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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20231219BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20231219BHJP
   A63F 13/847 20140101ALI20231219BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/79 500
A63F13/79 520
A63F13/847
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019125600
(22)【出願日】2019-07-04
(65)【公開番号】P2021010487
(43)【公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-06-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100167955
【弁理士】
【氏名又は名称】山野 美可
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 裕
(72)【発明者】
【氏名】土屋 大輔
【審査官】遠藤 孝徳
(56)【参考文献】
【文献】特許第6206610(JP,B1)
【文献】特許第5654107(JP,B2)
【文献】特開2017-55999(JP,A)
【文献】特許第6078677(JP,B1)
【文献】特許第5902304(JP,B2)
【文献】特許第6182784(JP,B2)
【文献】特許第5770673(JP,B2)
【文献】特開2019-88631(JP,A)
【文献】特許第6262840(JP,B1)
【文献】特許第6328315(JP,B1)
【文献】特許第5657161(JP,B1)
【文献】特許第6162783(JP,B2)
【文献】特許第5961304(JP,B1)
【文献】特許第6409931(JP,B1)
【文献】特許第6241562(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数ユーザに共通する対戦相手となる敵キャラクタを、ユーザの所持するキャラクタを使用して生成し、当該ユーザを当該敵キャラクタの持ち主とするキャラクタ生成部と、
生成された前記敵キャラクタを一又は複数含んで構成されるキャラクタ群を設定するキャラクタ群設定部と、
対戦に挑む挑戦ユーザの選択操作に応答して、前記キャラクタ群の中から前記挑戦ユーザの対戦相手となる敵キャラクタを複数決定するキャラクタ選択部と、
決定された前記複数の敵キャラクタそれぞれと、前記挑戦ユーザの所持するキャラクタとの対戦を、並行して進行させる対戦部と、
それぞれの対戦に関する第1の報酬すべてを前記挑戦ユーザにまとめて一度に付与し、それぞれの前記敵キャラクタの持ち主であるユーザに前記第1の報酬とは異なる第2の報酬を付与する報酬付与部と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載された情報処理装置であって、
前記対戦部は、
前記敵キャラクタとの対戦を、前記挑戦ユーザの攻撃操作に基づいて敵キャラクタに攻撃しながら進行する手動攻撃処理と、前記挑戦ユーザの攻撃操作によらず敵キャラクタに自動的に攻撃しながら進行する自動攻撃処理を実行可能であり、
前記自動攻撃処理による敵キャラクタへの攻撃を、前記手動攻撃処理による敵キャラクタへの攻撃よりも早期に終了させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載された情報処理装置であって、
前記対戦部は、前記自動攻撃処理の実行回数が所定回数に達したことにより、前記自動攻撃処理の実行を制限する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載された情報処理装置であって、
前記報酬付与部は、前記自動攻撃処理に基づく挑戦ユーザへの報酬と前記手動攻撃処理に基づく挑戦ユーザへの報酬を異ならせる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1-4のいずれか1項に記載された情報処理装置であって、
前記キャラクタ選択部は、前記挑戦ユーザの選択操作に応答するのではなく、
前記キャラクタ群の中から前記挑戦ユーザの対戦相手となる複数の前記敵キャラクタを自動的に決定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載された情報処理装置であって、
前記キャラクタ選択部は、前記キャラクタ群の中から前記挑戦ユーザの対戦相手となる複数の前記敵キャラクタを自動的に決定するときに、レベルの低い敵キャラクタから優先して選択する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項5に記載された情報処理装置であって、
前記キャラクタ選択部は、前記キャラクタ群の中から前記挑戦ユーザの対戦相手となる複数の前記敵キャラクタを自動的に決定するときに、参戦中の挑戦ユーザの攻撃によって多くのダメージを受けている敵キャラクタから優先して選択する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
コンピューターを、
複数ユーザに共通する対戦相手となる敵キャラクタを、ユーザの所持するキャラクタを使用して生成し、当該ユーザを当該敵キャラクタの持ち主とするキャラクタ生成手段、
生成された前記敵キャラクタを一又は複数含んで構成されるキャラクタ群を設定するキャラクタ群設定手段、
対戦に挑む挑戦ユーザの選択操作に応答して、前記キャラクタ群の中から前記挑戦ユーザの対戦相手となる敵キャラクタを複数決定するキャラクタ選択手段、
決定された前記複数の敵キャラクタそれぞれと、前記挑戦ユーザの所持するキャラクタとの対戦を、並行して進行させる対戦手段、
それぞれの対戦に関する第1の報酬すべてを前記挑戦ユーザにまとめて一度に付与し、それぞれの前記敵キャラクタの持ち主であるユーザに前記第1の報酬とは異なる第2の報酬を付与する報酬付与手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数ユーザーに共通する対戦相手となる敵キャラクター(所謂、レイドボス)を出現させ、その出現した敵キャラクターとの対戦(所謂、レイドボス戦)に挑んだユーザーに対して報酬を与える情報処理装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-134374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このレイドボスが次々と出現しても、多くのユーザーが対戦に挑まなければ、多人数参加型ゲームの盛り上がりに欠けることになってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、レイドボスとの対戦に活況を与えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
複数ユーザーに共通する対戦相手となる敵キャラクターを、ユーザーの所持するキャラクターを使用して生成するキャラクター生成部と、
生成された前記敵キャラクターを一又は複数含んで構成されるキャラクター群を設定するキャラクター群設定部と、
対戦に挑む挑戦ユーザーの選択操作に応答して、前記キャラクター群の中から前記挑戦ユーザーの対戦相手となる敵キャラクターを複数決定するキャラクター選択部と、
決定された前記複数の敵キャラクターそれぞれと、前記挑戦ユーザーの所持するキャラクターとの対戦を、並行して進行させる対戦部と、
それぞれの対戦に関する報酬すべてを前記挑戦ユーザーにまとめて一度に付与する報酬付与部と、
を備えた情報処理装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの一例を示す構成図である。
図2】本実施形態に係るコンピューターの一例を示すハードウェア構成図である。
図3】本実施形態に係るサーバー装置の一例を示す機能ブロック図である。
図4】キャラクター情報の一例を示す構成図である。
図5】アイテム情報の一例を示す構成図である。
図6】クエスト情報の一例を示す構成図である。
図7】ユーザー情報の一例を示す構成図である。
図8】敵キャラクター情報の一例を示す構成図である。
図9】本実施形態に係るクライアント端末の一例を示す機能ブロック図である。
図10】本実施形態における情報処理システム1のレイドボス生成に関する動作例を説明するフローチャートである。
図11】本実施形態における情報処理システム1のレイドボス戦に関する動作例を説明するフローチャートである。
図12】レイドボス選択画面の一例を示すイメージ図である。
図13】結果画面の一例を示すイメージ図である。
図14】本実施形態における情報処理システム1の報酬付与処理に関する動作例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、複数ユーザーに共通する対戦相手となる敵キャラクターを、ユーザーの所持するキャラクターを使用して生成するキャラクター生成部と、
生成された前記敵キャラクターを一又は複数含んで構成されるキャラクター群を設定するキャラクター群設定部と、
対戦に挑む挑戦ユーザーの選択操作に応答して、前記キャラクター群の中から前記挑戦ユーザーの対戦相手となる敵キャラクターを複数決定するキャラクター選択部と、
決定された前記複数の敵キャラクターそれぞれと、前記挑戦ユーザーの所持するキャラクターとの対戦を、並行して進行させる対戦部と、
それぞれの対戦に関する報酬すべてを前記挑戦ユーザーにまとめて一度に付与する報酬付与部と、
を備えた情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、ユーザーは、対戦相手となる複数のレイドボスを選択することで、複数のレイドボス戦に並行して挑戦できることになる。そのため、1つのレイドボス戦に対して多くの挑戦ユーザーが参加した状態になり易く、総合的にレイドボス戦への参加人数を増やすことが可能となる。また、ユーザーは、複数のレイドボス戦に並行して参加した結果、それぞれのレイドボス戦の報酬を一度にまとめて獲得することができることになる。そのため、多くの報酬を効率良く獲得できるので、ユーザーのレイドボス戦への参戦意欲を高めることが可能となる。このことにより、レイドボスとの対戦に活況を与えることが可能となる。
【0008】
また、かかる情報処理装置であって、
前記対戦部は、
前記敵キャラクターとの対戦を、前記挑戦ユーザーの攻撃操作に基づいて敵キャラクターに攻撃しながら進行する手動攻撃処理と、前記挑戦ユーザーの攻撃操作によらず敵キャラクターに自動的に攻撃しながら進行する自動攻撃処理を実行可能であり、
前記自動攻撃処理による敵キャラクターへの攻撃を、前記手動攻撃処理による敵キャラクターへの攻撃よりも早期に終了させることとしても良い。
このような情報処理装置によれば、ユーザーがレイドボスへの攻撃を手動で行う場合に比べて自動で行う場合には、ユーザーはレイドボス戦の進行状況を監視しつつ攻撃操作を行うといった手間を省くことが可能となる。そのため、ユーザーのレイドボス戦への参戦意欲をより高めることが可能となる。
【0009】
また、かかる情報処理装置であって、
前記対戦部は、前記自動攻撃処理の実行回数が所定回数に達したことにより、前記自動攻撃処理の実行を制限することとしても良い。
このような情報処理装置によれば、ユーザーがレイドボスへの攻撃を自動で行う機会を減らし、手動で行う機会を増やすことで、ユーザーの技量を高めることが可能となる。
【0010】
また、かかる情報処理装置であって、
前記報酬付与部は、前記自動攻撃処理に基づく挑戦ユーザーへの報酬と前記手動攻撃処理に基づく挑戦ユーザーへの報酬を異ならせることとしても良い。
このような情報処理装置によれば、例えば、ユーザーがレイドボスへの攻撃を自動で行う場合に比べて手動で行う場合の方が多くの報酬を獲得できるようにすることで、ユーザーがレイドボス戦で自動攻撃する頻度を抑制することが可能となる。これにより、ユーザーがレイドボス戦で手動攻撃する頻度を増やすことで、ユーザーの技量を高めることが可能となる。
【0011】
また、かかる情報処理装置であって、
前記キャラクター選択部は、前記挑戦ユーザーの選択操作に応答するのではなく、
前記キャラクター群の中から前記挑戦ユーザーの対戦相手となる複数の前記敵キャラクターを自動的に決定することとしても良い。
このような情報処理装置によれば、レイドボス戦に挑む挑戦ユーザーにとっては、キャラクター群の中から自分の対戦相手となるレイドボスを選択するといった手間を省くことができる。これに対して、レイドボスを所持するユーザーにとっては、仮に自分のレイドボスが弱いキャラクターや不人気なキャラクターであったとしても、挑戦ユーザーの好みは反映されないため、自動で選択され易くなる。
【0012】
また、かかる情報処理装置であって、
前記キャラクター選択部は、前記キャラクター群の中から前記挑戦ユーザーの対戦相手となる複数の前記敵キャラクターを自動的に決定するときに、レベルの低い敵キャラクターから優先して選択することとしても良い。
このような情報処理装置によれば、レイドボス戦に挑む挑戦ユーザーにとっては、キャラクター群の中からレベルの低いレイドボス(つまり、弱いレイドボス)を探し出して選択するといった手間を省くことができる。
【0013】
また、かかる情報処理装置であって、
前記キャラクター選択部は、前記キャラクター群の中から前記挑戦ユーザーの対戦相手となる複数の前記敵キャラクターを自動的に決定するときに、参戦中の挑戦ユーザーの攻撃によって多くのダメージを受けている敵キャラクターから優先して選択することとしても良い。
このような情報処理装置によれば、レイドボス戦に挑む挑戦ユーザーにとっては、キャラクター群の中から多くのダメージを受けているレイドボス(つまり、倒し易いレイドボス)を探し出して選択するといった手間を省くことができる。
【0014】
次に、コンピューターを、
複数ユーザーに共通する対戦相手となる敵キャラクターを、ユーザーの所持するキャラクターを使用して生成するキャラクター生成手段、
生成された前記敵キャラクターを一又は複数含んで構成されるキャラクター群を設定するキャラクター群設定手段、
対戦に挑む挑戦ユーザーの選択操作に応答して、前記キャラクター群の中から前記挑戦ユーザーの対戦相手となる敵キャラクターを複数決定するキャラクター選択手段、
選択された前記複数の敵キャラクターそれぞれと、前記挑戦ユーザーの所持するキャラクターとの対戦を、並行して進行させる対戦手段、
それぞれの対戦に関する報酬すべてを前記挑戦ユーザーにまとめて一度に付与する報酬付与手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、レイドボスとの対戦に活況を与えることが可能となる。
【0015】
===実施形態===
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム、及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお本発明は、複数ユーザーに共通する対戦相手となる敵キャラクター(所謂、レイドボス)を用いて行う多人数参加ゲームを採用する情報処理装置、プログラム、及び情報処理システム等に広く適用できる。
【0016】
<<システム構成>>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0017】
クライアント端末10は、ユーザーが操作するスマートフォン、タブレット、PCなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザーにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0018】
なお、本発明は図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、図1のサーバー装置20は複数のコンピューターに分散して構成してもよい。
【0019】
<<ハードウェア構成>>
<クライアント端末及びサーバー装置>
図2は、本実施形態に係るコンピューター50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば図2に示すハードウェア構成のコンピューター50により実現される。なお、コンピューター50は情報処理装置の一例である。
【0020】
コンピューター50は、図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、入力装置55及び表示装置56は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0021】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピューター全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0022】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0023】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピューター50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0024】
通信インタフェース54は、コンピューター50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0025】
入力装置55は、ユーザー又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0026】
表示装置56は、ユーザー又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0027】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0028】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピューター全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0029】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0030】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピューター50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0031】
<<ソフトウェア構成>>
<サーバー装置>
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0032】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0033】
サーバー制御部200は、各種ゲームに関する処理を実行する機能を有する。このサーバー制御部200は、キャラクター生成部201、キャラクター群設定部202、キャラクター選択部203、対戦部204、報酬付与部205、及び表示制御部206を含む。
【0034】
キャラクター生成部201は、複数ユーザーに共通する対戦相手となる敵キャラクター(所謂、レイドボス)をユーザーの所持するキャラクターを使用して生成する。本実施形態におけるキャラクター生成部201は、ユーザーの所持する1つのキャラクターのみを使用して、そのユーザーに所持させるレイドボスを生成する。なお、ユーザーの所持するキャラクターを複数使用して、そのユーザーに所持させるレイドボスを生成してもよい。
【0035】
キャラクター群設定部202は、キャラクター生成部201に生成された敵キャラクターを一又は複数含んで構成されるキャラクター群を設定する。本実施形態におけるキャラクター群設定部202は、キャラクター生成部201によってユーザーの所持するレイドボスが新たに生成される度に、その新たなレイドボスを後述する敵キャラクター情報にエントリーすることによって最新のキャラクター群を設定する。
【0036】
キャラクター選択部203は、キャラクター群設定部202が設定したキャラクター群の中から、ユーザーの対戦相手となるレイドボスを決定する。本実施形態におけるキャラクター選択部203は、例えば、レイドボス戦に挑む挑戦ユーザーの選択操作に応答して、キャラクター群の中からその挑戦ユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスを決定する。なお、挑戦ユーザーの選択操作に応答するのではなく、キャラクター群の中から挑戦ユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスを自動的に決定してもよい。
【0037】
対戦部204は、クライアント端末10がユーザーから受け付けたゲーム操作に基づき、対戦ゲームの進行を制御する。本実施形態における対戦部204は、キャラクター選択部203によって決定された1又は複数のレイドボスと、レイドボス戦に挑む挑戦ユーザーの所持する1又は複数のキャラクターとの対戦を進行させる。この際、キャラクター選択部203によって複数のレイドボスが挑戦ユーザーの対戦相手として決定された場合には、その決定された複数のレイドボスそれぞれとの対戦を並行して進行させる。また、本実施形態における対戦部204は、挑戦ユーザーの攻撃操作に基づいてレイドボスに攻撃しながらレイドボス戦を進行する手動攻撃処理と、挑戦ユーザーの攻撃操作によらずレイドボスに自動的に攻撃しながらレイドボス戦を進行する自動攻撃処理を実行可能である。この際、自動攻撃処理によるレイドボスへの攻撃を、手動攻撃処理によるレイドボスへの攻撃に比べて早期に終了させる。
【0038】
報酬付与部205は、報酬獲得条件を満たしたユーザーに対して報酬を付与する。本実施形態における報酬付与部205は、例えば、レイドボス戦に挑んだ挑戦ユーザーに対して、そのレイドボス戦に関する報酬を付与する。この際、対戦部204によって複数のレイドボス戦が並行して進行した場合には、それぞれのレイドボス戦に関する報酬すべてをその挑戦ユーザーに対してまとめて一度に付与する。
【0039】
表示制御部206は、例えば、対戦部204が制御する対戦ゲーム(クエストやレイドボス戦等)の進行等に従い各種画面のデータを生成することによって、クライアント端末10の画面表示を制御する。
【0040】
サーバー記憶部220は、対戦ゲームに関する情報を記憶する機能を有する。このサーバー記憶部220は、キャラクター情報記憶部221、アイテム情報記憶部222、クエスト情報記憶部223、ユーザー情報記憶部224、及び敵キャラクター情報記憶部225を含む。
【0041】
キャラクター情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクターに関するキャラクター情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0042】
図4は、キャラクター情報の一例を示す構成図である。図4に示すキャラクター情報は、項目としてキャラクターID、名称、獲得確率、属性、レア度、能力パラメーター、スキル、生成レイドボス等を有する。キャラクターIDは、各種キャラクターを一意に識別するための情報である。名称は、キャラクター名を示す情報である。獲得確率は、クエストをクリアしたときの報酬としてそのキャラクターをユーザーに獲得させるか否かを決定するための確率を示す情報である。ここでは、レア度の高いキャラクターであるほど低い獲得確率が設定されている。レア度は、キャラクターのレアリティ(希少価値)を示す情報である。ここでは、複数階級のレア度のうちのいずれかの階級が初期設定されている。本実施形態では、レア度「1」~「5」までの5段階の設定が可能である。能力パラメーターは、キャラクターが持つ能力を示す情報である。ここでは、攻撃、防御、HP(hit point)等の能力値が初期設定されている。スキルは、キャラクターが持つ特殊能力(必殺技等)を示す情報である。生成レイドボスは、そのキャラクターを使用することによって生成されるレイドボス(敵キャラクター)を示す情報である。すなわち、レイドボスを生成するための素材となるキャラクターに対し、オリジナルのレイドボスが関連付けられていることになる。本実施形態では、図4に示すように、「キャラクターC」を素材として使用することで、レイドボスとしての「キャラクターS」を生成することができることになる。なお、「キャラクターC」のみならず、他の所持キャラクターも併せて素材として複数使用することで、レイドボスとしての「キャラクターS」を生成できるようにしてもよい。
【0043】
アイテム情報記憶部222は、ゲームで使用されるアイテムに関するアイテム情報を記憶している。アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0044】
図5は、アイテム情報の一例を示す構成図である。図5に示すアイテム情報は、項目としてアイテムID、名称、アイテム効果等を有する。アイテムIDは、各種アイテムを一意に識別するための情報である。名称は、アイテム名を示す情報である。アイテム効果は、アイテムが使用されたことによって発揮される効果を示す情報である。
【0045】
クエスト情報記憶部223は、ユーザーが挑戦可能なクエストに関するクエスト情報を記憶している。クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0046】
図6は、クエスト情報の一例を示す構成図である。図6に示すクエスト情報は、項目としてクエストID、名称、必要ポイント、出現敵キャラクター、獲得可能キャラクター、獲得可能アイテム等を有する。クエストIDは、プレイ単位となるクエストを一意に識別するための情報である。名称は、クエスト名を示す情報である。必要ポイントは、そのクエストをプレイするために必要となるゲームポイント(スタミナ)の数量を示す情報である。出現敵キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、そのクエストにて出現する対戦相手となるキャラクターを示す情報である。なお、各クエストにて出現する敵キャラクターはレイドボスではない。獲得可能キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、ユーザーがそのクエストで獲得できる1又は複数のキャラクターを示す情報である。獲得可能アイテムは、アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報に設定された複数アイテムのうち、ユーザーがそのクエストで獲得できる1又は複数のアイテムを示す情報である。
【0047】
ユーザー情報記憶部224は、ユーザーに関するユーザー情報を記憶している。ユーザー情報記憶部224が記憶するユーザー情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0048】
図7は、ユーザー情報の一例を示す構成図である。図7に示すユーザー情報は、項目としてユーザーID、ランク、所持キャラクター、所持敵キャラクター、パーティ、スタミナ、回復アイテム、ボス生成アイテム等を有する。ユーザーIDは、ユーザーを一意に識別するための情報である。ランクは、現時点におけるユーザーのゲームレベルを示す情報である。所持キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、現時点においてユーザーが所持する1又は複数の各種キャラクターを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、現時点における所持キャラクターの能力値(レベル、攻撃力、防御力、HP等)も併せて設定されている。所持敵キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、現時点においてユーザーが所持する1又は複数の敵キャラクターを示す情報である。なお、ユーザーの所持する敵キャラクターとは、生成されたレイドボスのことである。パーティは、ユーザーのパーティを構成する各キャラクターを示す情報である。スタミナは、現時点においてユーザーが所持するゲームポイントの数量を示す情報である。回復アイテムは、現時点においてユーザーが所持する回復アイテムの個数を示す情報である。ユーザーは回復アイテムを使用することによって消費後のスタミナを回復させることができる。ボス生成アイテムは、現時点においてユーザーが所持するボス生成アイテムの個数を示す情報である。ユーザーは、クエストやレイドボス戦に挑むことによって獲得したボス生成アイテムを使用することによって、自己の所持キャラクターを使用してレイドボスを生成することができる。
【0049】
敵キャラクター情報記憶部225は、複数ユーザーに共通する対戦相手となる敵キャラクター(レイドボス)に関する敵キャラクター情報を記憶している。敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0050】
図8は、敵キャラクター情報の一例を示す構成図である。図8に示す敵キャラクター情報は、項目としてエントリーID、敵キャラクター、強さレベル、持ち主、挑戦ユーザー、参戦人数等を有する。エントリーIDは、レイドボスとしてエントリーされた敵キャラクターを一意に識別するための情報である。敵キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、レイドボスとしてエントリーされたキャラクターを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、現時点におけるレイドボスの能力値(攻撃力、防御力、HP等)も併せて設定されている。また本実施形態では、新たに生成されたユーザーの所持するレイドボスは、この敵キャラクターとして追加されることになるが、レイドボス戦で撃破されてしまったレイドボスや、倒されずに一定時間が経過したレイドボスは、この敵キャラクターから削除されることになる。強さレベルは、レイドボスの強さを示す情報である。ここでは、レイドボスの能力値やレア度等に基づいて「高」、「中」、「低」のいずれかのレベルが設定されている。持ち主は、レイドボスを所持するユーザーを示す情報である。なお、持ち主のいないレイドボスは、予め用意されているキャラクターである。挑戦ユーザーは、レイドボス戦に参戦しているユーザーを示す情報である。参戦人数は、現時点においてレイドボス戦に参戦している挑戦ユーザーの人数を示す情報である。また、参戦人数は、現時点までにレイドボス戦に参戦していた挑戦ユーザーも含めた累積人数を示す情報であってもよい。
【0051】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0052】
<クライアント端末>
図9は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば図9に示す機能ブロックにより実現される。
【0053】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作受付部150、画面表示部160を実現する。クライアント制御部100は、要求送信部101、応答受信部102を含む。
【0054】
操作受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザーからの操作を受け付ける。また、クライアント制御部100は、クライアント端末10におけるゲームに関する処理を行う。要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作の内容に基づき、サーバー装置20に対して要求を送信する。応答受信部102は、要求送信部101がサーバー装置20に対して送信した要求に対する処理結果などの応答を受信する。
【0055】
また、クライアント記憶部120は、クライアント端末10において必要となる各種情報を記憶する。クライアント通信部140は、サーバー装置20との通信を行う。画面表示部160は、サーバー装置20からの制御に従い、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0056】
なお、クライアント端末10のクライアント制御部100は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、ゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーションに基づいて、ゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0057】
また、図1に示す情報処理システム1は複数のクライアント端末10と1つのサーバー装置20とにより構成される例を説明したが、このシステム構成に限定されるものではない。また、図3に示すサーバー装置20の機能ブロック及び図9に示すクライアント端末10の機能ブロックの構成も一例である。例えば、クライアント端末10の機能の一部はサーバー装置20により実現してもよい。また、サーバー装置20の機能の一部はクライアント端末10により実現してもよい。
【0058】
また、クライアント端末10及びサーバー装置20以外の他の装置が、クライアント端末10及びサーバー装置20の機能の一部を担うように構成してもよい。なお、大局的に見れば、図3に示したサーバー装置20の各機能と図8クライアント端末10の各機能との集合体は1つの情報処理装置として把握することも可能である。1つ又は複数のハードウェアに対して本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やシステムに求められる仕様などに鑑みて適宜決定することができる。
【0059】
<<システム概要>>
ここでは、本実施形態におけるシステムの概要について説明する。本実施形態におけるシステムにて提供されるゲームには、対戦ゲーム及び抽選ゲームが含まれている。
【0060】
本実施形態における対戦ゲームは、複数キャラクターから構成されるパーティ(「デッキ」又は「チーム」とも称する)に対して敵キャラクターを出現させ、出現した敵キャラクターとパーティを構成する各キャラクターとを対戦させるゲームである。
【0061】
この対戦ゲームには、敵キャラクターを一人で倒すこと等を目的とするクエストが難易度に応じて複数設定されている。ユーザーは、自らが所持するキャラクター等を用いてパーティを結成(「編成」とも称する)し、いずれかのクエストを選択して敵キャラクターとの対戦に挑むことができる。その対戦では、その選択されたクエストにて獲得可能に設定されたキャラクターやアイテムがユーザーに付与される場合がある。
【0062】
この対戦の際には、ユーザーの所持するゲームポイント(スタミナ)から、その選択されたクエストをプレイするために必要となるポイント分が消費される。ところが、ユーザーのゲームポイントが不足する場合には、そのクエストで対戦プレイを行なうことができない。その場合、ユーザーは自分のゲームポイントを時間経過や回復アイテムの使用によって回復させる必要がある。
【0063】
また、この対戦ゲームには、複数ユーザーに共通する対戦相手となるレイドボスを多人数で倒すことを目的とするレイドボス戦が設定されている。ユーザーは、いずれかのレイドボスを選択し、自分のパーティを用いてそのレイドボス戦に挑むことができる。そのレイドボス戦では、ユーザー自らの攻撃操作によってレイドボスへ攻撃する手動攻撃と、ユーザーの攻撃操作によらず自動でレイドボスへ攻撃する自動攻撃を行うことができる。自動攻撃は、手動攻撃に比べてレイドボスへの攻撃が早期に終了するようになっている。そのため、ユーザーは自動攻撃を繰り返し行うことによって、短時間で次々とレイドボス戦に挑むことができる。
【0064】
また、このレイドボス戦では、ユーザーの対戦相手として複数のレイドボスが決定された場合、その決定された複数のレイドボスそれぞれとの対戦が並行して進行するようになっている。すなわち、ユーザーは、複数のレイドボス戦に並行して挑戦できることになる。そのため、1つのレイドボス戦に対して多くのユーザーが参戦した状態になり易く、総合的にレイドボス戦への参戦人数を増やすことができる。また、そのユーザーは、このように複数のレイドボス戦に並行して参戦すると、それぞれのレイドボス戦の報酬を一度にまとめて獲得することができるようになっている。そのため、多くの報酬を効率良く獲得できるので、ユーザーのレイドボス戦への参戦意欲を高めることができる。これにより、レイドボス戦に活況を与えることが可能となる。
【0065】
また、この対戦ゲームでは、ユーザーは自分の所持キャラクターを使用して、自分のレイドボスを生成し所持することができるようになっている。そして、ユーザーのレイドボスがエントリーされると、そのユーザーのレイドボスとの対戦に他のユーザーが次々と挑んでくることになる。そして、そのユーザーは、自分のレイドボスとの対戦に他のユーザーが多く参戦するほど、レイドボス戦の報酬を多く獲得できるようになっている。
【0066】
このように、各ユーザーは、自分の生成したレイドボスとの対戦に挑む他人を次々と迎え撃つと共に、自分以外のレイドボス(他人の生成したレイドボス、又は、持ち主のいないレイドボス(つまり、予め用意されたレイドボス))との対戦に次々と参戦して攻撃するといったゲームプレイを楽しむことができる。
【0067】
<<システム動作>>
<レイドボスの生成>
図10は、本実施形態における情報処理システム1のレイドボス生成に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0068】
クライアント端末10は、ユーザーがメニュー画面(不図示)にてレイドボスの生成に関する選択操作を行うと、そのユーザーの所持するキャラクターが一覧表示された所持キャラクター画面を画面表示部160に表示させる(ステップS11)。
【0069】
ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160に所持キャラクター画面(不図示)が表示されているときに、自分の所持キャラクターの中から、レイドボスを生成するための素材となるキャラクターを指定した上で、その指定されたキャラクターからレイドボスを生成するためのゲーム操作をクライアント端末10に対して行う。この所持キャラクター画面にてユーザーのゲーム操作が行われると、クライアント端末10の操作受付部150はユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける。
【0070】
クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、その指定された所持キャラクターを素材とするレイドボスの生成を要求するレイドボス生成要求をサーバー装置20に対して送信する(ステップS12)。
【0071】
次に、サーバー装置20のキャラクター生成部201は、クライアント端末10からのレイドボス生成要求を受け付けると、そのユーザーに指定された所持キャラクターを素材として使用し、そのユーザーに新たに所持させるレイドボスを生成する(ステップS13)。
【0072】
具体的には、先ず、サーバー装置20のキャラクター生成部201は、ユーザー情報記憶部224が記憶するユーザー情報を参照して、そのユーザーの所持するボス生成アイテムの中から必要な個数分だけそのアイテムを消費する。次に、サーバー装置20のキャラクター生成部201は、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報を参照して、その指定された素材となる所持キャラクターに関連付けられた生成レイドボスを特定する。そして、ユーザー情報記憶部224が記憶するユーザー情報について更新を行って、その指定された素材となる所持キャラクターを処分する(つまり、ユーザーの所持しないキャラクターにする)代わりに、その特定された生成レイドボスを新たな所持敵キャラクターとして設定する。
【0073】
次に、サーバー装置20のキャラクター群設定部202は、このようにしてユーザーに所持させるレイドボスが生成されると、そのユーザーの所持するレイドボスを含んで構成されるキャラクター群を設定する(ステップS14)。
【0074】
具体的には、サーバー装置20のキャラクター群設定部202は、敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報に対し、そのユーザーの新たに生成されたレイドボスをエントリーすることによって最新のキャラクター群を設定する。
【0075】
このようにして、ユーザーの操作に従ってユーザーのレイドボスが生成される度に、先に生成されたレイドボスを含んで構成されるキャラクター群に対して、新たに生成されたレイドボスが加わることで、最新のキャラクター群が設定されることになる。
【0076】
<レイドボス戦>
図11は、本実施形態における情報処理システム1のレイドボス戦に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0077】
レイドボス戦に挑むユーザー(挑戦ユーザー)は、クライアント端末10の画面表示部160にメニュー画面(不図示)が表示されているときに、レイドボス戦を選択するためのゲーム操作をクライアント端末10に対して行う。このようにしてメニュー画面にてユーザーのゲーム操作が行われると、クライアント端末10の操作受付部150はユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける。クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に対してレイドボスとの対戦プレイを要求する対戦要求をサーバー装置20に対して送信する(ステップS31)。
【0078】
次に、サーバー装置20のキャラクター選択部203は、クライアント端末10から対戦要求を受け付けると、各ユーザーの所持するレイドボスを含んで構成されるキャラクター群の中から、選択候補となるレイドボスを抽出する(ステップS32)。本実施形態におけるキャラクター選択部203は、敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報に設定された複数のレイドボス(キャラクター群)の中から、そのユーザーの対戦相手となり得る10~50体のレイドボスをランダムに抽出する。この際に、ユーザーのランクに応じた強さレベルのレイドボスが抽出され易くしてもよい。
【0079】
次に、サーバー装置20のキャラクター選択部203は、そのユーザーの対戦相手となり得るレイドボスを抽出すると、そのユーザーに対戦相手となるレイドボスを指定させるためのレイドボス選択画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に対して画面表示制御の実行を要求する。サーバー装置20の表示制御部206は、キャラクター選択部203から画面表示制御の実行を要求されると、レイドボス選択画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行う(ステップS33)。
【0080】
図12は、レイドボス選択画面の一例を示すイメージ図である。このレイドボス選択画面500には、抽出された複数のレイドボスが一覧表示されたリスト表示領域501と、レイドボスに対する攻撃方法が示された攻撃方法表示領域502と、各々のレイドボスに対応付けて表示されたラジオボタン503と、手動攻撃のための操作ボタン504と、自動攻撃のための操作ボタン505が表示されている。ここでは、各々のレイドボスに関連付けて、強さレベル、参戦人数、残りHP等が表示される。また、リストに一覧表示されたレイドボスのうち、ユーザーがラジオボタン503を押したことによって「キャラB」と「キャラD」の2つのレイドボスが対戦相手として指定された状態が示されている。このように、クライアント端末10の画面表示部160にレイドボス選択画面500が表示されているときに、ユーザーが1又は複数のレイドボスをラジオボタン503で選択した上で、操作ボタン504又は操作ボタン505を選択することによってレイドボスへの攻撃を開始するためのゲーム操作をクライアント端末10に対して行うことができる。
【0081】
図11に戻り、クライアント端末10の操作受付部150は、このレイドボス選択画面500にてユーザーのゲーム操作が行われると、ユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける。クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、そのユーザーによって選択されたレイドボスへの攻撃開始要求をサーバー装置20に対して送信する(ステップS34)。
【0082】
次に、サーバー装置20のキャラクター選択部203は、クライアント端末10から送信された攻撃開始要求を受け付けると、キャラクター群の中からユーザーの対戦相手となるレイドボスを、レイドボス選択画面500でのそのユーザーによる選択操作に従って決定する(ステップS35)。本実施形態におけるキャラクター選択部203は、敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報について更新を行い、レイドボスを指定したユーザーを挑戦ユーザーとして、そのレイドボスに関連付ける。これによって、そのユーザーの対戦相手となるレイドボスを決定する。
【0083】
次に、サーバー装置20の対戦部204は、図12に示すレイドボス選択画面500においてユーザーが操作ボタン505を選択したことによって、ユーザーの攻撃操作によらず自動でレイドボスへ攻撃する自動攻撃が選択されたか否かを判定する(ステップS36)。
【0084】
サーバー装置20の対戦部204は、自動攻撃のための操作ボタン505がユーザーによって選択されたと判定した場合に(ステップS36:「YES」)、後述するステップS43へ処理を進める。これに対して、自動攻撃のための操作ボタン505がユーザーによって選択されなかったと判定した場合、つまり、手動攻撃のための操作ボタン504がユーザーによって選択されたと判定した場合には(ステップS36:「NO」)、次に続くステップS37へ処理を進める。
【0085】
次に、サーバー装置20の対戦部204は、自動攻撃のための操作ボタン505がユーザーによって選択されなかった場合(つまり、手動攻撃のための操作ボタン504がユーザーによって選択された場合)に、ユーザーが攻撃操作を行うための対戦画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206画面表示制御の実行を要求する。サーバー装置20の表示制御部206は、対戦部204から画面表示制御の実行を要求されると、対戦画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行う(ステップS37)。
【0086】
このようにして、クライアント端末10の画面表示部160に対戦画面(不図示)が表示されているときに、ユーザーは自分のパーティを構成するキャラクターに行わせる具体的な攻撃内容(例えば、スキルを発動させる等)を指定するための攻撃操作をクライアント端末10に対して行うことができる。なお、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、ユーザーは各レイドボスに対する攻撃内容をそれぞれ並行して指定することができるようになっている。この場合には、1つの対戦画面で各レイドボスに対する攻撃内容の指定を行えるようにしてもよいし、各レイドボスに対応する対戦画面を切り替えることで各レイドボスに対する攻撃内容の指定を行えるようにしてもよい。
【0087】
次に、クライアント端末10の操作受付部150は、この対戦画面にてユーザーの攻撃操作が行われると、ユーザーの攻撃操作に基づく操作内容を受け付ける。クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、そのユーザーの対戦相手となるレイドボスへの攻撃要求をサーバー装置20に対して送信する(ステップS38)。
【0088】
次に、サーバー装置20の対戦部204は、クライアント端末10から送信された攻撃要求を受け付けると、そのユーザーの攻撃操作に基づいて、そのユーザーの対戦相手となるレイドボスに対し、そのユーザーのパーティを構成するキャラクターに攻撃させる(ステップS39)。本実施形態における対戦部204は、そのユーザーの攻撃操作に応答して、ユーザー情報記憶部224が記憶するユーザー情報(特に、パーティを構成するキャラクターの攻撃力やスキル等)や、敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報(特に、レイドボスの防御力等)に基づき、そのユーザーのパーティを構成するキャラクターの攻撃により、対戦相手となるレイドボスに与えるダメージの大きさを決定する。そのようにして決定されたダメージの大きさに応じて、対戦相手となるレイドボスのHPを減少させる。なお、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、各レイドボスに与えるダメージの大きさをそれぞれ並行して決定し、各レイドボスのHPをそれぞれ並行して減少させる。
【0089】
次に、サーバー装置20の対戦部204は、このようにしてユーザーのパーティを構成するキャラクターの攻撃により、対戦相手となるレイドボスに与えるダメージの大きさが決定されると、そのパーティを構成するキャラクターが対戦相手となるレイドボスに攻撃する様子(対戦状況)を、そのユーザーに観戦させるための演出画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に対し画面表示制御の実行を要求する。サーバー装置20の表示制御部206は、対戦部204から画面表示制御の実行を要求されると、演出画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行う(ステップS40)。なお、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、それぞれのレイドボス戦の対戦状況を切り替えながら演出画面を表示してもよいし、対戦数分だけ画面分割して演出画面をまとめて表示してもよい。また、ユーザーの操作によりそれぞれのレイドボス戦の対戦状況を切り替えられるようにしてもよい。
【0090】
次に、サーバー装置20の報酬付与部205は、このようにして対戦相手となるレイドボスのHPが減少され、クライアント端末10の画面表示部160に演出画面(不図示)が表示されると、レイドボス戦に関する報酬付与処理を実行する(ステップS41)。この報酬付与処理については、追って詳述する。
【0091】
次に、サーバー装置20の対戦部204は、レイドボス戦に挑んだユーザーに対して、そのレイドボス戦の報酬が付与されると、レイドボス戦の結果画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206画面表示制御の実行を要求する。サーバー装置20の表示制御部206は、対戦部204から画面表示制御の実行を要求されると、その結果画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行う(ステップS42)。
【0092】
図13は、結果画面の一例を示すイメージ図である。この結果画面600には、付与されたレイドボス戦の報酬が一覧表示された報酬表示領域601と、レイドボス戦の報酬を実際に獲得するための獲得ボタン602が表示されている。ユーザーは獲得ボタン602を選択することによって、報酬表示領域601に一覧表示されたレイドボス戦の報酬を一度にまとめて獲得するためのゲーム操作をクライアント端末10に対して行うことができる。なお、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、それぞれのレイドボス戦の報酬すべてが報酬表示領域601にまとめて一覧表示されることになる。
【0093】
図11に戻り、その一方で、サーバー装置20の対戦部204は、上記のステップS36の処理において、自動攻撃のための操作ボタン505がユーザーによって選択されたと判定された場合には、そのユーザーの攻撃操作によらず自動的に、そのユーザーの対戦相手となるレイドボスに対し、そのユーザーのパーティを構成するキャラクターに攻撃させる(ステップS43)。本実施形態における対戦部204は、ユーザー情報記憶部224が記憶するユーザー情報(特に、パーティを構成するキャラクターの攻撃力)や、敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報(特に、レイドボスの防御力等)に基づき、そのユーザーのパーティを構成するキャラクターの攻撃により、対戦相手となるレイドボスに与えるダメージの大きさを決定する。この場合におけるレイドボス戦では、対戦画面が表示されることもなく、その対戦画面にてユーザーよって攻撃操作が行われることもない。そのため、ユーザーの攻撃操作に従って、パーティを構成するキャラクターがスキルを発動させることで、レイドボスに大きなダメージを与えることができないようになっている。そのようにして対戦相手となるレイドボスに与えるダメージの大きさが決定されると、その決定されたダメージの大きさに応じて、対戦相手となるレイドボスのHPを減少させる。なお、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、各レイドボスに与えるダメージの大きさをそれぞれ並行して決定して、各レイドボスのHPをそれぞれ並行して減少させる。
【0094】
次に、サーバー装置20の報酬付与部205は、上述したステップS43の処理において、ユーザーのパーティを構成するキャラクターの攻撃により、対戦相手となるレイドボスに与えるダメージの大きさが決定され、そのレイドボスのHPが減少されると、レイドボス戦に関する報酬付与処理を実行する(ステップS44)。この報酬付与処理については、追って詳述する。
【0095】
次に、サーバー装置20の対戦部204は、上述したステップS44の処理において、レイドボス戦に挑んだユーザーに対して、そのレイドボス戦の報酬が付与されると、上述したステップS42の処理を実行する。
【0096】
このように、各ユーザーは、レイドボス戦において、自らの攻撃操作によってレイドボスへ攻撃する手動攻撃を選択することもできれば、自らの攻撃操作によらず自動でレイドボスへ攻撃する自動攻撃を選択することもできる。そして、自動攻撃が選択された場合は、自動でレイドボスに攻撃しながらレイドボス戦を進行する自動攻撃処理(図11に示すステップS43の処理)が実行されるのに対し、手動攻撃が選択された場合には、ユーザーの手動でレイドボスに攻撃しながらレイドボス戦を進行する手動攻撃処理(図11に示すステップS37~ステップS40)が実行される。そのため、自動攻撃が選択された場合は、手動攻撃が選択された場合のように、対戦画面の表示、対戦画面での攻撃操作、及び演出画面の表示に関する各処理が実行されないことになる。よって、自動攻撃が選択された場合には、手動攻撃が選択された場合に比べて、レイドボスへの攻撃が早期に終了するようになっている。したがって、各ユーザーは自動攻撃を繰り返し選択すれば、短時間で次々とレイドボス戦に挑むことができる。また、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、それぞれのレイドボス戦が並行して進行するようになっている。すなわち、各ユーザーは複数のレイドボス戦に並行して挑戦できるようになっている。そのため、1つのレイドボス戦に対して多くのユーザーが参戦した状態になり易く、総合的にレイドボス戦への参戦人数を増やすことができ、レイドボス戦に活況を与えることが可能となる。
【0097】
<報酬付与処理>
図14は、本実施形態における情報処理システム1の報酬付与処理を説明するフローチャートである。
【0098】
サーバー装置20の報酬付与部205は、図12に示すレイドボス選択画面500にて操作ボタン504又は操作ボタン505をユーザーが選択したか否かによって、ユーザーのパーティを構成するキャラクターが、対戦相手となるレイドボスに対して攻撃したか否かを判定する(ステップS61)。これに限らず、サーバー装置20の報酬付与部205は、上述したステップS39又はステップS43の処理で対戦相手となるレイドボスのHPを減少させか否かによって、対戦相手となるレイドボスに対して攻撃したか否かを判定してもよい。
【0099】
サーバー装置20の報酬付与部205は、ユーザーのパーティを構成するキャラクターが、対戦相手となるレイドボスに対して攻撃したと判定した場合には(ステップS61:「YES」)、対戦相手となるレイドボスに対して攻撃したことに対する攻撃報酬をそのユーザーに対して付与することを決定する(ステップS62)。なお、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、対戦相手となる各レイドボスに対して攻撃したことに対するそれぞれの攻撃報酬すべてを一度にまとめて付与することを決定する。また、攻撃報酬は、対戦相手となるレイドボスに与えたダメージの大きさによって、報酬のグレードが異なるようにしてもよい。
【0100】
次いで、サーバー装置20の報酬付与部205は、敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報を参照して、参戦中である挑戦ユーザーのパーティが攻撃したことによって対戦相手となるレイドボスがダメージを受けたことで、その対戦相手となるレイドボスのHPが所定値以下に減少したか否かによって、その対戦相手となるレイドボスが撃破されたか否かを判定する(ステップS63)。
【0101】
サーバー装置20の報酬付与部205は、その対戦相手となるレイドボスが撃破されていないと判定した場合に(ステップS63:「NO」)、この報酬付与処理を終了する。これに対して、その対戦相手となるレイドボスが撃破されたと判定した場合には(ステップS63:「YES」)、対戦相手となるレイドボスを撃破したことに対する勝利報酬を、その参戦中である挑戦ユーザーそれぞれに対して付与することを決定する(ステップS64)。なお、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、対戦相手となる各レイドボスを撃破したことに対するそれぞれの勝利報酬すべてを、一度にまとめて挑戦ユーザーそれぞれに付与することを決定する。
【0102】
また、サーバー装置20の報酬付与部205は、その対戦相手となるレイドボスが撃破されたと判定した場合には(ステップS63:「YES」)、敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報を参照して、そのレイドボス戦への参戦人数に基づき、そのレイドボス戦を盛り上げたことに対する活況報酬を、その対戦相手となるレイドボスの持ち主であるユーザーに対して付与することを決定する(ステップS65)。なお、対戦相手となるレイドボスが複数選択されている場合には、各レイドボス戦の活況報酬を、各レイドボスの持ち主であるユーザーに対してそれぞれ付与する。
【0103】
なお、サーバー装置20の報酬付与部205は、対戦相手となるレイドボスが撃破されていなくても、その対戦相手となるレイドボスが生成されてから一定時間が経過した場合には、敵キャラクター情報記憶部225が記憶する敵キャラクター情報を参照して、そのレイドボス戦への参戦人数に基づき、そのレイドボス戦を盛り上げたことに対する活況報酬を、その対戦相手となるレイドボスの持ち主であるユーザーに対して付与することを決定してもよい。
【0104】
このようにして、レイドボス戦の報酬として、攻撃報酬、勝利報酬、活況報酬が決定されると、対戦相手となるレイドボスとの対戦に挑んだユーザー(挑戦ユーザー)には、攻撃報酬と勝利報酬(場合によっては、攻撃報酬のみ)が付与されるのに対し、その対戦相手となるレイドボスの持ち主であるユーザーには、活況報酬が付与されることになる。また、対戦相手となるレイドボスとの対戦に挑んだユーザー(挑戦ユーザー)は、図13に示す結果画面600にて、その攻撃報酬と勝利報酬(場合によっては、攻撃報酬のみ)を一度にまとめて獲得することができることになる。
【0105】
===その他の実施形態===
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0106】
<レイドボスの生成>
前述の実施形態では、レイドボスを生成する際に素材として指定された所持キャラクターを処分する例を説明したが、そのように処分しなくてもよい。例えば、素材として指定された所持キャラクターを処分せずに、一定時間だけクエストやレイドボス戦(他人のレイドボスに挑む)で使用不可能としてもよい。また例えば、素材として指定された所持キャラクターを処分せずに、クエストやレイドボス戦(他人のレイドボスに挑む)で使用可能としたままレイドボスを生成してもよい。
【0107】
<レイドボス戦>
前述の実施形態では、レイドボス戦において、挑戦ユーザーのパーティを構成するキャラクターに対して、レイドボスが攻撃を行わないレイドボス戦を例に挙げて説明したが、レイドボス戦においてレイドボスが攻撃(反撃)してもよい。
具体的には、サーバー装置20の対戦部204は、図11に示すステップS40の処理後に、挑戦ユーザーのパーティを構成するキャラクターに対し、レイドボスに攻撃させてもよい(ステップS40-1とする)。同様に、図11に示すステップS43の処理後に、挑戦ユーザーのパーティを構成するキャラクターに対し、レイドボスに攻撃させてもよい(ステップS43-1とする)。この場合には、挑戦ユーザーのパーティを構成するキャラクター又はレイドボスのいずれかのHPが所定値以下に減少する(いずれかが撃破される)まで、ステップS37~ステップS40-1又はステップS43~ステップS43-1を繰り返すようにしてもよい。
【0108】
前述の実施形態では、レイドボス戦への参戦人数に基づく活況報酬をそのレイドボスの持ち主であるユーザーに対して付与することとしたが、レイドボス戦での撃破人数に基づく撃破報酬をそのレイドボスの持ち主であるユーザーに対して付与してもよい。
【0109】
<レイドボスの自動選択>
前述の実施形態では、レイドボス戦に挑むユーザーの選択操作によって、キャラクター群の中から、そのユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスが決定される場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、レイドボス戦に挑むユーザーの選択操作によらず、キャラクター群の中から、そのユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスが自動的に決定されるようにしてもよい。すなわち、キャラクター選択部203が、挑戦ユーザーの選択操作に応答するのではなく、キャラクター群の中からその挑戦ユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスを自動的に決定してもよい。また、挑戦ユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスを自動的に決定するのは、自動攻撃のための操作ボタン505がユーザーによって選択された場合にのみ行うようにしてもよい。
【0110】
そして、このように挑戦ユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスを自動的に決定する際には、例えば、強さレベルの低いレイドボスから優先して選択してもよい。特に、強さレベルの低いレイドボスを倒したときに獲得できる勝利報酬が、強さレベルの高いレイドボスを倒したときに獲得できる勝利報酬よりも乏しい場合には、強さレベルの低いレイドボスは、対戦相手として挑戦ユーザーに選択されにくい。ところが、対戦相手となるレイドボスを自動的に選択すれば、そのような強さレベルの低いレイドボスであっても選択され易くなる点(つまり、弱いレイドボスの持ち主が活況報酬を獲得しやすくなる点)においてメリットがある。
【0111】
また、このように挑戦ユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスを自動的に決定する際には、例えば、参戦中の挑戦ユーザーの攻撃によって多くのダメージを受けているレイドボスから優先して選択することも可能である。特に、挑戦ユーザーの対戦相手となる複数のレイドボスを自動的に決定する場合には、多くのダメージを受けているレイドボス(つまり、残りHPが少ないレイドボス)から優先して選択することで、他の挑戦ユーザーによって倒される直前のレイドボスが複数存在していても、挑戦ユーザーが1つずつ選んで攻撃する場合に比べて、他の挑戦ユーザーよりも先にまとめて早期に攻撃することができる点においてメリットがある。
【0112】
また、このように挑戦ユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスを自動的に決定する際には、例えば、挑戦ユーザーのキャラクターに設定された属性と、レイドボスに設定された属性との相性によって優先的に選択してもよい(例えば、挑戦ユーザーのキャラクターが「水」属性である場合、「火」属性のレイドボスから優先して選択する等)。
【0113】
また、このように挑戦ユーザーの対戦相手となる1又は複数のレイドボスを自動的に決定する際には、例えば、参戦人数又は撃破人数が所定人数(例えば、活況報酬や撃破報酬がグレードアップする人数)に到達する直前のレイドボスから優先的に選択してもよい。
【0114】
<自動攻撃の回数制限>
前述の実施形態では、1日における自動攻撃処理の実行回数が所定回数に達したことにより、その1日での自動攻撃処理の実行を制限することも可能である。これにより、挑戦ユーザーがレイドボスへの攻撃を自動で行う機会を減らし、手動で行う機会を増やすことができるので、挑戦ユーザーの技量や戦術眼を高めることが可能となる。
【0115】
<報酬付与>
前述の実施形態では、レイドボス戦において、自動攻撃処理に基づく挑戦ユーザーへの報酬(攻撃報酬及び勝利報酬の少なくとも一方)と、手動攻撃処理に基づく挑戦ユーザーへの報酬(攻撃報酬及び勝利報酬の少なくとも一方)を異ならせることも可能である。例えば、挑戦ユーザーがレイドボスに自動攻撃を行う場合に比べて、レイドボスに手動攻撃を行う場合の方が、多くの報酬(攻撃報酬及び勝利報酬の少なくとも一方)を獲得できるようにしてもよい。これにより、挑戦ユーザーがレイドボス戦で自動攻撃する頻度が抑制され、レイドボス戦で手動攻撃する頻度が増えるので、挑戦ユーザーの技量や戦術眼を高めることが可能となる。
【0116】
<レイドボス戦>
前述の実施形態では、挑戦ユーザーが自分のパーティ(複数のプレイヤーキャラクター)を用いてレイドボスとの対戦に挑む場合を例に挙げて説明したが、1つのプレイヤーキャラクターを用いてレイドボス戦に挑むようにしてもよい。
【0117】
また前述の実施形態では、挑戦ユーザーがレイドボスとの対戦に挑む度に、その挑戦ユーザーの所持するゲームポイント(スタミナ)から、レイドボス戦に必要な分のゲームポイントを消費させてもよい。その消費後においては、時間経過や回復アイテムの使用によって、挑戦ユーザーの所持するゲームポイント(スタミナ)を回復できるようにしてもよい。この場合に、ポイント消費後の時間経過により、ユーザーの所持するゲームポイント(スタミナ)が、最大値まで回復したことを条件(又は、レイドボス戦に必要な分のゲームポイントまで回復したことを条件)にして、その条件の成立時に、自動でポイントを消費すると共に、自動でレイドボスに攻撃を行うように制御することも可能である。これにより、非ログイン時にもレイドボス戦に参戦することと同じ状態となるため、レイドボス戦の参戦人数を増大させる一因となり、レイドボス戦に活況を与えることができる。
【0118】
<レイドボスの複数選択>
前述の実施形態では、レイドボス戦において、挑戦ユーザーが手動攻撃を選択する場合と自動攻撃を選択する場合の双方において、対戦相手となるレイドボスを複数選択できる場合を例に挙げて説明したが、挑戦ユーザーが手動攻撃を選択する場合に限り、対戦相手となるレイドボスを複数選択できるようにしてもよい。この場合に、挑戦ユーザーが複数のレイドボスとの対戦に挑む度に、その挑戦ユーザーの所持するゲームポイント(スタミナ)から、複数のレイドボス戦に必要な分のゲームポイントを消費させてもよい。これにより、挑戦ユーザーは、自分の所持するゲームポイントの範囲内で、対戦相手となるレイドボスを複数選択するよう抑制できる。
【0119】
<コンテンツ>
前述の実施形態では、コンテンツはキャラクターに限られるものではない。例えば、アイテム、カード、フィギュア、アバター等でもよい。
【符号の説明】
【0120】
1 情報処理システム
10 クライアント端末
20 サーバー装置
50 コンピューター
51 CPU
52 RAM
53 ROM
54 通信インタフェース
55 入力装置
56 表示装置
57 外部インタフェース
58 HDD
100 クライアント制御部
101 要求送信部
102 応答受信部
120 クライアント記憶部
140 クライアント通信部
150 操作受付部
160 画面表示部
200 サーバー制御部
201 キャラクター生成部
202 キャラクター群設定部
203 キャラクター選択部
204 対戦部
205 報酬付与部
206 表示制御部
220 サーバー記憶部
221 キャラクター情報記憶部
222 アイテム情報記憶部
223 クエスト情報記憶部
224 ユーザー情報記憶部
225 敵キャラクター情報記憶部
240 サーバー通信部
500 レイドボス選択画面
501 リスト表示領域
502 攻撃方法表示領域
503 ラジオボタン
504 操作ボタン
505 操作ボタン
600 結果画面
601 報酬表示領域
602 獲得ボタン
B バスライン
N ネットワーク
図1
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