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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】穀粒判別器
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/85 20060101AFI20231219BHJP
   G01N 21/84 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
G01N21/85 A
G01N21/84 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020012803
(22)【出願日】2020-01-29
(65)【公開番号】P2021117201
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000001812
【氏名又は名称】株式会社サタケ
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】池田 学
【審査官】小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2008/038752(JP,A1)
【文献】特開2014-173884(JP,A)
【文献】特開平11-142341(JP,A)
【文献】特開平10-311797(JP,A)
【文献】実公昭45-017549(JP,Y1)
【文献】韓国登録特許第10-0619500(KR,B1)
【文献】特開2017-150823(JP,A)
【文献】特開平11-027457(JP,A)
【文献】特開2015-007611(JP,A)
【文献】特開2019-168305(JP,A)
【文献】特開2014-115151(JP,A)
【文献】特表平09-509490(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00 - G01N 21/958
H04N 1/024 - H04N 1/207
G01B 11/00 - G01B 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源が発する光を集光するレンズと、
記レンズによって集光される光を反射させる反射部と、
判別対象の穀粒が載置されるとともに前記光が載置された穀粒に照射されるように、光透過性を有し、前記反射部で反射した光を下面で受けるプレート部材とを備え
前記反射部は、前記プレート部材に対して移動しないように設けられている穀粒判別器。
【請求項2】
前記レンズは、前記レンズに入射する光の最大光度の向きと前記レンズから出射する光の最大光度の向きとが異なるように配置される請求項1に記載の穀粒判別器。
【請求項3】
前記反射部の周辺領域に配置され、前記光源を収容する収容空間と前記光源が発する光を通過させる開口とを形成する光源収容部を、さらに備え、
前記レンズは前記開口に配置されており、前記レンズと前記光源収容部との間には、前記レンズを透過しない光を通過させる隙間が設けられている請求項1又は2に記載の穀粒判別器。
【請求項4】
前記光源は、前記収容空間内において、前記反射部が配置される方向とは異なる方向に向けて光を発する請求項3に記載の穀粒判別器。
【請求項5】
前記光源収容部は、前記収容空間の一部を形成して前記光源が発する光を反射させるとともに前記反射部に対して傾斜している導光面を有する請求項3又は4に記載の穀粒判別器。
【請求項6】
前記レンズは、シリンドリカルレンズである請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の穀粒判別器。
【請求項7】
前記反射部は、つやのない反射面を有する請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の穀粒判別器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒の品質を判別するための穀粒判別器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、穀粒に照射された光の透過光に基づいて穀粒の割れの有無などを判別するための穀粒判別器が知られている。例えば、特許文献1には、透明トレーの側方に配置された光源から、反射板を介して、透明トレーの下面に光を照射させる穀粒判別器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-173884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された穀粒判別器では、光源が透明トレーの一側方に設けられているため、透明トレーの光源から遠い領域は、光源から近い領域よりも暗くなる。すなわち、透明トレーに載置された穀粒に照射される光の強度のむらが生じて、穀粒の品質の判別が正しく行われなくなるおそれがある。
【0005】
本発明は、穀粒に照射される光の強度にむらが生じることを抑制することが可能な穀粒判別器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
穀粒判別器が、光源と、光源が発する光を集光するレンズと、前記レンズによって集光される光を反射させる反射部と、判別対象の穀粒が載置されるとともに前記光が載置された穀粒に照射されるように、光透過性を有し、反射部で反射した光を下面で受けるプレート部材とを備え、前記反射部は、前記プレート部材に対して移動しないように設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、穀粒に照射される光の強度にむらが生じることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態の穀粒判別器を示す斜視図である。
図2】第1の実施形態の穀粒判別器を示す平面図である。
図3図2のA-A線矢視図である。
図4図3の一部拡大図である。
図5】開口から出射する光の最大光度の向きを示す図である。
図6】プレート部材が受ける光の照度を示す図である。
図7】開口から出射する光の最大光度の向きを示す図である。
図8】第1の実施形態においてプレート部材が受ける光の照度を示す図である。
図9】第2の実施形態の穀粒判別器の縦断面の一部拡大図である。
図10】第2の実施形態においてプレート部材が受ける光の照度を示す図である。
図11】別の形態のレンズを示す図である。
図12】さらに別の形態のレンズを示す図である。
図13】さらに別の形態のレンズを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、第1の実施形態に係る穀粒判別器について図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、第1の実施形態の穀粒判別器を示す斜視図である。穀粒判別器1は、穀粒に光を照射するための機器であり、米、麦、豆、コーンなどの穀粒の品質を判別するために用いられる。
【0011】
例えば、胴割れが生じている米に対して光を照射した場合、胴割れ部分で光が反射する。そのため、胴割れ部分を透過する光の強度が弱くなり、胴割れ部分が暗く見える。したがって、米を透過する透過光の明暗によって、胴割れの有無、および胴割れの大きさなどの判別をすることができる。
【0012】
穀粒判別器1は、本体2とプレート部材3とを備える。
【0013】
本体2は、例えば、箱型に形成される。本体2には、プレート部材3の下面に向けて光を照射するための各種機器が内蔵される。
【0014】
プレート部材3は、判別対象の穀粒を載置するための部材である。プレート部材3は、プレート状に形成される。プレート部材3は、本体2の上面に設置される。プレート部材3は、例えば、透明な合成樹脂で形成される。ただし、プレート部材3は、光透過性を有する材料で形成されていればよい。
【0015】
図2は、第1の実施形態の穀粒判別器1を示す平面図である。
【0016】
本体2は、例えば、平面視で矩形に形成される。本体2の形状は、平面視で、矩形に限られず、円形、3角形、6角形などの多角形に形成されてもよい。
【0017】
プレート部材3は、例えば、平面視で円形に形成される。プレート部材3の形状は、平面視で、円形に限られず、楕円形、多角形に形成されてもよい。
【0018】
図3は、図2のA-A線矢視図である。本体2は、内部に光源収容部4、レンズ5、および反射部6を備える。
【0019】
光源収容部4は、本体2の内側面に沿って配置される横長形状の部材である。光源収容部4は、本体2の4つのすべての内側面に沿って配置される。ただし、光源収容部4は、複数の内側面のうちの少なくとも1つの内側面に沿って配置されていればよい。
【0020】
レンズ5は、各光源収容部4から見て本体2の内側方向に、各光源収容部4に隣合うように配置される。
【0021】
反射部6は、本体2内部の中央に、本体2の底面に平行に配置される。すなわち、光源収容部4は、反射部6の周辺領域に反射部6を囲むように配置される。
【0022】
次に、光源収容部4、レンズ5および反射部6の各構成について詳細に説明する。
【0023】
図4は、図3の一部拡大図である。
【0024】
光源収容部4は、光源7を収容する部材である。光源収容部4は、取付部41、第1の導光部42、および第2の導光部43を有する。
【0025】
取付部41は、光源7が取り付けられる取付面411を有する。取付面411には、1つまたは2つ以上の光源7が取り付けられる。
【0026】
取付面411は、光を反射させてこの光をレンズ5に導く面である。取付面411は、例えば、白色のつやのある面である。取付面411は、例えば、平面である。取付面411は、穀粒判別器1が水平面に置かれた場合、本体2の外側方向、かつ、斜め下方に向けられている。
【0027】
第1の導光部42は、取付部41の上端に接続される部分である。第1の導光部42は、光を反射させる第1の導光面421を有する。第1の導光面421は、例えば、白色のつやのある面である。第1の導光面421は、例えば、平面である。第1の導光部42は、第1の導光面421と取付面411とが、例えば、直角をなすように取付部41に接続される。
【0028】
第2の導光部43は、第1の導光部42の下端に接続される部分である。第2の導光部43は、取付面411に対向する位置に、光を反射させる第2の導光面431を有する。第2の導光面431は、例えば、白色のつやのある面である。第2の導光面431は、例えば、平面である。
【0029】
第2の導光部43は、第2の導光面431が第1の導光面421との間で鋭角を形成するように第1の導光部42に接続される。また、第2の導光面431は、反射部6に対して傾斜して形成される。
【0030】
第2の導光面431が反射部6に対して傾斜しているため、第2の導光面431が反射部6に平行に形成されている場合よりも、光源収容部4の幅を小さくすることができる。ここで、光源収容部4の幅とは、光源収容部4の水平方向であって光源収容部4の長手方向に直交する方向の幅である。すなわち、図4に図示された光源収容部4の左右方向の幅である。光源収容部4の幅を小さくすることにより、穀粒判別器1を小型化することができる。
【0031】
また、第1の導光面421と第2の導光面431とが鋭角を形成するように配置されているため、第1の導光面421が第2の導光面431に直角に接続される場合よりも、光源収容部4の高さを低くすることができる。その結果、穀粒判別器1を小型化することができる。
【0032】
取付面411、第1の導光面421、および第2の導光面431は、上記構成により光源7を収容する収容空間を形成する。つまり、取付面411、第1の導光面421、および第2の導光面431は、それぞれ、光源7を収容する収容空間を形成する面の一部である。また、第1の導光面421に対向する領域には、光源7が発する光を通過させる長穴状の開口が形成される。
【0033】
なお、取付面411、第1の導光面421、および第2の導光面431はそれぞれ、曲面で形成されていてもよい。この場合、各面は滑らかに接続するように形成される。
【0034】
光源7は、例えば、蛍光灯、LED(Light Emitting Diode)で構成される。
【0035】
光源7が発した光は、取付面411、第1の導光面421、または第2の導光面431で一回、もしくは複数回反射して、開口に向かう。開口に到達した光は、レンズ5に入射する。
【0036】
レンズ5は、光源収容部4の開口に配置され、光源7が発して開口に到達した光を集光する。レンズ5は、例えば、受光面が凸状のレンズである。レンズ5は、例えば、円柱状に形成されたシリンドリカルレンズである。
【0037】
反射部6は、例えば、平面視略矩形の板状に形成される部材である。反射部6の一辺の長さは、プレート部材3の底面の直径よりも大きく形成される。したがって、図4に示すように、反射部6の外周部はプレート部材3の外周部よりも外側に位置することになる。これにより、反射部6は、プレート部材3の底面の全領域に向けて光を反射させることができる。換言すれば、プレート部材3の底面は、反射部6からの光を底面の全領域で受けることができる大きさに設定される。なお、図4に示すプレート部材3は、プレート部材3の水平方向の位置を示すために本体2中に仮想的に示したものであり、実際は上述したように、本体2の上に載置される。
【0038】
反射部6は、レンズ5によって集光された光をプレート部材3の下面に向けて反射させる反射面61を有する。反射面61は、例えば黒色に形成される。また、反射面61は、つやのない面で形成される。これにより、光源7の輪郭が反射面61に映り込むことを防止することができる。また、プレート部材3に載置された穀粒の像が反射面61に映り込むことを防止することができる。
【0039】
反射面61で反射した光は、透明な合成樹脂で形成されたプレート部材3を透過し、プレート部材3に載置された穀粒を照らす。なお、本実施の形態では、本体2の4つの内側面に沿って配置された光源収容部4からの光が、順次切り換えられてプレート部材3の下面を照射する。
【0040】
上述したように、穀粒判別器1が水平面に置かれたとき、取付面411は、本体2の外側方向、かつ、斜め下方を向いている。つまり、光源7は、反射面61が配置されている方向とは異なる方向に向けて光を発し、レンズ5は、取付面411、第1の導光面421および第2の導光面431で反射した光を受けることになる。その結果、光源7からの光がある程度拡散するため、光源7の輪郭が反射面61に映り込むことを防止することができる。
【0041】
ここで、図5図8を用いてレンズ5の配置および作用について詳細に説明する。
【0042】
図5は、開口から出射する光の最大光度の向きを示す図である。図5は、光源収容部4の開口にレンズが配置されていない穀粒判別器1の縦断面の一部を示している。
【0043】
光源収容部4の開口にレンズが配置されていない場合、開口から出射する光の最大光度の向きは、概ね、第2の導光面431に平行に反射面61へ向かう向き(太い矢印A1で示す向き)である。つまり、光源7が発した光は、反射面61の光源7側の端部付近、例えば反射面61の端部からl1[mm]の位置をもっとも明るく照らしている。その結果、反射面61で反射する光はプレート部材3の光源側を明るく照らすことになる。なお、太い矢印A2は、反射面61で反射した光の向きを示している。
【0044】
図6は、図5に示す構成の穀粒判別器1において、プレート部材3に照射される光の照度を示す図である。横軸は光源7からの水平方向の距離を示し、縦軸はプレート部材3が受ける光の照度を示している。
【0045】
開口にレンズ5が配置されていない場合、図6に示すように、光源7に近い領域では照度が高く、光源7から遠い領域では照度が低くなる。すなわち、プレート部材3の両端間において、受ける光の照度の差が大きい。
【0046】
図7は、開口から出射する光の最大光度の向きを示す図である。図7は、光源収容部4の開口にレンズ5が配置されている穀粒判別器1の縦断面の一部を示している。レンズ5が光源収容部4の開口に配置されている場合、レンズ5は、開口を通過する光を集光するとともに光が進む向きを変化させる。
【0047】
図7に示すとおり、取付面411と第2の導光面431との間の凸面がレンズ5の受光面となり、レンズ5は受光面で光を受けて、この光の最大光度の向きを変化させる。換言すれば、レンズ5は、レンズ5に入射する光の最大光度の向きとレンズ5から出射する光の最大光度の向きとが異なるように配置されている。
【0048】
図7に示すように開口にレンズ5が配置されている場合は、開口にレンズ5が配置されていない場合よりも、光の最大光度の向き(太い矢印A1で示す向き)が反射面61の中心寄りになる。つまり、もっとも明るく照らされる反射面61上の位置は、例えば、反射面61の端部からl[mm]の位置となる。このl[mm]は、図5に示すl[mm]よりも大きい値である。
【0049】
図8は、図7に示す第1の実施形態に係る穀粒判別器1において、プレート部材3が受ける光の照度を示す図である。横軸は光源7からの水平方向の距離を示し、縦軸は照度を示している。
【0050】
開口にレンズ5が配置された穀粒判別器1では、開口にレンズ5が配置されていない穀粒判別器1と比べて、プレート部材3の両端間において、受ける光の照度の差が小さい。すなわち、第1の実施形態に係る穀粒判別器1では、プレート部材3に照射される光の強度にむらが生じることを抑制することができる。
【0051】
その結果、プレート部材3に載置された穀粒に対してより均一に光が照射されるため、穀粒の判別が正しく行なわれる。
【0052】
なお、図7に示すように開口にレンズ5が配置された場合、反射面61の光源側の最端部に向かう光は、レンズ5によって反射面61の中心寄りに集光される。そのため、図8に示すように、プレート部材3の、光源7にもっとも近い領域の照度は低くなる。
【0053】
次に、第2の実施形態に係る穀粒判別器1について説明する。
【0054】
図9は、第2の実施形態の穀粒判別器1の縦断面の一部拡大図である。第2の実施形態の穀粒判別器1では、レンズ5と第2の導光面431との間に隙間が設けられている。このレンズ5の配置以外の構成については、第2の実施形態に係る穀粒判別器1は、第1の実施形態に係る穀粒判別器1と同じである。
【0055】
レンズ5と第2の導光面431との間の隙間により、光源7が発する光の一部は、レンズ5を透過せずに、直接、反射面61に向かう。つまり、この隙間は、収容空間からの光を反射部6に向けて通過させる。レンズ5を透過せずに反射面61で反射した光は、レンズ5を透過して、あるいは、レンズ5を透過せずにプレート部材3の下面に照射される。なお、この隙間の寸法は、例えば、直径が15[mm]のシリンドリカルレンズをレンズ5として用いた場合、3[mm]程度に設定される。このとき、取付部41の下端と第2の導光面431との距離、すなわち、開口の上端と下端との間の寸法は、18[mm]以下である。換言すれば、この開口の上端と下端との間の寸法は、レンズ5の直径と隙間の寸法の合計値と同じか、もしくはそれよりも小さくなるように、レンズ5の大きさなどに応じて設定される。
【0056】
図10は、図9に示す第2の実施形態に係る穀粒判別器1において、プレート部材3が受ける光の照度を示す図である。横軸は光源7からの水平方向の距離を示し、縦軸は照度を示している。
【0057】
図10に示すように、第2の実施形態に係る穀粒判別器1では、第1の実施形態に係る穀粒判別器1と同様に、プレート部材3は、全幅にわたって、概ね均一に光を受ける。すなわち第2の実施形態に係る穀粒判別器1では、プレート部材3に照射される光の強度にむらが生じることを抑制することができる。
【0058】
また、第2実施形態に係る穀粒判別器1では、レンズ5と第2の導光面431との間に隙間が設けられている。そのため、反射面61の光源7側の端部にもレンズ5を透過しない光が直接照射される。結果として、プレート部材3の光源7側の端部、すなわち、プレート部材3の底面の外周部分にも光が照射され、プレート部材3は全幅にわたってより均一に光を受けることができる。
【0059】
その結果、プレート部材3に載置された穀粒に対してより均一に光が照射されるため、穀粒の判別が正しく行なわれる。
【0060】
なお、図7および図9では、断面が円形に形成されたシリンドリカルレンズを図示しているが、レンズ5は、受光面が凸状に形成されていればよい。例えば、レンズ5は、図11に示すように、出射面が平面で形成されるかまぼこ型のレンズ5であってもよい。また、図12に示すように、レンズ5の断面が楕円で形成されてもよい。すなわち、レンズの受光面の凸状は湾曲面を備えているものであれば良い。
【0061】
また、図13に示すように、レンズ5は、円形の凸レンズであってもよい。この場合、レンズ5は、開口に沿って複数配置される。レンズ5が円形の凸レンズで形成される場合、レンズ5が互いに接する接触部付近には、開口から反射面61に向かう光が通過する隙間が形成される。この隙間から出射する光によって反射面61の端部付近に光が照射される。そのため、プレート部材3の外周部分にも均一に光を照射することができる。その結果、プレート部材3に載置された穀粒に対してより均一に光が照射されるため、穀粒の判別が正しく行なわれる。
【0062】
なお、上述した各実施の形態では、穀粒判別器1の箱型に形成された本体2内部に別途光源収容部4を設けて光源7を設けているが、これに限られない。本体の内部に光源を設けて光源収容部を形成するようにしても良い。この場合、光源を内蔵した本体内部が光源を収容する収容空間を形成することになり、本発明の光源収容部に相当する。
【符号の説明】
【0063】
1 穀粒判別器
2 本体
3 プレート部材
4 光源収容部
41 取付部
411 取付面
42 第1の導光部
421 第1の導光面
43 第2の導光部
431 第2の導光面
5 レンズ
6 反射部
61 反射面
7 光源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13