(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/21 20060101AFI20231219BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
H04N1/21
H04N1/00 127A
(21)【出願番号】P 2020015260
(22)【出願日】2020-01-31
【審査請求日】2022-12-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】川口 真史
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-013483(JP,A)
【文献】特開2008-098978(JP,A)
【文献】特開2019-040254(JP,A)
【文献】特開2009-080343(JP,A)
【文献】特開2001-209470(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/21
H04N 1/00
G06F 13/00
H04L 51/00 -51/58
67/00 -67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理部及び記憶部を備え、前記処理部は少なくとも第1処理及び第2処理を実行可能に構成され、前記記憶部には前記第1処理及び前記第2処理の双方からアクセス可能な共有記憶領域が確保され、前記第2処理の中で貼付処理が実行された際には前記共有記憶領域に格納されているデータが貼付対象領域に貼り付けられるように構成される情報処理装置において、前記処理部に前記第1処理を実行させるプログラムであって、
前記第1処理には、
前記情報処理装置と通信可能な画像処理装置から受信する画像データを、ファイルとしてファイル記憶領域に保存する保存処理と、
前記保存処理によって保存される前記ファイルに対して付与されるパス名の一部又は全部を処理対象データとして、前記処理対象データを前記共有記憶領域にコピーするコピー処理と、
前記保存処理又は前記コピー処理の設定に関するユーザ操作を受け付けるためのオブジェクトが含まれる設定画面を、前記情報処理装置が備える表示部に表示して、前記オブジェクトに対するユーザ操作を受け付ける設定処理と、
が含まれるように構成されており、
前記オブジェクトには、前記保存処理において複数のファイルが保存される場合に、前記複数のファイルそれぞれに対応する複数の前記処理対象データについて、複数ファイル分を一括でコピーするか、1ファイル分ずつコピーするかを設定するためのオブジェクトが含まれ、
前記オブジェクトにおいて複数ファイル分を一括でコピーすることが設定されている場合、前記コピー処理では、複数の前記処理対象データを一括で前記共有記憶領域にコピーするように構成され、
前記オブジェクトにおいて1ファイル分ずつコピーすることが設定されている場合、前記コピー処理では、複数の前記処理対象データのうちの1つを前記共有記憶領域にコピーし、その後、前記共有記憶領域へのコピーが行われていない未コピーの前記処理対象データが残っている間は、前記第2処理において貼付処理が実行されたことを検出するたびに、未コピーの前記処理対象データのうちの1つを前記共有記憶領域にコピーするように構成されている、
プログラム。
【請求項2】
請求項
1に記載のプログラムであって、
前記オブジェクトには、前記コピー処理を実行するか否かを設定するためのオブジェクトが含まれ、
前記オブジェクトにおいて前記コピー処理を実行することが設定されている場合には、前記コピー処理が実行されるように構成され、
前記オブジェクトにおいて前記コピー処理を実行しないことが設定されている場合には、前記コピー処理が実行されないように構成されている、
プログラム。
【請求項3】
請求項1
又は請求項
2に記載のプログラムであって、
前記コピー処理は、前記処理対象データと前記処理対象データに対して付加される付加データとを、前記共有記憶領域に格納するように構成されている、
プログラム。
【請求項4】
請求項1から請求項
3までいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第1処理には、
前記コピー処理を実行する前の時点で前記共有記憶領域に格納されているデータを待避用記憶領域に待避させる待避処理と、
前記第2処理において、前記コピー処理によって前記共有記憶領域にコピーされた前記処理対象データを対象とする前記貼付処理が完了した場合に、前記待避用記憶領域に待避させたデータを前記共有記憶領域に復帰させる復帰処理と、
が含まれるように構成されているプログラム。
【請求項5】
請求項1から請求項
4までいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記保存処理は、前記情報処理装置が備える記憶装置内に確保される記憶領域、及び前記情報処理装置と通信可能な外部装置が備える記憶装置内に確保される記憶領域を、前記ファイル記憶領域として利用可能に構成されている、
プログラム。
【請求項6】
処理部及び記憶部を備え、前記処理部は少なくとも第1処理及び第2処理を実行可能に構成され、前記記憶部には前記第1処理及び前記第2処理の双方からアクセス可能な共有記憶領域が確保され、前記第2処理の中で貼付処理が実行された際には前記共有記憶領域に格納されているデータが貼付対象領域に貼り付けられるように構成される情報処理装置であって、
前記第1処理には、
前記情報処理装置と通信可能な画像処理装置から受信する画像データを、ファイルとしてファイル記憶領域に保存する保存処理と、
前記保存処理によって保存される前記ファイルに対して付与されるパス名の一部又は全部を処理対象データとして、前記処理対象データを前記共有記憶領域にコピーするコピー処理と、
前記保存処理又は前記コピー処理の設定に関するユーザ操作を受け付けるためのオブジェクトが含まれる設定画面を、前記情報処理装置が備える表示部に表示して、前記オブジェクトに対するユーザ操作を受け付ける設定処理と、
が含まれるように構成されて
おり、
前記オブジェクトには、前記保存処理において複数のファイルが保存される場合に、前記複数のファイルそれぞれに対応する複数の前記処理対象データについて、複数ファイル分を一括でコピーするか、1ファイル分ずつコピーするかを設定するためのオブジェクトが含まれ、
前記オブジェクトにおいて複数ファイル分を一括でコピーすることが設定されている場合、前記コピー処理では、複数の前記処理対象データを一括で前記共有記憶領域にコピーするように構成され、
前記オブジェクトにおいて1ファイル分ずつコピーすることが設定されている場合、前記コピー処理では、複数の前記処理対象データのうちの1つを前記共有記憶領域にコピーし、その後、前記共有記憶領域へのコピーが行われていない未コピーの前記処理対象データが残っている間は、前記第2処理において貼付処理が実行されたことを検出するたびに、未コピーの前記処理対象データのうちの1つを前記共有記憶領域にコピーするように構成されている、
情報処理装置。
【請求項7】
処理部及び記憶部を備え、前記処理部は少なくとも第1処理及び第2処理を実行可能に構成され、前記記憶部には前記第1処理及び前記第2処理の双方からアクセス可能な共有記憶領域が確保され、前記第2処理の中で貼付処理が実行された際には前記共有記憶領域に格納されているデータが貼付対象領域に貼り付けられるように構成される情報処理装置において、前記処理部が前記第1処理の中で実行する情報処理方法であって、
前記情報処理装置と通信可能な画像処理装置から受信する画像データを、ファイルとしてファイル記憶領域に保存する保存処理と、
前記保存処理によって保存される前記ファイルに対して付与されるパス名の一部又は全部を処理対象データとして、前記処理対象データを前記共有記憶領域にコピーするコピー処理と、
前記保存処理又は前記コピー処理の設定に関するユーザ操作を受け付けるためのオブジェクトが含まれる設定画面を、前記情報処理装置が備える表示部に表示して、前記オブジェクトに対するユーザ操作を受け付ける設定処理と、
が含まれるように構成されて
おり、
前記オブジェクトには、前記保存処理において複数のファイルが保存される場合に、前記複数のファイルそれぞれに対応する複数の前記処理対象データについて、複数ファイル分を一括でコピーするか、1ファイル分ずつコピーするかを設定するためのオブジェクトが含まれ、
前記オブジェクトにおいて複数ファイル分を一括でコピーすることが設定されている場合、前記コピー処理では、複数の前記処理対象データを一括で前記共有記憶領域にコピーするように構成され、
前記オブジェクトにおいて1ファイル分ずつコピーすることが設定されている場合、前記コピー処理では、複数の前記処理対象データのうちの1つを前記共有記憶領域にコピーし、その後、前記共有記憶領域へのコピーが行われていない未コピーの前記処理対象データが残っている間は、前記第2処理において貼付処理が実行されたことを検出するたびに、未コピーの前記処理対象データのうちの1つを前記共有記憶領域にコピーするように構成されている、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置から画像データを受信し、その画像データをファイルとして保存する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような画像データをファイルとして保存した場合に、その保存処理を行ったアプリケーションソフトウェア(以下、アプリと略称する。)とは別のアプリで、ファイルを開きたい場合がある。しかし、その場合、ファイルのパス名又はファイルを保存したフォルダのパス名をユーザが覚えておいて、そのようなパス名を別のアプリで入力する操作を実施しなければならず、相応に面倒な手間がかかる。
【0005】
本開示の一局面においては、画像データをファイルとして保存した後、そのファイルに対して容易にアクセスすることが可能となる技術を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面におけるプログラムは、情報処理装置が備える処理部に第1処理を実行させるプログラムである。上記情報処理装置は、処理部及び記憶部を備え、処理部は少なくとも第1処理及び第2処理を実行可能に構成される。記憶部には第1処理及び第2処理の双方からアクセス可能な共有記憶領域が確保される。第2処理の中で貼付処理が実行された際には共有記憶領域に格納されているデータが貼付対象領域に貼り付けられるように構成される。
【0007】
第1処理には、情報処理装置と通信可能な画像処理装置から受信する画像データを、ファイルとしてファイル記憶領域に保存する保存処理と、保存処理によって保存されるファイルに対して付与されるパス名の一部又は全部を処理対象データとして、処理対象データを共有記憶領域にコピーするコピー処理と、が含まれるように構成されている。
【0008】
このように構成されたプログラムに基づいて情報処理装置が備える処理部に第1処理を実行させれば、第1処理において保存されたファイルのパス名の一部又は全部が、処理対象データとして共有記憶領域にコピーされる。したがって、第1処理を実行した後は、第2処理において貼付処理を実行するだけで、処理対象データを貼付対象領域に貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は情報処理装置を含む画像処理システムを示すシステム構成図である。
【
図2】
図2はスキャン結果保存処理(その1)のフローチャートである。
【
図3】
図3はスキャン結果保存処理(その2)のフローチャートである。
【
図5】
図5はスキャン結果保存指示画面の説明図である。
【
図7】
図7(A)はテキストエディタの編集画面(その1)の説明図である。
図7(B)はテキストエディタの編集画面(その2)の説明図である。
図7(C)はテキストエディタの編集画面(その3)の説明図である。
図7(D)はテキストエディタの編集画面(その4)の説明図である。
【
図8】
図8(A)はテキストエディタの編集画面(その5)の説明図である。
図8(B)はテキストエディタの編集画面(その6)の説明図である。
図8(C)はテキストエディタの編集画面(その7)の説明図である。
図8(D)はテキストエディタの編集画面(その8)の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、上述のプログラム、情報処理装置及び情報処理方法について、例示的な実施形態を挙げて説明する。
[情報処理装置及び画像処理システムの構成]
図1に示すように、画像処理システム1は、情報処理装置10A,10B(例えばパーソナルコンピュータ。)、画像処理装置20(例えばMFP。)、ファイルサーバー30を備える。これらの各装置は、それぞれがLAN40に接続され、LAN40経由で相互に通信可能に構成されている。
【0011】
情報処理装置10Aは、処理部11、記憶部12、表示部13、入力部14及び通信部15を備える。なお、図示は省略するが、情報処理装置10Bは、情報処理装置10Aと同等な構成を備える。
【0012】
処理部11は、CPUを備える。記憶部12は、非遷移的実体的記録媒体(例えばROM、RAM、NVRAM及びフラッシュメモリに代表される半導体メモリ、SSD(Solid State Drive)及びHDD(Hard Disk Drive)に代表される補助記憶装置など。)を備える。記憶部12は、各種ソフトウェア及びデータを記憶する。処理部11は、記憶部12に記憶されたプログラムに従って処理及び制御を実行し、情報処理装置10Aが備える各種機能を実現する。なお、処理部11によって実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、1つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0013】
処理部11では、複数のソフトウェアが並列に機能するように構成されている。本実施形態に関連するソフトウェアとしては、OS(Operating System)110、第1処理部111及び第2処理部112を挙げることができる。OS110は、情報処理装置10Aが備えるハードウェアを制御及び管理するための基本ソフトウェアである。第1処理部111は、処理部11において機能するアプリケーションソフトウェアの1つである。第1処理部111は、画像処理装置20でスキャンされた画像データ(以下、スキャン結果とも称する。)を取得する機能を有する。第2処理部112は、処理部11において機能するアプリケーションソフトウェアの1つである。第2処理部112は、テキストファイルの編集を行う機能を有する。
【0014】
記憶部12には、本実施形態に関連する記憶領域として、共有記憶領域12A及び待避用記憶領域12Bが確保される。共有記憶領域12Aは、第1処理部111及び第2処理部112の双方からアクセス可能な記憶領域である。本実施形態では、OS110によって提供されるクリップボードが、共有記憶領域12Aとして利用される。以下の説明では、共有記憶領域12Aのことをクリップボード12Aとも称する。待避用記憶領域12Bは、後述する処理の中で、クリップボード12Aに格納されている情報を一時的に待避させるために利用される。
【0015】
表示部13は、表示装置(例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ。)を備え、各種画像を表示するように構成されている。入力部14は、入力用デバイス(例えば、ポインティングデバイスであるマウス及びキーボード。)と、入力用デバイスからの入力を処理する入力コントローラとを備える。ユーザは、入力部14での入力操作により、情報処理装置10Aに対する各種指令を入力することができる。
【0016】
通信部15は、LANの規格に準拠したネットワークインタフェースコントローラを備える。なお、通信部15は、無線LAN及び有線LANのいずれを介して通信可能に構成されていてもよい。また、通信部15は、LAN規格以外の通信規格(例えばUSB規格。)に準拠した通信インタフェースで構成されていてもよい。
【0017】
画像処理装置20は、処理部21、記憶部22、表示部23、入力部24、通信部25、読取部26及び印刷部27を備える。処理部21はCPUを備える。記憶部22は、非遷移的実体的記録媒体(例えばROM、RAM、NVRAM及びフラッシュメモリに代表される半導体メモリ。)を備える。記憶部22は、画像処理装置20の各部を制御するためのソフトウェア及びデータを記憶する。
【0018】
処理部21は、記憶部22に記憶されたプログラムに従って処理及び制御を実行し、画像処理装置20が備える各種機能を実現する。なお、処理部21により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、1つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0019】
表示部23は、表示装置(例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ。)を備え、各種画像を表示するように構成されている。入力部24は、各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを備える。本実施形態の入力部24は、入力用デバイスとして透明なタッチパネルを備える。この透明なタッチパネルは、表示部23の表示装置に重ねて配置されている。
【0020】
通信部25は、LANの規格に準拠したネットワークインタフェースコントローラを備える。なお、通信部25は、無線LAN及び有線LANのいずれを介して通信可能に構成されていてもよい。また、通信部25は、LAN規格以外の通信規格(例えばUSB規格。)に準拠した通信インタフェースで構成されていてもよい。
【0021】
読取部26は、一方向に配列された読取素子を有する一次元イメージセンサを備える。読取部26は、イメージセンサの読取素子の配列方向(以下、主走査方向とも称する。)に直交する方向(以下、副走査方向とも称する。)へイメージセンサを移動させて、透明な原稿台によって支持された原稿の画像を読み取り可能に構成されている。また、読取部26は、イメージセンサを読取位置で制止させ、ADFによって原稿を搬送することにより、原稿を読取位置において副走査方向へと移動させ、原稿の画像を読み取り可能に構成されている。ADFは、Automatic Document Feederの略称である。
【0022】
印刷部27は、シート状の被記録媒体に画像を印刷可能に構成されている。本実施形態の場合、印刷部27は、インクジェット方式の印刷機構を備える。ただし、印刷部27は、インクジェット方式以外の周知の記録方式(例えば、電子写真方式。)で画像を印刷可能に構成されていてもよい。
【0023】
ファイルサーバー30は、LAN40経由でアクセス可能なファイルの保存領域を提供するためのサーバーであり、例えばNAS(Network Attached Storage)によって構成される。ファイルサーバー30上の保存領域にファイルを保存すれば、情報処理装置10A及び情報処理装置10Bは、双方ともファイルサーバー30上のファイルにアクセス可能となる。すなわち、情報処理装置10A及び情報処理装置10Bは、ファイルサーバー30上のファイルを共有することができる。
【0024】
[スキャン結果保存処理]
次に、情報処理装置10Aの処理部11が実行するスキャン結果保存処理について、
図2及び
図3に基づいて説明する。スキャン結果保存処理は、第1処理部111(厳密には、第1処理部111としての処理を実行する処理部11。以下、単に第1処理部111と称する。)によって実行される。スキャン結果保存処理は、第1処理部111が提供するUI(ユーザインタフェース)を利用して、ユーザが画像処理装置20のスキャン機能を利用する旨の操作(例えば、スキャン機能を示すアイコンをクリックする操作。)を実施した際に実行される。
【0025】
スキャン結果保存処理を開始すると、第1処理部111は、ユーザによるスキャン設定を受け付ける(S101)。S101において、第1処理部111は、
図4に例示するようなスキャン設定画面50を表示部13に表示して、入力部14でのユーザ操作を受け付ける状態で待機する。スキャン設定画面50には、原稿サイズボタン51、カラー設定ボタン52、解像度ボタン53、両面スキャンボタン54、すべての設定ボタン55及びスキャンボタン56が表示される。
【0026】
原稿サイズボタン51、カラー設定ボタン52、解像度ボタン53、両面スキャンボタン54には、それぞれに対応する設定項目に関し、現在の設定値が表示される。これらの設定項目の設定内容を変更したい場合には、各ボタンをクリックして設定内容の変更を行うことができる。また、他の設定項目の設定内容を変更したい場合には、すべての設定ボタン55をクリックして設定内容の変更を行うことができる。所望の設定が完了したら、スキャンボタン56をクリックすると、
図2のS103へ進む。
【0027】
続いて、第1処理部111は、画像処理装置20におけるスキャンに対応する処理を実行する(S103)。S103では、スキャンの実行を指示するためのコマンドや、S101において設定された設定内容に関する情報等が、情報処理装置10Aから画像処理装置20へ送信される。これらのコマンド及び情報を受信した画像処理装置20では、指示された設定内容に従ってスキャンを実行し、そのスキャン結果である画像データを画像処理装置20から情報処理装置10Aへ送信する。情報処理装置10Aは、スキャン結果を受信する。
【0028】
続いて、第1処理部111は、スキャン結果保存指示を受け付ける(S105)。S105において、第1処理部111は、
図5に例示するようなスキャン結果保存指示画面60を表示部13に表示して、入力部14でのユーザ操作を受け付ける状態で待機する。スキャン結果保存指示画面60には、プレビュー領域61、「PCへ保存」ボタン62、「クラウドサービスへ保存」ボタン63、「アプリケーションで開く」ボタン64及び「Eメール添付」ボタン65が表示される。プレビュー領域61には、画像処理装置20でスキャンされた画像が表示される。
【0029】
S105において、「PCへ保存」ボタン62がクリックされた場合、第1処理部111は、
図6に例示するようなPC保存設定画面70を表示部13に表示して、入力部14でのユーザ操作を受け付ける状態で待機する。PC保存設定画面70には、パス名入力欄71、ファイル形式選択欄72、ファイル形式設定ボタン73、「保存後にフォルダを開く」チェック欄74、「スキャン完了後にクリップボードにコピーする」チェック欄75、「一括でコピー」ラジオボタン76、「一ファイルずつコピー」ラジオボタン77、「ファイルパスがサーバーの場合のみクリップボードにコピーする」チェック欄78、「貼り付け後クリップボードを元に戻す」チェック欄79、「フォルダパスとファイル名を分けてコピー」チェック欄80、「装飾テキストを付与」チェック欄81、装飾テキスト入力欄82、「前後に付与」チェック欄83、「標準に戻す」ボタン84、「保存」ボタン85及び「キャンセル」ボタン86が配置されている。これらの設定項目の設定内容を変更したい場合には、設定項目ごとの入力形態に従って入力操作を行うことにより、設定内容の変更を行うことができる。
【0030】
PC保存設定画面70において所望の設定が完了したら、「保存」ボタン85をクリックすると、パス名入力欄71に入力されたファイルパス、かつファイル形式選択欄72で選択されたファイル形式で、スキャン結果が画像ファイルとして保存される。「保存後にフォルダを開く」チェック欄74にチェックが入れられている場合は、ファイルの保存後に、ファイルを保存したフォルダが開かれる。これらの処理を終了し、
図2のS105を終了する。
【0031】
なお、
図5に例示するようなスキャン結果保存指示画面60が表示部13に表示されている際には、「クラウドサービスへ保存」ボタン63、「アプリケーションで開く」ボタン64及び「Eメール添付」ボタン65それぞれがクリックされる場合がある。その場合は、各ボタンに対応する処理へと移行するが、これらの処理は、本実施形態における要部ではないので、これ以上の説明については省略する。
【0032】
続いて、第1処理部111は、スキャン完了後にファイルパスをクリップボード12Aにコピーする設定か否かを判断する(S106)。S106では、「スキャン完了後にクリップボードにコピーする」チェック欄75にチェックが入っているか否かを判断する。S106において、スキャン完了後にファイルパスをクリップボード12Aにコピーする設定ではないと判断された場合(S106:NO)、ファイルパスをコピーする必要がないので、
図2及び
図3に示すスキャン結果保存処理を終了する。
【0033】
一方、S106において、ファイルパスをスキャン完了後にクリップボード12Aにコピーする設定であると判断された場合(S106:YES)、第1処理部111は、ファイルパスがサーバーのときだけコピーする設定があるか否かを判断する(S107)。S107では、「ファイルパスがサーバーの場合のみクリップボードにコピーする」チェック欄78にチェックが入っているか否かを判断する。S107において、ファイルパスがサーバーのときだけコピーする設定があると判断された場合(S107:YES)、第1処理部111は、ファイルパスがサーバーか否かを判断する(S109)。
【0034】
S109において、ファイルパスがサーバーではないと判断された場合は(S109:NO)、ファイルパスをコピーする必要がないので、
図2及び
図3に示すスキャン結果保存処理を終了する。一方、S107において、ファイルパスがサーバーのときだけコピーする設定がないと判断された場合は(S107:NO)、ファイルパスをコピーする必要があるので、S111へ進む。また、S109において、ファイルパスがサーバーであると判断された場合は(S109:YES)、ファイルパスをコピーする必要があるので、S111へ進む。
【0035】
S111へ進むと、第1処理部111は、現在のクリップボード12Aの情報を取得し、待避用記憶領域12Bに一時的に保存する(S111)。続いて、第1処理部111は、装飾用テキスト付与指定、フォルダ&ファイル表示設定ありか否かを判断する(S113)。S113では、「装飾テキストを付与」チェック欄81にチェックが入っているか否かに基づき、装飾用テキスト付与指定ありか否かを判断する。また、「フォルダパスとファイル名を分けてコピー」チェック欄80にチェックが入っているか否かに基づき、フォルダ&ファイル表示設定ありか否かを判断する。
【0036】
S113において、装飾用テキスト付与指定及びフォルダ&ファイル表示設定のうち、少なくとも一方がありの場合、すなわち、「装飾テキストを付与」チェック欄81及び「フォルダパスとファイル名を分けてコピー」チェック欄80のうちの少なくとも一方にチェックが入っている場合(S113:YES)、第1処理部111は、指定されたテキスト付与設定に従いクリップボード12Aに張り付けるテキストを成型する(S115)。
【0037】
S115では、装飾テキスト入力欄82に入力された装飾テキスト(文字又は文字列)を、パス名に対して付与する。「前後に付与」チェック欄83にチェックが入っている場合は、パス名の前後に同じ装飾テキストが付与される。「前後に付与」チェック欄83にチェックが入っていない場合は、パス名の前に装飾テキストが付与される。例えば、
図6に例示するように、装飾テキスト入力欄82に「”(ダブルクォーテーション)」が入力され、「前後に付与」チェック欄83にチェックが入っている場合、パス名が「”(ダブルクォーテーション)」で囲まれた文字列が成型される。なお、フォルダ&ファイル表示設定による成型方法の違いについては後述する。
【0038】
一方、S113において、装飾用テキスト付与指定及びフォルダ&ファイル表示設定の双方ともなしの場合、すなわち、「装飾テキストを付与」チェック欄81及び「フォルダパスとファイル名を分けてコピー」チェック欄80の双方にチェックが入っていない場合は(S113:NO)、S117へ進む。また、S115を終了した場合、S117へ進む。S117へ進むと、第1処理部111は、設定が一括コピーか一ファイルずつコピーかを判断する(S117)。
【0039】
S117では、「一括でコピー」ラジオボタン76及び「一ファイルずつコピー」ラジオボタン77のどちらが選択されているかに応じて処理が分岐する。「一括でコピー」ラジオボタン76及び「一ファイルずつコピー」ラジオボタン77は、いずれか一方だけを選択可能なオブジェクトである。S117において、一ファイルずつコピーであると判断された場合(S117:一ファイルずつコピー)、第1処理部111は、クリップボード12Aをスキャン結果の一ファイルパスに置き換える(S119)。より詳しくは、スキャン結果は複数の画像ファイルとして保存される場合がある。そのような場合であっても、S119では、複数の画像ファイルそれぞれに対応するパス名のうち、一ファイル分のパス名だけをクリップボード12Aにコピーする。
【0040】
続いて、第1処理部111は、貼付処理に対応する処理を実行する(S121)。具体的には、第1処理部111は、クリップボード12Aの状態を監視して、貼付処理が実行されたか否かを検出する。例えば、第2処理部112において貼付処理が実行された場合に、当該貼付処理を実行したことがS121において検出される。S121において貼付処理の実行が検出されたらS121を終了する。
【0041】
続いて、第1処理部111は、次のファイルパスがあるか否かを判断する(S123)。S123では、スキャン結果に対応する複数のパス名の中に、S119での処理対象になっていない未処理のパス名が残っているか否かを判断する。S123において、次のファイルパスがあると判断された場合(S123:YES)、第1処理部111は、クリップボード12Aを次のファイルパスに更新する(S125)。S125では、上記未処理のパス名のうちの一つがクリップボード12Aにコピーされる。
【0042】
S125を終了したら、S121へ戻る。これにより、S123において、次のファイルパスがあると判断される間は、S121-S125の処理ステップを繰り返す。これにより、第2処理部112などにおいて貼付処理が実行されるたびに、一つのパス名をクリップボード12Aへコピーする処理が繰り返される。一方、S123において、次のファイルパスがないと判断された場合は(S123:NO)、S129へ進む。
【0043】
一方、S117において、一括コピーであると判断された場合(S117:一括コピー)、第1処理部111は、クリップボード12Aをスキャン結果の一括ファイルパスに置き換える(S127)。S127では、スキャン結果に対応する複数のパス名全てがクリップボード12Aにコピーされる。S127を終了したらS129へ進む。
【0044】
上記S123又は上記S127からS129へ進むと、第1処理部111は、貼り付け後クリップボード12Aを元に戻す設定ありか否かを判断する(S129)。S129では、「貼り付け後クリップボードを元に戻す」チェック欄79にチェックが入っているか否かを判断する。S129において貼り付け後クリップボード12Aを元に戻す設定ありと判断された場合(S129:YES)、第1処理部111は、クリップボード12Aを一時的に保存した情報に戻す(S131)。S131では、S111で一時的に待避用記憶領域12Bに保存したクリップボード12Aの情報を、クリップボード12Aに復帰させる。S131を終了したら、
図2及び
図3に示すスキャン結果保存処理を終了する。また、S129において貼り付け後クリップボード12Aを元に戻す設定なしと判断された場合(S129:NO)、
図2及び
図3に示すスキャン結果保存処理を終了する。
【0045】
次に、以上のようなスキャン結果保存処理が第1処理部111で実行される際に、第2処理部112で貼付処理を実行すると、どのような結果が得られるのかについて、
図7(A)-
図7(D)及び
図8(A)-
図8(D)に示す具体例を参照して説明する。
図7(A)-
図7(D)及び
図8(A)-
図8(D)には、第2処理部112が機能した際に表示部13に表示されるテキスト編集画面100が例示されている。テキスト編集画面100には、テキスト編集領域105が含まれている。
【0046】
まず、
図7(A)-
図7(C)に示す例は、スキャン結果に対応する3つのファイルがあり、クリップボード12Aへのコピー設定が「一ファイルずつコピー」とされ、フォルダ&ファイル表示設定が「なし」の場合に対応する例である。
【0047】
この場合、第1処理部11においてスキャン結果保存処理が実行されると、3つのファイルそれぞれに対応するパス名のうち、1つ目のパス名が上記S119によってクリップボード12Aにコピーされる。その後、第2処理部112において1回目の貼付処理を実行すると、
図7(A)に示すように、1つのパス名が第2処理部112の編集画面上に貼り付けられる。ここで貼り付けられるパス名は、フォルダ&ファイル表示設定が「なし」となっているため、フォルダパスとファイル名とを分けずに、フルパス形式で貼り付けられる。
【0048】
フルパス形式の文字列は、S115で成型しなくても得ることができる文字列である。ただし、
図7(A)に示す例では、装飾テキスト入力欄82に「”(ダブルクォーテーション)」が入力され、「前後に付与」チェック欄83にチェックが入っている場合を例示してある。そのため、この場合は、S115が実行されて、パス名を「”(ダブルクォーテーション)」で囲んだ文字列が成型されている。
【0049】
第1処理部111では、上記第2処理部112における1回目の貼付処理をS121で検出する。その場合、S125を実行することにより、残り2つとなる未処理のパス名のうちの1つがクリップボード12Aにコピーされる。その後、第2処理部112において2回目の貼付処理を実行すると、
図7(B)に示すように、2つ目のパス名が第2処理部112の編集画面上に貼り付けられる。
【0050】
第1処理部111では、上記第2処理部112における2回目の貼付処理をS121で検出する。その場合、S125を実行することにより、残り1つとなる未処理のパス名がクリップボード12Aにコピーされる。その後、第2処理部112において貼付処理を実行すると、
図7(C)に示すように、3つ目のパス名が第2処理部112の編集画面上に貼り付けられる。第1処理部111では、上記第2処理部112における貼付処理をS121で検出する。その場合、S123では、次のファイルパスがないと判断されて、以降の処理を経て、スキャン結果保存処理を終了する。
【0051】
次に、
図7(D)に示す例は、スキャン結果に対応する3つのファイルがあり、クリップボード12Aへのコピー設定が「一括コピー」とされ、フォルダ&ファイル表示設定が「なし」の場合に対応する例である。
【0052】
この場合、第1処理部11においてスキャン結果保存処理が実行されると、3つのファイルそれぞれに対応するパス名全てが上記S127によってクリップボード12Aにコピーされる。その後、第2処理部112において貼付処理を実行すると、
図7(D)に示すように、3つのパス名が第2処理部112の編集画面上に貼り付けられる。ここで貼り付けられるパス名は、フォルダ&ファイル表示設定が「なし」となっているため、フォルダパスとファイル名とを分けずに、フルパス形式で貼り付けられる。
図7(D)に示す例では、装飾テキスト入力欄82に「”(ダブルクォーテーション)」が入力され、「前後に付与」チェック欄83にチェックが入っている場合を例示してある。S127を終了したら、以降の処理を経て、スキャン結果保存処理を終了する。
【0053】
次に、
図8(A)-
図8(C)に示す例は、スキャン結果に対応する3つのファイルがあり、クリップボード12Aへのコピー設定が「一ファイルずつコピー」とされ、フォルダ&ファイル表示設定が「あり」の場合に対応する例である。
【0054】
この場合、第1処理部11においてスキャン結果保存処理が実行されると、3つのファイルそれぞれに対応するパス名のうち、1つ目のパス名が上記S119によってクリップボード12Aにコピーされる。その後、第2処理部112において1回目の貼付処理を実行すると、
図8(A)に示すように、1つのパス名が第2処理部112の編集画面上に貼り付けられる。ここで貼り付けられるパス名は、フォルダ&ファイル表示設定が「あり」となっているため、フォルダパスとファイル名とを分けて、それらが2行に貼り付けられる。
【0055】
これらフォルダパスとファイル名は、S115において事前に成型された文字列である。また、
図8(A)に示す例では、装飾テキスト入力欄82に「”(ダブルクォーテーション)」が入力され、「前後に付与」チェック欄83にチェックが入っている場合を例示してある。このフォルダパスを「”(ダブルクォーテーション)」で囲んだ文字列もS115において成型された文字列である。
【0056】
第1処理部111では、上記第2処理部112における1回目の貼付処理をS121で検出する。その場合、S125を実行することにより、残り2つとなる未処理のパス名のうちの1つがクリップボード12Aにコピーされる。その後、第2処理部112において2回目の貼付処理を実行すると、
図8(B)に示すように、2つ目のパス名が第2処理部112の編集画面上に貼り付けられる。この場合も、フォルダ&ファイル表示設定が「あり」となっているため、フォルダパスとファイル名とを分けて、それらが2行に貼り付けられる。
【0057】
第1処理部111では、上記第2処理部112における2回目の貼付処理をS121で検出する。その場合、S125を実行することにより、残り1つとなる未処理のパス名がクリップボード12Aにコピーされる。その後、第2処理部112において貼付処理を実行すると、
図8(C)に示すように、3つ目のパス名が第2処理部112の編集画面上に貼り付けられる。この場合も、フォルダ&ファイル表示設定が「あり」となっているため、フォルダパスとファイル名とを分けて、それらが2行に貼り付けられる。第1処理部111では、上記第2処理部112における貼付処理をS121で検出する。その場合、S123では、次のファイルパスがないと判断されて、以降の処理を経て、スキャン結果保存処理を終了する。
【0058】
次に、
図8(D)に示す例は、スキャン結果に対応する3つのファイルがあり、クリップボード12Aへのコピー設定が「一括コピー」とされ、フォルダ&ファイル表示設定が「あり」の場合に対応する例である。
【0059】
この場合、第1処理部11においてスキャン結果保存処理が実行されると、3つのファイルそれぞれに対応するパス名全てが上記S127によってクリップボード12Aにコピーされる。その後、第2処理部112において貼付処理を実行すると、
図8(D)に示すように、3つのパス名が第2処理部112の編集画面上に貼り付けられる。ここで貼り付けられるパス名は、フォルダ&ファイル表示設定が「あり」となっているため、フォルダパスとファイル名とを分けて、それらが4行にわたって貼り付けられる。これらフォルダパスとファイル名は、S115において事前に成型された文字列である。
【0060】
[効果]
以上説明した通り、上記情報処理装置10Aによれば、第1処理部111において保存されたファイルのパス名の一部(例えば、フォルダパス又はファイル名。)又は全部(例えば、フルパス。)が、処理対象データとしてクリップボード12A(本開示でいう共有記憶領域の一例に相当。)にコピーされる。したがって、第1処理部111による処理を実行した後は、第2処理部112において貼付処理を実行するだけで、クリップボード12Aにコピーされた処理対象データを、貼付対象領域(例えば、テキストエディタの編集画面。)に貼り付けることができる。
【0061】
また、本実施形態の場合、PC保存設定画面70(本開示でいう設定画面の一例に相当。)に含まれるオブジェクト(例えば、パス名入力欄71、ファイル形式選択欄72、ファイル形式設定ボタン73、「保存後にフォルダを開く」チェック欄74、「スキャン完了後にクリップボードにコピーする」チェック欄75、「一括でコピー」ラジオボタン76、「一ファイルずつコピー」ラジオボタン77、「ファイルパスがサーバーの場合のみクリップボードにコピーする」チェック欄78、「貼り付け後クリップボードを元に戻す」チェック欄79、「フォルダパスとファイル名を分けてコピー」チェック欄80、「装飾テキストを付与」チェック欄81、装飾テキスト入力欄82及び「前後に付与」チェック欄83。)を利用して、保存処理又はコピー処理の設定に関するユーザ操作を実施することができる。
【0062】
また、本実施形態の場合、「スキャン完了後にクリップボードにコピーする」チェック欄75を利用して、コピー処理を実行するか否かを設定することができる。
また、本実施形態の場合、「一括でコピー」ラジオボタン76及び「一ファイルずつコピー」ラジオボタン77を利用して、複数のファイルパスについて、複数ファイル分を一括でクリップボード12Aにコピーするか、1ファイル分ずつクリップボード12Aにコピーするかを設定することができる。
【0063】
また、本実施形態の場合、ファイルパス(本開示でいう処理対象データの一例に相当。)に対して、装飾用テキスト(本開示でいう付加データの一例に相当。)を付加して、ファイルパス及び装飾用テキストをクリップボード12Aに格納することができる。
【0064】
また、本実施形態の場合、第1処理部111は、クリップボード12Aに格納されているデータを待避用記憶領域12Bに待避させる待避処理(S111)と、待避用記憶領域12Bに待避させたデータをクリップボード12Aに復帰させる復帰処理(S131)と、を実行する。したがって、第1処理部111による処理の実行前にクリップボード12Aに格納されていたデータが、第1処理部111による処理の実行に伴って消失するのを抑制することができる。
【0065】
また、本実施形態の場合、情報処理装置1が備える記憶部12内に確保される記憶領域、及び情報処理装置1と通信可能なファイルサーバー30(本開示でいう外部装置の一例に相当。)が備える記憶装置内に確保される記憶領域を、それぞれファイル記憶領域として利用することができる。
【0066】
[他の実施形態]
以上、プログラム、情報処理装置及び情報処理方法について、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本開示の一態様として例示されるものにすぎない。すなわち、本開示は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
【0067】
例えば、上記実施形態では、装飾用テキストをパス名の前に付加する例と、パス名の前後に付加する例を示したが、付加形態は上述の例に限定されない。具体例を挙げれば、例えば、パス名の後に装飾用テキストを付加してもよい。また、1行以上のテキストでパス名を表示するに当たって、その1行以上のテキストよりも上の行にヘッダとして表示されるテキストや、その1行以上のテキストよりも下の行にフッタとして表示されるテキストを付加するように構成してもよい。また、ファイル名をカンマ区切りやタブ区切りで列挙してもよい。この場合は、カンマやタブが装飾用テキストに該当する。
【0068】
また、上記実施形態では、ファイルのフルパス名を成型することにより、フォルダパス名とファイル名に分けてクリップボード12Aにコピーする例を示したが、他の要素を抽出してクリップボード12Aにコピーするように構成してもよい。例えば、フルパス名の中から、サーバー名、ドライブレター及び拡張子を抽出して、それぞれを個別にクリップボード12Aにコピーするように構成してもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、第2処理部112の例として、テキストエディタを示したが、第2処理部112は、貼付処理を実行し得るアプリケーションソフトウェアであれば、他の機能を有するアプリケーションソフトウェアで構成されてもよい。具体的には、第2処理部112は、電子メールの編集・送信機能を有するメーラ、Webファイルの閲覧機能を有するブラウザ、又はファイルの管理機能を有するファイルマネージャであってもよい。
【0070】
また、上記実施形態では特に言及していないが、第1処理部111は、複数のプロセスないしは複数のタスクが協働して、第1処理部111としての処理を実行するように構成されていてもよい。例えば、スキャン結果を取得する処理を実行する第1プロセスと、パス名をクリップボード12Aへコピーする第2プロセスを別プロセスとして構成し、それらのプロセスが協働して第1処理部111としての処理を実行してもよい。その場合、例えば、第1プロセスを終了させても、第2プロセスが情報処理装置10A上に常駐して、クリップボード12Aの監視やクリップボード12Aへのコピー処理を継続することができる。
【0071】
なお、上記実施形態で例示した1つの構成要素によって実現される複数の機能を、複数の構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した1つの構成要素によって実現される1つの機能を、複数の構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した複数の構成要素によって実現される複数の機能を、1つの構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した構成の一部を省略してもよい。上記実施形態のうち、1つの実施形態で例示した構成の少なくとも一部を、当該1つの実施形態以外の上記実施形態で例示した構成に対して付加又は置換してもよい。
【0072】
[補足]
なお、以上説明した例示的な実施形態から明らかなように、本開示のプログラム、情報処理装置及び情報処理方法は、更に以下に挙げるような構成を備えていてもよい。
【0073】
(A)第1処理には、保存処理又はコピー処理の設定に関するユーザ操作を受け付けるためのオブジェクトが含まれる設定画面を、情報処理装置が備える表示部に表示して、オブジェクトに対するユーザ操作を受け付ける設定処理、が含まれるように構成されていてもよい。
【0074】
このように構成されたプログラムに基づいて情報処理装置が備える処理部に第1処理を実行させれば、設定画面に含まれるオブジェクトを利用して、保存処理又はコピー処理の設定に関するユーザ操作を実施することができる。
【0075】
(B)オブジェクトには、コピー処理を実行するか否かを設定するためのオブジェクトが含まれてもよい。オブジェクトにおいてコピー処理を実行することが設定されている場合には、コピー処理が実行されるように構成されてもよい。オブジェクトにおいてコピー処理を実行しないことが設定されている場合には、コピー処理が実行されないように構成されていてもよい。
【0076】
このように構成されたプログラムに基づいて情報処理装置が備える処理部に第1処理を実行させれば、設定画面に含まれるオブジェクトを利用して、コピー処理を実行するか否かを設定することができる。
【0077】
(C)オブジェクトには、保存処理において複数のファイルが保存される場合に、複数のファイルそれぞれに対応する複数の処理対象データについて、複数ファイル分を一括でコピーするか、1ファイル分ずつコピーするかを設定するためのオブジェクトが含まれてもよい。オブジェクトにおいて複数ファイル分を一括でコピーすることが設定されている場合、コピー処理では、複数の処理対象データを一括で共有記憶領域にコピーするように構成されてもよい。オブジェクトにおいて1ファイル分ずつコピーすることが設定されている場合、コピー処理では、複数の処理対象データのうちの1つを共有記憶領域にコピーし、その後、共有記憶領域へのコピーが行われていない未コピーの処理対象データが残っている間は、第2処理において貼付処理が実行されたことを検出するたびに、未コピーの処理対象データのうちの1つを共有記憶領域にコピーするように構成されていてもよい。
【0078】
このように構成されたプログラムに基づいて情報処理装置が備える処理部に第1処理を実行させれば、設定画面に含まれるオブジェクトを利用して、複数の処理対象データについて、複数ファイル分を一括でコピーするか、1ファイル分ずつコピーするかを設定することができる。
【0079】
(D)コピー処理は、処理対象データと処理対象データに対して付加される付加データとを、共有記憶領域に格納するように構成されていてもよい。
このように構成されたプログラムに基づいて情報処理装置が備える処理部に第1処理を実行させれば、処理対象データに対して付加データを付加して、処理対象データ及び付加データを共有記憶領域に格納することができる。
【0080】
(E)第1処理には、コピー処理を実行する前の時点で共有記憶領域に格納されているデータを待避用記憶領域に待避させる待避処理と、第2処理において、コピー処理によって共有記憶領域にコピーされた処理対象データを対象とする貼付処理が完了した場合に、待避用記憶領域に待避させたデータを共有記憶領域に復帰させる復帰処理と、が含まれるように構成されていてもよい。
【0081】
このように構成されたプログラムに基づいて情報処理装置が備える処理部に第1処理を実行させれば、第1処理の実行前に共有記憶領域に格納されていたデータが、第1処理の実行に伴って消失するのを抑制することができる。
【0082】
(F)保存処理は、情報処理装置が備える記憶装置内に確保される記憶領域、及び情報処理装置と通信可能な外部装置が備える記憶装置内に確保される記憶領域を、ファイル記憶領域として利用可能に構成されていてもよい。
【0083】
このように構成されたプログラムに基づいて情報処理装置が備える処理部に第1処理を実行させれば、情報処理装置が備える記憶装置内に確保される記憶領域、及び情報処理装置と通信可能な外部装置が備える記憶装置内に確保される記憶領域を、それぞれファイル記憶領域として利用することができる。
【0084】
(G)処理部及び記憶部を備え、処理部は少なくとも第1処理及び第2処理を実行可能に構成され、記憶部には第1処理及び第2処理の双方からアクセス可能な共有記憶領域が確保され、第2処理の中で貼付処理が実行された際には共有記憶領域に格納されているデータが貼付対象領域に貼り付けられるように構成される情報処理装置であって、第1処理には、情報処理装置と通信可能な画像処理装置から受信する画像データを、ファイルとしてファイル記憶領域に保存する保存処理と、保存処理によって保存されるファイルに対して付与されるパス名の一部又は全部を処理対象データとして、処理対象データを共有記憶領域にコピーするコピー処理と、が含まれるように構成されている情報処理装置も、新規で有用である。
【0085】
(H)処理部及び記憶部を備え、処理部は少なくとも第1処理及び第2処理を実行可能に構成され、記憶部には第1処理及び第2処理の双方からアクセス可能な共有記憶領域が確保され、第2処理の中で貼付処理が実行された際には共有記憶領域に格納されているデータが貼付対象領域に貼り付けられるように構成される情報処理装置において、処理部が第1処理の中で実行する情報処理方法であって、情報処理装置と通信可能な画像処理装置から受信する画像データを、ファイルとしてファイル記憶領域に保存する保存処理と、保存処理によって保存されるファイルに対して付与されるパス名の一部又は全部を処理対象データとして、処理対象データを共有記憶領域にコピーするコピー処理と、が含まれるように構成されている情報処理方法も、新規で有用である。
【0086】
(I)上記プログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。また、上記情報処理装置及び画像処理装置を含むシステムも、新規で有用である。
【符号の説明】
【0087】
1…画像処理システム、10A…情報処理装置、10B…情報処理装置、11…処理部、110…OS、111…第1処理部、112…第2処理部、12…記憶部、13…表示部、14…入力部、15…通信部、20…画像処理装置、21…処理部、22…記憶部、23…表示部、24…入力部、25…通信部、26…読取部、27…印刷部、30…ファイルサーバー、40…LAN、50…スキャン設定画面、51…原稿サイズボタン、52…カラー設定ボタン、53…解像度ボタン、54…両面スキャンボタン、55…すべての設定ボタン、56…スキャンボタン、60…スキャン結果保存指示画面、61…プレビュー領域、62…ボタン、63…ボタン、64…ボタン、65…ボタン、70…PC保存設定画面、71…パス名入力欄、72…ファイル形式選択欄、73…ファイル形式設定ボタン、74…「保存後にフォルダを開く」チェック欄、75…「スキャン完了後にクリップボードにコピーする」チェック欄、76…「一括でコピー」ラジオボタン、77…「一ファイルずつコピー」ラジオボタン、78…「ファイルパスがサーバーの場合のみクリップボードにコピーする」チェック欄、79…「貼り付け後クリップボードを元に戻す」チェック欄、80…「フォルダパスとファイル名を分けてコピー」チェック欄、81…「装飾テキストを付与」チェック欄、82…装飾テキスト入力欄、83…「前後に付与」チェック欄、84…「標準に戻す」ボタン、85…「保存」ボタン、86…「キャンセル」ボタン。