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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/72409 20210101AFI20231219BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20231219BHJP
【FI】
H04M1/72409
G06Q30/06
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019130816
(22)【出願日】2019-07-16
(65)【公開番号】P2021016115
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2022-07-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 和也
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-099379(JP,A)
【文献】特開2009-105500(JP,A)
【文献】登録実用新案第3082009(JP,U)
【文献】特開2005-309827(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z99/00
H04B1/38-1/58
H04M1/00-3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムであって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信手段と、
を備え、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも親指側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末側送信手段は、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムであって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信手段と、
を備え、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも小指側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末側送信手段は、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムであって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に並べて設けられた少なくとも3つの操作ボタンと、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信手段と、
を備え、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの一端側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの他端側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末側送信手段は、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
前記リスト端末がユーザーの腕又は手首に装着されている状態において、
前記第1の操作ボタンは、前記表示部の表示面を正視した状態において前記本体部の右上となる位置に設けられており、
前記第2の操作ボタンは、前記表示部の表示面を正視した状態において前記本体部の右下となる位置に設けられている、
とを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム
【請求項5】
前記リスト端末がユーザーの腕又は手首に装着されている状態において、
前記第1の操作ボタンは、前記表示部の表示面を正視した状態において前記本体部の左上となる位置に設けられており、
前記第2の操作ボタンは、前記表示部の表示面を正視した状態において前記本体部の左下となる位置に設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1の操作ボタンと第3の操作ボタンとの間、及び、前記第2の操作ボタンと第3の操作ボタンとの間、にはそれぞれ隔壁が設けられていることを特徴とする請求項3~5の内いずれか1項に記載の情報処理システム
【請求項7】
前記所定の作業指示は複数種類からなり、
前記通信端末は、
前記複数種類の作業指示のうちから少なくとも一の作業指示を指定する指定操作を受け付ける第1の受付手段と、
前記第1の受付手段により前記少なくとも一の作業指示を指定する指定操作が受け付けられた場合、当該少なくとも一の作業指示に関する指示情報を前記リスト端末に送信する通信端末側送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項1~6の内いずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記リスト端末を複数備え、
前記通信端末は、前記複数のリスト端末のうちから前記指示情報を送信するリスト端末を指定する指定操作を受け付ける第2の受付手段を備え、
前記通信端末側送信手段は、前記第2の受付手段により前記指示情報を送信するリスト端末を指定する指定操作が受け付けられた場合、当該リスト端末に対して前記指示情報を送信することを特徴とする請求項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、
を備え、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも親指側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末が実行する情報処理方法は、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信ステップを有し、
前記リスト端末側送信ステップは、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末が実行する情報処理方法は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御ステップと、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおいて特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御ステップと、を有する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、
を備え、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも小指側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末が実行する情報処理方法は、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信ステップを有し、
前記リスト端末側送信ステップは、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末が実行する情報処理方法は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御ステップと、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおいて特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御ステップと、を有する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に並べて設けられた少なくとも3つの操作ボタンと、
を備え、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの一端側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの他端側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末が実行する情報処理方法は、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信ステップを有し、
前記リスト端末側送信ステップは、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末が実行する情報処理方法は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御ステップと、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおいて特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御ステップと、を有する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の携帯型人体接触無線通信端末(以下、無線通信端末と称す)と、マスター送受信機と、を含む構内緊急無線通知システムにおいて、各無線通信端末は、マスター送受信機からイベントが発生したことの通知を受信した場合に、当該無線通信端末の装着者が当該イベントへの対応者として立候補した情報を認識コードと共にマスター送受信機に送信し、マスター送受信機は、立候補した情報と認識コードを受信した場合に、当該認識コードに対応する無線通信端末以外の全ての無線通信端末に向けて、当該認識コードに対応する無線通信端末の装着者が当該イベントへの対応者として立候補したことを送信することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-216588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている構内緊急無線通知システムでは、無線通信端末の選択/応答入力部を操作することによって、対応可能であることを通知することができるが、対応できないことを通知することができない。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、対応可能であること、及び、
対応できないことを適切に通知することができる情報処理システムおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る一の態様の情報処理システムは、
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムであって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信手段と、
を備え、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも親指側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末側送信手段は、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る他の態様の情報処理システムは、
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムであって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信手段と、
を備え、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも小指側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末側送信手段は、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る他の態様の情報処理システムは、
通信端末と通信接続が可能な複数のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムであって、
前記リスト端末は、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に並べて設けられた少なくとも3つの操作ボタンと、
前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信手段と、
を備え、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの一端側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの他端側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記リスト端末側送信手段は、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末は、
前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記作業指示を指定する指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記リスト端末を表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、対応可能であること、及び、対応できないことを適切に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】情報処理システムの構成を示す図である。
図2】通信端末の機能構成を示すブロック図である。
図3】リスト端末の機能構成を示すブロック図である。
図4】リスト端末の外観を示す図であって、ユーザーの左手首に装着した状態のリスト端末を示す図である。
図5】作業指示操作画面の一例を示す図である。
図6】作業指示操作画面の一例を示す図である。
図7】作業指示操作画面の一例を示す図である。
図8】作業指示画面の一例を示す図である。
図9】作業指示操作画面の一例を示す図である。
図10】通信端末による作業指示処理を示すフローチャートである。
図11】リスト端末による返答処理を示すフローチャートである。
図12】変形例1のリスト端末の外観を示す図であって、ユーザーの右手首に装着した状態のリスト端末を示す図である。
図13】変形例2のリスト端末の外観を示す図であって、ユーザーの右手首に装着した状態のリスト端末を示す図である。
図14】変形例3のリスト端末の外観を示す図であって、ユーザーの左手首に装着した状態のリスト端末を示す図である。
図15】小売店の店舗内における各スタッフの位置の一例を示す図である。
図16】作業指示操作画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0012】
<情報処理システム100の構成>
図1は、本実施形態の情報処理システム100の構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム100は、通信端末10と、複数(例えば、5つ)のリスト端末20と、アクセスポイント30と、サーバ40と、を備える。
【0013】
通信端末10は、情報処理システム100を導入した小売店の管理担当者などが使用する端末である。この通信端末10としては、例えば、情報処理システム100専用のハンディーターミナルや、スマートフォン等が挙げられる。なお、これらに限定されず、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、タブレットPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。
【0014】
リスト端末20は、上記小売店のスタッフがそれぞれ身に着けて使用するスマートウォッチである。
【0015】
アクセスポイント30は、無線LAN通信の中継器である。サーバ40は、通信端末10にインストールするための業務用のアプリ(アプリケーションプログラム)等を提供可能な装置であり、アクセスポイント30にネットワーク接続されている。アクセスポイント30とサーバ40は、各1台とする構成を記載したが、それぞれ複数台とする構成であってもよい。
【0016】
<通信端末の構成>
図2は、通信端末10の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、記憶部13、操作部14、表示部15、通信部16等を備えて構成され、各部がバス17を介して接続されている。
【0017】
CPU(第1の表示制御手段、第1の受付手段、第2の受付手段)11は、通信端末10の各部を制御するプロセッサである。CPU11は、記憶部13に記憶されたプログラム(上述のアプリ等を含む)を読み出してRAM12に展開し、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。
【0018】
RAM12は、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。RAM12は、不揮発性メモリを含んでいてもよい。
【0019】
記憶部13は、CPU11により実行されるプログラムや設定データといった各種データを記憶する。プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部13に格納されている。記憶部13としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなどが用いられる。
記憶部13に記憶される設定データとしては、各リスト端末20を識別、特定するための識別データなどが含まれる。
【0020】
操作部14は、押しボタンスイッチや、表示部15上に設けられるタッチセンサ等を有して構成され、ユーザーの入力操作を受け付けて、操作内容を電気信号に変換してCPU11に出力する。
【0021】
表示部(表示手段)15は、LCD、CRT等で構成され、CPU11からの表示制御信号に従って画面表示を行う。また、表示部15の表示画面上には上記タッチセンサが設けられており、タッチパネル方式の操作表示手段として機能する。
【0022】
通信部(通信端末側送信手段)16は、アンテナ、変復調回路、信号処理回路などを有し、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN通信の通信方式の通信部である。CPU11は、通信部16を介して、アクセスポイント30との無線送受信を行い、当該アクセスポイント30にネットワーク接続された通信先の機器と情報の送受信を行う。
【0023】
<リスト端末の構成>
次に、リスト端末20(本体部20A)の機能構成について、図3を参照して説明する。
図3は、リスト端末20の機能構成を示すブロック図である。
【0024】
図3に示すように、リスト端末20は、CPU21、RAM22、記憶部23、操作部24、表示部25、通信部26、計時部27等を備えて構成され、各部がバス28を介して接続されている。
【0025】
CPU(第1の設定手段、第2の設定手段)21は、リスト端末20の各部を制御するプロセッサである。CPU21は、記憶部23に記憶されたプログラムを読み出してRAM22に展開し、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。
【0026】
RAM22は、CPU21に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。RAM22は、不揮発性メモリを含んでいてもよい。
【0027】
記憶部23は、CPU21により実行されるプログラムや設定データといった各種データを記憶する。プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部23に格納されている。記憶部23としては、例えばHDD、SSD、フラッシュメモリなどの、データの保持に電源を要しない記憶装置が用いられる。
【0028】
操作部24は、本体部20Aの右側側面に設けられる第1の操作ボタン24A、第2の操作ボタン24B及び第3の操作ボタン24Cや、表示部25上に設けられるタッチセンサ等を有して構成され、ユーザーの入力操作を受け付けて、操作内容を電気信号に変換してCPU21に出力する。
【0029】
第1の操作ボタン24Aは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右上となる位置に設けられており、リスト端末20がスタッフの腕(例えば、左腕)に装着された状態において、当該スタッフの人差し指による操作がし易いように設けられている。第1の操作ボタン24Aは、情報処理システム100の一環としてリスト端末20が使用された際、通信端末10から送信された指示情報(後述)に対して対応可能である旨の返答を行うときに使用されるボタンである。
一方、第2の操作ボタン24Cは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右下となる位置に設けられており、リスト端末20がスタッフの腕(例えば、左腕)に装着された状態において、第1の操作ボタン24Aに比べて、当該スタッフの人差し指による操作がし難い位置に設けられている。第3の操作ボタン24Cは、情報処理システム100の一環としてリスト端末20が使用された際、通信端末10から送信された指示情報(後述)に対して対応不可である旨の返答を行うときに使用されるボタンである。
【0030】
第3の操作ボタン24Bは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右真横となる位置、すなわち第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cとを隔てる位置に設けられる。第3の操作ボタン24Bは、リスト端末20の電源をON/OFFするときに使用されるボタンである。
【0031】
表示部25は、LCD等で構成され、CPU21からの表示制御信号に従って画面表示を行う。また、表示部25の表示画面上には上記タッチセンサが設けられており、タッチパネル方式の操作表示手段として機能する。
【0032】
通信部(リスト端末側送信手段)26は、アンテナ、変復調回路、信号処理回路などを有し、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN通信の通信方式の通信部である。CPU21は、通信部26を介して、アクセスポイント30との無線送受信を行い、当該アクセスポイント30にネットワーク接続された通信先の機器と情報の送受信を行う。
【0033】
計時部27は、例えば、タイマーや計時回路等を備えて構成され、現在の時刻を計時し時刻情報を取得する。
【0034】
次に、リスト端末20の外観構成について、図4を参照して説明する。
図4は、リスト端末20の外観を示す図であって、ユーザー(例えば、小売店のスタッフ)の左手首に装着した状態のリスト端末20を示す図である。
【0035】
リスト端末20は、図4に示すように、本体部20Aとバンド部20Bとを備える。本体部20Aは、平面視円形状をなしており、その上面に表示部25を備える。また、本体部20Aは、その右側側面に第1の操作ボタン24Aと、第3の操作ボタン24Bと、第2の操作ボタン24Cとを備える。また、本体部20Aは、第1の操作ボタン24Aと第3の操作ボタン24Bとの間、及び、第3の操作ボタン24Bと第2の操作ボタン24Cとの間にそれぞれ隔壁20A1を備える。
【0036】
第1の操作ボタン24Aは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右上となる位置に設けられている。すなわち、リスト端末20がスタッフの左手首に装着された状態において、表示部25の表示面を覆い隠すことなく当該スタッフの右手によって第1の操作ボタン24Aを操作しようとした場合、当該スタッフの人差し指による操作がし易いように設けられている。一方、第2の操作ボタン24Cは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右下となる位置に設けられている。すなわち、リスト端末20がスタッフの左手首に装着された状態において、表示部25の表示面を覆い隠すことなく当該スタッフの右手によって第2の操作ボタン24Cを操作しようとした場合、第1の操作ボタン24Aに比べて、当該スタッフの人差し指による操作がし難い位置に設けられている。第3の操作ボタン24Bは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右真横となる位置、すなわち第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cとを隔てる位置に設けられている。
つまり、表示部25がスタッフの左手首の周囲における手の甲側に配置されるようにリスト端末20が装着された際、第1の操作ボタン24A、第2の操作ボタン24C及び第3の操作ボタン24Bは、当該スタッフの左腕の肘と手を結ぶ方向における手側(指側)に配置され、第2の操作ボタン24Cは、第1の操作ボタン24Aよりも当該スタッフの左手の親指側に配置されるようになっている。
【0037】
ここで、第1の操作ボタン24Aは、情報処理システム100の一環としてリスト端末20が使用された際、すなわち通信端末10とともに業務用のアプリが起動された際、CPU21の制御下において、通信端末10から送信された指示情報(後述)に対して対応可能である旨の返答を行うときに使用される操作ボタンとしての設定がなされる。第2の操作ボタン24Cは、情報処理システム100の一環としてリスト端末20が使用された際、すなわち通信端末10とともに業務用のアプリが起動された際、CPU21の制御下において、通信端末10から送信された指示情報(後述)に対して対応不可である旨の返答を行うときに使用される操作ボタンとしての設定がなされる。第3の操作ボタン24Bは、リスト端末20の電源をON/OFFするときに使用されるボタンである。
【0038】
<情報処理システムの動作の概要>
次に、情報処理システム100の動作について、図5図11を参照して説明する。
【0039】
図5は、通信端末10において業務用のアプリが起動された際、表示部15に表示される作業指示操作画面41の一例を示す図である。
図5に示すように、作業指示操作画面41には、小売店の管理担当者が各スタッフに対して行う作業指示の内容(例えば、「レジを開けてください」や「ジュースを補充してください」など)ごとに、指示ボタンB1、スタッフ選択ボタンB2~B6、送信ボタンB7、スタッフ選択ボタンB2~B6のそれぞれに対応付けられた返答表示枠Fが設けられている。
【0040】
指示ボタンB1には、作業指示の内容(例えば、「レジを開けてください」)が示されており、この指示ボタンB1を押下操作することで、作業指示の内容が指定されるようになっている。指示ボタンB1の押下操作によって作業指示の内容が指定されると、図6に示すように、この指示ボタンB1の色が、例えば緑色から青色に変わるようになっている。
【0041】
スタッフ選択ボタンB2~B6のそれぞれには、スタッフの名前(例えば、「Aさん」、「Bさん」、…、「Eさん」)が示されており、一部のスタッフに対して作業指示を行いたい場合に押下操作されるボタンとなっている。例えば、作業指示の対象をAさんとBさんにしたい場合、図7に示すように、スタッフ選択ボタンB2とスタッフ選択ボタンB3を押下操作することで、AさんとBさんが当該作業指示の対象として指定されるようになっている。また、スタッフ選択ボタンB2~B6の押下操作によって作業指示の対象者が指定されると、当該押下操作がなされたスタッフ選択ボタンB2~B6の色が、例えば黄色から赤色に変わるようになっている。なお、指示ボタンB1の押下操作によって作業指示の内容が指定された後、スタッフ選択ボタンB2~B6がいずもれ押下操作されることなく送信ボタンB7が押下操作された場合、Aさん~Eさんの各スタッフが装着しているリスト端末20に指示情報が一斉に送信されるようになっている。
【0042】
送信ボタンB7は、対応する指示ボタンB1の押下操作により指定された作業指示の内容に関する指示情報をリスト端末20に送信する際に押下操作されるボタンとなっている。例えば、図6に示すように、「レジを開けてください」という作業指示の内容に対応した指示ボタンB1が押下操作された後、当該指示ボタンB1に対応する送信ボタンB7が押下操作されると、Aさん~Eさんの各スタッフが装着しているリスト端末20に当該作業指示の内容に関する指示情報が一斉に送信される。
【0043】
リセットボタンB8は、押下操作がなされている状態の指示ボタンB1、スタッフ選択ボタンB2~B6、及び、スタッフ選択ボタンB2~B6のそれぞれに対応する返答表示枠Fの表示をリセットする際に押下操作されるボタンとなっている。例えば、図7に示すように、「レジを開けてください」という作業指示の内容に対応する指示ボタンB1、並びに、Aさんに対応したスタッフ選択ボタンB2及びBさんに対応したスタッフ選択ボタンB3が押下操作されている状態において、リセットボタンB8が押下操作されると、当該指示ボタンB1並びに当該スタッフ選択ボタンB2及び当該スタッフ選択ボタンB3の押下状態がリセットされ、図4に示すように、「レジを開けてください」という作業指示の内容に対応する指示ボタンB1、スタッフ選択ボタンB2~B6のそれぞれが押下操作されていない状態に移行するとともに、スタッフ選択ボタンB2~B6のそれぞれに対応する返答表示枠Fの表示がリセットされた状態に移行する。
【0044】
図8は、リスト端末20が「レジを開けてください」という作業指示の内容に関する指示情報を受信した際、当該リスト端末20の表示部25に表示される作業指示画面42を示す図である。
図8に示すように、作業指示画面42には、「レジを開けてください」という作業指示の内容が表示される。
作業指示の内容を確認したスタッフ(例えば、Aさん)が当該作業指示の内容について対応可能である場合には、第1の操作ボタン24Aの押下操作が行われ、当該スタッフが装着しているリスト端末20から通信端末10に対して対応可能である旨の対応可能情報が送信されることとなる。
一方、作業指示の内容を確認したスタッフ(例えば、Aさん)が当該作業指示の内容について対応不可である場合には、第2の操作ボタン24Cの押下操作が行われ、当該スタッフが装着しているリスト端末20から通信端末10に対して対応不可である旨の対応不可情報が送信されることとなる。
【0045】
図9は、Aさん~Eさんの各スタッフが装着しているリスト端末20から対応可能情報と対応不可情報のいずれかを受信し終えた際、表示部15に表示される作業指示操作画面41の一例を示す図である。
図9に示すように、作業指示操作画面41のAさんに対応する返答表示枠Fには「OK」が表示されている。一方、Bさん~Eさんのそれぞれに対応する返答表示枠Fには「NG」が表示されている。つまり、図9の作業指示操作画面41は、通信端末10が、Aさんが装着しているリスト端末20から対応可能情報を受信するとともに、Bさん~Eさんのそれぞれが装着しているリスト端末20から対応不可情報を受信した際、表示部15に表示される画面である。
この作業指示操作画面41を確認した管理担当者は、「レジを開けてください」という作業指示の内容の対応者をAさんに決定し、その旨をAさんが装着しているリスト端末20に通知する。なお、Aさん以外の各スタッフが装着しているリスト端末20に対してはAさんが対応者に決定した旨を通知するようにしてもよい。
【0046】
[作業指示処理]
図10は、通信端末10による作業指示処理を示すフローチャートである。
図10に示すように、先ず、通信端末10のCPU11は、作業指示操作画面41(図4参照)における指示ボタンB1の押下操作に基づいて、作業指示の内容を指定する(ステップS1)。
【0047】
次いで、CPU11は、作業指示操作画面41におけるスタッフ選択ボタンB2~B6の押下操作に基づいて、指示情報を送信する送信者を指定する(ステップS2)。
【0048】
次いで、CPU11は、ステップS1で指定された作業指示の内容に対応する送信ボタンB7の押下操作がなされたか否かを判定する(ステップS3)。
【0049】
ステップS3において、送信ボタンB7の押下操作がなされていないと判定された場合(ステップS3;NO)、CPU11は、当該送信ボタンB7の押下操作がなされるまでの間、ステップS3の判定処理を繰り返し行う。
一方、ステップS3において、送信ボタンB7の押下操作がなされたと判定された場合(ステップS3;YES)、CPU11は、ステップS2で指定された送信者に対して、すなわち当該送信者に装着されているリスト端末20に対して、ステップS1で指定された作業指示の内容に関する指示情報を送信する(ステップS4)。
【0050】
次いで、CPU11は、ステップS4で指示情報を送信したリスト端末20から返答情報を受信したか否かを判定する(ステップS5)。
【0051】
ステップS5において、リスト端末20から返答情報を受信したと判定された場合(ステップS5;YES)、CPU11は、作業指示操作画面41の該当する返答表示枠Fに返答情報を反映する(ステップS6)。例えば、Aさんが装着しているリスト端末20から送信された対応可能情報を受信した場合、図9に示すように、作業指示操作画面41のAさんに対応する返答表示枠Fに「OK」を表示する。また、Bさん~Eさんのそれぞれが装着しているリスト端末20から送信された対応不可情報を受信した場合、図9に示すように、作業指示操作画面41のBさん~Eさんのそれぞれに対応する返答表示枠Fに「NG」を表示する。
【0052】
次いで、CPU11は、送信者全員から返答情報を受信したか否かを判定する(ステップS7)。
【0053】
ステップS7において、送信者全員から返答情報を受信したと判定された場合(ステップS7;YES)、CPU11は、管理担当者による操作部14を介した所定の操作に基づいて、リスト端末20に対して対応者決定通知を行い(ステップS8)、作業指示処理を終了する。
【0054】
また、ステップS5において、リスト端末20から返答情報を受信していないと判定された場合(ステップS5;NO)、又は、ステップS7において、送信者全員から返答情報を受信していないと判定された場合(ステップS7;NO)、CPU11は、処理をステップS5へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
【0055】
[返答処理]
図11は、各リスト端末20による返答処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、先ず、リスト端末20のCPU21は、通信端末10から指示情報を受信したか否かを判定する(ステップS11)。
【0056】
ステップS11において、通信端末10から指示情報を受信していないと判定された場合(ステップS11;NO)、CPU21は、通信端末10から指示情報を受信するまでの間、ステップS11の判定処理を繰り返し行う。
一方、ステップS11において、通信端末10から指示情報を受信したと判定された場合(ステップS11;YES)、CPU21は、受信した指示情報に基づいて、表示部25に表示される作業指示画面(図8参照)上において作業指示の内容(例えば、「レジを開けてください」)を表示する(ステップS12)。
【0057】
次いで、CPU21は、第1の操作ボタン24A又は第2の操作ボタン24Cの押下操作がなされたか否かを判定する(ステップS13)。
【0058】
ステップS13において、第1の操作ボタン24Aの押下操作も第2の操作ボタン24Cの押下操作もなされていないと判定された場合(ステップS13;NO)、CPU21は、第1の操作ボタン24A又は第2の操作ボタン24Cの押下操作がなされるまでの間、ステップS13の判定処理を繰り返し行う。
一方、ステップS13において、第1の操作ボタン24A又は第2の操作ボタン24Cの押下操作がなされたと判定された場合(ステップS13;YES)、CPU21は、通信端末10に対して返答情報を送信する(ステップS14)。具体的には、第1の操作ボタン24Aの押下操作がなされたと判定された場合、CPU21は、返答情報として対応可能情報を送信する。また、第2の操作ボタン24Cの押下操作がなされたと判定された場合、CPU21は、返答情報として対応不可情報を送信する。そして、CPU21は、返答処理を終了する。
【0059】
以上のように、本実施形態のリスト端末20は、通信端末10と通信接続が可能なリスト端末20であって、扁平柱状に形成された本体部20Aと、本体部20Aにおける上面に設けられた表示部25と、本体部20Aにおける側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタン(第1の操作ボタン24A及び第2の操作ボタン24C)と、を備え、これらの2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に表示部25が位置するようにユーザーの手首に装着された場合にユーザーの指側に位置する第1の操作ボタン24Aが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、これらの2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に表示部25が位置するようにユーザーの手首に装着された場合にユーザーの指側に位置し且つ第1の操作ボタン24Aよりも親指側に位置する第2の操作ボタン24Cが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定されている。
このリスト端末20によれば、第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cの押し間違えを抑制することができ、対応可能情報の送信と対応不可情報の送信とを適切に行うことができる。
【0060】
また、本実施形態のリスト端末20は、通信端末10と通信接続が可能なリスト端末20であって、扁平柱状に形成された本体部20Aと、本体部20Aにおける上面に設けられた表示部25と、本体部20Aにおける側面に並べて設けられた少なくとも3つの操作ボタン(第1の操作ボタン24A、第2の操作ボタン24C及び第3の操作ボタン24B)と、を備え、これらの3つの操作ボタンのうちの一端側に位置する第1の操作ボタン24Aが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、これらの3つの操作ボタンのうちの他端側に位置する第2の操作ボタン24Cが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定されている。
このリスト端末20によれば、第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cの押し間違えを抑制することができ、対応可能情報の送信と対応不可情報の送信とを適切に行うことができる。
【0061】
また、本実施形態のリスト端末20は、リスト端末20がスタッフ(ユーザー)の腕(左手首)に装着されている状態において、第1の操作ボタン24Aは、当該スタッフの人差し指によって第2の操作ボタン24Cを操作する場合に比べて当該スタッフの人差し指によって当該第1の操作ボタン24Aを操作する場合の方が操作し易い位置に設けられているので、第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cの押し間違えをより抑制することができる。したがって、対応可能情報の送信と対応不可情報の送信とをより適切に行うことができる。
【0062】
また、本実施形態のリスト端末20は、第1の操作ボタン24Aと第3の操作ボタン24Bとの間、及び、第3の操作ボタン24Bと第2の操作ボタン24Cとの間、にはそれぞれ隔壁20A1が設けられるようにしたので、第1の操作ボタン24A、第3の操作ボタン24B、第2の操作ボタン24Cのそれぞれの押し間違えを抑制することができる。
【0063】
また、本実施形態の情報処理システム100は、リスト端末20と、通信端末10と、を備えた情報処理システム100であって、リスト端末20は、通信端末10から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能とし、第1の操作ボタン24Aの押下操作がなされた場合、返答情報として、所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、第2の操作ボタン24Cの押下操作がなされた場合、返答情報として、所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信する。そして、通信端末10は、リスト端末20から対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末20を装着したスタッフが対応可能(OK)である旨を表示部15に表示させる一方で、リスト端末20から対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末20を装着したスタッフが対応不可(NG)である旨を表示部15に表示させる。
したがって、本実施形態の情報処理システム100を構成するリスト端末20によれば、対応可能情報を送信するための操作ボタンが第1の操作ボタン24Aに割り当てられるとともに、対応不可情報を送信するための操作ボタンが第2の操作ボタン24Cに割り当てられているので、対応可能情報の送信と対応不可情報の送信とを適切に行うことができる。
【0064】
また、本実施形態の通信端末10は、複数種類の作業指示のうちから少なくとも一の作業指示を指定する指定操作を受け付け、当該指定操作が受け付けられた場合、当該指定操作により指定された作業指示に関する指示情報をリスト端末20に送信するので、複数種類の作業指示を有する場合であっても、当該作業指示を簡便に行うことができる。
【0065】
また、本実施形態の通信端末10は、複数のリスト端末20のうちから指示情報を送信するリスト端末20を指定する指定操作を受け付け、当該指定操作が受け付けられた場合、当該指定操作により指定されたリスト端末20に対して指示情報を送信するので、作業指示を柔軟に行うことができる。
【0066】
<変形例1>
次に、変形例1について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
変形例1の情報処理システム100Aでは、リスト端末120を右手に装着して使用することを前提とする点で上記実施形態と異なっている。
【0067】
本変形例のリスト端末120の外観構成について、図12を参照して説明する。
図12は、リスト端末120の外観を示す図であって、ユーザー(例えば、小売店のスタッフ)の右手首に装着した状態のリスト端末120を示す図である。
【0068】
図12に示すように、第1の操作ボタン24Aは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右下となる位置に設けられている。すなわち、リスト端末120がスタッフの右手首に装着された状態において、表示部25の表示面を覆い隠すことなく当該スタッフの左手によって第1の操作ボタン24Aを操作しようとした場合、当該スタッフの親指(拇指)による操作がし易いように設けられている。一方、第2の操作ボタン24Cは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右上となる位置に設けられている。すなわち、リスト端末120がスタッフの右手首に装着された状態において、表示部25の表示面を覆い隠すことなく当該スタッフの左手によって第2の操作ボタン24Cを操作しようとした場合、第1の操作ボタン24Aに比べて、当該スタッフの親指による操作がし難い位置に設けられている。第3の操作ボタン24Bは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右真横となる位置、すなわち第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cとを隔てる位置に設けられている。
つまり、表示部25がスタッフの右手首の周囲における手の甲側に配置されるようにリスト端末120が装着された際、第1の操作ボタン24A、第2の操作ボタン24C及び第3の操作ボタン24Bは、当該スタッフの右腕の肘と手を結ぶ方向における肘側に配置され、第2の操作ボタン24Cは、第1の操作ボタン24Aよりも当該スタッフの右手の小指側に配置されるようになっている。
【0069】
以上のように、本変形例のリスト端末120は、通信端末10と通信接続が可能なリスト端末120であって、扁平柱状に形成された本体部20Aと、本体部20Aにおける上面に設けられた表示部25と、本体部20Aにおける側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタン(第1の操作ボタン24A及び第2の操作ボタン24C)と、を備え、これらの2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に表示部25が位置するようにユーザーの手首に装着された場合にユーザーの肘側に位置する第1の操作ボタン24Aが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、これらの2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に表示部25が位置するようにユーザーの手首に装着された場合にユーザーの肘側に位置し且つ第1の操作ボタン24Aよりも小指側に位置する第2の操作ボタン24Cが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定されている。
このリスト端末120によれば、第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cの押し間違えを抑制することができ、対応可能情報の送信と対応不可情報の送信とを適切に行うことができる。
【0070】
<変形例2>
次に、変形例2について説明する。なお、上記実施形態や上記変形例1と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
変形例2の情報処理システム100Bでは、リスト端末220を右手に装着して使用することを前提とする点、及び、第1の操作ボタン24A、第2の操作ボタン24C及び第3の操作ボタン24Bが本体部20Aの左側側面に設けられている点で、上記実施形態や上記変形例1と異なっている。
【0071】
本変形例のリスト端末220の外観構成について、図13を参照して説明する。
図13は、リスト端末220の外観を示す図であって、ユーザー(例えば、小売店のスタッフ)の右手首に装着した状態のリスト端末220を示す図である。
【0072】
リスト端末220は、図13に示すように、本体部20Aとバンド部20Bとを備える。本体部20Aは、平面視円形状をなしており、その上面に表示部25を備える。また、本体部20Aは、その左側側面に第1の操作ボタン24Aと、第3の操作ボタン24Bと、第2の操作ボタン24Cとを備える。また、本体部20Aは、第1の操作ボタン24Aと第3の操作ボタン24Bとの間、及び、第3の操作ボタン24Bと第2の操作ボタン24Cとの間にそれぞれ隔壁20A1を備える。
【0073】
第1の操作ボタン24Aは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの左上となる位置に設けられている。すなわち、リスト端末220がスタッフの右手首に装着された状態において、表示部25の表示面を覆い隠すことなく当該スタッフの左手によって第1の操作ボタン24Aを操作しようとした場合、当該スタッフの人差し指による操作がし易いように設けられている。一方、第2の操作ボタン24Cは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの左下となる位置に設けられている。すなわち、リスト端末220がスタッフの右手首に装着された状態において、表示部25の表示面を覆い隠すことなく当該スタッフの左手によって第2の操作ボタン24Cを操作しようとした場合、第1の操作ボタン24Aに比べて、当該スタッフの人差し指による操作がし難い位置に設けられている。第3の操作ボタン24Bは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの左真横となる位置、すなわち第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cとを隔てる位置に設けられている。
つまり、表示部25がスタッフの右手首の周囲における手の甲側に配置されるようにリスト端末220が装着された際、第1の操作ボタン24A、第2の操作ボタン24C及び第3の操作ボタン24Bは、当該スタッフの右腕の肘と手を結ぶ方向における手側(指側)に配置され、第2の操作ボタン24Cは、第1の操作ボタン24Aよりも当該スタッフの右手の親指側に偏って配置されるようになっている。
【0074】
以上のように、本変形例のリスト端末220は、通信端末10と通信接続が可能なリスト端末220であって、扁平柱状に形成された本体部20Aと、本体部20Aにおける上面に設けられた表示部25と、本体部20Aにおける側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタン(第1の操作ボタン24A及び第2の操作ボタン24C)と、を備え、これらの2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に表示部25が位置するようにユーザーの手首に装着された場合にユーザーの指側に位置する第1の操作ボタン24Aが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、これらの2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に表示部25が位置するようにユーザーの手首に装着された場合にユーザーの指側に位置し且つ第1の操作ボタン24Aよりも親指側に位置する第2の操作ボタン24Cが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定されている。
このリスト端末220によれば、第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cの押し間違えを抑制することができ、対応可能情報の送信と対応不可情報の送信とを適切に行うことができる。
【0075】
<変形例3>
次に、変形例3について説明する。なお、上記実施形態や上記変形例1、上記変形例2と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
変形例3の情報処理システム100Cでは、リスト端末320を左手に装着して使用することを前提とする点、及び、第1の操作ボタン24A、第2の操作ボタン24C及び第3の操作ボタン24Bが本体部20Aの左側側面に設けられている点で、上記実施形態や上記変形例1、上記変形例2と異なっている。
【0076】
本変形例のリスト端末320の外観構成について、図14を参照して説明する。
図14は、リスト端末320の外観を示す図であって、ユーザー(例えば、小売店のスタッフ)の左手首に装着した状態のリスト端末320を示す図である。
【0077】
図14に示すように、第1の操作ボタン24Aは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの左下となる位置に設けられている。すなわち、リスト端末320がスタッフの左手首に装着された状態において、表示部25の表示面を覆い隠すことなく当該スタッフの右手によって第1の操作ボタン24Aを操作しようとした場合、当該スタッフの親指(拇指)による操作がし易いように設けられている。一方、第2の操作ボタン24Cは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの左上となる位置に設けられている。すなわち、リスト端末320がスタッフの左手首に装着された状態において、表示部25の表示面を覆い隠すことなく当該スタッフの右手によって第2の操作ボタン24Cを操作しようとした場合、第1の操作ボタン24Aに比べて、当該スタッフの親指による操作がし難い位置に設けられている。第3の操作ボタン24Bは、表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの左真横となる位置、すなわち第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cとを隔てる位置に設けられている。
つまり、表示部25がスタッフの左手首の周囲における手の甲側に配置されるようにリスト端末320が装着された際、第1の操作ボタン24A、第2の操作ボタン24C及び第3の操作ボタン24Bは、当該スタッフの左腕の肘と手を結ぶ方向における肘側に配置され、第2の操作ボタン24Cは、第1の操作ボタン24Aよりも当該スタッフの左手の小指側に配置されるようになっている。
【0078】
以上のように、本変形例のリスト端末320は、通信端末10と通信接続が可能なリスト端末320であって、扁平柱状に形成された本体部20Aと、本体部20Aにおける上面に設けられた表示部25と、本体部20Aにおける側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタン(第1の操作ボタン24A及び第2の操作ボタン24C)と、を備え、これらの2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に表示部25が位置するようにユーザーの手首に装着された場合にユーザーの肘側に位置する第1の操作ボタン24Aが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、これらの2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に表示部25が位置するようにユーザーの手首に装着された場合にユーザーの肘側に位置し且つ第1の操作ボタン24Aよりも小指側に位置する第2の操作ボタン24Cが、通信端末10からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末10に送信する際に操作される操作ボタンに設定されている。
このリスト端末320によれば、第1の操作ボタン24Aと第2の操作ボタン24Cの押し間違えを抑制することができ、対応可能情報の送信と対応不可情報の送信とを適切に行うことができる。
【0079】
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係るリスト端末及び情報処理システムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、通信端末10のCPU11(取得手段、特定手段、第2の表示制御手段)は、複数のリスト端末20の位置情報をサーバ40から取得し、当該複数のリスト端末20の位置情報に基づいて、指示情報を送信する候補のリスト端末20を特定し、特定されたリスト端末20を装着しているスタッフを作業指示操作画面41において識別可能に表示させるようにしてもよい。
【0080】
具体的には、例えば、「レジを開けてください」という作業指示に対応する指示ボタンB1が管理担当者によって押下操作された際、通信端末10は、各リスト端末20の現在の位置情報、すなわち各スタッフ(Aさん~Eさん)の現在の位置情報をサーバ40から取得する。そして、通信端末10は、各スタッフの現在の位置情報に基づいて、図15に示すように、レジから所定の範囲内に存するスタッフ(例えば、BさんとEさん)を特定する。そして、通信端末10は、図16に示すように、特定されたスタッフ(例えば、BさんとEさん)に対応するスタッフ選択ボタンB3とスタッフ選択ボタンB6を強調表示することによって、BさんとEさんがレジの近くにいることを知らせるようにしてもよい。なお、図15に示すように、小売店の店舗内の各箇所にはビーコン発信機(例えば、BT(Bluetooth(登録商標))ビーコン)が設置されている。各リスト端末20は、当該ビーコン発信機から発信されたビーコン情報を受信し、受信した当該ビーコン情報と、リスト端末20のIDと、受信日時とを対応付けて、サーバ40に送信することにより、サーバ40において、各リスト端末20の位置情報が蓄積されるようになっている。
【0081】
また、上記実施形態や上記変形例1~変形例3では、各リスト端末の本体部20Aの形状を扁平円柱形状としたが、扁平角柱形状(例えば、四角柱形状)であってもよい。
【0082】
また、上記実施形態や上記変形例1~変形例3では、表示部25がスタッフ(ユーザー)の一方の手首の周囲における手の甲側に配置されるように各リスト端末を装着する場合について説明したが、表示部25がスタッフの一方の前腕における手の甲側に配置されるように各リスト端末が装着されていればよい。
【0083】
また、上記実施形態では、リスト端末20の表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右上となる位置に第1の操作ボタン24Aが設けられ、当該本体部20Aの右下となる位置に第2の操作ボタン24Cが設けられる一方で、上記変形例1では、リスト端末120の表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの右下となる位置に第1の操作ボタン24Aが設けられ、当該本体部20Aの右上となる位置に第2の操作ボタン24Cが設けられる構成にしたが、例えば、上記実施形態のリスト端末20と上記変形例1のリスト端末120は同一のリスト端末であるものとし、例えば、ユーザー操作に基づいて、左手首装着モードの指定がなされた場合、本体部20Aの右上となる位置に配置された操作ボタンを第1の操作ボタン24Aに割り当て、当該本体部20Aの右下となる位置に配置された操作ボタンを第2の操作ボタン24Cに割り当てるようにしてもよい。一方、ユーザー操作に基づいて、右手首装着モードの指定がなされた場合、本体部20Aの右下となる位置に配置された操作ボタンを第1の操作ボタン24Aに割り当て、当該本体部20Aの右上となる位置に配置された操作ボタンを第2の操作ボタン24Cに割り当てるようにしてもよい。
【0084】
また、上記変形例2では、リスト端末220の表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの左上となる位置に第1の操作ボタン24Aが設けられ、当該本体部20Aの左下となる位置に第2の操作ボタン24Cが設けられる一方で、上記変形例3では、リスト端末320の表示部25の表示面を正視した状態において本体部20Aの左下となる位置に第1の操作ボタン24Aが設けられ、当該本体部20Aの左上となる位置に第2の操作ボタン24Cが設けられる構成にしたが、例えば、上記変形例2のリスト端末220と上記変形例3のリスト端末320は同一のリスト端末であるものとし、例えば、ユーザー操作に基づいて、右手首装着モードの指定がなされた場合、本体部20Aの左上となる位置に配置された操作ボタンを第1の操作ボタン24Aに割り当て、当該本体部20Aの左下となる位置に配置された操作ボタンを第2の操作ボタン24Cに割り当てるようにしてもよい。一方、ユーザー操作に基づいて、左手首装着モードの指定がなされた場合、本体部20Aの左下となる位置に配置された操作ボタンを第1の操作ボタン24Aに割り当て、当該本体部20Aの左上となる位置に配置された操作ボタンを第2の操作ボタン24Cに割り当てるようにしてもよい。
【0085】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲をその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0086】
〔付記〕
<請求項1>
通信端末と通信接続が可能なリスト端末であって、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、
を備え、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも親指側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定されている、
ことを特徴とするリスト端末。
<請求項2>
通信端末と通信接続が可能なリスト端末であって、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、
を備え、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも小指側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定されている、
ことを特徴とするリスト端末。
<請求項3>
通信端末と通信接続が可能なリスト端末であって、
扁平柱状に形成された本体部と、
前記本体部における上面に設けられた表示部と、
前記本体部における側面に並べて設けられた少なくとも3つの操作ボタンと、
を備え、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの一端側に位置する第1の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定され、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの他端側に位置する第2の操作ボタンが、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定されている、
ことを特徴とするリスト端末。
<請求項4>
前記リスト端末がユーザーの腕又は手首に装着されている状態において、
前記第1の操作ボタンは、前記ユーザーの人差し指によって前記第2の操作ボタンを操作する場合に比べて当該ユーザーの人差し指によって当該第1の操作ボタンを操作する場合の方が操作し易い位置に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のリスト端末。
<請求項5>
前記第1の操作ボタンと第3の操作ボタンとの間、及び、前記第2の操作ボタンと第3の操作ボタンとの間、にはそれぞれ隔壁が設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載のリスト端末。
<請求項6>
扁平柱状に形成された本体部と、前記本体部における上面に設けられた表示部と、前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、を備え、通信端末と通信接続が可能なリスト端末において実行される設定方法であって、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置する第1の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する工程と、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも親指側に位置する第2の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する工程と、
を含むことを特徴とする設定方法。
<請求項7>
扁平柱状に形成された本体部と、前記本体部における上面に設けられた表示部と、前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、を備え、通信端末と通信接続が可能なリスト端末において実行される設定方法であって、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置する第1の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する工程と、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも小指側に位置する第2の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する工程と、
を含むことを特徴とする設定方法。
<請求項8>
扁平柱状に形成された本体部と、前記本体部における上面に設けられた表示部と、前記本体部における側面に並べて設けられた少なくとも3つの操作ボタンと、を備え、通信端末と通信接続が可能なリスト端末において実行される設定方法であって、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの一端側に位置する第1の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する工程と、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの他端側に位置する第2の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する工程と、
を含むことを特徴とする設定方法。
<請求項9>
扁平柱状に形成された本体部と、前記本体部における上面に設けられた表示部と、前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、を備え、通信端末と通信接続が可能なリスト端末のコンピュータを、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置する第1の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する第1の設定手段、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちの何れかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの指側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも親指側に位置する第2の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する第2の設定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
<請求項10>
扁平柱状に形成された本体部と、前記本体部における上面に設けられた表示部と、前記本体部における側面に設けられた少なくとも2つの操作ボタンと、を備え、通信端末と通信接続が可能なリスト端末のコンピュータを、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置する第1の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する第1の設定手段、
前記少なくとも2つの操作ボタンのうちのいずれかの操作ボタンであって、ユーザーの手首の周囲における甲側に前記表示部が位置するように前記ユーザーの手首に装着された場合に前記ユーザーの肘側に位置し且つ前記第1の操作ボタンよりも小指側に位置する第2の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する第2の設定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
<請求項11>
扁平柱状に形成された本体部と、前記本体部における上面に設けられた表示部と、前記本体部における側面に並べて設けられた少なくとも3つの操作ボタンと、を備え、通信端末と通信接続が可能なリスト端末のコンピュータを、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの一端側に位置する第1の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応可能である旨の対応可能情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する第1の設定手段、
前記少なくとも3つの操作ボタンのうちの他端側に位置する第2の操作ボタンを、前記通信端末からの所定の作業指示に対して対応不可である旨の対応不可情報を当該通信端末に送信する際に操作される操作ボタンに設定する第2の設定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
<請求項12>
請求項1~5のいずれか一項に記載のリスト端末と、通信端末と、を備えた情報処理システムであって、
前記リスト端末は、前記通信端末から所定の作業指示に関する指示情報を受信した場合に、当該所定の作業指示に関する返答情報を送信可能なリスト端末側送信手段を備え、
前記リスト端末側送信手段は、前記第1の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応可能である旨の対応可能情報を送信し、前記第2の操作ボタンの操作がなされた場合、前記返答情報として、前記所定の作業指示に関して対応不可である旨の対応不可情報を送信し、
前記通信端末は、前記リスト端末から前記対応可能情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応可能である旨を表示手段に表示させる一方で、前記リスト端末から前記対応不可情報を受信した場合、当該リスト端末を装着したユーザーが対応不可である旨を表示手段に表示させる第1の表示制御手段を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
<請求項13>
前記所定の作業指示は複数種類からなり、
前記通信端末は、
前記複数種類の作業指示のうちから少なくとも一の作業指示を指定する指定操作を受け付ける第1の受付手段と、
前記第1の受付手段により前記少なくとも一の作業指示を指定する指定操作が受け付けられた場合、当該少なくとも一の作業指示に関する指示情報を前記リスト端末に送信する通信端末側送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項12に記載の情報処理システム。
<請求項14>
前記リスト端末を複数備え、
前記通信端末は、前記複数のリスト端末のうちから前記指示情報を送信するリスト端末を指定する指定操作を受け付ける第2の受付手段を備え、
前記通信端末側送信手段は、前記第2の受付手段により前記指示情報を送信するリスト端末を指定する指定操作が受け付けられた場合、当該リスト端末に対して前記指示情報を送信することを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
<請求項15>
前記通信端末は、
前記複数のリスト端末の位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記複数のリスト端末の位置情報に基づいて、前記指示情報を送信する候補のリスト端末を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記リスト端末を前記表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項14に記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0087】
100、100A、100B、100C 情報処理システム
10 通信端末
11 CPU(第1の表示制御手段、第1の受付手段、第2の受付手段)
15 表示部(表示手段)
16 通信部(通信端末側送信手段)
20、120、220、320 リスト端末
20A 本体部
21 CPU(第1の設定手段、第2の設定手段)
24A 第1の操作ボタン
24B 第3の操作ボタン
24C 第2の操作ボタン
26 通信部(リスト端末側送信手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16