(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】車両下部構造
(51)【国際特許分類】
B62D 25/20 20060101AFI20231219BHJP
B62D 21/15 20060101ALI20231219BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20231219BHJP
【FI】
B62D25/20 E
B62D25/20 C
B62D21/15 C
B60K1/04 Z
(21)【出願番号】P 2020174948
(22)【出願日】2020-10-16
【審査請求日】2022-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 康洋
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 順平
(72)【発明者】
【氏名】是石 智正
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-18662(JP,A)
【文献】特開2020-44911(JP,A)
【文献】特開2019-73122(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0197667(US,A1)
【文献】特開2020-29134(JP,A)
【文献】国際公開第2014/069270(WO,A1)
【文献】特開2017-196941(JP,A)
【文献】特開2018-30557(JP,A)
【文献】米国特許第9937781(US,B1)
【文献】特開2018-158688(JP,A)
【文献】米国特許第10017037(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/20,21/00,
B60K 1/04,
B60L 3/00,50/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前後方向に延在する左右一対の第1骨格部材を含む骨格部材と、
左右一対の前記第1骨格部材間に配置されるバッテリパックと、
前記バッテリパックから少なくとも車両前後方向一方側に延在し、前記骨格部材の前記バッテリパックよりも前記車両前後方向一方側と前記バッテリパックとを連結する連結部材と、
前記連結部材に搭載される電子デバイスと、
を備え
、
前記連結部材には、車両前後方向において前記電子デバイスよりも前記バッテリパック側に、前記車両前後方向一方側から入力された荷重により車両上下方向に屈曲される脆弱部が設けられている車両下部構造。
【請求項2】
車両前後方向に延在する左右一対の第1骨格部材を含む骨格部材と、
左右一対の前記第1骨格部材間に配置されるバッテリパックと、
前記バッテリパックから少なくとも車両前後方向一方側に延在し、前記骨格部材の前記バッテリパックよりも前記車両前後方向一方側と前記バッテリパックとを連結する連結部材と、
前記連結部材に搭載される電子デバイスと、
を備え、
前記連結部材は左右一対設けられており、左右一対の前記連結部材のそれぞれに電子デバイスが搭載されている車両下部構造。
【請求項3】
前記骨格部材は、左右一対の前記第1骨格部材の車両前後方向において前記バッテリパックの配置領域よりも前記車両前後方向一方側を車幅方向に連結する第2骨格部材を含み、
前記連結部材は、前記バッテリパックと前記第2骨格部材とを連結する請求項1または請求項2記載の車両下部構造。
【請求項4】
前記第1骨格部材は、車両前後方向において前記バッテリパックの配置領域よりも前記車両前後方向一方側が高くなっており、
前記第2骨格部材は、前記第1骨格部材の前記車両前後方向一方側の下側同士を連結すると共に、
車
両正面視において、前記電子デバイスと前記バッテリパックが重複している請求項3記載の車両下部構造。
【請求項5】
前記電子デバイスは、コンプレッサである請求項1~4のいずれか1項に記載の車両下部構造。
【請求項6】
前記コンプレッサは、車両の空調用、又は前記車両に設けられたセンサ清掃用である請求項5記載の車両下部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動運転車両等において、駆動ユニットや自動運転ユニット等を保護エリアに設置し、保護エリアよりも車外側のクラッシャブルエリアに洗浄ユニット等を配置することで、衝突時に自走に必要な駆動ユニットや自動運転ユニットの損傷を抑制し、衝突後に自走可能にする電気自動車が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された電気自動車には、駆動ユニットや自動運転ユニット以外にもセンサに電力を供給するパワーユニットや上記センサユニット等が車両前部あるいは車両後部に配設されているが、車室内の空間を確保しつつ、コンプレッサ等の電子デバイスを安定的に支持するには改善の余地がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車室内の空間を確保しつつ、電子デバイスを安定的に支持することができる車両下部構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様に係る車両下部構造は、車両前後方向に延在する左右一対の第1骨格部材を含む骨格部材と、左右一対の前記第1骨格部材間に配置されるバッテリパックと、前記バッテリパックから少なくとも車両前後方向一方側に延在し、前記骨格部材の前記バッテリパックよりも前記車両前後方向一方側と前記バッテリパックとを連結する連結部材と、前記連結部材に搭載される電子デバイスと、を備え、前記連結部材には、車両前後方向において前記電子デバイスよりも前記バッテリパック側に、前記車両前後方向一方側から入力された荷重により車両上下方向に屈曲される脆弱部が設けられている。
【0007】
この車両下部構造では、車両の骨格部材のうち、車両前後方向に延在する左右一対の第1骨格部材間にバッテリパックが配設されると共に、バッテリパックの車両前後方向の少なくとも一方側は連結部材で骨格部材と連結されている。すなわち、バッテリパックが連結部材経由でも骨格部材に連結されることにより、車体剛性が向上する。
【0008】
また、バッテリパックと骨格部材とを連結する連結部材上に電子デバイスを設置することで、バッテリパックと電子デバイス上に設けられる車室の床面を低床化して車室の空間を確保することができる。
【0009】
さらに、質量の大きいバッテリパックと骨格部材を連結する連結部材上に電子デバイスを搭載することで、電子デバイスを安定的に支持できる。
【0010】
また、この車両下部構造では、連結部材が設けられている車両前後方向の一方側から車両に衝突荷重が入力された場合、バッテリパックと骨格部材を連結する連結部材が脆弱部を起点として車両上下方向に折れ曲がり、連結部材からバッテリパックに衝突荷重が入力されることが抑制されると共に、連結部材に搭載された電子デバイスが車両上下方向に変位することで、電子デバイスがバッテリパックと干渉することを防止又は抑制することができる。すなわち、衝突荷重の入力に伴うバッテリパックの損傷が防止又は抑制される。
【0011】
第2の態様に係る車両下部構造は、車両前後方向に延在する左右一対の第1骨格部材を含む骨格部材と、左右一対の前記第1骨格部材間に配置されるバッテリパックと、前記バッテリパックから少なくとも車両前後方向一方側に延在し、前記骨格部材の前記バッテリパックよりも前記車両前後方向一方側と前記バッテリパックとを連結する連結部材と、前記連結部材に搭載される電子デバイスと、を備え、前記連結部材は左右一対設けられており、左右一対の前記連結部材のそれぞれに電子デバイスが搭載されている。
【0012】
この車両下部構造では、第1の態様と同様に、車両の骨格部材のうち、車両前後方向に延在する左右一対の第1骨格部材間にバッテリパックが配設されると共に、バッテリパックの車両前後方向の少なくとも一方側は連結部材で骨格部材と連結されている。すなわち、バッテリパックが連結部材経由でも骨格部材に連結されることにより、車体剛性が向上する。また、バッテリパックと骨格部材とを連結する連結部材上に電子デバイスを設置することで、バッテリパックと電子デバイス上に設けられる車室の床面を低床化して車室の空間を確保することができる。さらに、質量の大きいバッテリパックと骨格部材を連結する連結部材上に電子デバイスを搭載することで、電子デバイスを安定的に支持できる。
【0013】
また、この車両下部構造では、左右一対設けられた連結部材のそれぞれに電子デバイスが搭載されているため、車両の左右バランスを確保しつつ、連結部材上に電子デバイスを搭載することができる。
【0014】
第3の態様の車両下部構造は、第1の態様または第2の態様の車両下部構造において、前記骨格部材は、左右一対の前記第1骨格部材の車両前後方向において前記バッテリパックの配置領域よりも前記車両前後方向一方側を車幅方向に連結する第2骨格部材を含み、前記連結部材は、前記バッテリパックと前記第2骨格部材とを連結する。
【0015】
この車両下部構造では、左右一対の第1骨格部材を車幅方向に連結する第2骨格部材が設けられている。したがって、車両の衝突時に左右いずれかの一方の第1骨格部材に入力された衝突荷重が第2骨格部材を介して他方の第1骨格部材に伝達され、分散される。したがって、車両の衝突安全性が高まる。
【0016】
また、バッテリパックと第2骨格部材とを連結する連結部材上に電子デバイスを設置することで、バッテリパックと電子デバイス上に設けられる車室の床面を低床化して車室の空間を一層確保することができる。
【0017】
さらに、質量の大きいバッテリパックと第2骨格部材を連結する連結部材上に電子デバイスを搭載することで、電子デバイスを安定的に支持できる。
【0018】
第4の態様の車両下部構造は、第3の態様の車両下部構造において、前記第1骨格部材は、車両前後方向において前記バッテリパックの配置領域よりも前記車両前後方向一方側が高くなっており、前記第2骨格部材は、前記第1骨格部材の前記車両前後方向一方側の下側同士を連結すると共に、車両正面視において、前記電子デバイスと前記バッテリパックが重複している。
【0019】
この車両下部構造では、第1骨格部材は車両前後方向においてバッテリパックの配置領域よりも車両前後方向一方側が車両上下方向で高く形成されている。第1骨格部材において高く形成された車両前後方向一方側の下側で一対の第1骨格部材同士を第2骨格部材が車幅方向に連結している。そして、この第2骨格部材とバッテリパックとが連結部材で連結されている。
【0020】
したがって、第1骨格部材の車両前後方向一方側よりも低い位置に連結部材が配設される。この結果、第1骨格部材のバッテリパックの配置領域間に配設されたバッテリパックと、連結部材に搭載された電子デバイスが正面視で重なる。すなわち、バッテリパックと連結部材上に配置される電子デバイスとの車両上下方向の段差が小さくなり、バッテリパックと電子デバイス上に設定される車室のフロアの低床化が可能となり、車室のスペースを増加させることが可能となる。
【0021】
第5の態様の車両下部構造は、第1の態様~第4の態様のいずれかに記載の車両下部構造において、前記電子デバイスは、コンプレッサである。
【0022】
この車両下部構造では、質量の大きいバッテリパックと骨格部材とを連結する連結部材上にコンプレッサが搭載されているため、振動物であるコンプレッサを安定的に支持することができる。
【0023】
第6の態様の車両下部構造は、第5の態様の車両下部構造おいて、前記コンプレッサは、前記車両の空調用、又は車両に設けられたセンサ清掃用である。
【0024】
この車両用下部構造では、車両空調用のコンプレッサ又はセンサ清掃用のコンプレッサを左右一対のそれぞれの連結部材上に搭載することによって、コンプレッサを安定的に車両に搭載可能とすると共に、車室のスペースを確保することができる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明に係る車両下部構造によれば、車室内の空間を確保しつつ、衝突安全性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】第1実施形態に係る車両下部構造を模式的に示す平面図である。
【
図2】第1実施形態における車両下部構造が適用された車両を模式的に示す車幅方向から視た断面図(
図1の2-2線断面図)である。
【
図4】第1実施形態に係る車両下部構造における後部側を模式的に示す車幅方向から視た断面図であり、車両後突時の変形状態も示した断面図である。
【
図5】第1実施形態に係る車両下部構造におけるコンプレッサ搭載部分を模式的に示す断面図(
図6の6-6線断面図)である。
【
図6】第1実施形態に係る車両下部構造におけるコンプレッサ搭載部分を模式的に示す斜視図である。
【
図7】第2実施形態に係る車両下部構造におけるコンプレッサ搭載部分を模式的に示す断面図(
図8の8-8線断面図)である。
【
図8】第2実施形態に係る車両下部構造におけるコンプレッサ搭載部分を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[第1実施形態]
第1実施形態に係る車両下部構造について、図面を参照して説明する。なお、各図に適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印RHは車幅方向右側を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両前方向を向いた場合の左右を示すものとする。
【0028】
図2に示すように、本実施形態に係る車両下部構造が適用された車両10は、鋼製の車体12と、車体12を支持する鋼製のフレーム14とを備えており、所謂フレーム構造とされている。
【0029】
車体12は、外形が車両前後方向に延びる略直方体状とされた箱状とされる共に、乗員が搭乗する車室の主な部分を構成している。なお、車体12並びにフレーム14は、基本的には、車幅方向及び車両前後方向において対称な構成とされている。
【0030】
車体12は、車体12の車両上方側の部分を構成する図示しないルーフ部、車体12の車両下方側の部分を構成する図示しないフロア部、ルーフ部とフロア部とを車両上下方向に繋ぐ図示しない4本のピラー部を含んで構成されている。
【0031】
一方、フレーム14は、
図1に示すように、車幅方向に間隔をあけて配置された一対のサイドフレーム部16の前方側において、一対のサイドフレーム部16間に架け渡された前側第1クロス部18、前側第2クロス部20及び前側第3クロス部22を備えている。また、フレーム14は、車幅方向に間隔をあけて配置された一対のサイドフレーム部16の後方側において、一対のサイドフレーム部16間に架け渡された後側第1クロス部24、後側第2クロス部26及び後側第3クロス部28を備えている。
【0032】
サイドフレーム部16は、全体的には車両前後方向に延在しており、フロントフレーム部16A、メインフレーム部16B、リヤフレーム部16C、フロントキック部16D及びリヤキック部16Eを含んで構成されると共に、車両前後方向から見た断面が閉断面とされた閉断面構造とされている。
【0033】
より詳しくは、フロントフレーム部16Aは、サイドフレーム部16の車両前方側の部分を構成すると共に、車両前後方向に直線的に延在している。また、フロントフレーム部16Aには、車体12を支持する一対のマウント部30が設けられており、フロントフレーム部16Aにおけるマウント部30間には、サスペンションタワー32が設けられている。そして、サスペンションタワー32には、図示しないショックアブソーバ等が取り付けられている。
【0034】
メインフレーム部16Bは、サイドフレーム部16の車両前後方向中央側の部分を構成しており、フロントフレーム部16Aの車幅方向外側でかつ車両下方側に配置されると共に、車両前後方向に直線的に延在している。
【0035】
また、メインフレーム部16B間には、図示しないパワーユニットに電力を供給可能なバッテリパック34が配置されている。このバッテリパック34は、その外殻を構成するアルミニウム合金製の図示しないバッテリパックケース及びバッテリパックケースの内側に配置された図示しない複数のバッテリパックモジュールを含んで構成されている。
【0036】
なお、バッテリパック34は、車幅方向から見て、その主な部分がメインフレーム部16Bの上面と下面との間に収まるように配置されている(
図2参照)。そして、バッテリパック34は、メインフレーム部16Bの下面に図示しない締結部材で取り付けられている。
【0037】
フロントキック部16Dは、フロントフレーム部16Aとメインフレーム部16Bとの間に介在している。このフロントキック部16Dは、車両上下方向から見てフロントフレーム部16Aから車両後方側でかつ車幅方向外側に延出されると共に、車幅方向から見てフロントフレーム部16Aから車両後方側でかつ車両下方側に延出されている。
【0038】
なお、リヤフレーム部16Cとリヤキック部16Eは、フロントフレーム部16A、フロントキック部16Dと車両前後対称に設けられているため、同様の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0039】
前側第1クロス部18は、車幅方向に延在すると共に、車両前方側のマウント部30の車両下方側において、フロントフレーム部16A同士を繋いでいる。すなわち、
図2に示すように、フロントフレーム部16Aからそれぞれ下方に延在する一対の支持部18Aと、一対の支持部18Aの下端同士を車幅方向に接続する接続部18Bとを有する。したがって、前側第1クロス部18は、フロントフレーム部16Aの下側で一対のフロントフレーム部16Aを車幅方向に繋いでいる。
【0040】
前側第2クロス部20は、車幅方向に延在すると共に、サスペンションタワー32の車両下方側において、フロントフレーム部16A同士を繋いでいる。すなわち、フロントフレーム部16Aからそれぞれ下方に延在する一対の支持部20Aと、一対の支持部20Aの下端同士を車幅方向に接続する接続部20Bとを有する。したがって、前側第1クロス部20は、フロントフレーム部16Aの下側で一対のフロントフレーム部16Aを車幅方向に繋いでいる。
【0041】
前側第3クロス部22は、車幅方向に延在すると共に、フロントフレーム部16Aにおけるフロントキック部16Dとの境界部において、フロントフレーム部16A同士を繋いでいる。すなわち、
図2に示すように、フロントフレーム部16Aからそれぞれ下方に延在する一対の支持部22Aと、一対の支持部22Aの下端同士を車幅方向に接続する接続部22Bとを有する。したがって、前側第3クロス部22は、フロントフレーム部16Aの下側で一対のフロントフレーム部16Aを車幅方向に繋いでいる。
【0042】
一方、後側第1クロス部24、後側第2クロス部26、後側第3クロス部28も、前側第1クロス部18、前側第2クロス部20、前側第3クロス部22と車両前後対称に設けられている。すなわち、後側第1クロス部24、後側第2クロス部26、後側第3クロス部28は、それぞれ支持部24A、26A、28Aと、接続部24B、26B、28Bと、を有する、したがって、後側第1クロス部24、後側第2クロス部26、後側第3クロス部28は、それぞれリヤフレーム部16Cの下側で一対のリヤフレーム部16Cを車幅方向に繋いでいる。
【0043】
さらに、後側第3クロス部28とバッテリパック34とは、
図1に示すように、一対のリインフォース46で連結されている。リインフォース46は、車両前後方向に延在しており、その車両前方側端部(以下、「前端」という)がバッテリパック34の車両後方側端部(以下、「後端」という)に取り付けられている。また、リインフォース46の後端が後側第3クロス部28に取り付けられることにより、後側第3クロス部28とバッテリパック34とを連結させている。また、このリインフォース46の上部には、空調用コンプレッサ82又は清掃用コンプレッサ84が搭載されている。
【0044】
(リインフォース)
リインフォース46は、
図6に示すように、第1ブラケット42を介してバッテリパック34に取り付けられると共に、第2ブラケット44を介して後側第3クロス部28に取り付けられている。なお、リインフォース46が「連結部材」に相当する。
【0045】
第1ブラケット42は、バッテリパック34に取り付けられるものであり、バッテリパック34の上面に取り付けられる第1部材50と、バッテリパック34の下面に取り付けられる第2部材52とを有する。第1部材50の前端がバッテリパック34の後端側の上面に接合されると共に、第2部材52の前端がバッテリパック34の後端側の下面に接合されている。また、第1ブラケット42を構成する第1部材50の後端と第2部材52の後端が接合されることにより支持部54が形成されている。
【0046】
第2ブラケット44は、後側第3クロス部28に取り付けられるものである。第2ブラケット44は、車両上下方向に延在する基準部60と、基準部60の上端から車両後方側に延在する上面取付部62と、基準部60の下端から車両後方側に延在する下面取付部64と、基準部60から車両前方側に延在する支持部66と、を有する。
【0047】
上面取付部62が後側第3クロス部28の上面28Aに接合されると共に、下面取付部64が後側第3クロス部28の下面28Bに接合されることによって、第2ブラケット44が後側第3クロス部28に取り付けられる。
【0048】
リインフォース46は、断面ハット形状の上部材70と、断面ハット形状の下部材72とを有し、上部材70のフランジ部と下部材72のフランジ部同士を接合させることにより、閉断面構造とされている。
【0049】
リインフォース46は、車両前後方向に延在するものであり、下部材72の下壁部72Aの前端が第1ブラケット42の支持部54上に載置されると共に、上部材70の上壁部70Aから下部材72の下壁部72Aを貫通する孔部にボルト74の軸部74Aを挿入し、第1ブラケット42の支持部54の下面に設けられた図示しないウエルドナットに締結されることによって第1ブラケット42に固定されている。
【0050】
また、リインフォース46は、下部材72の下面の後端が第2ブラケット44の支持部66上に載置されると共に、上部材70の上面から下部材72の下面を貫通する孔部にボルト76の軸部76Aを挿入し、第2ブラケット44の支持部66の下面に設けられた図示しないウエルドナットに締結されることによって第2ブラケット44に締結されている。
【0051】
すなわち、リインフォース46は、第1ブラケット42、第2ブラケット44を介してバッテリパック34と後側第3クロス部28に取れつけられ、バッテリパック34と後側第3クロス部28とを繋いでいる。
【0052】
なお、リインフォース46の上部材70の上壁部70Aの前端(車両前後方向で後述する空調用コンプレッサ82や清掃用コンプレッサ84よりもバッテリパック34)側には、車幅方向に延在する断面三角形のV溝である脆弱部80が形成されている。
【0053】
(コンプレッサ取付構造)
【0054】
このように構成されたリインフォース46に搭載される空調用コンプレッサ82、清掃用コンプレッサ84と、その取付構造について説明する。
【0055】
図6に示すように、空調用コンプレッサ82は、その外形が車両前後方向を長手方向とされた略円柱状とされている。この空調用コンプレッサ82は、スクロール式とされている。
【0056】
なお、空調用コンプレッサ82は、車両10の空調装置の一部を構成しており、図示しないコンデンサに圧縮された冷媒を供給するものである。
【0057】
また、空調用コンプレッサ82は、車両10の車幅方向の中心に対して車幅方向右側に配置されるリインフォース46上に載置されている。すなわち、空調用コンプレッサ82は、支持部材90、支持部材92及びゴムブッシュ94を含んで構成された「第1取付部96」を介してリインフォース46に対して固定されている。
【0058】
支持部材90は、
図5及び
図6に示すように、リインフォース46上で空調用コンプレッサ82の車幅方向左側に配置されると共に、鋼製の板材が折り曲げられることで構成されている。この支持部材90は、板厚方向を車両上下方向とされて車両前後方向に延在する下壁部90Aと、下壁部90Aの車幅方向右側の周縁部から車両上方側に延出されると共に車両前後方向に延在する縦壁部90Bとを含んで構成されている。
【0059】
下壁部90Aには、車両前後方向に間隔をあけて一対のスリット部98が設けられており、スリット部98は、下壁部90Aに車幅方向に沿って形成されると共に、車幅方向左側が開放された状態となっている。これらのスリット部98には、それぞれゴムブッシュ94が嵌合されており、ゴムブッシュ94には、車両上下方向に貫通された図示しない貫通部が形成されている。そして、ゴムブッシュ94に車両上方側からボルト100の軸部100Aが挿通されると共に、軸部100Aがリインフォース46の上部材70の上壁部70Aの下面に設けられたウエルドナット102に締結されることで、支持部材90は、リインフォース46に対して固定されている。
【0060】
一方、縦壁部90Bには、車両前後方向に間隔をあけて一対の図示しない貫通部が設けられている。そして、これらの貫通部の車幅方向左側からボルト104の図示しない軸部が挿通されると共に、当該軸部が空調用コンプレッサ82のハウジングに設けられた図示しない雌ねじ部に締結されることで、縦壁部90Bは、空調用コンプレッサ82に対して固定されている。
【0061】
支持部材92は、空調用コンプレッサ82の車幅方向右側に配置されており、車両前後方向から見て支持部材90と鏡像対称な構成とされている。この支持部材92は、その下壁部92Aが、ゴムブッシュ94及びボルト100を介してリインフォース46に対して固定されており、その縦壁部92Bが、ボルト104(図示せず)を介して空調用コンプレッサ82に対して固定されている。
【0062】
一方、清掃用コンプレッサ84は、基本的に空調用コンプレッサ82と同様の構成とされている。
【0063】
また、清掃用コンプレッサ84は、
図1に示すように、車両10の車幅方向の中心に対して車幅方向左側のリインフォース46上に配置されている。そして、清掃用コンプレッサ84は、
図5及び
図6に示すように、支持部材90、支持部材92及び複数のゴムブッシュ94(図示せず)を含んで構成された「第2取付部116」を介して空調用コンプレッサ82と同様にフレーム14のリインフォース46に対して固定されている。
【0064】
なお、清掃用コンプレッサ84は、車両の前部に配設されたセンサ48(
図2参照)に圧縮空気を供給するものである。すなわち、センサ48の検出面に圧縮空気を吹き付けることで、検出面に付着した塵埃を除去するものである。
【0065】
(作用)
この車両下部構造では、車両前後方向に延在する左右一対のサイドフレーム部16間にバッテリパック34が配設されると共に、車両前後方向に延在するリインフォース46によってバッテリパック34の後端と後側第3クロス部28が連結されている。したがって、バッテリパック34の左右がサイドフレーム部16と連結され、車両後方向が後側第3クロス部28に連結されるため、車体剛性が向上する。
【0066】
また、空調用コンプレッサ82と清掃用コンプレッサ84は、質量の大きいバッテリパック34と後側第3クロス部28とを連結するリインフォース46に支持されているため、安定的に支持される。
【0067】
特に、振動物である空調用コンプレッサ82と清掃用コンプレッサ84は、ゴムブッシュ94等を介してリインフォース46に支持されているため、振動がフレーム14を介して車室に伝達されることが防止又は抑制される。
【0068】
この車両下部構造では、左右一対のサイドフレーム部16を車幅方向に連結する前側第第1クロス部18、前側第2クロス部20、前側第3クロス部22、後側第1クロス部24、後側第2クロス部26、後側第3クロス部28(以下、「クロス部18~28」という)が設けられている。
【0069】
したがって、車両の衝突時に左右いずれかの一方のサイドフレーム部16に入力された衝突荷重がクロス部18~28を介して他方のサイドフレーム部16に伝達され、分散される。したがって、車両10の衝突安全性が高まる。
【0070】
また、バッテリパック34は、車両前後方側に延在するリインフォース46、後側第3クロス部28を介して、サイドフレーム部16に連結されているため、バッテリパック34が安定的に保持される。
【0071】
さらに、この車両下部構造では、一対のサイドフレーム部16において車両前後方向の中央部であるメインフレーム部16Bの間にバッテリパック34を配置している。一方、サイドフレーム部16においてメインフレーム部16Bよりも車両前方側又は車両後方側(車両前後方向一方側)のフロントフレーム部16A又はリヤフレーム部 16Cはメインフレーム部16Bよりも車両上下方向で高く形成されている。サイドフレーム部16で高く形成されたフロントフレーム部16A又はリヤフレーム部16Cの下側に前側第3クロス部22、後側第3クロス部28が配置されている。
【0072】
したがって、
図3に示すように、バッテリパック34と後側第3クロス部28とを連結するリインフォース46は、バッテリパック34と同様の低い位置に配設される。したがって、リインフォース46上に搭載される空調用コンプレッサ82、清掃用コンプレッサ84は、車両正面視でバッテリパック34と重複する。すなわち、空調用コンプレッサ82、清掃用コンプレッサ84をリインフォース46上に搭載しても、空調用コンプレッサ82、清掃用コンプレッサ84とバッテリパック34との上下方向高さの差(段差)が大きくつくことはない。
【0073】
したがって、車両10の車室のフロア86(
図3参照)を、空調用コンプレッサ82、清掃用コンプレッサ84配置領域までフラットにすることが可能であると共に、フロア86を低床化することができる。すなわち、車室のスペースの増大を図れると共に、車室の使い勝手を向上させることができる。
【0074】
特に、本実施形態では、リインフォース46に搭載された空調用コンプレッサ82や清掃用コンプレッサ84の高さがメインフレーム部16Bに支持されたバッテリパック34の高さを下回る。すなわち、車両前後方向から視た場合に、バッテリパック34よりも上方に空調用コンプレッサ82や清掃用コンプレッサ84が突出することはない。
【0075】
したがって、空調用コンプレッサ82や清掃用コンプレッサ84をリインフォース46に搭載しても、車両10の車室のフロア86(
図3参照)を上昇させたり、段差を付ける必要がない。
【0076】
また、この車両下部構造では、左右一対設けられたリインフォース46のそれぞれに空調用コンプレッサ82、清掃用コンプレッサ84がそれぞれ搭載されているため、車両10の左右バランスを確保しつつ、リインフォース46上に空調用コンプレッサ82、清掃用コンプレッサ84を安定して搭載することができる。
【0077】
さらに、この車両下部構造では、
図4に示すように、車両10が後突され、車両後方側から車両前方側への衝突荷重が車両10に入力された場合、フレーム14のサイドフレーム部16、後側第3クロス部28、リインフォース46を介してバッテリパック34に衝突荷重が入力する。この際、リインフォース46は、脆弱部80を起点して後側が上方に折れ曲がりリインフォース46からバッテリパック34に衝突荷重が入力されることが抑制される。特に、リインフォース46の脆弱部80よりも後側が上方に折れ曲がることにより、リインフォース46に搭載された空調用コンプレッサ82と清掃用コンプレッサ84がそれぞれ上方に変位し、バッテリパック34と干渉することが防止又は抑制される。すなわち、車両10の後突時に、バッテリパック34の損傷が防止又は抑制される。
【0078】
なお、
図4では、変形前を実線、変形後を二点鎖線で示している。
【0079】
<第2実施形態>
以下、
図6及び
図7を用いて、第2実施形態に係る車両下部構造について説明する。なお、第1実施形態と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
【0080】
本実施形態は、第1取付部96及び第2取付部116が、空調用コンプレッサ82及び清掃用コンプレッサ84に起因する車幅方向の振動を吸収可能な構成とされている点に特徴がある。なお、本実施形態においても、第1取付部96と第2取付部116とは、基本的に同様の構成とされているため、第1取付部96の構成を例として挙げて説明することとする。
【0081】
第1取付部96は、本実施形態において、支持部材90、支持部材92及びゴムブッシュ94に加えて、上側支持部136、下側支持部138及びゴムブッシュ140を備えている。
【0082】
上側支持部136は、ベース板部142及び一対の支持板部144を含んで構成されている。ベース板部142は、空調用コンプレッサ82の車両下方側に配置されると共に、板厚方向を車両上下方向とされた板状の下板部142Aを備えている。また、下板部142Aにおける車両前後方向中央部には、下板部142Aから車幅方向に延出された一対の延出部142Bが設けられている。そして、車幅方向左側の延出部142Bには、支持部材90が取り付けられており、車幅方向右側の延出部142Bには、支持部材92が取り付けられている。
【0083】
また、下板部142Aの車両前後方向両側の周縁部からは、それぞれ板厚方向を車両前後方向とされた縦板部142Cが、下板部142Aから車両上方側に延出されている。そして、これらの縦板部142Cには、それぞれ支持板部144が取り付けられている。なお、空調用コンプレッサ82は、車両上下方向から見て縦板部142C同士の間に位置している。
【0084】
支持板部144は、
図7及び
図8に示すように、その主な部分を構成する主板部144Aと、一対の取付板部144Bとを含んで構成されている。主板部144Aは、板厚方向を車両前後方向とされると共に、車両前後方向から見て車両下方側に向かうにしたがって拡幅されたU字状の板状とされている。
【0085】
一方、取付板部144Bは、主板部144Aの車幅方向両側の端部からそれぞれ空調用コンプレッサ82の反対側に延出された板状とされている。また、取付板部144Bの板厚方向は、車両上下方向及び車幅方向に対して傾斜した方向に設定されており、車両前後方向から一対の取付板部144Bを見ると、一対の取付板部144B間の間隔が車両下方側に向かうにしたがって狭まっている。なお、支持板部144は、溶接等による図示しない接合部によってベース板部142に取り付けられている。
【0086】
下側支持部138は、ベース板部146及び一対の固定板部148を含んで構成されている。ベース板部146は、ベース板部142の車両下方側に配置されると共に、板厚方向を車両上下方向とされた板状の下板部146Aを備えている。
【0087】
また、下板部146Aの車両前後方向両端部における車両前後方向両側の周縁部からは、それぞれ取付板部146Bが延出されている。この取付板部146Bは、取付板部144Bの車両下方側に位置すると共に、板厚方向を取付板部144Bの板厚方向と同じ方向に設定されている。
【0088】
そして、取付板部146Bと取付板部144Bとの間には、軸方向を取付板部144Bの板厚方向と同じ方向に設定された状態でゴムブッシュ140が配置されている。なお、車両前後方向から見て車幅方向左側に配置されたゴムブッシュ140の軸線と車幅方向右側に配置されたゴムブッシュ140の軸線との交点は、空調用コンプレッサ82の可動スクロールの回転中心と一致するようになっている。
【0089】
固定板部148は、板厚方向を車両上下方向とされて車幅方向に延在する矩形の板状とされている。この固定板部148は、ベース板部146の車両下方側において、車両上下方向から見て取付板部146Bの空調用コンプレッサ82側に取付板部146Bと隣接して配置されると共に、溶接等による図示しない接合部によってベース板部146に取り付けられている。
【0090】
また、固定板部148の両端部には、車幅方向に沿って一方が開放されたスリット部150が形成されており、スリット部150には、それぞれゴムブッシュ94が嵌合されている。そして、ゴムブッシュ94に車両上方側からボルト100の軸部100Aが挿通されると共に、軸部100Aが上部材70の上壁部70Aの下面に設けられたウエルドナット102に締結されることで、第1取付部96は、リインフォース46に対して固定されている。
【0091】
このような構成によれば、基本的に上述した第1実施形態と同様の構成とされているため、第1実施形態と同様の作用並びに効果を奏する。
【0092】
また、本実施形態では、空調用コンプレッサ82に対してゴムブッシュ140が車幅方向に間隔をあけて配置されているため、空調用コンプレッサ82から発生する車幅方向の振動をこれらのゴムブッシュ140で吸収することができる。なお、本実施形態において、第2取付部116も、第1取付部96と同様に、複数のゴムブッシュ140(図示せず)を備えており、清掃用コンプレッサ84から発生する車幅方向の振動をこれらのゴムブッシュ140で吸収することができる。
【0093】
<上記実施形態の補足説明>
【0094】
なお、本実施形態では、リインフォース46上に空調用コンプレッサ82や清掃用コンプレッサ84を載置したが、これに限定するものではない。電子デバイスであれば他のデバイスであっても良い。例えば、コンバータ等であっても良い。
【0095】
また、本実施形態では、バッテリパック34と前側第3クロス部22の間にもリインフォース46A(
図2参照)を設けても良い。また、リインフォース46に換えてリインフォース46Aを設ける場合には、リインフォース46A上に空調用コンプレッサ82と清掃用コンプレッサ84をそれぞれ載置することになる。一方、リインフォース46とリインフォース46Aを共に配置する場合には、空間的に余裕のある車両後方側のリインフォース46に空調用コンプレッサ82と清掃用コンプレッサ84をそれぞれ搭載することが望ましい。この場合には、バッテリパック34の前後を、リインフォース46A、46によってそれぞれ前側第3クロス部22、後側第3クロス部28に連結するため、車体剛性が一層向上する。
【0096】
さらに、リインフォース46は、バッテリパック34と後側第3クロス部28とを繋げる構成としたが、バッテリパック34とサイドフレーム部16とを繋げる構成(
図1、二点鎖線で示すリインフォース46B参照)でも良い。
【0097】
また、一連の実施形態において、リインフォース46に設けられた脆弱部80は、上部材70の上壁部70Aに設けられたV溝だったが、これに限定されるものではない。車両後方側から衝突荷重が入力された場合に、車両上下方向に屈曲させるものであれば良い。例えば、上壁部70Aに形成された孔部等でも良い。
【0098】
さらに、上述した実施形態では、第1取付部96及び第2取付部116が、ゴムブッシュ94を含んで構成されていたが、これに限らない。すなわち、車両10の仕様等に応じて、第1取付部96及び第2取付部116は、ゴムブッシュ94が含まれない構成としてもよい。
【符号の説明】
【0099】
10 車両
16 サイドフレーム部(第1骨格部材、骨格部材)
18 前側第1クロス部(骨格部材)
22 前側第2クロス部(骨格部材)
22 前側第3クロス部(第2骨格部材、骨格部材)
24 後側第1クロス部(骨格部材)
26 後側第2クロス部(骨格部材)
28 後側第3クロス部(第2骨格部材、骨格部材)
34 バッテリパック
46 リインフォース(連結部材)
80 脆弱部
82 空調用コンプレッサ(電子デバイス)
84 清掃用コンプレッサ(電子デバイス)