(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】広告提示システム及び広告提示方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20231219BHJP
【FI】
G06Q30/0251
(21)【出願番号】P 2020004768
(22)【出願日】2020-01-15
【審査請求日】2022-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中一 俊弘
(72)【発明者】
【氏名】桜井 英之
(72)【発明者】
【氏名】三浦 正哉
(72)【発明者】
【氏名】大竹 和樹
(72)【発明者】
【氏名】唐木 琢也
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-092385(JP,A)
【文献】再公表特許第2018/105217(JP,A1)
【文献】特開2013-045169(JP,A)
【文献】特開2005-005827(JP,A)
【文献】特開2016-065938(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0268743(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に設けられた出力装置と、情報処理装置と、管理装置とを備えた広告提示システムであって、
前記移動体は、輸送に用いられる移動体であり、
前記管理装置は、人の属性情報と該属性情報を有する人が存在する場所情報と該属性情報を有する人が該場所に存在する時間帯情報とが予め関連付けられた関連情報に基づいて、特定の時間帯に特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、
前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力
し、
前記管理装置は、前記場所情報と前記時間帯情報と広告料情報とが関連付けられた複数の広告候補情報を含む一覧情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記一覧情報を受信し、前記一覧情報を前記移動体の乗員へ提示し、前記一覧情報のうちの、前記乗員により選択された広告候補情報を表す選択情報を取得し、取得した選択情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された選択情報を受信し、受信した選択情報に対応する広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、該広告情報を前記出力装置へ出力し、
前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力し、
前記情報処理装置は、前記出力装置により前記広告情報が前記移動体の外部へ向けて出力されている際の前記移動体の位置情報の系列を表す走行経路である実績情報を取得し、取得した前記実績情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された前記実績情報を受信し、
前記移動体による輸送の費用は、前記実績情報に対応する広告料に応じて減額される、
広告提示システム。
【請求項2】
移動体に設けられた出力装置と、情報処理装置と、管理装置と、複数の発注装置とを備えた広告提示システムであって、
前記移動体は、輸送に用いられる移動体であり、
前記管理装置は、広告がされる場所を表す場所情報と広告がされる時間帯を表す時間帯情報とが互いに関連付けられた複数の発注情報を複数の発注装置の各々へ送信し、
前記発注装置の各々は、前記管理装置から送信された複数の発注情報を取得し、複数の発注情報をユーザへ提示し、複数の発注情報のうちの、ユーザにより選択された発注情報と該発注情報に対する価格を表す価格情報の組み合わせである入札情報を取得し、取得した入札情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、複数の前記発注装置の各々から送信された入札情報のうちの、価格情報が最も高い入札情報を落札情報として特定し、落札情報に対応する入札情報を送信した発注装置から送信される広告情報であって、かつ特定の時間帯に特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、
前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力
し、
前記管理装置は、前記場所情報と前記時間帯情報と広告料情報とが関連付けられた複数の広告候補情報を含む一覧情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記一覧情報を受信し、前記一覧情報を前記移動体の乗員へ提示し、前記一覧情報のうちの、前記乗員により選択された広告候補情報を表す選択情報を取得し、取得した選択情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された選択情報を受信し、受信した選択情報に対応する広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、該広告情報を前記出力装置へ出力し、
前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力し、
前記情報処理装置は、前記出力装置により前記広告情報が前記移動体の外部へ向けて出力されている際の前記移動体の位置情報の系列を表す走行経路である実績情報を取得し、取得した前記実績情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された前記実績情報を受信し、
前記移動体による輸送の費用は、前記実績情報に対応する広告料に応じて減額される、 広告提示システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、前記移動体の走行予定経路を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された前記走行予定経路を受信し、該走行予定経路に応じて、前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信する、
請求項1
又は請求項2に記載の広告提示システム。
【請求項4】
前記管理装置は、前記広告情報を複数の前記情報処理装置の各々へ送信し、
複数の前記情報処理装置のうちの第1の情報処理装置は、第1の移動体が特定の場所に存在している場合に、第1の移動体に設けられた第1の出力装置へ前記広告情報を出力し、
複数の前記情報処理装置のうちの第2の情報処理装置は、第1の情報処理装置が第1の出力装置へ前記広告情報を出力したタイミングに対応するタイミングで、第2の移動体が特定の場所に存在している場合に、第2の移動体に設けられた第2の出力装置へ前記広告情報を出力する、
請求項1~請求項
3の何れか1項に記載の広告提示システム。
【請求項5】
前記広告情報は、動画像情報であり、
複数の前記情報処理装置のうちの第1の情報処理装置は、第1の移動体が特定の場所に存在している場合に、第1の移動体に設けられた第1の出力装置へ前記広告情報のうちの第1の時刻の画像を出力し、
複数の前記情報処理装置のうちの第2の情報処理装置は、第2の移動体が特定の場所に存在している場合に、第2の移動体に設けられた第2の出力装置へ前記広告情報のうちの第2の時刻の画像を出力する、
請求項1~請求項
3の何れか1項に記載の広告提示システム。
【請求項6】
複数の前記情報処理装置のうちの第1の情報処理装置は、第1の移動体が特定の場所に存在している場合に、第1の移動体に設けられた第1の出力装置へ第1の広告情報を出力し、
複数の前記情報処理装置のうちの第2の情報処理装置は、第2の移動体が特定の場所に存在している場合に、第2の移動体に設けられた第2の出力装置へ第2の広告情報を出力する、
請求項1~請求項
3の何れか1項に記載の広告提示システム。
【請求項7】
前記広告候補情報は、前記場所情報が表す場所及び前記時間帯情報が表す時間帯において、予測人数が予め設定された閾値以上である属性情報を有する人向けの広告情報である、
請求項1~請求項6の何れか1項に記載の広告提示システム。
【請求項8】
前記広告候補情報は、前記移動体の現在の位置及び前記移動体の走行予定経路から予め定められた距離範囲内の場所を示す前記場所情報に対応付けられた広告情報である、
請求項1~請求項7の何れか1項に記載の広告提示システム。
【請求項9】
移動体に設けられた出力装置と、情報処理装置と、管理装置とを備えた広告提示システムにおいて実行される広告提示方法であって、
前記移動体は、輸送に用いられる移動体であり、
前記管理装置が、人の属性情報と該属性情報を有する人が存在する場所情報と該属性情報を有する人が該場所に存在する時間帯情報とが予め関連付けられた関連情報に基づいて、特定の時間帯に特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置が、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、
前記出力装置が、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所を存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力
し、
前記管理装置は、前記場所情報と前記時間帯情報と広告料情報とが関連付けられた複数の広告候補情報を含む一覧情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記一覧情報を受信し、前記一覧情報を前記移動体の乗員へ提示し、前記一覧情報のうちの、前記乗員により選択された広告候補情報を表す選択情報を取得し、取得した選択情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された選択情報を受信し、受信した選択情報に対応する広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、該広告情報を前記出力装置へ出力し、
前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力し、
前記情報処理装置は、前記出力装置により前記広告情報が前記移動体の外部へ向けて出力されている際の前記移動体の位置情報の系列を表す走行経路である実績情報を取得し、取得した前記実績情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された前記実績情報を受信し、
前記移動体による輸送の費用は、前記実績情報に対応する広告料に応じて減額される、 広告提示方法。
【請求項10】
移動体に設けられた出力装置と、情報処理装置と、管理装置と、複数の発注装置とを備えた広告提示システムにおいて実行される広告提示方法であって、
前記移動体は、輸送に用いられる移動体であり、
前記管理装置が、広告がされる場所を表す場所情報と広告がされる時間帯を表す時間帯情報とが互いに関連付けられた複数の発注情報を複数の発注装置の各々へ送信し、
前記発注装置の各々が、前記管理装置から送信された複数の発注情報を取得し、複数の発注情報をユーザへ提示し、複数の発注情報のうちの、ユーザにより選択された発注情報と該発注情報に対する価格を表す価格情報の組み合わせである入札情報を取得し、取得した入札情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置が、複数の前記発注装置の各々から送信された入札情報のうちの、価格情報が最も高い入札情報を落札情報として特定し、落札情報に対応する入札情報を送信した発注装置から送信される広告情報であって、かつ特定の時間帯に特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置が、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、
前記出力装置が、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力
し、
前記管理装置は、前記場所情報と前記時間帯情報と広告料情報とが関連付けられた複数の広告候補情報を含む一覧情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記一覧情報を受信し、前記一覧情報を前記移動体の乗員へ提示し、前記一覧情報のうちの、前記乗員により選択された広告候補情報を表す選択情報を取得し、取得した選択情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された選択情報を受信し、受信した選択情報に対応する広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、該広告情報を前記出力装置へ出力し、
前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力し、
前記情報処理装置は、前記出力装置により前記広告情報が前記移動体の外部へ向けて出力されている際の前記移動体の位置情報の系列を表す走行経路である実績情報を取得し、取得した前記実績情報を前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された前記実績情報を受信し、
前記移動体による輸送の費用は、前記実績情報に対応する広告料に応じて減額される、 広告提示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告提示システム及び広告提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体による情報掲載の管理システムが知られている。例えば、特許文献1には、移動体の外部へ向けての表示情報を掲載することが開示されている。
【0003】
また、広告車両の提供システムが開示されている。例えば、特許文献2には、使用者による車両の使用終了後に使用者の端末へウェブサーバーから広告及びアンケートを配信することが開示されている。
【0004】
また、特許文献3には、車両を用いて特定の地域内にて特定の事業者の広告を集中して呈示することを可能とする車両用広告呈示システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-288520号公報
【文献】特開2010-277583号公報
【文献】特開2013-89096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1~3では、車両を利用して広告を提示することが開示されているものの、その広告がなされる場所については考慮されていない。例えば、広告を提示する場合に、その広告が提示される場所を考慮しなければ、宣伝効果を高めることはできない。
【0007】
例えば、車両の表示装置が学生向けの広告を車両の外部へ提示する場合、その車両が走行している場所において学生の数が少なければ、広告による宣伝効果は低い。
【0008】
上記特許文献1~3に開示の技術は、移動体の一例である車両から広告を提示することが単に開示されているのみであり、車両から広告が提示される場所については考慮されていない、という課題がある。
【0009】
本発明は、上記事実を考慮し、広告を提示する場所を考慮して移動体から広告を提示することができる、広告提示システム及び広告提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の広告提示システムは、移動体に設けられた出力装置と、情報処理装置と、管理装置とを備えた広告提示システムであって、前記管理装置は、人の属性情報と該属性情報を有する人が存在する場所情報とが予め関連付けられた関連情報に基づいて、特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力する、広告提示システムである。
【0011】
広告提示システムの管理装置は、人の属性情報と該属性情報を有する人が存在する場所情報とが予め関連付けられた関連情報に基づいて、特定の場所を走行予定の移動体の出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を情報処理装置へ送信する。そして、情報処理装置は、管理装置から送信された広告情報を受信し、移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を出力装置へ出力する。そして、出力装置は、情報処理装置から出力された広告情報を取得し、移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を移動体の外部へ向けて出力する。これにより、広告を提示する場所を考慮して移動体から広告を提示することができる。また、広告に適した属性を有する人が多い時間帯の場所において移動体の出力装置から広告情報が出力されるため、広告による宣伝効果を高めることができる。また、広告主が特定の場所において対象者を絞った広告を出したいという希望がある場合に、特定の場所周辺を走行する複数の移動体による効率的な宣伝が可能になる。
【0012】
請求項2に記載の広告提示システムは、移動体に設けられた出力装置と、情報処理装置と、管理装置と、複数の発注装置とを備えた広告提示システムであって、前記管理装置は、広告がされる場所を表す場所情報を含む複数の発注情報を複数の発注装置の各々へ送信し、前記発注装置の各々は、前記管理装置から送信された複数の発注情報を取得し、複数の発注情報をユーザへ提示し、複数の発注情報のうちの、ユーザにより選択された発注情報と該発注情報に対する価格を表す価格情報の組み合わせである入札情報を取得し、取得した入札情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置は、複数の前記発注装置の各々から送信された入札情報のうちの、価格情報が最も高い入札情報を落札情報として特定し、落札情報に対応する入札情報を送信した発注装置から送信される広告情報であって、かつ特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力する広告提示システムである。
【0013】
広告提示システムの管理装置は、広告がされる場所を表す場所情報を含む複数の発注情報を複数の発注装置の各々へ送信する。そして、発注装置の各々は、管理装置から送信された複数の発注情報を取得し、複数の発注情報をユーザへ提示する。そして、発注装置の各々は、複数の発注情報のうちの、ユーザにより選択された発注情報と該発注情報に対する価格を表す価格情報の組み合わせである入札情報を取得し、取得した入札情報を管理装置へ送信する。そして、管理装置は、複数の発注装置の各々から送信された入札情報のうちの、価格情報が最も高い入札情報を落札情報として特定し、落札情報に対応する入札情報を送信した発注装置から送信される広告情報であって、かつ特定の場所を走行予定の移動体の出力装置から出力させる対象の広告情報を取得する。そして、管理装置は、該広告情報を情報処理装置へ送信する。そして、情報処理装置は、管理装置から送信された広告情報を受信し、移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を出力装置へ出力する。そして、出力装置は、情報処理装置から出力された広告情報を取得し、移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を移動体の外部へ向けて出力する。これにより、広告を提示する場所を考慮して移動体から広告を提示することができる。また、広告がなされる場所について競売がなされるため、移動体の管理団体等はより多くの広告料を得ることができる。また、広告主が特定の時間帯における特定の場所において対象者を絞った広告を出したいという希望がある場合に、特定の場所を特定の時間帯に走行する複数の移動体による効率的な宣伝が可能になる。
【0014】
請求項3に記載の広告提示システムの前記関連情報は、人の属性情報と該属性情報を有する人が存在する場所情報と該属性情報を有する人が該場所に存在する時間帯情報とが予め関連付けられた情報であり、前記管理装置は、前記関連情報に基づいて、特定の時間帯に特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力する。これにより、広告に適した属性を有する人が多い時間帯の場所において移動体の出力装置から広告情報が出力されるため、広告による宣伝効果を高めることができる。
【0015】
請求項4に記載の広告提示システムの前記管理装置は、前記関連情報に基づいて、特定の時間帯に特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力する。これにより、広告に適した時間帯の場所において移動体の出力装置から広告情報が出力されるため、広告による宣伝効果を高めることができる。また、ユーザは、広告の場所と時間帯とを選定することができる。
【0016】
請求項5に記載の広告提示システムの前記管理装置は、場所情報と時間帯情報とが関連付けられた複数の広告候補情報を含む一覧情報を前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記一覧情報を受信し、前記一覧情報を前記移動体の乗員へ提示し、前記一覧情報のうちの、前記乗員により選択された広告候補情報を表す選択情報を取得し、取得した選択情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された選択情報を受信し、受信した選択情報に対応する広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、該広告情報を前記出力装置へ出力し、前記出力装置は、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力する。これにより、複数の移動体に対象者が多い場所を走行してもらいたい場合に、例えば、広告料を増加させることで特定の場所を通過する移動体を増加させることができる。また、移動体側も複数の走行経路を選択することが可能となり、渋滞などで広告料の高い走行経路を走行できない場合であっても、異なる走行経路を走行することにより、少額であっても広告料を得ることができる。
【0017】
請求項6に記載の広告提示システムの前記情報処理装置は、前記出力装置により広告情報が前記移動体の外部へ向けて出力されている際の前記移動体の位置情報の系列を表す走行経路である実績情報を取得し、取得した前記実績情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された前記実績情報を受信する。これにより、特定の場所において移動体から広告情報が出力されたことを確認することができる。
【0018】
請求項7に記載の広告提示システムの前記情報処理装置は、前記移動体の走行予定経路を前記管理装置へ送信し、前記管理装置は、前記情報処理装置から送信された前記走行予定経路を受信し、該走行予定経路に応じて、前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信する。
【0019】
請求項8に記載の広告提示システムの前記管理装置は、前記広告情報を複数の前記情報処理装置の各々へ送信し、複数の前記情報処理装置のうちの第1の情報処理装置は、第1の移動体が特定の場所に存在している場合に、第1の移動体に設けられた第1の出力装置へ前記広告情報を出力し、複数の前記情報処理装置のうちの第2の情報処理装置は、第1の情報処理装置が第1の出力装置へ前記広告情報を出力したタイミングに対応するタイミングで、第2の移動体が特定の場所に存在している場合に、第2の移動体に設けられた第2の出力装置へ前記広告情報を出力する。
【0020】
請求項9に記載の広告提示システムの前記広告情報は、動画像情報であり、複数の前記情報処理装置のうちの第1の情報処理装置は、第1の移動体が特定の場所に存在している場合に、第1の移動体に設けられた第1の出力装置へ前記広告情報のうちの第1の時刻の画像を出力し、複数の前記情報処理装置のうちの第2の情報処理装置は、第2の移動体が特定の場所に存在している場合に、第2の移動体に設けられた第2の出力装置へ前記広告情報のうちの第2の時刻の画像を出力する。
【0021】
請求項10に記載の広告提示システムの複数の前記情報処理装置のうちの第1の情報処理装置は、第1の移動体が特定の場所に存在している場合に、第1の移動体に設けられた第1の出力装置へ第1の広告情報を出力し、複数の前記情報処理装置のうちの第2の情報処理装置は、第2の移動体が特定の場所に存在している場合に、第2の移動体に設けられた第2の出力装置へ第2の広告情報を出力する。
【0022】
請求項11に記載の広告提示方法は、移動体に設けられた出力装置と、情報処理装置と、管理装置とを備えた広告提示システムにおいて実行される広告提示方法であって、前記管理装置が、人の属性情報と該属性情報を有する人が存在する場所情報とが予め関連付けられた関連情報に基づいて、特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置が、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、前記出力装置が、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の場所を存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力する、広告提示方法である。
【0023】
請求項12に記載の広告提示方法は、移動体に設けられた出力装置と、情報処理装置と、管理装置と、複数の発注装置とを備えた広告提示システムにおいて実行される広告提示方法であって、前記管理装置が、広告がされる場所を表す場所情報を含む複数の発注情報を複数の発注装置の各々へ送信し、前記発注装置の各々が、前記管理装置から送信された複数の発注情報を取得し、複数の発注情報をユーザへ提示し、複数の発注情報のうちの、ユーザにより選択された発注情報と該発注情報に対する価格を表す価格情報の組み合わせである入札情報を取得し、取得した入札情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置が、複数の前記発注装置の各々から送信された入札情報のうちの、価格情報が最も高い入札情報を落札情報として特定し、落札情報に対応する入札情報を送信した発注装置から送信される広告情報であって、かつ特定の場所を走行予定の前記移動体の前記出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置が、前記管理装置から送信された前記広告情報を受信し、前記移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記出力装置へ出力し、前記出力装置が、前記情報処理装置から出力された前記広告情報を取得し、前記移動体が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を前記移動体の外部へ向けて出力する、広告提示方法である。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように本発明によれば、広告を提示する場所を考慮して移動体から広告を提示することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本実施形態の概要を説明するための図である。
【
図2】第1実施形態に係る広告提示システムの概略ブロック図である。
【
図4】関連情報を生成するための情報の一例を示す図である。
【
図5】人の属性毎の広告情報の一例を示す図である。
【
図6】広告提示システムを構成する情報処理装置のコンピュータの構成例を示す図である。
【
図7】広告提示システムを構成する管理サーバのコンピュータの構成例を示す図である。
【
図8】第1実施形態の広告提示システムの動作例を説明するための説明図である。
【
図9】第1実施形態の広告提示システムによって実行されるシーケンスの一例を示す図である。
【
図11】第2実施形態に係る広告提示システムの概略ブロック図である。
【
図13】第2実施形態の広告提示システムによって実行されるシーケンスの一例を示す図である。
【
図14】第2実施形態の広告提示システムの動作例を説明するための説明図である。
【
図15】本実施形態の効果を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<第1実施形態>
【0027】
以下、図面を用いて実施形態の広告提示システムについて説明する。
【0028】
図1は、本実施形態の概要を説明するための説明図である。
図1に示されるように、移動体の一例である車両12のボデー側面には、広告情報を出力するための出力装置124が設けられている。出力装置124からは、
図1に示されるような広告情報が出力される。車両12は、出力装置124から広告情報を出力しながら走行する。出力装置124から出力された広告情報は、車両12の外部に存在する人々の目に触れるため、このような形態により宣伝効果が期待される。
【0029】
図2は、本実施形態に係る広告提示システム10の構成の一例を示すブロック図である。広告提示システム10は、
図2に示されるように、管理サーバ11と、複数の車両12A,12B,12C・・・とを備える。管理サーバ11と、複数の車両12A,12B,12C・・・とは、所定の通信手段19によって接続されている。なお、
図2においては、複数の車両として、車両12A,12B,12Cのみが示されているが、実際にはより多くの車両が存在しているものとする。また、以下においては、特定の車両に備えられた各部を指し示す以外の場合には、A,B,Cを付与せずに称呼する。例えば、特定の車両を指し示す以外は、単に「車両12」等と称する。
【0030】
(管理サーバ)
【0031】
管理サーバ11は、機能的には、
図2に示されるように、関連情報記憶部110と、広告情報記憶部111と、管理サーバ制御部112と、実績情報記憶部113とを備える。
【0032】
関連情報記憶部110には、人の属性情報と、当該属性情報に対応する属性を有する人が存在する場所情報と、当該属性情報に対応する属性を有する人が当該場所に存在する時間帯情報とが予め関連付けられた関連情報が格納されている。なお、人の属性情報としては、例えば、人の性別及び人の年代等が含まれている。また、場所情報としては、例えば、「渋谷」及び「表参道」等の場所が含まれている。なお、場所情報として、緯度及び経度等の情報が採用されてもよい。または、場所情報は「渋谷のスクランブル交差点」等、より詳細な情報であってもよい。
【0033】
図3に、関連情報記憶部110に格納される関連情報の一例を示す。関連情報は、例えば、
図3に示されるように、テーブルの形式で格納される。
図3に示すテーブルには、人の属性情報と、場所情報と、時間帯情報と、予測人数とが対応付けられて格納される。なお、予測人数は、スコア等の他の指標であってもよい。
【0034】
図3に示されるような関連情報は、例えば、
図4のような情報から予め作成される。
図4の情報は、人を識別するためのIDと、その人の属性情報と、場所情報と、時間帯情報とが対応付けられている情報である。このような情報は、例えば、「男性」であり、かつ「20代」であるID「00001」の人が、2020年1月20日(日曜日)の13:00~14:00に「渋谷」に存在していたことを表す情報である。このような情報は、例えば、人が所持する携帯端末から収集される情報である。
【0035】
広告情報記憶部111には、車両12の出力装置124から出力させる対象の広告情報が格納されている。
図5に、広告情報記憶部111に格納される広告情報の一例を示す。広告情報は、例えば、
図5に示されるように、テーブルの形式で格納される。
図5に示すテーブルには、人の属性情報と広告情報と広告料情報が対応付けられて格納される。例えば、
図5に示される広告情報「XXX」は、20代男性向けの広告情報であり、その広告料は「AAA」である。
【0036】
管理サーバ制御部112は、車両12から送信される走行予定経路と当該走行予定経路を走行する時間帯情報とを取得する。そして、管理サーバ制御部112は、関連情報記憶部110に格納されている関連情報を参照し、車両12の走行予定経路に応じて、広告情報記憶部111に格納されている広告情報を取得する。そして、管理サーバ制御部112は、取得した広告情報を車両12の情報処理装置120へ送信する。管理サーバ制御部112のより詳細な処理については後述する。
【0037】
実績情報記憶部113には、車両12が広告情報を出力しながら実際に走行した走行経路とその時間帯とを表す情報が実績情報として格納される。実績情報記憶部113に格納された各車両の実績情報は、広告料の支払いの際に用いられる。
【0038】
(車両)
【0039】
車両12Aと他の車両12B,12Cとの構成は同様であるため、車両12Aの構成のみを以下説明する。
【0040】
車両12Aは、
図2に示されるように、情報処理装置120Aと、表示装置121Aと、入力装置122Aと、GPS123Aと、出力装置124Aとを備える。なお、情報処理装置120Aは、車両12Aに搭載される装置であってもよいし、車両12A内に存在している携帯端末等であってもよい。
【0041】
情報処理装置120Aは、管理サーバ11との間で情報の送受信を行い、出力装置124Aから広告情報を出力させる。情報処理装置120Aは、機能的には、
図2に示されるように、制御部127Aを備える。
【0042】
制御部127Aは、管理サーバ11、表示装置121A、入力装置122A、GPS123A、及び出力装置124Aとの間で情報のやり取りを行う。
【0043】
表示装置121Aは、車両12Aの乗員に対して情報を出力する。表示装置121Aは、例えば、ディスプレイ等を採用することができる。
【0044】
入力装置122Aは、車両12Aの乗員から入力された情報を受け付ける。入力装置122Aとしては、例えば、押しボタン式のテンキー又はタッチパッド等を採用することができる。
【0045】
GPS123Aは、車両12Aの位置を表す位置情報を逐次取得する。
【0046】
出力装置124Aは、管理サーバ11から送信された広告情報を車両12Aの外部へ向けて出力する。出力装置124Aは、例えば、ディスプレイ等を採用することができる。
【0047】
車両12Aの情報処理装置120Aは、例えば、
図6に示すようなコンピュータによって実現することができる。
図6に示されるようなコンピュータはCPU130A、一時記憶領域としてのメモリ130B、及び不揮発性の記憶部130Cを備える。また、コンピュータは、表示装置121A、入力装置122A、GPS123A、及び出力装置124Aが接続される入出力interface(I/F)130D、及び記録媒体130Hに対するデータの読み込み及び書き込みを制御するread/write(R/W)部130Eを備える。また、コンピュータは、インターネット等のネットワークに接続されるネットワークI/F130Fを備える。CPU130A、メモリ130B、記憶部130C、入出力I/F130D、R/W部130E、及びネットワークI/F130Fは、バス130Gを介して互いに接続される。
【0048】
記憶部130Cは、Hard Disk Drive(HDD)、solid state drive(SSD)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部130Cには、コンピュータとしての情報処理装置130Aを機能させるためのプログラムが記憶されている。CPU130Aは、プログラムを記憶部130Cから読み出してメモリ130Bに展開し、プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0049】
管理サーバ11は、例えば、
図7に示すようなコンピュータによって実現することができる。
図7に示されるようなコンピュータはCPU18A、一時記憶領域としてのメモリ18B、及び不揮発性の記憶部18Cを備える。また、コンピュータは、表示装置121A、入力装置122A、GPS123A、及び出力装置124Aが接続される入出力interface(I/F)18D、及び記録媒体18Hに対するデータの読み込み及び書き込みを制御するread/write(R/W)部18Eを備える。また、コンピュータは、インターネット等のネットワークに接続されるネットワークI/F18Fを備える。CPU18A、メモリ18B、記憶部18C、入出力I/F18D、R/W部18E、及びネットワークI/F18Fは、バス18Gを介して互いに接続される。
【0050】
記憶部18Cは、Hard Disk Drive(HDD)、solid state drive(SSD)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部18Cには、コンピュータとしての管理サーバ11を機能させるためのプログラムが記憶されている。CPU18Aは、プログラムを記憶部18Cから読み出してメモリ18Bに展開し、プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0051】
次に、実施形態の広告提示システム10の作用について説明する。なお、以下では、車両12Aがタクシーである場合を例に説明する。
【0052】
図8に示されるように、タクシーである車両12Aに、乗客Pが乗車した場面S1を想定する。この場合、車両12Aの運転手Dは、乗客Pから目的地を聞き出し、カーナビゲーションシステム(図示省略)へ目的地を表す情報を入力する。カーナビゲーションシステム(図示省略)は、目的地を表す情報に基づいて、現在地から目的地までの走行予定経路とその走行予定経路を走行する時間帯を表す時間帯情報を生成する。そして、
図9に示されるシーケンスが実行される。
【0053】
ステップS100において、情報処理装置120Aの制御部127Aは、GPS123Aによって取得された現在の車両12Aの位置情報と、カーナビゲーションシステムによって生成された走行予定経路とその走行予定経路を走行する時間帯情報とを取得する。
【0054】
ステップS102において、情報処理装置120Aの制御部127Aは、上記ステップS100で取得された、車両12Aの現在の位置情報と、走行予定経路と、時間帯情報とを管理サーバ11へ送信する。
【0055】
ステップS103において、管理サーバ11の管理サーバ制御部112は、上記ステップS102で情報処理装置120Aから送信された、車両12Aの現在の位置情報、走行予定経路、及び時間帯情報を受信する。
【0056】
そして、ステップS104において、管理サーバ制御部112は、上記ステップS103で受信した車両12Aの現在の位置情報、車両12Aの走行予定経路、及び時間帯情報に応じた広告候補情報を設定する。
【0057】
具体的には、管理サーバ制御部112は、車両12Aの現在の位置情報及び車両12Aの走行予定経路の周辺の場所において出力させる広告候補情報を広告情報記憶部111に格納された広告情報の中から設定する。なお、例えば、周辺の場所は、車両12Aの現在の位置情報及び車両12Aの走行予定経路から予め定められた距離範囲内の場所である。
【0058】
例えば、車両の現在の位置情報が「六本木」であり、かつ目的地が「新宿」であり、かつ走行予定経路から予め定められた距離範囲内に「渋谷」と「表参道」が存在している場合を考える。また、このとき、車両が「渋谷」を経由して走行する場合、「渋谷」を走行する予定の時間帯が「日曜日」の「13:00~14:00」であるとする。また、車両が「表参道」を経由して走行する場合、「表参道」を走行する予定の時間帯も「日曜日」の「13:00~14:00」であるとする。
【0059】
この場合、ステップS104において、例えば、管理サーバ制御部112は、
図3の関連情報のうちの「20代男性」の予測人数「3,500人」が予め設定された閾値以上の人数であるため、
図5の広告情報のうちの「20代男性」向けの広告情報「XXX」を広告候補情報として設定する。
【0060】
また、ステップS104において、管理サーバ制御部112は、
図3の関連情報のうちの「20代女性」の予測人数「4,000人」が予め設定された閾値以上の人数であるため、
図5の広告情報のうちの「20代女性」向けの広告情報「WWW」を広告候補情報として設定する。
【0061】
ステップS106において、管理サーバ制御部112は、上記ステップS104で取得された複数の広告候補情報の一覧である一覧情報を、情報処理装置120Aへ送信する。
【0062】
ステップS107において、情報処理装置120Aの制御部127Aは、上記ステップS106で管理サーバ11から送信された一覧情報を受信する。
【0063】
そして、ステップS108において、制御部127Aは、上記ステップS107で受信した一覧情報を表示装置121Aへ表示させ、乗員である運転手Dへ一覧情報を提示する。
【0064】
図10に、一覧情報の例を示す。
図10に示されるように、一覧情報は、場所情報と、時間帯情報と、広告候補情報と、広告料情報とが関連付けられている。
【0065】
車両12Aの乗員である運転手Dは、一覧情報を確認する。そして、運転手Dは、例えば、
図8の場面S1に示されるように、乗客Pに対して「渋谷を回ってよければ安くなりますよ」と声を掛ける。例えば、
図10に示される広告候補情報「XXX」を「渋谷」で出力装置124Aから出力した場合、広告料「AAA」が車両12Aの情報処理装置120A又は出力装置124Aの所有者であるタクシー会社に支払われるため、広告料「AAA」に応じて運賃を低減させることができる。
【0066】
運転手Dは、乗客Pから「渋谷」を走行することについて同意が得られた場合、一覧情報から「渋谷」を回って広告をする1つ以上の広告候補情報を選択する。例えば、入力装置122Aがタッチパネルである場合には、運転手Dは、表示された一覧情報の中から「渋谷」に対応する広告候補情報をタッチして選択する。
【0067】
ステップS110において、制御部127Aは、車両12Aの乗員により選択された広告候補情報を表す選択情報を受け付ける。
【0068】
ステップS112において、制御部127Aは、上記ステップS110で受け付けた選択情報を管理サーバ11へ送信する。
【0069】
ステップS113において、管理サーバ制御部112は、上記ステップS112で情報処理装置120Aから送信された選択情報を受信する。
【0070】
そして、ステップS114において、管理サーバ制御部112は、上記ステップS113で受信した選択情報に対応する広告情報を広告情報記憶部111から取得する。広告情報は、画像又は動画像の情報である。なお、広告情報は音声情報であってもよい。
【0071】
ステップS116において、管理サーバ制御部112は、上記ステップS114で取得された広告情報を情報処理装置120Aへ送信する。これにより、「20代男性」向けの広告情報「XXX」が、特定の場所である「渋谷」を走行予定の車両12Aの情報処理装置120Aへ送信される。
【0072】
ステップS117において、制御部127Aは、上記ステップS116で管理サーバ11から送信された広告情報を受信する。
【0073】
そして、ステップS118において、制御部127Aは、車両12Aが特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、上記ステップS117で取得した広告情報を出力装置124Aへ出力する。具体的には、制御部127Aは、車両12AのGPS123Aによって逐次取得される位置情報が特定の場所の範囲内に入っている場合であって、かつ特定の時間帯である場合に、上記ステップS117で受信した広告情報が出力装置124Aから出力されるように制御する。
【0074】
出力装置124Aは、情報処理装置120Aから出力された広告情報を取得し、車両12Aが特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、当該広告情報を車両12Aの外部へ向けて出力する。これにより、
図8の場面S2に示されるように、「日曜日」の「13:00~14:00」の「渋谷」において、車両12Aの出力装置124Aから「20代男性」向けの広告情報「XXX」が出力される。
【0075】
ステップS120において、情報処理装置120Aの制御部127Aは、出力装置124Aにより広告情報が車両12Aの外部へ向けて出力されている際の車両12Aの位置情報の系列を表す走行経路をGPS123Aから取得する。そして、制御部127Aは、広告情報を出力しながら車両12Aが走行した時間帯と走行経路との組み合わせである実績情報を、管理サーバ11へ送信する。
【0076】
ステップS122において、管理サーバ11の管理サーバ制御部112は、上記ステップS120で情報処理装置120Aから送信された実績情報を受信し、実績情報記憶部113へ格納する。
【0077】
実績情報記憶部113に格納された各車両の実績情報は、タクシー会社への広告料の支払いの際に用いられる。
【0078】
以上説明したように、本実施形態に係る広告提示システムの管理サーバは、人の属性情報と該属性情報を有する人が存在する場所情報とが予め関連付けられた関連情報に基づいて、特定の場所を走行予定の車両の出力装置から出力させる対象の広告情報を取得し、該広告情報を情報処理装置へ送信する。そして、情報処理装置は、管理サーバから送信された広告情報を受信し、車両が特定の場所に存在している場合に、当該広告情報を出力装置へ出力する。そして、出力装置は、情報処理装置から出力された広告情報を受信し、車両が特定の場所に存在している場合に、当該広告情報を車両の外部へ向けて出力する。これにより、広告を提示する場所を考慮して車両から広告を提示することができる。広告に適した属性を有する人が多い場所において車両の出力装置から広告情報が出力されるため、広告による宣伝効果を高めることができる。
【0079】
また、本実施形態に係る広告提示システムの管理サーバは、人の属性情報と該属性情報を有する人が存在する場所情報と該属性情報を有する人が該場所に存在する時間帯情報とが予め関連付けられた関連情報に基づいて、特定の時間帯に特定の場所を走行予定の車両の出力装置から出力させる対象の広告情報を取得する。そして、管理サーバは、取得した広告情報を情報処理装置へ送信する。そして、情報処理装置は、管理サーバから送信された広告情報を受信し、車両が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、当該広告情報を出力装置へ出力する。そして、出力装置は、情報処理装置から出力された広告情報を受信し、車両が特定の時間帯に特定の場所に存在している場合に、当該広告情報を車両の外部へ向けて出力する。これにより、広告に適した属性を有する人が多い時間帯の場所において車両の出力装置から広告情報が出力されるため、広告による宣伝効果を高めることができる。具体的には、ある属性の人が多く存在しているような時間帯と場所とを考慮して、例えば、学校帰り時間帯の通学路で学生向けの広告情報を車両から出力させることができる。
【0080】
<第2実施形態>
【0081】
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態の広告提示システムは、広告情報が提示される場所及び時間帯が競売にかけられ、それに応じて広告料が決定される点が第1実施形態と異なる。
【0082】
人が密集している場所での広告は、宣伝効果が高いと考えられる。このため、車両の出力装置から出力される広告情報に対する広告料は、その時間帯及び場所に応じて異なるようにすることが考えられる。
【0083】
そこで、第2実施形態の広告提示システムは、広告情報が車両から出力される時間帯及び場所に応じて、広告情報の広告料を競売にかける。以下、具体的に説明する。
【0084】
図11は、第2実施形態に係る広告提示システム210の構成の一例を示すブロック図である。広告提示システム210は、
図11に示されるように、管理サーバ11と、複数の車両12A,12B,12C・・・と、発注装置の一例である発注端末14A,14B,14C・・・とを備える。管理サーバ11と、複数の車両12A,12B,12C・・・と、複数の発注端末14A,14B,14C・・・とは、所定の通信手段19によって接続されている。なお、
図11においては、複数の発注端末として、発注端末14A,14B,14Cのみが示されているが、実際にはより多くの発注端末が存在しているものとする。
【0085】
(管理サーバ)
【0086】
管理サーバ211は、機能的には、
図11に示されるように、発注情報記憶部212と、広告情報記憶部111と、管理サーバ制御部112と、実績情報記憶部113と、を備える。
【0087】
発注情報記憶部212には、時間帯情報と場所情報とが関連付けられた複数の発注情報が格納されている。なお、時間帯情報は、広告情報が車両の出力装置から出力される時間帯を表す情報である。また、場所情報は、広告情報が車両の出力装置から出力される場所を表す情報である。
【0088】
図12に、発注情報記憶部212に格納される発注情報の一例を示す。発注情報は、例えば、
図12に示されるように、テーブルの形式で格納される。
図12に示すテーブルには、場所情報と、時間帯情報と、広告料情報とが対応付けられて格納される。なお、広告料情報については、対応付けられていなくともよい。
【0089】
管理サーバ制御部112は、複数の発注端末14A,14B,14C・・・に対して発注情報を提示し、車両から出力される広告の時間帯及び場所について競売にかける。管理サーバ制御部112の詳細な処理については後述する。
【0090】
(発注端末)
【0091】
発注端末14Aと他の発注端末14B,14Cとの構成は同様であるため、発注端末14Aの構成のみを以下説明する。
【0092】
発注端末14Aは、機能的には、
図11に示されるように、端末制御装置140Aと、表示装置141Aと、入力装置142Aとを備える。
【0093】
端末制御装置140Aは、表示装置141A及び入力装置142Aとの間で情報のやり取りを行う。
【0094】
表示装置141Aは、発注端末14Aを操作するユーザに対して情報を出力する。表示装置141Aは、例えば、ディスプレイ等を採用することができる。
【0095】
入力装置142Aは、発注端末14Aを操作するユーザから入力された情報を受け付ける。入力装置142Aとしては、例えば、押しボタン式のテンキー又はタッチパッド等を採用することができる。
【0096】
端末制御装置140Aは、例えば、上記
図7に示すようなコンピュータによって実現することができる。
【0097】
次に、第2実施形態の広告提示システム210の作用について説明する。広告提示システム210が起動すると、
図13に示されるシーケンスが実行される。
【0098】
ステップS200において、管理サーバ11の管理サーバ制御部112は、発注情報記憶部212から複数の発注情報を読み出し、読み出した複数の発注情報を複数の発注端末14A,14B,14C・・・の各々へ送信する。
【0099】
ステップS202において、複数の発注端末14A,14B,14C・・・のうちの発注端末14Aの端末制御装置140Aの端末制御部143Aは、上記ステップS200で管理サーバ11から送信された複数の発注情報を受信する。
【0100】
ステップS204において、端末制御部143Aは、上記ステップS202で受信した複数の発注情報を表示装置141Aに表示させることにより、複数の発注情報をユーザへ提示する。
【0101】
例えば、
図14の場面S3に示されるように、管理サーバ11から発注端末14Aへ複数の発注情報が送信され、ユーザUに対して複数の発注情報が提示される。
【0102】
そして、ユーザUは、
図14の場面S3に示されるように、複数の発注情報を確認し、ある特定の発注情報と該発注情報に対する価格を表す価格情報の組み合わせである入札情報を、入力装置142A経由で入力する。
【0103】
ステップS206において、端末制御部143Aは、上記ステップS204により提示された複数の発注情報のうちの、ユーザにより選択された発注情報と該発注情報に対する価格を表す価格情報の組み合わせである入札情報を取得する。入札情報には、ユーザにより選択された発注情報とその発注情報に対する価格を表す価格情報とが含まれている。価格情報は、ユーザにより設定される。例えば、入札情報には、時間帯情報及び場所情報「13:00~14:00 渋谷」と価格情報「AAA1円」とが含まれている。
【0104】
ステップS208において、端末制御部143Aは、上記ステップS206で取得した入札情報を管理サーバ11へ送信する。
【0105】
ステップS210において、管理サーバ11の管理サーバ制御部112は、複数の発注端末14A,14B,14C・・・の各々から送信された入札情報を受信する。
【0106】
ステップS212において、管理サーバ制御部112は、複数の発注端末14A,14B,14C・・・の各々から送信された入札情報のうち、特定の時間帯及び特定の場所に対応する広告について、価格情報が示す価格が最も高い入札情報を落札情報として特定する。例えば、「13:00~14:00 渋谷」において、複数の発注端末14A,14B,14C・・・の各々から異なる価格が提示されている場合には、そのうちの最も高い価格に対応する入札情報を落札情報として特定する。
【0107】
ステップS214において、管理サーバ制御部112は、上記ステップS212で落札情報として特定された入札情報に対応する発注端末に対して、落札の通知を表す通知情報を送信する。なお、ここでは、発注端末14Aを操作するユーザが「13:00~14:00 渋谷」における広告を落札したものとする。
【0108】
ステップS216において、発注端末14Aの端末制御部143Aは、上記ステップS214で送信された通知情報を受信する。
【0109】
発注端末14Aを操作するユーザは、自らが「13:00~14:00 渋谷」において広告する権利を落札したことを確認し、「13:00~14:00 渋谷」において広告する対象の広告情報を発注端末14Aへ入力する。なお、「13:00~14:00 渋谷」において広告する対象の広告情報は、発注端末14A内の所定の記憶部(図示省略)に予め格納されていてもよい。
【0110】
ステップS218において、発注端末14Aの端末制御部143Aは、「13:00~14:00 渋谷」において広告する対象の広告情報を取得する。
【0111】
ステップS220において、発注端末14Aの端末制御部143Aは、上記ステップS218で取得した広告情報を、管理サーバ11へ送信する。
【0112】
ステップS222において、管理サーバ11の管理サーバ制御部112は、上記ステップS220で送信された広告情報を受信する。
【0113】
ステップS224において、管理サーバ制御部112は、上記ステップS212で特定された落札情報の価格情報を、上記ステップS222で受信した広告情報の広告料を表す広告料情報として設定する。そして、管理サーバ制御部112は、記ステップS222で受信した広告情報と広告料情報との組み合わせを、広告情報記憶部111へ格納する。
【0114】
広告情報記憶部111に格納された広告情報は、車両の出力装置から出力される対象の広告情報として設定される。そして、管理サーバ11の管理サーバ制御部112は、第1実施形態と同様に、車両12Aの情報処理装置120Aは、広告情報記憶部111に格納された広告情報を出力する。これにより、
図14の場面S4に示されるように、「13:00~14:00 渋谷」において発注端末14Aの広告情報が車両12Aの出力装置124Aから出力される。
【0115】
以上説明したように、第2実施形態に係る広告提示システムの管理サーバは、広告がされる場所を表す場所情報を含む複数の発注情報を複数の発注端末の各々へ送信する。そして、発注端末の各々は、管理サーバから送信された複数の発注情報を取得し、複数の発注情報をユーザへ提示し、複数の発注情報のうちの、ユーザにより選択された発注情報と該発注情報に対する価格を表す価格情報の組み合わせである入札情報を取得する。そして、発注端末は、取得した入札情報を管理装置へ送信する。そして、管理サーバは、複数の発注端末の各々から送信された入札情報のうちの、価格情報が最も高い入札情報を落札情報として特定し、落札情報に対応する入札情報を送信した発注端末から送信される広告情報であって、かつ特定の場所を走行予定の車両の出力装置から出力させる対象の広告情報を取得する。そして、管理サーバは、広告情報を車両の情報処理装置へ送信する。そして、車両の情報処理装置は、管理サーバから送信された広告情報を受信し、車両が特定の場所に存在している場合に、当広告情報を出力装置へ出力する。そして、車両の出力装置は、情報処理装置から出力された広告情報を取得し、車両が特定の場所に存在している場合に、該広告情報を車両の外部へ向けて出力する。これにより、広告を提示する場所を考慮して車両から広告を提示することができる。また、広告がなされる場所について競売がなされるため、車両の管理団体等はより多くの広告料を得ることができる。
【0116】
以上説明したように、本実施形態によれば、例えば
図15に示されるように、車両が走行経路R1を走行した場合、車両が走行経路R2を走行するよりも運送料を5%OFFすることができる。また、本実施形態によれば、乗客の負担軽減を目的に、時間がかかっても運賃が下がる広告効果の大きい走行経路と、最短時間の走行経路の2つを乗客へ提案し選択させることができる。
【0117】
なお、上記の実施形態における各装置で行われる処理は、プログラムを実行することにより行われるソフトウエア処理として説明したが、ハードウエアで行う処理としてもよい。或いは、ソフトウエア及びハードウエアの双方を組み合わせた処理としてもよい。また、ROMに記憶されるプログラムは、各種記憶媒体に記憶して流通させるようにしてもよい。
【0118】
さらに、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【0119】
例えば、上記実施形態では、車両12Aの出力装置124Aから単に広告情報が出力される場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
図16に示されるように、広告情報にはQRコード(登録商標)等が含まれており、そのQRコード(登録商標)を携帯端末Mにより読み取ると、割引クーポンが取得可能なようにしてもよい。
【0120】
また、例えば、同一の場所に存在する複数の車両の出力装置から、同一の広告情報を一斉に出力させるようにしてもよい。例えば、
図17に示されるように、管理サーバ11は、同一の広告情報を複数の車両12A,12B,12Cの情報処理装置の各々へ送信する。そして、例えば、複数の情報処理装置のうちの車両12Aの情報処理装置は、車両12Aが特定の場所に存在している場合に、車両12Aに設けられた出力装置124Aへ広告情報を出力する。そして、複数の情報処理装置のうちの車両12Bの情報処理装置は、車両12Aの情報処理装置が出力装置124Aへ広告情報を出力したタイミングに対応するタイミングで、車両12Bが特定の場所に存在している場合に、車両12Bに設けられた出力装置124Bへ広告情報を出力する。これにより、車両の外部に存在する人H等に対してインパクトのある広告を提示することができ、宣伝効果を高めることができる。
【0121】
また、例えば、広告情報が動画像情報である場合、その動画像情報の各時刻の画像を、異なる車両の出力装置から出力させるようにしてもよい。例えば、
図17に示されるように、人Hがある場所にいる場合、動画像情報の広告情報が車両から出力されたとしても、車両は走り去ってしまう。このため、人Hはその動画像を最後まで見ることはできない。そこで、広告提示システムは、ある車両から動画像情報のある部分が出力された後に、後続の車両から続きの動画像情報が出力されるように、各装置を制御する。具体的には、広告提示システムは、同一の経路をほぼ同時に通行する複数の車両を特定し、各車両の走行速度に応じて時間差を設けて広告動画を出力する。この場合には、例えば、
図17に示されるように、複数の車両12A,12B,12Cの情報処理装置のうちの車両12Aの情報処理装置は、車両12Aが特定の場所に存在している場合に、車両12Aに設けられた出力装置124Aへ広告情報のうちの第1の時刻の画像(例えば、動画像情報の時刻t~t+3の画像)を出力する。そして、複数の車両12A,12B,12Cの情報処理装置のうちの車両12Bの情報処理装置は、車両12Bが特定の場所に存在している場合に、車両12Bに設けられた出力装置124Bへ広告情報のうちの第2の時刻の画像(例えば、動画像情報の時刻t+4~t+7の画像)を出力する。そして、車両12Cの情報処理装置は、車両12Cが特定の場所に存在している場合に、車両12Cに設けられた出力装置124Cへ広告情報のうちの第3の時刻の画像(例えば、動画像情報の時刻t+8~t+11の画像)を出力する。これにより、車両の外部に存在する人Hは動画像情報である広告情報を最後まで見ることができ、宣伝効果を高めることができる。
【0122】
また、例えば、特定の対象に関連する一連の広告情報を、複数の車両の出力装置から出力させるようにしてもよい。例えば、ある観光地に関連する一連の広告情報として、ある車両の出力装置から観光地を紹介するような広告情報を出力させ、次に後続する車両の出力装置から観光地に向かうための航空機を紹介するような広告情報を出力させ、その次に後続する車両の出力装置から観光地の宿泊施設を紹介するような広告情報を出力させる。この場合には、例えば、
図17に示されるように、複数の車両12A,12B,12Cの情報処理装置のうちの車両12Aの情報処理装置は、車両12Aが特定の場所に存在している場合に、車両12Aに設けられた出力装置124Aへ第1の広告情報(例えば、観光地を紹介するような広告情報)を出力する。また、複数の車両12A,12B,12Cの情報処理装置のうちの車両12Bの情報処理装置は、車両12Bが特定の場所に存在している場合に、車両12Bに設けられた出力装置124Bへ第2の広告情報(例えば、観光地に向かうための航空機を紹介するような広告情報)を出力する。そして、車両12Cの情報処理装置は、車両12Cが特定の場所に存在している場合に、車両12Cに設けられた出力装置124Cへ第3の広告情報(例えば、観光地の宿泊施設を紹介するような広告情報)を出力する。更に後続の車両からは、旅行会社を紹介するような広告情報を出力してもよい。これにより、車両の外部に存在する人Hは、特定の対象に関連する一連の広告情報を見ることができ、宣伝効果を高めることができる。
【符号の説明】
【0123】
10,210 広告提示システム
11,211 管理サーバ
12A,12B,12C 車両
14A,14B,14C 発注端末
110 関連情報記憶部
111 広告情報記憶部
112 管理サーバ制御部
113 実績情報記憶部
120 情報処理装置
120A 情報処理装置
121A 表示装置
122A 入力装置
124A,124B,124C 出力装置
127A 制御部
140A 端末制御装置
141A 表示装置
142A 入力装置
143A 端末制御部
212 発注情報記憶部