内側に配設される。抑制機構240Bは、弾性構成要素241Bと、押圧構成要素242Bと、を含む。押圧構成要素242Bは、位置決め機構240Bの内側に移動可能に配設され、スピンドル構成要素230Bの下方端部に隣接する。鉛直方向に沿った接続ベース210Bに対するホイールベース220Bの振動運動を抑制するために、鉛直方向に沿ったスピンドル構成要素230Bのバイブレーションを抑制するように、押圧構成要素242Bにスピンドル構成要素230Bをスピンドル構成要素230Bの軸方向に沿って押圧させて、押圧構成要素242Bにスピンドル構成要素230Bの軸方向に沿った弾性力を付与するために、弾性構成要素241Bは、押圧構成要素242Bと接続される。
【0054】
さらに、この実施形態では、弾性構成要素241Bは、圧縮ばねであり得る。スピンドル構成要素230Bに隣接する押圧構成要素242Bの一側は、平坦構造であり得、弾性構成要素241Bに隣接する押圧構成要素242Bの他側は、弾性構成要素241Bの上方端部をしっかりと位置決めするために、弾性構成要素241Bの上方端部を被覆するために、ソケット構造であり得る。抑制機構240Bは、ホイールベース220Bに固定的に配設される位置決め柱部243Bをさらに含み得る。弾性構成要素241Bの下方端部は、位置決め柱部243B上でスリーブとされており(sleeved)、その結果、弾性構成要素241Bの下方端部は、しっかりと位置決めされる。前述の構成は、弾性構成要素241Bが偏向することを防止し、構造安定性を確保する。
【0055】
しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。弾性構成要素を位置決めし得る任意の構造が、本発明の範囲内に含まれる。例えば、別の実施形態では、ソケット構造の位置と位置決め柱部の位置とは、互いに交換され得、すなわち、ソケット構造は、ホイールベースに配設され得、位置決め柱部は、弾性構成要素に隣接する押圧構成要素の一側に配設され得る。代替的には、別の実施形態では、抑制機構は、ホイールベース及び押圧構成要素に配設される2つの位置決め柱部又は2つのソケット構造を含み得る。代替的には、別の実施形態では、位置決め柱部及びソケット構造は、省略され得る。
【0056】
その他、
図8に示されるように、抑制機構240Bは、係合構成要素244Bをさらに含む。長孔2441Bが、係合構成要素244Bに配設される。スピンドル構成要素230Bは、長孔2441Bを貫通する。水平方向に沿った接続ベース210Bに対するホイールベース220Bの振動運動を抑制するために、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Bの回転を抑制するように、係合構成要素244Bは、スピンドル構成要素230Bをスピンドル構成要素230Bの横方向に沿って押圧するために、長孔2441Bとスピンドル構成要素230Bとの協働によって、スピンドル構成要素230Bに対してスピンドル構成要素230Bの横方向に沿って移動可能である。
【0057】
この実施形態では、凹部231Bが、スピンドル構成要素230Bに配設される。突起2442Bが、係合構成要素244Bから突出する。係合構成要素244Bがスピンドル構成要素230Bをスピンドル構成要素230Bの横方向に沿って押圧するとき、突起2442Bは、スピンドル構成要素230Bの横方向に沿って凹部231Bと係合する。前述の構成は、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Bの回転を抑制するだけでなく、ホイールベース220Bと接続ベース210Bとの素早い取外しをも達成し得る。換言すれば、ユーザは、ホイールベース220Bと接続ベース210Bとが互いに分離されることを可能にするために、突起2442Bを凹部231Bから係合解除させるように、係合構成要素244Bを操作し得る。
【0058】
さらに、抑制機構240Bは、係合構成要素244Bにスピンドル構成要素230Bをスピンドル構成要素230Bの横方向に沿って押圧させるために、ホイールベース220Bと係合構成要素244Bとの間に配設される復帰構成要素245Bをさらに含み、すなわち、係合構成要素244Bは、スピンドル構成要素230Bを横方向に沿って押圧するように、復帰構成要素245Bによって付勢される。
【0059】
この実施形態では、鉛直方向及び水平方向に沿った接続ベース210Bに対するホイールベース220Bの振動運動を抑制するために、制振装置200Bは、押圧構成要素242Bと係合構成要素244Bとをそれぞれ利用して、鉛直方向に沿ったスピンドル構成要素230Bのバイブレーションと、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Bの回転と、を抑制する。従って、小児用キャリア100Bは、凹凸のある道を通るときに、跳ね又は揺れることが防止され、小児用キャリア100Bの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0060】
図9~
図17を参照する。
図9は、本発明の第3の実施形態による小児用キャリア100Cの部分図である。
図10は、本発明の第3の実施形態による小児用キャリア100Cの部分断面図である。
図11~
図14は、本発明の第3の実施形態による小児用キャリア100Cの、様々な部分図である。
図15は、本発明の第3の実施形態による小児用キャリア100Cの、別の部分断面図である。
図16は、本発明の第3の実施形態による固定部244Cの図である。
図17は、本発明の第3の実施形態によるホイールベースボディ221Cの図である。
図9~
図17に示されるように、小児用キャリア100Cは、フレーム101Cと、少なくとも1つのホイール102Cと、少なくとも1つの制振装置200Cと、を含む。制振装置200Cは、フレーム101Cと対応するホイール102Cとの間に配設され、接続ベース210Cと、ホイールベース220Cと、スピンドル構成要素230Cと、抑制機構240Cと、を含む。接続ベース210Cは、フレーム101Cと接続される。ホイールベース220Cは、対応するホイール102Cと接続される。スピンドル構成要素230Cの下方端部は、ホイールベース220Cと回転可能に接続され、スピンドル構成要素230Cの上方端部は、接続ベース210Cと固定的に接続される。
【0061】
図9、
図13、
図14及び
図17に示されるように、長孔2201Cが、ホイールベース220Cの下方端部に配設され、傾けられた様式で配置される。ホイール102Cのホイールシャフト1021Cが、長孔2201Cを貫通し、長孔2201C内で摺動可能である。ホイール102Cが鉛直方向に沿って接続ベース210Cに対してホイールベース220Cを振動運動させることを防止するために、ホイール102Cが鉛直外力を加えられるとき、ホイール102Cは、ホイールシャフト1021Cと長孔2201Cとの協働によって、ホイールベース220Cに対して移動し得る。
【0062】
図9、
図10、
図13、
図14及び
図17に示されるように、ホイールベース220Cは、ホイールベースボディ221Cと、位置決めベース222Cと、を含む。収容凹部が、位置決めベース222Cを収容するために、ホイールベースボディ221Cの上方端部にある。位置決めベース222Cは、ホイールベースボディ221Cと取外し可能に接続される。この実施形態では、ホイールベースボディ221Cと位置決めベース222Cとは、2つの締結構成要素223Cによって互いに接続され得、締結構成要素223Cは、ねじであり得る。スピンドル構成要素230Cは、位置決めベース222Cを固定的に貫通する。抑制機構240Cは、押圧構成要素241Cを含む。押圧構成要素241Cは、ホイールベースボディ221Cに固定的に配設される2つの位置決め突起2411Cを含む。スピンドル構成要素230Cの下方端部は、位置決めベース222Cから突出し、2つの位置決め突起2411Cによってクランプされる。鉛直方向に沿った接続ベース210Cに対するホイールベース220Cの振動運動を抑制するために、2つの位置決め突起2411Cは、スピンドル構成要素230Cをスピンドル構成要素230Cの軸方向に沿って押圧して、鉛直方向に沿ったスピンドル構成要素230Cのバイブレーションを抑制し得る。
【0063】
この実施形態では、2つの位置決め突起2411Cとホイールベースボディ221Cとは、互いに一体的に形成され得る。案内表面2412Cが、2つの位置決め突起2411Cの各々に配設され得る。半球体構造の結合頭部231Cが、スピンドル構成要素230Cの下方端部に配設され得る。結合頭部231Cは、2つの案内表面2412Cによって案内されて、2つの位置決め突起2411Cの間にきつく嵌合する様式で挿入され得、構造安定性を確保する。
【0064】
さらに、
図11~
図16に示されるように、抑制機構240は、第1のギア2431Cと、第2のギア2432Cと、をさらに含む。第1のギア2431Cは、スピンドル構成要素230C上でスリーブとされている。第2のギア2432Cは、位置決めベース222Cに回転可能に配設され、第1のギア2431Cと回転可能に係合する。ホイール102Cが水平外力を加えられるとき、スピンドル構成要素230Cの回転は、第1のギア2431Cと第2のギア2432Cとの回転係合によって抑制されて、水平方向に沿った接続ベース210Cに対するホイールベース220Cの振動運動を抑制し得る。
【0065】
この実施形態では、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Cの回転を抑制するという効果をより良く達成するように、第1のギア2431Cの歯底円直径は、第2のギア2432Cの歯底円直径よりも大きくし得る。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。別の実施形態では、第1のギアの歯底円直径は、第2のギアの歯底円直径と同じであるか、又は第2のギアの歯底円直径よりも小さくし得る。
【0066】
その他、
図10~
図12及び
図16に示されるように、抑制機構240Cは、接続ベース210Cに固定的に配設され且つスピンドル構成要素230C上でスリーブとされた固定部244Cをさらに含む。第1のギア2431Cは、固定部244Cの下方端部に配設される。この実施形態では、固定部244Cと第1のギア2431Cとは、互いに一体的に形成され得る。収容チャンバ245Cが、スピンドル構成要素230Cの挿入のために固定部244Cの内側に配設される。固定部244Cの上方端部は、接続ベース210Cに固定される。固定部244Cは、構造安定性を改善するために接続ベース210Cの内部構造のための支持を提供するためのものである。この実施形態では、平坦構造である導入部2441Cが、固定部244Cの上方端部に配設され得、第1の導入孔2442Cが、導入部2441Cに配設され得る。さらに、平坦部232Cが、スピンドル構成要素230Cの上方端部に配設され得、第2の導入孔233Cが、平坦部232Cに配設され得、第1の導入孔2442Cに対応する位置に位置付けられ得る。前述の構成は、スピンドル構成要素230Cと固定部244Cとが、第1の導入孔2442Cと第2の導入孔233Cとを貫通する位置決めピンによって、接続ベース210Cに固定されることを可能にする。
【0067】
理解できるように、第2のギア2432Cの回転を達成するために、導入孔が、第2のギア2432Cのシャフトの挿入のために位置決めベース222Cに配設され得る。さらに、別の実施形態では、第2のギアが枢動シャフト上でスリーブとされることを可能にするために、枢動シャフトが、位置決めベースから突出し得る。
【0068】
しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。抑制機構は、また、ギアの代わりに、水平方向に沿ったスピンドル構成要素の回転を抑制するために、少なくとも2つの他の回転体を利用し得る。例えば、別の実施形態では、抑制機構は、スピンドル構成要素上でスリーブとされたカムと、カムと回転可能に係合する複数の回転ディスクと、を含み得、ホイールが水平外力を加えられるとき、カムは、複数の回転ディスクを回転させて、水平方向に沿ったスピンドル構成要素の回転を抑制し得る。
【0069】
図11及び
図14に示されるように、制振装置200Cは、接続ベース210Cと位置決めベース222Cとの間に配設される支持ベース250Cをさらに含む。係合突起2221Cが、位置決めベース222Cから突出する。保護カバー251Cが、支持ベース250Cに配設される。第2のギア2432Cは、位置決めベース222Cと保護カバー251Cとの間に位置付けられる。係合スロット2511Cが、係合突起2221Cと係合するために保護カバー251Cに配設され、開口部2512Cが、スピンドル構成要素230Cと第1のギア2431Cとが貫通することを可能にするように、保護カバー251Cに配設される。
【0070】
この実施形態では、鉛直方向及び水平方向に沿った接続ベース210Cに対するホイールベース220Cの振動運動を抑制するように、制振装置200Cは、押圧構成要素241Cと、第1のギア2431Cと第2のギア2432Cとの回転係合と、をそれぞれ利用して、鉛直方向に沿ったスピンドル構成要素230Cのバイブレーションと、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Cの回転と、を抑制する。その他、制振装置200Cは、ホイールシャフト1021Cと長孔2201Cとの協働をさらに利用して、ホイール102Cが、鉛直方向に沿って接続ベース210Cに対してホイールベース220Cを振動させることを防止する。従って、小児用キャリア100Cは、凹凸のある道を通るときに、跳ね又は揺れることが防止され、小児用キャリア100Cの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0071】
図18~
図22を参照する。
図18は、本発明の第4の実施形態による小児用キャリア100Dの部分図である。
図19は、本発明の第4の実施形態による小児用キャリア100Dの部分拡大図である。
図20は、本発明の第4の実施形態による制振装置200Dの部分断面図である。
図21は、本発明の第4の実施形態による制振装置200Dの分解図である。
図22は、本発明の第4の実施形態による減衰ブロック244Dの図である。
図18~
図22に示されるように、小児用キャリア100Dは、フレーム101Dと、少なくとも1つのホイール102Dと、少なくとも1つの制振装置200Dと、を含む。制振装置200Dは、フレーム101Dと対応するホイール102Dとの間に配設される。制振装置200Dは、接続ベース210Dと、ホイールベース220Dと、スピンドル構成要素230Dと、抑制機構240Dと、を含む。接続ベース210Dは、フレーム101Dと接続される。ホイールベース220Dは、対応するホイール102Dと接続される。スピンドル構成要素230Dの下方端部は、ホイールベース220Dと回転可能に接続される。スピンドル構成要素230Dの上方端部は、接続ベース210Dと固定的に接続される。接続ベース210Dに対するホイールベース220Dの振動運動を抑制するために、抑制機構240Dは、スピンドル構成要素230Dとホイールベース220Dとの間に配設される。
【0072】
具体的には、
図20~
図22に示されるように、ホイールベース220Dは、第1の収容チャンバ2201Dと、通過孔2202Dと、を含む。第1の収容チャンバ2201Dは、スピンドル構成要素230D及び抑制機構240Dを収容するためのものである。通過孔2202Dは、第1の収容チャンバ2201Dと連通しており、スピンドル構成要素230Dが貫通することを可能にするためのものである。スピンドル構成要素230Dは、通過孔2202Dを貫通し、ホイールベース220Dと接続ベース210Dとの間に鉛直方向に沿って配設される。抑制機構240Dは、軸受241Dと、搭載構成要素242Dと、を含む。軸受241Dは、第1の収容チャンバ2201Dの内側に配設され、通過孔2202Dの下に位置付けられる。スピンドル構成要素230Dとホイールベース220Dとの回転可能な接続を達成するために、スピンドル構成要素230Dは、軸受241Dを貫通する。搭載構成要素242Dは、スピンドル構成要素230Dの下方端部に隣接して位置付けられ、スピンドル構成要素230Dを第1の収容チャンバ2201Dの内側に位置決めするためのものである。搭載構成要素242Dは、少なくとも1つの締結構成要素243Dによって、第1の収容チャンバ2201Dの内側に固定される。
【0073】
その他、抑制機構240Dは、減衰ブロック244Dと、復帰構成要素245Dと、をさらに含む。減衰ブロック244Dは、第1の収容チャンバ2201Dの内側に配設され、スピンドル構成要素230Dの下方端部の近傍に位置付けられる。水平方向に沿った接続ベース210Dに対するホイールベース220Dの振動運動を抑制するために、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Dの回転を抑制するように、減衰ブロック244Dは、スピンドル構成要素230Dをスピンドル構成要素230Dの横方向に沿って押圧するために、スピンドル構成要素230Dに対してスピンドル構成要素230Dの横方向に沿って移動可能である。復帰構成要素245Dは、第1の収容チャンバ2201Dの内側に配設され、減衰ブロック244Dにスピンドル構成要素230Dをスピンドル構成要素230Dの横方向に沿って押圧させるために、ホイールベース220Dと減衰ブロック244Dとの間に位置付けられる。
【0074】
具体的には、減衰ブロック244Dは、ゴム又はプラスチック材料で作られ得る。復帰構成要素は、ばねであり得る。抑制機構240Dは、減衰ブロック244Dに固定的に配設される位置決め柱部246Dをさらに含み得る。復帰構成要素245Dは、位置決め柱部246D上でスリーブとされている。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。それは実用的な要求に依存する。例えば、位置決め柱部は、ホイールベースに配設され得る。代替的には、別の実施形態では、抑制機構は、減衰ブロックとホイールベースとにそれぞれ固定的に配設される2つの位置決め柱部を含み得る。代替的には、別の実施形態では、位置決め柱部は、省略され得る。
【0075】
この実施形態では、凹部231Dが、スピンドル構成要素230Dに配設される。突起2441Dが、減衰ブロック244Dから突出する。減衰ブロック244Dがスピンドル構成要素230Dをスピンドル構成要素230Dの横方向に沿って押圧するとき、突起2441Dは、スピンドル構成要素230Dの横方向に沿って凹部231Dと係合する。具体的には、凹部231Dは、円状凹部であり得る。スピンドル構成要素230Dに隣接する減衰ブロック244Dの表面は、弧状表面であり得る。突起2441Dは、弧状表面に配設され得る。
【0076】
さらに、制振装置200Dは、ホイール102Dとホイールベース220Dとの間に導入される緩衝構成要素250Dをさらに含む。緩衝構成要素250Dとスピンドル構成要素230Dとは、平行に配置される。具体的には、ホイールベース220Dは、第2の収容チャンバ2203Dと、第2の収容チャンバ2203Dと連通し且つホイール102Dのホイールシャフトが貫通することを可能にするためのものである2つのスロット2204Dと、をさらに含む。制振装置200Dは、支持ブロック260Dをさらに含む。緩衝構成要素250D及び支持ブロック260Dは、第2の収容チャンバ2203Dの内側に配設される。支持ブロック260Dは、ホイール102Dのホイールシャフトに位置付けられる。ホイール102Dがホイールベース220Dを鉛直方向に沿って移動させることを防止して、鉛直方向に沿った接続ベース210Dに対するホイールベース220Dの振動運動を抑制するために、緩衝構成要素250Dは、支持ブロック260Dと第2の収容チャンバ2203Dの頂壁部との間に配設される。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、支持部が、第2の収容チャンバの底部から延在し得、支持部は、緩衝構成要素の端部に対して当接され得、ホイールのホイールシャフトと接続され得る。
【0077】
その他、制振装置200Dは、第1の接続構成要素270Dと、第2の接続構成要素280Dと、をさらに含む。第1の接続構成要素270Dは、第2の接続構成要素280Dと枢動可能に接続される。第2の接続構成要素280Dは、ホイール102Dのホイールシャフトによって、ホイールベース220Dと枢動可能に接続される。具体的には、第2の接続構成要素280Dは、ホイールベース220Dの第2の収容チャンバ2203Dの外面2205Dを収容するための収容チャンバ281Dを含む。
【0078】
この実施形態では、水平方向に沿った接続ベース210Dに対するホイールベース220Dの振動運動を抑制するために、制振装置200Dは、減衰ブロック244Dを利用して、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Dの回転を抑制する。さらに、制振装置200Dは、緩衝構成要素250Dをさらに利用して、ホイール102Dが、鉛直方向に沿って接続ベース210Dに対してホイールベース220Dを振動させることを防止する。従って、小児用キャリア100Dは、凹凸のある道を通るときに、跳ね又は揺れることが防止され、小児用キャリア100Dの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0079】
図23~
図27を参照する。
図23は、本発明の第5の実施形態による小児用キャリア100Eの部分図である。
図24は、本発明の第5の実施形態による、
図23に示される小児用キャリア100EのA部の拡大図である。
図25は、本発明の第5の実施形態による制振装置200Eの分解図である。
図26は、本発明の第5の実施形態による小児用キャリア100Eの部分断面図である。
図27は、本発明の第5の実施形態による、
図26に示される小児用キャリア100EのB部の拡大図である。
図23~
図27に示されるように、小児用キャリア100Eは、フレーム101Eと、少なくとも1つのホイール102Eと、少なくとも1つの制振装置200Eと、を含む。制振装置200Eは、フレーム101Eと対応するホイール102Eとの間に配設される。制振装置200Eは、接続ベース210Eと、ホイールベース220Eと、スピンドル構成要素230Eと、抑制機構240Eと、を含む。接続ベース210Eは、フレーム101Eと接続される。ホイールベース220Eは、対応するホイール102Eと接続される。スピンドル構成要素230Eの下方端部は、ホイールベース220Eと回転可能に接続される。スピンドル構成要素230Eの上方端部は、接続ベース210Eと固定的に接続される。抑制機構240Eは、接続ベース210Eに対するホイールベース220Eの振動運動を抑制するためのものである。
【0080】
具体的には、
図25及び
図27に示されるように、抑制機構240Eは、回転スリーブ241Eと、減衰プレート242Eと、を含む。回転スリーブ241Eは、ホイールベース220Eに固定的に配設される。スピンドル構成要素230Eとホイールベース220Eとの回転可能な接続を達成するために、スピンドル構成要素230Eは、回転スリーブ241Eを貫通し、回転スリーブ241Eに対して回転可能である。鉛直方向に沿ったスピンドル構成要素230Eのバイブレーションを抑制して、鉛直方向に沿った接続ベース210Eに対するホイールベース220Eの振動運動を抑制するために、減衰プレート242Eは、スピンドル構成要素230Eに配設され、回転スリーブ241Eをスピンドル構成要素230Eの軸方向に沿って押圧し得る。
【0081】
この実施形態では、スピンドル構成要素230Eは、抑制部231Eと、延在部232Eと、を含む。回転スリーブ241Eは、延在部232Eの挿入のための貫通孔を含む。抑制部231Eは、貫通孔への延在部232Eの挿入長さを抑制するためのものである。減衰プレート242Eは、抑制部231Eと回転スリーブ241Eとの間に位置付けられる。延在部232Eは、貫通孔を貫通して、接続ベース210Eと接続される。その他、回転スリーブ241Eは、当接部2411Eと、回転部2412Eと、をさらに含む。ホイールベース220Eは、延在部232E及び回転部2412Eの挿入を可能にするための導入孔221Eを含む。回転部2412Eは、延在部232Eとホイールベース220Eとの間に位置付けられる。当接部2411E及び抑制部231Eは、導入孔221Eの外に露出している。減衰プレート242Eは、当接部2411Eと抑制部231Eとの間に位置付けられる。当接部2411Eは、ホイールベース220Eに対して鉛直方向に沿って当接し得、減衰プレート242Eは、当接部2411Eに対して鉛直方向に沿って当接し得る。従って、鉛直方向に沿った接続ベース210Eに対するホイールベース220Eの振動運動は、効果的に抑制され得る。
【0082】
この実施形態では、スピンドル構成要素230Eは、重量を軽減するために、中空パイプであり得る。さらに、回転スリーブ241Eは、プラスチック材料で作られ得、その結果、回転スリーブ241Eは、弾性的に変形され得、当接部2411Eと回転部2412Eとは、互いに一体的に形成され得る。
【0083】
さらに、
図25及び
図26に示されるように、抑制機構240Eは、ブロックプレート243Eをさらに含む。ブロックプレート243Eは、回転スリーブ241Eの上に位置付けられる。スピンドル構成要素230Eは、ブロックプレート243Eを貫通する。水平方向に沿った接続ベース210Eに対するホイールベース220Eの振動運動を抑制するように、ブロックプレート243Eは、回転スリーブ241Eと接続ベース210Eとの間及びホイールベース220Eと接続ベース210Eとの間に位置付けられる。
【0084】
加えて、制振装置200Eは、ブレーキ構成要素250Eと、衝撃吸収部260Eと、をさらに含む。ブレーキ構成要素250Eは、ホイール102Eに対して当接するように操作されて、ホイール102Eの回転速度を軽減し得る。衝撃吸収部260Eは、ブレーキ構成要素250Eの下に位置付けられ、ホイール102Eが鉛直方向に沿って接続ベース210Eに対してホイールベース220Eを振動させることを防止するために弾性である。この実施形態では、衝撃吸収部260Eは、プラスチック材料で作られ得、楕円状構造である少なくとも1つの緩衝部261Eは、衝撃吸収部260Eの衝撃吸収効果を改善するために、衝撃吸収部260Eに配設され得る。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、緩衝部は、円状構造又は四辺形状構造であり得る。
【0085】
この実施形態では、制振装置200Eは、減衰プレート242E及びブロックプレート243Eを利用して、それぞれ鉛直方向及び水平方向に沿った接続ベース210Eに対するホイールベース220Eの振動運動を抑制する。その他、制振装置200Eは、衝撃吸収部260Eをさらに利用して、ホイール102Eが鉛直方向に沿って接続ベース210Eに対してホイールベース220Eを振動させることを防止する。従って、小児用キャリア100Eは、凹凸のある道を通るときに、跳ね又は揺れることが防止され、小児用キャリア100Eの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0086】
図28~
図30を参照する。
図28は、本発明の第6の実施形態による小児用キャリア100Fの部分図である。
図29は、本発明の第6の実施形態による小児用キャリア100FのC部の拡大図である。
図30は、本発明の第6の実施形態による被覆構成要素241Fの図である。
図28~
図30に示されるように、小児用キャリア100Fは、フレームと、少なくとも1つのホイール102Fと、少なくとも1つの制振装置200Fと、を含む。制振装置200Fは、フレームと対応するホイール102Fとの間に配設される。制振装置200Fは、接続ベース210Fと、ホイールベース220Fと、スピンドル構成要素230Fと、抑制機構240Fと、を含む。接続ベース210Fは、フレームと接続される。ホイールベース220Fは、対応するホイール102Fと接続される。スピンドル構成要素230Fの下方端部は、ホイールベース220Fと固定的に接続される。スピンドル構成要素230Fの上方端部は、接続ベース210Fと回転可能に接続される。抑制機構240Fは、接続ベース210Fに対するホイールベース220Fの振動運動を抑制するためのものである。
【0087】
具体的には、
図30に示されるように、抑制機構240Fは、接続ベース210Fに固定的に配設され且つスピンドル構成要素230F上でスリーブとされる被覆構成要素241Fを含む。少なくとも1つの切欠部2411Fが、被覆構成要素241Fの壁部に配設される。被覆構成要素241Fの内径は、スピンドル構成要素230Fの外径よりも小さい。従って、水平方向に沿った接続ベース210Fに対するホイールベース220Fの振動運動を抑制するために、被覆構成要素241Fがスピンドル構成要素230F上でスリーブとされているとき、被覆構成要素241Fは、スピンドル構成要素230Fによって弾性的に拡張され得、スピンドル構成要素230Fをクランプし、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Fの回転を抑制する。
【0088】
その他、
図29に示されるように、ホイールベース220Fが鉛直方向に沿って接続ベース210Fを振動させることを防止するために、制振装置200Fは、ホイールベース220Fと接続ベース210Fとの間に配設される緩衝構成要素250Fをさらに含む。
【0089】
この実施形態では、水平方向に沿った接続ベース210Fに対するホイールベース220Fの振動運動を抑制するために、制振装置200Fは、被覆構成要素241Fを利用して、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Fの回転を抑制する。その他、制振装置200Fは、緩衝構成要素250Fをさらに利用して、ホイールベース220Fが鉛直方向に沿って接続ベース210Fを振動させることを防止する。従って、小児用キャリア100Fは、凹凸のある道を通るときに、跳ね又は揺れることが防止され、小児用キャリア100Fの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0090】
図31~
図35を参照する。
図31は、本発明の第7の実施形態による小児用キャリア100Gの部分図である。
図32は、本発明の第7の実施形態による小児用キャリア100Gの部分拡大図である。
図33は、本発明の第7の実施形態による小児用キャリア100Gの、別の部分拡大図である。
図34は、本発明の第7の実施形態による小児用キャリア100Gの部分分解図である。
図35は、本発明の第7の実施形態による小児用キャリア100Gの部分断面図である。
図31~
図35に示されるように、小児用キャリア100Gは、フレーム101Gと、少なくとも1つのホイール102Gと、少なくとも1つの制振装置200Gと、を含む。制振装置200Gは、フレーム101Gと対応するホイール102Gとの間に配設される。制振装置200Gは、接続ベース210Gと、ホイールベース220Gと、スピンドル構成要素230Gと、抑制機構240Gと、を含む。接続ベース210Gは、フレーム101Gと接続される。ホイールベース220Gは、対応するホイール102Gと接続される。スピンドル構成要素230Gの下方端部は、ホイールベース220Gと固定的に接続される。スピンドル構成要素230Gの上方端部は、接続ベース210Gと回転可能に接続される。抑制機構240Gは、接続ベース210Gに対するホイールベース220Gの振動運動を抑制するためのものである。
【0091】
具体的には、抑制機構240Gは、2つの軸受241Gを含む。2つの軸受241Gは、接続ベース210Gに固定的に配設される。スピンドル構成要素230Gと接続ベース210Gとの回転可能な接続を達成するために、スピンドル構成要素230Gは、2つの軸受241Gを貫通する。抑制機構240Gは、シャフトスリーブ242Gと、弾性構成要素243Gと、をさらに含む。シャフトスリーブ242Gは、接続ベース210Gに移動可能に配設され、スピンドル構成要素230G上でスリーブとされている。水平方向に沿った接続ベース210Gに対するホイールベース220Gの振動運動を抑制するために、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Gの回転を抑制するように、シャフトスリーブ242Gにスピンドル構成要素230Gをスピンドル構成要素230Gの横方向に沿って押圧させるために、弾性構成要素243Gは、接続ベース210Gとシャフトスリーブ242Gとの間に配設される。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。別の実施形態では、抑制機構は、ただ1つの軸受を含み得る。
【0092】
より具体的には、
図34及び
図35に示されるように、接続ベース210Gは、ベースボディ211Gと、操作部212Gと、位置決め構成要素213Gと、を含む。シャフトスリーブ242G、2つの軸受241G及びスピンドル構成要素230Gは、ベースボディ211Gの内側に配設される。シャフトスリーブ242Gは、2つの軸受241Gの間に位置付けられる。操作部212Gと位置決め構成要素213Gとは、ベースボディ211Gに移動可能に配設され、互いに連結される。位置決め構成要素213Gは、ベースボディ211Gを貫通して、スピンドル構成要素230Gと係合する。操作部212Gは、位置決め構成要素213Gをスピンドル構成要素230Gから係合解除させ得る。位置決め柱部2421Gが、シャフトスリーブ242Gから突出する。弾性構成要素243Gの端部は、位置決め柱部2421G上でスリーブとされている。別の位置決め柱部2121Gは、操作部212Gから突出する。弾性構成要素243Gの別の端部は、位置決め柱部2121G上でスリーブとされている。
【0093】
その他、
図32~
図34に示されるように、抑制機構240Gは、接続ベース210Gとホイールベース220Gとの間に配設される当接構成要素244Gをさらに含む。具体的には、当接構成要素244Gは、ホイールベース220Gに配設され、ホイールベース220Gの表面221Gから突出する。表面214Gと表面221Gとの直接接触を防止するために、当接構成要素244Gは、ホイールベース220Gに隣接する接続ベース210Gの表面214Gに対して当接するためのものであり、これは、表面214Gと表面221Gとの摩擦領域を軽減するだけでなく、接続ベース210Gに対するホイールベース220Gの運動に起因するノイズをも軽減し得る。
【0094】
この実施形態では、水平方向に沿った接続ベース210Gに対するホイールベース220Gの振動運動を抑制するために、制振装置200Gは、シャフトスリーブ242Gを利用して、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Gの回転を抑制する。従って、小児用キャリア100Gは、凹凸のある道を通るときに、跳ね又は揺れることが防止され、小児用キャリア100Gの乗車の安全性及び快適性を改善する。その他、制振装置200Gは、当接構成要素244Gをさらに利用して、表面214Gと表面221Gとの直接接触を防止し、これは、表面214Gと表面221Gとの摩擦領域を軽減するだけでなく、接続ベース210Gに対するホイールベース220Gの運動に起因するノイズをも軽減し得る。
【0095】
図36~
図40を参照する。
図36は、本発明の第8の実施形態による小児用キャリア100Hの概略図である。
図37は、本発明の第8の実施形態による小児用キャリア100Hの部分図である。
図38は、本発明の第8の実施形態による小児用キャリア100Hの部分分解図である。
図39は、本発明の第8の実施形態による小児用キャリア100Hの部分内部構造図である。
図40は、本発明の第8の実施形態による小児用キャリア100Hの、別の部分内部構造図である。
図36~
図40に示されるように、小児用キャリア100Hは、フレーム101Hと、少なくとも1つのホイール102Hと、少なくとも1つの制振装置200Hと、を含む。制振装置200Hは、フレーム101Hと対応するホイール102Hとの間に配設される。制振装置200Hは、接続ベース210Hと、ホイールベース220Hと、スピンドル構成要素230Hと、抑制機構240Hと、を含む。接続ベース210Hは、フレーム101Hと接続される。ホイールベース220Hは、対応するホイール102Hと接続される。スピンドル構成要素230Hの下方端部は、ホイールベース220Hと固定的に接続される。スピンドル構成要素230Hの上方端部は、接続ベース210Hと回転可能に接続される。抑制機構240Hは、接続ベース210Hに対するホイールベース220Hの振動運動を抑制するためのものである。
【0096】
具体的には、スピンドル構成要素230Hとホイールベース220Hとの固定接続を達成するために、抑制機構240Hは、ホイールベース220Hに固定的に接続され且つスピンドル構成要素230H上でスリーブとされた固定ベース241Hを含む。収容孔211Hが、接続ベース210Hに配設される。スピンドル構成要素230Hと接続ベース210Hとの回転可能な接続を達成するために、固定ベース241Hは、収容孔211Hの内側に少なくとも部分的に配設され、収容孔211Hに対して回転可能である。水平方向に沿った接続ベース210Hに対するホイールベース220Hの振動運動を抑制するために、固定ベース241Hは、収容孔211Hにきつく嵌合し、固定ベース241Hと収容孔211Hの壁部との間の摩擦力によって、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Hの回転を抑制する。
【0097】
より具体的には、
図38~
図40に示されるように、固定ベース241Hは、固定メインボディ2411Hと、固定メインボディ2411Hに配設される2つの弾性当接部2412Hと、を含む。好ましくは、この実施形態では、固定メインボディ2411Hは、2つの締結構成要素2413Hによって、ホイールベース220Hと固定的に接続され得、締結構成要素2413Hは、ねじであり得、2つの弾性当接部2412Hは、固定メインボディ2411Hに導入され且つ互いに反対側にある2つの弾性アームであり得る。固定ベース241Hが収容孔211Hに嵌合するとき、2つの弾性当接部2412Hは、収容孔211Hの壁部に対して当接し、収容孔211Hの壁部によって、弾性的に変形され得る。水平方向に沿った接続ベース210Hに対するホイールベース220Hの振動運動を抑制するために、2つの弾性当接部の各々と収容孔211Hの壁部との間の摩擦力は、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Hの回転を効果的に抑制し得る。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。別の実施形態では、固定ベースは、ゴム突起であり得るただ1つの弾性当接部を含み得る。
【0098】
この実施形態では、水平方向に沿った接続ベース210Hに対するホイールベース220Hの振動運動を抑制するために、制振装置200Hは、2つの弾性当接部の各々と収容孔211Hの壁部との間の摩擦力を利用して、水平方向に沿ったスピンドル構成要素230Hの回転を抑制する。従って、小児用キャリア100Hは、凹凸のある道を通るときに、跳ね又は揺れることが防止され、小児用キャリア100Hの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0099】
さらに、別の実施形態では、小児用キャリアは、また、前述の異なる実施形態の異なる制振装置を含み得る。例えば、前述の異なる実施形態の異なる制振装置は、フレームと異なるホイールとの間に配設され得る。
【0100】
従来技術とは対照的に、本発明の制振装置の抑制機構は、フレームと接続された接続ベースに対するホイールと接続されたホイールベースの振動運動を抑制し得る。従って、本発明は、小児用キャリアが凹凸のある道を通るときに、小児用キャリアが跳ね及び揺れることを効果的に防止し得、小児用キャリアの乗車の安全性及び快適性を改善する。
【0101】
当業者は、本発明の教示を保持しながら装置及び方法の多くの変更及び改変が行われ得ることに容易に気づくであろう。従って、上記の開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0102】
100A…小児用キャリア
101A…フレーム
102A…ホイール
200A…制振装置
210A…接続ベース
220A…ホイールベース
230A…スピンドル構成要素
231A…凹部
240A…抑制機構
241A…減衰構成要素
2411A…貫通孔
2412A…突出部
242A…軸受
243A…固定構成要素
100B…小児用キャリア
101B…フレーム
102B…ホイール
200B…制振装置
210B…接続ベース
220B…ホイールベース
230B…スピンドル構成要素
231B…凹部
240B…抑制機構
241B…弾性構成要素
242B…押圧構成要素
243B…位置決め柱部
244B…係合構成要素
2441B…長孔
2442B…突出部
245B…回復構成要素
100C…小児用キャリア
101C…フレーム
102C…ホイール
200C…制振装置
210C…接続ベース
220C…ホイールベース
230C…スピンドル構成要素
240C…抑制機構
241C…押圧構成要素
2431C…第1のギア
2432C…第2のギア
244C…固定部
100D…小児用キャリア
101D…フレーム
102D…ホイール
200D…制振装置
210D…接続ベース
220D…ホイールベース
230D…スピンドル構成要素
231D…凹部
240D…抑制機構
242D…搭載構成要素
244D…減衰ブロック
2441D…突出部
245D…回復構成要素
246D…位置決め柱部
250D…緩衝構成要素
100E…小児用キャリア
101E…フレーム
102E…ホイール
200E…制振装置
210E…接続ベース
220E…ホイールベース
230E…スピンドル構成要素
231E…抑制部
232E…延在部
240E…抑制機構
241E…回転スリーブ
242E…減衰プレート
100F…小児用キャリア
102F…ホイール
200F…制振装置
210F…接続ベース
220F…ホイールベース
230F…スピンドル構成要素
240F…抑制機構
241F…被覆構成要素
2411F…切欠部
100G…小児用キャリア
101G…フレーム
102G…ホイール
200G…制振装置
210G…接続ベース
220G…ホイールベース
230G…スピンドル構成要素
240G…抑制機構
241G…軸受
242G…シャフトスリーブ
243G…弾性構成要素
244G…当接構成要素
100H…小児用キャリア
101H…フレーム
102H…ホイール
200H…制振装置
210H…接続ベース
211H…収容孔
220H…ホイールベース
230H…スピンドル構成要素
240H…抑制機構
241H…固定ベース
2411H…固定メインボディ
2412H…弾性当接部