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特許7405080医療用システム、医療用光源装置及び医療用光源装置の作動方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】医療用システム、医療用光源装置及び医療用光源装置の作動方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/07 20060101AFI20231219BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20231219BHJP
   G02B 21/06 20060101ALI20231219BHJP
   G02B 23/26 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
A61B1/07 731
A61B1/00 513
G02B21/06
G02B23/26 B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020537432
(86)(22)【出願日】2019-08-07
(86)【国際出願番号】 JP2019031277
(87)【国際公開番号】W WO2020036112
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】P 2018152375
(32)【優先日】2018-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩根 哲晃
(72)【発明者】
【氏名】大木 智之
【審査官】北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-120104(JP,A)
【文献】国際公開第2018/125936(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0206922(US,A1)
【文献】特開2006-006803(JP,A)
【文献】国際公開第2015/194312(WO,A1)
【文献】特開2017-187543(JP,A)
【文献】特開2012-075562(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 - 1/32
G02B 23/24 -23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察対象を撮像する撮像部を備える医療用機器と、
前記観察対象に照射する光を生成する光源装置と、
を備え、
前記光源装置は、
波長幅が狭帯域である狭帯域光を出射する狭帯域光源と、
前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を出射する広帯域光源と、
前記狭帯域光と前記広帯域光を合波する合波部と、
前記狭帯域光の放射角を変換する放射角変換部と、
を有し、
前記放射角変換部は、前記狭帯域光を拡散させるトップハット型拡散板から構成され、
前記狭帯域光源は、
赤色光を生成する赤色レーザ光源と、
緑色光を生成する緑色レーザ光源と、
青色光を生成する青色レーザ光源と、
黄色光を生成する黄色レーザ光源と、
を備え、
前記赤色光、前記緑色光、前記青色光及び前記黄色光の合波し、第1のアパーチャにより周辺光をカットして、白色光を前記放射角変換部に向けて出射する、
医療用システム。
【請求項2】
波長幅が狭帯域である狭帯域光を出射する狭帯域光源と、
前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を出射する広帯域光源と、
前記狭帯域光と前記広帯域光を合波する合波部と、
前記狭帯域光の放射角を変換する放射角変換部と、
を備え、
前記放射角変換部は、前記狭帯域光を拡散させるトップハット型拡散板から構成され、
前記狭帯域光源は、
赤色光を生成する赤色レーザ光源と、
緑色光を生成する緑色レーザ光源と、
青色光を生成する青色レーザ光源と、
黄色光を生成する黄色レーザ光源と、
を備え、
前記赤色光、前記緑色光、前記青色光及び前記黄色光の合波し、第1のアパーチャにより周辺光をカットして、白色光を前記放射角変換部に向けて出射する、
医療用光源装置。
【請求項3】
前記放射角変換部は、前記狭帯域光の放射角分布を拡げる、請求項2に記載の医療用光源装置。
【請求項4】
前記放射角変換部は、前記狭帯域光の放射角分布を拡げて前記広帯域光の放射角分布に近づける、請求項3に記載の医療用光源装置。
【請求項5】
前記放射角変換部に入射する前記狭帯域光をコリメートするレンズを備える、請求項2~4のいずれか1項に記載の医療用光源装置。
【請求項6】
前記広帯域光の放射角を制限する放射角制限部を更に備える、請求項2~5のいずれか1項に記載の医療用光源装置。
【請求項7】
前記放射角制限部は、前記広帯域光が通過するレンズから構成される、請求項6に記載の医療用光源装置。
【請求項8】
前記放射角制限部は、前記広帯域光が通過する第2のアパーチャから構成される、請求項6に記載の医療用光源装置。
【請求項9】
前記合波部により合波された前記狭帯域光及び前記広帯域光が照射されるライトガイドを備える、請求項2~のいずれか1項に記載の医療用光源装置。
【請求項10】
前記合波部により合波された前記狭帯域光及び前記広帯域光が患者の観察対象に照射される、請求項2~のいずれか1項に記載の医療用光源装置。
【請求項11】
医療用光源装置の作動方法であって、
前記医療用光源装置は、
波長幅が狭帯域である狭帯域光を出射する狭帯域光源と、
前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を出射する広帯域光源と、
前記狭帯域光と前記広帯域光を合波する合波部と、
前記狭帯域光の放射角を変換する放射角変換部と、
を備え、
前記放射角変換部は、前記狭帯域光を拡散させるトップハット型拡散板から構成され、
前記狭帯域光源は、
赤色光を生成する赤色レーザ光源と、
緑色光を生成する緑色レーザ光源と、
青色光を生成する青色レーザ光源と、
黄色光を生成する黄色レーザ光源と、
を備え、
前記赤色光、前記緑色光、前記青色光及び前記黄色光の合波し、第1のアパーチャにより周辺光をカットして、白色光を前記放射角変換部に向けて出射し、
前記合波部が、波長幅が狭帯域である狭帯域光と前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を合波することと、
前記放射角変換部が、前記合波の前に前記狭帯域光の放射角を変換することと、
を含む、
医療用光源装置の作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療用システム、医療用光源装置及び医療用光源装置における方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1には、少なくとも1つのレーザ光源を備え、レーザ光源からの光をライトガイドに入射させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-223462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献に記載されているような医療用の光源では、ランプ光源(キセノンランプやハロゲンランプ)や白色LEDなどが主に用いられている。しかし、これらの光源は、発光点のサイズが大きく、放射角が広いため、細径のライトガイドに効率よく集光させるのは困難である。
【0005】
このため、発光点サイズが小さく放射角も狭い半導体レーザを用い、赤色光、緑色光、青色光を合波することで白色光を生成し、医療用の光源として用いることが考えられる。しかし、半導体レーザは波長幅が狭いため、例えば、赤色光、緑色光、青色光を合波して発生させた白色光は演色性が低下する。半導体レーザで生成した白色光の演色性を高めるため、半導体レーザで生成した白色光と他の光源から得られる白色光を合波すると、双方の白色光の放射角の相違により、白光の色合いがずれてしまい、ムラが生じる問題がある。これは、半導体レーザで生成した白色光の放射角分布がガウシアン形状をなすのに対して、他の光源(LEDなど)の白色光の放射角分布がランバーシアン形状をなすことに起因する。
【0006】
特に、医療用の用途を想定した場合、演色性の低下、ムラなどが生じると、例えば患部の病巣、腫瘍などを色で判断する場合などにおいて、術者(医師)の診断に誤認が生じる可能性がある。また、中心部のみ演色性、ムラが確保されている画像の場合、術者が適正な判断を行うためには、内視鏡や顕微鏡などの機器を操作して患部を画像の中心に移動させる必要が生じ、非常に煩雑な操作が要求されることになる。
【0007】
そこで、演色性の高い光を生成するとともに、ムラの発生を抑制することが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示によれば、観察対象を撮像する撮像部を備える医療用機器と、前記観察対象に照射する光を生成する光源装置と、を備え、前記光源装置は、波長幅が狭帯域である狭帯域光を出射する狭帯域光源と、前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を出射する広帯域光源と、前記狭帯域光と前記広帯域光を合波する合波部と、前記狭帯域光の放射角を変換する放射角変換部と、を有する、医療用システムが提供される。
【0009】
また、本開示によれば、波長幅が狭帯域である狭帯域光を出射する狭帯域光源と、前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を出射する広帯域光源と、前記狭帯域光と前記広帯域光を合波する合波部と、前記狭帯域光の放射角を変換する放射角変換部と、を備える、医療用光源装置が提供される。
【0010】
また、本開示によれば、波長幅が狭帯域である狭帯域光と前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を合波することと、前記合波の前に前記狭帯域光の放射角を変換することと、を備える、医療用光源装置における方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、演色性の高い光を生成するとともに、ムラの発生を抑制することが可能となる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の一実施形態に係る光源装置とその周辺の概略構成を示す模式図である。
図2】狭帯域光の放射角分布を示す特性図である。
図3】広帯域光の放射角分布を示す特性図である。
図4図2に示した狭帯域光の放射角分布と図3に示した広帯域光の放射角分布を重ねて示す特性図である。
図5】放射角変換素子を透過した後の狭帯域光の放射角分布を示す特性図である。
図6図3に示す広帯域光にNA制限を行うことで、広帯域光の放射角分布を変化させた特性を示す特性図である。
図7図5に示した放射角変換素子を透過した狭帯域光の放射角分布と、図6に示したNA制限をかけた広帯域光の放射角分布を重ねて示す特性図である。
図8】放射角変換素子としてロッドインテグレータを用いた例を示す模式図である。
図9】アパーチャにより広帯域光のNAに制限をかける手法を示す模式図である。
図10】アパーチャにより広帯域光のNAに制限をかける手法を示す模式図である。
図11】狭帯域光を複数の波長から合波する狭帯域光源の一例を示す模式図である。
図12図11に示した狭帯域光源に対し、黄色光源、ダイクロイックミラー、アパーチャを追加した構成例を示す模式図である。
図13】本開示に係る光源装置が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図14】本開示に係る光源装置が適用され得る顕微鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.背景
2.光源装置の構成
3.放射角変換素子による放射角の変換
4.広帯域光のNA制限
5.放射角変換素子の例
6.広帯域光のNA制限の例
7.狭帯域光源の構成例
8.狭帯域光源が黄色光源を備える構成例
9.医療用システムの構成例
9.1.内視鏡システムの構成例
9.2.顕微鏡システムの構成例
【0015】
1.背景
対象の内部構造を観察する装置として、内視鏡が広く普及している。特に医療の分野においては、内視鏡は、術式技術の発展に伴い急速に普及し、今では多くの診療分野で不可欠なものとなっている。近年、内視鏡装置は、軟性鏡・硬性鏡問わず、患者への低侵襲性が求められ、特に患者と直に触れるスコープ部分は細径化、小型化に向けて改良が重ねられている。これに伴い、患部を照らす照明装置としての光源装置は、より細いライトガイドに効率よく導光させることが課題となっている。従来の内視鏡装置の照明用光源は、ランプ光源(キセノンランプやハロゲンランプ)や白色LEDが主に用いられるが、どちらも発光点のサイズが大きく、放射角が広い(エタンデユーが大きい)ため、細径のライトガイドに効率よく集光させるのは困難であった。
【0016】
そこで、本実施形態では、発光点サイズが小さく放射角も狭い(エタンデユーが小さい)半導体レーザ(LD)を用いた光源装置を提案する。一方で、半導体レーザは波長幅が狭いため、例えば、赤色光、緑色光、青色光を合波して発生させた白色光は演色性が悪いことが一般的に知られている。演色性が悪化すると、例えば悪性腫瘍を判断する場合などにおいて、内視鏡観察による医師の診断に誤認が生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、波長幅が広い光源を補助光源としてレーザ光に混色させ、演色性を向上させている。特に、赤色光、緑色光、青色光を合波して発生させた白色光は、これらの色の中間の波長の光がないため、波長幅が広い光源と混色することで、白色の色合いを最適にすることができ、演色性を向上できる。
【0017】
光源から光を導光するために光ファイバーをバンドルしたライトガイド(LG)は、一般的に入射した光の放射角度分布が保存された照明光を出射する。そのため、半導体レーザからの光をライトガイドに導光すると、レーザ光は一般的にガウシアン形状の放射角分布をもつため、光軸中心は明るく周辺部にいくほど暗くなる照明光となってしまう。
【0018】
一方、補助光源として用いる広帯域光(例えば、白色LED)は、一般的にランバーシアン形状の放射角分布を有するため、周辺部でも光量が落ちにくい照明光となる。この放射角分布の異なる二つの光を合波させると、中心部と周辺部で、レーザ光と広帯域光の割合がずれていくため、照明光にムラ(特に色ムラ)が生じてしまう。このため、レーザ光に白色LEDなどの補助光源を混色した際に、白色の色合いにずれが生じる。従って、レーザ光に白色LEDなどの補助光源を混色して演色性の高い光源を実現するためには、この照明光のムラを抑制する必要がある。例えば、中心よりも周辺でのムラが大きいと、医師が周辺を観察した際に誤認が生じやすくなる可能性がある。そこで、本実施形態では、照明光のムラを抑えるための光源装置を提案する。以下、詳細に説明する。
【0019】
2.光源装置の構成
まず、図1を参照して、本開示の一実施形態に係る光源装置1000とその周辺の概略構成について説明する。本実施形態に係る光源装置1000は、図1に示すように、狭帯域光源100、広帯域光源200、レンズ300、レンズ305、ダイクロイックミラー(合波部)310、レンズ320、レンズ330、放射角度変換素子(放射角変換部)400を有して構成されている。光源装置1000から出射された光は、ライトガイド500を通り、観察光学系600に導光される。
【0020】
狭帯域光源100は、半導体レーザから構成され、狭帯域光を出射する。広帯域光源200は白色LEDから構成され、白色の広帯域光を出射する。なお、広帯域光源200として白色LEDを例示するが、キセノンランプ、ハロゲンランプなどの光源であっても良い。また、広帯域光源200は、蛍光を発光する蛍光体であっても良い。
【0021】
狭帯域光は、レンズ300でコリメートされ、放射角度変換素子400に入射される。放射角度変換素子400は、例えば拡散板を想定し、入射したコリメート光に所望の配光角をつける役割や放射角分布を変換する役割を担っている。放射角度変換素子400から出射された光は、レンズ305でコリメートされ、合波用のダイクロイックミラー310を透過して、レンズ320によってライトガイド500に集光される。
【0022】
一方、広帯域光は、レンズ330でコリメートされ、ダイクロイックミラー310で反射されて狭帯域光と合波し、レンズ320によってライトガイド500に集光される。
【0023】
ダイクロイックミラー310は、狭帯域光の波長成分は透過し、それ以外の波長帯は反射するという特性を有する。ダイクロイックミラー310により、狭帯域光と広帯域光を合波することができる。なお、合波の手法として、波長合波、偏光合波、空間合波などの手法を用いることができる。
【0024】
ライトガイド500は、医療装置によく使われる数十μmのマルチモードファイバーをバンドルしたものを用いることができる。集光された照明光は、ライトガイド500を通して、観察光学系600に導光される。観察光学系600は、内視鏡用途であればスコープ内光学系、手術顕微鏡用途であれば顕微鏡光学系に当たり、光源装置1000から出射された光は、これらを通して実際の観察対象に照明光として照射される。
【0025】
3.放射角変換素子による放射角の変換
図2は、狭帯域光の放射角分布を示す特性図である。図2において、横軸は放射角を、縦軸は光の強度を示している。狭帯域光は、放射角0度近傍の光の強度が高く、放射角に対する強度の分布がガウシアン分布となっている。
【0026】
図3は、広帯域光の放射角分布を示す特性図である。図3においても、横軸は放射角を、縦軸は光の強度を示している。広帯域光は、狭帯域光と比べて、放射角0度を中心とした光の強度の変化が少なく、放射角に対する光の強度の分布がランバーシアン分布となっている。
【0027】
図4は、図2に示した狭帯域光の放射角分布と図3に示した広帯域光の放射角分布を重ねて示す特性図であり、狭帯域光と広帯域光をそのまま合波した状態を示している。図4に示すように、中心部付近(放射角0°)では広帯域光源と狭帯域光源の強度がほぼ同一であるが、周辺部になるほど狭帯域光源の強度の減少量が大きくなる。これは、中心部と周辺部で狭帯域光源と広帯域光源の強度比が異なっていくことを示しており、上述したムラが生じてしまう。
【0028】
このため、本実施形態では、狭帯域光を放射角度変換素子400に透過させ、狭帯域光の放射角分布を制御することで、広帯域光の放射角分布に近づけるようにしている。図5は、放射角度変換素子400を透過した後の狭帯域光の放射角分布を示す特性図である。図5に示すように、放射角度変換素子400を透過することで、狭帯域光の放射角分布が拡がり、狭帯域光の放射角分布は広帯域光の放射角分布に近似した特性となる。特に、レンズ300でコリメートした光を放射角度変換素子400に入射させることで、放射角度分布を所望の状態に変換することができ、放射角分布変化の効果を高めることができる。
【0029】
従って、放射角度変換素子400を透過した狭帯域光と広帯域光を合波することで、中心部から周辺部にかけて狭帯域光と広帯域光の強度の減少量が一致するため、中心部と周辺部で狭帯域光源と広帯域光源の強度比が一致する。これにより、ムラの発生を確実に抑制することが可能となる。
【0030】
4.広帯域光のNA制限
本実施形態では、広帯域光についてNA(Numerical Aperture)の制限を行う。NA制限は、図1に示すレンズ330のNAを広帯域光源の放射角より小さくすることで行う。なお、NAとは、最大受光角の大きさ(開口数)を正弦(sin)で表す数値である。図6は、図3に示す広帯域光にNA制限を行うことで、広帯域光の放射角分布を変化させた特性を示す特性図である。
【0031】
図7は、図5に示した放射角度変換素子400を透過した狭帯域光の放射角分布と、図6に示したNA制限をかけた広帯域光の放射角分布を重ねて示す特性図であり、放射角度変換素子400を透過した狭帯域光とNA制限をかけた広帯域光を合波した状態を示している。
【0032】
このように、意図的にレンズ330のNAを小さくすることで、広帯域光の放射角の広い成分をカットすることができ、狭帯域光の放射角分布と広帯域光の放射角分布をより近似した特性にすることが可能となる。これにより、より確実にムラを抑制することが可能となる。
【0033】
5.放射角変換素子の例
上述したように、放射角度変換素子400は、狭帯域光の放射角分布を変換し、狭帯域光の放射角を拡げる機能を有する。放射角度変換素子400として拡散板を用いることができる。拡散板を用いた場合、光学系を小型に構成できる、製造コストを低減できる、等のメリットが得られる。
【0034】
拡散板として、特にトップハット型拡散板を用いることが好適である。トップハット型拡散板を用いることで、図5に示したように、領域A1と領域A2でエッジが形成されたハット形状の特性を得ることができる。これにより、狭帯域光の周辺光量の低下を抑制することができ、狭帯域光と広帯域光の放射角分布を近づけることが可能である。
【0035】
また、放射角度変換素子400として、フライアイレンズを用いることもできる。フライアイレンズは入射光の角度の冗長性、マージンが広く、レンズ300による狭帯域光のコリメートの度合いを緩くしたとしても、放射角変換後の特性に対する影響が少ない。また、フライアイレンズを用いた場合、図5に示した領域A1,A2のエッジをよりシャープにすることができる。このため、例えば領域A1,A2のエッジまでを画像領域とする場合など、画像の領域をより広く確保したい場合は、フライアイレンズを用いることが好適である。
【0036】
一方、フライアイレンズは通常2枚を1組として使用するため、光の透過率はトップハット型拡散板の方が高くなる。従って、光量をより確保したい場合などは、トップハット型拡散板を用いることが好適である。また、トップハット型拡散板を用いた場合の方が、低コスト化、省スペース化にも有利である。
【0037】
また、放射角度変換素子400として、ロッドインテグレータを用いることもできる。図8は、放射角度変換素子400としてロッドインテグレータ400aを用いた例を示す模式図である。図1では、狭帯域光をコリメートするレンズ300を設けていたが、図8では、狭帯域光をロッドインテグレータ400aに集光するレンズ302を設けている。放射角度変換素子400としてロッドインテグレータ400aを用いることで、光の透過効率をより高めることが可能である。
【0038】
ロッドインテグレータ400aは、例えば透明なガラス材から構成され、円柱形状ではなく角柱形状を成している。ロッドインテグレータ400aに入射した狭帯域光は、ロッドインテグレータ400a内で全反射を繰り返し、入射した側の端面とは反対側の端面から出射する。これにより、出射する端面全体に均一化したNFP(Near Field Pattern)となり、FFP(Far Field Pattern)にされたとき、狭帯域光の放射角分布が変換されて、図5に示したように狭帯域光の放射角を拡げることができる。ロッドインテグレータ400aから出射された光は、レンズ304でコリメートされ、合波用のダイクロイックミラー310を透過して、レンズ320によってライトガイド500に集光される。
【0039】
6.広帯域光のNA制限の例
上述したように、広帯域光のNAの制限は、レンズ330によって行うことができる。一方、レンズ330の前後にアパーチャを設けることで広帯域光のNA制限を行うこともできる。図9及び図10は、アパーチャにより広帯域光のNAに制限をかける手法を示す模式図である。図9に示す例では、レンズ330よりも前側(広帯域光源200側)にアパーチャ340を設けている。また、図10に示す例では、レンズ330よりも後側(ダイクロイックミラー310側)にアパーチャ340を設けている。このように、アパーチャを設けることで広帯域光のNA制限を行うことも可能である。これにより、レンズ330によりNA制限をかけた場合と同様に、図6に示した広帯域光の特性を得ることが可能となる。
【0040】
7.狭帯域光源の構成例
狭帯域光は一つの波長だけでなく、複数の波長が合波された光であっても良い。図11は、狭帯域光を複数の波長から合波する狭帯域光源100の一例を示す模式図である。図11に示すように、狭帯域光源100は、赤色光源110、緑色光源120、青色光源130、ミラー140、ダイクロイックミラー(DM1)142、ダイクロイックミラー(DM2)144、集光レンズ146を有して構成されている。
【0041】
赤色光源110、緑色光源120、青色光源130のそれぞれは、半導体レーザから構成され、独立して駆動される。例えば、赤色光源110としてはGaInP量子井戸構造レーザダイオード(RLD)、緑色光源120としてはGaInN量子井戸構造レーザダイオード(GLD)、青色光源130としては、GaInN量子井戸構造レーザダイオード(BLD)が用いられる。
【0042】
赤色光源110から出射された赤色光はミラー140にて45°の角度で反射し、ダイクロイックミラー142、ダイクロイックミラー144を透過して集光レンズ146で集光される。緑色光源120から出射された緑色光は、ダイクロイックミラー142に向けて出射され、青色光源130から出射された青色光は、ダイクロイックミラー144に向けて出射される。
【0043】
ダイクロイックミラー142は、赤色波長を透過し緑色波長を反射する光学特性を有している。ダイクロイックミラー144は、赤色波長、緑色波長を透過し、青色波長を反射する光学特性を有している。赤色光源110からの赤色波長は、ダイクロイックミラー142にて緑色光源120からの緑色波長と合波し、ダイクロイックミラー144にて青色光源130からの青色波長と合波する。合波された光は、集光レンズ146にて集光される。以上のようにして、赤色波長、緑色波長、青色波長が合波することで、狭帯域光源100から白色光のレーザを出射することができる。
【0044】
8.狭帯域光源が黄色光源を備える構成例
図12は、図11に示した狭帯域光源100に対し、黄色光源135、ダイクロイックミラー145、アパーチャ430を追加した構成例を示す模式図である。黄色光源135は、半導体レーザから構成される。赤色光源110からの赤色波長は、ダイクロイックミラー142にて緑色光源120からの緑色波長と合波し、ダイクロイックミラー144にて青色光源130からの青色波長と合波し、ダイクロイックミラー145にて黄色光源135からの黄色波長と合波する。従って、図12に示す構成例によれば、赤色波長、緑色波長、青色波長、黄色波長を合波することで、図11に示した狭帯域光源100よりも色合いが最適に調整された白色光を得ることができる。このため、図1に示したような広帯域光源200を特に設けることなく、狭帯域光源100のみで光源装置1000を構成することができる。
【0045】
また、図12に示す構成例によれば、赤色光源110、緑色光源120、青色光源130、黄色光源135から出射される赤色、緑色、青色、黄色のレーザ光の放射角は、全てガウシアン分布を有する。従って、図12に示す構成例によれば、狭帯域光と広帯域光を合波した場合と異なり、各色の放射角の分布が揃うため、合波後の白色光にムラは生じない。
【0046】
一方、図12に示す構成例では、赤色、緑色、青色、黄色のレーザ光の放射角がガウシアン分布であるため、中心に対して周辺の光量が低下する。このため、図12に示すようなアパーチャ430を設け、周辺の光をカットすることで、照射範囲においてより均一な強度の白色光を生成することができる。従って、図12の構成によれば、ムラが抑制され、且つ均一な強度の白色光を出射することが可能となる。
【0047】
また、図12に示す構成例では、アパーチャ430でNA制限を行うことにより、アパーチャ430の部分で発熱を生じさせることができる。従って、光源装置1000の外部のライトガイド500等が発熱することを抑制することが可能である。
【0048】
9.医療用システムの構成例
9.1.内視鏡システムの構成例
図13は、本開示に係る光源装置1000が適用され得る内視鏡手術システム3000の概略的な構成の一例を示す図である。内視鏡手術システム3000は、内視鏡2000と、内視鏡2000を支持する支持アーム装置2100と、光源装置1000と、を有して構成される。
【0049】
支持アーム装置2100は、ベース部2110から延伸するアーム部2020を備える。図示する例では、アーム部2020は、複数の関節部、及び複数のリンクから構成されており、アーム制御装置からの制御により駆動される。アーム部2020によって内視鏡2000が支持され、その位置及び姿勢が制御される。これにより、内視鏡2000の安定的な位置の固定が実現され得る。
【0050】
内視鏡2000は、先端から所定の長さの領域が患者の体腔内に挿入される鏡筒2010と、鏡筒2010の基端に接続されるカメラヘッド2020と、から構成される。内視鏡2000は、硬性の鏡筒2010を有するいわゆる硬性鏡として構成されても良いし、軟性の鏡筒2010を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
【0051】
鏡筒2010の先端には、対物レンズ(観察光学系600)が嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡2000には光源装置1000が接続されており、光源装置1000によって生成された光が、鏡筒2010の内部に延設されるライトガイド500によって鏡筒2010の先端まで導光され、対物レンズを介して患者の体腔内の観察対象に向かって照射される。
【0052】
カメラヘッド2020の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU:Camera Control Unit)に送信される。なお、カメラヘッド2020には、その光学系を適宜駆動させることにより、倍率及び焦点距離を調整する機能が搭載される。
【0053】
なお、例えば立体視(3D表示)等に対応するために、カメラヘッド2020には撮像素子が複数設けられてもよい。この場合、鏡筒2010の内部には、当該複数の撮像素子のそれぞれに観察光を導光するために、リレー光学系が複数系統設けられる。
【0054】
9.2.顕微鏡システムの構成例
図14は、本開示に係る光源装置1000が適用され得る顕微鏡手術システム6000の概略的な構成の一例を示す図である。図14を参照すると、顕微鏡手術システム6000は、顕微鏡装置4000と、光源装置1000と、を有してから構成される。
【0055】
顕微鏡装置4000は、観察対象(患者の術部)を拡大観察するための顕微鏡部4010と、顕微鏡部4010を先端で支持するアーム部4020と、アーム部4020の基端を支持するベース部4030と、を有する。
【0056】
顕微鏡部4010は、撮像部によって電子的に撮像画像を撮像する、電子撮像式の顕微鏡部(いわゆるビデオ式の顕微鏡部)である。観察対象からの光(以下、観察光ともいう)は、顕微鏡部4010の内部の撮像部に入射する。
【0057】
撮像部は、観察光を集光する光学系と、当該光学系が集光した観察光を受光する撮像素子と、から構成される。当該光学系は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成され、その光学特性は、観察光を撮像素子の受光面上に結像するように調整されている。当該撮像素子は、観察光を受光して光電変換することにより、観察光に対応した信号、すなわち観察像に対応した画像信号を生成する。当該撮像素子としては、例えばBayer配列を有するカラー撮影可能なものが用いられる。当該撮像素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ又はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等、各種の公知の撮像素子であってよい。
【0058】
アーム部4020は、複数のリンク(第1リンク4022a~第6リンク4022f)が、複数の関節部(第1関節部4024a~第6関節部4024f)によって互いに回動可能に連結されることによって構成される。各関節部は一点鎖線で示す回転軸を中心として回動可能とされている。
【0059】
なお、図示するアーム部4020を構成するリンクの数及び形状(長さ)、並びに関節部の数、配置位置及び回転軸の方向等は、所望の自由度が実現され得るように適宜設計されてよい。また、第1関節部4024a~第6関節部4024fには、モータ等の駆動機構、及び各関節部における回転角度を検出するエンコーダ等が搭載されたアクチュエータが設けられていても良い。そして、第1関節部4024a~第6関節部4024fに設けられる各アクチュエータの駆動が適宜制御されることにより、アーム部4020の姿勢、すなわち顕微鏡部4000の位置及び姿勢が制御され得る。
【0060】
光源装置1000は、例えばベース部4030の内部に内蔵されている。光源装置1000に接続されたライトガイド500は、第1リンク4022a~第6リンク4022fの内側、あるいは外側を通り、顕微鏡部4010に導かれる。顕微鏡部4010に導かれたライトガイド500の先端から観察対象に光を照射することで、顕微鏡部4010の内部の撮像部が患者の観察対象(患部)を撮像した際に、観察対象の輝度を高め、観察対象を鮮明に撮像することができる。
【0061】
以上説明したように本実施形態によれば、狭帯域光を放射角度変換素子400に入射させることで、狭帯域光と広帯域光の放射角分布形状を近づけることができ、照射光のムラを低減することができる。また、狭帯域光に広帯域光を合波することで、演色性を向上することができる。これにより、狭帯域光を半導体レーザで生成した場合に、演色性が高くムラの発生が抑制された照明光を細径のライトガイドに効率よく集光させることができる。また、狭帯域光の放射角を変換して広帯域光の放射角分布に合わせることで、周辺部での光量の低下を抑制することが可能となる。
【0062】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0063】
例えば、上記実施形態では、医療用の光源装置を例に挙げて説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本実施形態は、例えば工業用の光源装置など、広く汎用的な光源装置に適用することが可能である。
【0064】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0065】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
観察対象を撮像する撮像部を備える医療用機器と、
前記観察対象に照射する光を生成する光源装置と、
を備え、
前記光源装置は、
波長幅が狭帯域である狭帯域光を出射する狭帯域光源と、
前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を出射する広帯域光源と、
前記狭帯域光と前記広帯域光を合波する合波部と、
前記狭帯域光の放射角を変換する放射角変換部と、
を有する、医療用システム。
(2)
波長幅が狭帯域である狭帯域光を出射する狭帯域光源と、
前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を出射する広帯域光源と、
前記狭帯域光と前記広帯域光を合波する合波部と、
前記狭帯域光の放射角を変換する放射角変換部と、
を備える、医療用光源装置。
(3)
前記放射角変換部は、前記狭帯域光の放射角分布を拡げる、前記(2)に記載の医療用光源装置。
(4)
前記放射角変換部は、前記狭帯域光の放射角分布を拡げて前記広帯域光の放射角分布に近づける、前記(3)に記載の医療用光源装置。
(5)
前記放射角変換部に入射する前記狭帯域光をコリメートするレンズを備える、前記(2)~(4)のいずれかに記載の医療用光源装置。
(6)
前記放射角変換部は、前記狭帯域光を拡散させる拡散板から構成される、前記(2)~(5)のいずれかに記載の医療用光源装置。
(7)
前記放射角変換部は、フライアイレンズから構成される、前記(2)~(5)のいずれかに記載の医療用光源装置。
(8)
前記放射角変換部は、ロッドインテグレータから構成される、前記(2)~(5)のいずれかに記載の医療用光源装置。
(9)
前記広帯域光の放射角を制限する放射角制限部を更に備える、前記(2)~(8)のいずれかに記載の医療用光源装置。
(10)
前記放射角制限部は、前記広帯域光が通過するレンズから構成される、前記(9)に記載の医療用光源装置。
(11)
前記放射角制限部は、前記広帯域光が通過するアパーチャから構成される、前記(9)に記載の医療用光源装置。
(12)
前記狭帯域光源は、レーザ光源から構成される、前記(2)~(11)のいずれかに記載の医療用光源装置。
(13)
前記狭帯域光源は、
赤色光を生成する赤色レーザ光源と、
緑色光を生成する緑色レーザ光源と、
青色光を生成する青色レーザ光源と、
を備え、
前記赤色光、前記緑色光、及び前記青色光の合波により白色光を出射する、前記(12)に記載の医療用光源装置。
(14)
前記合波部により合波された前記狭帯域光及び前記広帯域光が照射されるライトガイドを備える、前記(2)~(13)のいずれかに記載の医療用光源装置。
(15)
前記合波部により合波された前記狭帯域光及び前記広帯域光が患者の観察対象に照射される、前記(2)~(14)のいずれかに記載の医療用光源装置。
(16)
波長幅が狭帯域である狭帯域光と前記狭帯域光よりも前記波長幅が広帯域である広帯域光を合波することと、
前記合波の前に前記狭帯域光の放射角を変換することと、
を備える、医療用光源装置における方法。
【符号の説明】
【0066】
100 狭帯域光源
110 赤色光源
120 緑色光源
130 青色光源
200 広帯域光源
310 ダイクロイックミラー
330 レンズ
340,350 アパーチャ
400 放射角度変換素子
1000 光源装置
2000 内視鏡
3000 内視鏡手術システム
4000 顕微鏡装置
6000 顕微鏡手術システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14