(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】半導体リレーモジュールおよび半導体リレー回路
(51)【国際特許分類】
H03K 17/00 20060101AFI20231219BHJP
H03K 17/687 20060101ALI20231219BHJP
H03K 17/78 20060101ALN20231219BHJP
【FI】
H03K17/00 C
H03K17/687 G
H03K17/78 G
(21)【出願番号】P 2019197681
(22)【出願日】2019-10-30
【審査請求日】2022-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】芥川 智亘
(72)【発明者】
【氏名】岡田 茂業
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 紳也
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-047276(JP,A)
【文献】特開2017-175292(JP,A)
【文献】実開平02-120929(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K17/00-17/70
17/74-17/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1入力回路と第1出力回路とを含む第1半導体リレーと、
第2入力回路と第2出力回路とを含む第2半導体リレーと、
第3入力回路と第3出力回路とを含む第3半導体リレーと、
前記第1半導体リレーと、前記第2半導体リレーと、前記第3半導体リレーとを内部に収容するパッケージと、
前記パッケージに設けられ、一部が前記パッケージの外部に露出するようにそれぞれ配置された第1入力端子、第2入力端子、および第3入力端子と、
前記パッケージに設けられ、一部が前記パッケージの外部に露出するようにそれぞれ配置された第1出力端子、第2出力端子、および第3出力端子と、
前記パッケージ内で前記第1出力回路と前記第2出力回路とを接続する第1接続線と、
第4入力回路と第4出力回路とを含む第4半導体リレーと、
第5入力回路と第5出力回路とを含む第5半導体リレーと、
第6入力回路と第6出力回路とを含む第6半導体リレーと、
前記パッケージに設けられ、一部が前記パッケージの外部に露出するようにそれぞれ配置された第4出力端子および第5出力端子と、
前記パッケージ内で前記第4出力回路と前記第5出力回路とを接続する第2接続線と、
を備え、
前記第1入力回路と前記第2入力回路とは、前記パッケージ内で前記第1入力端子と前記第2入力端子とに接続され、
前記第2入力回路は、前記パッケージ内で前記第1入力回路と直列に接続され、
前記第3入力回路は、前記パッケージ内で前記第1入力端子
と、前記第3入力端子とに接続され、
前記第1出力回路は、前記パッケージ内で前記第1出力端子と前記第1接続線とに接続され、
前記第2出力回路は、前記パッケージ内で前記第2出力端子と前記第1接続線とに接続され、
前記第3出力回路は、前記パッケージ内で前記第3出力端子と前記第1接続線とに接続され、
前記第4入力回路と前記第5入力回路とは、前記パッケージ内で前記第1入力端子と前記第2入力端子とに接続され、
前記第5入力回路は、前記パッケージ内で前記第4入力回路と直列に接続され、
前記第6入力回路は、前記パッケージ内で前記第1入力端子と、前記第3入力端子とに接続され、
前記第4出力回路は、前記パッケージ内で前記第4出力端子と前記第2接続線とに接続され、
前記第5出力回路は、前記パッケージ内で前記第5出力端子と前記第2接続線とに接続され、
前記第6出力回路は、前記パッケージ内で前記第3出力端子と前記第2接続線とに接続され、
前記第1入力端子と前記第2入力端子とに電流が流れ、前記第3入力端子に前記電流が流れない第1状態で、前記第1出力回路と前記第2出力回路とがオン状態となり、前記第3出力回路がオフ状態となることで、前記第1出力端子と前記第2出力端子とが導通し、且つ、前記第1接続線と前記第3出力端子とが非導通となり、
前記第1入力端子と前記第2入力端子とに前記電流が流れず、前記第3入力端子に前記電流が流れている第2状態で、前記第1出力回路と前記第2出力回路とがオフ状態となり、前記第3出力回路がオン状態となることで、前記第1出力端子と前記第2出力端子とが非導通となり、且つ、前記第1接続線と前記第3出力端子とが導通する、
半導体リレーモジュール。
【請求項2】
前記第1入力回路と、前記第2入力回路と、前記第4入力回路と、前記第5入力回路とは、前記パッケージ内で互いに直列に接続される、
請求項
1に記載の半導体リレーモジュール。
【請求項3】
前記第3入力回路と前記第6入力回路とは、前記パッケージ内で互いに直列に接続される、
請求項
1又は2に記載の半導体リレーモジュール。
【請求項4】
前記第1状態で、前記第1出力回路と前記第2出力回路と前記第4出力回路と前記第5出力回路とがオン状態となり、前記第3出力回路と前記第6出力回路とがオフ状態となることで、前記第1出力端子と前記第2出力端子とが導通し、前記第4出力端子と前記第5出力端子とが導通し、前記第1接続線と前記第3出力端子とが非導通となり、前記第2接続線と前記第3出力端子とが非導通となり、
前記第2状態で、前記第1出力回路と前記第2出力回路と前記第4出力回路と前記第5出力回路とがオフ状態となり、前記第3出力回路と前記第6出力回路とがオン状態となることで、前記第1出力端子と前記第2出力端子とが非導通となり、前記第4出力端子と前記第5出力端子とが非導通となり、前記第1接続線と前記第3出力端子とが導通し、且つ、前記第2接続線と前記第3出力端子とが導通する、
請求項
1から3のいずれかに記載の半導体リレーモジュール。
【請求項5】
請求項
1から4のいずれかに記載の前記半導体リレーモジュールと、
前記第1入力端子に接続された電源端子と、
制御端子と、
前記制御端子と、前記第1入力端子と、前記第2入力端子と、前記第3入力端子とに接続された制御回路と、
をさらに備え、
前記制御回路は、前記制御端子に供給される入力信号に応じて、前記第1状態と前記第2状態とを切り替える、
半導体リレー回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体リレーモジュールおよび半導体リレー回路に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、2つの出力用半導体リレーと1つの接地用半導体リレーとを備えた半導体リレーが開示されている。2つの出力用半導体リレーは、互いに直列に接続されている。接地用半導体リレーは、2つの出力用半導体リレーの接続点と接地点との間に設けられている。
【0003】
この半導体リレーでは、出力用半導体リレーと接地用半導体リレーとのそれぞれが、逆直列に接続された2つのMOSFETを有している。MOSFETにはフォトダイオードアレイが接続されている。また、半導体リレーには、第1入力回路と第2入力回路とが設けられている。第1入力回路は第1のLEDを有している。2つの出力用半導体リレーのフォトダイオードアレイは、第1のLEDの発光により起電力を発生させて、各出力用半導体リレーのMOSFETをONするように構成されている。第2入力回路は、第2のLEDを有している。接地用半導体リレーのフォトダイオードアレイは、この第2のLEDの発光により起電力を発生させて、接地用半導体リレーのMOSFETをONするように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の半導体リレーでは、共通の第1入力回路によって、2つの出力用半導体リレーのオン/オフが制御される。しかし、このような構成では、安定した動作特性を確保することは容易ではない。また、第1、第2入力回路はそれぞれ2つの入力端子に接続されている。そのため、結線等が複雑化し、回路基板の設計が困難になる場合がある。
【0006】
そこで、本開示は、安定した動作特性を確保すると共に、回路基板の設計を容易に行える半導体リレーモジュールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る半導体リレーモジュールは、第1半導体リレーと、第2半導体リレーと、第3半導体リレーと、パッケージと、第1入力端子と、第2入力端子と、第3入力端子と、第1出力端子と、第2出力端子と、第3出力端子と、第1接続線とを含む。第1半導体リレーは、第1入力回路と第1出力回路とを含む。第2半導体リレーは、第2入力回路と第2出力回路とを含む。第3半導体リレーは、第3入力回路と第3出力回路とを含む。
【0008】
パッケージは、第1半導体リレーと、第2半導体リレーと、第3半導体リレーとを内部に収容する。第1入力端子と、第2入力端子と、第3入力端子とは、パッケージに設けられ、一部がパッケージの外部に露出するようにそれぞれ配置される。第1出力端子と、第2出力端子と、および第3出力端子とは、パッケージに設けられ、一部がパッケージの外部に露出するようにそれぞれ配置される。第1接続線は、パッケージ内で第1出力回路と第2出力回路とを接続する。
【0009】
第1入力回路と第2入力回路とは、パッケージ内で第1入力端子と第2入力端子とに接続される。第2入力回路は、パッケージ内で第1入力回路と直列に接続される。第3入力回路は、パッケージ内で第1入力端子又は第2入力端子と、第3入力端子とに接続される。第1出力回路は、パッケージ内で第1出力端子と第1接続線とに接続される。第2出力回路は、パッケージ内で第2出力端子と第1接続線とに接続される。第3出力回路は、パッケージ内で第3出力端子と第1接続線とに接続される。
【0010】
第1入力端子と第2入力端子とに電流が流れ、第3入力端子に電流が流れない第1状態で、第1出力回路と第2出力回路とがオン状態となり、第3出力回路がオフ状態となることで、第1出力端子と第2出力端子とが導通し、且つ、第1接続線と第3出力端子とが非導通となる。第1入力端子と第2入力端子とに電流が流れず、第3入力端子に電流が流れている第2状態で、第1出力回路と第2出力回路とがオフ状態となり、第3出力回路がオン状態となることで、第1出力端子と第2出力端子とが非導通となり、且つ、第1接続線と第3出力端子とが導通する。
【発明の効果】
【0011】
本開示の一態様に係る半導体リレーモジュールによれば、第1半導体リレーと、第2半導体リレーと、第3半導体リレーとのそれぞれに対して入力回路が設けられている。そのため、安定した動作特性を確保することができる。また、第2入力回路は、パッケージ内で第1入力回路に直列に接続される。そのため、第1入力回路と第2入力回路とを流れる電流のばらつきが低減される。それにより、第1半導体リレーと第2半導体リレーとの動作時間のばらつきが低減される。そのため、さらに安定した動作特性を確保することができる。また、パッケージの内部で、各半導体リレーの入力回路が入力端子に接続されている。そのため、回路基板の設計を容易に行える半導体リレーモジュールを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態に係る半導体リレー回路の一例を示す構成図である。
【
図2】第1実施形態に係る半導体リレーモジュールの一例を示す構成図である。
【
図3】半導体リレーモジュールの動作の一例を示すタイミングチャートである。
【
図4】第2実施形態に係る半導体リレー回路の一例を示す構成図である。
【
図5】第2実施形態に係る半導体リレーモジュールの一例を示す構成図である。
【
図6】第2実施形態に係る半導体リレーモジュールの一例を示す構成図である。
【
図7】半導体リレーモジュールの他の例を示す構成図である。
【
図8】半導体リレーモジュールの動作の他の例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の一例を図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した開示の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していなくてもよい。
【0014】
図1は、本開示の第1実施形態に係る半導体リレー回路1aの一例を示す構成図である。
図1に示すように、半導体リレー回路1aは、半導体リレーモジュール2aと、電源端子3と、制御端子4と、制御回路5とを含む。半導体リレーモジュール2aは、第1半導体リレー10と、第2半導体リレー20と、第3半導体リレー30と、パッケージ70と、第1入力端子71と、第2入力端子72と、第3入力端子73とを含む。
【0015】
パッケージ70は、第1半導体リレー10と、第2半導体リレー20と、第3半導体リレー30とを内部に収容する。パッケージ70は、例えば絶縁性を有する樹脂で形成されている。ただし、パッケージ70は、樹脂に限らず、セラミック等の他の材料製であってもよい。パッケージ70は、例えば平面視で長方形状を有している。ただし、パッケージ70は、長方形状に限らず、他の形状であってもよい。
【0016】
第1入力端子71と、第2入力端子72と、第3入力端子73とは、パッケージ70に設けられる。第1入力端子71と、第2入力端子72と、第3入力端子73との各々は、一部がパッケージ70の外部に露出するように配置されている。半導体リレーモジュール2aは、第1出力端子81と、第2出力端子82と、第3出力端子83とをさらに含む。第1出力端子81と、第2出力端子82と、第3出力端子83とは、パッケージ70に設けられている。第1出力端子81と、第2出力端子82と、第3出力端子83との各々は、一部がパッケージ70の外部に露出するように配置されている。
【0017】
半導体リレーモジュール2aでは、パッケージ70の内部で、第1半導体リレー10と、第2半導体リレー20と、第3半導体リレー30とが、パッケージ70の長手方向に並んで配置されている。第3半導体リレー30は、パッケージ70の長手方向において、第1半導体リレー10と第2半導体リレー20との間に配置されている。
【0018】
第1半導体リレー10は、第1入力回路11と第1出力回路12とを含む。第1入力回路11に電流が流れているときには、第1出力回路12はオン状態となる。第1入力回路11に電流が流れていないときには、第1出力回路12はオフ状態となる。第2半導体リレー20は、第2入力回路21と第2出力回路22とを含む。第2入力回路21に電流が流れているときには、第2出力回路22はオン状態となる。第2入力回路21に電流が流れていないときには、第2出力回路22はオフ状態となる。第3半導体リレー30は、第3入力回路31と第3出力回路32とを含む。第3入力回路31に電流が流れているときには、第3出力回路32はオン状態となる。第3入力回路31に電流が流れていないときには、第3出力回路32はオフ状態となる。なお、オン状態とは、出力回路において電流が流れる状態を意味する。オフ状態とは、出力回路において電流が流れない状態を意味する。
【0019】
第1入力回路11と第2入力回路21とは、パッケージ70内で第1入力端子71と第2入力端子72とに接続されている。第1入力回路11は、パッケージ70内で第1入力端子71に接続されている。第2入力回路21は、パッケージ70内で第2入力端子72に接続されている。第2入力回路21は、パッケージ70内で第1入力端子71に直列に接続されている。第3入力回路31は、パッケージ70内で第1入力端子71と、第3入力端子73とに接続されている。
【0020】
詳細には、第1入力回路11は、接続線74を介して第1入力端子71に接続されている。第1入力回路11は、接続線75を介して第2入力回路21に直列に接続されている。第2入力回路21は、接続線77を介して第2入力端子72に接続されている。第3入力回路31は、接続線78を介して第1入力端子71に接続されている。第3入力回路31は、接続線79を介して第3入力端子73に接続されている。接続線74,75,77,78,79は、パッケージ70内に配置されている。
【0021】
第1出力回路12は、パッケージ70内で第1出力端子81と第1接続線80とに接続されている。第2出力回路22は、パッケージ70内で第2出力端子82と第1接続線80とに接続されている。第1出力回路12と第2出力回路22とは、パッケージ70内で第1接続線80を介して互いに直列に接続されている。第3出力回路32は、パッケージ70内で第3出力端子83と第1接続線80とに接続されている。第1接続線80は、パッケージ70内に配置されている。
【0022】
図2は、半導体リレーモジュール2aの一例を示す構成図である。
図2に示すように、第1半導体リレー10の第1入力回路11は、第1入力部13と、第2入力部14と、発光素子15とを含む。第1入力部13は、第1入力端子71に接続されている。発光素子15は、第1入力部13と第2入力部14とに接続されている。発光素子15は、第1入力回路11に電流が流れることで、発光する。
【0023】
第2半導体リレー20の第2入力回路21は、第1入力部23と、第2入力部24と、発光素子25とを含む。第1入力部23は、第1入力回路11の第2入力部14に直列に接続されている。第2入力部24は、第2入力端子72に接続されている。発光素子25は、第1入力部23と第2入力部24とに接続されている。発光素子25は、第2入力回路21に電流が流れることで、発光する。
【0024】
第3半導体リレー30の第3入力回路31は、第1入力部33と、第2入力部34と、発光素子35とを含む。第1入力部33は、第1入力端子71に接続されている。第2入力部34は、第3入力端子73に接続されている。発光素子35は、第1入力部33と第2入力部34とに接続されている。発光素子35は、第3入力回路31に電流が流れることで、発光する。
【0025】
第1半導体リレー10の第1出力回路12は、第1出力部16と、第2出力部17と、2つのMOSFET18,19とを含む。第1出力部16は、第1出力端子81に接続されている。第2出力部17は、第1接続線80に接続されている。MOSFET18,19は、寄生ダイオードの向きを互いに逆向きとするように互いに直列に接続されている。MOSFET18,19は、発光素子25の発光の有無に応じてオン状態とオフ状態とに切り替えられる。MOSFET18,19がオン状態で、第1出力部16と第2出力部17とが導通する。MOSFET18,19がオフ状態で、第1出力部16と第2出力部17とは非導通となる。
【0026】
第2半導体リレー20の第2出力回路22は、第1出力部26と、第2出力部27と、2つのMOSFET28,29とを含む。第1出力部26は、第1接続線80に接続されている。第2出力部27は、第2出力端子82に接続されている。MOSFET28,29は、寄生ダイオードの向きを互いに逆向きとするように互いに直列に接続されている。MOSFET28,29は、発光素子25の発光の有無に応じてオン状態とオフ状態とに切り替えられる。MOSFET28,29がオン状態で、第1出力部26と第2出力部27とが導通する。MOSFET28,29がオフ状態で、第1出力部26と第2出力部27とは非導通となる。
【0027】
第3半導体リレー30の第3出力回路32は、第1出力部36と、第2出力部37と、2つのMOSFET38,39とを含む。第1出力部36は、第1接続線80に接続されている。第2出力部37は、第3出力端子83に接続されている。MOSFET38,39は、寄生ダイオードの向きを互いに逆向きとするように互いに直列に接続されている。MOSFET38,39は、発光素子25の発光の有無に応じてオン状態とオフ状態とに切り替えられる。MOSFET38,39がオン状態で、第1出力部36と第2出力部37とが導通する。MOSFET38,39がオフ状態で、第1出力部36と第2出力部37とは非導通となる。
【0028】
図1に示すように、第1入力端子71と第2入力端子72と第3入力端子73とは、制御回路5を介して、電源端子3と制御端子4とに接続されている。電源端子3には、電源電圧が供給される。制御端子4には、入力信号が供給される。
【0029】
制御回路5は、第1回路91と、第2回路92と、第3回路93とを含む。第1回路91は、電源端子3と第1入力端子71とを接続している。第2回路92は、トランジスタ94と抵抗95とを介して、制御端子4と第2入力端子72とを接続している。第3回路93は、トランジスタ96,97と抵抗98とを介して、制御端子4と第3入力端子73とを接続している。トランジスタ96は、抵抗99を介して電源端子3に接続されている。なお、制御回路5の構成は、
図1に示すものに限らず、変更されてもよい。
【0030】
第1出力端子81は、第1外部出力端子6に接続されている。第2出力端子82は、第2外部出力端子7に接続されている。第3出力端子83は、接地点GNDに接続されている。すなわち、第3出力端子83は、第1接続線80を接地するための接地端子である。
【0031】
制御回路5は、制御端子4に供給される入力信号に応じて、半導体リレーモジュール2aの各入力端子の通電状態を、第1状態と第2状態とに切り替える。第1状態は、第1入力端子71と第2入力端子72とに電流が流れ、第3入力端子73に電流が流れない状態である。第2状態は、第1入力端子71と第2入力端子72とに電流が流れず、第3入力端子73に電流が流れる状態である。
【0032】
図3は、入力信号の電圧制御に応じた半導体リレーモジュール2aの動作を示すタイミングチャートである。
図3Aは、制御端子4に供給される入力信号の電圧の変化を示す。
図3Bは、第1半導体リレー10の第1出力回路12と第2半導体リレー20の第2出力回路22のオン/オフの状態の変化を示す。
図3Cは、第3半導体リレー30の第3出力回路32のオン/オフの状態の変化を示す。
図3Dは、第1出力端子81と第2出力端子82との間の導通/非導通の状態の変化を示す。
【0033】
図3Aに示すように時間T1で、制御端子4にオン(+)の入力信号が供給されると、制御回路5は、半導体リレーモジュール2aの各入力端子71-73への通電状態を第1状態とする。すなわち、第1入力端子71と第2入力端子72とに電流が流れ、第3入力端子73に電流が流れない。それにより、第1入力回路11と第2入力回路21とに電流が流れることで、
図3Bに示すように、時間T1から少し遅れた時間T1’で、第1出力回路12と第2出力回路22とがオン状態となる。また、第3入力回路31には電流が流れないため、
図3Cに示すように、第3出力回路32はオフ状態である。それにより、
図3Dに示すように、時間T1’で第1出力端子81と第2出力端子82とが導通する。このとき、第1接続線80と第3出力端子83とは非導通となる。
【0034】
次に、
図3Aに示すように時間T2で、制御端子4への入力信号がオフにされると、制御回路5は、半導体リレーモジュール2aの各入力端子71-73への通電状態を第2状態とする。すなわち、第1入力端子71と第2入力端子72とに電流が流れず、第3入力端子73に電流が流れる。それにより、第1入力回路11と第2入力回路21とに電流が流れないことで、
図3Bに示すように、時間T2から少し遅れた時間T2’で第1出力回路12と第2出力回路22とがオフ状態となる。また、
図3Cに示すように、時間T2’から少し遅れた時間T2”で、第3出力回路32がオン状態となる。それにより、
図3Dに示すように、時間T2’以降で第1出力端子81と第2出力端子82とが非導通となる。また、時間T2”以降で第1接続線80と第3出力端子83とが導通することで、第1接続線80が第3出力端子83を介して接地される。それにより、良好なアイソレーション特性を得ることができる。
【0035】
以下、上記と同様に、
図3Aに示すように時間T3で、制御端子4にオンの入力信号が供給されると、
図3Cに示すように、時間T3から少し遅れた時間T3”で、第3出力回路32がオフ状態となる。また、
図3Bに示すように、時間T3”から少し遅れた時間T3’で、第1出力回路12と第2出力回路22とがオン状態となる。それにより、
図3Dに示すように、第1出力端子81と第2出力端子82とが導通する。また、第1接続線80と第3出力端子83とは非導通となる。
【0036】
次に、
図3Aに示すように時間T4で、制御端子4への入力信号がオフにされると、
図3Bに示すように、時間T4から少し遅れた時間T4’で第1出力回路12と第2出力回路22とがオフ状態となる。また、
図3Cに示すように、時間T4’から少し遅れた時間T4”で、第3出力回路32がオン状態となる。それにより、
図3Dおよび
図4に示すように、時間T4’以降で第1出力端子81と第2出力端子82とが非導通となる。また、時間T4”以降で第1接続線80と第3出力端子83とが導通する。
【0037】
以上説明した本実施形態に係る半導体リレーモジュール2aでは、第1半導体リレー10の第1出力回路12と、第2半導体リレー20の第2出力回路22とが、互いに直列に接続されており、同時にオン状態とオフ状態とに切り替えられる。また、第1出力端子81と第2出力端子82とが非導通のときに、第1接続線80が第3出力端子83と導通することで接地される。それにより、第1出力端子81と第2出力端子82との間で、良好なアイソレーション特性を得ることができる。
【0038】
第2入力回路21は、第1入力回路11に直列に接続される。そのため、発光素子15,25のVF特性のばらつきの影響を抑えて、第1入力回路11を流れる電流(IF)と第2入力回路21を流れる電流(IF)とを同じ、或いは概ね同じにすることができる。それにより、第1半導体リレー10と第2半導体リレー20との動作時間のばらつきが低減される。そのため、さらに安定した動作特性を実現することができる。
【0039】
また、半導体リレーモジュール2aでは、各半導体リレー10,20,30の入力回路11,21,31は、パッケージ70の内部で入力端子71,72,73にそれぞれ接続されている。また各半導体リレー10,20,30の出力回路12,22,32は、パッケージ70の内部で出力端子81,82,83にそれぞれ接続されている。そのため、回路基板上で配線同士が交差するような複雑な配線構成を回避して、配線を簡素化することができる。それにより、高周波信号の伝達損失を低減できると共に、回路基板の設計を容易に行える半導体リレーモジュール2aを実現できる。
【0040】
なお、第1半導体リレー10と第2半導体リレー20とが低オン抵抗型の半導体リレーであり、第3半導体リレー30が低端子間容量型の半導体リレーであってもよい。すなわち、第1半導体リレー10の出力オン抵抗と、第2半導体リレー20の出力オン抵抗とが、それぞれ第3半導体リレー30の出力オン抵抗よりも小さく、且つ、第3半導体リレー30の出力端子間容量が、第1半導体リレー10の出力端子間容量と、第2半導体リレー20の出力端子間容量よりも小さくてもよい。それにより、良好なインサーションロスおよびアイソレーション特性を実現することができる。
【0041】
或いは、第1~第3半導体リレー10,20,30の全てが、出力端子間容量が12pF以下の低端子間容量型の半導体リレーであってもよい。低端子容量型の半導体リレーの出力端子間容量は、0.8pF以下であるのがより好ましく、0.2pF以下であることがさらに好ましい。
【0042】
次に、本開示の第2実施形態に係る半導体リレー回路1bについて説明する。
図4は、第2実施形態に係る半導体リレー回路1bの一例を示す構成図である。
図4において、第2実施形態に係る半導体リレー回路1bの構成のうち第1実施形態と同じものには、同じ符号を付している。例えば、電源端子3と、制御端子4と、制御回路5と、第1半導体リレー10と、第2半導体リレー20と、第3半導体リレー30と、パッケージ70と、第1入力端子71と、第2入力端子72と、第3入力端子73と、第1出力端子81と、第2出力端子82と、第3出力端子83とは、第1実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0043】
半導体リレー回路1bは、半導体リレーモジュール2bを含む。半導体リレーモジュール2bは、上述した半導体リレーモジュール2aの構成に加えて、第4半導体リレー40と、第5半導体リレー50と、第6半導体リレー60と、第4出力端子84と、第5出力端子85と、第2接続線86とをさらに含む。第4~第6半導体リレー40,50,60は、第1~第3半導体リレー10,20,30が並ぶ方向と平行に並んで配置されている。第4~第6半導体リレー40,50,60は、第1~第3半導体リレー10,20,30に対して、第1~第3半導体リレー10,20,30が並ぶ方向と交差する方向に配置されている。ただし、第4~第6半導体リレー40,50,60との配置は、変更されてもよい。例えば、第1~第6半導体リレー10,20,30,40,50,60が、パッケージ70の長手方向に一列に並んで配置されてもよい。
【0044】
第4半導体リレー40は、第4入力回路41と第4出力回路42とを含む。第4入力回路41に電流が流れているときには、第4出力回路42はオン状態となる。第4入力回路41に電流が流れていないときには、第4出力回路42はオフ状態となる。第5半導体リレー50は、第5入力回路51と第5出力回路52とを含む。第5入力回路51に電流が流れているときには、第5出力回路52はオン状態となる。第5入力回路51に電流が流れていないときには、第5出力回路52はオフ状態となる。第6半導体リレー60は、第6入力回路61と第6出力回路62とを含む。第6入力回路61に電流が流れているときには、第6出力回路62はオン状態となる。第6入力回路61に電流が流れていないときには、第6出力回路62はオフ状態となる。
【0045】
第4出力端子84と第5出力端子85とは、パッケージ70に設けられ、一部がパッケージ70の外部に露出するようにそれぞれ配置されている。第2接続線86は、パッケージ70内で第4出力回路42と第5出力回路52とを接続している。第4出力端子84は、第3外部出力端子8に接続されている。第5出力端子85は、第4外部出力端子9に接続されている。
【0046】
第4入力回路41と第5入力回路51とは、パッケージ70内で第1入力端子71と第2入力端子72とに接続されている。第5入力回路51は、パッケージ70内で第4入力回路41と直列に接続されている。第1入力回路11と第2入力回路21と第4入力回路41と第5入力回路51とは、パッケージ70内で互いに直列に接続されている。第4入力回路41は、パッケージ70内で第2入力回路21に接続されている。第5入力回路51は、パッケージ70内で第2入力端子72に接続されている。第6入力回路61は、パッケージ70内で第3入力端子73に接続されている。第6入力回路61は、パッケージ70内で第3入力回路31と直列に接続されている。
【0047】
第4出力回路42は、パッケージ70内で第4出力端子84と第2接続線86とに接続されている。第5出力回路52は、パッケージ70内で第5出力端子85と第2接続線86とに接続されている。第6出力回路62は、パッケージ70内で第3出力端子83と第2接続線86とに接続されている。
【0048】
図5および
図6は、半導体リレーモジュール2bの構成の一例を示す図である。
図6に示すように、第4半導体リレー40の第4入力回路41は、第1入力部43と、第2入力部44と、発光素子45とを含む。第1入力部43は、第2入力回路21の第2入力部24に接続されている。第5半導体リレー50の第5入力回路51は、第1入力部53と、第2入力部54と、発光素子55とを含む。第1入力部53は、第4入力回路41の第2入力部44に接続されている。第2入力部54は、第2入力端子72に接続されている。第6半導体リレー60の第6入力回路61は、第1入力部63と、第2入力部64と、発光素子65とを含む。第1入力部63は、第3入力回路31の第2入力部34に接続されている。第2入力部64は、第3入力端子73に接続されている。第4~第6半導体リレー40,50,60の発光素子45,55,65の構成は、上記の第1~第3半導体リレー10,20,30の発光素子15,25,35と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0049】
第4半導体リレー40の第4出力回路42は、第1出力部46と、第2出力部47と、2つのMOSFET48,49とを含む。第1出力部46は、第4出力端子84に接続されている。第2出力部47は、第2接続線86に接続されている。第5半導体リレー50の第5出力回路52は、第1出力部56と、第2出力部57と、2つのMOSFET58,59とを含む。第1出力部56は、第2接続線86に接続されている。第2出力部57は、第5出力端子85に接続されている。第6半導体リレー60の第6出力回路62は、第1出力部66と、第2出力部67と、2つのMOSFET68,69とを含む。第1出力部66は、第2接続線86に接続されている。第2出力部67は、第3出力端子83に接続されている。第4~第6半導体リレーのMOSFET48,49,58,59,68,69の構成は、上記の第1~第3半導体リレーのMOSFET18,19,28,29,38,39と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0050】
半導体リレーモジュール2bでは、第1入力端子71と第2入力端子72とに電流が流れ、第3入力端子73に電流が流れない第1状態では、第1出力回路12と第2出力回路22と第4出力回路42と第5出力回路52とがオン状態となり、第3出力回路32と第6出力回路62とがオフ状態となる。それにより、第1出力端子81と第2出力端子82とが導通し、第4出力端子84と第5出力端子85とが導通し、第1接続線80と第3出力端子83とが非導通となり、第2接続線86と第3出力端子83とが非導通となる。
【0051】
第1入力端子71と第2入力端子72とに電流が流れず、第3入力端子73に電流が流れる第2状態では、第1出力回路12と第2出力回路22と第4出力回路42と第5出力回路52とがオフ状態となり、第3出力回路32と第6出力回路62とがオン状態となる。それにより、第1出力端子81と第2出力端子82とが非導通となり、第4出力端子84と第5出力端子85とが非導通となり、第1接続線80と第3出力端子83とが導通し、且つ、第2接続線86と第3出力端子83とが導通する。
【0052】
以上説明した第2実施形態に係る半導体リレーモジュール2bは、第1実施形態に係る半導体リレーモジュール2aと同様に、制御端子4に供給される入力信号の電圧制御によって制御される。その場合、第4出力回路42と第5出力回路52とは、
図3Bに示す第1出力回路12および第2出力回路22と同様に、オン状態とオフ状態とに切り替えられる。また、第6出力回路62は、
図3Cに示す第3出力回路32と同様に、オン状態とオフ状態とに切り替えられる。それにより、第4出力端子84と第5出力端子85とは、
図3Dに示す第1出力端子81と第2出力端子82と同様に、導通状態と非導通状態とに切り替えられる。
【0053】
半導体リレーモジュール2bでは、第1半導体リレー10の第1出力回路12と第2半導体リレー20の第2出力回路22とが、互いに直列に接続されており、第4半導体リレー40の第4出力回路42と第5半導体リレー50の第5出力回路52とが、互いに直列に接続されている。そして、これらの出力回路が、同時にオン状態とオフ状態とに切り替えられる。
【0054】
第3半導体リレー30は、第1出力回路12と第2出力回路22とを接続する第1接続線80の接地点GNDへの接続を制御する。また、第6半導体リレー60は、第4出力回路42と第5出力回路52とを接続する第2接続線86の接地点GNDへの接続を制御する。それにより、第1出力端子81と第2出力端子82との間、および、第4出力端子84と第5出力端子85との間でアイソレーション特性を向上させることができる。
【0055】
また、第1実施形態に係る半導体リレーモジュール2aと同様に、第2実施形態に係る半導体リレーモジュール2bにおいても、回路基板上で配線同士が交差するような複雑な配線構成を回避して、配線を簡素化することができる。それにより、高周波信号の伝達損失を低減できると共に、回路基板の設計を容易に行える半導体リレーモジュール2bを実現できる。
【0056】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0057】
半導体リレー回路、半導体リレーモジュール、および半導体リレーの構造は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。半導体リレーモジュールに含まれる半導体リレーの数は、3つ或いは6つに限らない。半導体リレーの数は、4つ以上、或いは7つ以上であってもよい。
【0058】
第3入力回路31は、パッケージ70内で第2入力端子72と第3入力端子73とに接続されてもよい。第6入力回路61は、パッケージ70内で第2入力端子72と第3入力端子73とに接続されてもよい。
【0059】
第1実施形態に係る半導体リレーモジュール2aにおける、第1~第3半導体リレー10,20,30の配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、
図7に示すように、第1半導体リレー10と第3半導体リレー30との間に、第2半導体リレー20が配置されてもよい。第2実施形態に係る半導体リレーモジュール2bについても同様に、第1~第6半導体リレー10,20,30,40,50,60の配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。入力端子および/または出力端子の配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。
【0060】
制御回路5の構成は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、制御回路5は、第2入力端子72と第3入力端子73とへの入力信号の電流制御により、半導体リレーモジュール2aの各入力端子への通電状態を、第1状態と第2状態とに切り替えるように構成されてもよい。
【0061】
図8は、入力信号の電流制御に応じた半導体リレーモジュール2aの動作を示すタイミングチャートである。
図8Aは、第2入力端子72に供給される入力信号の電流の変化を示す。
図8Bは、第3入力端子73に供給される入力信号の電流の変化を示す。
図8Cは、第1半導体リレー10の第1出力回路12と第2半導体リレー20の第2出力回路22のオン/オフの状態の変化を示す。
図8Cは、第3半導体リレー30の第3出力回路32のオン/オフの状態の変化を示す。
図8Eは、第1出力端子81と第2出力端子82との導通/非導通の状態の変化を示す。
【0062】
図8Aおよび
図8Bに示すように時間T1で、第2入力端子72にオンの入力信号が供給され、且つ、第3入力端子73への入力信号がオフにされると、半導体リレーモジュール2aの各入力端子への通電状態は、第1状態となる。すなわち、第1入力端子71と第2入力端子72とに電流が流れ、第3入力端子73に電流が流れない。それにより、第1入力回路11と第2入力回路21とに電流が流れることで、
図8Cに示すように、時間T1から少し遅れた時間T1’で、第1出力回路12と第2出力回路22とがオン状態となる。また、第3入力回路31には電流が流れないことで、
図8Dに示すように、第3出力回路32がオフ状態となる。それにより、
図8Eに示すように、時間T1’で第1出力端子81と第2出力端子82とが導通する。このとき、第1接続線80と第3出力端子83とは非導通となる。
【0063】
次に、
図8Aに示すように時間T2で、第2入力端子72への入力信号がオフにされ、
図8Bに示すように時間T3で、第3入力端子73にオンの入力信号が供給されると、半導体リレーモジュール2aの各入力端子への通電状態は、第2状態となる。すなわち、第1入力端子71と第2入力端子72とに電流が流れず、第3入力端子73に電流が流れる。それにより、第1入力回路11と第2入力回路21とに電流が流れないことで、
図8Cに示すように、時間T2から少し遅れた時間T2’で第1出力回路12と第2出力回路22とがオフ状態となる。また、
図8Dに示すように、時間T3から少し遅れた時間T3’で、第3出力回路32がオン状態となる。それにより、
図8Eに示すように、時間T2’以降で第1出力端子81と第2出力端子82とが非導通となる。また、時間T3’以降で第1接続線80と第3出力端子83とが導通する。そのため、
図8Eに示すように、第1出力端子81と第2出力端子82とが非導通であるときに、第1接続線80が第3出力端子83を介して接地される。
【0064】
以下、上記と同様に、
図8Bに示すように時間T4で、第3入力端子73への入力信号がオフにされると、
図8Dに示すように、時間T4から少し遅れた時間T4’で、第3出力回路32がオフ状態となる。また、
図8Aに示すように、時間T5で第2入力端子72にオンの入力信号が供給されると、
図8Cに示すように、時間T5から少し遅れた時間T5’で、第1出力回路12と第2出力回路22とがオン状態となる。それにより、時間T4’以降で第1接続線80と第3出力端子83とは非導通となる。また、
図8Eに示すように、時間T5’以降で、第1出力端子81と第2出力端子82とが導通する。
【0065】
次に、
図8Aに示すように時間T6で、第2入力端子72への入力信号がオフにされると、
図8Cに示すように、時間T6から少し遅れた時間T6’で第1出力回路12と第2出力回路22とがオフ状態となる。また、
図8Bに示すように時間T7で、第3入力端子73にオンの入力信号が供給にされると、
図8Dに示すように、時間T7から少し遅れた時間T7’で、第3出力回路32がオン状態となる。それにより、
図8Eに示すように、時間T6’以降で第1出力端子81と第2出力端子82とが非導通となる。また、時間T7’以降で第1接続線80と第3出力端子83とが導通する。
【0066】
なお、第2実施形態に係る半導体リレーモジュール2bについても、第2入力端子72と第3入力端子73とへの入力信号の電流制御により、上記と同様に制御されてもよい。
【0067】
第2実施形態において、第4入力回路41と第5入力回路51とは、第1入力回路11と第2入力回路21とに対して、並列に接続されてもよい。第6入力回路61は、第3入力回路33に対して並列に接続されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明によれば、安定した動作特性を確保すると共に、回路基板の設計を容易に行える半導体リレーモジュールを実現できる。
【符号の説明】
【0069】
3・・・電源端子、 4・・・制御端子、 5・・・制御回路、 11・・・第1入力回路、 12・・・第1出力回路、 10・・・第1半導体リレー、 20・・・第2半導体リレー、 21・・・第2入力回路、 22・・・第2出力回路、 30・・・第3半導体リレー、 31・・・第3入力回路、 32・・・第3出力回路、 40・・・第4半導体リレー、 41・・・第4入力回路、 42・・・第4出力回路、 50・・・第5半導体リレー、 51・・・第5入力回路、 52・・・第5出力回路、 61・・・第6入力回路、 62・・・第6出力回路、 60・・・第6半導体リレー、 70・・・パッケージ、 71・・・第1入力端子、 72・・・第2入力端子、 73・・・第3入力端子、 80・・・第1接続線、 81・・・第1出力端子、 82・・・第2出力端子、 83・・・第3出力端子、 84・・・第4出力端子、 85・・・第5出力端子、 86・・・第2接続線