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  • 特許-イヤホン及びイヤホンのサポータ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】イヤホン及びイヤホンのサポータ
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20231219BHJP
【FI】
H04R1/10 104Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019172816
(22)【出願日】2019-09-24
(65)【公開番号】P2021052265
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(72)【発明者】
【氏名】上村 真史
【審査官】渡邊 正宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0200112(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03240298(EP,A1)
【文献】特開2018-207449(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/10
H04R 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一縁部の外形が弧状に形成され耳介に装着される本体部と、
前記本体部から前記本体部の第1の面側に延び出た音筒部と、
前記音筒部に取り付けられたイヤピースと、
少なくとも前記本体部における前記一縁部側の前記第1の面側を覆うサポータと、
を備え、
前記サポータは、前記本体部における前記一縁部の外形の弧状に対応した弧状で前記第1の面側に対耳輪の高さに対応した高さで突出する突出部を有し、
前記本体部は、前記イヤピースを前記耳介の外耳道内に挿入又は前記外耳道の入り口縁部に宛がったときに、前記本体部における前記一縁部が前記耳介の対耳輪の内壁に周方向の弧状範囲で当接することを特徴とするイヤホン。
【請求項2】
前記一縁部における前記第1の面側とは反対の第2の面側の稜線に面取り状の傾斜面を有する傾斜部を有することを特徴とする請求項1記載のイヤホン。
【請求項3】
前記傾斜面は凹面として形成されていることを特徴とする請求項2記載のイヤホン。
【請求項4】
一縁部の外形が弧状に形成され耳介に装着される本体部と、
前記本体部から前記本体部の第1の面側に延び出た音筒部と、
少なくとも前記本体部における前記一縁部側の前記第1の面側を覆うと共に前記本体部における前記一縁部の外形の弧状に対応した弧状で前記第1の面側に対耳輪の高さに対応した高さで突出する突出部を有するサポータと、
前記音筒部に取り付けられたイヤピースと、
を備え、
前記イヤピースを前記耳介の外耳道内に挿入又は前記外耳道の入り口縁部に宛がったときに、前記本体部の前記一縁部が前記耳介の対耳輪の内壁に周方向の弧状範囲で当接することを特徴とするイヤホン。
【請求項5】
前記一縁部における前記第1の面側とは反対の第2の面側の稜線に面取り状の傾斜面を有する傾斜部を有し、前記サポータの前記突出部の先端を前記耳介の耳甲介に付勢当接させたときに、前記対耳輪の先端部位が前記傾斜部に掛かることを特徴とする請求項4に記載のイヤホン。
【請求項6】
前記サポータは前記本体部に対し着脱可能であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のイヤホン。
【請求項7】
一縁部の外形が弧状に形成され耳介に装着される本体部と、前記本体部から前記本体部の第1の面側に延び出た音筒部と、前記音筒部に取り付けられたイヤピースと、を有するイヤホンの前記本体部に着脱可能とされ、
前記本体部に装着された状態で、前記本体部における前記一縁部の外形の弧状に対応した弧状で前記第1の面側に対耳輪の高さに対応した高さで突出する突出部を有し、
前記本体部は、前記イヤピースを前記耳介の外耳道内に挿入又は前記外耳道の入り口縁部に宛がったときに、前記本体部における前記一縁部が前記耳介の対耳輪の内壁に周方向の弧状範囲で当接する、
イヤホンのサポータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イヤホン及びイヤホンのサポータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、外耳道内へ挿入されるイヤピースが取り付けられた本体部と、使用時に耳介の内壁に当接するよう本体部から突出した突出部とを有するカナル型のイヤホンが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-119527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カナル型のイヤホンは、使用時に高い遮音性が得られるように、外耳道がイヤピースにより高い密閉度で塞がれることが望まれる。
イヤピースは、一般に、シリコーンゴムなどの柔軟性材料により傘状に形成されて外耳道の入口形状に沿って変形し、比較的高い密閉度で外耳道を塞ぐようになっている。
【0005】
しかしながら、外耳道の入口形状は個人差が大きいため、個人差に関係なく外耳道をイヤピースにより高い密閉度で塞ぐには限界がある。
また、近年普及が進むワイヤレスイヤホンは、本体部が大型化すると共に耳介への装着にコードの引き出し形状を利用できない。そのため、本体部の耳介への装着性を安定的に向上させる工夫を要する。
本体部の耳介への装着が不安定であると、イヤピースの外耳道への装着具合も不安定となり、高い遮音性を安定して得ることが難しい。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、高い遮音性が安定して得られるイヤホン及びイヤホンのサポータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成を有する。
1)一縁部の外形が弧状に形成され耳介に装着される本体部と、
前記本体部から前記本体部の第1の面側に延び出た音筒部と、
前記音筒部に取り付けられたイヤピースと、
少なくとも前記本体部における前記一縁部側の前記第1の面側を覆うサポータと、
を備え、
前記サポータは、前記本体部における前記一縁部の外形の弧状に対応した弧状で前記第1の面側に対耳輪の高さに対応した高さで突出する突出部を有し、
前記本体部は、前記イヤピースを前記耳介の外耳道内に挿入又は前記外耳道の入り口縁部に宛がったときに、前記本体部における前記一縁部が前記耳介の対耳輪の内壁に周方向の弧状範囲で当接することを特徴とするイヤホンである。
2)一縁部の外形が弧状に形成され耳介に装着される本体部と、
前記本体部から前記本体部の第1の面側に延び出た音筒部と、
少なくとも前記本体部における前記一縁部側の前記第1の面側を覆うと共に前記本体部における前記一縁部の外形の弧状に対応した弧状で前記第1の面側に対耳輪の高さに対応した高さで突出する突出部を有するサポータと、
前記音筒部に取り付けられたイヤピースと、
を備え、
前記イヤピースを前記耳介の外耳道内に挿入又は前記外耳道の入り口縁部に宛がったときに、前記本体部の前記一縁部が前記耳介の対耳輪の内壁に周方向の弧状範囲で当接することを特徴とするイヤホンである。
3)一縁部の外形が弧状に形成され耳介に装着される本体部と、前記本体部から前記本体部の第1の面側に延び出た音筒部と、前記音筒部に取り付けられたイヤピースと、を有するイヤホンの前記本体部に着脱可能とされ、
前記本体部に装着された状態で、前記本体部における前記一縁部の外形の弧状に対応した弧状で前記第1の面側に対耳輪の高さに対応した高さで突出する突出部を有し、
前記本体部は、前記イヤピースを前記耳介の外耳道内に挿入又は前記外耳道の入り口縁部に宛がったときに、前記本体部における前記一縁部が前記耳介の対耳輪の内壁に周方向の弧状範囲で当接する、イヤホンのサポータである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高い遮音性が安定して得られる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態に係るイヤホンの実施例であるイヤホン91を左耳に装着した状態を示す図である。
図2図2は、イヤホン91の右側面図である。
図3図3は、イヤホン91の後面図である。
図4図4は、イヤホン91のサポータ2を示す斜視図である。
図5図5は、イヤホン91の部分縦断面図である。
図6図6(a)は左の耳介を示す図であり、(b)は(a)に示される耳介Eにイヤホン91を装着した状態を示す左側面図である。
図7図7は、イヤホン91を耳介Eに装着した状態を示す模式的断面図であり、本体部1に対し、(a)はサポータ2を装着した場合、(b)はサポータ2Aを装着した場合、(c)はサポータ2Bを装着した場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態に係るイヤホン及びイヤホンのサポータを、実施例のイヤホン91及びサポータ2により説明する。
【0011】
(実施例)
図1は、使用者92の左の耳介Eにイヤホン91を装着した状態を示す左側頭部の図である。イヤホン91は、カナル型のワイヤレスイヤホンであり、外部機器に接続するコードは引き出されてなく、耳介Eに装着されて使用される左耳用である。右耳用のイヤホン91は、左右対称に形成された同じ構成を有する。以下、左耳用のイヤホン91を説明する。
【0012】
図2及び図3は、それぞれイヤホン91の右側面図及び後面図である。ここで、前後左右上下の各方向を図2及び図3に矢印で規定する。図2において右方は紙面の手前方であり左方は紙面の奥方となる。
【0013】
図2及び図3に示されるように、イヤホン91は、本体部1と、サポータ2と、イヤピース3とを有する。
本体部1は、上下方向に長く左右方向に薄く形成されており、内部に、ワイヤレス送受信のための電子回路,バッテリ,及びスピーカユニット(いずれも不図示)を収容している。
【0014】
図5は、図2におけるS5-S5位置での概略の部分断面図である。
図2,3,5に示されるように、本体部1は、ベース11,トップパネル12,及びキャップ13を有する。
【0015】
ベース11は、左方を底部とし右方が解放された左右方向に薄い箱状に形成されている。ベース11は、右方側から、胴部11a,傾斜部11b,及び底部11cを有する。
胴部11aは、概ね本体部1の最大外形を形成する周壁として形成されている。傾斜部11bは、胴部11aの左縁に接続し、左方に向かうに従って外形が縮小するように傾斜した、面取り状の傾斜面を有する部分として形成されている。
底部11cは、傾斜部11bの左方縁部に接続し上下前後に延在する平板状に形成されている。
すなわち、傾斜部11bは、胴部11aと底部11cとの稜線部分に設けられている。この例において、傾斜部11bは、図5に示されるように、中央部分が凹んだ逆R(曲率中心RCがベース11の外側にある)の凹面として形成されている。
【0016】
トップパネル12は、ベース11の解放されている右方側を塞ぎ、概ね上下前後方向に延在する部材である。以下、ベース11の右面側を第1の面側とし、反対の左面側を第2の面側とする。
トップパネル12は平板状の平板部12aと、平板部12aの中央部に形成され右方に緩やかに盛り上がった突出部12b(図5)とを有する。突出部12bには、キャップ13が係合する開口部12b1(図5)が形成されている。
【0017】
キャップ13は、図3及び図5に示されるように、漏斗状に形成されている。図5に示されるように、キャップ13は、左方の大径側がトップパネル12の開口部12b1に対し、オーバーハングした鍔部13aを有して係合すると共に小径側が右前斜め下方に延びた筒状の音筒部13bとされている。音筒部13bの先端面には放音孔4(図2)が外部空間に開口している。音筒部13bの先端部には、着脱自在にイヤピース3が取り付けられている。
【0018】
イヤホン91は、本体部1の内部に収容されたワイヤレス送受信のための電子回路が音声信号を外部から無線にて取得し、スピーカユニットから音声として出力する。スピーカユニットから出力された音声は、音筒部13bの内部空間を通り放音孔4から外部空間に放出される。
【0019】
図4は、サポータ2を示す斜視図である。サポータ2は、基部21と突出部22とを有し、シリコーンゴムなどの柔軟性を有する材料で本体部1に対し着脱自在に形成されている。
基部21は、貫通孔21aを有し、図3及び図5に示されるように、トップパネル12とキャップ13の鍔部13aとの間に嵌め込み可能となっている。また、基部21は、トップパネル12の上部右面を覆うカバー部23を有する。
突出部22は、基部21の上縁の形状に沿い、図2に示される範囲Laにおいて右方に弧状に突出形成されている。右方は、イヤホン91の使用時において、使用者92の側頭部に接近する方向である。
サポータ2の上縁部2aの外形形状は、本体部1におけるベース11の一縁部としての上縁である上方縁部11dの形状と一致している。
【0020】
図5に示されるように、サポータ2の上縁部2aには、内側に突出する内フランジ部21bが弧状に形成されており、トップパネル12の上縁部には内側に凹となる溝部12cが、内フランジ部21bに対応して弧状に形成されている。
使用者92は、手作業により、サポータ2を弾性変形させて基部21を鍔部13aとトップパネル12との間に嵌め込み、内フランジ部21bを溝部12cに係合させて本体部1に取り付けることができる。また、逆に、使用者92は、サポータ2を弾性変形させて本体部1から手作業により取り外すことができる。
【0021】
図5に鎖線で示されるように、イヤホン91は、交換可能なサポータ2として、耳介Eの大小としての指標となる対耳輪Ebの高さに対応した突出部22を有する複数種類が提供される。この例では、大きい方からサイズLのサポータ2、サイズMのサポータ2A,及びサイズSのサポータ2Bの3種類である。
【0022】
図5に示されるように、サポータ2,2A,2Bは、それぞれ、ベース11における胴部11aと傾斜部11bとの境界位置である基準位置P1から、ベース11の第1の面側に突出する高さが異なる突出部22,22A,22B有している。突出部22,22A,22Bの基準位置P1からの高さは、それぞれ高さHL,高さHM,高さHSである。
【0023】
イヤホン91を耳介Eに装着した状態(以下、装着状態と称する)について、図6及び図7を参照して説明する。
図6の(a)図は、左の耳介Eを説明する図であり、(b)図は、(a)図の耳介Eに対するイヤホン91の装着状態を示している。また、図7は、図6(b)におけるS7-S7位置での断面図であり、図7(a),(b),(c)の各図は、サポータ2のサイズL,M,Sの場合に対応している。
【0024】
図6(a)において、耳介Eは、外耳道Ea,対耳輪Eb,耳甲介Ec,対耳珠Edを有する。対耳輪Ebは、一般に、耳甲介Ecから外耳道Eaを囲う弧状の壁として立ち上がっている。図7に示されるように、対耳輪Ebは、先端部位が内側にせり出したせり出し部Eb1となっている。
イヤホン91は、図6(b)及び図7(a)に示されるように、本体部1の上部の周縁部である上方縁部11dの形状が、対耳輪Ebの内壁Eb2の形状に対応した略弧状に形成されている。
また、本体部1に取り付けられたサポータ2の突出部22は、本体部1の上方縁部11dの形状に沿うように弧状に突出する。
【0025】
イヤホン91は、本体部1にサポータ2が取り付けられて使用者92により耳介Eに装着される際、図7(a)に示されるように、イヤピース3を外耳道Eaの内部に挿入する或いは外耳道Eaの入口縁部に宛がうと、本体部1の上方縁部11dが対耳輪Ebの内壁Eb2における周方向及び高さ方向の広い範囲に付勢当接する。本体部1が付勢当接する内壁Eb2の広い範囲は、周方向については図6(a)に弧状範囲の範囲Ebaとして示される。
【0026】
この状態で、耳甲介Ecにおける対耳輪Ebの根元近傍部位と、対耳輪Ebのせり出し部Eb1との間の高さHEの範囲にサポータ2及び本体部1の上部が嵌り込む。さらに、せり出し部Eb1は、本体部1のベース11における傾斜部11bに引っ掛かる。
これにより、イヤホン91の上方縁部11dは、対耳輪Ebの内側に保持される。
そのため、イヤホン91は、イヤピース3と外耳道Eaとの係合及び上方縁部11dと対耳輪Ebとの係合の、複数の係合によって耳介Eに装着される。
従って、イヤホン91の耳介Eへの装着が安定し、イヤピース3の外耳道Eaへの装着具合も安定して、使用者92は、イヤホン91によって高い遮音性を安定的に得ながら再生音を聴取できる。
【0027】
また、イヤホン91は、サポータ2のカバー部23が、トップパネル12の上方の右面を覆っている。そのため、イヤホン91を耳介Eに装着した状態で、カバー部23が耳甲介Ecに軟らかく実質的に密着するように接触し、耳甲介Ecを通って外耳道Eaに達する外部騒音が遮断される。これにより、遮音性がより向上して使用者92が聴取する音に対し影響する外部騒音が低減する。
【0028】
図7(a)に示される、対耳輪Ebの内壁Eb2の高さHEは、個人差が大きい。そこで、イヤホン91は、既述のように、突出部22の高さが異なる複数種類のサポータ2を予め用意し、使用者92が、自分の耳介Eにおける対耳輪Ebの高さに適合するサポータ2を選択して本体部1に取り付けることができる。
【0029】
例えば、図7(b)は、対耳輪Ebの内壁Eb2の高さHEが図7(a)よりも低い場合に、突出部22よりも低い突出部22Aを有するサポータ2Aを本体部1に取り付けてイヤホン91を耳介Eに装着した状態を示している。
また、図7(c)は、対耳輪Ebの内壁Eb2の高さHEが図7(b)よりも低い場合に、突出部22Aよりも低い突出部22Bを有するサポータ2Bを本体部1に取り付けてイヤホン91を耳介Eに装着した状態を示している。
【0030】
サポータ2,2A,2Bのいずれもそれぞれの突出部22,22A,22Bの先端が耳甲介Ecに対し付勢当接すると共に、傾斜部11bにせり出し部Eb1が掛かって、イヤホン91は、対耳輪Ebの形状の個人差によらず耳介Eに良好に安定的に装着できる。
サポータ2の突出部22,22A,22Bは、軟らかく弾力性を有する。そのため、内壁Eb2の高さHEよりも高い突出部を有するサポータを選択することで、イヤホン91をより良好に耳介Eに装着できる。
【0031】
以上詳述した実施例は、上述の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形した変形例としてもよい。
【0032】
図5において、サポータ2の突出部22の内部は空隙がないものを説明したが、内部に空隙を有するように形成してもよい。
傾斜部11bは、中央部分が内方に凹んだ逆Rの曲面として形成される例を説明したが、これに限定されない。図5の縦断面において直線となる面であってもよいし、中央部分が外方に突出した正Rの曲面として形成されていてもよい。逆Rの曲面とすると、対耳輪Ebのせり出し部Eb1がより食い込むように引っ掛かる。そのため、使用者に、より強い装着感を得てもらいたい場合に好ましい形状である。
イヤホン91は、ワイヤレスイヤホンに限定されるものではなく、ワイヤードイヤホンであってもよい。
サポータ2,2A,2Bは、本体部1に着脱可能であるものに限定されず、本体部1と一体化されていてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 本体部
11 ベース
11a 胴部
11b 傾斜部
11c 底部
11d上方縁部
12 トップパネル
12a 平板部
12b 突出部
12b1 開口部
12c 溝部
13 キャップ
13a 鍔部
13b 音筒部
2,2A,2B サポータ
2a 上縁部
21 基部
21a 貫通孔
21b 内フランジ部
22,22A,22B 突出部
23 カバー部
3 イヤピース
4 放音孔
91 イヤホン
92 使用者
E 耳介
Ea 外耳道
Eb 対耳輪
Eba 範囲
Eb1 せり出し部
Eb2 内壁
Ec 耳甲介
Ed 対耳珠
HL,HM,HS,HE 高さ
La 範囲
P1 基準位置
RC 曲率中心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7