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特許7405334部品キャリアの製造のための可動型静電気放電遮蔽式搬送装置、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置、搬送装置システム、搬送装置構成システム、および、方法
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  • 特許-部品キャリアの製造のための可動型静電気放電遮蔽式搬送装置、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置、搬送装置システム、搬送装置構成システム、および、方法 図1
  • 特許-部品キャリアの製造のための可動型静電気放電遮蔽式搬送装置、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置、搬送装置システム、搬送装置構成システム、および、方法 図2
  • 特許-部品キャリアの製造のための可動型静電気放電遮蔽式搬送装置、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置、搬送装置システム、搬送装置構成システム、および、方法 図3
  • 特許-部品キャリアの製造のための可動型静電気放電遮蔽式搬送装置、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置、搬送装置システム、搬送装置構成システム、および、方法 図4
  • 特許-部品キャリアの製造のための可動型静電気放電遮蔽式搬送装置、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置、搬送装置システム、搬送装置構成システム、および、方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】部品キャリアの製造のための可動型静電気放電遮蔽式搬送装置、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置、搬送装置システム、搬送装置構成システム、および、方法
(51)【国際特許分類】
   E05B 65/00 20060101AFI20231219BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
E05B65/00 D
B65G1/137 G
E05B65/00 V
【請求項の数】 31
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022055660
(22)【出願日】2022-03-30
(65)【公開番号】P2022165917
(43)【公開日】2022-11-01
【審査請求日】2022-07-25
(31)【優先権主張番号】202110358048.X
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519003745
【氏名又は名称】エーティーアンドエス (チャイナ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バンヘン チェン
(72)【発明者】
【氏名】ペイドゥオ カイ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン フェン ジャン
(72)【発明者】
【氏名】シュカイ チェン
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-133954(JP,A)
【文献】米国特許第4720048(US,A)
【文献】中国実用新案第205363864(CN,U)
【文献】特開2019-131391(JP,A)
【文献】特開2013-23363(JP,A)
【文献】特開2006-336255(JP,A)
【文献】米国特許第10241516(US,B1)
【文献】特開2019-119994(JP,A)
【文献】特開2017-4158(JP,A)
【文献】特公昭47-38868(JP,B1)
【文献】特開2017-162741(JP,A)
【文献】特開2004-210486(JP,A)
【文献】実開昭57-75800(JP,U)
【文献】実開昭63-177091(JP,U)
【文献】特開2014-12946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
E06B 9/02
B65G 1/00- 1/20
G05D 1/02
H05F 1/00- 7/00
H05K 3/00- 3/46
H05K 7/14
H05K 13/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォーム用の可動型静電気放電(ESD)遮蔽式搬送装置であって、
前記部品キャリアおよび/または前記部品キャリアのプリフォームをESD遮蔽式に格納するための格納容積と、
前記格納容積をロックするためのロック要素と、
ロック制御ユニットであって、前記ロック要素と結合され、
オペレータに権限が与えられる時、前記ロック要素を開放し、かつ
オペレータに権限が与えられていない時、前記ロック要素を閉鎖されたままにする
ように構成されるロック制御ユニットと、
搬送装置関連情報に関して外部装置と通信するように構成される、無線通信装置と
を備える、搬送装置。
【請求項2】
前記無線通信装置は、前記ロック制御ユニットと結合され、
前記無線通信装置は、前記搬送装置関連情報に基づいて前記ロック制御ユニットを制御するように構成される、
請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記外部装置は、少なくとも1つのさらなる可動型ESD遮蔽式搬送装置、制御装置、モノのインターネット(IoT)アプリケーションから成る群の少なくとも1つである、
請求項1または2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記搬送装置関連情報は、部品キャリア製造設備における前記搬送装置の位置特定に関する情報を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記搬送装置関連情報は、前記格納容積に格納されるべき前記部品キャリアおよび/または前記部品キャリアのプリフォームに関する情報を含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記搬送装置関連情報は、特定のオペレータの権限付与状態に関する情報を含む、
請求項1から5のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記ロック要素は、ロック式ゲート、特に、シートシャッタゲートおよび/または伸縮型の引き戸式ゲートを含む、
請求項1から6のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記搬送装置は、ESD遮蔽材料、帯電防止材料、帯電防止剤、ESD遮蔽塗装、帯電防止塗装、防錆塗装から成る群の少なくとも1つを含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項9】
前記搬送装置はさらに、オペレータのトークンを解析するために前記ロック制御ユニットに結合されるトークンリーダを備え、
前記トークンリーダは、前記解析の結果に基づいて、前記オペレータに権限が与えられている、または前記オペレータに権限が与えられていないという情報を前記ロック制御ユニットに提供するようにさらに構成される、
請求項1から8のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項10】
前記搬送装置は、前記搬送装置の自己位置特定を行い、かつ前記自己位置特定の結果を前記搬送装置関連情報として格納するように構成される位置特定装置をさらに備える、
請求項1から9のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項11】
前記搬送装置は、前記格納容積と結合され、かつ、前記格納容積から少なくとも1つの部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームを自動的に出力するように構成される出力要素をさらに備える、
請求項1から10のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項12】
前記格納容積は、複数の部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームを格納するための複数の溝穴を備える、
請求項1から11のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項13】
前記オペレータは人間および/または搬送ロボットである、
請求項1から12のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項14】
前記搬送装置は、前記搬送装置の搬送装置関連情報をオペレータに提供するように構成されるディスプレイをさらに備え、特に、前記搬送装置関連情報は、前記格納容積に格納されるべき前記部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームについて示している、
請求項1から13のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項15】
前記搬送装置は、マスターキーを受け入れかつ前記ロック要素に結合される機械ロック要素をさらに備え、前記機械ロック要素は、前記マスターキーを受け入れる時に前記ロック要素を開放するように構成される、
請求項1から14のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項16】
前記ロック制御ユニットは、所定期間後、前記ロック要素を自動的に閉鎖するように構成される、
請求項1から15のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項17】
前記搬送装置は、部品キャリア製造設備内で前記搬送装置を手動でまたは自動的に移動させるための少なくとも1つの可動要素、特に、車輪を備える、
請求項1から16のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの可動要素は自動ロック機能を備える、
請求項17に記載の搬送装置。
【請求項19】
前記可動型ESD遮蔽式搬送装置はエネルギー貯蔵素子および自動充電機能をさらに備える、
請求項1から18のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の可動型ESD遮蔽式搬送装置と、
前記格納容積にESD遮蔽式に搭載される前記部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームと
を備える、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置。
【請求項21】
前記部品キャリアおよび/または前記部品キャリアのプリフォームは、少なくとも1つの導電層構造および/または少なくとも1つの電気絶縁層構造と、以下の特徴:
前記部品キャリアが、前記部品キャリアにおいて、特にキャビティに表面実装されるおよび/または埋め込まれる少なくとも1つの電子部品を含み、 前記少なくとも1つの電子部品が、特に、非導電性インレイおよび/または導電性インレイ、伝熱ユニット、導光素子、光学素子、ブリッジ、環境発電ユニット、能動電子部品、受動電子部品、電子チップ、記憶装置、フィルタ、集積回路、信号処理部品、電力管理部品、光電子インタフェース要素、電圧変換器、暗号化部品、送信機および/または受信機、電気機械変換器、アクチュエータ、微小電気機械システム、マイクロプロセッサ、コンデンサ、抵抗器、インダクタンス、アキュムレータ、スイッチ、カメラ、アンテナ、磁気素子、さらなる部品キャリア、ならびに論理チップから成る群から選択されること、
前記部品キャリアの前記導電層構造の少なくとも1つが、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、金、パラジウム、マグネシウム、およびタングステンから成る群の少なくとも1つを含み、述べた物質のいずれかが任意選択的にグラフェンなどの超伝導材料で被覆されること、
前記電気絶縁層構造が、樹脂、特に、強化または非強化樹脂、例えば、エポキシ樹脂もしくはビスマレイミドトリアジン樹脂、FR-4、FR-5、シアン酸エステル樹脂、ポリフェニレン誘導体、ガラス、プリプレグ材料、ポリイミド、ポリアミド、液晶性ポリマー、エポキシ系ビルドアップフィルム、ポリテトラフルオロエチレン、セラミック、および金属酸化物から成る群の少なくとも1つを含むこと、
前記部品キャリアおよび/または前記部品キャリアのプリフォームが板状に成形されること、
前記部品キャリアが、プリント回路基板、基板、特にIC基板、およびインターポーザ、特に有機インターポーザから成る群のうちの1つとして構成されること、
前記部品キャリアが積層型部品キャリアであること、
前記部品キャリアのプリフォームが複数の半製品の部品キャリアを含むパネルとして構成されること
のうちの少なくとも1つとを含む、
請求項20に記載の搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置。
【請求項22】
請求項1から19のいずれか一項に記載の搬送装置、および、請求項20または21に記載の搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置の前記搬送装置を複数備え、
前記複数の前記搬送装置は、無線通信ネットワークにおいて搬送装置関連情報を互いに無線で通信するように構成される、
搬送装置システム。
【請求項23】
請求項1から19のいずれか一項に記載の搬送装置、請求項20または21に記載の搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置の前記搬送装置の少なくとも1つ、および/または請求項22に記載の搬送装置システムと、
前記無線通信装置および/または複数の前記無線通信装置と通信するように構成されるさらなる無線通信装置を有する制御装置と
備える、搬送装置構成システム。
【請求項24】
前記制御装置は、複数の搬送装置の位置特定、権限が与えられオペレータおよび/または権限が与えられないオペレータの識別情報、部品キャリア製造設備における部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームの搬送方向から成る群の少なくとも1つの搬送装置関連情報を格納するためのメモリを含む、
請求項23に記載の搬送装置構成システム。
【請求項25】
前記制御装置は複数の搬送装置を調整するように構成され、
前記調整は、権限が与えられたオペレータおよび権限が与えられないオペレータの調整、部品キャリア製造設備における部品キャリアおよび/もしくは部品キャリアのプリフォームの位置特定ならびに/または搬送方向の調整から成る群の少なくとも1つを含む、請求項23または24に記載の搬送装置構成システム。
【請求項26】
前記搬送装置構成システムは、モノのインターネット(IoT)アプリケーションに結合され、
特に、前記IoTアプリケーションは人工知能(AI)アルゴリズムを含む、
請求項23から25のいずれか一項に記載の搬送装置構成システム。
【請求項27】
部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームをESD遮蔽方式で搬送する方法であって、
オペレータの静電気検査を実行する段階と、
前記静電気検査の結果を無線通信ネットワークに格納する段階と、
請求項1から19のいずれか一項に記載の搬送装置、または、請求項20または21に記載の搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置の前記搬送装置に前記オペレータが接近する段階と、
前記無線通信ネットワークから前記静電気検査の前記結果を取得する段階と、前記静電気検査の前記結果に基づいて、
前記オペレータに、前記搬送装置の前記ロック要素を開放する権限を与えるまたは権限を与えない段階と
を備える、方法。
【請求項28】
前記搬送装置のトークン解析器に前記オペレータのトークンを提示する段階と、
前記トークンを解析する段階と、前記解析の結果に基づいて、
前記オペレータに、前記搬送装置の前記ロック要素を開放するさらなる権限を与えるまたはさらなる権限を与えない段階と
をさらに備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記トークンは前記オペレータを識別し、
前記オペレータの識別情報は、前記無線通信ネットワークに格納された前記静電気検査の前記結果と結合される、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記オペレータに権限が与えられる場合、前記方法は、
前記ロック要素を自動的に開放するおよび/または前記ロック要素を手動で開放する段階をさらに備える、
請求項27から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記静電気検査は、前記オペレータの特定の部分、特に、靴または手首を検査することを含む、
請求項28から30のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォーム用の可動型静電気放電(ESD)遮蔽式搬送装置に関する。本発明は、さらに、部品キャリア(プリフォーム)を搭載した可動型ESD遮蔽式搬送装置、複数の搬送装置を含む搬送装置システム、および搬送装置構成システムに関することができる。さらに、本発明は、ESD遮蔽方式で部品キャリア(プリフォーム)を搬送する方法、および無線通信装置の使用に関することができる。
【背景技術】
【0002】
1つまたは複数の電子部品を備えた部品キャリアの製品機能性の発達、ならびに、そのような電子部品の小型化の増大、およびプリント回路基板などの部品キャリアに実装した電子部品の増加という文脈において、複数の接点または接続部を備え、これらの接点の間隔をさらに狭くした、いくつかの電子部品を有する、ますます強力になったアレイ状部品またはパッケージが用いられている。動作中のそのような電子部品および部品キャリア自体によって生じた熱の除去がますます問題になっている。同時に、部品キャリアは、機械的に堅牢なもので、厳しい条件下でも動作可能であるように電気的にかつ磁気的に信頼できるものでなければならない。
【0003】
特に、部品キャリア製造プロセスの間の静電気放電(ESD)は、高いリスクの損傷になぞらえられる。従来、製造中の部品キャリア(プリフォーム)は、ESDの事態を防ぐためにロッカに安全に格納され得る。しかしながら、製造中の部品キャリアは、人間の作業者またはロボットなどのオペレータによって取り扱われる必要がある。静電気制御条件に関する規格ANSI ESD S20.20/IEC61340-5-1に従って、オペレータの静電気電圧は、ESDを引き起こすリスクを回避するために±100Vを下回らなければならない。しかしながら、オペレータの静電気電圧を推定することは不可能であるため、ESD感知装置は多くの場合、静電気的に帯電したオペレータによって誤って取り扱われることにより、損傷を受けまたは壊れたりもする。さらに、部品キャリア製造設備の環境は化学物質でいっぱいであるため、ロッカ自体は錆びて異物を生じさせている場合があることで、製造中の部品キャリアにも損傷を与え得る。部品キャリア生産の慌ただしい環境におけるロッカのドアの開放によって、作業中の人間であるオペレータを傷つけるリスクをさらに増大させる場合がある。さらに、大規模な部品キャリア製造設備において、多数のロッカが使用され得、それに応じて、それらの多くが見つからなくなる場合があり、または(ESDによる損害のリスクが増大する)ロッカの開放を行わずにこの内容物を識別することはもはや不可能である場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、部品キャリア製造設備における部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームを効率的かつ安全なやり方で、ESD遮蔽式に搬送することである。
【0005】
上に定めた目的を達成するために、独立請求項による、搬送装置、搭載搬送装置、搬送装置システム、搬送装置構成システム、部品キャリア(プリフォーム)を搬送する方法、および無線通信装置を使用する方法が提供される。従属請求項には有利な実施形態が記載されている。
【0006】
本発明の一態様によると、部品キャリア(例えばプリント回路基板)、および/または部品キャリアのプリフォーム(例えば、複数の半製品の部品キャリアを備えるパネル)用の可動型静電気放電(ESD)遮蔽(帯電防止)式搬送装置(以下では「搬送装置」と呼ばれる)であって、搬送装置は、
i)部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームをESD遮蔽式に(例えば、ESD遮蔽材料を使用することによって)格納するための格納容積(例えば、画定する壁の間のキャビティ)と、
ii)格納容積を(ESD遮蔽方式で)(安全に)ロックするためのロック要素(例えば、可動式ゲート)と、
iii)ロック要素と結合され、かつ
a)オペレータに権限が与えられる時(例えば、オペレータが静電気検査に合格した時)、ロック要素を開放し、かつ
b)オペレータに権限が与えられない時(例えば、オペレータが静電気検査に合格しなかった時)、ロック要素を閉鎖されたままにする
ように構成されるロック制御ユニット(例えば、ロックおよび/またはゲート開放機構)と、
iv)搬送装置関連情報(搬送装置の位置特定、特定のオペレータの権限付与状態、部品キャリア(プリフォーム)に関する情報など)に関して外部装置(例えば、別の搬送装置および/または制御装置)と通信するように構成される無線通信装置と
を備える、搬送装置について記載されている。
【0007】
本発明の別の態様によると、(部品キャリア)搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置であって、
i)上述されるような可動型ESD遮蔽式搬送装置と、
ii)格納容積にESD遮蔽式に搭載される部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームと
を備える、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置について記載されている。
【0008】
本発明の別の態様によると、上述されるような複数の搬送装置を備える搬送装置システムであって、複数の搬送装置は、無線通信ネットワーク内で互いに無線で通信するように構成される(特に、搬送装置関連情報を互いの間で通信するように構成される)、搬送装置システムについて記載されている。
【0009】
本発明の別の態様によると、
i)上述されるような少なくとも1つの搬送装置および/または搬送装置システムと、
ii)無線通信装置と通信するように構成されるさらなる無線通信装置を含む制御装置と
備える、搬送装置構成システムについて記載されている。
【0010】
本発明の別の態様によると、部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームをESD遮蔽式に搬送する方法であって、
i)オペレータの静電気検査を実行する段階と、
ii)静電気検査の結果を無線通信ネットワーク(例えば、WLAN、WiFi)に格納する段階と、
iii)上述されるような可動型ESD遮蔽式搬送装置にオペレータが接近する段階と、
iv)無線通信ネットワークから検査結果を取得する段階と、検査結果に基づいて、
v)オペレータに、搬送装置のロック要素を開放する権限を与えるまたは権限を与えない段階と
を含む方法について記載されている。
【0011】
本発明の別の態様によると、部品キャリア製造設備において、部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームのESD遮蔽を調整する(構成する)ための、可動型ESD遮蔽式搬送装置に取り付けられた無線通信装置の使用(使用する方法)について記載されている。
【0012】
本明細書の文脈において、「静電気放電」(ESD)という用語は、2つの帯電した物体の間の突発的な電気の流れを示し得る。ESDは、異なって帯電した物体を互いに近接させる時に発生し得る。部品キャリアの製造の文脈において、ESDは、(製造中に)部品キャリアに損害を与え得るまたは部品キャリアを壊し得る望ましくない効果とみなされ得る。これらは、ESDの高電圧が加えられる時に永久的な損傷を受ける場合がある。部品キャリアの製造業者は、従って、帯電を防止する方策および静電気防止装置を使用して、静電荷がほぼない静電気保護エリア(EPA)を確立し得る。特に、感知製品はESD遮蔽によって保護され得る。ESD遮蔽または「ESD遮蔽方式」は、静電気放電を減少させる、減衰させる、またはそうでなければ阻む装置または方策を示し得る。本明細書の文脈において、よって、「ESD遮蔽」という用語は、例えば、帯電防止材料および帯電防止剤を適用することによって、ESDを減らす/阻む任意の方策を指す場合がある。本明細書では、「ESD遮蔽」および「帯電防止」という用語は、同義語として使用され得る。
【0013】
本明細書の文脈において、「搬送装置」という用語は、(キャビティにおける)部品キャリアをESD遮蔽方式で格納するのに好適な任意の装置を示し得る。搬送装置は、ESD感知製品をESD遮蔽キャビティに安全にロックするためのロック要素を含み得る。好ましくは、格納容積およびロック要素の周りの壁はESD遮蔽/帯電防止材料を含む。一実施形態において、搬送装置は移動可能であり、すなわち、車輪を使用している。部品キャリア製造設備は、それぞれが異なる部品キャリアを異なる生産段階で格納する複数のそのような搬送装置を含み得る。
【0014】
本明細書の文脈において、「無線通信装置」という用語は、無線方式で(さらなる無線通信装置と)通信するのに好適な任意の装置を示し得る。例えば、ある無線通信装置とさらなる無線通信装置との間のデータ(情報)は、4G、5G、Wifi(登録商標)(802.11p)、無線周波数(RF)、RFID、NFC、またはDSRC(専用狭域通信)を介して通信(送信/受信)され得る。無線通信装置は、受信機、送信機、または送受信機として構成され得る。無線通信装置は、さらに、他の搬送装置の無線通信装置(外部装置)と通信するように構成され得る。さらに、無線通信装置は、搬送装置構成システムの制御装置(外部装置)と通信するように構成され得る。さらにまたは代替的に、無線通信装置は、無線通信ネットワークおよび/またはIoTシステムにおいて統合され得る。
【0015】
本明細書の文脈において、「無線通信ネットワーク」という用語は、ネットワークノード、例えば、無線通信装置の間の無線データ接続を使用するコンピュータネットワークを示し得る。一例では、ネットワークは、無線配信方法を使用して(例えば、インターネットアクセスのためのアクセスポイントを通した接続を提供することによって)短距離にわたって2つまたはそれ以上の装置をリンクする無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)として構成され得る。一例では、IEEE802.11 WLAN規格(Wi-Fi(登録商標))が使用され得る。上記のネットワークでは、搬送装置を示す情報は、再び格納されかつ取得され得る。例えば、静電気検査(装置)は、ネットワークに接続され得、かつネットワークにまたはネットワーク関連メモリに、異なるオペレータの(個人情報関連の)検査結果を格納し得る。さらに、搬送装置は、それらの現在の位置特定および/またはそれらの現在の搭載量をネットワークまたはネットワーク関連メモリにアップロードし得る。そのようなデータは、例えば、(制御装置の)メモリに格納され得る。ネットワークにおける情報を組み合わせることによって、搬送装置を効率的に構成することが実現可能であり得る。
【0016】
無線通信装置および/またはさらなる無線通信装置は4Gおよび/または5G機能を備える。本明細書の文脈において、「4Gおよび/または5G機能」という用語は、既知の無線システム規格を指す場合がある。4G(またはLTE)は確立された規格であるが、5Gは、標準化される、来るべき技術であり、近い将来完全に確立されるものになり得る。無線通信装置は、6Gなどの将来の発展にも好適であり得る。
【0017】
無線通信装置はさらに、2.4GHz、5GHz、および60GHzなどのWiFi規格に準拠し得る。電子装置は、例えば、いわゆる無線コンボ(WiFi、Bluetooth(登録商標)、GPSなどと一体化)、無線周波数フロントエンド(RFFF)、またはlow power wide area(LPWA)ネットワークモジュールを含み得る。
【0018】
無線通信装置はおよび/またはさらなる無線通信装置は、アンテナを備え得る。本明細書の文脈において、「アンテナ」という用語は、特に、例えば、伝送線を通して受信機または送信機に接続される要素を示し得る。故に、アンテナは、電力を電波に、および/または逆もまた同様に変換する電気部材として示され得る。無線送信機および/または無線受信機などのアンテナは、コントローラ(例えば、制御チップ)と共に使用され得る。送信時に、無線送信機は、無線周波数で振動する電流(すなわち、高周波交流)をアンテナに供給し、アンテナは、電磁波(特に、電波)として電流からのエネルギーを放射し得る。受信モードにおいて、アンテナは、例えば、増幅される受信機に加えられ得る小さい電圧を提供するために、電磁波の出力の一部を傍受し得る。実施形態では、アンテナは、受信機アンテナ、送信機アンテナ、または送受信機(すなわち、送信機および受信機)アンテナとして構成され得る。1つの例では、アンテナは、シングルアンテナとして構成され得る。別の例では、アンテナは、(付属、埋め込み)アンテナアレイとして構成され得る。
【0019】
無線通信装置および/またはさらなる無線通信装置は、レーダを含み得る。本明細書の文脈において、「レーダ」という用語は、1つまたは複数の物体の範囲、角度、または速度を判断するために電磁波を使用する物体検出を指す場合がある。レーダ装置は、(例えば、無線またはマイクロ波範囲において)電磁波を伝送する送信機を備え得る。送信機からの電磁波は、物体に反射して受信機に戻る。これにより、1つのアンテナ構造は伝送および受信用に使用され得る。さらに、電子部品などのプロセッサは、受信された電磁波に基づいて位置および速度などの物体の特性を判断するために使用され得る。さらなる実施形態によると、説明した部品キャリアはレーダの応用の文脈で適用され得る。特に、産業に対するレーダの応用である。レーダの応用は、中または長距離において65GHzおよびそれ以上の周波数範囲で、現在、典型的には77GHzから81GHzまで実行され得るが、技術力が高まると、90GHzまで、長期的にはさらにもっと増大し得る。レーダの応用は特に、産業上の応用(例えば、レベル指示計)にはmm波範囲で実行され得る。これらの例では、アンテナ構造および電子部品(例えば、レーダの応用に向けたHF部品)は、有利には、望ましくない寄生効果が発生することなく空間的に近接して配置され得る。
【0020】
本明細書の文脈において、「部品キャリア」という用語は、特に、機械的支持および/または電気接続性を提供するために1つまたは複数の部品を上におよび/または内部に収容することが可能な任意の支持構造を示し得る。換言すれば、部品キャリアは、部品の機械および/または電子キャリアとして構成され得る。特に、部品キャリアは、プリント回路基板、有機インターポーザ、およびIC(集積回路)基板のうちの1つであり得る。部品キャリアはまた、上記のタイプの部品キャリアの異なるものを組み合わせた混成基板であり得る。
【0021】
一実施形態では、部品キャリアは、少なくとも1つの電気絶縁層構造および少なくとも1つの導電層構造の(層)スタックを含む。例えば、部品キャリアは、特に、機械的圧力および/または熱エネルギーを加えることによって形成される、言及した電気絶縁層構造および導電層構造の積層であり得る。言及したスタックは、さらなる部品に広い実装面を提供することが可能であり、かつそれにもかかわらず非常に薄くコンパクトである板状の部品キャリアを提供し得る。「層構造」という用語は、特に、共通平面内の連続した層、パターン層、または複数の連続していないアイランドを示し得る。
【0022】
本明細書の文脈において、「部品キャリアのプリフォーム」という用語は、特に、(上述されるような)複数の半製品の部品キャリア製品を含むパネルを示し得る。例えば、パネルは、複数の(完成)部品キャリアに後で分けられ(個別化され)得る。別の例では、部品キャリアのプリフォームは単一の半製品の部品キャリアであり得る。
【0023】
例示的な実施形態によると、本発明は、i)ロック要素によって安全に閉鎖可能なESD遮蔽格納容積、およびii)搬送装置関連情報を外部装置と通信する無線通信装置を含むESD遮蔽式可動型搬送装置が適用される時、部品キャリア製造設備において効率的かつ安全なやり方で、部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームがESD遮蔽式に格納かつ搬送可能であるという発想に基づくことができる。それにより、権限が与えられかつESDリスクがないオペレータのみが搬送装置を開放しかつ内部の部品キャリアを取り扱うことが保証される。外部装置は、別の搬送装置、制御装置、および/またはネットワークであり得る。それにより、搬送装置は、オペレータの権限付与状態に関する関連情報を(自動的に)受信し得る。さらに、搬送装置(または複数の搬送装置)は、無線通信装置を使用して、部品キャリア製造プロセスの間に効率的に構成されかつ調整され得る。
【0024】
従来、オペレータが確かにESDリスクがないかどうかを検証することは可能ではなかった。検査は、特定の検査場でのみ可能であって、例えば、自身を検査することを誤って失念していたオペレータはESD遮蔽式のロッカを開放して内容物に損害を与えていた/内容物を壊していた。これらの欠点は、無線方式で(静電気検査から)権限付与情報を受信する時にのみ開放する、説明される搬送装置によって克服されている。
【0025】
さらに、従来、大型設備では、ESD遮蔽ロッカは、見つからなくなることが多く、またはそれらの搭載に関する情報は、それらを開放することなく識別されることがもはや可能ではなかった。これらの欠点もまた、説明した搬送装置が、(特に、制御装置を使用して)無線通信装置および/または無線通信ネットワークによる搬送装置関連情報を使用して位置特定されかつ調整され得るため、克服される。
【0026】
例示的な実施形態
例示的な実施形態によると、無線通信装置は、ロック制御ユニットと結合され、無線通信装置は、搬送装置関連情報に基づいてロック制御ユニットを制御する(またはこの反作用をトリガする)ように構成される。これは、搬送装置のESDに敏感な内容物が効率的に保護されるという利点を提供し得るが、これは、ロック要素の開/閉が無線通信装置によって受信される情報に依存しているからである。
【0027】
例えば、搬送装置関連情報は、特に、オペレータが静電気検査に合格した場合に、オペレータの権限付与状態に関する情報を含む。このように、無線通信装置は、(ネットワークを通して)静電気検査装置から権限付与情報を受信してよく、その後、無線通信装置は、「開放する」または「閉鎖されたままにする」という検査関連コマンドをロック制御ユニットに渡してよい。
【0028】
さらなる例示的な実施形態によると、外部装置は、少なくとも1つのさらなる可動型ESD遮蔽式搬送装置、制御装置、モノのインターネット(IoT)アプリケーションから成る群の少なくとも1つである。これは、搬送装置が部品キャリア製造設備内で広く接続されることで、情報の効率的な調整が可能とされるという利点を提供し得る。
【0029】
「IoT」という用語は、この文脈では、ネットワーク(インターネット)上での他の装置およびシステムとの接続およびデータの交換の目的でのセンサ、ソフトウェア、および他の技術を含む物理的物体(物)のネットワークを指す場合がある。換言すれば、IoTアプリケーションという用語は、特に複雑な無線通信ネットワークを指す場合がある。部品キャリア製造設備では、IoTアプリケーションを少なくとも部分的に備えてよく、多数の装置が相互接続される。搬送装置または複数の搬送装置は、そのようなIoTアプリケーションに統合され得る。一例では、静電気検査装置および/または制御装置はまた、IoTアプリケーションに統合され得る。
【0030】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置関連情報は、(特に、部品キャリア製造設備における)搬送装置の位置特定に関する情報を含む。これは、特定の搬送装置(およびその内容物)の位置特定が、特に、無線通信ネットワークからこの情報を取得することによって、容易に求められ得るという利点を提供し得る。それにより、ESD遮蔽ロッカが複雑な部品キャリア製造設備で見つからないといった既知の欠点が克服される。
【0031】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置関連情報は、格納容積に格納されるべき部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームに関する情報を含む。これは、特定の工程段階(または設備レベル)での特定の部品キャリア(プリフォーム)の位置特定が、特に、この情報を無線通信ネットワークから取得することによって容易に求められ得るという利点を提供し得る。
【0032】
さらに、(不必要なESDリスクを生じさせることが考えられる)搬送装置を開放する必要なく、どの搬送装置がどの部品キャリア(プリフォーム)を含んでいるかを識別し得る。それにより、特定の部品キャリアが複雑な部品キャリア製造設備で見つからず、ESD遮蔽ロッカがそれらの内容物を検証するために開放されなければならないという既知の欠点が克服され得る。
【0033】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置関連情報は、特定のオペレータの権限付与状態に関する情報(特に、静電気検査結果)を含む。これは、特に、最近の静電気検査結果に応じて、権限付与情報が搬送装置(およびロック制御ユニット)に動的な(定期的に更新される)やり方で提供可能であるという利点を提供し得る。
【0034】
さらなる例示的な実施形態によると、ロック要素は、シートシャッタゲートおよび/または伸縮型の引き戸式ゲートなどのロック式ゲートを含む。従来のESD遮蔽ロッカは、窓のようなやり方で開放されるドアを備えることにより、スペースに限りがある製造環境でのスペースを占める。これが、オペレータが損傷するリスクを増大させていた。シートシャッタゲートおよび/または伸縮型の引き戸式ゲートとして構成されるロック式ゲートは、これらの問題を克服し、かつ作業環境に対するさらなる安全性の利点を提供する。
【0035】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置は、ESD遮蔽材料、帯電防止材料、ESD遮蔽剤、帯電防止剤、ESDまたは帯電防止塗装、防錆塗装のうちの少なくとも1つを含む。それにより、搬送装置のESDに敏感な内容物は特にESDから保護される。さらに、(大量の化学製品が使用されている部品キャリア製造設備では起こる可能性がある)搬送装置の錆が、効率的に抑制され得る。
【0036】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置はさらに、オペレータのトークン(特に、スマートカード)を解析するために、ロック制御ユニットに結合されるトークンリーダを備える。トークンリーダは、解析の結果に基づいて、オペレータに権限が与えられている、またはオペレータに権限が与えられていないという情報をロック制御ユニットに提供するようにさらに構成される。トークンリーダは、有利には、(ロック制御ユニットに結合される)無線通信装置と相互作用しているさらなる権限付与機構として適用され得る。
【0037】
トークンリーダは、搬送装置の外側に配置されてよく、かつカードリーダ(例えば、RFIDまたはNFC)として構成され得る。オペレータは、自分の個人(設備)カードをカードリーダにスワイプしてよく、カードリーダは、オペレータの個人情報を識別してよい。これによって安全性が高められ得るが、これは、特定のオペレータのみが特定の搬送装置を開放することを可能にされ得るからである。よって、静電気の観点からオペレータに権限が与えられる場合でも、個人情報に基づく観点からアクセスが依然拒否される場合がある。
【0038】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置は、搬送装置の自己位置特定を行い、かつ位置特定結果を搬送装置関連情報として格納するように構成される(自己)位置特定装置をさらに備える。このように、構成/調整が効率的に行われ得るように、搬送装置は、これ自体の位置特定を行い、かつ、上記の情報をネットワークに(例えば、制御装置に)通信し得る。
【0039】
(自己)位置特定装置は、例えば、以下:距離センサ、速度センサ、位置特定センサ、カメラ、レーダ、超音波機能、GPS(全地球測位システム)、ディファレンシャルGNSS、SLAM(同時位置特定およびマッピング)機能、GPR(地中レーダ)のうちの1つを備え得る。原則として、位置特定装置は、搬送装置が、(特に、異なるレベルの設備に関して)部品キャリア製造設備内のこれ自体の位置特定を行うことが可能である任意の種類のセンサ装置であり得る。
【0040】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置は、格納容積と結合され、かつ、ESD遮蔽方式で格納容積から少なくとも1つの部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームを自動的に出力するように構成される出力要素をさらに備える。これは、ESDに敏感な内容物が、さらに一層安全に保護されるという利点を提供し得るが、これは、オペレータが格納容積から部品キャリア(プリフォーム)を手動で取得しなくてもよいからである。
【0041】
出力要素は、搬送装置の内容物を自動的に送り出すのに好適な任意の機構を含み得る。例えば、出力要素は、格納容積から自動的に押し出される(特にL字形の)引き出しを含み得る(図2を参照)。
【0042】
さらなる例示的な実施形態によると、格納容積は、複数の部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームを格納するための複数の溝穴を含む。それにより、搬送装置の内容物はうまく構成され得、所望の物体は容易かつ安全なやり方で取得可能である。
【0043】
さらなる例示的な実施形態によると、オペレータは人間および/または搬送ロボットである。オペレータが多くの例では人間の設備作業者であるが、製造中に部品キャリア(プリフォーム)を取り扱うように構成される任意の種類のロボットであってもよい。ロボットはまた、搬送装置のロック要素を開放する権限が与えられる前に静電気検査を実行しなければならない場合がある。
【0044】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置は、搬送装置の搬送装置関連情報をオペレータに提供するように構成されるディスプレイをさらに備える。搬送装置関連情報は、例えば、格納容積に格納されるべき部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームについて示している。特定の工程段階での特定の部品キャリア(プリフォーム)の位置特定が、(不必要なESDリスクを生じさせる)搬送装置の開放を行う必要なく、オペレータによって容易に求められ得るという利点を提供し得る。それにより、特定の部品キャリアが複雑な部品キャリア製造設備で見つからず、かつESD遮蔽ロッカがそれらの内容物を検証するために開放されなければならないといった既知の欠点が克服され得る。
【0045】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置は、マスターキーを受け入れかつロック要素に結合される機械ロック要素をさらに備え、機械ロックは、マスターキーを受け入れる時にロック要素を開放するように構成される。この方策は、さらなる安全性という利点を提供する。例えば、緊急時には、オペレータに権限が与えられていなくてもロック要素を開放することは極めて重大であり得る。機械ロックは、ロック制御ユニットの一部であり得、または、ロック制御ユニットから独立して配置され得る。
【0046】
さらなる例示的な実施形態によると、ロック制御ユニットは、所定期間後、ロック要素を自動的に閉鎖するように構成される。この態様は、ESDに敏感な搬送装置の内容物に対するさらなる安全対策を提供する。
【0047】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置は、部品キャリア製造設備内で搬送装置を手動でまたは自動的に移動させるための少なくとも1つの可動要素、特に、車輪を備える。特に、可動要素は、装着構造を介して格納容積に結合されることで、格納容積は、直立している人間であるオペレータには基本的に手が届く高所に位置付けられる。これは、説明した搬送装置が容易に動作し、特にユーザフレンドリーであるという利点を提供し得る。
【0048】
さらなる例示的な実施形態によると、制御装置は、複数の搬送装置の位置特定、権限が与えられたオペレータおよび/または権限が与えられないオペレータの識別情報、部品キャリア製造設備における部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームの搬送方向から成る群の少なくとも1つの搬送装置関連情報を格納するためのメモリを備える。
【0049】
さらなる例示的な実施形態によると、制御装置は複数の搬送装置を調整するように構成される。特に、調整は、位置特定の調整、権限が与えられたオペレータおよび権限が与えられないオペレータの調整、部品キャリア製造設備における部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームの搬送方向の調整から成る群の少なくとも1つを含む。
【0050】
これは、大規模な部品キャリア製造設備においても(大型の)複数の搬送装置が構成かつ調整可能であるという利点を提供し得る。制御装置は、搬送装置および/または無線ネットワークから受信される情報を受信、格納、および制御するように構成される任意のプロセッサまたは複数のプロセッサであり得る。制御装置は、人間であるオペレータによって取り扱われてよい、または自動的に機能してよい。制御装置はまた、人間の判断に基づいて訓練され得るAI機能(例えば、ニューラルネットワーク)を含み得る。制御装置は、無線通信ネットワークおよび/またはIoTアプリケーションに結合され得る。
【0051】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置構成システムは、モノのインターネット(IoT)アプリケーションに結合され、特にこの場合、IoTアプリケーションは人工知能(AI)アルゴリズムを含む(上の説明を参照)。
【0052】
さらなる例示的な実施形態によると、搬送装置のトークン解析器にオペレータのトークンを提示する段階と、トークンを解析する段階と、解析の結果に基づいて、オペレータに、搬送装置のロック要素を開放するさらなる権限を与えるまたはさらなる権限を与えない段階とをさらに含む(上のトークンの説明を参照)。
【0053】
さらなる例示的な実施形態によると、トークンはオペレータを識別し、オペレータの識別情報は、無線通信ネットワークに格納された検査結果と結合される。このように、オペレータの識別情報はトークンを使用して識別可能であり、その後、識別情報を使用して、検査結果がネットワークから取得可能である。それにより、搬送装置は、安全で、自動化されたユーザフレンドリーなやり方で取り扱われ得る。
【0054】
さらなる例示的な実施形態によると、オペレータに権限が与えられる場合、方法は、ロック要素を自動的に開放するおよび/またはロック要素を手動で開放する段階(上の説明を参照)をさらに含む。
【0055】
さらなる例示的な実施形態によると、静電気検査は、オペレータの特定の部分、特に、靴または手首を検査することを含む。これは、確立された静電気検査法が適用可能であることで、説明した方法が既存の設備に直接実装可能であるという利点を提供し得る。好ましくは、静電気検査装置は、設備の無線通信ネットワークに結合されて検査結果をアップロードし得る。さらに、アップロードされた検査結果は各々のオペレータ(例えば、個人情報)と結合され得る。
【0056】
さらなる例示的な実施形態によると、可動要素はロック機能を含む。例えば、車輪は自動ロックされ得る。これは、例えば、ロック要素が閉鎖されるべきではないまたはESD遮蔽式装置が充電される時でも安全性が高められるという利点を提供し得る。
【0057】
さらなる例示的な実施形態によると、ESD遮蔽式搬送装置がエネルギー貯蔵素子(例えば、電池および/またはアキュムレータ)および自動充電機能を含む。例えば、装置は、エネルギー貯蔵素子の電力状態が低い(例えば、10%を下回る)時、エネルギー貯蔵素子を自動的に充電する(および充電スタンドまで自動運転する)ように構成される。これは、装置の電源が堅牢であり、それに応じて、装置が非常に安全なやり方で機能するという利点を提供し得る。
【0058】
一実施形態では、部品キャリアは板状に成形される。これはコンパクトな設計に寄与し、それにもかかわらず、部品キャリアは部品を実装するための大きな基盤を提供する。さらに、特に、例として、埋め込まれた電子部品用のむき出しのダイは、その薄い厚さのおかげで、プリント回路基板などの薄板に簡便に埋め込み可能である。
【0059】
一実施形態では、部品キャリアは、プリント回路基板、基板(特に、IC基板)、およびインターポーザから成る群のうちの1つとして構成される。
【0060】
本願の文脈において、「プリント回路基板」(PCB)という用語は、特に、例えば、圧力を加えることによっておよび/または熱エネルギーを供給することによって、いくつかの導電層構造といくつかの電気絶縁層構造とを積層することによって形成される板状の部品キャリアを示し得る。PCB技術に好ましい材料として、導電層構造は銅でできているのに対し、電気絶縁層構造は、樹脂および/またはガラス繊維、いわゆるプリプレグまたはFR4材料を含み得る。さまざまな導電層構造は、例えば、レーザ穿孔または機械式穿孔により、積層体を通るスルーホールを形成することによって、および、それらを導電性材料(特に、銅)で充填することにより、スルーホール接続としてビアを形成することによって、所望のやり方で互いに接続され得る。プリント回路基板に埋め込まれ得る1つまたは複数の部品は別として、プリント回路基板は通常、1つまたは複数の部品を板状のプリント回路基板の対向する表面の一方または両方に収容するように構成される。それらは、はんだ付けによって対応する主面に接続され得る。PCBの誘電部分は、強化繊維(ガラス繊維など)を有する樹脂で構成され得る。本願の文脈において、「基板」という用語は特に、小さい部品キャリアを示し得る。基板は、PCBに対して、比較的小さい部品キャリアであり得、この上に、1つまたは複数の部品が実装され得、かつ1つまたは複数のチップとさらなるPCBとの間の接続媒体の機能を果たし得る。例えば、基板は、(例えば、チップスケールパッケージ(CSP)の場合)実装した部品(特に、電子部品)と実質的に同じサイズを有し得る。より具体的には、基板は、電気接続または電気回路網用のキャリアとして、および、プリント回路基板(PCB)と同等であるが、横方向におよび/または鉛直方向に配置された接続の密度がかなり高くなった部品キャリアとして理解可能である。側面結合は、例えば、導電経路であるのに対し、鉛直方向の接続は、例えば、ドリル穴であり得る。これらの横方向および/または鉛直方向の接続は、基板内に配置され、かつ、プリント回路基板または中間プリント回路基板との、特にICチップの、収められる部品または収められない部品(ベアダイなど)の電気的、熱的、および/または機械的接続を提供するために使用可能である。よって、「基板」という用語はまた、「IC基板」を含む。基板の誘電部分は、強化性粒子(強化性球体、特にガラス球など)を有する樹脂で構成され得る。
【0061】
基板またはインターポーザは、少なくとも一層のガラス、シリコン(Si)、またはエポキシ系ビルドアップ材料(エポキシ系ビルドアップフィルムなど)のような光画像形成可能もしくはドライエッチング可能な有機材料、またはポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、もしくはベンゾシクロブテン官能化ポリマーのようなポリマー化合物を含むまたはそれから成り得る。
【0062】
一実施形態では、少なくとも1つの電気絶縁層構造は、樹脂(強化または非強化樹脂、例えば、エポキシ樹脂もしくはビスマレイミドトリアジン樹脂など)、シアン酸エステル樹脂、ポリフェニレン誘導体、ガラス(特に、ガラス繊維、多層ガラス、ガラス様材料)、プリプレグ材料(FR-4もしくはFR-5など)、ポリイミド、ポリアミド、液晶性ポリマー(LCP)、エポキシ系ビルドアップフィルム、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、テフロン(登録商標))、セラミック、および金属酸化物から成る群の少なくとも1つを含む。例えばガラス(多層ガラス)でできている、ウェブ、繊維、または球体などの強化構造も使用され得る。プリプレグ、特に、FR4は通常、硬質のPCBには好ましいが、他の材料、特にエポキシ系ビルドアップフィルムまたは光画像形成可能な誘電性材料も使用され得る。高周波用途には、ポリテトラフルオロエチレン、液晶性ポリマー、および/またはシアン酸エステル樹脂などの高周波材料、低温同時焼成セラミックス(LTCC)、または他の低DK、極低DK、もしくは超低DK材料が、部品キャリアにおいて電気絶縁層構造として実現され得る。一実施形態では、少なくとも1つの導電層構造は、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、金、パラジウム、マグネシウム、およびタングステンから成る群の少なくとも1つを含む。銅が通常は好ましいが、他の材料またはそれを被覆したもの、特に、グラフェンなどの超伝導材料で被覆されたものも可能である。
【0063】
少なくとも1つの(電子)部品は、非導電性インレイ、導電性インレイ(好ましくは銅またはアルミニウムを含む金属インレイなど)、伝熱ユニット(例えば、ヒートパイプ)、導光素子(例えば、光導波路もしくは導光体接続)、光学素子(例えば、レンズ)、電子部品、またはそれらの組み合わせから成る群から選択可能である。)例えば、部品は、能動電子部品、受動電子部品、電子チップ、記憶装置(例えば、DRAMまたは別のデータメモリ)、フィルタ、集積回路、信号処理部品、電力管理部品、光電子インタフェース要素、発光ダイオード、フォトカプラ、電圧変換器(例えば、DC/DC変換器またはAC/DC変換器)、暗号化部品、送信機および/または受信機、電気機械変換器、センサ、アクチュエータ、微小電気機械システム(MEMS)、マイクロプロセッサ、コンデンサ、抵抗器、インダクタンス、電池、スイッチ、カメラ、アンテナ、論理チップ、ならびに環境発電ユニットであることができる。しかしながら、他の部品が部品キャリアに埋め込まれてもよい。例えば、磁気素子は部品として使用可能である。そのような磁気素子は、永久磁性素子(強磁性素子、反強磁性素子、マルチフェロイック素子、またはフェリ磁性素子、例えばフェライトコアなど)であり得、または常磁性素子であり得る。しかしながら、部品はまた、例えば、基板内基板構成の、基板、インターポーザ、またはさらなる部品キャリアであり得る。部品は、部品キャリアに表面実装され得る、および/またはこの内部に埋め込まれ得る。さらに、他の部品、特に、電磁放射を生じさせかつ発する、および/または、ある環境から伝搬する電磁放射に対して感知できるものも、部品として使用され得る。
【0064】
一実施形態では、部品キャリアは積層型部品キャリアである。そのような実施形態では、部品キャリアは、積み重ねられ、かつ押圧力および/または熱を加えることによって共に接続された、複数層構造の合成物である。
【0065】
部品キャリアの内部層構造を処理した後、処理済みの層構造の対向する主面の一方または両方を、1つもしくは複数のさらなる電気絶縁層構造および/または導電層構造で対称的にまたは非対称に(特に、積層によって)覆うことが可能である。換言すれば、所望の数の層が得られるまで、ビルドアップが続行され得る。
【0066】
電気絶縁層構造および導電層構造のスタックの形成が完了した後、得られた層構造または部品キャリアの表面処理に進むことが可能である。 特に、電気絶縁性はんだレジストは、表面処理に関して、層スタックまたは部品キャリアの対向する主面の一方もしくは両方に適用され得る。例えば、はんだレジストなどを主面全体に形成し、続いてはんだレジストの層をパターニングすることで、部品キャリアを周辺電子機器に電気的に結合するために使用されるべき1つまたは複数の導電性表面部分を露出させることが可能である。はんだレジストで覆われたままの部品キャリアの表面部分、特に銅を含有する表面部分は、酸化または腐食から効率的に保護され得る。
【0067】
また、表面処理に関して、部品キャリアの露出した導電性表面部分に対して、表面仕上げを選択的に適用することが可能である。そのような表面仕上げは、部品キャリアの表面上における露出した導電層構造(特に、銅を含むまたは銅から成る、パッド、導体トラックなど)に対する導電性被覆材料であり得る。そのような露出した導電層構造が保護されないままである場合、露出した導電性の部品キャリア材料(特に、銅)が酸化して、部品キャリアの信頼性を低下させる場合がある。表面仕上げは、さらにまた、例えば、表面実装された部品と部品キャリアとの間の境界面として形成され得る。表面仕上げは、露出した導電層構造(特に、銅回路)を保護し、かつ、例えばはんだ付けによる、1つまたは複数の部品との接合プロセスを可能にする機能を有する。表面仕上げに適切な材料の例は、有機はんだ付け性防腐剤(OSP)、無電解ニッケルめっき置換金めっき(ENIG)、金(特に、硬質金)、化学錫、ニッケル金、ニッケルパラジウム、ENIPIG(無電解ニッケルめっき無電解パラジウムめっき置換金めっき)などである。
【0068】
本発明の上に定めた態様およびさらなる態様は、以降に記載される実施形態の例から明らかであり、それらの実施形態の例に関して説明されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1】本発明の例示的な実施形態による可動型ESD遮蔽式搬送装置を示す図である。
図2】本発明のさらなる例示的な実施形態による搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置を示す図である。
図3】本発明の例示的な実施形態による搬送装置構成システムを示す図である。
図4】本発明の例示的な実施形態による複数のオペレータ用の静電気検査環境を示す図である。
図5】本発明の例示的な実施形態による部品キャリア製造設備を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
図面中の例示は概略的なものである。異なる図面において、同様または同一の要素には同じ参照符号が提供される。
【0071】
図面を参照して、例示的な実施形態についてさらに詳細に説明する前に、本発明の例示的な実施形態が展開されることに基づいて、いくつかの基本的な考慮事項について要約する。
【0072】
例示的な実施形態によると、搬送装置のESDカート電子ロック(ロック制御ユニット)は、個人静的システム(無線通信ネットワーク)と相互接続され、個人静的システムにおいて、(ANSI ESD S20.20抵抗条件:個人用ブレスレットシステム抵抗:1.0*10~3.5*10、個人靴の床システム抵抗、10~10、-100V~+100Vの摩擦静電圧に従った)個人静的検査(例えば、靴、ブレスレット、身体の抵抗性)によって資格認定され、ESDカート遮蔽(ロック要素)はカード(トークン)がチェックされた後に開放可能である。オペレータが静電気検査に合格し、かつカードを提供する時、電子ロックは光を表示し、かつロック解除ボタン(ロック制御ユニット)を作動させて、搬送装置の上蓋(ロック要素)を開放する。
【0073】
例示的な実施形態によると、搬送装置は下記のように実現され得る:製品(部品キャリア)上の外部電場の影響を回避するために、キャビティ(格納容積)導体は外部電場を覆うために使用されることで、内部の製品は外部電場による影響を受けないため、静電気によって引き起こされる損害が効果的に回避される。スクリーンドア(ロック要素)の設計は空間要件を満たし、かつトロリ(搬送装置)上に固定されることで、人身傷害のリスクが効果的に回避される。シャッタドアロック(ロック制御ユニット)が開放される時、製品を選んで配置することができる。シャッタドアが適所に押し上げられた時、内部のL字フレーム(出力要素)を移動させることができる。
【0074】
さらなる例示的な実施形態によると、伸縮型の引き戸式ドアによって引き起こされる潜在的な異物(FM)問題は下記のように克服され得る:i)ガイドレール材料は、現在の工場内の上下板機械ローラ材料(POM)に基づいて作られ、ガイドレール生産は容易に置き換えられ、および/またはii)トラックには903剛性材料を使用することもでき、電気ドアは、接点として密封軸受けを使用し、これによって、効果的に、摩擦面が低減可能であり、かつFMの問題が回避できる。
【0075】
図1は、例示的な実施形態による、部品キャリア110および/または部品キャリアのプリフォーム用の可動型静電気放電(ESD)遮蔽式搬送装置100を示す。搬送装置100は部品キャリア110および/または部品キャリアのプリフォームのESD遮蔽式格納用に構成される、コンテナにおける格納容積120を備える。搬送装置100は、ESD遮蔽および/または帯電防止材料ならびに防錆塗装を含む。格納容積120は、装着構造175を介して可動要素170(車輪、特に、自動ロック可能である車輪)に結合されることで、格納容積120は、直立している人間であるオペレータ400には手が届く高所に位置付けられる。車輪170を使用して、搬送装置100は部品キャリア製造設備500内で手動でまたは自動的に移動させることが可能である。
【0076】
搬送装置100は、格納容積120を安全にロックするためのロック要素130をさらに備える。ロック要素130は、閉状態で、搬送装置100の内部120を静電気放電から保護する伸縮型の引き戸式ゲートである。さらに、搬送装置100は、ロック要素130に結合され、かつロック要素130の開放および閉鎖を制御するように構成されるロック制御ユニット140を備える。ロック要素ステータスインジケータ141は、伸縮型の引き戸式ゲート130のステータスをさらに示す。ロック制御ユニット140は単なるロックとして構成可能であり、ロック要素130は手動で開放される必要がある。代替的には、ロック装置140は、ロック要素130を自動的に開放する機構を備える。ロック制御ユニット140は、所定期間後にロック要素130を自動的に閉鎖するように構成可能である。搬送装置100の動作状態において、部品キャリア110(プリフォーム)は格納容積120に位置し、ロック要素130は閉鎖される。ロック制御ユニット140は、オペレータ400(人間または搬送ロボット)に権限が与えられる時、ロック要素130の開放のみをトリガし、オペレータ400に権限が与えられていない時、ロック要素130を閉鎖されたままにする。
【0077】
搬送装置100は、オペレータ400のスマートカード(例えば、個人設備ID)であるトークンを解析するためにロック制御ユニット140に結合されるスマートカードリーダ/ライタであるトークンリーダ135をさらに備える。トークンリーダ135は、解析の結果に基づいて、オペレータ400に権限が与えられている、またはオペレータ400に権限が与えられていないという情報をロック制御ユニット140に提供するようにさらに構成される。
【0078】
緊急の場合に、搬送装置100は、ロック要素130に結合されるマスターキーを受け入れることで、ロック要素130がマスターキーを使用して開放可能であるようにするための機械ロック要素180を備える。搬送装置100は、搬送装置100の自己位置特定を行い、かつ(例えば、無線ネットワークにおいて)位置特定結果を搬送装置100関連情報として格納するように構成される位置特定装置(例えば、示されない、GPS装置または超音波装置)をさらに備えることができる。
【0079】
搬送装置100は、搬送装置100関連情報に関して外部装置100a~c、210(以下の図3を参照)と通信するように構成される無線通信装置150をさらに備える。上記の搬送装置100関連情報は、格納容積120に格納されるべき部品キャリア110および/または部品キャリアのプリフォームのうちの少なくとも1つに関する情報、部品キャリア製造設備500における搬送装置100の位置特定に関する情報、および/または特定のオペレータ400の権限付与状態に関する情報を含む。
【0080】
無線通信装置150は、ロック制御ユニット140と結合されることで、無線通信装置150は、搬送装置100関連情報に基づいてロック制御ユニット140を制御する(および、例えば、開/閉をトリガする)ことができる。
【0081】
ESD遮蔽式搬送装置100は、部品キャリア製造設備500においてケーブルなしで自由に移動できるように、(示されない)電池/アキュムレータを備える。電力状態は電力表示器181によって表示され、装置100は主電源スイッチ182を使用してオン/オフにすることが可能である。好ましくは、ESD遮蔽式搬送装置100は、電池/アキュムレータの電力状態が低い時、それ自体を自動的に充電する(充電スタンドまで自動運転する)ように構成される。
【0082】
図2は、例示的な実施形態による搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置100の側面視を示す。可動型ESD遮蔽式搬送装置100は、原則として、図1について説明されるのと同じであるが、内部をこのビューで見ることができる。ESD遮蔽方式で、部品キャリア110および/または部品キャリアのプリフォームが格納容積120に搭載される。格納容積120は、複数の部品キャリア110(プリフォーム)を格納するための複数の溝穴を備える。(自動的に移動可能な引き出しとして設計される)L字形の出力要素160は、格納容積120と結合され、かつ、格納容積120から少なくとも1つの部品キャリア110および/または部品キャリアのプリフォームを(選択的に)自動的に出力するように構成される。
【0083】
図3は、例示的な実施形態による部品キャリア製造設備500における搬送装置構成システム200を示す。システム200は、搬送装置システムを形成する(上述されるような)複数の搬送装置100a~cを備える。システム200は、それぞれ搬送装置100a~cに取り付けられる複数の無線通信装置150と通信するように構成されるさらなる無線通信装置250を含む制御装置210(外部装置)をさらに備える。制御装置210は、複数の搬送装置100a~cの位置特定、権限が与えられたオペレータおよび/または権限が与えられないオペレータ400の識別情報、部品キャリア製造設備500における部品キャリア110および/または部品キャリアのプリフォームの搬送方向などの搬送装置100関連情報を格納するためのメモリを備える。
【0084】
これにより、制御装置210は、位置特定、権限が与えられたオペレータおよび権限が与えられないオペレータ400、部品キャリア110(プリフォーム)の搬送方向の調整などの搬送装置100関連情報に基づいて複数の搬送装置100a~cを調整するように構成される。製造設備500は、搬送装置100a~cの(自己)位置特定がGPSだけに基づく場合がないように、例えば、追加の超音波機能が使用可能であるようにするいくつかのレベルを含む。上記の搬送装置構成システム200の装置および制御装置210は、無線通信ネットワーク151(例えば、WiFi)を介して結合される。
【0085】
優先的には、搬送装置構成システム200は、(示されない)人工知能(AI)アルゴリズムを含むモノのインターネット(IoT)アプリケーションにさらに結合(統合)される。
【0086】
図4は、複数のオペレータ400のための静電気検査410環境の例示的な実施形態を示す。それぞれのオペレータ400の特定の部分において、例えば、靴または手首において静電気放電を検査する静電気検査410が、各々の装置(および/または床システム)によって行われる。検査結果さらにまた、部品キャリア製造設備500の無線通信ネットワーク151(例えば、WLAN)に(例えば、制御装置210のメモリ250に)格納される。
【0087】
図5は、可動型ESD遮蔽式搬送装置100および複数のオペレータ400を有する部品キャリア製造設備500の例示的な実施形態を示す。ESDに敏感な製品に作用する静電気保護エリア(EPA)に進入するオペレータ(人)は、アクセス権を必要とする。よって、資格認定されたオペレータ400のみが上記のESDに敏感な製品を動かすことができる。搬送装置100に接近する時、検査結果は無線通信ネットワーク151から取得され、検査結果に基づいて、オペレータ400に搬送装置100のロック要素130を開放する権限を与えるまたは権限を与えないようにする。
【0088】
優先的には、オペレータ400は、搬送装置100のトークンリーダ135によって解析されるスマートカードを備え、解析の結果に基づいて、オペレータ400に搬送装置100のロック要素130を開放するさらなる権限を与えるまたはさらなる権限を与えないようにする。これにより、トークンはオペレータ400を識別し、オペレータ400の識別情報は無線通信ネットワーク151に格納される検査結果と結合される。 よって、搬送装置100を開放する前に、(トークンを使用する)オペレータ400の識別情報および(ネットワークに格納された検査結果を使用する)静電気状態が制御される。オペレータ400に権限が与えられる場合、ロック要素130は、自動的に開放する、および/またはオペレータ400によって手動で開放されなければならない
[項目1]
部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォーム用の可動型静電気放電(ESD)遮蔽式搬送装置であって、
前記部品キャリアおよび/または前記部品キャリアのプリフォームをESD遮蔽式に格納するための格納容積と、
前記格納容積をロックするためのロック要素と、
ロック制御ユニットであって、前記ロック要素と結合され、
オペレータに権限が与えられる時、前記ロック要素を開放し、かつ
オペレータに権限が与えられていない時、前記ロック要素を閉鎖されたままにする
ように構成されるロック制御ユニットと、
搬送装置関連情報に関して外部装置と通信するように構成される、無線通信装置と
を備える、搬送装置。
[項目2]
前記無線通信装置は、前記ロック制御ユニットと結合され、
前記無線通信装置は、前記搬送装置関連情報に基づいて前記ロック制御ユニットを制御するように構成される、
項目1に記載の搬送装置。
[項目3]
前記外部装置は、少なくとも1つのさらなる可動型ESD遮蔽式搬送装置、制御装置、モノのインターネット(IoT)アプリケーションから成る群の少なくとも1つである、
項目1または2に記載の搬送装置。
[項目4]
前記搬送装置関連情報は、部品キャリア製造設備における前記搬送装置の位置特定に関する情報を含む、
項目1から3のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目5]
前記搬送装置関連情報は、前記格納容積に格納されるべき前記部品キャリアおよび/または前記部品キャリアのプリフォームに関する情報を含む、
項目1から4のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目6]
前記搬送装置関連情報は、特定のオペレータの権限付与状態に関する情報を含む、
項目1から5のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目7]
前記ロック要素は、ロック式ゲート、特に、シートシャッタゲートおよび/または伸縮型の引き戸式ゲートを含む、
項目1から6のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目8]
前記搬送装置は、ESD遮蔽材料、帯電防止材料、帯電防止剤、ESD遮蔽塗装、帯電防止塗装、防錆塗装から成る群の少なくとも1つを含む、
項目1から7のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目9]
前記搬送装置はさらに、オペレータのトークンを解析するために前記ロック制御ユニットに結合されるトークンリーダを備え、
前記トークンリーダは、前記解析の結果に基づいて、前記オペレータに権限が与えられている、または前記オペレータに権限が与えられていないという情報を前記ロック制御ユニットに提供するようにさらに構成される、
項目1から8のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目10]
前記搬送装置は、前記搬送装置の自己位置特定を行い、かつ前記自己位置特定の結果を前記搬送装置関連情報として格納するように構成される位置特定装置をさらに備える、
項目1から9のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目11]
前記搬送装置は、前記格納容積と結合され、かつ、前記格納容積から少なくとも1つの部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームを自動的に出力するように構成される出力要素をさらに備える、
項目1から10のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目12]
前記格納容積は、複数の部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームを格納するための複数の溝穴を備える、
項目1から11のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目13]
前記オペレータは人間および/または搬送ロボットである、
項目1から12のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目14]
前記搬送装置は、前記搬送装置の搬送装置関連情報をオペレータに提供するように構成されるディスプレイをさらに備え、特に、前記搬送装置関連情報は、前記格納容積に格納されるべき前記部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームについて示している、
項目1から13のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目15]
前記搬送装置は、マスターキーを受け入れかつ前記ロック要素に結合される機械ロック要素をさらに備え、前記機械ロック要素は、前記マスターキーを受け入れる時に前記ロック要素を開放するように構成される、
項目1から14のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目16]
前記ロック制御ユニットは、所定期間後、前記ロック要素を自動的に閉鎖するように構成される、
項目1から15のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目17]
前記搬送装置は、部品キャリア製造設備内で前記搬送装置を手動でまたは自動的に移動させるための少なくとも1つの可動要素、特に、車輪を備える、
項目1から16のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目18]
前記少なくとも1つの可動要素は自動ロック機能を備える、
項目17に記載の搬送装置。
[項目19]
前記可動型ESD遮蔽式搬送装置はエネルギー貯蔵素子および自動充電機能をさらに備える、
項目1から18のいずれか一項に記載の搬送装置。
[項目20]
項目1から19のいずれか一項に記載の可動型ESD遮蔽式搬送装置と、
前記格納容積にESD遮蔽式に搭載される前記部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームと
を備える、搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置。
[項目21]
前記部品キャリアおよび/または前記部品キャリアのプリフォームは、少なくとも1つの導電層構造および/または少なくとも1つの電気絶縁層構造と、以下の特徴:
前記部品キャリアが、前記部品キャリアにおいて、特にキャビティに表面実装されるおよび/または埋め込まれる少なくとも1つの電子部品を含み、 前記少なくとも1つの電子部品が、特に、非導電性インレイおよび/または導電性インレイ、伝熱ユニット、導光素子、光学素子、ブリッジ、環境発電ユニット、能動電子部品、受動電子部品、電子チップ、記憶装置、フィルタ、集積回路、信号処理部品、電力管理部品、光電子インタフェース要素、電圧変換器、暗号化部品、送信機および/または受信機、電気機械変換器、アクチュエータ、微小電気機械システム、マイクロプロセッサ、コンデンサ、抵抗器、インダクタンス、アキュムレータ、スイッチ、カメラ、アンテナ、磁気素子、さらなる部品キャリア、ならびに論理チップから成る群から選択されること、
前記部品キャリアの前記導電層構造の少なくとも1つが、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、金、パラジウム、マグネシウム、およびタングステンから成る群の少なくとも1つを含み、述べた物質のいずれかが任意選択的にグラフェンなどの超伝導材料で被覆されること、
前記電気絶縁層構造が、樹脂、特に、強化または非強化樹脂、例えば、エポキシ樹脂もしくはビスマレイミドトリアジン樹脂、FR-4、FR-5、シアン酸エステル樹脂、ポリフェニレン誘導体、ガラス、プリプレグ材料、ポリイミド、ポリアミド、液晶性ポリマー、エポキシ系ビルドアップフィルム、ポリテトラフルオロエチレン、セラミック、および金属酸化物から成る群の少なくとも1つを含むこと、
前記部品キャリアおよび/または前記部品キャリアのプリフォームが板状に成形されること、
前記部品キャリアが、プリント回路基板、基板、特にIC基板、およびインターポーザ、特に有機インターポーザから成る群のうちの1つとして構成されること、
前記部品キャリアが積層型部品キャリアであること、
前記部品キャリアのプリフォームが複数の半製品の部品キャリアを含むパネルとして構成されること
のうちの少なくとも1つとを含む、
項目20に記載の搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置。
[項目22]
項目1から19のいずれか一項に記載の搬送装置、および、項目20または21に記載の搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置の前記搬送装置を複数備え、
前記複数の前記搬送装置は、無線通信ネットワークにおいて搬送装置関連情報を互いに無線で通信するように構成される、
搬送装置システム。
[項目23]
項目1から19のいずれか一項に記載の搬送装置、項目20または21に記載の搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置の前記搬送装置の少なくとも1つ、および/または項目22に記載の搬送装置システムと、
前記無線通信装置および/または複数の前記無線通信装置と通信するように構成されるさらなる無線通信装置を有する制御装置と
備える、搬送装置構成システム。
[項目24]
前記制御装置は、複数の搬送装置の位置特定、権限が与えられオペレータおよび/または権限が与えられないオペレータの識別情報、部品キャリア製造設備における部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームの搬送方向から成る群の少なくとも1つの搬送装置関連情報を格納するためのメモリを含む、
項目23に記載の搬送装置構成システム。
[項目25]
前記制御装置は複数の搬送装置を調整するように構成され、
前記調整は、権限が与えられたオペレータおよび権限が与えられないオペレータの調整、部品キャリア製造設備における部品キャリアおよび/もしくは部品キャリアのプリフォームの位置特定ならびに/または搬送方向の調整から成る群の少なくとも1つを含む、項目23または24に記載の搬送装置構成システム。
[項目26]
前記搬送装置構成システムは、モノのインターネット(IoT)アプリケーションに結合され、
特に、前記IoTアプリケーションは人工知能(AI)アルゴリズムを含む、
項目23から25のいずれか一項に記載の搬送装置構成システム。
[項目27]
部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームをESD遮蔽方式で搬送する方法であって、
オペレータの静電気検査を実行する段階と、
前記静電気検査の結果を無線通信ネットワークに格納する段階と、
項目1から19のいずれか一項に記載の搬送装置、または、項目20または21に記載の搭載可動型ESD遮蔽式搬送装置の前記搬送装置に前記オペレータが接近する段階と、
前記無線通信ネットワークから前記静電気検査の前記結果を取得する段階と、前記静電気検査の前記結果に基づいて、
前記オペレータに、前記搬送装置の前記ロック要素を開放する権限を与えるまたは権限を与えない段階と
を備える、方法。
[項目28]
前記搬送装置のトークン解析器に前記オペレータのトークンを提示する段階と、
前記トークンを解析する段階と、前記解析の結果に基づいて、
前記オペレータに、前記搬送装置の前記ロック要素を開放するさらなる権限を与えるまたはさらなる権限を与えない段階と
をさらに備える、項目27に記載の方法。
[項目29]
前記トークンは前記オペレータを識別し、
前記オペレータの識別情報は、前記無線通信ネットワークに格納された前記静電気検査の前記結果と結合される、
項目28に記載の方法。
[項目30]
前記オペレータに権限が与えられる場合、前記方法は、
前記ロック要素を自動的に開放するおよび/または前記ロック要素を手動で開放する段階をさらに備える、
項目27から29のいずれか一項に記載の方法。
[項目31]
前記静電気検査は、前記オペレータの特定の部分、特に、靴または手首を検査することを含む、
項目28から30のいずれか一項に記載の方法。
[項目32]
部品キャリア製造設備において、部品キャリアおよび/または部品キャリアのプリフォームのESD遮蔽を調整するために可動型ESD遮蔽式搬送装置に取り付けられた無線通信装置を使用する方法。
【符号の説明】
【0089】
100 ESD遮蔽式可動型搬送装置
100a~c 複数の搬送装置
110 部品キャリア
120 格納容積
130 ロック要素
135 トークンリーダ
140 ロック制御ユニット
141 ロック要素ステータスインジケータ
150 無線通信装置
151 無線通信ネットワーク
160 出力要素
170 可動要素
175 装着構造
180 機械ロック
181 電力表示器
182 主電源スイッチ200 搬送装置構成システム
210 制御装置
250 さらなる無線通信装置
400 オペレータ
410 静電気検査装置
500 部品キャリア製造設備
図1
図2
図3
図4
図5