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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20231219BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
G03G21/16 109
G03G21/16 133
G03G21/18 117
G03G21/18 153
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019059924
(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公開番号】P2020160287
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2022-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(72)【発明者】
【氏名】古川 昌昭
(72)【発明者】
【氏名】清水 貴司
(72)【発明者】
【氏名】深町 泰生
(72)【発明者】
【氏名】楠田 晋也
(72)【発明者】
【氏名】荒舘 富岳
(72)【発明者】
【氏名】清水 圭太
(72)【発明者】
【氏名】仲村 和聡
(72)【発明者】
【氏名】杉本 浩一
【審査官】飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-138387(JP,A)
【文献】特開平08-114962(JP,A)
【文献】特開平07-261511(JP,A)
【文献】特開2010-032573(JP,A)
【文献】特開2002-023594(JP,A)
【文献】特開2015-125248(JP,A)
【文献】特開2018-025571(JP,A)
【文献】特開2007-033646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 21/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する筐体と、
前記開口を閉じる閉状態と、前記開口が開く開状態とを有するカバーと、
前記カバーが前記開状態の場合に前記開口を通って前記筐体内に装着可能なドラムカートリッジであって、
第1方向に延びる第1軸について回転可能な感光ドラムと、
前記感光ドラムの表面を帯電させる帯電ローラと、
前記感光ドラムの表面をクリーニングするクリーニングブレードと
を備えるドラムカートリッジと、
前記ドラムカートリッジに装着可能なトナーカートリッジであって、
トナーを収容するトナー収容部と、
前記クリーニングブレードによって前記感光ドラムの表面から除去された廃トナーを収容する廃トナー収容器と
を有するトナーカートリッジと、
前記感光ドラムの表面と接触する現像ローラを有する現像器であって、前記トナー収容部のトナーを前記感光ドラムに供給する現像器と、
前記感光ドラムの表面を露光する露光装置と
を備え、
前記廃トナー収容器は、第2方向において、前記感光ドラムに対して前記トナー収容部の反対側に位置し、
前記トナー収容部の一部は、前記第2方向において、前記露光装置と前記カバーとの間に位置し、かつ、前記露光装置と前記カバーとの間において前記露光装置の上端から前記第2方向に延びる仮想線と重なることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
開口を有する筐体と、
前記開口を閉じる閉状態と、前記開口が開く開状態とを有するカバーと、
前記カバーが前記開状態の場合に前記開口を通って前記筐体内に装着可能なドラムカートリッジであって、
第1方向に延びる第1軸について回転可能な感光ドラムと、
前記感光ドラムの表面を帯電させる帯電ローラと、
前記感光ドラムの表面をクリーニングするクリーニングブレードと
を備えるドラムカートリッジと、
前記クリーニングブレードによって前記感光ドラムの表面から除去された廃トナーを収容する廃トナー収容器と、
前記ドラムカートリッジに装着可能なトナーカートリッジであって、
トナーを収容するトナー収容部と、
前記トナー収容部内に位置するアジテータであって、前記第1方向に延びる第2軸について回転可能なアジテータと
を有するトナーカートリッジと、
前記感光ドラムの表面と接触する現像ローラを有する現像器であって、前記トナー収容部のトナーを前記感光ドラムに供給する現像器と、
前記感光ドラムの表面を露光する露光装置と
を備え、
前記廃トナー収容器は、第2方向において、前記感光ドラムに対して前記トナーカートリッジの反対側に位置し、
前記カバーは、
前記トナー収容部の側面を覆う第1部分と、
前記トナー収容部の上面を覆う第2部分と
を備え、
前記第2方向における前記第2部分の先端部は、前記第2方向において、前記第2軸よりも前記露光装置の近くに位置し、
前記トナー収容部の一部は、前記第2方向において、前記露光装置と前記カバーの前記第1部分との間に位置し、かつ、前記露光装置と前記カバーの前記第1部分との間において前記露光装置の上端から前記第2方向に延びる仮想線と重なることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項3】
開口を有する筐体と、
前記開口を閉じる閉状態と、前記開口が開く開状態とを有するカバーと、
前記カバーとともに前記開口を閉じる第2カバーであって、ヒンジを有する第2カバーと、
前記カバーが前記開状態の場合に前記開口を通って前記筐体内に装着可能なドラムカートリッジであって、
第1方向に延びる第1軸について回転可能な感光ドラムと、
前記感光ドラムの表面を帯電させる帯電ローラと、
前記感光ドラムの表面をクリーニングするクリーニングブレードと
を備えるドラムカートリッジと、
前記クリーニングブレードによって前記感光ドラムの表面から除去された廃トナーを収容する廃トナー収容器と、
前記ドラムカートリッジに装着可能なトナーカートリッジであって、
トナーを収容するトナー収容部と、
前記トナー収容部内に位置するアジテータであって、前記第1方向に延びる第2軸について回転可能なアジテータと
を有するトナーカートリッジと、
前記感光ドラムの表面と接触する現像ローラを有する現像器であって、前記トナー収容部のトナーを前記感光ドラムに供給する現像器と、
前記感光ドラムの表面を露光する露光装置と
を備え、
前記廃トナー収容器は、第2方向において、前記感光ドラムに対して前記トナーカートリッジの反対側に位置し、
前記カバーは、前記トナーカートリッジが前記筐体に装着された状態において、前記トナー収容部の側面を覆い、
前記第2カバーは、前記トナー収容部の上面を覆い、
前記第2カバーの前記ヒンジは、前記第2方向において、前記第2軸よりも前記露光装置の近くに位置し、
前記トナー収容部の一部は、前記第2方向において、前記露光装置と前記カバーとの間に位置し、かつ、前記露光装置と前記カバーとの間において前記露光装置の上端から前記第2方向に延びる仮想線と重なることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項4】
前記ドラムカートリッジは、前記廃トナー収容器を有することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記トナーカートリッジは、前記廃トナー収容器を有することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記トナーカートリッジは、前記現像器を有することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記トナーカートリッジが前記ドラムカートリッジに装着された状態において、前記現像ローラは、前記感光ドラムと接触することを特徴とする、請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ドラムカートリッジは、前記現像器を有することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記現像器および前記トナーカートリッジのそれぞれは、互いに独立に、前記ドラムカートリッジに装着可能であることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記現像器が前記ドラムカートリッジに装着された状態において、前記現像ローラは、前記感光ドラムと接触すること特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記現像器は、前記第1方向および前記第2方向の両方と交差する第3方向において、前記露光装置よりも前記感光ドラム側に位置することを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第2方向は、前記第1方向と交差することを特徴とする、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記露光装置は、レーザースキャンユニットであることを特徴とする、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記レーザースキャンユニットは、前記第2方向における端部に、レーザーが通る通過口を有し、
前記通過口は、前記第2方向において、前記感光ドラムよりも前記トナー収容部の前記一部の近くに位置し、かつ、前記第1方向および前記第2方向の両方と交差する第3方向において、前記感光ドラムよりも前記現像器の上面の近くに位置することを特徴とする、請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記ドラムカートリッジは、転写ローラを備えることを特徴とする、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記廃トナー収容器は、前記第2方向において、前記転写ローラに対して前記トナーカートリッジの反対側に位置することを特徴とする、請求項15に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置は、開口を有する筐体と、カバーと、ドラムカートリッジと、現像カートリッジとを備える。ドラムカートリッジは、カバーが開状態の場合に開口を通って筐体内に装着可能である。ドラムカートリッジは、感光ドラムを備える。現像カートリッジは、ドラムカートリッジに装着可能である。現像カートリッジは、現像ローラを備え、トナーを収容する。ドラムカートリッジには、感光ドラムに対して現像カートリッジの反対側に、廃トナー収容部が設けられている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-138387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1に記載されるような画像形成装置において、画像形成装置が大型化することを抑制しながら、トナーカートリッジの大容量化を図りたいという要望がある。
【0005】
そこで、本開示の目的は、画像形成装置が大型化することを抑制しながら、トナーカートリッジの大容量化を図ることができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の画像形成装置は、筐体と、カバーと、ドラムカートリッジと、廃トナー収容器と、トナーカートリッジと、現像器と、露光装置とを備える。筐体は、開口を有する。カバーは、閉状態と、開状態とを有する。カバーが閉状態である場合、カバーは、開口を閉じる。カバーが開状態である場合、開口が開く。ドラムカートリッジは、カバーが開状態の場合に開口を通って筐体内に装着可能である。ドラムカートリッジは、感光ドラムと、帯電ローラと、クリーニングブレードとを備える。感光ドラムは、第1軸について回転可能である。第1軸は、第1方向に延びる。帯電ローラは、感光ドラムの表面を帯電させる。クリーニングブレードは、感光ドラムの表面をクリーニングする。廃トナー収容器は、クリーニングブレードによって感光ドラムの表面から除去された廃トナーを収容する。トナーカートリッジは、ドラムカートリッジに装着可能である。トナーカートリッジは、トナー収容部を有する。トナー収容部は、トナーを収容する。現像器は、現像ローラを有する。現像ローラは、感光ドラムの表面と接触する。現像器は、トナー収容部のトナーを感光ドラムに供給する。露光装置は、感光ドラムの表面を露光する。
【0007】
廃トナー収容器は、第2方向において、感光ドラムに対してトナーカートリッジの反対側に位置する。
【0008】
トナー収容部の一部は、第2方向において、露光装置とカバーとの間に位置し、かつ、露光装置とカバーとの間において第2方向に延びる仮想線と重なる。
【0009】
このような構成によれば、トナー収容部の一部は、第2方向において、露光装置とカバーとの間に位置し、かつ、露光装置とカバーとの間において第2方向に延びる仮想線と重なる。
【0010】
そのため、露光装置とカバーとの間のスペースを利用して、画像形成装置が大型化することを抑制しながら、トナーカートリッジの大容量化を図ることができる。
【0011】
また、感光ドラムに対してトナーカートリッジの反対側に廃トナー収容器が位置する。
【0012】
これにより、トナーカートリッジと廃トナー収容器とが感光ドラムに対して同じ側に位置する構成と比べて、トナーカートリッジの周囲にスペースを確保しやすい。
【0013】
そのため、トナーカートリッジの大容量化を図ることが容易である。
【0014】
(2)トナーカートリッジは、現像器を有してもよい。
【0015】
(3)トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着された状態において、現像ローラは、感光ドラムと接触してもよい。
【0016】
(4)ドラムカートリッジは、現像器を有してもよい。
【0017】
(5)現像器およびトナーカートリッジのそれぞれは、互いに独立に、ドラムカートリッジに装着可能であってもよい。
【0018】
(6)現像器がドラムカートリッジに装着された状態において、現像ローラは、感光ドラムと接触してもよい。
【0019】
(7)ドラムカートリッジは、廃トナー収容器を有してもよい。
【0020】
(8)トナーカートリッジは、廃トナー収容器を有してもよい。
【0021】
(9)現像器は、第3方向において、露光装置よりも感光ドラム側に位置してもよい。第3方向は、第1方向および第2方向の両方と交差する。
【0022】
(10)第2方向は、第1方向と交差する。
【0023】
(11)トナーカートリッジは、アジテータを備える。アジテータは、トナー収容部内に位置する。アジテータは、第2軸について回転可能である。第2軸は、第1方向に延びる。カバーは、第1部分と、第2部分とを備えてもよい。第1部分は、トナー収容部の側面を覆う。第2部分は、トナー収容部の上面を覆う。第2方向における第2部分の先端部は、第2方向において、第2軸よりも露光装置の近くに位置してもよい。
【0024】
このような構成によれば、カバーが開位置である状態において、トナー収容部の側面だけでなく、トナー収容部の上面も、開口から露出させることができる。
【0025】
そのため、トナーカートリッジを、画像形成装置から容易に取り外すことができる。
【0026】
(12)画像形成装置は、第2カバーを、さらに備えてもよい。第2カバーは、カバーとともに開口を閉じる。第2カバーは、ヒンジを有する。カバーは、トナーカートリッジが筐体に装着された状態において、トナー収容部の側面を覆う。第2カバーは、トナー収容部の上面を覆う。第2カバーのヒンジは、第2方向において、第2軸よりも露光装置の近くに位置してもよい。
【0027】
このような構成によれば、カバーが開位置である状態において、トナー収容部の側面だけでなく、トナー収容部の上面も、開口から露出させることができる。
【0028】
そのため、トナーカートリッジを、画像形成装置から容易に取り外すことができる。
【0029】
(13)露光装置は、レーザースキャンユニットであってもよい。
【0030】
(14)レーザースキャンユニットは、第2方向における端部に、レーザーが通る通過口を有する。通過口は、第2方向において、感光ドラムよりもトナー収容部の一部の近くに位置し、かつ、第3方向において、感光ドラムよりも現像器の上面の近くに位置してもよい。
【0031】
(15)ドラムカートリッジは、転写ローラを備えてもよい。
【0032】
(16)廃トナー収容器は、第2方向において、転写ローラに対してトナーカートリッジの反対側に位置してもよい。
【発明の効果】
【0033】
本開示の画像形成装置によれば、画像形成装置が大型化することを抑制しながら、トナーカートリッジの大容量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、画像形成装置の概略構成図である。
図2図2は、図1に示すカバーが開状態である場合を示す。
図3図3は、図2に示すドラムカートリッジおよびトナーカートリッジが画像形成装置から取り外された状態を示す。
図4図4は、図2に示すトナーカートリッジが画像形成装置から取り外された状態を示す。
図5図5は、第1の変形例を説明する説明図である。
図6図6は、第2の変形例を説明する説明図である。
図7図7は、第3の変形例を説明する説明図である。
図8図8は、第4の変形例を説明する説明図である。
図9図9は、第5の変形例を説明する説明図であって、カバーが閉状態であり、かつ、第2カバーが閉状態である場合を示す。
図10図10は、図9とともに第4の変形例を説明する説明図であって、カバーが開状態であり、かつ、第2カバーが開状態である場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
1.画像形成装置1の概略
図1から図4を参照して、画像形成装置1の概略について説明する。
【0036】
図1に示すように、画像形成装置1は、筐体2と、カバー3と、シート供給部4と、感光ドラム5と、帯電ローラ6と、露光装置7と、トナーカートリッジ8と、転写ローラ9と、定着装置10とを備える。なお、画像形成装置1は、ドラムカートリッジ11を備える。ドラムカートリッジ11は、感光ドラム5と、帯電ローラ6と、転写ローラ9とを備える。
【0037】
1.1 筐体2
筐体2は、シート供給部4と、ドラムカートリッジ11と、露光装置7と、トナーカートリッジ8と、現像器16と、定着装置10とを収容する。筐体2は、開口2A(図2参照)を有する。
【0038】
1.2 カバー3
図1および図2に示すように、カバー3は、閉状態(図1参照)と、開状態(図2参照)とを有する。図1に示すように、カバー3が閉状態である場合、カバー3は、開口2Aを閉じる。図2に示すように、カバー3が開状態である場合、開口2Aが開く。図2および図3に示すように、ドラムカートリッジ11は、カバー3が開状態の場合に、開口2Aを通って筐体2内に装着可能である。
【0039】
1.3 シート供給部4
図1に示すように、シート供給部4は、感光ドラム5にシートSを供給する。感光ドラム5については後述する。シート供給部4は、シートカセット12と、ピックアップローラ13と、搬送ローラ14とを備える。シートカセット12は、シートSを収容する。シートSは、例えば、印刷用紙である。ピックアップローラ13は、シートカセット12内のシートSをピックアップして、ピックアップしたシートSを搬送ローラ14に向かって搬送する。搬送ローラ14は、ピックアップローラ13からのシートSを感光ドラム5に向かって搬送する。
【0040】
1.4 感光ドラム5
感光ドラム5は、第1軸A1について回転可能である。第1軸A1は、第1方向に延びる。感光ドラム5は、第1軸A1に沿って第1方向に延びる。感光ドラム5は、円筒形状を有する。
【0041】
1.5 帯電ローラ6
帯電ローラ6は、感光ドラム5の表面と接触する。帯電ローラ6は、感光ドラム5の表面を帯電させる。帯電ローラ6は、第1方向に延びる軸について回転可能である。
【0042】
1.6 露光装置7
露光装置7は、帯電ローラ6に対して、感光ドラム5の反対側に位置する。具体的には、露光装置7は、レーザースキャンユニットである。露光装置7は、帯電ローラ6と現像ローラ16Cとの間を通るレーザーLにより、感光ドラム5の表面を露光する。現像ローラ16Cについては、後で説明する。露光装置7は、帯電ローラ6によって帯電された感光ドラム5の表面を露光することにより、感光ドラム5の表面に静電潜像を形成する。
【0043】
詳しくは、露光装置7は、第2方向に延びる。第2方向は、シートSが感光ドラム5と転写ローラ9との間を通る方向である。第2方向は、第1方向と交差する。詳しくは、第2方向は、第1方向と直交する。露光装置7は、第2方向において、第1端部E1と第2端部E2とを有する。第2端部E2は、第2方向において、第1端部E1から離れて位置する。露光装置7は、第2方向における第2端部E2に、レーザーLが通る通過口7Aを有する。
【0044】
1.7 トナーカートリッジ8
トナーカートリッジ8は、図1に示すように、ドラムカートリッジ11に装着可能である。トナーカートリッジ8は、図4に示すように、ドラムカートリッジ11から取り外し可能である。図1に示すように、トナーカートリッジ8は、トナー収容部15と、現像器16とを有する。
【0045】
1.7.1 トナー収容部15
トナー収容部15は、ドラムカートリッジ11に装着された状態で、現像器16に対して感光ドラム5の反対側に位置する。トナー収容部15は、収容筐体15Aと、供給部15Bと、アジテータ15Cと、オーガスクリュー15Dとを有する。すなわち、トナーカートリッジ8は、アジテータ15Cを有する。
【0046】
収容筐体15Aは、トナーを収容する。これにより、トナー収容部15は、トナーを収容する。収容筐体15Aは、シートSがA4サイズの印刷用である場合に、30,000枚のシートSに印刷可能な量のトナーを収容可能である。
【0047】
供給部15Bは、収容筐体15A内のトナーを、現像器16の現像筐体16Aに供給する。供給部15Bは、収容筐体15Aから突出する。供給部15Bは、現像器16の現像筐体16Aに取り付けられる。供給部15Bは、内部空間を有する。供給部15Bの内部空間は、収容筐体15Aの内部空間と通じる。供給部15Bは、トナーを排出するための排出口151を有する。供給部15Bが現像筐体16Aに取り付けられた状態で、排出口151は、現像筐体16Aの受入口161と通じる。受入口161については、後で説明する。供給部15Bの排出口151から排出されたトナーは、受入口161を通って、現像筐体16A内に入る。
【0048】
アジテータ15Cは、トナー収容部15内に位置する。詳しくは、アジテータ15Cは、収容筐体15A内に位置する。アジテータ15Cは、収容筐体15A内のトナーを、供給部15Bに向かって搬送する。アジテータ15Cは、第2軸A2について回転可能である。第2軸A2は、第1方向に延びる。
【0049】
オーガスクリュー15Dは、供給部15B内に位置する。オーガスクリュー15Dは、供給部15B内のトナーを排出口151へ搬送する。
【0050】
1.7.2 現像器16
図1に示すように、現像器16は、第2方向において、感光ドラム5とトナー収容部15との間に位置する。また、現像器16は、第3方向において、露光装置7よりも感光ドラム5側に位置する。また、現像器16は、第3方向において、露光装置7よりも転写ローラ9側に位置する。
【0051】
なお、第3方向は、第1方向および第2方向の両方と交差する。詳しくは、第3方向は、第1方向および第2方向の両方と直交する。露光装置7から感光ドラム5へ向かう方向を、第3方向の一方と定義し、感光ドラム5から露光装置7へ向かう方向を、第3方向の他方と定義する
現像器16は、トナー収容部15のトナーを感光ドラム5に供給する。詳しくは、現像器16は、現像筐体16Aと、現像アジテータ16Bと、現像ローラ16Cとを有する。
【0052】
現像筐体16Aは、トナーを収容する。詳しくは、現像筐体16Aは、受入口161を有する。受入口161は、トナー収容部15の排出口151から排出されたトナーを受け入れる。これにより、トナー収容部15の排出口151から排出されたトナーは、受入口161を通って現像筐体16Aに入る。現像筐体16Aは、トナー収容部15からのトナーを収容する。
【0053】
現像アジテータ16Bは、現像筐体16A内に位置する。現像アジテータ16Bは、現像筐体16A内のトナーを、現像ローラ16Cに向かって搬送する。現像アジテータ16Bは、第1方向に延びる軸について回転可能である。
【0054】
現像ローラ16Cは、現像筐体16Aに支持される。トナーカートリッジ8がドラムカートリッジ11に装着された状態において、現像ローラ16Cは、感光ドラム5の表面と接触する。現像ローラ16Cは、現像筐体16A内のトナーを感光ドラム5の表面に供給する。つまり、現像器16は、トナー収容部15のトナーを、現像筐体16A内に収容し、現像ローラ16Cによって感光ドラム5に供給する。
【0055】
1.8 転写ローラ9
転写ローラ9は、第3方向において、感光ドラム5に対して、帯電ローラ6の反対側に位置する。転写ローラ9は、感光ドラム5と接触する。シート供給部4からのシートSは、感光ドラム5と転写ローラ9との間を通る。シートSが感光ドラム5と転写ローラ9との間を通るとき、転写ローラ9は、感光ドラム5の表面からシートSにトナー像を転写する。
【0056】
1.9 定着装置10
定着装置10は、トナー像が転写されたシートSを加熱および加圧して、シートSにトナー像を定着させる。定着装置10を通過したシートSは、筐体2の上面に排出される。
【0057】
2.ドラムカートリッジ11の詳細
次に、図1および図4を参照して、ドラムカートリッジ11の詳細について説明する。
【0058】
図1に示すように、ドラムカートリッジ11は、上記した感光ドラム5、帯電ローラ6および転写ローラ9に加えて、ドラムフレーム121と、クリーニングブレード122と、廃トナー収容器123とを備える。すなわち、画像形成装置1は、廃トナー収容器123を備える。
【0059】
2.1 ドラムフレーム121
ドラムフレーム121は、感光ドラム5、帯電ローラ6、転写ローラ9およびクリーニングブレード122を支持する。
【0060】
2.2 クリーニングブレード122
クリーニングブレード122は、ドラムフレーム121に支持される。現像器16がドラムカートリッジ11に装着された状態で、クリーニングブレード122は、感光ドラム5に対して現像器16の反対側に位置する。クリーニングブレード122は、感光ドラム5の表面をクリーニングする。詳しくは、クリーニングブレード122は、第1方向に延びる。クリーニングブレード122は、板形状を有する。クリーニングブレード122のエッジ122Aは、感光ドラム5の表面に接触する。感光ドラム5が回転すると、感光ドラム5の表面は、クリーニングブレード122のエッジ122Aと擦れる。感光ドラム5の表面がクリーニングブレード122のエッジ122Aと擦れることにより、感光ドラム5の表面がクリーニングされる。
【0061】
2.3 廃トナー収容器123
図1に示すように、廃トナー収容器123は、ドラムフレーム121に装着可能である。なお、廃トナー収容器123は、ドラムフレーム121から取り外し可能である。廃トナー収容器123は、廃トナーを収容する。廃トナーとは、クリーニングブレード122によって感光ドラム5の表面から除去されたトナーである。廃トナー収容器123は、トナー収容部15のトナーを用いて30,000枚のシートSに印刷した場合に、発生する廃トナーを収容可能である。
【0062】
図1に示すように、現像器16がドラムカートリッジ11に装着された状態で、廃トナー収容器123は、第2方向において、感光ドラム5に対して現像器16の反対側に位置する。また、トナーカートリッジ8がドラムカートリッジ11に装着された状態で、廃トナー収容器123は、第2方向において、感光ドラム5に対してトナーカートリッジ8の反対側に位置する。また、現像器16がドラムカートリッジ11に装着された状態で、廃トナー収容器123は、第2方向において、転写ローラ9に対して現像器16の反対側に位置する。また、トナーカートリッジ8がドラムカートリッジ11に装着された状態で、廃トナー収容器123は、第2方向において、転写ローラ9に対してトナーカートリッジ8の反対側に位置する。
【0063】
3.トナーカートリッジ8の詳細
次に、図1を参照して、トナーカートリッジ8の詳細について説明する。
【0064】
トナーカートリッジ8のトナー収容部15の一部15Eは、第3方向において、現像器16よりも他方側に突出する。
【0065】
詳しくは、トナー収容部15の収容筐体15Aは、第3方向における一方側の第1端部E11と、第3方向における他方側の第2端部E12とを有する。供給部15Bは、第3方向において、第1端部E11と第2端部E12との間に位置する。供給部15Bは、第3方向において、露光装置7よりも感光ドラム5側に位置する。また、供給部15Bは、第3方向において、露光装置7よりも転写ローラ9側に位置する。トナー収容部15の一部15Eは、収容筐体15Aのうち、供給部15Bよりも第3方向の他方側に位置する部分である。すなわち、トナー収容部15の一部15Eは、収容筐体15Aの第2端部E12を含む。
【0066】
そして、カバー3が閉状態である場合に、トナー収容部15の一部15Eは、第2方向において、露光装置7とカバー3との間に位置し、かつ、トナー収容部15の一部15Eは、仮想線Iと重なる。仮想線Iは、露光装置7と、閉状態であるカバー3との間において第2方向に延びる。詳しくは、仮想線Iは、露光装置7の第2端部E2と、閉状態であるカバー3の第1部分3Aとの間において第2方向に延びる。カバー3の第1部分3Aについては、後で説明する。
【0067】
これにより、露光装置7とカバー3との間のスペースを利用して、画像形成装置1が大型化することを抑制しながら、トナーカートリッジ8の大容量化を図ることができる。
【0068】
4.露光装置7の詳細
図1に示すように、露光装置7の通過口7Aは、第2方向において、感光ドラム5よりもトナー収容部15の一部15Eの近くに位置する。言い換えると、通過口7Aは、第2方向において、感光ドラム5とトナー収容部15の一部15Eとの間に位置する。また、通過口7Aは、第2方向において、感光ドラム5と供給部15Bとの間に位置する。
【0069】
また、通過口7Aは、第3方向において、感光ドラム5よりも現像器16の上面S11の近くに位置する。また、通過口7Aは、第3方向において、感光ドラム5よりも供給部15Bの近くに位置する。
【0070】
5.カバー3の詳細
図1に示すように、カバー3は、第1部分3Aと、第2部分3Bとを備える。
【0071】
カバー3が閉状態である場合において、第1部分3Aは、第3方向に延びる。カバー3が閉状態である場合において、第1部分3Aは、トナー収容部15の側面S1を覆う。
【0072】
第2部分3Bは、第1部分3Aから延びる。カバー3が閉状態である場合において、第2部分3Bは、第2方向に延びる。カバー3が閉状態である場合において、第2部分3Bは、トナー収容部15の上面S2を覆う。第2方向における第2部分3Bの先端部3Cは、第2方向において、第2軸A2よりも露光装置7の近くに位置する。これにより、図2に示すように、カバー3が開位置である状態において、トナー収容部15の側面S1だけでなく、トナー収容部15の上面S2も、開口2Aから露出させることができる。そのため、大容量のトナーカートリッジ8を、画像形成装置1から容易に取り外すことができる。
【0073】
6.作用効果
画像形成装置1によれば、図1に示すように、トナー収容部15の一部15Eは、第2方向において、露光装置7とカバー3との間に位置し、かつ、露光装置7とカバー3との間において第2方向に延びる仮想線Iと重なる。
【0074】
そのため、露光装置7とカバー3との間のスペースを利用して、画像形成装置1が大型化することを抑制しながら、トナーカートリッジ8の大容量化を図ることができる。
【0075】
また、感光ドラム5に対してトナーカートリッジ8の反対側に廃トナー収容器123が位置する。
【0076】
これにより、トナーカートリッジ8と廃トナー収容器123とが感光ドラム5に対して同じ側に位置する構成と比べて、トナーカートリッジ8の周囲にスペースを確保しやすい。
【0077】
そのため、トナーカートリッジ8の大容量化を図ることが容易である。
【0078】
また、画像形成装置1によれば、図1および図2に示すように、カバー3は、トナー収容部15の側面S1を覆う第1部分3Aと、トナー収容部15の上面S2を覆う第2部分3Bとを備える。第2方向における第2部分3Bの先端部3Cは、第2方向において、アジテータ15Cの第2軸A2よりも露光装置7の近くに位置する。
【0079】
そのため、カバー3が開位置である状態において、トナー収容部15の側面S1だけでなく、トナー収容部15の上面S2も、開口2Aから露出させることができる。
【0080】
そのため、トナーカートリッジ8を、画像形成装置1から容易に取り外すことができる。
【0081】
7.変形例
次に、図5から図10を参照して、変形例について説明する。変形例において、上記した実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、説明を省略する。
【0082】
図5に示すように、現像器16は、トナー収容部15と一体であってもよい。現像器16は、トナー収容部15と仕切られていなくてもよい。この場合、トナー収容部15は、供給部15Bおよびオーガスクリュー15Dを有さず、収容筐体15Aとアジテータ15Cとを有する。収容筐体15Aの内部空間は、現像筐体16Aの内部空間と通じる。
【0083】
図6に示すように、ドラムカートリッジ11は、現像器16を有してもよい。この場合、トナーカートリッジ8は、トナー収容部15を有し、現像器16を有さない。そして、トナーカートリッジ8は、現像器16とは独立に、ドラムカートリッジ11に装着可能である。トナーカートリッジ8は、ドラムカートリッジ11に装着された状態で、現像器16と接続される。
【0084】
また、図7に示すように、現像器16およびトナーカートリッジ8のそれぞれは、互いに独立に、ドラムカートリッジ11に装着可能であってもよい。この場合、現像器16がドラムカートリッジ11に装着された状態において、現像ローラ16Cは、感光ドラム5と接触する。
【0085】
また、図8に示すように、トナーカートリッジ8は、廃トナー収容器123を有してもよい。詳しくは、廃トナー収容器123は、フレーム40によってトナーカートリッジ8と接続されている。廃トナー収容器123は、トナーカートリッジ8とともにドラムカートリッジ11から取り外し可能である。
【0086】
また、図9に示すように、画像形成装置1は、カバー51と第2カバー52とを備えてもよい。
【0087】
カバー51は、閉状態(図9参照)と開状態(図10参照)とを有する。カバー51は、閉状態である場合、第3方向に延びる。カバー51は、閉状態である場合、トナー収容部15の側面S1を覆う。
【0088】
第2カバー52は、カバー51とともに開口2Aを閉じる閉状態(図9参照)と、開状態(図10参照)とを有する。第2カバー52は、閉状態である場合、第2方向に延びる。第2カバー52は、閉状態である場合、トナー収容部15の上面S2を覆う。
【0089】
第2カバー52は、ヒンジ53を有する。第2カバー52のヒンジ53は、第2方向において、第2軸A2よりも露光装置7の近くに位置する。
【0090】
これらの変形例においても、上記した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0091】
1 画像形成装置
2 筐体
2A 開口
3 カバー
3A 第1部分
3B 第2部分
3C 先端部
5 感光ドラム
6 帯電ローラ
7 露光装置
7A 通過口
8 トナーカートリッジ
9 転写ローラ
11 ドラムカートリッジ
15 トナー収容部
15E 一部
16 現像器
16C 現像ローラ
51 カバー
52 第2カバー
53 ヒンジ
122 クリーニングブレード
123 廃トナー収容器
A1 第1軸
A2 第2軸
I 仮想線
L レーザー
S シート
S1 側面
S2 上面
S11 上面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10