(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、携帯端末、勤怠管理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/109 20230101AFI20231219BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20231219BHJP
G07C 1/00 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
G06Q10/109
G06Q10/06
G07C1/00 C
(21)【出願番号】P 2019141866
(22)【出願日】2019-08-01
【審査請求日】2022-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岡阿彌 靖雄
【審査官】▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-048625(JP,A)
【文献】特開2009-145980(JP,A)
【文献】特開2006-185298(JP,A)
【文献】特開2003-337967(JP,A)
【文献】特開2007-293834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07C 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用制限を設定可能な情報処理装置であって、
所定の携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に
、前記使用制限を解除する解除手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
従業員の識別情報を記憶するとともに、少なくとも当該従業員における現在の出退勤状況情報として出勤状態の情報、退勤状態の情報のどちらか一方を
選択的に前記
従業員の識別情報に対応させて記憶する記憶手段を備え、
前記表示制御手段は
、前記従業員の識別情報が入力された際に、前記出退勤状況情報において前記退勤状態の情報が記憶されていれば、前記出勤登録用のコード情報を
前記表示部に表示させる
ための出退勤ボタンを含むホーム画面を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、少なくとも当該情報処理装置が計時す
る時刻情報と当該情報処理装置の識別番号とを含む勤怠情報をコード情報として2次元コードで表示する、
ことを特徴とする請求項1
又は2のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、従業員の識別情報及び携帯端末の識別情報及び情報処理装置の識別情報のそれぞれを予め対応させて記憶し、
前記判別手段は、前記携帯端末によって前記従業員の出勤登録が行われる際に、当該従業員の識別情報及び当該携帯端末の識別情報及び当該情報処理装置の識別情報のそれぞれと、前記記憶
手段に記憶されている従業員の識別情報及び携帯端末の識別情報及び情報処理装置の識別情報のそれぞれとが一致するか否か判別する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
従業員からの出勤登録を受け付けたときの時刻としての出勤時刻情報を含む所定のコード情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって
読み取られた前記コード情報
に含まれる前記出勤時刻情報に基づいて、出勤時刻を登録させる出勤登録手段と、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、所定の情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を表示部に表示させる出勤時の認証情報表示制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項6】
情報処理装置と携帯端末とを有する勤怠管理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記情報処理装置の識別情報及び従業員からの出勤登録を受け付けたときの時刻としての出勤時刻情報を含む、前記携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、
前記情報処理装置に設定された使用制限を解除する解除手段と、を備え、
前記携帯端末は、
前記コード情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって
読み取られた前記コード情報
に含まれる前記出勤時刻情報に基づいて、出勤時刻を登録する出勤登録手段と、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、前記情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を
前記表示部に表示させる出勤時認証情報表示制御手段と、
を備えることを特徴とする勤怠管理システム。
【請求項7】
使用制限を設定可能な情報処理装置のコンピュータを、
所定の携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、
前記情報処理装置に設定された
前記使用制限を解除する解除手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
携帯端末のコンピュータを、
情報処理装置の識別情報及び従業員からの出勤登録を受け付けたときの時刻としての出勤時刻情報を含む、所定のコード情報を読み取る読み取り手段、
前記読み取り手段によって
読み取られた前記コード情報
に含まれる前記出勤時刻情報に基づいて、出勤時刻を登録する出勤登録手段、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、
前記情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を表示部に表示させる出勤時認証情報表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、携帯端末、勤怠管理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワンタイムパスワード表示装置と従業員所有の携帯端末を連携させることにより、勤怠管理を行う技術が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
また、売上データ処理装置などの店舗に設置された外部電子機器と従業員所有の携帯端末を近距離無線接続させることにより、勤怠管理を行う技術が知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-297176号公報
【文献】特開2018-185603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に記載の勤怠管理システムでは、そもそも従業員が出退勤の登録を忘れる場合が考えられ、正確に勤怠時間の集計、管理が行えないおそれがあった。
【0006】
また、特許文献2に記載の勤怠管理システムでは、売上データ処理装置に近距離無線通信機能を付加する必要があり、勤怠管理システムの構築に高いコストを要していた。
【0007】
本発明の課題は、出勤管理や退勤管理を行う勤怠管理システムを比較的低コストで提供するとともに、出退勤の登録忘れを低減させることで正確な勤怠管理を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、
使用制限を設定可能な情報処理装置であって、
所定の携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、前記使用制限を解除する解除手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る携帯端末は、
従業員からの出勤登録を受け付けたときの時刻としての出勤時刻情報を含む所定のコード情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた前記コード情報に含まれる前記出勤時刻情報に基づいて、出勤時刻を登録する出勤登録手段と、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、所定の情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を表示部に表示させる出勤時認証情報表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る勤怠管理システムは、
情報処理装置と携帯端末とを有する勤怠管理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記情報処理装置の識別情報及び従業員からの出勤登録を受け付けたときの時刻としての出勤時刻情報を含む、前記携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、前記情報処理装置に設定された使用制限を解除する解除手段と、を備え、
前記携帯端末は、
前記コード情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた前記コード情報に含まれる前記出勤時刻情報に基づいて、出勤時刻を登録する出勤登録手段と、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、前記情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を前記表示部に表示させる出勤時認証情報表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る第1の態様のプログラムは、
使用制限を設定可能な情報処理装置のコンピュータを、
所定の携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、前記情報処理装置に設定された前記使用制限を解除する解除手段、
として機能させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る第2の態様のプログラムは、
携帯端末のコンピュータを、
情報処理装置の識別情報及び従業員からの出勤登録を受け付けたときの時刻としての出勤時刻情報を含む、所定のコード情報を読み取る読み取り手段、
前記読み取り手段によって読み取られた前記コード情報に含まれる前記出勤時刻情報に基づいて、出勤時刻を登録する出勤登録手段、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、前記情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を表示部に表示させる出勤時認証情報表示制御手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、出勤管理や退勤管理を行う勤怠管理システムを比較的低コストで提供するとともに、出退勤の登録忘れを低減させることで正確な勤怠管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1の実施形態における勤怠管理システムの全体構成図である。
【
図2】サーバの物理的構成を示すブロック図である。
【
図3】携帯端末の物理的/機能的構成を示すブロック図である。
【
図4】情報処理装置の物理的/機能的構成を示すブロック図である。
【
図5】出退勤状況データベース(DB)を示す図である。
【
図6】出退勤処理の制御手順を示すフローチャートである。
【
図7】出退勤選択処理の制御手順を示すフローチャートである。
【
図8】勤怠登録アプリにおけるログイン画面を示す図である。
【
図9】勤怠登録アプリにおけるホーム画面を示す図である。
【
図10】勤怠登録アプリにおける2次元コード読み取り画面を示す図である。
【
図11】勤怠情報作成処理の制御手順を示すフローチャートである。
【
図12】情報処理装置におけるロック画面を示す図である。
【
図13】情報処理装置におけるホーム画面を示す図である。
【
図14】情報処理装置における2次元コードの表示画面を示す図である。
【
図15】勤怠登録処理の制御手順を示すフローチャートである。
【
図16】勤怠登録アプリにおけるライブビュー表示画面を示す図である。
【
図17】勤怠登録アプリにおける勤怠登録情報表示画面を示す図である。
【
図18】使用制限制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
【
図19】勤怠登録アプリにおける認証ID表示画面を示す図である。
【
図20】情報処理装置における認証ID入力画面を示す図である。
【
図21】情報処理装置における出退勤登録時刻表示画面を示す図である。
【
図22】情報処理装置における通常業務の画面を示す図である。
【
図23】第2の実施形態における勤怠管理システムの全体構成図である。
【
図24】第2の実施形態における情報処理装置の物理的/機能的構成を示すブロック図である。
【
図25】第2の実施形態における勤怠情報作成処理の制御手順を示すフローチャートである。
【
図26】第2の実施形態における使用制限制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0016】
(第1の実施形態)
図1~
図4を参照して、システム構成、及び、装置構成を説明する。まず、
図1を参照して、本実施形態の勤怠管理システムを説明する。
図1は、本実施形態の勤怠管理システムを示す構成図である。
【0017】
勤怠管理システム1は個人商店、スーパーマーケット等の店舗において従業員の勤怠管理を行うためのシステムであり、勤怠管理装置としてのサーバ10、携帯端末20、及び情報処理装置であるレジ30から構成されている。
【0018】
サーバ10と携帯端末20は通信ネットワークNを介して接続されている。通信ネットワークNは、インターネットであるものとするが、LAN(Local Area Network)等、他のネットワークとしてもよい。
【0019】
サーバ10は、接続されている携帯端末20から定期的に送信されるデータ(勤怠データ等)を管理する機能を有する装置であり、PC(Personal Computer)、WS(Work Station)等の情報機器である。
【0020】
携帯端末20は、店舗の従業員であるユーザが所持し、勤怠登録をはじめとする夫々の業務に関連したアプリケーション等を実行できる端末である。ここでは、携帯端末20がスマートフォンであるとするが、これに限定されるものではない。携帯端末20は、ノートPC、タブレット端末等、2次元コード情報を読み取ることができる他の端末装置であってもよい。
【0021】
情報処理装置であるレジ30は、個人商店、スーパーマーケット等の店舗に設置される電子キャッシュレジスタ(ECR;Electronic Cash Resister)やPOS(Point Of Sales)等の売上データ処理装置であり、所定の店舗に少なくとも1台設置されているものとする。なお、情報処理装置は売上データ処理装置に限らず、店舗に設置され、勤怠処理を行うことができる装置であればよい。
【0022】
また、本実施形態におけるレジ30は、近距離無線通信やネットワーク接続等の通信機能を具備せず、スタンドアローン的に設置されるものとする。
【0023】
また、レジ30は、少なくともレジ自身が有する現在時刻、後述するレジID等の情報を2次元コードとして画面上に出力する機能を有する。このとき出力する媒体は2次元コードに限らず、携帯端末のカメラを用いて読み取れる識別子であればよい。
【0024】
2次元コードを使用する都合上、携帯端末20を所持しているユーザはレジ30から所定の距離に近づかなければ、携帯端末でレジに表示された2次元コードを読み取ることができない。本実施形態は、この特徴を利用することで、ユーザである従業員が勤怠登録を行うためには店舗に出向くことを必要とする構成となっている。
【0025】
また、レジ30には予め従業員のユーザアカウントが登録されており、後述されるように、ユーザは出勤時にユーザアカウントを使用可能(ロックの解除)となり、退勤時にユーザアカウントを使用不可能(ロックの設定)となるよう設定されるものとする。
【0026】
なお、本実施形態では、勤怠管理システム1に備えられる携帯端末20とレジ30は夫々1台ずつであるものとするが、これに限定されるものではなく、複数台であってもよい。例えば、1台の携帯端末20が複数台のレジから2次元コードを読み取れる構成でもよいし、1台のレジ30から複数台の携帯端末20が2次元コードを読み取れる構成でもよい。
【0027】
次に、
図2を参照して、サーバ10の物理的構成を説明する。
図2は、サーバ10の物理的構成を示す図である。
【0028】
図2に示すように、サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、記憶部15と、通信部16と、を備える。サーバ10の各部は、バス17を介して接続されている。
【0029】
CPU11は、サーバ10の各部を制御する。CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラム及びアプリケーションプログラムのうち、指定されたプログラムを読み出してRAM13に展開し、RAM13に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0030】
操作部12は、キーボード等のキー入力部と、マウス等のポインティングデバイスとを有し、キー入力及び位置入力を受け付け、その操作情報をCPU11に出力する。
【0031】
RAM13は、揮発性のメモリであり、各種のデータやプログラムを一時的に格納するワークエリアを形成する。表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro Luminescent)ディスプレイ等で構成され、CPU11から指示された表示情報に従い各種表示を行う。
【0032】
記憶部15は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等により構成され、データ及びプログラムを書き込み及び読み出し可能な記憶部である。特に、記憶部15は、勤怠DB(Data Base)と後述する認証ID作成のためのプログラムを記憶している。
【0033】
勤怠DBは、各従業員の出退勤時刻を含む後述の勤怠登録情報176が登録されているものであり、少なくとも勤怠登録を行った従業員のユーザ名を示す従業員IDと出退勤を行った際の現在時刻の情報とを有し、その情報が、レジID及び従業員が所有する携帯端末に割り当てられた携帯端末IDと紐づけられているものとする。ここで、レジIDとは、レジごとに割り当てられた識別情報であり、予めサーバ10の記憶部15及びレジ30の記憶部36に記憶されているものとする。また、携帯端末IDとは、携帯端末ごとに割り当てられた識別情報であり、予めサーバ10の記憶部15及び携帯端末20の記憶部25に記憶されているものとする。
【0034】
通信部16は、ネットワークカード等により構成され、通信ネットワークNに通信接続されて、通信ネットワークN上の機器との通信を行う。
【0035】
次に、
図3を参照して、携帯端末20の物理的/機能的構成を説明する。
図3は、携帯端末20の物理的/機能的構成を示すブロック図である。
【0036】
携帯端末20は、CPU21と、操作部22と、RAM23と、表示部24と、記憶部25と、通信部26と、撮像部27と、を備える。携帯端末20の各部は、バス28を介して接続されている。
【0037】
なお、CPU21、RAM23、表示部24については、サーバ10のCPU11、RAM13、表示部14と同様な部分は重複する説明を省略し、異なる部分を主として説明する。
【0038】
CPU21は、携帯端末20の各部を制御する。なお、詳しくは後述するが、CPU21は、撮像部27を介して2次元コード142を読み取る読み取り手段21a、2次元コード142が読み取られたタイミングに基づいて、出勤時刻または退勤時刻を登録させる出退勤登録手段21b(出勤登録手段、退勤登録手段)、出勤時刻が登録された際に、レジ30に設定された使用制限を解除するための認証IDを表示部24に表示させ、退勤時刻が登録された際に、レジ30に使用制限を設定するための認証IDを表示部24に表示させる認証情報表示制御手段21c、として機能する。
【0039】
操作部22は、表示部24の表示画面上に設けられたタッチパネルを有し、ユーザからのタッチ入力を受け付け、その操作情報をCPU21に出力する。
【0040】
記憶部25はフラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等により構成され、データ及びプログラムを書き込み及び読み出し可能な記憶部である。特に、記憶部25は、後述する勤怠登録アプリのプログラムを記憶している。
【0041】
通信部26は、アンテナ、送受信回路、信号処理回路等により構成され、通信ネットワークN上の基地局と無線電波により情報の送受信を行う。このため、携帯端末20は、通信ネットワークNを介して、サーバ10と通信を行うことができる。
【0042】
撮像部27は、2次元コードの読み取りが可能なカメラ等の画像入力装置である。なお、2次元コードを読み取る際に、容易に読み取れるようにユーザ操作によって発光するライト等を備えていてもよい。
【0043】
次に、
図4を参照して、レジ30の物理的/機能的構成を説明する。
図4は、レジ30の物理的/機能的構成を示すブロック図である。
【0044】
なお、CPU31、RAM33、表示部34については、サーバ10のCPU11、RAM13、表示部14と同様な部分は重複する説明を省略し、異なる部分を主として説明する。
【0045】
CPU31は、レジ30の各部を制御する。なお、詳しくは後述するが、CPU31は、携帯端末20で読み取り可能な出勤登録用の2次元コード142または退勤登録用の2次元コード142を表示部34に表示させる表示制御手段31a、2次元コード142を読み取った携帯端末20によって出勤登録または退勤登録が完了された際に携帯端末20に通知される認証IDの入力を受け付ける入力手段31b、認証IDが正しく入力されたか否かを判別する判別手段31c、認証IDが正しく入力されたと判別された場合に、使用制限の解除または設定を行う設定手段31d(解除手段)、として機能する。
【0046】
操作部32は、表示部34の表示画面上に設けられたタッチパネル及びキーボード等のキー入力部を有し、それぞれユーザからのタッチ入力及びキー入力を受け付け、その操作情報をCPU31に出力する。
【0047】
計時部35は、現在時刻を計時し、その現在時刻情報をCPU31に出力する。
【0048】
記憶部36は、情報の書き込み及び読み出しが可能な記憶部であり、バッテリーバックアップされたRAM、フラッシュメモリ、EEPROM等で構成される。記憶部36には、出退勤受付プログラムや後述する確認ID作成のためのプログラムなどの各種プログラムと、従業員の出退勤状況DB40、確認ID作成時に用いられる計時部35より計時された現在時刻及びレジ30自身の識別番号であるレジIDと、が記憶される。
【0049】
出退勤受付プログラムは、ユーザによる操作部32の入力によって起動し、後述する勤怠情報作成処理(ステップS2)及び使用制限制御処理(ステップS4)を実行するためのプログラムである。
【0050】
図5の出退勤状況DB40は、各従業員の出退勤状況が登録されているデータベースである。出退勤状況DB40は、従業員番号を示す項目41、ユーザ名を示す項目42及び出退勤状況を示す項目43を有する。なお、出退勤状況DB40は、各従業員が出退勤を行った時刻を示す項目を設けてもよいものとする。
【0051】
項目41は、従業員を識別するために予め各従業員に割り当てられた識別情報であり、後述するレジ30のロック画面121で当該識別情報が入力されると、それに対応した項目42及び項目43の情報が参照される。なお、本実施形態における当該識別情報は数字のみで構成されているが、文字や記号等を用いてもよく、それらを組み合わせた構成になっていてもよい。
【0052】
項目42は、それぞれの従業員番号に対応付けて登録されたユーザ名であり、項目43は、従業員が現在出勤している状況なのか、退勤している状況なのかを登録するものである。
【0053】
以下、
図6~
図22を用いて勤怠管理システムの出退勤処理における各装置の動作及び機能について説明する。
【0054】
図6は、出退勤処理の制御手順を示すフローチャートである。
出退勤処理では、ユーザが携帯端末20上で後述の勤怠管理アプリにログインした後、後述する出勤ボタンと退勤ボタンのどちらを押したのか判別させる出退勤選択処理(ステップS1)、レジ30上でレジIDと現在時刻の情報から2次元コード142及び後述する確認IDを作成する勤怠情報作成処理(ステップS2)、携帯端末20の撮像部27で読み取った2次元コード142の勤怠情報に従業員IDと後述する携帯端末IDとを付加した勤怠登録情報176をサーバ10に送信することによってサーバ10上で勤怠登録を行う勤怠登録処理(ステップS3)、サーバ10が後述する認証IDを携帯端末20に送信し、携帯端末20の表示部24に表示された認証IDがユーザ操作によってレジ30の出退勤受付プログラムに入力された際にレジの使用制限を制御する使用制限制御処理(ステップS4)をこの順に実行する。なお、ユーザは、出退勤選択処理(ステップS1)と勤怠情報作成処理(ステップS2)のどちらを先に行ってもよいものとする。
【0055】
次に、
図7~
図10を参照して、出退勤選択処理の制御手順のフローを説明する。
図7は、CPU21によって制御される出退勤選択処理を示すフローチャートである。出退勤選択処理は、従業員であるユーザが店舗にいる際に、自身が所持する携帯端末20上で動作する専用のアプリケーション(勤怠登録アプリ)を実行することによって行われるものであるとする。
【0056】
携帯端末20上で勤怠登録アプリを起動させると、CPU21は、
図8のように携帯端末20の表示部24に勤怠登録アプリのログイン画面81を表示させる(ステップS101)。このログイン画面81はログイン情報入力部85及びログインボタン84を有する。このログイン情報入力部85は、従業員ID入力部82やパスワード入力部83を含んでいる。
【0057】
次に、ユーザは、従業員ID入力部82に従業員ID(
図8における「ユーザA」)、パスワード入力部83にパスワード(
図8における「********」)を入力し、ログインボタン84を押す。ログインボタン84が押された際に、CPU21はそのログイン情報を、予め記憶部25に記憶されたユーザ情報と照らし合わせることで正しいか否か判別し、正しいと判別すれば(ステップS102 YES)、そのログイン情報を記憶部25に格納し(ステップS103)、
図9のように勤怠登録アプリにおけるホーム画面91を表示する(ステップS104)。
【0058】
図9のホーム画面91は、出勤ボタン92、退勤ボタン93、ログイン状況表示94及び出退勤履歴ボタン95を有する。ログイン状況表示94は、ユーザ自身が勤怠登録アプリに正しくログインできたかどうか確認できるように表示されるものである。また、出退勤履歴ボタン95は、ユーザが出退勤履歴ボタン95を押すことで通信部26を介して上述の勤怠DBにアクセスし、後述するサーバ上の勤怠登録情報176を参照できるように表示するものである。
【0059】
次に、CPU21は、ユーザによる出勤ボタン92又は退勤ボタン93の入力を受け付ける。ここで、退勤ボタン93が押されずに出勤ボタン92が押された場合(ステップS105 YES)と、出勤ボタン92が押されずに退勤ボタン93が押された場合(ステップS105 NO、ステップS106 YES)に、出勤ボタン92又は退勤ボタン93のどちらのボタンが押されたのかを示す出退勤識別情報を記憶部25に格納する(ステップS107)。
【0060】
次に、CPU21は、
図10のように撮像部27を起動するとともに、勤怠登録アプリに2次元コード読み取り画面101を表示させる(ステップS108)。
【0061】
図10の2次元コード読み取り画面101は2次元コードをライブビュー表示させながら読み取ることができる読み取り部102を有する。
【0062】
次に、
図11~
図14を参照して、勤怠情報作成処理の制御手順のフローを説明する。
図11は、CPU31によって制御される勤怠情報作成処理を示すフローチャートである。
【0063】
まず、ユーザはレジ30の操作部32を用いて入力を行い、
図12のようなロック画面121を表示部34に表示させる(ステップS201)。
【0064】
図12は、レジ30のロック画面121である。このロック画面121はメニュー表示部122、従業員番号入力部123及びボタン124を有する。メニュー表示部122には、タイトル表示、レジの操作を行うユーザを示すレジ担当の情報、計時部35が計時する現在時刻の情報等が表示されるものとする。また、従業員番号入力部123は、
図5の項目41に対応する従業員を識別するために予め各従業員に割り当てられた識別情報が入力される領域である。
【0065】
次に、ユーザは、事前に各従業員に割り当てられた従業員番号を従業員番号入力部123に入力し、ボタン124を押す(ステップS202)。ボタン124が押されると、CPU31は出退勤状況DB40を参照し、入力された従業員番号に対応するユーザが出勤状態なのか退勤状態なのか判別する(ステップS203)。その際、ユーザが出勤状態であれば、後述する通常業務の画面221が表示され(ステップS205)、退勤状態であれば、次に示す
図13のホーム画面131が表示される(ステップS204)。
【0066】
図13は、レジ30のホーム画面131である。このホーム画面131は、出退勤ボタン132、従業員管理ボタン133、顧客管理ボタン134及び売上管理ボタン135を有する。出退勤ボタン132は、ユーザの入力を受けて後述する2次元コード表示画面141に移行させるボタンである。
【0067】
また、従業員管理ボタン133、顧客管理ボタン134及び売上管理ボタン135は、それぞれ従業員情報、顧客情報及び売上情報を管理するための画面に移行するボタンであり、主にレジ30の管理者が使用するものである。なお、これらの従業員管理ボタン133、顧客管理ボタン134及び売上管理ボタン135は、
図12のロック画面121において、レジ30の管理者に割り当てられた従業員番号が従業員番号入力部123に入力された場合にのみ、表示させるようにしてもよい。
【0068】
次に、ユーザによる出退勤ボタン132の押下によって出退勤受付プログラムが起動される(ステップS206 YES)。CPU31はその時点で計時部35が計時していた現在時刻と予めレジに設定されているレジIDとを組み合わせて符号化することで、後述する認証IDが正しく操作部32に入力されたか確認するための確認IDを作成し(ステップS207)、記憶部36に記憶する(ステップS208)。
【0069】
次に、CPU31は、前記現在時刻とレジIDの情報とを勤怠情報として2次元コード化することによって2次元コード142を作成し(ステップS209)、
図14のような2次元コード表示画面141を表示部34に表示させる(ステップS210)。即ち、CPU31は、表示制御手段31aとして機能するものである。
【0070】
なお、この2次元コード142は一定時間しか表示されない仕様にしてもよいものとする。また、
図11の勤怠情報作成処理のフローチャートでは、「2次元コード化」よりも「確認ID作成」を先に実行しているが、この手順は逆であってもよい。
【0071】
2次元コード表示画面141は、2次元コード142、ステップ表示部143、ボタン144及びボタン145を有する。本実施形態における2次元コード142は、CPU31が前記現在時刻とレジIDの情報とを勤怠情報として2次元コード化することによって作成されるものである。また、ステップ表示部143は、ユーザが出退勤処理の進行度合いを確認することができるために表示させるものである。また、ボタン144は、後述する認証IDを入力するための認証ID入力画面201に移行するためのボタンであり、ボタン145は、出退勤受付プログラムを終了してホーム画面131に戻るためのボタンである。
【0072】
次に、
図15~
図17を参照して、勤怠登録処理の制御手順のフローを説明する。
図15は、CPU11及びCPU21によって制御される勤怠登録処理を示すフローチャートである。
【0073】
図16は、勤怠登録アプリにおける2次元コードを読み取るためのライブビュー表示画面161である。ライブビュー表示画面161は、読み取り部102を有している。ユーザは、この読み取り部102の中に2次元コード142が入るように携帯端末20の撮像部27を操作することで2次元コード142を読み取る。即ち、CPU21は、読み取り手段21aとして機能するものである。
【0074】
そして、読み取った2次元コード142をCPU21がデコードすることで、レジID及び現在時刻の情報からなる勤怠情報を取得する(ステップS301 YES)。次に、当該勤怠情報に基づいて、CPU21は
図17のように勤怠登録情報表示画面171を勤怠登録アプリに表示させる(ステップS302)。ただし、
図17は退勤時ではなく、出勤時の勤怠登録情報表示画面を表している。
【0075】
勤怠登録情報表示画面171は、従業員ID172、レジID173、携帯端末ID174、出退勤時刻175からなる勤怠登録情報176及び送信ボタン177を有している。ただし、出退勤時刻175は、携帯端末上の現在時刻ではなく、レジ30の計時部35で計時された上述の勤怠情報に含まれる現在時刻である。
【0076】
送信ボタン177が押されると(ステップS303 YES)、通信ネットワークNを介してサーバ10に勤怠登録情報176が送信される(ステップS304)ことによってサーバ10で出退勤時刻の登録が行われる。即ち、CPU21は、出退勤登録手段21b(出勤登録手段、退勤登録手段)として機能する。
【0077】
サーバ10では、CPU11が、勤怠登録情報176における従業員ID172、レジID173及び携帯端末ID174が、予めサーバ10の記憶部15に記憶されている従業員ID、レジID及び携帯端末IDとそれぞれ一致するか否か判別を行う。ここでそれらが一致すると判別されれば(ステップS305 YES)、CPU11が勤怠登録情報176を記憶部15に格納することで勤怠登録が行われる(ステップS306)。なお、従業員ID、レジID及び携帯端末IDがそれぞれ一致しなかった場合は(ステップS305 NO)、サーバ10から通信部16を介して携帯端末20にエラーコードが送信され、携帯端末20にエラー画面が表示された後(ステップS307)、再度2次元コード読み取り画面101が表示される(ステップS308)。
【0078】
次に、
図18~
図22を参照して、使用制限制御処理の制御手順のフローを説明する。
図18は、CPU11、CPU21及びCPU31による使用制限制御処理を示すフローチャートである。
【0079】
CPU11は、勤怠登録情報176に含まれるレジID173と出退勤時刻175とを組み合わせて、上記勤怠情報作成処理における確認ID作成と同様の方法で符号化することで、認証IDを作成し(ステップS401)、通信部16を介して携帯端末20へ送信する(ステップS402)。
【0080】
次に、携帯端末20はサーバ10から認証IDを受け付け(ステップS403)、CPU21は、
図19に示すように認証ID表示画面191を表示させる(ステップS404)。即ち、CPU21は、認証情報表示制御手段21cとして機能する。
【0081】
認証ID表示画面191は、出退勤の登録完了情報192、認証ID表示部193及びボタン194を有する。ただし、
図19は退勤時ではなく、出勤時の勤怠登録アプリの認証ID表示画面を表している。ユーザは、出退勤の登録完了情報192を見ることで、自身の出退勤がサーバ10で正しく行えたのか確認することができる。認証ID表示部193には、ステップS403でサーバ10から受け付けた認証IDが表示される。また、ユーザはボタン194を押すことで、勤怠登録アプリのホーム画面91に戻ることができる。
【0082】
次に、レジ30では、
図14の2次元コード表示画面141で認証画面に移行するボタン144が押されると、
図20のように認証ID入力画面201がレジ30の表示部34に表示される(ステップS405)。ただし、
図20は退勤時ではなく、出勤時の認証ID入力画面を表している。
【0083】
認証ID入力画面201は、認証ID入力部202、ボタン203及びボタン204を有する。認証ID入力部202には、ステップS404で勤怠登録アプリの認証ID表示画面191に表示された認証IDがユーザによって入力される。また、ユーザはボタン204を押すことで、
図14の2次元コード表示画面141に戻ることができる。
【0084】
次に、ユーザは操作部32を用いて、認証ID表示画面191に表示された認識IDを認証ID入力部202に入力する(ステップS406)。即ち、CPU31は、入力手段31bとして機能する。ここで、ボタン203が押されると(ステップS407 YES)、CPU31が、認証IDと上記確認IDとが一致するか否か判別する。即ち、CPU31は、判別手段31cとして機能する。
【0085】
次に、認証IDと確認IDが一致した場合(ステップS408 YES)、CPU31は、
図21のように出退勤登録時間表示画面211を表示させる(ステップS409)。
【0086】
出退勤登録時間表示画面211は、出退勤の登録時間の表示部212、ボタン213及びボタン214を有する。ただし、
図21は退勤時ではなく、出勤時の出退勤登録時間表示画面を表している。出退勤の登録時間の表示部212には、レジ30の計時部35で計時された上述の勤怠情報に含まれる現在時刻が表示される。また、ユーザはボタン214を押すことで、
図20の認証ID入力画面201に戻ることができる。
【0087】
ここで、CPU31は、出勤時であれば(ステップS410 YES)ユーザアカウントのロックを解除し(ステップS411)、退勤時であれば(ステップS410 NO)ユーザアカウントをロックする(ステップS412)。即ち、CPU31は、設定手段31d(解除手段)として機能する。ユーザアカウントのロックが正しく解除されれば、メニュー表示部122にレジ担当の情報としてユーザ名が表示される。なお、レジ担当の情報としてのユーザ名は、
図13のホーム画面131が表示された段階ですでに表示しておいても良いものとする。逆にユーザアカウントがロックされれば、レジ担当の情報がメニュー表示部122に表示されなくなる。
【0088】
最後にボタン213が押されることで(ステップS413)、出勤時には、CPU31は
図22のように通常業務の画面221を表示させ(ステップS414)、退勤時には
図12のロック画面121を表示させる(ステップS415)。ただし、
図22は退勤時ではなく、出勤時の通常業務の画面を表している。
【0089】
次に、
図22における通常業務の画面221の画面構成を説明する。
客数表示領域222には、顧客の人数が表示される。
テーブル番号表示領域223には、顧客が着席しているテーブルの識別番号(テーブル番号)が表示される。
合計金額表示領域224には、注文されて登録された商品の合計金額が表示される。
伝票表示領域225には、登録された商品の名称、個数及び金額の一覧が表示される。
テンキー226は、数値を入力するボタンである。
【0090】
商品表示領域227は、商品の一覧が表示される領域であって、各商品を注文として登録するためのボタンが配置される。
図22では、後述する商品カテゴリ表示領域228のなかの「MENU1」が選択されており、商品表示領域227には、「MENU1」に属する商品の一覧が表示されている。商品表示領域227にある商品のボタンが押されると、選択された商品が個数1として登録され、伝票表示領域225に表示される。
【0091】
商品カテゴリ表示領域228は、商品カテゴリ(部門)の一覧であって、商品カテゴリのボタンが配置される。ユーザが、注文された商品が属するカテゴリのボタンを押すと、商品表示領域227に選択されたカテゴリの商品が表示される。
【0092】
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、レジ30は近距離無線通信やネットワーク接続等の通信機能を有しておらず、スタンドアローン的に動作する構成となっていた。第2の実施形態における勤怠管理システム50では、
図23のように、レジ30が通信ネットワークNを介してサーバ10と通信ネットワーク接続可能な構成となっている。また、
図24は第2の実施形態におけるレジ30の物理的/機能的構成を示しており、
図4の構成に加えて通信部61を有する構成となっている。
【0093】
次に、
図25及び
図26を参照して、第2の実施形態における勤怠管理システムの出退勤処理のフローを説明する。
図25は、第2の実施形態における勤怠情報作成処理(ステップS2)を示すフローチャートである。なお、出退勤処理における出退勤選択処理(ステップS1)及び勤怠登録処理(ステップS3)は第1の実施形態と同様なフローで実施されるため、説明を省略する。
【0094】
第2の実施形態では、CPU31は確認IDの作成を行わないため、第1の実施形態におけるレジIDと現在時刻情報から確認IDを作成する手順(ステップS207)と確認IDを記憶部36に記憶する手順(ステップS208)とを必要としない。その他のフローは第1の実施形態における勤怠情報作成処理と同様のフローで実施される。
【0095】
図26は、第2の実施形態における使用制限制御処理(ステップS4)を示すフローチャートである。第2の実施形態では、CPU11がステップS401で認証IDを作成し、ステップS402でその認証IDを携帯端末20に送信する際に、同時にレジ30に対しても認証IDと同じ情報を確認IDとして送信する(ステップS416)。そしてレジ30は、その確認IDをサーバから受け付ける(ステップS417)。以降のステップS405からステップS414は第1の実施形態と同様のフローで実施される。
【0096】
なお、ステップS416の手順は、ステップS306でサーバに勤怠登録情報176が登録されてから、ステップS406で認証IDの入力を受け付けるまでに実施されればよいものとする。
【0097】
このように、第2の実施形態では、勤怠管理システム50におけるレジ30を、サーバ10とのネットワーク接続が可能な構成とすることで、確認IDを作成せずに第1の実施形態と同様な勤怠管理システムを実現することができる。
【0098】
以上、上記第1の実施形態と第2の実施形態によれば、携帯端末20が通信ネットワークNを介してサーバ10と接続可能な勤怠管理システムであって、ユーザがレジ30上の出退勤受付プログラムを起動させた際の現在時刻及びレジIDから作成された認証IDと確認IDとが一致するか否かをレジ30の出退勤受付プログラム上で判別した際に、その判別結果に応じてユーザのアカウントのロックを制御するものである。
【0099】
このため、ユーザは出勤時にレジ30において出勤処理を行わなければ業務を開始することができないため、出勤登録忘れを抑制することができる。
【0100】
また、ユーザは退勤時にレジ30において退勤処理を行ってユーザのアカウントをロックするため、他の従業員が間違えて上記ユーザのアカウントを用いてレジを操作することがなくなるという効果が見込まれる。
【0101】
また、レジ30において出退勤受付プログラムを起動させる際に、ユーザIDとパスワード等のログイン情報を入力させてもよい。これにより、勤怠情報作成処理(ステップS2)の2次元コード作成及び確認ID作成において、より多くの情報を含ませることができ、他の従業員によるなりすまし行為を抑制する効果が見込まれる。その際は、認証IDが確認IDと一致するように、認証ID作成の際の情報量を増やす必要がある。
【0102】
また、上記実施形態において、出勤ボタン92と退勤ボタン93の2つを表示させてユーザの指示操作を受け付けていたが、これに限定されるものではない。その勤務日にまだ出勤時刻が登録されていなければ出勤ボタン92を表示させ、出勤時刻が登録されており退勤時刻が登録されていなければ退勤ボタン93を表示させることにより、出勤時刻または退勤時刻のどちらを登録するか選択する必要がなくなる。
【0103】
なお、認証IDと確認IDは以下のような構成にしてもよい。
認証IDと確認IDとしてサーバ10の記憶部15とレジ30の記憶部36にそれぞれ同じパスワードが所定の期間予め記憶されている。勤怠登録情報176が携帯端末20からサーバ10に送信され、勤怠登録が行われた段階で、記憶部15に記憶された上記パスワードが認証IDとして携帯端末20に送信される。ユーザによってそのパスワードがレジ30の操作部32を介して入力されることで、CPU31が記憶部15に記憶されたパスワードである認証IDと記憶部36に記憶されたパスワードである確認IDとが一致するか否か判別する。一致すると判別されれば、ユーザのアカウントが出勤時にはロック解除され、退勤時にはロックされる。なお、ここで使用される認証IDと確認IDは上記実施形態における勤怠管理システムの管理者が設定してもよいし、日時等の情報を用いて予め決められたアルゴリズムで自動的に生成されるものであってもよい。
【0104】
また、上記実施形態では、勤怠管理システムを例に挙げて説明を行ったが、これに限定されず、入退場管理システムであってもよい。なお、入退場管理システムにおいて取得される現在時刻は、入場時刻または退場時刻として扱われる。
【0105】
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に記載された発明の範囲とその均等の範囲を付記する。付記に記載した請求項の順番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
所定の携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、当該情報処理装置に設定された使用制限を解除する解除手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
<請求項2>
従業員の識別情報を記憶するとともに、少なくとも当該従業員における現在の出退勤状況情報として出勤状態の情報、退勤状態の情報のどちらか一方を前記識別情報に対応させて記憶する記憶手段を備え、
前記表示制御手段は、前記従業員によって前記識別情報が入力された際に、前記出退勤状況情報において前記退勤状態の情報が記憶されていれば、前記出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
<請求項3>
前記記憶手段は、前記解除手段によって当該情報処理装置に設定された使用制限が解除された際に、前記出退勤状況情報として記憶されている前記退勤状態の情報を前記出勤状態の情報に切り替えて記憶する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
<請求項4>
所定の携帯端末で読み取り可能な退勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって退勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、当該情報処理装置に使用制限を設定するための設定手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
<請求項5>
従業員の識別情報を記憶するとともに、少なくとも当該従業員における現在の出退勤状況情報として出勤状態の情報、退勤状態の情報のどちらか一方を前記識別情報に対応させて記憶する記憶手段を備え、
前記表示制御手段は、前記従業員によって前記識別情報が入力された際に、前記出退勤状況情報において前記出勤状態の情報が記憶されていれば、前記退勤登録用のコード情報を表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
<請求項6>
前記記憶手段は、前記設定手段によって当該情報処理装置に使用制限が設定された際に、前記出退勤状況情報として記憶されている前記出勤状態の情報を前記退勤状態の情報に切り替えて記憶する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
<請求項7>
前記表示制御手段は、少なくとも当該情報処理装置が計時する現在時刻と当該情報処理装置の識別番号とを含む勤怠情報をコード情報として2次元コードで表示する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項8>
前記勤怠情報を組み合わせて符号化することで、前記判別手段によって前記認証情報が前記入力手段に正しく入力されたか否か判別するための確認情報を作成する作成手段を備え、
前記判別手段は、前記認証情報と前記確認情報が一致するか否か判別する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項9>
所定のコード情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって前記コード情報が読み取られたタイミングに基づいて、出勤時刻を登録させる出勤登録手段と、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、所定の情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を表示部に表示させる出勤時の認証情報表示制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
<請求項10>
所定のコード情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって前記コード情報が読み取られたタイミングに基づいて、退勤時刻を登録させる退勤登録手段と、
前記退勤登録手段によって退勤時刻が登録された際に、所定の情報処理装置に使用制限を設定するための認証情報を表示部に表示させる退勤時の認証情報表示制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
<請求項11>
情報処理装置と携帯端末とを有する勤怠管理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、当該情報処理装置に設定された使用制限を解除する解除手段と、を備え、
前記携帯端末は、
前記コード情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって前記コード情報が読み取られたタイミングに基づいて、出勤時刻を登録する出勤登録手段と、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、前記情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を表示部に表示させる出勤時認証情報表示制御手段と、
を備えることを特徴とする勤怠管理システム。
<請求項12>
情報処理装置と携帯端末とを有する勤怠管理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記携帯端末で読み取り可能な退勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって退勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、当該情報処理装置に使用制限を設定するための設定手段と、を備え、
前記携帯端末は、
前記コード情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって前記コード情報が読み取られたタイミングに基づいて、退勤時刻を登録する退勤登録手段と、
前記退勤登録手段によって退勤時刻が登録された際に、前記情報処理装置に使用制限を設定するための認証情報を表示部に表示させる退勤時認証情報表示制御手段と、
を備えることを特徴とする勤怠管理システム。
<請求項13>
情報処理装置のコンピュータを、
所定の携帯端末で読み取り可能な出勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって出勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、当該情報処理装置に設定された使用制限を解除する解除手段、
として機能させるためのプログラム。
<請求項14>
情報処理装置のコンピュータを、
所定の携帯端末で読み取り可能な退勤登録用のコード情報を表示部に表示させる表示制御手段、
前記コード情報を読み取った前記携帯端末によって退勤登録が完了された際に当該携帯端末に通知される認証情報の入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段によって入力を受け付けた前記認証情報が正しく入力されたか否か判別する判別手段、
前記判別手段によって前記認証情報が正しく入力されたと判別された場合に、当該情報処理装置に使用制限を設定するための設定手段、
として機能させるためのプログラム。
<請求項15>
携帯端末のコンピュータを、
所定のコード情報を読み取る読み取り手段、
前記読み取り手段によって前記コード情報が読み取られたタイミングに基づいて、出勤時刻を登録する出勤登録手段、
前記出勤登録手段によって出勤時刻が登録された際に、所定の情報処理装置に設定された使用制限を解除するための認証情報を表示部に表示させる出勤時認証情報表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
<請求項16>
携帯端末のコンピュータを、
所定のコード情報を読み取る読み取り手段、
前記読み取り手段によって前記コード情報が読み取られたタイミングに基づいて、退勤時刻を登録する退勤登録手段、
前記退勤登録手段によって退勤時刻が登録された際に、所定の情報処理装置に使用制限を設定するための認証情報を表示部に表示させる退勤時認証情報表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0106】
1 勤怠管理システム
10 サーバ
11 CPU
12 操作部
13 RAM
14 表示部
15 記憶部
16 通信部
17 バス
20 携帯端末
21 CPU
22 操作部
23 RAM
24 表示部
25 記憶部
26 通信部
27 撮像部
28 バス
30 レジ
31 CPU
32 操作部
33 RAM
34 表示部
35 計時部
36 記憶部
37 バス
N 通信ネットワーク
50 勤怠管理システム
60 レジ
61 通信部