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特許7404550マスタノード、セカンダリノード、ユーザ装置及び通信ネットワークで実行される方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】マスタノード、セカンダリノード、ユーザ装置及び通信ネットワークで実行される方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/08 20090101AFI20231218BHJP
   H04W 36/36 20090101ALI20231218BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20231218BHJP
【FI】
H04W36/08
H04W36/36
H04W88/06
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2022544846
(86)(22)【出願日】2021-03-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 SE2021050183
(87)【国際公開番号】W WO2021183021
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-08-10
(31)【優先権主張番号】62/986,798
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルヴァ, イカロ エル. ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】エクロフ, セシリア
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】LG Electronics Inc.,Transaction ID Issue in CPC [online],3GPP TSG RAN WG2 #109_e R2-2001536,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109_e/Docs/R2-2001536.zip>,2020年03月06日
【文献】Samsung,RRC design consideration for MR-DC [online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_07_NR R2-1809827,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_07_NR/Docs/R2-1809827.zip>,2018年07月06日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)(10)のセカンダリセルの条件付きプライマリセカンダリセル変更手順(CPC)を処理するために、UE(10)によって実行される方法であって、
マスタノードから、第2無線アクセス技術(RAT)の前記セカンダリセルのCPC再構成のための再構成メッセージを含む、前記第2RATとは異なる第1RATのメッセージを受信(701)することと、
前記第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、前記第2RATの第1完了メッセージを前記マスタノードに送信(702)することであって、前記第1完了メッセージは、前記UEが前記CPC再構成に準拠できることを示す、ことと、
前記CPC再構成の条件が満たされると、前記第1RATの無線リソース制御(RRC)メッセージに埋め込まれた、前記第2RATの第2完了メッセージを前記マスタノードに送信(704)することと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記第2完了メッセージは、シグナリング無線ベアラ1(SRB1)を介して送信される、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、さらに、
前記CPC再構成を適用(703)して前記CPC再構成に従うアクションを実行することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1RATは、LTEであり、
前記第2RATはニューレディオ(NR)である、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1RATの前記RRCメッセージは、ULInformationTransferMRDCメッセージである、方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法であって、
前記再構成メッセージは、RRCreconfigurationメッセージであり、
前記第1RATの前記メッセージは、RRCConnectionReconfigurationメッセージである、方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第2RATの前記第1完了メッセージは、RRCreconfiguration完了メッセージであり、
前記第1RATの前記別のメッセージは、RRCConnectionReconfiguration完了メッセージである、方法。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の方法であって、
前記第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、
前記第2RATは、LTEである、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記再構成メッセージは、RRCconnectionreconfigurationメッセージであり、
前記第1RATの前記メッセージは、RRCreconfigurationメッセージである、方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の方法であって、
前記第2RATの前記第1完了メッセージは、RRCConnectionReconfiguration完了メッセージであり、
前記第1RATの前記別のメッセージは、RRCreconfiguration完了メッセージである、方法。
【請求項11】
ユーザ装置(UE)(10)のセカンダリセルの条件付きプライマリセカンダリセル変更手順(CPC)を処理するために、マスタノードによって実行される方法であって、
前記UEに、第2無線アクセス技術(RAT)の前記セカンダリセルのCPC再構成のための再構成メッセージを含む、前記第2RATとは異なる第1RATのメッセージを送信(801)することと、
前記第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、前記第2RATの第1完了メッセージを前記UEから受信(802)することであって、前記第1完了メッセージは、前記UEが前記CPC再構成に準拠できることを示す、ことと、
前記第1完了メッセージをセカンダリノードに送信(803)することと、
前記UEから、前記第1RATの無線リソース制御(RRC)メッセージに埋め込まれた、前記UEで満たされた条件を示す、前記第2RATの第2完了メッセージを受信(804)することと、
前記第2完了メッセージを前記セカンダリノードに送信(805)することと、
を含む方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記第2完了メッセージは、シグナリング無線ベアラ1(SRB1)を介して受信される、方法。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の方法であって、
前記第1RATは、LTEであり、
前記第2RATは、ニューレディオ(NR)である、方法。
【請求項14】
請求項11から13のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1RATの前記RRCメッセージは、ULInformationTransferMRDCメッセージである、方法。
【請求項15】
請求項11から14のいずれか1項に記載の方法であって、
前記再構成メッセージは、RRCreconfigurationメッセージであり、
前記第1RATの前記メッセージは、RRCConnectionReconfigurationメッセージである、方法。
【請求項16】
請求項11から15のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第2RATの前記第1完了メッセージは、RRCreconfiguration完了メッセージであり、
前記第1RATの前記別のメッセージは、RRCConnectionReconfiguration完了メッセージである、方法。
【請求項17】
請求項11又は12に記載の方法であって、
前記第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、
前記第2RATは、LTEである、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記再構成メッセージは、RRCconnectionreconfigurationメッセージであり、
前記第1RATの前記メッセージは、RRCreconfigurationメッセージである、方法。
【請求項19】
ユーザ装置(UE)(10)のセカンダリセルの条件付きプライマリセカンダリセル変更手順(CPC)を処理するために、セカンダリノードによって実行される方法であって、
2無線アクセス技術(RAT)の前記セカンダリセルのCPC再構成のための再構成メッセージを、前記第2RATとは異なる第1RATのマスタノードに送信(901)することと、
前記第2RATの第1完了メッセージを前記マスタノードから受信(902)することであって、前記第1完了メッセージは、前記UEが前記CPC再構成に準拠できることを示す、ことと、
前記マスタノードから、前記UEで満たされた条件を示す、前記第2RATの第2完了メッセージを受信(903)することと、
を含む方法。
【請求項20】
ユーザ装置(UE)(10)のセカンダリセルの条件付きプライマリセカンダリセル変更手順を処理するためのUE(10)であって、
マスタノードから、第2無線アクセス技術(RAT)の前記セカンダリセルのCPC再構成のための再構成メッセージを含む、前記第2RATとは異なる第1RATのメッセージを受信することと、
前記第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、前記第2RATの第1完了メッセージを前記マスタノードに送信することであって、前記第1完了メッセージは、前記UEが前記CPC再構成に準拠できることを示す、ことと、
前記CPC再構成の条件が満たされると、前記第1RATの無線リソース制御(RRC)メッセージに埋め込まれた、前記第2RATの第2完了メッセージを前記マスタノードに送信することと、
を行う様に構成されたUE。
【請求項21】
ユーザ装置(UE)(10)のセカンダリセルの条件付きプライマリセカンダリセル変更手順(CPC)を処理するためのマスタノードであって、
前記UEに、第2無線アクセス技術(RAT)の前記セカンダリセルのCPC再構成のための再構成メッセージを含む、前記第2RATとは異なる第1RATのメッセージを送信することと、
前記第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、前記第2RATの第1完了メッセージを前記UEから受信することであって、前記第1完了メッセージは、前記UEが前記CPC再構成に準拠できることを示す、ことと、
前記第1完了メッセージをセカンダリノードに送信することと、
前記UEから、前記第1RATの無線リソース制御(RRC)メッセージに埋め込まれた、前記UEで満たされる条件を示す、前記第2RATの第2完了メッセージを受信することと、
前記第2完了メッセージを前記セカンダリノードに送信することと、
を行う様に構成された、マスタノード。
【請求項22】
ユーザ装置(UE)(10)のセカンダリセルの条件付きプライマリセカンダリセル変更手順(CPC)を処理するためのセカンダリノードであって、
2無線アクセス技術(RAT)の前記セカンダリセルのCPC再構成のための再構成メッセージを、前記第2RATとは異なる第1RATのマスタノードに送信することと、
前記第2RATの第1完了メッセージを前記マスタノードから受信することであって、前記第1完了メッセージは、前記UEが前記CPC再構成に準拠できることを示す、ことと、
前記マスタノードから、前記UE(10)で満たされた条件を示す、前記第2RATの第2完了メッセージを受信することと、
を行う様に構成された、セカンダリノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、マスタノード、セカンダリノード、ユーザ装置(UE)及び無線通信ネットワークにおける通信に関してそこで実行される方法に関する。さらに、コンピュータプログラム製品及びコンピュータ可読記憶媒体も本明細書で提供される。特に、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて、異なるRATでのデュアルコネクティビティにあるUEのハンドオーバを処理するといった、通信を処理又は可能にすることに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な無線通信ネットワークにおいて、無線通信デバイス、移動局、局(STA)及び/又は無線デバイスとしても知られるユーザ装置(UE)は、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して、1つ以上のコアネットワーク(CN)と通信する。RANは、サービスエリア又はセルエリアに分割される地理的領域をカバーし、各サービスエリア又はセルエリアは、例えば、Wi-Fiアクセスポイントや、幾つかの無線アクセス技術(RAT)においては、例えば、ノードB、発展型ノードB(eノードB)及びgノードB(gNB)とも呼ばれ得る無線基地局(RBS)といったアクセスノード等の無線ネットワークノードによりサービス提供される。サービスエリア又はセルエリアは、無線ネットワークノードによって無線カバレッジが提供される地理的エリアである。無線ネットワークノードは、アクセスノードの範囲内のUEと、エアインタフェースを介して通信するために無線周波数で動作する。無線ネットワークノードは、ダウンリンク(DL)を介してUEと通信し、UEはアップリンク(UL)を介して無線ネットワークノードと通信する。無線ネットワークノードは、リモート無線ユニットと、分離されたベースバンドユニットと、を含む分散ノードであり得る。
【0003】
ユニバーサル移動通信システム(UMTS)は、第2世代(2G)のGSM(Global System for Mobile Communication)から発展した、第3世代(3G)通信ネットワークである。UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、基本的には、UEとの通信ために広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA(登録商標))及び/又は高速パケットアクセス(HSPA)を使用するRANである。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))として公知のフォーラムにおいて、通信サプライヤは、現在及び将来の世代のネットワークとUTRANの規格を具体的に提案及び同意し、データレートと無線容量の向上を調査している。例えば、UMTSの様な幾つかのRANにおいて、幾つかの無線ネットワークノードは、地上伝送路又はマイクロウェーブにより、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)の様な、コントローラノードに接続され、それらは、接続される複数の無線ネットワークノードの種々の活動を監視し、調整する。RNCは、典型的には、1つ以上のコアネットワークに接続される。
【0004】
発展型パケットシステム(EPS)の仕様は第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で完成し、この作業は5Gネットワーク等の今後の3GPPリリースでも継続される。EPSは、ロングタームエボリューション(LTE)無線アクセスネットワークとしても知られる、発展型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)コアネットワークとしても知られる、発展型パケットコア(EPC)と、を含む。E-UTRAN/LTEは、3GPP無線アクセス技術であり、無線ネットワークノードは、EPCコアネットワークに直接的に接続される。この様に、EPSのRANは、本質的に、"フラット"な構成であり、1つ以上のコアネットワークに直接接続される無線ネットワークノードを含む。
【0005】
ニューレディオ(NR)としても知られる新しい5G技術では、送信側ビームフォーミングや受信側ビームフォーミング等のビームフォーミングを利用できるため、非常に多くの送信アンテナ要素と受信アンテナ要素の使用が非常に注目されている。送信側ビームフォーミングとは、送信機が選択された方向の送信信号を増幅し、他の方向の送信信号を抑制できることを意味する。同様に、受信側では、受信機は選択された方向からの信号を増幅し、他の方向からの不要な信号を抑制できる。
【0006】
ビームフォーミングにより、個々の接続に対して信号を強くすることができる。送信側では、これは送信電力を所望の方向に集中させることにより達成でき、受信側では、これは所望の方向の受信機感度を高めることにより達成できる。このビームフォーミングにより、接続のスループットとカバレッジが向上する。また、不要な信号からの干渉を低減できるため、いわゆるマルチユーザ多入力多出力(MIMO)、つまり、時間周波数グリッド内の同じリソースを使用して、複数の個別接続を介した複数の同時送信が可能になる。
【0007】
条件付きハンドオーバ(CHO)
LTEとNRのモビリティ拡張のための2つの新しい作業項目がリリース16の3GPPで開始された。作業項目の主な目的は、ハンドオーバ時の堅牢性を向上させ、ハンドオーバ時の中断時間を短縮することである。
【0008】
ハンドオーバ(HO)時の堅牢性に関連する問題の1つは、UEの無線状態が既に非常に悪い場合に、mobilityControlInfoを使用したRRCConnectionReconfiguration及びreconfigurationWithSyncフィールドを使用したRRCReconfiguration等のHOコマンドが通常送信されることである。これにより、メッセージがセグメント化される場合、或いは、再送信が行われる場合、HOコマンドが時間内にUEに到達しない可能性がある。
【0009】
LTE及びNRにおいては、モビリティの堅牢性を高めるための様々な解決策が過去に議論されてきた。NRで議論された1つの解決策は、"条件付きハンドオーバ"又は"早期ハンドオーバコマンド"と呼ばれている。UEがハンドオーバを実行すべき時間(及び無線条件)でのサービング無線リンクへの望ましくない依存を回避するため、ハンドオーバのためのRRCシグナリングをより早くUEに提供する可能性が提供されるべきである。これを達成するために、HOコマンドを条件、例えば、A3イベントに関連付けられた条件に恐らく似ている無線条件に基づく条件に関連付け、そこでは、特定の隣接セルがターゲットよりもXdB良くなる。条件が満たされるとすぐに、UEは、提供されたハンドオーバコマンドに従ってハンドオーバを実行する。
【0010】
その様な条件は、例えば、ターゲットセル又はビームの品質がサービングセルよりもXdBだけ強くなることであり得る。先行する測定報告イベントで使用される閾値Yは、ハンドオーバ実行条件の閾値よりも低く選択され得る。これにより、サービングセルは、早期測定レポートの受信時にハンドオーバを準備し、ソースセルとUEとの間の無線リンクがまだ安定しているときにmobilityControlInfoを含むRRCConnectionReconfigurationを提供することができる。ハンドオーバの実行は、ハンドオーバの実行に最適であると考えられる後の時点(及び閾値)で実行される。
【0011】
図1は、サービングセルとターゲットセルだけを用いた、条件付きハンドオーバ実行例を示している。ただし、実際には、先行する無線リソース管理(RRM)測定に基づいてUEが可能な候補として報告した多くのセル又はビームが存在し得る。その場合、ネットワークは、これらの候補の幾つかに対して条件付きハンドオーバコマンドを発行する自由を持つべきである。これらの候補のそれぞれのRRCConnectionReconfigurationは、例えば、HO実行条件、測定する基準信号(RS)及び超過する閾値と、条件が満たされたときに送信されるランダムアクセス(RA)プリアンブルの観点において異なり得る。
【0012】
UEが条件を評価している間、UEは現在のRRC構成に従って、つまり、条件付きHOコマンドを適用せずに動作を継続する必要がある。UEは、条件が満たされていると判定すると、サービングセルから切断し、条件付きHOコマンドを適用してターゲットセルに接続する。これらのステップは、現在の瞬間的なハンドオーバの実行に相当する。
【0013】
条件付きハンドオーバについては、CR R2-2001748に記載されている。

9.2.3.X 条件付きハンドオーバ
9.2.3.X.1 概要
条件付きハンドオーバ(CHO)は、1つ又は複数のハンドオーバ実行条件が満たされたときにUEによって実行されるハンドオーバとして定義される。UEは、CHO構成を受信すると実行条件の評価を開始し、実行条件が満たされると実行条件の評価を停止する。

以下の原則がCHOに適用される。

-CHO構成は、候補gNBによって生成されたCHO候補セルの構成と、ソースgNBによって生成された実行条件と、を含む。

-実行条件は、1つ又は2つのトリガ条件([12]で定義されているCHOイベントA3/A5)を含み得る。単一のRSタイプのみがサポートされ、単一の候補セルのCHO実行条件を評価するために、最大2つの異なるトリガ量(RSRPとRSRQ、RSRPとSINR等)が同時に構成され得る。

-CHO実行条件が満たされる前に、HOコマンドを受信すると(CHO構成無しに)、UEは、以前に受信したCHO構成に拘わらず、9.2.3.2項で説明されている様にHO手順を実行する。

-CHOの実行中、つまり、UEがターゲットセルとの同期を開始した時点から、UEはソースセルを監視しない。

仕様のこのリリースにおいて、CHOはN2ベースのハンドオーバに対してはサポートされていない。
【0014】
9.2.3.x.2 Cプレーン処理
イントラNR RANハンドオーバの様に、イントラNR RAN CHOにおいて、条件付きハンドオーバ手順の準備及び実行フェーズは、5GCの関与なしに実行される、つまり、準備メッセージはgNB間で直接交換される。条件付きハンドオーバ完了フェーズ中のソースgNBでのリソース解放は、ターゲットgNBによってトリガされる。次の図は、AMFもUPFも変更されない基本的な条件付きハンドオーバのシナリオを示している。
【0015】
[...]
0/1.セクション9.2.3.2.1の図9.2.3.2.1-1のステップ0、1と同じ。
2.ソースgNBはCHOを使用することを決定する。
3.ソースgNBは、1つ以上の候補gNBにハンドオーバ要求メッセージを発行する。
4.セクション9.2.3.2.1の図9.2.3.2.1-1のステップ4と同じ。
5.候補gNBは、CHO候補セルの構成を含むハンドオーバ要求確認応答メッセージをソースgNBに送信する。
6.ソースgNBは、CHO候補セルの構成とCHO実行条件と、を含むRRCReconfigurationメッセージをUEに送信する。
7.UEはRRCReconfigurationCompleteメッセージをソースgNBに送信する。
8.UEは、CHO構成を受信した後、ソースgNBとの接続を維持し、候補セルのCHO実行条件の評価を開始する。少なくとも1つのCHO候補セルが対応するCHO実行条件を満たす場合、UEは、ソースgNBからデタッチし、選択された候補セルについて格納した対応する構成を適用し、その候補セルに同期し、RRCReconfigurationCompleteメッセージをターゲットgNBに送信することによってRRCハンドオーバ手順を完了させる。UEは、RRCハンドオーバ手順が正常に完了した後、格納したCHO構成を解放する。
【0016】
プライマリセカンダリセル(PSCell)変更。
UEは、マスタセルグループ(MCG)とセカンダリセルグループ(SCG)との両方を介して通信するデュアルコネクティビティ(DC)で構成され得る。UEがデュアルコネクティビティで構成されている場合、UEは2つの媒体アクセス制御(MAC)エンティティで構成され、1つはMCG用のMACエンティティであり、もう1つはSCG用のMACエンティティである。マルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)において、セルグループは、2つの異なる論理ノード、つまり、異なるNG-RANノードに配置され、恐らく、それらは理想的ではないバックホールを介して接続され、一方はNRアクセスを提供し、もう一方はE-UTRA又はNRアクセスを提供する。1つのノードはマスターノード(MN)として機能し、もう1つのノードはセカンダリノード(SN)として機能する。MN及びSNは、ネットワークインタフェースを介して接続され、少なくともMNはコアネットワークに接続される。
【0017】
MR-DCでの動作は、セカンダリノードの追加、セカンダリノードの修正、セカンダリノードの解放及びセカンダリノードの変更等の様々な再構成手順を含む。
【0018】
以下に、PSCel変更(PC)とも呼ばれる、SNによって開始されたSN変更について、TS37.340 v.16.0.0からのシグナリングフローを示す。その中で、UEはMR-DCで動作、つまり、MNとソースSN(S-SN)に接続されており、S-SNは、おそらくS-SN及び/又はターゲットSN(T-SN)周波数での報告された測定値に基づいて、UEをT-SNに移動することを決定する。
【0019】
図2は、SNによって開始されたSNの変更を示している。
【0020】
図2は、SNによって開始されたセカンダリノード変更のシグナリングフローの例を示している。
1. ソースSNは、ターゲットSN ID情報を含み、ターゲットSNに関連するSCG構成(デルタ構成をサポートするため)及び測定結果を含み得るSgNB変更要求メッセージを送信することによってSN変更手順を開始する。

2/3. MNは、ソースSNから受信したターゲットSNに関連する測定結果を含む、SgNB追加手順によって、UEへのリソース割り当てをターゲットSNに要求する。転送が必要な場合、ターゲットSNはMNに転送アドレスを提供する。ターゲットSNは、フル又はデルタRRC構成の表示を含む。

4/5. MNは、UEをトリガして新しい構成を適用する。MNは、ターゲットSNによって生成されたNRのRRC構成メッセージを含むRRCConnectionReconfigurationメッセージでUEに新しい構成を示す。UEは新しい構成を適用し、必要に応じて、ターゲットSNの符号化されたNRのRRC応答メッセージを含む、RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを送信する。UEがRRCConnectionReconfigurationメッセージに含まれる構成(の一部)に準拠できない場合、UEは再構成失敗手順を実行する。

6.ターゲットSNのリソース割り当てが成功した場合、MNはソースSNのリソース解放を確認する。データ転送が必要な場合、MNはソースSNにデータ転送アドレスを提供する。SNで終端されたベアラに直接データ転送が使用される場合、MNはターゲットSNから受信したデータ転送アドレスをソースSNに提供する。SgNB変更確認メッセージを受信すると、ソースSNをトリガしてUEへのユーザデータの提供を停止し、該当する場合はデータ転送を開始する。

7. RRC接続再構成手順が成功した場合、MNは、ターゲットSNのための符号化されたNRのRRC応答メッセージをUEから受信した場合、SgNB再構成完了メッセージを介して、それをターゲットSNに通知する。

8. UEはターゲットSNに同期する。

9. RLC AMを使用するSN終端ベアラの場合、ソースSNはSNステータス転送を送信し、必要に応じて、MNはそれをターゲットSNに送信する。

10. 該当する場合、ソースSNからのデータ転送が行われる。それは、ソースSNがMNからSgNB変更確認メッセージを受信するとすぐに開始され得る。

11. ソースSNは、セカンダリRATデータ使用状況レポートメッセージをMNに送信し、それは、関連するE-RABのNR無線を介してUEとの間で送受信されるデータ量を含む。

注4:ソースSNがセカンダリRATデータ使用状況レポートメッセージを送信し、MN/ターゲットSNとデータ転送を実行する順序は定義されていない。SgNBは、関連するベアラの送信が停止したときにレポートを送信し得る。

12~16. 該当する場合、パス更新はMNによってトリガされる。

17. UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、ソースSNは、UEコンテキストに関連付けられた無線及びCプレーン関連リソースを解放する。進行中のデータ転送は継続し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本開示は、SN PSCellが1つのセルから別のセカンダリセルに変更される場合、さらにより具体的には、モビリティ拡張のためのリリース(rel)-16作業項目で標準化される条件付きPSCell変更(CPC)に関する。rel-16において、CPCにMNが関与しないイントラSNケースのみがサポート、つまり、S-SNとT-SNが図2の様に同じノードにある場合がサポートされる。つまり、セカンダリセルは変更されるが、古いセカンダリセルと新しいセカンダリセルの両方が同じノードにある。一方、本明細書の実施形態は、さらなるリリースにおいて、CPCに基づくインターSN変更が導入され得るので、この場合のみに限定されない。
【0022】
条件付きPSCell変更(CPC)
RAN2は、条件付きPSCell変更(CPC)手順をサポートすることに同意した。その中で、マルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)で動作しているUEは、無線リソース制御(RRC)再構成、例えば、例えばIE CellGroupConfigのsecondaryCellGroup等のSCG構成を含むRRCReconfigurationメッセージを、reconfigurationWithSyncと共に受信し、reconfigurationWithSyncは、例えば、A3イベント構成の様な条件である実行条件に関連付けられて保存され、これにより、保存されたメッセージは、UEがPSCellの変更を実行する実行条件が満たされたときにのみ適用される。手順に関連する合意は以下の通りである。
【0023】
合意
0 条件付きPSCell変更のSN開始PSCell変更での作業が優先される。
1 条件付きPScellの変更があっても、一度に1つのPScellのみがアクティブになるというRel-15の原則を維持する。
2 条件付きPScell変更の場合、A3/A5実行条件がサポートされるべきである。
3 条件付きSN変更の場合、ソースSN構成は、候補SNのデルタシグナリングを生成する際の参照として使用され得る。
4 実行条件と候補PSCellの構成の両方を(コンテナとして)、(MNの関与なしに)SNによって開始された、イントラSN条件付きPSCell変更のために、SNによって生成されるRRCReconfigurationメッセージに含めることができる。
5 シグナリング無線ベアラ1(SRB1)は、総ての場合に使用され得る。MNの関与無しのイントラSN変更のため、SRB3は、条件付きPScell変更構成をUEに送信するために使用され得る。
6 MNが関与しないイントラSN変更の制限、つまり、MNの再構成や決定は必要ないが、Rel-16ではSRB1を使用できる。
【0024】
CHOと同様に、CPCについて以下の合意がなされた。
1. 条件付きPSCell追加/変更(CPAC)の使用はネットワークによって決定される。UEは、条件がいつ有効になるかを評価する。
2. CPACのために1つ以上の候補セルの構成をサポートする。
○ さらなる調査(FFS):候補セルの数(UE及びネットワークへの影響を明確にする必要がある)。CPACのための候補セル数がCHOと異なるかどうかはFFS。
3. 単一の候補セルのCPAC実行に対して("及び"を使用して)複数のトリガ条件を持つことを許可する。CPAC候補ごとに単一のRSタイプのみがサポートされる。最大2つのトリガ量(RSRPとRSRQ、RSRPとSINR等)を同時に構成できる。UE機能はFFS。
4. 測定構成を識別する測定識別子によって、条件付きPSCell変更の実行条件を定義する。
5. セルレベルの品質は、条件付きNR PSCell変更実行条件のベースラインとして使用される。
g. PSCellの変更は、候補PSCellごとに1つのRSタイプ(同期信号ブロック(SSB)又はチャネル状態情報基準信号(CSI-RS))のみがサポートされる。
h. 最大で2つのトリガ量(例えば、基準信号受信電力(RSRP)と基準信号受信品質(RSRQ)、RSRPと信号対干渉プラス雑音比(SINR))を同時に構成できる。UE機能についてはさらなる調査(FFS)。
i. トリガまでの時間(TTT)は、CPAC実行条件でサポートされる(レガシー構成に従って)。
6. マルチビーム動作を伴う条件付きPSCell変更完了のランダムアクセスチャネル(RACH)性能を改善するために、マルチビーム動作による追加の最適化は導入されない。
7. 周波数範囲1(FR1)及びFR2に対し、複数の候補セルがトリガ条件を満たす場合、候補PSCellの選択は、UEの実装に任せる。UEは、これにおいてビーム情報を考慮し得る。
8. UEは、条件付きSNの実行中、他の候補PSCellのトリガ条件を評価し続ける必要はない。
【0025】
合意(RAN#2109e)
1)CHOと同様に、以下のものがCPCイントラSN構成に適用される。
-RRCReconfiguration/RRCConnectionReconfiguration手順を再利用して、CPCイントラSN構成をUEにシグナリングする。
-MNは、SNからRRCコンテナで搬送される構成の内容を変更することを許可されない。
-1つ又は複数のRRCメッセージで複数の候補PSCellを送信できる。
-追加/修正リストと解放リストとを使用して、複数の候補PSCellを構成する。
-CPCイントラSN実行条件及び/又は候補PSCell構成は、SNによって、つまり、既存のCPCイントラSN構成を修正することによって更新され得る。
2)CPCイントラSN手順が正常に実行されると、UEはUE側に保存されている総てのCPCイントラSN構成を解放する。
3)従来のPSCell変更手順が正常に完了すると、UEは総てのCPCイントラSN構成を解放する。
4)SCG障害情報手順が、無線リンク障害(RLF)、T304の様なタイマの有効期限満了、又は、コンプライアンスチェックの障害によるCPCイントラSN手順の障害に使用される。
5)FFS:SRB3の場合、MNはUEによるCPCイントラSN実行について通知されない。
6)SRB3が構成されていない場合、UEは最初にメッセージを受信したことをMNに通知する。次に、UEは、CPCの実行時にMNを介してSNにCPC完了メッセージを提供する必要がある。
7)CPCは、CHOのために定義されたIEを再利用する。IEのフィールド名は、IEがCHOとCPCの両方に使用されることを反映するように変更され得る。
S1_1: CPC手順を実行している間、UEは、MNからRRC再構成を受信し続ける。ただし、UEは、MNから受信したRRCメッセージを処理する前に、進行中のCPC実行を終わらせるべきである(従来のPSCellの変更と同じ)、つまり、レガシー動作であり、特定のUE要件はない。
S1_2: 従来のPSCellの変更と同様に、SRB3が構成されておらず、かつ、MNがSNに通知する場合、CPCの実行時、UEは、RRCReconfigurationCompleteをMNに送信する、つまり、MNへの完了メッセージは、埋め込まれたSNへの完了メッセージを含む。
S1_3: SRB3が構成されておらず、かつ、MNがSNに通知する場合、CPCの構成時、UEは、RRCReconfigurationCompleteをMNに送信する、つまり、MNへの完了メッセージは、埋め込まれたSNへの完了メッセージを含む。
S1_4: MNの関与の無いイントラSN変更のための条件付きPSCell変更の実行中にPCellでRLFが発生すると、UEはRel-16のMR-DC手順をサポート、つまり、高速MCGリンク回復なしで接続再確立手順を実行する。
S1_5: Rel-16では、CHOとCPCイントラSN構成の同時サポートは考慮されていない。CHOとCPCの同時構成がないことを確実にすることは、ネットワークでの解決策に任される。
S2_6: 条件付きPSCell変更の手順においてSCG障害を宣言する際に、SCG障害情報の使用を再確認する。
S2_7: SRB3を介して受信した条件付きPSCell構成が無効な場合、UEは、SCG障害情報手順を開始して、無効な構成によるSN変更の失敗をMNに報告する(レガシー手順)。
S2_9:CHOと同様に、UEは、EN-DC、NGEN-DC、NR-DCの場合、条件付きPSCell追加/変更手順中にT310及びT304タイマを処理するために以下の手順に従うべきである。
・ UEは、CPCイントラSNの構成を受信したときに、MN T310又はSN T310を停止してはならず、T304を開始してはならない。
・ UEがCPCイントラSNの実行を開始すると、タイマT310(SN変更の場合にはSNのみ)を停止し、タイマT304と同様のものが開始される。
S3_11: UEは、SRB1を介してMN RRCメッセージに埋め込まれているか、SRB3を介して受信した(CHOと同じ)条件付きPSCell変更RRC再構成メッセージを受信するとすぐに、条件付きPSCell変更実行基準構成の有効性をチェックする。
S3_12: 条件付きPSCell候補の構成を含む、埋め込まれた再構成メッセージのコンプライアンスチェックに関する仕様変更は導入されない(CHOの場合と同じ)。
S2_8: SRB1を介して受信した条件付きPSCell構成が無効な場合、つまり、UEがイントラSN変更用の埋め込まれたPSCell構成に準拠できない場合、UEは、接続再確立手順又はRRC_IDLEに進むアクション(レガシー手順)を実行する。
【0026】
本明細書の実施形態の開発の一部として、1つ又は複数の問題が特定された。本明細書の第1の問題の実施形態は、UEがEUTRAN NG-RAN-デュアルコネクティビティ(EN-DC)で動作している、すなわち、LTEのeNBであるマスタノード(MN)と、NRのgNBであるセカンダリノード(SN)との接続を有し、ターゲット候補としてNRセルの条件付きPSCell変更(CPC)で構成されるシナリオに関する。次に、UEは、CPC手順をトリガするための実行条件を監視する。この問題は、RAN2#109eからの次の合意に関連する。
【0027】
合意(RAN#2109e)
・・・
6)SRB3が構成されていない場合、UEは最初にメッセージを受信したことをMNに通知する。次に、UEは、CPCの実行時にMNを介してSNにCPC完了メッセージを提供する必要がある。
・・・
S1_2: 従来のPSCellの変更と同様に、SRB3が構成されておらず、かつ、MNがSNに通知する場合、CPCの実行時、UEは、RRCReconfigurationCompleteをMNに送信する、つまり、MNへの完了メッセージは、埋め込まれたSNへの完了メッセージを含む。
・・・
【0028】
SRB3が構成されている場合、総ての通信は同じRAT内で発生し、特に、CPCの実行時、NRフォーマットの完了メッセージが送信される(つまり、SRB3を介してNRにRRCReconfigurationCompleteが送信される)。ただし、SRB3が構成されていない場合、レガシーと同様の手順がここで適用可能であると想定して、UEはLTEのSRB1を使用して、後にSN/NR側に転送する必要があり得る総てのメッセージを配信する必要がある(つまり、MNは、ノード間インタフェース上のSgNB再構成完了メッセージを介して、RRCReconfigurationCompleteをターゲットSNに転送する)。
【0029】
CPCが構成されると、実行条件構成とターゲット候補毎のRRCReconfiguration***を含むRRCReconfiguration*がSN(つまり、NRのgNB)で生成され、MNに提供される(図3を参照)。これは、図2のステップ3とある程度同等であり(SN変更-SN開始(TS37.340))、T-SNからMNへのSgNB追加要求確認応答メッセージ(CPCで使用される)のバージョンは、RRCReconfiguration*を含み得る。
【0030】
次に、RRCReconfiguration*は、nr-SecondaryCellGroupConfigにカプセル化され、nr-SecondaryCellGroupConfigは、LTEフォーマットのRRCConnectionReconfiguration**に含まれる。LTEフォーマットのRRCConnectionReconfiguration**を受信すると、UEは、nr-SecondaryCellGroupConfigの包含を検出し、カプセル化されたRRCReconfiguration*を適用し、手順の一部としてRRCReconfigurationComplete*メッセージを作成する(RRCReconfiguration*に応答して)。次に、UEは、CPC構成を伴うSNメッセージの受信の確認応答のために、RRCReconfiguration*に応答して生成されたRRCReconfigurationComplete*メッセージを含む、RRCConnectionReconfigurationComplete**メッセージでMNに応答する。この手順で、UEはCPC実行条件の監視を開始する。
【0031】
CPCのターゲット候補に関連付けられた実行条件が満たされると、UEはNRフォーマットのRRCReconfiguration***メッセージを適用する。その手順の一部として、UEは合意に従ってRRCReconfigurationComplete***(LTEに送信する必要がある)を生成し、ターゲット候補セル(以下では、単に、NRとして示すターゲットSN(T-SN)にある)とランダムアクセスを実行する。ただし、メッセージRRCReconfigurationComplete***はNRフォーマットであり、LTE(又はより一般的な用語で他のRAT)に送信することはできない。この問題を図4に示す。
【0032】
本明細書における第2の問題の実施形態は、UEがMR-DCで動作している、すなわち、NRのgNBであり得るマスタノード(MN)と、LTEのeNBであり得るセカンダリノード(SN)との接続を有し、例えば、LTEセルに対して条件付きPSCell変更で構成されているシナリオに関する。言い換えると、UEは、CPC手順の実行条件を監視している。その場合、実行条件が満たされると、UEは、RRCConnectionReconfiguration(LTEフォーマット)を適用し、NRを介して送信する必要があるRRCConnectionReconfigurationCompleteを生成する。そして、第1の問題と同様に、そのメッセージをどの様にNRに送信するかは明らかではない。
【0033】
従来の手順、つまり、PSCell変更との主な違いは、従来の手順では、UEは、適用されるNRのPSCell変更構成(RRCReconfiguration)を、LTEメッセージ(RRCConnectionReconfiguration)に埋め込まれた受信時に受信することである。次に、RRCReconfigurationを適用し、それに応答してRRCReconfigurationCompleteを生成するときに、ラッパメッセージ用にLTEフォーマットのRRCConnectionReconfigurationCompleteを生成する必要もある。したがって、NRフォーマットのRRCReconfigurationCompleteは、とにかく送信されるRRCConnectionReconfigurationCompleteで送信され得る。ただし、CPCを実行すると、送信するRRCConnectionReconfigurationCompleteがないため、通信が中断又は遅延し、それにより無線通信ネットワークの性能が制限又は低下し得る。
【0034】
本実施形態の目的は、無線通信ネットワークの性能を改善するメカニズムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本明細書の実施形態によると、目的は、クレームされる方法によって達成される。
【0036】
一態様によると、目的は、UEのセカンダリセルのセル変更を処理するためにUEによって実行される方法を提供することによって達成される。UEは、マスタノードから、セカンダリセルの条件付き再構成のための第2RATの再構成メッセージを含む、第1RATのメッセージを受信する。UEは、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージをマスタノードに送信し、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。UEは、さらに、条件付き再構成の条件が満たされると、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、第2RATの第2完了メッセージをマスタノードに送信する。
【0037】
別の態様によると、目的は、UEのセカンダリセルのセル変更を処理するためにマスタノードによって実行される方法を提供することによって達成される。マスタノードは、UEに、セカンダリセルの条件付き再構成のための第2RATの再構成メッセージを含む、第1RATのメッセージを送信する。マスタノードは、さらに、UEから、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージを受信し、ここで、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示し、マスタノードは、第1完了メッセージをセカンダリノードに送信する。マスタノードは、さらに、UEから、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、UEで満たされた条件を示す、第2RATの第2完了メッセージを受信し、第2完了メッセージをセカンダリノードに送信する。
【0038】
さらに別の態様によると、目的は、UEのセカンダリセルのセル変更を処理するためにセカンダリノードによって実行される方法を提供することによって達成される。セカンダリノードは、セカンダリセルの条件付き再構成のための第2RATの再構成メッセージをマスタノードに送信し、マスタノードから、第2RATの第1完了メッセージを受信し、ここで、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示し、セカンダリノードは、さらに、マスタノードから、UEで満たされた条件を示す第2RATの第2完了メッセージを受信する。
【0039】
さらに、本明細書では、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、マスタノード、セカンダリノード又はUEそれぞれによって実行される上記方法のいずれかを、少なくとも1つのプロセッサに実行させる命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。本明細書では、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、マスタノード、セカンダリノード又はUEそれぞれによって実行される上記方法のいずれかによる方法を、少なくとも1つのプロセッサに実行させる命令を含むコンピュータプログラム製品を格納したコンピュータ可読記憶媒体がさらに提供される。
【0040】
さらに別の態様によると、目的は、ネットワークでの方法を実行するように構成されたマスタノード又はセカンダリノードを提供することによって達成される。
【0041】
さらに別の態様によると、目的は、UEによる方法を実行するように構成されたUEを提供することによって達成される。
【0042】
さらに別の態様によると、目的は、UEのセカンダリセルのセル変更を処理するためのUEを提供することによって達成される。UEは、マスタノードから、セカンダリセルの条件付き再構成のための第2RATの再構成メッセージを含む、第1RATのメッセージを受信し、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージをマスタノードに送信するように構成され、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。UEは、条件付き再構成の条件が満たされると、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、第2RATの第2完了メッセージをマスタノードに送信する様に構成される。
【0043】
さらに別の態様によると、目的は、UEのセカンダリセルのセル変更を処理するためのマスタノードを提供することによって達成される。マスタノードは、UEに、セカンダリセルの条件付き再構成のための第2RATの再構成メッセージを含む、第1RATのメッセージを送信する様に構成される。マスタノードは、さらに、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージをUEから受信する様に構成され、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。マスタノードは、第1完了メッセージをセカンダリノードに送信し、UEから、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、UEで満たされた条件を示す、第2RATの第2完了メッセージを受信し、第2完了メッセージをセカンダリノードに送信する様に構成される。
【0044】
さらに別の態様によると、目的は、UEのセカンダリセルのセル変更を処理するためのセカンダリノードを提供することによって達成される。セカンダリノードは、マスタノードに、セカンダリセルの条件付き再構成のための第2RATの再構成メッセージを送信し、マスタノードから、第2RATの第1完了メッセージを受信するように構成され、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。セカンダリノードはさらに、マスタノードから、UEで満たされた条件を示す、第2RATの第2完了メッセージを受信するように構成される。
【0045】
本明細書の実施形態は、セカンダリセルの変更を可能にするための方法及びノードに関する。
【0046】
これらの方法は、条件付きPSCell変更手順の実行時、つまり、RRCReconfigurationメッセージの適用に応答して、LTEを介してNRフォーマット(RRCConnectionReconfiguration等)の完了メッセージの送信を可能にする。この方法により、LTEの完了メッセージを送信する必要なしに、LTE経由でNRの完了メッセージを送信でき、これは、条件付きPSCell変更(CPC)では生じないフォーマットのRRCConnectionReconfigurationメッセージをUEが最初にLTE適用することを要求するので可能ではない。これは、UEが実際にLTEフォーマットのRRCConnectionReconfigurationを受信するレガシーPSCell変更とは異なり、これは、LTEフォーマットでもRRCConnectionReconfigurationCompleteの送信を必要とする。したがって、LTEを介してSRB1のみが構成され、UEがEN-DCで動作する場合、これはレガシーPSCell変更の問題ではない。
【0047】
ただし、条件付きPSCell変更において、UEは、LTEフォーマットのRRCConnectionReconfigurationを受信し、これにはNRフォーマットでの第1のRRCReconfigurationCompleteを含むRRCConnectionReconfigurationCompleteの送信が必要であるが、NRフォーマットの第2のRRCReconfigurationCompleteは、実行時に送信する必要があり、ネットワークはLTEフォーマットの完了メッセージをもはや期待しないため、LTEを介してそれを送信する方法はない。この方法のおかげで、UEは、送信される第1構成メッセージを必要としないLTEフォーマットで定義されたメッセージを使用して、SRB1を介してUL手順でNR完了メッセージを送信する。
【0048】
したがって、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークの性能を改善する。
【0049】
実施形態の詳細について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】先行技術による例を示す図。
図2】先行技術による例を示す図。
図3】先行技術による例を示す図。
図4】先行技術による例を示す図。
図5】本実施形態による通信ネットワークの概略を示す図。
図6】本実施形態のフローチャートとシグナリング方法を結合した図。
図7】本実施形態によるUEにより実行される方法を示すフローチャート。
図8】本実施形態によるMNにより実行される方法を示すフローチャート。
図9】本実施形態によるSNにより実行される方法を示すフローチャート。
図10】本実施形態による、フローチャートとシグナリング方法を結合した図。
図11】RRCメッセージのシグナリング図。
図12】LTEにおける再構成のシグナリング図。
図13】NRにおける再構成のシグナリング図。
図14】本実施形態によるMNのブロック図。
図15】本実施形態によるSNのブロック図。
図16】本実施形態によるUEのブロック図。
図17】中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された例示的な通信ネットワークを示す図。
図18】基地局を介した部分的な無線接続によりユーザ装置と通信するホストコンピュータの一般化したブロック図。
図19】ホストコンピュータ、基地局、及びユーザ装置を含む通信システムで実行される方法を示すフローチャート。
図20】ホストコンピュータ、基地局、及びユーザ装置を含む通信システムで実行される方法を示すフローチャート。
図21】ホストコンピュータ、基地局、及びユーザ装置を含む通信システムで実行される方法を示すフローチャート。
図22】ホストコンピュータ、基地局、及びユーザ装置を含む通信システムで実行される方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本明細書の実施形態は、5G/NR及びLTEの文脈で説明されるが、同じ概念は、4G/LTE及びUMTS等の他の無線通信システムにも適用され得る。本明細書の実施形態は、例えば、無線ネットワークノードとしてgNBを使用し、3GPPのNR無線技術(3GPP TS38.300 V15.2.0(2018年6月))の文脈で説明され得る。本明細書で説明される問題及び解決策は、他のアクセス技術及び標準を実装する無線アクセスネットワーク及びユーザ装置(UE)に等しく適用可能であることが理解される。NRは、実施形態が適切である例示的な技術として使用され、したがって、説明においてNRを使用することは、問題及び問題を解決する解決策を理解するために特に有用である。特に、実施形態は、3GPP LTEや、非スタンドアロンNRともいわれる3GPP LTE及びNR統合にも適用可能である。
【0052】
本実施形態は、一般的に無線通信ネットワークに関する。図5は、無線通信ネットワーク1の概略を示している。無線通信ネットワーク1は、例えば、1つ以上のRANと、1つ以上のCNと、を有する。無線通信ネットワーク1は、1つ又は複数の異なる技術、幾つかの可能な実装を述べると、WiFi、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンス、NR、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA(登録商標))、グローバルシステム・フォー・モバイルコミュニケーションズ/エンハンスド・データレート・フォー・GSMエボリューション(GSM/EDGE)、ワールドワイド・インタオペラビリィティ・フォー・マイクロウェーブアクセス(WiMax)、又は、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)を使用し得る。本明細書の実施形態は、LTEシステムと統合された5Gシステムに特に関心のある最近の技術動向に関連しているが、実施形態は、例えば、WCDMA(登録商標)又はLTEシステム等の既存の通信システムのさらなる開発にも適用可能である。
【0053】
無線通信ネットワーク1において、無線デバイス、例えば、移動局、非アクセスポイント(non-AP)局(STA)、STA、ユーザ装置及び/又は無線端末の様なUE10は、例えば、RANである1つ以上のアクセスネットワーク(AN)を介して、1つ以上のコアネットワーク(CN)と通信する。"UE"は、例えば、無線通信端末、ユーザ装置、マシン型通信(MTC)デバイス、デバイス間(D2D)端末、インターネットオブシングス(IоT)動作可能デバイス又はノード、スマートフォン、ラップトップ、移動電話、センサ、中継器、モバイルタブレットや、ネットワークノードによりサービス提供されるエリア内においてネットワークノードと無線通信により通信できるスモール基地局の様な任意端末を意味する非制限的な用語であることを当業者は理解する。
【0054】
無線通信ネットワーク1は、第1無線ネットワークノード12を備え、NR、LTE、WiFi、WiMax等の第1無線アクセス技術(RAT)の第1サービスエリア11、つまり第1セルといった、地理的範囲に渡る無線カバレッジを提供する。第1無線ネットワークノード12は、送受信ポイント、計算サーバ、基地局、例えば、無線アクセス技術及び使用される用語に応じて、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント、アクセスポイント局(AP STA)、アクセスノード、アクセスコントローラや、例えば、ノードB、発展型ノードB(eNB、eノードB)、gノードB(gNB)、ベース送受信機局、無線遠隔ユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線基地局の送信装置、スタンドアローンアクセスポイントの様な無線基地局や、例えば、任意の他のネットワークユニット又はノードといった基地局の様なネットワークノードであり得る。第1無線ネットワークノード12は、代替的又は追加的に、コントローラノード又はパケット処理ノードや、それらと同様のものであり得る。第1無線ネットワークノード12は、マスタノード、ソースアクセスノード、サービングネットワークノードとも呼ばれる、第1サービスエリア11は、サービングセル、ソースセル又はプライマリセルと呼ばれ、第1無線ネットワークノードは、UE10へのDL送信と、UE10からのUL送信のフォーマットでUE10と通信する。第1無線ネットワークノードは、ベースバンドユニットと、1つ又は複数のリモート無線ユニットと、を含む分散ノードであり得る。
【0055】
通信ネットワーク1は、第2無線ネットワークノード13を備え、NR、LTE、WiFi、WiMax等の第2無線アクセス技術(RAT)の第2サービスエリア14、つまり第2セルといった、地理的範囲に渡る無線カバレッジを提供する。第2無線ネットワークノード13は、送受信ポイント、計算サーバ、基地局、例えば、無線アクセス技術及び使用される用語に応じて、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント、アクセスポイント局(AP STA)、アクセスノード、アクセスコントローラや、例えば、ノードB、発展型ノードB(eNB、eノードB)、gノードB(gNB)、ベース送受信機局、無線遠隔ユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線基地局の送信装置、スタンドアローンアクセスポイントの様な無線基地局や、例えば、任意の他のネットワークユニット又はノードといった基地局の様なネットワークノードであり得る。第2無線ネットワークノード13は、代替的又は追加的に、コントローラノード又はパケット処理ノードや、それらと同様のものであり得る。第2無線ネットワークノード13は、セカンダリノード、ターゲットアクセスノード、ターゲットネットワークノードとも呼ばれる、第2サービスエリア14は、ターゲットセル又はセカンダリセルと呼ばれ、第2無線ネットワークノード13は、UE10へのDL送信と、UE10からのUL送信のフォーマットでUE10と通信する。第2無線ネットワークノードは、ベースバンドユニットと、1つ又は複数のリモート無線ユニットと、を含む分散ノードであり得る。第1RATは、第2RATとは異なる。
【0056】
サービスエリアは、セル、ビーム、ビームグループ、無線カバレッジのエリアを定義する同様のものとして表示され得ることに留意されたい。さらに、第1セル及び第2セルは、同じ第1無線ネットワークノード12によって提供され得ることに留意されたい。
【0057】
本明細書の実施形態は、UE10がマスタノード、すなわち第1RATの第1無線ネットワークノード12への接続と、セカンダリノード、すなわち第2RATの第2無線ネットワークノードへの接続と、を有するデュアルコネクティビティで動作している場合の解決策に関する。第2無線ネットワークノード13は、第1無線ネットワークノード12を介して、セカンダリセルの条件付き再構成のための再構成メッセージをUE10に送信する。第1無線ネットワークノード12は、第2無線ネットワークノード13とは異なるRATであるため、UE10は、第1RATのメッセージに埋め込まれた、セカンダリセルの条件付き再構成のための第2RATの再構成メッセージを受信する。UEは、続いて、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージを送信し、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。つまり、第1完了メッセージは、受信した条件付き再構成に応答して送信される。
【0058】
次に、UEは、条件付き再構成を適用し、条件付き再構成の1つ又は複数の条件を監視し得る。次に、条件付き再構成の条件が満たされると、UE10は、第1RATの無線リソース制御(RRC)メッセージに埋め込まれた、第2RATの第2完了メッセージを第1無線ネットワークノード12に送信する。次に、第1無線ネットワークノード12は、RRCメッセージをアンラップし、第2完了メッセージを第2無線ネットワークノード13に転送する。したがって、本明細書の実施形態は、異なるRATのデュアルコネクティビティのシナリオにおいて、無線通信ネットワークの性能を改善するセカンダリノードの変更を可能にする。
【0059】
この文書において、第1RAT又は第2RATのLTEという用語は、E-UTRAのMCGという用語と同等である。
【0060】
図6は、本実施形態のフローチャートとシグナリングを結合した図である。UEは、第1RATのマスタノード12への接続と、第2RATのセカンダリノード13への接続と、を有し得る。
【0061】
アクション601. 第2無線ネットワークノード13は、第2RATのセカンダリセルの条件付き再構成のための再構成メッセージをマスタノード12に送信する。条件は、SN13によって開始されたイントラSN条件付きPSCell変更のために、SN13によって生成されたRRCReconfigurationメッセージ又はRRCconnectionreconfigurationに含まれ得る。
【0062】
アクション602. マスタノード12は、第1RATのメッセージに埋め込まれた、再構成メッセージをUE10に送信する。
【0063】
アクション603. UEは、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージを送信し、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。
【0064】
アクション604. マスタノード12は、第1完了メッセージをセカンダリノード13に送信する。
【0065】
アクション605. UE10は、条件付き再構成の状態を監視する。
【0066】
アクション606. UE10は、条件付き再構成の条件が満たされると、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、第2RATの第2完了メッセージを送信する。
【0067】
アクション607. マスタノードは、続いて、第2完了メッセージをセカンダリノード13に送信する。
【0068】
本明細書の実施形態による、無線通信ネットワークのUEのセカンダリセルのセル変更を処理するための、UE10における方法アクションについて、図7のフローチャートを参照して説明する。アクションを以下の順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行し得る。幾つかの実施形態で実行されるアクションは、破線ボックスで示される。UE10は、第1RATのマスタノード12への接続と、第2RATのセカンダリノード13への接続と、を有し得る。
【0069】
アクション701. UE10は、マスタノード12から、第2RATのセカンダリセルの条件付き再構成のための再構成メッセージを含む、第1RATのメッセージを受信する。例えば、セカンダリセルの再構成は、第1RATの第1再構成メッセージに埋め込まれる。
【0070】
第1RATはLTEであり、第2RATはNRであり得る。第1RATがLTEであり、かつ、第2RATがNRの場合、再構成メッセージはRRCreconfigurationメッセージであり、第1RATのメッセージはRRCConnectionReconfigurationメッセージであり得る。
【0071】
第1RATはNRであり、第2RATはLTEであり得る。第1RATがNRであり、かつ、第2RATがLTEの場合、再構成メッセージはRRCconnectionreconfigurationメッセージであり、第1RATのメッセージはRRCreconfigurationメッセージであり得る。
【0072】
アクション702. UE10は、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージをマスタノード12に送信し、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。
【0073】
第1RATがLTEであり、かつ、第2RATがNRの場合、第2RATの第1完了メッセージはRRCreconfiguration完了メッセージであり、第1RATの別のメッセージはRRCConnectionReconfiguration完了メッセージであり得る。
【0074】
第1RATがNRであり、かつ、第2RATがLTEの場合、第2RATの第1完了メッセージはRRCConnectionReconfiguration完了メッセージであり、第1RATの別のメッセージはRRCreconfiguration完了メッセージであり得る。
【0075】
アクション703. UE10は、条件付き再構成を適用し、条件付き再構成に従ってアクションを実行し得る。例えば、1つ又は複数の信号を監視し、信号強度閾値等の条件と比較する。
【0076】
アクション704. UEは、条件付き再構成の条件が満たされると、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、第2RATの第2完了メッセージをマスタノード12に送信する。第2完了メッセージは、シグナリング無線ベアラ1(SRB1)を介して送信され得る。第1RATのRRCメッセージは、ULInformationTransferMRDCメッセージであり得る。
【0077】
本明細書の実施形態による、無線通信ネットワークのUEのセカンダリセルのセル変更を処理するための、マスタノード12における方法アクションについて、図8のフローチャートを参照して説明する。アクションを以下の順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行し得る。
【0078】
アクション801. マスタノード12は、UE10に、第2RATのセカンダリセルの条件付き再構成のための再構成メッセージを含む、第1RATのメッセージを送信する。
【0079】
第1RATはLTEであり、第2RATはNRであり得る。第1RATがLTEであり、かつ、第2RATがNRの場合、再構成メッセージはRRCreconfigurationメッセージであり、第1RATのメッセージはRRCConnectionReconfigurationメッセージであり得る。
【0080】
第1RATはNRであり、第2RATはLTEであり得る。第1RATがNRであり、かつ、第2RATがLTEの場合、再構成メッセージはRRCconnectionreconfigurationであり、第1RATのメッセージはRRCreconfigurationメッセージであり得る。
【0081】
アクション802. マスタノード12は、さらに、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージをUEから受信し、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。
【0082】
第1RATがLTEであり、かつ、第2RATがNRの場合、第2RATの第1完了メッセージはRRCreconfiguration完了メッセージであり、第1RATの別のメッセージはRRCConnectionReconfiguration完了メッセージであり得る。
【0083】
第1RATがNRであり、かつ、第2RATがLTEの場合、第2RATの第1完了メッセージはRRCConnectionReconfiguration完了メッセージであり、第1RATの別のメッセージはRRCreconfiguration完了メッセージであり得る。
【0084】
アクション803. マスタノード12は、第1完了メッセージをセカンダリノードに送信する。
【0085】
アクション804. マスタノード12は、UEから、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、UEで満たされた条件を示す、第2RATの第2完了メッセージを受信する。第2完了メッセージは、SRB1を介して受信され得る。第1RATのRRCメッセージは、ULInformationTransferMRDCメッセージであり得る。
【0086】
アクション805. マスタノード12は、続いて、第2完了メッセージをセカンダリノードに送信する。
【0087】
本明細書の実施形態による、無線通信ネットワークのUEのセカンダリセルのセル変更を処理するための、セカンダリノード13における方法アクションについて、図9のフローチャートを参照して説明する。アクションを以下の順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行し得る。
【0088】
アクション901. セカンダリノード13は、第2RATのセカンダリセルの条件付き再構成のための再構成メッセージをマスタノード12に送信する。
【0089】
第1RATはLTEであり、第2RATはNRであり得る。第1RATがLTEであり、かつ、第2RATがNRの場合、再構成メッセージはRRC再構成メッセージであり得る。
【0090】
第1RATはNRであり、第2RATはLTEであり得る。第1RATがNRであり、かつ、第2RATがLTEの場合、再構成メッセージはRRCconnectionreconfigurationメッセージであり得る。
【0091】
アクション902. セカンダリノード13は、第2RATの第1完了メッセージをマスタノード12から受信し、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。
【0092】
第1RATがLTEであり、かつ、第2RATがNRの場合、第2RATの第1完了メッセージはRRCreconfiguration完了メッセージであり得る。
【0093】
第1RATがNRであり、かつ、第2RATがLTEの場合、第2RATの第1完了メッセージはRRCConnectionReconfiguration完了メッセージであり得る。
【0094】
アクション903. セカンダリノード13は、UEで満たされた条件を示す、第2RATの第2完了メッセージをマスタノードから受信する。
【0095】
この文章は、CPCの構成と手順(CPCの実行等)について説明している。ただし、他の用語は、条件付き再構成や条件付き構成等の同義語と見なされ得る(条件が満たされたときに保存及び適用されるメッセージはRRCReconfiguration又はRRCConnectionReconfigurationであるため)。用語的には、条件付きハンドオーバ(CHO)をより広い意味で解釈することもでき、CPC手順もカバーする。
【0096】
これまでのところ、CPCの構成は、条件付きハンドオーバと同じIEを使用して行われ、これは、ある時点で条件付き構成又は条件付き再構成と呼ばれ得る。構成の原則は、トリガ/実行条件の構成と、トリガ条件が満たされたときに適用される再構成メッセージと同じである。
TS38.331の構成IE:
ConditionalReconfiguration
IE ConditionalReconfigurationは、条件付き構成の構成を追加、変更及び解放するために使用される。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】
CondConfigId
IE CondConfigIdは、CHO又はCPC構成を識別するために使用される。
【0100】
【表3】
【0101】
CondConfigToAddModList
IE CHO-ConfigToAddModListは、追加又は修正する条件付き構成のリストに関係し、エントリごとにcho-ConfigIdと、関連付けられたcondExecutionCond及びcondRRCReconfigを含む。
【0102】
【表4】
【0103】
【表5】
【0104】
図10は、本明細書の実施形態を示すフローチャートとシグナリング方法を組み合わせたものであり、UEは、MN LTE及びSN NRとのMR-DCにある。
【0105】
SN13は、NR-SCG構成をMN12に送信する。MN12は、再構成のためにLTEメッセージをUEに送信、たとえば、NR-SCG構成を含むRRCConnectionReconfiguration**を送信する。UEは、NR-SCG構成を適用し、RRCReconfigurationcomplete*を生成する。UE10は、RRCReconfigruationConnectionComplete**内にRRCReconfigurationComplete*を含める。UEは、RRCReconfigurationComplete*と共にRRCConnectionReconfigurationComplete**をMN12に送信する。MN12は、RRCReconfigurationComplete*をSN13に送信する。
【0106】
次に、UE10は、RRCReconfiguration*内のconditionReconfigurationに従って、CPC条件の監視を開始し得る。次に、NR-SCG構成の条件が、cell-2等の第2セルで、RRCReconfiguration**のために満たされ得る。次に、UE10は、RRCReconfigurationcomplete***を含むULInformationTransferMRDCメッセージをMN12に送信し得る。MN12は、RRCReconfigurationcomplete***をSN13に送信し、ランダムアクセス手順が開始され得る。
【0107】
本明細書では、条件付き再構成(例えば、条件付きPSCell変更(CPC)実行)のための無線端末(ユーザ装置(UE)とも呼ばれる)における方法を開示する。方法は、以下を含む。
-例えば、第2RAT(NR)のSCG構成を含む第1RAT(LTE)メッセージを受信して、NRのSCG構成を適用すること。
-MNが第1RAT(LTE等)でSNがあり、かつ、SNが第2RAT(NR等)であるMR-DCの間に条件付きPSCell変更(CPC)の実行条件が満たされた場合:
○満たされた実行条件に関連付けられた、保存されたRRCReconfigurationメッセージ(例えば、NRフォーマット)を適用すること。
・保存されたRRCReconfigurationを適用すると、RRCReconfigurationの受信に従ってアクションを実行すること。、
○RRCReconfigurationCompleteメッセージの内容を設定すること。
○以下の少なくとも1つに従って、RRCReconfigurationCompleteメッセージのコンテンツを送信すること。
・E-UTRA MCG、つまりLTEメッセージを介してRRCReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
・E-UTRA RRCメッセージに埋め込まれたRRCReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
・一実施形態において、E-UTRA RRCメッセージは、TS36.331で規定されているULInformationTransferMRDCである。
・別の実施形態において、E-UTRA RRCメッセージは、TS36.331で規定されているRRCConnectionReconfigurationCompleteであるが、RRCConnectionReconfigurationに応答して必ずしも送信されるとは限らない。
・別の実施形態において、E-UTRA RRCメッセージは、TS36.331で規定されているRRCUEAssistanceInformationである。
・E-UTRA RRC手順を使用してRRCReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
・一実施形態において、E-UTRA RRC手順は、TS36.331(例えば、5.6.2a)で規定されている、MR-DCのUL情報転送である。
・別の実施形態において、E-UTRA RRC手順は、NRの完了メッセージの送信である(おそらく、そのために新しい手順が定義される)。
・別の実施形態において、E-UTRA RRC手順は、TS36.331で規定されているUEアシスタンス情報の送信である。
【0108】
追加的又は代替的に、UEは、以下の条件(又は組み合わせ)の少なくとも1つが発生した場合、上述した様にRRCReconfigurationCompleteを送信する。
-適用されたRRCReconfigurationメッセージがSRB1を介して受信された場合。
-適用されたRRCReconfigurationメッセージがLTE(例えば、E-UTRAN)を介して受信された場合。
【0109】
追加的又は代替的に、UEは、以下の条件(又は組み合わせ)の少なくとも1つが発生した場合、SRB1を介する送信のために下位レイヤにRRCReconfigurationCompleteを提出する。
-適用されたRRCReconfigurationメッセージがSRB1を介して受信された場合。
-適用されたRRCReconfigurationメッセージがLTE(例えば、E-UTRAN)を介して受信されなかった場合。
【0110】
ネットワークの実施形態は、UEがEN-DCにある、すなわち、MN LTE及びSN NRの主なユースケースの詳細な説明に提供されている。
【0111】
UE及びネットワークの実施形態はまた、別のユースケース(UEが、MR-DCにある、すなわち、MN NR及びSN LTE)のために本明細書において提供される。
【0112】
したがって、ユースケースは、図10に開示される様な、MN LTE及びSN NRであるEN-DCにあるUEであり得るが、本明細書の実施形態は、UE10が、MN NR及びSN LTEでのMR-DCにある場合もカバーする。本明細書では、条件付き再構成(例えば、条件付きPSCell変更(CPC)実行)のための無線端末(ユーザ装置(UE)とも呼ばれる)によって実行される方法を開示する。方法は、以下を含む。
-1/ NR SCG構成を含むLTEメッセージを受信する。
○一実施形態において、LTEメッセージは、RRCConnectionReconfigurationである。
○一実施形態において、NR SCG構成は、NRフォーマットのRRCReconfigurationとして、オクテットストリングのフィールドnr-SecondaryCellGroupConfigに含まれる。
○一実施形態において、NRフォーマットのRRCReconfigurationは、各ターゲット候補について、監視される実行条件構成(例えば、A3及び/又はA5イベント等)と、実行条件の達成時に適用されるRRCReconfigurationと、を含む、CPC構成を含む。
-2/ NR SCG構成を適用する。
○一実施形態において、UEは、CPC構成を含むNRフォーマットのRRCReconfigurationを適用し、条件付き再構成の監視を開始し、すなわち、実行条件(例えば、A3及び/又はA5イベント)の監視を開始する。
-3/ MNが第1RAT(LTE等)であり、かつ、SNが第2RAT(NR等)であるMR-DCの間に条件付きPSCell変更(CPC)の実行条件が満たされた場合:
○満たされた実行条件に関連付けられた、保存されたRRCReconfigurationメッセージ(例えば、NRフォーマット)を適用する。
・保存されたRRCReconfigurationを適用すると、RRCReconfigurationの受信に従ってアクションを実行する。
○RRCReconfigurationCompleteメッセージの内容を設定する。
○以下の少なくとも1つに従って、RRCReconfigurationCompleteメッセージのコンテンツを送信する。
・E-UTRA MCGを介してRRCReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
・E-UTRA RRCメッセージに埋め込まれたRRCReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
・E-UTRA RRC手順を使用してRRCReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
【0113】
追加的又は代替的に、UEは、以下の条件(又は組み合わせ)の少なくとも1つが発生した場合、上述した様にRRCReconfigurationCompleteを送信する。
-適用されたRRCReconfigurationメッセージがSRB1を介して受信された場合。
-適用されたRRCReconfigurationメッセージがLTE(例えば、E-UTRAN)を介して受信された場合。
【0114】
追加的又は代替的に、UEは、以下の条件(又は組み合わせ)の少なくとも1つが発生した場合、SRB1を介する送信のために低次レイヤにRRCReconfigurationCompleteを提出する。
-適用されたRRCReconfigurationメッセージがSRB1を介して受信された場合。
-適用されたRRCReconfigurationメッセージがLTE(例えば、E-UTRAN)を介して受信されなかった場合。
【0115】
ステップ3/のNR(TS38.331)及びLTE(TS36.331)のRRC仕様での実装例
**************************************
【0116】
[TS38.331]

5.3.5.x.5条件付き構成の実行

UEは、以下のことを実行する。
1>複数のトリガされたセルが存在する場合:
2>トリガされたセルの1つを、条件付き構成の実行用の選択セルとして選択する。
1>条件付き構成実行の選択セルに対し:
2>選択セルの保存されたcondRRCReconfigを適用し、5.3.5.3で規定されているアクションを実行する。

注:条件付き構成の実行で複数のNRセルがトリガされた場合、どれを選択するかはUEの実装次第であり、例えば、UEは、ビーム及びビーム品質を考慮して、トリガされたセルの1つを実行対象として選択する。
【0117】
[TS38.331]

5.3.5.3 UEによるRRCReconfigurationの受信

UEは、RRCReconfigurationの受信時、又は、条件付き構成(CHO又はCPC)の実行時に、以下のアクションを実行すべきである。

[・・・]

1>RRCReconfigurationCompleteメッセージの内容を以下の様に設定する。

[・・・]

2>条件付き再構成実行によりRRCReconfigurationが適用され、secondaryCellGroupを含む場合:
3>適用されたRRCReconfigurationメッセージがSRB1を介して受信された場合:
4>適用されたRRCReconfigurationメッセージがE-UTRAN経由で受信された場合:
5>TS36.331[10]で規定されている様に、E-UTRA RRCメッセージULInformationTransferMRDCに埋め込まれたE-UTRA MCGを介して、RRCReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
4>それ以外場合:
5>SRB1を介して送信するために、RRCReconfigurationCompleteを下位レイヤに提示する。
【0118】
[TS36.331]

5.6.2a MR-DCのUL情報転送
5.6.2a.1 概要

図11又は5.6.2a.1ー1:MR-DCのUL情報転送

この手順の目的は、UEからE-UTRAN MR-DCに専用情報、例えば、NR RRC測定レポートメッセージ又はNR RRCReconfigurationComplete(SRB1のみが構成され、かつ、UEがEN-DCで動作している場合、CPCの実行時に送信される)に転送することである。

5.6.2a.2 開始

RRC_CONNECTEDのUEは、TS38.331[82]で規定されている様に、MR DC専用情報を転送する必要があるときはいつでもUL情報転送手順を開始する。つまりこの手順は、NR接続の再構成を含むRRC接続の再構成では使用されず、この場合、UEが条件付きPSCell変更を実行する場合を除き、MR DC情報はRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージにピギーバックされる。

5.6.2a.3 ULInformationTransferMRDCメッセージの送信に関連するアクション

UEは、ULInformationTransferMRDCメッセージの内容を以下の様に設定すべきである。

1>MR DC専用情報を転送する必要がある場合:
2>転送するMR DC専用情報を含めるようにul-DCCH-MessageNRを設定する。

1>送信のためにULInformationTransferMRDCメッセージを下位レイヤに提示し、手順を終了する。

5.6.2a.4 無効

****************************************
【0119】
ネットワークの実施形態(MNLTE及びSNNRとのMR-DCにあるUEの場合)
本明細書では、条件付き再構成(例えば、条件付きPSCell変更(CPC)実行)で構成されたMR-DCにあるUEのマスタノード(MN)として動作する第1ネットワークノードにおける方法が開示される。方法は、以下を含む。

-NR SCG構成を含むLTEメッセージをUEに送信する。
○一実施形態において、LTEメッセージは、RRCConnectionReconfigurationである。
○一実施形態において、NR SCG構成は、NRフォーマットのRRCReconfigurationとしてオクテットストリングのフィールドnr-SecondaryCellGroupConfigに含まれる。
○一実施形態において、NRフォーマットのRRCReconfigurationは、各ターゲット候補について、監視される実行条件構成(例えば、A3及び/又はA5イベント等)と、UEに格納されるRRCReconfigurationと、を含む、CPC構成を含む。
○一実施形態において、NRフォーマットのRRCReconfigurationは、ターゲットセカンダリノード(T-SN)によって受信され、SgNB追加要求確認応答の様なメッセージを介してMNに提供される(例えば、これは、CPC、CHO及び/又は条件付き再構成に関するという表示を含むSgNB追加要求確認応答メッセージであり得る。)。

-NRフォーマットのNR完了メッセージが埋め込まれたLTEフォーマットの完了メッセージをUEから受信する。
○一実施形態において、LTEメッセージは、RRCConnectionReconfigurationCompleteである。
○一実施形態において、NRメッセージは、RRCConnectionReconfigurationCompleteである。
○一実施形態において、MNは、例えば、SgNB変更確認の様なメッセージを送信することによって、UEが再構成されたことをソースSN(S-SN)に通知する(例えば、これは、CPC構成に関する追加の表示を含み得る。)。
・ソースSN(S-SN)は、ターゲットSNと同じノード、又は、別のノードであり得る。
○一実施形態において、MNは、例えば、SgNB再構成完了の様なメッセージを送信することによって、UEが再構成されたことをソースSN(S-SN)に通知する(例えば、これは、CPC構成に関する追加の表示を含み得る。)。
・ソースSN(S-SN)は、ターゲットSNと同じノード、又は、別のノードであり得る。

-埋め込まれたNR完了メッセージをNRフォーマットでSNに送信する。
○一実施形態において、MNは、UEによってRRCConnectionReconfigurationComplete内で送信されたRRCReconfigurationCompleteをソースSN(S-SN)に送信する。
・ソースSN(S-SN)は、ターゲットSNと同じノード、又は、別のノードであり得る。

-SRB1でUEからの送信を監視する。

-E-UTRA手順を使用して、埋め込まれたNR RRCメッセージを含むE-UTRRRCメッセージをSRB1で受信する。
○一実施形態において、E-UTRA RRCメッセージは、ULInformationTransferMRDCメッセージである。
○一実施形態において、E-UTRARRC手順は、MR-DCのUL情報転送である。
○一実施形態において、NR RRC手順は、RRCReconfigurationCompleteであり、NRターゲット候補セルにおけるCPC手順の実行を示す。

-NRターゲット候補セルにおけるCPC手順の実行を示す、NR RRCメッセージをセカンダリノードに送信する。
○一実施形態において、MNは、RRCConnectionReconfigurationCompleteでUEによって送信されたRRCReconfigurationCompleteをターゲットSN(T-SN)に送信する。
・ソースSN(S-SN)は、ターゲットSNと同じノード、又は、別のノードであり得る。
○一実施形態において、MNは、例えば、SgNB再構成完了の様なメッセージを送信することによって(例えば、これは、CPC構成に関する追加の表示を含む、及び/又は、RRCReconfigurationCompleteの様なNRターゲット候補セルでのCPC手順の実行を示すNR RRCメッセージを含む。)、UEが再構成されたことをターゲットSN(T-SN)に通知する。
・ソースSN(S-SN)は、ターゲットSNと同じノード、又は、別のノードであり得る。
【0120】
ネットワークの実施形態(MN LTE及びSN NRでのMR-DCにあるUEの場合)
本明細書では、条件付き再構成(例えば、CPC実行)で構成されたMR-DCにあるUEのセカンダリノード(SN)として動作する第2ネットワークノードにおける方法が開示される。方法は、以下を含む。

-NR SCG構成を生成する。
○一実施形態において、NR SCGメッセージは、NRフォーマットでのRRCReconfigurationである。
○一実施形態において、NRフォーマットのRRCReconfigurationは、各ターゲット候補について、監視される実行条件構成(例えば、A3及び/又はA5イベント等)と、UEに格納されるRRCReconfigurationと、を含む、CPC構成を含む。

-NR SCG構成をマスタノードに送信する。

-MNから、例えば、第1のNR RRCReconfigurationCompleteメッセージである、NRフォーマットの第1NR完了メッセージを受信する。
○メッセージの受信は、UEがメッセージを正常に受信し、CPC構成、少なくとも実行条件構成に準拠できることをSNに示す。

-MNから、例えば、第2のNR RRCReconfigurationCompleteメッセージである、NRフォーマットの第2NR完了メッセージを受信する。
○メッセージの受信は、UEがターゲットセル候補でCPCを正常に実行したことをSNに示す。
【0121】
ステップ1/及び2/のNR(TS38.331)及びLTE(TS36.331)のRRC仕様での実装例
***************************************
【0122】
[TS36.331]

5.3.5 RRCコネクション再構成
5.3.5.1 概要

図12又は図5.3.5.1-1:RRC接続の再構成、成功

[・・・]

この手順の目的は、RRC接続を修正、例えば、RBの確立/修正/解放、ハンドオーバの実行、測定の設定/修正/解放、SCellの追加/修正/解放である。手順の一部として、NAS専用情報が、E-UTRANからUEに転送され得る。

5.3.5.2 開始

E-UTRANは、RRC_CONNECTEDのUEに対して、RRC接続再構成手順を開始し得る。E-UTRANは、以下の手順を適用する。

-mobilityControlInfoは、ASセキュリティがアクティブ化されており、少なくとも1つのDRBと共にSRB2が設定され、かつ、一時停止されていない場合にのみ含まれる。

-RBの確立(RRC接続の確立中に確立されるSRB1を除く)は、ASセキュリティがアクティブ化されている場合にのみ含まれる。

-SCellの追加は、ASセキュリティがアクティブ化されている場合にのみ実行される。

-条件付き構成(条件付きハンドオーバ)の追加、解放又は修正は、ASセキュリティがアクティブ化され、少なくとも1つのDRBをと共にSRB2が設定され、かつ、一次停止されていない場合にのみ実行される。

UEはRRC_CONNECTED中に条件付き再構成(例:CHO)が実行されると、RRC接続再構成手順を開始、つまり、実行条件が満たされると、格納されている関連するRRCConnectionReconfigurationが適用される。

5.3.5.3 UEによるmobilityControlInfoを含まないRRCConnectionReconfigurationの受信

RRCConnectionReconfigurationメッセージにmobilityControlInfoが含まれておらず、UEがこのメッセージに含まれている構成に準拠できる場合、UEは以下のことを行うべきである。

1>受信したRRCConnectionReconfigurationにdaps-SourceReleaseが含まれている場合:

[・・・]

1>受信したRRCConnectionReconfigurationにnr-SecondaryCellGroupConfigが含まれている場合:
2>TS38.331[82]、5.3.5.3節で規定されている様にNR RRC再構成を実行する。

[・・・]
【0123】
[TS38.331]

5.3.5 RRC再構成
5.3.5.1 概要

図13又は図5.3.5.1-1:RRC再構成、成功

[・・・]

5.3.5.3 UEによるRRCReconfigurationの受信

UEは、RRCReconfigurationの受信時、又は、条件付き構成(CHO又はCPC)の実行時に、次のアクションを実行すべきである。

[・・・]

1>RRCReconfigurationメッセージにconditionalReconfigurationが含まれている場合:
2>5.3.5.xで規定されている条件付き構成を実行する。

RRCReconfigurationCompleteメッセージの内容を以下の様に設定する。

[・・・]

1>UEがE-UTRA nr-SecondaryCellGroupConfig(MCGはE-UTRA)で構成されている場合:
2>RRCReconfigurationメッセージがSRB1経由で受信された場合:
3>TS36.331[10]で規定されている様に、E-UTRA RRCメッセージRRCConnectionReconfigurationCompleteに埋め込まれたE-UTRA MCGを介してRRCReconfigurationCompleteを送信する。

[・・・]

5.3.5.x 条件付き構成(ConditionalReconfiguration)

5.3.5.x.1 概要

ネットワークは、条件付き構成で1つ以上の候補ターゲットSpCellでUEを構成する。UEは、構成された各候補ターゲットSpCellの状態を評価する。UEは、関連する実行条件を満たすターゲットSpCellの1つに関連する条件付き構成を適用する。ネットワークは、ConditionalReconfigurationIEでターゲットSpCellの構成パラメーターを提供する。

UEは、受信したConditionalReconfigurationIEに基づいて以下のアクションを実行する。

1>ConditionalReconfigurationにcondConfigToRemoveListが含まれている場合:
2>5.3.5.x.2で規定されている条件付き構成削除手順を実行する。

1>ConditionalReconfigurationにcondConfigAddModListが含まれている場合:
2>5.3.5.x.3で規定されている条件付き構成の追加/修正を実行する。

[・・・]

5.3.5.x.3 条件付き構成の追加/修正

condConfigToAddModListIEで受信したcondConfigIdごとに、UEは以下を実行すべきである。

1>一致するcondConfigIdを持つエントリがVarConditionalConfig内のcondConfigToAddModListに存在する場合:

[・・・]

1>それ以外の場合:
2>VarConditionalConfig内にこのcondConfigIdの新しいエントリを追加する。

1>5.3.5.x.4で規定されている条件付き構成の評価を実行する。

5.3.5.x.4 条件付き構成の評価

UEは、以下のことを実行すべきである。

1>VarCondtionalConfig内の各condConfigIdに対して:
2>受信したcondRRCReconfigのreconfigurationWithSyncに含まれるServingCellConfigCommonに示されている値と一致する物理セルIDを持つセルを適用可能セルと見なす。

2>condConfigIdに関連付けられたcondExecutionCondに示されているVarMeasConfig内のmeasIdListに含まれている各measIdについて:
3>condConfigIdに関連付けられたこのイベントに適用可能なエントリ条件、つまり、VarConditionalConfig内の対応するcondTriggerConfigのcondEventIdに対応するイベントが、VarConditionalConfig内でこのイベントに対して定義された対応するtimeToTrigger中に行われたレイヤ3フィルタリングの後、すべての測定の適用可能なセルに対して満たされている場合:
4>そのmeasIdに関連付けられたイベントが満たされたと見做す。

3>condConfigIdに関連付けられたこのイベントに適用可能な離脱条件、つまり、VarConditionalConfig内の対応するcondTriggerConfigのcondEventIdに対応するイベントが、VarConditionalConfig内でこのイベントに対して定義された対応するtimeToTrigger中に行われたレイヤ3フィルタリングの後、すべての測定の適用可能なセルに対して満たされている場合:
4>そのmeasIdに関連付けられたイベントが満たされていないと見做す。

2>condTriggerConfig内の関連するすべてのmeasIdのトリガ条件が、condTriggerConfig内の関連するすべてのmeasIdに対して満たされている場合:
3>そのcondConfigIdに関連付けられた、保存されたcondRRCReconfig内のターゲット候補セルをトリガされたセルと見做す。
3>5.3.5.x.5で規定されている条件付き構成の実行を開始する。

注:condConfigIdごとに最大2つのMeasIdが構成され得る。2つのMeasIdの条件付きハンドオーバイベントは、同じ又は異なるイベント条件、トリガ量、トリガまでの時間及びトリガ閾値を有し得る。
【0124】
[TS36.331]

5.3.5.3 UEによるmobilityControlInfoを含まないRRCConnectionReconfigurationの受信

RRCConnectionReconfigurationメッセージにmobilityControlInfoが含まれておらず、UEがこのメッセージに含まれている構成に準拠できる場合、UEは以下のことを行うべきである。

[・・・]

1>RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージの内容を以下の様に設定する。

[・・・]

1>UEがNE-DCで構成されている場合:

[・・・]

1>それ以外の場合:
2>新しい構成を使用して送信するためにRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを下位レイヤに送信し、手順を終了する。


***************************************
【0125】
別のユースケース:MR-DCにあるUE(MN NR及びSN LTE)
UEの実施形態(MN NR及びSN LTEでのMR-DCにあるUE)。本明細書では、条件付き再構成実行(例えば、CPC実行)のための無線端末(ユーザ装置(UE)とも呼ばれる)における方法を開示する。方法は、以下を含む。

-LTE SCG構成を含むNRメッセージを受信する。

-LTE SCG構成を適用する。


-MNが第1RAT(NR等)であり、かつ、SNが第2RAT(LTE等)であるMR-DCの間に条件付きPSCell変更(CPC)の実行条件が満たされた場合:
○満たされた実行条件に関連付けられた、保存されたRRCConnectionReconfigurationメッセージ(例えば、LTEフォーマット)を適用する。
・保存されたRRCConnectionReconfigurationを適用すると、RRRCConnectionReconfigurationの受信に従ってアクションを実行する。
○RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージの内容を設定する。
○以下の少なくとも1つに従って、RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージのコンテンツを送信する。
・NR MCGを介してRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
・NR RRCメッセージに埋め込まれたRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを送信する。
・NR RRC手順を使用してRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを送信する。

追加的又は代替的に、UEは、以下の条件(又は組み合わせ)の少なくとも1つが発生した場合、上述した様にRRCConnectionReconfigurationCompleteを送信する。

-適用されたRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージがSRB1を介して受信された場合。

-適用されたRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージがNR(例えば、NR/NG-RAN)を介して受信された場合。

追加的又は代替的に、UEは、以下の条件(又は組み合わせ)の少なくとも1つが発生した場合、SRB1を介する送信のために低次レイヤにRRCConnectionReconfigurationCompleteを提示する。

-適用されたRRCConnectionReconfigurationメッセージがSRB1を介して受信された場合。

-適用されたRRCConnectionReconfigurationメッセージがNR(例えば、NG-RAN)を介して受信されなかった場合。
【0126】
ネットワークの実施形態(MN NR及びSN LTEでのMR-DCにあるUEの場合)
本明細書では、条件付き再構成(例えば、条件付きPSCell変更(CPC)実行)で構成されたMR-DCにあるUEのマスタノード(MN)として動作する第1ネットワークノードにおける方法が開示され、方法は以下を含む。

-LTE SCG構成を含むNRメッセージを送信する。
○一実施形態において、NRメッセージは、RRCReconfigurationである。
○一実施形態において、LTE CG構成は、LTEフォーマットのRRCConnectionReconfigurationである。
○一実施形態において、LTEフォーマットのRRCConnectionReconfigurationは、各ターゲット候補について、監視される実行条件構成(例えば、A3及び/又はA5イベント等)と、UEに格納されるRRCConnectionReconfigurationと、を含む、CPC構成を含む。

-LTEフォーマットのLTE完了メッセージが埋め込まれたNRフォーマットの完了メッセージを受信する。
○一実施形態において、NRメッセージは、RRCConnectionReconfigurationである。
○一実施形態において、LTEメッセージは、RRCConnectionReconfigurationである。

-埋め込まれたLTEフォーマットのLTE完了メッセージをSNに送信する。

-SRB1でUEからの送信を監視する。

-NR手順を使用して、埋め込まれたLTE RRCメッセージを含むNR RRCメッセージをSRB1で受信する。
○一実施形態において、NR RRCメッセージは、ULInformationTransferMRDCメッセージである。
○一実施形態において、NR RRC手順は、MR-DCのUL情報転送である。

-LTEターゲット候補セルにおけるCPC手順の実行を示す、LTE RRCメッセージをセカンダリノードに送信する。
【0127】
ネットワークの実施形態(MN LTE及びSN NRでのMR-DCにあるUEの場合)
本明細書では、条件付き再構成(例えば、条件付きPSCell変更(CPC)実行)で構成されたMR-DCにあるUEのセカンダリノード(SN)として動作する第2ネットワークノードにおける方法が開示される。方法は以下を含む。

-LTE/E-UTRA SCG構成を生成する。
○一実施形態において、E-UTRA SCG構成は、E-UTRAフォーマットのRRCConnectionReconfigurationである。
○一実施形態において、E-UTRAフォーマットのRRCConnectionReconfigurationは、各ターゲット候補について、監視される実行条件構成(例えば、A3及び/又はA5イベント等)と、UEに格納されるRRCConnectionReconfigurationと、を含む、CPC構成を含む。

-E-UTRA SCG構成をマスタノードに送信する。

-MNから、例えば、第1のE-UTRA RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセーである、E-UTRAフォーマットの第1E-UTRA完了メッセージを受信する。
○メッセージの受信は、UEがメッセージを正常に受信し、CPC構成、少なくとも実行条件構成に準拠できることをSNに示す。

-MNから、例えば、第2のE-UTRA RRCReconfigurationCompleteメッセージである、E-UTRAフォーマットのE-UTRA完了メッセージを受信する。

メッセージの受信は、UEがターゲットセル候補でCPCを正常に実行したことをSNに示す。
【0128】
図14は、2つの実施形態において、UE10のセカンダリセルのセル変更を処理するためのMN12を示すブロック図であり、ここで、UEは、第1RATのマスタノードへの接続と、第2RATのセカンダリセルへの接続と、を有し、例えば、本明細書の実施形態による、無線通信ネットワーク1におけるハンドオーバを処理、可能化又は実行する等の通信を処理する。
【0129】
MN12は、本開示の方法を実行する様に構成された、例えば、1つ以上のプロセッサといった処理回路1401を含み得る。
【0130】
MN12は、送信ユニット1402、例えば、送信機又はトランシーバを含み得る。MN12、処理回路1401及び/又は送信ユニット1402は、第1RATの第1再構成メッセージに埋め込まれた、第2RATのセカンダリセルの条件付きセル変更のための再構成をUEに送信する様に構成される。例えば、第1セル11のMN12によってサービス提供されるUE10に、第1RATメッセージを送信する。例えば、LTE SCG構成を含むNRメッセージを送信する。一実施形態において、NRメッセージはRRCReconfigurationである。一実施形態において、LTE SCG構成は、LTEフォーマットのRRCConnectionReconfigurationである。一実施形態において、LTEフォーマットのRRCConnectionReconfigurationは、各ターゲット候補について、監視されるべき実行条件構成(例えば、A3及び/又はA5イベント等)と、UEによって格納されるRRCConnectionReconfigurationと、を含むCPC構成を含む。
【0131】
MN12は、受信ユニット1403、例えば、受信機又はトランシーバを含み得る。MN12、処理回路1401及び/又は受信ユニット1403は、UE10から、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージを受信する様に構成され、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。たとえば、第1RATフォーマットの第1完了メッセージが埋め込まれた、第2RATフォーマットの完了メッセージを受信する。一実施形態において、NRメッセージはRRCReconfigurationCompleteである。一実施形態において、LTEメッセージは、RRCConnectionReconfigurationCompleteである。
【0132】
MN12、処理回路1401及び/又は送信ユニット1402は、第1完了メッセージをセカンダリノードに送信するように構成される。
【0133】
MN12、処理回路1401及び/又は受信ユニット1403は、UEから、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、UEで満たされた条件を示す、第2RATの第2完了メッセージを受信するように構成される。RRCメッセージは、ULInformationTransferMRDCメッセージであり得る。第2完了メッセージは、SRB1を介して受信され得る。
【0134】
MN12、処理回路1401及び/又は送信ユニット1402は、第2完了メッセージをセカンダリノードに送信するように構成される。
【0135】
MN12は、メモリ1405をさらに含み得る。メモリは、表示、強度又は品質、許可、表示、再構成、構成、値、スケジューリング情報、タイマ、実行時に本明細書に開示される方法を実行するためのアプリケーション等のデータを格納するために使用される1つ又は複数のユニットを含む。MN12は、送信機、受信機、トランシーバ及び/又は1つ又は複数のアンテナを含む通信インタフェース1408を備える。したがって、本明細書では、UE10のセカンダリセルのセル変更を処理するためのMNが提供され、ここで、UE10は、無線通信ネットワークの第1RATのマスタノードへの接続と、第2RATのセカンダリセルへの接続と、を有し、MNは、処理回路及びメモリを含み、メモリは、処理回路によって実行可能な命令を含み、それによりMNが本明細書の方法のいずれかを実行するように動作する。
【0136】
MN12について本明細書に記載されている実施形態による方法は、命令、つまり、ソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム製品1406又はコンピュータプログラム製品の手段によりそれぞれ実現され、命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、MN12によって実行される本明細書に記載のアクションを実行させる。コンピュータプログラム製品1406は、コンピュータ可読記憶媒体1407、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)スティック、ディスク等に格納され得る。コンピュータプログラム製品を格納したコンピュータ可読記憶媒体1407は、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、MN12によって実行される本明細書で説明されるアクションを実行させる命令を含み得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的又は一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0137】
図15は、2つの実施形態において、UE10のセカンダリセルのセル変更を処理するための、セカンダリノード13、すなわち、セカンダリノード13を示すブロック図である。たとえば、通信を処理、たとえば本明細書の実施形態による無線通信ネットワーク1におけるハンドオーバを処理、可能化又は実行する。
【0138】
セカンダリノード13は、本開示の方法を実行する様に構成された、例えば、1つ以上のプロセッサといった処理回路1501を含み得る。
【0139】
セカンダリノード130は、生成ユニット1502、例えば、送信機又はトランシーバを含み得る。セカンダリノード13、処理回路1501及び/又は生成ユニット1502は、第1RAT、例えば、LTE/E-UTRA SCG構成を生成する様に構成され得る。
【0140】
セカンダリノード13は、送信ユニット1503、例えば、送信機又はトランシーバを含み得る。セカンダリノード13、処理回路1501及び/又は送信ユニット1503は、第2RATのセカンダリセルの条件付き再構成のための再構成メッセージをマスタノードに送信、例えば、E-UTRA SCG構成をマスタノード、つまり第1無線ネットワークノード12に送信する様に構成される。
【0141】
セカンダリノード13は、受信ユニット1504、例えば、受信機又はトランシーバを含み得る。セカンダリノード13、処理回路1501及び/又は受信ユニット1504は、マスタノードから、第2RATの第1完了メッセージを受信する様に構成され、第1完了メッセージは、UEが条件付き再構成に準拠できることを示す。例えば、MNから、例えば、第1のE-UTRA RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージである、E-UTRAフォーマットの第1E-UTRA完了メッセージを受信する。メッセージの受信は、UEがメッセージを正常に受信し、CPC構成、少なくとも実行条件構成に準拠できることをSNに示す。
【0142】
セカンダリノード13、処理回路1501及び/又は受信ユニット1504は、さらに、マスタノードから、UEで満たされた条件を示す第2RATの第2完了メッセージを受信する様に構成される。セカンダリノード13、処理回路1501及び/又は受信ユニットは、さらに、MNからE-UTRAフォーマットの第2E-UTRA完了メッセージ、例えば、第2のE-UTRA RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを受信するように構成され得る。
【0143】
セカンダリノード13は、メモリ1505をさらに含み得る。メモリは、表示、強度又は品質、許可、表示、再構成、構成、値、スケジューリング情報、タイマ、実行時に本明細書に開示される方法を実行するためのアプリケーション等のデータを格納するために使用される1つ又は複数のユニットを含む。セカンダリノード13は、送信機、受信機、トランシーバ及び/又は1つ又は複数のアンテナを含む通信インタフェース1508を備える。したがって、本明細書では、UE10のセカンダリセルのセル変更を処理するためのSNが提供され、ここで、UE10は、無線通信ネットワークの第1RATのマスタノードへの接続と、第2RATのセカンダリセルへの接続と、を有し、SNは、処理回路及びメモリを含み、メモリは、処理回路によって実行可能な命令を含み、それによりSNが本明細書の方法のいずれかを実行するように動作する。
【0144】
セカンダリノード13について本明細書に記載されている実施形態による方法は、命令、つまり、ソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム製品1506又はコンピュータプログラム製品の手段によりそれぞれ実現され、命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、MN12によって実行される本明細書に記載のアクションを実行させる。コンピュータプログラム製品1506は、コンピュータ可読記憶媒体1507、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)スティック、ディスク等に格納され得る。コンピュータプログラム製品を格納したコンピュータ可読記憶媒体1507は、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、セカンダリノード13によって実行される本明細書で説明されるアクションを実行させる命令を含み得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的又は一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0145】
図16は、本明細書の実施形態による無線通信ネットワーク1における、例えば、ハンドオーバを処理する、可能にする、又は、実行するといった、通信を処理するための2つの実施形態におけるUE10を示すブロック図である。したがって、本明細書では、UE10のセカンダリセルのセル変更を処理するためのUEが開示される。
【0146】
UE10は、本開示の方法を実行する様に構成された、例えば、1つ以上のプロセッサといった処理回路1601を含み得る。
【0147】
UE10は、受信ユニット1602、例えば、受信機又はトランシーバを含み得る。UE10、処理回路1601及び/又は受信ユニット1602は、第2RATのセカンダリセルの条件付き再構成のための再構成メッセージを含む、第1RATのメッセージをマスタノード12から受信するように構成される。例えば、第1セルにおいてUE10にサービス提供する第1無線ネットワークノード12から、第2RATのSCG構成を含む第1RATメッセージを受信する。
【0148】
UE10は、適用ユニット1603を含み得る。UE10、処理回路1601及び/又は適用ユニット1603は、条件付き再構成を適用し、第2RATのSCG構成、例えば、再構成を適用する等の条件付き再構成に従ってアクションを実行するように構成され得る。例えば、UE10は、CPC構成を含む第2RATフォーマットのRRCReconfigurationを適用し、条件付き再構成の監視を開始、すなわち、実行条件(例えば、A3及び/又はA5イベント等の様に)の監視を開始し得る。
【0149】
UE10は、送信ユニット1604、例えば、送信機又はトランシーバを含み得る。UE10、処理回路1601及び/又は送信ユニット1604は、MN12に、第1RATの別のメッセージに埋め込まれた、第2RATの第1完了メッセージを送信する様に構成され、第1完了メッセージは、MNが条件付き再構成に準拠できることを示す。UE10、処理回路1601及び/又は送信ユニット1604は、さらに、条件付き再構成の条件が満たされると、第1RATのRRCメッセージに埋め込まれた、第2RATの第2完了メッセージをマスタノードに送信する様に構成される。第2完了メッセージは、SRB1を介して送信され得る。
【0150】
UE10は、メモリ1605をさらに含み得る。メモリは、表示、強度又は品質、許可、表示、再構成、構成、値、スケジューリング情報、タイマ、実行時に本明細書に開示される方法を実行するためのアプリケーション等のデータを格納するために使用される1つ又は複数のユニットを含む。UEは、送信機、受信機、トランシーバ及び/又は1つ又は複数のアンテナを含む通信インタフェース1608を備える。したがって、本明細書では、UE10のセカンダリセルのセル変更を処理するためのUEが提供され、ここで、UE10は、無線通信ネットワークの第1RATのマスタノードへの接続と、第2RATのセカンダリセルへの接続と、を有し、UEは、処理回路及びメモリを含み、メモリは、処理回路によって実行可能な命令を含み、それによりUEが本明細書の方法のいずれかを実行するように動作する。
【0151】
UE10について本明細書に記載されている実施形態による方法は、命令、つまり、ソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム製品1606又はコンピュータプログラム製品の手段によりそれぞれ実現され、命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、MN12によって実行される本明細書に記載のアクションを実行させる。コンピュータプログラム製品1606は、コンピュータ可読記憶媒体1607、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)スティック、ディスク等に格納され得る。コンピュータプログラム製品を格納したコンピュータ可読記憶媒体1607は、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、UE10によって実行される本明細書で説明されるアクションを実行させる命令を含み得る。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的又は一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0152】
幾つかの実施形態において、より一般的な用語"ネットワークノード"が使用され、それは、無線デバイス及び/又は他のネットワークノードと通信する、任意タイプの無線ネットワークノード、又は、任意タイプのネットワークノードに対応する。ネットワークノードの例は、NodeB、マスタeNB、セカンダリeNB、マスタセルグループ(MCG)又はセカンダリセルグループ(SCG)に属するネットワークノード、基地局(BS)、マルチスタンダード無線(MSR)BS等のMSR無線ノード、eNodeB、ネットワークコントローラ、無線ネットワークコントローラ(RNC)、基地局コントローラ(BSC)、リレー、リレーを制御するドナーノード、ベーストランシーバステーション(BTS)、アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、リモート無線ユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、分散アンテナシステム(DAS)のノード、モビリティスイッチングセンター(MSC)、モバイル管理エンティティ(MME)等、運用と保守(O&M)、運用サポートシステム(OSS)、自己組織化ネットワーク(SON)、E-SMLC、MDT等のポジショニングノードといった、コアネットワークノードである。
【0153】
幾つかの実施形態では、無線デバイス又はユーザ装置(UE)という非限定的な用語が使用され、ネットワークノード及び/又はセルラー又はモバイル通信システム内の別のUEと通信するあらゆるタイプの無線デバイスを指す。UEの例は、ターゲットデバイス、デバイス・トゥ・デバイス(D2D)UE、近接能力UE(ProSe UE)、マシンタイプUE若しくはマシン・トゥ・マシン(M2M)通信が可能なUE、PDA、PAD、タブレット、移動端末、スマートフォン、ラップトップエンベディッドイクイップド(LEE)、ラップトップに実装された装置(LME)、USBドングル等である。
【0154】
実施形態は5Gについて説明されている。しかし、実施形態は、UEが信号(例えば、データ)を受信及び/又は送信する任意のRAT又はマルチRATシステムに適用可能であり、例えば、LTE、LTE FDD/TDD、WCDMA(登録商標)/HSPA、GSM/GERAN、Wi-Fi、WLAN、CDMA2000等である。
【0155】
通信デザインに精通した者には容易に理解される様に、機能手段又はモジュールは、デジタルロジック及び/又は1つ以上のマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他のデジタルハードウェアにより実現され得る。幾つかの実施形態において、幾つかの、総ての又は種々の機能は、単一のアプリケーション特定集積回路(ASIC)、又は、2つ以上の、それらの間の適切なハードウェア及び/又はソフトウェアインタフェースを有する個別デバイスにより実現され得る。機能の幾つかは、たとえば、無線デバイス又はネットワークノードの他の機能コンポーネントと共有されるプロセッサで実現され得る。
【0156】
代わりに、処理手段の機能要素の幾つかは、個別ハードウェアを介して提供される一方、他の機能要素は、適切なソフトウェア又はファームウェアに関連してソフトウェアを実行するハードウェアで提供される。この様に、ここで使用される用語"プロセッサ"又は"コントローラ"は、ソフトウェアを実行できるハードウェアのみを参照するのではなく、限定しないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを格納する読出し専用メモリ(ROM)、ソフトウェアを格納するランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/又は、プログラム、若しくは、アプリケーションデータ及び不揮発性メモリを暗示的に含み得る。他のハードウェア、従来のハードウェア、及び/又は、カスタムハードウェアも含み得る。通信デバイスの設計者は、これらのデザインの選択において本質的な、コスト、パフォーマンス、及び、メンテナンスのトレードオフを理解する。
【0157】
一実施形態に従う図17を参照すると、通信システムは、3GPPタイプのセルラネットワーク等の通信ネットワーク3210を含み、通信ネットワーク3210は、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク3211と、コアネットワーク3214とを含む。アクセスネットワーク3211は、本明細書の無線ネットワークノード12の例であるNB、eNB、gNB又は他のタイプの無線アクセスポイント等の複数の基地局3212a、3212b、3212cを備え、それぞれが対応するカバレッジエリア3213a、3213b、3213cを定義する。各基地局3212a、3212b、3212cは、有線又は無線接続3215を介してコアネットワーク3214に接続可能である。カバレッジエリア3213cに位置するUE10の例である第1ユーザ装置(UE)3291は、対応する基地局3212cに無線で接続するか、対応する基地局3212cによってページングされるように構成される。カバレッジエリア3213aの第2UE3292は、対応する基地局3212aに無線で接続可能である。複数のUE3291、3292がこの例に示されているが、開示された実施形態は、単一UEがカバレッジエリアにある状況、又は、単一UEが対応する基地局3212に接続している状況に等しく適用可能である。
【0158】
通信ネットワーク3210自体は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアにより、又は、サーバファームの処理リソースとして具現化され得るホストコンピュータ3230に接続される。ホストコンピュータ3230は、サービスプロバイダの所有権又は管理下にあり得るか、サービスプロバイダによって又はサービスプロバイダに代わって操作され得る。通信ネットワーク3210とホストコンピュータ3230との間の接続3221、3222は、コアネットワーク3214からホストコンピュータ3230まで直接延長してもよく、オプションの中間ネットワーク3220を介してもよい。中間ネットワーク3220は、パブリック、プライベート、又は、ホストされたネットワークの1つ又は2つ以上の組み合わせであっても良く、中間ネットワーク3220(ある場合)は、バックボーンネットワーク又はインターネットである場合があり、特に、中間ネットワーク3220は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えてもよい。
【0159】
図17の通信システムは全体として、接続されたUE3291、3292のうちの1つとホストコンピュータ3230との間の接続を可能にする。接続性は、オーバーザトップ(OTT)接続3250として説明され得る。ホストコンピュータ3230及び接続されたUE3291、3292は、アクセスネットワーク3211、コアネットワーク3214、任意の中間ネットワーク3220、及び、仲介者としての可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTT接続3250を介してデータ及び/又はシグナリングを通信するように構成される。OTT接続3250は、OTT接続3250が通過する参加通信デバイスがアップリンク及びダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で透過的であり得る。例えば、基地局3212は、接続されたUE3291に転送される(例えば、引き渡される)ホストコンピュータ3230から発信されるデータとの着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されないか、通知される必要はない。同様に、基地局3212は、UE3291からホストコンピュータ3230に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
【0160】
一実施形態による、前述の段落で説明したUE、基地局及びホストコンピュータの例示的な実装形態を、図18を参照して説明する。通信システム3300において、ホストコンピュータ3310は、通信システム3300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持するように構成された通信インタフェース3316を含むハードウェア3315を備える。ホストコンピュータ3310は、記憶及び/又は処理能力を有し得る処理回路3318をさらに備える。特に、処理回路3318は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ3310は、ソフトウェア3311をさらに備え、ソフトウェア3311は、ホストコンピュータ3310に格納されるか、ホストコンピュータ3310によってアクセス可能であり、処理回路3318によって実行可能である。ソフトウェア3311は、ホストアプリケーション3312を含む。ホストアプリケーション3312は、UE3330とホストコンピュータ3310で終端されるOTT接続3350を介して接続する、UE3330の様なリモート・ユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモート・ユーザにサービスを提供する際、ホストアプリケーション3312は、OTT接続3350を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0161】
通信システム3300は、通信システムに設けられ、ホストコンピュータ3310及びUE3330と通信することを可能にするハードウェア3325を備える基地局3320をさらに含む。ハードウェア3325は、通信システム3300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持するための通信インタフェース3326と、基地局3320がサービスを提供するカバレッジエリア(図18には示さず)にあるUE3330との無線接続3370を少なくともセットアップ及び維持するための無線インタフェース3327と、を含み得る。通信インタフェース3326は、ホストコンピュータ3310への接続3360を促進するように構成され得る。接続3360は直接であってもよいし、通信システムのコアネットワーク(図18には示さず)及び/又は通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。実施形態において、基地局3320のハードウェア3325は、処理回路3328をさらに備え、処理回路3328は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。基地局3320は、内部に格納されたソフトウェア3321又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア33211をさらに有する。
【0162】
通信システム3300は、既に言及したUE3330をさらに含む。そのハードウェア3335は、UE3330が現在位置するカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線接続3370をセットアップ及び維持するように構成された無線インタフェース3337を含み得る。UE3330のハードウェア3335は、処理回路3338をさらに備え、処理回路3328は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。UE3330は、ソフトウェア3331をさらに備え、ソフトウェア3311は、UE3330に格納されるか、UE3330によってアクセス可能であり、処理回路3338によって実行可能である。ソフトウェア3331は、ホストアプリケーション3332を含む。クライアントアプリケーション3332は、ホストコンピュータ3310のサポートにより、UE3330を介して人間又は非人間のユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。ホストコンピュータ3310において、実行中のホストアプリケーション3312は、UE3330及びホストコンピュータ3310で終端するOTT接続3350を介して実行中のクライアントアプリケーション3332と通信することができる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション3332は、ホストアプリケーション3312からリクエストデータを受信し、リクエストデータに応答してユーザデータを提供してもよい。OTT接続3350は、リクエストデータとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション3332は、ユーザと対話して、提供するユーザデータを生成することができる。
【0163】
図18に示されるホストコンピュータ3310、基地局3320及びUE3330は、それぞれ、図17のホストコンピュータ3230、基地局3212a、3212b、3212cのうちの1つ、及び、UE3291、3292のうちの1つと同一であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部動作は図18のようになり、独立して、周囲のネットワークトポロジは図17のようになる。
【0164】
図18において、OTT接続3350は、中間デバイス及びこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングを明示的に参照することなく、基地局3320を介したホストコンピュータ3310とユーザ装置3330との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを決定してもよく、ルーティングは、UE3330又はホストコンピュータ3310を操作するサービスプロバイダ、又はその両方から隠すように構成されてもよい。OTT接続3350がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる(たとえば、ネットワークの負荷分散の検討又は再構成に基づいて)。
【0165】
UE3330と基地局3320との間の無線接続3370は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従う。1つ以上の様々な実施形態は、無線接続3370が最後のセグメントを形成するOTT接続3350を使用して、UE3330に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、高い信頼性と低いデータ中断(0ミリ秒又は0ミリ秒に近い)の両方を達成し、同時に、DLデータパケットの転送によって引き起こされるトランスポートネットワーク負荷を許容可能な低レベルに維持し、それによって、バッテリ時間の改善、応答性の向上等の利点を提供し得る。
【0166】
測定手順は、データレート、待ち時間、及び1つ以上の実施形態が改善される他の要因を監視する目的で提供されてもよい。さらに、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ3310とUE3330との間のOTT接続3350を再構成するためのオプションのネットワーク機能があり得る。OTT接続3350を再構成するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ3310のソフトウェア3311又はUE3330のソフトウェア3331、又はその両方で実装されてもよい。実施形態において、センサ(図示せず)は、OTT接続3350が通過する通信デバイス内に、又はそれに関連して配置され、センサは、上記で例示した監視量の値を提供するか、ソフトウェア3311、3331が監視量を計算又は推定できる他の物理量の値を提供することにより、測定手順に参加できる。OTT接続3350の再構成には、メッセージフォーマット、再送信設定、優先ルーティング等が含まれ、再構成は基地局3320に影響を与えず、基地局3320にとって未知又は感知できない可能性がある。その様な手順及び機能は、当技術分野で知られ実践されている場合がある。特定の実施形態において、測定は、スループット、伝播時間、遅延等のホストコンピュータの3310測定を容易にする独自のUEシグナリングを含み得る。測定は、ソフトウェア3311、3311が、OTT接続3350を使用して、伝播時間、エラー等を監視しながら、メッセージ、特に空又は"ダミー"メッセージを送信するように実装できる。
【0167】
図19は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは図17及び18を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、図19への参照図面のみがこのセクションに含まれる。この方法の第1ステップ3410では、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。第1ステップ3410のオプションのサブステップ3411では、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。第2ステップ3420において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。オプションの第3ステップ3430において、基地局は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で搬送されたユーザデータをUEに送信する。オプションの第4ステップ3440では、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0168】
図20は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは図17及び18を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、図20への参照図面のみがこのセクションに含まれる。この方法の第1ステップ3510では、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)では、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。第2ステップ3520において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。本開示を通して説明される実施形態の教示に従い、送信は、基地局を通過し得る。オプションの第3ステップ3530では、UEは、送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0169】
図21は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは図17及び18を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、図21への参照図面のみがこのセクションに含まれる。この方法のオプションの第1ステップ3610において、UEはホストコンピュータにより提供された入力データを受信する。追加又は代替として、オプションの第2ステップ3620で、UEはユーザデータを提供する。第2ステップ3620のオプションのサブステップ3621では、UEはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。第1ステップ3610のさらなるオプションのサブステップ3611では、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信したユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の方法に関係なく、UEは、オプションの第3サブステップ3630で、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。方法の第4ステップ3640において、ホストコンピュータは、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0170】
図22は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは図17及び18を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、図22への参照図面のみがこのセクションに含まれる。方法のオプションの第1ステップ3710において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局はUEからユーザデータを受信する。オプションの第2ステップ3720において、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。第3ステップ3730において、ホストコンピュータは、基地局により開始された送信で搬送されるユーザデータを受信する。
【0171】
上記記載及び添付の図面は、本開示の方法及び装置の限定しない例を開示している。よって、本開示の装置及び技術は、上記記載及び添付の図面に限定されない。むしろ、本実施形態は、以下の特許請求の範囲及びその均等のみにより限定される。
【0172】
略語:説明
3GPP:第3世代パートナーシッププロジェクト
5G:第5世代
5GS:5Gシステム
5GC:5Gコアネットワーク
CHO:条件付きハンドオーバ
CR:変更リクエスト
DAPS:デュアルアクティブプロトコルスタック
DRB:データ無線ベアラ
E-UTRAN:発展型汎用地上アクセスネットワーク
gNB:5GノードB
HO:ハンドオーバ
LTE:ロングタームエボリューション
NG:5G/NRのRANとCNとの間のインタフェース/参照ポイント
NG-C:NGの制御プレーンパート(gNBとAMFとの間)
NG-U:NGのユーザプレーンパート(gNBとUPFとの間)
NR-RAN:次世代無線アクセスネットワーク
NR:ニューレディオ
PDCP:パケットデータコンバージェンスプロトコル
PDU:プロトコルデータユニット
RAN:無線アクセスネットワーク
RB:無線ベアラ
RLC:無線リンク制御
ROHC:ロバストヘッダ圧縮
RRC:無線リソース制御
SDU:サービスデータユニット
SGW:サービングゲートウェイ
SN:シーケンス番号
TS:技術仕様
UE:ユーザ装置
UL:上りリンク
UPF:ユーザプレーン機能
Xn:2つのgNB間のインタフェース/参照ポイント
図1
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