(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】入力デバイス制御システムおよび入力デバイス制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20231218BHJP
G06F 3/03 20060101ALI20231218BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
G06F3/041 480
G06F3/03 400
G06F3/01 560
(21)【出願番号】P 2023115125
(22)【出願日】2023-07-13
【審査請求日】2023-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】吉冨 圭一
(72)【発明者】
【氏名】山▲ざき▼ 充弘
【審査官】石川 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-67618(JP,A)
【文献】特許第7293462(JP,B1)
【文献】特開平5-184000(JP,A)
【文献】特表2013-507059(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/03
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペン型入力デバイスが操作対象面に接触している状態が検出されていることに応じて、筆記音が発せられるように筆記音データを用いて前記ペン型入力デバイスを振動させる振動制御部と、
前記振動制御部による前記ペン型入力デバイスの振動に応じて発せられる実筆記音の周波数特性が理想筆記音の周波数特性に補正されるように、筆記音データの周波数特性の変更に関する処理を実行する補正部と
を備える入力デバイス制御システム。
【請求項2】
前記ペン型入力デバイスの振動に応じて発せられる実筆記音を検出する検出部をさらに備え、
前記補正部は、前記検出部により検出された実筆記音の周波数特性が前記理想筆記音の周波数特性に補正されるように、筆記音データの周波数特性の変更に関する処理を実行する
請求項1に記載の入力デバイス制御システム。
【請求項3】
実筆記音の周波数特性を理想筆記音の周波数特性に補正する補正データを前記ペン型入力デバイスと操作対象面との組み合わせごとに記憶する記憶部をさらに備え、
前記補正部は、記憶部が記憶する補正データのうち、使用対象のペン型入力デバイスと操作対象面との組み合わせに対応する補正データに基づいて、筆記音データの周波数特性の変更に関する処理を実行する
請求項1に記載の入力デバイス制御システム。
【請求項4】
入力デバイス制御システムにおける入力デバイス制御方法であって、
振動制御部が、ペン型入力デバイスが操作対象面に接触している状態が検出されていることに応じて、筆記音が発せられるように筆記音データを用いて前記ペン型入力デバイスを振動させる振動制御ステップと、
補正部が、前記振動制御ステップによる前記ペン型入力デバイスの振動に応じて発せられる実筆記音の周波数特性が理想筆記音の周波数特性に補正されるように、筆記音データの周波数特性の変更に関する処理を実行する補正ステップと
を備える入力デバイス制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力デバイス制御システムおよび入力デバイス制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
対話型ディスプレイシステムに対する入力にあたり、触覚アクチュエータを駆動した振動を発生させることで触覚フィードバックが可能とされたペン状のスタイラス(ペン型入力デバイス)を入力装置として用いることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ペン型入力デバイスにて振動が発せられることで、例えば紙等の筆記媒体にペン先を滑らせているときの触感が疑似的に得られることから、ペン型入力デバイスを用いて入力しているユーザは、筆記媒体に筆記しているときに近い感覚を得ることができる。
【0005】
ペン型入力デバイスを用いた入力にあたっては、できるだけ実物の筆記媒体に筆記しているときの感覚に近いことが好ましいという側面がある。
そこで、本発明は、上記した課題を考慮して、ペン型入力デバイスを用いた入力にあたり、現実に筆記媒体に筆記しているときの感覚に近づくようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、ペン型入力デバイスが操作対象面に接触している状態が検出されていることに応じて、筆記音が発せられるように筆記音データを用いて前記ペン型入力デバイスを振動させる振動制御部と、前記振動制御部による前記ペン型入力デバイスの振動に応じて発せられる実筆記音の周波数特性が理想筆記音の周波数特性に補正されるように、筆記音データの周波数特性の変更に関する処理を実行する補正部とを備える入力デバイス制御システムである。
【0007】
本発明の一態様は、入力デバイス制御システムにおける入力デバイス制御方法であって、振動制御部が、ペン型入力デバイスが操作対象面に接触している状態が検出されていることに応じて、筆記音が発せられるように筆記音データを用いて前記ペン型入力デバイスを振動させる振動制御ステップと、補正部が、前記振動制御ステップによる前記ペン型入力デバイスの振動に応じて発せられる実筆記音の周波数特性が理想筆記音の周波数特性に補正されるように、筆記音データの周波数特性の変更に関する処理を実行する補正ステップとを備える入力デバイス制御方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ペン型入力デバイスを用いた入力にあたり、現実に筆記媒体に筆記しているときの感覚に近づけることができるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態における情報処理システムの外観構成例を示す図である。
【
図2】第1実施形態における情報処理装置とペン型入力デバイスとの筆記音フィードバックに応じた機能構成例を示す図である。
【
図3】第1実施形態における情報処理装置とペン型入力デバイスとが筆記音フィードバックに対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【
図4】第2実施形態における情報処理装置とペン型入力デバイスとの筆記音フィードバックに応じた機能構成例を示す図である。
【
図5】第2実施形態における補正データの一例を示す図である。
【
図6】第2実施形態における情報処理装置とペン型入力デバイスとが筆記音フィードバックに対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【
図7】第3実施形態における情報処理装置とペン型入力デバイスとの筆記音フィードバックに応じた機能構成例を示す図である。
【
図8】第3実施形態における情報処理装置とペン型入力デバイスとが筆記音フィードバックに対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【
図9】第4実施形態における情報処理装置とペン型入力デバイスとの筆記音フィードバックに応じた機能構成例を示す図である。
【
図10】第4実施形態における情報処理装置とペン型入力デバイスとがペンIDの授受に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態の情報処理システムの外観構成例を示している。同図に示されるように、本実施形態の情報処理システムは、情報処理装置100とペン型入力デバイス200とを有する。
【0011】
情報処理装置100は、ペン型入力デバイス200による入力操作に応じて情報処理を実行可能とされる。同図の情報処理装置100は、タブレット端末あるいはノート型パーソナルコンピュータ等とされた例を示している。
【0012】
情報処理装置100は、タッチパネル表示部102を備える。タッチパネル表示部102は、タッチパネルと表示部とが組み合わされた部位である。タッチパネル表示部102は、表示面に画像を表示するとともに、表示面に対してペン型入力デバイスや指等の操作体を接触させることによる操作が可能とされる。なお、本実施形態において「接触」は、タッチパネル表示部102に対して物理的に操作体が接触していなくとも一定以内の距離に操作体が存在していることで、タッチパネル表示部102が操作体を検出可能とされている状態も含まれてよい。
【0013】
ペン型入力デバイス200は、ユーザが情報処理装置100のタッチパネル表示部102におけるタッチパネルに対して操作を行うのに用いるペン型の入力デバイスである。
ユーザは、ペン型入力デバイス200を把持し、ペン先をタッチパネル表示部102の表示面に接触させるようにして移動させることで、文字、絵、図形等の手書き入力の操作を行うようにされる。
【0014】
なお、ペン型入力デバイス200を用いた操作として、タッチパネル表示部102に表示されているユーザインターフェース画像に対するポインティング操作なども可能とされてよい。
【0015】
なお、本実施形態のタッチパネル表示部102におけるタッチパネルによるペン型入力デバイス200の検出方式については特に限定されるものではないが、例えば静電容量方式や電磁誘導方式等を挙げることができる。以下の説明においては、静電容量方式が用いられる場合を例に挙げる。
【0016】
情報処理装置100には、ペン型入力デバイス200による入力操作に対応するアプリケーション(ペン操作対応アプリケーション)がインストールされている。
ペン操作対応アプリケーションは、例えばペン型入力デバイス200のペン先をタッチパネル表示部102に対して接触させて行う文字入力、絵描き等の手書き入力操作に応じて描画した文字や絵をタッチパネル表示部102に表示したり、操作により描画された文字や絵をデータ化する処理などを実行可能とされてよい。
【0017】
また、本実施形態の情報処理システムにおいて、ペン型入力デバイス200は、筆記に応じた操作(筆記操作)が行われているときに対応して、ペン型入力デバイス200が筆記音を発するように振動する。このようにペン型入力デバイス200から筆記音が発せられることにより、ユーザは、例えば紙等の筆記媒体に筆記しているときに近い感覚を覚えることができる。
【0018】
以降の説明において、ペン型入力デバイス200を用いての筆記操作が行われていることに応じた筆記音の発生については、「筆記音フィードバック」とも呼ぶ。
【0019】
図2は、本実施形態の筆記音フィードバックに応じた情報処理装置100とペン型入力デバイス200との機能構成例を示している。
まず、情報処理装置100の機能構成例について説明する。同図に示される情報処理装置100としての機能は、情報処理装置100としてのハードウェアが備えるCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等がプログラムを実行することにより実現される。
同図の情報処理装置100は、通信部101、タッチパネル表示部102、制御部103、および記憶部104を備える。
【0020】
通信部101は、ペン型入力デバイス200と無線通信を行う。通信部101が対応する無線通信の方式については特に限定されない。なお、通信部101は、有線によるペン型入力デバイス200との通信に対応可能とされてもよい。
【0021】
タッチパネル表示部102は、表示部121とタッチパネル122(センサ部の一例)とが組み合わされたデバイスである。
表示部121は、制御部103の制御に応じて画像を表示する。
タッチパネル122は、表示部121の表示面に対応して設けられ、ペン型入力デバイス200のペン先の位置を検出し、検出した位置の座標をペン位置情報として出力する。具体的に、静電容量方式のタッチパネル122は、パネル面(操作対象面の一例)に対するペン型入力デバイス200のペン先の接触により発生する静電容量を電極で検出することにより、パネル面におけるペン先の位置(座標)を検出してよい。
【0022】
制御部103は、情報処理装置100における各種の制御を実行する。制御部103は、ペン操作対応アプリケーションに対応する処理を実行するアプリケーション対応処理部131を備える。
ペン操作対応アプリケーションに対する操作としてペン型入力デバイス200による筆記操作が行われているとき、タッチパネル122からアプリケーション対応処理部131にペン位置情報が入力される。アプリケーション対応処理部131は、入力されたペン位置情報が入力されたことに応じて、例えば描画などの処理を行う。
【0023】
記憶部104は、情報処理装置100に対応する各種の情報を記憶する。
【0024】
次に、ペン型入力デバイス200の機能構成例について説明する。同図に示されるペン型入力デバイス200の機能は、例えばハードウェアとしてのペン型入力デバイス200が備えるMCU(Micro Controller Unit)等のマイクロプロセッサにプログラムを実行させることにより実現されてよい。
【0025】
同図のペン型入力デバイス200は、通信部201、振動部202、音検出部203、制御部204、および記憶部205を備える。
【0026】
通信部201は、情報処理装置100の通信部101と通信可能に接続する。
【0027】
振動部202(アクチュエータ)は、ペン型入力デバイス200を把持するユーザが筆記操作を行っているときに筆記音が発せられるように振動する部位である。振動部202は、振動制御部241により振動が制御される。
【0028】
音検出部203は、ペン型入力デバイス200から発せられる筆記音を検出(収音)する。音検出部203により検出された筆記音は周波数解析が行われる。音検出部203の構造等は特に限定されないが、例えばマイクロフォンや圧電センサ等により構成されてよい。
【0029】
制御部204は、ペン型入力デバイス200における各種の制御を実行する。制御部204は、振動制御部241と補正部242とを備える。
【0030】
振動制御部241は、筆記音データ記憶部251が記憶する筆記音データが示す波形に基づいて振動部202を振動させる。
【0031】
補正部242は、実筆記音の周波数特性が理想筆記音の周波数特性に補正されるように、筆記音データの周波数特性の変更に関する処理を実行する。実筆記音は、振動制御部241によるペン型入力デバイス200の振動に応じて現実に発せられる筆記音である。理想筆記音は、本来発せられるべき筆記音である。
【0032】
例えば、筆記音データ記憶部251が記憶する筆記音データは、理想筆記音に対応する周波数特性を有している。しかしながら、実際にペン型入力デバイス200が発せられる実筆記音は、例えばペン型入力デバイス200が接触するタッチパネル122の材質、構造、重量等の条件やペン型入力デバイス200自体の材質、構造、重量等の条件により理想筆記音から乖離する場合がある。このように実筆記音が理想筆記音と相違することによっては、ユーザが現実に筆記媒体に筆記している感覚を覚えにくくなる。
そこで、本実施形態における補正部242は、音検出部203が検出した実筆記音の周波数特性が理想筆記音に近づくように、振動制御部241が利用する筆記音データを補正する。このように補正が行われることにより、ユーザは、ペン型入力デバイス200により筆記操作を行っているときに理想に近い筆記音を聞くことができ、現実に筆記媒体に筆記しているときに近い感覚を覚えることができる。
【0033】
記憶部205は、ペン型入力デバイス200が対応する各種の情報を記憶する。記憶部205は、筆記音データ記憶部251を備える。筆記音データ記憶部251は、筆記音データを記憶する。筆記音データは、ペン型入力デバイス200が筆記音を発するように振動させるための波形を示すデータである。
【0034】
図3のフローチャートを参照して、本実施形態の情報処理装置100とペン型入力デバイス200とが筆記音フィードバックに対応して実行する処理手順例について説明する。
【0035】
まず、情報処理装置100が実行する処理手順例から説明する。
ステップS100:情報処理装置100においてアプリケーション対応処理部131は、筆記操作が開始されるのを待機する。
アプリケーション対応処理部131は、例えばタッチパネル122からのペン先位置を示すペン位置情報の入力が開始されたことに応じて、筆記操作が開始されたと検出してよい。
【0036】
ステップS102:筆記操作が開始されたことに応じて、アプリケーション対応処理部131は、ペン型入力デバイス200への筆記操作情報の送信を開始する。筆記操作情報は、現在においてペン型入力デバイス200を用いたタッチパネル122への筆記操作が行われていることを通知する情報である。
【0037】
ステップS104:ステップS102にて筆記操作情報の送信を開始させた後において、アプリケーション対応処理部131は、ステップS100に対応して開始された筆記操作が終了するのを待機する。アプリケーション対応処理部131は、これまで入力されていたペン位置情報が入力されなくなったことに応じて筆記操作が終了したと判定してよい。
【0038】
ステップS106:ステップS104にて筆記操作が終了したと判定されると、アプリケーション対応処理部131は、ステップS102により開始させた筆記操作情報の送信を停止させる。
【0039】
次に、ペン型入力デバイス200が実行する処理手順例について説明する。
ステップS200:ペン型入力デバイス200において振動制御部241は、ステップS102により情報処理装置100から送信される筆記操作情報の受信が開始されるのを待機している。
【0040】
ステップS202:ステップS100にて筆記操作情報の受信が開始されたことに応じて、音検出部203は実筆記音を検出する。補正部242は、音検出部203が検出した実筆記音のデータ(実筆記音データ)を取得する。補正部242は、音検出部203が所定時間(所定サンプル数)により検出した実筆記音の実筆記音データを取得してよい。
【0041】
ステップS204:補正部242は、実筆記音が理想筆記音に近づくように補正するための補正データを生成する。補正データの生成にあたり、補正部242は、例えば、ステップS202に対応して取得した実筆記音データについて周波数解析を行うことで、実筆記音の周波数特性を算出する。補正部242は、実筆記音の周波数特性と、筆記音データ記憶部251が記憶する筆記音データの周波数特性(すなわち、理想筆記音の周波数特性)との差分を算出する。補正部242は、算出した差分に基づいて、実筆記音の周波数特性を筆記音データの周波数特性とする補正データを生成する。
補正データは、例えば筆記音データ記憶部251が記憶する筆記音データの周波数特性を変化させるフィルタ、イコライザ等のパラメータであってよい。あるいは補正データは、フィルタ、イコライザ等としての機能モジュールであってもよい。あるいは、補正データは、実筆記音として発生られた際に理想筆記音となるようにされた周波数特性を有する筆記音データ(補正筆記音データ)であってよい。また、このようなフィルタ、イコライザのパラメータあるいは機能モジュールとしての補正データは、例えば予め複数の異なるものが記憶部205にて記憶されるなどして用意されたうえで、補正部242が、算出した差分に基づいて複数の補正データのうちから選択するようにしてよい。
以下の説明においては、補正データがフィルタのモジュールとしての補正データが生成される場合を例に挙げる。
【0042】
ステップS206:補正部242は、筆記音データ記憶部251から読み出した筆記音データの周波数特性を、ステップS204により生成した補正データにより補正する。つまり、この場合の補正部242は、ステップS204により生成された補正データとしてのフィルタのモジュールを生成し、生成したフィルタに筆記音データ記憶部251から読み出した筆記音データを通過させる。補正部242は、フィルタを通過したことにより補正された筆記音データ(補正筆記音データ)を振動制御部241に入力させる。
【0043】
ステップS208:振動制御部241は、ステップS206により入力された筆記音データ(補正筆記音データ)により振動部202を駆動させる。このように補正筆記音データにより振動部202が駆動されることで、筆記操作が行われているペン型入力デバイス200が振動し、理想筆記音に近づけられた実筆記音が発せられる。
【0044】
ステップS210:ステップS208により振動部202を振動させているとき、振動制御部241は、情報処理装置100から送信される筆記操作情報の受信が停止したか否かを判定する。筆記操作情報の受信が停止していないと判定される場合には、ステップS208に処理が戻される。ステップS208に処理が戻されることで、筆記操作情報が受信されている状態では、補正筆記音データによりペン型入力デバイス200が振動している状態が継続される。
当該ステップS210にて筆記操作情報の受信が停止したと判定されると、同図の処理が終了される。このように処理が終了されることに応じて、ペン型入力デバイス200の振動も停止される。
【0045】
なお、補正部242が補正データとして補正筆記音データを生成するようにされている場合には、振動制御部241は、ステップS206の処理をスキップし、ステップS208において、補正データとして生成された補正筆記音データを利用して振動部202を駆動してよい。
【0046】
なお、本実施形態において、筆記操作が行われている間においては、継続して実筆記音を検出して補正データを生成し、生成した補正データによりを補正した筆記音データにより振動部202を振動させるというように、フィードバック制御が行われてよい。
【0047】
<第2実施形態>
続いて、第2実施形態について説明する。先の第1実施形態の情報処理システムは、音検出部203により検出した実筆記音と理想筆記音との差分に基づいて補正した補正筆記音データを利用してペン型入力デバイス200を振動させるようにされていた。
これに対して、本実施形態の情報処理システムにおいて、ペン型入力デバイス200は、操作対象のタッチパネル122の種別(例えば、型番、機種等)との組み合わせに応じて、実筆記音を理想筆記音とすることのできる特性を有するフィルタ等としての補正データをあらかじめ記憶しておくようにされる。ペン型入力デバイス200は、操作対象のタッチパネル122の種別に対応付けられた補正データを用いて筆記音データを補正し、補正した筆記音データを利用して振動部202を振動させる。このようにして本実施形態においては、ペン型入力デバイス200の振動により発せられる実筆記音を理想筆記音に近づけるようにされる。
【0048】
図4は、本実施形態の筆記音フィードバックに応じた情報処理装置100とペン型入力デバイス200との機能構成例を示している。同図において、
図2と同一部分には同一符号を付して適宜説明を省略する。
同図のペン型入力デバイス200において、記憶部205は補正データ記憶部252を備える。補正データ記憶部252は、タッチパネル122の種別ごとに対応する補正データを記憶する。
また、本実施形態において、音検出部203は省略されてよい。
【0049】
図5は、補正データ記憶部252が記憶する補正データの一例を示している。同図に示されるように補正データ記憶部252は、タッチパネル種別ごとに対応付けて補正データを記憶する。1つのタッチパネル種別に対応する補正データは、対応のタッチパネル種別よるタッチパネルに対してペン型入力デバイス200を用いた筆記操作が行われる場合に対応して実筆記音が理想筆記音に近づくように、筆記音データ記憶部251が記憶する筆記音データの周波数特性を補正するのに用いられるデータである。つまり、補正データ記憶部252は、ペン型入力デバイス200に対する各種タッチパネル種別の組み合わせごとに対応する補正データを記憶する。
本実施形態における補正データは、フィルタ、イコライザ等のパラメータであってよい。あるいは補正データは、フィルタ、イコライザ等としての機能モジュールであってもよい。また、このようなフィルタ、イコライザのパラメータあるいは機能モジュールとしての補正データは、例えば予め複数の異なるものが記憶部205にて記憶されるなどして用意されたうえで、補正部242が、算出した差分に基づいて複数の補正データのうちから選択するようにしてよい。
【0050】
図6のフローチャートを参照して、本実施形態の情報処理装置100とペン型入力デバイス200とが筆記音フィードバックに対応して実行する処理手順例について説明する。
【0051】
まず、情報処理装置100が実行する処理手順例について説明する。
ステップS300:情報処理装置100においてアプリケーション対応処理部131は、筆記操作が開始されるのを待機する。
【0052】
ステップS302:筆記操作が開始されたことに応じて、アプリケーション対応処理部131は、ペン型入力デバイス200への筆記操作情報の送信を開始する。本実施形態の筆記操作情報には、情報処理装置100が備えるタッチパネル122の種別(タッチパネル種別)を示す種別情報が含まれる。例えば、記憶部104にはタッチパネル122の種別を示す種別情報が記憶されている。アプリケーション対応処理部131は、記憶部104から取得した種別情報を筆記操作情報に含めるようにされてよい。
【0053】
ステップS304:ステップS302にて筆記操作情報の送信を開始させた後において、アプリケーション対応処理部131は、ステップS300に対応して開始された筆記操作が終了するのを待機する。
【0054】
ステップS306:ステップS304にて筆記操作が終了したと判定されると、アプリケーション対応処理部131は、ステップS302により開始させた筆記操作情報の送信を停止させる。
【0055】
次に、ペン型入力デバイス200が実行する処理手順例について説明する。
ステップS400:ペン型入力デバイス200において振動制御部241は、ステップS302により情報処理装置100から送信される筆記操作情報の受信が開始されるのを待機している。
【0056】
ステップS402:ステップS400にて筆記操作情報の受信が開始されたことに応じて、補正部242は、受信された筆記操作情報に含まれる種別情報を取得する。
【0057】
ステップS404:補正部242は、ステップS402により取得した種別情報が示すのと同じタッチパネル種別に対応付けられている補正データを補正データ記憶部252から取得する。
【0058】
ステップS406:補正部242は、筆記音データ記憶部251から読み出した筆記音データの周波数特性を、ステップS404により取得した補正データにより補正する。補正部242は、補正した筆記音データ(補正筆記音データ)を振動制御部241に入力させる。
【0059】
ステップS408:振動制御部241は、ステップS406により入力された筆記音データ(補正筆記音データ)により振動部202を駆動させる。
【0060】
ステップS410:ステップS408により振動部202を振動させているとき、振動制御部241は、情報処理装置100から送信される筆記操作情報の受信が停止したか否かを判定する。筆記操作情報の受信が停止していないと判定される場合には、ステップS408に処理が戻される。
当該ステップS410にて筆記操作情報の受信が停止したと判定されると、同図の処理が終了される。同図の処理が終了されることに応じて、ペン型入力デバイス200の振動も停止される。
【0061】
なお、本実施形態において、補正データ記憶部252が記憶する補正データのそれぞれが、対応のタッチパネル種別に対する筆記操作に応じて実筆記音が理想筆記音となる週数特性を有するようにされた筆記音データであってよい。この場合、振動制御部241は、補正部242が取得した補正データとしての筆記音データにより振動部202を振動させてよい。また、この場合には、筆記音データ記憶部251は省略されてよい。
【0062】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。先の第1実施形態は、ペン型入力デバイス200が、実筆記音を検出し、検出した実筆記音に基づいて筆記音データを補正するようにされていた。これに対して、本実施形態においては、情報処理装置100が実筆記音を検出し、検出した実筆記音に基づいて筆記音データの補正に関する処理を実行するようにされる。ペン型入力デバイス200は、情報処理装置100により補正された筆記音データを用いて、理想筆記音に近づけられた実筆記音を発するようにされる。
【0063】
図7は、本実施形態の筆記音フィードバックに応じた情報処理装置100とペン型入力デバイス200との機能構成例を示している。同図において、
図1と同一部分には同一符号を付し、ここでは主に
図1との相違点について説明する。
情報処理装置100は、音検出部105と補正部132とを備える。
音検出部105は、ユーザがタッチパネル122に対してペン型入力デバイス200のペン先を接触させて筆記操作を行っているときにペン型入力デバイス200から発せられる筆記音を検出可能なようにして設けられる。
【0064】
また、
図7においては、
図1においてペン型入力デバイス200に備えられていた音検出部203と補正部242とが省略されている。本実施形態における補正部132は、例えばペン操作対応アプリケーションが有する機能の1つとされてもよいし、OS(Operating System)の機能として備えられるものであってもよい。
【0065】
また、情報処理装置100の記憶部104は、理想筆記音データ記憶部141を備える。理想筆記音データ記憶部141は、理想筆記音データを記憶する。理想筆記音データは、例えば情報処理装置100が備えるタッチパネル122に対応して発せられるべき筆記音に対応する筆記音データである。理想筆記音データ記憶部141が記憶する理想筆記音データは、対応の理想筆記音の周波数特性を示すものであってよい。また、理想筆記音データ記憶部141は、例えばペン操作対応アプリケーションのもとで選択される筆記具の種別ごとに対応して理想筆記音データを記憶してよい。
【0066】
図8のフローチャートを参照して、本実施形態の情報処理装置100とペン型入力デバイス200とが筆記音フィードバックに対応して実行する処理手順例について説明する。
【0067】
ステップS500:情報処理装置100においてアプリケーション対応処理部131は、筆記操作が開始されるのを待機する。
【0068】
ステップS502:筆記操作が開始されたことに応じて、音検出部105は実筆記音を検出する。
【0069】
ステップS504:補正部132は、補正データを生成する。例えば、補正部132は、ステップS502に対応して検出された実筆記音(実筆記音データ)について周波数解析を行うことで、実筆記音の周波数特性を算出する。補正部132は、実筆記音の周波数特性と、理想筆記音データ記憶部141が記憶する理想筆記音データの周波数特性との差分に基づいて、実筆記音の周波数特性を理想筆記音データの周波数特性とする補正データを生成する。本実施形態における補正データは、フィルタ、イコライザ等のパラメータであってよい。あるいは補正データは、フィルタ、イコライザ等としての機能モジュールであってもよい。また、このようなフィルタ、イコライザのパラメータあるいは機能モジュールとしての補正データは、例えば予め複数の異なるものが記憶部205にて記憶されるなどして用意されたうえで、補正部242が、算出した差分に基づいて複数の補正データのうちから選択するようにしてよい。
【0070】
ステップS506:補正部132は、筆記操作情報の送信を開始させるとともに、筆記操作情報の送信開始のタイミングで、ステップS504により生成された補正データを送信する。
【0071】
ステップS508:ステップS506にて筆記操作情報の送信を開始させた後において、アプリケーション対応処理部131は、ステップS500に対応して開始された筆記操作が終了するのを待機する。
【0072】
ステップS510:ステップS508にて筆記操作が終了したと判定されると、アプリケーション対応処理部131は、ステップS506により開始させた筆記操作情報の送信を停止させる。
【0073】
次に、ペン型入力デバイス200が実行する処理手順例について説明する。
ステップS600:ペン型入力デバイス200において振動制御部241は、ステップS506により情報処理装置100から送信される筆記操作情報の受信が開始されるのを待機している。
【0074】
ステップS602:振動制御部241は、筆記操作情報の受信が開始されたのと同じタイミングで受信された補正データに基づくフィルタを設定する。
【0075】
ステップS604:振動制御部241は、筆記音データ記憶部251が記憶する筆記音データを、ステップS602により設定したフィルタに通過させることで補正筆記音データを得たうえで、補正筆記音データにより振動部202を駆動させる。
【0076】
ステップS606:ステップS604により振動部202を振動させているとき、振動制御部241は、情報処理装置100から送信される筆記操作情報の受信が停止したか否かを判定する。筆記操作情報の受信が停止していないと判定される場合には、ステップS604に処理が戻される。
当該ステップS606にて筆記操作情報の受信が停止したと判定されると、同図の処理が終了され、ペン型入力デバイス200の振動も停止される。
【0077】
なお、本実施形態において、情報処理装置100の補正部132は、理想筆記音データ記憶部141が記憶する理想筆記音データを補正データとしてペン型入力デバイス200に送信してもよい。この場合、ペン型入力デバイス200の振動制御部241は、受信した補正データとしての理想筆記音データにより振動部202を駆動するようにされてよい。また、この場合には、ペン型入力デバイス200における筆記音データ記憶部251は省略されてよい。
【0078】
<第4実施形態>
続いて、第4実施形態について説明する。先の第2実施形態においては、ペン型入力デバイス200が、タッチパネル122の種別に応じた補正データにより筆記音データを補正し、補正された筆記音データにより振動部202を振動させるようにされていた。
これに対して、本実施形態においては、情報処理装置100が、ペン型入力デバイス200の種別(ペン種別)ごとに対応付けた補正データを記憶するようにされる。情報処理装置100は、記憶する補正データのうちで、タッチパネル122に対する筆記操作に使用されているペン型入力デバイス200のペン種別に対応する補正データをペン型入力デバイス200に送信する。ペン種別は、ペン型入力デバイス200としての型式等に対応する。
ペン型入力デバイス200は、受信した補正データにより補正した筆記音データ(補正筆記音データ)を用いて振動部202を振動させることで、理想筆記音に近づけられた実筆記音を発するようにされる。
【0079】
図9は、本実施形態の筆記音フィードバックに応じた情報処理装置100とペン型入力デバイス200との機能構成例を示している。同図において、
図4と同一部分には同一符号を付して適宜説明を省略する。
【0080】
図9の情報処理装置100は、制御部103において補正部132を備える。また、同図の情報処理装置100は、記憶部104において補正データ記憶部142とペン種別記憶部143とを備える。
また、
図9のペン型入力デバイス200においては、
図4における補正部242と補正データ記憶部252とが省略されている。
【0081】
補正データ記憶部142は、ペン種別ごとに対応付けて補正データを記憶する。1つのペン種別に対応する補正データは、対応のペン種別のペン型入力デバイス200によりタッチパネル122に対して筆記操作が行われているときの理想筆記音が得られるように筆記音データを補正するデータである。つまり、補正データ記憶部142は、情報処理装置100が備えるタッチパネル122に対する各種ペン型入力デバイスの組み合わせごとに対応する補正データを記憶する。
また、本実施形態においても、補正データは、フィルタ、イコライザ等のパラメータであってよい。あるいは補正データは、フィルタ、イコライザ等としての機能モジュールであってもよい。以下の説明では、補正データは、フィルタ等としての機能モジュールである場合を例に挙げる。
【0082】
ペン種別記憶部143は、通信可能に接続されているペン型入力デバイス200のペン種別を記憶する。
ペン型入力デバイス200は、情報処理装置100と通信を確立するにあたって実行するネゴシエーションに際して、自己のペン種別を情報処理装置100に通知するようにされる。ペン種別記憶部143は、このように通知されたペン種別を記憶する。
【0083】
図10のフローチャートを参照して、本実施形態の情報処理装置100とペン型入力デバイス200とが筆記音フィードバックに対応して実行する処理手順例について説明する。同図の処理手順は、既に情報処理装置100とペン型入力デバイス200との通信が確立されており、ペン種別記憶部143において接続先のペン型入力デバイス200のペン種別が記憶されている状態のもとで実行される。
【0084】
ステップS700:情報処理装置100においてアプリケーション対応処理部131は、筆記操作が開始されるのを待機する。
【0085】
ステップS702:筆記操作が開始されたことに応じて、補正部132は、現在においてペン種別記憶部143が記憶するのと同じペン種別に対応付けられた補正データを、補正データ記憶部142から取得する。
【0086】
ステップS704:補正部132は、筆記操作情報の送信を開始させるとともに、筆記操作情報の送信開始のタイミングで、ステップS702により取得された補正データを送信する。
【0087】
ステップS706:ステップS704にて筆記操作情報の送信を開始させた後において、アプリケーション対応処理部131は、ステップS700に対応して開始された筆記操作が終了するのを待機する。
【0088】
ステップS708:ステップS706にて筆記操作が終了したと判定されると、アプリケーション対応処理部131は、ステップS704により開始させた筆記操作情報の送信を停止させる。
【0089】
ペン型入力デバイス200が実行するステップS800~S806による処理は、
図8のステップS600~S606と同様でよい。
【0090】
なお、本実施形態において、補正データ記憶部142が記憶する補正データは、対応のペン型入力デバイス200のペン種別に対応する理想筆記音に実筆記音が同等となるように作成された筆記音データであってよい。この場合、ペン型入力デバイス200の振動制御部241は、受信した補正データとしての筆記音データにより振動部202を駆動するようにされてよい。
【0091】
なお、上述の情報処理装置100、ペン型入力デバイス200等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の情報処理装置100、ペン型入力デバイス200等としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるHDD、SSD等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0092】
100 情報処理装置、101 通信部、102 タッチパネル表示部、103 制御部、104 記憶部、105 音検出部、121 表示部、122 タッチパネル、131 アプリケーション対応処理部、132 補正部、141 理想筆記音データ記憶部、142 補正データ記憶部、143 ペン種別記憶部、200 ペン型入力デバイス、201 通信部、202 振動部、203 音検出部、204 制御部、205 記憶部、241 振動制御部、242 補正部、251 筆記音データ記憶部、252 補正データ記憶部
【要約】
【課題】ペン型入力デバイスを用いた入力にあたり、現実に筆記媒体に筆記しているときの感覚に近づけることができるようにする。
【解決手段】ペン型入力デバイスが操作対象面に接触している状態が検出されていることに応じて、筆記音が発せられるように筆記音データを用いて前記ペン型入力デバイスを振動させる振動制御部と、前記振動制御部による前記ペン型入力デバイスの振動に応じて発せられる実筆記音の周波数特性が理想筆記音の周波数特性に補正されるように、筆記音データの周波数特性の変更に関する処理を実行する補正部とを備えて入力デバイス制御システムを構成する。
【選択図】
図3