(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20231219BHJP
G06Q 40/00 20230101ALI20231219BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q40/00
(21)【出願番号】P 2023007478
(22)【出願日】2023-01-20
(62)【分割の表示】P 2022147160の分割
【原出願日】2022-09-15
【審査請求日】2023-01-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】箕浦 克彦
(72)【発明者】
【氏名】堀田 基貴
(72)【発明者】
【氏名】阿部 佑樹
(72)【発明者】
【氏名】堀田 千種
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-146844(JP,A)
【文献】特開2019-191904(JP,A)
【文献】特開2011-210076(JP,A)
【文献】特開平09-190482(JP,A)
【文献】特開2021-056614(JP,A)
【文献】特開2021-005246(JP,A)
【文献】特開2008-059157(JP,A)
【文献】特開2020-149522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、
前記制御部は、
複数の審査対象書類を取得し、
取得した複数の審査対象書類から比較対象
の審査対象書類同士の審査項目を特定し、
特定した審査項目
に設定された審査対象エリア
に対し、前記審査対象エリア内の文字列に対して所要の処理を行うOCR設定情報及び前記審査対象エリア
内の文字列に対して審査処理を行う審査
ルール設定情報に基づいて、特定し
た審査対象エリアに対応する審査条件を特定して前記複数の審査対象書類を審査し、
審査結果を出力する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記
OCR設定情報は、審査対象エリア内の文字列を修正する修正情報を含み、
前記制御部は、
前記修正情報に基づいて前記審査対象エリア内の文字列を修正し、
修正した文字列を用いて前記複数の審査対象書類を審査する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記審査
ルール設定情報は、審査対象エリア内の所定の記載の有無が設定された記載情報を含み、
前記制御部は、
前記記載情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記審査
ルール設定情報は、
一の審査対象書類の審査項目に対応付けて1又は複数の
比較対象の審査対象書類
の審査項目が選定された第1選定情報を含み、
前記制御部は、
前記第1選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記審査
ルール設定情報は、前記複数の審査対象書類の中から比較元書類と比較先書類とが選定された第2選定情報を含み、
前記制御部は、
前記第2選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記審査
ルール設定情報は、前記審査項目に対応付けて
、個人情報DBから連携される1又は複数の個人情報項目が選定された第3選定情報を含み、
前記制御部は、
前記第3選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記審査
ルール設定情報は、前記審査項目に対応付けた、日付情報、桁数情報、法人格情報、及び捺印情報の少なくとも一つを含む確認情報を含み、
前記制御部は、
前記確認情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記審査
ルール設定情報は、審査結果を区分する区分情報を含み、
前記制御部は、
前記区分情報を出力する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
同じ内容が記載された審査項目の審査対象エリアを、比較対象となる審査対象書類それぞれに対応させて設定する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータに、
複数の審査対象書類を取得し、
取得した複数の審査対象書類から比較対象
の審査対象書類同士の審査項目を特定し、
特定した審査項目
に設定された審査対象エリア
に対し、前記審査対象エリア内の文字列に対して所要の処理を行うOCR設定情報及び前記審査対象エリア
内の文字列に対して審査処理を行う審査
ルール設定情報に基づいて、特定し
た審査対象エリアに対応する審査条件を特定して前記複数の審査対象書類を審査し、
審査結果を出力する、
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項11】
複数の審査対象書類を
制御部が取得し、
取得した複数の審査対象書類から比較対象
の審査対象書類同士の審査項目を
前記制御部が特定し、
特定した審査項目
に設定された審査対象エリア
に対し、前記審査対象エリア内の文字列に対して所要の処理を行うOCR設定情報及び前記審査対象エリア
内の文字列に対して審査処理を行う審査
ルール設定情報に基づいて、特定し
た審査対象エリアに対応する審査条件を特定して前記複数の審査対象書類を
前記制御部が審査し、
審査結果を
前記制御部が出力する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関の業務や行政機関の手続には、様々な種類の書類の内容を審査する業務が行われている。特許文献1には、契約書、徴求書類、連絡票などの様々な書類を電子データ化して、事務処理の作業時間を短縮するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、書類を審査するには、一方の書類の内容と他方の書類の内容とを対比する1対1の関係だけでなく、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合もあり、大量の書類を審査する事務処理の効率化が望まれていた。
【0005】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、書類の審査業務を効率化できる情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、情報処理装置は、制御部を備え、前記制御部は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定して前記複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、書類の審査業務を効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】複数の審査対象書類の比較対象の一例を示す図である。
【
図3】帳票の審査対象エリアの一例を示す図である。
【
図4】帳票を対比する際に比較する項目名の一例を示す図である。
【
図6】認識文字の加工の選択肢の一例を示す図である。
【
図10】個人情報DB比較の内容の一例を示す図である。
【
図11】日付関連チェックの内容の一例を示す図である。
【
図13】桁、法人の有無及び捺印のチェックの内容の一例を示す図である。
【
図14】OCR結果のチェック内容の一例を示す図である。
【
図15】他帳票との比較内容の第1例を示す図である。
【
図16】他帳票との比較内容の第2例を示す図である。
【
図17】情報処理装置の審査処理による審査結果の一例を示す図である。
【
図18】情報処理装置による処理手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。情報処理システムは、情報処理装置50、及び通信ネットワーク1を介して情報処理装置50に接続される端末装置10を備える。情報処理装置50は、OCR設定DB61、及び審査ルールDB62にアクセスできる。端末装置10は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等で構成することができ、書類の審査を担当するユーザが使用する。
【0010】
情報処理装置50は、装置全体を制御する制御部51、通信部52、メモリ53、インタフェース部54、及び記憶部55を備える。記憶部55は、例えば、ハードディスク又は半導体メモリ等で構成することができ、コンピュータプログラム56(プログラム製品)、及び所要の情報を記憶する。コンピュータプログラム56は、通信部52を介して、外部の装置からダウンロードして記憶部55に記憶してもよい。また、記録媒体(例えば、CD-ROM等の光学可読ディスク記憶媒体)に記録されたコンピュータプログラム56を記録媒体読取部で読み取って記憶部55に記憶してもよい。情報処理装置50は、複数の情報処理装置で機能を分担する構成してもよい。
【0011】
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等が所要数組み込まれて構成されている。制御部51は、コンピュータプログラム56で定められた処理を実行することができる。すなわち、制御部51による処理は、コンピュータプログラム56による処理でもある。コンピュータプログラム56は、審査対象エリア特定処理、文字列情報修正処理、審査ルール適用処理などの処理を実行できる。
【0012】
コンピュータプログラム56は、単一のコンピュータ上で、または通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
【0013】
通信部52は、通信モジュールを備え、通信ネットワーク1を介して、端末装置10との間で所要の情報の授受を行うことができる。
【0014】
メモリ53は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリで構成することができる。コンピュータプログラム56をメモリ53に展開して、制御部51がコンピュータプログラム56を実行することができる。
【0015】
インタフェース部54は、OCR設定DB61、及び審査ルールDB62との間のインタフェース機能を実現する。
【0016】
情報処理装置50は、通信部52を介して端末装置10から複数の審査対象書類を取得する。複数の審査対象書類は、審査案件毎に区分され、一つの審査案件において審査対象となる複数の書類が纏められる。金融機関における業務では、審査対象書類は、例えば、一般当貸、外証貸、外保証、基本約定書、支払承認などの契約のための契約書やその他の様々な書類を含む。情報処理装置50は、取得した審査対象書類に対して所定の処理を行って、審査結果を出力する。審査結果は、例えば、端末装置10に出力してもよい。
【0017】
金融機関の業務や行政機関の手続においては、書類を審査する際に、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを比較して審査する必要がある。以下では、書類の審査における比較対象について説明する。また、審査対象書類を帳票として説明する。
【0018】
図2は複数の審査対象書類の比較対象の一例を示す図である。複数の審査対象書類として、10種類の帳票(ID:001、002、003、…、010)を例とする。情報処理装置50は、取得した帳票(具体的には、帳票をスキャナ等で読み取った電子データ)に基づいて、比較対象の帳票同士を対比して審査処理を行う。
図2の例では、帳票(ID:001)と3つの帳票(ID:003、005、007)とを対比し、帳票(ID:002)と3つの帳票(ID:005、008、010)とを対比し、帳票(ID:005)と帳票(ID:009)とを対比し、帳票(ID:007)と3つの帳票(ID:004、006、010)とを対比する。なお、
図2の例は一例であり、一つの帳票と他の複数の帳票とを対比して審査を行う必要があることを模式的に表すものである。
【0019】
図3は帳票の審査対象エリアの一例を示す図である。審査対象エリアは、帳票(ID:001)の中で審査したいエリアを特定したものであり、審査対象エリア毎に項目名(審査項目名)を定義することができる。審査対象エリアは、例えば、矩形状の枠で設定され、枠の左上の位置(座標)、及び縦横の寸法によって特定できる。
図3の例では、項目名がd001、d002、d003、d004、d005、d006、d007で識別される7つの審査対象エリアが存在する。審査対象エリアは、帳票毎に特定できる。すなわち、帳票が異なれば、審査対象エリアも異なる。
【0020】
図4は帳票を対比する際に比較する項目名の一例を示す図である。帳票(ID:001)と帳票(ID:002)とが比較対象であるとする。帳票(ID:001)には、審査対象エリアである項目d001、d002、d003、…が存在するとし、帳票(ID:002)には、審査対象エリアである項目d001、d002、d003、…が存在するとする。審査対象エリアには、例えば、日付、氏名、住所、電話番号などの情報が記載されているが、例えば、日付は、帳票が異なれば記載されている箇所も異なる。すなわち、同じ内容が記載されているとしても、そのレイアウトが帳票毎に異なる。そこで、
図4に示すように、一方の帳票の項目名と他方の帳票のどの項目名とを比較すべきかを設定する必要がある。
図4の例では、帳票(ID:001)の項目名d001と、帳票(ID:002)の項目名d001及びd003とが比較対象であることが特定されている。同様に、帳票(ID:001)の項目名d002と、帳票(ID:002)の項目名d002とが比較対象であることが特定されている。帳票(ID:001)が他の帳票とも比較対象である場合には、他の帳票についても
図4と同様の情報が特定される。すなわち、制御部51は、同じ内容が記載された審査項目の審査対象エリアを、比較対象となる審査対象書類それぞれに対応させて設定することができる。
【0021】
端末装置10から情報処理装置50に審査対象の帳票をアップロードする場合、紙媒体の帳票は光学的にスキャナ等で読み取り、OCR処理(文字認識)を行って電子データ(画像データ)に変換される。一般的にOCR処理では、認識文字等に数%程度の誤りが生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、OCR設定DB61にOCR設定情報(審査対象情報ともいう)を記録しておき、制御部51は、OCR設定情報に基づいて審査対象エリア内の文字列に対して所要の処理を行うことができる。
【0022】
図5はOCR設定情報の一例を示す図である。OCR設定情報は、各帳票それぞれの項目名(審査対象エリア)毎に設定できる。OCR設定情報は、端末装置10を用いてユーザが設定できる。OCR設定情報は、例えば、OCRページ指定方法、OCR種別、キーワードに挟まれた文字列抽出、間に含まれる文字列、キーワードを残す、文中のスペース除去、日付加工、認識文字の加工、誤認識制御、実印の有無などの設定項目を含む。
【0023】
OCRページ指定方法は、OCRで文字列を読み取るページを指定する。例えば、ユーザが指定する指定ページ(何ページから何ページ等)、1ページ目、最終ページなどを指定できる。
【0024】
OCR種別は、OCRの種別を選択できる。例えば、文字列、レ点、捺印、はい・いいえ、特定帳票などの少なくとも一つを選択できる。全て選択してもよい。
【0025】
キーワードに挟まれた文字列抽出は、予め指定した前のキーワードと後のキーワードとで挟まれた文字列を抽出する。例えば、キーワードに挟まれた文字列抽出を、する・しない、前のキーワード、後のキーワードなどを指定できる。
【0026】
間に含まれる文字列は、間に含まれる文字列の種類を選択する。例えば、連続した数字とカンマとピリオド、+-のみ、すべての文字などを選択できる。
【0027】
キーワードを残すは、キーワードを残して文字列を抽出する。例えば、する・しないを選択できる。
【0028】
文中のスペース除去は、文中のスペースを除去する。例えば、「日本 太郎」は「日本太郎」に修正される。文中のスペース除去は、する・しないを選択できる。
【0029】
日付加工は、日付の加工を選択できる。例えば、日付加工を、する・しない、年月を消す(例えば、「2022年04月」を「202204」に変更)、年月日を消す、年月を残す、年月日を残す等を選択できる。
【0030】
認識文字の加工は、認識した文字の加工を選択できる。
【0031】
上述のように、OCR設定情報は、審査対象エリア内の文字列を修正する修正情報を含む。修正情報は、例えば、文中のスペース除去、日付加工、認識文字の加工、誤認識制御などを含む。制御部51は、当該修正情報に基づいて審査対象エリア内の文字列を修正し、修正した文字列を用いて複数の審査対象書類を審査することができる。
【0032】
上述の構成により、比較対象の帳票同士の審査対象エリアを指定することができ、審査対象エリア毎に正しい比較対象と比較することが可能となる。単に文字列だけを抽出した比較する場合に比べて、正規の比較対象の比較漏れを防止し、審査結果の精度を向上させることができる。
【0033】
図6は認識文字の加工の選択肢の一例を示す図である。
図6に示すように、認識文字の加工は、例えば、加工する・しない、数字のみ(0~9)にする・しない、指定文字が含まれていた場合に特定の単語に置き換える、指定文字が含まれていない場合に特定の単語に置き換える、文字列中に実数がある場合に「実数あり」に置き換え、ない場合に「実数なし」に置き換える、文字列を置換する(例えば、「(株)」を「株式会社」に置換する)等を選択できる。
【0034】
誤認識制御は、誤認識を制御するため手段を選択できる。
【0035】
図7は誤認識制御の選択肢の一例を示す図である。
図7に示すように、誤認識制御は、例えば、指定した文字数以下の場合に空にする、指定した文字しか含まれていない場合に空にする、すべてを全角に変換する、!|を数字の111に変換する(「!!!」を「111」に変換)、OoOを数字の000に変換する等を選択できる。
【0036】
実印の有無は、実印の有無を選択でき、あり・なしを選択できる。
【0037】
また、本実施形態では、審査ルールDB62に審査ルール設定情報(審査条件情報ともいう)を設定しておき、制御部51は、審査ルール設定情報を適用して審査対象エリア内の文字列に対して審査処理を行うことができる。
【0038】
図8は審査ルール設定情報の一例を示す図である。審査ルール設定情報は、各帳票それぞれの項目名(審査対象エリア)毎に設定できる。また、項目名に対応する審査ルール名を設定できる。審査ルール設定情報は、端末装置10を用いてユーザが設定できる。審査ルール設定情報は、例えば、判定対象区分、判定結果区分、記入チェック、個人情報DB比較、日付関連のチェック、桁チェック、法人格チェック、捺印チェック、OCR結果のチェック、他帳票との比較、アップロードされている帳票数などの設定項目を含む。
【0039】
上述のように、審査ルール設定情報は、審査項目に対応付けた、日付情報、桁数情報、法人格情報、及び捺印情報の少なくとも一つを含む確認情報を含む。制御部51は、確認情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。これにより、確認情報について誤りがないかのチェックを行うことができる。
【0040】
判定対象区分は、審査対象書類を選択でき、例えば、契約内容を審査する場合には「契約内容」を選択し、必須書類をチェックする場合には「必須書類」を選択する。また、当該帳票と同梱する必要がある帳票を「必須帳票ID」で指定できる。これにより、1対N(Nは2以上の数字)の比較対象の帳票を漏れなく指定できる。
【0041】
判定結果区分は、審査の判定時の区分を選択する。例えば、区分としては、「エラー」、「アラート」に分けることができる。「エラー」は審査結果がNGである場合に出力し、「アラート」は審査結果がNGとは言えないが注意喚起が必要な場合に出力することができる。
【0042】
上述のように、審査ルール設定情報は、審査結果を区分する区分情報(「エラー」、「アラート」)を含む。制御部51は、区分情報を出力することができる。これにより、審査対象書類の不備の重要度を層別できる。
【0043】
記入チェックは、記載有無のチェックを設定できる。
【0044】
図9は記入チェックの内容の一例を示す図である。記入チェックは、例えば、記入チェックのあり・なし、「記載があればOK」、「記載がなければOK」、「次のすべての(レ点)に記入がある」、「次のいずれかの(レ点)に記入がある」などを選択できる。また、「OCR種別」が「レ点」項目が存在する場合、選択欄にチェックボックスが表示され、対象項目欄に対象の項目名が表示される。また、記入チェックありの場合、記入チェックで選択した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。
【0045】
個人情報DB比較は、個人情報DBから連携される値を用いた審査ルールを設定する。
【0046】
上述のように、審査ルール設定情報は、審査対象エリア内の所定の記載の有無が設定された記載情報(例えば、記入チェック)を含む。制御部51は、当該記載情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。
【0047】
図10は個人情報DB比較の内容の一例を示す図である。エラー・アラート文言欄101には、個人情報DB比較で選択した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。比較設定欄102では、「文字数を比較」、「個人情報DBから連携される文字が含まれている」、「個人情報DBから連携される文字と完全一致」、「選択したいずれか対象項目の文字列が含まれている」を選択できる。対象個人情報DB項目欄には、比較を行う項目名称が表示され、選択欄にはチェックボックス103が表示される。対象個人情報DB項目欄の項目名称としては、例えば、契約書SEQ、顧客SEQ、契約手続番号、商品期限、実行日、契約種類などを含めることができる。例えば、契約書SEQは、契約書のシーケンスを特定する。また、対象個人情報DB項目にて、置換元となる文字列と置換先となる文字列を指定できる。また法人略称を戻して(例えば、「(株)」を「株式会社」とする)比較する・しないを選択できる。
【0048】
上述のように、審査ルール設定情報は、審査項目に対応付けて1又は複数の個人情報項目が選定された第3選定情報を含む。第3選定情報は、個人情報DBから連携される情報を含む。制御部51は、第3選定情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。これにより、例えば、お客様情報に関する項目についても誤りがないかのチェックを行うことができる。
【0049】
日付関連のチェックは、日付関連のチェック内容を設定できる。
【0050】
図11は日付関連チェックの内容の一例を示す図である。エラー・アラート文言欄104には、日付関連チェックで選択した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。チェック方法欄105には、「実在する日付かチェック」、「実在する時間」、「システム日付の前日」、「チェック日と比較する」、「指定項目の日付の範囲内に入っている」、「次の項目の日付と比較する」、「個人情報DBの値と比較する」、「引いた結果が指定した「月」以下か比較する」等が選択可能に表示される。
【0051】
「チェック日と比較する」を選択した場合、月数欄106にて、比較する月数を指定する。比較方法は、「以前」、「以降」、「同じ」のいずれかを選択できる。
【0052】
「指定項目の日付の範囲内に入っている」を選択した場合、対象帳票欄107にて比較を行う対象帳票を選択し、選択した対象帳票のOCR項目を日付欄108にて指定し、比較日数欄109にて、比較する日数を指定する。
【0053】
「次の項目の日付と比較する」を選択した場合、対象帳票欄110にて比較を行う対象帳票を選択し、選択した対象帳票のOCR項目を日付欄111にて指定する。比較方法は、「以前」、「以降」、「同じ」のいずれかを選択できる。また、「日付が末日or99の場合は、末日に置き換えて比較する」が選択された場合に、「N月99日」や「N月末日」などの記載があった場合には、「末日」に置き換えて比較が行われる。
【0054】
「個人情報DBの値と比較する」を選択した場合、項目欄112にて、比較する個人情報DBの項目を選択する。比較方法は、「以前」、「以降」、「同じ」、「指定した個人情報DBの値との差が指定した年数以下」、「指定した個人情報DBの値との差が指定した月数以下」のいずれかを選択できる。
【0055】
「引いた結果が指定した「月」以下か比較する」を選択した場合、対象帳票欄113にて、比較対象の一方の対象帳票を選択し、選択した対象帳票のOCR項目を日付欄114にて指定する。また、対象帳票欄115にて、比較対象の他方の対象帳票を選択し、選択した対象帳票のOCR項目を日付欄116にて指定する。引いた結果が何か月以下であるかをチェックする月数も指定できる。
【0056】
図12は比較ルールの内容の一例を示す図である。比較ルールは、比較元の日付、比較先の日付、比較条件を設定できる。エラー・アラート文言欄120には、比較で設定した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。
【0057】
「OCR結果から取得した日付」を選択した場合、帳票欄124にて比較元の帳票名を設定し、日付欄125にて比較元の日付のOCR項目名を設定する。また、「日付が末日or99の場合は、末日に置き換えて比較する」が選択された場合に、「N月99日」や「N月末日」などの記載があった場合には、「末日」に置き換えて比較が行われる。
【0058】
比較先の日付欄126では、「対象」、「システム日付」を選択できる。「対象」を選択した場合、帳票欄127にて比較先の帳票名を設定し、日付欄128にて比較先の日付のOCR項目名を設定する。また、「日付が末日or99の場合は、末日に置き換えて比較する」が選択された場合に、「N月99日」や「N月末日」などの記載があった場合には、「末日」に置き換えて比較が行われる。
【0059】
「比較元の日付と比較先の日付の差をチェックする」が選択された場合、日付の差の日数、差の年数、差の月数を設定できる。
【0060】
図13は桁、法人の有無及び捺印のチェックの内容の一例を示す図である。桁チェックは、入力した桁数Nとの一致確認を行うための審査ルールである。入力した桁数と一致しない場合に出力されるエラー文言を予め設定しておくことができる。
【0061】
法人の有無チェックは、法人を表す文字列が含まれているかをチェックするための審査ルールである。法人を表す文字列と一致しない場合に出力されるエラー文言を予め設定しておくことができる。また、法人の有無をチェックする際の法人区分(法人種類)を設定できる。
【0062】
捺印チェックは、捺印の有無をチェックするための審査ルールである。捺印の有無に関する審査ルールに合致しない場合に出力されるエラー文言を予め設定しておくことができる。
【0063】
OCR結果のチェックは、文字列の一部又は完全一致・不一致をチェックするための審査ルールである。上述のように、比較元の日付、比較先の日付、比較条件を予め設定することにより、審査を行うユーザ側が使い易いように審査ルールを自由設計できる。
【0064】
図14はOCR結果のチェック内容の一例を示す図である。各帳票の項目名(審査対象エリア)を対象に文字列比較をする比較方法を設定できる。例えば、「次の文字列と一致していればOK」、「次の文字列と一致していなければOK」、「次の文字列が含まれていればOK」、「次の文字列が含まれていなければOK」、「次の文字列が後方一致すればOK」などの比較方法を選択できる。具体的には、選択した項目を対象に文字列比較(一致や含まれている・いない)をチェックすることができる。チェックエラー文言では選択したルールに合致しない場合に表示されるエラー文言を設定できる。ラジオボタンにて文字列の比較方法を指定できる。帳票と項目を指定し、選択した方法で比較する文字列を入力できる。
【0065】
他帳票との比較は、他の帳票との比較方法を審査ルールとして設定できる。
【0066】
図15は他帳票との比較内容の第1例を示す図である。第1例では、帳票の項目名を対象に同梱された他の帳票の項目を比較する際の比較方法を設定できる。比較設定欄131では、「結合した対象項目と一致」、「結合した対象項目に含まれている」、「結合した対象項目が含まれている」、「対象項目のいずれかに値が含まれている」、「対象項目のいずれかに指定した値が含まれている」、「対象項目のいずれかに指定した値が含まれていない」などの比較方法を選択できる。「結合」とは、選択された項目を全て結合することを意味する。数値欄132では、指定した値を設定できる。
【0067】
また、「選択した対象項目を加算して、OCR結果と比較する」を選択した場合、対象項目欄133において、帳票を選択できる。「数字に変換してから比較する」を選択した場合、文字列を数字に変換することができる。例えば、「0.24」と「0.2400」は文字列としては異なるが、数字に変換することで両者は「0.24」となり、OCR結果と比較可能となる。他帳票との比較内容に関する審査ルールに合致しない場合に出力されるエラー文言を予め設定しておくことができる。
【0068】
上述のように、審査ルール設定情報は、審査項目に対応付けて1又は複数の審査対象書類(帳票)が選定された第1選定情報を含む。第1選定情報は、帳票の項目名を対象に同梱された他の帳票の項目を含む情報とすることができる。制御部51は、第1選定情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。これにより、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合でも対象となる書類(帳票)を容易に関連付けることができる。
【0069】
図16は他帳票との比較内容の第2例を示す図である。第2例では、第1例のように、帳票の項目名を対象に同梱された他の帳票の項目を比較するのではなく、同梱されている帳票同士の項目を比較する際の比較方法を設定できる。エラー・アラート文言欄141には、他帳票との比較内容で設定した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。
【0070】
比較元欄142では、比較元の帳票名を選択できるとともに、比較する際の比較方法を選択できる。比較方法は、「指定した項目が以下の値に一致していればOK」、「指定した項目が以下の値に一致していなければOK」、「指定した項目が以下の値に含まれていればOK」、「指定した項目が以下の値に含まれていなければOK」、「法人を含む」、「法人を含まない」などを選択できる。
【0071】
比較先欄143では、比較元の帳票と比較する方法を選択できる。例えば、個人情報DBの項目、他帳票の項目、特定の文字列などを選択できる。
【0072】
上述のように、審査ルール設定情報は、複数の審査対象書類の中から比較元書類と比較先書類とが選定された第2選定情報を含む。第2選定情報は、同梱されている帳票同士の項目を含む情報とすることができる。制御部51は、第2選定情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。これにより、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合でも対象となる書類(帳票)を容易に関連付けることができる。
【0073】
アップロードされている帳票数は、対象の帳票名の数を比較する。例えば、対象の帳票名の数を比較するため、個人情報DBで帳票添付時に指定するファイル名を指定できる。これにより、対象の帳票が過不足なくアップロードされているか否かを判定できる。
【0074】
上述のように、制御部51は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類(帳票)から比較対象となる審査項目を特定する。審査項目の特定は、例えば、帳票毎に予め設定された審査対象エリアを特定するとともに、特定した審査対象エリアの位置と項目名とを対応付けて記録すればよい。制御部51は、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定されたOCR設定情報(審査対象情報)及び当該審査対象エリア(審査項目)に対応させて当該審査対象書類に対する審査条件が設定された審査ルール設定情報(審査条件情報)に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定して複数の審査対象書類を審査する。審査条件は、例えば、
図8に例示した審査ルール設定情報の項目名毎の判定対象区分、判定結果区分、記入チェック、個人情報DB比較、日付関連のチェック、桁チェック、法人格チェック、捺印チェック、OCR結果のチェック、他帳票との比較、アップロードされている帳票数などの設定項目を含む。制御部51は、審査結果を出力する。
【0075】
上述の構成により、稟議内容との不一致、お客様情報や書類内容に誤りがないかのチェック、必要書類の有無、提出書類が揃っているか、誤った書類のフォーマットを使用していないか等のチェックを簡単に行うことができ、例えば、契約書作成~確認~締結までの全工程をデジタル化し業務効率を向上させることができる。また、大量の書類について、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合でも書類の審査業務を効率化できる。
【0076】
図17は情報処理装置50の審査処理による審査結果の一例を示す図である。
図17に示すような審査結果は、端末装置10の表示パネル等で閲覧することができる。また、端末装置10は、審査結果を情報処理装置50からダウンロードすることもできる。
図16に示すように、審査結果は、帳票ID毎に項目名、エラー/アラートの別、エラー/アラートの内容が表示される。
図17の例では、帳票ID:001については、項目d001に書類の不備があるため、アラートが出力され、アラートの内容は、(レ点)記入漏れであり、項目d010に対してエラーが出力され、エラーの内容は契約手続番号なしの如くである。また、帳票ID:015については、項目d003に対してエラーが出力され、エラーの内容は捺印なしの如くである。同様に、帳票ID:030については、項目d004に対してアラートが出力され、アラートの内容は、日付け違いであり、項目d005に対してエラーが出力され、エラーの内容は桁数違いの如くである。他の帳票についても同様である。
【0077】
図17の例では、便宜上、アラート又はエラーがある項目名だけを表示しているが、例えば、審査対象の全帳票の各項目の一覧を表示し、アラートの有無、エラーの有無が確認できる(アラートもエラーもない項目名も表示する)ようにしてもよい。また、各帳票の画像を表示させ、アラート又はエラーが存在する項目名を強調して表示(異なる表示態様で表示)してもよい。なお、
図17の例は一例であり、審査結果の表示方法は、
図17の例に限定されない。
【0078】
図18は情報処理装置50による処理手順の一例を示す図である。便宜上、以下では処理の主体を制御部51として説明する。制御部51は、複数の審査対象書類を取得する(S11)。取得する書類は、紙媒体の書類を光学的にスキャナ等で読み取り、OCR処理(文字認識)を行った電子データである。制御部51は、各書類について、審査する際の比較対象となる審査項目(審査対象エリア)を特定する(S12)。審査対象エリアは、例えば、
図3を参照。
【0079】
制御部51は、OCR設定DB61内のOCR設定情報にアクセスし、OCR設定情報に基づいて審査対象エリア内の文字列を修正する(S13)。ステップS13の処理では、項目名毎に
図5に例示したOCR設定情報に基づく処理が行われる。
【0080】
制御部51は、審査ルールDB62内の審査ルール設定情報にアクセスし、審査対象エリア毎に審査ルール設定情報に基づいて審査対象書類を審査する(S14)。ステップS14の処理では、項目名毎に
図8に例示した審査ルール設定情報に基づく処理が行われる。
【0081】
制御部51は、審査結果(例えば、
図17参照)を出力し(S15)、処理を終了する。
【0082】
上述の実施形態では、主に金融機関における審査対象書類について説明したが、本実施形態は、金融機関に限定されるものではない。本実施形態は、大量の審査対象書類について、1対多、あるいは多対多の比較をして審査を行う必要がある分野、例えば、行政機関、出版業界など様々な分野に適用できる。
【0083】
(付記1)情報処理装置は、制御部を備え、前記制御部は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定して前記複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する。
(付記2)情報処理装置は、付記1において、前記審査対象情報は、審査対象エリア内の文字列を修正する修正情報を含み、前記制御部は、前記修正情報に基づいて前記審査対象エリア内の文字列を修正し、修正した文字列を用いて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記3)情報処理装置は、付記1又は付記2において、前記審査条件情報は、審査対象エリア内の所定の記載の有無が設定された記載情報を含み、前記制御部は、前記記載情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記4)情報処理装置は、付記1から付記3のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けて1又は複数の審査対象書類が選定された第1選定情報を含み、前記制御部は、前記第1選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。(付記5)情報処理装置は、付記1から付記4のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、前記複数の審査対象書類の中から比較元書類と比較先書類とが選定された第2選定情報を含み、前記制御部は、前記第2選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記6)情報処理装置は、付記1から付記5のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けて1又は複数の個人情報項目が選定された第3選定情報を含み、前記制御部は、前記第3選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記7)情報処理装置は、付記1から付記6のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けた、日付情報、桁数情報、法人格情報、及び捺印情報の少なくとも一つを含む確認情報を含み、前記制御部は、前記確認情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記8)情報処理装置は、付記1から付記7のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、審査結果を区分する区分情報を含み、前記制御部は、前記区分情報を出力する。
(付記9)情報処理装置は、付記1から付記8のいずれか一つにおいて、前記制御部は、同じ内容が記載された審査項目の審査対象エリアを、比較対象となる審査対象書類それぞれに対応させて設定する。
(付記10)コンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定して前記複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する、処理を実行させる。
(付記11)情報処理方法は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定して前記複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する。
【0084】
各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載してもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 通信ネットワーク
10 端末装置
50 情報処理装置
51 制御部
52 通信部
53 メモリ
54 インタフェース部
55 記憶部
56 コンピュータプログラム
61 OCR設定DB
62 審査ルールDB
【要約】
【課題】書類の審査業務を効率化できる情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、制御部を備え、制御部は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び審査対象エリアに対応させて審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定して複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する。
【選択図】
図1