(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-18
(45)【発行日】2023-12-26
(54)【発明の名称】高齢者等見守システム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/00 20180101AFI20231219BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20231219BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20231219BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20231219BHJP
【FI】
G16H10/00
G08B25/04 K
A61B5/00 102C
G16H20/00
(21)【出願番号】P 2019078333
(22)【出願日】2019-04-17
【審査請求日】2022-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】519141070
【氏名又は名称】インテリジェンスバリューコーポレーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】染矢 昇
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-076791(JP,A)
【文献】特開2015-177937(JP,A)
【文献】特開2002-000574(JP,A)
【文献】特開2016-032501(JP,A)
【文献】特開2016-126519(JP,A)
【文献】特開平11-197116(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0282769(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
G08B 25/04
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体データ取得のために体データ取得デバイスと接続する接続部と、
接続されている状態で前記体データを取得する体データ取得部と、
取得した体データと過去取得した体データを複数保持する履歴体データ保持部と、
保持されている体データを出力する体データ出力部と、
体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知部と、
複数の会話データを保持する会話データ保持部と、
接続検知部が接続を検知した場合に保持されている会話データを選択する会話データ選択部と、
選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力部と、
複数の画像データを保持する画像データ保持部と、
接続検知部が接続を検知した場合に保持されている画像データを選択する画像データ選択部と、
選択された画像データを接続から所定時間内に出力する画像データ出力部と、
インターネットを介した通信を行う通信部と、
通信部を介して会話データ又は/及び画像データを取得するデータ取得部と、
取得した会話データ又は/及び画像データを会話データ保持部又は/及び画像データ保持部に記録するデータ記録部と、
を有し、
保持されている会話データ又は/及び画像データは、選択されるための属性情報が関連付けられており、会話データ又は/及び画像データは、関連付けられている属性情報に応じて会話データ選択部又は/及び画像データ選択部にて選択され、
取得した会話データ又は/及び取得した画像データを分析して属性情報を関連付ける属性関連付部をさらに有し、
前記会話データ出力部が高齢者等に対する問いかけを含む会話を出力した場合に、高齢者等からの返答や話しかけを、音声入力デバイス(例えば、マイク等)を介して取得し、高齢者等の発言に対してさらなる話しかけや回答が必要であるか判断し、判断の結果必要である場合には再度会話を選択することを特徴とする、
高齢者等見守システム。
【請求項2】
さらに、体データを体から取得する体データ取得デバイスを有する請求項1に記載の高齢者等見守システム。
【請求項3】
コンピュータである高齢者等見守システムにおけるCPUが実行する方法であって、
体データ取得のために体データ取得デバイスと接続する接続ステップと、
接続されている状態で前記体データを取得する体データ取得ステップと、
取得した体データと過去取得した体データを複数保持する履歴体データ保持ステップと、
保持されている体データを出力する体データ出力ステップと、
体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップと、
複数の会話データを保持する会話データ保持ステップと、
接続検知ステップで接続を検知した場合に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップと、
選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップと、
複数の画像データを保持する画像データ保持ステップと、
接続検知ステップで接続を検知した場合に保持されている画像データを選択する画像データ選択ステップと、
選択された画像データを接続から所定時間内に出力する画像データ出力ステップと、
インターネットを介した通信を行う通信ステップと、
通信ステップを介して会話データ又は/及び画像データを取得するデータ取得ステップと、
取得した会話データ又は/及び画像データを会話データ保持ステップ又は/及び画像データ保持ステップに記録するデータ記録ステップと、
を有し、
保持されている会話データ又は/及び画像データは、選択されるための属性情報が関連付けられており、会話データ又は/及び画像データは、関連付けられている属性情報に応じて会話データ選択ステップ又は/及び画像データ選択ステップにて選択され、
取得した会話データ又は/及び取得した画像データを分析して属性情報を関連付ける属性関連付ステップをさらに有し、
前記会話データ出力ステップで高齢者等に対する問いかけを含む会話を出力した場合に、高齢者等からの返答や話しかけを、音声入力デバイス(例えば、マイク等)を介して取得し、高齢者等の発言に対してさらなる話しかけや回答が必要であるか判断し、判断の結果必要である場合には再度会話を選択することを特徴とする方法。
【請求項4】
コンピュータである高齢者等見守システムにおけるCPUが実行する方法であって、
さらに、体データを体から取得する体データ取得デバイスを有する請求項3に記載の方法。
【請求項5】
体データ取得のために体データ取得デバイスと接続する接続ステップと、
接続されている状態で前記体データを取得する体データ取得ステップと、
取得した体データと過去取得した体データを複数保持する履歴体データ保持ステップと、
保持されている体データを出力する体データ出力ステップと、
体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップと、
複数の会話データを保持する会話データ保持ステップと、
接続検知ステップで接続を検知した場合に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップと、
選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップと、
複数の画像データを保持する画像データ保持ステップと、
接続検知ステップで接続を検知した場合に保持されている画像データを選択する画像データ選択ステップと、
選択された画像データを接続から所定時間内に出力する画像データ出力ステップと、
インターネットを介した通信を行う通信ステップと、
通信ステップを介して会話データ又は/及び画像データを取得するデータ取得ステップと、
取得した会話データ又は/及び画像データを会話データ保持ステップ又は/及び画像データ保持ステップに記録するデータ記録ステップと、
を有し、
保持されている会話データ又は/及び画像データは、選択されるための属性情報が関連付けられており、会話データ又は/及び画像データは、関連付けられている属性情報に応じて会話データ選択ステップ又は/及び画像データ選択ステップにて選択され、
取得した会話データ又は/及び取得した画像データを分析して属性情報を関連付ける属性関連付ステップをさらに有し、
前記会話データ出力ステップで高齢者等に対する問いかけを含む会話を出力した場合に、高齢者等からの返答や話しかけを、音声入力デバイス(例えば、マイク等)を介して取得し、高齢者等の発言に対してさらなる話しかけや回答が必要であるか判断し、判断の結果必要である場合には再度会話を選択することを特徴とする計算機である高齢者等見守システムに読み取り実行可能に記述された高齢者等見守システムの動作プログラム。
【請求項6】
さらに、体データを体から取得する体データ取得デバイスを有する請求項5に記載の計算機である高齢者等見守システムに読み取り実行可能に記述された高齢者等見守システムの動作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高齢者等見守システムに関し、特に独居高齢者等に行動を促して健康状況の把握・活性化に好適な見守システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高齢者等の見守システムとしては、高齢者等の自宅にセンサを設置し、そのセンサで高齢者等の行動をセンシングし、行動が検出されないとき、異常として登録された家族等(息子や娘)などにメールを通知させるものがあった。
【0003】
また、安否確認サービスとしては、独居老人等の見守り対象者の自宅に安否確認装置が設置され、安否確認装置が見守り対象者の選択した行動を家族等に通知するものが知られている。この安否確認装置では、装置のタッチパネルに見守り対象者の行動を表したボタンが表示され、見守り対象者が食事や外出などの行動時に該当するボタンを選択すると、その選択項目に対応する通知情報が生成され、見守り対象者の家族等の情報端末にメールを送信する。この通知情報を含むメールを受信した家族等は、離れていても見守り対象者の行動をリアルタイムに把握することができるものであった(特許文献1)。
【0004】
他の例としては、活動量計等の近距離通信装置を被観察者に装着してもらい、トイレに置かれた安否情報受信・転送装置により被観察者の近距離通信装置を感知してトイレの入室、出室を判断し、安否情報を見守り者に知らせるものが挙げられる(特許文献2)。
【0005】
他の例としては、一人暮らしの老人などの健康状態をモニターする在宅健康管理システムが挙げられる(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2015-146085号公報
【文献】特開2017-27574号公報
【文献】特開2007-135859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、これらの特許文献1~3では、現在の状況を通知するのみで、高齢者等に積極的に話しかけ、行動を促すものではなく、健康状況の現状確認の装置であった。
【0008】
本発明の目的は、高齢者等に積極的に話しかけ、行動を促し、健康状況の把握・活性化可能な高齢者等見守システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明において、以下の高齢者等見守システムを提供する。すなわち、第一の発明として、体データ取得のために接続する接続部と、接続されている状態で前記体データを取得する体データ取得部と、取得した体データと過去取得した体データを複数保持する履歴体データ保持部と、保持されている体データを出力する体データ出力部と、前記接続を検知する接続検知部と、複数の会話データを保持する会話データ保持部と、接続検知部が接続を検知した場合に保持されている会話データを選択する会話データ選択部と、選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力部と、
を有する高齢者等見守システムである(請求項1対応)。
【0010】
前記特徴に加え、会話データ選択部は、取得された体データに基づいて会話データを選択する取得体データ依存会話データ選択手段を有する高齢者等見守システムである(請求項2対応)。
【0011】
前記特徴に加え、会話データ選択部は、保持されている体データに基づいて会話データを選択する保持体データ依存会話データ選択手段を有する高齢者等見守システムである(請求項3対応)。
【0012】
前記特徴に加え、複数の画像データを保持する画像データ保持部と、接続検知部が接続を検知した場合に保持されている画像データを選択する画像データ選択部と、選択された画像データを接続から所定時間内に出力する画像データ出力部と、を有する高齢者等見守システムである(請求項4対応)。
【0013】
前記特徴に加え、画像データ選択部は、取得された体データに基づいて画像データを選択する取得体データ依存画像データ選択手段を有する高齢者等見守システムである(請求項5対応)。
【0014】
前記特徴に加え、画像データ選択部は、保持されている体データに基づいて画像データを選択する保持体データ依存画像データ選択手段を有する高齢者等見守システムである(請求項6対応)。
【0015】
前記特徴に加え、インターネットを介した通信を行う通信部と、通信部を介して会話データ又は/及び画像データを取得するデータ取得部と、取得した会話データ又は/及び画像データを会話データ保持部又は/及び画像データ保持部に記録するデータ記録部と、を有する高齢者等見守システムである(請求項7対応)。
【0016】
前記特徴に加え、会話データ出力部又は/及び画像データ出力部を構成する音声出力機器又は画像出力機器の正面付近の画像又は/及び音声を撮影し又は/及び録音する撮影録音部と、撮影又は/及び録音した画像又は/及び音声を保持する撮影録音保持部と、保持されている画像又は/及び音声を通信部を介して出力する撮影録音出力部と、を有する高齢者等見守システムである(請求項8対応)。
【0017】
前記特徴に加え、保持されている会話データ又は/及び画像データは、選択されるための属性情報が関連付けられており、会話データ又は/及び画像データは、関連付けられている属性情報に応じて会話データ選択部又は/及び画像データ選択部にて選択される高齢者等見守システムである(請求項9対応)。
【0018】
前記特徴に加え、取得した会話データ又は/及び取得した画像データを分析して属性情報を関連付ける属性関連付部をさらに有する高齢者等見守システムである(請求項10対応)。
【0019】
前記特徴に加え、さらに、体データを体から取得する体データ取得デバイスを有する高齢者等見守システムである(請求項11対応)。
【0020】
第二の発明として、体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップと、接続検知ステップにて接続が検知された場合に前記体データ取得デバイスから体データを取得する体データ取得ステップと、体データ取得ステップにて取得した体データを記録する体データ記録ステップと、接続検知ステップにて接続を検知した場合に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップと、会話データ選択ステップにて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップと、を有する計算機である高齢者等見守システムの動作方法(請求項12対応)。
【0021】
第三の発明として、 体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップと、接続検知ステップにて接続が検知された場合に体データを取得する体データ取得ステップと、体データ取得ステップにて取得した体データを記録する体データ記録ステップと、
【0022】
接続検知ステップにて接続を検知した場合に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップと、会話データ選択ステップにて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップと、を有する計算機である高齢者等見守システムに読取り実行可能に記述した高齢者等見守システムの動作プログラム(請求項13対応)。
【発明の効果】
【0023】
上述した構成によれば、高齢者等に積極的に話しかけ、行動を促し、健康状況の把握・活性化可能な高齢者等見守システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施形態1の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図2】実施形態1の高齢者等見守システムにおける画像インターフェース画面例を示す図
【
図3】速歩きで予防できる病気・病態の例(中之条研究の成果)を示す図
【
図4】実施形態1の高齢者等見守システムにおける会話データの例を示す図
【
図5】実施形態1の高齢者等見守システムにおける画像インターフェース画面(アンケート画面)例を示す図
【
図6】実施形態1の高齢者等見守システムにおける高齢者等の活動量のグラフ
【
図7】実施形態1の高齢者等見守システムにおける認知症予防クイズの例を示す図
【
図8】実施形態7の高齢者等見守システムにおける会話データの入力例を示す図
【
図9】実施形態1の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図10】実施形態1の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図11】実施形態2の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図12】実施形態2の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図13】実施形態2の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図14】実施形態3の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図15】実施形態3の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図16】実施形態3の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図17】実施形態4の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図18】実施形態4の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図19】実施形態4の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図20】実施形態5の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図21】実施形態5の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図22】実施形態5の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図23】実施形態6の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図24】実施形態6の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図25】実施形態6の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図26】実施形態7の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図27】実施形態7の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図28】実施形態7の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図29】実施形態8の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図30】実施形態8の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図31】実施形態8の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図32】実施形態9の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図33】実施形態9の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図34】実施形態10の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図35】実施形態10の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図36】実施形態10の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【
図37】実施形態11の高齢者等見守システムの機能ブロック図
【
図38】実施形態11の高齢者等見守システムのハードウェア構成図
【
図40】実施形態9の高齢者等見守システムの処理フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
【0026】
なお、以下に記載する本装置の機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPU(中央演算装置)や主メモリ、システムバス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクドライブや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、例えばタブレットPC、タッチ入力コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ディスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、スマートフォン、タッチパネルディスプレイ、ハードディスク、マイク、スピーカ、活動量計(歩数計)、体温計、血圧計、脈拍計、体重計、加速度センサ、血糖値計、パルスオキシメータ(酸素濃度計)、呼吸測定器、発汗測定器、プリンタまたその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、タッチ入力インターフェース、画像入力インターフェース、マウス入力インターフェース、ディスプレイインターフェース、ICカード入力インターフェース、キーボード入力インターフェース、音声入出力インターフェース、AIスピーカーインターフェース、携帯電話・スマートフォンインターフェース、インターフォンインターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本装置の機能ブロックは専用ハードウェアによって実現されてもよい。また、本装置は一つのハードウェアやソフトウェアにより構成される場合に限られず、複数のハードウェアやソフトウェアの組み合わせによって構成されてもよく、ネットワークを介在したサーバ装置を含んで構成されてもよい。
【0027】
また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるプログラム、及びプログラムを固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0028】
ここで、高齢者等見守システムの各部は、1つのハードウェアで実現しても良いし、サーバやクラウドに履歴データを保存するようにしても良い。
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
【0029】
実施形態1の高齢者等見守システムは、体データ取得デバイスの接続を検知すると、会話データを出力して、高齢者等に話しかけ、行動を促すようにし、高齢者等の健康状況の把握と活性化を図れるようにしたものである。
<実施形態1 構成>
【0030】
図1に示すように、実施形態1の高齢者等見守システム0100は、接続部0101と、体データ取得部0102と、履歴体データ保持部0103と、体データ出力部0104と、接続検知部0105と、会話データ保持部0106と、会話データ選択部0107と、会話データ出力部0108とを有する。
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 高齢者等見守システム>
【0031】
実施形態1の高齢者等見守システムは、タブレットPC、タッチ入力コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ディスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、スマートフォン、タッチパネルディスプレイを接続した各種コンピュータ、クライアントサーバ型のコンピュータシステム、クラウドコンピュータと各種コンピュータ端末とをネットワークを介して構成されるネットワーク上で実現できる。
【0032】
ここで、高齢者等には、高齢者、独居高齢者、独居身体障碍者、独居知的障碍者等が含まれる。
<実施形態1 接続部>
【0033】
「接続部」0101は、体データ取得のために体データ取得デバイスと接続する。例えば、
図39に示すような活動量計を図示しないタブレットPCなどに接続することにより、体データを取得する。
活動量計の形態としては、ブレスレット、指輪、ネックレスタイプ等のものが含まれる。
高齢者等が常時装着してもよく、入浴中でも外さないで体データを取得してもよい。
活動量計の場合は、高齢者等が歩いた歩数や速歩きの歩数や消費カロリー等が活動量計から取得できる。接続部0101は、有線又は無線が使用でき、有線の場合は、タブレットPCと活動量計を通信ケーブルで接続する。無線の場合は、近距離無線通信のBluetooth(登録商標)、NFC、RF通信(通信距離を数cm~10cm程度に電波を制限)などの非接触接続が使用できる。例えば、タブレットPC又はスマホクレードルにUSBケーブル接続でポート(データ取得部)を設け、そのポートに活動量計をポートにかざすだけで、体データの取得ができる。このとき、高齢者等を特定(識別)するID情報(識別情報)なども体データ取得時に取得するのが望ましい。高齢者等の活動量の分析等に利用できるからである。予めポートと活動量計とは、ペアリング設定が済んでおり、高齢者等は何ら設定することなく、使用できる状態にしておくことが望ましい。体データ取得デバイスとしては、体温計、血圧計、脈拍計、体重計、加速度センタ、血糖値計、パルスオキシメータ(酸素濃度計)、呼吸測定器、発汗測定器なども含まれる。
【0034】
図3に身体活動量計を用いた中之条研究の成果を示す。(2014.KAOヘルスケアレポート7頁~9頁高齢者の日常身体活動の特性と健康の科学的解明 身体活動量計を用いた中之条研究の成果 青桝 幸利)
図3に示すように、通常の歩行と速歩き(中程度の運動)を組み合わせると、高齢者の病気や病態を予防できるエビデンスが知られている。この成果を本高齢者等見守システムに利用することにより、活動量計を用いて高齢者等の健康状況を把握するとともに、高齢者等の活性化を促すものである。
<実施形態1 体データ取得部>
【0035】
「体データ取得部」0102は、接続されている状態で体データを取得する。体データとしては、活動量計データ以外に、血圧データ、パルスオキシメータデータ、体重データ、血糖値データ、脈拍数データ、発汗量データ、呼吸回数データなどのバイタルデータなども含まれる。身体装着できない装置(デバイス)からの体データ取得は、例えば体重計で測定した体重データを活動量計に移しておいたり、サーバやクラウドに保存しておき、体データ取得時に行ってもよい。また、本見守システムから高齢者等に話しかけて体重計に乗ってもらい、体データ取得を行ってもよい。
<実施形態1 履歴体データ保持部>
【0036】
「履歴体データ保持部」0103は、体データ取得部0102により取得した体データと過去取得した体データを複数保持する。履歴体データ保持部0103には、今回取得した体データと、過去取得した体データを履歴体データとして複数保持しており、
図6に示すような継続した高齢者等の健康状態の把握や分析に活用できる。また、履歴体データは、インターネット経由でサーバやクラウド上にデータを保存してもよい。
<実施形態1 体データ出力部>
【0037】
「体データ出力部」0104は、履歴体データ保持部0103に保持されている体データを出力する。体データ出力部は、例えば体データを文字、音声、画像などの形式で、ディスプレイに出力表示したり、スピーカで音声出力したり、インターネット経由で離れた場所に居る家族等(娘や息子)に送ることができる。体データ出力は、ウェブ型、メール型、専用アプリなどで提供され、家族等のスマホやタブレットPC、コンピュータ等に送られる。
<実施形態1 接続検知部>
【0038】
「接続検知部」0105は、体データ取得デバイスとの接続を検知する。接続検知部0105は、
図2(A)に示すような高齢者等見守システムの画面の状態において、体データ取得デバイスとして活動量計をポート(図示しない)にかざすと、接続が検知される。領域内に高齢者がいない場合は、切断を検知してもよい。
図2(A)は朝の表示状態を示しており、就寝時は
図2(B)のような画面を表示している。
図2(A)(B)の例では、表示画面は1つだけであったが、
図5(A)(B)のように、2つの画面を同時に表示したり、左右の画面を順番に表示してもよい。
<実施形態1 会話データ保持部>
【0039】
「会話データ保持部」0106は、複数の会話データを保持する。会話データの例を
図4に示す。例えば、
図4(A)の例では、「毎日4000歩以上・速歩き5分以上クリアしているから、うつ病を予防できているね!」、
図4(B)の例では、「最近、速歩き歩数が減ってきているなぁ~ 調子悪いのかな?」、
図4(C)の例では、「すり足が増えてきたから、ちょっと心配だな? 今度、会った時、体の調子を訊いてみよう!」などの会話が保持されている。この会話データ保持部0106には、高齢者等の名前、個人情報、趣味、嗜好、居住の地域、家族住所、会話履歴等の属性情報と関連つけて保持してもよい。
<実施形態1 会話データ選択部>
【0040】
「会話データ選択部」0107は、接続検知部0105が体データ取得デバイスとの接続を検知した場合に保持されている会話データを選択する。接続検知部0105が活動量計等の接続を検知すると、会話データ選択部0107は、
図4(A)(B)(C)に示すような会話を選択する。または、
図5に示すアンケート画面のボタンに高齢者等が手でタッチすると、会話データを選択するようにしてもよい。アンケート画面では、
図7に示すような認知症予防クイズを出題して高齢者等の活性化を図ってもよい。
【0041】
会話データの選択基準としては、例えば、カレンダーで子供の日、敬老の日、秋、冬などの季節、上述したような高齢者等の属性情報とその高齢者等との会話履歴などのユーザデータベースと取得した体データ、その日のニュース、天気などが使用される。
【0042】
また高齢者等が複数居住している場所に本システムが設置されるような場合には本システムは体データ取得デバイスとの接続によってどの高齢者等が現在接続しているかを識別し、その接続中の高齢者に応じた会話データが選択できるように構成されていることが好ましい。従って、このような場合には履歴体データ保持部0103は、高齢者等毎に体データを保持するように構成される。
【0043】
さらにこのような複数居住のケースでは、一の高齢者等との会話継続中に他の高齢者等の体データ取得デバイスの接続が検知された場合には、遅れて体データ取得デバイスを接続した高齢者等に対しては、少し待ってもらえるように会話データを選択することが好ましい。例えば、「・・・さん、少し待っててね」、「・・・さん、おはようございます。少し待ってください。」などの会話を選択することができる。なお、このような場合には名前を会話データに埋め込むので会話データの一部合成を会話データの選択の処理の中で行うように構成することが好ましい。このような観点から、会話データの選択には一部に他の会話データや、蓄積されている単語データ、ネットワークを介して外部から取得する会話データや単語データとの合成処理が含まれていてもよい。
<実施形態1 会話データ出力部>
【0044】
「会話データ出力部」0108は、選択された会話データを体データ取得デバイスとの接続から所定時間内に出力する。会話データ出力部0108は、高齢者等による接続を受けると、会話データの選択基準に基づいて選択された会話データが接続から所定時間(例えば、3秒以内(できれば、1秒以内))に出力する。出力形態は、ディスプレイ画面に文字、画像を表示したり、スピーカから音声出力することにより行う。音声は、家族等(娘、息子など)の声、介護士の声、友人の声を録音しておきこれを利用することができる。録音はディスプレイにテキストデータを出力し、それを朗読させることで録音しておくことが考えられる。そうするとテキストデータと関連付けられている会話識別情報に関連付けて録音された音声を保存し会話識別情報の選択に応じて録音された音声を出力できる。また所定の発声指示を発声者に指示し、その発声者の声をまねてテキスト文章を音声化するように構成することもできる。この場合にはテキスト文章の柔軟な変更に応じて自在に発声者の声での会話が可能となるので柔軟であり、毎回発声者にテキスト文章を読ませる必要がなく効率的である。本見守システムと体データ取得デバイスとが接続状態でキャッチボールが行え、高齢者等が身近な人物との親近感を感じさせるシステムを実現できる。視覚障碍者の場合は、音声出力が好ましい。このような会話データの出力方法は、高齢者等の身体的特徴に合わせて、適宜変更することができる。例えば、個人情報を用いて、「・・・さん、おはようございます。」などの名前やニックネームで呼びかける会話データを生成する会話データ生成手段を備えてもよい。AIスピーカなども話しかけを行っているが、AIスピーカは使用者が先に話しかけると、話しかけを行うもので、汎用的な商品注文やニュース提供などの定型的な対応をするだけである。その点、本システムはシステム側から会話を開始できる点、さらに相手を識別しうる点でAIスピーカに優るものである。
【0045】
なお、基本的に高齢者等に対する問いかけを含む会話を出力した場合には、高齢者等からの返答や話しかけを音声入力デバイス(例えば、マイク等)を介して取得し、高齢者等の発言に対してさらなる話しかけや回答が必要であるか判断し、判断の結果必要である場合には再度会話を選択し、この処理を繰り返すように構成する。なお、本システムに市販のAIスピーカ(スピーカのみならずディスプレイを備えたものも含む)のシステムを利用する処理部を設けて体データと関連性の薄い会話に関しては処理をそちら側に担わせるように構成することもできる。
【0046】
このように、本高齢者等見守システムから、高齢者等に積極的に話しかけ、行動を促して、高齢者等の健康状況の把握と活性化を図ることができる。
以下、実施形態1の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態1 作用:ハードウェア的構成>
【0047】
図9に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU0901と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ0902と、D-RAM等の主メモリ0903と、インターフェース0904とから構成されている。不揮発性メモリ0902には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、会話データ出力プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ0903の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース0904には、接続インターフェース0905、体データを取得するための体データ取得インターフェース0906、体データ出力インターフェース0907、接続検知インターフェース0908、会話データ出力インターフェース0909などがある。そして、会話データ出力インターフェース0909には、高齢者等に話しかけを行うスピーカ0910が接続されている。スピーカ0910は、装置に内蔵させたり、別体のスピーカを有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態1 処理の流れ>
【0048】
図10に示すように、このような高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、接続検知プログラムにより体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップを実行する(ステップ1001)。次に、接続検知ステップ1001にて体データ取得デバイスと接続された状態で新規体データがあるか否かを確認する(ステップ1002)。新規体データがない場合(ステップ1002)は、後記ステップ1005へ進む。
次に新規体データがある場合は(ステップ1002)、体データ取得プログラムにより接続検知ステップ1001にて接続されている状態で体データを取得する体データ取得ステップを実行する(ステップ1003)。
【0049】
次に体データ記録プログラムにより体データ取得ステップ1003にて取得した体データを記録する体データ記録ステップを実行する(ステップ1004)。
次に会話データ選択プログラムにより接続検知ステップにて接続を検知した場合(ステップ1001)に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップを実行する(ステップ1005)。
次に会話データ出力プログラムにより会話データ選択ステップ1005にて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップを実行する(ステップ1006)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ1007)。
【0050】
終了しない場合(ステップ1007)、会話データの選択があったときは(ステップ1008)、ステップ1005、1006を繰り返す。会話データの選択がなかったときは(ステップ1008)、接続検知ステップ1001に戻る。
<実施形態1 効果>
【0051】
このように、実施形態1によれば、高齢者等に積極的に話しかけ、行動を促し、健康状況の把握・活性化可能な高齢者等見守システムを提供することができる。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
【0052】
実施形態2の高齢者等見守システムは、実施形態1を基本としつつ、取得された体データに基づいて会話データを選択する取得体データ依存会話データ選択手段を備えたものである。
<実施形態2 構成>
【0053】
図11に示すように、実施形態2の高齢者等見守システム1100は、接続部1101と、体データ取得部1102と、履歴体データ保持部1103と、体データ出力部1104と、接続検知部1105と、会話データ保持部1106と、会話データ選択部1107と、会話データ出力部1108とを有し、さらに会話データ選択部1107は取得体データ依存会話データ選択手段1109を有する。
<実施形態2 構成の説明>
【0054】
「取得体データ依存会話データ選択手段」1109は、会話データ選択部1107に設けられ、取得された体データに基づいて会話データを選択する。
【0055】
例えば、接続部1101を介して体データ取得部1102により、
図6に示す11月1日に体データを取得したとする。その日は全歩数が9200歩、速歩き歩数は5000歩を超えている。このとき、取得体データ依存会話データ選択手段1109は、例えば、「今日は、目標歩数の8,000歩をクリアしました。速歩きも5000歩を超えているので、頑張りましたね」などの会話データを選択する。また、例えば、現在の取得体データ1、2、3と履歴体データ保持部1103に保持されている過去の取得体データ1、2、3・・・と組合せて、
図4(A)に示すような会話データを選択しても良い。
以下、実施形態2の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態2 作用:ハードウェア的構成>
【0056】
図12に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU1201と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ1202と、D-RAM等の主メモリ1203と、インターフェース1204とから構成されている。不揮発性メモリ1202には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、取得体データ依存会話データ選択サブプログラム、会話データ出力プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ1203の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース1204には、接続インターフェース1205、体データを取得するための体データ取得インターフェース1206、体データ出力インターフェース1207、接続検知インターフェース1208、会話データ出力インターフェース1209などがある。そして、会話データ出力インターフェース1209には、高齢者等に話しかけを行うスピーカ1210が接続されている。スピーカ1210は、装置に内蔵させたり、別体のスピーカを有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態2 処理の流れ>
【0057】
図13に示すように、このような高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、接続検知プログラムにより体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップを実行する(ステップ1301)。次に、接続検知ステップ1301にて体データ取得デバイスと接続された状態で新規体データがあるか否かを確認する(ステップ1302)。新規体データがない場合(ステップ1302)は、後記ステップ1305へ進む。
次に新規体データがある場合は(ステップ1302)、体データ取得プログラムにより接続検知ステップ1301にて接続されている状態で体データを取得する体データ取得ステップを実行する(ステップ1303)。
【0058】
次に体データ記録プログラムにより体データ取得ステップ1303にて取得した体データを記録する体データ記録ステップを実行する(ステップ1304)。
【0059】
次に会話データ選択プログラムにより接続検知ステップにて接続を検知した場合(ステップ1301)に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップを実行する(ステップ1305)。ここで、取得体データ依存会話データ選択サブプログラムにより取得された体データに基づいて会話データを選択する取得体データ依存会話データ選択サブステップを実行する(ステップ1306)。
次に会話データ出力プログラムにより会話データ選択ステップ1305、1306にて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップを実行する(ステップ1307)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ1308)。
【0060】
終了しない場合(ステップ1308)、会話データの選択があったときは(ステップ1309)、ステップ1305、1306、1307を繰り返す。会話データの選択がなかったときは(ステップ1309)、接続検知ステップ1301に戻る。
<実施形態2 効果>
【0061】
このように、実施形態2によれば、実施形態1に加え、取得された体データに基づいて会話データを選択するので、従来のAIスピーカ等に不可能であった高齢者等の健康状況に応じた対話をすることができ、より親近感が得れると同時に高齢者等の健康を維持し、さらに健やかにすることができる。
<実施形態3>
<実施形態3 概要>
【0062】
実施形態3の高齢者等見守システムは、実施形態1又は実施形態2を基本としつつ、保持されている体データに基づいて会話データを選択する保持体データ依存会話データ選択手段を備えたものである。
<実施形態3 構成>
【0063】
図14に示すように、実施形態3の高齢者等見守システム1400は、接続部1401と、体データ取得部1402と、履歴体データ保持部1403と、体データ出力部1404と、接続検知部1405と、会話データ保持部1406と、会話データ選択部1407と、会話データ出力部1408とを有し、さらに会話データ選択部1407は保持体データ依存会話データ選択手段1409を有する。
<実施形態3 構成の説明>
【0064】
「保持体データ依存会話データ選択手段」1409は、会話データ選択部1407に設けられ、保持されている体データに基づいて会話データを選択する。
【0065】
履歴体データ保持部1403に保持されている取得体データ1,2,3・・・に基づいて会話データを選択したり、取得体データ1,2,3・・・と過去取得体データ1,2,3・・・との組合せに基づいて会話データを選択する。つまり、過去の体データと現在の体データとの比較結果に応じて会話データを選択する。体データとしては、段落[0035]で述べたような体データであり、体データが体重データの場合は、「ちょっと体重が増えてきましたね」、血圧データが高血圧の場合は、「血圧が上がってきたので、お薬を飲みましょう。」などの会話データを選択する。
【0066】
従って、過去の体データと現在の体データを比較して会話データの選択ができるので、より高齢者等に寄り添った会話をすることができる。従ってシステムに対する高齢者等の親近感を高めやすくなり、場合によっては高齢者等の体を気遣う家族であるかのような感覚を覚える。従って、システムの健康に関するアドバイス等も受け入れやすくなり、高齢者等の健康維持・促進に資する結果となる。この点で過去の体データと現在の体データの比較機能を有さないAIスピーカ(スマートスピーカ)とは異なる効果を有する。
以下、実施形態3の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態3 作用:ハードウェア的構成>
【0067】
図15に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU1501と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ1502と、D-RAM等の主メモリ1503と、インターフェース1504とから構成されている。不揮発性メモリ1502には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、保持体データ依存会話データ選択プログラム、会話データ出力プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ1503の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース1504には、接続インターフェース1505、体データを取得するための体データ取得インターフェース1506、体データ出力インターフェース1507、接続検知インターフェース1508、会話データ出力インターフェース1509などがある。そして、会話データ出力インターフェース1509には、高齢者等に話しかけを行うスピーカ1510が接続されている。スピーカ1510は、装置に内蔵させたり、別体のスピーカを有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態3 処理の流れ>
【0068】
図16に示すように、このような高齢者等見守システムの計算機の動作は、接続検知プログラムにより体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップを実行する(ステップ1601)。次に、接続検知ステップ1601にて体データ取得デバイスと接続された状態で新規体データがあるか否かを確認する(ステップ1602)。新規体データがない場合(ステップ1602)は、後記ステップ1605へ進む。
次に新規体データがある場合は(ステップ1602)、体データ取得プログラムにより接続検知ステップ1601にて接続されている状態で体データを取得する体データ取得ステップを実行する(ステップ1603)。
【0069】
次に体データ記録プログラムにより体データ取得ステップ1603にて取得した体データを記録する体データ記録ステップを実行する(ステップ1604)。
【0070】
次に会話データ選択プログラムにより接続検知ステップにて体データ取得デバイスとの接続を検知した場合(ステップ1601)に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップを実行する(ステップ1605)。ここで、保持体データ依存会話データ選択サブプログラムにより保持されている体データに基づいて会話データを選択する保持体データ依存会話データ選択サブステップを実行する(ステップ1606)。
次に会話データ選択ステップ1605、1606にて選択された会話データを接続から所定時間内(1秒から3秒程度)に出力する会話データ出力ステップを実行する(ステップ1607)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ1608)。
【0071】
終了しない場合(ステップ1608)、会話データの選択があったときは(ステップ1609)、ステップ1605、1606、1607を繰り返す。会話データの選択がなかったときは(ステップ1609)、接続検知ステップ1601に戻る。
<実施形態3 効果>
【0072】
このように、実施形態3によれば、実施形態1又は実施形態2に加え、保持されている体データに基づいて会話データを選択するので、高齢者等の健康状況に応じた活性化を図ることができる。
<実施形態4>
<実施形態4 概要>
【0073】
実施形態4の高齢者等見守システムは、実施形態1~実施形態3を基本としつつ、さらに複数の画像データを保存しておき、体データ取得デバイスとの接続から所定時間(例えば、1秒から3秒)以内に選択された画像データを出力するようにしたものである。
<実施形態4 構成>
【0074】
図17に示すように、実施形態4の高齢者等見守システム1700は、接続部1701と、体データ取得部1702と、履歴体データ保持部1703と、体データ出力部1704と、接続検知部1705と、会話データ保持部1706と、会話データ選択部1707と、会話データ出力部1708とを有し、さらに画像データ保持部1709と、画像データ選択部1710と、画像データ出力部1711とを有する。
<実施形態4 構成の説明>
【0075】
「画像データ保持部」1709は、複数の画像データを保持する。画像データ保持部1709は、
図5(A)に示すような「今日は何曜日?」や「毎日1ページ進める「もの忘れ・認知症を防ぐ!脳活ドリル」今日の分は終わった??」、
図5(B)に示すような「こんにちは」や「今日は何歩あるいた?歩数計を見てから選んでね!」などのアンケート画面などを保持している。また、初期画面の画像なども保持している。「画像データ」はアニメ、写真、合成画像、図、表、グラフなど何であってもよい。また画像は静止画、動画いずれであってもよい。合成画像である場合には子供や孫、親戚などの顔写真から表情や口の動きを音声(会話)に合わせて合成するものであってもよい。さらにアニメの場合もボーカロイド(登録商標)のようなものであってもよい。さらに、画像データは、インターフォン画像であってもよい。例えば高齢者等の居所が老人ホームや、介護付きマンションなどの場合には接続を検知したのちにナースステーションや詰め所のインターフォンと接続されて介護士、看護師、トレーナーその他のスタッフと会話できるように構成することもできる。
【0076】
「画像データ選択部」1711は、接続検知部1705が体データ取得デバイスとの接続を検知した場合に保持されている画像データを選択する。図示しない体データ取得デバイスの接続を、接続部1701、接続検知部1705を介して検知すると、高齢者等の接続時間に応じた画像を表示する。例えば、起床時には、「昨日は何歩あるいた?」の画面や前の晩に活動量計のタッチをしていなかった場合は、「昨日の活動量計の体データを取得しました」などの画像を表示する。また、就寝時に「今日は何歩あるいた?」などの画像を表示したり、昼の時間には「食事をしましたか?」などの画像を表示し、その画面に表示されたボタンの選択を促す。
図5(A)(B)に示すようなアンケート画面を表示し、ボタンの選択を促す。
【0077】
「画像データ出力部」1711は、選択された画像データを体データ取得デバイスとの接続から所定時間(例えば、1秒から3秒)以内に出力する。これらの選択された画像データの表示は、1秒以内に出力し、少なくとも3秒以内に表示することが望ましい。あまり表示までの時間がかかると、高齢者等がシステムの応答が待ちきれないからである。また、画像データ出力部1711と会話データ出力部1708とは連動して会話データの出力と画像データの出力を同時にしてもよい。また、画像データとしてテレビ電話の画像をそのままここから出力する構成を採用してもよい。例えば、接続を検知した段階で登録されている親族の携帯電話・スマホ(画像通信機能付)に対して発呼し、親族などとテレビ電話で会話できるように構成してもよい。例えば発呼して相手側と会話可能になるまではアニメなどで相手方に電話をかけている画像データなどをディスプレイから出力しておくことも考えられる。相手方にも高齢者等の顔画像等が送信できるとよいのでディスプレイ近辺にはそのディスプレイを見る高齢者等の顔画像を取得するためのカメラを配置しておくことが好ましい。このように構成する場合には本システムは画像付きの電話機能を有していることが好ましい。ただし、この機能は市販の携帯電話やスマホを流用し、これと本システムが通信をすることによってこの構成が成り立つようにしてもよい。
以下、実施形態4の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態4 ハードウェア的構成>
【0078】
図18に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU1801と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ1802と、D-RAM等の主メモリ1803と、インターフェース1804とから構成されている。不揮発性メモリ1802には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、会話データ出力プログラム、画像データ保持プログラム、画像データ選択プログラム、画像データ出力プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・、画像データ1,2,3・・・などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ1803の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース1804には、接続インターフェース1805、体データを取得するための体データ取得インターフェース1806、体データ出力インターフェース1807、接続検知インターフェース1808、会話データ出力インターフェース1809、画像データ出力インターフェース1810などがある。そして、会話データ出力インターフェース1809には、高齢者等に話しかけを行うスピーカ1811が接続され、画像データ出力インターフェース1810には、高齢者等に健康状況や指示アイコンを表示したり、親族などとテレビ電話するための画像を表示するディスプレイ1812が接続されている。スピーカ1811やディスプレイ1812は、装置に内蔵させたり、別体の装置を有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態4 処理の流れ>
【0079】
図19に示すように、このような高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、接続検知プログラムにより体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップを実行する(ステップ1901)。次に、接続検知ステップ1901にて体データ取得デバイスと接続された状態で新規体データがあるか否かを確認する(ステップ1902)。新規体データがない場合(ステップ1902)は、後記ステップ1905へ進む。
次に新規体データがある場合は(ステップ1902)、体データ取得プログラムにより接続検知ステップ1901にて接続されている状態で体データを取得する体データ取得ステップを実行する(ステップ1903)。
【0080】
次に体データ記録プログラムにより体データ取得ステップ1903にて取得した体データを記録する体データ記録ステップを実行する(ステップ1904)。
次に会話データ選択プログラムにより接続検知ステップにて接続を検知した場合(ステップ1901)に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップを実行する(ステップ1905)。
【0081】
次に画像データ選択プログラムにより接続検知部ステップにて体データ取得デバイスとの接続を検知した場合(ステップ1901)に保持されている画像データを選択する画像データ選択ステップを実行する(ステップ1906)。
次に会話データ選択ステップ1905にて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップを実行する(ステップ1907)。
次に画像データ選択ステップ1906にて選択された画像データを体データ取得デバイスとの接続から所定時間内に出力する画像データ出力ステップを実行する(ステップ1908)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ1909)。
【0082】
終了しない場合(ステップ1909)、会話データの選択があったときは(ステップ1910)、ステップ1905、1906、1907、1908を繰り返す。会話データの選択がなかったときは(ステップ1909)、接続検知ステップ1901に戻る。
<実施形態4 効果>
【0083】
このように、実施形態4によれば、実施形態1~実施形態3に加え、複数の画像データを出力するようにしたので、高齢者等への話しかけ、行動の促しを、よりインパクトが高い刺激を与えることができる。
<実施形態5>
<実施形態5 概要>
【0084】
実施形態5の高齢者等見守システムは、実施形態4を基本としつつ、取得された体データに基づいて画像データを選択する取得体データ依存画像データ選択手段を備えたものである。
<実施形態5 構成>
【0085】
図20に示すように、実施形態5の高齢者等見守システム2000は、接続部2001と、体データ取得部2002と、履歴体データ保持部2003と、体データ出力部2004と、接続検知部2005と、会話データ保持部2006と、会話データ選択部2007と、会話データ出力部2008と、画像データ保持部2009と、画像データ選択部2010と、画像データ出力部2011とを有し、さらに画像データ選択部2010は取得体データ依存画像データ選択手段2012を有する。
<実施形態5 構成の説明>
【0086】
「取得体データ依存画像データ選択手段」2012は、画像データ選択部2010内に設けられ、取得された体データに基づいて画像データを選択する。
【0087】
例えば、接続部2001を介して体データ取得部2002により、
図6に示す11月1日に体データを取得したとする。その日は全歩数が9200歩、速歩き歩数は5000歩を超えている。このとき、取得体データ依存画像データ選択手段2012は、例えば、「今日は、目標歩数の8,000歩をクリアしました。速歩きも5000歩を超えているので、頑張りましたね」などの画像データを選択する。また、例えば、現在の取得体データ1、2、3と履歴体データ保持部2003に保持されている過去の取得体データ1、2、3・・・と組合せて、
図4(A)に示すような会話データを画像として表示しても良い。
【0088】
取得体データとの関係で例えば画面に現れるキャラクターを変化させるように構成することが考えられる。例えば運動が不足していることが取得された体データから判断された場合にはキャラクターとしてトレーナー調のキャラクターの画像データを選択し、取得された体データから体調が不良であると判断される場合にはナース調のキャラクターの画像を選択して適切な会話を選択するという具合である。
【0089】
このように本明細書においては体データや体データの履歴等を用いて会話データや画像データを選択する場合にはそのデータを評価するための評価手段を有することが好ましい。評価手段は何種類かあって、例えば運動量の評価手段、体調の評価手段、気分の評価手段、睡眠量の評価手段、食欲の評価手段等各種の評価手段を有していてもよい。そして各種の評価手段の評価結果を総合的に判断して会話データや画像データを選択するように構成することが好ましい。
以下、実施形態5の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態5 作用:ハードウェア的構成>
【0090】
図21に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU2101と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ2102と、D-RAM等の主メモリ2103と、インターフェース2104とから構成されている。不揮発性メモリ2102には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、会話データ出力プログラム、画像データ保持プログラム、画像データ選択プログラム、取得体データ依存画像データ選択プログラム、画像データ出力プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・、画像データ1,2,3・・・などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ2103の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース2104には、接続インターフェース2105、体データを取得するための体データ取得インターフェース2106、体データ出力インターフェース2107、接続検知インターフェース2108、会話データ出力インターフェース2109、画像データ出力インターフェース2110などがある。そして、実施形態4と同様に、会話データ出力インターフェース2109には、スピーカ2111が接続され、画像データ出力インターフェース2110には、ディスプレイ2112が接続されている。スピーカ2111やディスプレイ2112は、装置に内蔵させたり、別体の装置を有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態5 処理の流れ>
【0091】
図22に示すように、このような高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、接続検知プログラムにより体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップを実行する(ステップ2201)。次に、接続検知ステップ2201にて体データ取得デバイスと接続された状態で新規体データがあるか否かを確認する(ステップ2202)。新規体データがない場合(ステップ2202)は、後記ステップ2205へ進む。
次に新規体データがある場合は(ステップ2202)、体データ取得プログラムにより接続検知ステップ2201にて接続されている状態で体データを取得する体データ取得ステップを実行する(ステップ2203)。
【0092】
次に体データ記録プログラムにより体データ取得ステップ2203にて取得した体データを記録する体データ記録ステップを実行する(ステップ2204)。
次に会話データ選択プログラムにより接続検知ステップにて接続を検知した場合(ステップ2201)に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップを実行する(ステップ2205)。
【0093】
次に画像データ選択プログラムにより接続検知ステップにて体データ取得デバイスとの接続を検知した場合(ステップ2201)に保持されている画像データを選択する画像データ選択ステップを実行する(ステップ2206)。ここで、取得体データ依存画像データ選択サブプログラムにより取得された体データに基づいて画像データを選択する取得体データ依存画像データ選択サブステップを実行する(ステップ2207)。
次に会話データ出力プログラムにより会話データ選択ステップ2205にて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップを実行する(ステップ2208)。
次に画像データ出力プログラムにより画像データ選択ステップ2206、2207にて選択された画像データを体データ取得デバイスとの接続から所定時間内に出力する画像データ出力ステップを実行する(ステップ2209)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ2210)。
【0094】
終了しない場合(ステップ2210)、会話データの選択があったときは(ステップ2211)、ステップ2205、2206、2207、2208、2209を繰り返す。会話データの選択がなかったときは(ステップ2211)、接続検知ステップ2201に戻る。
<実施形態5 効果>
【0095】
このように、実施形態5によれば、実施形態4に加え、取得された体データに基づいて画像データを選択するようにしたので、高齢者等の健康状況に応じた活性化を図ることができる。
<実施形態6>
<実施形態6 概要>
【0096】
実施形態6の高齢者等見守システムは、実施形態4又は実施形態5を基本としつつ、保持されている体データに基づいて画像データを選択する保持体データ依存画像データ選択手段を備えたものである。
<実施形態6 構成>
【0097】
図23に示すように、実施形態6の高齢者等見守システム2300は、接続部2301と、体データ取得部2302と、履歴体データ保持部2303と、体データ出力部2304と、接続検知部2305と、会話データ保持部2306と、会話データ選択部2307と、会話データ出力部2308と、画像データ保持部2309と、画像データ選択部2310と、画像データ出力部2311とを有し、さらに画像データ選択部2310は保持体データ依存画像データ選択手段2312を有する。
<実施形態6 構成の説明>
【0098】
「保持体データ依存画像データ選択手段」2312は、画像データ選択部2310に設けられ、保持されている体データに基づいて画像データを選択する。
【0099】
履歴体データ保持部2303に保持されている取得体データ1,2,3・・・に基づいて画像データを選択したり、取得体データ1,2,3・・・と過去取得体データ1,2,3・・・との組合せに基づいて画像データを選択する。保持体データ依存画像データ選択手段2312は、体データとしては、段落[0035]で述べたような体データであり、体データが体重データの場合は、「ちょっと体重が増えてきましたね」、血圧データが高血圧の場合は、「高血圧です。注意しましょう。」や「血圧が上がってきたので、お薬を飲みましょう。」などの画像データを画像データ保持部2309の画像データ1,2,3から選択する。
以下、実施形態6の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態6 作用:ハードウェア的構成>
【0100】
図24に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU2401と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ2402と、D-RAM等の主メモリ2403と、インターフェース2404とから構成されている。不揮発性メモリ2402には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、会話データ出力プログラム、画像データ保持プログラム、画像データ選択プログラム、保持体データ依存画像データ選択サブプログラム、画像データ出力プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・、画像データ1,2,3・・・などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ2403の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース2404には、接続インターフェース2405、体データ取得インターフェース2406、体データ出力インターフェース2407、接続検知インターフェース2408、会話データ出力インターフェース2409、画像データ出力インターフェース2410などがある。そして、実施形態4又は5と同様に、会話データ出力インターフェース2409には、スピーカ2411が接続され、画像データ出力インターフェース2410には、ディスプレイ2412が接続されている。スピーカ2411やディスプレイ2412は、装置に内蔵させたり、別体の装置を有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態6 処理の流れ>
【0101】
図25に示すように、このような高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、接続検知プログラムにより体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップを実行する(ステップ2501)。次に、接続検知ステップ2501にて体データ取得デバイスと接続された状態で新規体データがあるか否かを確認する(ステップ2502)。新規体データがない場合(ステップ2502)は、後記ステップ2505へ進む。
次に新規体データがある場合は(ステップ2502)、体データ取得プログラムにより接続検知ステップ2501にて接続されている状態で体データを取得する体データ取得ステップを実行する(ステップ2503)。
【0102】
次に体データ記録プログラムにより体データ取得ステップ2503にて取得した体データを記録する体データ記録ステップを実行する(ステップ2504)。
次に会話データ選択プログラムにより接続検知ステップにて接続を検知した場合(ステップ2501)に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップを実行する(ステップ2505)。
【0103】
次に画像データ選択プログラムにより接続検知ステップにて接続を検知した場合(ステップ2501)に保持されている画像データを選択する画像データ選択ステップを実行する(ステップ2506)。ここで、保持体データ依存画像データ選択サブプログラムにより保持されている体データに基づいて画像データを選択する保持体データ依存画像データ選択サブステップを実行する(ステップ2507)。
次に会話データ選択ステップ2505にて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップを実行する(ステップ2508)。
次に画像データ選択ステップ2506、2507にて選択された画像データを接続から所定時間内に出力する画像データ出力ステップを実行する(ステップ2509)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ2510)。
【0104】
終了しない場合(ステップ2510)、会話データの選択があったときは(ステップ2511)、ステップ2505、2506、2507、2508、2509を繰り返す。会話データの選択がなかったときは(ステップ2511)、接続検知ステップ2501に戻る。
<実施形態6 効果>
【0105】
このように、実施形態6によれば、実施形態4又は実施形態5に加え、保持されている体データに基づいて画像データを選択するようにしたので、高齢者等への話しかけや、行動の促しのバリエーションを増やすことができる。
<実施形態7>
<実施形態7 概要>
【0106】
実施形態7の高齢者等見守システムは、実施形態4~6を基本としつつ、インターネット通信により会話データや画像データを取得し、会話データ保持部や画像データ保持部に記録するデータ記録部を備えたものである。
<実施形態7 構成>
【0107】
図26に示すように、実施形態7の高齢者等見守システム2600は、接続部2601と、体データ取得部2602と、履歴体データ保持部2603と、体データ出力部2604と、接続検知部2605と、会話データ保持部2606と、会話データ選択部2607と、会話データ出力部2608、画像データ保持部2609と、画像データ選択部2610と、画像データ出力部2611とを有し、さらに通信部2612と、データ取得部2613と、データ記録部2614と、を有する。
<実施形態7 構成の説明>
【0108】
「通信部」2612は、インターネットを介した通信を行う。高齢者等見守システム2600は、通信部2612を介してインターネットを介して離れている家族等(息子や娘)の図示しない通信端末(例えば、スマホやパソコン、タブレットPC)と接続される。通信部2612を介して家族等と双方向の通信が行われ、高齢者症等の健康状況が送信されたり、家族等からの会話データや画像データを受け取ることができる。
【0109】
「データ取得部」2613は、通信部2612を介して会話データ又は/及び画像データを取得する。子どもからの会話データ入力画面例を
図8に示す。
図8の例では、自分の通信端末から子どもがお母様へ会話データ、例えば、「昨日もゆっくり休んだ?今日は晴天だから!」などを入力すると、この会話データが高齢者等見守システムに送信され、データ取得部2613は通信部2612を介して会話データを取得する。同様に画像データを取得することもできる。
【0110】
「データ記録部」2614は、取得した会話データ又は/及び画像データを会話データ保持部2606又は/及び画像データ保持部2609に記録する。これらの取得した会話データは会話データ保持部2606に保持され、取得した画像データは画像データ保持部2609に保持される。
以下、実施形態7の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態7 作用:ハードウェア的構成>
【0111】
図27に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU2701と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ2702と、D-RAM等の主メモリ2703と、インターフェース2704とから構成されている。不揮発性メモリ2702には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、会話データ出力プログラム、画像データ保持プログラム、画像データ選択プログラム、画像データ出力プログラム、通信プログラム、データ取得プログラム、データ記録プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・、画像データ1,2,3・・・、取得会話データ、取得画像データなどがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ2703の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース2704には、接続インターフェース2705、体データを取得するための体データ取得インターフェース2706、体データ出力インターフェース2707、接続検知インターフェース2708、会話データ出力インターフェース2709、通信インターフェース2710、データ取得インターフェース2711などがある。また、上述した実施形態と同様に、会話データ出力インターフェース2709には、スピーカ2712が接続され、画像データ出力インターフェース2713には、ディスプレイ2714が接続されている。スピーカ2712やディスプレイ2714は、装置に内蔵させたり、別体の装置を有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態7 処理の流れ>
【0112】
このような高齢者等見守システムの計算機の動作は、実施形態1の
図10の処理ステップ1001~1009と同様な処理を実行する。
【0113】
それに加えて、実施形態7の高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、インターネットを介した通信により会話データや画像データを取得できるようにした点が実施形態1と相違している。以下、この相違点について
図28の処理フローにより説明する。
【0114】
図28に示すように、このような高齢者等見守システムの計算機の動作は、まず通信プログラムによりインターネットを介した通信を行う通信ステップを実行する(ステップ2801)。この通信ステップ2801において、データ取得プログラムにより通信部2612を介して会話データ又は及び画像データを取得するデータ取得ステップを実行する(ステップ2802)。
【0115】
次に、データ記録プログラムにより取得した会話データ又は/及び画像データを会話データ保持部2606又は/及び画像データ保持部2609に記録するデータ記録ステップを実行する(ステップ2803)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ2804)
<実施形態7 効果>
【0116】
このように、実施形態7によれば、実施形態4~実施形態6に加え、インターネットを介して会話データや画像データを所得できるので、遠隔地の家族等(例えば、息子や娘)から高齢者等に積極的に話しかけ、行動を促し、より活性化の刺激を与えることができる。
<実施形態8>
<実施形態8 概要>
【0117】
実施形態8の高齢者等見守システムは、実施形態7を基本としつつ、音声出力装置や画像出力装置の正面(近傍)の音声や画像を撮影録音し、その撮影録音した音声や画像をインターネット経由で出力するようにしたものである。
<実施形態8 構成>
【0118】
図29に示すように、実施形態8の高齢者等見守システム2900は、接続部2901と、体データ取得部2902と、履歴体データ保持部2903と、体データ出力部2904と、接続検知部2905と、会話データ保持部2906と、会話データ選択部2907と、会話データ出力部2908と、画像データ保持部2909と、画像データ選択部2910と、画像データ出力部2911と、通信部2912と、データ取得部2913と、データ記録部2914とを有し、さらに撮影録音部2915と、撮影録音保持部2916と、撮影録音出力部2917とを有する。
<実施形態8 構成の説明>
【0119】
「撮影録音部」2915は、会話データ出力部2908又は/及び画像データ出力部11を構成する音声出力機器又は画像出力機器の正面付近の画像又は/及び音声を撮影し又は/及び録音する。
会話データ出力部としては、例えば、音声出力機器などが挙げられる。具体的には、スピーカやシステムに接続されたAIスピーカなども含まれる。また、画像データ出力部としては、例えば、画像出力機器などが挙げられる。具体的には、デジカメ、スマホのカメラ部、ディスプレイについたカメラなども含まれる。これらの音声出力機器や画像出力機器は、高齢者等の正面または正面付近の音声録音や画像撮影を行う。
【0120】
「撮影録音保持部」2916は、撮影又は/及び録音した画像又は/及び音声を保持する。撮影録音部2915において撮影された画像や録音された音声は、撮影録音保持部2916に保持される。
【0121】
「撮影録音出力部」2917は、保持されている画像又は/及び音声を通信部2912を介して出力する。
撮影録音保持部2916に保持された画像や音声は、通信部2912を介してインターネット経由で家族、親戚などに健康状態とともに送信される。この送信された体データの健康状態と撮影画像や録音音声を付加することにより、家族や親戚などは、よりリアルな健康状態を知ることができる。
以下、実施形態8の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態8 作用:ハードウェア的構成>
【0122】
図30に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU3001と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ3002と、D-RAM等の主メモリ3003と、インターフェース3004とから構成されている。不揮発性メモリ3002には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、会話データ出力プログラム、画像データ保持プログラム、画像データ選択プログラム、画像データ出力プログラム、通信プログラム、データ取得プログラム、データ記録プログラム、撮影録音プログラム、撮影録音保持プログラム、撮影録音出力プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・、画像データ1,2,3・・・、取得会話データ、取得画像データ、撮影画像データ、録音音声データなどがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ3003の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース3004には、接続インターフェース3005、体データ取得インターフェース3006、体データ出力インターフェース3007、接続検知インターフェース3008、会話データ出力インターフェース3009、通信インターフェース3010、データ取得インターフェース3011、撮影録音インターフェース3012、撮影録音出力インターフェース3013などがある。また、上述した実施形態と同様に、会話データ出力インターフェース3009には、スピーカ3012が接続され、画像データ出力インターフェース3017には、ディスプレイ3018が接続されている。さらに、撮影録音インターフェース3012には、高齢者等の声を録音するためのマイク3015と高齢者等の顔や身体を撮影するカメラ3016が接続されている。スピーカ3012、ディスプレイ3018、マイク3015、カメラ3016は、装置に内蔵させたり、別体の装置を有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態8 処理の流れ>
【0123】
このような高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、実施形態1の
図10の処理ステップ1001~1009と同様な処理を実行する。
それに加えて、実施形態8の高齢者等見守システムの計算機の動作は、実施形態7に加え、音声出力装置又は画像出力装置の正面(近傍)の画像や音声を撮影録音できるようにした点が相違している。以下、この相違点について
図31の処理フローにより説明する。
【0124】
図31に示すように、このような高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、まず通信プログラムによりインターネットを介した通信を行う通信ステップを実行する(ステップ3101)。この通信ステップ3101において、データ取得プログラムにより通信部2912を介して会話データ又は及び画像データを取得するデータ取得ステップを実行する(ステップ3102)。
【0125】
次に、データ記録プログラムにより取得した会話データ又は/及び画像データを会話データ保持部2906又は/及び画像データ保持部2909に記録するデータ記録ステップを実行する(ステップ3103)。
【0126】
さらに、撮影録音プログラムにより、会話データ出力部2908又は/及び画像データ出力部2911を構成する音声出力機器又は画像出力機器の正面付近の画像又は/及び音声を撮影し又は/及び録音する撮影録音ステップを実行する(ステップ3104)。
【0127】
次に通信プログラムによりインターネットを介した通信を行う通信ステップを実行する(ステップ3105)。この通信ステップ3105において、撮影録音出力プログラムにより撮影録音保持部2916にて保持されている画像又は/及び音声を通信部2912を介してインターネット等に出力する撮影録音出力ステップを実行する(ステップ3106)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ3107)
<実施形態8 効果>
【0128】
このように、実施形態8によれば、実施形態7に加え、高齢者等の正面の画像又は音声を撮影又は録音してインターネットを介して遠隔地の家族等(例えば、息子や娘)に送信することができるので、安否確認も行うことができる。
<実施形態9>
<実施形態9 概要>
【0129】
実施形態9の高齢者等見守システムは、実施形態5~8を基本としつつ、会話データや画像データは選択されるための属性情報が関連付けされており、その関連付けられている属性情報に応じて会話データや画像データを選択するようにしたものである。
<実施形態9 構成>
【0130】
図32に示すように、実施形態9の高齢者等見守システム3200は、接続部3201と、体データ取得部3202と、履歴体データ保持部3203と、体データ出力部3204と、接続検知部3205と、会話データ保持部3206と、会話データ選択部3207と、会話データ出力部3208と、画像データ保持部3209と、画像データ選択部3210と、画像データ出力部3211とを有し、さらに会話データ選択部3207は取得体データ依存会話データ選択手段3212を有し、画像データ選択部3210は取得体データ依存画像データ選択手段3213を有する。ここで、保持されている会話データ又は/及び画像データは、選択されるための属性情報が関連付けられており、会話データ又は/及び画像データは、関連付けられている属性情報に応じて会話データ選択部又は/及び画像データ選択部にて選択される。
<実施形態9 構成の説明>
【0131】
「属性情報」とは、高齢者等の個人識別ID、高齢者等の名前、個人情報、趣味、嗜好、居住の地域、家族住所などである。これらの属性情報と取得体データ、会話データ、画像データなどと関連づけて、会話データや画像データの出力に利用することで、より親近感を持たせた本見守システムを実現できる。
以下、実施形態9の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態9 作用:ハードウェア的構成>
【0132】
図33に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU3301と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ3302と、D-RAM等の主メモリ3303と、インターフェース3304とから構成されている。不揮発性メモリ3302には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、取得体データ依存会話データ選択サブプログラム、会話データ出力プログラム、画像データ保持プログラム、画像データ選択プログラム、取得体データ依存画像データ選択サブプログラム、画像データ出力プログラム等のプログラム格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・、画像データ1,2,3・・・属性情報などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ3303の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース3304には、接続インターフェース3305、体データ取得インターフェース3306、体データ出力インターフェース3307、接続検知インターフェース3308、会話データ出力インターフェース3309、画像データ出力インターフェース3110などがある。また、会話データ出力インターフェース3309には、スピーカ3311が接続され、画像データ出力インターフェース3010には、ディスプレイ3312が接続されている。スピーカ3311やディスプレイ3312は、装置に内蔵させたり、別体の装置を有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態9 処理の流れ>
【0133】
図40に示すように、このような高齢者等見守システムの計算機の動作は、接続検知プログラムにより体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップを実行する(ステップ4001)。次に、接続検知ステップ4001にて体データ取得デバイスと接続された状態で新規体データがあるか否かを確認する(ステップ4002)。新規体データがない場合(ステップ4002)は、後記ステップ4005へ進む。
次に新規体データがある場合は(ステップ4002)、体データ取得プログラムにより接続検知ステップ4001にて接続されている状態で体データを取得する体データ取得ステップを実行する(ステップ4003)。
【0134】
次に体データ記録プログラムにより体データ取得ステップ4003にて取得した体データを記録する体データ記録ステップを実行する(ステップ4004)。
【0135】
次に会話データ選択プログラムにより接続検知ステップにて体データ取得デバイスとの接続を検知した場合(ステップ4001)に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップを実行する(ステップ4005)。ここで、取得体データ依存会話データ選択サブプログラムにより取得された体データに基づいて会話データを選択する取得体データ依存会話データ選択サブステップを実行する(ステップ4006)。
次に画像データ選択プログラムにより接続検知ステップにて体データ取得デバイスとの接続を検知した場合(ステップ4001)に保持されている画像データを選択する画像データ選択ステップを実行する(ステップ4007)。ここで、取得体データ依存画像データ選択サブプログラムにより取得された体データに基づいて画像データを選択する取得体データ依存画像データ選択サブステップを実行する(ステップ4008)。
【0136】
次に会話データ出力プログラムにより会話データ選択ステップ4005、4006にて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップを実行する(ステップ4009)。
次に画像データ出力プログラムにより画像データ選択ステップ4007、4008にて選択された画像データを接続から所定時間内に出力する画像データ出力ステップを実行する(ステップ4010)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ4011)。
【0137】
終了しない場合(ステップ4011)、会話データの選択があったときは(ステップ4012)、ステップ4005~4010を繰り返す。会話データの選択がなかったときは(ステップ4012)、接続検知ステップ4001に戻る。
<実施形態9 効果>
【0138】
このように、実施形態9によれば、実施形態5に加え、会話―データ又は画像データに関連付けられている属性情報に応じて会話―データや画像データを選択するので、高齢者等識別が可能となるので、複数の高齢者等の見守りが行えるようになる。
<実施形態10>
<実施形態10 概要>
【0139】
実施形態10の高齢者等見守システムは、実施形態9を基本としつつ、取得した会話データ又は/及び取得した画像データを分析して属性情報を関連付ける属性関連付部を備えたものである。
<実施形態10 構成>
【0140】
図34に示すように、実施形態10の高齢者等見守システム3400は、接続部3401と、体データ取得部3402と、履歴体データ保持部3403と、体データ出力部3404と、接続検知部3405と、会話データ保持部3406と、会話データ選択部3407と、会話データ出力部3408と、画像データ保持部3409と、画像データ選択部3410と、画像データ出力部3411と、取得体データ依存会話データ選択手段3212と取得体データ依存画像データ選択手段3213とを有し、さらに属性連付部3414を有する。
<実施形態10 構成の説明>
「属性関連付部」3414は、取得した会話データ又は/及び取得した画像データを分析して属性情報を関連付ける。
属性関連付部3414は、取得した会話―データや取得した画像データを分析して実施形態9で述べたような属性情報との関連付けを行う。そうすることにより、よりきめの細かい高齢者等の健康状況に応じた話しかけなどが行えるようになる。
以下、実施形態10の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態10 作用:ハードウェア的構成>
【0141】
図35に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU3501と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ3502と、D-RAM等の主メモリ3503と、インターフェース3504とから構成されている。不揮発性メモリ3502には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、取得体データ依存会話データ選択サブプログラム、会話データ出力プログラム、画像データ保持プログラム、画像データ選択プログラム、取得体データ依存画像データ選択サブプログラム、画像データ出力プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・、画像データ1,2,3・・・属性情報などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ3503の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース3504には、接続インターフェース3505、体データ取得インターフェース3506、体データ出力インターフェース3507、接続検知インターフェース3508、会話データ出力インターフェース3509、画像データ出力インターフェース3510などがある。また、会話データ出力インターフェース3509には、スピーカ3511が接続され、画像データ出力インターフェース3510には、ディスプレイ3512が接続されている。スピーカ3511やディスプレイ3512は、装置に内蔵させたり、別体の装置を有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
<実施形態10 処理の流れ>
【0142】
図36に示すように、このような高齢者等見守りシステムの計算機の動作は、接続検知プログラムにより体データ取得デバイスとの接続を検知する接続検知ステップを実行する(ステップ3601)。次に、接続検知ステップ3601にて体データ取得デバイスと接続された状態で新規体データがあるか否かを確認する(ステップ3602)。新規体データがない場合(ステップ3602)は、後記ステップ3605へ進む。
次に新規体データがある場合は(ステップ3602)、体データ取得プログラムにより接続検知ステップ3601にて接続されている状態で体データを取得する体データ取得ステップを実行する(ステップ3603)。
【0143】
次に体データ記録プログラムにより体データ取得ステップ3603にて取得した体データを記録する体データ記録ステップを実行する(ステップ3604)。
【0144】
次に会話データ選択プログラムにより接続検知ステップにて接続を検知した場合(ステップ3601)に保持されている会話データを選択する会話データ選択ステップを実行する(ステップ3605)。ここで、取得体データ依存会話データ選択サブプログラムにより取得された体データに基づいて会話データを選択する取得体データ依存会話データ選択サブステップを実行する(ステップ3606)。
次に画像データ選択プログラムにより接続検知ステップにて接続を検知した場合(ステップ3601)に保持されている画像データを選択する画像データ選択ステップを実行する(ステップ3607)。ここで、取得体データ依存画像データ選択サブプログラムにより取得された体データに基づいて画像データを選択する取得体データ依存画像データ選択サブステップを実行する(ステップ3608)。
【0145】
次に会話データ出力プログラムにより会話データ選択ステップ3605、3606にて選択された会話データを接続から所定時間内に出力する会話データ出力ステップを実行する(ステップ3609)。
次に画像データ出力プログラムにより画像データ選択ステップ3607,3608にて選択された画像データを体データ取得デバイスとの接続から所定時間内に出力する画像データ出力ステップを実行する(ステップ3610)。
次に属性関連付プログラムにより取得した会話データ又は/及び取得した画像データを分析して属性情報を関連付ける属性関連付ステップを実行する(ステップ3611)。
以上の処理を終了するまで行う(ステップ3612)。
【0146】
終了しない場合(ステップ3612)、会話データの選択があったときは(ステップ3612)、ステップ3605~3611を繰り返す。会話データの選択がなかったときは(ステップ3612)、接続検知ステップ3601に戻る。
<実施形態10 効果>
【0147】
このように、実施形態10によれば、実施形態9に加え、会話―データ又は画像データに関連付けられている属性情報に応じて会話―データや画像データを選択するので、高齢者等識別が可能となるので、複数の高齢者等の見守りが行えるようになる。
<実施形態11>
<実施形態11 概要>
【0148】
実施形態11の高齢者等見守システムは、体データ取得デバイスを備え、体データ取得デバイスの接続を検知すると、選択された会話データを接続から所定時間内に出力するようにしたものである。
<実施形態11 構成>
【0149】
図37に示すように、実施形態11の高齢者等見守システム3700は、接続部3701と、体データ取得部3702と、履歴体データ保持部3703と、体データ出力部3704と、接続検知部3705と、会話データ保持部3706と、会話データ選択部3707と、会話データ出力部3708とを有し、さらに体データ取得デバイス3710を有する。
<実施形態11 構成の説明>
【0150】
「体データ取得デバイス」3710は、体データを体から取得する。
【0151】
体データ取得デバイス3710としては、活動量計(歩数計)、体温計、血圧計、脈拍計、体重計、加速度センサ、血糖値計、パルスオキシメータ(酸素濃度計)、呼吸測定器、発汗測定器などが挙げられ、高齢者等の身体装着型で常時情報を収集したり、朝、昼、夜などや起床時、食事時、就寝時などに体データを取得することができる。
以下、実施形態11の高齢者等見守システムの作用について説明する。
<実施形態11 作用:ハードウェア的構成>
【0152】
図38に示すように、高齢者等見守システムの計算機の構成は、CPU3801と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ3802と、D-RAM等の主メモリ3803と、インターフェース3804とから構成されている。不揮発性メモリ3802には接続プログラム、体データ取得プログラム、履歴体データ保持プログラム、体データ出力プログラム、接続検知プログラム、会話データ保持プログラム、会話データ選択プログラム、会話データ選択プログラム等のプログラム格納されている。データとしては、体データ、取得体データ、過去取得体データ、会話データ1,2,3・・・などがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ3803の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース3804には、接続インターフェース3805、体データを取得するための体データ取得インターフェース3806、体データ出力インターフェース3807、接続検知インターフェース3808、会話データ出力インターフェース3809などがある。体データ取得インターフェース3806には、体データ取得デバイス3810が接続され、会話データ出力インターフェース3809には、スピーカ3812が接続されている。スピーカ3812は、装置に内蔵させたり、別体の装置を有線接続や、段落[0033]に述べたような近距離無線通信接続により構成しても良い。
【符号の説明】
【0153】
0100 高齢者等見守システム
0101 接続部
0102 体データ取得部
0103 履歴体データ保持部
0104 体データ出力部
0105 接続検知部
0106 会話データ保持部
0107 会話データ選択部
0901 CPU
0902 不揮発性メモリ
0903 主メモリ
0904 インターフェース
0905 接続インターフェース
0906 体データ取得インターフェース
0907 体データ出力インターフェース
0908 接続検知インターフェース
0909 会話データ出力インターフェース
0910 スピーカ
1003 体データ取得ステップ
1004 体データ記録ステップ
1005 会話データ選択ステップ
1006 会話データ出力ステップ