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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】電子機器および撮像システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20231219BHJP
   G03B 5/00 20210101ALI20231219BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20231219BHJP
   G03B 17/38 20210101ALI20231219BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20231219BHJP
   H04N 23/45 20230101ALI20231219BHJP
   H04N 23/68 20230101ALI20231219BHJP
【FI】
H04N23/60 100
G03B5/00 K
G03B15/00 Q
G03B17/38 B
G03B17/56 A
H04N23/45
H04N23/68
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021511209
(86)(22)【出願日】2020-02-20
(86)【国際出願番号】 JP2020006669
(87)【国際公開番号】W WO2020202870
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】P 2019068358
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】唯野 隆一
(72)【発明者】
【氏名】小森谷 陽多
【審査官】佐藤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-081784(JP,A)
【文献】特開2008-124885(JP,A)
【文献】特開2007-128266(JP,A)
【文献】特開2008-118527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/60
G03B 5/00
G03B 15/00
G03B 17/38
G03B 17/56
H04N 23/45
H04N 23/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像データを取得する撮像部と、
取得データから情動データを生成するデータ生成部と、
前記撮像データと前記情動データとを時系列に関連付けるデータ処理部と、
前記情動データに基づいて前記撮像部を制御する制御部と
遅延時間を記憶する記憶部と
を備え
前記データ処理部は、第1の時刻で取得された前記撮像データと、前記第1の時刻よりも前記遅延時間の分だけ遅い第2の時刻で取得された前記情動データとを関連付ける
電子機器。
【請求項2】
前記取得データは、脈拍、心拍、心電図、筋電、呼吸、発汗、GSR、血圧、血中酸素飽和濃度、皮膚表面温度、脳波、血流変化、体温、身体の動き、頭の動き、重心、歩行もしくは走行のリズム、眼の状態、および周囲の音のうちの少なくとも1つについての計測データである
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記情動データに基づいて前記撮像データの評価を行い、その評価の結果に基づいて前記撮像部を制御する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記情動データに基づいて、少なくとも、快・不快、もしくは活性・非活性の強度データを算出し、算出により得られた前記強度データに基づいて前記撮像部を制御する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記情動データに基づいて、解像度、フレームレート、ビット長、エフェクト、および前記撮像部におけるアクティブな画素領域のうち少なくとも1つを制御する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、前記情動データに基づいて、前記撮像部を、スタンバイ状態および撮像状態のいずれかの状態に設定する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項7】
前記撮像データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記情動データに基づいて前記撮像データの保存の要否の決定を行い、その決定に基づいて、前記撮像データを前記記憶部に記憶させる
請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記撮像データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記撮像データを前記記憶部に記憶させ、前記記憶部に記憶されている前記撮像データのうち、前記記憶部に記憶されている期間が所定の期間を超えた部分については、データ消去を行うか、または、新たに記憶させる前記撮像データで上書きを行う
請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記制御部は、前記撮像データにおける手ぶれの量および方向を検出し、検出した手ぶれの量および方向に応じて、前記撮像データにおける切り出し領域の決定を行い、その決定に基づいて、手ぶれ補正のなされた撮像データを生成する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
当該電子機器を身体に取り付け可能な取り付け部を更に備えた
請求項1に記載の電子機器。
【請求項11】
前記撮像部は、光軸の向きが互いに異なり、特定方向撮像データを取得する複数の撮像素子を有し、
前記データ処理部は、前記複数の撮像素子で得られた複数の前記特定方向撮像データを、前記撮像データとして、前記情動データと時系列に関連付ける
請求項1に記載の電子機器。
【請求項12】
前記撮像部は、広角レンズまたは魚眼レンズを有する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項13】
被写体に関する参照データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記参照データと前記撮像データとの照合結果に基づいて前記撮像部を制御する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項14】
前記撮像部の設定は、解像度、フレームレート、ビット長、エフェクト、および前記撮像部におけるアクティブな画素領域のうち少なくとも1つである
請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
情動に関する参照データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記参照データおよび前記情動データに基づいて前記撮像部を制御する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項16】
撮像データを取得する撮像部と、
取得データから情動データを生成するデータ生成部と、
前記撮像データと前記情動データとを時系列に関連付けるデータ処理部と、
前記情動データに基づいて前記撮像部を制御する制御部と
遅延時間を記憶する記憶部と
を備え
前記データ処理部は、第1の時刻で取得された前記撮像データと、前記第1の時刻よりも前記遅延時間の分だけ遅い第2の時刻で取得された前記情動データとを関連付ける
撮像システム。
【請求項17】
被写体に関する参照データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記参照データと前記撮像データとの照合結果に基づいて前記撮像部を制御する
請求項16に記載の撮像システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器および撮像システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラや、スマートフォンでは、笑顔の瞬間を的確に捉えるために、被写体が笑顔であるか否かの判定結果に応じて自動的にシャッターを切る"スマイルシャッタ"(登録商標)という機能が搭載されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-151660号公報
【発明の概要】
【0004】
ところで、ユーザは、笑顔の瞬間だけでなく、例えば、子供の自然な表情や、イベントでの貴重な瞬間などを逃さず撮影したいと思うことがある。しかし、カメラを構えると、自然な表情が消え、作り笑いになったり、緊張してしまったりするために、自然な表情を撮ることが難しいことがある。また、貴重な瞬間は突然やってくるため、カメラを構える間に、シャッターチャンスを逃してしまうことがある。従って、ユーザが撮りたいと思う瞬間を逃さずに撮影することの可能な電子機器および撮像システムを提供することが望ましい。
【0005】
本開示の一実施形態に係る電子機器は、撮像データを取得する撮像部と、取得データから情動データを生成するデータ生成部と、撮像データと情動データとを時系列に関連付けるデータ処理部と、情動データに基づいて撮像部を制御する制御部と、遅延時間を記憶する記憶部とを備えている。データ処理部は、第1の時刻で取得された撮像データと、第1の時刻よりも遅延時間の分だけ遅い第2の時刻で取得された情動データとを関連付ける。
【0006】
本開示の一実施形態に係る撮像システムは、撮像データを取得する撮像部と、取得デー
タから情動データを生成するデータ生成部と、撮像データと情動データとを時系列に関連
付けるデータ処理部と、情動データに基づいて撮像部を制御する制御部と、遅延時間を記憶する記憶部とを備えている。データ処理部は、第1の時刻で取得された撮像データと、第1の時刻よりも遅延時間の分だけ遅い第2の時刻で取得された情動データとを関連付ける。
【0007】
本開示の一実施形態に係る電子機器および撮像システムでは、撮像データと情動データとが時系列に関連付けられ、情動データに基づいて撮像部が制御される。これにより、例えば、ユーザが被写体に対して反応した瞬間に、情動データが変動した場合には、情動データをモニタすることにより、ユーザが撮りたいと思っているであろう瞬間を把握することができる。その結果、例えば、ユーザがシャッターを手動で切らなくても、情動データの変動に応じて、撮像データを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施の形態に係る電子機器の機能ブロック例を表す図である。
図2】遅延時間について説明するための図である。
図3】遅延時間の調整およびセンサの選択についての手順の一例を表す図である。
図4】遅延時間の調整およびセンサの選択のための表示画面の一例を表す図である。
図5】撮像装置の制御手順の一例を表す図である。
図6】撮像装置の制御手順の一例を表す図である。
図7】撮像装置の制御方法の一例を表す図である。
図8】撮像装置の制御手順の一例を表す図である。
図9図8の制御手順における解像度の変化を表す図である。
図10】撮像装置の制御手順の一例を表す図である。
図11】撮像装置の制御手順の一例を表す図である。
図12図11の制御手順における解像度の変化を表す図である。
図13図1の電子機器の機能ブロックの一変形例を表す図である。
図14図1の電子機器の機能ブロックの一変形例を表す図である。
図15図1の電子機器の機能ブロックの一変形例を表す図である。
図16図1の電子機器の機能ブロックの一変形例を表す図である。
図17図1の電子機器の機能ブロックの一変形例を表す図である。
図18図1図13図14図15図16の電子機器をユーザの身体に取り付けた様子の一例を表す図である。
図19図1図13図14図15図16の電子機器をユーザの身体に取り付けた様子の一例を表す図である。
図20図1図13図14図15図16の電子機器をユーザの身体に取り付けた様子の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本開示の一具体例であって、本開示は以下の態様に限定されるものではない。なお、説明は以下の順序で行う。

1.実施の形態
画面表示および音声出力の機能を備えた例
2.変形例
変形例A:画面表示および音声出力の機能を外部機器に持たせた例
変形例B:ストレージの機能を外部機器に持たせた例
変形例C:ネットワークを介して外部機器と通信する例
変形例D:ネットワークを介して表示装置やストレージ装置と
通信する例
変形例E:撮像部が別体で設けられている例
変形例F:身体に取り付け可能に構成されている例
変形例G:複数の撮像素子を備えた例
変形例H:広角レンズまたは魚眼レンズを備えた例
【0010】
<1.実施の形態>
[構成]
本開示の一実施の形態に係る電子機器1について説明する。図1は、本実施の形態に係る電子機器1の概略構成例を表したものである。電子機器1は、ユーザによるシャッターボタンの操作に依らず、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データDcを自動的に取得する撮像システムを備えている。電子機器1は、例えば、画像ブロック10、サウンドブロック20、記憶ブロック30、システムコントローラ40、外部入力ブロック50および通信部60を備えている。システムコントローラ40は、本開示の「制御部」の一具体例に相当する。
【0011】
画像ブロック10は、例えば、撮像部11、撮像信号処理部12、撮像制御部13、画像処理部14、映像信号生成部15、表示駆動部16、表示制御部17および表示部18を有している。画像処理部14は、本開示の「データ生成部」「データ処理部」の一具体例に相当する。撮像信号処理部12および撮像制御部13は、本開示の「制御部」の一具体例に相当する。サウンドブロック20は、例えば、サウンド入力部21、サウンド解析部22、サウンド処理部23、音声信号生成部24および音声出力部25を有している。記憶ブロック30は、例えば、一時記憶部31およびストレージ部32を有している。外部入力ブロック50は、例えば、操作入力部51、日時計数部52およびセンサ53を有している。
【0012】
撮像部11は、撮像により得られた撮像データDa(動画または連続撮像により得られた複数の静止画)を撮像信号処理部12に出力する。撮像部11は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどを含んで構成されている。
【0013】
撮像信号処理部12は、撮像部11から出力された撮像データDaに対して各種の画像信号処理を行うものであり、例えば、DSP(Digital Signal Processing)回路を含んで構成されている。撮像信号処理部12は、例えば、撮像データDaにおける手ぶれの量および方向を検出し、検出した手ぶれの量および方向に応じて、撮像データDaにおける切り出し領域の決定を行い、その決定に基づいて、手ぶれ補正のなされた撮像データDa’を生成してもよい。
【0014】
撮像信号処理部12で処理された撮像データDaまたは撮像データDa’は、画像処理部14に出力される。なお、以下の説明において、撮像データDaは、撮像データDa’であってもよい。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11および撮像信号処理部12の動作を制御する。
【0015】
画像処理部14は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像データDa,Dcや後述の評価データDdなどの転送を制御する。すなわち、画像処理部14は、撮像信号処理部12と、映像信号生成部15、一時記憶部31およびストレージ部32との間の撮像データDa,Dcや評価データDdなどの転送を制御する。評価データDdは、後述するように、画像処理部14によって生成される。画像処理部14は、撮像データDaや評価データDdなどを一時記憶部31に入力する。一時記憶部31は、撮像データDaや評価データDdなどを記憶する。ストレージ部32は、撮像データDaのうちの一部である撮像データDcを記憶する。
【0016】
画像処理部14は、さらに、撮像データDaのうち所定の保存条件を満たした撮像データDcを抽出する。画像処理部14における撮像データDcの抽出方法や評価データDdについては、後に詳述する。
【0017】
画像処理部14は、さらに、生成した評価データDdをシステムコントローラ40に出力する。システムコントローラ40は、画像処理部14から入力された評価データDdに基づいて(つまり情動データDfに基づいて)、撮像部11や撮像信号処理部12を制御する。具体的には、システムコントローラ40は、画像処理部14から入力された評価データDdに基づいて生成した制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40から入力された制御信号に基づいて、撮像部11や撮像信号処理部12を制御する。システムコントローラ40による撮像部11や撮像信号処理部12の制御については、後に詳述する。
【0018】
映像信号生成部15は、撮像データDaに基づいて映像信号を生成し、表示駆動部16に出力する。表示駆動部16は、映像信号生成部15から入力された映像信号に基づいて表示部18を駆動する。表示制御部17は、システムコントローラ40の制御に応じて、映像信号生成部15および表示駆動部16の動作を制御する。表示部18は、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のパネル型表示装置からなり、表示駆動部16による駆動により、撮像データDaを表示する。
【0019】
サウンド入力部21は、例えば、マイクロホンと、マイクロホンで得られたサウンド信号を増幅処理するマイクアンプと、マイクアンプで増幅されたサウンド信号をAD変換するAD変換器とを有しており、デジタルのサウンドデータSaを出力する。サウンド入力部21で得られたサウンドデータSaは、サウンド処理部23に入力される。
【0020】
サウンド処理部23は、システムコントローラ40の制御に応じて、サウンドデータSaの転送を制御する。すなわち、サウンド処理部23は、サウンド入力部21と、音声信号生成部24、一時記憶部31およびストレージ部32との間のサウンドデータSaの転送を制御する。サウンド処理部23は、サウンド入力部21で得られたサウンドデータSaを一時記憶部31に入力する。一時記憶部31は、撮像部11で得られた撮像データDaとともに、サウンド入力部21で得られたサウンドデータSaを記憶する。サウンド処理部23は、サウンド入力部21で得られたサウンドデータSaを音声信号生成部24に出力する。
【0021】
サウンド処理部23は、システムコントローラ40の制御に応じて、一時記憶部31から読み出したサウンドデータSaの転送を制御する。すなわち、サウンド処理部23は、一時記憶部31と、音声信号生成部24との間のサウンドデータSaの転送を制御する。サウンド処理部23は、一時記憶部31から読み出したサウンドデータSaを音声信号生成部24に出力する。
【0022】
音声信号生成部24は、システムコントローラ40の制御に応じて、入力されたサウンドデータSaをアナログの音声信号に変換し、変換により得られた音声信号を音声出力部25に出力する。音声出力部25は、例えば、アナログの音声信号を増幅するアンプ回路と、アンプ回路から出力された音声信号に基づいて音声を出力するスピーカとを有している。
【0023】
一時記憶部31は、撮像部11で得られた撮像データDaのバッファリングとして用いられ、例えば、リングメモリ形式で撮像データDaおよびサウンドデータSaを一時保存する。画像処理部14は、例えば、一時記憶部31に記憶されている撮像データDaのうち、一時記憶部31に記憶されている期間が所定の期間(例えば、後述の保存期間Δt)を超えた部分については、データ消去を行うか、または、新たに記憶させる撮像データDaで上書きを行う。
【0024】
ストレージ部32は、撮像部11で得られた撮像データDaのうち所定の保存条件を満たした撮像データDcを保存する。システムコントローラ40は、所定の保存条件が満たされた場合に、その時点で一時記憶部31に一時記憶されている撮像データDaから保存すべき撮像データDcを抽出し、ストレージ部32に転送する。
【0025】
ここで、ストレージ部32に保存される撮像データDcとは、例えば、常時撮像されている撮像データDaの内で、ユーザが興味を持った光景の撮像データや、ユーザの感情の変化があったときの光景の撮像データ、ユーザの思い出に残るような光景の撮像データなど、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データであるとシステムコントローラ40が判断した撮像データである。
【0026】
操作入力部51は、例えば、キーやダイヤル等の操作子を有している。操作入力部51は、例えば、ユーザによって操作子が操作されることにより、ユーザからの入力を受け付け、システムコントローラ40に出力する。日時計数部52は、例えば、日時(年月日時分秒)を計数し、現在日時情報(以下、「時刻データDt」と称する。)をシステムコントローラ40に出力する。
【0027】
センサ53は、例えば、脈拍、心拍、心電図、筋電、呼吸、発汗、GSR、血圧、血中酸素飽和濃度、皮膚表面温度、脳波、血流変化、体温、身体の動き、頭の動き、重心、歩行もしくは走行のリズム、眼の状態、および周囲の音のうちの少なくとも1つについて計測を行い、それにより得られた計測データ(以下、「取得データDb」と称する。)をシステムコントローラ40に出力する。システムコントローラ40は、センサ53から入力された取得データDbを、日時計数部52から入力された時刻データDtと関連付けて、画像処理部14に出力する。
【0028】
通信部60は、ネットワークを介して、外部機器と通信可能に構成されている。ここで、ネットワークは、例えば、インターネットで標準的に利用されている通信プロトコル(TCP/IP)を用いて通信を行うネットワークである。ネットワークは、例えば、そのネットワーク独自の通信プロトコルを用いて通信を行うセキュアなネットワークであってもよい。ネットワークは、例えば、インターネット、イントラネット、または、ローカルエリアネットワークである。ネットワークと、通信部60との接続は、例えば、イーサネット(登録商標)等の有線LAN(Local Area Network)であってもよいし、Wi-Fi等の無線LANや、携帯電話回線などであってもよい。
【0029】
通信部60は、近距離の無線通信によって、外部機器と通信可能に構成されていてもよい。通信部60における近距離の無線通信は、例えば、ISO/IEC14443(近接型RFIDの国際標準規格)や、ISO/IEC18092(NFCと呼ばれる無線通信の国際規格)、ISO/IEC15693(RFIDの国際標準規格)、または、ブルートゥース(登録商標)等によって行われる。
【0030】
次に、画像処理部14における撮像データDcの抽出方法について説明する。最初に、遅延時間tdの原理や調整方法について説明し、その後に、撮像データDcの抽出方法について説明する。
【0031】
図2は、遅延時間tdの原理について説明する図である。図2には、一時記憶部31に記憶されている撮像データDaが概念的に表されている。一時記憶部31には、保存期間Δtの間に撮像部11によって撮像されることにより得られた撮像データDaが保存されている。図2中の評価データDdは、取得データDbから生成された、ユーザの情動を数値で評価したデータである。画像処理部14が、取得データDbから情動データDfを生成し、生成した情動データDfから評価データDdを生成する。
【0032】
評価データDdはユーザの情動に関係することから、評価データDdは、撮像データDaと所定の対応関係を有している。しかし、撮像データDaと、評価データDdとは、同時刻のデータ同士で対応付けることができない。これは、ユーザの情動(情動データDf)はユーザが時刻t1に何らかの光景を目の当たりにしたときに、わずかなタイムラグを経た時刻t2で大きく変化するものであるからである。従って、撮像データDaと、評価データDdおよび情動データDfとを時系列に関連付ける際には、遅延時間tdが存在することになる。そこで、電子機器1は、その遅延時間tdを考慮して、撮像データDaと情動データDfとを時系列に関連付ける。具体的には、電子機器1は、時刻t1(第1の時間)で取得された撮像データDaと、時刻t1よりも遅延時間tdの分だけ遅い時刻t2(第2の時刻)で取得された情動データDfとを関連付ける。
【0033】
図3は、遅延時間tdの調整手順の一例を表したものである。画像処理部14は、まず、撮像データDaと、取得データDbとを取得する(ステップS101)。次に、画像処理部14は、取得データDbに基づいて、情動データDfを生成する(ステップS102)。画像処理部14は、取得データDbの種類ごとに、情動データDfを生成する。次に、画像処理部14は、情動データDfに基づいて撮像データDaの評価を行う(ステップS103)。画像処理部14は、例えば、情動データDfに基づいて、少なくとも、快・不快、もしくは活性・非活性の強度データを算出し、算出した強度データを評価データDdとする。
【0034】
画像処理部14は、得られた評価データDdを、撮像データDaとともに、映像信号生成部15に出力する。映像信号生成部15は、画像処理部14から入力された評価データDdおよび撮像データDaを表示するための映像信号を生成し、表示駆動部16に出力する。表示駆動部16は、映像信号生成部15から入力された映像信号に基づいて表示部18を駆動する。表示部18は、表示駆動部16による駆動により、撮像データDaおよび評価データDdを表示する(ステップS104)。
【0035】
図4は、遅延時間tdの調整およびセンサの選択のための表示画面の一例を表したものである。表示部18は、表示駆動部16による駆動により、図4に示したような表示画面18Aを表示する。表示画面18Aには、例えば、再生ウィンドウW1と、タイムラインウィンドウW2と、評価データウィンドウW3と、遅延時間表示ウィンドウW4と、センサ選択ボタンBT1と、決定ボタンBT2とが含まれている。
【0036】
再生ウィンドウW1では、例えば、撮像データDa(動画または連続撮影により得られた複数の静止画)の再生が再生ウィンドウW1をタップすることにより開始され、撮像データDaを再生中に再生ウィンドウW1をタップすることにより撮像データDaの再生が停止する。
【0037】
タイムラインウィンドウW2では、例えば、撮像データDaの一部が時系列に横一列に並べられており、タイムラインウィンドウW2を横方向にスワイプすることにより再生ウィンドウW1において再生中の撮像データDaの再生位置や再生速度が調整される。タイムラインウィンドウW2では、例えば、再生ウィンドウW1において再生中の撮像データDaの再生時刻tsに対応する箇所に、再生ラインLsが表示されている。
【0038】
評価データウィンドウW3では、例えば、評価データDdが、タイムラインウィンドウW2に表示されている撮像データDaと同時刻で時系列に対応するように表示されている。評価データウィンドウW3では、例えば、再生ウィンドウW1において再生中の撮像データDaの再生時刻tsに対応する箇所に、再生ラインLsが表示されている。評価データウィンドウW3では、例えば、さらに、評価データDdのピーク位置(ピーク時刻tp)に対応する箇所に、ピークラインLpが表示されている。
【0039】
遅延時間表示ウィンドウW4では、例えば、ピーク時刻tpと再生時刻tsとの差分(tp-ts)が遅延時間として表示されている。センサ選択ボタンBT1では、例えば、センサ選択ボタンBT1をタップすることにより、評価データDdの生成に用いられるセンサの変更や、評価データDdの生成に用いられるセンサのブレンド(つまり、複数種類のセンサの選択)を行うための画面が表示される。ユーザは、その画面において、評価データDdの生成に用いられるセンサの変更や、評価データDdの生成に用いられるセンサのブレンド(つまり、複数種類のセンサの選択)を行うことが可能となっている。決定ボタンBT2では、例えば、決定ボタンBT2をタップすることにより、その時点で遅延時間表示ウィンドウW4に表示されている遅延時間が遅延時間tdとなる。
【0040】
画像処理部14は、表示画面18Aにおけるユーザの操作によって決定された遅延時間tdやセンサの種類の入力を受け付ける(ステップS105)。画像処理部14は、受け付けた遅延時間tdやセンサの種類のデータを一時記憶部31に保存する。このようにして、遅延時間tdの調整およびセンサの選択が行われる。
【0041】
次に、撮像データDcの抽出方法について説明する。
【0042】
図5は、撮像データDcの抽出手順の一例を表したものである。画像処理部14は、まず、撮像データDaと、取得データDbとを取得する(ステップS201)。次に、画像処理部14は、取得データDbに基づいて、情動データDfを生成する(ステップS202)。画像処理部14は、取得データDbの種類ごとに、情動データDfを生成する。次に、画像処理部14は、情動データDfと、撮像データDaとを遅延時間tdを考慮して関連付ける(ステップS203)。画像処理部14は、例えば、情動データDfと、撮像データDaとを遅延時間tdを考慮して関連付けたテーブルDgを一時記憶部31に保存する。
【0043】
画像処理部14は、情動データDfに基づいて、撮像データDaの評価を行う(ステップS204)。このとき、画像処理部14は、例えば、テーブルDgを用いて、情動データDfの遅延時間tdを考慮して、撮像データDaの評価を行う。画像処理部14は、評価によって得られた評価データDdに基づいて、撮像データDaに含まれる個々の撮像データの保存の要否を決定する(ステップS205)。画像処理部14は、撮像データDaが動画の場合には個々のコマの画像の保存の要否を決定する。画像処理部14は、撮像データDaが連続撮影により得られた複数の静止画の場合には個々の静止画像の保存の要否を決定する。画像処理部14は、決定により保存対象となった画像(撮像データDc)をストレージ部32に保存する。このようにして、撮像データDcが撮像データDaから抽出される。
【0044】
次に、システムコントローラ40による撮像部11や撮像信号処理部12の制御について説明する。
【0045】
図6は、システムコントローラ40による撮像部11や撮像信号処理部12の制御手順の一例を表したものである。画像処理部14は、まず、撮像データDaと、取得データDbとを取得する(ステップS301)。次に、画像処理部14は、取得データDbに基づいて、情動データDfを生成する(ステップS302)。画像処理部14は、取得データDbの種類ごとに、情動データDfを生成する。次に、画像処理部14は、撮像データDaと、情動データDfとを遅延時間tdを考慮して関連付ける(ステップS303)。画像処理部14は、例えば、撮像データDaと、情動データDfとを遅延時間tdを考慮して関連付けたテーブルDgを一時記憶部31に保存する。
【0046】
画像処理部14は、情動データDfに基づいて、撮像データDaの評価を行う(ステップS304)。このとき、画像処理部14は、例えば、テーブルDgを用いて、情動データDfの遅延時間tdを考慮して、撮像データDaの評価を行う。画像処理部14は、評価によって得られた評価データDdに基づいて、撮像部11や撮像信号処理部12を制御するための指示をシステムコントローラ40に出力する。
【0047】
この指示としては、例えば、撮像部11の解像度、撮像部11のフレームレート、撮像部11から出力されるデータのビット長、撮像部11に含まれる画素アレイにおけるアクティブな画素領域、撮像部11から出力されるデータに対するエフェクト、および、撮像部11の状態(スタンバイ状態/撮像状態)のうち少なくとも1つの変更が挙げられる。このとき、画像処理部14は、例えば、情動データDfに基づいて、撮像部11の解像度、撮像部11のフレームレート、撮像部11から出力されるデータのビット長、撮像部11に含まれる画素アレイにおけるアクティブな画素領域、および撮像部11から出力されるデータに対するエフェクトのうち少なくとも1つを制御するための指示をシステムコントローラ40に出力する。また、画像処理部14は、例えば、情動データDfに基づいて、撮像部11を、スタンバイ状態および撮像状態のいずれかの状態に設定するための指示をシステムコントローラ40に出力する。
【0048】
システムコントローラ40は、画像処理部14から、撮像部11や撮像信号処理部12を制御するための指示が入力されると、その指示に基づいた制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11や撮像信号処理部12を制御する(ステップS305)。このようにして、システムコントローラ40による撮像部11や撮像信号処理部12の制御が行われる。
【0049】
次に、遅延時間tdに対する対策について説明する。図7は、撮像部11や撮像信号処理部12の制御方法の一例を表したものである。
【0050】
撮像部11の解像度などを制御すべきタイミングが時刻t1だとする。このとき、時刻t1で解像度などを制御すべきことがわかるのは、遅延時間tdの分だけ遅れた時刻t2となる。時刻t1で解像度などを制御するためには、時刻t1よりも前の時刻t3において、撮像部11の解像度などを制御すべきことを予測しておくことが好ましい。
【0051】
撮像データDaに対する遅延時間tdの影響が小さい場合には、このような予測をしなくても問題にならない可能性がある。しかし、撮像データDaに対する遅延時間tdの影響が大きい場合には、このような予測をしておくことが必要となる可能性がある。そこで、画像処理部14は、例えば、図7に示したように、既に得られている評価データDd(例えば、時刻t3以前の評価データDd)と、既に得られている撮像データDa(例えば、時刻t3以前の撮像データDa)とに基づいて、時刻t3-td以降に取得される撮像データDaに対する予測評価を行ってもよい。この場合、画像処理部14は、例えば、このようにして得られた評価データDd(以下、「予測評価データDdf」と称する。)に基づいて、時刻t3-td以降の撮像部11や撮像信号処理部12の制御をするための指示をシステムコントローラ40に出力することが可能となる。
【0052】
次に、撮像部11や撮像信号処理部12の制御方法の具体例について説明する。図8は、撮像部11や撮像信号処理部12の制御方手順の一例を表したものである。なお、この例においては、ストレージ部32は、顔認証に使用する参照データDeを保存している。参照データDeには、例えば、顔認証の対象者の顔データ(被写体に関する参照データ)が含まれている。参照データDeには、例えば、複数の顔データが含まれていてもよい。
【0053】
なお、以下では、撮像部11の解像度が制御される場合が例示されているが、撮像部11の解像度、撮像部11のフレームレート、撮像部11から出力されるデータのビット長、撮像部11に含まれる画素アレイにおけるアクティブな画素領域、撮像部11から出力されるデータに対するエフェクト、および、撮像部11の状態(スタンバイ状態/撮像状態)のうち少なくとも1つが制御される場合であっても、同様の制御が可能である。
【0054】
システムコントローラ40は、まず、撮像部11の解像度を“低”に設定する(ステップS401)。具体的には、システムコントローラ40は、撮像部11の解像度を“低”に設定するための制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11に対して、撮像部11の解像度を“低”に設定するための制御信号を出力する。その結果、撮像部11は、解像度を“低”にした状態で撮像を行い、例えば図9(A)に示したような解像度“低”の撮像データDaを取得する(ステップS402)。
【0055】
次に、画像処理部14は、解像度“低”の撮像データDaに人が含まれているか否かを判定する(ステップS403)。その結果、人が含まれていない場合には、撮像部11は、引き続き、解像度を“低”にした状態で撮像を行う。一方、例えば、図9(B)に示したように、撮像データDaに人が含まれている場合には、画像処理部14は、解像度を“中”に設定するための指示をシステムコントローラ40に出力する。システムコントローラ40は、画像処理部14から、解像度を“中”に設定するための指示が入力されると、その指示に基づいた制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11に対して、撮像部11の解像度を“中”に設定するための制御信号を出力する(ステップS404)。その結果、撮像部11は、解像度を“中”にした状態で撮像を行い、例えば図9(C)に示したような解像度“中”の撮像データDaを取得する(ステップS405)。
【0056】
次に、画像処理部14は、解像度“中”の撮像データDaと、ストレージ部32から読み出した参照データDeとに基づいて、顔認証を行う(ステップS406)。このとき、画像処理部14は、撮像データDaの中に参照データDeに一致する者がいるか否か判定する(ステップS407)。その結果、撮像データDaの中に参照データDeに一致する者がいない場合には、引き続き、解像度を“中”にした状態で撮像を行う。一方、撮像データDaの中に参照データDeに一致する者がいる場合には、画像処理部14は、解像度を“高”に設定するための指示をシステムコントローラ40に出力する。システムコントローラ40は、画像処理部14から、解像度を“高”に設定するための指示が入力されると、その指示に基づいた制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11に対して、撮像部11の解像度を“高”に設定するための制御信号を出力する(ステップS408)。その結果、撮像部11は、解像度を“高”にした状態で撮像を行い、例えば図9(D)に示したような解像度“高”の撮像データDaを取得する。
【0057】
その後、電子機器1は、上述のステップS201~S205、または、上述のステップS301~S305を実行する(ステップS409)。このようにして、顔認証を利用した解像度の設定が行われる。
【0058】
次に、顔認証を利用した解像度の他の設定方法について説明する。図10は、撮像部11や撮像信号処理部12の制御方手順の一例を表したものである。なお、この例においても、ストレージ部32は、顔認証に使用する参照データDeを保存している。
【0059】
なお、以下では、撮像部11の解像度が制御される場合が例示されているが、撮像部11の解像度、撮像部11のフレームレート、撮像部11から出力されるデータのビット長、撮像部11に含まれる画素アレイにおけるアクティブな画素領域、撮像部11から出力されるデータに対するエフェクト、および、撮像部11の状態(スタンバイ状態/撮像状態)のうち少なくとも1つが制御される場合であっても、同様の制御が可能である。
【0060】
システムコントローラ40は、まず、撮像部11の解像度を“低”に設定する(ステップS501)。具体的には、システムコントローラ40は、撮像部11の解像度を“低”に設定するための制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11に対して、撮像部11の解像度を“低”に設定するための制御信号を出力する。その結果、撮像部11は、解像度を“低”にした状態で撮像を行い、例えば図9(A)に示したような解像度“低”の撮像データDaを取得する(ステップS502)。さらに、画像処理部14は、システムコントローラ40から取得データDbを取得する(ステップS502)。
【0061】
次に、画像処理部14は、取得データDbに基づいて、情動データDfを生成する(ステップS503)。画像処理部14は、取得データDbの種類ごとに、情動データDfを生成する。次に、画像処理部14は、情動データDfに基づいて撮像データDaの評価を行う(ステップS504)。画像処理部14は、例えば、情動データDfに基づいて、少なくとも、快・不快、もしくは活性・非活性の強度データを算出し、算出した強度データを評価データDdとする。
【0062】
画像処理部14は、得られた評価データDdが所定の基準を満たすとき、画像処理部14は、解像度を“中”に設定するための指示をシステムコントローラ40に出力する。システムコントローラ40は、画像処理部14から、解像度を“中”に設定するための指示が入力されると、その指示に基づいた制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11に対して、撮像部11の解像度を“中”に設定するための制御信号を出力する(ステップS505)。その結果、撮像部11は、解像度を“中”にした状態で撮像を行い、例えば図9(C)に示したような解像度“中”の撮像データDaを取得する。
【0063】
次に、画像処理部14は、解像度“中”の撮像データDaと、ストレージ部32から読み出した参照データDeとに基づいて、顔認証を行う(ステップS506)。このとき、画像処理部14は、撮像データDaの中に参照データDeに一致する者がいるか否か判定する(ステップS507)。その結果、撮像データDaの中に参照データDeに一致する者がいない場合には、引き続き、解像度を“中”にした状態で撮像を行う。一方、撮像データDaの中に参照データDeに一致する者がいる場合には、画像処理部14は、解像度を“高”に設定するための指示をシステムコントローラ40に出力する。システムコントローラ40は、画像処理部14から、解像度を“高”に設定するための指示が入力されると、その指示に基づいた制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11に対して、撮像部11の解像度を“高”に設定するための制御信号を出力する(ステップS508)。その結果、撮像部11は、解像度を“高”にした状態で撮像を行い、例えば図9(D)に示したような解像度“高”の撮像データDaを取得する。
【0064】
その後、電子機器1は、上述のステップS201~S205、または、上述のステップS301~S305を実行する(ステップS509)。このようにして、顔認証を利用した解像度の設定が行われる。
【0065】
次に、情動を利用した解像度の設定方法について説明する。図11は、撮像部11や撮像信号処理部12の制御方手順の一例を表したものである。なお、この例においては、ストレージ部32は、情動の評価に使用する参照データDeを保存している。参照データDeには、例えば、ユーザの情動に関する参照データが含まれている。参照データDeには、例えば、取得データDbの種類ごとに、ユーザの情動に関する参照データが含まれていてもよい。
【0066】
なお、以下では、撮像部11の解像度が制御される場合が例示されているが、撮像部11の解像度、撮像部11のフレームレート、撮像部11から出力されるデータのビット長、撮像部11に含まれる画素アレイにおけるアクティブな画素領域、撮像部11から出力されるデータに対するエフェクト、および、撮像部11の状態(スタンバイ状態/撮像状態)のうち少なくとも1つが制御される場合であっても、同様の制御が可能である。
【0067】
システムコントローラ40は、まず、撮像部11の解像度を“低”に設定する(ステップS601)。具体的には、システムコントローラ40は、撮像部11の解像度を“低”に設定するための制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11に対して、撮像部11の解像度を“低”に設定するための制御信号を出力する。その結果、撮像部11は、解像度を“低”にした状態で撮像を行い、例えば図12(A)に示したような解像度“低”の撮像データDaを取得する(ステップS602)。さらに、画像処理部14は、システムコントローラ40から取得データDbを取得する(ステップS602)。
【0068】
次に、画像処理部14は、取得データDbに基づいて、情動データDfを生成する(ステップS603)。画像処理部14は、取得データDbの種類ごとに、情動データDfを生成する。次に、画像処理部14は、情動データDfに基づいて撮像データDaの評価を行う(ステップS604)。画像処理部14は、例えば、情動データDfと参照データDeとに基づいて、少なくとも、快・不快、もしくは活性・非活性の強度データを算出し、算出した強度データを評価データDdとする。
【0069】
例えば、図12(B)に示したような人を含む撮像データDaが得られたとき、得られた評価データDdが所定の基準を満たしたとする。この場合、画像処理部14は、解像度を“高”に設定するための指示をシステムコントローラ40に出力する。システムコントローラ40は、画像処理部14から、解像度を“高”に設定するための指示が入力されると、その指示に基づいた制御信号を撮像制御部13に出力する。撮像制御部13は、システムコントローラ40の制御に応じて、撮像部11に対して、撮像部11の解像度を“高”に設定するための制御信号を出力する(ステップS605)。その結果、撮像部11は、解像度を“高”にした状態で撮像を行い、例えば図12(C)に示したような解像度“高”の撮像データDaを取得する。
【0070】
その後、電子機器1は、上述のステップS201~S205、または、上述のステップS301~S305を実行する(ステップS606)。このようにして、情動を利用した解像度の設定が行われる。
【0071】
[効果]
次に、本実施の形態に係る電子機器1の効果について説明する。
【0072】
近年、デジタルカメラや、スマートフォンでは、笑顔の瞬間を的確に捉えるために、被写体が笑顔であるか否かの判定結果に応じて自動的にシャッターを切る"スマイルシャッタ"(登録商標)という機能が搭載されている
【0073】
ところで、ユーザは、笑顔の瞬間だけでなく、例えば、子供の自然な表情や、イベントでの貴重な瞬間などを逃さず撮影したいと思うことがある。しかし、カメラを構えると、自然な表情が消え、作り笑いになったり、緊張してしまったりするために、自然な表情を撮ることが難しいことがある。また、貴重な瞬間は突然やってくるため、カメラを構える間に、シャッターチャンスを逃してしまうことがある。
【0074】
一方、本実施の形態に係る電子機器1では、撮像データDaと情動データDfとが時系列に関連付けられ、情動データDfに基づいて撮像部11が制御される。これにより、例えば、ユーザが被写体に対して反応した瞬間に、情動データDfが変動した場合には、情動データDfをモニタすることにより、ユーザが撮りたいと思っているであろう瞬間を把握することができる。その結果、例えば、ユーザがシャッターを手動で切らなくても、情動データDfおよび評価データDdの変動に応じて、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データDcを得ることが可能となる。また、ユーザがシャッターを手動で切らなくてもよいことから、ユーザが電子機器1を構える必要がなく、被写体の自然な表情を撮ることが可能となる。
【0075】
また、本実施の形態では、情動データDfの生成に、脈拍、心拍、心電図、筋電、呼吸、発汗、GSR、血圧、血中酸素飽和濃度、皮膚表面温度、脳波、血流変化、体温、身体の動き、頭の動き、重心、歩行もしくは走行のリズム、眼の状態、および周囲の音のうちの少なくとも1つについての計測データを含む取得データDbが用いられる。これにより、情動データDfを精度よく生成することができる。
【0076】
また、本実施の形態では、情動データDfに基づいて撮像データDaが評価され、その評価の結果(評価データDd)に基づいて撮像部11や撮像信号処理部12が制御される。これにより、例えば、ユーザがシャッターを手動で切らなくても、情動データDfおよび評価データDdの変動に応じて、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データDcを得ることが可能となる。
【0077】
また、本実施の形態では、情動データDfに基づいて、少なくとも、快・不快、もしくは活性・非活性の強度データが算出され、算出により得られた強度データに基づいて撮像部11が制御される。これにより、例えば、ユーザがシャッターを手動で切らなくても、情動データDfおよび評価データDdの変動に応じて、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データDcを得ることが可能となる。
【0078】
また、本実施の形態では、情動データDfおよび評価データDdに基づいて、解像度、フレームレート、ビット長、エフェクト、および撮像部におけるアクティブな画素領域のうち少なくとも1つが制御される。これにより、システムコントローラ40は、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データDcを取得するとき以外は、例えば、解像度を低下させたり、フレームレートを低下させたり、ビット長を短くしたり、エフェクトをなくしたり、撮像部におけるアクティブな画素領域を小さくしたりすることができる。そのようにした場合には、消費電力を低くすることができるので、電子機器1での撮像を長時間に渡って行うことが可能となる。
【0079】
また、本実施の形態では、情動データDfに基づいて、撮像部11が、スタンバイ状態および撮像状態のいずれかの状態に設定される。これにより、システムコントローラ40は、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データDcを取得するとき以外は、撮像部11をスタンバイ状態にすることが可能となる。そのようにした場合には、消費電力を低くすることができるので、電子機器1での撮像を長時間に渡って行うことが可能となる。
【0080】
また、本実施の形態では、情動データDfに基づいて撮像データDaの保存の要否が決定され、その決定に基づいて、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データDcがストレージ部32に保存される。これにより、例えば、ユーザがシャッターを手動で切らなくても、情動データDfおよび評価データDdの変動に応じて、ユーザにとって何らかの意味のある光景の撮像データDcを得ることが可能となる。
【0081】
また、本実施の形態では、一時記憶部31に記憶されている撮像データDaのうち、一時記憶部31に記憶されている期間が所定の期間を超えた部分については、データ消去が行われるか、または、新たに記憶させる撮像データDaで上書きが行われる。これにより、一時記憶部31の容量が小さい場合であっても、電子機器1での撮像を長時間に渡って行うことが可能となる。
【0082】
また、本実施の形態では、手ぶれ補正のなされた撮像データDa’が生成される。これにより、ユーザが電子機器1を持ち歩いている状態で撮像が行われた場合であっても、手ぶれの少ない撮像データDcを得ることが可能となる。
【0083】
また、本実施の形態では、時刻t1で取得された撮像データDaと、時刻t1よりも遅延時間tdの分だけ遅い時刻t2で取得された情動データDfとが関連付けられる。これにより、情動データDf特有の遅延時間tdを考慮した撮像データDcを得ることが可能となる。
【0084】
また、本実施の形態では、参照データDeと撮像データDaとの照合結果に基づいて撮像部11が制御される。これにより、顔認証を使って撮像部11を制御することができるので、撮像データDcとして残しておきたいものを選択して保存することが可能となる。
【0085】
また、本実施の形態では、参照データDeおよび情動データDfに基づいて撮像部11や撮像信号処理部12が制御される。これにより、撮像データDcとして、特に感動したり関心したりしたものを選択して保存することが可能となる。
【0086】
<2.変形例>
次に、上記実施の形態に係る電子機器1の変形例について説明する。なお、以下では、上記実施の形態と共通する構成要素に対しては、同一の符号が付与される。さらに、上記実施の形態と共通する構成要素についての説明は、適宜、省略されるものとする。
【0087】
[変形例A]
上記実施の形態において、例えば、図13に示したように、映像信号生成部15、表示駆動部16、表示制御部17、表示部18、音声信号生成部24および音声出力部25が省略されていてもよい。この場合に、電子機器1は、映像信号生成部15、表示駆動部16、表示制御部17、表示部18、音声信号生成部24および音声出力部25を備えた表示装置2に対して、例えば、通信部60を介して、図4に示したような表示画面18Aを表示させるのに必要なデータを送信するようになっていてもよい。このようにした場合であっても、表示装置2において、遅延時間tdを設定したり、センサの種類を選択したりすることができる。
【0088】
[変形例B]
上記変形例Aにおいて、例えば、図14に示したように、ストレージ部32が省略されていてもよい。この場合に、電子機器1は、ストレージ部32を有するストレージ装置3に、例えば、通信部60を介して、撮像データDcを保存してもよい。
【0089】
[変形例C]
上記変形例Aにおいて、例えば、図15に示したように、電子機器1は、ネットワーク4を介して、表示装置2と通信をするようになっていてもよい。ネットワーク4は、通信部60によって表示装置2と通信可能な通信規格となっている。
【0090】
[変形例D]
上記変形例Bにおいて、例えば、図16に示したように、電子機器1は、ネットワーク4を介して、表示装置2やストレージ装置3と通信をするようになっていてもよい。
【0091】
[変形例E]
上記実施およびその変形例において、例えば、図17に示したように、撮像部11が電子機器1とは別体で設けられていてもよい。この場合、撮像部11で得られた画像が通信部60などを介して、画像ブロック10に入力される。このようにした場合であっても、上記の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0092】
[変形例F]
上記実施の形態および変形例A~Dにおいて、電子機器1は、例えば、図18に示したように、当該電子機器1をユーザ100の身体に取り付け可能な取り付け部1Bを更に備えていてもよい。このとき、取り付け部1Bは、例えば、電子機器1の本体部1Aに連結されている。これにより、ユーザ100が電子機器1を構える必要がないので、被写体の自然な表情を撮ることがより一層容易となる。
【0093】
[変形例G]
上記実施の形態および変形例A~Dにおいて、撮像部11は、例えば、図19に示したように、光軸の向きが互いに異なり、特定方向撮像データを取得する複数の撮像素子1a,1b,1cを有していてもよい。このとき、複数の撮像素子1a,1b,1cは、例えば、ユーザ100の帽子110などに着脱可能に取り付けられている。これにより、広い範囲を撮像することが可能となる。
【0094】
[変形例H]
上記実施の形態および変形例A~D,Fにおいて、撮像部11は、例えば、図20に示したように、レンズ1Cを有していてもよい。レンズ1Cは、例えば、広角レンズまたは魚眼レンズである。これにより、広い範囲を撮像することが可能となる。
【0095】
以上、実施の形態およびその変形例を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
【0096】
また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
撮像データを取得する撮像部と、
取得データから情動データを生成するデータ生成部と、
前記撮像データと前記情動データとを時系列に関連付けるデータ処理部と、
前記情動データに基づいて前記撮像部の設定を経時的に変化させる制御部と
を備えた
電子機器。
(2)
前記取得データは、脈拍、心拍、心電図、筋電、呼吸、発汗、GSR、血圧、血中酸素飽和濃度、皮膚表面温度、脳波、血流変化、体温、身体の動き、頭の動き、重心、歩行もしくは走行のリズム、眼の状態、および周囲の音のうちの少なくとも1つについてのデータである
(1)に記載の電子機器。
(3)
前記制御部は、前記情動データに基づく前記撮像データの時系列の評価を行い、その評価の結果に基づいて前記撮像部を制御する
(1)または(2)に記載の電子機器。
(4)
前記制御部は、前記情動データに基づいて、少なくとも、快・不快、もしくは活性・非活性の強度データを算出し、算出により得られた前記強度データに基づいて前記撮像部を制御する
(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の電子機器。
(5)
前記制御部は、前記情動データに基づいて、解像度、フレームレート、ビット長、エフェクト、および前記撮像部におけるアクティブな画素領域のうち少なくとも1つを制御する
(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の電子機器。
(6)
前記制御部は、前記情動データに基づいて、前記撮像部を、スタンバイ状態および撮像状態のいずれかの状態に設定する
(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の電子機器。
(7)
前記撮像データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記情動データに基づいて前記撮像データの保存の要否の決定を行い、その決定に基づいて、前記撮像データを前記記憶部に記憶させる
(1)ないし(6)のいずれか1つに記載の電子機器。
(8)
前記撮像データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記撮像データを前記記憶部に記憶させ、前記記憶部に記憶されている前記撮像データのうち、前記記憶部に記憶されている期間が所定の期間を超えた部分については、データ消去を行うか、または、新たに記憶させる前記撮像データで上書きを行う
(1)ないし(6)のいずれか1つに記載の電子機器。
(9)
前記制御部は、前記撮像データにおける手ぶれの量および方向を検出し、検出した手ぶれの量および方向に応じて、前記撮像データにおける切り出し領域の決定を行い、その決定に基づいて、手ぶれ補正のなされた撮像データを生成する
(1)ないし(8)のいずれか1つに記載の電子機器。
(10)
前記データ処理部は、第1の時間で取得された前記撮像データと、前記第1の時刻よりも遅い第2の時刻で取得された前記情動データとを時系列に関連付ける
(1)ないし(9)のいずれか1つに記載の電子機器。
(11)
当該電子機器を身体に取り付け可能な取り付け部を更に備えた
(1)ないし(10)のいずれか1つに記載の電子機器。
(12)
前記撮像部は、光軸の向きが互いに異なり、特定方向撮像データを取得する複数の撮像素子を有し、
前記データ処理部は、前記複数の撮像素子で得られた複数の前記特定方向撮像データを、前記撮像データとして、前記情動データと時系列に関連付ける
(1)ないし(11)のいずれか1つに記載の電子機器。
(13)
前記撮像部は、広角レンズまたは魚眼レンズを有する
(1)ないし(12)のいずれか1つに記載の電子機器。
(14)
被写体に関する参照データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記参照データと前記撮像データとの照合結果に基づいて前記撮像部を制御する
(1)ないし(13)のいずれか1つに記載の電子機器。
(15)
前記撮像部の設定は、解像度、フレームレート、ビット長、エフェクト、および前記撮像部におけるアクティブな画素領域のうち少なくとも1つである
(14)に記載の電子機器。
(16)
情動に関する参照データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記参照データおよび前記情動データに基づいて前記撮像部を制御する
(1)ないし(15)のいずれか1つに記載の電子機器。
(17)
撮像データを取得する撮像部と、
取得データから情動データを生成するデータ生成部と、
前記撮像データと前記情動データとを時系列に関連付けるデータ処理部と、
前記情動データに基づいて前記撮像部を制御する制御部と
を備えた
撮像システム。
(18)
被写体に関する参照データを記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、前記参照データと前記撮像データとの照合結果に基づいて前記撮像部を制御する
(17)に記載の撮像システム。
【0097】
本開示の一実施形態に係る電子機器および撮像システムによれば、撮像データと情動データとを時系列に関連付け、情動データに基づいて撮像部を制御するようにしたので、ユーザがシャッターを手動で切らなくても、情動データの変動に応じて、撮像データを得ることが可能となる。従って、ユーザが撮りたいと思う瞬間を逃さずに撮影することが可能となる。なお、本開示の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
【0098】
本出願は、日本国特許庁において2019年3月29日に出願された日本特許出願番号第2019-068358号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
【0099】
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。
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