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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】空気調和機の室外機
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/24 20110101AFI20231219BHJP
【FI】
F24F1/24
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019215201
(22)【出願日】2019-11-28
(65)【公開番号】P2021085612
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】110002653
【氏名又は名称】弁理士法人アズテックIP
(72)【発明者】
【氏名】眞砂 秀基
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-138721(JP,A)
【文献】国際公開第2015/166919(WO,A1)
【文献】特開2008-076008(JP,A)
【文献】特開2013-015294(JP,A)
【文献】特開2009-299974(JP,A)
【文献】特開2014-202398(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0312046(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の上下方向に配置された仕切板により、熱交換器及びファンが配置される熱交換器室と冷媒配管が配置される機械室に区画され、前記機械室に前記冷媒配管とともに電装品モジュールが配置された空気調和機の室外機において、
前記電装品モジュールは、前記仕切板に前記機械室の前後方向に平行となるように前記仕切板の前記機械室側に取り付けられる固定板と、該固定板との間で前記冷媒配管を挟むように前記固定板の上面に取り付けられるヒートシンクと、パワーデバイスが下面に搭載されたプリント基板と、該プリント基板の上面を覆う上蓋と前記プリント基板の周囲を囲む枠板を備え前記プリント基板を保持する基板ホルダとを備え、
前記固定板は結露水を集める結露水収集溝が上面に形成され、
前記プリント基板は前記パワーデバイスが前記ヒートシンクに結合されることで前記固定板に取り付けられ、
前記基板ホルダと前記固定板によって前記ヒートシンクと前記プリント基板を含む内部空間が囲まれていることを特徴とする室外機。
【請求項2】
請求項1に記載の室外機において、
前記結露水収集溝は、前記仕切板側が低くなるよう傾斜して形成されていることを特徴とする室外機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の室外機において、
前記仕切板の前記固定板と接する部分に、前記結露水収集溝に滞留した結露水を下方に排出させる凹部が形成されていることを特徴とする室外機。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の室外機において、
前記固定板の前記仕切板と接する側に、前記結露水収集溝に滞留した結露水を下方に排出させる凹部が形成されていることを特徴とする室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械室に電装品モジュールが取り付けられた空気調和機の室外機に関する。
【0002】
一般的な空気調和機は、図10に示すように、室外に設置される室外機10と室内に設置される室内機20を備えている。室外機10と室内機20は、冷媒配管30によって接続され冷凍サイクルを形成している。
【0003】
室外機10には、室外空気と冷媒を熱交換する室外熱交換器11、送風ファン11F、冷媒を圧縮する圧縮機12、圧縮機12から吐出された潤滑油と冷媒の混合流体から潤滑油を分離する油分離器13、流入した冷媒を膨張させて減圧する膨張弁14、流入した冷媒を気液分離するアキュムレータ15、暖房運転と冷房運転を切り替える四方弁16などが設けられている。また、室内機20には、室内空気と冷媒を熱交換する室内熱交換器21、送風ファン21Fなどが設けられている。そして、冷媒配管30は、これら室外熱交換器11、圧縮機12、油分離器13、膨張弁14、アキュムレータ15、四方弁16、室内熱交換器21を接続している。冷媒配管30は、液側冷媒配管30Lとガス側冷媒配管30Gとを含む。
【0004】
図11は室外機10を正面側から見た図である。図11に示すように、室外機10は、筐体17に備えられた仕切板171によって、筐体17の内部が熱交換器室10Aと機械室10Bに区画され、熱交換器室10Aには前述した室外熱交換器11と送風ファン11Fが配置されている。機械室10Bには、前述した圧縮機12、油分離器13、膨張弁14、アキュムレータ15、四方弁16などが収容され、これらは筐体17の前面の図示しないサービスパネルを取り外すことにより、外部からメンテナンス可能となっている。なお、図11では部品の一部は隠れて図示されていない。
【0005】
この機械室10Bには、さらに、その上下方向のほぼ中間位置に電装品モジュール40が配置されている。この電装品モジュール40は、空気調和機の全体の動作を制御する制御回路、空気調和機の各種設定を行うための設定回路、空気調和機の動作状態を表示する表示回路、外部から供給される交流電力を直流電力に変換して出力するコンバータ回路、コンバータ回路から出力された直流電力を所望の周波数の交流電力に変換して出力するインバータ回路、その他の回路などを搭載したモジュールであり、プリント基板41にそれらの回路を実現するための複数の電子部品が搭載されている。プリント基板41は、機械室10Bの奥側に配管スペースを確保できるように1枚で構成され、電装品モジュール40内に上下方向の姿勢で取り付けられている。
【0006】
図12にプリント基板41を背面側から見た図を示す。このプリント基板41は上下方向が弱電領域41Aと強電領域41Bに分けられている。弱電領域41Aには、例えば、前記した制御回路の一部を構成するマイコン等の電子部品41A1、設定回路を構成するスイッチ41A2、プラグを抜き差しする小電力用コネクタ41A3、表示器としてのLED41A4等の弱電系の電子部品が搭載される。また、強電領域41Bには、電力変換を行うための強電系の複数の電子部品、例えばコンバータ回路のICやインバータ回路のICなどのパワーデバイス41B1、平滑用の大容量電解コンデンサ41B2、コンバータ用のリアクトル41B3、大電力用コネクタ41B4、その他の図示しない電子部品が搭載される。
【0007】
強電領域41Bには、さらに、パワーデバイス41B1で発生する熱を冷却するための冷却器50が配置されている。この冷却器50は冷媒配管30の液側冷媒配管30Lに取り付けられる図示しないヒートシンクを備える。そのヒートシンクはパワーデバイス41B1が発生する熱が伝わるようにプリント基板41の正面側に配置されている。図10を参照して液側冷媒配管30Lは、冷房運転時には室外熱交換器11で凝縮した冷媒が流れ、暖房運転時には室内熱交換器21で凝縮され膨張弁14で減圧された冷媒が流れるので、その冷媒によって冷却器50のヒートシンクが冷却され、パワーデバイス41B1の温度が所定値以下に保持される。以上説明した空気調和機については、特許文献1に記載がある。
【0008】
しかし、上記のようにプリント基板41を上下方向に取り付ける構造では、機械室10Bの上下方向サイズを大きくする必要があり、室外機自体の高さが高くなる。近年の空気調和機には、設置の自由度が高いコンパクトな室外機が要求されており、室外機の高さが高くなる構造はその要求に逆行することになる。
【0009】
そこで、プリント基板41を、前記した弱電領域41Aに配置される電子部品を搭載したメイン基板と、前記した強電領域41Bに配置される電子部品を搭載したパワー基板に分けて形成し、機械室10B内に上下方向に沿って取り付けた固定板の一方の面にメイン基板を取り付け、他方の面にパワー基板を取り付けることが考えられる。これによれば、メイン基板とパワー基板のそれぞれの上下方向のサイズを、それらメイン基板とパワー基板を上下方向に並べた場合に相当する1枚のプリント基板41の上下方向のサイズよりも小さくできるので、室外機の上下方向サイズの小型化が可能となる。
【0010】
しかし、このようにメイン基板とパワー基板という2枚のプリント基板を使用する場合は、それらメイン基板とパワー基板の間の接続ワイヤの増加や組立工数の増加によってコスト高を招く問題がある。
【0011】
この問題を解決するために、冷媒配管30の液側冷媒配管30Lに取り付けたヒートシンクを固定板の上面に取り付け、その固定板を仕切板171に直交するように機械室10B内に左右方向に取り付け、パワーデバイスを下面に搭載した1枚のプリント基板41をその固定板の上方に取り付けて、そのパワーデバイスを固定板の上面のヒートシンクと熱的に結合させ、全体をケースで覆うよう構成した電装品モジュールを実現することが考えられる。
【0012】
この電装品モジュールによれば、仕切板171に直交する固定板に平行に並ぶようにプリント基板41が取り付けられるので、コスト高を招くことなく室外機の上下方向のサイズを小さくすることができ、且つ冷媒配管を流れる冷媒によってパワーデバイスを冷却することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】特許第5472364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、上記構造では、冷媒配管による冷却によって固定板に結露が生じたときに、その結露水の温度は電装品モジュールのケース内の雰囲気温度よりも上昇しているのでその結露水がヒートシンクに接することで冷却効果が低減したり、熱交換器室10Aの送風ファン11Fで吸引される空気流によってその結露水がプリント基板41に搭載された電子部品に飛散して悪影響を与える恐れがある。
【0015】
本発明の目的は、生じた結露水による冷却効果低減や電子部品への悪影響を防止した電装品モジュールを備えた空気調和機の室外機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一形態は、筐体の上下方向に配置された仕切板により、熱交換器及びファンが配置される熱交換器室と冷媒配管が配置される機械室に区画され、前記機械室に前記冷媒配管とともに電装品モジュールが配置された空気調和機の室外機において、前記電装品モジュールは、前記仕切板に前記機械室の前後方向に平行となるように前記仕切板の前記機械室側に取り付けられる固定板と、該固定板との間で前記冷媒配管を挟むように前記固定板の上面に取り付けられるヒートシンクと、パワーデバイスが下面に搭載されたプリント基板と、該プリント基板の上面を覆う上蓋と前記プリント基板の周囲を囲む枠板を備え前記プリント基板を保持する基板ホルダとを備え、前記固定板は結露水を集める結露水収集溝が上面に形成され、前記プリント基板は前記パワーデバイスが前記ヒートシンクに結合されることで前記固定板に取り付けられ、前記基板ホルダと前記固定板によって前記ヒートシンクと前記プリント基板を含む内部空間が囲まれていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電装品モジュール内の固定板に結露水が生じても、それを結露水収集溝に集めることができるので、固定板の上面に結露水が滞留することを防止でき、ヒートシンクに生じた結露水による冷却効果低減や電子部品への悪影響を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】室外機の斜視図である。
図2】筺体を底面パネルのみとした同室外機の斜視図である。
図3】筺体を底面パネルのみとし且つ電装品モジュールを分解した同室外機の斜視図である。
図4】電装品モジュールのプリント基板の平面図である。
図5】電装品モジュールの固定板の平面図である。
図6図4のA-A線断面図である。
図7図5のB-B線断面図である。
図8】電装品モジュールの別の例の平面図である。
図9図8のC-C線断面図である。
図10】空気調和機の冷媒回路の回路図である。
図11】従来の室外機のサービスパネルを取り外した正面図である。
図12】従来の電装品モジュールの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を説明する。図10図12で説明したものと同じものには同じ符号を付けた。室外機100は、図1に示すように、その筐体110が、前面パネル111、その前面パネル111の右横のサービスパネル112、右側面パネル113、左側面パネル114、天面パネル115、背面パネル116、底面パネル117を備え、底面パネル117には脚118が取り付けられている。
【0020】
以下の説明では、前面パネル111側を前、背面パネル116側を後、右側面パネル113側を右、左側面パネル114側を左、天面パネル116側を上、底面パネル117側を下とする。
【0021】
図2図3に、筐体110の前面パネル111、サービスパネル112、右側面パネル113、左側面パネル114、天面パネル115、背面パネル116を取り去った内部部品の状態を示す。室外機100は、前面パネル111の後側が熱交換器室110Aになり、サービスパネル112の後側が機械室110Bになるように、筐体110の上下方向に平行な仕切板119によってその内部が左右方向に区画されている。
【0022】
熱交換器室110Aには、図12で説明した室外熱交換器11や送風ファン11Fが配置されている。61は送風ファン11Fが取り付けられるファン支持フレームであり、その下端が底面パネル117に取り付けられ、その上端は取付金具62で室外熱交換器11に支持されるともに、取付金具63で前面パネル111に支持されている。
【0023】
機械室110Bには、図10図11で説明した冷媒配管30、圧縮機12、油分離器13、膨張弁14、アキュムレータ15、四方弁16などが収容されているが、図2図3ではその一部のみを示している。機械室110Bは、サービスパネル112を取り外すことにより、室外機100の前面側から視認可能となっている。
【0024】
200は電装品モジュールであり、プリント基板210と、そのプリント基板210の上面210aを覆うようにそのプリント基板210に着脱自在に取り付けられる基板ホルダ220と、プリント基板210に搭載されたパワーデバイス212を冷却するヒートシンク240と、ヒートシンク240が取り付けられる固定板230を備える。
【0025】
プリント基板210は、図6に示すように、その上面210aが基板ホルダ220に覆われている。図4に示すように、プリント基板210の下面210bにおいては、中央領域210b1にパワーIC等のパワーデバイス211が搭載され、後側領域210b2に図示しない入力ACフィルタなどを含む強電系の電子部品が搭載され、前側領域210b3に図示しない外部接部用コネクタなどを含む弱電系の電子部品が搭載される。
【0026】
このように、プリント基板210の下面210bは、前側から後側にかけて、前側領域210b3、中央領域210b1、後側領域210b2が並んで配置されている。そして、中央領域210b1のパワーデバイス211が搭載される箇所には開口212が形成されている。
【0027】
基板ホルダ220は、図6に示したように、上蓋221と、格子形状に配置されたアーム222と、アーム222を囲む枠板223を備える。基板ホルダ220は、上蓋221を取り外した状態では、図3に示すように、アーム222を介してプリント基板210の上面210aを上方から視認できるようになっている。
【0028】
そして、図6に示すように、枠板223の前端と後端の内側に設けられた爪224がプリント基板210の下面210bの前縁部と後縁部に係止し、アーム222がプリント基板210の上面210aを押圧することで、そのプリント基板210が基板ホルダ220に保持されている。
【0029】
基板ホルダ220の枠板223の下端を矢印で示すように前後方向に広げれば、枠板223が外側に撓んで爪224がプリント基板210から外れ、そのプリント基板210を取り外すことができる。基板ホルダ220にプリント基板210を保持させるときは、プリント基板210の縁部を爪224に押し当ててからアーム222に当接するまで、そのプリント基板210を基板ホルダ220内に押し込めばよい。
【0030】
固定板230は板金製であり、縦板231と横板232により側面視でL字形状に形成されていて、縦板231が仕切板119の機械室110B側に取り付けられ、横板232は仕切板119と直交する方向に機械室11Bの前後方向に平行となるように伸びている。この固定板230と基板ホルダ220により囲まれる内部空間に、前記したプリント基板210が配置されている。
【0031】
また、この固定板230の横板232の上面232aには、図5に示すように、仕切板119に縦方向に部分的にプレス成形された凹部119A,119Bに位置合わせできる2本の結露水収集溝233A,233Bが形成されている。この結露水収集溝233A,233Bは、図7に示すように、縦板231の側が縦板231と反対側よりも深くなるように傾斜した形状となっている。
【0032】
そして、横板232の上面232aの2本の結露水収集溝233A,233Bの間には、2本の冷媒配管30Lが前後方向に平行に並ぶように配置されている。この冷媒配管30Lは仕切板119を向く側の部分31がU字形状に曲折されている。また、この冷媒配管30Lは横板232における縦板231と反対側、つまり図3における右側の先端において曲折部32により下方向に折り曲げられている。
【0033】
ヒートシンク240は、図6に示すように、下面に溝形状の2本のU字形状の凹部241が形成され、固定板230の横板232の上面232aに配置された冷媒配管30Lを、その凹部241で横板232に押さえ付けるように、ネジB1,B2によって横板232に取り付けられている。前記したパワーデバイス211は、パワーデバイス211から引き出されたリード211aがプリント基板210の下面210bに半田付けされており、ヒートシンク240に熱的に結合させる際は、プリント基板210に形成された開口212からプラスドライバを挿入してネジB3でそのヒートシンク240にネジ止めする。
【0034】
以上から本実施例の電装品モジュール200によれば、プリント基板210を備える電装品モジュール200が、前後方向に底面パネル117に対してほぼ平行に機械室110B内に取り付けられるので、上下方向に機械室110B内に取り付けられる場合と比較して、その電装品モジュール200が室外機100の上下方向に占めるサイズを大幅に小さくすることができ、室外機100を小型化し易くなる。
【0035】
また、プリント基板210は1枚であるので、2枚のプリント基板を使用する場合と比較して、2枚のプリント基板の間の接続ワイヤの増加や組立工数の増加を防ぎ、コスト安を実現することができる。
【0036】
また、ヒートシンク240は冷媒配管30Lを流れる冷媒によって冷却され、プリント基板210のパワーデバイス211はヒートシンク240によって冷却される。このため、パワーデバイス211は充分冷却されるので、そのパワーデバイス211を熱交換器室110Aの送風ファン11Fで生じる風を利用して空冷する必要はない。
【0037】
また、プリント基板210の下面210bには、上記のように後側領域210b2に入力ACフィルタなどを含む強電系の電子部品が搭載され、前側領域210b3には外部接部用コネクタなどを含む弱電系の電子部品が搭載される。したがって、手前のサービスパネル112側に外部接続部品が配置されるので、アクセスが容易となって組立時やメンテナンス時の作業性が良好となる。
【0038】
また、弱電系の電子部品が手前のサービスパネル112側に配置され、高電圧が加わる強電系の電子部品が背面パネル116側に配置されるので、メンテナンス時の感電を防止することができる。
【0039】
また、後側領域210b2と前側領域210b3の間の中央領域210aにパワーデバイス212が配置されるため、冷媒配管30Lを後側領域210b2や前側領域210b3を迂回することなくパワーデバイス212の下方に配管できるので、冷媒配管30Lの引き回し距離が短くなり、構造を簡素化できる。
【0040】
さらに、電装品モジュール200はプリント基板210とヒートシンク240が基板ホルダ220と固定板230によって周囲を覆われているので、ヒートシンク240が結露して結露水が生じたときでも、その結露水が熱交換器110Aの送風ファン11Fによる空気流によって飛散することが防止される。
【0041】
また、固定板230の上面232aに結露水収集溝233A,233Bが形成されているので、その結露水は結露水収集溝233A,233Bに流れ込む。通常では結露水の量は僅かであるので、そこに滞留させたままにしておいても良いが、仕切板119に凹部119A,119Bを形成しておくことで、その凹部119A,119Bを経由して電装品モジュール200の外部に排出される。
【0042】
図8図9は結露水収集溝233A,233Bに集められた結露水を電装品モジュール200の外部に排出す部分の別の例を示す図である。ここでは、結露水収集溝233A,233Bの仕切板119の側の縦板231に凹部233A1,233B1を形成することで、結露水収集溝233A,233Bに集められた結露水がその凹部233A1,233B1を経由して排出されるようにした。このようにすれば、仕切板119に凹部119A,119Bを形成する必要がなくなる。
【符号の説明】
【0043】
30L:冷媒配管
100:室外機、110:筐体、110A:熱交換器室、110B:機械室、111:正面パネル、112:サービスパネル、113:右側面パネル、114:左側面パネル、115:天面パネル、116:背面パネル、117:底面パネル、118:スタンド、119:仕切板、119A,119B:凹部
200:電装品モジュール、210:プリント基板、212:パワーデバイス、220:基板ホルダ、230:固定板、233A,233B:結露水収集溝、233A1,233B1:凹部、240:ヒートシンク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12