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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】水精製器および燃料電池システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20231219BHJP
   C02F 1/42 20230101ALI20231219BHJP
   H01M 8/12 20160101ALN20231219BHJP
【FI】
H01M8/04 N
C02F1/42 A
H01M8/04 Z
H01M8/12 101
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019185105
(22)【出願日】2019-10-08
(65)【公開番号】P2021061192
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】薮谷 元彦
【審査官】藤森 一真
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109991(JP,A)
【文献】特開2019-029323(JP,A)
【文献】特開2019-018120(JP,A)
【文献】特開2006-346581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/42
H01M 8/04 - 8/0668
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を精製する水精製器であって、
上部に水の流入口を有すると共に下部に水の流出口を有し、前記流入口から流入した水が流通するイオン交換樹脂層を収容する収容容器と、
前記流入口から流入した水を前記イオン交換樹脂層の上面の複数箇所に分配するように導く水分配部材と、
を備え
前記水分配部材は、前記流入口から流入した水を受ける凹状部と、前記凹状部の開口の縁から上り勾配で傾斜する傾斜面を有すると共に該傾斜面の外縁側に複数の貫通穴が形成された傾斜部とにより構成され、水よりも比重の大きい材料で形成されると共に、前記収容容器の内面との間に隙間が生じるように前記傾斜面の外縁が前記収容容器の内寸よりも小さく形成され、前記収容容器内において前記凹状部が前記イオン交換樹脂層の上面に配置されている
精製器。
【請求項2】
水を精製する水精製器であって、
上部に水の流入口を有すると共に下部に水の流出口を有し、前記流入口から流入した水が流通するイオン交換樹脂層を収容する収容容器と、
前記流入口から流入した水を前記イオン交換樹脂層の上面の複数箇所に分配するように導く水分配部材と、
を備え、
前記水分配部材は、前記流入口から流入した水を導入する複数の導入口が板面に形成された板状部と、前記導入口から前記イオン交換樹脂層の上面まで上下に延びる流路を形成すると共に該流路の途中に絞りが形成された複数の流路形成部とにより構成されている
水精製器。
【請求項3】
請求項2に記載の水精製器であって、
前記水分配部材は、前記収容容器内において前記イオン交換樹脂層の上面に配置され、水よりも比重の大きい材料で形成されている
水精製器。
【請求項4】
水を精製する水精製器であって、
上部に水の流入口を有すると共に下部に水の流出口を有し、前記流入口から流入した水が流通するイオン交換樹脂層を収容する収容容器と、
前記流入口から流入した水を前記イオン交換樹脂層の上面の複数箇所に分配するように導く水分配部材と、
を備え、
前記水分配部材は、前記イオン交換樹脂層内を上下に延在する柱状部と、該柱状部と同軸上に前記イオン交換樹脂層から露出して設けられると共に前記流入口から流入した水を傾斜面に沿って流すように上端側が先細りのテーパ状部とにより構成されており、
前記柱状部から放射状に延在し、前記イオン交換樹脂層を複数の縦割り状の領域に仕切る仕切部材を備える
水精製器。
【請求項5】
請求項1ないしのいずれか1項に記載の水精製器を備える燃料電池システムであって、
改質水を用いて原燃料ガスを改質して改質ガスを生成する改質器と、
前記改質ガスと酸化剤ガスとに基づいて発電する燃料電池と、
前記改質水を蓄える改質水タンクを有し、該改質水タンク内の改質水を前記改質器に供給する改質水供給装置と、
前記燃料電池を通過した前記改質ガスを燃焼させる燃焼部と、
前記改質ガスの燃焼により生成された燃焼排ガスを凝縮させる凝縮器と、
前記凝縮器と前記改質水タンクとに接続されると共に前記水精製器が設けられ、前記凝縮器で凝縮された凝縮水を前記水精製器を通してから前記改質水タンクへ供給する凝縮水路と、
前記燃料電池システムの筐体の上部に設けられた排気口と前記凝縮器とに接続され、前記凝縮器を通過した燃焼排ガスのガス成分を前記排気口へ送る排気路と、
を備え、
前記排気口から前記排気路および前記凝縮水路を介して前記改質水タンクに給水可能な燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水精製器および燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の水精製器としては、容器内にイオン交換樹脂を充填し、処理対象の水を容器内に流入させてイオン交換樹脂により浄化する水精製器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この水精製器では、攪拌板を容器内に配置すると共に、攪拌板を回転させるためのモータやハンドルなどを備え、攪拌板でイオン交換樹脂を攪拌することにより、イオン交換樹脂の粒を容器内で移動させて、イオン交換樹脂を満遍なく利用するものとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平5-162017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した水精製器では、イオン交換樹脂の利用率を向上させるものの攪拌するための攪拌板やそれを作動させるためのモータやハンドルなどが必要となるから、水精製器のコスト増を招いてしまう。また、水精製器の構成が複雑となるため、故障の原因となるおそれもある。
【0005】
本発明は、簡易な構成で水精製器内のイオン交換樹脂の利用率を向上させて寿命を延ばすことを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の水精製器は、
水を精製する水精製器であって、
上部に水の流入口を有すると共に下部に水の流出口を有し、前記流入口から流入した水が流通するイオン交換樹脂層を収容する収容容器と、
前記流入口から流入した水を前記イオン交換樹脂層の上面の複数箇所に分配するように導く水分配部材と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
本発明の水精製器では、収容容器の上部の流入口から流入した水を、収容容器に収容されたイオン交換樹脂層の上面の複数箇所に分配するように導く水分配部材を備える。このため、収容容器の上部の流入口から流入した水がイオン交換樹脂層の上面の一箇所に導かれるものに比して、イオン交換樹脂層内の通水の偏りを抑制してイオン交換樹脂を有効に活用することができる。また、複数箇所への水の分配を、水分配部材によって行うから、動力源などの必要のない簡易な構成とすることができる。したがって、簡易な構成で水精製器内のイオン交換樹脂の利用率を向上させて寿命を延ばすことができる。
【0009】
本発明の水精製器において、前記水分配部材は、前記流入口から流入した水を受ける凹状部と、前記凹状部の開口の縁から上り勾配で傾斜する傾斜面を有すると共に該傾斜面の外縁側に複数の貫通穴が形成された傾斜部とにより構成されているものとしてもよい。こうすれば、複数の貫通穴からイオン交換樹脂層の上面の複数箇所に水を容易に分配することができる。また、流入口から流入した水を凹状部で受けた後、凹状部から溢れた水が複数の貫通穴からイオン交換樹脂層の上面に導かれるから、流入口から流入した水がイオン交換樹脂層に到達するまでの時間を長くすることができる。このため、流入口から高温の水が流入した場合でも、水温が低下した状態でイオン交換樹脂に到達させることができ、イオン交換樹脂層の熱劣化を抑制して寿命を延ばすことができる。
【0010】
本発明の水精製器において、前記水分配部材は、前記流入口から流入した水を導入する複数の導入口が板面に形成された板状部と、前記導入口から前記イオン交換樹脂層の上面まで上下に延びる流路を形成すると共に該流路の途中に絞りが形成された複数の流路形成部とにより構成されているものとしてもよい。こうすれば、複数の導入口と複数の流路形成部とにより、イオン交換樹脂層の上面の複数箇所に水を容易に分配することができる。また、流路には絞りが形成されているから、流入口から流入した水がイオン交換樹脂層に到達するまでの時間を長くすることができる。このため、流入口から高温の水が流入した場合でも、水温が低下した状態でイオン交換樹脂に到達させることができ、イオン交換樹脂層の熱劣化を抑制して寿命を延ばすことができる。
【0011】
本発明の水精製器において、前記水分配部材は、前記収容容器内において前記イオン交換樹脂層の上面に配置され、水よりも比重の大きい材料で形成されているものとしてもよい。こうすれば、イオン交換樹脂層を水分配部材で押さえることができるから、流速の比較的速い水が流入口から流入しても、イオン交換樹脂層が分離するのを抑制してイオン交換効率を適切に維持することができる。
【0012】
本発明の水精製器において、前記水分配部材は、前記イオン交換樹脂層内を上下に延在する柱状部と、該柱状部と同軸上に前記イオン交換樹脂層から露出して設けられると共に前記流入口から流入した水を傾斜面に沿って流すように上端側が先細りのテーパ状部とにより構成されており、前記柱状部から放射状に延在し、前記イオン交換樹脂層を複数の縦割り状の領域に仕切る仕切部材を備えるものとしてもよい。こうすれば、容器の高さを抑えつつ、イオン交換樹脂層の複数の縦割り状の領域を有効に利用して、イオン交換樹脂の利用率を向上させることができる。
【0013】
本発明の燃料電池システムは、
上述したいずれかの水精製器を備える燃料電池システムであって、
改質水を用いて原燃料ガスを改質して改質ガスを生成する改質器と、
前記改質ガスと酸化剤ガスとに基づいて発電する燃料電池と、
前記改質水を蓄える改質水タンクを有し、該改質水タンク内の改質水を前記改質器に供給する改質水供給装置と、
前記燃料電池を通過した前記改質ガスを燃焼させる燃焼部と、
前記改質ガスの燃焼により生成された燃焼排ガスを凝縮させる凝縮器と、
前記凝縮器と前記改質水タンクとに接続されると共に前記水精製器が設けられ、前記凝縮器で凝縮された凝縮水を前記水精製器を通してから前記改質水タンクへ供給する凝縮水路と、
前記燃料電池システムの筐体の上部に設けられた排気口と前記凝縮器とに接続され、前記凝縮器を通過した燃焼排ガスのガス成分を前記排気口へ送る排気路と、
を備え、
前記排気口から前記排気路および前記凝縮水路を介して前記改質水タンクに給水可能なことを要旨とする。
【0014】
本発明の燃料電池システムでは、上述したいずれかの水精製器を備えるから、本発明の水精製器と同様に、簡易な構成で水精製器内のイオン交換樹脂の利用率を向上させて寿命を延ばすことができる。また、排気口から排気路および凝縮水路を介して改質水タンクに給水する場合、流速の比較的速い水が流入口から流入することがある。その場合に、イオン交換樹脂層内の通水の偏りがあると、イオン交換樹脂層の部分的な劣化が顕著となるおそれがあるが、イオン交換樹脂層内の通水の偏りを抑制することで、そのようなおそれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】燃料電池システム20の構成の概略を示す構成図である。
図2】水精製器80の外観図である。
図3】水精製器80の構成の概略を示す構成図である。
図4】水分配部材85の構成の概略を示す構成図である。
図5】改質水タンク61への給水経路を示す説明図である。
図6】水精製器80における水の流れの様子を示す説明図である。
図7】水精製器80が倒れた状態の様子を示す説明図である。
図8】変形例の水精製器180の構成の概略を示す構成図である。
図9】変形例の水分配部材185の構成の概略を示す構成図である。
図10】水精製器180における水の流れの様子を示す説明図である。
図11】変形例の水精製器280の構成の概略を示す構成図である。
図12】変形例の水分配部材285の構成の概略を示す構成図である。
図13】水精製器280における水の流れの様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明を実施するための形態について説明する。
【0017】
図1は燃料電池システム20の構成の概略を示す構成図である。本実施形態の燃料電池システム20は、図1に示すように、発電モジュール30と、原燃料ガス供給装置40と、エア供給装置50と、改質水供給装置60と、排熱回収装置70と、水精製器80と、制御装置90とを備える。
【0018】
発電モジュール30は、水素を含む燃料ガス(改質ガス)と酸素を含む酸化剤ガス(エア)との供給を受けて発電する燃料電池スタック31と、改質水を蒸発させて水蒸気を生成すると共に原燃料ガス(例えば天然ガスやLPガス)を予熱する気化器32と、原燃料ガスと水蒸気とから燃料ガス(改質ガス)を生成する改質器33とを備える。
【0019】
燃料電池スタック31は、酸素イオン伝導体からなる固体電解質と、固体電解質の一方の面に設けられたアノードと、固体電解質の他方の面に設けられたカソードとを備える燃料電池セルが積層された固体酸化物形燃料電池として構成されており、アノードに供給される燃料ガス中の水素とカソードに供給されるエア中の酸素とによる電気化学反応によって発電する。燃料電池スタック31の出力端子は、図示しないパワーコンディショナを介して商用電源と負荷とを接続する電力ラインに接続されている。燃料電池スタック31から出力端子に出力された直流電力は、パワーコンディショナによる電圧変換および直流/交流変換を経て商用電源からの交流電力に付加されて負荷に供給される。
【0020】
原燃料ガス供給装置40は、原燃料ガスを供給するガス供給源10と気化器32とを接続する原燃料ガス供給管41と、原燃料ガス供給管41にガス供給源10側から順に設けられる原燃料ガス供給弁42(2連弁),原燃料ガスポンプ43および脱硫器44とを備える。原燃料ガス供給装置40は、原燃料ガス供給弁42を開弁した状態で原燃料ガスポンプ43を作動させることにより、ガス供給源10からの原燃料ガスを脱硫器44を介して気化器32へ供給する。脱硫器44は、原燃料ガスに含まれる硫黄分を除去するものであり、例えば、硫黄化合物をゼオライトなどの吸着剤に吸着させて除去する常温脱硫方式などを採用することができる。気化器32へ供給された原燃料ガスは、気化器32で予熱された後、改質器33へ供給され、燃料ガスへと改質される。そして、改質された燃料ガスは、マニホールド36を介して燃料電池スタック31のアノードへ供給される。
【0021】
エア供給装置50は、外気と連通するフィルタ51と燃料電池スタック31とを接続するエア供給管52と、エア供給管52に設けられるエアブロワ53とを備える。エア供給装置50は、エアブロワ53を作動することにより、フィルタ51を介して吸入したエアを燃料電池スタック31のカソードへ供給する。
【0022】
改質水供給装置60は、改質水を貯留する改質水タンク61と、改質水タンク61と気化器32とを接続する改質水供給管62と、改質水供給管62に設けられる改質水ポンプ63とを備える。改質水供給装置60は、改質水ポンプ63を作動させることにより、改質水タンク61の改質水を気化器32へ供給する。気化器32へ供給された改質水は、気化器32で水蒸気とされ、改質器33における水蒸気改質反応に利用される。改質水タンク61には、貯留されている改質水の水位を検出するための水位センサ64が設けられている。
【0023】
燃料電池スタック31と気化器32と改質器33とは、断熱材料により形成された箱型のモジュールケース38に収容されている。モジュールケース38内には、燃料電池スタック31の起動や、気化器32における水蒸気の生成、改質器33における水蒸気改質反応に必要な熱を供給するための燃焼部34が設けられている。燃焼部34には燃料電池スタック31を通過した燃料オフガス(アノードオフガス)と酸化剤オフガス(カソードオフガス)とが供給され、これらの混合ガスを点火ヒータ35により点火して燃焼させることにより、燃焼熱を燃料電池スタック31や気化器32、改質器33に供給する。燃料オフガスおよび酸化剤オフガスの燃焼により生成される燃焼排ガスは、燃焼触媒37を介して熱交換器75へ供給される。燃焼触媒37は、燃焼部34で燃え残ったオフガスを触媒によって再燃焼させる酸化触媒である。
【0024】
排熱回収装置70は、貯湯水を貯留する貯湯タンク71と、熱交換器75と、貯湯タンク71と熱交換器75とを接続して貯湯水の循環路を形成する循環配管72と、循環配管72に設けられた循環ポンプ73とを備える。排熱回収装置70は、循環ポンプ73を作動させて貯湯水を循環させることにより、貯湯タンク71の下部から貯湯水を取り出して熱交換器75にて燃焼排ガスとの熱交換により加温し、加温した貯湯水を貯湯タンク71の上部へ戻す。熱交換器75は凝縮水供給管76を介して改質水タンク61に接続されると共に排気配管23を介して外気と連通されている。熱交換器75に供給された燃焼排ガスは、貯湯水との熱交換によって冷却され、水蒸気成分が凝縮されて凝縮水供給管76を介して改質水タンク61に回収される。また、残りの排気ガスは、排気配管23を介して外気へ排出される。
【0025】
排気配管23は、一端側が熱交換器75の排気ガス出口と接続され、他端側が上方に延びて筐体21の上面に形成された排気筒22と接続されており、熱交換器75から排出された燃焼排ガスのガス成分を排気筒22から外部へ排出する。排気筒22は、上下に延びて上端で開口した円筒状(筒状)の部材であり、排気筒22の側面には、排気配管23が接続されており、排気筒22の底面における中心部には、排気筒22に浸入した水(雨水など)を外部へ排出するための排水配管24が接続されている。
【0026】
水精製器80は、凝縮水供給管76に設けられている。図2は水精製器80の外観図であり、図3は水精製器80の構成の概略を示す構成図であり、図4は水分配部材85の構成の概略を示す構成図である。水精製器80は、筐体21の底部に配設されるベース81と、ベース81に支持され上部の開口を覆う上蓋83を有する収容容器82と、収容容器82に充填されるイオン交換樹脂層84と、水分配部材85とを備える。この水精製器80は、凝縮水が流入する流入口80aが収容容器82の上蓋83に形成されると共に凝縮水が流出する流出口80bが収容容器82の下部に形成され、凝縮水供給管76から供給される凝縮水がイオン交換樹脂層84を流通する際に、凝縮水に含まれる不純物を除去して純水化する。イオン交換樹脂層84は、例えば陰イオン交換樹脂としてのアニオン樹脂と、陽イオン交換樹脂としてのカチオン樹脂とが所定の比率で混合されたものである。なお、図3ではベース81や流出口80bなどを省略し、水精製器80を簡略化して示す。
【0027】
水分配部材85は、中央に設けられ流入口80aから流入した水を受ける凹状部86と、凹状部86の開口の縁から上り勾配で傾斜する傾斜面87aを有すると共に傾斜面87aの外縁側に複数の貫通穴88が形成された傾斜部87とにより構成された樹脂製の部材である。水分配部材85は、凹状部86の底がイオン交換樹脂層84の上面84aに支持されるように、収容容器82の上方の空間82a内に配置される。凹状部86は、上方から下方に向かうにつれて径(内径および外径)が小さくなるように略逆円錐台状に形成されている。傾斜部87は、上面視で略矩形状に形成されており、貫通穴88が四隅に1つずつ計4つ形成されている。また、傾斜部87は、収容容器82の内寸よりも一回り小さな外寸に形成されている。このため、水分配部材85が収容容器82内に配置された状態で、水分配部材85を収容容器82内の略中央に位置させると共に、水分配部材85(傾斜部87)と収容容器82の内面との間に隙間を生じさせるものとなる。本実施形態では、水分配部材85は、水よりも比重の大きい材料、例えばガラス繊維補強ポリプロピレン樹脂やポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂などの樹脂材料により形成されている。
【0028】
制御装置90は、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、ROMやRAM、入出力ポートを備える。制御装置90には、原燃料ガス供給管41を流れる原燃料ガスの単位時間当たりの流量を検出するガス流量センサやエア供給管52を流れるエアの単位時間当たりの流量を検出するエア流量センサ、水位センサ64からの検出信号などが入力ポートを介して入力されている。一方、制御装置90からは、点火ヒータ35や原燃料ガス供給弁42、原燃料ガスポンプ43、エアブロワ53、改質水ポンプ63、循環ポンプ73などへの駆動信号が出力ポートを介して出力されている。
【0029】
こうして構成された燃料電池システム20は、改質水タンク61の水位が所定水位以上である等のシステム起動条件が成立している状態で、システムの起動が要求されると、システム起動処理を実行する。システム起動処理は、例えば、対応する補機類を順次制御し、脱硫器44に燃料成分を吸着させて混合ガスの空燃比ずれを抑制する燃料吸着処理、燃焼部34のパージ処理、燃焼部34におけるオフガスの着火処理、水蒸気改質処理などを順次実行することにより行う。また、燃料電池システム20は、システムの起動が完了すると、発電処理を実行する。発電処理では、システム要求出力に基づいて目標ガス流量を設定し、設定した目標ガス流量により原燃料ガスが供給されるよう原燃料ガスポンプ43を制御する原燃料ガス供給制御と、目標ガス流量に対して所定の空燃比となるように目標エア流量を設定し、設定した目標エア流量によりエアが供給されるようエアブロワ53を制御するエア供給制御と、システム要求出力に基づいて目標水量を設定し、設定した目標水量により改質水が供給されるよう改質水ポンプ63を制御する改質水供給制御とが実行される。
【0030】
この燃料電池システム20では、新規に設置された時など改質水タンク61が空の状態で、システムを起動するために改質水タンク61への給水作業(水張り)が必要となる。図5は、改質水タンク61への給水経路を示す説明図である。上述したように、排気筒22には、排気配管23が接続されており、排気配管23には、熱交換器75が接続されている。このため、給水作業として、排気筒22に水(水道水)を注ぐことにより、排気筒22から排気配管23,熱交換器75,凝縮水供給管76を介して改質水タンク61へ給水することができる。排気筒22への注水は、例えばポリエチレンなどの軟質樹脂で形成されて水を蓄えた給水ボトル100が用いられ、その給水ボトル100の給水口(開口)が下方となる向きで、給水口が排気筒22に接続されるようにセットした状態で行われる。また、排気筒22に注がれた水は、凝縮水供給管76を通過する際に、凝縮水供給管76に設けられた水精製器80のイオン交換樹脂層84によって精製される。上述したように、水精製器80は、熱交換器75において燃焼排ガスの冷却により凝縮された凝縮水の精製を行うために凝縮水供給管76に設けられている。したがって、凝縮水供給管76を改質水タンク61への給水作業時の給水経路に含めることにより、給水に用いる水(水道水)の精製と凝縮水の精製とを単一の水精製器80で行うことができる。
【0031】
ここで、図6は水精製器80における水の流れの様子を示す説明図である。図6に示すように、流入口80aから流入した水は、まず、水分配部材85の凹状部86に流れ込み、凹状部86で貯め受けられる。そして、凹状部86に水が満たされた状態で流入口80aから水が流入すると、凹状部86から傾斜面87aに水が溢れていき、水位が傾斜面87aの貫通穴88まで上昇すると、水が貫通穴88を通って下方に流れて、イオン交換樹脂層84の上面84aに到達する。貫通穴88は、矩形状の傾斜部87の四隅に形成されているから、流入口80aから流入した水は、イオン交換樹脂層84の上面84aの四箇所に分配される。このため、流入口80aから流入した水が、上面84aの一箇所(例えば中央部)のみに到達する場合に比して、イオン交換樹脂層84の通水のバラツキ(偏り)を抑えることができる(図6中の点線参照)。このように、イオン交換樹脂層84の通水が偏るのを抑えることで、イオン交換樹脂の劣化が比較的全体に偏りなく現れるから、劣化が偏ることによりイオン交換樹脂の利用率が低下するのを防止することができる。
【0032】
また、新規設置時の改質水タンク61への給水作業では、給水ボトル100の水が排気配管23に供給されるため、発電処理中の凝縮水に比べて、多量の水が流入口80aから勢いよく収容容器82内に流入することになる。このため、短時間で多量の水が水精製器80を通過する。そのような場合に、流入口80aから流入した水がイオン交換樹脂層84の上面84aの一箇所のみに到達する構成であると、イオン交換樹脂層84の通水の偏りが大きくなって劣化の偏りが生じやすくなる。本実施形態では、水分配部材85により水が分配されるように誘導するから、給水作業時においてもイオン交換樹脂層84の通水の偏りが大きくなるのを抑制して、劣化の偏りが生じるのを防止することができる。また、イオン交換樹脂層84の処理能力を超える多量の水が一度に流入すると、容器内が処理水で充填されて管理水位が収容容器82よりも上方となるため、イオン交換樹脂層84の全体に均一に処理水を流すことが可能となる。さらに、多量の水が流入口80aから流入してイオン交換樹脂層84に直接到達すると、流入した水の勢いによってイオン交換樹脂層84を構成する樹脂が分離することがある。水分配部材85は、流入した水を凹状部86で受けるから、流入した水がイオン交換樹脂層84に直接到達するのを防止してイオン交換樹脂層84の樹脂が分離するのを防止することができる。また、水分配部材85は、水よりも比重の大きい材料で形成されているから、イオン交換樹脂層84の処理能力を超えた水が収容容器82内で貯まった状態となっても、水に浮いて傾いたりすることがない。このため、水分配部材85は、イオン交換樹脂層84の重しとなって樹脂が分離するのをより確実に防止することができる。さらに、凹状部86に水が満たされる水分配部材85は、傾くことなく姿勢を維持することができるから、各貫通穴88から分配する水の量が偏るのを防止して、適切に分配し続けることができる。そして、水分配部材85は、収容容器82内に配置された状態で収容容器82の内面との間に隙間が生じるため、イオン交換樹脂層84内のエアをその隙間から排出することができるから(図6中の点線矢印参照)、エアが抜けないために水の流下が阻害されるのを防止することができる。また、発電処理中は、比較的高温の凝縮水が流入口80aから流入することになるが、水分配部材85で貯め受けられる間に水温が低下するから、比較的高温の水(凝縮水)がイオン交換樹脂層84に直接到達するのを防止して熱劣化を抑制することができる。
【0033】
なお、図7は水精製器80が倒れた状態の様子を示す説明図である。例えば、燃料電池システム20が新規に設置される前の運搬中などにおいて、水精製器80が倒れた状態となることがある。図7に示すように、水精製器80が倒れた状態になると、水分配部材85がイオン交換樹脂層84の樹脂に押されるように上方に移動し、水分配部材85の傾斜部87が収容容器82(上蓋83の内面)に当接する。これにより、流入口80aを塞ぐから、イオン交換樹脂層84の樹脂が外部に漏れるのを防止することができる。
【0034】
以上説明した実施形態の水精製器80は、収容容器82の流入口80aから流入した水を、イオン交換樹脂層84の上面84aの複数箇所に分配するように導く水分配部材85を備える。このため、イオン交換樹脂層84の通水の偏りを抑制してイオン交換樹脂層84を有効に活用することができる。また、動力源などの必要のない簡易な構成で水を分配することができる。したがって、簡易な構成で水精製器80内のイオン交換樹脂層84の利用率を向上させて寿命を延ばすことができる。
【0035】
また、水分配部材85は、流入口80aから流入した水を受ける凹状部86と、凹状部86の開口の縁から上り勾配で傾斜する傾斜面87aを有すると共に傾斜面87aの外縁側に複数の貫通穴88が形成された傾斜部87とにより構成されている。このため、複数の貫通穴88から上面84aの複数箇所に水を容易に分配することができる。また、流入口80aから流入した水がイオン交換樹脂層84に到達するまでの時間を長くし、比較的高温の水が流入した場合でも水温を下げた状態でイオン交換樹脂層84で精製するから、イオン交換樹脂層84の熱劣化を抑制して寿命を延ばすことができる。
【0036】
また、水分配部材85は、イオン交換樹脂層84の上面84aに配置され水よりも比重の大きい材料で形成されておりイオン交換樹脂層84を押さえることができるから、水が勢いよく流入口から流入してもイオン交換樹脂層84が分離するのを抑制してイオン交換効率を適切に維持することができる。
【0037】
上述した実施形態では、水分配部材85が水よりも比重の大きい部材で形成されたが、これに限られず、水よりも比重の小さい材料で形成されてもよい。また、収容容器82の内壁面に、空間82a内で水分配部材85の上端位置や下端位置を位置決めする突起(位置決め部)などを設けてもよい。また、水分配部材85は、イオン交換樹脂層84の上面84aに支持されるものに限られず、水分配部材85が収容容器82の内面や上蓋83の下部に支持されるもの、上蓋83と一体的に形成されるものなどとしてもよい。
【0038】
実施形態では、水分配部材85が収容容器82の内面との間に隙間を有するものとしたが、これに限られず、隙間のないものとしてもよく、傾斜部87の貫通穴88をエア抜き用の穴と兼用してもよいし、貫通穴88よりも外縁側にエア抜き用の穴を設けてもよい。
【0039】
実施形態では、水精製器80が給水に用いる水(水道水)の精製と凝縮水の精製とを両方行うものとしたが、これに限られず、例えば凝縮水の精製など一方のみを行うものとしてもよい。また、水精製器80として燃料電池システム20で用いられるものを例示したが、これに限られず、他のシステムで用いられるものとしてもよい。
【0040】
実施形態では、水分配部材85が凹状部86と傾斜部87とにより構成されるものとしたが、これに限られず、流入口80aから流入した水をイオン交換樹脂層84の上面84aの複数箇所に分配するように導くものであればよい。以下、変形例について説明する。
【0041】
図8は変形例の水精製器180の構成の概略を示す構成図であり、図9は変形例の水分配部材185の構成の概略を示す構成図であり、図10は水精製器180における水の流れの様子を示す説明図である。図8の変形例の水精製器180は、水分配部材185を備える点で水精製器80と異なる。水分配部材185は、1の板状部186と、複数(例えば4つ)の流路形成部188とを備え、実施形態と同様に水よりも比重の大きい部材で形成されている。板状部186は、矩形状の板面(平坦面)に、流路形成部188に水を導入する複数(例えば4つ)の導入口186aが上面視で縦横2つずつ計4つ形成された平板状の部材である。また、流路形成部188は、各導入口186aからイオン交換樹脂層84の上面84aまで延びる流路188aを形成する。流路形成部188は、高さ方向における流路188aの中央に絞り188bを有する砂時計状の流路188aが形成されている。
【0042】
この水精製器180では、図10に示すように、流入口80aから流入した水は、まず、板状部186の板面で受けられてから各導入口186aに流れ込み、導入口186aから流路188aに導入される。流路188aは絞り188bを有するから、流路188aに導入された水は、逆円錐状の上部で貯留されながら、絞り188bを通って円錐状の下部で径方向の全体に広がるように流れてイオン交換樹脂層84の上面84aに到達する。導入口186aと流路形成部188とは、上目視で縦横2つずつ計4つ設けられているから、流入口80aから流入した水は、イオン交換樹脂層84の上面84aの四箇所に分配されることになる。このため、実施形態と同様に、イオン交換樹脂層84の通水が偏るのを抑えることができるから(図10中の点線参照)、劣化が比較的全体に偏りなく現れてイオン交換樹脂の利用率が低下するのを防止することができる。また、流入口80aから流入した水は、流路188aの絞り188bを通るため、比較的高温の水が流入した場合でも水温を下げた状態でイオン交換樹脂層84で精製するから、イオン交換樹脂層84の熱劣化を抑制して寿命を延ばすことができる。
【0043】
また、図11は変形例の水精製器280の構成の概略を示す構成図であり、図12は変形例の水分配部材285の構成の概略を示す構成図であり、図13は水精製器280における水の流れの様子を示す説明図である。図11の変形例の水精製器280は、水分配部材285と仕切部材288とを備える点で水精製器80と異なる。水分配部材285は、イオン交換樹脂層84内を上下に延在する円柱状の柱状部286と、柱状部286と同軸上に設けられるテーパ状部287とにより構成されている。テーパ状部287は、イオン交換樹脂層84の上面84aから露出して設けられ、上端側が先細りのテーパ状に形成されている。このため、流入口80aから流入した水は、テーパ状部287の傾斜面に沿って全周囲に分配される。仕切部材288は、柱状部286から放射状に延在し、イオン交換樹脂層84を複数(例えば4つ)の縦割り状の領域に仕切るように構成されている(図11図13では図示略)。仕切部材288は、柱状部286より同等または若干低い高さに形成された平板状の部材であり、図12Aに示すように、柱状部286から収容容器82の四隅に向かって放射状に延在するように構成されていてもよいし、図12Bに示すように、柱状部286から収容容器82の四辺に向かって放射状に延在するように構成されていてもよい。仕切部材288は、図示は省略するが、例えば柱状部286の側面に形成された凹部に、端部または端部に形成された凸部が嵌め込まれることで柱状部286に固定されるものなどとすればよい。あるいは、仕切部材288が水分配部材285と一体的に形成されていてもよい。
【0044】
この水精製器280では、図13示すように、流入口80aから流入した水は、まず、テーパ状部287の傾斜面に沿って全周に流れる。イオン交換樹脂層84は、仕切部材288によって4つの縦割り状の領域に仕切られているから、テーパ状部287の傾斜面に沿って流れた水は、4つの領域に分配されるようにイオン交換樹脂層84の上面84aに到達する。このため、実施形態と同様に、イオン交換樹脂層84の通水が偏るのを抑えることができるから(図13中の点線参照)、劣化が比較的全体に偏りなく現れてイオン交換樹脂の利用率が低下するのを防止することができる。また、このようにイオン交換樹脂層84を縦割り状の領域に分割することで、収容容器82の高さを抑えつつ、縦割り状の領域を直列に並べた高さのイオン交換樹脂層と同等の樹脂利用率を得ることができる。なお、実施形態において水分配部材85と共に仕切部材288を備えてもよいし、変形例において水分配部材185と共に仕切部材288を備えてもよい。
【0045】
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、水精製器80が「水精製器」に相当し、収容容器82が「収容容器」に相当し、流入口80aが「流入口」に相当し、流出口80bが「流出口」に相当し、イオン交換樹脂層84が「イオン交換樹脂層」に相当し、水分配部材85が「水分配部材」に相当する。凹状部86が「凹状部」に相当し、傾斜部87が「傾斜部」に相当し、貫通穴88が「貫通穴」に相当する。板状部186が「板状部」に相当し、流路188aが「流路」に相当し、絞り188bが「絞り」に相当し、流路形成部188が「流路形成部」に相当する。柱状部286が「柱状部」に相当し、テーパ状部287が「テーパ状部」に相当し、仕切部材288が「仕切部材」に相当する。また、燃料電池システム20が「燃料電池システム」に相当し、改質器33が「改質器」に相当し、燃料電池スタック31が「燃料電池」に相当し、改質水タンク61が「改質水タンク」に相当し、改質水供給装置60が「改質水供給装置」に相当し、燃焼部34が「燃焼部」に相当し、熱交換器75が「凝縮器」に相当し、凝縮水供給管76が「凝縮水路」に相当し、筐体21が「筐体」に相当し、排気筒22(上端の開口)が「排気口」に相当し、排気配管23が「排気路」に相当する。
【0046】
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行われるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0047】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、水精製器や燃料電池システムの製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0049】
10 ガス供給源、20 燃料電池システム、21 筐体、22 排気筒、23 排気配管、24 排水配管、30 発電モジュール、31 燃料電池スタック、32 気化器、33 改質器、34 燃焼部、35 点火ヒータ、36 マニホールド、37 燃焼触媒、38 モジュールケース、40 原燃料ガス供給装置、41 原燃料ガス供給管、42 原燃料ガス供給弁、43 原燃料ガスポンプ、44 脱硫器、50 エア供給装置、51 フィルタ、52 エア供給管、53 エアブロワ、60 改質水供給装置、61 改質水タンク、62 改質水供給管、63 改質水ポンプ、64 水位センサ、70 排熱回収装置、71 貯湯タンク、72 循環配管、73 循環ポンプ、75 熱交換器、76 凝縮水供給管、80 水精製器、80a 流入口、80b 流出口、81 ベース、82 収容容器、82a 空間、83 上蓋、84 イオン交換樹脂層、84a 上面、85,185,285 水分配部材、86 凹状部、87 傾斜部、87a 傾斜面、88 貫通穴、90 制御装置、100 給水ボトル、186 板状部、186a 導入口、188 流路形成部、188a 流路、188b 絞り、286 柱状部、287 テーパ状部、288 仕切部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13